(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カメラモジュール(210)は、両眼モジュール、多眼モジュール、及び少なくとも2つの光軸を有する単眼モジュールのうちの少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の移動ロボット(1)。
前記少なくとも1つの係合フックは、前記衝突防止機構(60)の上側縁に設けられている複数の上側係合フック(610)、及び前記衝突防止機構(60)の下側縁に設けられている複数の下側係合フック(620)を含み、
前記複数の上側係合フック(610)の係合フック本体は、それぞれ軸方向に沿って下方へ延在し、前記筐体(50)の上側壁に設けられている第1係合溝(510)内に係合され、
前記複数の下側係合フック(620)の係合フック本体は、それぞれ径方向に沿って内側へ延在し、前記筐体(50)の周方向の側壁に設けられている第2係合溝(520)内に係合されている、請求項8に記載の移動ロボット(1)。
前記衝突防止機構(60)は、ロボットの進行方向に前記カメラモジュール(210)から突出するように設けられている、請求項8又は9に記載の移動ロボット(1)。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示では、他の説明がない限り、様々な要素を説明するための「第1」、「第2」などの用語は、これらの要素の位置関係、時間的関係又は重要性の関係を限定するものではなく、単に1つの素子と他の素子とを区別するために用いられる。幾つかの例では、第1要素及び第2要素は、該要素の同一の例を表してもよいし、場合によって、文脈上の説明に基づいて、異なる例を表してもよい。
【0007】
本開示において様々な実施例を説明するために用いられる用語は、単なる特定の例を説明するものであり、限定するものではない。文脈が明らかに他のことを示さない限り、要素の数を特に限定しない場合、該要素は1つでもよいし、複数であってもよい。また、本開示で用いられる用語「及び/又は」は、列挙された項目の何れか又は全ての可能な組み合わせを含む。
【0008】
本開示では、「水平面」とは、移動ロボットが移動することができる二次元平面を指す。
【0009】
本開示では、「特徴物体」とは、移動ロボットの障害物の回避及び位置決めの実行に関連する物体(オブジェクト)を指す。
【0010】
本開示では、「障害物回避」とは、障害物と衝突しないように処理及び制御を行うことなどの障害物を回避することを指す。
【0011】
本開示では、「障害対象」とは、移動ロボットが移動中に回避する必要のある特徴物体を指し、「非障害対象」とは、移動ロボットが移動中に回避する必要のない特徴物体を指す。
【0012】
移動ロボットは、一定の位置決め精度を実現するために、特定の視差を持つ複数の画像により、特徴物体の奥行き情報を含むデータを取得する必要がある。水平面よりも高い角度でカメラを傾けると、視野内でカメラにより観察された運動視差を増大させることができることが知られている。通常、移動ロボットは、水平面よりも上方に位置する特徴物体を位置決めの参照物として使用し、これらの特徴物体は特定の高さに位置する静的な特徴物体であってもよい。屋内の場合は、これらの特徴物体は、例えば、壁に掛けられた時計、フォトフレーム、各種の装飾品、又は壁掛け型エアコンであってもよいし、天井に取り付けられた照明ランプ又はセントラル空調などであってもよい。言い換えれば、関連技術の移動ロボットに配置されたカメラの光軸は、通常、上方へ傾斜するように設けられている。この場合、移動ロボットの移動中、カメラはより高い場所(例えば壁や天井など)の特徴物体のみを取り込むことができ、移動ロボットの移動する水平面上の特徴物体を取り込むことができないため、障害物回避の機能を実現することができない。言い換えれば、関連技術の移動ロボットは、カメラにより取得された画像だけでは、移動ロボットの障害物回避と位置決めの両方を同時に実行することができない。よって、関連技術では、移動中に移動ロボットの障害物回避を行うために、移動ロボットが水平面上の特徴物体を感知できる必要があるため、追加的な測定部(距離測定センサなど)が必要となる。
