(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6907209
(24)【登録日】2021年7月2日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】定量的磁化率マッピング画像のセグメンテーション
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20210708BHJP
【FI】
A61B5/055 376
A61B5/055 311
【請求項の数】11
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-530842(P2018-530842)
(86)(22)【出願日】2016年12月12日
(65)【公表番号】特表2019-504664(P2019-504664A)
(43)【公表日】2019年2月21日
(86)【国際出願番号】EP2016080546
(87)【国際公開番号】WO2017102611
(87)【国際公開日】20170622
【審査請求日】2019年12月11日
(31)【優先権主張番号】15200768.8
(32)【優先日】2015年12月17日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】メイネケ ヤン ヤコブ
(72)【発明者】
【氏名】キャッシャー ウーリッヒ
【審査官】
姫島 あや乃
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/076808(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0221961(US,A1)
【文献】
Jakob Meineke, et al.,Quantitative Susceptibility Mapping using Segmentation-Enabled Dipole Inversion,Proc. Intl. Soc. Mag. Reson. Med,米国,2015年 5月30日,23,#3321
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用イメージングシステムであって、
機械実行可能命令を記憶するためのメモリと、
前記医療用イメージングシステムを制御するためのプロセッサとを備え、前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサは、
・QSM磁気共鳴イメージングデータから関心領域について予備磁気共鳴画像を再構成し、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記予備磁気共鳴画像をセグメント化することによって、予備セグメンテーションエッジを含む予備セグメンテーションを計算し、
・前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について第1のQSM画像を再構成し、ここで、前記第1のQSM画像の前記再構成は、前記第1のQSM画像の再構成中、前記予備セグメンテーションエッジに依存する正則化関数を少なくとも部分的に使用して実行され、
・前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記第1のQSM画像をセグメント化することによって第1のセグメンテーションエッジを含む第1のセグメンテーションを計算し、
・前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について第2のQSM画像を再構成し、ここで、前記第2のQSM画像の前記再構成は、前記第1のセグメンテーションエッジに依存する前記正則化関数を少なくとも部分的に使用して実行され、
前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサはさらに、
・ 前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記第2のQSM画像をセグメント化することによって前記第1のセグメンテーションを再計算することと、
・ 前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について前記第2のQSM画像を再構成することとを反復する、医療用イメージングシステム。
【請求項2】
前記第2のQSM画像の反復再構成は所定回数実行される、請求項1に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項3】
前記第2のQSM画像の反復再構成は、収束メトリックが所定範囲内になるまで実行される、請求項1に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項4】
前記医療用イメージングシステムは、さらに、磁気共鳴イメージングシステムを備え、前記メモリは、さらに、QSMパルスシーケンスコマンドを記憶し、前記QSMパルスシーケンスコマンドは、前記磁気イメージングシステムに、磁気共鳴定量的磁化率マッピングプロトコルに従ってQSM磁気共鳴イメージングデータを取得させ、前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサは、前記QSMパルスシーケンスコマンドを使用して前記QSM磁気共鳴イメージングデータを取得するよう前記磁気共鳴イメージングシステムを制御する、請求項1から3のいずれか一項に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項5】
前記予備磁気共鳴画像は調査画像である、請求項1から4のいずれか一項に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項6】
前記予備セグメンテーションを受け取ることは、調査画像セグメンテーションアルゴリズムを用いて前記予備磁気共鳴画像をセグメント化することによって前記予備セグメンテーションを計算することを含む、請求項5に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項7】
前記メモリは、さらに、調査画像パルスシーケンスコマンドを含み、前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサはさらに、
・ 前記磁気共鳴イメージングシステムを前記調査画像パルスシーケンスコマンドを用いて制御することによって調査磁気共鳴イメージングデータを取得し、
・ 前記調査磁気共鳴イメージングデータを用いて前記予備磁気共鳴画像を再構成する、請求項6に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項8】
前記第1のQSM画像及び/又は前記第2のQSM画像を再構成することは、最小2乗問題として下式を解くことを含み、
【数3】
ここで、B
0は外部磁場であり、γは磁気回転比であり、Dはダイポール演算子であり、Lはラプラシアンであり、λは正則化パラメータであり、
【数4】
は勾配演算子であり、W
1はデータ忠実度のためのバイナリマスクであり、W
2は正規化のためのバイナリマスクである、請求項1から7のいずれか一項に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項9】
前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムは、QSM画像を使用して訓練及び/又は構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の医療用イメージングシステム。
【請求項10】
医療用イメージングシステムの動作方法であって、機械実行可能命令の実行により、プロセッサは、
・ QSM磁気共鳴イメージングデータから関心領域について予備磁気共鳴画像を再構成し、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記予備磁気共鳴画像をセグメント化することによって、予備セグメンテーションエッジを含む予備セグメンテーションを計算し、
