特許第6907196号(P6907196)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6907196ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6907196
(24)【登録日】2021年7月2日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4402 20060101AFI20210708BHJP
   A61K 31/455 20060101ALI20210708BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20210708BHJP
   A61K 9/12 20060101ALI20210708BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210708BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20210708BHJP
   A61P 31/02 20060101ALI20210708BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20210708BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20210708BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20210708BHJP
【FI】
   A61K31/4402
   A61K31/455
   A61K9/107
   A61K9/12
   A61P43/00 121
   A61P17/00
   A61P31/02
   A61P31/04
   A61P43/00 105
   A61K8/49
   A61Q15/00
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-517293(P2018-517293)
(86)(22)【出願日】2016年10月4日
(65)【公表番号】特表2018-529735(P2018-529735A)
(43)【公表日】2018年10月11日
(86)【国際出願番号】EP2016073626
(87)【国際公開番号】WO2017060213
(87)【国際公開日】20170413
【審査請求日】2019年8月2日
(31)【優先権主張番号】15188360.0
(32)【優先日】2015年10月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590003065
【氏名又は名称】ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】マジュムダール,アミターバ
(72)【発明者】
【氏名】マサパティ,ムリュティユンジャヤ・スワミー
【審査官】 飯濱 翔太郎
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02742942(EP,A1)
【文献】 特開2003−267817(JP,A)
【文献】 特表2005−537238(JP,A)
【文献】 特開2004−123554(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00−33/44
A61K 47/00−47/69
A61K 9/00− 9/72
A61P 1/00−43/00
A61K 8/49
A61Q 15/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比が1:5〜5:1である、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む局所用抗菌用組成物。
【請求項2】
ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比が1:2〜2:1である、請求項1に記載の抗菌用組成物。
【請求項3】
化粧品として許容される基剤をさらに含む、請求項1または2に記載の抗菌用組成物。
【請求項4】
殺菌剤、ビタミン、抗アクネ活性物質;抗シワ、抗皮膚萎縮及び皮膚修復活性物質;皮膚バリア修復活性物質;非ステロイド系化粧用鎮静活性物質;人工日焼け剤及び促進剤;皮膚美白活性物質;日焼け止め活性物質;皮脂刺激剤;皮脂抑制剤;酸化防止剤;プロテアーゼ阻害剤;皮膚引き締め剤;かゆみ防止成分;育毛阻害剤;5−アルファレダクターゼ阻害剤;落屑酵素エンハンサー;抗糖化剤;又はそれらの混合物から選択される皮膚有益剤を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の抗菌用組成物。
【請求項5】
リーブオン組成物の形態である、請求項1から4のいずれか一項に記載の抗菌用組成物。
【請求項6】
洗い流し組成物の形態である、請求項1から4のいずれか一項に記載の抗菌用組成物。
