【文献】
Fenglong Zhang et al.,Organic & Biomolecular Chemistry,2013年,Vol.11, No.32,p.5310-5324
【文献】
Cedric Orelle et al.,Nucleic Acids Research,2013年,Vol.41, No.14,e144
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0040】
化合物
本発明の一態様は、好都合にも2-アミノ-N-(アリールスルフィニル)-アセトアミド化合物として説明され得るある特定の化合物に関する。そのような化合物の1つの単純な例は、以下に示される2-アミノ-N-(ベンゼンスルフィニル)アセトアミドである。
【0042】
化合物は、-S(=O)-NH-C(=O)-C(NH
2)<連結を特徴とし、アリール基(本明細書では-Aと呼ばれる)は、硫黄原子(最も左側)に結合しており、2つの基(本明細書では-R
1及び-R
2と呼ばれる)は、アルファ炭素原子(最も右側)に結合している。
【0043】
したがって、本発明の一態様は、以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物及び溶媒和物に関し、式中、-A、-R
1、及び-R
2は、本明細書において定義された通りである(便宜上、本明細書では「2-アミノ-N-(アリールスルフィニル)-アセトアミド化合物」又は「ANASA化合物」として総称する):
【0045】
左側の基A-S(=O)-NH-は、好都合にもアリール-スルフィンアミド部分と考えることができる。右側の基-C(=O)-CR
1R
2-NH
2は、好都合にもアルファ-アミノ酸残基と考えることができる。
【0047】
本発明の一部の実施形態は、以下を含む:
【0048】
(1)以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される化合物:
【0049】
【化5】
(式中、
-Aは、独立して-A
C若しくは-A
Hであり;
-A
Cは、独立してフェニル若しくはナフチルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよく;
-A
Hは、独立してC
5〜12ヘテロアリールであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよく;
-R
Xの各々は、独立して:
-R
XX、-R
XXU、-R
XXV、-R
XXH、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-L
XX-OH、-L
XX-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-L
XX-NH
2、-L
XX-NHR
XX、-L
XX-NR
XX2、-L
XX-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
XX、-C(=O)NR
XX2、-C(=O)R
XM、
-NHC(=O)R
XX、-NR
XNC(=O)R
XX、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
XX、-NHC(=O)NR
XX2、-NHC(=O)R
XM、
-NR
XNC(=O)NH
2、-NR
XNC(=O)NHR
XX、-NR
XNC(=O)NR
XX2、-NR
XNC(=O)R
XM、
-NHC(=O)OR
XX、-NR
XNC(=O)OR
XX、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
XX、-OC(=O)NR
XX2、-OC(=O)R
XM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
XX、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
XX、-S(=O)NR
XX2、-S(=O)R
XM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
XX、-S(=O)
2NR
XX2、-S(=O)
2R
XM、
-NHS(=O)R
XX、-NR
XNS(=O)R
XX、
-NHS(=O)
2R
XX、-NR
XNS(=O)
2R
XX、
-S(=O)R
XX、-S(=O)
2R
XX、
-SH、-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択され、
さらに、存在する場合、2つの隣接する基-R
Xは、一緒になって、以下を形成してもよく:
-O-CH
2-O-若しくは-O-CH
2CH
2-O-;
-L
XX-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
XXの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
XXUの各々は、独立して直鎖若しくは分岐のC
2〜4アルケニルであり;
-R
XXVの各々は、独立して直鎖若しくは分岐のC
2〜4アルキニルであり;
-R
XXHの各々は、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の基-R
XMMにより置換されていてもよく;
-R
XNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
XMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
XMM、-C(=O)R
XMM、-C(=O)OR
XMM、及び-S(=O)
2R
XMM;
-R
XMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
1は、独立して-H若しくは-R
11であり;
-R
11は、独立して-R
11A若しくは-R
11Bであり;
-R
11Aは、独立して:
-R
A1、-R
A2、-R
A3、-R
A4、-R
A5、-L
A-R
A2、-L
A-R
A3、-L
A-R
A4、若しくは-L
A-R
A5であり;
-R
A1の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜6アルキルであり、1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A2の各々は、飽和C
3〜6シクロアルキルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A3の各々は、非芳香族C
3〜7ヘテロシクリルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A4の各々は、独立してフェニル若しくはナフチルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A5の各々は、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-L
A-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
AA1の各々は、独立して:
-R
AA、
-L
AA-OH、-L
AA-OR
AA、
-L
AA-NH
2、-L
AA-NHR
AA、-L
AA-NR
AA2、及び-L
AA-R
AM
から選択され、
-R
AA2の各々は、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
AA、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
AA、-NR
AA2、-R
AM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
AA、-OC(=O)R
AA、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
AA、-C(=O)NR
AA2、-C(=O)R
AM、
-NHC(=O)R
AA、-NR
ANC(=O)R
AA、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
AA、-NHC(=O)NR
AA2、-NHC(=O)R
AM、
-NR
ANC(=O)NH
2、-NR
ANC(=O)NHR
AA、-NR
ANC(=O)NR
AA2、-NR
ANC(=O)R
AM、
-NHC(=O)OR
AA、-NR
ANC(=O)OR
AA、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
AA、-OC(=O)NR
AA2、-OC(=O)R
AM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
AA、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
AA、-S(=O)NR
AA2、-S(=O)R
AM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
AA、-S(=O)
2NR
AA2、-S(=O)
2R
AM、
-NHS(=O)R
AA、-NR
ANS(=O)R
AA、
-NHS(=O)
2R
AA、-NR
ANS(=O)
2R
AA、
-S(=O)R
AA、-S(=O)
2R
AA、
-SH、-SR
AA、-CN、及び-NO
2
から選択され、
-L
AA-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
AAの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
ANの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
AMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
AMM、-C(=O)R
AMM、-C(=O)OR
AMM、及び-S(=O)
2R
AMM;
-R
AMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
11Bは、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
BB、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
BB、-NR
BB2、-R
BM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
BB、-OC(=O)R
BB、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
BB、-C(=O)NR
BB2、-C(=O)R
BM、
-NHC(=O)R
BB、-NR
BNC(=O)R
BB、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
BB、-NHC(=O)NR
BB2、-NHC(=O)R
BM、
-NR
BNC(=O)NH
2、-NR
BNC(=O)NHR
BB、-NR
BNC(=O)NR
BB2、-NR
BNC(=O)R
BM、
-NHC(=O)OR
BB、-NR
BNC(=O)OR
BB、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
BB、-OC(=O)NR
BB2、-OC(=O)R
BM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
BB、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
BB、-S(=O)NR
BB2、-S(=O)R
BM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
BB、-S(=O)
2NR
BB2、-S(=O)
2R
BM、
-NHS(=O)R
BB、-NR
BNS(=O)R
BB、
-NHS(=O)
2R
BB、-NR
BNS(=O)
2R
BB、
-S(=O)R
BB、-S(=O)
2R
BB、
-SH、-SR
BB、-CN、及び-NO
2
から選択され、
-R
BBの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
BNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
BMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
BMM、-C(=O)R
BMM、-C(=O)OR
BMM、及び-S(=O)
2R
BMM;
-R
BMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
2は、独立して-H若しくは-R
22であり;
-R
22は、独立して-R
22C若しくは-R
22Dであり;
-R
22Cは、独立して:
-R
C1、-R
C2、-R
C3、-R
C4、-R
C5、-L
C-R
C2、-L
C-R
C3、-L
C-R
C4、若しくは-L
C-R
C5であり;
-R
C1の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜6アルキルであり、1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C2の各々は、飽和C
3〜6シクロアルキルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C3の各々は、非芳香族C
3〜7ヘテロシクリルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C4の各々は、独立してフェニル若しくはナフチルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C5の各々は、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-L
C-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
CC1の各々は、独立して:
-R
CC、
-L
CC-OH、-L
CC-OR
CC、
-L
CC-NH
2、-L
CC-NHR
CC、-L
CC-NR
CC2、及び-L
CC-R
CM
から選択され、
-R
CC2の各々は、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
CC、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
CC、-NR
CC2、-R
CM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
CC、-OC(=O)R
CC、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
CC、-C(=O)NR
CC2、-C(=O)R
CM、
-NHC(=O)R
CC、-NR
CNC(=O)R
CC、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
CC、-NHC(=O)NR
CC2、-NHC(=O)R
CM、
-NR
CNC(=O)NH
2、-NR
CNC(=O)NHR
CC、-NR
CNC(=O)NR
CC2、-NR
CNC(=O)R
CM、
-NHC(=O)OR
CC、-NR
CNC(=O)OR
CC、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
CC、-OC(=O)NR
CC2、-OC(=O)R
CM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
CC、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
CC、-S(=O)NR
CC2、-S(=O)R
CM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
CC、-S(=O)
2NR
CC2、-S(=O)
2R
CM、
-NHS(=O)R
CC、-NR
CNS(=O)R
CC、
-NHS(=O)
2R
CC、-NR
CNS(=O)
2R
CC、
-S(=O)R
CC、-S(=O)
2R
CC、
-SH、-SR
CC、-CN、及び-NO
2
から選択され、
-L
CC-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
CCの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
CNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
CMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
CMM、-C(=O)R
CMM、-C(=O)OR
CMM、及び-S(=O)
2R
CMM;
-R
AMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
22Dは、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
DD、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
DD、-NR
DD2、-R
DM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
DD、-OC(=O)R
DD、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
DD、-C(=O)NR
DD2、-C(=O)R
DM、
-NHC(=O)R
DD、-NR
DNC(=O)R
DD、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
DD、-NHC(=O)NR
DD2、-NHC(=O)R
DM、
-NR
DNC(=O)NH
2、-NR
DNC(=O)NHR
DD、-NR
DNC(=O)NR
DD2、-NR
DNC(=O)R
DM、
-NHC(=O)OR
DD、-NR
DNC(=O)OR
DD、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
DD、-OC(=O)NR
DD2、-OC(=O)R
DM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
DD、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
DD、-S(=O)NR
DD2、-S(=O)R
DM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
DD、-S(=O)
2NR
DD2、-S(=O)
2R
DM、
-NHS(=O)R
DD、-NR
DNS(=O)R
DD、
-NHS(=O)
2R
DD、-NR
DNS(=O)
2R
DD、
-S(=O)R
DD、-S(=O)
2R
DD、
-SH、-SR
DD、-CN、及び-NO
2
から選択され、
-R
DDの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
DNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
DMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
DMM、-C(=O)R
DMM、-C(=O)OR
DMM、及び-S(=O)
2R
DMM;
-R
BMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
又は、-R
1及び-R
2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、飽和C
3〜6シクロアルキル又は非芳香族C
3〜7ヘテロシクリルを形成し、1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい)。
【0050】
便宜上、以下の表は、上述の様々な基を列挙している。
【0052】
誤解を回避するために記すと、-NH
2基(-S(=O)-NH-C(=O)-C(NH
2)<連結の一部を形成する)は、修飾されていない(例えば、置換されていない、保護されていないなど)ことが意図される。
【0053】
さらに、誤解を回避するために記すと、-NH-基(-S(=O)-NH-C(=O)-C(NH
2)<連結の一部を形成する)は、修飾されていない(例えば、置換されていない、保護されていないなど)ことが意図される。
【0054】
さらに、誤解を回避するために記すと、-S(=O)-NH-C(=O)-C(NH
2)<連結のいずれの部分も、環の一部を形成することは意図されない。
【0055】
さらに、誤解を回避するために記すと、-A及び-R
1が一緒になって、又は-A及び-R
2が一緒になって、環の一部を形成することは意図されない。例えば、-A及び-R
1が連結-S(=O)-NH-C(=O)-CR
2-を介する以外にさらに連結することは意図されない。同様に、-A及び-R
2が連結-S(=O)-NH-C(=O)-CR
1-を介する以外にさらに連結することは意図されない。しかしながら、ある特定の実施形態では、本明細書に記載されているように、-R
1及び-R
2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し得る。
【0056】
化合物は少なくとも1つの不斉中心、詳細には以下の式においてアスタリスク(*)で印されるスルホキシド基の一部を形成する硫黄原子を有することに留意されたい。特に明記しない限り、この位置の硫黄原子は、(R)又は(S)配置のいずれかにあり得る。
【0058】
また、基-R
1及び-R
2が何であるかによって、化合物は第2の不斉中心、詳細には、以下の式においてハッシュ記号(#)で印される-R
1及び-R
2が結合している炭素原子を有してもよいことに留意されたい。特に明記しない限り、この位置の炭素原子は、(R)又は(S)配置のいずれかにあり得る。
【0060】
誤解を回避するために記すと、特に明記しない限り、一方又は両方の不斉中心の配置の指定がない化合物への言及は、すべての可能な配置を包含することを意図する。例えば、以下の式(立体化学に関しては触れていない):
【0061】
【化8】
は、以下の4つすべてのジアステレオマーを包含することを意図する:
【0063】
同様に、以下の式(硫黄原子における立体化学に関しては触れていない):
【0064】
【化10】
は、以下の両方の鏡像異性体を包含することを意図する:
【0066】
基-A
(2)(1)による化合物であって、-Aが-A
Cである。
【0067】
(3)(1)による化合物であって、-Aが-A
Hである。
【0068】
基-A
C
(4)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、フェニル又はナフチルであり、1つ、2つ又は3つの置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0069】
(5)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、フェニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0070】
(6)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、フェニルであり、1つ、2つ又は3つの置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0071】
(7)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、独立して以下から選択される:
【0072】
【化12】
(式中、-R
X1、-R
X2、-R
X3、-R
X4、-R
X5、及び-R
X6の各々は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
【0073】
(8)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、独立して以下から選択される:
【0074】
【化13】
(式中、-R
X1、-R
X2、及び-R
X3の各々は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
【0075】
(9)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、以下である:
【0076】
【化14】
(式中、-R
X1は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
【0077】
(10)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、以下である:
【0078】
【化15】
(式中、-R
X2は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
【0079】
(11)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、以下である:
【0080】
【化16】
(式中、-R
X3は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
【0081】
(12)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、フェニルである。
【0082】
(13)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、ナフチルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0083】
(14)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、ナフチルであり、1つ、2つ又は3つの置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0084】
(15)(1)〜(3)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Cが、存在する場合、ナフチルである。
【0085】
基-A
H
(16)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0086】
(17)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ、2つ又は3つの置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0087】
(18)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、C
5〜6ヘテロアリール又はC
9〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0088】
(19)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、又はベンゾピラニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0089】
(20)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0090】
(21)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0091】
(22)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、ピリジル、フラニル、又はチエニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0092】
(23)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、ピリジルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0093】
