(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハイブリッド飛行船(10,100)が、2つの発電機(38)を備え、2つの関連する前記アーム(40)が、前記ゴンドラ(34)の両側面から対称的に突出していることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド飛行船(10,110)。
それぞれのアーム(40)が、前記ゴンドラ(34)の横軸に沿って前記ゴンドラ(34)の側面から側方に突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド飛行船(10,110)。
それぞれの発電機(38)が、無傷で、可逆的に前記アーム(40)に組み付けられかつ前記アーム(40)から取り外されるように構成され、単一部品として交換されるように構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のハイブリッド飛行船(10,110)。
前記アーム(40)が、前記発電機(38)に動力を供給する燃料を貯蔵するように構成された燃料タンク(62)を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のハイブリッド飛行船(10,110)。
前記ゴンドラ(34)の側面から前記発電機(38)まで測られた前記アーム(40)の長さが、0.6mよりも大きいことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のハイブリッド飛行船(10,110)。
前記ゴンドラ(34)の底部と前記発電機(38)の底部との間の高さが、0.2mと0.8mとの間に含まれることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のハイブリッド飛行船(10,110)。
前記ゴンドラ(34)の下でペイロード(30)を運搬するために、前記ゴンドラ(34)から展開可能なペイロード運搬器具(41)を備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のハイブリッド飛行船(10,110)。
前記発電機(38)の前記メンテナンスが、前記発電機(38)の側方外側及び/又は側方内側から前記発電機(38)にアクセスするステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
前記発電機(38)が、クリップ結合解除/クリップ結合によって、前記アーム(40)から取り外され、前記アーム(40)に組み付けられることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド飛行船は、特に、重いペイロードをアクセスが困難な遠隔の地点、特に、陸路によるアクセスが面倒または不可能である地方に運搬することを目的とする。
【0003】
例えば、ペイロードは、アクセスが困難な遠隔の地方での石油及びガス探査活動で使用される。この地方は、特に、森林、特に、熱帯林のような高密度の植生を含む。また、この地方は、丘陵(例えば山麓)、崖、及び/又は山のような起伏の多い地形を含むことがある。この地方は、時に、不発弾(UXO)のあるエリアのような、アクセスが危険なエリアを含むことがある。
【0004】
一般に、そのような地方にペイロードを運搬するためにはヘリコプターが使用される。しかしながら、ヘリコプターは運用に費用がかかり、大量の温室効果ガスを生じる。またヘリコプターは、運搬することができるペイロードの量も非常に制限されている。
【0005】
上述したタイプのハイブリッド飛行船は、非常に効率的であり、環境にやさしい代替案である。それらハイブリッド飛行船は、最小の燃料消費で重いペイロードを運搬することができる。それらハイブリッド飛行船は、静かであり、プロペラに電力を提供する汽力発電機で推進されることができる。
【0006】
しかしながら、そのようなハイブリッド飛行船は、定期的なメンテナンス、特に、ハイブリッド飛行船の良好な動作のために重要なデバイスである発電機のメンテナンスを必要とする。メンテナンスのためのオペレータ及び設備のアクセスは、遠隔の地方においては困難であり、ハイブリッド飛行船は、継続的に動作可能でなければならない。
