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特許6906613無人航空機の故障について警告するための方法およびエンティティ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6906613
(24)【登録日】2021年7月1日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】無人航空機の故障について警告するための方法およびエンティティ
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/10 20060101AFI20210708BHJP
   B64C 27/08 20060101ALI20210708BHJP
   B64D 45/00 20060101ALI20210708BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20210708BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20210708BHJP
【FI】
   G08B25/10 D
   B64C27/08
   B64D45/00 A
   G08B21/02
   G08B27/00 Z
【請求項の数】24
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-531223(P2019-531223)
(86)(22)【出願日】2016年12月14日
(65)【公表番号】特表2020-502659(P2020-502659A)
(43)【公表日】2020年1月23日
(86)【国際出願番号】EP2016080937
(87)【国際公開番号】WO2018108262
(87)【国際公開日】20180621
【審査請求日】2019年8月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】マンホルム, ラーシュ
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン, フレードリク
(72)【発明者】
【氏名】フリーデン, ヨーナス
【審査官】 山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2018−070011(JP,A)
【文献】 国際公開第2018/043284(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第104330985(CN,A)
【文献】 中国実用新案第205203391(CN,U)
【文献】 特開2015−207112(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0318615(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2016−0074297(KR,A)
【文献】 特表2017−521292(JP,A)
【文献】 特開2018−012477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64B 1/00− 1/70
B64C 1/00−99/00
B64D 1/00−47/08
B64F 1/00− 5/60
B64G 1/00−99/00
G05D 1/00− 1/12
G08G 1/00−99/00
G06F 19/00
G06Q 10/00−10/10
30/00−30/08
50/00−50/20
50/26−99/00
G08B 1/00− 9/20
19/00−31/00
H03J 9/00− 9/06
H04B 7/14− 7/26
H04M 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
H04Q 9/00− 9/16
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークノード(4)において実施される、無人航空機(2)の故障について警告するための方法(20)であって、
−前記無人航空機(2)から故障レポートを受信すること(21)と、
−前記無人航空機(2)の推定墜落地点を獲得すること(22)と、
−前記獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイス(3)に警告信号を送信すること(23)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記送信すること(23)が、前記無人航空機(2)の前記推定墜落地点周辺の規定エリア内に存在する通信デバイス(3)に前記警告信号を送信することを含む、請求項1に記載の方法(20)。
【請求項3】
前記無人航空機(2)への接続が失われたことを確証し、それに応答して、前記警告信号を送信することを含む、請求項1または2に記載の方法(20)。
【請求項4】
前記警告信号が、前記無人航空機(2)の故障について通知する可聴信号およびテキストメッセージのうちの一方または両方を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項5】
推定時点および/または推定される墜落までに残っている時間に関する情報を獲得すること、ならびに前記情報を前記規定エリア内に存在する前記通信デバイス(3)に提供することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項6】
前記獲得すること(22)が、前記ネットワークノード(4)内で、前記故障レポートに基づいて前記推定墜落地点を計算することを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項7】
前記獲得すること(22)が、前記故障レポートをネットワークエンティティ(10、12)に転送すること、および前記ネットワークエンティティ(12)からの応答において、前記推定墜落地点を受信することを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項8】
前記獲得すること(22)が、前記無人航空機(2)から前記推定墜落地点を受信することを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法(20)。
【請求項9】
ネットワークノード(4、10、12)のためのコンピュータプログラム(32)であって、前記ネットワークノード(4、10、12)の処理回路上で実行されるとき、前記ネットワークノード(4、10、12)に請求項1から8のいずれか一項に記載の方法(20)を実施させるコンピュータプログラムコードを含む、コンピュータプログラム(32)。
【請求項10】
請求項9に記載のコンピュータプログラム(32)、および前記コンピュータプログラム(32)が格納されるコンピュータ可読部を備える、コンピュータプログラム製品(31)。
【請求項11】
無人航空機(2)の故障について警告するためのネットワークノード(4)であって、
