(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
配信前のコンテンツについて配信対象とするか否かを判定する第1審査における基準である第1審査基準に基づく審査を経た第1コンテンツのうち、前記第1審査基準を満たすと判定された第2コンテンツと、前記第1審査基準を満たさないと判定された第3コンテンツとを抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した第2コンテンツのうち、配信済みのコンテンツに対して配信対象とするか否かを判定する第2審査における基準である第2審査基準を満たさないと判定された第4コンテンツの数の前記第1コンテンツの数に対する割合と、前記抽出部が抽出した第3コンテンツのうち、前記第2審査基準を満たすと判定された第5コンテンツの数の前記第1コンテンツの数に対する割合とを算出する算出部と
を備えたことを特徴とする算出装置。
配信前のコンテンツについて配信対象とするか否かを判定する第1審査における基準である第1審査基準に基づく審査を経た第1コンテンツのうち、前記第1審査基準を満たすと判定された第2コンテンツと、前記第1審査基準を満たさないと判定された第3コンテンツとを抽出する抽出手順と、
前記抽出手順が抽出した第2コンテンツのうち、配信済みのコンテンツに対して配信対象とするか否かを判定する第2審査における基準である第2審査基準を満たさないと判定された第4コンテンツの数の前記第1コンテンツの数に対する割合と、前記抽出手順が抽出した第3コンテンツのうち、前記第2審査基準を満たすと判定された第5コンテンツの数の前記第1コンテンツの数に対する割合とを算出する算出手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする算出プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本願に係る算出装置、算出方法及び算出プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る算出装置、算出方法及び算出プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1に示す例において、情報処理システム1は、情報処理装置100、広告主端末10、審査者端末20及びユーザ端末30を有する。情報処理装置100と、広告主端末10と、審査者端末20と、ユーザ端末30とは、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す情報処理システム1は、複数台の情報処理装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の審査者端末20や、複数台のユーザ端末30が含まれてもよい。また、
図1では、本願に係る算出装置が、情報処理装置100に含まれる場合を例に挙げて説明を行う。
【0011】
図1に示す情報処理装置100は、広告主が利用する広告主端末10から入稿された広告を管理し、ユーザが利用するユーザ端末30に広告を配信する配信サービスを提供するサーバ装置である。例えば、情報処理装置100は、広告主端末10から受け付けた広告に関する情報を広告情報記憶部121に格納する。また、情報処理装置100は、広告主端末10から受け付けた広告を審査し、審査に関する情報(審査結果)を広告情報記憶部121に格納する。また、情報処理装置100は、ユーザ端末30に配信した広告の配信期間や、インプレッション数等の情報を収集し、記憶部に格納する。
【0012】
なお、
図1の例において、広告の審査とは、広告に含まれるテキスト、画像、動画や、広告のリンク先(ランディングページ)等が適切であるか否か(例えば、誇張表現や虚偽の内容の有無、各種法律(薬事法、著作権法、不正表示防止法、など)の規定に違反しているか否か、公序良俗に反しているか否か、など)を審査することを示す。
【0013】
図1に示す広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。広告主端末10は、広告主の操作に応じて広告を情報処理装置100に入稿する。なお、
図1に示す例において、広告主端末10は、広告主によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0014】
図1に示す審査者端末20は、広告を目視により審査する審査者によって利用される情報処理装置である。例えば、審査者端末20は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。審査者端末20は、審査対象の広告の広告情報を受け付け、当該広告が適切であるか否かを示す審査結果を審査者の操作に応じて情報処理装置100に送信する。なお、
図1に示す例において、審査者端末20は、審査者によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0015】
図1に示すユーザ端末30は、ユーザよって利用される情報処理装置である。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。また、ユーザ端末30は、情報処理装置100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。また、ユーザ端末30は、情報処理装置100によって配信される情報の表示処理を実現する制御情報を情報処理装置100から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。なお、
図1に示す例において、ユーザ端末30は、ユーザによって利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスである場合を示す。
【0016】
以下、
図1を用いて、情報処理装置100が行う情報処理について説明する。なお、以下の説明において、ユーザ端末30へ配信されていない広告(以下、「配信前広告」と記載する場合がある)を審査するためのモデル(以下、「第1モデル」と記載する場合がある)が、情報処理装置100の第1モデル記憶部122に格納されているものとする。また、以下の説明において、ユーザ端末30へ配信済みの広告(以下、「配信済広告」と記載する場合がある)を審査するためのモデル(以下、「第2モデル」と記載する場合がある)が、情報処理装置100の第2モデル記憶部123に格納されているものとする。また、以下の説明において、第1モデルを用いた広告の審査、並びに、第2モデルを用いた広告の審査は、同一の審査基準により行われるものとする。また、以下の説明において、審査者端末20は、広告の審査基準に関する情報を情報処理装置100から受け付け、審査者に通知しているものとする。
【0017】
まず、情報処理装置100は、広告主C1が利用する広告主端末10から広告(配信前広告)の入稿を受け付ける(ステップS11)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、広告を構成するテキスト情報、画像情報、動画情報や、リンク先に関する情報を含む広告情報を受け付け、広告情報記憶部121に格納する。
【0018】
続いて、情報処理装置100は、第1モデルを用いて配信前広告を審査する(ステップS12)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、ステップS11において受け付けた広告情報を第1モデルに入力し、入力した広告情報が有する特徴量に基づいて、広告情報に対応する広告が適切であるか否かを示すスコアを出力する。そして、情報処理装置100は、出力したスコアに基づいて、広告を「適切」(ユーザ端末30へ配信可能である広告)、「不適切」(ユーザ端末30へ配信不可能である広告)、「判別不可」(目視により審査されるべき広告)のいずれかの審査結果に分類する。情報処理装置100は、広告の審査結果が「適切」または「不適切」である場合、広告が「適切」または「不適切」であることを示す情報を、第1モデルを用いた審査に関する情報として、広告に対応付けて広告情報記憶部121に格納する。
【0019】
なお、本実施形態において、情報処理装置100は、広告情報に含まれるテキスト情報を形態素解析等の自然言語処理技術を適宜用いて解析することにより、テキスト情報から特徴量を抽出してもよい。また、情報処理装置100は、任意の技術を採用することにより、広告情報に含まれる画像情報や動画情報が有する特徴量を抽出してもよい。
【0020】
ここで、本実施形態において、ステップS11において受け付けた広告の審査結果が「判別不可」であるものとする。この場合、情報処理装置100は、目視による広告の審査を行う(ステップS13)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、審査対象の広告に対応する広告情報を審査者端末20に送信し、審査者E1に審査させることにより、目視による広告の審査を行う。すなわち、情報処理装置100は、目視による審査の対象である広告に関する情報を、審査者端末20に送信する。
【0021】
