(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のヒンジ部が、ねじ付きワッシャーを中に受容するためのシリンダーを備え、前記第2のヒンジ部が、ピンを中に受容するためのシリンダーを備える、請求項1に記載の脊髄システム。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の他の態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、及び同様な参照番号が類似のまたは同一の要素を特定する添付図面からより完全に明白になるであろう。
【
図1】脊柱に沿って個々の脊椎に取り付けられた静的椎弓板プレートアセンブリの複数の実施形態の斜視図である。
【
図2】例示の実施形態による静的椎弓板プレートアセンブリの平面図である。
【
図3】アーチ形に屈曲された
図2に示す椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図4】
図2に示す椎弓板プレートアセンブリで使用するための固定部材の例示の実施形態の平面図である。
【
図5】
図2に示す椎弓板プレートアセンブリで使用するための固定部材の代替的な例示の実施形態の平面図である。
【
図6】
図2に示す椎弓板プレートアセンブリで使用するための固定部材の別の代替的な例示の実施形態の平面図である。
【
図7】
図2に示す椎弓板プレートアセンブリで使用するための固定部材の更に別の代替的な例示の実施形態の平面図である。
【
図8】代替的な例示の実施形態による、静的椎弓板プレートアセンブリの平面図である。
【
図9】アーチ形に屈曲された
図8に示す椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図10】
図2に示す椎弓板プレートアセンブリで使用するための固定部材の更に別の代替的な例示の実施形態の平面図である。
【
図11】
図9に示す椎弓板プレートアセンブリの、多軸ねじがその両端を通して挿入された状態の斜視図である。
【
図12】
図8に示す椎弓板プレートアセンブリの接続端の底面立面図である。
【
図12A】
図12に示す椎弓板プレートアセンブリの接続端の断面図である。
【
図13】別の代替的な例示の実施形態による、静的椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図14】屈曲され、より小さな曲げ半径を提供した、
図13に示す椎弓板プレートアセンブリの側面立面図である。
【
図15】
図13に示す椎弓板プレートアセンブリの接続部の拡大斜視図である。
【
図16】脊柱に沿って個々の脊椎に取り付けられた調整可能な椎弓板プレートアセンブリの複数の代替実施形態の斜視図である。
【
図17】更に別の代替的な例示の実施形態による、椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図18】
図17に示した椎弓板プレートアセンブリの断面図である。
【
図19】
図17に示した椎弓板プレートアセンブリの平面図である。
【
図20】
図17に示した椎弓板プレートアセンブリの側面立面図である。
【
図21】
図17に示した椎弓板プレートアセンブリの自由端の側面立面図である。
【
図22】
図21に示した椎弓板プレートアセンブリの自由端で使用される足部の例示の実施形態の斜視図である。
【
図23】
図17で示した椎弓板プレートアセンブリの、
図22で示した足部が取り付けられた状態の斜視図である。
【
図24】
図23に示した足部を有する椎弓板プレートアセンブリの自由端の拡大斜視図である。
【
図25】
図21に示した椎弓板プレートアセンブリの自由端で使用するための足部の予め形成された代替的実施形態の平面図である。
【
図26】
図25に示した完全に形成された足部の側面立面図である。
【
図27】更に別の代替的な例示の実施形態による椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図28】
図27に示した椎弓板プレートアセンブリの断面図である。
【
図29】拡張状態で示した、
図27に示した椎弓板プレートアセンブリの平面図である。
【
図30】圧縮状態で示した、
図27に示した椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図31】
図27で示した椎弓板プレートアセンブリで使用するための足部の斜視図である。
【
図32】
図27に示した椎弓板プレートアセンブリに部分的に挿入された、
図31に示した足部の断面図である。
【
図33】
図27に示した椎弓板プレートアセンブリに完全に挿入された、
図31に示した足部の断面図である。
【
図34】椎弓板プレートアセンブリが拡張状態にある、別の代替的な例示の実施形態による調整可能な椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図35】椎弓板プレートアセンブリが収縮状態にある、
図34に示した椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図36】椎弓板プレートアセンブリが圧縮状態にある、更に別の代替的な例示の実施形態による調整可能な椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図37】椎弓板プレートアセンブリが拡張状態にある、
図36に示した椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図38】
図36に示した椎弓板プレートアセンブリの平面図である。
【
図39】
図36で示した椎弓板プレートアセンブリで使用するための足部の斜視図である。
【
図40】
図36に示した椎弓板プレートアセンブリの、足部が非係止状態にある、
図39に示した足部と共に示した断面図である。
【
図41】
図36に示した椎弓板プレートアセンブリの、足部が係止状態にある、
図39に示した足部と共に示した断面図である。
【
図42】脊柱に沿って個々の脊椎に取り付けられた同種移植片椎弓板プレートアセンブリの複数の代替的な実施形態の斜視図である。
【
図43】例示の実施形態による同種移植片椎弓板プレートアセンブリの斜視図である。
【
図44】
図43に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリを作製するために使用される大腿骨部分の断面図である。
【
図45】
図43に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの自由端の側面立面図である。
【
図46】
図43に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの平面図である。
【
図47】同種移植片椎弓板プレートアセンブリの代替的な実施形態を作製するために使用される大腿骨部分の断面図である。
【
図48】
図47に示した大腿骨から形成された同種移植片椎弓板プレートアセンブリの代替的な実施形態の斜視図である。
【
図49】
図48に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの第1の断面図である。
【
図50】第1の固定ピンを示す、
図48に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの第2の断面図である。
【
図51】第2の固定ピンを示す、
図48に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの第3の断面図である。
【
図52】
図43に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの側面立面図である。
【
図53】
図43に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの自由端の、
図22に示した足部が挿入された状態の斜視図である。
【
図54】同種移植片椎弓板プレートアセンブリの代替的な実施形態の自由淡の側面立面図である。
【
図55】
図54に示した同種移植片椎弓板プレートアセンブリの自由端の、足部がそれに取り付けられた状態の斜視図である。
【
図56】いくつかの実施形態による、代替的なヒンジ付きの椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。
【
図57】
図56のヒンジ付きの椎弓板プレートアセンブリの分解図である。
【
図58】いくつかの実施形態による、スペーサーが最初の係合段階にある、
図56のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの一部の大写し図である。
【
図59】いくつかの実施形態による、スペーサーが取り付けられた状態の、
図56のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの一部の大写し図である。
【
図60】いくつかの実施形態による、脊椎に取り付けられた
図56のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの図である。
【
図61】いくつかの実施形態による、骨に取り付けられた一連の代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。
【
