【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成28年9月7日に富士重工業株式会社(搬入場所は群馬製作所、本工場(群馬県太田市スバル町1−1))に「車両用灯具」を販売。 平成28年9月7日に富士重工業株式会社(搬入場所は群馬製作所、矢島工場(群馬県太田市庄屋町1−1))に「車両用灯具」を販売。 平成28年9月7日に富士重工業株式会社(搬入場所は株式会社スバルロジスティクス、スバルロジスティクス本社工場(群馬県太田市朝日町558番地1))に「車両用灯具」を販売。 平成28年9月7日に富士重工業株式会社(搬入場所は部品センター(群馬県太田市朝日町6))に「車両用灯具」を販売。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2係合部は、前記動力伝達部が前後方向に回動するのに応じて前記係合溝に沿って摺動するときに、前記係合溝から外れない長さを有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。
なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
また、実施形態及び図中において、特に断りがない場合、「前」、「後」は、各々、車両の「前進方向」、「後進方向」を示し、「上」、「下」、「左」、「右」は、各々、車両に乗車する運転者から見た方向を示す。
【0016】
本発明に係る実施形態の車両用灯具は、
図1に示す車両102の前方の左右のそれぞれに設けられる車両用前照灯(101R、101L)であり、以下では単に車両用灯具と記載する。
【0017】
本実施形態の車両用灯具は、車両前方側に開口したハウジング(図示せず)と開口を覆うようにハウジングに取り付けられるアウターレンズ(図示せず)を備え、ハウジングとアウターレンズとで形成される灯室内に灯具ユニット10(
図2参照)等が配置されている。
【0018】
図2は、本実施形態の車両用灯具の灯具ユニット10を示した斜視図であり、
図3は灯具ユニット10の一部分解斜視図であり、
図4は灯具ユニット10の水平方向(左右方向)の中央で切断した断面図である。
なお、
図4は図を見やすくするために断面部分に位置するものだけを記載し、断面より奥側に見える部分についての記載を省略している。
【0019】
図3及び
図4に示すように、灯具ユニット10は、光源20(
図4参照)と、光源20を配置するヒートシンク30と、ヒートシンク30上に配置され、光源20からの光を前方側に反射するリフレクタ40と、光源20よりも前方側に配置され、光を前方側に照射するレンズ50と、レンズ50をヒートシンク30に取り付けるレンズホルダ52と、レンズ50と光源20の間に配置され、配光パターンを切り替える可動シェード部60と、を備えている。
【0020】
(光源20)
光源20は、基板上に発光チップが設けられた半導体型の光源であり、本実施形態ではLEDを用いている。
基板に用いられる発光チップの形状や個数は特に限定されるものではなく、例えば、正方形状の発光チップを複数横に並べるように基板上に配置して長方形状の発光面を形成してもよく、長方形状の発光チップを1つだけ基板上に配置して長方形状の発光面を形成してもよい。
また、正方形状の発光チップを1つだけ基板上に配置して正方形状の発光面を形成するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、LEDを用いる場合を示しているが、LDやEL(有機EL)等の半導体型の光源を用いるようにしてもよい。
【0021】
(ヒートシンク30)
ヒートシンク30は、
図4に示すように、光源20を配置するベース部30aと、ベース部30aから鉛直方向下側に延びて車両前後方向に並ぶように設けられた複数の放熱フィン30bと、
図3に示すように、ベース部30a及び放熱フィン30bよりも前方側に位置し、水平方向左右に設けられた可動シェード部60やレンズホルダ52を取り付ける取付部30cと、を備えている。
【0022】
図3に示すように、取付部30cは、ネジ31aを固定するために、水平方向で対をなす2つのネジ固定孔31が鉛直方向上下に設けられて合計4つのネジ固定孔31を有している。
また、取付部30cは、水平方向で左右一対の2つの位置決めピン32が設けられている。
【0023】
(リフレクタ40)
リフレクタ40は、
図4に示すように、光源20上を半ドーム状に覆うようにヒートシンク30のベース部30a上に設けられ、光源20からの光を所定の配光パターンを形成するように前方側に反射する。
【0024】
(レンズ50)
レンズ50は、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂及びガラス等の透明な材料で形成される。
本実施形態では、レンズ50として、正面視がほぼ円形の非球面レンズを用いており、
図4に示すように、レンズ50は、光を出射する前方側に突出した曲面からなる出射面50aと、光が入射するほぼ平坦な入射面50bと、を備えている。
ただし、レンズ50は非球面レンズに限定される必要はなく、非球面レンズ以外のレンズであってもよい。
また、レンズ50は、
図4に示すように、外周部にレンズホルダ52に挟持されるフランジ部51を備えている。
【0025】
(レンズホルダ52)
レンズホルダ52は、レンズ50とヒートシンク30の間に介在して、レンズ50をヒートシンク30に取り付けるための部材である。
このためレンズホルダ52は、レンズ50を固定するための円筒状のレンズ固定部53と、レンズ固定部53のヒートシンク30側に設けられたヒートシンク30に取り付けるための取付部54と、を備えている。