(24)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、フラニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0094】
(25)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、チエニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0095】
(26)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、又はベンゾピラニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0096】
(27)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、又はキノキサリニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0097】
(28)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、キノリニル又はイソキノリニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0098】
(29)(1)〜(15)のいずれか1つによる化合物であって、-A
Hが、存在する場合、キノリニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい。
【0099】
基-R
X
(30)(1)〜(29)のいずれか1つによる化合物であって、-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-L
XX-OH、-L
XX-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-L
XX-NH
2、-L
XX-NHR
XX、-L
XX-NR
XX2、-L
XX-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
XX、-C(=O)NR
XX2、-C(=O)R
XM、
-NHC(=O)R
XX、-NR
XNC(=O)R
XX、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
XX、-NHC(=O)NR
XX2、-NHC(=O)R
XM、
-NR
XNC(=O)NH
2、-NR
XNC(=O)NHR
XX、-NR
XNC(=O)NR
XX2、-NR
XNC(=O)R
XM、
-NHC(=O)OR
XX、-NR
XNC(=O)OR
XX、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
XX、-OC(=O)NR
XX2、-OC(=O)R
XM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
XX、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
XX、-S(=O)NR
XX2、-S(=O)R
XM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
XX、-S(=O)
2NR
XX2、-S(=O)
2R
XM、
-NHS(=O)R
XX、-NR
XNS(=O)R
XX、
-NHS(=O)
2R
XX、-NR
XNS(=O)
2R
XX、
-S(=O)R
XX、-S(=O)
2R
XX、
-SH、-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択され、
さらに、存在する場合、2つの隣接する基-R
Xは、一緒になって、以下を形成してもよい:
-O-CH
2-O-又は-O-CH
2CH
2-O-。
【0100】
(31)(1)〜(29)のいずれか1つによる化合物であって、-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、-R
XXU、-R
XXV、-R
XXH、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
XX、-C(=O)NR
XX2、-C(=O)R
XM、
-NHC(=O)R
XX、-NR
XNC(=O)R
XX、
-C(=O)R
XX、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
XX、-S(=O)NR
XX2、-S(=O)R
XM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
XX、-S(=O)
2NR
XX2、-S(=O)
2R
XM、
-NHS(=O)R
XX、-NR
XNS(=O)R
XX、
-NHS(=O)
2R
XX、-NR
XNS(=O)
2R
XX、
-S(=O)R
XX、-S(=O)
2R
XX、
-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択される。
【0101】
(32)(1)〜(29)のいずれか1つによる化合物であって、-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
XX、-C(=O)NR
XX2、-C(=O)R
XM、
-NHC(=O)R
XX、-NR
XNC(=O)R
XX、
-C(=O)R
XX、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
XX、-S(=O)NR
XX2、-S(=O)R
XM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
XX、-S(=O)
2NR
XX2、-S(=O)
2R
XM、
-NHS(=O)R
XX、-NR
XNS(=O)R
XX、
-NHS(=O)
2R
XX、-NR
XNS(=O)
2R
XX、
-S(=O)R
XX、-S(=O)
2R
XX、
-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択される。
【0102】
(33)(1)〜(29)のいずれか1つによる化合物であって、-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、-R
XXU、-R
XXV、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択される。
【0103】
(34)(1)〜(29)のいずれか1つによる化合物であって、-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、及び
-CN
から選択される。
【0104】
(35)(1)〜(29)のいずれか1つによる化合物であって、-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、及び-OCF
3
から選択される。
【0105】
基-L
XX-
(36)(1)〜(35)のいずれか1つによる化合物であって、-L
XX-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2CH
2-、-CH
2CH
2-、-CH(CH
3)CH
2-、-CH(CH
3)-、又は-CH
2-である。
【0106】
(37)(1)〜(35)のいずれか1つによる化合物であって、-L
XX-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2又は-CH
2-である。
【0107】
(38)(1)〜(35)のいずれか1つによる化合物であって、-L
XX-の各々が、存在する場合、-CH
2-である。
【0108】
基-R
XX
(39)(1)〜(38)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0109】
(40)(1)〜(38)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXの各々が、存在する場合、-Meである。
【0110】
基-R
XXU
(41)(1)〜(40)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXUの各々が、存在する場合、独立して-CH=CH
2又は-CH
2-CH=CH
2である。
【0111】
(42)(1)〜(40)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXUの各々が、存在する場合、-CH=CH
2である。
【0112】
基-R
XXV
(43)(1)〜(42)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXVの各々が、存在する場合、独立して-CH≡CH又は-CH
2-C≡CHである。
【0113】
(44)(1)〜(42)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXVの各々が、存在する場合、-CH≡CHである。
【0114】
基-R
XXH
(45)(1)〜(44)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXHの各々が、存在する場合、C
5〜6ヘテロアリールであり、1つ以上の置換基-R
XMMにより置換されていてもよい。
【0115】
(46)(1)〜(44)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXHの各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルであり、1つ以上の置換基-R
XMMにより置換されていてもよい。
【0116】
(47)(1)〜(44)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XXHの各々が、存在する場合、独立してピラゾリルであり、1つ以上の置換基-R
XMMにより置換されていてもよい。
【0117】
基-R
XN
(48)(1)〜(47)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XNの各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである。
【0118】
(49)(1)〜(47)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XNの各々が、存在する場合、-Meである。
【0119】
基-R
XM
(50)(1)〜(49)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよい:
-R
XMM、-C(=O)R
XMM、-C(=O)OR
XMM、及び-S(=O)
2R
XMM。
【0120】
(51)(1)〜(49)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノである。
【0121】
基-R
XMM
(52)(1)〜(51)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XMMの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0122】
(53)(1)〜(51)のいずれか1つによる化合物であって、-R
XMMの各々が、存在する場合、-Meである。
【0123】
基-R
1
(54)(1)〜(53)のいずれか1つによる化合物であって、-R
1が-R
11である。
【0124】
(55)(1)〜(53)のいずれか1つによる化合物であって、-R
1が-Hである。
【0125】
基-R
11
(56)(1)〜(55)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11が、存在する場合、-R
11Aである。
【0126】
(57)(1)〜(55)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11が、存在する場合、-R
11Bである。
【0127】
基-R
11A
(58)(1)〜(57)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、独立して-R
A1、-R
A4、-L
A-R
A4、又は-L
A-R
A5である。
【0128】
(59)(1)〜(57)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、独立して-R
A1、-L
A-R
A4、又は-L
A-R
A5である。
【0129】
(60)(1)〜(57)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、独立して-R
A1又は-L
A-R
A4である。
【0130】
(61)(1)〜(57)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、-R
A1である。
【0131】
(62)(1)〜(57)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、-L
A-R
A4である。
【0132】
(63)(1)〜(57)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、-L
A-R
A5である。
【0133】
基-R
A1
(64)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBuであり;1つ以上の基-R
AA2で置換されていてもよい。
【0134】
(65)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、-iBuであり;1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0135】
(66)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、-iPrであり;1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0136】
(67)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、-Meであり;1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0137】
(68)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBuである。
【0138】
(69)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、-iBuである。
【0139】
(70)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、-iPrである。
【0140】
(71)(1)〜(63)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A1の各々が、存在する場合、-Meである。
【0141】
基-R
A2
(72)(1)〜(71)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A2の各々が、存在する場合、独立してシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0142】
(73)(1)〜(71)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A2の各々が、存在する場合、独立してシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルである。
【0143】
基-R
A3
(74)(1)〜(73)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A3の各々が、存在する場合、独立してオキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、アゼパニル、又はジアゼパニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0144】
(75)(1)〜(73)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0145】
(76)(1)〜(73)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、又はジオキサニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0146】
(77)(1)〜(73)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A3の各々が、存在する場合、独立してピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0147】
(78)(1)〜(73)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルである。
【0148】
(79)(1)〜(73)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、又はジオキサニルである。
【0149】
(80)(1)〜(73)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A3の各々が、存在する場合、独立してピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルである。
【0150】
基-R
A4
(81)(1)〜(80)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A4の各々が、存在する場合、フェニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0151】
(82)(1)〜(80)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A4の各々が、存在する場合、フェニルである。
【0152】
基-R
A5
(83)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、又はフタラジニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0153】
(84)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0154】
(85)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、又はイソチアゾリルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0155】
(86)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0156】
(87)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してイミダゾリル又はインドリルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい。
【0157】
(88)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルである。
【0158】
(89)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、又はイソチアゾリルである。
【0159】
(90)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルである。
【0160】
(91)(1)〜(82)のいずれか1つによる化合物であって、-R
A5の各々が、存在する場合、独立してイミダゾリル又はインドリルである。
【0161】
基-L
A-
(92)(1)〜(91)のいずれか1つによる化合物であって、-L
A-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2CH
2-、-CH
2CH
2-、-CH(CH
3)CH
2-、-CH(CH
3)-、又は-CH
2-である。
【0162】
(93)(1)〜(91)のいずれか1つによる化合物であって、-L
A-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2又は-CH
2-である。
【0163】
(94)(1)〜(91)のいずれか1つによる化合物であって、-L
A-の各々が、存在する場合、-CH
2-である。
【0164】
基-R
AA1
(95)(1)〜(94)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AA1の各々が、存在する場合、-R
AAである。
【0165】
基-R
AA2
(96)(1)〜(95)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AA2の各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
AA、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
AA、-NR
AA2、-R
AM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
AA、-OC(=O)R
AA、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
AA、-C(=O)NR
AA2、-C(=O)R
AM、
-NHC(=O)R
AA、-NR
ANC(=O)R
AA、
-C(=O)R
AA、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
AA、-S(=O)NR
AA2、-S(=O)R
AM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
AA、-S(=O)
2NR
AA2、-S(=O)
2R
AM、
-NHS(=O)R
AA、-NR
ANS(=O)R
AA、
-NHS(=O)
2R
AA、-NR
ANS(=O)
2R
AA、
-S(=O)R
AA、-S(=O)
2R
AA、
-SH、-SR
AA、-CN、及び-NO
2
から選択される。
【0166】
(97)(1)〜(95)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AA2の各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
AA、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
AA、-NR
AA2、-R
AM、及び
-CN
から選択される。
【0167】
(98)(1)〜(95)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AA2の各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
AA、及び
-OCF
3
から選択される。
【0168】
(99)(1)〜(95)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AA2の各々が、存在する場合、独立して:
-OH、-OR
AA、
-NH
2、-NHR
AA、-NR
AA2、-R
AM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
AA、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
AA、-C(=O)NR
AA2、-C(=O)R
AM、
-NHC(=NH)NH
2、
-SH、及び-SR
AA
から選択される。
【0169】
(100)(1)〜(95)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AA2の各々が、存在する場合、独立して:
-OH、
-NH
2、
-C(=O)OH、
-C(=O)NH
2、
-NHC(=NH)NH
2、
-SH、及び-SMe
から選択される。
【0170】
基-L
AA-
(101)(1)〜(100)のいずれか1つによる化合物であって、-L
AA-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2CH
2-、-CH
2CH
2-、-CH(CH
3)CH
2-、-CH(CH
3)-、又は-CH
2-である。
【0171】
(102)(1)〜(100)のいずれか1つによる化合物であって、-L
AA-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2又は-CH
2-である。
【0172】
基-R
AA
(103)(1)〜(102)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AAの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0173】
(104)(1)〜(102)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AAの各々が、存在する場合、-Meである。
【0174】
基-R
AN
(105)(1)〜(104)のいずれか1つによる化合物であって、-R
ANの各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである。
【0175】
(106)(1)〜(104)のいずれか1つによる化合物であって、-R
ANの各々が、存在する場合、-Meである。
【0176】
基-R
AM
(107)(1)〜(106)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよい:
-R
AMM、-C(=O)R
AMM、-C(=O)OR
AMM、及び-S(=O)
2R
AMM。
【0177】
(108)(1)〜(106)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノである。
【0178】
基-R
AMM
(109)(1)〜(108)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AMMの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0179】
(110)(1)〜(108)のいずれか1つによる化合物であって、-R
AMMの各々が、存在する場合、-Meである。
【0180】
基-R
11A:いくつかの特定の基
(111)(1)〜(57)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、独立して以下から選択される:
-CH
3(例えばアラニンにおけるように)、
-CH
2CH
3(例えばイソロイシンにおけるように)、
-CH
2CH(CH
3)
2(例えばロイシンにおけるように)、
-CH
2CH
2-S-CH
3(例えばメチオニンにおけるように)、
-CH
2-(フェニル)(例えばフェニルアラニンにおけるように)、
-CH
2-(1H-インドール-3-イル)(例えばトリプトファンにおけるように)、
-CH(CH
3)
2(例えばバリンにおけるように)、
-CH
2-C(=O)NH
2(例えばアスパラギンにおけるように)、
-CH
2-SH(例えばシステインにおけるように)、
-CH
2CH
2-C(=O)NH
2(例えばグルタミンにおけるように)、
-CH
2-OH(例えばセリンにおけるように)、
-CH(OH)CH
3(例えばトレオニンにおけるように)、
-CH
2-(4-ヒドロキシ-フェニル)(例えばチロシンにおけるように)、
-CH
2CH
2CH