図62A】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図62B】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図63A】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図63B】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図63C】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図63D】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図64A】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図64B】いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの種々の図である。
【
図65A】いくつかの実施形態による、代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの骨への取り付けを示す連続図である。
【
図65B】いくつかの実施形態による、代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの骨への取り付けを示す連続図である。
【
図65C】いくつかの実施形態による、代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの骨への取り付けを示す連続図である。
【
図66】いくつかの実施形態による、一連の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。
【
図67】中に挿入された骨ねじを有する同種移植片椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。
【
図68】中に挿入された多軸骨ねじを有する同種移植片椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。
【
図69】
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの側面図である。
【
図70A】
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの、それが身体から取り除かれている異なる正面図である。
【
図70B】
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの、それが身体から取り除かれている異なる正面図である。
【
図71A】
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの、それが身体から取り除かれている異なる側面図である。
【
図71B】
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの、それが身体から取り除かれている異なる側面図である。
【
図72A】椎孔を機械により開放させるプロセスにおける
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの異なる図である。
【
図72B】椎孔を機械により開放させるプロセスにおける
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの異なる図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面において、類似する番号は全図を通して類似する要素を示す。特定の用語は、本明細書において便宜上使用されているに過ぎず、本発明を限定するものと取られるべきではない。用語は、具体的に言及された単語、それらの派生語、及び同様に重要な単語を含む。「左右側の(lateral)」という用語は、患者の左または右方向において脊椎の中心(例えば、棘突起)から離れる方向を意味するように意図され、「後部の(posterior)」という用語は、患者の後方向の脊椎の中心から離れる方向を意味するよう意図され、また「前部の(anterior)」という用語は、患者の前方向の脊椎の中心から離れる方向を意味するように意図される。「約」という用語は、物理的寸法で使用され、このような寸法に起因する値は、所定の寸法値の+/−20%である。例として「約10ミリメートル」は、8ミリメートル〜12ミリメートルの範囲を意味するように意図される。
【0015】
以下に例証される実施形態は、網羅的であることまたは開示された形に本発明を厳密に限定することを意図するものではない。これらの実施形態は、本発明の原理及びその応用ならびに実践的な使用をよく説明するために、また当業者が本発明を有効に利用することを可能にするために選択かつ記述されている。
【0016】
本明細書の「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への言及は、実施形態に関連付けて記載される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。明細書の各所における成句「一実施形態において」の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すとは限らず、別のまたは代替実施形態が必ずしも他の実施形態と相互排他的であるものでもない。同じことが、「実装形態(implementation)」という用語にも当てはまる。
【0017】
本出願で使用される場合、「例示の(exemplary)」という単語は、例、事例、または例証として機能することを意味するように本明細書で使用される。「例示」として本明細書に記載される任意の態様または設計は、必ずしも他の態様または設計を超えて好ましくもしくは有利であるものとして解釈されるものではない。むしろ、この単語の使用は、具体的な様式で概念を示すように意図される。
【0018】
更に、「または(or)」という用語は、排他的な「または」よりはむしろ包括的な「または」を意味するよう意図される。すなわち、別段の定めがない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを使用する」とは、自然な包括的な置換のいずれかを意味するように意図される。すなわち、XがAを使用するのであれば、XがBを使用するのであれば、またはXがAとBの両方を使用するのであれば、「XはAまたはBを使用する」は、前述の事例のいずれかのもとで満たされる。加えて、本出願及び添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」及び「an」は、特に指定のない限り、または単数形に向けられていることが文脈上から明らかでない限り、一般的に、「1つ以上」を意味するように解釈されるべきである。
【0019】
特に明記しない限り、各数値及び範囲は、あたかも単語「約」または「およそ」が、数値または範囲の値の前におかれているように、近似値として解釈されるべきである。
【0020】
請求項における図番号及び/または図参照符号の使用は、請求項の解釈を容易にするために、主張される主題の1つ以上の可能な実施形態を特定するよう意図される。このような使用は、これら請求項の範囲を対応する図に示される実施形態に必ずしも限定するものとして解釈されるべきではない。
【0021】
本明細書に記載される例示の方法のステップは、必ずしも記載された順序で行われる必要がないことが理解されるべきであり、このような方法のステップの順序は、単位例示に過ぎないと理解されるべきである。同様に、追加のステップがこのような方法で含まれてもよく、またある特定のステップが、本発明の様々な実施形態と一致した方法において省略または組み合わされてもよい。
【0022】
以下の方法請求項において、もしあるとすれば要素が特定の順序で列挙されているが、請求項の記載が、これらの要素の一部または全てを実装するために特定の順序を暗示しない限り、これらの要素は、この特定の順序で実装されることを限定されるように意図されない。
【0023】
本開示は、椎弓切除術後に椎弓板プレートの支持を提供するように使用することができる椎弓板プレートの実施形態を提供する。
図1は、患者の脊椎50または脊椎50(複数)、例えば、椎弓切除術によって露出された脊髄の後部などに固定されている静的椎弓板プレートアセンブリ100、200、300の異なる実施形態を示す。椎弓板プレートアセンブリ100、200、300は、例えば、締結具または椎弓根スクリュー(pedicle screw)で固定されてもよい。
【0024】
静的椎弓板プレートは、頚椎及び腰椎症例における椎弓切除術後に椎弓板プレート支持体として用いることができ、動きを保つための独立型の用途で、または従来のCTまたはMCSシステムと共に癒着を促進することを補助する用途で使用することができる。椎弓板プレートの第1の目的は、後部テンションバンドを修復するための椎弓切除術後に、脊柱を保護すること、及び筋肉のための構造及び付着点を提供することである。静的椎弓板プレートの第2の用途は、より難しい椎アーチ形成処置と同様な結果を伴って脊柱の直接的除圧を容易に達成するための別の選択肢を提供すること、及び美容上の目的で、患者の後部外形を修復することである。椎弓板プレートを使用する前に、外科医は、典型的な椎弓切除術を行う。椎弓板プレートは、その後患者の脊髄に迅速に取り付けることができる。
