【文献】
Samsung,CSI Feedback Mechanism for Multiple Transmission Points[online], 3GPP TSG-RAN WG1#67 R1-114224,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_67/Docs/R1-114224.zip>,2011年11月 9日
【文献】
Alcatel-Lucent Shanghai Bell, Alcatel-Lucent,Considerations on CSI feedback enhancements for high-priority antenna configurations[online], 3GPP TSG-RAN WG1#66 R1-112420,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_66/Docs/R1-112420.zip>,2011年 8月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記CQIは、前記1つのCSI−RSに基づいて生成されたプレコーディングマトリックス指示子(PMI;Precoding Matrix Indicator)と共に送信されることを特徴とする請求項1に記載のチャネル状態情報送信方法。
前記CQIは、前記1つのCSI−RSに基づいて生成されたプレコーディングマトリックス指示子(PMI;Precoding Matrix Indicator)と共に送信されることを特徴とする請求項3に記載の端末。
前記CQIは、前記1つのCSI−RSに基づいて生成されたプレコーディングマトリックス指示子(PMI;Precoding Matrix Indicator)と共に受信されることを特徴とする請求項5に記載のチャネル状態情報受信方法。
前記CQIは、前記1つのCSI−RSに基づいて生成されたプレコーディングマトリックス指示子(PMI;Precoding Matrix Indicator)と共に受信されることを特徴とする請求項7に記載の基地局。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を添付した図面とともに詳しく説明する。また、本発明の実施形態を説明するに際して、関連した公知機能あるいは構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすることができると判断された場合、その詳細な説明を省略する。そして、後述する用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは、ユーザ、運用者の意図または慣例などによって変わることができる。したがって、それは、本明細書全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0015】
また、本発明の実施形態を具体的に説明するに際して、OFDM基盤の無線通信システム、特に3GPP EUTRA(Evolved Universal TerrestrialRadio Access)標準を主な対象にするが、本発明の主な要旨は、類似の技術的背景及びチャネル形態を有するその他の通信システムにも本発明の範囲を大きく逸脱しない範囲で少しの変形で適用可能であり、これは、本発明の技術分野において熟練された技術的知識を有する者の判断で可能だろう。
【0016】
LTE/LTE−Aなど現存する第3世代及び第4世代移動通信システムは、データ伝送率及びシステム容量の拡大のために複数個の送受信アンテナを利用して伝送するMIMO技術を活用する。前記MIMO技術は、複数の送受信アンテナを活用することによって、複数の情報ストリーム(information stream)を空間的に分離して伝送する。このように、複数個の情報ストリームを空間的に分離して伝送することを空間多重化(spatial multiplexing)という。一般的に、いくつかの情報ストリームに対して空間多重化を適用することができるかは、送信機と受信機のアンテナ数によって変わる。一般的に、いくつかの情報ストリームに対して空間多重化を適用することができるかを当該伝送のランク(rank)と言う。LTE/LTE−Aリリース(Release)11までの標準で支援するMIMO技術の場合、送受信アンテナがそれぞれ8個ある場合に対する空間多重化を支援し、ランクが最大8まで支援される。
【0017】
一方、本発明で提案する技術が適用されるFD−MIMOシステムは、既存LTE/LTE−AMIMO技術が進化して、8個より多い32個またはそれ以上の送信アンテナが用いられる。但し、本発明の適用範囲がこれに限定されるものではない。
【0018】
図1は、FD−MIMOシステムを示す図である。
【0019】
図1で、基地局送信装備100は、例えば、数十個またはそれ以上の送信アンテナを介して無線信号120、130を伝送する。複数の送信アンテナ110は、互いに最小距離を維持するように配置される。前記最小距離は、例えば、送信される無線信号の波長長さの半分λ/2になることができる。一般的に、送信アンテナの間に無線信号の波長長さの半分になる距離が維持される場合、各送信アンテナで伝送される信号は、互いに相関度が低い無線チャネルの影響を受けるようになる。例えば、伝送する無線信号の帯域が2GHzの場合、この距離は、7.5cmになり、帯域が2GHzより高くなれば、この距離はさらに短くなる。
【0020】
図1で、基地局送信装備100に配置された送信アンテナ110は、1つまたは複数の端末で120のように信号を伝送するのに活用される。複数の送信アンテナには、適切なプレコーディング(precoding)が適用され、複数の端末に同時に送信するようにする。この際、1つの端末は、1個またはそれ以上の情報ストリームを受信することができる。一般的に、1つの端末が受信することができる情報ストリームの個数は、端末が保有している受信アンテナの数、チャネル状況及び受信機の性能によって決定される。
【0021】
前記FD−MIMOシステムを効果的に具現するためには、端末がチャネル状況及び干渉の大きさを正確に測定し、これを利用して効果的なチャネル状態情報を基地局に伝送しなければならない。前記チャネル状態情報を受信した基地局は、これを利用して下向きリンクの送信と関連してどんな端末に送信を行うか、どんなデータ伝送速度で送信を行うか、どんなプレコーディングを適用するかなどを決定する。FD−MIMOシステムの場合、送信アンテナ個数が多いため、従来のLTE/LTE−Aシステムのチャネル状態情報の送受信方法を適用する場合、上向きリンクであまりにも多い制御情報を送信しなければならない上向きリンクオーバーヘッド問題が発生する。
【0022】
移動通信システムで時間、周波数、そして電力資源は限定されている。したがって、基準信号にさらに多い資源を割り当てる場合、データトラフィックチャネル(traffic channel)伝送に割り当てることができる資源が減少し、伝送されるデータの量が減少することができる。このような場合、チャネル推定及び測定の性能は改善されるが、伝送されるデータの絶対量が減少するので、システム容量性能はむしろ低下することができる。したがって、システム容量の側面から、最適の性能を導き出すことができるように、基準信号のための資源とトラフィックチャネル伝送のための信号の資源との間に適切な配分が必要である。
【0023】
図2は、LTE/LTE−Aシステムで下向きリンクでスケジューリングできる最小単位である1サブフレーム及び1資源ブロック(RB;Resource Block)の無線資源を示す図である。
【0024】
図2に示された無線資源は、時間軸上で1つのサブフレームよりなり、周波数軸上で1つのRBよりなる。
図2の無線資源は、周波数領域で12個の副搬送波よりなり、時間領域で14個のOFDMシンボルよりなり、総168個の固有周波数及び時間位置を有するようにする。LTE/LTE−Aでは、
図2のそれぞれの固有周波数及び時間に対応する位置を資源要素(RE;resource element)と言う。
【0025】
図2に示された無線資源を介して次のような複数の互いに異なる種類の信号が伝送される。
【0026】
1.CRS(Cell Specific Reference Signal):1つのセルに属するすべての端末のために周期的に伝送される基準信号であり、複数の端末が共通的に利用することができる。
【0027】
2.DMRS(DeModulation Reference Signal):特定端末のために伝送される基準信号である。DMRSは、総8個のDMRSポートよりなることができる。LTE/LTE−Aでは、ポート7からポート14までDMRSポートに該当し、ポートは、コード分割多重化(CDM;Code Division Multiplexing)または周波数分割多重化(FDM;Frequency Division Multiplexing)を利用して互いに干渉を発生させないように直交性(orthogonality)を維持する。
【0028】
3.PDSCH(Physical Downlink Shared Channel):下向きリンクで伝送されるデータチャネルであって、基地局が端末にトラフィックを伝送するために利用し、
図2のデータ領域で基準信号が伝送されないREを利用して伝送される
【0029】
4.CSI−RS(Channel Status Information Reference Signal):1つのセルに属する端末のために伝送される基準信号であって、チャネル状態を測定するのに利用される。1つのセルで複数のCSI−RSが伝送される。
【0030】
5.その他制御チャネル(PHICH、PCFICH、PDCCH):端末がPDSCHを受信するのに必要な制御情報を提供し、上向きリンクのデータ送信に対するHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)を運用するためのACK/NACKを伝送するチャネルである。
【0031】