2-NH-C(=NH)-NH
2(例えばアルギニンにおけるように)、
-CH
2-(1H-イミダゾール-4-イル)(例えばヒスチジンにおけるように)、
-CH
2CH
2CH
2CH
2-NH
2(例えばリジンにおけるように)、
-CH
2-C(=O)OH(例えばアスパラギン酸におけるように)、及び
-CH
2CH
2-C(=O)OH(例えばグルタミン酸におけるように)。
【0181】
基-R
11B
(112)(1)〜(111)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Bが、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
BB、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
BB、-NR
BB2、-R
BM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
BB、-OC(=O)R
BB、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
BB、-C(=O)NR
BB2、-C(=O)R
BM、
-NHC(=O)R
BB、-NR
BNC(=O)R
BB、
-C(=O)R
BB、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
BB、-S(=O)NR
BB2、-S(=O)R
BM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
BB、-S(=O)
2NR
BB2、-S(=O)
2R
BM、
-NHS(=O)R
BB、-NR
BNS(=O)R
BB、
-NHS(=O)
2R
BB、-NR
BNS(=O)
2R
BB、
-S(=O)R
BB、-S(=O)
2R
BB、
-SR
BB、-CN、及び-NO
2
から選択される。
【0182】
(113)(1)〜(111)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Bの各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
BB、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
BB、-NR
BB2、-R
BM、及び
-CN
から選択される。
【0183】
(114)(1)〜(111)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Bの各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
BB、及び
-OCF
3
から選択される。
【0184】
基-R
BB
(115)(1)〜(114)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BBの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0185】
(116)(1)〜(114)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BBの各々が、存在する場合、-Meである。
【0186】
基-R
BN
(117)(1)〜(116)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BNの各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである。
【0187】
(118)(1)〜(116)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BNの各々が、存在する場合、-Meである。
【0188】
基-R
BM
(119)(1)〜(118)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよい:
-R
BMM、-C(=O)R
BMM、-C(=O)OR
BMM、及び-S(=O)
2R
BMM。
【0189】
(120)(1)〜(118)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノである。
【0190】
基-R
BMM
(121)(1)〜(120)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BMMの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0191】
(122)(1)〜(120)のいずれか1つによる化合物であって、-R
BMMの各々が、存在する場合、-Meである。
【0192】
基-R
2
(123)(1)〜(122)のいずれか1つによる化合物であって、-R
2が-Hである。
【0193】
(124)(1)〜(122)のいずれか1つによる化合物であって、-R
2が-R
22である。
【0194】
基-R
22
(125)(1)〜(124)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22が、存在する場合、-R
22Cである。
【0195】
(126)(1)〜(124)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22が、存在する場合、-R
22Dである。
【0196】
基-R
22C
(127)(1)〜(126)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22Cが、存在する場合、独立して-R
C1、-R
C4、-L
C-R
C4、又は-L
C-R
C5である。
【0197】
(128)(1)〜(126)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22Cが、存在する場合、独立して-R
C1、-L
C-R
C4、又は-L
C-R
C5である。
【0198】
(129)(1)〜(126)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22Cが、存在する場合、独立して-R
C1又は-L
C-R
C4である。
【0199】
(130)(1)〜(126)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、-R
C1である。
【0200】
(131)(1)〜(126)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、-L
C-R
C4である。
【0201】
(132)(1)〜(126)のいずれか1つによる化合物であって、-R
11Aが、存在する場合、-L
C-R
C5である。
【0202】
基-R
C1
(132)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBuであり;1つ以上の基-R
CC2で置換されていてもよい。
【0203】
(133)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-Meであり;1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0204】
(134)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-iPrであり;1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0205】
(135)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-iBuであり;1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0206】
(136)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBuである。
【0207】
(137)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-Meである。
【0208】
(138)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-iPrである。
【0209】
(139)(1)〜(132)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C1の各々が、存在する場合、独立して-iBuである。
【0210】
基-R
C2
(140)(1)〜(139)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C2の各々が、存在する場合、独立してシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0211】
(141)(1)〜(139)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C2の各々が、存在する場合、独立してシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルである。
【0212】
基-R
C3
(142)(1)〜(141)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C3の各々が、存在する場合、独立してオキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、アゼパニル、又はジアゼパニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0213】
(143)(1)〜(141)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0214】
(144)(1)〜(141)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、又はジオキサニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0215】
(145)(1)〜(141)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C3の各々が、存在する場合、独立してピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0216】
(146)(1)〜(141)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルである。
【0217】
(147)(1)〜(141)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C3の各々が、存在する場合、独立してテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、又はジオキサニルである。
【0218】
(148)(1)〜(141)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C3の各々が、存在する場合、独立してピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はモルホリニルである。
【0219】
基-R
C4
(149)(1)〜(148)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C4の各々が、存在する場合、フェニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0220】
(150)(1)〜(148)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C4の各々が、存在する場合、フェニルである。
【0221】
基-R
C5
(151)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、又はフタラジニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0222】
(152)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0223】
(153)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、又はイソチアゾリルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0224】
(154)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0225】
(155)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してイミダゾリル又はインドリルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよい。
【0226】
(156)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、156、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルである。
【0227】
(157)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、又はイソチアゾリルである。
【0228】
(158)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、又はピラジニルである。
【0229】
(159)(1)〜(150)のいずれか1つによる化合物であって、-R
C5の各々が、存在する場合、独立してイミダゾリル又はインドリルである。
【0230】
基-L
C-
(160)(1)〜(159)のいずれか1つによる化合物であって、-L
C-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2CH
2-、-CH
2CH
2-、-CH(CH
3)CH
2-、-CH(CH
3)-、又は-CH
2-である。
【0231】
(161)(1)〜(159)のいずれか1つによる化合物であって、-L
C-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2又は-CH
2-である。
【0232】
(162)(1)〜(159)のいずれか1つによる化合物であって、-L
C-の各々が、存在する場合、-CH
2-である。
【0233】
基-R
CC1
(163)(1)〜(162)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CC1の各々が、存在する場合、-R
CCである。
【0234】
基-R
CC2
(164)(1)〜(163)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CC2の各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
CC、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
CC、-NR
CC2、-R
CM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
CC、-OC(=O)R
CC、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
CC、-C(=O)NR
CC2、-C(=O)R
CM、
-NHC(=O)R
CC、-NR
CNC(=O)R
CC、
-C(=O)R
CC、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
CC、-S(=O)NR
CC2、-S(=O)R
CM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
CC、-S(=O)
2NR
CC2、-S(=O)
2R
CM、
-NHS(=O)R
CC、-NR
CNS(=O)R
CC、
-NHS(=O)
2R
CC、-NR
CNS(=O)
2R
CC、
-S(=O)R
CC、-S(=O)
2R
CC、
-SH、-SR
CC、-CN、及び-NO
2
から選択される。
【0235】
(165)(1)〜(163)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CC2の各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
CC、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
CC、-NR
CC2、-R
CM、及び
-CN
から選択される。
【0236】
(166)(1)〜(163)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CC2の各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
CC、及び
-OCF
3
から選択される。
【0237】
(167)(1)〜(163)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CC2の各々が、存在する場合、独立して:
-OH、-OR
CC、
-NH
2、-NHR
CC、-NR
CC2、-R
CM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
CC、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
CC、-C(=O)NR
CC2、-C(=O)R
CM、
-NHC(=NH)NH
2、
-SH、及び-SR
CC
から選択される。
【0238】
(168)(1)〜(163)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CC2の各々が、存在する場合、独立して:
-OH、
-NH
2、
-C(=O)OH、
-C(=O)NH
2、
-NHC(=NH)NH
2、
-SH、及び-SMe
から選択される。
【0239】
基-L
CC-
(169)(1)〜(168)のいずれか1つによる化合物であって、-L
CC-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2CH
2-、-CH
2CH
2-、-CH(CH
3)CH
2-、-CH(CH
3)-、又は-CH
2-である。
【0240】
(170)(1)〜(168)のいずれか1つによる化合物であって、-L
CC-の各々が、存在する場合、独立して-CH
2CH
2又は-CH
2-である。
【0241】
(171)(1)〜(168)のいずれか1つによる化合物であって、-L
CC-の各々が、存在する場合、-CH
2-である。
【0242】
基-R
CC
(172)(1)〜(171)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CCの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0243】
(173)(1)〜(171)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CCの各々が、存在する場合、-Meである。
【0244】
基-R
CN
(174)(1)〜(173)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CNの各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである。
【0245】
(175)(1)〜(173)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CNの各々が、存在する場合、-Meである。
【0246】
基-R
CM
(176)(1)〜(175)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよい:
-R
CMM、-C(=O)R
CMM、-C(=O)OR
CMM、及び-S(=O)
2R
CMM。
【0247】
(177)(1)〜(175)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノである。
【0248】
基-R
CMM
(178)(1)〜(177)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CMMの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0249】
(179)(1)〜(177)のいずれか1つによる化合物であって、-R
CMMの各々が、存在する場合、-Meである。
【0250】
基-R
22C:いくつかの特定の基
(180)(1)〜(126)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22Cが、存在する場合、独立して以下から選択される:
-CH
3(例えばアラニンにおけるように)、
-CH
2CH
3(例えばイソロイシンにおけるように)、
-CH
2CH(CH
3)
2(例えばロイシンにおけるように)、
-CH
2CH
2-S-CH
3(例えばメチオニンにおけるように)、
-CH
2-(フェニル)(例えばフェニルアラニンにおけるように)、
-CH
2-(1H-インドール-3-イル)(例えばトリプトファンにおけるように)、
-CH(CH
3)
2(例えばバリンにおけるように)、
-CH
2-C(=O)NH
2(例えばアスパラギンにおけるように)、
-CH
2-SH(例えばシステインにおけるように)、
-CH
2CH
2-C(=O)NH
2(例えばグルタミンにおけるように)、
-CH
2-OH(例えばセリンにおけるように)、
-CH(OH)CH
3(例えばトレオニンにおけるように)、
-CH
2-(4-ヒドロキシ-フェニル)(例えばチロシンにおけるように)、
-CH
2CH
2CH
2-NH-C(=NH)-NH
2(例えばアルギニンにおけるように)、
-CH
2-(1H-イミダゾール-4-イル)(例えばヒスチジンにおけるように)、
-CH
2CH
2CH
2CH
2-NH
2(例えばリジンにおけるように)、
-CH
2-C(=O)OH(例えばアスパラギン酸におけるように)、及び
-CH
2CH
2-C(=O)OH(例えばグルタミン酸におけるように)。
【0251】
基-R
22D
(181)(1)〜(180)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22Dが、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
DD、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
DD、-NR
DD2、-R
DM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
DD、-OC(=O)R
DD、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
DD、-C(=O)NR
DD2、-C(=O)R
DM、
-NHC(=O)R
DD、-NR
DNC(=O)R
DD、
-C(=O)R
DD、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
DD、-S(=O)NR
DD2、-S(=O)R
DM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
DD、-S(=O)
2NR
DD2、-S(=O)
2R
DM、
-NHS(=O)R
DD、-NR
DNS(=O)R
DD、
-NHS(=O)
2R
DD、-NR
DNS(=O)
2R
DD、
-S(=O)R
DD、-S(=O)
2R
DD、
-SR
DD、-CN、及び-NO
2
から選択される。
【0252】
(182)(1)〜(180)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22Dの各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
DD、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
DD、-NR
DD2、-R
DM、及び
-CN
から選択される。
【0253】
(183)(1)〜(180)のいずれか1つによる化合物であって、-R
22Dの各々が、存在する場合、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
DD、及び
-OCF
3
から選択される。
【0254】
基-R
DD
(184)(1)〜(183)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DDの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0255】
(185)(1)〜(183)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DDの各々が、存在する場合、-Meである。
【0256】
基-R
DN
(186)(1)〜(185)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DNの各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、又は-iPrである。
【0257】
(187)(1)〜(185)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DNの各々が、存在する場合、-Meである。
【0258】
基-R
DM
(188)(1)〜(187)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノであり、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよい:
-R
DMM、-C(=O)R
DMM、-C(=O)OR
DMM、及び-S(=O)
2R
DMM。
【0259】
(189)(1)〜(187)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DMの各々が、存在する場合、独立してピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、又はモルホリノである。
【0260】
基-R
DMM
(190)(1)〜(189)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DMMの各々が、存在する場合、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルである。
【0261】
(191)(1)〜(189)のいずれか1つによる化合物であって、-R
DMMの各々が、存在する場合、-Meである。
【0262】
特定の化合物
(192)以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、(1)による化合物:
【0264】
(193)以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、(1)による化合物:
ANASA-001; ANASA-002; ANASA-003; ANASA-004; ANASA-007; ANASA-012; ANASA-021; ANASA-024; ANASA-025; ANASA-026; ANASA-027; ANASA-028; ANASA-029; ANASA-030; ANASA-036; ANASA-040; ANASA-043; ANASA-044; ANASA-050; ANASA-052; ANASA-053; ANASA-054; ANASA-055; ANASA-056; ANASA-057; ANASA-058; ANASA-059; ANASA-060; ANASA-061; ANASA-062; ANASA-063; ANASA-064; ANASA-065; ANASA-066; ANASA-067; ANASA-068; ANASA-069; ANASA-070; ANASA-071; ANASA-072; ANASA-073; ANASA-074; ANASA-075。