【0025】
静的椎弓板プレートアセンブリ100、200、300のアーチ形は、
図1に示すように、外側塊に接続する後部要素(C3〜L5)に取って代わる。アセンブリ100、200、300は、患者の特定の解剖学的構造と一致するために様々なサイズで提供することができる。特定の独立型の用途については、以下に論議されるように、アセンブリ100、200、300は、患者の解剖学的構造に応じて、楕円形の隣接する一列になった穴、ならびに取って代わられるウェブ部分を有することができる。更に、注入例については、アセンブリ100、200、300には、頚椎及び腰椎部分の両方のための、ならびにロッド間接続のための多軸ねじ穴を備えることができる。
【0026】
図2〜4に示す一実施形態によれば、椎弓板プレートアセンブリ100(「アセンブリ100」)は、第1の自由端104、第1の自由端104から離れて配設された第2の自由端106、及び第1の自由端104と第2の自由端106との間に配設された後部108を有する概ね細長い本体102を含むことができる。例示の実施形態において、本体102は、例えば、工業用純チタンなどの生体適合性金属から構築することが可能であるが、当業者であれば、本体102が他の生体適合性材料から同じように構築することができることを認識するであろう。チタンは、これが組織の上方成長のために良好であることが示されているために、望ましい材料とすることができる。その結果、筋肉はアセンブリ100に再付着し、後部テンションバンドを再び形作り、また頚椎または腰椎前弯を維持することに役立つことができる。本体102は、
図2に示すようにフラットシートとして形成され、次いで、
図3に示すように、特定の患者の解剖学的構造に応じて、所望される通りにアーチ状または湾曲形状に曲げられることができる。
【0027】
後部108を有する本体102は、長手方向軸110に沿って延びる。後部108はまた、長手方向軸に平行、かつ互いに平行な、第1の自由端104と第2の自由端106との間で直線状に延びる側縁112、114を有する。
【0028】
更に、本体102の後部108は、より強固な固定のために、筋肉(図示せず)をアセンブリ100に外科的に取り付けるための縫合線穴として使用することができる、第1の自由端104と第2の自由端106との間に配設された複数の貫通開口部、または「窓」116を含む。あるいは窓116は、移植材料(図示せず)を、アセンブリ100を通して適用するために使用することができ、なお更に、窓116は、患者への挿入後に、骨のそれらを通しての成長を可能にするために使用することができる。窓116の追加の利点は、手術中に、外科医が頚椎及び腰椎を見ることを可能にすることである。
【0029】
第1の固定部118は、第1の自由端104に接続され、本体102から離れて延びる。同様に、第2の固定部120は、第2の自由端106に接続され、本体102から離れて延びる。第1の固定部118及び第2の固定部120のそれぞれは、例えば
図1に示すねじ60などの固定部材が、それを通って延びて第1の固定部118及び第2の固定部120のそれぞれを脊椎50に固定することを可能にする(例えば、外側塊において)ようにサイズ調整された、その中に形成された開口部122を含む。固定部118、120は、それぞれ、第1の自由端104及び第2の自由端106に固着している固定足部の形態とすることができる。
【0030】
アセンブリ100を脊椎50に固定するために、固定部の異なる実施形態を提供することができる。異なる実施形態は、患者の解剖学的構造に基づいて選択することができる異なる構成を提供する。
【0031】
固定部の例示の実施形態を
図4〜7に示す。
図2〜4に示した固定部118、120は、それぞれ、軸110を横断する軸124に沿って延びる2つの隣接する概ね円形の開口部122を提供する。開口部122は、固定部118、120のいかなる長手方向または左右側の調整もすることなく、ねじ60を受容するようにサイズ調整されている。
【0032】
図5は、長手方向軸110と同軸に延びる2つの隣接する概ね円形の開口部132を有する固定部130を示す。開口部122と同様に、開口部132は、固定部130のいかなる長手方向または左右側の調整もすることなく、ねじ60を受容するようにサイズ調整されている。
【0033】
図6は、多軸小ねじ62(
図1に図示)を受容するようにサイズ調整された単一の開口部142を有する固定部140の代替的な実施形態を示す。
図7は、多軸大ねじ(図示せず)を受容するようにサイズ調整された単一の開口部152を有する固定部150の更に別の代替的な実施形態を示す。
【0034】
図2及び3に戻って参照すると、アセンブリ100が金属、または他の可鍛性材料から構築されている例示の実施形態において、アセンブリ100は、フラットシートから加工されることが可能であり、その後、後部108は、必要に応じて患者の後部解剖学的構造に一致させるために、
図2に示した直線形態から
図3に示したアーチ形の屈曲形態に曲げることができる。
【0035】
ほとんどの場合、温存された後部アーチが空間を塞いでいる状態において上述した直線状アセンブリ100を使用することができるが、空間を除圧しまた既存の後部アーチ部分を避けるために角度をなす椎弓板プレートを使用するが可能である。その結果、
図1、8、及び9に示す静的椎弓板アセンブリ200(「アセンブリ200」)の代替的な実施形態において、上記アセンブリ100で示したような直線状縁部112、114を有する代わりに、アセンブリ200の後部208は、最初は平面状に延び(
図8に図示)、両方が延びて第1の自由端204と第2の自由端206との間で円弧状部を形成する第1の縁部212及び第2の縁部214を有する細長い部材であり、これは、アセンブリ200が
図1及び9に示した状態に曲げられるとき、角度をなしたアセンブリ200をもたらす。アセンブリ200は、温存された後部アーチが、アセンブリ100の設置を妨害する患者で使用することができる。
【0036】
図8及び9において、アセンブリ200は、
図4に示したような固定部120を有するものとして示されているが、アセンブリ200(ならびにアセンブリ100)は、挿入する外科医の所望される通りに、または必要に応じて、アセンブリ200またはアセンブリ100の左右側の調整を可能にする概ね楕円形の開口部222を組み込む、
図1及び10に示すような固定部220を有することができる。更に、アセンブリ200は、
図10に示すような固定部220を組み込むが、当業者であれば、アセンブリ100及びアセンブリ200の両方が、
図4〜10に示した固定部のいずれかを組み込むことが可能であることを認識するであろう。例えば、
図11は、多軸ねじ62と共に使用されるアセンブリ200を示す。
【0037】
例として固定部120を使用する
図12に示すように、上述した第1及び第2の固定部のそれぞれは、固定部120の底面158から外側に延びる畝部160を含むことができる。各畝部130は、第1の固定足部及び第2の固定足部を脊椎50中に閉じ込めるように適合される。畝部160は、特定のアセンブリ100、200を脊椎50内に閉じ込めることを助けるために、ねじ配置及び4つの固定ポスト−ねじ配置の前に内部固定を補助するように使用される。このような特徴は、アセンブリ100、200が脊椎50の骨に沈み込むことを、またより強固な固定のために、アセンブリ100、200と骨の表面との間の癒着を促進することを可能にする。
【0038】
畝部160は、
図12において、概ね固定部の外周に沿っているものとして示されているが、当業者であれば、畝部160が、底面158に沿ってどこにでも位置することも可能であり、別個の畝部に分割されることができるか、または図示するように単一の畝部160とすることもできることを認識するであろう。
【0039】
図1に戻って参照し、ならびに
図13〜15を参照すると、椎弓板プレートアセンブリ300(「アセンブリ300」)は、隣接する脊椎50を互いに癒着させるために、ロッド64及び多軸ねじ62と共に使用することができる。アセンブリ300は、
図13に示すように、僅かな屈曲または曲率を有する本体302を備えることができる。あるいは、本体302は、特定の患者の解剖学的構造に応じて、
図14に示すように、より顕著な屈曲または曲率を有することができる。
【0040】
アセンブリ300は、それぞれが本体302から離れて延びる第1の自由端304及び第2の自由端306を含むと同時に、固定部材308は、第1の端部304から外側に延び、また固定部材310は、第2の端部306から外側に延びる。各固定部材308、310は、アセンブリ300をロッド64に固定するためのねじ314に対応する、それらを通って延びるねじ付き穴312を有する。固定部318、320は、それぞれ、固定部材308、310の下に延び、ロッド64を、それぞれ固定部318と固定部材308との間に、ならびに固定部320と固定部材310との間に保持することに役立つ。
【0041】
上述したような静的椎弓板アセンブリ100、200、300に加えて、