続いて、情報処理装置100は、審査者端末20から広告の審査結果を受け付ける(ステップS14)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、広告が「適切」であることを示す情報、または、広告が「不適切」であることを示す情報のいずれかを目視による審査に関する情報として受け付け、受け付けた情報を広告に対応付けて広告情報記憶部121に格納する。
【0022】
続いて、情報処理装置100は、ユーザ端末30に広告を配信する(ステップS15)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、ステップS12における審査またはステップS13における審査において「適切」と審査された広告をユーザ端末30に配信する。そして、情報処理装置100は、ユーザ端末30における各広告の表示(インプレッション)の有無や、各広告の配信期間に関する情報(以下、「広告配信履歴情報」と記載する場合がある)をユーザ端末30から収集し、記憶部に格納する。
【0023】
続いて、情報処理装置100は、第2モデルを用いて配信済広告を審査する(ステップS16)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、ステップS15において配信された広告(配信済広告)に対応する広告情報を第2モデルに入力し、入力した広告情報が有する特徴量に基づいて、広告情報に対応する広告が適切であるか否かを示すスコアを出力する。そして、情報処理装置100は、出力したスコアに基づいて、配信済広告を「適切」、「不適切」、「判別不可」のいずれかの審査結果に分類する。情報処理装置100は、広告の審査結果が「適切」または「不適切」である場合、広告が「適切」または「不適切」であることを示す情報を、第2モデルを用いた審査に関する情報として、広告に対応付けて広告情報記憶部121に格納する。
【0024】
なお、ステップS17における処理は、配信済広告の審査を行う点を除き、ステップS13と同様の処理であるため、説明を省略する。また、ステップS18における処理は、配信済広告の審査結果を受け付ける点を除き、ステップS14と同様の処理であるため、説明を省略する。
【0025】
続いて、情報処理装置100は、サンプルとなる広告を抽出する(ステップS19)。具体的には、情報処理装置100は、第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値を算出する際、指標値に期待する信頼度を担保するうえで必要なサンプル数を満たすように所定の期間中に広告を抽出する。ここで、本実施形態において、情報処理装置100は、所定の期間を複数の期間(以下、「分割期間」と記載する場合がある)に分割し、分割期間ごとに抽出される広告の総数が必要なサンプル数を満たすように、分割期間ごとに抽出する広告のサンプル数を決定する。例えば、
図1の例において、必要なサンプル数が「1000」であり、所定の期間が「10日」であるものとする。この場合、情報処理装置100は、分割期間を「1日」とし、1日ごとに抽出するサンプル数を「100」と決定する。
【0026】
なお、
図1の例において、情報処理装置100は、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて、「適切」と分類(判定)された広告(第1モデルを用いた審査に関する情報または第2モデルを用いた審査に関する情報と対応付けられた広告)に関する情報を広告情報記憶部121から1日ごとに100件抽出し、サンプル広告情報記憶部125に格納する。
【0027】
続いて、情報処理装置100は、サンプルとして抽出した広告を審査する(ステップS20)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、サンプルとして抽出した広告に対応する広告情報を1日ごとに審査者端末20に送信し、審査者E1に審査させることにより、目視による広告の審査を行う(すなわち、情報処理装置100は、広告に関する情報を、審査者端末20に送信し、審査者E1による目視の審査結果を審査者端末20から受け付ける)。言い換えると、情報処理装置100は、分割期間ごとに抽出するサンプル数に対応する数の広告の審査を分割期間ごとに行う。そして、情報処理装置100は、広告が「適切」であることを示す情報、または、広告が「不適切」であることを示す情報のいずれかを目視による審査に関する情報として審査者端末20から受け付け、受け付けた情報を広告に対応付けてサンプル広告情報記憶部125に格納する。
【0028】
ここで、
図1の例において、所定の期間が経過し、サンプルとして抽出した1000件の広告の審査が完了したものとする。この場合、情報処理装置100は、第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値を算出する(ステップS21)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、サンプルとして抽出した広告の総数に対する、ステップS20における審査結果が「不適切」である広告(言い換えると、本来「不適切」と分類(判定)されるべきであるにもかかわらず「適切」と判定され、ユーザ端末30に配信された広告。以下、「偽陰性広告」と記載する場合がある)の数の割合を指標値として算出する。
【0029】
続いて、情報処理装置100は、情報処理装置100が提供する配信サービスを評価する(ステップS22)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、偽陰性広告に対応する広告配信履歴情報に基づいて、配信サービスを評価する。例えば、情報処理装置100は、偽陰性広告の配信期間や、配信期間における偽陰性広告のインプレッション数に基づいて、配信サービスにおける広告配信の品質低下の度合いを評価する。
【0030】
続いて、情報処理装置100は、第1モデル及び第2モデルの学習を行うための学習データを取得する(ステップS23)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、ステップS13及びステップS17において目視による審査が行われた広告に関する情報を学習データとして取得する。また、情報処理装置100は、偽陰性広告に関する情報を学習データとして取得する。
【0031】
なお、情報処理装置100は、算出した指標値の値や、配信サービスの評価に応じて学習データを取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、サンプルとして抽出した広告の総数に対する偽陰性広告の数の割合が所定の閾値以上である場合や、配信サービスにおける広告配信の品質低下の度合いが所定の閾値以上である場合、偽陰性広告に関する情報や、ステップS13及びステップS17における審査結果が「適切」である広告に関する情報を学習データとして取得する。
【0032】
続いて、情報処理装置100は、取得した学習データを用いて、第1モデル及び第2モデルの学習を行う(ステップS24)。ここで、第1モデル及び第2モデルの学習(機械学習)においては、線形回帰、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン、決定木、ハザード分析等の種々の手法が利用されてもよい。
【0033】
なお、上記の実施形態において、情報処理装置100は、第1モデル及び第2モデルを用いたルールベースの広告の審査を行ってもよい。
【0034】
また、上記の実施形態において、情報処理装置100は、偽陰性広告及び偽陽性広告(本来「適切」と判定されるべきであるにもかかわらず「不適切」と判定され、ユーザ端末30に配信されなかった広告)に基づいて、第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値を算出してもよい。
【0035】
例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて、「適切」または「不適切」と判定された広告(言い換えると、目視による審査が行われていない広告。以下、「モデル審査広告」と記載する場合がある)に関する情報を広告情報記憶部121から必要なサンプル数を満たすよう抽出する。そして、情報処理装置100は、サンプルとして抽出したモデル審査広告の目視による審査を行う。ここで、情報処理装置100は、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「適切」と判定され、目視による審査において「不適切」と判定されたモデル審査広告を偽陰性広告として特定する。また、情報処理装置100は、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「不適切」と判定され、目視による審査において「適切」と判定されたモデル審査広告を偽陽性広告として特定する。
【0036】
そして、情報処理装置100は、サンプルとして抽出したモデル審査広告の総数に対する偽陰性広告の数の割合と、サンプルとして抽出したモデル審査広告の総数に対する偽陽性広告の割合の数の割合とに基づいて、第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値を算出する。