【請求項7】
前記リーブオン組成物が、ローション、クリーム、消臭剤、手指消毒剤及びボディスプレーを含む、請求項5に記載の抗菌用組成物。
【請求項8】
表面に塗布される、請求項1から7のいずれか一項に記載の抗菌用組成物。
【請求項9】
洗い流し組成物の形態である請求項8に記載の抗菌用組成物であって、前記組成物を少なくとも部分的に除去する追加のステップを含む方法により適用される、前記抗菌用組成物。
【請求項10】
前記組成物を少なくとも部分的に除去するステップが、前記組成物を基体上に塗布する
ステップの後、5分未満で行われる、請求項9に記載の抗菌用組成物。
【請求項11】
抗菌利益のための、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物の非治療的使用。
【請求項12】
抗菌利益改善のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載のナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の非治療的使用。
【請求項13】
人体の外面に塗布された場合に抗菌ペプチド(AMP)の分泌を誘導するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載のナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の非治療的使用。
【請求項14】
ケラチノサイトからの抗菌ペプチド(AMP)の分泌を誘導するための、請求項13に記載のナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の非治療的使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所用組成物に関し、より詳細には、抗菌利益のための局所用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
人々は自分の身体の外面をよく手入れしようと試みる。人々が気にかけている特定の皮膚関連の問題には、感染のない良好な皮膚の健康状態、良好な皮膚の色調及び皮膚衛生が含まれる。皮膚衛生は、一般的に、感染のない皮膚を維持することによって達成される。感染症に対処する1つの方法は、感染症が発症した後に抗菌剤で処置することである。もう1つのアプローチは、表面上に最小限の量の抗菌活性物質を残して、侵入する微生物を死滅させるか、又は疾患の拡散を最小限にするために不活性化することである。さらに別のアプローチは、所望の表面の自然免疫を改善することである。大腸菌(E.coli)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)のような一部の細菌は、一般に皮膚上に存在する。これらの細菌は、それ自体は皮膚にいかなる病原性効果も有さない。しかし、これが摂取によって体内に入ると、これらはその病原性効果を誘発する。したがって、身体の外面、例えば、手、頭皮をこの細菌のない状態に維持することが、所望の衛生状態を達成するのに役立つ。
【0003】
AMPは、皮膚自体の防御システムの不可欠な部分を形成する。AMPは当初、昆虫及び動物において発見されており、最初の発見以来、AMPは有望な抗菌剤とみなされている。AMPは自然界で偏在しており、典型的には、侵入する細菌、真菌、エンベロープウイルス及び寄生虫に対して広範囲の活性を示す(Braff and Gallo,2006。AMPは一般に短いペプチドであり、ヒトにおいては約90の異なるAMPが存在することが報告されている。AMPは一般に2つの主要な物理的特徴を有し、それらはa)カチオン電荷及びb)有意な割合の疎水性残基である。AMPのカチオン電荷は、負に帯電した微生物細胞質膜に対する選択性を促進するが、疎水性は微生物種の細胞膜との相互作用を促進する。
【0004】
ナイアシンアミドは、皮膚上でAMP生成を誘導し、それによって抗菌利益を提供することが当技術分野において公知である。
【0005】
国際公開第2015/172801号(Unilever、2015)は、皮膚上でAMP(抗菌性ペプチド)生成を誘発するためのナイアシンアミドの新規使用を開示している。これは、微生物による攻撃に対する皮膚、頭皮及び口腔の免疫性を改善することに応用されている。
【0006】
本発明者らは、皮膚のAMPレベルを高める経路を介して消費者に衛生上の利益を提供するよう努めてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2015/172801号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Braff and Gallo,2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、抗菌組成物を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、皮膚のAMPレベルを高める経路を介した抗菌組成物を提供することである。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、長期間にわたり抗菌効力を有する、リーブオン適用のための抗菌組成物を提供することである。