−前記無人航空機(2)から故障レポートを受信し、
−前記無人航空機(2)の推定墜落地点を獲得し、
−前記獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイス(3)に警告信号を送信する
ように設定された、ネットワークノード(4)。
【請求項12】
前記無人航空機(2)の前記推定墜落地点周辺の規定エリア内に存在する通信デバイス(3)に前記警告信号を送信するように設定された、請求項11に記載のネットワークノード(4)。
【請求項13】
前記無人航空機(2)への接続が失われたことを確証し、それに応答して、前記警告信号を送信するように設定された、請求項11または12に記載のネットワークノード(4)。
【請求項14】
前記警告信号が、前記無人航空機(2)の故障について通知する可聴信号およびテキストメッセージのうちの一方または両方を含む、請求項11から13のいずれか一項に記載のネットワークノード(4)。
【請求項15】
推定時点および/または推定される墜落までに残っている時間に関する情報を獲得し、前記情報を前記規定エリア内に存在する前記通信デバイス(3)に提供するように設定された、請求項11から14のいずれか一項に記載のネットワークノード(4)。
【請求項16】
前記ネットワークノード(4)内で、前記故障レポートに基づいて前記推定墜落地点を計算することによって獲得するように設定された、請求項11から15のいずれか一項に記載のネットワークノード(4)。
【請求項17】
前記故障レポートをネットワークエンティティ(10、12)に転送すること、および前記ネットワークエンティティ(12)からの応答において、前記推定墜落地点を受信することによって獲得するように設定された、請求項11から15のいずれか一項に記載のネットワークノード(4)。
【請求項18】
前記無人航空機(2)から前記推定墜落地点を受信することによって獲得するように設定された、請求項11から15のいずれか一項に記載のネットワークノード(4)。
【請求項19】
無人航空機(2)の故障について警告するための、ネットワークエンティティ(12)における方法(80)であって、
−無線通信システムのネットワークノード(4)を介して前記無人航空機(2)から故障レポートを受信すること(81)と、
−前記故障レポートに基づいて、前記無人航空機(2)の推定墜落地点を計算すること(82)と、
−前記無線通信システムの前記ネットワークノード(4)を介して、規定エリア内に存在する通信デバイス(3)に警告信号を提供すること(83)と
を含む、方法(80)。
【請求項20】
前記故障レポートが、前記無人航空機(2)の位置、前記無人航空機(2)の高度、前記無人航空機(2)の速度、前記無人航空機(2)の重量、前記無人航空機(2)に関連するデータ、前記無人航空機(2)の周囲の空間に関連するデータ、温度のうちの1つまたは複数を含み、前記計算すること(82)が、これらのうちの1つまたは複数に基づいて、前記推定墜落地点を計算することを含む、請求項19に記載の方法(80)。
【請求項21】
ネットワークエンティティ(12)のためのコンピュータプログラム(92)であって、前記ネットワークエンティティ(12)の処理回路上で実行されるとき、前記ネットワークエンティティ(12)に請求項19または20に記載の方法(80)を実施させるコンピュータプログラムコードを含む、コンピュータプログラム(92)。
【請求項22】
請求項21に記載のコンピュータプログラム(92)、および前記コンピュータプログラム(92)が格納されるコンピュータ可読部を備える、コンピュータプログラム製品(91)。
【請求項23】
無人航空機(2)の故障について警告するためのネットワークエンティティ(12)であって、
−無線通信システムのネットワークノード(4)を介して前記無人航空機(2)から故障レポートを受信し、
−前記故障レポートに基づいて、前記無人航空機(2)の推定墜落地点を計算し、
−前記無線通信システムの前記ネットワークノード(4)を介して、規定エリア内に存在する通信デバイス(3)に警告信号を提供する
ように設定された、ネットワークエンティティ(12)。
【請求項24】
前記故障レポートが、前記無人航空機(2)の位置、前記無人航空機(2)の高度、前記無人航空機(2)の速度、前記無人航空機(2)の重量、前記無人航空機(2)に関連するデータ、前記無人航空機(2)の周囲の空間に関連するデータ、温度のうちの1つまたは複数を含み、これらのうちの1つまたは複数に基づいて前記推定墜落地点を計算するように設定された、請求項23に記載のネットワークエンティティ(12)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書内で開示される技術は、概して、無人航空機の分野に関し、詳細には、無人航空機の故障について警告するための方法、無人航空機、ネットワークノード、無人航空機、ネットワークエンティティ、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
しばしばドローンと表記される、無人航空機(UAV)は、ますます一般的になっており、様々な目的で使用される。ドローンは、例えば、航空監視、専門的な航空測量、商用および映画用の撮影、ジャーナリズム用の取材、警察による観察、探索救助活動、科学研究、災害救援、貨物輸送などに使用され得る。小型無人航空システムは、サービスおよび応用を含め、急速に大きな市場となっている。
【0003】
無人航空機の使用量の増加に伴い、事故の危険も増加する。ドローンは、例えば、機能不全となる場合があり、その後、地上に向かって高速で落下するときに人間に脅威を与える可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本教示の目的は、上で述べた問題を解決することである。具体的な目的は、ドローン故障について人々に注意喚起する効率的なやり方を提供することである。本目的および他の目的は、添付の独立請求項に従う方法、デバイス、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品によって、ならびに従属請求項に従う実施形態によって達成される。
【0005】
本目的は、一態様に従って、無人航空機の故障について警告するためのネットワークノードにおいて実施される方法によって達成される。本方法は、無人航空機から故障レポートを受信することと、無人航空機の推定墜落地点を獲得することと、獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイスに警告信号を送信することとを含む。
【0006】
本方法は、ドローン故障および差し迫ったドローン墜落について人々に注意喚起するための効率的なやり方を提供する。人口の大部分が、例えばスマートフォンを所持しているため、このやり方で多くの人に連絡することができる。
【0007】
本目的は、一態様に従って、ネットワークノードのためのコンピュータプログラムによって達成される。本コンピュータプログラムは、ネットワークノードの処理回路上で実行されるとき、ネットワークノードに上記のような方法を実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0008】