【0265】
(194)以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、(1)による化合物:
【0267】
不斉中心
(195)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、以下の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(R)配置にある。
【0269】
(196)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、前の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(S)配置にある。
【0270】
(197)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、以下の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、(R)配置にある。
【0272】
(198)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、前の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、(S)配置にある。
【0273】
(199)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、以下の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(R)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、以下の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、(R)配置にある。
【0275】
(200)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、上の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(R)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、上の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、(S)配置にある。
【0276】
(201)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、上の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(S)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、上の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、(R)配置にある。
【0277】
(202)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、上の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(S)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、上の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、(S)配置にある。
【0278】
(203)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、以下の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(R)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、以下の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、キラルではない(すなわち、-R
1及び-R
2が同じである)。
【0280】
(204)(1)〜(194)のいずれか1つによる化合物であって、
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子(すなわち、上の式においてアスタリスク(*)で印される)が、(S)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子(すなわち、以下の式においてハッシュ記号(#)で印される)が、キラルではない(すなわち、-R
1及び-R
2が同じである)。
【0281】
(205)以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、(1)による化合物:
【0283】
(206)以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、(1)による化合物:
【0285】
(207)以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、(1)による化合物:
【0287】
任意選択の条件
化合物は、本明細書に記載されている通りであるが、以下で議論されるような1つ以上の条件によりさらに限定されてもよい。
【0288】
(208)(1)〜(207)のいずれか1つによる化合物であって、ただし、化合物は、以下の式の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物ではない:
【0290】
(209)(1)〜(207)のいずれか1つによる化合物であって、ただし、基-C(NH
2)R
1R
2が-CH(NH
2)CH
2CH
2CH
3である場合、-Aは非置換フェニル以外である。
【0291】
(210)(1)〜(207)のいずれか1つによる化合物であって、ただし、-Aが非置換フェニルである場合、基-C(NH
2)R
1R
2は、-CH(NH
2)CH
2CH
2CH
3以外である。
【0292】
(211)(1)〜(207)のいずれか1つによる化合物であって、ただし、基-C(NH
2)R
1R
2は、-CH(NH
2)CH
2CH
2CH
3以外である。
【0293】
(212)(1)〜(207)のいずれか1つによる化合物であって、ただし、-Aは、非置換フェニル以外である。
【0294】
組合せ
明確にするため、個々の実施形態の文脈において説明されている本発明のある特定の特徴はまた、単一の実施形態において、組み合わせて提供されてもよいことを理解されたい。反対に、簡潔にするため、単一の実施形態の文脈において説明されている本発明の様々な特徴はまた、個別に提供されてよく、又は任意の適切なサブコンビネーション(subcombination)で提供されてもよい。可変基(例えば、-A、-R
1、-R
2など)により表される化学基に関する実施形態の組合せはすべて、本発明により具体的に包含されており、またあらゆる組合せは、こうした組合せが安定な化合物(すなわち、単離することができ、特徴付けることができ、生物活性の試験をすることができる)を包含する程度まで、個別に及び明白に開示されているかのように、本明細書において開示されている。さらに、こうした可変基を説明する実施形態において列挙されている化学基のサブコンビネーションもすべて、本発明により具体的に包含されており、また化学基のあらゆるこうしたサブコンビネーションは、個別に及び明白に本明細書において開示されているかのように、本明細書に開示されている。
【0295】
実質的に精製されている形態
本発明の一態様は、精製されている形態の、ANASA化合物に関する。
【0296】
一実施形態では、本化合物は、実質的に精製されている形態及び/又は実質的に不純物を含まない形態にある。
【0297】
一実施形態では、本化合物は、最小で50重量%、例えば少なくとも60重量%、例えば少なくとも70重量%、例えば少なくとも80重量%、例えば少なくとも90重量%、例えば少なくとも95重量%、例えば少なくとも97重量%、例えば少なくとも98重量%、例えば少なくとも99重量%の純度を有する、実質的に精製されている形態にある。
【0298】
指定しない限り、実質的に精製されている形態とは、任意の立体異性体又は鏡像異性体の形態の化合物を指す。例えば、一実施形態では、実質的に精製されている形態とは、立体異性体の混合物、すなわち他の化合物に関して精製されたものを指す。一実施形態では、実質的に精製されている形態とは、1つの立体異性体、例えば光学的に純粋な立体異性体を指す。一実施形態では、実質的に精製されている形態とは、鏡像異性体の混合物を指す。一実施形態では、実質的に精製されている形態とは、鏡像異性体の等モル混合物(すなわち、ラセミ混合物、ラセミ体)を指す。一実施形態では、実質的に精製されている形態とは、1つの鏡像異性体、例えば光学的に純粋な鏡像異性体を指す。
【0299】
一実施形態では、本化合物は、不純物を実質的に含まない形態にあり、この不純物は50重量%以下、例えば40重量%以下、例えば30重量%以下、例えば20重量%以下、例えば10重量%以下、例えば5重量%以下、例えば3重量%以下、例えば2重量%以下、例えば1重量%以下を示す。
【0300】
指定しない限り、不純物は、他の化合物、すなわち立体異性体又は鏡像異性体以外のものを指す。一実施形態では、不純物は、他の化合物及び他の立体異性体を指す。一実施形態では、不純物は、他の化合物及び他の鏡像異性体を指す。
【0301】
一実施形態では、本化合物は、少なくとも60%(すなわち、モル基準で化合物の60%は所望の立体異性体又は鏡像異性体であり、40%は望ましくない立体異性体又は鏡像異性体である)、例えば、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも95%、例えば少なくとも97%、例えば少なくとも98%、例えば少なくとも99%の光学純度を有する実質的に精製されている形態にある。
【0302】
異性体
ある特定の化合物は、以下に限定されないが、cis及びtrans体;E及びZ体;c、t、及びr体;エンド及びエキソ体;R、S、及びメソ体;D及びL体;d及びl体;(+)及び(-)体;ケト、エノール、及びエノレート体;syn及びanti体;シンクリナル及びアンチクリナル体;α及びβ体;アキシャル及びエカトリアル体;ボート、椅子、ツイスト、エンベロープ、及び半椅子体;並びにそれらの組合せを含む、1つ以上の特定の幾何学体、光学体、鏡像異性体、ジアステレオマー体、エピマー体、アトロプ体、立体異性体、互変異性体、立体配座体、又はアノマー体で存在することができ、これ以降、「異性体」(又は「異性形態」)として総称する。
【0303】
互変異性体について以下に議論するもの以外は、構造(又は構成)異性体(すなわち、単に空間的な原子の位置によるものではなく、原子間の結合が異なる異性体)は、本明細書で使用する用語「異性体」から具体的に除外されることに留意されたい。例えば、メトキシ基、-OCH
3に対して述べる場合、その構造異性体である、ヒドロキシメチル基、-CH
2OHに対して述べているものと解釈されない。同様に、オルト-クロロフェニルに対して述べる場合、その構造異性体である、メタ-クロロフェニルに対して述べているものと解釈されない。しかし、構造のクラスについて述べる場合、そのクラス内に収まる構造異性形態が当然に含まれ得る(例えば、C
1〜3アルキルには、n-プロピル及びイソ-プロピルが含まれ、ブチルには、n-、イソ-、sec-、及びtert-ブチルが含まれ;メトキシフェニルには、オルト-、メタ-、及びパラ-メトキシフェニルが含まれる)。
【0304】
上記の除外は、例えば次の互変異性体のペア:ケト/エノール(以下に例示)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール、N-ニトロソ/ヒドロキシアゾ、及びニトロ/aci-ニトロのような、互変異性体、例えばケト、エノール、及びエノレート体、に関するものではない。
【0306】
用語「異性体」には、1つ以上の同位体置換を有する化合物が具体的に含まれることに留意されたい。例えば、Hは、
1H、
2H(D)、及び
3H(T)を含む任意の同位体であってもよい;Cは、
12C、
13C、及び
14Cを含む任意の同位体であってもよい;Oは
16O及び
18Oを含む任意の同位体であってもよい;Sは、
32S、
33S、
34S、
35S、及び
36Sを含む任意の同位体であってもよい;などである。
【0307】
別段の指定がない限り、特定の化合物に対して述べる場合、その混合物(例えば、ラセミ体混合物)を含めた、こうした異性形態のすべてが含まれる。こうした異性形態の調製方法(例えば、不斉合成)及び分離方法(例えば、分別結晶化及びクロマトグラフィー手段)は、当技術分野において公知であるか、又は本明細書において教示されている方法、若しくは公知のやり方で公知方法を適応することにより容易に得られる。
【0308】
塩
化合物の対応する塩、例えば薬学的に許容される塩を調製する、精製する、及び/又は取り扱うのが便利であるか又は望ましいことがある。薬学的に許容される塩の例は、Bergeらの1977年「Pharmaceutically Acceptable Salts」J.Pharm.Sci.、66巻、1〜19頁に議論されている。
【0309】
例えば、化合物が陰イオン性である場合、又は陰イオン性(例えば-COOHは、-COO
-となり得る)となり得る官能基を有する場合、塩は、適切な陽イオンを用いて形成することができる。適切な無機陽イオンの例には、以下に限定されないが、Na
+及びK
+などのアルカリ金属イオン、Ca
2+及びMg
2+などのアルカリ土類陽イオン、並びにAl
3+などの他の陽イオンが含まれる。適切な有機陽イオンの例には、以下に限定されないが、アンモニウムイオン(すなわち、NH
4+)及び置換アンモニウムイオン(例えば、NH
3R
+、NH
2R
2+、NHR
3+、NR
4+)が含まれる。一部の適切な置換アンモニウムイオンの例は、:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、及びトロメタミン、並びにリジン及びアルギニンなどのアミノ酸から誘導されるものである。一般的な四級アンモニウムイオンの一例は、N(CH
3)
4+である。
【0310】
化合物が陽イオン性である場合、又は陽イオン性(例えば-NH
2は、-NH
3+となり得る)となり得る官能基を有する場合、塩は、適切な陰イオンを用いて形成することができる。適切な無機陰イオンの例には、以下に限定されないが、以下の無機酸に由来するものが含まれる:塩化水素、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、亜リン酸。
【0311】
適切な有機陰イオンの例には、以下に限定されないが、以下の有機酸に由来するものが含まれる:2-アセトキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、桂皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、グルケプトン酸(glucheptonic acid)、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオ酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、粘液酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び吉草酸。適切なポリマー有機陰イオンの例には、以下に限定されないが、以下のポリマー酸由来のものが含まれる:タンニン酸、カルボキシメチルセルロース。
【0312】
別段の指定がない限り、特定の化合物への言及には、さらにその塩形態も含まれる。
【0313】
水和物及び溶媒和物
化合物の対応する溶媒和物を調製する、精製する、及び/又は取り扱うのが便利であるか又は望ましいことがある。用語「溶媒和物」は、本明細書では、慣用的な意味で使用され、溶質(例えば、化合物、化合物の塩)と溶媒との複合体を指す。溶媒が水である場合、その溶媒和物は、水和物、例えば、半水和物、一水和物、セスキ水和物、二水和物、三水和物などと呼ぶのが好都合なことがある。
【0314】
別段の指定がない限り、特定の化合物への言及には、その溶媒和物及び水和物も含まれる。
【0315】
化学的な保護形態
化合物を化学的な保護形態で調製する、精製する、及び/又は取り扱うのが便利であるか又は望ましいことがある。用語「化学的な保護形態」とは、本明細書では、慣用的に化学的な意味で使用され、1つ以上の反応性官能基が規定の条件下(例えば、pH、温度、照射、溶媒など)で望ましくない化学反応から保護されている化合物に関する。実際に、周知の化学的方法が使用されて、そうでなければ規定の条件下で反応性を示す、非反応性官能基を可逆的に与える。化学的な保護形態では、1つ以上の反応性官能基は、保護されている又は保護している基(マスクされている、若しくはマスクしている、又はブロックされている、若しくはブロックしている基としても知られる)の形態にある。反応性官能基を保護することにより、保護されている基に影響を及ぼすことなく、他の非保護反応性官能基が関与する反応を実施することができる;この保護している基は、通常その後の工程で、分子の残部に実質的に影響を及ぼすことなく、除去することができる。例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(T.Greene及びP.Wuts;第4版;John Wiley and Sons、2006年を参照されたい)。
【0316】
こうした「保護する」「ブロックする」又は「マスクする」広範囲の方法が、有機合成において幅広く使用され、及び周知である。例えば、2つの非等価な反応性官能基を有する化合物(これらの官能基の両方が、規定の条件下で反応性を示すことになる)は、誘導体化されて上記官能基の1つを「保護されている」もの、したがって、規定の条件下で非反応性とすることができる;そのように保護されて、この化合物は、わずか1つの反応性官能基だけを事実上有する反応体として使用することができる。所望の反応(別の官能基が関与する)が完了した後、その保護された基は、「脱保護」されて、その元の官能性に戻すことができる。
【0317】
例えば、ヒドロキシ基は、例えば、t-ブチルエーテル;ベンジルエーテル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチルエーテル、若しくはトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリルエーテル若しくはt-ブチルジメチルシリルエーテル;若しくはアセチルエステル(-OC(=O)CH
3、OAc)として、エーテル(-OR)又はエステル(-OC(=O)R)として保護することができる。
【0318】
例えば、アミン基は、例えば、アミド(-NRCO-R)又はウレタン(-NRCO-OR)(例えば、メチルアミド(-NHCO-CH
3)として;ベンジルオキシアミド(-NHCO-OCH
2C
6H
5、-NH-Cbz);t-ブトキシアミド(-NHCO-OC(CH
3)
3、-NH-Boc)として;2-ビフェニル-2-プロポキシアミド(-NHCO-OC(CH
3)
2C
6H
4C
6H
5、-NH-Bpoc)、9-フルオレニルメトキシアミド(-NH-Fmoc)として、6-ニトロベラトリルオキシアミド(-NH-Nvoc)として、2-トリメチルシリルエチルオキシアミド(-NH-Teoc)として、2,2,2-トリクロロエチルオキシアミド(-NH-Troc)として、アリルオキシアミド(-NH-Alloc)として、2-(フェニルスルホニル)エチルオキシアミド(-NH-Psec)として)として;又は適切な場合(例えば、環状アミン)、ニトロキシドラジカル(>N-O・)として保護することができる。
【0319】
プロドラッグ
化合物をプロドラッグの形態で調製する、精製する、及び/又は取り扱うのが便利であるか又は望ましいことがある。本明細書で使用する場合、用語「プロドラッグ」とは、代謝されると(例えば、インビボ)、所望の活性化合物を生じる化合物に関する。通常、プロドラッグは不活性であるか、又は所望の活性化合物ほど活性でないが、有利な取り扱い、投与、又は代謝特性を実現することがある。
【0320】
例えば、一部のプロドラッグは、活性化合物のエステル(例えば、生理学的に許容可能で代謝上不安定なエステル)である。代謝中に、エステル基(-C(=O)OR)は開裂し、活性薬物を生じる。こうしたエステルは、適宜、親化合物中に存在している他の任意の反応性基を保護する前に、例えば親化合物中の任意のカルボン酸基(-C(=O)OH)をエステル化することにより形成することができ、その後に必要な場合、脱保護される。
【0321】
さらに、一部のプロドラッグは、酵素により活性化されて、活性化合物、又はさらなる化学反応時に、活性化合物を生じる化合物を生じる(例えば、ADEPT、GDEPT、LIDEPTにおける通り)。例えば、プロドラッグは、糖誘導体又は他のグリコシド結合体であってもよく、又はアミノ酸エステル誘導体であってもよい。
【0322】
一般的な化学合成
ANASA化合物の化学合成のための方法は、本明細書に記載されている。これら及び/又は他の周知の方法は、本明細書に記載されているさらなる化合物の合成を容易にするために、公知の方法で修正及び/又は適合することができる。
【0323】
例えば、以下のスキームにおいて示されるように、適切なアリールスルホネート(A)を、例えば塩化オキサリルとの反応により、対応するアリールスルフィンアミド(B)に転換することができる。次いで、生成物(B)を、好適に保護された(「Prot」)、及び好適に活性化された(「Act」)アルファ-アミノ酸(C)との反応によりアシル化し、対応する保護された2-アミノ-N-(アリールスルフィニル)-アセトアミド(D)を得ることができる。生成物(D)を脱保護し、標的の2-アミノ-N-(アリールスルフィニル)-アセトアミド(E)を得ることができる。次いで、所望により(E)の個々の立体異性体(鏡像異性体、ジアステレオマー)を単離することができる。
【0325】
組成物
本発明の一態様は、本明細書に記載されているANASA化合物、及び薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む組成物(例えば医薬組成物)に関する。
【0326】
本発明の別の態様は、本明細書に記載されているANASA化合物、及び薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を混合するステップを含む、組成物(例えば医薬組成物)の調製方法に関する。
【0327】
使用
本明細書に記載されているANASA化合物は、例えば、本明細書に記載されている、細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(aaRS)(例えば細菌ロイシル-tRNAシンセターゼ、LeuRSなど)の阻害(例えば選択的阻害)により改善される障害(例えば疾患)の処置において有用である。
【0328】
選択性
一実施形態では、細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(aaRS)の阻害は、選択的阻害であり、例えば哺乳動物アミノアシル-tRNAシンセターゼ(aaRS)、例えば対応する哺乳動物アミノアシル-tRNAシンセターゼに対する阻害である。
【0329】
一実施形態では、細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(aaRS)の阻害は、選択的阻害であり、例えばヒトアミノアシル-tRNAシンセターゼ(aaRS)、例えば対応するヒトアミノアシル-tRNAシンセターゼに対する阻害である。
【0330】
例えば、一実施形態では、ANASA化合物は、ヒトロイシル-tRNAシンセターゼ(LeuRS)と比較して、細菌ロイシル-tRNAシンセターゼ(LeuRS)を選択的に阻害する。
【0331】
細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼを阻害する方法における使用
本発明の一態様は、有効量の本明細書に記載されているANASA化合物をシンセターゼに接触させるステップを含む、インビトロ又はインビボで細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(aaRS)(例えば、細菌ロイシル-tRNAシンセターゼ、LeuRSなど)を阻害する(例えば選択的に阻害する)方法に関する。
【0332】
本発明の一態様は、有効量の本明細書に記載されているANASA化合物を細胞に接触させるステップを含む、インビトロ又はインビボで細胞(例えば細菌細胞)内の細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(aaRS)(例えば、細菌ロイシル-tRNAシンセターゼ、LeuRSなど)機能を阻害する(例えば選択的に阻害する)方法に関する。
【0333】
当業者は、候補化合物が細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(例えば細菌ロイシル-tRNAシンセターゼなど)を阻害するか否かを容易に決定することができる。例えば、好適なアッセイは、本明細書に記載されている、又は当技術分野において公知である。
【0334】
一実施形態では、方法は、インビトロで行われる。
【0335】
一実施形態では、方法は、インビボで行われる。
【0336】
一実施形態では、ANASA化合物は、薬学的に許容される組成物の形態で提供される。
【0337】
本発明の一態様は、有効量の本明細書に記載されているANASA化合物を細胞に接触させるステップを含む、インビトロ又はインビボで細胞(例えば細菌細胞)内の細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(例えば細菌ロイシル-tRNAシンセターゼなど)を阻害する方法に関する。
【0338】
例えば、細胞の試料はインビトロで成長させてもよく、また化合物を前記細胞に接触させてもよく、またこれらの細胞に対する該化合物の効果を観察することができる。「効果」の一例として、細胞の形態学的状態(例えば、生存又は死亡など)を決定することができる。化合物が細胞に対して影響を及ぼすことが見いだされた場合、この化合物は、同じ細胞タイプの細胞を有する患者の処置方法において、該化合物の有効性の予後マーカー又は診断マーカーとして使用することができる。
【0339】
治療方法における使用
本発明の別の態様は、治療によるヒト又は動物の身体の処置方法において使用するため、例えば、本明細書に記載されている障害(例えば、疾患)の処置方法において使用するための、本明細書に記載されているANASA化合物に関する。
【0340】
医薬製造における使用
本発明の別の態様は、例えば、処置方法において使用するため、例えば、本明細書に記載されている障害(例えば、疾患)の処置方法において使用するための医薬製造における、本明細書に記載されているANASA化合物の使用に関する。
【0341】
一実施形態では、該医薬はANASA化合物を含む。
【0342】
処置方法
本発明の別の態様は、治療有効量の本明細書に記載されているANASA化合物を好ましくは医薬組成物の形態で、処置を必要とする対象に投与するステップを含む、処置方法、例えば本明細書に記載されている障害(例えば、疾患)の処置方法に関する。
【0343】
処置される障害-細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼの阻害により改善される障害
(例えば、治療方法における使用、医薬製造における使用、処置方法の)一実施形態では、処置は、細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(例えば細菌ロイシル-tRNAシンセターゼなど)の阻害(例えば選択的阻害)により改善される障害(例えば疾患)の処置である。
【0344】
処置される障害-細菌感染
(例えば、治療方法における使用、医薬製造における使用、処置方法の)一実施形態では、処置は、細菌感染の処置である。
【0345】