LTE−Aシステムでは、前記信号以外に他の基地局が伝送するCSI−RSが当該セルの端末に干渉なしに受信されるように、ミューティング(muting)を設定することができる。前記ミューティングは、CSI−RSが伝送される位置で適用することができ、一般的に、端末は、当該無線資源を飛ばして、トラフィック信号を受信する。LTE−Aシステムでミューティングは、他の用語としてゼロ−パワー(zero−power)CSI−RSと呼ばれることがある。ミューティングの特性上、CSI−RSの位置に適用され、伝送電力が送信されないからである。
【0032】
図2で、CSI−RSは、CSI−RSを伝送するアンテナ数によってA、B、C、D、E、E、F、G、H、I、Jで表示された位置の一部を利用して伝送される。以下、
図2に対する説明で、1つのアルファベットで指示される位置は、1つのパターンと表現する。また、ミューティングは、A、B、C、D、E、E、F、G、H、I、Jで表示された位置の一部に適用することができる。特にCSI−RSは、伝送するアンテナポート数によって2個、4個、8個のREを介して伝送される。アンテナポート数が2個である場合、
図2で、いずれか1つのアルファベットで指示されたパターンの半分を介してCSI−RSが伝送される。アンテナポート数が4個である場合、いずれか1つのアルファベットで指示されたパターンの全体を介してCSI−RSが伝送される。アンテナポート数が8個である場合、いずれか2つのアルファベットで指示されたパターンを利用してCSI−RSが伝送される。一方、ミューティングの場合、いつも1つのパターン単位よりなる。すなわち、ミューティングは、複数個のパターンに適用することができるが、CSI−RSと位置が重ならない場合、1つのパターンの一部にのみ適用することはできない。但し、CSI−RSの位置とミューティングの位置が重なる場合に限って、1つのパターンの一部にのみ適用することができる。
【0033】
2つのアンテナポートに対するCSI−RSが伝送される場合、CSI−RSは、時間軸で連結された2つのREで各アンテナポートの信号を伝送し、各アンテナポートの信号は、直交コードに区分される。また、四つのアンテナポートに対するCSI−RSが伝送される場合、2つのアンテナポートのためのCSI−RSに追加に2つのREをさらに利用して同一の方法で追加に2つのアンテナポートに対する信号を伝送する。8個のアンテナポートに対するCSI−RSが伝送される場合にも同様である。
【0034】
セルラシステムで下向きリンクチャネル状態を測定するために、基準信号(reference signal)を伝送しなければならない。3GPPのLTE−A(Long Term Evolution Advanced)システムの場合、基地局が伝送するCRSまたはCSI−RS(Channel Status Information Reference Signal)を利用して端末は基地局とその端末との間のチャネル状態を測定する。前記チャネル状態は、下向きリンクでの干渉量及びその他いくつかの要素を含む。前記下向きリンクでの干渉量は、隣接基地局に属するアンテナによって発生する干渉信号及び熱雑音などを含む。下向きリンクでの干渉量は、端末が下向きリンクのチャネル状況を判断するのに重要な要素である。一例として、送信アンテナが1つである基地局において受信アンテナが1つの端末に伝送する場合、端末は、基地局から受信した基準信号で下向きリンクで受信することができるシンボル当たりエネルギーと当該シンボルを受信する区間で同時に受信される干渉量を判断して、Es/Io(energy per symbol to interference density ratio)を決定しなければならない。決定されたEs/Ioは、データ伝送速度またはそれに相当する値に変換され、基地局にチャネル品質指示子(CQI;Channel Quality Indicator)の形態で通知される。基地局は、伝達されたCQIに基づいて下向きリンクで端末にどんなデータ伝送速度で伝送を行うかを判断することができる。
【0035】
LTE−Aシステムの場合、端末は、下向きリンクのチャネル状態に対する情報を基地局にフィードバックする。基地局は、フィードバックされたチャネル状態情報を下向きリンクスケジューリングに活用する。すなわち、端末は、下向きリンクで基地局が伝送する基準信号を測定し、ここで抽出した情報をLTE/LTE−A標準で定義する形態で基地局にフィードバックする。LTE/LTE−Aで端末がフィードバックする情報は、例えば、次の3つの情報を含むことができる。
【0036】
1.ランク指示子(RI;Rank Indicator):端末が現在のチャネル状態で受信することができる空間レイヤー(spatial layer)の個数
【0037】
2.プレコーディングマトリックス指示子(PMI;Precoding Matrix Indicator):端末が現在のチャネル状態で選好するプレコーディングマトリックスに対する指示子
【0038】
3.チャネル品質指示子(CQI;Channel Quality Indicator):端末が現在のチャネル状態で受信することができる最大データ伝送率(data rate)。CQIは、最大データ伝送率と類似に活用することができる信号対干渉雑音比(SINR;Signal to Interference plus Noise Ratio)、最大のエラー訂正符号化率(coderate)及び変調方式、周波数当たりデータ効率などに代替することができる。
【0039】
前記RI、PMI、CQIは、互いに関連されて意味を有する。一例として、LTE/LTE−Aで支援するプレコーディングマトリックスは、ランク別に異なるように定義されている。したがって、RIが1の値を有するとき、PMI値XとRIが2の値を有するとき、PMI値Xは異なるように解釈される。また、端末がCQIを決定するときにも、自分が基地局に通知したPMIとRIが基地局で適用されたという仮定をする。すなわち、端末がRI_X、PMI_Y、CQI_Zを基地局に通知したことは、ランクをRI_Xとし、プレコーディングマトリックスをPMI_Yとするとき、CQI_Zに該当するデータ伝送率で当該端末がデータを受信することができると通知することと同じである。このように端末は、CQIを計算するとき、基地局にどんな伝送方式を行うかを仮定して当該伝送方式で実際伝送を行ったとき、最適化された性能を得ることができるようにする。
【0040】
一般的に、FD−MIMOのように、送信アンテナの個数が多い場合、これに比例するCSI−RSを伝送しなければならない。一例として、LTE/LTE−Aで8個の送信アンテナを利用する場合、基地局は、8−ポートに該当するCSI−RSを端末に伝送し、下向きリンクのチャネル状態を測定するようにする。この際、基地局で8−ポートに該当するCSI−RSを伝送するのに1つのRB内で8個のREで構成される無線資源を利用しなければならない。例えば、アルファベットAで指示されるRE及びアルファベットBで指示されるREで構成される無線資源が当該基地局のCSI−RS伝送のために活用することができる。このようなLTE/LTE−A方式のCSI−RS伝送をFD−MIMOに適用する場合、送信アンテナの数に比例する無線資源がCSI−RSに割り当てられなければならない。すなわち、基地局の送信アンテナが128個である場合、基地局は、1つのRB内で総128個のREを利用してCSI−RSを伝送しなければならない。このようなCSI−RS伝送方式は、過多な無線資源を必要とするので、無線データ送受信に必要な無線資源を減少させる逆効果がある。
【0041】
FD−MIMOのように、多数の送信アンテナを有する基地局でCSI−RSを伝送するのに過多な無線資源を割り当てることを防止しながら、端末にとって多数の送信アンテナに対するチャネル測定を可能にする方法として、CSI−RSをN個の次元に分離して伝送する方法を考慮することができる。一例として、基地局の送信アンテナ110が
図1のように2次元に配列されている場合、CSI−RSを2個の次元に分離して伝送することができる。1つのCSI−RSは、水平方向のチャネル情報を測定するのに活用される水平(Horizontal)CSI−RSで運営し、また1つのCSI−RSは垂直方向のチャネル情報を測定するのに活用される垂直(Vertical)CSI−RSで運営するものである。
【0042】
図3は、FD−MIMOのためのCSI−RSの伝送を示す図である。
【0043】
図3で、32個のアンテナ300は、それぞれA0、...、A3、B0、...、B3、C0、...、C3、D0、...、D3、E0、...、E3、F0、...、F3、G0、...、G3、H0、...、H3で指示される。
図3の32個のアンテナ300に対して2つのCSI−RSが伝送される。水平方向のチャネル状態を測定するのに活用されるH−CSI−RSに対するアンテナポートは、次の8個アンテナポートで構成される。
【0044】
1.H−CSI−RSポート0:アンテナA0、A1、A2、A3が合わせてなる
【0045】
2.H−CSI−RSポート1:アンテナB0、B1、B2、B3が合わせてなる
【0046】
3.H−CSI−RSポート2:アンテナC0、C1、C2、C3が合わせてなる
【0047】
4.H−CSI−RSポート3:アンテナD0、D1、D2、D3が合わせてなる
【0048】
5.H−CSI−RSポート4:アンテナE0、E1、E2、E3が合わせてなる
【0049】
6.H−CSI−RSポート5:アンテナF0、F1、F2、F3が合わせてなる
【0050】
7.H−CSI−RSポート6:アンテナG0、G1、G2、G3が合わせてなる
【0051】
8.H−CSI−RSポート7:アンテナH0、H1、H2、H3が合わせてなる
【0052】
前記で複数のアンテナが合わせて1つのCSI−RSポートを成すという表現は、少ないアンテナ仮想化(antenna virtualization)を意味する。アンテナ仮想化は、一般的に複数アンテナの線形的結合を通じて行われる。また、垂直方向のチャネル状態を測定するのに活用されるV−CSI−RSに対するアンテナポートは、次の4個アンテナポートで構成される。
【0053】
1.V−CSI−RSポート0:アンテナA0、B0、C0、D0、E0、F0、G0、H0が合わせてなる