本目的は、一態様に従って、上記のようなコンピュータプログラム、およびコンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読部を含むコンピュータプログラム製品によって達成される。
【0009】
本目的は、一態様に従って、無人航空機の故障について警告するためのネットワークノードによって達成される。本ネットワークノードは、無人航空機から故障レポートを受信し、無人航空機の推定墜落地点を獲得し、獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイスに警告信号を送信するように設定される。
【0010】
本目的は、一態様に従って、故障について警告するための無人航空機において実施される方法によって達成される。本方法は、無人航空機内の機能不全を特定すること、およびネットワークノードに故障レポートを伝送することを含む。
【0011】
本目的は、一態様に従って、無人航空機のためのコンピュータプログラムによって達成される。本コンピュータプログラムは、無人航空機の処理回路上で実行されるとき、無人航空機に上記のような方法を実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0012】
本目的は、一態様に従って、上記のようなコンピュータプログラム、およびコンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読部を含むコンピュータプログラム製品によって達成される。
【0013】
本目的は、一態様に従って、故障について警告するための無人航空機によって達成される。本無人航空機は、無人航空機内の機能不全を特定し、ネットワークノードに故障レポートを伝送するように設定される。
【0014】
本目的は、一態様に従って、無人航空機の故障について警告するためのエンティティにおける方法によって達成される。本方法は、無線通信システムのネットワークノードを介して無人航空機から故障レポートを受信することと、故障レポートに基づいて、無人航空機の推定墜落地点を計算することと、無線通信システムのネットワークノードを介して、規定エリア内に存在する通信デバイスに警告信号を提供することとを含む。
【0015】
本目的は、一態様に従って、ネットワークエンティティのためのコンピュータプログラムによって達成され、本コンピュータプログラムは、ネットワークエンティティの処理回路上で実行されるとき、ネットワークエンティティに上記のような方法を実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0016】
本目的は、一態様に従って、上記のようなコンピュータプログラム、およびコンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読部を含むコンピュータプログラム製品によって達成される。
【0017】
本目的は、一態様に従って、無人航空機の故障について警告するためのネットワークエンティティによって達成される。本ネットワークエンティティは、無線通信システムのネットワークノードを介して無人航空機から故障レポートを受信し、故障レポートに基づいて、無人航空機の推定墜落地点を計算し、無線通信システムのネットワークノードを介して、規定エリア内に存在する通信デバイスに警告信号を提供するように設定される。
【0018】
本教示の実施形態のさらなる特徴および利点は、以下の説明および添付の図面を読むことにより明確になるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本教示に従う実施形態が実施され得る環境を例証する図である。
図2】本教示に従う、ネットワークノードにおける方法の実施形態のステップについてのフローチャートである。
図3】本教示に従う方法の実施形態を実施するためのネットワークノードおよび手段を概略的に例証する図である。
図4】本教示に従う実施形態を実施するための機能モジュール/ソフトウェアモジュールを備えるネットワークノードを例証する図である。
図5】本教示に従う無人航空機における方法の実施形態のステップについてのフローチャートである。
図6】本教示に従う実施形態を実施するための無人航空機および手段を概略的に例証する図である。
図7】本教示の実施形態を実施するための機能モジュール/ソフトウェアモジュールを備える無人航空機を例証する図である。
図8】本教示に従うネットワークエンティティにおける方法の実施形態のステップについてのフローチャートである。
図9】本教示に従う実施形態を実施するためのネットワークエンティティおよび手段を概略的に例証する図である。
図10】本教示の実施形態を実施するための機能モジュール/ソフトウェアモジュールを備えるネットワークエンティティを例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の説明において、限定ではなく説明の目的のため、特定の構成、インターフェース、技法などの具体的な詳細は、徹底的な理解を提供するために明記される。他の場合において、よく知られているデバイス、回路、および方法の詳細な説明は、本説明を不必要な詳細により不明瞭にすることがないように省略される。同じ参照番号は、説明全体を通して同じまたは同様の要素を指す。
【0021】
簡潔には、方法およびデバイスは、何らかの種類の機能不全に見舞われている無人航空機の近くの人に警告するために提供される。今日、無線通信ネットワークオペレータは、大量のユーザを抱えており、各ユーザが、例えば、通信デバイス(以下ではユーザ機器(UE)で例示される)などの1つまたは複数のデバイスを保有する。本教示によると、これは、大勢の人々に素早く注意喚起するための効率的な警告機序を提供するために活用される。
【0022】
図1は、本教示に従う実施形態が実施され得るシステム1を例証する。具体的には、故障に見舞われ、下にいる人間に向かって墜落する、以下ではドローン2とも表記される無人航空機2の例。そのようなドローン故障は、下にいる人間に怪我をさせる可能性がある。
【0023】
ドローン2には、通信ユニットが装備され得るため、ドローン2は、例えば、セルラ無線アクセスネットワーク、例えば、Long Term Evolution(LTE)または5Gを介して、通信システム内で通信することができる。いくつかのネットワークノードを備える通信システム1が例証される。通信システム1は、例えば、2G、3G、4G、または5Gネットワークを備え得る。通信システム1は、無線アクセスネットワーク5を備え、そして無線アクセスネットワーク5が、いくつかのネットワークノード4(例えば、無線アクセスノード)を備える。通信システム1はまた、コアネットワークノード11(バックボーンノードとも表記される)を備えるコアネットワークを備え得る。通信システム1は、他のネットワーク要素、例えば、いくつかのクラウドコンピューティングノード12を備えるクラウドコンピューティング環境6のネットワークノード12、もしくはインターネットなどの他のパケットデータネットワークを備え得るか、それへのアクセスを有し得るか、またはそれと相互接続され得る。
【0024】