【0013】
そのため、本開示は、位置決めを行うために視野内でカメラにより観察された運動視差を増大させるようにカメラの光軸を傾ける必要がなく、カメラの光軸が水平面に平行な方向に設けられ、両眼視差を用いて位置決めを行う、移動ロボットを提供する。
【0014】
関連技術の移動ロボットに配置されたカメラの光軸を上方へ傾斜するように設けられている構成と異なり、本開示に係るカメラの光軸は水平面に平行な方向に設けられているため、本開示に係る移動ロボットは、カメラにより取得された画像を用いて移動ロボットの障害物回避と位置決めを同時に実行することができるため、距離測定センサは不要になる。幾つかの実施例では、本開示に係る移動ロボットは、距離測定センサを有しなくてもよいため、移動ロボットのコストを低減させることができる。他の実施例では、カメラを用いて障害物回避と位置決めを同時に実現することができるが、追加的な距離測定センサを設置してもよい。この場合、カメラと距離測定センサの両方を用いて移動ロボットの障害物回避を行うことができるため、障害物回避と位置決めの精度をさらに向上させることができる。
【0015】
また、関連分野の移動ロボットに搭載された距離測定センサは、移動ロボットと水平面上の特徴物体との間の距離しか測定できず、該特徴物体が障害対象であるか、それとも非障害対象であるかを判断することができない。これに対し、本開示に係る移動ロボットは、カメラにより水平面上の特徴物体の画像を取得することができるため、画像処理技術により該特徴物体が障害対象であるか、それとも非障害対象であるかをさらに分析することができる。
【0016】
さらに、関連分野の移動ロボットは、水平面よりも上方に位置する特徴物体を用いて位置決めを行い、通常、水平面よりも上方に位置する特徴物体、例えば、壁掛け型エアコン、照明ランプなどは固定位置を有するため、関連技術の移動ロボットの外部環境の変化への適応性は低い。これに対し、本開示に係る移動ロボットは、水平面上の特徴物体を用いて障害物回避及び位置決めを行い、これらの水平面上の特徴物体は、一般的に固定位置を有するベッド、ソファなどだけではなく、位置が頻繁に変化する人、動物及び紙屑などを含む。よって、関連技術の移動ロボットに比べて、本開示に係る移動ロボットは、外部環境の変化への適応性がより良いため、移動ロボットの外部環境が変化した場合により高い障害物回避及び位置決めの性能を有することができる。
【0017】
以下は、図面を参照しながら本開示に係る移動ロボットを詳細に説明する。
【0018】
図1及び
図2は、本開示の例示的な実施例に係る移動ロボット1を示す概略図である。
図2では、移動ロボットの内部の各部材を明確に示すために、移動ロボットの筐体50が取り外された状態を示している。
【0019】
本開示の例示的な実施例に係る移動ロボット1は、該移動ロボットを移動させるように駆動する駆動機構(図示せず)、該駆動機構を取り付けるためのシャーシ10、及び外部環境の画像を取得するためのカメラモジュール210が設けられているカメラメインボード20を含んでもよい。カメラモジュール210は少なくとも2つの光軸を有する。カメラメインボード20は、カメラモジュール210の少なくとも2つの光軸のそれぞれが水平面に平行になるようにシャーシ10に設けられている。少なくとも2つの光軸の光軸中心の連結線は、水平面に平行であってもよいし、水平面に垂直であってもよい。
【0020】
図1に示すように、いくつかの実施例では、移動ロボット1は、屋内又は屋外で移動することができる任意のタイプの移動ロボットであってもよく、床を掃除するための移動ロボット、除草のための移動ロボット、窓を掃除するための移動ロボット、及び接客のための移動ロボットなどを含むが、これらに限定されない。
【0021】
幾つかの実施例では、移動ロボットは筐体を含んでもよく、筐体は、水、埃などの侵入物を防止するように移動ロボットの他の構成要素を保護するためのハウジングであってもよい。筐体は、例えば
図1に示す平らな円筒状又は人間を真似る人体形状など任意の形状を有してもよい。
【0022】
