特許第6906988号(P6906988)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6906988
(24)【登録日】2021年7月2日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】化粧部材の組み付け構造
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/03 20060101AFI20210708BHJP
   H02B 1/40 20060101ALI20210708BHJP
   H02B 1/30 20060101ALI20210708BHJP
【FI】
   H05K5/03 A
   H02B1/40 B
   H02B1/30 C
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-48957(P2017-48957)
(22)【出願日】2017年3月14日
(65)【公開番号】特開2018-152513(P2018-152513A)
(43)【公開日】2018年9月27日
【審査請求日】2020年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】池谷 耕平
(72)【発明者】
【氏名】梶間 竜二
(72)【発明者】
【氏名】相澤 武志
【審査官】 三森 雄介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−034724(JP,A)
【文献】 実開昭63−167794(JP,U)
【文献】 実開昭53−160741(JP,U)
【文献】 特開2009−141160(JP,A)
【文献】 実開昭58−030380(JP,U)
【文献】 特開2012−244126(JP,A)
【文献】 特開2002−078113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/00−5/06
H02B 1/00−1/38
H02B 1/46−7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前板、天板、底板、及び左右両側板を有し、壁面に設置された電気機器収納用箱体に対して、その前面、天面、底面、及び左右両側面を覆うように組み付けられる化粧部材の組み付け構造であって、
前記前板の下端部に、係止部が設けられているとともに、前記底板の前縁部に、前記係止部が係止可能な被係止部が設けられている一方、
前記前板の上端部に、前記天板に固定する固定部が設けられているとともに、前記天板の前縁部に、前記固定部が固定される被固定部が設けられており、
前記前板を前方へ傾倒させた状態で前記係止部を前記被係止部へ仮係止させ、その仮係止部を軸として前記前板を起立させていき、前記前板を起立姿勢とすることをもって前記係止部と前記被係止部とを係止させ、さらに当該係止状態のまま前記固定部と前記被固定部とを固定して前記天板と前記前板とを一体化することにより、前記前板が前記電気機器収納用箱体へ組み付けられており、
さらに、前記前板の左右両側縁部に、後方へ折り曲げられた折り曲げ部が夫々設けられている一方、各前記側板の前端部に、前記側板を前記電気機器収納用箱体の側面へネジ止めするためのネジ止め部が設けられており、
前記前板の前記電気機器収納用箱体への組み付けに伴い、前記ネジ止め部が前記折り曲げ部により覆われることを特徴とする化粧部材の組み付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば分電盤等といった電気機器収納用箱体を覆うように組み付けられる化粧部材の組み付け構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電気機器収納用箱体としては、たとえば特許文献1に記載されているような分電盤等があり、マンションやホテル等といった集合住宅の壁面に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−36036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような電気機器収納用箱体に錆が生じたりした際、電気機器収納用箱体そのものを交換するとなると、長時間にわたって停電等させる必要があるため、そのような交換は望まれない。とは言うものの、そのまま放置していると、集合住宅の居住者や入居希望者等が悪い印象を抱きかねないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、電気機器収納用箱体へ組み付けることで錆等を隠して見栄えを向上する化粧部材について、電気機器収納用箱体そのものを交換せずとも組み付けることができ、またその組み付けを容易に行うことができる化粧部材の組み付け構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、前板、天板、底板、及び左右両側板を有し、壁面に設置された電気機器収納用箱体に対して、その前面、天面、底面、及び左右両側面を覆うように組み付けられる化粧部材の組み付け構造であって、前記前板の下端部に、係止部が設けられているとともに、前記底板の前縁部に、前記係止部が係止可能な被係止部が設けられている一方、前記前板の上端部に、前記天板に固定する固定部が設けられているとともに、前記天板の前縁部に、前記固定部が固定される被固定部が設けられており、前記前板を前方へ傾倒させた状態で前記係止部を前記被係止部へ仮係止させ、その仮係止部を軸として前記前板を起立させていき、前記前板を起立姿勢とすることをもって前記係止部と前記被係止部とを係止させ、さらに当該係止状態のまま前記固定部と前記被固定部とを固定して前記天板と前記前板とを一体化することにより、前記前板が前記電気機器収納用箱体へ組み付けられており、さらに、前記前板の左右両側縁部に、後方へ折り曲げられた折り曲げ部が夫々設けられている一方、各前記側板の前端部に、前記側板を前記電気機器収納用箱体の側面へネジ止めするためのネジ止め部が設けられており、前記前板の前記電気機器収納用箱体への組み付けに伴い、前記ネジ止め部が前記折り曲げ部により覆われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、化粧部材の前板の下端部に、係止部が設けられているとともに、化粧部材の底板の前縁部に、係止部が係止可能な被係止部が設けられている一方、化粧部材の前板の上端部に、化粧部材の天板に固定する固定部が設けられているとともに、天板の前縁部に、固定部が固定される被固定部が設けられており、前板を前方へ傾倒させた状態で係止部を被係止部へ仮係止させ、その仮係止部を軸として前板を起立させていき、前板を起立姿勢とすることをもって係止部と被係止部とを係止させ、さらに当該係止状態のまま固定部と被固定部とを固定して天板と前板とを一体化することにより、前板が電気機器収納用箱体へ組み付けられるようになっている。したがって、電気機器収納用箱体そのものを交換せずとも化粧部材を組み付けることができるとともに、その組み付け作業に関しても1人の作業者で容易に行うことができる。
また、前板の左右両側縁部に、後方へ折り曲げられた折り曲げ部が夫々設けられている一方、各側板の前端部に、当該側板を電気機器収納用箱体の側面へネジ止めするためのネジ止め部が設けられており、前板の電気機器収納用箱体への組み付けに伴い、ネジ止め部が折り曲げ部により覆われるようになっている。すなわち、前板の折り曲げ部によって、側板の電気機器収納用箱体へのネジ止め部が隠されるため、第三者にネジが緩められるようなことを防止することができ、組み付け状態を長期にわたって好適に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】化粧部材を分電盤に組み付けた状態を示した斜視説明図である。
図2】分解状態にある化粧部材と分電盤とを示した斜視説明図である。
図3】左前板及び右前板が取り外された分電盤を右側から示した説明図である。
図4】側板を分電盤に組み付ける様子を示した説明図である。
図5】分電盤の天面への側板の当接状態を拡大して示した説明図である。
図6】天板の組み付けを示した説明図である。
図7】底板の組み付けを示した説明図である。
図8】左前板の組み付けを示した説明図である。
図9】右前板の組み付けを示した説明図である。
図10】化粧部材が組み付けられた分電盤の垂直断面を示した説明図である。
図11】左前板と底板との係止箇所を拡大して示した説明図である。
図12】化粧部材が組み付けられた分電盤の水平断面を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態となる化粧部材の組み付け構造について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0010】
図1は、化粧部材を分電盤1に組み付けた状態を示した斜視説明図である。図2は、分解状態にある化粧部材と分電盤1とを示した斜視説明図である。図3は、左前板14及び右前板15が取り外された分電盤1を右側から示した説明図である。図4は、側板11、11を分電盤1に組み付ける様子を示した説明図であり、図5は、分電盤1の天面への側板11の当接状態を拡大して示した説明図である。図6は、天板12の組み付けを、図7は、底板13の組み付けを夫々示した説明図である。図8は、左前板14の組み付けを、図9は、右前板15の組み付けを夫々示した説明図である。図10は、化粧部材が組み付けられた分電盤1の垂直断面を示した説明図であり、図11は、左前板14と底板13との係止箇所を拡大して示した説明図である。図12は、化粧部材が組み付けられた分電盤1の水平断面を示した説明図である。
【0011】
化粧部材は、壁面に設置された分電盤1の前面、天面、底面、及び左右両側面を覆うように組み付けられるものであって、分電盤1へネジ止めされて分電盤1の側面を覆う一対の側板11、11と、当該側板11、11へネジ止めされて分電盤1の天面を覆う天板12と、同じく側板11、11へネジ止めされて分電盤1の底面を覆う底板13と、左側の側板11及び天板12へネジ止めされて分電盤1の前面の左半分を覆う左前板14と、右側の側板11及び天板12へネジ止めされて分電盤1の前面の右半分を覆う右前板15とを有してなる。
【0012】