・ 前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について第1のQSM画像を再構成し、ここで、前記第1のQSM画像の前記再構成は、前記第1のQSM画像の再構成中、前記予備セグメンテーションエッジに依存する正則化関数を少なくとも部分的に使用して実行され、
・ 前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記第1のQSM画像をセグメント化することによって第1のセグメンテーションエッジを含む第1のセグメンテーションを計算し、
・ 前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について第2のQSM画像を再構成し、ここで、前記第2のQSM画像の前記再構成は、前記第1のセグメンテーションエッジに依存する前記正則化関数を少なくとも部分的に使用して実行され、
前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサはさらに、
・ 前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記第2のQSM画像をセグメント化することによって前記第1のセグメンテーションを再計算することと、
・ 前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について前記第2のQSM画像を再構成することとを反復する、方法。
【請求項11】
医療用イメージングシステムを制御するプロセッサによって実行される機械実行可能命令を含むコンピュータプログラムであって、前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサは、
・ QSM磁気共鳴イメージングデータから関心領域について予備磁気共鳴画像を再構成し、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記予備磁気共鳴画像をセグメント化することによって、予備セグメンテーションエッジを含む予備セグメンテーションを計算し、
・ 前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について第1のQSM画像を再構成し、ここで、前記第1のQSM画像の前記再構成は、前記第1のQSM画像の再構成中、前記予備セグメンテーションエッジに依存する正則化関数を少なくとも部分的に使用して実行され、
・ 前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記第1のQSM画像をセグメント化することによって第1のセグメンテーションエッジを含む第1のセグメンテーションを計算し、
・ 前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について第2のQSM画像を再構成し、ここで、前記第2のQSM画像の前記再構成は、前記第1のセグメンテーションエッジに依存する前記正則化関数を少なくとも部分的に使用して実行され、
前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサはさらに、
・ 前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記第2のQSM画像をセグメント化することによって前記第1のセグメンテーションを再計算することと、
・ 前記QSM磁気共鳴イメージングデータから前記関心領域について前記第2のQSM画像を再構成することとを反復する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気共鳴イメージング、具体的には定量的磁化率マッピングに関する。
【背景技術】
【0002】
定量的磁化率マッピング(QSM)は、ボクセル強度が、下にある組織の見掛けの磁化率に線形比例する磁気共鳴イメージング技術である。これは、磁化率の局所的変化を引き起こすガドリニウムなどの特定のバイオマーカー又は造影剤を特定するのに有用であり得る。Gradient Echo磁気共鳴位相画像から、生体内組織のバルク磁化率分布が計算される。これらの画像は、脳の白質と灰白質との間の解剖学的コントラストを示すのに特に有用であり得る。
【0003】
Tangらによるジャーナル記事、“Improving Susceptibility Mapping Using a Threshold−Based K−Space/Image Domain Iterative Reconstruction Approach”、Magnetic Resonance in Medicine 69、1396−1407(2013)は、反転フィルタの非適切な性質(ill−posed nature)を克服するための制約として、磁化率マップ自体からの幾何学情報を使用することによって、磁気共鳴イメージング定性的磁化率マップを改善する方法を記載する。この論文は、ストリークアーチファクトを低減するために、血管及び低い磁化率を有する他の構造にこのアプローチを適用することを開示する。
【0004】
会議要旨Meineke、“Quantitative Susceptibility Mapping using Segmentation−Enabled Dipole Inversion”、Proc.23
rd ISMRM、p.3321(2015)(以下、“Meineke et.al.”と称する)は、バイナリマップを使用して組織境界エッジを定め、勾配に基づくエッジ検出を改善するQSM再構成を開示する。米国特許出願US2015/0338492は、磁化率画像を計算するためにL
1ノルム正則化においてエッジ情報を使用する定量的磁化率マッピング(QSM)に関する。エッジ情報は、エッジマスクを用いて計算される。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、医療用イメージングシステム、コンピュータプログラム製品、及び独立請求項に記載の方法を提供する。従属請求項には実施形態が記載されている。
【0006】
当業者には理解されるように、本発明の態様は、装置、方法又はコンピュータプログラムプロダクトとして具体化され得る。従って、本発明の態様は、全面的にハードウェア実施形態、全面的にソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)又は本明細書において全て一般的に「回路」、「モジュール」若しくは「システム」と称され得るソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形態をとり得る。更に、本発明の態様は、コンピュータ可読媒体上で具現化されたコンピュータ実行可能コードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体において具体化されたコンピュータプログラムプロダクトの形態をとり得る。
【0007】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読ストレージ媒体でもよい。本明細書で使用される「コンピュータ可読ストレージ媒体」は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行可能な命令を保存することができる任意の有形ストレージ媒体を包含する。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コンピュータ可読非一時的ストレージ媒体と称される場合もある。コンピュータ可読ストレージ媒体はまた、有形コンピュータ可読媒体と称される場合もある。一部の実施形態では、コンピュータ可読ストレージ媒体はまた、コンピューティングデバイスのプロセッサによってアクセスされることが可能なデータを保存可能であってもよい。コンピュータ可読ストレージ媒体の例は、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ハードディスクドライブ、半導体ハードディスク、フラッシュメモリ、USBサムドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、光ディスク、磁気光学ディスク、及びプロセッサのレジスタファイルを含むが、これらに限定されない。光ディスクの例は、例えば、CD−ROM、CD−RW、CD−R、DVD−ROM、DVD−RW、又はDVD−Rディスクといったコンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD)を含む。コンピュータ可読ストレージ媒体という用語は、ネットワーク又は通信リンクを介してコンピュータデバイスによってアクセスされることが可能な様々な種類の記録媒体も指す。例えば、データは、モデムによって、インターネットによって、又はローカルエリアネットワークによって読み出されてもよい。コンピュータ可読媒体上で具現化されたコンピュータ実行可能コードは、限定されることはないが、無線、有線、光ファイバケーブル、RF等を含む任意の適切な媒体、又は上記の任意の適切な組み合わせを用いて送信されてもよい。