ネットワークノード4は、しばしばセルC1、C2などと表記される、1つまたは複数のそれぞれのカバレッジエリアを提供および制御し得る。さらに、ネットワークノード4は、ドローン2との無線通信を有し得、このドローン2は、当面のアクセス技術に従ってそのようなシグナリングを受信し、シグナリングを伝送するための通信ユニットを有する。ネットワークノード4は、いくつか例を挙げるならば、3G、4G、LTE、または5Gなどの、異なる無線アクセス技術を実装し得る。さらに、ネットワークノード4は、通信システム1に実装される規格に応じて異なって表記され得る。例えば、デバイスとの無線通信を扱うアクセスノードは、Global System for Mobile Communications(GSM)ではベーストランシーバ基地局(BTS)として知られるが、これは、Long Term Evolution(LTE)システムではエボルブドノードBまたはeNBとして知られる。これらのネットワークノード4は、通信デバイス3、例えば、ユーザ機器(UE)3と無線通信する。ネットワークノード4はまた、本教示の実施形態に従って、通信システム1で使用される無線通信規格に適合される通信モジュールを装備したドローン2と無線通信し得る。ドローン通信は、例えば、LTE(または5G)に基づくか、Vehicle−to−everything(V2X)通信に基づくか、または、ネットワーク支援されたDevice−to−Device(D2D)通信および直接的なDevice−to−Device(D2D)通信の両方と類似し得る。
【0025】
何らかの機能不全に見舞われている(例えば、デバイスが予測されるように動作もしくは作動していないことが確認された、または低バッテリ電圧/燃料不足が確認された)ドローン2は、ネットワークノード4に、例えば、基地局、eNB、またはeノードBなどの無線通信のためのアクセスポイントに、故障レポートを送信し得る。ドローン2は、故障レポートをすぐ近くのネットワークノード4に送信し得、そしてネットワークノード4が、ドローン2が地面にぶつかることが予測される推定位置の近くにあるUE3に警告信号を送信し得る。
【0026】
ドローン2からネットワークノード4に伝送される故障信号は、様々な情報を含み得る。例えば、故障レポートは、ドローンの位置、地面からの高さ、ドローンの速度、加速度、ドローンの重量、飛行能力または状態(例えば、モータの一部の故障に起因する「自由落下」または半制御着陸、残っている飛行力としておそらくはまとめられる)、ならびに風および天候条件などの情報を含み得る。この情報に基づいて、ネットワークノード4は、ドローン2がいつおよびどこに墜落するかを推定し得る。次いで、この情報のすべてまたは一部を含む警告メッセージが、推定墜落位置の近くのすべてのUEに自動的に送信され得る。UE3において、これは、異なるやり方で提示され得る。例えば、警告メッセージは、いつおよびどこで推定されるドローン墜落があるかについて、警告音および何らかの明確な標示、例えば、地図上のテキストおよび/または指示と一緒に、テキストアラートとして現れ得る。
【0027】
故障が発生したときのドローン2の現在の高さおよび状態によって、ドローン2が地面にぶつかるまでには異なる時間量を要する。これは、人々が、ドローンが墜落する前に安全性を確保するまでにより短いまたはより長い時間を有することを示唆する。ドローン故障が比較的低い高さで発生する場合、ユーザがまず警告信号を受信し、次いで自分のUE3をポケットから取り出して警告信号に反応するのに長い時間がかかり過ぎる場合がある。いくつかの実施形態において、この問題を軽減するための1つのやり方は、例えば、UE3(例えば、バッグまたはポケット内の)から警告信号を聴くとすぐに、ユーザが、飛行物体が近くに墜落しそうであることを知るように、ドローン故障用の警告信号を規格化することである。いくつかの実施形態において、ユーザにより効率的に警告するために、同様にネットワーク1に接続されている近くの物体が、音を出し、光を点滅させるように設定され得る。そのような物体の例は、電柱、車両、機械などである。
【0028】
本説明では無人飛行機のみについて述べられるが、本教示は、操縦士のいる飛行機についても適用され得るということに留意されたい。
【0029】
1つの実施形態において、通信システム1は、ドローン2がネットワークとの接続を予期せず失うと、ユーザに警告信号を伝送する。これは、例えば、バッテリがドローンにおいて低下する場合に起こり得る。
【0030】
1つの実施形態において、ドローン2が故障を有し、落下するとき、ドローン2上の色付き(例えば、赤色)の光が明滅し始める。これは、外が暗く、これがなければドローン2を見つけることが困難である場合に特に有用である。
【0031】
LTEシステムの場合で、かつドローンが飛行eノードBである場合、eノードBは、システム情報ブロック(SIB)を使用して警告を関連UEに送信することができる。ドローンがeノードBでない場合、警告は、eノードBを介して、コアネットワークに転送されなければならず、このコアネットワークにおいて、SIBを使用して警告を送信するための決定が下される。
【0032】
差し迫っていると思われるドローン故障の近くに位置するユーザおよび他の人々に注意喚起するため、警告音がさらに、落下しているドローン2から直接発せられ得る。すなわち、ドローンがさらに、人々に注意喚起するために、それ自体が警告音を発し得る。
【0033】
図2は、本教示に従うネットワークノードにおける方法の実施形態のステップについてのフローチャートを例証する。方法20は、無人航空機2の故障について警告するためのネットワークノード4において実施され得る。ネットワークノード4は、例えば、無線アクセスノード(例えば、eNB)であり得る。
【0034】
方法20は、無人航空機2から故障レポートを受信すること21を含む。
【0035】
方法20は、無人航空機2の推定墜落地点を獲得すること22を含む。ネットワークノード4は、異なるやり方で推定墜落地点を獲得し得、ネットワークノード4は、例えば、故障レポート内のデータに基づいて推定墜落地点を計算し得る。他の実施形態において、ネットワークノードは、例えばクラウドコンピューティングノードに故障レポートを送信することによって推定墜落地点を獲得し、代わりに推定墜落地点を受信し得る。
【0036】
方法20は、獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を送信すること23を含む。ネットワークノードは、推定墜落地点がネットワークノードのカバレッジエリア外である場合に、警告信号を直ちに送信し得るか、または、ネットワークノードは、推定墜落地点が近隣無線アクセスノードによってカバーされるエリア内にある場合に、1つまたは複数の近隣無線アクセスノードに警告信号を送信することを要求し得る。
【0037】
方法20は、ドローン故障および差し迫ったドローン墜落について人々に注意喚起するための効率的なやり方を提供する。人口の大部分が、例えばスマートフォンを所持しているため、このやり方で多くの人に連絡することができる。
【0038】
方法20は、無線アクセスノード内で実施され得、この場合、無線アクセスノードが、故障レポートを受信する、墜落地点を推定する、および警告信号を送信するというすべてのステップを実施し得る。