【0012】
本発明者らは、このことについて広範囲の研究を続ける間に、驚くべきことに、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを特定の比率で含む組成物が、ナイアシンアミド単独と比較して、AMPを誘導することによる有意に優れた抗菌利益をもたらし、それにより上記目的の1又は複数を満たすことを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1の態様において、本発明は、ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比が1:20〜20:1である、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む局所用組成物を提供する。
【0014】
第2の態様において、本発明は、表面を洗浄又は消毒する方法であって、第1の態様の組成物を前記表面に塗布するステップを含む方法を提供する。
【0015】
第3の態様において、本発明は、抗菌利益改善のための、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の使用を提供する。
【0016】
第4の態様において、本発明は、人体の外面に適用された場合に抗菌ペプチド(AMP)の分泌を誘導するための、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の使用を提供する。
【0017】
本発明の一態様の任意の特徴は、本発明の任意の他の態様において利用することができる。「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」を意味することを意図しているが、必ずしも「からなる(consisting of)」又は「から構成される(composed of)」という意味を意図してはいない。言い換えれば、列挙されたステップ又は選択肢は網羅的である必要はない。操作及び比較実施例を除いて、又は他に明示されている場合を除いて、材料の量又は反応の条件、材料及び/又は使用の物理的特性を示す説明における全ての数字は、「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。「xからy」の形式で表される数値範囲は、x及びyを含むと理解される特定の特徴について複数の好ましい範囲が「xからy」の形式で記載されている場合、異なる端点を組み合わせる全ての範囲も企図されることが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比が1:20〜20:1である、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む局所用組成物を提供する。
【0019】
本発明の組成物の成分の1つはナイアシンアミドである。ニコチンアミド及びピリジン−3−カルボキサミドとしても知られているナイアシンアミドは、ビタミンB3の活性水溶性形態である。ナイアシンアミドは補酵素NADH及びNADPHに必須であり、したがって、ATP生成を含む体内での200を超える酵素反応にとって不可欠である。
【0020】
本発明の組成物の別の必須成分はピコリンアミドである。ピリジン−3−カルボキサミドであるニコチンアミドは、ピリジン環の2位及び4位が置換された2つの他の位置異性体、それぞれ、ピコリンアミド(ピリジン−2−カルボキサミド)及びイソニコチンアミド(ピリジン−4−カルボキサミド)を有する。
【0021】
ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比は、1:20〜20:1、好ましくは1:15〜15:1、より好ましくは1:10〜10:1、さらに好ましくは1:8〜8:1、さらにより好ましくは1:5〜5:1、最も好ましくは1:2〜2:1である。本発明者らは、ナイアシンアミドとピコリンアミドとがこの特定の比率でAMP生成に関して相乗的な抗菌利益をもたらすことを見出した。したがって、本組成物は、好ましくは、ナイアシンアミドとピコリンアミドとの相乗的組合せを含む。
【0022】
組成物中のナイアシンアミドの量に上限はない。しかし、好ましくは、ナイアシンアミドは、組成物の0.1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%、さらにより好ましくは1〜5重量%、最も好ましくは1〜3重量%の量で組成物中に存在する。
【0023】
さらに、組成物中のピコリンアミドの量にも上限はない。しかし、好ましくは、ピコリンアミドは、組成物の0.1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%、さらにより好ましくは1〜5重量%、最も好ましくは1〜3重量%の量で組成物中に存在する。