【0007】
一般に、発電機は、飛行船のゴンドラ内に配置されている。発電機への介入は、ゴンドラに入ることと、ゴンドラの内部でメンテナンスを提供することと、を必要とし、これらは面倒であり、複雑である。
【0008】
特許文献1は、浮力筐体及びプロペラを備える飛行船であって、プロペラが、燃料電池発電機によって動力を供給され、発電機が、ゴンドラの後面からゴンドラの延在方向に突出し、浮力要素に取り付けられている、飛行船を開示している。
【0009】
しかしながら、そのような解決法は、完全に満足のいくものではない。発電機は、ゴンドラ及び浮力要素に直接取り付けられ、発電機のメンテナンスは、遠隔の地点では実行することが困難な複雑な作業のままである。
【0010】
さらに、対象の地方を探査するために、ハイブリッド飛行船は、時に、ゴンドラ内に、測定を実行するための複数のセンサを備える。これらのセンサは、例えば、電磁センサ、レーザーセンサ(LIDAR)もしくは赤外線センサのようなアクティブセンサ、又は重力場もしくは磁場を測定するパッシブセンサである。発電機によって発生される振動が、ゴンドラに直接伝達され、ゴンドラ内に配置されたこれらの敏感なセンサを妨害する可能性がある。
【0011】
また、発電機は、ゴンドラの後方に配置され、飛行船が飛行しているときには周囲の空気流によって影響を与えられない。従って、発電機の熱的冷却が効果的ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の1つの目的は、特に遠隔の場所における発電機のより容易なメンテナンスを可能にするハイブリッド飛行船を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このために、本発明の主題は、ゴンドラから突出しかつ発電機をゴンドラに接続するアームを備える、上記のタイプのハイブリッド飛行船である。
【0015】
本発明によるハイブリッド飛行船は、単独でまたは任意の技術的に実現可能な組み合わせに従って得られる1つ以上の下記の特徴を備える。
− ハイブリッド飛行船が、2つの発電機を備え、2つの関連するアームが、ゴンドラの両側面から対称的に突出している;
− それぞれのアームが、ゴンドラの横軸に沿ってゴンドラの側面から側方に突出している;
− それぞれのアームが、ゴンドラの頂面から側方に突出している;
− それぞれの発電機が、無傷で(in one piece)、可逆的にアームに組み付けられかつアームから取り外されるように構成され、単一部品として交換されるように構成されている;
− アームが、発電機に動力を供給する燃料を貯蔵するように構成された燃料タンクを備えている;
− 発電機が、卵形の形状を有する;
− ゴンドラの側面から発電機まで測られたアームの長さが、0.6mよりも大きい;
− ゴンドラの底部と発電機の底部との間の高さが、0.2mと0.8mとの間に含まれる;
− ハイブリッド飛行船が、ゴンドラの下でペイロードを運搬するために、ゴンドラから展開可能なペイロード運搬器具を備えている;
− 少なくとも1つのプロペラが、マスト構造により浮力筐体に取り付けられている;
− ハイブリッド飛行船が、複数のプロペラを備え、ハイブリッド飛行船のそれぞれのプロペラが、浮力筐体に取り付けられている;
− ハイブリッド飛行船のプロペラが、アームおよび/または発電機に取り付けられていない。
【0016】
本発明は、上で定義されたハイブリッド飛行船の組み付け及び/又はメンテナンス方法であって、
− 地面上で又は地面の近くでハイブリッド飛行船のゴンドラを静止させるステップと;
− ゴンドラから突出するアームの端部において発電機の組み付け及び/又はメンテナンスを実行するステップと;
を含む方法にさらに関する。
【0017】
本発明による方法は、単独でまたは任意の技術的に実現可能な組み合わせに従って得られる1つ以上の下記の特徴を備える。
− 発電機のメンテナンスが、発電機の側方外側及び/又は側方内側から発電機にアクセスするステップと;