【0039】
方法20は、クラウドコンピューティングノード内で実施され得(後でも説明される)、この場合、クラウドコンピューティングノードは、ドローンから故障レポートを受信した無線アクセスノードを介して故障レポートを受信し、推定墜落地点を計算し、選択された無線アクセスノードを介して、特に、推定墜落地点を含むエリア内で通信デバイスを担う無線アクセスノードに警告信号を送信する。そのような実施形態において、無線アクセスノードは、単に故障レポートをクラウドコンピューティングノードに送信し、無線アクセスノード(故障レポートを転送したものと同じであり得るが、そうである必要はない)は、警告信号を送信するという指示を受信する。
【0040】
方法20はまた、異なるノードが関与する分散様式で実施され得る。例えば、本方法が無線アクセスノード内で実施されるとき、無線アクセスノードは、故障レポートを、推定墜落地点を計算し、それを無線アクセスノードに送信するクラウドコンピューティングネットワークに送信することによって、推定墜落地点を獲得し得る。すなわち、無線アクセスノードは、クラウドコンピューティングノードから推定墜落地点を受信することによって推定墜落地点を獲得する。
【0041】
方法20はまた、警告信号が送信されるべきエリアを決定することを含み得る。次いで、ネットワークノード4は、決定されたエリアに基づいて、警告信号を送信するべき無線通信システムのネットワークノードを決定し得る。すなわち、故障レポートを受信したネットワークノード4が、決定されたエリア内に存在するユーザに警告用の警告信号を送信すべきネットワークノード4であるとは限らない。いくつかの実施形態において、例えば、警告信号は、例えば天候条件に起因して、墜落地点に高い不確実性が存在するときには複数のエリア内で送信される。
【0042】
一実施形態において、送信すること23は、無人航空機2の推定墜落地点周辺の規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を送信することを含む。規定エリアは、ネットワークノード4によって提供される(ネットワークノード4が無線アクセスノードであるとき)カバレッジエリア(1つまたは複数のセル)であり得る。他の場合において、規定エリアは、ドローンが墜落することが予期されるエリア内に存在する通信デバイス3を担うネットワークノード(特に無線アクセスノード)によって提供されるカバレッジエリア(1つまたは複数のセル)であり得る。すなわち、第1の無線アクセスノードが、ドローン故障レポートを受信し得るが、推定墜落地点は、第2の無線アクセスノードによって提供されるカバレッジエリア内にあり得る。このとき、第1のネットワークノードは、第2のネットワークノードに、警告信号を送信するように第2のネットワークノードに要求するメッセージを伝送することによって、第2のネットワークノードを介して警告信号を送信し得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、方法20は、無人航空機2への接続が失われたことを確証し、それに応答して、警告信号を送信することを含む。ドローン2は、ネットワークノード4にメッセージを定期的に送信するように設定され得、1つまたは複数のそのようなメッセージが到着しない場合、ネットワークノード4は、ドローン2が故障に見舞われている可能性があると仮定し、警告信号を送信し得る。
【0044】
様々な実施形態において、警告信号は、無人航空機2の故障について通知する可聴信号およびテキストメッセージのうちの一方または両方を含む。
【0045】
様々な実施形態において、方法20は、推定時点および/または推定される墜落までに残っている時間に関する情報を獲得すること、ならびにこの情報を規定エリア内に存在する通信デバイス3に提供することを含む。
【0046】
様々な実施形態において、獲得すること22は、ネットワークノード4内で、故障レポートに基づいて推定墜落地点を計算することを含む。
【0047】
様々な実施形態において、獲得すること22は、故障レポートをネットワークエンティティ10、12に転送すること、およびネットワークエンティティ12からの応答において、推定墜落地点を受信することを含む。
【0048】
様々な実施形態において、獲得すること22は、無人航空機2から推定墜落地点を受信することを含む。ドローン2は、自身の推定墜落地点を計算し、それを故障レポート内で送信し得る。
【0049】
ネットワークノード4が無人航空機2の推定墜落地点の知識を獲得することができる異なるやり方が存在する。
【0050】
ネットワークノード4は、基地局などのネットワークノードであり得、そのカバレッジエリア内に存在するか、または近隣ネットワークノード内に存在する通信デバイス3に警告信号を送信するように構成され得る。後者の場合、ネットワークノード4は、近隣ネットワークノードを介して警告信号を送信し得る。
【0051】
図3は、本教示に従う方法の実施形態を実施するためのネットワークノードおよび手段を概略的に例証する。ネットワークノード4は、処理回路30を備え、処理回路30は、例えば記憶媒体31の形態にあるコンピュータプログラム製品31に格納されたソフトウェア命令を実行することができる、好適な中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組み合わせであり得る。処理回路30はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供され得る。
【0052】
処理回路30は、例えば、図2に関連して説明されるような、動作のセット、またはステップをネットワークノード4に実施させるように設定される。例えば、記憶媒体31は、動作のセットを格納し得、処理回路30は、記憶媒体31から動作のセットを取得して、その動作のセットをネットワークノード4に実施させるように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。それにより、処理回路30は、本明細書に開示されるような方法を実行するように構成される。
【0053】
記憶媒体31はまた、永久記憶装置を備え、これは、例えば、磁気メモリ、光学メモリ、ソリッドステートメモリ、またはさらには遠隔で搭載されたメモリのうちの任意の1つまたは組み合わせであり得る。
【0054】
ネットワークノード4はまた、他のエンティティおよびデバイスと通信するための入力/出力デバイス33を備え得る。入力/出力デバイス33は、インターフェースであり得、例えば、他のデバイスまたはエンティティとの通信のためのプロトコルスタックを含み得る。入力/出力デバイス33は、データ入力を受信するため、およびデータを出力するため、ならびに/または無線シグナリングを受信/伝送するために使用され得る。
【0055】
無人航空機2の故障について警告するためのネットワークノード4が提供される。ネットワークノード4は、
−無人航空機2から故障レポートを受信し、
−無人航空機2の推定墜落地点を獲得し、
−獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を送信するように設定される。
【0056】