【0024】
本発明の組成物は、化粧品として許容される基剤を含むことが好ましい。
【0025】
化粧品として許容される基剤は、好ましくは、クリーム、ローション、ゲル又はエマルジョンである。
【0026】
パーソナルケア組成物(リーブオン)は、さまざまな化粧品として許容される乳化及び非乳化の系及びビヒクルを使用して調製することができる。非常に適切な基剤はクリームである。バニシングクリームが特に好ましい。バニシングクリーム基剤は、一般に、5〜25%の脂肪酸及び0.1〜10%の石鹸を含む。バニシングクリーム基剤は、高く評価されたマット感を肌に与える。バニシングクリーム基剤中ではC12〜C20脂肪酸が特に好ましく、C14〜C18脂肪酸がさらにより好ましい。最も好ましい脂肪酸はステアリン酸である。組成物中の脂肪酸は、より好ましくは組成物の5〜20重量%の範囲の量で存在する。バニシングクリーム基剤中の石鹸としては、ナトリウム又はカリウム塩のような脂肪酸のアルカリ金属塩が挙げられ、最も好ましくはステアリン酸カリウムである。バニシングクリーム基剤中の石鹸は、一般に組成物の0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜3重量%の範囲の量で存在する。一般に、パーソナルケア組成物中のバニシングクリーム基剤は、所望量の全脂肪物質を取り、所望の量の水酸化カリウムと混合することによって調製される。石鹸は、通常、混合の間にその場で形成される。
【0027】
特に好適な化粧品として許容される基剤は、シリコーン油を連続相として含む油中水型エマルジョンを含むものである。油中水型エマルジョンは、好ましくは、架橋シリコーンエラストマーブレンドを含む。
【0028】
油中水型エマルジョン中のシリコーンエラストマーブレンドの包含は、本発明の組成物を調製するための化粧品として許容される基剤として使用することができる。シリコーン流体を使用してもよいが、架橋されたシリコーンエラストマーが特に好ましい。シリコーン流体ポリマーとは対照的に、エラストマーの物理的性質は、典型的には、分子量よりもむしろ架橋の数に依存する。シリコーンエラストマーの膨潤する能力は、それらを油相のための理想的な増粘剤にする。エラストマーは、皮膚又は毛髪に塗布すると、非常に滑らかで柔らかい感触を有する。エラストマーは、化粧品組成物中の香料、ビタミン及び他の添加剤の送達剤として使用することもできる。
【0029】
市販されており、本発明の組成物に含めるのに適した、向上した安定性を提供することが見出されている適切なシリコーンエラストマーブレンド又はゲルは以下のものである:Dow Corning(登録商標)EL−8051 IN Silicone Organic Elastomer Blend[INCI名:ネオペンタン酸イソデシル(及び)ジメチコン/ビス−イソブチルPPG−20クロスポリマー];EL−8050[INCI名:イソドデカン(及び)ジメチコン/ビス−イソブチルPPG20クロスポリマー]DC9040、DC9041、DC9045(ジメチコンクロスポリマー);DC9506、9509(ジメチコンビニルジメチコンクロスポリマー);Shin−Etsu KSG−15、KSG−16、KSG−17(ジメチコンビニルジメチコンクロスポリマー)。組成物は、組成物の5〜50重量%のシリコーンエラストマーを含むことがさらに好ましい。
【0030】
本発明の組成物は、皮膚美白剤、例えば、アロエエキス、乳酸アンモニウム、アルブチン、アゼライン酸、コウジ酸、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、クエン酸エステル、3ジフェニルプロパン誘導体、2,5ジヒドロキシ安息香酸及びその誘導体、エラグ酸、フェンネル抽出物、グルコピラノシル−1−アスコルベート、グルコン酸、グリコール酸、緑茶抽出物、ヒドロキノン、4ヒドロキシアニソール及びその誘導体、4−ヒドロキシ安息香酸誘導体、ヒドロキシカプリル酸、レモンエキス、リノール酸、リン酸アスコルビルマグネシウム、桑根抽出物、2,4レゾルシノール誘導体、3,5レゾルシノール誘導体、サリチル酸、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンAのようなビタミン類、ジカルボン酸、レゾルシノール誘導体、乳酸のようなヒドロキシカルボン酸及びそれらの塩、例えば乳酸ナトリウム、並びにこれらの混合物を含んでいてもよい。
【0031】
さらに、好ましくはないが、組成物は日焼け止め剤を有していてもよい。基剤に適切に使用できる任意の日焼け止め剤を添加することができる。UVA及びUVB日焼け止め剤の両方を添加することが好ましい。
【0032】