幾つかの実施例では、駆動機構は、移動ロボットを平行移動、回転させるように駆動することができる任意の機能であってもよく、例えばモータである。幾つかの実施例では、モータ又は他のタイプの駆動機構は、該移動ロボットの各部材を駆動して様々な操作を行ってもよい。例えば、モータ又は他のタイプの駆動機構は、該カメラを伸縮運動又は回転運動などを行わせるように駆動してもよい。
【0023】
幾つかの実施例では、カメラモジュール210は、少なくとも2つの光軸を有する。幾つかの実施例では、該少なくとも2つの光軸のそれぞれに基づいて、カメラの視野内の対応する画像をそれぞれ取得することができる。該少なくとも2つの光軸間に距離があるため、移動ロボットの外部環境における同一の特徴物体について、互いに両眼視差を有する少なくとも2つの画像を取得することができ、少なくとも2つの画像は、障害物回避及び位置決めを行うためにプロセッサに送信されてもよい。少なくとも2つの光軸を用いて生成された両眼視差の原理は、両眼カメラの2つのレンズを用いて生成された両眼視差の原理に類似する。
【0024】
カメラモジュール210は、移動ロボットに適した任意のタイプのカメラを含んでもよい。幾つかの実施例では、カメラは、広角レンズを採用するカメラであってもよい。カメラは、任意の数のレンズを含んでもよい。幾つかの実施例では、該カメラは、両眼カメラ、多眼カメラ、及び少なくとも1つの光軸を有する単眼カメラのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0025】
幾つかの実施例では、カメラモジュール210が有する少なくとも2つの光軸のそれぞれは、水平面に平行である。水平面に平行な少なくとも2つの光軸を有するカメラは、該水平面上の特徴物体の光学情報を取得できる。言い換えれば、移動ロボットは、水平面上の特徴物体を「見る」ことができるため、移動中に障害物の回避を実現することができる。幾つかの実施例では、カメラは、特定の俯仰角を有してもよい。従って、移動ロボットが「見る」ことができる水平面上の特徴物体は、水平面と直接接触している特徴物体を含むだけではなく、水平面と直接接触していない該カメラの視野角範囲内の他の特徴物体も含む。言い換えれば、水平面に平行な少なくとも2つの光軸を有するカメラを使用することにより、移動ロボットが移動する水平面と該カメラの最大視野角の面との間の3次元空間内の全ての特徴物体を取得することができる。ここで、該カメラの最大視野角の面は、最大視野角、最大視程、タイプ(両眼又は単眼)、数(1又は複数)に関連する。なお、本開示に係る「少なくとも2つの光軸のそれぞれが水平面に平行になる」は、少なくとも2つの光軸のそれぞれと水平面との夾角がゼロ度でなければならないことを意味しない。該夾角はゼロ度に近い他の角度であってもよく、これは通常、移動ロボットの製造プロセスで避けられない誤差が発生するからである。例えば、通常の場合は、少なくとも2つの光軸のそれぞれと水平面との夾角は−5度〜5度範囲内にある。
【0026】
幾つかの実施例では、該少なくとも2つの光軸のそれぞれは互いに平行であってもよい。該少なくとも2つの光軸のそれぞれが互いに平行である場合、両眼視差を有する少なくとも2つの画像を分析することができ、相似三角形の原理に基づいて特徴物体の奥行き情報を算出することができる。幾つかの実施例では、該少なくとも2つの光軸のそれぞれは互いに所定の角度をなしてもよく、少なくとも2つの光軸のそれぞれが互いに平行でない場合、取得された少なくとも2つの画像間に両眼視差が存在することに加えて、座標系のオフセットもある可能性がある。この場合、座標変換後の少なくとも1つの画像の座標系が他の画像の座標系と一致するように、取得された少なくとも2つの画像のうちの少なくとも1つの画像に対して座標変換を行い、座標系の少なくとも2つの画像間の両眼視差に基づいて特徴物体の奥行き情報を算出してもよい。
【0027】