− アームから無傷で少なくとも1つの発電機を取り外すステップと;
− 新たな発電機を無傷でアームに組み付けるステップと;
を含む;
− 発電機が、クリップ結合解除/クリップ結合によって、アームから取り外され、アームに組み付けられる。
【0018】
本発明は、単に例として与えられかつ添付の図面を参照してなされる下記の説明を読むと、よりよく理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0020】
対象の地方12の上空を飛行している、本発明による第1のハイブリッド飛行船10が、
図1に示されている。
【0021】
対象の地方12は、例えば、平坦でない地形14を有する地方である。特に、平坦でない地形14は、丘陵、山、崖、又はあらゆるタイプの起伏の多い地形を含む。対象の地方12は、例えば、アクセスが困難な山麓に配置される。
【0022】
対象の地方12は、植生16をさらに含む。植生16は、例えば、森林、特に、熱帯林である。ここで、対象の地方は、高密度の植生、例えば、対象の地方12の地面の大部分を覆う林冠20を形成する樹木18を含む。
【0023】
対象の地方12において、植生16は、複数の自然及び/又は人工の開けた土地22を画成する。
【0024】
開けた土地22は、2つの隣接する開けた土地22間の見通し線に沿って測られた距離が、一般に、100mと500mとの間に含まれ、優先的には、約300mであるように、離間して対象の地方12に広がっている。
【0025】
開けた土地22は、地表では、25m
2を超える表面積を有し、一般に、林冠20の頂部では900m
2を超える表面積を一般に有する。
【0026】
開けた土地22は、例えば、OGP標準の「OGP−陸地地震とヘリリグの運用のためのヘリコプターガイドライン−レポート420バージョン1.1、2013年6月」で定義されている。
【0027】
地面の下に配置された地下24は、地層の層と、潜在的な石油およびガスの貯留層と、を含む。
【0028】
石油およびガス貯留層の探査または採掘を実施するために、対象の地方12は、少なくともベースキャンプ26及び二次キャンプ28を含む。ベースキャンプ26と二次キャンプ28とは、その距離が、一般に、5kmと20kmとの間に含まれ、優先的には約10km離れている。
【0029】
ベースキャンプ26は、有利には、道路27によってアクセス可能である。設備及び必需品は、例えば、道路27を走行するトラックによってベースキャンプ26に提供される。
【0030】
二次キャンプ28は、ベースキャンプ26よりも開けた土地22から近く、どの道路からもアクセス可能でない。
【0031】
二次キャンプ28と開けた土地22とは、その距離が、一般に、200mと10kmとの間に含まれ、優先的には、約5km離れている。
【0032】
ハイブリッド飛行船10は、地面から離陸し、周囲の空を飛行し、地面に着陸するように構成されている。
【0033】
図3に示されるように、ハイブリッド飛行船10は、長手方向軸A−A’に沿って延在する。
【0034】
ハイブリッド飛行船10は、実質的に鉛直方向に離陸及び着陸するように、かつ飛行中に実質的に長手方向軸A−A’に沿って移動するように構成されている。
【0035】
ハイブリッド飛行船10は、ペイロード30をベースキャンプ26から二次キャンプ28に、またその逆に、二次キャンプ28からベースキャンプ26に運搬するように構成されている。
【0036】
ハイブリッド飛行船10はまた、ペイロード30を二次キャンプ28から開けた土地22に、またその逆に、開けた土地22から二次キャンプ28に運搬するために使用されてもよい。
【0037】
ベースキャンプ26から二次キャンプ28に輸送されるペイロード30は、例えば、テント、供給水、燃料または食料のような、キャンプ備品である。ペイロード30は、また、地震設備及び/又は掘削設備のような、石油およびガスの探査及び/又は採掘のための設備も含む。
【0038】
二次キャンプ28からベースキャンプ26に輸送されるペイロード30は、例えば、キャンプ廃棄物、または使用済み備品である。
【0039】