【0054】
2.V−CSI−RSポート1:アンテナA1、B1、C1、D1、E1、F1、G1、H1が合わせてなる
【0055】
3.V−CSI−RSポート2:アンテナA2、B2、C2、D2、E2、F2、G2、H2が合わせてなる
【0056】
4.V−CSI−RSポート3:アンテナA3、B3、C3、D3、E3、F3、G3、H3が合わせてなる
【0057】
前記のように、複数のアンテナが二次元に配列されたと仮定する。アンテナは、垂直方向にM個の行、水平方向にN個の列を有する直交形態に配列されたと仮定する。この場合、端末は、N個の水平方向のCSI−RSポートとM個の垂直方向のCSI−RSポートを利用してFD−MIMOのチャネルを測定することができる。すなわち、前述したような2つのCSI−RSを利用する場合、M×N個の送信アンテナのためにM+N個のCSI−RSポートを活用してチャネル状態情報を把握することができる。このように、さらに少ない数のCSI−RSポート数を利用してさらに多い数の送信アンテナに対する情報を把握させることは、CSI−RSオーバーヘッドを低減するに重要な長所として作用する。前記では、2つのCSI−RSを利用してFD−MIMOの送信アンテナに対するチャネル情報を把握し、このような接近は、2つ以上のCSI−RSを利用する場合にも、同一に適用することができる。
【0058】
図3で、32個の送信アンテナに対するRSは、8個のH−CSI−RSポートと4個のV−CSI−RSポートに割り当てられて伝送され、端末は、FD−MIMOシステムのこのようなCSI−RSを介して無線チャネルを測定する。前記でH−CSI−RSは、端末が端末と基地局送信アンテナとの間の水平角に対する情報を推測するのに活用することができるが(310)、V−CSI−RSは、端末が端末と基地局送信アンテナとの間の垂直角に対する情報を推測するのに活用することができる(320)。
【0059】
本明細書で、次の短縮語が利用される。
【0060】
●RI
H:水平方向のCSI−RS(H−CSI−RS)を測定し、これに基づいて端末が基地局に通知したランク指示子(RI)
【0061】
●RI
V:垂直方向のCSI−RS(V−CSI−RS)を測定し、これに基づいて端末が基地局に通知したランク指示子(RI)
【0062】
●RI
HV:水平方向のCSI−RS(H−CSI−RS)と垂直方向のCSI−RS(V−CSI−RS)をそれぞれ測定し、これに基づいて端末が基地局に通知した水平及び垂直方向のランク指示子(RI)
【0063】
●PMI
H:水平方向のCSI−RS(H−CSI−RS)を測定し、これに基づいて端末が基地局に通知したプレコーディングマトリックス指示子(PMI)
【0064】
●PMI
V:垂直方向のCSI−RS(V−CSI−RS)を測定し、これに基づいて端末が基地局に通知したプレコーディングマトリックス指示子(PMI)
【0065】
●CQI
H:水平方向のプレコーディングマトリックスのみが適用されたという仮定の下に生成された端末支援可能データ伝送率
【0066】
●CQI
V:垂直方向のプレコーディングマトリックスのみが適用されたという仮定の下に生成された端末支援可能データ伝送率
【0067】
●CQI
HV:水平方向のプレコーディングマトリックス及び垂直方向のプレコーディングマトリックスが同時適用されたという仮定の下に生成された端末支援可能データ伝送率
【0068】
以下、本明細書では、水平方向のチャネル状態情報と水平方向のチャネル状態情報とに分けて説明する。しかし、1つの基地局が2つ以上のCSI−RSを運用する場合、水平方向のチャネル状態情報及び垂直方向のチャネル状態情報以外に他の種類のチャネル状態情報に対しても本発明を適用することができる。例えば、第1観点でアンテナポートを割り当てたCSI−RS(第1CSI−RS)及び第2観点でアンテナポートを割り当てたCSI−RS(第2CSI−RS)が運用される場合、端末は、2つのCSI−RSを活用して各CSI−RSに相当するチャネル状態情報(第1チャネル状態情報及び第2チャネル情報)を獲得することができ、2つのCSI−RS両方を考慮したチャネル状態情報(第3チャネル状態情報)も獲得することができる。以下の実施形態で説明する構成は、すべて類似に適用することができる。以下では、説明の便宜のために、垂直方向CSI−RS(V−CSI−RS)及び水平方向CSI−RS(H−CSI−RS)の例を取って説明する。
【0069】
以下の説明で、垂直方向のCSI−RSに相当するチャネル状態情報は、垂直方向のチャネル状態情報と表現する。垂直方向のチャネル状態情報は、垂直方向のCSI−RSに基づいて獲得したRI、PMI及びCQIのうち少なくとも1つを含む。
【0070】
また、以下の説明で、水平方向のCSI−RSに相当するチャネル状態情報は、水平方向のチャネル状態情報と表現する。水平方向のチャネル状態情報は、水平方向のCSI−RSに基づいて獲得したRI、PMI及びCQIのうち少なくとも1つを含む。
【0071】
基地局が2つ以上のCSI−RSを端末に伝送する場合、端末は、各CSI−RSに相当するチャネル状態情報を基地局に送信することができる。ここで、各チャネル状態情報は、各CSI−RSに基づいて獲得したRI、PMI及びCQIのうち少なくとも1つを含む。但し、後述する実施形態のように、端末は、2つ以上のCSI−RSに基づいてチャネル状態情報を獲得することができる。このような場合、明示的にどんな方式でチャネル状態が獲得されるかを記載した。
【0072】
図4は、端末が2つのCSI−RSに対するRI、PMI、CQIを伝送することを示す図である。複数のCSI−RSに対して、端末は、各CSI−RSに相当するRI、PMI、CQIを伝送して、FD−MIMOシステムの無線チャネル状態情報を基地局に通知する。
【0073】
図4で、矢印は、一種類のチャネル状態情報が他の種類のチャネル状態情報を解釈するのにどのように関連されているかを表示する。すなわち、RI
V 400から始めた矢印401がPMI
V 410で終了することは、RI
V 400の値によってPMI
V 410の解釈が変わることを意味する。すなわち、当該矢印は、端末がPMI
V 410を解釈するためにRI
V 400の値を利用することを意味する。端末がCQI
V 420を解釈するためにPMI
V 410の値が活用される。同様に、すなわち、RI
H 430から始めた矢印402がPMI
H 440で終了することは、RI
H 430の値によってPMI
H 450の解釈が変わることを意味する。端末がPMI
H 440を解釈するために、RI
H 430の値が活用される。また、端末がCQI
H 450を解釈するために、PMI
H 440の値が活用される。
【0074】
図4で、端末は、V−CSI−RSを測定して、フィードバック1で指示される方式でチャネル状態情報を送信する。また、端末は、H−CSI−RSを測定し、フィードバック2で指示される方式でチャネル状態情報を送信する。前記でRI、PMI、CQIは、互いに連関性を持って伝送される。すなわち、フィードバック1の場合、RI
V 400は、以後伝送されるPMI
V 410がどんなランクのプレコーディングマトリックスを示すかを通知する。また、CQI
V 420は、基地局がRI
V 400が指定するランクで基地局が伝送するとき、PMI
V 410が指定する当該ランクのプレコーディングマトリックスを適用する場合、端末が受信可能なデータ伝送速度またはそれに相当する値に該当する。フィードバック2の場合も、フィードバック1と同様に、RI
H 430、PMI
H 440、CQI
H 450が互いに連関性を持って伝送される。
【0075】
図4のように、FD−MIMO基地局の複数の送信アンテナのために複数のフィードバックを設定して端末がチャネル状態情報を基地局に報告することは、FD−MIMOのための1つのチャネル状態情報報告方法になることができる。このような方法は、FD−MIMOのためのチャネル状態情報を端末で生成し報告するのに追加的な具現が不要であるという長所が存在する。
【0076】
一方、
図4のような方法のチャネル状態情報報告方法を利用する場合、FD−MIMOシステムの性能が充分に得られない短所がある。
図4を参照して前述したように端末は、複数のフィードバックを設定してチャネル状態情報を基地局に報告するが、FD−MIMOが適用された場合のプレコーディングを仮定したCQIを端末が送信しないからである。
【0077】
FD−MIMOシステムで複数の送信アンテナ110が
図3のように2次元に配列される場合、端末に伝送される信号には、垂直方向のプレコーディングマトリックス及び水平方向のプレコーディングマトリックスがすべて適用されて伝送される。すなわち、端末は、
図4のPMI
H 440及びPMI
V 410に該当するプレコーディングマトリックスのうち1つのみ適用された信号を受信するものではなく、PMI
H 440及びPMI
V 410に該当するプレコーディングマトリックスが同時に適用された信号を受信する。
【0078】
図4のように、PMI
H 440、PMI
V 410に該当するプレコーディングが別に適用された場合のCQI
H 450、CQI
V 430のみを基地局に報告する場合、基地局は、垂直方向のプレコーディングマトリックス及び水平方向のプレコーディングマトリックスが共に適用される場合のCQIを端末から受信せず、基地局が自体的に判断しなければならない。このように基地局が垂直方向のプレコーディングマトリックス及び水平方向のプレコーディングマトリックスがそれぞれ適用された場合のCQIを基盤として垂直及び水平方向のプレコーディングが共に適用された場合のCQIを任意に判断することはシステムの性能を低下させる原因として作用することができる。
【0079】