図16は、椎弓切除術後に椎弓板支持体として使用することができる調整可能な椎弓板アセンブリ400、400’、500、600を示す。上述した静的椎弓板アセンブリ100、200、300と同様に、調整可能な椎弓板アセンブリ400、400’、500、600は、例えば、チタンなどの生体適合性金属から構築され、後部要素(C3〜L5)に取って代わるためにアーチ形を有する。調整可能な椎弓板アセンブリ400、500、600は、調整可能な本体、ならびに各アセンブリ400、500、600の自由端に摺動挿入される調整可能な固定足部を有し、これにより、本体及び固定足部は、両方共に患者の解剖学的構造に従って調製することができる。椎弓板アセンブリ400、500、600は、固定足部から分離して提供されてもよく、または代替的に、足部と予め組み立てられてもよい。調整可能な椎弓板アセンブリは、特定の患者の解剖学的構造と一致するように様々なサイズに調整することができる。
【0042】
図17〜19に示す調整可能な椎弓板アセンブリ400(「アセンブリ400」)は、第1の自由端404、第2の自由端406、及び第1の自由端404と第2の自由端406との間に延びる後部408を有する概ねU字形状の本体402を有する。後部408は、概ね中空の第1の部分410及び概ね中空の第2の部分412を備える。例示の実施形態において、第1の部分410は、雌コネクタ414を備え、第2の部分412は、雌コネクタ414に連結された雄コネクタ416を備える。ピボット止めねじ418(
図20に詳細に図示)は、雄コネクタ416を雌コネクタ414に枢動可能に連結し、患者のニーズに従って、雌コネクタ414の雄コネクタ416に対する調整を可能にする。
【0043】
止めねじ418は、雌コネクタ414にねじ込まれるねじ付き端部419を含み、止めねじ418を締めて雌コネクタ414を雄コネクタ416に対して押すことによって、アセンブリ400が特定の所望の幅で係止されることを可能にし、アセンブリ400を所定の位置に係止する。任意に、ねじ切り止めねじ418の代わりに、ねじなしピン(図示せず)が、雌コネクタ414を雄コネクタ416にヒンジ式に連結するために使用することができるが、アセンブリ400を所望の幅で係止するための能力はない。
【0044】
図20を参照すると、ねじ418は、中空の本体420と、本体420を通って延びる複数の貫通開口部424、426とを含む。本体420の中空の特徴は、アセンブリ400をその挿入された状態で固定するために、骨が開口部424、426を通って本体420の中に成長することを可能にする。
【0045】
特に
図19を参照すると、第1の部分410及び第2の部分412のそれぞれは、移植片材料(図示せず)を第1の部分410及び第2の部分412のそれぞれに挿入するために用いることができる少なくとも1つの移植片用窓424を含む。更に、第1の部分410及び第2の部分412のそれぞれは、外科医がより強固な固定のために筋肉(図示せず)をアセンブリ400に縫い合わせることを可能にするために、その中に形成された少なくとも1つの縫合線穴426を含む。このような追加の固定は、後部テンションバンドを修復することを助けるために筋肉の再付着の助けとなり得る。
【0046】
図17、18、及び21を参照すると、第1の自由端404は、後壁432と、後壁432から左右側に延びる第1の側壁434とを有する第1の脚部430を含む。後壁432は、後部408から離れて突出する拡張部433を含む。拡張部433は、移植を行う外科医が適切なアセンブリ400をサイズ調整し、またアセンブリ400の配置を強化させるために患者の左右側の塊に突き当たることを可能にする。
【0047】
第1の側壁434は、その中に形成された第1の係止スロット436を含む。同様に、第2の側壁438は、後壁432から左右側にかつ第1の側壁434に対して平行に延びる。第2の側壁438は、その中に形成された第2の係止スロット440を有する。第1の脚部430もまた、窓444がその中に形成された前壁442を含む。窓444は、移植を行う外科医が、異なる足部が必要な場合に、足部450を係止解除することを可能にする。
【0048】
後壁432、第1及び第2の側壁434、438、ならびに前壁442は、一緒になって、調整可能な足部450が挿入され得る、
図21に示すようなスロット446などの受容部を画定する。それに対応して、アセンブリ400は、第1の自由端404及び第2の自由端406のそれぞれに固定可能である一対の調整可能な足部450を含み、これにより、固定足部450は、
図16に示すように、それぞれが脊椎50に固定されるように適合される。
【0049】
例示の実施形態において、
図22を参照すると、足部450は、スロット446中に摺動的に固定するようにサイズ調整されたタブ454を有する平らな第1の端部452を含む。第1の端部452は、その対向する側から外側に延びる翼部456を更に備える。各翼部456は、それぞれ、第1及び第2の係止スロット436、440中に延びるように適合される。第1の端部452は、各翼部456に近接するリリーフ458を備え、これにより、第1の端部452が係止スロット436、440に挿入されると、リリーフ458は、翼部456がスロット436、440に挿入可能であるように、翼部456をリリーフ458に対して付勢させる。各リリーフ458は、翼部456に可撓性をもたらすために開放型頂部を有する。各翼部456が対応の係止スロット436、440に係合するとき、各リリーフ458は、各々の対応の翼部456をその対応の係止スロット436、440に付勢し、
図23及び24に示しように、足部450を第1の脚部404及び第2の脚部406に取り外し可能に固定する。足部450は、取り外し用工具(図示せず)を係止スロット436、440中に挿入し、翼部456を互いに内側に付勢させ、次いで、足部450をスロット446から外側に摺動させることによって、アセンブリ400から取り外すことができる。
【0050】
足部450はまた、その中に形成された開口部462を有する第2の端部460を含む。開口部462は、固定部材60が足部450を脊椎50に固定するように、固定部材60(
図16に図示)がそれを通って延びることを可能にするようにサイズ調整されている。
【0051】
例示の実施形態において、足部450は、特定の患者の解剖学的構造に応じて、第1の端部452が第2の端部460に対して屈曲することを可能にする、例えばチタンなどの可鍛性の生体適合性材料から構築される。一例に過ぎないが、足部450は、概ね平坦な部材として最初に製造することができ、
図22に示すように、アセンブリ400に設置される前に、第1の端部452は、第2の端部460に対して約90°の角度で屈曲することができる。
【0052】
図25及び26に示すように、足部450に類似する足部450’を、足部450の代わりにアセンブリ400に備えることができる。足部450’は、足部450の開放リリーフ部458の代わりに閉鎖リリーフ部458’を有し、多軸ねじ(図示せず)に対応するために第2の端部460’において細長い開口部462’も含む。足部450’は、足部450に関して上述されたものと同様な方法でアセンブリ400におけるスロット446に挿入することができる。
【0053】
調整可能な椎弓板プレートアセンブリ500(「アセンブリ500」)の代替的な実施形態を
図27〜33に示す。アセンブリ500は、第1の自由端404、第2の自由端506、及び第1の自由端504と第2の自由端506との間に延びる後部508を有する概ねU字形状の本体502を有する。後部508は、概ね中空の第1の部分510と概ね中空の第2の部分512とを備える。例示の実施形態において、第1の部分510は、細長いスロット515を有する雄コネクタ514を備え、第2の部分512は、概ね円形状のスロット517を有する雌コネクタ516を備える。雄コネクタ514の底面は、リブ519を含む。雄コネクタ514は、雌コネクタ516内に摺動可能に挿入することができる。止めねじ518は、概ね円形状のスロット517及び細長いスロット515を通って挿入され、雄コネクタ514を雌コネクタ516に摺動的に連結する。細長いスロット515は、患者のニーズに応じて、雌コネクタ516の雄コネクタ514に対する左右側の調整を可能にする。ナット520は、雄コネクタ514を雌コネクタ516に固定するために、止めねじ518をスロット515、517内に固定する。ナット520の上面は、雄コネクタ514を雌コネクタ516に固定するために、雄コネクタ514上のリブ519に係合するリブ521を含む。
図27は、第2の部分512から外部に延びる雄コネクタ514を有するアセンブリ500を示すが、これに対して
図30は、第1の部分510に圧しつけられた第2の部分512を示す。
【0054】
第1の部分510及び第2の部分512のそれぞれは、より強固な固定のために、筋肉をアセンブリ500に縫合する選択肢を外科医に提供するために用いられる少なくとも1つの縫合線及び可視化窓522を含む。この追加の固定は、患者の後部テンションバンドを修復することを助けるために筋肉の再付着の助けとなり得る。
【0055】
第1の自由端504及び第2の自由端506のそれぞれは、調整可能な足部532をそれに固定するための、それを通って延びる前開口部と対向する後開口部とを有する貫通路530を含む。
図27〜29に示すように、
図5に示した固定部130と同様に、
図16に示すように、足部532を脊椎50(例えば、左右側塊)に固定するために、ねじ60用の2つの隣接する概ね円形状の開口部534、536が、各足部532に設けられている。
【0056】
図31を参照すると、各足部532は、それぞれ第1の自由端504及び第2の自由端506に挿入される概ね球状の多軸ヘッド540の形態の挿入部材を含む。多軸ヘッド540は、40°の円錐角形成を可能にし、アセンブリ500を任意の方向に最大20°まで曲がることを可能にし、これが、自由端504、506のそれぞれに対する足部532の無限の調整をもたらす。