一実施形態では、細菌は、グラム陽性細菌である(すなわち、細菌感染はグラム陽性細菌による感染である、細菌感染はグラム陽性細菌感染であるなど)。
【0346】
一実施形態では、細菌は、グラム陰性細菌である。
【0347】
一実施形態では、細菌は、好気性細菌である。
【0348】
一実施形態では、細菌は、嫌気性細菌である。
【0349】
一実施形態では、細菌は、細胞内細菌である。
【0350】
一実施形態では、細菌は、
ブドウ球菌(Staphylococci)、例えば黄色ブドウ球菌(S. aureus);
腸球菌(Enterococci)、例えばエンテロコッカス・フェカリス(E. faecalis);
連鎖球菌(Streptococci)、例えば肺炎連鎖球菌(S. pneumoniae);
ヘモフィルス属(Haemophilus)、例えばインフルエンザ菌(H. influenza);
モラクセラ属(Moraxella)、例えばモラクセラ・カタラーリス(M. catarrhalis);又は
エシェリキア属(Escherichia)、例えば大腸菌(E. coli)
である。
【0351】
一実施形態では、細菌は、
マイコバクテリア(Mycobacteria)、例えば結核菌(M. tuberculosis)
である。
【0352】
一実施形態では、細菌は、
クラミジア属(Chlamydia)、例えばクラミジア・トラコマティス(C. trachomatis);
リケッチア属(Rickettsiae)、例えば発疹チフスリッケチア(R. prowazekii);又は
マイコプラズマ属(Mycoplasma)、例えば肺炎マイコプラズマ(M. pneumoniae)
である。
【0353】
感染の種類/場所
感染は、特定の場所、器官などに関連し得る。
【0354】
一実施形態では、感染は、
中枢神経系感染;
外耳感染;
急性中耳炎を含む中耳感染;
硬膜静脈洞の感染;
眼感染;
歯、歯肉若しくは粘膜の感染を含む口腔感染;
上気道感染;
下気道感染;
尿生殖器感染;
尿路感染;
腹腔内感染;
胃腸感染;
婦人科感染;
敗血症、
骨若しくは関節の感染;
皮膚若しくは皮膚構造の感染;
細菌性心内膜炎;又は
熱傷感染
である。
【0355】
予防
処置は、予防としての処置、例えば、手術における抗菌予防、及びがん化学治療を受けている患者又は臓器移植患者を含む免疫抑制患者における抗菌予防であってもよい。
【0356】
処置
本明細書で使用する場合、障害を処置するという文脈における用語「処置」とは、一般に、ヒト又は動物(例えば、獣医学的適用)の処置であって、ある所望の治療効果が実現し(例えば、障害の進行の阻害)、また進行速度の低下、進行速度の維持、障害の症状の緩和、障害の改善、及び障害の治癒を含む、処置に関する。予防手段(すなわち、予防)としての処置も含まれる。例えば、障害をまだ発症していないが、障害を発症するリスクがある患者での使用は、「処置」という用語に包含される。
【0357】
例えば、細菌感染の処置には、細菌感染の予防、細菌感染の出現率の低下、細菌感染の症状の緩和などが含まれる。
【0358】
用語「治療有効量」とは、本明細書で使用する場合、化合物、又は所望の処置レジメンに従って投与した場合、妥当な利益/リスク比に釣り合う、ある所望の治療効果を生じるのに有効な化合物を含む物質、組成物、若しくは剤形の量に関する。
【0359】
併用療法
用語「処置」には、併用処置、及び併用療法が含まれ、この場合、2種以上の処置又は治療が、例えば逐次若しくは同時に組み合わされる。例えば、本明細書に記載されている化合物は、例えば他の薬剤と組み合わせる併用療法において使用することもできる。
【0360】
本発明の一態様は、1種以上(例えば、1種、2種、3種、4種など)の追加的な治療剤、例えば他の抗菌剤(anti-bacterial agent)と組み合わせた、本明細書の以下に記載されている化合物に関する。
【0361】
特定の組合せは、共通する一般的な知識、及び熟練者に公知の投薬レジメンを使用して、投薬量を選択することになる医師の裁量にあると思われる。
【0362】
薬剤(すなわち、本明細書に記載されているANASA化合物+1種以上の他の薬剤)が、同時又は逐次投与されてもよく、また個別に変動する投薬スケジュールで、及び異なる経路により投与されてもよい。例えば、逐次投与する場合、薬剤は、間隔が近い(例えば、5〜10分の期間にわたる)か、又はより長い間隔(例えば、1時間、2時間、3時間、4時間以上離して、又は必要な場合、さらに一層長い間隔)で、投与することができ、正確な投薬量レジメンは、治療剤の特性に相応する。
【0363】
薬剤(すなわち、ここで記載される化合物+1種以上の他の薬剤)は、単一剤形中で一緒に製剤化されるか、又は個々の薬剤が個別に製剤化され、キットの形態で、場合によりそれらを使用するための指示書と一緒に提供することができる。
【0364】
他の使用
本明細書に記載されているANASA化合物を、細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ(例えば細菌ロイシル-tRNAシンセターゼなど)を阻害するための細胞培養用添加剤として使用することもできる。
【0365】
また、候補宿主が対象化合物による処置から利益を受ける可能性が高いかどうかを決定するために、本明細書に記載されているANASA化合物を、インビトロアッセイの一部として使用することもできる。
【0366】
また、他の活性化合物、他の細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ阻害剤などを特定するために、例えば、本明細書に記載されているANASA化合物をアッセイにおける基準としても使用することができる。
【0367】
キット
本発明の一態様は、(a)例えば、適切な容器中で、及び/又は適切なパッケージを含んで好ましくは提供される、本明細書に記載されているANASA化合物又はANASA化合物を含む組成物、及び(b)使用するための指示書、例えば、該化合物又は組成物を投与する方法に関する書面の指示書を含むキットに関する。
【0368】
書面の指示書には、活性成分がそれについて適切な処置となる、適応症のリストも含んでもよい。
【0369】
投与経路
ANASA化合物、又はANASA化合物を含む医薬組成物は、全身的/末梢的、又は局所的(すなわち、所望の作用部位)のいずれかの、任意の都合のよい投与経路によって対象に投与することができる。
【0370】
投与経路には、以下に限定されないが、経口(例えば、食物摂取による);バッカル;舌下;経皮(例えば、パッチ剤、プラスター剤などによるものを含む);経粘膜(例えば、パッチ剤、プラスター剤などによるものを含む);鼻腔内(例えば、点鼻薬による);眼(例えば、点眼剤による);肺(例えば、エアゾールによるものを使用して、例えば口又は鼻からの、例えば吸入治療又は吸送治療による);直腸(例えば、坐剤又は浣腸により);膣(例えば、ペッサリーによる);非経口、例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内、髄膜内、髄腔内、嚢内、被膜内、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、蜘蛛膜内、及び胸骨内を含む注射により;例えば、皮下により又は経筋肉によるデポ剤又はリザーバー剤のインプラントによるものが含まれる。
【0371】
対象/患者
対象/患者は、脊索動物、脊椎動物、哺乳動物、胎盤を持つ哺乳動物、有袋類(例えば、カンガルー、ウォンバット)、げっ歯類(例えば、モルモット、ハムスター、ラット、マウス)、ネズミ科(例えば、マウス)、ウサギ目(例えば、ウサギ)、鳥類(例えば、鳥)、イヌ科(例えば、イヌ)、ネコ科(例えば、ネコ)、ウマ科(例えば、ウマ)、ブタ類(例えば、ブタ)、ヒツジ類(例えば、ヒツジ)、ウシ類(例えば、ウシ)、霊長類、サル類(例えば、サル又は類人猿)、サル(例えば、マーモセット、ヒヒ)、類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザル)、又はヒトとすることができる。
【0372】
さらに、対象/患者は、その成長形態のいずれか、例えば、胎児であってもよい。
【0373】
好ましい一実施形態では、対象/患者はヒトである。
【0374】
製剤
ANASA化合物を単独で投与することも可能であるが、本明細書に記載されている少なくとも1つのANASA化合物を、当業者に周知の1種以上の他の薬学的に許容される成分(以下に限定されないが、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、アジュバント、充てん剤、緩衝剤、保存剤、抗酸化剤、滑沢剤、安定剤、可溶化剤、界面活性剤(例えば、湿潤剤)、マスキング剤、着色剤、香味剤、及び甘味剤を含む)と一緒に含む、医薬製剤(例えば、組成物、調製物、医薬)として提供することが好ましい。製剤は、他の活性剤、例えば、他の治療剤又は予防剤をさらに含んでもよい。
【0375】
こうして、本発明は、上記で定義した医薬組成物、及び少なくとも1つの本明細書に記載されているANASA化合物と、当業者に周知の1種以上の他の薬学的に許容される成分(例えば、担体、希釈剤、賦形剤など)とを一緒に混合するステップを含む、医薬組成物を作成する方法をさらに提供する。個別単位(例えば、錠剤など)として製剤化する場合、各単位は所定量(投薬量)の化合物を含有する。
【0376】
用語「薬学的に許容される」という用語は、本明細書で使用する場合、化合物、成分、物質、組成物、剤形などに関し、これらは、信頼のおける医学判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、若しくは他の問題、又は合併症なく、対象患者(例えば、ヒト)の組織に接触させて使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比と釣り合いのとれているものである。担体、希釈剤、賦形剤などはそれぞれ、製剤の他の成分と適合できるという意味においても、「許容可能」でなければならない。
【0377】
適切な担体、希釈剤、賦形剤などは、標準的な製薬テキスト、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Publishing Company、Easton、Pa.、1990年;及びHandbook of Pharmaceutical Excipients、第5版、2005年中に見いだすことができる。
【0378】
製剤は、調剤学の分野において周知のどのような方法によっても調製することができる。こうした方法は、化合物と、1種以上の補助成分を構成する担体とを合わせるステップを含む。一般に、製剤は、化合物と担体(例えば、液状担体、微粉砕状個体担体など)とを均一、及びしっかりと合わせ、次に必要に応じて製品を成形することにより調製される。
【0379】
製剤は、すみやかな又はゆっくりとした放出;即時放出、遅延放出、時間放出、若しくは持続放出;又はそれらの組合せ用で提供するよう調製することができる。
【0380】
製剤は、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、乳剤(例えば、水中油型、油中水型)、エリキシル剤、シロップ剤、舐剤、口腔洗浄剤、ドロップ剤、錠剤(例えば、コーティング錠剤を含む)、顆粒剤、散剤、ロゼンジ剤、パステル剤、カプセル剤(例えば、硬質及び軟質ゼラチンカプセルを含む)、カシェ剤、丸剤、アンプル剤、ボーラス剤、坐剤、ペッサリー剤、チンキ剤、ゲル剤、ペースト剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、油剤、フォーム剤、スプレー剤、ミスト剤、又はエアゾール剤の形態にあるのが好適となり得る。
【0381】
製剤は、パッチ剤、絆創膏剤、包帯剤、ドレッシング剤などとして好適に提供することができ、これらに、1つ以上の化合物及び場合により1種以上の他の薬学的に許容される成分(例えば、貫通剤、浸透剤、及び吸収促進剤を含む)をしみ込ませる。製剤はまた、デポ剤又はリザーバー剤の形態でも好適に提供し得る。
【0382】
本化合物は、1種以上の他の薬学的に許容される成分中に溶解する、それに懸濁させる、又はそれと混合することができる。本化合物は、リポソーム、又は該化合物を、例えば、血液成分又は1つ以上の臓器に向かわせるよう設計されている他のマイクロ粒子中で提供することができる。
【0383】
経口投与(例えば、食物摂取による)に適した製剤には、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、乳剤(例えば、水中油型、油中水型)、エリキシル剤、シロップ剤、舐剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、アンプル剤、ボーラス剤が含まれる。
【0384】
バッカル投与に適した製剤は、口腔洗浄剤、ロゼンジ剤、パステル剤、及びパッチ剤、絆創膏剤、デポ剤、及びリザーバー剤が含まれる。ロゼンジ剤は、通常、風味を付与した基剤(通常、スクロース及びアカシア又はトラガカント)中に化合物を含む。パステル剤は、通常、ゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアカシアなどの不活性マトリックス中に化合物を含む。口腔洗浄剤は、通常、適切な液状担体中に化合物を含む。
【0385】
舌下投与に適した製剤には、錠剤、ロゼンジ剤、パステル剤、カプセル剤、及び丸剤が含まれる。
【0386】
経口の粘膜投与に適した製剤には、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、乳剤(例えば、水中油型、油中水型)、口腔洗浄剤、ロゼンジ剤、パステル剤、及びパッチ剤、絆創膏剤、デポ剤、及びリザーバー剤が含まれる。
【0387】
非経口の粘膜投与に適した製剤には、液剤、溶液剤(例えば、水性、非水性)、懸濁剤(例えば、水性、非水性)、乳剤(例えば、水中油型、油中水型)、坐剤、ペッサリー剤、ゲル剤、ペースト剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、油剤、及びパッチ剤、絆創膏剤、デポ剤、並びにリザーバー剤が含まれる。
【0388】
経皮投与に適した製剤には、ゲル剤、ペースト剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、及び油剤、並びにパッチ剤、絆創膏剤、包帯剤、ドレッシング剤、デポ剤、及びリザーバー剤が含まれる。
【0389】
錠剤は、場合により1つ以上の補助成分と共に、従来の手段、例えば圧縮又は成形することにより作製することができる。圧縮錠剤は、適切な機械で、場合により1種以上の結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、アカシア、ソルビトール、トラガカント、ヒドロキシプロピルメチルセルロース);充てん剤又は希釈剤(例えば、ラクトース、微結晶性セルロース、リン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ);崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋化ポビドン、架橋化カルボキシルメチルセルロースナトリウム);表面活性剤若しくは分散剤又は湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム);保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸);香味剤、香味増強剤、及び甘味剤と混合した、粉末又は顆粒などの流動形態の本化合物を圧縮することにより調製することができる。成形錠剤は、適切な機械で、不活性な液状希釈剤により湿潤させた粉末化化合物の混合物を成形することにより作製することができる。錠剤は場合によりコーティングするか、又は刻みを付けることができ、また所望の放出プロファイルを実現するため様々な割合で、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、その中の化合物のゆっくりとした放出又は制御放出をもたらすよう製剤化することができる。錠剤は、場合により、例えば放出に影響を及ぼすようコーティング(例えば胃以外の消化管の一部において放出がもたらされる腸溶コーティング)して提供され得る。
【0390】
軟膏剤は、化合物、及びパラフィン又は水に混和性の軟膏用基材から、通常、調製される。
【0391】
クリーム剤は、化合物及び水中油型のクリーム基材から、通常、調製される。所望の場合、クリーム基材の水相は、例えば、少なくとも約30%(w/w)の多価アルコール、すなわち2個以上のヒドロキシル基を有するアルコール(プロピレングリコール、ブタン-1,3-ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、及びポリエチレングリコール、並びにそれらの混合物など)を含むことができる。局所用製剤は、皮膚又は他の罹患領域を通って化合物の吸収又は貫通を促進する化合物を含み得ることが望ましい。こうした皮膚の貫通促進剤の例には、ジメチルスルホキシド及び関連アナログが含まれる。
【0392】
乳剤は、本化合物及び油相から、通常、調製され、油相は、場合により乳化剤(他に、エマルジェントとしても知られいる)だけを含むことができ、又は脂肪若しくは油、又は脂肪と油の両方を含む、少なくとも1種の乳化剤の混合物を含んでもよい。好ましくは、親水性乳化剤は、安定剤として作用する親油性乳化剤と一緒に含まれる。油と脂肪の両方を含むのも好ましい。一緒になって、安定剤を含む、又は含まない乳化剤は、いわゆる乳化性ワックスを形成し、また油及び/又は脂肪と一緒にしたワックスは、クリーム状製剤の油性分散相を形成する、いわゆる乳化性軟膏基剤を形成する。
【0393】
適切なエマルジェント及び乳化安定剤には、Tween 60、Span 80、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、及びラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。製薬乳化製剤において使用される可能性が高いほとんどの油中への本化合物の溶解度は、非常に低いことがあるので、製剤に適した油又は脂肪の選択は、所望の化粧特性を実現することに基づく。したがって、クリーム剤は、チューブ又は他の容器からの漏れを防止するのに適した粘ちょう性を有する、好ましくはべたつきがなく、染みが付かず、及び洗浄可な製品とすべきである。ジイソアジピン酸エステル、ステアリン酸イソセチル、ヤシ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2-エチルヘキシルなどの直鎖若しくは分岐鎖の一塩基性又は二塩基性アルキルエステル、又はCrodamol CAPとして公知の分岐鎖エステルのブレンドが使用されてもよく、最後の3つが好ましいエステルである。必要とされる特性に応じて、これらは単独で使用されてもよく、又は組み合わせて使用されてもよい。或いは、白色軟質パラフィン及び/又は流動パラフィンなどの融点の高い脂質、又はその他の鉱物油を使用することができる。
【0394】
担体が液体である鼻腔内投与に適した製剤には、例えば、点鼻剤、点鼻液剤、又はネブライザーによるエアゾール剤投与によるものが含まれ、化合物の水性又は油性溶液が含まれる。
【0395】
担体が固体である鼻腔内投与に適した製剤には、例えば約20〜約500ミクロンの範囲の粒子サイズを有する粗粉末として提供されるものが含まれ、この粉末は、鼻から吸い込む方法で、すなわち、鼻に近づけて保持した散剤の容器から鼻腔を通して急速に吸入することにより投与される。
【0396】
経肺投与に適した製剤(例えば、吸入又は吸送療法による)は、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の適切なガスなどの、適切な噴射剤の使用による、加圧パックからのエアゾールスプレー剤として提供されるものが含まれる。
【0397】
眼の投与に適した製剤には、本化合物にとって適切な担体中、とりわけ水性溶媒中に、該化合物が溶解しているか又は懸濁している点眼剤が含まれる。
【0398】
直腸投与に適した製剤は、例えば、天然若しくは硬化済み油、ワックス、脂肪、半液体又は液状ポリオール(例えば、ココアバター又はサリチレート)を含む適切な基剤を有する坐剤として、又は浣腸による処置のための溶剤又は懸濁剤として提供されてもよい。
【0399】
膣投与に適した製剤は、化合物に加えて、当技術分野において適切であることが知られているこうした担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム又はスプレー製剤として提供されてもよい。
【0400】
非経口投与に適した製剤(例えば、注射による)には、水性又は非水性の、等張性があり、発熱性物質が不含の滅菌液体(例えば、溶液剤、懸濁剤)が含まれ、この場合、本化合物は溶解されている、懸濁されているか、又はその他(例えば、リポソーム中又は他のマイクロ粒子中)で提供される。こうした液体はさらに、抗酸化剤、緩衝剤、保存剤、安定剤、静菌剤、懸濁化剤、増粘剤、及び該製剤に所期のレシピエントの血液(又は、他の関連体液)との等張性を付与する溶質などの他の薬学的に許容される成分を含有してもよい。賦形剤の例には、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などが含まれる。こうした製剤において使用するのに適した等張性担体の例には、生食注射液、リンガー溶液、又は乳酸化リンゲル液が含まれる。通常、液体中の化合物の濃度は、約1ng/mL〜約10μg/mL(例えば、約10ng/mL〜約1μg/mL)である。製剤は、単位用量又は多回用量の密封容器、例えばアンプル及びバイアル中で提供されてもよく、使用の直前に、滅菌液体担体、例えば注射用水の添加しか必要としない冷凍乾燥(凍結乾燥)状態で保管してもよい。即時使用の注射用溶剤及び懸濁剤は、滅菌散剤、顆粒剤、及び錠剤から調製することができる。
【0401】
投薬量
ANASA化合物、及びANASA化合物を含む組成物の適切な投薬量は、患者毎に変えることができることは、当業者に理解されよう。最適投薬量の決定には、一般に、いかなるリスク又は有害な副作用に対する治療的利益のレベルのバランスが含まれよう。選択される投薬量レベルは、以下に限定されないが、特定のANASA化合物の活性、投与経路、投与時間、ANASA化合物の排出速度、処置期間、組み合わせて使用される他の薬物、化合物、及び/又は物質、障害の重症度、並びに患者の人種、性別、年齢、体重、状態、一般的健康、並びに既往歴を含む様々な要因に依存することになる。ANASA化合物の量及び投与経路は、最終的には、医師、獣医師、又は臨床医の裁量となることになるが、一般には、該投薬量は、かなりの悪い又は有害な副作用を引き起こすことなく、所望の効果を作用部位に実現する局所濃度が達成されるよう選択されることになろう。
【0402】
投与は、1回用量で、連続的に、又は間隔を設けて(例えば、適切な間隔の分割用量)、処置過程の全体にわたり行うことができる。投与の最も有効な手段及び投薬量を決定する方法は、当業者に周知であり、治療に使用される製剤、治療目的、処置される標的細胞、及び処置される対象により変わることになる。投薬レベル及びパターンが、処置担当医、獣医師、又は臨床医により選択されながら、単回又は多回投与を実施することができる。
【0403】
一般に、ANASA化合物の適切な用量は、1日あたりの対象のキログラム体重あたり、約0.1mg〜約5000mg(より一般には、約10mg〜約3000mg)の範囲にある。化合物が塩、エステル、アミド、プロドラッグなどである場合、投与される量は、親化合物を基準に算出され、したがって、使用されることになる実際の重量は、比例的に増加する。
【0404】
[実施例]
化学合成
以下の実施例は、本発明を例示するためだけに提示されており、本明細書に記載されている本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0405】
合成1
(2S)-2-アミノ-4-メチル-N-[(S)-フェニルスルフィニル]ペンタンアミド(Va)
(2S)-2-アミノ-4-メチル-N-[(R)-フェニルスルフィニル]ペンタンアミド(Vb)
以下のスキームに示される方法を使用して、表題化合物を調製した。スルホン酸ナトリウム(I)をスルフィンアミド(II)に転換し、これをBoc-L-ロイシンN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(III)でアシル化した。得られた中間体(IV)を脱保護して生成物(Va)及び(Vb)がジアステレオマーの混合物として得、これを逆相カラムクロマトグラフィーを使用して分離した。
【0407】
ステップ1-中間体(II)の調製
ナトリウムベンゼンスルフィネート(I)(1.0g、6.1mmol)をアルゴン雰囲気下で無水トルエン(20mL)に溶解し、溶液を氷浴中で冷却した。塩化オキサリル(0.45mL、5.2mmol)を5分間かけて滴下して加えた。混合物を室温まで加熱し、次いで室温で2時間撹拌した。濃NH
4OH(20mL)水溶液及びEtOAc(15mL)の混合物を添加し、得られた懸濁液を1時間撹拌した。混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。抽出物から溶媒を蒸発させ、残さを、軽質石油エーテル及びEtOAcの混合物(1:1)で溶出したシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体(II)(0.40g、46.5%)を得た。
【0408】
ステップ2-中間体(IV)の調製
アルゴン雰囲気下、-40℃でヘキサン中の1.6Mのn-ブチルリチウム(1.2mL、1.96mmol)をテトラヒドロフラン(THF、10mL)中のジイソプロピルアミン(0.28mL、1.96mmol)溶液に添加することにより、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)の溶液を新たに調製した。これに、THF(5mL)中のスルフィンアミド(II)(251mg、1.78mmol)の溶液を添加し、混合物を10分間撹拌した。THF(5mL)中のBoc-L-ロイシンN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(III)(585mg、1.78mmol)の溶液を添加し、混合物を室温まで温め、48時間撹拌した。混合物を氷浴中で冷却し、5%のKHSO
4水溶液でクエンチし、EtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をNa
2SO
4で脱水し、溶媒を蒸発させた。残さを、軽質石油エーテル及びEtOAcの混合物(2:1)で溶出したシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して中間体(IV)(177mg、28%)を得た。
【0409】
ステップ3-標的化合物(Va)及び(Vb)の調製及び分離
中間体(IV)を未処理トリフルオロ酢酸(TFA)に溶解し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空で濃縮し、ジアステレオマーを、アセトニトリル及び水の混合物(アセトニトリル勾配5%〜35%)で溶出したC18シリカゲルでの逆相クロマトグラフィーにより分離し、第1のジアステレオマー(V-i)を高速溶出ジアステレオマーとして、及び第2のジアステレオマー(V-ii)を低速溶出ジアステレオマーとして得た。
【0410】
第1のジアステレオマー(V-i):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.28 (1H, br s); 7.71-7.68 (2H, m); 7.65-7.62 (3H, m); 3.81 (1H, dd, J = 5.6, 8.5 Hz); 1.70-1.50 (3H, m); 0.86 (3H, d, J = 6.4 Hz); 0.84 ppm (3H, d, J = 6.4 Hz). LC/MS 255 (M+1).
【0411】
第2のジアステレオマー(V-ii):
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.92 (1H, br s); 7.73-7.71 (2H, m); 7.67-7.62 (3H, m); 3.79 (1H, 広幅なt, J = 6.3 Hz); 1.73-1.50 (3H, m); 0.87 (3H, d, J = 5.7 Hz); 0.85 ppm (3H, d, J = 5.6 Hz). LC/MS 255 (M+1).