二次キャンプ28から開けた土地22に輸送されるペイロード30は、例えば、探査のための地震設備及び/又は掘削設備である。
【0040】
ペイロード30は、いくつかの例では、患者後送のため、負傷したまたは病気の労働者を含んでもよい。
【0041】
ハイブリッド飛行船10は、有利には0トンと2トンとの間の重量のペイロード30を運搬するように構成されている。
【0042】
図2及び
図3に示されるように、ハイブリッド飛行船10は、浮力筐体32と、浮力筐体32の下に取り付けられたゴンドラ34と、少なくとも1つのプロペラ36と、1つ以上のプロペラ36に動力を提供する少なくとも1つの発電機38と、それぞれの発電機38について、発電機38をゴンドラ34に接続するアーム40と、を備えている。
【0043】
有利には、ハイブリッド飛行船10は、ペイロード運搬器具41を備えている。
【0044】
浮力筐体32は、空気よりも軽いガスを収容し、これは、ガスが20℃かつ1気圧で周囲の空気よりも低い密度を有することを意味する。ガスは、有利には、ヘリウムである。
【0045】
空気よりも軽いガスで満たされたとき、浮力筐体32は、ハイブリッド飛行船10の空気中に正の浮力を提供する。
【0046】
浮力筐体32は、長手方向軸A−A’に沿って延在する。
【0047】
ここで、浮力筐体32は、軸A−A’を横切る平面で得られた、卵形の輪郭の翼形状を有する。卵形の輪郭は空力抵抗を制限する。
【0048】
飛行船10が水平であるとき、軸A−A’に対して垂直に測られた浮力筐体32の最大鉛直方向高さと、長手方向軸A−A’に沿って測られた浮力筐体32の最大長さと、の比率は、20%と35%との間に含まれる。
【0049】
水平断面において、浮力筐体32の最大横幅と浮力筐体32の最大長さとの比率は、25%と35%との間に含まれる。
【0050】
浮力筐体32は、有利には、浮力筐体32から突出しかつ浮力筐体32の後方に配置された少なくとも1つの舵42を備える。
【0051】
舵42は、ハイブリッド飛行船10の方向制御を安定させかつ改善するように構成されている。
【0052】
ゴンドラ34は、長手方向軸A−A’に沿って延在する。
【0053】
有利には、ゴンドラ34の水平断面は、空力抵抗を制限する空気力学的形状を有するために楕円形である。
【0054】
ゴンドラ34は、有利には、複合材料で作られている。例えば、ゴンドラ34は、炭素繊維サンドイッチパネルで作られている。
【0055】
ゴンドラ34の長さは、5mと10mとの間に含まれ、優先的には7mである。
【0056】
ゴンドラ34の幅は、1mと3mとの間に含まれ、優先的には2mである。
【0057】
これは、ゴンドラ34が、標準的なコンテナ内に容易に挿入されることを可能にする。
【0058】
ゴンドラ34の高さは、1.5mと3mとの間に含まれ、優先的には2mである。
【0059】
ゴンドラ34は、有利には、ハイブリッド飛行船10のパイロットのためのコックピットと、乗客又は貨物を輸送するキャビンと、少なくとも1つのサイドドアと、搭載された電気システム43と、を備えている。
【0060】
それぞれのプロペラ36は、ハイブリッド飛行船10を推進するように構成されている。
【0061】
プロペラ36は、有利には、浮力筐体32から側方に突出するマスト構造44によって浮力筐体32に取り付けられる。
【0062】
ハイブリッド飛行船10は、有利には、少なくとも2つのプロペラ36、例えば、浮力筐体32の両側に対称的に配置された4つのプロペラ36を備えている。ここで、それぞれのプロペラ36は、電動モーター45と、ローター48と、管状ガイド内でローター48から突出する複数のプロペラブレード50と、を備えている。発電機38が電動モーター45に電力を提供するとき、電動モーター45は、管状ガイドに沿って空気流を作り出すためにローター48およびブレード50を回転させる。
【0063】
プロペラ36は、最高100km/hの対気速度で、一般に、実質的に60km/hの巡航対気速度でハイブリッド飛行船10を推進することができる。
【0064】
ハイブリッド飛行船10は、その上昇が、空気よりも軽いガスを含む浮力筐体32の浮力による空気静力学的上昇、有利には、浮力筐体32の特定の翼状形状による空気力学的上昇と、プロペラ36による潜在的な鉛直方向推力と、によって確保されるので、「ハイブリッド」と呼ばれる。