側板11は、上下方向が長手方向、前後方向が短手方向となる板体であって、上下長さは分電盤1の上下方向長さ(壁面から露出する部分における上下長さ)よりも長く、前後幅は分電盤1の前後幅(壁面から露出する部分における前後幅)と略同じとされている。また、側板11の上縁部には、組み付け時に分電盤1側となる方向へ折り曲げられた折り曲げ部11Aが設けられており、当該折り曲げ部11Aの下面には、下方へ突出する補強金具22(図5に示す)が固着されている。さらに、側板11の前端縁には、夫々上下方向へ長い長孔23aを有し、側板11を分電盤1へネジ止めするための3つのネジ止め部23、23・・が上下方向に所定の間隔をあけて並設されている。加えて、側板11の上端縁には、天板12をネジ止めするためのネジ孔24a、24aが、側板11の前端縁でネジ止め部23、23間となる位置や、最も下のネジ止め部23よりも下側の位置には、左前板14や右前板15をネジ止めするためのネジ孔24b、24bが、側板11の下端縁には、底板13へネジ止めするための固定孔24c、24cが設けられている。なお、側板11の前縁部や後縁部も組み付け時に分電盤1側となる方向へ折り曲げられおり、側板11自身の強度向上が図られている。
【0013】
天板12は、左右方向が長手方向、前後方向が短手方向となる板体であって、左右長さは分電盤1の左右方向長さよりも僅かに長く、前後幅は分電盤1の天面の前後幅(本実施形態における分電盤1の天面には庇部が設けられているため、側板11よりは幅広となる)と略同じとされている。また、天板12の前縁部及び左右両側部には、夫々下方へ折り曲げられた折り曲げ部12A、12Bが設けられており、左右両側の折り曲げ部12Aには天板12を側板11へネジ止めするための固定孔25、25が、前側の折り曲げ部12Bには天板12へ左前板14や右前板15をネジ止めするためのネジ孔26、26・・が設けられている。
【0014】
底板13は、左右方向が長手方向、前後方向が短手方向となる板体であって、左右長さは分電盤1の左右方向長さよりも僅かに長く、前後幅は分電盤1の底面よりも長く、ここでは天板12と略同じ大きさとされている。また、底板13の前縁部には、上方へ折り曲げられた後に前側へ再び折り曲げられてなる被係止部27が設けられており、後述する左前板14や右前板15の係止片31が係止可能となっている。さらに、底板13の左右両端面には、側板11をネジ止めするためのネジ孔28、28が設けられている。
【0015】
左前板14及び右前板15は上下方向が長手方向、左右方向が短手方向となる板体であって、上下長さは分電盤1の上下方向長さと略同じであり、左右幅は分電盤1の左右幅の略半分とされている。また、左前板14及び右前板15の左右方向での外縁部(左前板14の左縁部及び右前板15の右縁部)には、後方へ折り曲げられた折り曲げ部14A、15Aが夫々設けられており、当該折り曲げ部14A、15Aの後端縁には、左前板14や右前板15を夫々対応する側板11へネジ止めするための切り欠き状のネジ止め部30、30が設けられている。さらに、左前板14及び右前板15の上端縁には、自身を天板12へネジ止めするための固定孔29、29が夫々設けられている。加えて、左前板14及び右前板15の後面側における下端部には、後方へ突出した後に下側へ折り曲げられてなる係止片31(図11に示す)が夫々設けられており、底板13の被係止部27へ係止可能となっている。
【0016】
そして、上記側板11、天板12、底板13、及び左右の前板14、15は次のようにして分電盤1へ組み付けられる。
まず、分電盤1の左右両側面における前縁際に、3つのネジ孔2、2・・を上下方向へ所定間隔毎に並設する。次に、補強金具22の下面を分電盤1の天面に当接させつつ(図5)、左右の側板11、11を分電盤1の左右側面にあてがう。そして、ネジ止め部23、23・・とネジ孔2、2・・との位置をあわせ、側板11、11を分電盤1の左右側面にネジ止めすることにより、側板11、11を組み付ける(図4)。また、分電盤1の天面を側板11、11の折り曲げ部11A、11Aごと覆うように、天板12を上方から嵌め込む。すると、各側板11のネジ孔24a、24aの外側(左側若しくは右側)に天板12の固定孔25、25が一致するため、天板12と側板11、11とをネジ止めして一体化することにより、天板12を組み付ける(図6)。さらに、分電盤1の底面を覆うように、底板13を側板11、11間に嵌め込む。すると、各側板11の固定孔24c、24cの内側(右側若しくは左側)に底板13のネジ孔28、28が一致するため、底板13と側板11、11とをネジ止めして一体化することにより、底板13を組み付ける(図7)。
【0017】
また、上述したように底板13を組み付けた状態にあっては、底板13の被係止部27が分電盤1の前面よりも前方へ突出している。そこで、左前板14を前方へ傾斜させた状態で左前板14の係止片31を被係止部27へ仮係止させ(図8)、当該仮係止箇所を軸に左前板14の上端側を分電盤1側へ起こしていき、最終的に略垂直な起立姿勢とする。すると、係止片31と被係止部27とが係止状態になる(図10図11)一方、天板12のネジ孔26、26の外側(前側)に左前板14の固定孔29、29が一致するとともに、左側の側板11のネジ孔24b、24bの外側(左側)に左前板14のネジ止め部30、30が一致するため、左前板14と天板12及び側板11とをネジ止めして一体化することにより、左前板14を組み付ける。なお、左前板14の組み付けに伴い、左側の側板11のネジ止め部23、23・・は、左前板14の折り曲げ部14Aの後端縁により覆われる(図1図12)。