本発明の組成物は、好ましくは、ジベンゾイルメタン又はその誘導体であるUV−A日焼け止め剤を含むことができる。好ましいジベンゾイルメタン誘導体は、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチルジベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’−ジイソプロピル−ジベンゾイルメタン、2−メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、又は2,6−ジメチル−4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタンから選択される。最も好ましいジベンゾイルメタン誘導体は、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンである。本発明の組成物は、好ましくは、組成物の総重量に基づき、その中に包含される全ての範囲を含めて、0.1〜10重量%、より好ましくは0.2〜5重量%、さらにより好ましくは0.4〜3重量%のジベンゾイルメタン又はその誘導体を含む。
【0033】
この組成物は、好ましくは、桂皮酸、サリチル酸、ジフェニルアクリル酸及びそれらの誘導体のクラスから選択されるUV−B有機日焼け止め剤もまた含むことができる。市販されており、本発明の組成物に含めるのに有用なUV−B日焼け止め剤の限定されない実例は、Octisalate(商標)、Homosalate(商標)、NeoHelipan(商標)、Octocrylene(商標)、Oxybenzone(商標)又はParsol MCX(商標)である。UV−B日焼け止め剤は、最も好ましくは、Parsol MCXとして市販されている2−エチル−ヘキシル−4−メトキシシンナメートである。UV−B有機日焼け止め剤は好ましくは組成物の0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜7重量%で含まれる。2−エチル−ヘキシル−4−メトキシシンナメートのような有機UV−B日焼け止め剤の存在が、UV照射の存在下でUV−Aジベンゾイルメタン日焼け止め剤のさらなる迅速な分解を引き起こすことが観察されている。ロスマリン酸エステル化合物の存在が、UV−B日焼け止め剤が存在する場合でも組成物を安定化するのに非常に有効であることが見出されている。
【0034】
有用な無機サンブロックも本発明において好ましく使用される。これらには、例えば、酸化亜鉛、酸化鉄、ヒュームドシリカなどのシリカ、及び二酸化チタンが含まれる。
【0035】
潜在的に有害な微生物の成長を防ぐために、組成物に防腐剤を添加することもできる。本発明の組成物に適した従来の防腐剤は、パラ−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステルである。近年使用されて来ている他の防腐剤には、ヒダントイン誘導体、プロピオン酸塩、及びさまざまな第四級アンモニウム化合物が含まれる。特に好ましい防腐剤は、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニル尿素、デヒドロ酢酸ナトリウム、ベンジルアルコール、アルカンジオールであり、最も好ましくは1,2−オクタンジオール及びフェノキシエタノールである。防腐剤は、組成物の使用及び防腐剤と他の成分との非相溶の可能性を考慮して選択すべきである。防腐剤は、好ましくは組成物の0.01重量%〜2重量%の範囲の量で用いられる。
【0036】
さまざまな他の任意選択の材料を組成物に配合してもよい。これらには、2−ヒドロキシ−4,2’,4’−トリクロロジフェニルエーテル(トリクロサン)、2,6−ジメチル−4−ヒドロキシクロロベンゼン及び3,4,4’−トリクロロカルバニリドなどの抗菌剤;ポリエチレン及びシリカ又はアルミナのようなスクラブ及び角質除去粒子;メントールのような冷却剤;アロエベラなどの皮膚カーミング剤;並びに着色剤を挙げることができる。
【0037】
さらに、組成物は、0〜10重量%の乳白剤及び真珠光沢剤、例えば、エチレングリコールジステアレート、二酸化チタン又はLytron(登録商標)621(スチレン/アクリレートコポリマー)をさらに含むことができ、これらの全ては、製品の外観又は特性を向上させるのに有用である。
【0038】
水以外の希釈剤としては、液体又は固体の皮膚軟化剤、溶媒、湿潤剤、増粘剤及び粉末を挙げることができる。単独で又は1もしくは複数のビヒクルの混合物として使用することができるこれらのタイプのビヒクルの個別の例は、以下のとおりである:
皮膚軟化剤、例えば、ステアリルアルコール、モノリシノール酸グリセリル、ミンク油、セチルアルコール、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸、パルミチン酸イソブチル、ステアリン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン−2−オール、イソセチルアルコール、エイコサニルアルコール(eicosanyl alcohol)、ベヘニルアルコール、パルミチン酸セチル、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン油、セバシン酸ジ−n−ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノリン、ココアバター、コーン油、綿実油、オリーブ油、パーム核油、菜種油、紅花種子油、月見草油、大豆油、ヒマワリ種子油、アボガド油、ゴマ油、ココナツ油、ラッカセイ油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、ワセリン、鉱油、ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、オイレン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル;