【0065】
発電機38は、それぞれのプロペラ36に電力を提供する。発電機38は、プロペラ36のそれぞれから離れている。
【0066】
発電機38およびそれぞれの関連するプロペラ36は、浮力筐体32の外面に沿って配電システム58を介して、アーム40およびゴンドラ34内で延びる電気ケーブルを通じて電気的に接続されている。
【0067】
発電機38は、発電機38に取り付けられたプロペラを取り除かれている。
【0068】
有利には、発電機38は、ゴンドラ34から離れて長手方向軸A−A’に沿って延在する。
【0069】
本実施形態では、発電機38は、卵形の形状を有し、卵形の形状は、空力抵抗を制限する。
【0070】
発電機38は、側方内側及び側方外側を含んでいる。側方内側は、発電機38におけるゴンドラ34に面して配置された側として定義される。側方外側は、発電機38におけるゴンドラ34の反対側に配置された側として定義される。
【0071】
発電機38の長さは、1mと3mとの間に含まれ、優先的には2mである。
【0072】
発電機38の幅及び高さは、有利には、実質的に等しく、0.6mと1.2mとの間に含まれ、優先的には0.5mである。
【0073】
発電機38は、ハウジング52と、少なくとも1つのモーター54と、少なくとも1つのオルタネーター56と、を備えている。それぞれのモーター54及びそれぞれのオルタネーター56は、ハウジング52の内部に配置されている。モーター54は、好ましくは熱モーターである。モーターは、石油、ガスまたは水素によって燃料供給される。変形例では、発電機38は、燃料電池のような化学発電機である。モーター54は、燃料の化学的エネルギーから機械的エネルギーを生成するように構成されている。
【0074】
それぞれのオルタネーター56は、モーター54のうちの1つに接続されている。オルタネーター56は、モーター54によって提供される機械的エネルギーから電気的エネルギーを生成するように構成されている。
【0075】
それぞれのオルタネーター56は、ゴンドラ34内に配置された一次配電システム58に接続されている。一次配電システム58は、搭載された電気システム43およびプロペラ36のそれぞれのモーター45に電力を提供するように構成されている。
【0076】
ハウジング46は、好ましくは、少なくとも発電機38のモーター54にアクセスするためのハッチ60を規定する。
【0077】
発電機38は、150kgと300kgとの間に含まれる、優先的には220kgに実質的に等しい重量を有する。
【0078】
アーム40は、ゴンドラ34から突出し、ゴンドラ34と発電機38とを接続するように構成されている。
【0079】
アーム40は、発電機38の側方内側に取り付けられている。
【0080】
アーム40は、プロペラを取り除かれている。
【0081】
図2の例では、ハイブリッド飛行船10は、2つの発電機38と、2つの関連するアーム40と、を備えている。2つのアーム40は、ゴンドラ34の両側面から対称的に突出する。特に、それぞれのアーム40は、ゴンドラ34の横軸に沿って側方に突出する。
【0082】
ゴンドラ34の側面から発電機38まで測られたアーム40の長さは、通常、0.6mよりも大きい。
【0083】
ゴンドラ34の底部と発電機38の底部との間の高さは、0.2mと0.8mとの間に含まれる。
【0084】
従って、発電機38は、メンテナンスのために容易にアクセス可能である。オペレータは、発電機38に直接アクセスすることができ、ゴンドラ34に入る必要がない。
【0085】
さらに、発電機38によって発生した振動は、ゴンドラ34に影響を及ぼさず、発電機38は、ゴンドラ34から独立している。ゴンドラ34内でのパイロット及び乗客の快適さは、改善され、ゴンドラ34内に配置された敏感なセンサは、振動によって妨害されない。
【0086】
最後に、発電機38の冷却が改善され、発電機38は、ハイブリッド飛行船10が飛行しているときに、周囲の空気流内に配置される。
【0087】
