(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて実施例について説明する。
【0015】
図1を参照して、実施例の電話機交換システムについて説明する。ここでは、特老施設に設置される電話機交換システムを例に取って説明する。
【0016】
図1に示すように、電話交換機システムの電話交換機(構内交換機:PBX)100は、ナースコールインターフェースパッケージ(ナースコールIFパッケージ)101、インターホンインターフェースパッケージ(インターホンIFパッケージ)102、構内PHS親機インターフェースパッケージ(構内PHS親機IFパッケージ)103、多機能電話機インターフェースパッケージ(多機能電話機IFパッケージ)104、105、センサーテーブル106及び中央制御装置(CCU)107を有する。ここで、多機能電話機IFパッケージ104、105は、多機能電話機インターフェースを持つ。ここで、多機能電話機とは、電話交換機に接続された電話機のことであり、特に、構内で内線電話を可能にする電話機のことを言う。
【0017】
ナースコールIFパッケージ101は、ナースコールシステム108に配置されたサーバ109に接続されている。サーバ109は、マイク/スピーカ付き握りボタン110に接続されてナースコールを受け付ける。インターホンIFパッケージ102は、スタッフコールシステム111に配置された埋め込み型インターホン112に接続されている。構内PHS親機IFパッケージ103は、BSアンテナ113に接続され、介護スタッフが所有するPHS114を介して通話を行う。多機能電話機IFパッケージ104は、事務所115に配置された多機能電話機116に接続されている。
【0018】
多機能電話機IFパッケージ105は、食堂、休憩場所等の共同施設117に設置されている多機能電話機118に接続されている。多機能電話機118は、マルチ接続が可能な構成(マルチ設定A、マルチ設定B)を有している。この場合は、多機能電話機118のマルチ設定Bにセンサー受信機119が接続されている。センサー受信機119は、多機能電話機IFパッケージ105の持つ多機能電話機インターフェースと同じ多機能電話機インターフェースを持っている。ここで、多機能電話機118は、マルチ接続が可能な構成を有しているので、設定に応じてセンサー受信機119からのセンサー情報の受信と通常の通話が可能になる。
【0019】
また、多機能電話機IFパッケージ105には、センサー受信機120が直接接続されている。センサー受信機120は、多機能電話機IFパッケージ105の持つ多機能電話機インターフェースと同じ多機能電話機インターフェースを持っている。センサー受信機120には、センサー121が接続されている。センサー121は、入居者の部屋122に設置されたおむつセンサー、体温センサー、画像センサー、音声センサー等である。
【0020】
センサー受信機120は、汎用インターフェースを介して、センサー121が出力したセンサーデータ(センサー情報)を受信する。ここで、汎用インターフェースとしては、有線ならばLAN、USB(Universal Serial Bus)等が使用され、無線ならばWifi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が使用される。
【0021】
センサーテーブル106は、センサー121に関する情報を格納するためのテーブルであり、中央制御装置107との間でセンサー121に関する情報をやりとりする。
【0022】
中央制御装置107は、センサー受信機120からのセンサーデータ(センサー情報)、あるいは、多機能電話機118からのセンサーデータ(センサー情報)を、多機能電話機IFパッケージ105を介して収集して処理する。中央制御装置107は、センサーデータの処理結果に基づいて、ナースコールIFパッケージ101、インターホンIFパッケージ102、構内PHS親機IFパッケージ103、多機能電話機IFパッケージ104、多機能電話機IFパッケージ105に対して呼出処理又はメッセージ送出の処理を行う。
【0023】