図32、33を参照すると、通路530の前端541は、ヘッド540及びサドル544を受容するクランプ部分542から構成される固定装置を含む。サドル544は、クランプ部分542の後方上部に配設され、クランプ部分542をヘッド540の上部に固定するために、止めねじ546などの係止部材による楔として用いられる。通路530の後端548は、止めねじ546との係合のためにねじ切りされている。
図32に示すような非係止状態において、サドル544は、クランプ部分542から離間配置され、球状ヘッド540がクランプ542内で回転することを可能にする。
図33に示すような係止状態においては、止めねじ546は、回転されて前方に延び、サドル544をクランプ542に対して付勢し、これが次に、クランプ部分542をヘッド540上に締め、これによって、球状ヘッド540をクランプ部分542内に固定し、足部532を定位置に係止する。
【0057】
図27及び28において、アセンブリ500は、足部532と共に用いられるものとして示されているが、当業者であれば、足部532が、僅かな修正によって、
図34及び35の修正アセンブリ400’において足部532を備えることなく示されるようなアセンブリ400と共に使用できることを認識するであろう。アセンブリ400’は、多軸足部532の利点をなお維持しつつ、第1の部分410’を止めねじ418の周りで第1の部分412’に対して枢動させる能力を提供する。
【0058】
調整可能な椎弓板プレートアセンブリ600(「アセンブリ600」)の代替的な実施形態を、
図36〜41に示す。アセンブリ600は、それによって供与される除圧の量を調整する能力を提供する。アセンブリ600の調整性は、外科医がアセンブリ600の前後の高さを自由に調整してアセンブリ600を定位置に係止するか、または除圧を制御するためにアセンブリ604の高さを連続的に上昇させることのいずれかを可能にする。アセンブリ600は、上述した調整可能なアセンブリ400、500と同様に、独立型または癒着型構築物で使用することができる。
【0059】
アセンブリ600は、第1の脚部604、第2の脚部606、及び第1の脚部604と第2の脚部606とを連結する後部608を有する「U字形の」本体602を含む。具体的には
図38を参照すると、後部608は、筋肉の固定を増強させるために外科医が局所筋肉をアセンブリ600に縫合することを可能にする、その中に形成された複数の可視化及び縫合線窓610を含み、これは、筋肉のアセンブリ600への再付着を促進して、患者の後部テンションバンドの形成を助けることができる。
【0060】
図37及び40〜41を参照すると、第1の脚部604及び第2の脚部606のそれぞれは、前開口部622と対向する後開口部624とを有する概ね矩形の貫通路620を備える。回転固定、または係止部材630は、第1の脚部604上の矩形の貫通路620から左右側に延び、調整可能な足部604を第1の脚部604に取り外し可能に固定するために用いられる。同様に、係止部材630は、調整可能な足部642を第2の脚部606に固定するために用いられる。貫通路620及び係止部材630は、アセンブリ600の後部高さを
図36に示す圧縮位置と、
図37に示す拡張位置との間で調整するように長手方向に調整することができる調整可能な足部640、642を支持かつ固定するために用いられる。
【0061】
図36及び37に示すように、
図4及び
図5に示した固定部に類似する2つの異なる固定配置を有する足部640、642は、それぞれ、特定の患者の脊椎50の配置に応じて、所望される通りに、アセンブリ600に提供することができる。角足部640、642の本体602に対する連結部は同じであり、第1の足部640に関して以下に記載されるであろう。足部640、642は、外科医が特定の患者の解剖学的構造に適するように最適に除圧すことを可能にするために、互いに独立して調整することができる。
【0062】
図39に示すように、第1の足部640は、貫通路620内に挿入可能である舌部650を含む。舌部650は、複数の左右側に面するリブ652を含み、これにより、係止部材630が、リブ652に回転可能に係合し、第1の足部640を第1の脚部604に固定する。
【0063】
図40及び41を参照すると、固定部材630は、
図41に示す舌部650の左右側に面するリブ652に係合するように適合されるアーチ形のリブ部分632と、
図40に示すリブ652から固定部材630を係合解除するように適合されるアーチ形のリブ部分632に隣接した平らな部分634とを有する。
【0064】
個別の高さ調整を可能にする直線状のリブ652が示されているが、当業者であれば、直線状のリブ52の代わりに、連続的拡張を提供するためにウォームギアドライブをもたらすアングルリブ(図示せず)を備えることも可能であることを認識するであろう。
【0065】
第1の脚部604は、貫通路620の中に延びる下唇部662を備えた、その中に形成された横窓660を有する。舌部650は、横窓660の中に付勢されるように適合される係止部材654を含む。例えばばねなどの付勢部材656は、係止部材654を舌部650から外側に付勢する。舌部650が、前開口部622から後開口部624に向かって貫通路620に挿入されると、係止部材654が下唇部662を通過するとき、付勢部材656は、係止部材654を横窓660の中に付勢する。下唇部662は、このとき、舌部650が第1の脚部604に対して前方に移動可能であることを防止し、舌部650を第1の脚部604内に固定的に保持する。舌部650を脚部604から取り外すことが望ましいという場合には、係止部材654は、横窓660を通って手動で押し下げられ、取り外しのために下唇部662を乗り越えることができる。
【0066】
後部608は、第1の脚部604及び第2の脚部606を、それぞれ各足部640、642の舌部650に沿って摺動させることによって、足部640、642に対して前方/後方に調整することができる。後部608が足部640、642に対して所望の高さにあるとき、固定部材630は、
図40に示す非係止位置から
図41に示す係止位置まで回転され、ここで、アーチ形リブ部分632が舌部650上のリブ652に係合し、後部608を足部640、642に取り外し可能に固定する。
【0067】
上述した静的椎弓板アセンブリ100、200、300及び調整可能な椎弓板アセンブリ400、400’、500、600に加えて、
図42は、椎弓切除術後に椎弓板支持体として用いることができる同種移植片椎弓板アセンブリ700、800、900を示す。
【0068】
図43〜46に示す同種移植片椎弓板アセンブリ700(「アセンブリ700」)は、ヒト皮質骨から構築されている本体702を含む。皮質骨を使用することの利点は、皮質骨が、アセンブリ700があたかも患者自身の骨であるように、組織をアセンブリ700に再付着させるということである。その結果、患者の筋肉はアセンブリ700に再付着するはずであり、患者の後部テンションバンドを修復し、頚椎及び腰椎前弯を維持することの助けとなる。
図44に示すように、アセンブリ700のサイズに応じて、本体702は、大腿骨部分70から加工された一片の概ねU字形の本体とすることができる。
【0069】
アセンブリ700は、第1の自由端704、第2の自由端706、及び第1の自由端704と第2の自由端706との間に延びる後部708を含む。任意に、第1の自由端704及び第2の自由端706のそれぞれは、
図22及び26にそれぞれ示した足部450及び450’に適合するために、上述されたアセンブリ400における第1の自由端404及び第2の自由端406のものと同様な連結部を有することができる。アセンブリ700は、皮質骨から構築されているが、足部450及び450’は、例えばチタンなどの生体適合性材料から構築され得る。
【0070】
更に、
図45に示すように、第1の自由端704及び第2の自由端706のそれぞれは、下面710が、その中に形成された溝部714に隣接する複数の畝部712を有するように下面710を含む。更に、拡張部716は、下面710から後方に延びる。
【0071】
畝部712及び溝部714は、アセンブリ700が、その固定ねじ60が足部450(または450’)を通して挿入され、アセンブリ700に追加の固定を提供すると、脊椎内に閉じ込められることを可能にし、骨の上方成長を促進し、脊椎50がアセンブリ700に癒着することを可能にする。更に、拡張部716は、外科医が適切にサイズ設定されたアセンブリ700を特定の患者に一致するようにサイズ調整すること、またアセンブリ700の最適な固定のために外側塊を圧しつけることを可能にする。
【0072】
更に、
図46を参照すると、本体702は、中に形成された複数の左右側に延びる畝部722を有する外面720を含む。畝部722は、組織の上方成長を促進するために、粗面を提供する。更に、後部708は、それを通って前方に延びる複数のパイロット穴724を含む。パイロット穴724は、骨ピン(図示せず)が筋肉をそれに固定するように使用されることを可能にするようにサイズ調整されている。このような追加の固定は、後部テンションバンドを修復することを助けるために筋肉の再付着の助けとなり得る。
【0073】
図47に示すように、大腿骨部分70が小さすぎる場合及び/またはアセンブリ700がより大きなサイズを必要とされる場合、アセンブリ800は、
図48及び49に示すように、複数の区分804、806から構築された本体802とすることができる。
図49に示すように、区分804は、区分806内の雌連結部810に挿入される雄連結部808を含むことができる。
【0074】