【0018】
さらに、右前板15も左前板14同様に組み付ける。すなわち、右前板15を前方へ傾斜させた状態で右前板15の係止片31を被係止部27へ仮係止させ(図9)、当該仮係止箇所を軸に右前板15の上端側を分電盤1側へ起こしていき、最終的に略垂直な起立姿勢とする。すると、係止片31と被係止部27とが係止状態になる(図10図11)一方、天板12のネジ孔26、26の外側(前側)に右前板15の固定孔29、29が一致するとともに、右側の側板11のネジ孔24b、24bの外側に右前板15のネジ止め部30、30が一致するため、右前板15と天板12及び側板11とをネジ止めして一体化すればよい。なお、右前板15の組み付けに伴い、右側の側板11のネジ止め部23、23・・は、右前板15の折り曲げ部15Aの後端縁により覆われる(図1図12)。
【0019】
以上のような化粧部材の組み付け構造によれば、左前板14及び右前板15の後面側における下端部に係止片31を設ける一方、底板13の前縁部に被係止部27を設けており、左前板14及び右前板15を前方へ傾斜させた状態で左前板14及び右前板15の係止片31、31を被係止部27へ仮係止させ、当該仮係止箇所を軸に左前板14及び右前板15の上端側を分電盤1側へ起こしていき、最終的に略垂直な起立姿勢にすると、係止片31、31と被係止部27とが係止状態になるようにした。また、当該係止状態において、天板12のネジ孔26、26・・の外側に左前板14及び右前板15の固定孔29、29が一致し、側板11、11のネジ孔24b、24b・・の外側に左前板14及び右前板15のネジ止め部30、30・・が一致するようにしており、両前板14、15と底板13とを係止させたまま、両前板14、15と天板12及び側板11とをネジ止めすることによって、両前板14、15を組み付け可能としている。したがって、分電盤1の箱体を交換せずとも化粧部材を組み付けることができ、錆等を隠して見栄えを良くすることができるとともに、その組み付け作業に関しても1人の作業者で容易に行うことができる。
【0020】
また、左前板14及び右前板15の左右方向で外側の側縁部に、後方へ折り曲げられた折り曲げ部14A、15Aを夫々設け、左前板14及び右前板15の組み付けに伴い、折り曲げ部14A、15Aの後端縁が、側板11、11を分電盤1の側面にネジ止めするネジ止め部23、23・・を覆うようにした。したがって、左前板14及び右前板15の折り曲げ部14A、15Aにより、側板11、11のネジ止め部23、23・・が隠されることになるため、第三者にネジが緩められるようなことを防止することができ、組み付け状態を長期にわたって好適に維持することができる。
【0021】
さらに、側板11、11にのみネジ止め部23、23・・が設けられており、側板11、11を分電盤1にネジ止めして組み付けた後、天板12、底板13、及び左右両前板14、15については、当該側板11、11へネジ止めして組み付けることになる。したがって、分電盤1に対する作業としては、側面に側板11、11を組み付けるためのネジ孔2、2・・を設けるだけでよく、非常に容易に組み付けることができる。
【0022】
なお、本発明に係る化粧部材の組み付け構造は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、大きさや各部材の形状等は勿論のこと、電気機器収納用箱体への組み付けに係る構成等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
【0023】
たとえば、上記実施形態では、前板を左前板と右前板とに二分割していたが、一枚の前板で電気機器収納用箱体の前面を覆うように構成することも当然可能である。
また、電気機器収納用箱体の前面に、その内部を視認するための窓が開設されているような場合には、前板の対応する箇所に窓を形成しても何ら問題はない。
さらに、前板の折り曲げ部の有無や、天板及び側板の折り曲げ部の有無等については、言うまでもなく設計変更可能である。
【0024】
さらにまた、上記実施形態では、側板を基準として、天板、底板、及び前板を側板に固定するとしているが、天板を基準として、側板や底板、前板を天板に固定するように構成することも可能である。
またさらに、上記実施形態では、ネジ止めにより板同士を固定するとしているが、たとえば両面テープによる貼着等であってもよく、板同士の固定はネジ止めに何ら限定されることはない。
加えて、本発明に係る組み付け構造は、分電盤以外の電気機器収納用箱体を覆う化粧部材についても好適に採用することができる。
【符号の説明】
【0025】
1・・分電盤(電気機器収納用箱体)、2・・ネジ孔、11・・側板、11A・・折り曲げ部、12・・天板、12A、12B・・折り曲げ部、13・・底板、14・・左前板(前板)、14A・・折り曲げ部、15・・右前板(前板)、15A・・折り曲げ部、22・・補強金具、23・・ネジ止め部、23a・・長孔、26・・ネジ孔(被固定部)、27・・被係止部、29・・固定孔(固定部)、31・・係止片(係止部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12