【0412】
さらなる化学合成
一般的な合成
本明細書に記載されている化合物を、以下の一般的なスキームに従って調製した。スルフィンアミド1.1〜1.35を、Boc保護されたアミノ酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル2.1〜2.10でアシル化した。得られた中間体3.1〜3.44を脱保護して標的化合物4.1〜4.44を得た。
【0414】
1つの方法において、スルフィンアミド1を以下の一般的なスキームに従って調製した。ナトリウムベンゼンスルフィネート6.1は市販のものであった。他のベンゼンスルフィネート誘導体6.2〜6.30は、塩化スルホニル5.2〜5.30の亜硫酸ナトリウムでの還元により調製した。ベンゼンスルフィネート誘導体のいくつかを塩化オキサリルで処理して中間体塩化スルフィニルを得、これをアンモニアと反応させ、ベンゼンスルフィンアミド1.1、1.2、1.4〜1.6、1.9、1.10、1.12、1.16、1.17、1.19〜1.23、1.25〜1.27、1.30〜1.32を得た。他のベンゼンスルフィネート誘導体を、メチルスルフィネート7.1〜7.8に転換し、これをリチウムヘキサメチルジシラジドでのアミノリシスに供し、後処理後にスルフィンアミド1.3、1.11、1.24、1.28、1.29、1.33〜1.35を得た。
【0416】
鏡像異性体濃縮スルフィンアミドR-1.1、R-1.3及びS-1.1を、以下の一般的なスキームに従って塩化スルフィニルから調製した。合成は、ジアステレオマースルフィニルアミドR-9.1/S-9.1及びR-9.3/S-9.3をもたらす(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタン-1-アミンのスルフィニル化を含んでいた。生成物を、カラムクロマトグラフィーにより分離した。化合物R-9.1、R-9.3、S-9.1をメタノリシスに供し、メチルスルフィネートS-10.1、S-10.3、R-10.1を得た。これらのメチルスルフィネートのアミドリシスにより、スルフィンアミドR-1.1、R-1.3、S-1.1を生成した。
【0418】
スルフィンアミド1.13を、以下の一般的なスキームに従って調製した。3-ブロモベンゼンスルフィンアミド(1.6)をメチルアミンによる銅触媒アミノ化に供し、N-メチル-3-(メチルアミノ)ベンゼンスルフィンアミド(11)を得、次いでこれをアンモニアとのアミノリシス反応によりスルフィンアミド1.13に転換した。
【0420】
スルフィンアミド1.7、1.18、1.8を、以下の一般的なスキームに従って調製した。カリウムビニルトリフルオロボレートとのPd触媒Suzuki-Miyauraカップリングを使用して、スルフィンアミド1.7を得た。TMSアセチレンとのSonogashiraカップリングを使用して、スルフィンアミド1.18を得た。フェニルボロン酸とのSuzuki-Miyauraカップリングを使用して、スルフィンアミド1.8を得た。
【0422】
スルフィンアミド1.15を、以下の一般的なスキームに従って調製した。ジヨードベンゼン12のリチウム化に続いて、二酸化硫黄の付加を行うと、リチウムスルフィネート13が得られた。これを、塩素化及びその後のアミノ化を含むワンポット二段階手順により、スルフィンアミド1.15に転換した。
【0424】
スルフィンアミド1の合成に使用した塩化スルホニル5のほとんどは、市販のものであった。
【0425】
3-メチルチオベンゼンスルホニルクロリド5.11を、以下の一般的なスキームに従ってブロモ類似体5.6から調製した。まず、塩化スルホニル5.6をエチルスルフィネート14に転換し、次いでこれをリチウムハロゲン交換により中間体3-(メチルチオ)ベンゼン-スルホネート塩に転換し、続いてジメチルジスルフィドとの反応、次いで塩素化を行った。
【0427】
活性化エステル2.1〜2.10を、以下の一般的なスキームに従って対応するアミノ酸から調製した。
【0429】
詳細な合成
一般的な方法A:tert-ブチル(4-メチル-1-オキソ-1-((フェニルスルフィニル)アミノ)ペンタン-2-イル)カルバメート(3.1)の合成により例示
アルゴン雰囲気下、-40℃でヘキサン中の1.6Mのn-ブチルリチウム(1.2mL、1.96mmol)をテトラヒドロフラン(THF、10mL)中のジイソプロピルアミン(0.28mL、1.96mmol)の溶液に添加することにより、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)の溶液を新たに調製した。これに、THF(5mL)中のベンゼンスルフィンアミド(1.1)(251mg、1.78mmol)の溶液を添加し、混合物を10分間撹拌した。THF(5mL)中のBoc-L-ロイシンN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(2.1)(585mg、1.78mmol)の溶液を添加し、混合物を室温まで温め、48時間撹拌した。混合物を氷浴中で冷却し、5%のKHSO
4水溶液でクエンチし、EtOAc(3×15mL)で抽出した。有機相をNa
2SO
4で脱水し、溶媒を蒸発させた。残さを、軽質石油エーテル及びEtOAcの混合物(2:1)で溶出したシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、中間体(3.1)(177mg、28%)をジアステレオマーの混合物として得た。
【0430】
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ: 7.77 - 7.69 (m, 2H), 7.57 - 7.49 (m, 3H), 4.77 (s, 1H), 4.10 (s, 1H), 1.83 - 1.60 (m, 2H), 1.58 - 1.42 (m, 1H, H
2Oシグナルと重複), 1.36 (d, J = 12.0 Hz, 9H), 0.98 - 0.86 (m, 6H).
【0431】
方法Aに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0433】
一般的な方法B:tert-ブチル((S)-4-メチル-1-オキソ-1-(((R)-フェニルスルフィニル)アミノ)ペンタン-2-イル)カルバメート(S-3.1)の合成により例示
(R)-ベンゼンスルフィンアミドベンゼンスルフィンアミドR-1.1(251mg、1.8mmol)を、無水THF(30mL)に溶解し、溶液をアルゴン雰囲気下で-78℃に冷却した。ヘキサン中の0.9MのnBuLi溶液(2.0mL、1.8mmol)を、滴下して加えた。得られた混合物を-78℃で10分間撹拌し、次いでTHF(5mL)中のBoc-L-ロイシンN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(2.1)(450mg、1.4mmol)を滴下して加え、次いで混合物を室温まで温め、16時間撹拌した。反応混合物にシリカゲル(約20g)を添加し、溶液を乾燥するまで蒸発させ、軽質石油エーテル及びアセトンの勾配混合物(4:1〜2:1)で溶出したシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物S-3.1(361mg、74%)を得た。
【0434】
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 7.77 - 7.69 (m, 2H), 7.57 - 7.49 (m, 3H), 4.77 (s, 1H), 4.10 (s, 1H), 1.83 - 1.60 (m, 2H), 1.58 - 1.42 (m, 1H, H
2Oシグナルと重複), 1.36 (d, J = 12.0 Hz, 9H), 0.98 - 0.86 (m, 6H).
【0435】
方法Bに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0437】
一般的な方法C:2-アミノ-4-メチル-N-フェニルスルフィニル)ペンタンアミドジアステレオマーR-4.1及びS-4.1の合成の例示
中間体3.1を未処理トリフルオロ酢酸(TFA)に溶解し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空で濃縮し、ジアステレオマーを、アセトニトリル及び水の混合物(アセトニトリル勾配5%〜35%)で溶出したC18シリカゲルでの逆相クロマトグラフィーにより分離し、第1のジアステレオマーR-4.1を高速溶出ジアステレオマーとして、及び第2のジアステレオマーS-4.1を低速溶出ジアステレオマーとして得た。
【0438】
第1のジアステレオマー(R-4.1):1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.28 (1H, br s); 7.71-7.68 (2H, m); 7.65-7.62 (3H, m); 3.81 (1H, dd, J = 5.6, 8.5 Hz); 1.70-1.50 (3H, m); 0.86 (3H, d, J = 6.4 Hz); 0.84 ppm (3H, d, J = 6.4 Hz). LC/MS 255 (M+1).
【0439】
第2のジアステレオマー(S-4.1):1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.92 (1H, br s); 7.73-7.71 (2H, m); 7.67-7.62 (3H, m); 3.79 (1H, 広幅なt, J = 6.3 Hz); 1.73-1.50 (3H, m); 0.87 (3H, d, J = 5.7 Hz); 0.85 ppm (3H, d, J = 5.6 Hz). LC/MS 255 (M+1).
【0440】
異性体の配置は、(S)-4-メチル-1-オキソ-1-(((R)-フェニルスルフィニル)アミノ)ペンタン-2-アミニウム2,2,2-トリフルオロアセテート(R-4.1)の合成により例示されるように、ジアステレオマー的に純粋な中間体R-3.1及びS-3.1から調製された試料と比較することにより割り当てた。
【0441】
tert-ブチル((S)-4-メチル-1-オキソ-1-(((R)-フェニルスルフィニル)アミノ)ペンタン-2-イル)カルバメート(R-3.1)(361mg、1.0mmol)を、TFA(3mL)に溶解した。得られた溶液を、室温で2時間撹拌した(TLCは完全な変換を示した)。反応混合物を乾燥するまで蒸発させた。残さをEt
2O(10mL)で処理し、得られた固体をろ過し、冷Et
2O(5mL)で洗浄し、251mg(67%)の(S)-4-メチル-1-オキソ-1-(((R)-フェニルスルフィニル)アミノ)ペンタン-2-アミニウム2,2,2-トリフルオロアセテート(R-4.1)を白色固体として得た。
【0442】
方法Cに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた(TFA塩の形態で)。
【0444】
一般的な方法D:ナトリウム3-フルオロベンゼンスルフィネート(6.2)の合成により例示
H
2O(30mL)中の亜硫酸ナトリウム(2.84g、22.5mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌した。炭酸ナトリウムなどの塩基(3.18g、30.0mmol)を、撹拌溶液に添加した。得られた溶液を、50℃などの高い温度で10分間撹拌した。3-フルオロベンゼンスルホニルクロリド5.2(2.0mL、15.0mmol)を溶液に滴下して加え、50℃で2時間撹拌した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、EtOH(50mL)に再び溶解した。懸濁液を室温で20分間撹拌した。懸濁液をろ過し、濾液を蒸発させると、白色固体が生成し、これをMeCN(20mL)と共に撹拌し、次いでろ過し、ナトリウム3-フルオロベンゼンスルフィネート6.2(2.68g、98%)を白色固体として生成した。
【0445】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ: 7.36 (m, 1H), 7.29 (m, 1H), 7.21 (m, 1H)及び7.03 (m, 1H).
【0446】
方法Dに類似した方法を使用して(示された塩基を示された温度で使用して)、以下の化合物が得られた。
【0448】
一般的な方法E:ベンゼンスルフィンアミド(1.1)の合成により例示
ナトリウムベンゼンスルフィネート6.1(1.0g、6.1mmol)をアルゴン雰囲気下で無水トルエン(20mL)に溶解し、溶液を氷浴中で冷却した。塩化オキサリル(0.45mL、5.2mmol)を5分間かけて滴下して加えた。混合物を室温まで加熱し、次いで室温で2時間撹拌した。濃NH
4OH(20mL)水溶液及びEtOAc(15mL)の混合物を添加し、得られた懸濁液を1時間撹拌した。混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。抽出物から溶媒を蒸発させ、残さを、軽質石油エーテル及びEtOAcの混合物(1:1)で溶出したシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、中間体1.1(0.40g、46.5%)が得た。
【0449】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ: 7.64-7.67(2H, m), 7.48-7.56 (3H, m), 6.24 (2H, brs).
【0450】
方法Eに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0452】
一般的な方法F:メチル3-クロロベンゼンスルフィネート(7.1)の合成により例示
ナトリウム3-クロロベンゼンスルフィネート6.3(941mg、4.7mmol)をアルゴン雰囲気下で無水トルエン(20mL)に溶解し、溶液を氷浴中で冷却した。塩化オキサリル(0.44mL、5.0mmol)を滴下して加えた。混合物を室温まで温め、次いで室温で1時間撹拌した。MeOH(1.5mL、47.0mmol)を混合物に添加し、得られた懸濁液を1時間撹拌した。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で脱水した。溶媒を蒸発させると、898mg(99%)のメチル3-クロロベンゼンスルフィネート7.1が無色の油として得られた。生成物をさらに精製することなく使用した。
【0453】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.71 (s, 1H), 7.60-7.47 (m, 3H), 3.51 (s, 3H).
【0454】
方法Fに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0456】
一般的な方法G:2-ニトロベンゼンスルフィンアミド(1.24)の合成により例示
無水THF(30mL)中のメチル2-ニトロベンゼンスルフィネート7.3(908mg、4.5mmol)の溶液を、アルゴン雰囲気下でドライアイス浴により78℃に冷却した。トルエン中のLiN(SiMe
3)
2の溶液(6.8mL、1M、6.8mmol)を、シリンジで注入した。混合物を78℃で約2時間撹拌した。反応が完了した後、NH
4Cl(19.0mL)の飽和水溶液を添加し、ドライアイス浴を取り外した。撹拌を2時間継続しながら、温度を徐々に室温まで上昇させた。酢酸エチル(30mL)及び水(30mL)を添加した。2つの相を分離し、水相を酢酸エチル(2×30mL)で2回抽出した。抽出物を合わせ、NaHCO
3の飽和水溶液(30mL)及びブライン(30mL)で連続して洗浄した。有機相を無水MgSO
4で脱水し、溶媒を蒸発させた。生成物をEt
2O(30mL)で処理し、ろ過し、減圧下で乾燥させ、566mg(67%)の2-ニトロベンゼンスルフィンアミド1.24を淡黄色粉末として生成した。
【0457】
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ 8.22 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 8.16 (dd, J = 8.0, 1.1 Hz, 1H), 7.92 (td, J = 7.8, 1.2 Hz, 1H), 7.81 - 7.70 (m, 1H), 4.84 (s, 2H, H
2Oと重複).
【0458】
方法Gに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0460】
一般的な方法H:N-ベンジル-N-(1-フェニルエチル)-ベンゼンスルフィンアミド(R-9.1及びS-9.1)の合成で例示
新たに調製したトルエン(20mL)中のベンゼンスルフィンクロリド8.1(1.28g、8mmol)の混合物を、トルエン(20mL)中の(R)-N-ベンジル-1-フェニルエタンアミン(2.03g、9.6mmol)及びトリエチルアミン(2.2mL、16mmol)の冷却溶液に、0℃で15分間かけて添加した。添加の終了後、氷浴を取り外し、混合物をさらに約2時間撹拌しながら、温度を徐々に室温まで上昇させた。クエン酸の水溶液(30mL、15%w/v)を添加し、混合物を5分間激しく撹拌した。2つの相を分離し、水相をトルエン(2×20mL)で2回抽出した。抽出物を合わせ、NaHCO
3の飽和水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で連続して洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で脱水し、溶媒を減圧下で除去して残さを得、これをクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/ヘキサン=1:16)により精製し、(R,S)-N-ベンジル-N-(1-フェニルエチル)ベンゼンスルフィンアミドS-9.1(1.31g、49%)及びそのジアステレオマー(R,R)-N-ベンジル-N-(1-フェニルエチル)ベンゼンスルフィンアミドR-9.1(1.0g、37%)を得た。
【0461】
(R,S)-N-ベンジル-N-(1-フェニルエチル)ベンゼンスルフィンアミド(S-9.1):
1H NMR (アセトン-d6) 7.82 (dd, J = 7.1, 1.4 Hz, 2H), 7.55-7.61 (m, 2H), 7.47-7.54 (m, 3H), 7.37 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.15-7.24 (m, 3H), 7.01 (dd, J = 7.8, 1.8 Hz, 2H), 4.47 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 4.07 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 3.70 (d,J = 15.2 Hz, 1H), 1.56 (d, J = 7.2 Hz, 3H).
【0462】
(R,R)-N-ベンジル-N-(1-フェニルエチル)ベンゼンスルフィンアミド(R-9.1):
1H NMR (アセトン-d6) 7.63 (dd, J = 8.1, 1.3 Hz, 2H), 7.47-7.58 (m, 3H), 7.20-7.37 (m, 8H), 7.16 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 2H), 4.44 (q, J = 7.0 Hz, 1H), 4.05 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 3.98 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 1.74 (d, J = 7.0 Hz, 3H).
【0463】
方法Hに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0465】
一般的な方法I:(R)-メチル ベンゼンスルフィネート(R-10.1)の合成で例示
(R,S)-N-ベンジル-N-(1-フェニルエチル)ベンゼンスルフィンアミドS-9.1(1.0g、3.0mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、その後メタノール(0.36mL、9.0mmol)を添加し、混合物を塩-氷浴で5℃に冷却した。トルエン(5mL)中のBF
3・OEt
2(0.56mL、4.5mmol)の溶液を、5分間かけて滴下して加え、混合物を5℃で約2.5時間撹拌した。反応を、TLC(EtOAc/ヘキサン=1:6)により監視した。混合物をトルエン(20mL)で希釈した後、NaHCO
3の飽和水溶液(10mL)を添加することにより反応をクエンチした。有機相を分離し、次いでクエン酸の水溶液(20mL、15%w/v)及びNaHCO
3の飽和水溶液(5mL)で連続して洗浄した。有機相を無水MgSO
4で脱水した。溶媒を減圧下で除去し、(R)-メチルベンゼンスルフィネートR-10.1(401mg、86%)を無色の油として生成した。
【0466】
1H NMR (CDCl
3) 7.68-7.74 (m, 2H), 7.52-7.59 (m, 3H), 3.48 (s, 3H).
【0467】
方法Iに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0469】
方法J:N-メチル-3-(メチルアミノ)ベンゼンスルフィンアミド(11)の合成
3-ブロモベンゼンスルフィンアミド1.6(500mg、2.27mmol)及び銅粉末(11.6mg、0.182mmol)の混合物に、40%水性メチルアミン(4mL、24mmol)を添加した。圧力管内で反応混合物を110℃に18時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(4×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で脱水し、ろ過し、揮発物質を減圧下で蒸発させると、粗中間体11(362mg、75%)が得られた。
【0470】
LCMS ESI (m/z): 183.1 [M-H]
-.
【0471】
方法K:3-(メチルアミノ)ベンゼンスルフィンアミド(1.13)の合成
N-メチル-3-(メチルアミノ)ベンゼンスルフィンアミド(319mg、1.73mmol)及び銅粉末(5.5mg、0.086mmol)の混合物に、25%アンモニア水(4mL)を添加した。圧力管内で反応混合物を110℃に3日間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(4×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、シリカゲル上で直接蒸発させた。生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配PE:EtOAc 1:1〜EtOAc 100%)により精製した。中間体1.13が黄色い油として得られた(40.5mg、14%)。
【0472】
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.29 - 7.22 (m, 1H), 7.00 - 6.94 (m, 2H), 6.68 - 6.65 (m, 1H), 5.76 (s, 1H), 4.43 (s, 2H), 2.85 (s, 3H).
【0473】
方法L:3-(ビニル)ベンゼンスルフィンアミド(1.7)の合成
THF/H
2O(9:1)(4mL)中のカリウムビニルトリフルオロボレート(125mg、0.936mmol)、PdCl
2(3.32mg、0.019mmol)、PPh
3(14.73mg、0.056mmol)、Cs
2CO
3(914mg、2.808mmol)、及び3-ブロモベンゼンスルフィンアミド1.6(206mg、0.0936mmol)の溶液を、密閉管内で窒素雰囲気下、85℃で22時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、H
2O(10mL)で希釈し、CH
2Cl
2(10mL×3)で抽出した。溶媒を真空で除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(2:1石油エーテル:アセトンで溶出)により精製し、スルフィンアミド1.7(90mg、57.5%)を生成した。
【0474】
1H-NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ: 7.81 (s, 1H), 7.62 (dt, J = 7.4, 1.6 Hz, 1H), 7.55 - 7.42 (m, 2H), 6.76 (dd, J = 17.6, 10.9 Hz, 1H), 5.86 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 5.36 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.29 (広幅なs, 2H).