具体的には、中央制御装置107は、本体ソフトのプログラムにより、センサー情報の解析やセンサー情報の統計を行う。中央制御装置107は、センサー情報の解析結果とセンサーテーブル106に格納している情報により、ナースコールIFパッケージ101、インターホンIFパッケージ102、構内PHS親機IFパッケージ103、多機能電話機IFパッケージ104を特定して呼出やメッセージ送出等の処理を行う。尚、中央制御装置107は、LANを介して外部のサーバ123あるいはクラウド124に接続して、上記解析等をサーバ123やクラウド124で行うようにしても良い。
【0024】
次に、実施例の通信方式について説明する。
通信方式に関しては、多機能電話機116、118のインターフェースとして最低限必要な機能として、通常の発着呼、ボタン制御や、LCD制御、電話帳制御等のデータの送受信が可能なインターフェースと、通話を行うための音声通信のインターフェースを使用する。
【0025】
[多機能電話機IFパッケージ104と多機能電話機116間の通信方式]
図2を参照して、多機能電話機IFパッケージ104と多機能電話機116との間の通信方式について説明する。
【0026】
通常は、多機能電話機116は、多機能電話機インターフェースとしてBチャネルを使用して、音声情報(音声データ(PCM:Pulse Code Modulation))を多機能電話機インターフェースパッケージ104に送信する。また、多機能電話機116は、多機能電話機インターフェースとしてDチャネルを使用して、制御情報(LCD等の制御データ)を多機能電話機インターフェースパッケージ104に送信する。
【0027】
多機能電話機IFパッケージ104と多機能電話機116との間の通信方式は、一般的なピンポン伝送方式である。実装線路はAMI(Alternate Mark Inversion)符号方式を使用している。AMI符号方式とは、ディジタル通信に使われる符号化方式の一つで、“1”が発生するごとに正および負の極性符号を交互に送出する方式である。
【0028】
ここで、ピンポン伝送方式とは、以下のような方式である。
一般的に、ISDN(Integrated Service Digital Network)では64kbpsのBチャネル2本と16kbpsのDチャネル1本がサポートされているが、これに制御用信号を加えると計160kbpsの伝送速度が必要となる。電話局と加入者宅間では全二重で双方向に160kbpsのデータ伝送を行なわなければならないため、1対の銅線上でピンポン伝送と呼ばれる方式を使って通信をしている。この方式では、送信ビットレートを約2倍の320kbpsに高速化(時間軸圧縮)して半分の時間で送信できるようし、電話局と加入者宅から交互にデータを送っている。正確には、時分割制御伝送方式(TCM、Time Compress Multiplexing)という。
【0029】
図2において、Fはスタートビット(フレーム同期)であり、常時“00”である。B1は、B1チャネル(64kbps)であり、B1チャネルを介して音声データ(PCM)が伝送される。B2は、B2チャネル(64kbps)であり、B2チャネルを介して音声データ(PCM)が伝送される。MFは、常時“0”である。Dは、データ(16kbps)あり、例えば、LCD等の制御データである。Pは、パリティ(偶数)である。
【0030】
図2に示すような形式で、音声データは、Bチャネルを介して2チャネル分(64kbps×2)の送受信を行っている。また、LCD等の制御データは、16kbpsの送受信を行っている。
【0031】
尚、多機能電話機IFパッケージ105と多機能電話機118との間の通信方式は、多機能電話機118がマルチ接続可能な構成(マルチ設定A、マルチ設定B)を有しているので、通話(音声情報の送受信)に関しては、上記多機能電話機IFパッケージ104と多機能電話機116との間の通信方式と同様である。一方、多機能電話機118がセンサー情報の受信を行う設定となっている場合には、以下に説明するセンサー受信機120と多機能電話機IFパッケージ105の通信方式と同様の通信方式が用いられる。
【0032】
[センサー受信機120と多機能電話機IFパッケージ105の通信方式]
図3を参照して、センサー受信機120と多機能電話機IFパッケージ105との間の通信方式について説明する。
【0033】
センサー受信機120と多機能電話機IFパッケージ105の間は、多機能電話機IFパッケージ105のデータ送受信方式を用いて、多機能電話機116の音声情報の代わりにセンサー情報を使用してデータの送受信を行う。
【0034】