測定部220は、カメラモジュール210と共にカメラメインボード20に設けられてもよい。測定部220は、レーザレーダセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、慣性測定部IMU、全地球測位システムGPS、ホイール型オドメータのうちの少なくとも1つであってもよい。幾つかの実施例では、測定部220は、カメラモジュール210と共に同一のプロセッサに接続されてもよい。
【0028】
幾つかの実施例では、測定部220は、慣性測定部IMUである。慣性測定部IMUは、物体の3軸姿勢角(又は角速度)及び加速度を測定する装置であり、物体の相対移動距離を測定し、物体の測位を行ってもよい。慣性測定部IMUとカメラモジュール210は、慣性測定部IMUとカメラモジュール210との相対位置が変わらず、測定部とカメラモジュールとが同期して動くことができるようにカメラメインボード20に共に設けられ、慣性測定部IMUとカメラモジュール210は、慣性測定部IMU及びカメラモジュール210により取得されたデータのタイムスタンプを校正、合わせすることができるように同一のシステム時間内にあってもよい。また、慣性測定部IMUの座標系からカメラモジュール210の座標系への校正方法は、両者の相対位置が変化した場合のノイズの影響を受けやすいため、同一のカメラメインボード20に設けることで、両者の座標系間の変換及び校正を回避することができ、ノイズの影響を低減させることができる。幾つかの実施例では、慣性測定部IMUは、カメラモジュール210と共に同一のプロセッサに接続されてもよい。
【0029】
幾つかの実施例では、カメラモジュール210の少なくとも2つの光軸の少なくとも1つ又は全ては、地面からの距離が約3cmである。これは、カメラが周囲の環境を認識できるようにカメラの視野角(FOV:Field of View)の要件を満たすためである。よって、カメラを高すぎたり低すぎたりすることはできなく、約3cmが最も好ましい。なお、他の実施例では、カメラモジュール210の少なくとも2つの光軸の少なくとも1つ又は全ては、地面との間の距離が3cmに限定されず、カメラの視野角の要件を満たすことができる限り、他の値に設定してもよい。
【0030】
幾つかの実施例では、シャーシ10は、カメラメインボード20を固定するためのブラケット30を含んでもよく、例えば移動ロボットの主制御チップ40などの他の素子もブラケット30に設けられてもよい。ブラケット30は、移動ロボットの移動中にカメラメインボード20上のカメラモジュール210、測定部220及び他の素子が変形せず、相対変位がないことを保証するための固定部材として機能する。一方、チップ、例えば測定部のチップ、主制御チップなどの素子が使用中に大量の熱を発生するため、ブラケット30は、固定作用を提供すると共に良好な放熱効果を達成できるように、アルミニウム合金形材などの十分な強度と良い放熱性を有する材料を採用してもよい。
【0031】
図3は本開示の例示的な実施例に係る移動ロボットのカメラモジュール20及び主制御チップ40のためのブラケット30を示す概略図である。ブラケット30は、主制御チップ40を設けるための水平部310及び水平部310に接続されている垂直部320を含み、カメラメインボード20は、垂直部320に固定されている。ブラケット30の垂直部320は、放熱グリッドを形成するようにグリッド状になってもよい。これによって、放熱効果をさらに改善することができる。例えば、垂直部320は、複数の縦向き短冊状部及び少なくとも1つの横向き短冊状部を含んでもよく、垂直部320は、該少なくとも1つの横向き短冊状部の1つを介して水平部310に接続されている。
図2に示す実施例では、垂直部320は、3つの縦向き短冊状部及び1つの横向き短冊状部を含み、「王」字形を90度だけ回転させた形状を形成する。
【0032】
幾つかの実施例では、ブラケット30の水平部310及び垂直部320は、一体化されてもよく、例えば数値制御工作機械により一体化に加工されてもよい。
【0033】
幾つかの実施例では、ブラケットの水平部は、主制御チップの放熱効果を向上させるように、グリッド状に形成されてもよい。
【0034】
幾つかの実施例では、カメラメインボード20は、ブラケット30に固定される際にカメラメインボード20が変形しないことを保証し、測定部220とカメラモジュールと210の間に相対変位がないように、ねじ接続によりブラケット30の垂直部320に固定されている。例えば、