図48、50、及び51に示すように、骨ピン812、814は、雌連結部808及び雌連結部810の両方を通して挿入され、区分804及び区分806を互いに固定する。
【0075】
図52及び53に示すように、アセンブリ800は、アセンブリ700(及びアセンブリ400)に関して上述されたものと同じ足部450(及び足部450’)用の連結部を組み込むことができる。
【0076】
あるいは、
図54及び55に示すように、代替的な同種移植片アセンブリ900(「アセンブリ900」)は、直線状アセンブリ700、800と比べて角度をなしている。アセンブリ900は、角度をなした足部920を用いる角度をなした挿入を可能にする。アセンブリ900の各自由端902は、ねじ60が足部920を自由端902に固定することを可能にするようにサイズ調整されているパイロット穴904を含む。
【0077】
足部920は、パイロット穴904と一直線になるように離間される開口部924を備える第1の端部922を有し、これにより、ねじ60は、開口部924を通してパイロット穴904に挿入することができる。足部920もまた、
図42に示すように、足部920を脊椎50に固定させる開口部928を備える第2の端部926を有する。第2の端部926は、平面及びこの平面に対して斜めの線に沿って延びる第1の端部922における開口部924に沿って延び、アセンブリ900の角度をなした整列を可能にする。
【0078】
椎弓板プレートアセンブリの追加の実施形態がここで提供される。いくつかの実施形態において、椎弓板プレートアセンブリはヒンジが付けられ、脊椎管全体にわたる様々な幅及び高さに対応することができる。いくつかの実施形態において、椎弓板プレートアセンブリは、椎弓切除及び/または椎弓形成処置で使用することができる。いくつかの実施形態において、椎弓板プレートアセンブリは、椎弓形成術後の両面支持を好都合に提供することができ、これは、骨に取り付けられるときに、アセンブリの強度及び支持を増大させる。
【0079】
図56は、いくつかの実施形態による、代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。ヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリ1000は、第2のプレート1018に対してヒンジが付けられている第1のプレート1014を備える。いくつかの実施形態において、ヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリ1000は、椎弓切除処置の一部として使用することができ、これによって、椎弓板は、部分的にまたは完全に除去することが可能である。他の実施形態において、ヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリ1000は、椎弓切除処置の一部として使用することができる。
【0080】
第1のプレート1014は、第1の自由端1004を有する角度をなしたまたは屈曲したプレート部材を備える。第1の自由端1004は、第1の足部1034及び第1のキックスタンド1044を備える。第1の足部1034は、骨ねじを中に受容するための1つ以上の開口部1022を備えることができる。本実施形態において、第1の足部1034は、1対の骨ねじを受容するための直列に並んだ第1及び第2の開口部1022を備える。いくつかの実施形態において、第1の足部1034及びキックスタンド1044は、患者の外側塊2に係合することができる。
図60に示すように、第1の足部1034は、患者の脊髄の外側塊2の上面に係合することができ、同時にキックスタンド1044(スペーサー1050によって置き換えられている)は、外側塊の側面に当接することができる。いくつかの実施形態において、第1の足部1034及びキックスタンド1044が患者の外側塊2に当接すると、これがより多くの圧力を生み出し、したがって、患者における骨成長の増強を促進する。
【0081】
第1のプレート1014は、第1の自由端1004と第1のヒンジ付き部分1054との間に中間部1041を更に備える。中間部1041は、細長い窓1016と、骨ねじを中に受容するための1つ以上の追加の開口部1023とを備える。本実施形態において、第1及び第2の開口部1023は、1対の骨ねじをそれらの中に受容するために直列式に提供されている。いくつかの実施形態において、細長い窓1016は、骨移植片材料をその中に受容するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上の追加の開口部1023は、骨ねじをその中に受容するように構成することができる。
図60に示すように、開口部1023に隣接する中間部1041を含む第1のプレート1014の一部は、椎弓板塊4の側面に当接することができる。
【0082】
第1のプレート1014は、第1のヒンジ部1054を更に備える。第1のヒンジ部1054は、
図57に示すように、ねじ付きワッシャー1055をその中に受容するための円筒状部分を備える。いくつかの実施形態において、第1のヒンジ部1054は、第2のヒンジ部1056(以降に説明される)と協働して、高さ及び幅が好都合に調整可能である椎弓板プレートアセンブリを形成する。
【0083】
いくつかの実施形態において、第1の自由端1004から第1のヒンジ部1054までの第1のプレート1014の垂直高さは、前後方向に延びる。したがって、いくつかの実施形態において、第1のプレート1014の中間部1041は、第1の自由端1004よりも後方にあるものと見なされる。加えて、第1のヒンジ部1054は、中間部1041及び第1の自由端1004よりも後方にあるものと見なされる。
【0084】
第2のプレート1018は、第2の自由端1006を有する角度をなしたまたは屈曲したプレート部材を備える。第2の自由端1006は、第2の足部1036と、第2のキックスタンド1046とを備える。第2の足部1036は、骨ねじを中に受容するための1つ以上の開口部1028を備えることができる。本実施形態において、第2の足部1036は、1つの骨ねじを受容するための直列に並んだ第1及び第2の開口部1028を備える。いくつかの実施形態において、第2の足部1036及び第2のキックスタンド1046は、患者の外側塊2に係合することができる。
図60に示すように、第2の足部1036は、患者の脊髄の外側塊2の上面に係合することができる。いくつかの実施形態において、第2の足部1036が患者の外側塊2に当接すると、これがより多くの圧力を生み出し、したがって、患者における骨成長の増強を促進する。
図60の実施形態において、第2のキックスタンド1046は、第1のキックスタンド1044とは異なり、スペーサーによって置き換えられてはいない。他の実施形態においては、第2のキックスタンド1046もまた、スペーサーによって置き換えられることができ、これにより、2つスペーサーがアセンブリに付加され、椎弓板が脊髄の両側で切除される椎弓形成術の両面形態を提供する。
【0085】
第2のプレート1018は、第2の自由端1006と第2のヒンジ付き部分1056との間に中間部1043を更に備える。中間部1043は、細長い窓1017と、骨ねじを中に受容するための1つ以上の追加の開口部1029とを備える。本実施形態において、第1及び第2の開口部1029は、1対の骨ねじをそれらの中に受容するために直列式に提供されている。いくつかの実施形態において、細長い窓1017は、骨移植片材料をその中に受容するように構成することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上の追加の開口部1029は、骨ねじをその中に受容するように構成することができる。
図60に示すように、開口部1029に隣接する中間部1043を含む第2のプレート1018の一部は、椎弓板塊4の側面に当接することができる。
【0086】
第2のプレート1018は、第2のヒンジ部1056を更に備える。第2のヒンジ部1056は、
図57に示すように、ねじ付きピン1057をその中に受容するための円筒状部分を備える。いくつかの実施形態において、第2のヒンジ部1056は、第1のヒンジ部1054と協働して、高さ及び幅が好都合に調整可能である椎弓板プレートアセンブリを形成する。
図57の分解図に示すように、ねじ付きピン1057は、ねじ付きワッシャー1055を通って延びることができ、それによって、第1のプレート1014及び第2のプレート1018がその上で回転することができるヒンジピンを形成する。いくつかの実施形態において、ヒンジピンは、必要に応じて筋肉または他の組織への付着を好都合に可能にする中空の内部を含む。
【0087】
いくつかの実施形態において、第2の自由端1006から第2のヒンジ部1056までの第2のプレート1018の垂直高さは、前後方向に延びる。したがって、いくつかの実施形態において、第2のプレート1018の中間部1043は、第2の自由端1006よりも後方にあるものと見なされる。加えて、第2のヒンジ部1056は、中間部1043及び第2の自由端1006よりも後方にあるものと見なされる。
【0088】
図57は、
図56のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの分解図である。この図から、第1のプレート1014の第1のヒンジ部1054がそれを通るねじ付きワッシャー1055をどのように受容するかを、同時に第2のプレート1018の第2のヒンジ部1056がそれを通るねじ付きピン1057をどのように受容するかを見ることができる。ねじ付きピン1057及びワッシャー1055は、ヒンジ継手を形成する。いくつかの実施形態において、ねじ付きピン1057が、ワッシャー1055に更に深くねじ込まれると、これが、椎弓板プレートアセンブリ1000を固く締める。