【0037】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置100は、広告の審査結果を用いて、審査の精度を示す指標値を算出し、広告の配信サービスの評価を行うことができる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、広告の審査結果に応じて、当該広告に関する情報を審査に用いるモデルの学習データとして利用することができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置100は、コンテンツの審査結果を活用できる。
【0038】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、上述した情報処理を実現するための情報処理システム1について
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置100と、広告主端末10と、審査者端末20と、ユーザ端末30とを含む。情報処理装置100、広告主端末10、審査者端末20及びユーザ端末30は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。なお、ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。また、
図2に示す情報処理システム1には、複数台の情報処理装置100や、複数台の広告主端末10、複数台の審査者端末20、複数台のユーザ端末30が含まれてもよい。
【0039】
情報処理装置100は、広告主が利用する広告主端末10から入稿された広告を管理し、ユーザが利用するユーザ端末30に広告を配信する配信サービスを提供するサーバ装置である。情報処理装置100は、広告主端末10から受け付けた広告に関する情報、並びに、当該広告の審査に関する情報(審査結果)を管理する。また、情報処理装置100は、ユーザ端末30における各広告の表示の有無や、各広告の配信期間に関する情報をユーザ端末30から収集する。情報処理装置100の構成は後述する。
【0040】
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。広告主端末10は、広告主の操作に応じて広告を情報処理装置100に入稿する。
【0041】
審査者端末20は、広告を目視により審査する審査者によって利用される情報処理装置である。審査者端末20は、審査対象の広告の広告情報を受け付け、当該広告が適切であるか否かを示す審査結果を審査者の操作に応じて情報処理装置100に送信する。
【0042】
ユーザ端末30は、ユーザよって利用される情報処理装置である。ユーザ端末30は、情報処理装置100から配信される各広告の表示に関する情報を情報処理装置100に送信する。
【0043】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0044】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告主端末10、審査者端末20、ユーザ端末30等との間で情報の送受信を行う。
【0045】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部120は、広告情報記憶部121と、第1モデル記憶部122と、第2モデル記憶部123と、広告配信履歴情報記憶部124と、サンプル広告情報記憶部125とを有する。
【0046】
(広告情報記憶部121について)
広告情報記憶部121は、広告に関する情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、広告情報記憶部121が記憶するクエリに関する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る広告情報記憶部の一例を示す図である。
図4の例では、広告情報記憶部121は、「広告ID」、「広告情報」、「広告単価」、「第1モデル審査結果」、「第1目視審査結果」、「第2モデル審査結果」、「第2目視審査結果」といった項目を有する。
【0047】
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告情報」は、広告主が入稿した広告を示す。なお、
図4では、「広告情報」に「広告情報11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、テキストや広告に関連する画像、動画、リンク先等の具体的な情報、または、その格納場所を示すファイルパス名、URLなどが格納される。
【0048】
「広告単価」は、広告を配信する対価として、広告主に課金する課金額を示す。「第1モデル審査結果」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告が、第1モデルを用いた審査において「適切」と判定されたか、「不適切」と判定されたかを示す。「第1目視審査結果」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告の配信前に、当該広告が目視による審査において「適切」と判定されたか、「不適切」と判定されたかを示す。
【0049】
「第2モデル審査結果」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告が、第2モデルを用いた審査において「適切」と判定されたか、「不適切」と判定されたかを示す。「第2目視審査結果」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告の配信後に、当該広告が目視による審査において「適切」と判定されたか、「不適切」と判定されたかを示す。
【0050】
すなわち、
図4では、広告ID「A11」によって識別される広告の広告情報「広告情報11」が格納され、広告単価が「100」と設定され、当該広告が第1モデルを用いた審査及び第2モデルを用いた審査において「適切」と判定されている例を示す。
【0051】
(第1モデル記憶部122について)
第1モデル記憶部122は、第1モデルに関する情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、第1モデル記憶部122が記憶する第1モデルに関する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る第1モデル記憶部の一例を示す図である。
図5の例では、第1モデル記憶部122は、「モデルID」、「カテゴリ」、「モデル情報」といった項目を有する。
【0052】
「モデルID」は、モデルを識別するための識別情報を示す。「カテゴリ」は、対応付けられた「モデルID」が示す第1モデルを用いた審査において、審査対象となる広告のカテゴリを示す。「モデル情報」は、広告が適切であるか否かを示すスコア出力するためのモデルの情報を示す。
【0053】
すなわち、
図5では、モデルID「M11」によって識別される第1モデルのモデル情報「モデル情報11」が格納され、当該第1モデルが「医薬品」に分類される広告の審査に用いられる例を示す。
【0054】
(第2モデル記憶部123について)
第2モデル記憶部123は、第2モデルに関する情報を記憶する。ここで、
図6を用いて、第2モデル記憶部123が記憶する第2モデルに関する情報の一例を説明する。
図6は、実施形態に係る第2モデル記憶部の一例を示す図である。
図6の例では、第2モデル記憶部123は、「モデルID」、「カテゴリ」、「モデル情報」といった項目を有する。
【0055】
「モデルID」は、モデルを識別するための識別情報を示す。「カテゴリ」は、対応付けられた「モデルID」が示す第2モデルを用いた審査において、審査対象となる広告のカテゴリを示す。「モデル情報」は、広告が適切であるか否かを示すスコア出力するためのモデルの情報を示す。
【0056】
すなわち、
図6では、モデルID「M21」によって識別される第2モデルのモデル情報「モデル情報21」が格納され、当該第2モデルが「医薬品」に分類される広告の審査に用いられる例を示す。
【0057】
(広告配信履歴情報記憶部124について)
広告配信履歴情報記憶部124は、広告主によって入稿された各広告の配信履歴に関する情報を記憶する。ここで、
図7を用いて、広告配信履歴情報記憶部124が記憶する各広告の配信履歴に関する情報の一例を説明する。
図7は、実施形態に係る広告配信履歴情報記憶部の一例を示す図である。
図7の例では、広告配信履歴情報記憶部124は、「広告ID」、「配信開始日」、「日付」、「ユーザID」、「インプレッション数」といった項目を有する。
【0058】
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「配信開始日」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告の配信が開始された日付を示す。「日付」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告の表示(インプレッション)があった日付を示す。「ユーザID」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告が表示されたユーザを識別するための識別情報を示す。「インプレッション数」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告の総インプレッション数を示す。