【0475】
方法M:3-((トリメチルシリル)エチニル)ベンゼンスルフィンアミド(1.18)の合成
圧力バイアル内で反応を行った。出発材料1.6(0.372g、1.69mmol)を、トリエチルアミン(5mL)/トルエン(5mL)混合物に溶解した。溶液にアルゴンを20分間通気し、次いでCuI(0.048g、0.25mmol)及び(PPh
3)
4Pd(0.293g、0.25mmol)を添加し、続いて懸濁液をさらに5分間アルゴンで処理した。カリウムビニルトリフルオロボレート(0.830g;1.203mL、8.45mmol)を添加し、バイアルを閉じて80℃で3時間加熱した(油浴を使用)。暗色混合物を冷却し、EtOAc(60mL)で希釈し、微細フィルタを通してろ過した。濾液を蒸発させ、残さをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:PE/EtOAc勾配100/0〜100/50)により精製し、生成物1.18(0.277g、69%)を得た。
【0476】
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 7.84 (td, J=1.7; 0.5 Hz, 1H), 7.68 (ddd, J=7.9, 1.8, 1.2 Hz, 1H), 7.57 (ddd, J=7.7; 1.5; 1.2 Hz, 1H); 7.44 (td, J=7.8; 0.5 Hz; 1H); 4.40 (s, 2H); 0.25 (s, 9H). LCMS ESI (m/z): 238.598 [M+H
+].
【0477】
方法N:3-フェニルベンゼンスルフィンアミド(1.8)の合成
PhMe/EtOH/H
2O=2/1/1(20mL)中のフェニルボロン酸(252mg、2.07mmol)、Na
2CO
3(798mg、7.53mmol)及び3-ブロモベンゼンスルフィンアミド1.6(206mg、0.0936mmol)の溶液を、アルゴン流により20分間脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィンパラジウム(0)(152.31mg、0.13mmol)を添加し、反応混合物を、密閉管内でアルゴン雰囲気下、90℃で一晩加熱した。反応混合物を室温に冷却し、H
2O(10mL)で希釈し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。溶媒を真空で除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(2:1石油エーテル:アセトンで溶出)により精製し、スルフィンアミド1.8(320mg、78.2%)を生成した。
【0478】
1H NMR (300 MHz, クロロホルム-d) δ 8.05 - 7.95 (m, 1H), 7.78 - 7.68 (m, 2H), 7.66 - 7.53 (m, 3H), 7.52 - 7.33 (m, 3H), 4.34 (広幅なs, 2H). LCMS ESI (m/z): 218.33 [M+H]
+.
【0479】
一般的な方法O:リチウム3-ヨードベンゼンスルフィネート(13)の合成により例示
無水THF(100mL)中の1,3-ジヨードベンゼン12(4.00g、12.12mmol)の溶液に、ヘキサン中の2.5Mのn-ブチルリチウム(4.85mL、12.12mmol)を、アルゴン雰囲気下、-78℃で添加した。この温度で30分間、反応混合物を撹拌した。次いで、二酸化硫黄ガスを混合物に10分間通気した。反応混合物を室温まで温め、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をヘキサンで処理し、ろ別し、中間体(13)(3.322g、定量的)を得た。
【0480】
1H NMR (400 MHz, D
2O) δ 7.85 - 7.81 (m, 1H), 7.71 (ddd, J = 7.8, 1.8, 1.0 Hz, 1H), 7.48 (ddd, J = 7.7, 1.6, 1.0 Hz, 1H), 7.15 (td, J = 7.8, 0.4 Hz, 1H).
【0481】
一般的な方法P:エチル3-ブロモベンゼンスルホネート(14)の合成により例示
ジクロロメタン(50mL)中の3-ブロモベンゼンスルホニルクロリド(5.6)(5.640mL、39.13mmol)の溶液に、エタノール(3.98mL、117mmol)、トリエチルアミン(10.9mL、78.3mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(48mg、0.39mmol)を添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。水(50mL)を反応混合物に添加した。相を分離した。有機相を水(2×50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で脱水し、溶媒を減圧下で蒸発させると、中間体(14)(10.37g、定量的)が得られた。
【0482】
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.04 (td, J = 1.8, 0.4 Hz, 1H), 7.83 (ddd, J = 7.9, 1.8, 1.0 Hz, 1H), 7.76 (ddd, J = 8.1, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 7.42 (td, J = 8.0, 0.4 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.32 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
【0483】
方法Q:3-(メチルチオ)ベンゼンスルホニルクロリド(5.11)の合成
無水THF(12mL)中のエチル3-ブロモベンゼンスルホネート(2.19g、8.26mmol)の溶液に、2.5Mのn-ブチルリチウム(4.96mL、9.91mmol)を、アルゴン雰囲気下、-78℃で添加した。反応混合物を20分間撹拌した。反応混合物に、ジメチルジスルフィド(1.83ml、20.6mmol)を-78℃で滴下して加えた。反応混合物を10分間撹拌し、次いで1時間かけて室温まで温めた。反応混合物を水(3mL)でクエンチし、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた粘着性の油を、Et
2O(50mL)で洗浄した。粗リチウム3-(メチルチオ)ベンゼンスルホネートを次のステップに使用した。中間体(約6.071mmol)に、塩化チオニル(40mL)及びDMF(0.20mL)を添加した。反応混合物を還流下で3.5時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させると、黄色い固体が得られ、DCM(50mL)を添加した。粗生成物をシリカゲル上で蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 2:1)により精製した。表題化合物(5.11)(635mg、47%)が、黄色がかった非晶質固体として得られた。
【0484】
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.08 (ddd, J = 8.1, 1.5, 0.4 Hz, 1H), 7.63 (ddd, J = 8.1, 7.4, 1.5 Hz, 1H), 7.49 - 7.40 (m, 1H), 7.31 (ddd, J = 8.1, 7.3, 1.2 Hz, 1H), 2.60 (s, 3H).
【0485】
一般的な方法R:2,5-ジオキソピロリジン-1-イル2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタノエート(2.10)の合成の例示
アミノ酸15.10(394mg、1.93mmol)を、アルゴン雰囲気下でTHF(15mL)に溶解した。溶液を氷浴中で冷却し、N-ヒドロキシスクシンイミド(334.7mg、2.91mmol)を添加し、続いてDCC(600mg、2.91mmol)を添加した。混合物を室温で90分間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残さをアセトンに溶解し、冷凍庫内で冷却した。沈殿物をろ過により除去し、溶媒を真空で除去した。粗活性化エステル2.10(450mg、77%)を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
【0486】
方法Rに類似した方法を使用して、以下の化合物が得られた。
【0488】
すべての化合物を、化学シフト値(δ)が内部標準に対してppmで示されるVarian Mercury分光器(400MHz)で行った
1H-NMR分光法により特徴付け、また場合により
13C-NMR分光法、MS、又はHRMSによっても特徴付けた。
【0490】
生物的方法
試験1-等温滴定熱量測定(ITC)
大腸菌LeuRSへの結合に関して、分離したジアステレオマー(V-i)及び(V-ii)の解離定数(K
D)を、等温滴定熱量測定(ITC)により決定した。
【0491】
1つの標的化aaRS(すなわちLeuRS)のオープンリーディングフレーム配列を含むプラスミドpQE-60で形質転換された大腸菌BL21(DE3)細胞を、1mMのIPTG(イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド)で、37℃で3時間誘導した。細菌細胞を採取し、20mMのHEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニルエタン-スルホン酸)(pH7.5)、300mMのNaCl、15mMのイミダゾール及び1mMのDTT(1,4-ジチオ-D-スレイトール)で溶解した。病原性aaRSを、まずニッケル親和性標準クロマトグラフィーにより精製した。溶出したタンパク質を濃縮し、次いで50mMのHEPES(pH7.5)、150mMのNaCl緩衝液を使用したゲルろ過によりさらに精製した。
【0492】
Microcal ITC
200機器(GE Healthcare社)を使用して、ITC試験を行った。分光法により、169,140M
-1cm
-1の理論モル吸光係数を用いて、280nmでの吸光度を測定することによって、タンパク質濃度を決定した。リガンド原液を、DMSO中で62.5mMの濃度で調製した。50mMのHEPES、150mMのNaCl、1%DMSO(v/v)を含むpH7.5緩衝液中の、10〜30μMの大腸菌LeuRSで、25℃で滴定を行った。200μLの試料細胞中のタンパク質溶液を、阻害剤溶液(タンパク質と同じ緩衝液中に100〜300μMまで希釈)で、140秒毎に1〜2μLの注入を用いて滴定した。すべての滴定は、少なくとも3回繰り返した。希釈及び混合による熱を補正するために、各実験の最後の同一サイズの微小ピークからなる最終ベースラインを差し引いた。MicroCal Origin 7ソフトウェアを使用して、実験データを理論滴定曲線(ワンサイトモデル)にフィッティングした。少なくとも3回の実験からのK、ΔH、ΔS値の算術平均±標準偏差(SD)を、以下の表に示す。
【0494】
上の表において、結合定数(K)は以下のように計算した。
ΔG=ΔH-TΔS
K=exp(-ΔH/RT+ΔS/R)
式中、Rは、気体定数(1.9858775cal/mol/℃)であり、Tは、25℃である。
【0495】
解離定数(K
D)は、以下のように計算した。
K
D=1/K
【0496】
計算された解離定数(K
D)を、以下の表に示す。
【0498】
データは、第1のジアステレオマー(V-i)が大腸菌LeuRSに高い親和性で結合することを実証している。
【0499】
試験2-等温滴定熱量測定(ITC)
1つの標的化aaRS(すなわちLeuRS)のオープンリーディングフレーム配列を含むプラスミドpQE-60で形質転換された大腸菌BL21(DE3)細胞を、1mMのIPTG(イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド)で、37℃で3時間誘導した。細菌細胞を採取し、20mMのHEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニルエタン-スルホン酸)(pH7.5)、300mMのNaCl、15mMのイミダゾール及び1mMのDTT(1,4-ジチオ-D-スレイトール)で溶解した。病原性aaRSを、まずニッケル親和性標準クロマトグラフィーにより精製した。溶出したタンパク質を濃縮し、次いで50mMのHEPES(pH7.5)、150mMのNaCl緩衝液を使用したゲルろ過によりさらに精製した。
【0500】
Microcal ITC
200機器(GE Healthcare社)を使用して、ITC試験を行った。分光法により、169,140M
-1cm
-1の理論モル吸光係数を用いて、280nmでの吸光度を測定することによって、タンパク質濃度を決定した。リガンド原液を、DMSO中で62.5mMの濃度で調製した。50mMのHEPES、150mMのNaCl、1%DMSO(v/v)を含むpH7.5緩衝液中の、7.5〜100μMの大腸菌LeuRSで、25℃で滴定を行った。280μLの試料細胞中のタンパク質溶液を、阻害剤溶液(タンパク質と同じ緩衝液中に75〜3000μMまで希釈)で、120〜140秒毎に1〜2μLの注入を用いて滴定した。すべての滴定は、少なくとも2回繰り返した。希釈及び混合による熱を補正するために、各実験の最後の同一サイズの微小ピークからなる最終ベースラインを差し引いた。MicroCal Origin 7 SR4ソフトウェアを使用して、実験データを理論滴定曲線(ワンサイトモデル)にフィッティングした。少なくとも3回の実験からのK、ΔH、ΔS値の算術平均±標準偏差(SD)を、以下の表に示す。
【0501】
データを以下の表にまとめる。化合物R-4.1及びS-4.1(以下の表15中)は、それぞれ化合物V-i及びV-ii(上の表13及び14中)に対応することに留意されたい。
【0503】
試験3-抗菌活性
分離したジアステレオマー(V-i)及び(V-ii)の抗菌活性を、野生型大腸菌株BW25113に対して決定した。
【0504】
「Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically; Approved Standard - Ninth Edition」(M07-A9; Vol. 32、No. 2)に記載されている方法を使用した。
【0507】
データは、第1のジアステレオマー(V-i)が強力な抗菌剤であることを実証している。
【0508】
試験4-抗菌活性
Clinical Laboratory Standards Instituteガイドラインに従って行った微量液体希釈法により、最小阻止濃度(MIC)を決定した。試験のために、固体をDMSOに溶解することにより、5mg/mLのDMSO溶液を調製した。CLSIガイドラインに従って、標準抗生物質を5mg/mL原液として調製した。DMSO原液調製後、38.4μLの原液を1461.6μLのMH培地に添加することにより、MH培地中の希釈標準溶液を調製した。これらの希釈標準溶液から、100μLを96ウェルアッセイプレートの第3列のウェルに移した。アッセイプレートには、第3列のウェルを除くすべてのウェルに、50μLのMH培地を事前に充填した。化合物及び抗生物質の添加後、50μLを第3列から第4列に移し、次いで第4列から第5列に移し、以降同様のことを行った。このようにして、化合物及び抗生物質を96ウェルアッセイプレート内に連続2倍希釈で播種し、64〜0.125μg/mLの最終濃度範囲を得た。
【0509】
試験した細菌株は、大腸菌(Escherichia coli)ATCC 25922、大腸菌(Escherichia coli)ATCC 25922 TolC欠失突然変異体、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)ATCC 49247、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)B1966臨床分離株、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)ATCC 700603、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)ATCC 27853、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumannii)B1931臨床分離株であった。
【0510】
96ウェルプレート内での細菌増殖の目視検査により、MIC値を決定した。細菌の増殖が視認されなかった最初のカラムを、その特定の行における試験された化合物又は抗生物質のMIC値として決定した。標準抗生物質のMIC値の決定値が見られるATCC株を参照株として使用した。標準抗生物質のMIC値が試験したATCC株のCLSI指定範囲内である場合、アッセイは有効であるとみなされる。
【0512】
試験4-ヒト細胞生存能力
ヒト肝細胞株(HepG2 ATCC HB-8065)に対する潜在的な非特異性細胞毒性作用に関して、化合物を評価した。96ウェルプレートに、HepG2細胞を、1%NEAA及び1%ピルビン酸ナトリウムを補充したMEM成長培地100μL中、ウェル当たり15,000細胞の濃度で播種した。境界のウェルに、100μLの無菌PBSを充填した。細胞インキュベーションの2日後、化合物を添加した。化合物希釈物を、96ウェルV底プレート内で純DMSO中で調製した。5つのプレートからの成長培地を吸引し、98.7μLの新鮮な成長培地で置き換えた。V底プレート内で調製された1.28μLの化合物を、マルチチャネルピペットで試験プレート内に移した(78.1×希釈)。最終DMSO濃度は、ウェル当たり1.28%であった。対照ウェルでは、1.28μLのDMSOを98.7μLの培地に添加した。化合物は反復して試験した。ATPレベルの測定により細胞生存能力を評価する場合、細胞を化合物と共に24時間インキュベートした。ATPレベルは、50μLのCellTiter-Glo試薬を各ウェルに添加することにより測定し、5分間のインキュベーション後、SpectraMax i3で発光を測定した。異なる濃度の化合物の存在下で得られた信号を、DMSOのみの存在下で得られた信号と比較することにより、細胞生存能力に対する試験化合物の潜在的効果を決定した。次いで、潜在的効果を計算し、IC
50値(μg/mL)として示した。
【0514】
上記は、本発明の原理、好ましい実施形態、及び操作方法を記載したものである。しかし、本発明は、議論した特定の実施形態に限定されるものと解釈すべきでない。代わりに、上記実施形態は、限定よりも例示と見なすべきである。当業者により、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に改変がなされてもよいことを理解すべきである。
【0515】
参考文献
本発明及び本発明が関連する技術の現状についてより完全に記載及び開示するために、いくつかの刊行物が本明細書において引用されている。これらの参考文献の引用すべてが、以下に提示されている。これらの参考文献の各々は、個々の参考文献の各々が参照により組み込まれているよう具体的及び個別に示されているのと同じ程度に、本開示にその全体が参照により本明細書に組み込まれている。
(付記)
(付記1)
以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される化合物:
【化37】
(式中、
-Aは、独立して-A
C若しくは-A
Hであり;
-A
Cは、独立してフェニル若しくはナフチルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよく;
-A
Hは、独立してC
5〜12ヘテロアリールであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよく;
-R
Xの各々は、独立して:
-R
XX、-R
XXU、-R
XXV、-R
XXH、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-L
XX-OH、-L
XX-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-L
XX-NH
2、-L
XX-NHR
XX、-L
XX-NR
XX2、-L
XX-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
XX、-C(=O)NR
XX2、-C(=O)R
XM、
-NHC(=O)R
XX、-NR
XNC(=O)R
XX、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
XX、-NHC(=O)NR
XX2、-NHC(=O)R
XM、
-NR
XNC(=O)NH
2、-NR
XNC(=O)NHR
XX、-NR
XNC(=O)NR
XX2、-NR
XNC(=O)R
XM、
-NHC(=O)OR
XX、-NR
XNC(=O)OR
XX、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
XX、-OC(=O)NR
XX2、-OC(=O)R
XM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
XX、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
XX、-S(=O)NR
XX2、-S(=O)R
XM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
XX、-S(=O)
2NR
XX2、-S(=O)
2R
XM、
-NHS(=O)R
XX、-NR
XNS(=O)R
XX、
-NHS(=O)
2R
XX、-NR
XNS(=O)
2R
XX、
-S(=O)R
XX、-S(=O)
2R
XX、
-SH、-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択され、
さらに、存在する場合、2つの隣接する基-R
Xは、一緒になって、以下を形成してもよく:
-O-CH
2-O-若しくは-O-CH
2CH
2-O-;
-L
XX-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
XXの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
XXUの各々は、独立して直鎖若しくは分岐のC
2〜4アルケニルであり;
-R
XXVの各々は、独立して直鎖若しくは分岐のC
2〜4アルキニルであり;
-R
XXHの各々は、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の基-R
XMMにより置換されていてもよく;
-R
XNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
XMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
XMM、-C(=O)R
XMM、-C(=O)OR
XMM、及び-S(=O)
2R
XMM;
-R
XMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
1は、独立して-H若しくは-R
11であり;
-R
11は、独立して-R
11A若しくは-R
11Bであり;
-R
11Aは、独立して:
-R
A1、-R
A2、-R
A3、-R
A4、-R
A5、-L
A-R
A2、-L
A-R
A3、-L
A-R
A4、若しくは-L
A-R
A5であり;
-R
A1の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜6アルキルであり、1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A2の各々は、飽和C
3〜6シクロアルキルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A3の各々は、非芳香族C
3〜7ヘテロシクリルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A4の各々は、独立してフェニル若しくはナフチルであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-R
A5の各々は、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の基-R
AA1及び1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよく;
-L
A-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
AA1の各々は、独立して:
-R
AA、
-L
AA-OH、-L
AA-OR
AA、
-L
AA-NH
2、-L
AA-NHR
AA、-L
AA-NR
AA2、及び-L
AA-R
AM
から選択され、
-R
AA2の各々は、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
AA、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
AA、-NR
AA2、-R
AM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
AA、-OC(=O)R
AA、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
AA、-C(=O)NR
AA2、-C(=O)R
AM、
-NHC(=O)R
AA、-NR
ANC(=O)R
AA、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
AA、-NHC(=O)NR
AA2、-NHC(=O)R
AM、
-NR
ANC(=O)NH
2、-NR
ANC(=O)NHR
AA、-NR
ANC(=O)NR
AA2、-NR
ANC(=O)R
AM、
-NHC(=O)OR
AA、-NR
ANC(=O)OR
AA、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
AA、-OC(=O)NR