【0089】
図58は、いくつかの実施形態による、スペーサーが最初の係合状態にある、
図56のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの一部の大写し図である。上で述べたように、椎弓板プレートアセンブリ1000は、
図60に示すように、正中椎弓形成術アプローチ、例えばフレンチドア(French door)などの椎弓形成処置を支援するために使用することができる。いくつかの実施形態において、キックスタンドが除去され、スペーサー1050に置き換えられる。
図58に示すように、スペーサー1050は、一対の側壁1068と、基部1069とを備え、これらは、好都合には、癒着を促進するために移植片材料を受容することが可能なエンクロージャーを形成する。いくつかの実施形態において、プレート1018に組み立てられるとき、基部1069はプレート1018の窓1017に対向する。いくつかの実施形態において、1対の側壁は、それぞれスロット1063を含む。1対のスロット1063は、プレート1018の中間部の縁部に沿って形成された突起部または突出部1065を受容するように構成されており、これによって、スペーサー1050をプレート1018に固定する。
図58に示すように、スペーサー1050は、線路と式機能する、プレートの縁部1058、1059上を走る内側軌道1051、1053を備えることができる。スペーサー1050は、そのスロット1068が、プレートの突出部1065、1067を受容するまで、プレート1018に沿って摺動することができる。
【0090】
図59は、いくつかの実施形態による、スペーサーが取り付けられた状態の、
図56のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの一部の大写し図である。この図では、スペーサー1050は、そのスロット1063がプレート1018の突出部1065、1067と係合されるように、プレート1018に沿って摺動されて、これによって、スペーサー1050をプレート1018に固定する。
【0091】
図60は、いくつかの実施形態による、脊椎に取り付けられた
図56のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの図である。本実施形態において、椎弓板プレートアセンブリ1000は、片開き式(open−door)椎弓形成処置の一部として使用され、これによって、椎弓板が温存される。他の実施形態において、この椎弓板プレートアセンブリは、椎弓切除処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、第1の足部1034は、第1の外側塊2と係合され、同時に第2の足部1036は、第2の外側塊2と係合される。1対の固定部材1012a(例えば、骨ねじ)は、第1の足部1034内に受容され、これを第1の外側塊2に閉じ込めかつ固定し、同時に1対の固定部材1012b(例えば、骨ねじ)は、第2の足部1036内に受容され、これを第1の外側塊2に閉じ込めかつ固定する。このアセンブリのキックスタンド1044、1046のそれぞれは、取り外されているが、第1のキックスタンド1044は、椎弓板塊4を持ち上げる助けとなるスペーサー1050で置き換えられている。いくつかの実施形態において、第1のプレート1014の第1の中間部1041は、椎弓板下塊4に係合し、同時に第2のプレート1018の第2の中間部1043は、椎弓板塊4に係合する。1対の固定部材1013a(例えば、骨ねじ)は、中間部1041の開口部内に受容され、第1のプレート1014を椎弓板塊に閉じ込めかつ固定し、同時に1対の固定部材1013b(例えば、骨ねじ)は、中間部1043の開口部内に受容され、第2のプレート1018を椎弓板塊に閉じ込めかつ固定する。
【0092】
いくつかの実施形態において、椎弓板プレートアセンブリ1000は、チタン、TAV、またはPEEKなどの生体適合性材料から形成することができる。椎弓板プレートアセンブリ1000は、椎弓板(C2〜L5)の後方解剖学的構造に一致する二重曲げ部を有することができる。いくつかの実施形態において、椎弓板プレートアセンブリ1000は、表面粗さのためにチタン溶射され、より厚い領域での骨の上方成長及び外側塊足部ならびに椎弓板での骨の内方成長を可能にすることができる。好都合なことに、椎弓板プレートアセンブリは、可動域を保つ独立型用途のために、もしくはCTへの付属物、椎弓根スクリュー、またはMCS(正中皮質ねじ)として癒着のために使用されてもよく、様々なサイズに調整され、また患者の解剖学的構造に位置するように曲げられることも可能である。
【0093】
いくつかの実施形態において、椎弓板プレートアセンブリ1000などのヒンジ付きアセンブリは、安定性の向上を含む多くの利点を提供する。有利には、椎弓形成処置において、アセンブリ1000は、持ち上げられた片開き側にのみ支持を提供するものとは対照的に椎弓板に両側支持を提供する。一部の椎弓形成術の症例において、関節が脆弱化しているかまたは切除される場合に、追加のヒンジプレートが、椎弓板の対側に支持を提供するが、本椎弓板アセンブリ1000は、この追加のステップを削減する。更に、椎弓板プレート1000は、様々な種類の椎弓形成術に使用することができる。いくつかの実施形態において、1つまたは2つのスペーサーを椎弓板プレートアセンブリ1000に付加し、追加の支持を提供することが可能である。更には、いくつかの実施形態において、椎弓板ねじ穴は、外科医に後方筋系を再付着させる能力を与える縫合穴として使用することもできる。
【0094】
追加のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリを、
図61〜65Cに示す。これらのアセンブリは、ヒンジ付きアセンブリ1000と同様な利益及び利点を有する。
【0095】
図61は、いくつかの実施形態による、骨に取り付けられた一連の代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。図に示すように、1つ以上のヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリ1100は、1つ以上のロッド5及びねじ6と共に使用し、脊髄に安定化システムを提供することができる。ヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリ1100に関する詳細が、以下に提供される。
【0096】
図62A及び62Bは、いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの異なる図である。ヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリ1100aは、第1の足部1134a及び第1のキックスタンド1144aを含む第1の自由端1104aを有する第1のプレート1114aと、第2の足部1136b及び第2のキックスタンド1164aを含む第2の自由端1106aを有する第2のプレート1118aとを備える。第1の足部1134aは、1つ以上の固定部材(例えば、骨ねじ)を中に受容するための1つ以上の開口部1122aを備える。第2の足部1136aは、1つ以上の固定部材(例えば、骨ねじ)を中に受容するための1つ以上の開口部1128aを備える。いくつかの実施形態において、第1の足部1134a及び第2の足部1136aは、多くの利点を提供する。特に、これらは様々なねじ穴提供物(例えば、隣接型、インライン型、多軸型)に対応することができる。加えて、これらは、プレートを骨に閉じ込めるための助けとなる1つ以上の畝部を含むことができる。
【0097】
第1のプレート1114aは、細長い窓1116aと、1つ以上の開口部1123aとを含む中間部1141aを更に備える。第2のプレート1118aは、細長い窓1117aと、1つ以上の開口部1129aとを含む中間部1143aを更に備える。これらの窓及び開口部のそれぞれは、多くの利点を提供することができる。特に、これらは、脊柱管の可視化を提供することができる。加えて、これらは、外科医が腱再付着のために筋肉及び他の組織をプレート1114a、1118aに付着させることを可能にする。
【0098】
第1のプレート1114aは、第1のヒンジ部1154aを更に備え、同時に第2のプレート1118aは、第2のヒンジ部1156aを更に備える。第1のヒンジ部1154a及び第2のヒンジ部1156aは、共同してヒンジ継手を形成する。いくつかの実施形態において、第1のヒンジ部1154a及び第2のヒンジ部1156aは、
図57に示すように、それぞれワッシャー及びピンを受容することができ、これによって、ヒンジピンとして機能する。ヒンジ継手を提供することによって、多くの利点が存在する。特に、ヒンジ継手は、アセンブリに様々な高さ及び幅、ならびに調整性を供与する。加えて、これらは、足部1134a、1136aが対応の外側塊を押し出すように、外科医がヒンジを押し下げることを可能にし、これによって、構造的支持をもたらし、また圧力を通しての骨成長をもたらす。
【0099】