ネットワークノード4は、例えば、処理回路30およびメモリ31を備えることによって、上記ステップを実施するように設定され得、該メモリ31は、処理回路30によって実行可能な命令を含み、それによりネットワークノード4は、ステップを実施するように動作可能である。すなわち、一実施形態において、ネットワークノード4が提供される。ネットワークノード4は、処理回路30およびメモリ31を備え、該メモリ31は、処理回路30によって実行可能な命令を含み、それによりネットワークノード4は、無人航空機から故障レポートを受信し、無人航空機の推定墜落地点を獲得し、獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイスに警告信号を送信するように動作可能である。
【0057】
一実施形態において、ネットワークノード4は、無人航空機2の推定墜落地点周辺の規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を送信するように設定される。
【0058】
一実施形態において、ネットワークノード4は、無人航空機2への接続が失われたことを確証し、それに応答して、警告信号を送信するように設定される。
【0059】
様々な実施形態において、警告信号は、無人航空機2の故障について通知する可聴信号およびテキストメッセージのうちの一方または両方を含む。
【0060】
一実施形態において、ネットワークノード4は、推定時点および/または推定される墜落までに残っている時間に関する情報を獲得し、この情報を規定エリア内に存在する通信デバイス3に提供するように設定される。
【0061】
一実施形態において、ネットワークノード4は、ネットワークノード4内で、故障レポートに基づいて推定墜落地点を、計算することによって獲得するように設定される。
【0062】
一実施形態において、ネットワークノード4は、故障レポートをネットワークエンティティに転送し、ネットワークエンティティ12からの応答において、推定墜落地点を、受信することによって獲得するように設定される。
【0063】
一実施形態において、ネットワークノード4は、無人航空機2から推定墜落地点を、受信することによって獲得するように設定される。
【0064】
本教示はまた、無人航空機2の故障について警告するためのネットワークノード4のためのコンピュータプログラム32を包含する。コンピュータプログラム32は、ネットワークノード4上の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、説明される実施形態のいずれかに従う方法をネットワークノード4に実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0065】
本教示はまた、無人航空機2の故障について警告するためのネットワークノード4のためのコンピュータプログラム製品31を含む。コンピュータプログラム製品31は、説明されるような方法の実施形態を実施するためのコンピュータプログラム32、およびコンピュータプログラム32が格納されるコンピュータ可読部を備える。したがって、コンピュータプログラム製品、またはメモリは、プロセッサ30によって実行可能な命令を含む。そのような命令は、コンピュータプログラム内、または1つもしくは複数のソフトウェアモジュールもしくは機能モジュール内に含まれ得る。コンピュータプログラム製品31は、ランダムアクセスメモリ(RAM)またはリードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、磁気テープ、コンパクトディスク(CD)−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスクなどの任意の組み合わせであり得る。
【0066】
図4は、本教示に従う実施形態を実施するための機能モジュール/ソフトウェアモジュールを備えるネットワークノードを例証する。機能モジュールは、プロセッサ内で実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェア命令を使用して、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ、個別の論理コンポーネントなどのハードウェアを使用して、ならびにそれらの任意の組み合わせで、実施され得る。様々な実施形態において説明された方法20のステップのいずれかを実施するように適合可能であり得る、および特に、それを実施するように適合され得る、処理回路が提供され得る。
【0067】
ネットワークノード4は、無人航空機の故障について警告するために提供される。ネットワークノード4は、無人航空機から故障レポートを受信するための第1のモジュール41を備える。そのような第1のモジュール41は、例えば、受信回路または入力デバイスを備え得る。
【0068】
ネットワークノード4は、無人航空機の推定墜落地点を獲得するための第2のモジュール42を備える。そのような第2のモジュール42は、例えば、墜落地点を推定するように適合された処理回路を備える。
【0069】
ネットワークノード4は、獲得された推定墜落地点に基づいて、規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を送信するための第3のモジュール43を備える。そのような第3のモジュール43は、例えば、伝送回路または出力デバイスを備え得る。
【0070】
モジュール41、42、43のうちの1つまたは複数が、ユニットにより置き換えられ得ることに留意されたい。
【0071】
図5は、本教示に従う無人航空機における方法の実施形態のステップについてのフローチャートを例証する。
【0072】
方法50は、故障について警告するための無人航空機2において実施される。方法50は、無人航空機2内の機能不全を特定すること51を含む。確証することは、例えば、何らかの機能が予期されるとおりに機能していないこと、またはいくつかの測定値が参照値とは許容を超えて異なることを検出することを含み得る。
【0073】
方法50は、ネットワークノード4、10、12に故障レポートを伝送すること52を含む。故障レポートは、無線アクセスネットワーク5に実装される無線規格に準拠するメッセージフォーマットおよびシグナリングに含まれ得る。
【0074】
無人航空機2が何らかの地点で機能不全となる、すなわち、正常に動作しない場合、無人航空機2は、人々、特に、これが墜落することが予期されるエリア内に存在する人々に注意喚起するために、素早く措置を講じることができる。
【0075】
一実施形態において、方法50は、機能不全について警告するために、可聴信号を送信すること、および光信号を送信することのうちの一方または両方を含む。
【0076】
様々な実施形態において、方法50は、故障レポート内で、無人航空機2の位置、無人航空機2の高度、無人航空機2の速度、無人航空機2の重量、無人航空機2に関連するデータ、無人航空機2の周囲の空間に関連するデータ、温度のうちの1つまたは複数を提供することを含む。
【0077】