【0059】
すなわち、
図7では、広告ID「A11」によって識別される広告の配信開始日が「20XX/1/15」であり、当該広告が「20XX/2/1」にユーザID「ユーザU1」によって識別されるユーザに表示され、総インプレッション数が「1000」である例を示す。
【0060】
(サンプル広告情報記憶部125について)
サンプル広告情報記憶部125は、第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値を算出する際、サンプルとして抽出した広告に関する情報を記憶する。ここで、
図8を用いて、サンプル広告情報記憶部125が記憶する情報の一例を説明する。
図8は、実施形態に係るサンプル広告情報記憶部の一例を示す図である。
図8の例では、サンプル広告情報記憶部125は、「サンプル数」、「期間」、「対象日」、「広告ID」、「広告情報」、「広告単価」、「審査結果」といった項目を有する。
【0061】
「サンプル数」は、指標値に期待する信頼度を担保するうえで必要なサンプル数を示す。「期間」は、サンプルとなる広告を抽出する期間を示す。「対象日」は、サンプルとなる広告を抽出した日付を示す。「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告情報」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告を示す。なお、
図8では、「広告情報」に「広告情報11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、テキストや広告に関連する画像、動画、リンク先等の具体的な情報、または、その格納場所を示すファイルパス名、URLなどが格納される。
【0062】
「広告単価」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告を配信する対価として、広告主に課金する課金額を示す。「審査結果」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告が、サンプルとして抽出された後の再審査において「適切」と判定されたか、「不適切」と判定されたかを示す。
【0063】
すなわち、
図8では、指標値に期待する信頼度を担保するうえで必要なサンプル数「1000」を「20XX/2/1〜20XX/2/10」の期間中に抽出し、対象日「20XX/2/1」に広告ID「A11」によって識別され、広告情報「広告情報11」、広告単価「100」である広告の再審査の結果が「不適切」である例を示す。
【0064】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部130は、
図3に示すように、審査部131と、配信部132と、抽出部133と、算出部134と、評価部135と、取得部136と、学習部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0065】
(審査部131について)
審査部131は、広告主が利用する広告主端末10からコンテンツ(広告)の入稿を受け付け、受け付けた広告に関する情報を広告情報記憶部121に格納する。そして、審査部131は、広告情報記憶部121に格納された広告の審査を行う。例えば、
図1の例において、審査部131は、第1モデルを用いて配信前広告を審査する。具体的には、
図1の例において、審査部131は、配信前広告の広告情報を第1モデルに入力し、入力した広告情報が有する特徴量に基づいて、配信前広告が適切であるか否かを示すスコアを出力する。そして、審査部131は、出力したスコアに基づいて、配信前広告を「適切」、「不適切」、「判別不可」のいずれかの審査結果に分類する。ここで、審査部131は、配信前広告の審査結果が「適切」または「不適切」である場合、配信前広告が「適切」または「不適切」であることを示す情報を、広告情報記憶部121の「第1モデル審査結果」の項目に格納する。
【0066】
また、審査部131は、第1モデルを用いた審査において、審査結果が「判別不可」である配信前広告に対し、目視による審査を行う。例えば、
図1の例において、審査部131は、審査結果が「判別不可」である配信前広告の広告情報を審査者端末20に送信し、審査者E1に審査させることにより、目視による広告の審査を行う。そして、審査部131は、審査者端末20から審査結果を受け付け、配信前広告が「適切」であることを示す情報、または、広告が「不適切」であることを示す情報を広告情報記憶部121の「第1目視審査結果」の項目に格納する。
【0067】
また、審査部131は、第2モデルを用いて配信済広告を審査する。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、後述する配信部132が配信した広告である配信済広告の広告情報を第2モデルに入力し、入力した広告情報が有する特徴量に基づいて、配信済広告が適切であるか否かを示すスコアを出力する。そして、情報処理装置100は、出力したスコアに基づいて、配信済広告を「適切」、「不適切」、「判別不可」のいずれかの審査結果に分類する。ここで、審査部131は、広告の審査結果が「適切」または「不適切」である場合、配信済広告が「適切」または「不適切」であることを示す情報を、広告情報記憶部121の「第2モデル審査結果」の項目に格納する。
【0068】
また、審査部131は、第2モデルを用いた審査において、審査結果が「判別不可」である配信済広告に対し、目視による審査を行う。例えば、
図1の例において、審査部131は、審査結果が「判別不可」である配信済広告の広告情報を審査者端末20に送信し、審査者E1に審査させることにより、目視による広告の審査を行う。そして、審査部131は、審査者端末20から審査結果を受け付け、配信済広告が「適切」であることを示す情報、または、広告が「不適切」であることを示す情報を広告情報記憶部121の「第2目視審査結果」の項目に格納する。
【0069】
また、審査部131は、サンプルとして抽出した広告を審査する。例えば、
図1の例において、審査部131は、サンプル広告情報記憶部125に格納された広告の広告情報を審査者端末20に送信し、審査者E1に審査させることにより、目視による広告の審査を行う。そして、審査部131は、審査者端末20から審査結果を受け付け、サンプルとして抽出した広告が「適切」であることを示す情報、または、広告が「不適切」であることを示す情報をサンプル広告情報記憶部125の「審査結果」の項目に格納する。
【0070】
(配信部132について)
配信部132は、審査部131によるコンテンツ(広告)の審査結果に基づいて、広告をユーザ端末30に配信する。例えば、
図1の例において、配信部132は、第1モデルを用いた審査において「適切」と判定された広告をユーザ端末30に配信する。また、配信部132は、第1モデルを用いた審査において「判別不可」と判定された広告のうち、目視による広告の審査において「適切」と判定された広告をユーザ端末30に配信する。そして、配信部132は、各広告の配信履歴に関する情報をユーザ端末30から収集し、広告配信履歴情報記憶部124に格納する。
【0071】
(抽出部133について)
抽出部133は、第1審査を経たコンテンツから、所定の期間内において抽出されるコンテンツの総数が所定の数を満たすように複数のコンテンツを抽出する。言い換えると、抽出部133は、所定の期間内において抽出される第1コンテンツの総数が所定の数を満たすように抽出する。例えば、抽出部133は、モデル審査広告から、所定の期間内において抽出される広告(第1コンテンツ)の総数が所定の数を満たすように複数の広告を抽出する。
【0072】
また、抽出部133は、指標値の信頼度に基づいて、所定の数及び所定の期間を決定してもよい。例えば、抽出部133は、後述する算出部134が第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値を算出する際、指標値に期待する信頼度を担保するうえで必要なサンプル数を決定する。そして、抽出部133は、決定したサンプル数に応じて、サンプルを抽出する期間を決定する。例えば、抽出部133は、サンプルとして抽出する広告の審査(例えば、
図1のステップS20における目視による審査)に要する時間に基づいて、サンプルを抽出する期間を決定する。
【0073】
また、抽出部133は、所定の期間を分割した複数の分割期間ごとに抽出されるコンテンツの総数が所定の数を満たすように、分割期間ごとに抽出するコンテンツの数を決定してもよい。言い換えると、抽出部133は、所定の期間を分割した複数の分割期間ごとに抽出される第1コンテンツの総数が所定の数を満たすように、分割期間ごとに抽出する第1コンテンツの数を決定してもよい。例えば、
図1の例において、抽出部133は、所定の期間「10日」に抽出するサンプルの総数が「1000」を満たすように、分割期間「1日」ごとに抽出するサンプル数を「100」と決定する。そして、抽出部133は、モデル審査広告に関する情報を広告情報記憶部121から1日ごとに100件抽出し、サンプル広告情報記憶部125に格納する。
【0074】