【0008】
コンピュータ可読信号媒体は、例えばベースバンドにおいて又は搬送波の一部として内部で具体化されたコンピュータ実行可能コードを備えた伝搬データ信号を含んでもよい。このような伝搬信号は、限定されることはないが電磁気、光学的、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含む様々な形態の何れかをとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではない及び命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって又はそれと関連して使用するためのプログラムを通信、伝搬、若しくは輸送できる任意のコンピュータ可読媒体でもよい。
【0009】
「コンピュータメモリ」又は「メモリ」は、コンピュータ可読ストレージ媒体の一例である。コンピュータメモリは、プロセッサに直接アクセス可能な任意のメモリである。「コンピュータストレージ」又は「ストレージ」は、コンピュータ可読ストレージ媒体の更なる一例である。コンピュータストレージは、任意の不揮発性コンピュータ可読ストレージ媒体である。一部の実施形態では、コンピュータストレージは、コンピュータメモリであってもよい又はその逆でもよい。
【0010】
本明細書で使用される「プロセッサ」は、プログラム、マシン実行可能命令、又はコンピュータ実行可能コードを実行可能な電子コンポーネントを包含する。「プロセッサ」を含むコンピューティングデバイスへの言及は、場合により、2つ以上のプロセッサ又は処理コアを含むと解釈されるべきである。プロセッサは、例えば、マルチコアプロセッサである。プロセッサは、また、単一のコンピュータシステム内の、又は複数のコンピュータシステムの中へ分配されたプロセッサの集合体も指す。コンピュータデバイスとの用語は、各々が一つ又は複数のプロセッサを有するコンピュータデバイスの集合体又はネットワークを指してもよいと理解されるべきである。コンピュータ実行可能コードは、同一のコンピュータデバイス内の、又は複数のコンピュータデバイス間に分配された複数のプロセッサによって実行される。
【0011】
コンピュータ実行可能コードは、本発明の態様をプロセッサに行わせるマシン実行可能命令又はプログラムを含んでもよい。本発明の態様に関する動作を実施するためのコンピュータ実行可能コードは、Java(登録商標)、Smalltalk
(登録商標)、又はC++等のオブジェクト指向プログラミング言語及び「C」プログラミング言語又は類似のプログラミング言語等の従来の手続きプログラミング言語を含む1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい及びマシン実行可能命令にコンパイルされてもよい。場合によっては、コンピュータ実行可能コードは、高水準言語の形態又は事前コンパイル形態でもよい及び臨機応変にマシン実行可能命令を生成するインタプリタと共に使用されてもよい。
【0012】
コンピュータ実行可能コードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアローンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で及び部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行することができる。後者の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを通してユーザのコンピュータに接続されてもよい、又はこの接続は外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用したインターネットを通して)行われてもよい。
【0013】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラムプロダクトのフローチャート、図及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート、図、及び/又はブロック図の各ブロック又は複数のブロックの一部は、適用できる場合、コンピュータ実行可能コードの形態のコンピュータプログラム命令によって実施され得ることが理解されよう。相互排他的でなければ、異なるフローチャート、図、及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせが組み合わせられてもよいことが更に理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実施するための手段を生じさせるようにマシンを作るために、汎用コンピュータ、特定用途コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサへと提供されてもよい。
【0014】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に保存された命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実施する命令を含む製品を作るように、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイスにある特定の方法で機能するように命令することができるコンピュータ可読媒体に保存されてもよい。
【0015】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行する命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/行為を実施するためのプロセスを提供するように、一連の動作ステップがコンピュータ、他のプログラム可能装置又は他のデバイス上で行われるようにすることにより、コンピュータ実施プロセスを生じさせるために、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイス上にロードされてもよい。
【0016】
本明細書で使用される「ユーザインタフェース」は、ユーザ又はオペレータがコンピュータ又はコンピュータシステムとインタラクトすることを可能にするインタフェースである。「ユーザインタフェース」は、「ヒューマンインタフェースデバイス」と称される場合もある。ユーザインタフェースは、情報若しくはデータをオペレータに提供することができる及び/又は情報若しくはデータをオペレータから受信することができる。ユーザインタフェースは、オペレータからの入力がコンピュータによって受信されることを可能にしてもよい及びコンピュータからユーザへ出力を提供してもよい。つまり、ユーザインタフェースはオペレータがコンピュータを制御する又は操作することを可能にしてもよい、及びインタフェースはコンピュータがオペレータの制御又は操作の結果を示すことを可能にしてもよい。ディスプレイ又はグラフィカルユーザインタフェース上のデータ又は情報の表示は、情報をオペレータに提供する一例である。キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、指示棒、グラフィックタブレット、ジョイスティック、ゲームパッド、ウェブコム、ヘッドセット、ギアスティック、ステアリングホイール、ペダル、有線グローブ、ダンスパッド、リモコン、及び加速度計を介したデータの受信は、オペレータから情報又はデータの受信を可能にするユーザインタフェース要素の全例である。