図3に示す実施例では、該ブラケットの垂直部320には、左下隅、右下隅、及び中央上部(即ち、中央の縦向き短冊状部に位置する上部)にそれぞれ1つのねじ穴が設けられ、隅又は中央にねじを締めることでカメラメインボード20をブラケット30の垂直部320に固定する。これによって、カメラメインボード20を確実に固定することができると共に、カメラメインボード20をブラケット30に固定する際に変形することによる測定部220とカメラモジュール210との相対位置の変化を回避することができる。
【0035】
幾つかの実施例では、ブラケット30の垂直部の全体のサイズは、カメラメインボード20のサイズよりも僅かに大きくてもよく、これによって、カメラメインボード20をブラケット30の垂直部に容易に固定することができる。なお、ブラケットの水平部の全体のサイズは、それに設けられた主制御チップのサイズよりも僅かに大きくてもよく、これによって、該主制御チップをブラケットの水平部に容易に取り付けることができる。
【0036】
幾つかの実施例では、移動ロボット1は衝突防止機構60をさらに含んでもよく、衝突防止機構60は筐体50の周方向の外側に設けられている。
図1に示すように、衝突防止機構60は、衝突によるカメラモジュールの損傷を防止するために、移動ロボット1のカメラモジュールの前に設けられてもよい。
【0037】
図4は本開示の例示的な実施例に係る衝突防止機構60が取り外された移動ロボット1を示す概略図である。
図5及び
図6は本開示の例示的な実施例に係る移動ロボット1の衝突防止機構60及び筐体50をそれぞれ示す概略図である。
【0038】
図4〜
図6に示す実施例では、衝突防止機構60の内側には少なくとも1つの係合フックが設けられ、筐体50には該少なくとも1つの係合フックに対応する少なくとも1つの係合溝が設けられている。該少なくとも1つの係合フックは、衝突防止機構60が筐体50に対して前後方向に移動でき、且つ衝突防止機構60が後方の限界位置に移動した場合に衝突防止機構60とカメラモジュール210との間に隙間があるように、該少なくとも1つの係合溝内に係合されている。
【0039】
衝突防止機構60は、ロボットの進行方向にカメラモジュール210から突出するように設けられ、これによって、ロボットが進行している際に他の物体がカメラモジュール210に直接衝突することを防止することができる。
図4〜
図6に示す実施例では、筐体50の上部筐体は略円形であり、衝突防止機構60は少なくともカメラモジュール210を覆う部分的なリング状である。衝突防止機構60の上側縁には複数の上側係合フック610が設けられ、衝突防止機構60の下側縁には複数の下側係合フック620が設けられている。複数の上側係合フック610の係合フック本体は、それぞれ軸方向に沿って下方へ延在し、筐体50の上側壁に設けられている係合溝510内に係合され、複数の下側係合フック620の係合フック本体は、それぞれ径方向に沿って内側へ延在し、筐体50の周方向の側壁に設けられている係合溝520内に係合されている。
【0040】
図1に示すように、衝突防止機構60を筐体50に取り付けた後、衝突防止機構60の上側面と筐体50の上側面とは滑らかな表面を形成し、衝突防止機構60の周方向の外側面と筐体50の周方向の外側面とは滑らかな表面を形成する。
【0041】
筐体50には、該カメラモジュールに対応する周方向の位置にノッチ530が設けられてもよく、カメラモジュール210はノッチ530から突出してもよい。衝突防止機構60には、ノッチ530に対応する周方向の位置に窓630が設けられてもよく、窓630には、カメラモジュール210の視線を妨害せずに保護し、移動ロボットが他の物体と衝突する際に特定の衝撃力に耐えることができる透明レンズが取り付けられてもよい。例えば、透明レンズはアクリルレンズであってもよく、アクリル材料自体は良好な透光性及び良好な耐衝撃の機械的特性を有する。
【0042】
窓630の内稜縁及び/又は外稜縁は、カメラモジュール210の視野を遮らないように面取りされている。
【0043】