センサー受信機120は、多機能電話機用インターフェースとしてBチャネルを使用して、センサー121から常時出力されるセンサー情報を多機能電話機IFパッケージ105に送信する。また、センサー受信機120は、多機能電話機インターフェースとしてDチャネルを使用して、センサー121から間欠的に出力されるセンサー情報を多機能電話機IFパッケージ105に送信する。
【0035】
具体的には、Bチャネルを、音声情報の代わりに比較的帯域を必要としリアルタイム性が要求されるセンサー情報(常時発生するセンサー情報)の送受信に使用する。そして、Dチャネルを、データ送受信にリアルタイム性がそれほど要求されずデータ量も少ないセンサー情報(間欠的な発生するセンサー情報)の送受信に使用する。
【0036】
図3において、Fはスタートビット(フレーム同期)であり、常時“00”である。B1は、B1チャネル(64kbps)であり、B1チャネルを介してセンサーデータ(Bch用)が伝送される。B2は、B2チャネル(64kbps)であり、B2チャネルを介してセンサーデータ(Bch用)が伝送される。MFは、常時“0”である。Dは、Dch用のセンサーデータ(16kbps)である。Pは、パリティ(偶数)である。
【0037】
図3に示すような形式で、センサー121から常時出力されるセンサーデータは、Bチャネルを介して2チャネル分(64kbps×2)の送受信を行う。また、センサー121から間欠的に出力されるセンサーデータは、Dチャネルを介して16kbpsの送受信を行う。
【0038】
尚、センサー受信機119が接続されている多機能電話機118に関しては、センサー情報の受信を行う設定となっている場合には、上記センサー受信機120と多機能電話機IFパッケージ105の通信方式と同様の通信方式が用いられる。具体的には、多機能電話機118は、多機能電話機用のインターフェースとしてBチャネルを使用して、センサー受信機119を介して常時出力されるセンサー情報を多機能電話機IFパッケージ105に送信する。また、多機能電話機118は、多機能電話機インターフェースとしてDチャネルを使用して、センサー受信機119を介して間欠的に出力されるセンサー情報を多機能電話機IFパッケージ105に送信する。
【0039】
ここで、
図4にセンサー用のDチャネル(Dch)の内容例を示す。
図4に示すように、センサー用Dchの内容は、センサー種別、センサーID(識別番号)、受信機ID(識別番号)、優先種別、モード、メッセージNo.、センサーデータである。
【0040】
また、
図5にセンサー用のBチャネル(Bch)の内容例を示す。
図5に示すように、センサー用Bchの内容は、スタートフレーム、センサー種別、センサーID(識別番号)、受信機ID(識別番号)、優先種別、モード、BCC、エンドフレーム、センサーデータ(映像、音声、温度等)である。
【0041】
[多機能電話機IFパッケージ104、105と中央制御装置107間の通信方式]
多機能電話機IFパッケージ104と中央制御装置107の間の通信方式は、電話交換機100内の通信方式であり、決まった帯域を遅延なく確実に通信する必要がある。このため、決まった帯域が確実に確保される方式が必要である。
【0042】
また、制御系の通信は不定期であり通信量も変化するため、リクエスト、アンサー、パケット送信に近い通信方式が採用される。
図6に示すように、Dチャネルのリンクアクセスのためのフレーム送受信をソフト制御による手順で行う。
【0043】
図6に示すように、多機能電話機IFパッケージ104(L/T#0)から中央制御装置(CCU)107に対して、リクエスト(REQ)が送られる。中央制御装置107はANS=1を多機能電話機IFパッケージ104に送る。この際、中央制御装置107はバッファ空きありでACKを返送する。
【0044】
次に、多機能電話機IFパッケージ104は、L/T制御パケット(SD)を中央制御装置107に送信する。中央制御装置107は、正常に受信して受信処理が完了した後に、L/T制御パケットACK(SDACK)、ANS=0を多機能電話機IFパッケージ104に送る。
【0045】
多機能電話機IFパッケージ105(L/T#1)は、リクエスト(REQ)を中央制御装置107に送信する。中央制御装置107はバッファ空なしにつきACKを返送しない。中央制御装置107は、ANS=1を多機能電話機IFパッケージ105に送る。多機能電話機IFパッケージ105は、中央制御装置107にL/T制御パケット(SD)を送信する。中央制御装置107は、L/T制御パケット(SD)を正常に受信して受信処理が完了した後に、L/T制御パケットACK(SDACK)、ANS=0を多機能電話機IFパッケージ105に送る。