なお、抽出部133は、分割期間において審査が可能な広告の数に基づいて、分割期間ごとに抽出するサンプル数、並びに、サンプルを抽出する期間を決定してもよい。例えば、分割期間「1日」ごとに審査(例えば、
図1のステップS20における目視による審査)が可能な広告の数が「100」であり、必要なサンプル数が「1000」であるものとする。この場合、抽出部133は、分割期間「1日」ごとに抽出するサンプル数を「100」とし、サンプルを抽出する期間を「10日」と決定する。
【0075】
また、抽出部133は、所定の期間において配信されるコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部133は、広告配信履歴情報記憶部124を参照し、所定の期間においてユーザに表示された広告をサンプルとして抽出し、サンプル広告情報記憶部125に格納する。ここで、
図9を用いて、サンプルの抽出処理を説明する。
図9は、サンプルの抽出処理の一例を示す図である。なお、
図1に示す例では、必要なサンプル数が「1000」であるものとする。
【0076】
図9に示すように、まず、抽出部133は、必要なサンプル数に応じて、分割期間「1日」ごとに取得するサンプル数を「100」とし、サンプルを取得する期間を「10日」と決定する。そして、抽出部133は、分割期間「1日」ごとに取得するサンプル数に応じて、1時間ごとに取得するサンプル数を「5」と決定する。そして、抽出部133は、1時間の間にインプレッションが発生した広告のうち、「5」にバッファを持たせた一定量の広告をサンプルとして抽出する。
【0077】
また、抽出部133は、第1審査基準に基づく審査を経た第1コンテンツのうち、第1審査基準を満たすと判定された第2コンテンツと、第1審査基準を満たさないと判定された第3コンテンツとを抽出してもよい。例えば、抽出部133は、モデルを用いた審査を経た第1コンテンツのうち、モデルの審査基準を満たすと判定された第2コンテンツと、当該審査基準を満たさないと判定された第3コンテンツを抽出する。例えば、
図1の例において、抽出部133は、サンプルとして抽出したモデル審査広告(第1コンテンツ)のうち、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「適切」と判定された広告(第2コンテンツ)を抽出する。そして、抽出部133は、第1コンテンツのうち、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「不適切」と判定された広告(第3コンテンツ)を抽出する。
【0078】
また、抽出部133は、所定のカテゴリに分類されるコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部133は、モデル審査広告のうち、広告情報等に基づいて所定のカテゴリ(例えば、「医薬品」、「不動産」等)に分類される広告(第1コンテンツ)を抽出する。そして、抽出部133は、所定のカテゴリに分類される第1コンテンツから第2コンテンツ及び第3コンテンツを抽出する。
【0079】
(算出部134について)
算出部134は、抽出部133が抽出したコンテンツに対する第2審査の結果に基づいて、第1審査の精度を示す指標値を算出する。例えば、算出部134は、コンテンツに対する目視による審査の結果に基づいて、指標値を算出する。
【0080】
また、算出部134は、抽出部133が抽出したコンテンツのうち、第1審査における第1審査基準を満たすと判定されたコンテンツであって、第2審査における第2審査基準を満たさないと判定されたコンテンツの総数に対する割合に基づいて、指標値を算出する。例えば、
図1の例において、審査部131は、抽出部133は、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「適切」と分類された広告を、必要なサンプルの数を満たすように広告情報記憶部121から抽出する。そして、算出部134は、抽出部133が抽出した広告のうち、目視による審査において「不適切」と判定された広告の総サンプル数に対する割合を、第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値として算出する。
【0081】
なお、算出部134は、抽出部133が広告配信履歴情報記憶部124からサンプルとして抽出した広告の目視による審査結果に基づいて、指標値を算出してもよい。
【0082】
また、算出部134は、抽出部133が抽出した第2コンテンツのうち、第2審査基準を満たさないと判定された第4コンテンツの第1コンテンツに対する割合と、抽出部133が抽出した第3コンテンツのうち、第2審査基準を満たすと判定された第5コンテンツの第1コンテンツに対する割合とを算出してもよい。すなわち、算出部134は、第1コンテンツに対する第4コンテンツの割合と、第1コンテンツに対する第5コンテンツの割合とを算出する。
【0083】
例えば、
図1の例において、算出部134は、抽出部133がモデル審査広告からサンプルとして抽出した広告(第1コンテンツ)のうち、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「適切」と判定され、目視による審査において「不適切」と判定された広告を偽陰性広告(第4コンテンツ)として特定し、第4コンテンツの第1コンテンツに対する割合を算出する。また、算出部134は、第1コンテンツのうち、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「不適切」と判定され、目視による審査において「適切」と判定された広告を偽陽性広告(第5コンテンツ)として特定し、第5コンテンツの第1コンテンツに対する割合を算出する。
【0084】
また、算出部134は、第4コンテンツの第1コンテンツの総数に対する割合と、第5コンテンツの第1コンテンツの総数に対する割合とに基づいて、第1審査基準に基づく審査の精度を示す指標値を算出する。例えば、
図1の例において、算出部134は、サンプルとして抽出したモデル審査広告の総数に対する偽陰性広告の数の割合と、サンプルとして抽出したモデル審査広告の総数に対する偽陽性広告の割合の数の割合とに基づいて、第1モデル及び第2モデルを用いた審査の精度を示す指標値を算出する。
【0085】
(評価部135について)
評価部135は、コンテンツの配信に関する情報に基づいて、コンテンツを配信する配信サービスを評価する。例えば、評価部135は、第4コンテンツの配信に関する情報と、第5コンテンツの配信に関する情報とに基づいて、第4コンテンツ及び第5コンテンツを配信する配信サービスを評価する。例えば、評価部135は、偽陰性広告及び偽陽性広告に対応付けられて広告情報記憶部121に格納されている情報や、広告配信履歴情報記憶部124に格納されている情報に基づいて、情報処理装置100が提供する配信サービスを評価する。
【0086】
また、評価部135は、一定期間における第4コンテンツのインプレッション数に基づいて、配信サービスを評価してもよい。例えば、評価部135は、偽陰性広告に対応付けられて広告配信履歴情報記憶部124に格納されている当該偽陰性広告のインプレッション数に基づいて、配信サービスにおける広告配信の品質低下の度合いを評価する。
【0087】
また、評価部135は、第4コンテンツの配信開始から配信停止までの期間に基づいて、配信サービスを評価してもよい。例えば、評価部135は、偽陰性広告に対応付けられて広告配信履歴情報記憶部124に格納されている当該偽陰性広告の配信開始日に基づいて、配信サービスにおける広告配信の品質低下の度合いを評価する。
【0088】
また、評価部135は、第4コンテンツの同一ユーザに対するインプレッション数に基づいて、配信サービスを評価してもよい。例えば、評価部135は、偽陰性広告に対応付けられて広告配信履歴情報記憶部124に格納されている当該偽陰性広告のユーザID(偽陰性広告が表示されたユーザに関する情報)に基づいて、配信サービスにおける広告配信の品質低下の度合いを評価する。具体的には、評価部135は、同一のユーザに偽陰性広告が表示された回数が多いほど、配信サービスを低く評価する。
【0089】
また、評価部135は、第5コンテンツを配信した場合の売上に関する売上情報と、第5コンテンツが配信されなかった期間とに基づいて、配信サービスを評価してもよい。例えば、配信サービスが、オークション形式で広告を配信する場合、評価部135は、偽陽性広告の代替として配信された広告の売上と、偽陽性広告を配信した場合の売上との差分に基づいて、配信サービスにおける売上の機会損失の度合いを評価する。また、配信サービスが非オークション形式である場合、評価部135は、偽陽性広告の配信開始後の一定期間の売上に基づいて、配信サービスにおける売上の機会損失の度合いを評価する。
【0090】
(取得部136について)
取得部136は、モデルを用いたコンテンツの審査の後に行われる審査であって、当該コンテンツの目視による審査の結果に関する情報を学習データとして取得する。例えば、取得部136は、目視による審査が行われた広告の審査結果及び当該広告に関する情報を学習データとして取得する。
【0091】