前記で言及したように、FD−MIMOシステムでCSI−RSの過多な無線資源使用を節減する1つの方法は、多数の送信アンテナを効果的に測定することができる複数のCSI−RSを端末が測定するようにすることである。各CSI−RSは、1つの無線チャネルを測定するための複数個の次元のうち1つに対するチャネル状態を端末が測定するのに活用することができる。このような方式は、送信アンテナごとに固有のCSI−RSポートを割り当てることと比較して、CSI−RSの伝送のために相対的に少ない無線資源を必要とする。一例として、矩形で配置されたFD−MIMOシステムの送信アンテナに対して垂直及び水平方向の2つのCSI−RSを運用すれば、端末が効果的にチャネル状態を測定することができる。本明細書では、このように多数の送信アンテナを有するFD−MIMOシステムで無線チャネル状態情報を端末が効果的に測定するように複数のCSI−RSを利用したチャネル状態測定方法及びこれを基地局に報告する方法について新しい技術及び装置を提案する。
【0080】
図5は、本発明の第1実施形態によるチャネル状態情報送信過程を示す図である。
【0081】
図5で端末は、
図4を参照して説明した例と同様に、2つのCSI−RSを基盤として各CSI−RSに相当するチャネル状態情報を報告する。この際、フィードバック1で指示される過程は、
図4でのフィードバック1で指示される過程と同一の役目を行う。すなわち、端末は、V−CSI−RSを測定し、基地局にこれに該当するRI
V 500、PMI
V 510、CQI
V 520を報告する。
図5の実施形態と
図4の方式の差異は、フィードバック2で指示される過程にある。端末は、基地局にプレコーディングが垂直及び水平方向で共に適用される場合のCQIであるCQI
HV 550を通知する。すなわち、端末は、フィードバック1で指示される過程で生成した最も最近のPMI
V 510、及びH−CSI−RSを測定し、最適と判断したPMI
H 540に該当するプレコーディングが同時に適用された場合に該当するCQI
HV 550を生成し、基地局に通知する。
【0082】
図5の実施形態で、端末は、V−CSI−RSを測定し、RI
V 500を生成した後、基地局に通知する。また、当該ランク500に最適なPMI
V 510を判断した後、当該PMI
V 510が指定するプレコーディングが適用された場合のCQI
V 520を基地局に通知する。前記PMI
V 510は、また、CQI
HV 550を生成するにも活用される。端末は、H−CSI−RSを測定し、RI
H 530を生成した後、基地局に通知する。また、当該ランク530に最適なPMI
H 540を判断した後、当該PMI
H 540が指定するプレコーディングと先立って伝送されたPMI
V 510が指定するプレコーディングが同時に適用された場合のCQI
HV 550基地局に通知する。
【0083】
図5のように、PMI
H 540が指示するプレコーディングマトリックス及びPMI
V 510が指示するプレコーディングマトリックスが同時に適用された場合のCQI値を端末が基地局に報告するためには、次の事項が要求される。
【0084】
第一に、2つのCQIのうち少なくとも1つのCQIを、2つのPMIを考慮して決定しなければならないか否かを設定する機能が必要である。すなわち、基地局は、上位シグナリングを利用して端末に複数のフィードバックを設定しつつ、各フィードバックの連結関係を端末に通知し、端末は、これを基盤としてCQIを生成することができる。
図5の場合では、第1PMI、すなわちPMI
V 510を第2PMI、すなわちPMI
H 540とともに適用して、第2CQI、すなわちCQI
HV 550を計算くださいという制御メッセージが基地局から端末に通知しなければならない。
【0085】
第二に、複数のプレコーディングが適用された場合のCQIをどのように決定するかに対する定義が必要である。1つのプレコーディングのみが適用された場合のCQIを計算する場合、端末は、自分が通知したRIとPMIによって指定されるプレコーディングが下向きリンクに適用されるという仮定の下にCQIを計算する。しかし、前記CQI
HV 550の場合、端末は、2つのプレコーディングが同時に下向きリンクに適用されるという仮定の下にCQIを計算する。この際、端末が同時に2つのプレコーディングが適用されることをクロネッカー積(Kronecker product)として解釈することができる。クロネッカー積は、次のように2つの行列について定義される。
【0087】
数式1で、A及びBは、それぞれ行列であり、a
11〜a
mnは、行列Aの各元素である。a
ijは、行列Aのi番目行であり、j番目列の元素である。
【0088】
前記数式1で、端末は、AとBをそれぞれPMI
H 540とPMI
V 510が指示するプレコーディングマトリックスに代替することによって、2つのプレコーディングマトリックスが同時に適用された場合のプレコーディングマトリックスを得ることができる。端末は、CQI
HV 550を計算するとき、前記数式をPMI
H 540とPMI
V 510が指定するプレコーディングマトリックスに適用して得られるプレコーディングマットリックスガイ下向きリンクに適用されたと仮定してCQI
HV 550を計算する。
【0089】
前記数式1のクロネッカー積を利用して2つのプレコーディングマトリックスが同時適用された場合のプレコーディングマトリックスを得るためには、端末が通知するランクによって異なる動作が端末と基地局で必要である。本明細書では、このために次の3つの方法を提案する。
【0091】
基地局は、RI
V 500またはRI
H 530のうち1つをいつもランク1に設定する。例えば、
図5のように、CQI
HV 550がRI
H 530とともに端末に通知される場合RI
V 500は、いつも1の値を有するようにランクが制限(restriction)される。このような場合、端末が2つのプレコーディングマトリックスが同時適用された場合に支援することができるランクは、RI
H 530によって決定される。すなわち、RI
H 530の値が1を示せば、端末は、ランク1を支援することができるものであり、RI
H 530の値が2を示せば、端末は、ランク2を支援することができる。端末と基地局は、このような仮定の下にFD−MIMOシステムを運営する。ここでは、CSI−RSが2つである場合を仮定したが、CSI−RSが3つ以上の場合、1つのCSI−RSに対応するRIを除いた残りRIがすべて1に設定されなければならない。
【0093】
基地局と端末は、垂直方向のプレコーディングマトリックス及び水平方向のプレコーディングマトリックスが同時適用された場合に端末が支援することができるランクを次の数式を利用して決定する。
【0094】
[数式2]
rank
HV=rank(RI
H)×rank(RI
V)
【0095】
すなわち、端末と基地局は、垂直方向のプレコーディングマトリックス及び水平方向のプレコーディングマトリックスが同時適用された場合のランクは、各方向で支援することができるランクの積と仮定し、チャネル状態情報を送受信する。一例として、端末がRI
Hをランク2に設定して基地局に通知し、RI
Vをランク3に設定して基地局に通知する場合、基地局と端末は、プレコーディングマトリックスがすべて適用された場合のランクを6と仮定する。前記rank
HVの値は、別途のシグナリングを利用して端末から基地局に通知されるものではなく、前記RI
VとRI
Hが端末から基地局に通知されれば、基地局が前記数式2を利用して判断する値である。
【0096】
LTE/LTE−Aで端末がランク2以上の値に該当するRIを基地局に通知する場合、同時に2つのCQI値を基地局に通知する。これは、ランク2以上の場合、基地局が端末に2つのコードワードを下向きリンクで伝送するので、それぞれのコードワードに該当するCQIを別に報告しなければならないからである。
【0097】
図5の実施形態に対して前記数式2のような方法を適用する場合、端末は、RI
H 530の値が1であるとしても、前記数式2によるプレコーディングがすべて適用された場合のランクが2以上の場合、2つのCQI値をCQI
HV 550に伝送する。また、基地局は、フィードバック2のRI
H 530の値が1であるとしても、前記数式2によるプレコーディングがすべて適用された場合のランクが2以上の場合、2つのCQI値をCQI
HV 550に伝送されるものと仮定し、これを受信する。
【0098】
図4または
図5のように、複数のフィードバックを設定し、2つのCSI−RSに対する水平方向のチャネル状態情報及び垂直方向のチャネル状態情報を端末が測定し、基地局に通知するようにする方法では、フィードバック1とフィードバック2がどのように設定されるかによって衝突が発生することができる。ここで、衝突というのは、フィードバック1とフィードバック2が同一の時間区間に伝送される必要が発生する状況を意味する。このような衝突が発生する場合、端末は、フィードバック1またはフィードバック2のチャネル状態情報のうち1つのみを基地局に通知し、残りは伝送しない。したがって、
図4または
図5のように、複数のフィードバックを設定してFD−MIMOを運営する場合、一部のチャネル状態情報が損失される問題点があり得る。
【0099】
図6は、本発明の第2実施形態によるチャネル状態方法伝送過程を示す図である。
【0100】
図6を参照すれば、2つのCSI−RSに対するチャネル状態情報を端末が基地局に報告するが、1つのフィードバック過程内で行われるという点で
図4と差異がある。
図6を参照すれば、端末は、RI
HV 600を基地局に通知することによって、水平方向及び垂直方向のランクを通知する。表1は、RI
HV 600の値が示す水平方向のランク(第1ランク)及び垂直方向のランク(第2ランク)を例示的に示すものである。
【0102】
基地局は、端末からRI
HV 600を通知されることによって、水平及び垂直方向のランクを認知することができる。端末は、H−CSI−RS及びV−CSI−RS、すなわち2つのCSI−RSをすべて参照してRI
HV 600の値を判断する。また、基地局は、RI
HV 600以後に伝送される水平方向のCSI−RS及び垂直方向のCSI−RSに対応するPMI 610、630、CQI 620、640を介して水平方向及び垂直方向のプレコーディング及び端末が受信可能なデータ伝送速度に対する情報を把握する。すなわち、1つのフィードバック過程内に水平方向及び垂直方向のPMI、CQIが交互に伝送されることによって、
図4または
図5で発生し得るフィードバック伝送間の衝突を前もって防止することができる。
図6で、端末が通知したRI
HV 600の値によって水平方向及び垂直方向のランクが異なる値を有するようになることができる。すなわち、RI
HV 600値で指定する水平方向のランクによってPMI
H 610が指定するプレコーディングマトリックスが決定される。また、端末は、PMI
H 610が指定するプレコーディングマトリックスが適用される場合を仮定したCQI値、すなわちCQI
H 620を伝送する。前記PMI
H 610及びCQI
H 620を判断するために、端末は、H−CSI−RSを測定する。同様に、RI
HV 600値で指定する垂直方向のランクによってPMI
V 630が指定するプレコーディングマトリックスが決定される。また、端末は、PMI
V 630が指定するプレコーディングマトリックスが適用される場合を仮定したCQI値、すなわちCQI
V 640を伝送する。前記PMI
V 630及びCQI
V 640を判断するために、端末は、V−CSI−RSを測定する。PMI
HとPMI
Vが指定するプレコーディングは、RI
HVが通知する水平方向ランクと垂直方向ランクによって異なるように解釈される。すなわち、RI
HVが水平方向ランク1を通知する場合、PMI
Hが指定するプレコーディングは、RI
HVが水平方向ランク2を通知する場合、PMI
Hが指定するプレコーディングと異なる。
【0103】
図6を参照すれば、端末は、水平方向のチャネル状態情報610、620と垂直方向のチャネル状態情報630、640が交互に一度ずつ伝送されている。このように水平方向のチャネル状態情報と垂直方向のチャネル状態情報が交互に同一の周期で伝送されることも可能である。
【0104】
しかし、実際システムでは、このような方式が適しないことがある。すなわち、端末が特定方向のチャネル状態情報を他の方向のチャネル状態情報より相対的に短い周期で基地局に通知することがシステム容量を最適化するのに有利である。端末が複数のCSI−RSに対するチャネル状態情報を異なる周期で基地局に報告するためには、基地局がこれに対する設定を行うことができることが好ましい。すなわち、
図6のように、1つのフィードバック過程内で互いに異なる方向のチャネル状態情報を端末が基地局に通知する場合、基地局は、これに対する設定のために次のような情報を端末に通知することができる。
【0105】
●水平方向チャネル状態情報(CQI
H、PMI
H)、すなわち第1チャネル状態情報に対する周期情報及びサブフレームオフセット値
【0106】
●垂直方向チャネル状態情報(CQI
V、PMI
V)、すなわち第2チャネル状態情報に対する周期情報及びサブフレームオフセット値
【0107】
前記サブフレームオフセット値は、周期内で実際伝送を行うサブフレームの位置を決定する値である。一例として、周期が10ミリ秒(msec)であり、サブフレームオフセットが5の場合、毎10ミリ秒の周期内でサブフレーム5で当該信号の伝送を行うものである。
【0108】
図6で、端末が基地局に通知する水平方向のランクと垂直方向のランクは、互いに異なるランク制限(restriction)によって決定してもよい。ここで、ランク制限は、端末が基準信号(RS)を測定し、ランクを決定するとき、これに対する最大値を基地局が前もって設定した値に制限することを意味する。移動通信システムで端末のランクが有することができる最大値を基地局が制限することができるようにすることは、システムを基地局の立場で選好する方向に運営するための最適化過程の一部である。このように水平方向のランクと垂直方向のランクに対してそれぞれランク制限を適用するためには、基地局が端末に水平方向ランクの最大値及び垂直方向ランクの最大値情報を上位シグナリングを利用して、またはその他の方式で通知することができる。前記のような水平及び垂直方向のランクの最大値を別々に設定することと別途に、端末が活用することができるプレコーディングの部分集合を水平及び垂直方向に対して別々に設定してもよい。水平及び垂直方向に適用可能なプレコーディングの全体集合がそれぞれ存在すると仮定する場合、基地局が無線チャネル環境を考慮してそれぞれの全体集合のうち部分集合を決定し、端末に通知する。このような場合、端末は、自分が通知されたプレコーディングの部分集合内のみでPMI
H及びPMI
Vを選択し、これを基地局に通知する。
【0109】
図7は、本発明の第3実施形態によるチャネル状態情報伝送過程を示す図である。
図7でも、
図6と同様に、端末は、2つのCSI−RSに対するチャネル状態情報を1つのフィードバック過程を通じて基地局に報告している。但し、
図6との差異は、水平方向のランクと垂直方向のランクが前記表1を参照して説明したように、それぞれ別にRI
H 700とRI
V 730によって通知されるという点である。
【0110】
図7を参照すれば、RI
H 700が通知された後、これを基盤としてPMI
H 710とCQI
H 720が通知される。また、RI
V 730が通知された後、これを基盤としてPMI
V 740とCQI
V 750が通知される。このようにRI
H 700とRI
V 730が別々に通知される場合にも、
図6と同様に、水平チャネル状態情報と垂直チャネル状態情報の周期及びランクは、異なるように設定することができる。
【0111】
図8は、本発明の第4実施形態によるチャネル状態情報伝送過程を示す図である。
【0112】
図6または
図7のように、1つのフィードバック過程を利用して複数のCSI−RSに対するチャネル状態情報を端末が基地局に報告する場合、先立って言及したように、水平方向のプレコーディング及び垂直方向のプレコーディングが同時に適用された場合に対するCQI値の不在でシステム性能が低下する問題点がある。
【0113】
図8を参照すれば、端末は、RI
HV 800を基地局に送信する。これにより、基地局は、水平方向及び垂直方向のランクを獲得または認知することができる。また、端末は、PMI
H 810、CQI
H 820を含む水平方向のチャネル状態情報を送信する。また、水平方向のチャネル状態情報としてPMI
V 830が伝送され、水平方向のプレコーディングと垂直方向のプレコーディングをすべて考慮したCQI値であるCQI
HV 840が伝送される。前記CQI
HV 840は、水平方向のプレコーディングと垂直方向のプレコーディングがすべて適用されたときのCQIに該当する。したがって、ランクも、水平方向及び垂直方向のランクの関数で決定される。ここで、端末は、CQI
HV 840を生成するにあたって、ランクを前記数式2のように、水平方向及び垂直方向のランクの積と仮定する。また、端末は、CQI
HV 840を生成するにあたって適用されるプレコーディングを前記数式1のように2つのプレコーディングマトリックスのクロネッカー積と仮定する。
【0114】
図8のように、1つのフィードバック過程を利用して端末から基地局に水平及び垂直方向のチャネル状態情報及びCQI
HV 840を通知することは、CQI
HV 840値を伝送することができるようにする。但し、このような方式の短所は、水平方向のプレコーディングのみが適用されたという仮定の下で生成したCQI
H 820が伝送され、実際にこの情報は、活用度が低いという点である。
図8で、CQI
H 820が伝送される理由は、水平方向のプレコーディングと垂直方向のプレコーディングを仮定したCQI値を伝送するためには、PMI
H 810とPMI
V 830に対する情報が必要であり、CQI
H 820が伝送される時点では、このうち1つのみが通知可能からである。
【0115】
図9は、本発明の第5実施形態によるチャネル状態情報伝送過程を示す図である。
【0116】
図9で提案するチャネル状態情報の伝送では、
図8とは異なって端末が基地局に報告するすべてのCQI値が水平方向のプレコーディングと垂直方向のプレコーディングが適用されたという仮定の下で生成される。
図9で、端末は、PMI
V 900及びPMI
H 920、すなわち水平方向のプレコーディングマトリックス及び垂直方向のプレコーディングマトリックスが共に適用されたという仮定の下にCQI
HV 930を生成する。すなわち、PMI
H 920とともに伝送されるCQI
HV 930は、最も最近伝送された垂直方向のプレコーディング関連情報であるPMI
V 900が指示するプレコーディングマトリックス及びPMI
H 920が指示するプレコーディングマトリックスが一緒に適用されるという仮定の下にCQI
HV 930を生成する。同様に、PMI
V 940とともに伝送されるCQI
HV 950は、最も最近伝送された水平方向のプレコーディング関連情報であるPMI
H 920が指示するプレコーディングマトリックス及びPMI
V 940が指示するプレコーディングマトリックスが一緒に適用されるという仮定の下にCQI
HV 950を生成する。このように以前に伝送されたPMI
HまたはPMI
Vを参照することは、1つの時間区間で複数のPMIを伝送することを回避するためである。
【0117】
図9のように、CQIが伝送される度に端末がCQI
HVを伝送するためには、特定方向のランクに制限が存在しなければならない。同時に、水平及び垂直方向のランクを変えるためには、水平及び垂直方向のプレコーディングも、新たに変わったランク値によって新たに更新されなければならないからである。このような場合、CQI
HVは、2つのプレコーディングがすべて更新された後に、伝送可能になる。
図9では、これを勘案して垂直方向のランクをいつも1に固定したことを仮定している。垂直方向のランクがいつも1であるから、垂直方向のランクには変化がなく、端末は、いつも以前に伝送したPMI
Vが指定するプレコーディングマトリックス及びPMI
Hが指定するプレコーディングマトリックスが一緒に適用されるという仮定を行うことができるようになる。前記では、垂直方向のランクを1に固定させたが、水平方向のランクを1に固定させても、同様の原理で運営することができる。水平方向のランクを1に固定させる場合、端末は、RI
Hの代わりにRI
Vを当該伝送区間で基地局に通知する。
【0118】
一般的に、
図9で、RI、水平方向のチャネル状態情報920、930、垂直方向のチャネル状態情報940、950の周期は、システム環境によってそれぞれ異なるように設定してもよい。