【0017】
本明細書で使用される「ハードウェアインタフェース」は、コンピュータシステムのプロセッサが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置とインタラクトする及び/又はそれを制御することを可能にするインタフェースを包含する。ハードウェアインタフェースは、プロセッサが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置へ制御信号又は命令を送ることを可能にしてもよい。ハードウェアインタフェースはまた、プロセッサが外部コンピューティングデバイス及び/又は装置とデータを交換することを可能にしてもよい。ハードウェアインタフェースの例は、ユニバーサルシリアルバス、IEEE1394ポート、パラレルポート、IEEE1284ポート、シリアルポート、RS−232ポート、IEEE488ポート、ブルートゥース(登録商標)接続、無線LAN接続、TCP/IP接続、イーサネット(登録商標)接続、制御電圧インタフェース、MIDIインタフェース、アナログ入力インタフェース、及びデジタル入力インタフェースを含むが、これらに限定されない。
【0018】
本明細書で使用される「ディスプレイ」又は「ディスプレイデバイス」は、画像又はデータを表示するために構成された出力デバイス又はユーザインタフェースを包含する。ディスプレイは、視覚、音声、及び/又は触覚データを出力してもよい。ディスプレイの例は、コンピュータモニタ、テレビスクリーン、タッチスクリーン、触覚電子ディスプレイ、点字スクリーン、陰極線管(CRT)、蓄積管、双安定ディスプレイ、電子ペーパー、ベクターディスプレイ、平面パネルディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ(VF)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、エレクトロルミネッセントディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プロジェクタ、及びヘッドマウントディスプレイを含むが、これらに限定されない。
【0019】
本明細書において、磁気共鳴(MR)データは、磁気共鳴イメージングスキャン中に磁気共鳴装置のアンテナを使用して原子スピンによって放たれる無線周波数信号の測定記録として定義される。磁気共鳴データは、医療用画像データの一例である。本明細書において、磁気共鳴イメージング(MRI)画像は、磁気共鳴イメージングデータ内に含まれる解剖学的データの再構成された2次元又は3次元の視覚化として定義される。この視覚化は、コンピュータを用いて実行され得る。QSM磁気共鳴データは、磁気共鳴データの一例である。QSM磁気共鳴データは、QSM磁気共鳴データプロトコールに従って取得された磁気共鳴データであり、QSM画像に再構成され得る。
【0020】
一側面では、本発明は、機械実行可能命令を記憶するためのメモリを含む医療システムを提供する。医療用イメージングシステムは、医療用イメージングシステムを制御するためのプロセッサをさらに備える。機械実行可能命令の実行により、プロセッサは、関心領域の予備磁気共鳴画像から予備セグメンテーションを受け取る。予備セグメンテーションは、予備セグメンテーションエッジを含む。セグメンテーションにおけるエッジは、セグメンテーションにおいて識別される異なる領域間の境界として解釈又は定義され得る。
【0021】
機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、QSM磁気共鳴データから関心領域について第1のQSM画像を再構成させる。QSM画像の再構成は、少なくとも部分的に、正則化関数を使用して部分的に実行される。正則化関数は、第1のQSM画像の再構成中、予備画像に依存する。すなわち、QSM画像が再構成されるとき、再構成において正則化関数が使用される。正則化関数は、予備セグメンテーションエッジに依存する又は予備セグメンテーションエッジを使用する。正則化関数は、セグメンテーションから決定される異なるエッジを使用可能であってもよい。この具体例では、予備セグメンテーションエッジが使用される。セグメンテーションは、隣接する組織間の明確な境界をもたらし、磁化率差を完全な切り離しを可能にする。したがって、セグメンテーションは、構造間のより確実かつ連続的な境界を提供する。
【0022】
機械実行可能命令の実行により、プロセッサはさらに、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して第1のQSM画像をセグメント化することによって、第1のセグメンテーションを計算する。QSM画像セグメンテーションアルゴリズムとの用語は、単に、セグメンテーションアルゴリズムのためのラベルに過ぎない。セグメンテーションアルゴリズムの前のQSM画像という用語は、セグメンテーションアルゴリズムがQSM画像をセグメント化するために変更又は訓練されることを示すために使用される。通常の慣用的なセグメンテーションアルゴリズムが、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムとして機能するために変更され得る。QSM画像は、T1、T2、又は陽子密度画像のような従来の磁気共鳴画像に示される異なる詳細を示すことがあるため、場合によっては何らかの変更が有用であり得る。第1のセグメンテーションは、第1のセグメンテーションエッジを含む。
【0023】
機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、QSM磁気共鳴データから関心領域について第2のQSM画像を再構成させる。第2のQSM画像の再構成は、正則化関数を使用して少なくとも部分的に実行される。正則化関数は、第2のQSM画像の再構成中、第1のセグメンテーションエッジに依存する。
【0024】
QSM画像の優れた再構成を提供し得るので、この実施形態は有益であり得る。被写体の境界の位置に関する知識は、QSM画像の再構成を誘導するのに有用であり得る。困難な点は、QSM画像が、プロトン加重画像又はT1強調画像などの従来の画像で見えるものとは異なる詳細を示す可能性があることである。セグメンテーションエッジが従来の磁気共鳴画像によって提供される場合、QSM画像のセグメンテーションにおいて小さなエラーが生じ得る。
【0025】
他の実施形態では、第2のQSM画像の再構成後、該画像はメモリシステムに格納されてもよいし、又は医師若しくは技術者のために画面上に表示されてもよい。
【0026】
他の実施形態では、前記機械実行可能命令の実行により、前記プロセッサはさらに、前記QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して前記第2のQSM画像をセグメント化することによって前記第1のセグメンテーションを再計算することと、前記QSM磁気共鳴データから前記関心領域について前記第2のQSM画像を再構成することとを反復する。第2のQSM画像の再構成後、該画像は次にセグメント化され、この新たなセグメンテーションが、第2のQSM画像を再度再構成するために使用される。これは、セグメンテーション内の境界又はエッジがより良好に決定され、QSM画像再構成がより正確になり得るので、有利であり得る。第2のQSM画像を反復して複数回再計算又は再構成することにより、QSM画像の計算が改善され得る。
【0027】
他の実施形態では、第2のQSM画像の反復的再計算は、一定回数実行される。すなわち、反復プロセスは、第2のQSM画像が所定回数だけ再構成された後に終了する。
【0028】
他の実施形態では、前記第2のQSM画像の前記反復再構成は、収束メトリックが所定範囲内になるまで実行される。収束メトリックは、QSM画像が安定な又は閉じた解に収束したか否かを判断するために使用される統計的指標又はメトリックであり得る。例えば、ボクセル単位で、第2のQSM画像が以前の反復と比較されてもよく、2つの画像間の変化量を決定するために統計的指標が使用され得る。
【0029】
他の実施形態では、医療用イメージングシステムはさらに、磁気共鳴イメージングシステムを含む。
【0030】
他の実施形態では、医療用イメージングシステムは磁気共鳴イメージングシステムである。