また、取得部136は、モデルを用いた審査において、目視により審査されるべきと判定されたコンテンツの目視による審査の結果に関する情報を学習データとして取得してもよい。例えば、取得部136は、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査において「判別不可」と判定された広告の目視による審査結果及び当該広告に関する情報を学習データとして取得する。
【0092】
また、取得部136は、抽出部133が抽出した第2コンテンツのうち、目視による審査の審査基準を満たさないと判定された第4コンテンツに関する情報と、抽出部133が抽出した第3コンテンツのうち、目視による審査の審査基準を満たすと判定された第5コンテンツに関する情報とを、学習データとして取得してもよい。例えば、取得部136は、偽陰性広告に関する情報及び偽陽性広告に関する情報を学習データとして広告情報記憶部121から取得する。
【0093】
また、取得部136は、第1コンテンツに対する第4コンテンツの割合が所定の閾値以上である場合に第4コンテンツに関する情報を学習データとして取得し、第1コンテンツに対する第5コンテンツの割合が所定の閾値以上である場合に第5コンテンツに関する情報を学習データとして取得する。例えば、取得部136は、算出部134が算出した、サンプルとして抽出した広告(第1コンテンツ)に対する偽陰性広告(第4コンテンツ)割合が所定の閾値以上である場合に偽陰性広告に関する情報を学習データとして広告情報記憶部121から取得する。また、取得部136は、算出部134が算出した第1コンテンツに対する偽陽性広告(第5コンテンツ)割合が所定の閾値以上である場合に偽陽性広告に関する情報を学習データとして広告情報記憶部121から取得する。
【0094】
また、取得部136は、コンテンツのカテゴリごとに学習データを取得してもよい。例えば、取得部136は、広告情報等に基づいて広告をカテゴリごとに分類し、当該広告に関する情報を対応するカテゴリが設定されているモデルの学習データとして取得する。具体的には、広告がカテゴリ「医薬品」に分類される場合、取得部136は、当該広告に関する情報を、カテゴリ「医薬品」に対応付けられて第1モデル記憶部122及び第2モデル記憶部123に格納されているモデルの学習データとして取得する。
【0095】
また、取得部136は、配信前のコンテンツの目視による審査の結果を第1学習データとして取得し、配信後のコンテンツの目視による審査の結果を第2学習データとして取得してもよい。例えば、取得部136は、コンテンツの配信前において、第1モデルを用いたコンテンツの審査の後に行われる審査であって、当該コンテンツの目視による審査の結果を第1学習データとして取得し、コンテンツの配信後において、第2モデルを用いたコンテンツの審査の後に行われる審査であって、当該コンテンツの目視による審査の結果を第2学習データとして取得する。
【0096】
(学習部137について)
学習部137は、取得部136が取得した学習データに基づいてモデルの学習を行う。例えば、学習部137は、取得部136が取得した目視による審査が行われた広告の審査結果及び当該広告に関する情報に基づいて、第1モデル及び第2モデルの学習を行う。
【0097】
また、学習部137は、学習データに基づいて、カテゴリごとにモデルの学習を行ってもよい。例えば、取得部136がカテゴリ「医薬品」に分類される広告に関する情報を取得した場合、学習部137は、当該情報に基づいて、カテゴリ「医薬品」に対応付けられて第1モデル記憶部122及び第2モデル記憶部123に格納されているモデルの学習を行う。
【0098】
また、学習部137は、取得部136が取得した第1学習データ及び第2学習データに基づいて、モデルの学習を行ってもよい。例えば、学習部137は、広告の配信前におけるモデルを用いた審査に関する情報、並びに、広告の配信後におけるモデルを用いた審査に関する情報に基づいて、第1モデル及び第2モデルの学習を行う。
【0099】
また、学習部137は、取得部136が取得した第1学習データ及び第2学習データに基づいて、第1モデル及び第2モデルの学習を行ってもよい。例えば、学習部137は、第1モデルを用いた審査に関する情報、並びに、第2モデルを用いた審査に関する情報に基づいて、第1モデル及び第2モデルの学習を行う。
【0100】
〔4.情報処理のフロー〕
ここで、
図10を用いて、実施形態に係る情報処理装置の情報処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0101】
図10に示すように、情報処理装置100は、広告主から広告の入稿を受け付ける(ステップS101)。続いて、情報処理装置100は、第1モデルを用いて広告を審査する(ステップS102)。続いて、第1モデルを用いた審査において、広告が目視による審査対象と判定した場合(ステップS103;Yes)、情報処理装置100は、目視により広告を審査する。そして、情報処理装置100は、広告が目視による審査の審査基準を満たす場合(ステップS104;Yes)、広告をユーザに配信する(ステップS106)。一方、情報処理装置100は、広告が目視による審査の審査基準を満たさない場合(ステップS104;No)、当該広告に関する情報を学習データとして取得する(ステップS112)。
【0102】
また、第1モデルを用いた審査において、広告が目視による審査対象ではないと判定した場合(ステップS103;No)、情報処理装置100は、広告が第1モデルの審査基準を満たすか判定する。そして、情報処理装置100は、広告が第1モデルの審査基準を満たす場合(ステップS105;Yes)、広告をユーザに配信する(ステップS106)。一方、情報処理装置100は、広告が第1モデルの審査基準を満たさない場合(ステップS105;No)、当該広告に関する情報を学習データとして取得する(ステップS112)。
【0103】
続いて、情報処理装置100は、第2モデルを用いて、ユーザに配信した広告を審査する(ステップS107)。続いて、第2モデルを用いた審査において、広告が目視による審査対象と判定した場合(ステップS108;Yes)、情報処理装置100は、目視により広告を審査する。そして、情報処理装置100は、広告が目視による審査の審査基準を満たす場合(ステップS109;Yes)、広告をユーザに配信する(ステップS110)。一方、情報処理装置100は、広告が目視による審査の審査基準を満たさない場合(ステップS109;No)、当該広告に関する情報を学習データとして取得する(ステップS112)。
【0104】
また、第2モデルを用いた審査において、広告が目視による審査対象ではないと判定した場合(ステップS108;No)、情報処理装置100は、広告が第2モデルの審査基準を満たすか判定する。そして、情報処理装置100は、広告が第2モデルの審査基準を満たす場合(ステップS110;Yes)、広告をユーザに配信する(ステップS111)。一方、情報処理装置100は、広告が第2モデルの審査基準を満たさない場合(ステップS110;No)、当該広告に関する情報を学習データとして取得する(ステップS112)。
【0105】
続いて、情報処理装置100は、ユーザに配信した広告に関する情報を学習データとして取得する(ステップS112)。続いて、情報処理装置100は、取得した学習データに基づいて第1モデル及び第2モデルの学習を行い(ステップS113)、処理を終了する。
【0106】
次に、
図11を用いて、実施形態に係る情報処理装置の情報処理の手順について説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0107】
図11に示すように、情報処理装置100は、モデルを用いた審査の精度を示す指標値に期待する信頼度に基づいて、サンプルとして抽出する広告の数(サンプル数)、並びに、広告を抽出する期間を決定する(ステップS201)。続いて、情報処理装置100は、モデルの審査基準を満たすと判定された広告、並びに、モデルの審査基準を満たさないと判定された広告を、決定した期間中にサンプル数を満たすように抽出する(ステップS202)。続いて、情報処理装置100は、抽出した広告を審査する(ステップS203)。例えば、情報処理装置100は、抽出した広告に対し、目視による審査を行う。
【0108】
続いて、情報処理装置100は、指標値を算出する(ステップS204)。例えば、情報処理装置100は、モデルの審査基準を満たすと判定された広告のうち、目視による審査基準を満たさない広告(偽陰性広告)のサンプル数に対する割合を算出する。また、情報処理装置100は、モデルの審査基準を満さないと判定された広告のうち、目視による審査基準を満たす広告(偽陽性広告)のサンプル数に対する割合を算出する。そして、情報処理装置100は、算出した割合に基づいて、指標値を算出する。
【0109】
続いて、情報処理装置100は、広告配信サービスを評価する(ステップS205)。例えば、情報処理装置100は、偽陰性広告及び偽陽性広告の配信に関する情報に基づいて、広告配信サービスを評価する。
【0110】
続いて、情報処理装置100は、学習データを取得する(ステップS206)。例えば、情報処理装置100は、偽陰性広告に関する情報、並びに、偽陽性広告に関する情報を学習データとして取得する。続いて、情報処理装置100は、学習データを用いてモデルの学習を行い(ステップS207)、処理を終了する。
【0111】