図6は、本教示に従う実施形態を実施するためのネットワークエンティティおよび手段を概略的に例証する。無人航空機2は、処理回路60を備え、処理回路60は、例えば記憶媒体61の形態にあるコンピュータプログラム製品61に格納されたソフトウェア命令を実行することができる、好適な中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組み合わせであり得る。処理回路60はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供され得る。
【0078】
処理回路60は、例えば、図5に関連して説明されるような、動作のセット、またはステップを無人航空機2に実施させるように設定される。例えば、記憶媒体61は、動作のセットを格納し得、処理回路60は、記憶媒体61から動作のセットを取得して、その動作のセットを無人航空機2に実施させるように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。それにより、処理回路60は、本明細書に開示されるような方法を実行するように構成される。
【0079】
記憶媒体61はまた、永久記憶装置を備え、これは、例えば、磁気メモリ、光学メモリ、ソリッドステートメモリ、またはさらには遠隔で搭載されたメモリのうちの任意の1つまたは組み合わせであり得る。
【0080】
無人航空機2はまた、他のエンティティおよびデバイスと通信するための入力/出力デバイス63を備え得る。入力/出力デバイス63は、インターフェースであり得、例えば、他のデバイスまたはエンティティとの通信のためのプロトコルスタックを含み得る。入力/出力デバイス63は、データ入力を受信するため、およびデータを出力するため、ならびに/または無線シグナリングを受信/伝送するために使用され得る。
【0081】
無人航空機2は、故障について警告するために提供される。無人航空機2は、
−無人航空機2内の機能不全を特定し、
−ネットワークノード4、10、12に故障レポートを伝送するように設定される。
【0082】
無人航空機2は、例えば、処理回路30およびメモリ61を備えることによって、上記ステップを実施するように設定され得、該メモリ61は、処理回路60によって実行可能な命令を含み、それにより無人航空機2は、ステップを実施するように動作可能である。すなわち、一実施形態において、無人航空機2が提供される。無人航空機2は、処理回路60およびメモリ61を備え、該メモリ61が、処理回路60によって実行可能な命令を含み、それにより無人航空機は、無人航空機内の機能不全を特定し、ネットワークノードに故障レポートを伝送するように動作可能である。
【0083】
一実施形態において、無人航空機2は、機能不全について警告するために、可聴信号を送信すること、および光信号を送信することのうちの一方または両方を行うように設定される。
【0084】
様々な実施形態において、無人航空機2は、故障レポート内で、無人航空機2の位置、無人航空機2の高度、無人航空機2の速度、無人航空機2の重量、無人航空機2に関連するデータ、無人航空機2の周囲の空間に関連するデータ、温度のうちの1つまたは複数を提供するように設定される。
【0085】
本教示はまた、故障について警告するための無人航空機2のためのコンピュータプログラム62を包含する。コンピュータプログラム62は、無人航空機2上の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、説明される実施形態のいずれかに従う方法を無人航空機2に実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0086】
本教示はまた、故障について警告するための無人航空機2のためのコンピュータプログラム製品61を包含する。コンピュータプログラム製品61は、説明されるような方法の実施形態を実施するためのコンピュータプログラム62、およびコンピュータプログラム62が格納されるコンピュータ可読部を備える。したがって、コンピュータプログラム製品、またはメモリは、プロセッサ60によって実行可能な命令を含む。そのような命令は、コンピュータプログラム内、または1つもしくは複数のソフトウェアモジュールもしくは機能モジュール内に含まれ得る。コンピュータプログラム製品61は、ランダムアクセスメモリ(RAM)またはリードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、磁気テープ、コンパクトディスク(CD)−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスクなどの任意の組み合わせであり得る。
【0087】
図7は、本教示の実施形態を実施するための機能モジュール/ソフトウェアモジュールを備える無人航空機を例証する。機能モジュールは、プロセッサ内で実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェア命令を使用して、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ、個別の論理コンポーネントなどのハードウェアを使用して、ならびにそれらの任意の組み合わせで、実施され得る。様々な実施形態において説明された方法50のステップのいずれかを実施するように適合可能であり得る、および特に、それを実施するように適合され得る、処理回路が提供され得る。
【0088】
無人航空機は、故障について警告するために提供される。本無人航空機は、無人航空機内の機能不全を特定するための第1のモジュール71を備える。そのような第1のモジュール71は、例えば、そのような機能不全を特定するように適合された処理回路を備え得る。
【0089】
本無人航空機は、ネットワークノード4、10、12に故障レポートを伝送するための第2のモジュール72を備える。そのような第2のモジュール72は、例えば、伝送回路または出力デバイスを備え得る。
【0090】
モジュール71、72の一方または両方が、ユニットにより置き換えられ得ることに留意されたい。
【0091】
図8は、本教示に従うネットワークエンティティにおける方法の実施形態のステップについてのフローチャートを例証する。
【0092】
ネットワークエンティティ12における方法80は、無人航空機2の故障について警告するために提供される。方法80は、無線通信システムのネットワークノード4を介して無人航空機2から故障レポートを受信すること81を含む。ネットワークエンティティ12は、例えば、クラウドコンピューティングノードであり得、コアネットワークノード11および他の中間ノードを介して、無線アクセスノード4から故障レポートを受信し得る。
【0093】
方法80は、故障レポートに基づいて、無人航空機2の推定墜落地点を計算すること82を含む。故障レポートが含む情報が何であるかによって、墜落地点は、異なるやり方および異なる精度で推定され得る。故障レポートが、わずかなデータ、例えば、ドローン2の位置およびドローンの種類だけを含む場合、ネットワークエンティティ12は、例えば、獲得された位置での天候条件(風など)など、他のネットワークエンティティからさらなる情報を獲得し、それにより、例えば、ドローンの位置および種類のみに基づいて墜落地点を計算することと比較して、墜落地点についての見積もりを向上させ得る。計算することは、警告信号が送信されるべきエリアを決定することを含み得る。このとき、ネットワークエンティティ12は、決定されたエリアに基づいて、警告信号を送信すべき無線通信システムのネットワークノードを決定し得る。他の実施形態において、例えば、警告信号は、例えば天候条件に起因して、墜落地点に高い不確実性が存在するときには複数のエリア内で送信される。