【0046】
次に、
図7を参照して、センサー受信機119、120のブロック構成について説明する。
【0047】
マイコン700はUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、USB、LAN等のセンサー用インターフェース(IF)、I/O、シリアルIF及びバスを有する。センサー用IFには、センサー用IFモジュール701が接続されている。ここで、インターフェース(IF)は、有線ならばLAN、USB等が使用され、無線ならばBluetooth(登録商標)等が使用される。センサー用IFモジュール701にはセンサー121(
図1参照)が接続されている。
【0048】
I/Oには、接点駆動回路702が接続され、接点駆動回路702には接点用コネクタ703が接続されて接点出力となる。また、I/Oには、レベル(LVL)変換回路704が接続され、LVL変換回路704には接点用コネクタ705が接続されて接点入力となる。また、I/Oには、マルチ接続切り替えスィッチ(SW)706と、状態や障害を表示するためのLED707が接続されている。バスには、プログラム格納エリア708とワークエリア709が接続されている。
【0049】
シリアルインターフェース(IF)は、Bチャネル(Bch:64K)とDチャネル(Dch:16K)を介してピンポン送受信インターフェース(IF)回路710に接続されている。ピンポン送受信IF回路710は、トランス711、ノイズフィルタ712及びRJ11モジュラーコネクタ713に接続されている。RJ11モジュラーコネクタ713は、多機能電話機IFパッケージ(DLIN)105に接続されている。また、ノイズフィルタ712には、RJ11モジュラーコネクタ714が接続されている。RJ11モジュラーコネクタ714は、多機能電話機118にマルチ接続されている。例えば、マルチ設定Aとマルチ設定Bを有する多機能電話機のマルチ設定Bに接続されている(
図1参照)。
【0050】
このように、センサー受信機119、120は、多機能電話機インターフェースパッケージ105の多機能電話機インターフェースと同様のインターフェースを持つ。具体的には、シリアルインターフェース(IF)とピンポン送受信インターフェース(IF)回路710との間を、Bチャネル(Bch:64Kbps)とDチャネル(Dch:16Kbps)を介して接続することにより、多機能電話機インターフェース750(
図7の点線で囲った部分)を構成する。この際、センサー受信機119、120と多機能電話機IFパッケージ105の間は、多機能電話機116の音声情報の代わりにセンサー情報を使用してデータの送受信を行う。
【0051】
この際、Bチャネル(Bch)を、音声情報の代わりに比較的帯域を必要としリアルタイム性が要求されるセンサー情報(常時発生するセンサー情報)の送受信に使用する。そして、Dチャネル(Dch)を、データ送受信にリアルタイム性がそれほど要求されず、データ量も少ないセンサー情報(間欠的な発生するセンサー情報)の送受信に使用する。
【0052】
次に、
図8のフローチャートを参照して、中央制御装置107が行うDチャネル(Dch)を使用したデータ送受信の手順について説明する。
【0053】
Dchはデータ送受信にリアルタイム性がそれほど要求されず、データ量も少ないセンサー情報の送受信に使用する。ここでは、リアルタイム性がそれほど要求されずデータ量も少ないセンサーとして、おむつセンサーと体温センサーを例にとって説明する。
【0054】
まず、多機能電話機IFパッケージ105からデータ(Dch)を受信する(S800)。
次に、Dch対応のセンサー121からのメッセージかを判断する(S801)。
次に、Dch対応のセンサー121からのメッセージならば、おむつセンサーかを判断する(S802)。
【0055】
次に、おむつセンサーならば、センサーID登録済みかを判断する(S803)。
次に、おむつセンサーでなければ、体温センサーかを判断する(S804)。
次に、体温センサーと判断された場合には、体温センサーの処理シーケンスを行う(S805)。