〔5.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0112】
〔5−1.コンテンツについて〕
上述の実施形態において、広告を対象として情報処理装置100の情報処理の例を示した。しかしながら、情報処理装置100は、広告に限らず、種々のコンテンツを対象として情報処理を行ってもよい。例えば、情報処理装置100は、広告が表示される配信面を対象として、上述した情報処理を行ってもよい。
【0113】
〔5−2.目視による審査について〕
上述の実施形態では、情報処理装置100がモデルを用いて審査された広告に対し、目視による審査を行う例を示した。しかしながら、情報処理装置100は、目視による審査に限らず、種々の手法を用いてもよい。例えば、情報処理装置100は、モデルを用いた審査よりも精度が高く、且つ、モデルを用いた審査よりも審査の速度が遅い審査の手法を用いて、広告の審査を行う。
【0114】
〔5−3.偽陽性広告について〕
上述した
図1の実施形態では、情報処理装置100が、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「適切」と判定された広告をサンプルとして抽出し、偽陰性広告の割合を指標値として算出する例を示した。情報処理装置100は、偽陽性広告の割合を指標値として算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、第1モデルまたは第2モデルを用いた審査おいて「不適切」と判定された広告を必要なサンプル数を満たすように抽出する。そして、情報処理装置100は、抽出したサンプルのうち、目視による審査において「適切」と判定された広告の総サンプル数に対する割合を指標値として算出する。
【0115】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、審査部131と、配信部132と、抽出部133と、算出部134と、評価部135と、取得部136と、学習部137とを有する。審査部131は、コンテンツの審査を行う。配信部132は、審査部131によるコンテンツの審査結果に基づいて、コンテンツをユーザに配信する。抽出部133は、第1審査を経たコンテンツから、所定の期間内において抽出されるコンテンツの総数が所定の数を満たすように複数のコンテンツを抽出する。算出部134は、抽出部133が抽出したコンテンツに対する第2審査の結果に基づいて、第1審査の精度を示す指標値を算出する。評価部135は、コンテンツの配信に関する情報に基づいて、コンテンツを配信する配信サービスを評価する。取得部136は、モデルを用いたコンテンツの審査の後に行われる審査であって、当該コンテンツの目視による審査の結果に関する情報を学習データとして取得する。学習部137は、取得部136が取得した学習データに基づいてモデルの学習を行う。
【0116】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、コンテンツの審査結果を用いて、審査の精度を示す指標値の算出、配信サービスの評価、並びに、モデルの学習を行うことができるため、コンテンツの審査結果を活用できる。
【0117】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、算出部134は、抽出部133が抽出したコンテンツのうち、第1審査における第1審査基準を満たすと判定されたコンテンツであって、第2審査における第2審査基準を満たさないと判定されたコンテンツの総数に対する割合に基づいて、指標値を算出する。
【0118】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、コンテンツの審査結果を用いて、審査の精度を示す指標値を算出することができるため、コンテンツの審査結果を活用できる。
【0119】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、指標値の信頼度に基づいて、所定の数及び所定の期間を決定する。
【0120】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、期待する指標値の信頼度に応じてサンプルを抽出する期間及びサンプル数を決定できるため、利便性を向上させることができる。
【0121】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、所定の期間を分割した複数の分割期間ごとに抽出されるコンテンツの総数が所定の数を満たすように、分割期間ごとに抽出するコンテンツの数を決定する。
【0122】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、コンテンツの抽出処理を複数に分けて行うことができるため、処理の負担を軽減できる。
【0123】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、所定の期間において配信されるコンテンツを抽出する。
【0124】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、配信されたコンテンツを抽出するため、本来配信されるべきでなかったコンテンツに基づいて指標値を算出することができる。
【0125】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、算出部134は、コンテンツに対する目視による審査の結果に基づいて、指標値を算出する。
【0126】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、目視による審査の結果用いることにより、信頼度の高い指標値を算出することができる。
【0127】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、所定のカテゴリに分類されるコンテンツを抽出する。
【0128】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、コンテンツのカテゴリごとに指標値を算出できるため、利便性を向上させることができる。
【0129】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、第1審査基準に基づく審査を経た第1コンテンツのうち、第1審査基準を満たすと判定された第2コンテンツと、第1審査基準を満たさないと判定された第3コンテンツとを抽出する。そして、算出部134は、抽出部133が抽出した第2コンテンツのうち、第2審査基準を満たさないと判定された第4コンテンツの第1コンテンツに対する割合と、抽出部133が抽出した第3コンテンツのうち、第2審査基準を満たすと判定された第5コンテンツの第1コンテンツに対する割合とを算出する。
【0130】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、第1審査基準を満たし、第2審査基準を満たさない第4コンテンツの割合と、第1審査基準を満たさず、第2審査基準を満たさす第5コンテンツの割合を把握できる。
【0131】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、所定のカテゴリに分類される第1コンテンツから第2コンテンツ及び第3コンテンツを抽出する。
【0132】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、コンテンツのカテゴリごとに第4コンテンツの割合及び第5コンテンツの割合を算出できるため、利便性を向上させることができる。
【0133】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、所定の期間内において抽出される前記第1コンテンツの総数が所定の数を満たすように抽出する。そして、算出部134は、第4コンテンツの第1コンテンツの総数に対する割合と、第5コンテンツの第1コンテンツの総数に対する割合とに基づいて、第1審査基準に基づく審査の精度を示す指標値を算出する。
【0134】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、指標値に期待する信頼度に応じて第1コンテンツを抽出する数を決定できるため、利便性を向上させることができる。
【0135】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、所定の期間を分割した複数の分割期間ごとに抽出される第1コンテンツの総数が所定の数を満たすように、分割期間ごとに抽出する前記第1コンテンツの数を決定する。
【0136】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、コンテンツの抽出処理を複数に分けて行うことができるため、処理の負担を軽減できる。
【0137】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、評価部135は、第4コンテンツの配信に関する情報と、第5コンテンツの配信に関する情報とに基づいて、第4コンテンツ及び第5コンテンツを配信する配信サービスを評価する。