AA2、-OC(=O)R
AM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
AA、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
AA、-S(=O)NR
AA2、-S(=O)R
AM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
AA、-S(=O)
2NR
AA2、-S(=O)
2R
AM、
-NHS(=O)R
AA、-NR
ANS(=O)R
AA、
-NHS(=O)
2R
AA、-NR
ANS(=O)
2R
AA、
-S(=O)R
AA、-S(=O)
2R
AA、
-SH、-SR
AA、-CN、及び-NO
2
から選択され、
-L
AA-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
AAの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
ANの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
AMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
AMM、-C(=O)R
AMM、-C(=O)OR
AMM、及び-S(=O)
2R
AMM;
-R
AMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
11Bは、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
BB、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
BB、-NR
BB2、-R
BM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
BB、-OC(=O)R
BB、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
BB、-C(=O)NR
BB2、-C(=O)R
BM、
-NHC(=O)R
BB、-NR
BNC(=O)R
BB、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
BB、-NHC(=O)NR
BB2、-NHC(=O)R
BM、
-NR
BNC(=O)NH
2、-NR
BNC(=O)NHR
BB、-NR
BNC(=O)NR
BB2、-NR
BNC(=O)R
BM、
-NHC(=O)OR
BB、-NR
BNC(=O)OR
BB、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
BB、-OC(=O)NR
BB2、-OC(=O)R
BM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
BB、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
BB、-S(=O)NR
BB2、-S(=O)R
BM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
BB、-S(=O)
2NR
BB2、-S(=O)
2R
BM、
-NHS(=O)R
BB、-NR
BNS(=O)R
BB、
-NHS(=O)
2R
BB、-NR
BNS(=O)
2R
BB、
-S(=O)R
BB、-S(=O)
2R
BB、
-SH、-SR
BB、-CN、及び-NO
2
から選択され、
-R
BBの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
BNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
BMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
BMM、-C(=O)R
BMM、-C(=O)OR
BMM、及び-S(=O)
2R
BMM;
-R
BMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
2は、独立して-H若しくは-R
22であり;
-R
22は、独立して-R
22C若しくは-R
22Dであり;
-R
22Cは、独立して:
-R
C1、-R
C2、-R
C3、-R
C4、-R
C5、-L
C-R
C2、-L
C-R
C3、-L
C-R
C4、若しくは-L
C-R
C5であり;
-R
C1の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜6アルキルであり、1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C2の各々は、飽和C
3〜6シクロアルキルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C3の各々は、非芳香族C
3〜7ヘテロシクリルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C4の各々は、独立してフェニル若しくはナフチルであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-R
C5の各々は、C
5〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の基-R
CC1及び1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
-L
C-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
CC1の各々は、独立して:
-R
CC、
-L
CC-OH、-L
CC-OR
CC、
-L
CC-NH
2、-L
CC-NHR
CC、-L
CC-NR
CC2、及び-L
CC-R
CM
から選択され、
-R
CC2の各々は、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
CC、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
CC、-NR
CC2、-R
CM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
CC、-OC(=O)R
CC、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
CC、-C(=O)NR
CC2、-C(=O)R
CM、
-NHC(=O)R
CC、-NR
CNC(=O)R
CC、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
CC、-NHC(=O)NR
CC2、-NHC(=O)R
CM、
-NR
CNC(=O)NH
2、-NR
CNC(=O)NHR
CC、-NR
CNC(=O)NR
CC2、-NR
CNC(=O)R
CM、
-NHC(=O)OR
CC、-NR
CNC(=O)OR
CC、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
CC、-OC(=O)NR
CC2、-OC(=O)R
CM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
CC、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
CC、-S(=O)NR
CC2、-S(=O)R
CM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
CC、-S(=O)
2NR
CC2、-S(=O)
2R
CM、
-NHS(=O)R
CC、-NR
CNS(=O)R
CC、
-NHS(=O)
2R
CC、-NR
CNS(=O)
2R
CC、
-S(=O)R
CC、-S(=O)
2R
CC、
-SH、-SR
CC、-CN、及び-NO
2;
から選択され、
-L
CC-の各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキレンであり;
-R
CCの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
CNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
CMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
CMM、-C(=O)R
CMM、-C(=O)OR
CMM、及び-S(=O)
2R
CMM;
-R
AMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
22Dは、独立して:
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
DD、
-OCF
3、
-NH
2、-NHR
DD、-NR
DD2、-R
DM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
DD、-OC(=O)R
DD、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
DD、-C(=O)NR
DD2、-C(=O)R
DM、
-NHC(=O)R
DD、-NR
DNC(=O)R
DD、
-NHC(=O)NH
2、-NHC(=O)NHR
DD、-NHC(=O)NR
DD2、-NHC(=O)R
DM、
-NR
DNC(=O)NH
2、-NR
DNC(=O)NHR
DD、-NR
DNC(=O)NR
DD2、-NR
DNC(=O)R
DM、
-NHC(=O)OR
DD、-NR
DNC(=O)OR
DD、
-OC(=O)NH
2、-OC(=O)NHR
DD、-OC(=O)NR
DD2、-OC(=O)R
DM、
-NHC(=NH)NH
2、
-C(=O)R
DD、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
DD、-S(=O)NR
DD2、-S(=O)R
DM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
DD、-S(=O)
2NR
DD2、-S(=O)
2R
DM、
-NHS(=O)R
DD、-NR
DNS(=O)R
DD、
-NHS(=O)
2R
DD、-NR
DNS(=O)
2R
DD、
-S(=O)R
DD、-S(=O)
2R
DD、
-SH、-SR
DD、-CN、及び-NO
2
から選択され、
-R
DDの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
-R
DNの各々は、直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキルであり;
-R
DMの各々は、独立してアゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、アゼパノ、若しくはジアゼパノであって、
1つ以上の以下から選択される基により置換されていてもよく:
-R
DMM、-C(=O)R
DMM、-C(=O)OR
DMM、及び-S(=O)
2R
DMM;
-R
BMMの各々は、独立して直鎖若しくは分岐の飽和C
1〜4アルキル、フェニル、若しくはベンジルであり;
又は、-R
1及び-R
2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、飽和C
3〜6シクロアルキル又は非芳香族C
3〜7ヘテロシクリルを形成し、1つ以上の基-R
CC2により置換されていてもよく;
ただし、化合物は、以下の式の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物ではない:
【化38】
)。
(付記2)
-Aが-A
Cである、付記1に記載の化合物。
(付記3)
-Aが-A
Hである、付記1に記載の化合物。
(付記4)
-A
Cが、存在する場合、フェニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい、付記1から3のいずれか一項に記載の化合物。
(付記5)
-A
Cが、存在する場合、独立して以下から選択される、付記1から3のいずれか一項に記載の化合物:
【化39】
(式中、-R
X1、-R
X2、-R
X3、-R
X4、-R
X5、及び-R
X6の各々は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
(付記6)
-A
Cが、存在する場合、独立して以下から選択される、付記1から3のいずれか一項に記載の化合物:
【化40】
(式中、-R
X1、-R
X2、及び-R
X3の各々は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
(付記7)
-A
Cが、存在する場合、以下である、付記1から3のいずれか一項に記載の化合物:
【化41】
(式中、-R
X2は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
(付記8)
-A
Cが、存在する場合、独立して以下から選択される、付記1から3のいずれか一項に記載の化合物:
【化42】
(式中、-R
X1及び-R
X2の各々は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
(付記9)
-A
Cが、存在する場合、以下である、付記1から3のいずれか一項に記載の化合物:
【化43】
(式中、-R
X1及び-R
X2の各々は、独立して-R
Xに関して定義された通りである)。
(付記10)
-A
Hが、存在する場合、C
5〜6ヘテロアリール又はC
9〜10ヘテロアリールであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい、付記1から9のいずれか一項に記載の化合物。
(付記11)
-A
Hが、存在する場合、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、又はベンゾピラニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい、付記1から9のいずれか一項に記載の化合物。
(付記12)
-A
Hが、存在する場合、ピリジル、フラニル、チエニル、又はキノリニルであり、1つ以上の置換基-R
Xにより置換されていてもよい、付記1から9のいずれか一項に記載の化合物。
(付記13)
-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、-R
XXU、-R
XXV、-R
XXH、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-C(=O)NH
2、-C(=O)NHR
XX、-C(=O)NR
XX2、-C(=O)R
XM、
-NHC(=O)R
XX、-NR
XNC(=O)R
XX、
-C(=O)R
XX、
-S(=O)NH
2、-S(=O)NHR
XX、-S(=O)NR
XX2、-S(=O)R
XM、
-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NHR
XX、-S(=O)
2NR
XX2、-S(=O)
2R
XM、
-NHS(=O)R
XX、-NR
XNS(=O)R
XX、
-NHS(=O)
2R
XX、-NR
XNS(=O)
2R
XX、
-S(=O)R
XX、-S(=O)
2R
XX、
-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択される、付記1から12のいずれか一項に記載の化合物。
(付記14)
-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、-R
XXU、-R
XXV、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、-OCF
3、
-NH
2、-NHR
XX、-NR
XX2、-R
XM、
-C(=O)OH、-C(=O)OR
XX、-OC(=O)R
XX、
-SR
XX、-CN、及び-NO
2
から選択される、付記1から12のいずれか一項に記載の化合物。
(付記15)
-R
Xの各々が、存在する場合、独立して:
-R
XX、
-F、-Cl、-Br、-I、
-OH、-OR
XX、
-CF
3、及び-OCF
3
から選択される、付記1から12のいずれか一項に記載の化合物。
(付記16)
-R
1が-R
11である、付記1から15のいずれか一項に記載の化合物。
(付記17)
-R
11が、存在する場合、-R
11Aである、付記1から16のいずれか一項に記載の化合物。
(付記18)
-R
11Aが、存在する場合、独立して-R
A1、-R
A4、-L
A-R
A4、又は-L
A-R
A5である、付記1から17のいずれか一項に記載の化合物。
(付記19)
-R
11Aが、存在する場合、-R
A1である、付記1から17のいずれか一項に記載の化合物。
(付記20)
-R
A1の各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBuであり;1つ以上の基-R
AA2で置換されていてもよい、付記1から19のいずれか一項に記載の化合物。
(付記21)
-R
A1の各々が、存在する場合、-iBuであり;1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい、付記1から19のいずれか一項に記載の化合物。
(付記22)
-R
A1の各々が、存在する場合、-iPrであり;1つ以上の基-R
AA2により置換されていてもよい、付記1から19のいずれか一項に記載の化合物。
(付記23)
-R
A1の各々が、存在する場合、独立して-Me、-Et、-nPr、-iPr、-nBu、-iBu、-sBu、又は-tBuである、付記1から19のいずれか一項に記載の化合物。
(付記24)
-R
A1の各々が、存在する場合、-iBuである、付記1から19のいずれか一項に記載の化合物。
(付記25)
-R
A1の各々が、存在する場合、-iPrである、付記1から19のいずれか一項に記載の化合物。
(付記26)
-R
2が-Hである、付記1から25のいずれか一項に記載の化合物。
(付記27)
以下の式の化合物:ANASA-001からANASA-075、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、付記1に記載の化合物。
(付記28)
以下の式の化合物:ANASA-001; ANASA-002; ANASA-003; ANASA-004; ANASA-007; ANASA-012; ANASA-021; ANASA-024; ANASA-025; ANASA-026; ANASA-027; ANASA-028; ANASA-029; ANASA-030; ANASA-036; ANASA-040; ANASA-043; ANASA-044; ANASA-050; ANASA-052; ANASA-053; ANASA-054; ANASA-055; ANASA-056; ANASA-057; ANASA-058; ANASA-059; ANASA-060; ANASA-061; ANASA-062; ANASA-063; ANASA-064; ANASA-065; ANASA-066; ANASA-067; ANASA-068; ANASA-069; ANASA-070; ANASA-071; ANASA-072; ANASA-073; ANASA-074; ANASA-075、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、付記1に記載の化合物。
(付記29)
以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、付記1に記載の化合物:
【化44】
(付記30)
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子が、(R)配置にある、付記1から29のいずれか一項に記載の化合物。
(付記31)
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子が、(S)配置にある、付記1から29のいずれか一項に記載の化合物。
(付記32)
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子が、(R)配置にある、付記1から31のいずれか一項に記載の化合物。
(付記33)
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子が、(S)配置にある、付記1から31のいずれか一項に記載の化合物。
(付記34)
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子が、(R)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子が、(S)配置にある、付記1から29のいずれか一項に記載の化合物。
(付記35)
スルホキシド基の一部を形成する硫黄原子が、(S)配置にあり;
-R
1及び-R
2が結合している炭素原子が、(S)配置にある、付記1から29のいずれか一項に記載の化合物。
(付記36)
以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、付記1に記載の化合物:
【化45】
(付記37)
以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、付記1に記載の化合物:
【化46】
(付記38)
以下の式の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、及び溶媒和物から選択される、付記1に記載の化合物:
【化47】
(付記39)
付記1から38のいずれか一項に記載の化合物、及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬組成物。
(付記40)
付記1から38のいずれか一項に記載の化合物、及び薬学的に許容される担体又は希釈剤を混合するステップを含む、医薬組成物の調製方法。
(付記41)
有効量の付記1から38のいずれか一項に記載の化合物をシンセターゼに接触させるステップを含む、インビトロ又はインビボで細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼを阻害する方法。
(付記42)
有効量の付記1から38のいずれか一項に記載の化合物を細胞に接触させるステップを含む、インビトロ又はインビボで細胞における細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼ機能を阻害する方法。
(付記43)
治療によるヒト又は動物の身体の処置方法において使用するための、付記1から38のいずれか一項に記載の化合物。
(付記44)
細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼの阻害により改善されるヒト又は動物の身体の障害の処置方法において使用するための、付記1から38のいずれか一項に記載の化合物。
(付記45)
細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼの阻害により改善されるヒト又は動物の身体の障害を処置するための医薬の製造における、付記1から38のいずれか一項に記載の化合物の使用。
(付記46)
治療有効量の付記1から38のいずれか一項に記載の化合物を、処置を必要とする対象に投与するステップを含む、細菌アミノアシル-tRNAシンセターゼの阻害により改善されるヒト又は動物の身体の障害の処置方法。
(付記47)
細菌感染の処置方法において使用するための、付記1から38のいずれか一項に記載の化合物。
(付記48)
細菌感染を処置するための医薬の製造における、付記1から38のいずれか一項に記載の化合物の使用。
(付記49)
ヒト又は動物の身体の障害の処置方法であって、治療有効量の付記1から38のいずれか一項に記載の化合物を、処置を必要とする対象に投与するステップを含み、障害が細菌感染である方法。
(付記50)
細菌がグラム陽性細菌である、付記47に記載の使用のための化合物、付記48に記載の使用、又は付記49に記載の方法。
(付記51)
細菌がグラム陰性細菌である、付記47に記載の使用のための化合物、付記48に記載の使用、又は付記49に記載の方法。
(付記52)
細菌が好気性細菌である、付記47に記載の使用のための化合物、付記48に記載の使用、又は付記49に記載の方法。
(付記53)
細菌が嫌気性細菌である、付記47に記載の使用のための化合物、付記48に記載の使用、又は付記49に記載の方法。
(付記54)
細菌が細胞内細菌である、付記47に記載の使用のための化合物、付記48に記載の使用、又は付記49に記載の方法。
(付記55)
細菌が、
ブドウ球菌、例えば黄色ブドウ球菌(S. aureus);
腸球菌、例えばエンテロコッカス・フェカリス(E. faecalis);
連鎖球菌、例えば肺炎連鎖球菌(S. pneumoniae);
ヘモフィルス属、例えばインフルエンザ菌(H. influenza);
モラクセラ属、例えばモラクセラ・カタラーリス(M. catarrhalis);
エシェリキア属、例えば大腸菌(E. coli);
マイコバクテリア、例えば結核菌(M. tuberculosis);
クラミジア属、例えばクラミジア・トラコマティス(C. trachomatis);
リケッチア属、例えば発疹チフスリッケチア(R. prowazekii);又は
マイコプラズマ属、例えば肺炎マイコプラズマ(M. pneumoniae)
である、付記47に記載の使用のための化合物、付記48に記載の使用、又は付記49に記載の方法。
(付記56)
感染が、
中枢神経系感染;
外耳感染;
急性中耳炎を含む中耳感染;
硬膜静脈洞の感染;
眼感染;
歯、歯肉若しくは粘膜の感染を含む口腔感染;
上気道感染;
下気道感染;
尿生殖器感染;
尿路感染;
腹腔内感染;
胃腸感染;
婦人科感染;
敗血症、
骨若しくは関節の感染;
皮膚若しくは皮膚構造の感染;
細菌性心内膜炎;又は
熱傷感染
である、付記47及び50から55のいずれか一項に記載の使用のための化合物、付記48及び50から55のいずれか一項に記載の使用、又は付記49から55のいずれか一項に記載の方法。