次に、体温センサーではないと判断された場合には、該当センサー無しのエラー処理を行う(S806)。
【0056】
次に、S810で、Dch対応のセンサーからのメッセージではないと判断された場合には、センサー以外のパッケージの制御を行う(S807)。
【0057】
次に、S803でセンサーID登録済みと判断された場合には、小排泄検出かを判断する(S808)。
次に、小排泄検出と判断した場合には、小排泄検出処理を行う(S809)。具体的には、該当グループのPHS、多機能電話機(MFT)等の呼出処理、メッセージ送出処理を行う。メッセージは、例えば、「(利用者)小排泄検出」というメッセージである。
【0058】
次に、S808で小排泄検出ではないと判断した場合には、大排泄検出かを判断する(S810)。
次に、大排泄検出と判断した場合には、大排泄検出処理を行う(S811)。具体的には、該当グループのPHS、多機能電話機(MFT)等の呼出処理、メッセージ送出処理を行う。メッセージは、例えば、「(利用者)大排泄検出」というメッセージである。
【0059】
次に、S810で大排泄検出ではない判断した場合には、その他の検出処理を行う(S812)。具体的には、該当グループのPHS、多機能電話機(MFT)等の呼出処理、メッセージ送出処理を行う。メッセージは、センサー121からの送出メッセージをそのまま送出する。
【0060】
次に、S803でセンサーID登録済みでないと判断した場合には、自動登録種別かどうかを判断する(S813)。
次に、S813で自動登録種別と判断した場合には、センサーID登録処理を行う(S814)。
次に、S813で自動登録種別ではないと判断した場合には、センサーID未登録エラー処理を行う(S815)。
【0061】
ここで、中央制御装置107は、
図9に示すおむつセンサーテーブルを参照してDchを使用したデータ送受信を行う。Dchはデータ送受信にリアルタイム性がそれほど要求されず、データ量も少ないセンサー情報の送受信に使用する。ここでは、リアルタイム性がそれほど要求されずデータ量も少ないセンサーとしておむつセンサーを例にとって説明する。
【0062】
図9を参照して、おむつセンサーテーブルの内容について説明する。
おむつセンサーテーブルは、電話交換機100内のセンサーテーブル106に格納されている(
図1参照)。
図9に示すように、おむつセンサーテーブルは、センサー受信機ID、センサーID登録種別、センサーID、利用者、小排泄時呼出グループ(G)、大排泄時呼出グループ(G)がそれぞれ登録されている。例えば、センサー受信機ID7においては、センサーID登録種別は自動であり、センサーIDはABC100であり、利用者はAさんであり、小排泄時呼出Gは1であり、大排泄時呼出Gは1である。
【0063】
次に、
図10を参照して、小排泄時設定テーブルの内容について説明する。
小排泄時設定テーブルは、電話交換機100内のセンサーテーブル106に格納されている(
図1参照)。
図10に示すように、小排泄時設定テーブルには、呼出G番号、呼出内線、メッセージが登録されている。例えば、呼出G番号が1の場合には、呼出内線は2000、3000、3001、3002、3003であり、メッセージは「小排泄検出しました」である。
【0064】
中央制御装置107は、
図9のおむつセンサーテーブルと
図10の小排泄時設定テーブルを参照して、該当するセンサーIDのおむつセンサーが小排泄を検出した場合には、利用者が小排泄したことを小排泄時呼出Gに対して呼出内線を介して「小排泄検出しました」というメッセージを送る。
【0065】
次に、
図11のフローチャートを参照して、中央制御装置107が行うBchを使用したデータ送受信の手順について説明する。Bchは音声データの代わりに比較的帯域を必要とし、リアルタイム性が要求されるセンサー情報の送受信に使用する。リアルタイム性が要求されるセンサーとして、温度センサーを例にとって説明する。
【0066】
まず、多機能電話機IFパッケージ(DLIN)105からデータ(Bch)を受信する(S1100)。
【0067】
次に、Bch対応センサーからのメッセージかを判断する(S1110)。
次に、Bch対応センサーからのメッセージならば、温度センサーかどうかを判断する(S1120)。
【0068】
次に、温度センサーならば、センサーID登録済みかを判断する(S1130)。
次に、温度センサーでなければ、湿度センサーかを判断する(S1140)。