【0119】
図10は、本発明の第6実施形態によるチャネル状態情報伝送過程を示す図である。
【0120】
図10で、端末は、
図9と同様に、CQI伝送区間ごとに水平及び垂直方向のプレコーディングが適用されたという仮定の下に発生したCQI
HVを伝送する。但し、
図10の実施形態では、RI
V 1000が追加的に伝送され、垂直方向のランクを調節することができる。すなわち、端末は、RI
V 1000を利用して基地局に垂直方向のランクを通知し、これを基盤としてPMI
V 1010を通知する。前記PMI
V 1010とともに伝送されるCQI
HV 1020は、最も最近伝送されたRI
HとPMI
Hによって指定されるプレコーディングマトリックス及びPMI
V 1010が指定するプレコーディングとともに適用されるという仮定の下で生成される。また、RI
H 1030で水平方向のランクが新たに更新される場合、端末は、これを基準として新しいPMI
H 1040を更新し、同一の時間区間で伝送されるCQI
HV 1050は、PMI
V 1010が指定するプレコーディングとPMI
H 1040が指定するプレコーディングが同時に適用されるという仮定の下に生成される。
【0121】
図10で、端末は、水平方向及び垂直方向のランクを別々に更新することができる。したがつて、端末がCQI
HV 1020、1050のチャネル状態情報を生成するのに仮定するランクは、前記数式2のように求められる。すなわち端末は、CQI
HV 1050を生成するために適用されるランクをRI
V 1000とRI
H 1030がそれぞれ指定するランクの積で仮定する。したがって、前記CQI
HV 1050を伝送する区間でRI
V 1000とRI
H 1030がそれぞれ指定するランクの積が1の場合、1つのCQIを伝送するが、その積が2以上の場合、2つのCQIを伝送する。
【0122】
図5〜
図10で提案する方法によれば、端末が水平方向CSI−RSに対するチャネル状態情報または垂直方向CSI−RSに対するチャネル状態情報を基地局が前もって設定した周期に合わせて伝送する。すなわち基地局があらかじめ設定した第1タイミングには、端末が第1CSI−RSに相当するチャネル状態情報を送信し、基地局があらかじめ設定した第2タイミングには、端末が第2CSI−RSに相当するチャネル状態情報を送信する。また、基地局があらかじめ設定した第3タイミングには、端末が2つのCSI−RS両方を考慮したチャネル状態情報を送信することができる。一例として、
図10を参照した実施形態によれば、水平方向CSI−RSに相当するチャネル状態情報及び垂直方向のCSI−RSに相当するチャネル状態情報が一度ずつ交互に(alternately)基地局に伝達される。また、前述した実施形態によれば、水平方向のチャネル状態情報及び垂直方向のチャネル状態情報を上位シグナリングを利用してそれぞれの伝送周期を制御することができる。しかし、このように基地局が端末の水平方向のチャネル状態情報及び垂直方向のチャネル状態情報の伝送周期を異ならしめることは、上位シグナリングを利用して行われるので、基地局と端末間の無線チャネルの変化に最適に対応しにくい。一例として、端末は、基本的に移動性を有しているが、その移動性の方向によって無線チャネルの変化が水平方向で行われてもよく、垂直方向で行われてもよい。基地局は、端末がどの方向に移動するかは、前もって分からないので、基地局が上位シグナリングで水平及び垂直方向のチャネル状態情報の通知を設定する方式では最適のシステム性能を得にくい。
【0123】
下記の実施形態では、このような問題点を解決するために、端末が基地局に自分がどのCSI−RSに相当するチャネル状態情報を送信するか否かを指示するチャネル状態情報指示子を提案する。特に、前述したように、端末が横方向のCSI−RS及び縦方向のCSI−RSを受信する場合、チャネル状態情報指示子は、端末がどの方向のCSI−RSに相当するチャネル状態情報を通知するかを示す。この場合、チャネル状態情報指示子を次元指示子(DI;Dimension Indicator)と表現することができる。
【0124】
DIは、端末が基地局に通知する制御情報であって、チャネル状態情報とともに、または別に伝達され、端末が伝送するチャネル状態情報がどのCSI−RSに対するものであるかを基地局に通知する役目を行う。すなわち、端末は、DIを利用して特定時間区間のチャネル状態情報が水平方向のCSI−RSに対するチャネル状態情報であるか、それとも垂直方向のCSI−RSに対するチャネル状態情報であるかを通知する。
【0125】
前述したように、チャネル状態情報指示子という水平または垂直のような方向関連概念が適用されず、単純に複数のCSI−RSが存在する場合にも適用可能である。すなわち基地局がFD−MIMOのために複数のCSI−RSを設定し、端末にとってこれを測定してチャネル状態情報を通知するようにするとき、端末は、チャネル状態情報指示子を利用して複数のCSI−RSのうちいずれかに対するチャネル状態情報を伝送するかを基地局に通知することができる。
【0126】
図11は、本発明の第7実施形態によるチャネル状態情報伝送過程を示す図である。
【0127】
図11を参照すれば、端末は、DI 1100を利用して次のDI 1120が伝送される前まで伝送されるチャネル状態情報が水平方向CSI−RSに相当するチャネル状態であることを基地局に通知する。すなわち端末がDIの値を水平方向CSI−RSに相当するチャネル状態情報を指示する「0」とし、そのDIを伝送すれば、新しいDIが伝送される前まで伝送されるRI、CQI、PMIなどは、水平方向CSI−RSに対するチャネル状態情報になる。一方、端末がDIの値を垂直方向CSI−RSに相当するチャネル状態情報を指示する「1」とし、そのDIを伝送すれば、以後新しいDIが伝送される前まで伝送されるRI、CQI、PMIなどは、垂直方向のCSI−RSに対するチャネル状態情報になる。前記では、垂直方向及び水平方向を利用して説明したが、これを一般化すれば、前記DIは、FD−MIMOのための複数のCSI−RSのうちいずれかのCSI−RSに対するチャネル状態情報が伝送されるかを通知する機能を行うことが分かる。
【0128】
図11を参照すれば、端末は、RI 1105、1125、1145が伝送される時間区間でDI 1100、1120、1140を伝送する。このようにRIが伝送される区間でDIを伝送する方式は、特定区間で伝送しなければならないチャネル状態情報の情報量があまり大きくなることを防止、DIによる追加的な上向きリンクオーバーヘッドを最小化する長所がある。同じ理由から、DIの伝送は、RIが伝送されるすべての時間区間で伝送されず、一部の時間区間だけで伝送されることも可能である。DIが存在しない場合、新しいDIが伝送される前まで伝送されるチャネル状態情報は、最も最近のDIの値によって水平方向または垂直方向のチャネル状態情報であると、端末と基地局が仮定する。
【0129】
図11の実施形態は、
図7の実施形態DIを適用したものである。
図7と比べて、
図11のような方式を利用する場合、端末は、チャネル状態情報を自分のチャネル状況を考慮した最適の方式で基地局に伝達することができ、これを基盤とした性能改善を得ることができる。
【0130】
図12は、本発明の第8実施形態によるチャネル状態伝送過程を示す図である。
【0131】
図12の実施形態は、
図6の実施形態DIを適用したものである。
図12で、RI
HV 1200、1250は、水平及び垂直方向のランクを組み合わせた指示子である。RI
HVが利用される場合、DIは、
図11と同様に、RI
HVとともに伝送され、次のDIが伝送されるまで伝送されるPMI及び/またはCQIがどの方向に対するものであるかを通知してもよい。また、DIは、RI
HVとともに伝送される代わりに、PMI及び/またはCQIとともに伝送されてもよい。この場合、DIは、そのDIが送信される時間区間に送信されるPMI及び/またはCQIがどの方向に対するものであるかを通知してもよい。
図12は、DIがPMI及び/またはCQIと同じ時間区間で伝送される場合を示す図である。
【0132】
図12を参照すれば、端末は、DIを基地局に伝送することによって、同一の時間区間で伝送されるPMI及びCQIがどの方向に対するものであるかを通知する。
図12で、DI 1205は、当該時間区間に送信されるチャネル状態情報が水平方向CSI−RSに相当するチャネル状態であることを指示する。端末は、DI 1205と同じ時間区間に水平方向のCSI−RSに相当するPMI
H 1215及びCQI
H 1210を伝送する。一方、DI 1220は、当該時間区間に送信されるチャネル状態情報が垂直方向CSI−RSに相当するチャネル状態であることを指示する。端末は、DI 1220と同じ時間区間に垂直方向のCSI−RSに相当するPMI
V 1230及びCQI
V 1225を伝送する。DI 1235は、当該時間区間に送信されるチャネル状態情報が垂直方向CSI−RSに相当するチャネル状態であることを指示する。例えば、端末は、DI 1235とともにPMI
V 1245及びCQI
V 1240を伝送することができる。DI 1255は、当該時間区間に送信されるチャネル状態情報が水平方向CSI−RSに相当するチャネル状態であることを指示する。例えば、端末は、DI 1255とともにPMI
H 1265及びCQI
H 1260を伝送することができる。
【0133】
図13は、本発明の第9実施形態によるチャネル状態情報送信過程を示す図である。
【0134】
図13の実施形態は、
図10の実施形態DIを適用したものである。端末は、DI 1300を基地局に伝送し、DI 1300の伝送時点及びその後に送信されるチャネル状態情報がどの方向のCSI−RSに対するチャネル状態情報であるかを通知する。前記DIが指定する方向によって、当該時間区間のRIとPMIは、水平または垂直方向に対するチャネル状態情報になる。一例として、
図13で、DI 1300は、水平方向を指示しているので、これによって、水平方向に対するRI
H 1305とPMI