溶媒、例えば、エチルアルコール、イソプロパノール、アセトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル;
有利には、上記で定義した皮膚コンディショニング剤以外の活性薬剤を組成物に添加することができる。これらの活性成分は、有利には、殺菌剤、ビタミン、抗アクネ活性物質;抗シワ、抗皮膚萎縮及び皮膚修復活性物質;皮膚バリア修復活性物質;非ステロイド系化粧用鎮静活性物質;人工日焼け剤及び促進剤;皮膚美白活性物質;日焼け止め活性物質;皮脂刺激剤;皮脂抑制剤;酸化防止剤;プロテアーゼ阻害剤;皮膚引き締め剤;かゆみ防止成分;育毛阻害剤;5−アルファレダクターゼ阻害剤;落屑酵素エンハンサー;抗糖化剤;又はそれらの混合物;等から選択することができる。
【0039】
これらの活性薬剤は、水溶性活性薬剤、油溶性活性薬剤、それらの医薬として許容される塩及び混合物から選択することができる。本明細書で使用される「活性薬剤」という用語は、皮膚及び/又は毛髪に利益をもたらすために使用することができ、一般に、例えば上記で定義された皮膚軟化剤により送達されるような皮膚コンディショニング利益を付与するためには使用されないパーソナルケア活性物質を意味する。本明細書で使用される「安全な有効量」という用語は、処置される状態を改変するか、又は所望のスキンケア利益をもたらすために十分高いが、重篤な副作用を回避するために十分低い活性剤の量を意味する。本明細書で使用される用語「利益」は、本明細書に記載の1又は複数の活性薬剤により特定の状態を処置することに関連する治療的、予防的及び/又は慢性的な利益を意味する。(1又は複数種の)活性薬剤の安全な有効量は、特定の活性薬剤、皮膚を貫通する活性物質の能力、使用者の年齢、健康状態、及び皮膚状態、並びに他の同様の要因によって変化するものである。
【0040】
粉末、例えば、チョーク、タルク、フラー土、カオリン、デンプン、ガム、コロイドシリカ、ポリアクリル酸ナトリウム、テトラアルキル及び/又はトリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学的に変性されたケイ酸アルミニウムマグネシウム(magnesium aluminium silicate)、有機変性モンモリロナイト粘土、水和ケイ酸アルミニウム、ヒュームドシリカ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、モノステアリン酸エチレングリコール。
【0041】
化粧品として許容される基剤は、通常、組成物の10〜99.9重量%、好ましくは50〜99重量%であり、他のパーソナルケア補助剤が存在しない場合、組成物の残部を形成することができる。
【0042】
本発明の組成物は、好ましくは化粧品として許容される担体として従来の消臭性基剤を含むことができる。消臭剤とは、個人的な消臭利益のために使用される、スティック、ロールオン、又は噴射剤媒体中の、例えば、腋の下領域に適用する発汗抑制剤を含有していても、又は含有していなくてもよい製品を意味する。
【0043】
消臭組成物は、一般に、堅固な固体、軟質固体、ゲル、クリーム、及び液体の形態であり、組成物の物理的特性に適切なアプリケータを用いて分配される。ロールオンにより送達される消臭組成物は、一般に、液体担体を含む。このような液体担体は、疎水性であり得るか、又は親水性及び疎水性両方の液体の混合物を含み得る。それらはエマルジョン又はマイクロエマルジョンの形態であってもよい。液体担体又は担体の混合物は、組成物の30〜95重量%、多くの場合40〜80重量%を構成することが多い。疎水性液体担体は、一般に、25℃以下の融点及び少なくとも100℃の沸点を有するシロキサン、炭化水素、分枝脂肪族アルコール、エステル及びエーテルの化学的クラス内で選択される1又は複数の材料を含むことができる。本明細書の組成物に用いることができる親水性担体液体としては、一般に水及び/又は一価もしくは多価アルコール又は水混和性同族体が挙げられる。一価アルコールは短鎖であることが多く、これはそれらが炭素6個までを含むことを意味し、実際にはエタノール又は時にはイソプロパノールが最も多い。多価アルコールは一般にエチレン又はプロピレングリコールを含むか、又はジエチレングリコールのような同族体を使用することができる。これ以外に、消臭組成物に使用される適切な他のビヒクル及び成分を添加することができる。
【0044】