【0069】
次に、湿度センサーと判断された場合には、湿度センサーの処理シーケンスを行う(S1150)。
次に、S1140で湿度センサーではないと判断された場合には、該当センサー無しのエラー処理を行う(S1160)。
次に、S1110で、Bch対応センサーからのメッセージではないと判断された場合には、センサー以外のパッケージの制御を行う(S1170)。
【0070】
次に、S1130でセンサーID登録済みと判断された場合には、閾値検出有りかどうかを判断する(S1180)。
次に、閾値検出有りと判断した場合には、上限検出かどうかを判断する(S1190)。
次に、上限検出と判断した場合には、上限検出処理を行う(S1200)。具体的には、該当グループのPHS、多機能電話機(MFT)等の呼出処理、メッセージ送出処理を行う。メッセージは、例えば、「(設置個所)高温検出」というメッセージである。
【0071】
次に、上限検出ではないと判断した場合には、下限検出かを判断する(S1210)。
次に、下限検出と判断した場合には、下限検出処理を行う(S1220)。具体的には、該当グループのPHS、多機能電話機(MFT)等の呼出処理、メッセージ送出処理を行う。メッセージは、例えば、「(設置個所)低温検出」というメッセージである。
【0072】
次に、下限検出でないと判断した場合には、温度測定データを中央制御装置107、あるいはサーバ123に格納して統計及び解析処理に用いる(S1230)。
【0073】
次に、S1180で閾値検出有りではない判断した場合には、温度測定データを中央制御装置107、あるいはサーバ123に格納して統計及び解析処理に用いる(S1240)。
【0074】
次に、S1130でセンサーID登録済みでないと判断した場合には、自動登録種別かどうかを判断する(S1250)。
次に、自動登録種別と判断した場合には、センサーID登録処理を行う(S1260)。
次に、自動登録種別ではないと判断した場合には、センサーID未登録エラー処理を行う(S1270)。
【0075】
図12を参照して、温度センサーテーブルの内容について説明する。
温度センサーテーブルは、電話交換機100内のセンサーテーブル106に格納されている(
図1参照)。
図12に示すように、温度センサーテーブルは、センサー受信機ID、センサーID登録種別、センサーID、設置場所、管理Gがそれぞれ登録されている。例えば、センサー受信機ID1においては、センサーID登録種別は自動であり、センサーIDはDEF100であり、設置場所はA号室であり、管理Gは1である。また、センサー受信機ID3においては、センサーID登録種別は手動であり、センサーIDはDEF102であり、設置場所は事務所であり、管理Gは3である。
【0076】
次に、
図13を参照して、温度センサー管理テーブルの内容について説明する。
温度センサー管理テーブルは、電話交換機100内のセンサーテーブル106に格納されている(
図1参照)。
図13に示すように、温度センサー管理テーブルには、管理G番号、閾値検出の有無、閾値上限、閾値下限、呼出内線、メッセージが登録されている。例えば、呼出G番号が1の場合には、閾値検出は有りであり、閾値上限は30であり、閾値下限は10であり、呼出内線は2000、3000、3001、3002、3003であり、メッセージは「室温異常検出」である。
【0077】
中央制御装置107は、
図12の温度センサーテーブルと
図13の温度センサー管理テーブルを参照して、該当するセンサーIDの温度センサーが閾値上限あるいは閾値下限を検出した場合には、該当する呼出Gに対して「室温異常検出」というメッセージを送る。
【0078】
このように、実施例では、多機能電話機インターフェースパッケージを用いてセンサー受信機を電話交換機に接続する。この際、多機能電話機のインターフェースを用いるが、データの内容を多機能電話機の内容ではなくセンサー情報の送受信の内容に変換する。また、センサーの情報を電話交換機の中央制御装置で処理するため、電話交換機内の通信方式を用い、多機能電話機インターフェースパッケージと中央制御装置との間でセンサー情報を送受信する。これにより、実施例によれば、既存の電話交換機のハードウェアと配線を使用することにより工事設備費の低減を図ることが可能になる。さらに、電話交換機に汎用のセンサーを接続してセンサー情報を収集することができる。