H 1315が伝送される。一方、DIが水平方向を示していても、端末は、CQI値としては、2つのCSI−RSをすべて考慮したCQI
HV 1310を伝送することが分かる。このようにCQI
HVを伝送することは、前記で言及したように、水平方向のプレコーディング及び垂直方向のプレコーディングを同時に考慮するCQI値を端末が基地局に通知することができるので効果的である。
【0135】
DIが存在する場合のCQI
HV 1310は、DIが存在しない場合と比べて差異を有する。先立って言及したように、CQI
HVを生成するとき、端末は、基地局が水平方向のプレコーディングマトリックス及び垂直方向のプレコーディングメトリックスを共に適用するという仮定でその値を決定する。すなわち、PMI
Hによって指定されるプレコーディングマトリックスがAであり、PMI
Vによって指定されるプレコーディングマトリックスがBである場合、端末は、前記数式1のようなプレコーディングマトリックスが基地局で適用されると仮定する。
図13を参照すれば、DIの値によってCQI
HVを生成する過程で仮定する水平または垂直方向のプレコーディングマトリックスが変更される。一例として、DI 1300のように、DI値が水平方向を示せば、端末は、CQI
HV 1310を生成するのに
【0137】
を考慮する。端末は、Aを求めるために、DI 1300に引き続いて伝送されたPMI
H 1315によって指定されるプレコーディングマトリックスを利用する。端末は、Bを求めるために最も最近伝送したPMI
Vによって指定されるプレコーディングマトリックスを利用する。すなわち、CQI
HVの観点から見れば、DIは、CQI値を生成するにあたって、どんな方向のプレコーディングマトリックスを新たにアップデートするか否かを指示する。端末は、DIが示す方向に対しては、新しく伝送されるPMIによるプレコーディングマトリックスを利用し、他の方向のプレコーディングは、当該方向のために伝送された最も最近のPMIによるプレコーディングマトリックスを利用する。このような構成は、DI 1320、RI
H 1335、CQI
HV 1330にも同様に適用されることができる。
【0138】
また1つの例として、DI 1340のようにDI値が垂直方向を示せば、端末は、CQI
HV 1350を生成するのに
【0140】
を利用する。端末は、Bを求めるために、DI 1340に引き続いて伝送されたPMI
V 1355によって指定されるプレコーディングマトリックスを利用する。端末は、Aを求めるために最も最近伝送したPMI
H 1335によって指定されるプレコーディングマトリックスを利用する。
【0141】
図14は、本発明の第9実施形態によるチャネル状態情報送信過程を示す図である。
【0142】
図14の実施形態で、水平方向のRIと垂直方向のRIのうち水平方向のRI
H 1400、1450のみ伝送される。すなわち、垂直方向の場合、ランクがいつも1に固定されている。変形例によれば、水平方向のランクを1に固定し、垂直方向のランクのみ伝送されてもよい。
図14で、端末は、DIをPMI、CQIのような時間区間で伝送し、端末が伝送するDIが水平方向を指定するか、それとも垂直方向を指定するか否かによって、伝送されるPMIがPMI
HまたはPMI
Vになる。CQIは、2つのCSI−RSをすべて考慮したCQI
HVが送信される。
【0143】
一例として、DI 1405、1420が水平方向を示す場合、端末が伝送するプレコーディング関連情報であるPMI
H 1415、1430は、水平方向に対するチャネル状態情報になる。また、CQI
HV 1410、1425を計算する場合にも、端末は、DIが示す方向に対しては、新しく伝送されるPMI
H 1415、1430によるプレコーディングマトリックスを利用する。端末は、他の方向のプレコーディングマトリックスは、当該方向のために伝送された最も最近のPMI
Vによるプレコーディングマトリックスを利用する。
【0144】
同様の方式がDI 1435、1455、CQI
HV 1440、1460及びPMI
V 1445、1465に対して適用され得る。
【0145】
図15は、本発明の第11実施形態によるチャネル状態情報送信過程を示す図である。
【0146】
図15の実施形態は、
図9の実施形態のような方式でチャネル状態情報が伝送される場合にDIを適用したものである。
図15と
図14の差異は、DIがPMI、CQIが伝送される時間区間で伝送されず、RIが伝送される時間区間で伝送されるという点である。
図15を参照すれば、RI 1500、1530は、水平と垂直方向のうち水平方向のみに対して伝送される。すなわち、垂直方向の場合、ランクがいつも1に固定されている。このように垂直方向に対しては、ランクを1に固定させることは、垂直方向ではビームフォーミング利得(beamforming gain)のみを得、空間多重化利得(spatial multiplexing gain)は、水平方向で得る場合に有利である。変形例によれば、水平方向のランクを1に固定し、垂直方向のランクのみが伝送されてもよい。
【0147】
図15で、端末は、DIを伝送し、引き続いてそのDIに相当するPMI、すなわちPMI
HまたはPMI
Vを伝送する。基地局も、DIを受信した後、以後のPMIは、当該DIに相当するPMI、すなわちPMI
HまたはPMI
Vと仮定して処理する。
【0148】
一例として、水平方向を指示するDI 1505が送信される場合、他のDI 1535が送信される前までは、水平方向のプレコーディングを指示するPMI
H 1510、1520が伝送される。また、CQI
HV 1515、1525を計算する場合にも、端末は、DIが示す方向に対しては、新しく伝送されるPMI
H 1510、1520によるプレコーディングマトリックスを利用する。端末は、他の方向のプレコーディングメクリックスに対しては、当該他の方向のために伝送された最も最近のPMIによるプレコーディングマトリックスを利用する。
【0149】
図15の実施形態では、
図13の実施形態とは異なって、DIと同一の時間区間で伝送されるRIは、DIと関係なく垂直方向または水平方向のうちいずれか1つに固定される。すなわち、DIの値と関係なく、RIは、いつも水平方向に対するランクを指定している。このように、RIが特定方向に対する情報のみを提供する場合、DIが同一の方向ではないとき、問題が起こることができる。例えば、DI 1535とRI
H 1530が伝送される場合、問題になり得る。この場合、端末は、RI
H 1530を利用して基地局に水平方向のRIが変更されたことを通知する。しかし、DI 1535が垂直方向を示しているので、水平方向に対するプレコーディング情報をPMI
V 1540を介して基地局に通知することができない。このような場合、2つの対処方法が適用可能である。
【0150】
1.方法1:端末が水平方向に対するRIのみを伝送する場合、端末は、DIが垂直方向を指定すれば、当該時間区間で伝送されるRIの値をすぐ以前に伝送したRI値で変更しない。すなわち
図15のDI 1535のようにDIが垂直方向を示す場合、当該時間区間で伝送されるRI
H 1530は、RI
H 1500と同一の値で端末は基地局に通知する。また、CQI
HV 1545、1555を決定する場合、端末は、PMI
V 1540、1550と最も最近伝送したPMI
H 1520が指定するプレコーディングマトリックスが同時に適用されたという仮定をする。
【0151】
2.方法2:端末が水平方向に対するRIのみを伝送する場合、端末がいつもRIのすぐ次に来るPMI、CQI伝送区間で水平方向に対するPMIとCQIを伝送するようにするものである。すなわち、端末がDIに垂直方向を指定する場合にも、まず、水平方向に対するPMIとCQIを先に伝送してから以後のPMIとCQI伝送区間で垂直方向に対するPMIとCQIを伝送するものである。これは、
図15のPMI
V 1540のようにPMI
VがRIのすぐ次に伝送されることを阻止することによって問題を防止するものである。
【0152】
図16は、本発明の一実施形態によるチャネル状態受信過程の流れ図である。
【0153】
図16の過程1600で、基地局は、当該FD−MIMO送信端の送信アンテナ個数及び2次元配置状態を確認する。これを基盤として、基地局は、FD−MIMOチャネル状態情報を測定するために基地局が伝送する水平方向のCSI−RS
Hと垂直方向のCSI−RSVをどのように設定するかを判断する。CSI−RS
H及びCSI−RS
Vが設定されることは、本発明の一実施形態であり、変形例によれば、他の種類の第1CSI−RS及び第2CSI−RSを設定してもよい。前記CSI−RS
HとCSI−RS
Vに対する設定は、端末に上位シグナリングまたはその他の方式を利用して通知される。また、基地局は、端末が設定されたCSI−RS
HとCSI−RS
Vに対するチャネル状態情報をどのように基地局に報告しなければならないかを通知する。このような設定は、基地局から端末に上位シグナリングを送ることによって行われる。変形例によれば、他の方式で前述した通知が行われてもよい。
【0154】
これにより、端末がチャネル状態情報を伝送すれば、基地局は、過程1610で、DIが受信される時間区間でするかを判断する。過程1610で、DIを伝送する時間区間ではないと基地局が判断する場合、チャネル状態情報受信過程は、過程1620に進行し、基地局は、端末が続いて以前に指定された同一の方向に対するチャネル状態情報を伝送していると判断する。一方、過程1610で、DIを伝送する時間区間であると基地局が判断する場合、チャネル状態情報受信過程は、過程1630に進行し、基地局は、DIを受信し、DIが水平方向のCSI−RSを示すか、それとも、垂直方向のCSI−RSを示すかを判断する。過程1630の判断結果、端末が伝送したDIが水平方向を示す場合、チャネル状態情報受信過程は、過程1650に進行し、基地局は、関連チャネル状態情報が水平方向に対するものであると仮定して、当該端末に対するスケジューリング、その他制御を行う。一方、過程1630の判断結果、端末が伝送したDIが垂直方向を示す場合、チャネル状態情報受信過程は、1640に進行し、基地局は、関連チャネル状態情報が垂直方向に対するものであると仮定して、当該端末に対するスケジューリング、その他制御を行う。過程1640及び過程1650のチャネル状態情報受信は、新しいDIが送信されるまで維持される。