【0138】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、配信に関する情報に基づいて配信サービスを評価するため、適切な評価をすることができる。
【0139】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、評価部135は、一定期間における第4コンテンツのインプレッション数に基づいて、配信サービスを評価する。
【0140】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、インプレッション数に基づいて配信サービスを評価するため、配信サービスの品質の度合いを評価することができる。
【0141】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、評価部135は、第4コンテンツの配信開始から配信停止までの期間に基づいて、配信サービスを評価する。
【0142】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、配信期間に基づいて配信サービスを評価するため、配信サービスの品質の度合いを評価することができる。
【0143】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、評価部135は、第4コンテンツの同一ユーザに対するインプレッション数に基づいて、配信サービスを評価する。
【0144】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、配信先のユーザに基づいて配信サービスを評価するため、配信サービスの品質の度合いを評価することができる。
【0145】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、評価部135は、第5コンテンツを配信した場合の売上に関する売上情報と、第5コンテンツが配信されなかった期間とに基づいて、配信サービスを評価する。
【0146】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、売上情報に基づいて配信サービスを評価するため、配信サービスの機会損失の度合いを評価することができる。
【0147】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、取得部136は、モデルを用いたコンテンツの審査の後に行われる審査であって、当該コンテンツの目視による審査の結果に関する情報を学習データとして取得する。そして、学習部137は、取得部136が取得した学習データに基づいてモデルの学習を行う。
【0148】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、目視による審査結果に基づいてモデルの学習を行うことができるため、モデルの精度を向上させることができる。
【0149】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、取得部136は、モデルを用いた審査において、目視により審査されるべきと判定されたコンテンツの目視による審査の結果に関する情報を学習データとして取得する。
【0150】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、モデルによって審査できなかったコンテンツの目視による審査結果をモデルの学習に用いることができるため、モデルの精度を向上させることができる。
【0151】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、抽出部133は、モデルを用いた審査を経た第1コンテンツのうち、モデルの審査基準を満たすと判定された第2コンテンツと、当該審査基準を満たさないと判定された第3コンテンツを抽出する。そして、取得部136は、抽出部133が抽出した第2コンテンツのうち、目視による審査の審査基準を満たさないと判定された第4コンテンツに関する情報と、抽出部133が抽出した第3コンテンツのうち、目視による審査の審査基準を満たすと判定された第5コンテンツに関する情報とを、学習データとして取得する。
【0152】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、モデルによって誤った判定がされたコンテンツに関する情報に基づいてモデルの学習を行うことができるため、モデルの精度を向上させることができる。
【0153】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、算出部134は、第1コンテンツに対する第4コンテンツの割合と、第1コンテンツに対する第5コンテンツの割合とを算出する。そして、取得部136は、第1コンテンツに対する第4コンテンツの割合が所定の閾値以上である場合に第4コンテンツに関する情報を学習データとして取得し、第1コンテンツに対する第5コンテンツの割合が所定の閾値以上である場合に第5コンテンツに関する情報を学習データとして取得する。
【0154】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、モデルを用いた審査の精度に応じてモデルの学習を行うことができるため、利便性を向上させることができる。
【0155】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、取得部136は、コンテンツのカテゴリごとに学習データを取得する。そして、学習部137は、学習データに基づいて、カテゴリごとにモデルの学習を行う。
【0156】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、カテゴリに応じてモデルの学習を行うことができるため、利便性を向上させることができる。
【0157】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、取得部136は、配信前のコンテンツの目視による審査の結果を第1学習データとして取得し、配信後のコンテンツの目視による審査の結果を第2学習データとして取得する。そして、学習部137は、取得部136が取得した第1学習データ及び第2学習データに基づいて、モデルの学習を行う。
【0158】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、配信前のコンテンツ及び配信前のコンテンツに関する情報に基づいてモデルの学習を行うことができるため、モデルの精度を向上させることができる。
【0159】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、例えば、取得部136は、コンテンツの配信前において、第1モデルを用いたコンテンツの審査の後に行われる審査であって、当該コンテンツの目視による審査の結果を第1学習データとして取得し、コンテンツの配信後において、第2モデルを用いたコンテンツの審査の後に行われる審査であって、当該コンテンツの目視による審査の結果を第2学習データとして取得する。そして、学習部137は、取得部136が取得した第1学習データ及び第2学習データに基づいて、第1モデル及び第2モデルの学習を行う。
【0160】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、配信前のコンテンツの審査に用いられるモデル、並びに、配信後のコンテンツの審査に用いられるモデルの学習を行うことができるため、コンテンツの審査の精度を向上させることができる。
【0161】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報処理装置は、例えば
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置100を例に挙げて説明する。
図12は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0162】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0163】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0164】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0165】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0166】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置100の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0167】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0168】
また、上述した情報処理装置100は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0169】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、審査部は、審査手段や審査回路に読み替えることができる。