【0031】
他の実施形態では、メモリはさらに、QSMパルスシーケンスコマンドを記憶する。QSMパルスシーケンスコマンドは、磁気共鳴システムに、磁気共鳴定量的磁化率マッピングプロトコルに基づきQSM磁気共鳴データを取得させる。機械実行可能命令の実行により、プロセッサはさらに、QSMパルスシーケンスコマンドを使用してQSM磁気共鳴データを取得するよう磁気共鳴イメージングシステムを制御する。この実施形態は、同じシステムがQSM磁気共鳴データを取得して、次いでQSM画像の改善された生成方法を実行するので、有益であり得る。
【0032】
他の実施形態では、機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、QSM磁気共鳴データから関心領域について予備画像を再構成させる。予備セグメンテーションを受け取るステップは、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して予備画像をセグメント化することによって予備セグメンテーションを計算することを含む。この場合、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムは、正則化関数が再構成からドロップ又は使用されないように変更され得る。これは、この時点において、実行されたセグメンテーションが存在しないからであり得る。
【0033】
他の実施形態では、予備磁気共鳴画像は調査画像である。本明細書で使用される場合、調査画像とは、新たな磁気共鳴イメージングプロトコルが実行される前に取得され、次いで生成される磁気共鳴イメージングデータ及び画像を指し得る。例えば、関心領域をどこに配置するかがよりよく分かるように、調査画像が取得され、次いで生成され得る。調査画像は、様々な異なるタイプの画像のうちの1つであり得る。例えば、T1強調画像、陽子密度画像、T2強調画像、又は他の多くの異なるタイプの磁気共鳴画像であり得る。
【0034】
他の実施形態では、予備セグメンテーションを受け取るステップは、調査画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して予備画像をセグメント化することによって予備セグメンテーションを計算することを含む。本明細書で使用される場合、調査画像セグメンテーションアルゴリズムという用語は、調査画像という用語によって識別されるセグメンテーションアルゴリズムである。例えば、調査画像セグメンテーションアルゴリズム及びQSM画像セグメンテーションアルゴリズムは、異なる訓練又は細分化がされている類似又は同一のアルゴリズムであってもよい。
【0035】
調査画像セグメンテーションアルゴリズム及び/又はQSM画像セグメンテーションアルゴリズムは、様々な異なるタイプのうちの1つであり得る。これらは、例えば、変形可能な形状モデル、解剖学的ランドマークを識別するモデル、又はセグメンテーションを実行するために解剖学的アトラスを使用するモデルであり得る。QSM画像及び調査画像では異なる詳細が見られ得るので、QSM画像セグメンテーションアルゴリズム及び調査画像セグメンテーションアルゴリズムの実装は異なり得る。
【0036】
他の実施形態では、メモリはさらに、調査画像パルスシーケンスコマンドを含む。機械実行可能命令の実行により、プロセッサはさらに、調査画像パルスシーケンスコマンドを使用して調査磁気共鳴イメージングデータを取得するよう磁気共鳴イメージングシステムを制御する。マシン実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、調査磁気共鳴イメージングデータを使用して調査磁気共鳴画像を再構成させる。
【0037】
他の実施形態では、第1のQSM画像及び/又は第2のQSM画像の再構成は、以下の式を解くことを含む。
【数1】
【0038】
この式は、QSM画像を解くために使用される最小二乗問題であり、ここで、B0は外部磁場であり、αは磁気回転比であり、Dはダイポール演算子であり、Lはラプラシアンであり、λは正則化パラメータであり、Gは勾配演算子であり、W
1はデータ忠実度のためのバイナリマスクであり、W
2は正規化のためのバイナリマスクである。予備セグメンテーションエッジ又は第1のセグメンテーションエッジは、W
2に組み込まれ得る。例えば、エッジの近傍では、W
2は0に設定され得る。これは、正則化関数が、セグメンテーションエッジ付近の高勾配にペナルティを課すことを防ぐ。正則化パラメータλを含む項は正則化関数である。この式は、Meineke et.al.に開示されている。上記式中の垂直二重バーは、ノルムの計算を表す。例えば、ノルムは、限定はされないが、L1ノルム、L2ノルム、又はLxノルムであってもよい。
【0039】
他の実施形態では、正則化関数は以下の通りである。
【数2】
【0040】
他の実施形態では、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムは、QSM画像を使用して訓練及び/又は構成される。一部の例では、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムは、他のタイプの磁気共鳴画像をセグメント化するために使用される典型的な画像セグメンテーションアルゴリズムであってもよい。例えば、QSMアルゴリズムは、解剖学的モデルであってもよく、また、画像が解剖学的アトラスにフィットする方法であってもよい。他の例では、QSM画像セグメンテーションは、変形可能な形状モデルであってもよい。他の例では、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムは、ニューラルネットワークなどの訓練又は学習ベース方法に基づき得る。QSM画像内に存在する他の詳細が通常の解剖学的アトラス又はモデルには存在しない可能性があるので、QSM画像のために構成又は訓練された従来の画像セグメンテーションアルゴリズムを使用することには利点があり得る。
【0041】
他の側面では、本発明は、医療用イメージングシステムの動作方法を提供する。機械実行可能命令の実行により、プロセッサは、関心領域の予備磁気共鳴画像から予備セグメンテーションを受け取る。予備セグメンテーションは、予備セグメンテーションエッジを含む。機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、QSM磁気共鳴データからの関心領域から第1のQSM画像を再構成させる。QSM画像の再構成は、少なくとも部分的に、正則化関数を使用して部分的に実行される。正則化関数は、第1のQSM画像の再構成中、予備セグメンテーションエッジに依存する。
【0042】
機械実行可能命令の実行により、プロセッサはさらに、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して第1のQSM画像をセグメント化することによって、第1のセグメンテーションを計算する。第1のセグメンテーションは、第1のセグメンテーションエッジを含む。機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、QSM磁気共鳴データからの関心領域から第2のQSM画像を再構成させる。第2のQSM画像の再構成は、少なくとも部分的に、正則化関数を使用して部分的に実行される。正則化関数は、第2のQSM画像の再構成中、第1のセグメンテーションエッジに依存する。
【0043】
他の側面では、本発明は、医療用イメージングシステムを制御するプロセッサによって実行される機械実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。機械実行可能命令の実行により、プロセッサは、関心領域の予備磁気共鳴画像から予備セグメンテーションを受け取る。予備セグメンテーションは、予備セグメンテーションエッジを含む。機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、QSM磁気共鳴画像から関心領域について第1のQSM画像を再構成させる。QSM画像の再構成は、少なくとも部分的に、正則化関数を使用して部分的に実行される。正則化関数は、第1のQSM画像の再構成中、予備セグメンテーションエッジに依存する。
【0044】