【0155】
図17は、本発明の一実施形態による端末のチャネル状態情報送信過程の流れ図である。
図17の過程1700で、端末は、基地局からFD−MIMOのための複数のCSI−RSを測定するための制御情報を受信する。すなわち、端末は、基地局から水平方向のCSI−RS
Hと垂直方向のCSI−RS
Vをどのように受信しなければならないかに対する情報を通知される。CSI−RS
H及びCSI−RS
Vが設定されることは、本発明の一実施形態であり、変形例によれば、他の種類の第1CSI−RS及び第2CSI−RSが設定されてもよい。また、端末は、基地局から当該複数のCSI−RSを測定し、チャネル状態情報をどのように基地局に報告するかを設定される。すなわち、端末は、基地局から水平方向のCSI−RS
Hと垂直方向のCSI−RS
Vを測定し、どのようにチャネル状態情報を構成して報告するかを通知される。このような設定は、基地局から端末に上位シグナリングを伝送することによって行われる。変形例によれば、上位シグナリングではない他の方式で前述した設定の通知が行われてもよい。これにより、端末がチャネル状態情報を伝送する。
【0156】
過程1710で、端末は、DIが送信される時間区間であるかを判断する。過程1710で、DIを伝送する時間区間ではないと端末が判断する場合、チャネル状態情報送信過程は、過程1720に進行し、端末は、続いて以前に設定された同一の方向に対するチャネル状態情報を伝送する。一方、過程1710で、DIを伝送する時間区間であると端末が判断する場合、チャネル状態情報送信過程は、過程1730に進行する。過程1730で、端末は、水平方向または垂直方向のCSI−RSに相当するチャネル状態情報を指示するDIを送信する。端末は、例えば、端末の移動方向または最近チャネル状態の変化を利用してどんなCSI−RSに相当するチャネル状態情報を送信するかを決定し、それに相当するDIを基地局に送信する。過程1730で、端末が伝送したDIが水平方向を示す場合、チャネル状態情報送信過程は、過程1750に進行し、端末は、水平方向に対するチャネル状態情報を送信する。一方、過程1730で、端末が伝送したDIが垂直方向を示す場合、チャネル状態情報送信過程は、過程1740に進行し、垂直方向に対するチャネル状態情報を送信する。過程1740及び過程1750のチャネル状態情報送信は、新しいDIが送信されるまで維持される。チャネル状態情報の具体的な生成及び送信方式は、
図5〜
図15を参照して前述した通りである。
【0157】
図16及び
図17の実施形態で基地局が明示的にCSI−RS及びチャネル状態情報伝送に関する指示を伝送するものと仮定したが、変形例によれば、基地局は、基地局のCSI−RS送信位置、CSI−RSの数、各CSI−RSに適用されたポート数のうち少なくとも一部のみを端末に指示し、端末は、これによってあらかじめ設定された方式でチャネル状態情報を生成して伝送してもよい。基地局は、端末がチャネル状態情報の生成及び伝送方式を定めるのに必要な情報のみを提供すれば充分である。
【0158】
図18は、本発明の一実施形態による基地局のブロック構成図である。
【0159】
図18を参照すれば、基地局は、基地局制御機1800、送信機1810及び受信機1820を含むことができる。基地局制御機1800は、複数のCSI−RSに対してどのように設定するかを判断する。基地局制御機1800は、複数のCSI−RSの伝送方式及びそれに相当するチャネル状態情報生成及び伝送方式を判断することができる。送信機1810は、このように判断された結果を端末に送信する。送信機1810は、複数のCSI−RSを端末に送信する。受信機1820は、端末が通知する、CSI−RSに相当するチャネル状態情報を受信する。基地局のチャネル状態情報受信の具体的な構成は、
図5〜
図17を参照して前述した通りである。特に基地局制御機1800は、チャネル状態情報指示子(例えば、DI)の受信時点にチャネル状態情報を受信し、その後、新しいチャネル状態情報指示子を受信するまで受信するチャネル状態情報がチャネル状態情報指示子が指示するCSI−RSに相当するチャネル状態情報であるものと仮定して受信し、これをスケジューリングなどに利用する。
【0160】
図19は、本発明の一実施形態による端末のブロック構成図である。
【0161】
図19によれば、端末は、端末制御機1900、送信機1910及び受信機1920を含む。受信機1920は、基地局から複数のCSI−RSに対する設定情報及びチャネル状態情報の生成及び送信方式に対する指示を受信する。基地局から通知された内容に基づいて端末制御機1900は、端末の複数のCSI−RSに対する受信を制御する。この際、受信機1920は、複数のCSI−RSを受信する。また、端末制御機1900は、受信された複数のCSI−RSを基盤として生成されたチャネル状態情報を生成する。端末制御機1900は、送信機1910を制御して生成されたチャネル状態情報を基地局に送信するようにする。端末のチャネル状態情報送信の具体的な構成は、
図5〜
図17を参照して前述した通りである。特に端末制御機1900は、チャネル状態情報指示子(例えば、DI)の送信時点にチャネル状態情報を送信し、その後、新しいチャネル状態情報指示子を送信するまではチャネル状態情報指示子が指示するCSI−RSに相当するチャネル状態情報を送信する。
【0162】
この際、処理流れ図の各ブロックと流れ図の組合は、ハードウェア上で具現及び/または行われるコンピュータプログラムインストラクションによって行われることができることを理解することができる。これらコンピュータプログラムインストラクションは、汎用コンピュータ、特殊用コンピュータまたはその他プログラム可能なデータプロセッシング装備のプロセッサに搭載され得るので、コンピュータまたはその他プログラム可能なデータプロセッシング装備のプロセッサを通じて行われる該インストラクションが流れ図ブロックで説明された機能を行う手段を生成するようになる。これらコンピュータプログラムインストラクションは、特定の方式で機能を具現するためにコンピュータまたはその他プログラム可能なデータプロセッシング装備を志向することができるコンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能メモリに格納されることも可能なので、該コンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能メモリに格納されたインストラクションは、流れ図ブロックで説明された機能を行うインストラクション手段を内包する製造品目を生産することも可能である。コンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータまたはその他プログラム可能なデータプロセッシング装備上に搭載されることも可能なので、コンピュータまたはその他プログラム可能なデータプロセッシング装備上で一連の動作段階が行われ、コンピュータで実行されるプロセスを生成し、コンピュータまたはその他プログラム可能なデータプロセッシング装備を行うインストラクションは、流れ図ブロックで説明された機能を行うための段階を提供することも可能である。
【0163】
また、各ブロックは、特定された論理的機能を行うための1つ以上の実行可能なインストラクションを含むモジュール、セグメントまたはコードの一部を示すことができる。また、いくつかの代替実行例では、ブロックで言及された機能が手順を脱して発生することも可能であることを注目しなければならない。例えば、相次いで図示されている2つのブロックは、実質的に同時に行われることも可能であり、またはそのブロックが時々該当する機能によって逆順に行われることも可能である。
【0164】
この際、本実施例で使用される「〜部」という用語は、ソフトウェアまたはFPGAまたはASICのようなハードウェア構成要素を意味し、「〜部」は、どんな役目を行う。そうだが「〜部」はソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。「〜部」は、アースレッシンすることができる格納媒体にあるように構成されてもよく、1つまたはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、一例として「〜部」は、ソフトウェア構成要素、客体志向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウエア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。構成要素と「〜部」内で提供される機能は、さらに小さい数の構成要素及び「〜部」に結合されるか、または追加的な構成要素と「〜部」にさらに分離することができる。しかも、構成要素及び「〜部」は、デバイスまたは保安マルチメディアカード内の1つまたはそれ以上のCPUを再生させるように具現されてもよい。
【0165】
本発明の属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施されることができることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその均等概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【0166】
なお、本明細書と図面には、本発明の好ましい実施例について開示し、たとえ特定用語が使用されたが、これは、ただ本発明の技術内容を容易に説明し、発明の理解を助けるための一般的な意味として使用されたものであって、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施例以外にも、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であるということは、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に自明である。