また、上述の各実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示するが、これらの付記に限定されない。
(付記1)
移動ロボットであって、
前記移動ロボットを移動させるように駆動する駆動機構と、
前記駆動機構を取り付けるためのシャーシと、
外部環境の画像を取得するためのカメラモジュールが設けられているカメラメインボードと、を含み、
前記カメラモジュールは、少なくとも2つの光軸を有し、
前記カメラメインボードは、前記少なくとも2つの光軸のそれぞれが水平面に平行になるように前記シャーシに設けられている、移動ロボット。
(付記2)
前記カメラメインボードに設けられている測定部をさらに含む、付記1に記載の移動ロボット。
(付記3)
前記カメラモジュールは、両眼モジュール、多眼モジュール、及び少なくとも2つの光軸を有する単眼モジュールのうちの少なくとも1つである、付記1に記載の移動ロボット。
(付記4)
前記シャーシは、放熱材料からなるブラケットを含み、
前記ブラケットは、主制御チップを設けるための水平部、及び前記水平部に接続されている垂直部を含み、
前記カメラメインボードは、前記垂直部に固定されている、付記1に記載の移動ロボット。
(付記5)
前記垂直部は、グリッド状になっている、付記4に記載の移動ロボット。
(付記6)
前記垂直部は、複数の縦向き短冊状部、及び少なくとも1つの横向き短冊状部を含み、
前記垂直部は、前記少なくとも1つの横向き短冊状部の1つを介して前記水平部に接続されている、付記5に記載の移動ロボット。
(付記7)
前記水平部は、グリッド状になっている、付記4乃至6の何れかに記載の移動ロボット。
(付記8)
筐体と、
前記筐体の周方向の外側に設けられている衝突防止機構と、をさらに含み、
前記衝突防止機構の内側には、少なくとも1つの係合フックが設けられ、
前記筐体には、前記少なくとも1つの係合フックに対応する少なくとも1つの係合溝が設けられ、
前記少なくとも1つの係合フックは、前記衝突防止機構が前記筐体に対して前後方向に移動でき、且つ前記衝突防止機構が後方の限界位置に移動した場合に前記衝突防止機構と前記カメラモジュールとの間に隙間があるように、前記少なくとも1つの係合溝内に係合されている、付記1に記載の移動ロボット。
(付記9)
前記少なくとも1つの係合フックは、前記衝突防止機構の上側縁に設けられている複数の上側係合フック、及び前記衝突防止機構の下側縁に設けられている複数の下側係合フックを含み、
前記複数の上側係合フックの係合フック本体は、それぞれ軸方向に沿って下方へ延在し、前記筐体の上側壁に設けられている第1係合溝内に係合され、
前記複数の下側係合フックの係合フック本体は、それぞれ径方向に沿って内側へ延在し、前記筐体の周方向の側壁に設けられている第2係合溝内に係合されている、付記8に記載の移動ロボット。
(付記10)
前記衝突防止機構は、ロボットの進行方向に前記カメラモジュールから突出するように設けられている、付記8に記載の移動ロボット。
(付記11)
前記筐体には、前記カメラモジュールに対応する周方向の位置にノッチが設けられ、
前記衝突防止機構には、前記ノッチに対応する周方向の位置に窓が設けられ、
前記窓には、透明レンズが取り付けられている、付記8に記載の移動ロボット。
(付記12)
前記窓の内稜縁及び/又は外稜縁は、面取りされている、付記11に記載の移動ロボット。
【0044】
図面を参照しながら本開示の実施形態又は実施例を説明したが、上述した方法、システム及び装置は例示的な実施形態又は実施例に過ぎず、本発明の範囲はこれらの実施形態又は実施例に制限されず、添付の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定される。実施形態又は実施例における各要素は、省略されてもよく、それらと同等の要素によって置き換えられてもよい。また、本開示に記載されているものとは異なる順序でステップを実行してもよい。さらに、実施形態又は実施例の各要素を様々な方法で組み合わせてもよい。なお、技術の進化に伴い、本明細書で説明されている要素は本開示の後に現れる同等の要素によって置き換えられてもよい。