機械実行可能命令の実行により、プロセッサはさらに、QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して第1のQSM画像をセグメント化することによって、第1のセグメンテーションを計算する。第1のセグメンテーションは、第1のセグメンテーションエッジを含む。機械実行可能命令の実行はさらに、プロセッサに、QSM磁気共鳴データから関心領域について第2のQSM画像を再構成させる。第2のQSM画像の再構成は、少なくとも部分的に、正則化関数を使用して部分的に実行される。正則化関数は、第2のQSM画像の再構成中、第1のセグメンテーションエッジに依存する。
【0045】
組み合わせられる実施形態が相反するものでない限り、本発明の上記実施形態の1つ以上を組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
以下、本発明の単なる例に過ぎない好ましい実施形態について、以下の図面を参照しながら説明する。
【
図1】
図1は、医療用イメージングシステムの例を示す。
【
図2】
図2は、
図1の医療用イメージングシステムの動作方法を示すフローチャートを示す。
【
図3】
図3は、
図1の医療用イメージングシステムのさらなる動作方法を示すフローチャートを示す。
【
図4】
図4は、医療用イメージングシステムのさらなる例を示す。
【
図5】
図5は、
図4の医療用イメージングシステムの動作方法を示すフローチャートを示す。
【
図6】
図6は、勾配導出エッジを用いて計算されたセグメンテーションを示すQSM画像を示す。
【
図7】
図7は、QSM画像セグメンテーションモジュールを用いて計算された
図6の画像に関するセグメンテーションを示すQSM画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図面における同様の番号を有する要素は、等価な要素であるか、又は同じ機能を果たす。前に説明された要素は、機能が同等であれば、後の図面では必ずしも説明されない。
【0048】
図1は、医療用イメージングシステム100の例を示す。医療用イメージングシステム100は、コンピュータシステム102を含むものとして示されている。コンピュータシステム102は、例えば、ハードウェア104又はネットワークインタフェースを有し得る。コンピュータシステムは、さらに、ハードウェア又はネットワークインタフェース104、ユーザインターフェイス108、コンピュータストレージ110、及びコンピュータメモリ112に接続されたプロセッサ106を含むものとして示されている。
【0049】
コンピュータストレージ110は、予備磁気共鳴データ120を含むものとして示されている。コンピュータストレージ110は、さらに、予備磁気共鳴データ120から再構成された予備磁気共鳴画像を含むものとして示されている。コンピュータストレージ110は、さらに、予備磁気共鳴データ122の予備セグメンテーション124を含むものとして示されている。予備磁気共鳴データ120及び予備磁気共鳴画像122の存在は任意である。例えば、コンピュータシステム102は、既に実行された予備セグメンテーション124を受け取ってもよい。他の例では、コンピュータシステム102は、予備磁気共鳴データ120から予備磁気共鳴画像122を再構成し、その後、予備磁気共鳴画像122をセグメント化することによってセグメンテーション124を決定してもよい。コンピュータストレージ110は、さらに、QSM磁気共鳴データ120を含むものとして示されている。一部の例では、プロセッサ106は、QSM磁気共鳴データ120を取得するために磁気共鳴イメージングシステムを制御し得る。他の例では、QSM磁気共鳴データ120は、ネットワーク接続又は他の記憶装置を介して受け取られ得る。コンピュータストレージ110は、さらに、QSM磁気共鳴データ120から再構成された第1のQSM画像124を含むものとして示されている。コンピュータストレージ110は、さらに、第1のQSM画像124の第1のセグメンテーション126を含むものとして示されている。コンピュータストレージ110は、さらに、QSM磁気共鳴データ120及び第1のセグメンテーション126を使用して再構成された第2のQSM画像128を含むものとして示されている。
【0050】
コンピュータメモリ112は、プロセッサ106が医療用イメージングシステム100の制御を実行したり、
図2、
図3、
図5、及び
図6に詳述されるような様々な数値及び画像処理技術を実行することを可能にする機械実行可能命令130を含むものとして示されている。コンピュータメモリ112は、さらに、例えば、予備磁気共鳴画像122をセグメント化するために任意で使用され得るオプションの調査スキャン画像セグメンテーションアルゴリズム132を含むものとして示されている。コンピュータストレージ112は、さらに、例えば、第1のQSM画像124及び/又は第2のQSM画像128をセグメント化するために使用され得るQSM画像セグメンテーションアルゴリズム134を含むものとして示されている。調査スキャン画像セグメンテーションアルゴリズム132及びQSM画像セグメンテーションアルゴリズム134は、場合によっては、予備磁気共鳴画像122又はQSM画像124、128内に見られる様々な特徴に依存して異なるやり方で訓練又は調整された本質的に同じアルゴリズムであってもよい。他の場合では、セグメンテーションアルゴリズム132及びアルゴリズム134は互いに異なる。
【0051】
図2は、
図1の医療用イメージングシステム100を使用する方法を示すフローチャートを示す。まず、ステップ200において、予備セグメンテーション124が受け取られる。一部の例では、予備セグメンテーション124は、外部装置から受け取られ、すでに実行されている。他の例では、プロセッサ106は、磁気共鳴イメージングシステムを制御して予備磁気共鳴データ120を取得し、次いで、予備磁気共鳴画像122を再構成し、最後に、この画像122をセグメント化して予備セグメンテーション124を計算し得る。
【0052】
次に、ステップ202において、QSM磁気共鳴データ122から、関心領域について第1のQSM画像124が再構成される。次に、ステップ204において、QSM画像セグメンテーションアルゴリズム134を使用して第1のQSM画像124をセグメント化することによって、第1のセグメントテーション126が計算される。第1のセグメンテーションは、第1のセグメンテーションエッジを含む。最後に、ステップ206において、QSM磁気共鳴データから、関心領域について第2のQSM画像128が再構成される。第2のQSM画像の再構成は、少なくとも部分的に、正則化関数を使用して部分的に実行される。正則化関数は、第1のセグメンテーションエッジに依存する。
【0053】
図3は、
図1の医療用イメージングシステム100のさらなる動作方法を示すさらなるフローチャートを示す。最初の4つのステップ200、202、204、及び206について、
図3の方法は、
図2に示される方法と同一である。ステップ206が実行された後、方法は次に質問ボックス300に進む。質問ボックス300は、例ごとに異なる形態を取り得る。一例では、第2のQSM画像の計算は、一定回数繰り返し実行される。この第1の例では、質問は、反復回数が実行されたかということであり得る。答えがYESである場合、方法はボックス312に進み、方法は終了する。答えがNOである場合、方法はボックス310に進み、既存の第2のQSM画像をセグメント化することによって第1のセグメンテーションが再計算される。
【0054】
次に、方法はステップ206に戻り、直前に再計算された第1のセグメンテーション126を使用して第2のQSM画像が再構成される。方法は、反復回数に達するまで繰り返し得る。別の例では、質問ボックス300は、現在の第2のQSM画像を前回の反復で計算された第2のQSM画像と比較することを表し得る。これは、例えば、第2のQSM画像が収束したかどうかを確認するために使用され得る。第2のQSM画像128が解に収束したかどうかを評価するために、ボクセルごとにピクセル又はボクセルを準備するなど、様々な統計的手段を使用することができる。
【0055】
図4は、医療用イメージングシステム400のさらなる例を示す。この例では、医療用イメージングシステム400はさらに、磁気共鳴イメージングシステム402を含む。医療用イメージングシステム400はまた、