いくつかの実施形態において、第1の自由端1104aから第1のヒンジ部1154aまでの第1のプレート1114aの垂直高さは、前後方向に延びる。したがって、いくつかの実施形態において、第1のプレート1114aの中間部1141aは、第1の自由端1104aよりも後方にあるものと見なされる。加えて、第1のヒンジ部1154aは、中間部1141a及び第2の自由端1104aよりも後方にあるものと見なされる。第2のプレート1118aについてもこれは当てはまる。
【0100】
図63A及び63Dは、いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの異なる図である。椎弓板プレートアセンブリ1100bは、椎弓板プレートアセンブリ1100aと同様な構造的特徴及び利点の多くを含む。特に、椎弓板プレートアセンブリ1100bは、第1の足部1134b及び第1のキックスタンド1144bを含む第1の自由端1104bを有する第1のプレート1114bを備える。第1の足部1134bは、1つ以上の固定部材を中に受容するための1つ以上の開口部1122bを備える。第1のプレート1114bは、細長い窓1116bと1つ以上の開口部1123bとを含む中間部1141bを更に備える。第1のプレート1114bは、中間部1141b及び第1の自由端1104bの後方に第1のヒンジ部1154bを更に備える。椎弓板プレートアセンブリ1100bは、第2の足部1136b及び第2のキックスタンド1146bを含む第2の自由端1106bを有する第2のプレート1118bも備える。第2の足部1136bは、1つ以上の固定部材を中に受容するための1つ以上の開口部1128bを備える。第2のプレート1118bは、細長い窓1118bと1つ以上の開口部1129bとを含む中間部1143bを更に備える。第2のプレート1118bは、中間部1143b及び第2の自由端1106bの後方に第2のヒンジ部1156bを更に備える。第1のヒンジ部1154b及び第2のヒンジ部1156bは、相互作用して、アセンブリ1100bが高さ及び幅で調整可能であることを可能にするヒンジを形成する。
【0101】
これらの共通の特徴に加えて、椎弓板プレートアセンブリ1100bは、取り外し可能である足部1134b、1136bを含める異なる特徴を含む。
図63Cに示すように、足部1134bは、第1のプレート1114bから独立しているものとすることができる。足部1134bは、部材を一緒に係止することによって(例えば、プレス嵌め、スナップ嵌め、または他の手段によって)、
図63Dに示すように、第1のプレート1114bと連結するように持っていくことができる。取り外し可能な足部1134b、1136bを提供することの利点は、異なるサイズ及び開口配置を有する異なる足部を備えることができ、これによって、異なる種類の解剖学的構造に対応することができる。
【0102】
図64A及び64Bは、いくつかの実施形態による、1つのタイプの代替的なヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの異なる図である。椎弓板プレートアセンブリ1100cは、椎弓板プレートアセンブリ1100aと同様な構造的特徴及び利点の多くを含む。特に、椎弓板プレートアセンブリ1100cは、第1の足部1134c及び第1のキックスタンド1144cを含む第1の自由端1104cを有する第1のプレート1114cを備える。第1の足部1134c(取り外し可能である)は、1つ以上の固定部材を中に受容するための1つ以上の開口部1122cを備える。第1のプレート1114cは、細長い窓1116cと1つ以上の開口部1123cとを含む中間部1141cを更に備える。第1のプレート1114cは、中間部1141c及び第1の自由端1104cの後方に第1のヒンジ部1154cを更に備える。椎弓板プレートアセンブリ1100cは、第2の足部1136c及び第2のキックスタンド1146cを含む第2の自由端1106cを有する第2のプレート1118cも備える。第2の足部1136c(取り外し可能である)は、1つ以上の固定部材を中に受容するための1つ以上の開口部1128cを備える。第2のプレート1118cは、細長い窓1118cと1つ以上の開口部1129cとを含む中間部1143cを更に備える。第2のプレート1118cは、中間部1143c及び第2の自由端1106cの後方に第2のヒンジ部1156cを更に備える。第1のヒンジ部1154c及び第2のヒンジ部1156cは、相互作用して、アセンブリ1100cが高さ及び幅で調整可能であることを可能にするヒンジを形成する。
【0103】
図65A〜65Cは、いくつかの実施形態による、代替的ヒンジ付き椎弓板プレートアセンブリの骨への取り付けを示す連続図である。本実施形態において、アセンブリ1100は、椎弓切除処置の一部として使用されるが、他の実施形態においては、これは椎弓形成処置でも使用することができる。
図65Aに示すように、アセンブリ1100は、第1のプレート1114と、脊髄の外側塊2に当接する第2のプレート1118とを含む。
図65Bに示すように、アセンブリ1100は、その高さ及び幅が調整されるように、ヒンジを介して調整することができる。適切な高さ及び幅が得られるとき、アセンブリ1100は、アセンブリプレートを骨に閉じ込める固定部材1112a、1112b(例えば、骨ねじ)を介して骨に固定することができる。
【0104】
上述されたアセンブリのいずれも、生体適合性材料で形成することができる。いくつかの実施形態において、これらのアセンブリは、同種移植片材料によって、完全にまたは部分的に形成することが可能である。同種移植片材料は、ヒトの死体から採取することができ、癒着の向上を提供する上で有利に助けとなり得る。
図66〜72Bは、同種移植片椎弓板プレートアセンブリの実施形態を示し、これは以下に更に詳細に提供される。
【0105】
図66は、いくつかの実施形態による、一連の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。同種移植片椎弓板プレートアセンブリ1200は、異なる骨部材に係合するように構成され、ロッド5、ねじ、プレート、及び様々な他の構成部品と連携することができる。
【0106】
図67は、中に挿入された骨ねじを有する同種移植片椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。同種移植片椎弓板プレートアセンブリ1200は、第1のプレート部材1214と第2のプレート部材1218とを備える。いくつかの実施形態において、2つのプレート部材1214、1218は、死体から自然採取され得る。第1のプレート部材1214は、固定締結具(例えば、骨ねじ)1212を中に受容するための1つ以上の開口部を有する第1の自由端1204を備える。同様に、第2のプレート部材1218は、固定締結具(例えば、骨ねじ)1212を中に受容するための1つ以上の開口部を有する第2の自由端1206を備える。第1の自由端1204及び第2の自由端1206における開口部のそれぞれは、アセンブリ内に形成される空洞として形成されている。加えて、上後部領域の近くに、アセンブリ1200は、その中に形成された縫合穴1223を含む。好都合なことに、縫合穴1223を介して、アセンブリ1200は、筋肉または他の組織に取り付けられ得る。
【0107】
図68は、中に挿入された多軸骨ねじを有する同種移植片椎弓板プレートアセンブリの上面斜視図である。この椎弓板プレートアセンブリ1200は、
図67に示したものと同様であるが、それに取り付けられた多軸チューリップヘッド1213を含む。多軸チューリップヘッド1213は、多軸動作が可能である。
【0108】
図69は、
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの側面図である。この図から、第1のプレート部材1214及び第2のプレート部材1218の上面を完全に貫通する縫合穴1223を見ることができる。
【0109】
図70A及び70Bは、
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリで、これが身体から採取されたものの異なる正面図である。
図71A及び71Bは、
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリで、これが身体から採取されたものの異なる側面図である。図に示すように、同種移植片椎弓板プレートアセンブリ1200は、棘突起、椎弓板、外側塊、及び椎間関節部から直接的に採取することができる。
【0110】
図72A及び72Bは、椎孔を加工して開放させるプロセスにおける、
図67の同種移植片椎弓板プレートアセンブリの異なる図である。椎孔を加工することによって、これが、脊柱が保持される空洞を有利に増大させ、これによってより大きな除圧をもたらす。
【0111】
いくつかの実施形態において、上述された同種移植片椎弓板プレートアセンブリのいずれも、ヒトの死体(C2〜L5)から採取することができ、椎弓切除術後に患者の後部要素に有利に取って代わることができる。いくつかの実施形態において、椎弓板プレートアセンブリは、棘突起、椎弓板、外側塊、及び椎間関節部を含む死体からの後部解剖学的構造全体から構築される。加工されたねじ穴は、独立型用途または癒着構築物のための多軸ねじのいずれかを受容してもよい。筋肉再付着のために、追加の窓または穴を棘突起に付加することができる。
【0112】
本発明の本質を説明するために記載され例証された細部、材料、及び部品の構成配置における様々な変更が、以下の請求項に明示される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によってなされてもよいことが更に理解されるであろう。