組成物が手指消毒組成物の形態であるとき、化粧品として許容される基剤は、アルコール及び水を含むことができる。最も好ましいアルコールは、エチルアルコール及びイソプロピルアルコールである。2種以上のアルコールの混合物であっても、好ましくは、手指消毒組成物に使用することができる。アルコールの量は、好ましくは手指消毒組成物の50〜95重量%、より好ましくは60〜80重量%、最も好ましくは65〜80重量%の範囲である。
【0045】
本発明の組成物は、広範囲の他の任意選択成分を含むことができる。CTFA Personal care Ingredient Handbook,Second Edition,1992は、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、スキンケア産業において一般的に使用される多種多様な非限定的なパーソナルケア及び医薬成分が記載されており、これらは本発明の組成物における使用に適切である。これらの例としては、酸化防止剤、結合剤、生物学的添加剤、緩衝剤、着色剤、増粘剤、ポリマー、収斂剤、芳香剤、保湿剤、乳白剤、コンディショナー、pH調整剤、天然抽出物、精油、皮膚感覚剤、皮膚鎮静剤、及び皮膚治癒剤が挙げられる。
【0046】
本発明の組成物はまた、以下の成分、例えば、塩化ベンゼトニウム(BEC)、塩化ベンザルコニウム(BKC)、クロロキシレノール、亜鉛ピリチオン(ZPT)、クレアチン及びクレアチニンの1又は複数を含むことができる。
【0047】
リーブオン組成物は、好ましくは、組成物の塗布後に人体から除去する必要がない組成物、例えば、スキンクリーム、ボディローション、手指消毒剤、消臭剤などを意味する。
【0048】
洗い流し組成物は、好ましくは、組成物の塗布後に溶媒、好ましくは水で洗浄することによって身体から除去されることを意図する/必要とする組成物、例えば手洗い組成物、洗顔組成物等を意味する。
【0049】
本発明はまた、リーブオン組成物の場合、本発明による組成物を前記表面に塗布するステップを含む、表面を洗浄又は消毒する方法を開示する。この方法は、洗い流し組成物の形態である場合、組成物を表面から少なくとも部分的に除去する追加のステップを含んでいてもよい。好ましくは、組成物を少なくとも部分的に除去するステップは、基体に組成物を塗布するステップの後、5分未満で行われる。好ましくは、この方法は非治療的である。
【0050】
本発明はまた、抗菌利益改善のための上記に開示された本発明の組成物の使用を開示する。抗菌利益改善は、好ましくは、本発明の組成物の塗布後に、表面上の残留微生物が有意に少ないことを意味する。したがって、本発明の組成物は、長期間の/持続的な抗菌利益を提供することができる。
【0051】
本発明はまた、人体の外面に塗布された場合に抗菌ペプチド(AMP)の分泌を誘導するための、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の使用を提供する。
【0052】
本発明において使用するためのナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物は、好ましくは、ケラチノサイトからのAMPの分泌を誘導する。このようにして分泌されたAMPは、人体の外面の免疫性の改善を提供する。外面は、皮膚、頭皮又は口腔を含む。
【0053】
ナイアシンアミドとピコリンアミドとの組合せがケラチノサイトを活性化することが本発明により判明し、ケラチノサイトは本発明の利益、すなわち抗菌ペプチド(AMP)の分泌の誘導を提供する皮膚表皮の主要細胞である。これにより、細菌に対する保護シールドが強化される。したがって、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物は、身体自体の防御を高めることによって、感染症からの身体の保護を提供する。言い換えれば、活性物質は体の表面を病原菌からの保護のために刺激する。このことの利点は、持続的な保護、例えば最大24時間の病原菌に対する保護を提供することである。
【0054】
本発明の組成物の使用は、手指衛生用であることが好ましい。
【0055】
本発明の組成物の好ましい意図された使用は、非治療的及び/又は化粧品的である。
【0056】
本発明はまた、手指衛生のための本組成物の使用を開示する。
【0057】
したがって、本発明はまた、抗菌ペプチドの分泌を誘導するための、化粧品として許容される基剤を含む組成物におけるニコチンアミドとピコリンアミドとの組合せの使用を提供する。好ましくは、本発明は、ニコチンアミドとピコリンアミドとの相乗的組合せのこのような使用を提供する。したがって本発明は、好ましくは、抗菌ペプチドの分泌を相乗的に誘導するための、化粧品として許容される基剤を含む組成物におけるニコチンアミドとピコリンアミドとの組合せの使用を提供する。本発明の組成物に関する好ましいものは、本発明によるこの使用に等しく適用される。
【0058】
本発明は、以下の非限定的な実施例によって実証されると思われる。
【0059】
[実施例]
本発明の組成物の調製:
一例として、手指消毒組成物を、当技術分野で公知の方法を使用して、表1に従って調製した:
【表1】
【0060】

さらに、ロールオン消臭組成物もまた、当技術分野で公知の方法を使用して、表2に従って調製した:
【表2】
【0061】

AMP(ソリアジン(psoriasin))の生成のための、本発明によるナイアシンアミドとピコリンアミドとの組合せを用いたインビトロ実験:
実験は以下のプロトコルを使用して行った:
ステップ1:ヒト新生児初代皮膚ケラチノサイト(NHEK)細胞をLonza(登録商標)から得た。実験は、3〜4回継代させた上記の細胞を用いて行った。次いで、Invitrogen(登録商標)から入手したケラチノサイト成長培地(KGM)を含む24ウェルプレートに細胞を播種した(35,000細胞/ウェル)。次いで、プレートを37±2℃でC0インキュベーターにおいて48時間インキュベートした。
【0062】
ステップ2:48時間のインキュベーション後、培地を、2mM塩化カルシウム溶液を補充した新鮮KGMで置き換えることによって細胞分化を誘導した。次いで、これを37±2℃でC0インキュベーターにおいて48時間インキュベートした。
【0063】
ステップ3:その後、2mMの塩化カルシウム溶液を補充したケラチノサイト成長培地を用いて、以下の表1による異なる濃度のナイアシンアミド及びピコリンアミド並びにさまざまな濃度のこれらの組合せにより細胞を処理した。
【表3】
【0064】

ステップ4:上記処理の後、細胞を再び37±2℃でC0インキュベーターにおいて72時間インキュベートした。
【0065】
ステップ5:72時間のインキュベーション後、各ウェルからの細胞培養上清を滅菌チューブに集めた。Circulx(登録商標)から入手したソリアジンELISAキット(No:CY−8073)を使用して標準的なELISA技術によってソリアジン分泌の試験に使用するまで、試料を−80℃で保存した。この実験では、ソリアジンをAMPのマーカーとして使用した。
【0066】
ステップ6:各試料由来の100μLの細胞培養上清を使用してELISA法を実施した。データは、対照(ナイアシンアミド及び/又はピコリンアミド非含有、実施例A)に対する倍数変化の観点から表される。
【0067】
結果を以下の表2に要約する。
【表4】
【0068】

上記の表から、本発明の範囲内にある組成物(実施例1〜3)は、対照実施例(実施例B〜E)よりもソリアジン(AMP)分泌においてはるかに優れた倍率変化をもたらすことが明らかである。実施例B(5mMナイアシンアミド)及び実施例E(10mMピコリンアミド)は、一緒に組み合わせた場合(実施例2)、AMP生成において相乗利益をもたらすことにも留意されたい。相乗効果は、実施例1(実施例Cと実施例Eの組合せ)及び実施例3(実施例Cと実施例Dの組合せ)に関しても観察される。
【0069】
したがって、上記の記載から、本発明により、AMPの生成を高めることによって抗菌利益を改善する組成物を提供できることは明らかである。
本発明は一態様において、以下を提供する。
[項目1]
ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比が1:20〜20:1である、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む局所用組成物。
[項目2]
ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比が1:10〜10:1である、項目1に記載の組成物。
[項目3]
ナイアシンアミド対ピコリンアミドのモル比が1:2〜2:1である、項目1に記載の組成物。
[項目4]
化粧品として許容される基剤をさらに含む、項目1から3のいずれか一項に記載の組成物。
[項目5]
皮膚有益剤を含む、項目1から4のいずれか一項に記載の組成物。
[項目6]
リーブオン組成物の形態である、項目1から5のいずれか一項に記載の組成物。
[項目7]
洗い流し組成物の形態である、項目1から5のいずれか一項に記載の組成物。
[項目8]
前記リーブオン組成物が、ローション、クリーム、消臭剤、手指消毒剤及びボディスプレーを含む、項目6に記載の組成物。
[項目9]
表面を消毒する方法であって、項目1から8のいずれか一項に記載の組成物を前記表面に塗布するステップを含む方法。
[項目10]
前記組成物が洗い流し組成物の形態であり、前記組成物を少なくとも部分的に除去する追加のステップを含む、項目9に記載の方法。
[項目11]
前記組成物を少なくとも部分的に除去するステップが、前記組成物を基体上に塗布するステップの後、5分未満で行われる、項目10に記載の方法。
[項目12]
抗菌利益のための、項目1から7のいずれか一項に記載の組成物の使用。
[項目13]
抗菌利益改善のための、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の使用。
[項目14]
人体の外面に塗布された場合に抗菌ペプチド(AMP)の分泌を誘導するための、ナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の使用。
[項目15]
ケラチノサイトからの抗菌ペプチド(AMP)の分泌を誘導するための、項目14に記載のナイアシンアミドとピコリンアミドとを含む組成物の使用。