図1に示されるようなコンピュータシステム102を含む。プロセッサ106は、磁気共鳴イメージングシステム402を制御するために使用される。
【0056】
医療用イメージングシステム400は、磁気共鳴イメージングシステム402、及び
図1に示す医療用イメージングシステム100と同等のプロセッサ106を備えるコンピュータシステム102を備える。磁気共鳴イメージングシステム402は磁石404を有する。磁石404は、自身を貫通するボア406を有する超伝導円筒形磁石404である。異なる種類の磁石の使用も可能である。例えば、分割円筒形磁石といわゆるオープン磁石の両方を使用することも可能である。分割円筒形磁石は、標準的な円筒形磁石に類似しているが、磁石のアイソ面(iso−plane)へのアクセスを可能にするために、クライオスタットが2つの部分に分割されている点で異なり、このような磁石は、例えば荷電粒子ビーム療法と併用され得る。オープン磁石は2つの磁石部分を有し、一方が、その間に被検者を収容するのに十分なスペースを与えるよう、他方の上方に位置し、2つの部分の配置はヘルムホルツコイルの配置と似ている。被検者がより閉塞されないため、オープン磁石は人気がある。円筒形磁石のクライオスタットの内部には、超伝導コイルの集合体がある。円筒形磁石404のボア406内には、磁気共鳴イメージングを行うのに十分に強く均一な磁場が存在するイメージングゾーン408が存在する。
【0057】
また、磁石のボア406内には、磁石404のイメージングゾーン408内の磁気スピンを空間的に符号化するために磁気共鳴データ取得に使用される磁場勾配コイル410のセットが存在する。磁場勾配コイル410は、磁場勾配コイル電源412に接続されている。磁場勾配コイル410は代表的なものであることを理解されたい。典型的には、磁場勾配コイル410は、3つの直交する空間方向において空間符号化するための別個のコイルセットを3つ含む。磁場勾配電源は、磁場勾配コイルに電流を供給する。磁場勾配コイル410に供給される電流は、時間の関数として制御され、傾斜をつけられたり(ramped)、又はパルス化され得る。
【0058】
イメージングゾーン408の隣には、イメージングゾーン408内の磁気スピンの向きを操作するための、及びイメージングゾーン408内のスピンから無線信号を受信するための無線周波数コイル414が存在する。撮像ゾーン408内の関心領域409が示されている。無線周波数アンテナは、複数のコイル要素を含み得る。また、無線周波数アンテナは、チャネル又はアンテナと呼ばれ得る。無線周波数コイル414は、無線周波数送受信機416に接続される。無線周波コイル414及び無線周波数送受信機416は、別個の送信コイル及び受信コイルと、別個の送信機及び受信機とによって置き換えられてもよい。無線周波数コイル414及び無線周波数送受信機416は代表的なものであることを理解されたい。また、無線周波数コイル414は、専用送信アンテナ及び専用受信アンテナも表すことが意図されている。同様に、送受信機416は、別個の送信機及び受信機も表し得る。無線周波数コイル414はまた、複数の受信/送信要素を有してもよく、無線周波数送受信器416は、複数の受信/送信チャネルを有してもよい。
【0059】
被検者支持台420は、被検者支持台及び被検者418をイメージングゾーン408の中で移動させることができるオプションのアクチュエータ422に取り付けられる。このようにして、被検者418の大部分又は被検者418の全体を撮像することができる。送受信機416、磁場勾配コイル電源412、及びアクチュエータ422は全て、コンピュータシステム102のハードウェアインターフェイス104に接続されている。コンピュータシステム102は、
図1に示すコンピュータシステム102と同等である。
【0060】
コンピュータストレージ110は、複数のQSMパルスシーケンスコマンド430を含むものとして示されている。これらのコマンドは、関心領域409のQSM磁気共鳴データ220を取得するよう、プロセッサ106が磁気共鳴イメージングシステム402を制御することを可能にする。コンピュータストレージ110は、さらに、オプションの複数の調査スキャンパルスシーケンスコマンド432を含むものとして示されている。例えば、プロセッサ106は、調査スキャンパルスシーケンスコマンド432を使用して磁気共鳴イメージングシステム402を制御し、少なくとも関心領域409を含む領域から予備磁気共鳴データ120を取得し得る。
【0061】
図5は、
図4の医療用イメージングシステム400を制御する方法を示すフローチャートを示す。
図5に示す方法では、予備磁気共鳴画像122は、QSM磁気共鳴データ120から計算されるQSM画像である。最初の反復において、QSM磁気共鳴画像は、正則化関数の動作を制御するためにセグメンテーションエッジを使用することなく計算される。まず、ステップ500において、プロセッサ106は、QSMパルスシーケンスコマンド430を用いて磁気共鳴イメージングシステム402を制御して、QSM磁気共鳴データ120を取得する。この場合、予備磁気共鳴データ120は、システム内に存在しない可能性がある。次に、ステップ502において、予備磁気共鳴画像122が、予備磁気共鳴データ120から再構成又は計算される。また、この場合、該画像はQSM磁気共鳴画像である。次に、方法はステップ200に進み、
図2に示す方法と同等である。ステップ200において、予備セグメンテーションを受け取ることは、QSM画像セグメント化アルゴリズムを使用して第1のQSM画像をセグメント化することによって予備セグメンテーションを計算することを含む。
【0062】
図6は、医療用イメージングシステム400を制御する他の方法を示すフローチャートを示す。
図6に示す方法では、予備磁気共鳴画像は、磁気共鳴イメージングシステム402によって取得される調査磁気共鳴画像である。まず、ステップ600において、調査スキャンパルスシーケンスコマンド432を用いて磁気共鳴イメージングシステムを制御することによって、予備磁気共鳴データ120(調査磁気共鳴イメージングデータとも呼ばれる)が取得され得る。次に、ステップ602において、この例では調査磁気共鳴画像とも呼ばれる予備磁気共鳴画像122が、予備磁気共鳴データ120から再構成される。
【0063】
次に、方法はステップ500に進み、磁気共鳴イメージングシステム402をQSMパルスシーケンスコマンド430で制御することによって、QSM磁気共鳴データ120が取得される。その後、
図2に示すように、方法はステップ200、202、204、及び206に進む。この例では、予備セグメンテーションを受け取るためのステップ200は、予備磁気共鳴画像122をセグメント化することによって予備セグメンテーションを計算することを含む。
【0064】
図5及び
図6に示される方法は、様々に変更され得る。例えば、
図3に示される反復方法が、
図5及び
図6と組み合わせられてもよい。
図5はさらに変更されてもよい。
図5では、QSM磁気共鳴データ120の3つのQSM再構成が存在する。一部の例では、
図5に示す方法は、ステップ202の後に停止され得る。
【0065】
定量的磁化率マッピングは、シングル又はマルチエコーのGradient Echo MRIから組織磁化率を再構成する新興技術である。QSM再構築における核心的な課題の1つは、組織磁化率から結果的な場の摂動へのマッピングにおける固有の情報損失であり、このため、QSM再構成は非適切な(ill−posed)逆問題となる。正則化によって問題の条件付けを改善するための多くのアプローチが提案されているが、最も成功した部類のアプローチは、勾配に基づく正則化を、マグニチュード画像から得られた組織分布のジオメトリに関する追加情報と組み合わせる。
【0066】
現在のアルゴリズムは、画像勾配ベクトルのモジュラスに閾値を適用することによってマグニチュード画像から得られたマスクを使用する。画像内のノイズのため、ボクセルがエッジに属していないと誤って識別される場合、組織のエッジが不明瞭になる。さらに、組織境界から遠い他のボクセルが、信号モデルにおけるノイズ又はエラーのために、例えばフローのためにエッジとして誤って分類される可能性がある。結果として、正則化項は、間違った位置における磁化率の勾配に不利益を与え、隣接する組織における再構成された磁化率の独立を妨げる。この問題は、セグメンテーションに基づくアプローチを使用することによって克服することができ、これにより、隣接する組織間の境界が明確になり、磁化率の差を完全に切り離すことができる。