有利な実施形態では、アーム40は、アーム40の内部に配置された少なくとも1つの燃料タンク62を備えている。燃料タンク62は、発電機38に動力を供給する燃料を貯蔵するように構成されている。燃料は、例えば、石油、ガス又は水素である。
【0088】
有利には、アーム40は、燃料タンク62から発電機38に燃料を運ぶためにポンプを備えている。
【0089】
燃料タンク62は、最大200kgの燃料を貯蔵するように構成されている。有利には、発電機38は、無傷で、可逆的に、関連するアーム40に組み付けられかつ関連するアーム40から取り外される。発電機38は、好ましくは、単一部品として交換される。
【0090】
発電機38は、有利には、アーム40に組み付けられるときに、関連するアーム40上でクリップ結合される。好ましくは、ハウジング52、モーター54及びオルタネーター56は、単一ユニットとしてアーム40から取り除かれ、アーム40は、単一ユニットのままであり、取り外されるときにクリップ結合解除される。
【0091】
アーム40も、可逆的にゴンドラ34に組み付けられかつゴンドラ34から取り外される。アーム40は、有利には、ゴンドラ34上でクリップ結合され、かつクリップ結合解除される。
【0092】
従って、欠陥のある発電機38のメンテナンスは、以下で説明されるように容易かつ迅速である。
【0093】
ペイロード運搬器具41は、例えばゴンドラ34の下でペイロード30を運搬するために、例えば、ウィンチによってゴンドラ34から展開された少なくとも1つの綱を備える巻上システムである。ペイロード30は、ペイロード運搬器具41によってハイブリッド飛行船10から吊り下げられる。
【0094】
本発明によるハイブリッド飛行船10のメンテナンス方法が、これから説明される。この方法は、例えば、ペイロード30を運搬するためのハイブリッド飛行船10の飛行後に実行される。
【0095】
例えば予防策として、又は発電機38を修理するために、メンテナンスが必要とされる場合、ハイブリッド飛行船10は、地面に着陸する。ハイブリッド飛行船10のゴンドラ34は、地面上で又はホバリング飛行して地面の近くで静止させられる。
【0096】
有利には、ゴンドラ34は、地面から2mよりも小さい距離離間して静止させられる。
【0097】
オペレータは、メンテナンスを実行するために、発電機38の側方外側及び/又は側方内側から発電機38にアクセスする。
【0098】
必要な場合、オペレータは、いかなる動力付き設備も使用することなく、欠陥のある発電機38をアーム40から取り外す。
【0099】
オペレータは、有利にはクリップ結合解除によって、発電機38をアーム40から取り外す。
【0100】
そして、オペレータは、新たな発電機38を無傷でアーム40に組み付ける。
【0101】
オペレータは、有利にはクリップ結合によって、新たな発電機38をアーム40に組み付ける。
【0102】
発電機38のメンテナンスは、いかなる動力付き設備も使用することなく、かつ大きな労働力なく、容易かつ迅速に行われる。メンテナンス方法は、対象の遠隔の地方12において特に有利であり、対象の地方12は、設備のアクセスが困難であり、メンテナンスのためのスペースがなく、オペレータの労働力が制限される。
【0103】
本発明による第2のハイブリッド飛行船110が、
図5に示されている。
【0104】
第2のハイブリッド飛行船110は、それぞれのアーム40がゴンドラ34の頂面から側方に突出している点で、第1のハイブリッド飛行船10と異なっている。
【0105】
有利には、アーム40は、湾曲C字状を有し、地面に向かって延在する。アーム40の傾斜した形状により、アーム40は、タンク62内に貯蔵された燃料を運ぶためにポンプを必要としない。燃料の重力による流れが、より安全かつ高価でない燃料の供給につながる、発電機38のパッシブな供給を可能にする。
【0106】
変形例では、それぞれの発電機38は、
図4に示されるように、2つのモーター54および2つのオルタネーター56を備えている。モーター54およびオルタネーター56は、同じハウジング52内に収容されている。それぞれの燃料タンク62は、2つの関連するモーター54に燃料を提供するように構成されている。