【0094】
方法80は、無線通信システムのネットワークノード4を介して、規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を提供すること83と含む。警告信号は、故障レポートの受信に応答する方式で送信され得る。すなわち、ネットワークエンティティ12がクラウドコンピューティングノードである場合、ネットワークエンティティ12は、警告信号、または警告信号の伝送の要求を、コアネットワークノード11および他の中間ノードを介して無線アクセスノード4に送信し得る。
【0095】
様々な実施形態において、故障レポートは、無人航空機2の位置、無人航空機2の高度、無人航空機2の速度、無人航空機2の重量、無人航空機2に関連するデータ、無人航空機2の周囲の空間に関連するデータ、温度のうちの1つまたは複数を含み、計算すること82は、これらのうちの1つまたは複数に基づいて推定墜落地点を計算することを含む。
【0096】
図9は、本教示に従う実施形態を実施するためのネットワークエンティティ12および手段を概略的に例証する。ネットワークエンティティ12は、処理回路90を備え、処理回路90は、例えば記憶媒体91の形態にあるコンピュータプログラム製品91に格納されたソフトウェア命令を実行することができる、好適な中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組み合わせであり得る。処理回路90はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供され得る。
【0097】
処理回路90は、例えば、図8に関連して説明されるような、動作のセット、またはステップをネットワークエンティティ12に実施させるように設定される。例えば、記憶媒体91は、動作のセットを格納し得、処理回路90は、記憶媒体91から動作のセットを取得して、その動作のセットをネットワークエンティティ12に実施させるように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。それにより、処理回路90は、本明細書に開示されるような方法を実行するように構成される。
【0098】
記憶媒体91はまた、永久記憶装置を備え、これは、例えば、磁気メモリ、光学メモリ、ソリッドステートメモリ、またはさらには遠隔で搭載されたメモリのうちの任意の1つまたは組み合わせであり得る。
【0099】
ネットワークエンティティ12はまた、他のエンティティおよびデバイスと通信するための入力/出力デバイス93を備え得る。入力/出力デバイス93は、インターフェースであり得、例えば、他のデバイスまたはエンティティとの通信のためのプロトコルスタックを含み得る。入力/出力デバイス93は、データ入力を受信するため、およびデータを出力するために使用され得る。
【0100】
ネットワークエンティティ12は、無人航空機2の故障について警告するために提供される。ネットワークエンティティ12は、
−無線通信システムのネットワークノード4を介して無人航空機2から故障レポートを受信し、
−故障レポートに基づいて、無人航空機2の推定墜落地点を計算し、
−無線通信システムのネットワークノード4を介して、規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を提供するように設定される。
【0101】
ネットワークエンティティ12は、例えば、処理回路90およびメモリ91を備えることによって、上記ステップを実施するように設定され得、該メモリ91は、処理回路90によって実行可能な命令を含み、それによりネットワークエンティティ12は、ステップを実施するように動作可能である。すなわち、一実施形態において、ネットワークエンティティ12が提供される。ネットワークエンティティ12は、処理回路90およびメモリ91を備え、該メモリ91は、処理回路90によって実行可能な命令を含み、それによりネットワークエンティティは、無線通信システムのネットワークノード4を介して無人航空機2から故障レポートを受信し、故障レポートに基づいて、無人航空機2の推定墜落地点を計算し、無線通信システムのネットワークノード4を介して、規定エリア内に存在する通信デバイス3に警告信号を提供するように動作可能である。
【0102】
様々な実施形態において、故障レポートは、無人航空機2の位置、無人航空機2の高度、無人航空機2の速度、無人航空機2の重量、無人航空機2に関連するデータ、無人航空機2の周囲の空間に関連するデータ、温度のうちの1つまたは複数を含み、これらのうちの1つまたは複数に基づいて推定墜落地点を計算することによって設定される。
【0103】
図10は、本教示の実施形態を実施するための機能モジュール/ソフトウェアモジュールを備えるネットワークエンティティを例証する。機能モジュールは、プロセッサ内で実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェア命令を使用して、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ、個別の論理コンポーネントなどのハードウェアを使用して、ならびにそれらの任意の組み合わせで、実施され得る。様々な実施形態において説明された方法50のステップのいずれかを実施するように適合可能であり得る、および特に、それを実施するように適合され得る、処理回路が提供され得る。
【0104】
ネットワークエンティティは、無人航空機の故障について警告するために提供される。本ネットワークエンティティは、無線通信システムのネットワークノード4を介して無人航空機2から故障レポートを受信するための第1のモジュール101を備える。そのような第1のモジュール101は、例えば、受信回路または入力デバイスを備え得る。
【0105】
本ネットワークエンティティは、故障レポートに基づいて、無人航空機2の推定墜落地点を計算するための第2のモジュール102を備える。そのような第2のモジュール102は、例えば、故障レポートに基づいて墜落地点を計算するように適合された処理回路を備え得る。
【0106】
本ネットワークエンティティは、無線通信システムのネットワークノードを介して、規定エリア内に存在する通信デバイスに警告信号を提供するための第3のモジュール103を備える。そのような第3のモジュール103は、例えば、受信回路または入力デバイスを備え得る。
【0107】
モジュール101、102、103のうちの1つまたは複数が、ユニットにより置き換えられ得ることに留意されたい。
【0108】
本発明は主に、いくつかの実施形態を参照して本明細書内に説明されている。しかしながら、当業者によって理解されるように、本明細書に開示される特定の実施形態以外の他の実施形態が、添付の特許請求項により規定されるような本発明の範囲内で等しく可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10