【0067】
大半のセグメンテーションソフトウェアパッケージは、反転パルスを使用した磁化準備とともにT1強調画像について動作する。これらの画像は、脳内のいくつかの主要な構造、例えば被殻、淡蒼球、赤核、黒質、及び歯状核について乏しいコントラストを示し、これはセグメンテーションにおけるエラーの危険をはらむ。セグメント化され、実際の組織境界が重ならない場合、これらのエラーは再構成された磁化率に伝播する。
【0068】
本発明は、組織ジオメトリに関する新しい情報を含めるためにセグメンテーションを繰り返し更新することを提案する。例えば、T1強調画像を使用して、セグメンテーションの初期化の後、勾配から導出されたマグニチュードエッジ及び/又は初期セグメンテーションから導出されたエッジによって誘導され、第1の磁化率マップが再構成される。その結果得られる磁化率マップは、初期セグメンテーションを改善するようセグメンテーションを改良するために使用され(
図7参照)、磁化率における組織境界をより良好に表す(
図8参照)。
【0069】
図7及び
図8は、QSM画像700の例を示す。
図7では、QSM画像700が8つのセグメンテーションで示されている。
図7に示されるセグメンテーションは、例えば調査画像からの初期セグメンテーションからのものである。
図7を検討すると、セグメンテーションは、QSM画像700内に示される全ての構造とあまり良く整列していないことがわかる。
【0070】
対照的に、
図8では、QSM画像700内の構造を見つけるように改変された画像セグメンテーションモジュールを使用して、QSM画像700に対してセグメンテーションが実行されている。セグメンテーションははるかに正確であり、画像700内に示される被検者の解剖学的構造とより良好に適合することが分かる。
図8に示すセグメンテーションは、QSM画像の第1のセグメンテーションの一例であり得る。セグメンテーション800は、QSM画像のさらなる再構成のために再度使用されてもよい。
【0071】
改善された事前情報を用いて新しい磁化率マップが再構築された後、必要に応じて、手順が反復されてもよい。これは、磁化率及びセグメンテーションにおけるエッジの一致をもたらし、セグメンテーションに基づくアプローチの利点を維持することを可能にする。
【0072】
一部の例としての方法は、以下のステップのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0073】
1.QSMのデータ収集には、適切なシングル又はマルチエコーGradient Echoシーケンスが使用される。
【0074】
2.フィールドマッピング及び背景フィールド除去は、任意の適切な方法を使用して進められる。
【0075】
3.セグメンテーションは、変形可能な形状モデルを使用して実施され、初期セグメンテーションは、ニューロイメージングに一般的に用いられるような追加T1強調磁化準備スキャン(T1−weighted, magnetization prepared scan)を使用して達成され得る。あるいは、セグメンテーションは、マルチエコーQSMスキャンのマグニチュード画像、又は位相画像から導出された画像に対して実行され得る。
【0076】
4.初期セグメンテーションが利用可能になると、領域ラベルから導出されたエッジ情報を使用して、例えば、エッジの位置に関する画像空間情報を組み込むことができる任意のアルゴリズムを用いた勾配演算を使用して、QSM再構成が実行される。このステップでは、マグニチュード画像、位相画像、又は他の導出画像など、画像内のエッジに関する他の情報源も使用され得る。
【0077】
5.更新されたセグメンテーションは、現在の再構成された磁化率画像を含むセグメンテーションアルゴリズムを再実行することによって得られる。
【0078】
6.さらなる改善が得られなくなるまで、ステップ4及び5が反復される。
【0079】
代替的な選択肢として、上記のステップ3をスキップして、第1の近似磁化率解がセグメンテーションのために利用可能になるまで、セグメンテーションを延期することができる。
【0080】
本発明は、図面及び上記において詳細に図示及び記載されているが、かかる図示及び記載は説明的又は例示的であり、非限定的であると考えられるべきである。本発明は、開示の実施形態に限定されない。
【0081】
開示の実施形態の他の変形例が、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲から、クレームされる発明に係る当業者によって理解及び実施され得る。特許請求の範囲において、「含む(comprising)」という用語は他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に記載される複数のアイテムの機能を果たし得る。複数の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているからといって、これらの手段の組み合わせが好適に使用することができないとは限らない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光学記憶媒体又はソリッドステート媒体等の適切な媒体上で記憶及び/又は分配されてもよいし、インターネット又は他の有線若しくは無線テレコミュニケーションシステムを介して等の他の形態で分配されてもよい。特許請求の範囲内のいかなる参照符号も、その範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0082】
100 医療用イメージングシステム
102 コンピュータシステム
104 ハードウェアインターフェイス
106 プロセッサ
108 ユーザインターフェイス
110 コンピュータストレージ
112 コンピュータメモリ
120 予備磁気共鳴データ
122 予備磁気共鳴画像
124 予備セグメンテーション
122 QSM磁気共鳴データ
124 第1のQSM画像
126 第1のセグメンテーション
128 第2のQSM画像
130 機械実行可能命令
132 調査スキャン画像セグメンテーションアルゴリズム
134 QSM画像セグメンテーションアルゴリズム
200 関心領域の予備磁気共鳴画像から予備セグメンテーションを受け取る(予備セグメンテーションは、予備セグメンテーションエッジを含む)
202 QSM磁気共鳴データから関心領域について第1のQSM画像を再構成する(QSM画像の再構成は、少なくとも部分的に、正則化関数を使用して実行される)
204 QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して第1のQSM画像をセグメント化することによって第1のセグメンテーションを計算する(第1のセグメンテーションは、第1のセグメンテーションエッジを含む)
206 QSM磁気共鳴データから関心領域について第2のQSM画像を再構成する
300 反復回数に達したか?又は第2のQSM画像が収束したか?
310 QSM画像セグメンテーションアルゴリズムを使用して第2のQSM画像をセグメント化することによって第1のセグメンテーションを再計算する
312 終了
400 医療用イメージングシステム
402 磁気共鳴イメージングシステム
404 磁石
406 磁石のボア
408 測定ゾーン又はイメージングゾーン
409 関心領域
410 磁場勾配コイル
412 磁場勾配コイル電源
414 無線周波数コイル
416 送受信機
418 被検者
420 被検者支持台
422 アクチュエータ
430 QSMパルスシーケンスコマンド
432 調査スキャンパルスシーケンスコマンド
500 磁気共鳴定量的磁化率マッピングプロトコルに従ってQSM磁気共鳴データを取得する
502 QSM磁気共鳴イメージングデータから関心領域について予備画像を再構成する
600 磁気共鳴イメージングシステムを調査画像パルスシーケンスコマンドを用いて制御することによって調査磁気共鳴イメージングデータを取得する
602 調査磁気共鳴イメージングデータを用いて調査磁気共鳴画像を再構成する
700 QSM画像
800 画像セグメンテーション