【0026】
レンズ固定部53は、
図3及び
図4に示すように、レンズ50を固定するために、レンズ50のフランジ部51に当接する周縁部53aと、周縁部53aとでレンズ50のフランジ部51を挟持する挟持片53bと、を備えている。
【0027】
また、取付部54は、ヒートシンク30の左右一対の取付部30cに対応して、レンズ固定部53のヒートシンク30側に左右一対設けられている。
そして、取付部54は、ヒートシンク30の取付部30cに設けられた4つのネジ固定孔31に対応するネジ孔54aと、ヒートシンク30の取付部30cに設けられた2つの位置決めピン32に対応する位置決め孔54bと、を備えている。
【0028】
一方、
図3に示すように、後述する可動シェード部60のブラケット61は、水平方向左右に設けられた一対のフランジ部61aを有しており、その一対のフランジ部61aには、それぞれヒートシンク30の一対の位置決めピン32に対応する位置決め孔62と、その位置決め孔62の鉛直方向下側に設けられたヒートシンク30の鉛直方向下側の一対のネジ固定孔31に対応するネジ孔63が設けられている。
【0029】
このため、可動シェード部60の位置決め孔62にヒートシンク30の位置決めピン32を通すようにして可動シェード部60をヒートシンク30に組付けた後、レンズ50を取り付けたレンズホルダ52をレンズホルダ52の位置決め孔54bにヒートシンク30の位置決めピン32を通すようにしてレンズホルダ52をヒートシンク30に組付けて、最後に、レンズホルダ52及び可動シェード部60のネジ孔54a及びネジ孔63にネジ31aを通すようにして、ネジ31aをヒートシンク30のネジ固定孔31に螺合させてネジ31aを固定すると、
図2に示した灯具ユニット10の状態となる。
【0030】
(可動シェード部60)
図5は可動シェード部60の斜視図であり、
図6は可動シェード部60の断面斜視図である。
なお、
図5及び
図6は後述する可動シェード80が光源20からの光の一部を遮光する第2位置に位置する状態を示したものになっており、
図6は後述する移動軸94の外周に形成された係合溝94aのところで前後方向に沿って切断した断面図になっている。
【0031】
図5に示すように、可動シェード部60は、ブラケット61と、動力伝達部70と、可動シェード80と、可動シェード80を前後方向に回動可能に支持する軸部90と、可動シェード80が第2位置に位置するように可動シェード80を前方側に付勢するねじりコイルばね85と、ブラケット61の前方側の面に取り付けられ、可動シェード80を回動させるために水平方向に移動する移動軸94を有する動力部93と、を備えている。
【0032】
本実施形態では、動力部93としてソレノイドを用いた場合を示しているが動力部93はソレノイドに限定される必要はなく、移動軸94を前後方向とほぼ直交する水平方向に移動させるものであればよい。
【0033】
また、本実施形態では、可動シェード80は、前後方向に回動可能に支持する軸部90に軸支され、その軸部90がブラケット61の上側に固定されることで、軸部90を介してブラケット61の上側に取り付けられているが、このような態様に限定される必要はない。
例えば、可動シェード80と軸部90を一体にして、代わりに、その軸部90を回転可能にブラケット61の上側に取り付けるようにしてもよい。
【0034】
図7は可動シェード80及び軸部90等の一部の部材の図示を省略した可動シェード部60の一部側面図であり、
図7(a)は動力伝達部70の通常の姿勢の状態を示す図であり、
図7(b)は動力伝達部70が傾いた姿勢となったときの状態を示す図である。
【0035】
なお、
図7は
図6に示した断面図の状態を可動シェード部60の横から見た側面図になっている。
【0036】
また、
図8は動力伝達部70を示す図であり、
図8(a)は動力伝達部70の斜視図であり、
図8(b)は動力伝達部70の側面図である。
【0037】
動力伝達部70は、可動シェード80と動力部93の移動軸94の間に介在し、移動軸94の水平方向への移動力を可動シェード80の前後方向への回動力として伝達する部分である。
【0038】
具体的には、
図7及び
図8に示すように、動力伝達部70は、中間部に設けられた軸受部71を備えており、軸受部71は、前後方向に直交する水平方向に回動可能にブラケット61の後方側の面から前後方向に沿って後方側に延在する支持軸64に支持されている。
【0039】
また、動力伝達部70は、軸受部71から可動シェード80(
図6参照)側に向かい、可動シェード80(
図6参照)の係合部81(
図6参照)の係合孔81a(
図6参照)に係合される第1アーム部72と、軸受部71から移動軸94側に向かい、係合溝94aに摺動可能に係合する係合部74を有する第2アーム部73と、を備えている。
【0040】
より詳細には、動力伝達部70は、剛性のあるワイヤを曲げ加工することで形成されており、中間部に支持軸64を挿入するループを形成するようにループ状に曲げられた部分からなる軸受部71と、先端側が係合孔81aに対してほぼ水平方向に挿入されるように若干の曲げが施されているものの、軸受部71からほぼ直線状に可動シェード80に向かうように設けられた第1アーム部72と、を備えている。
【0041】
また、動力伝達部70は、
図7(a)に示すように、通常の前後方向に傾いていない姿勢の状態のときに、軸受部71から鉛直方向下側に延在した後、鉛直方向の位置で見て移動軸94の中央より鉛直方向下側まで延びるように前方斜め下側に延在し、その後、係合溝94aの上側に向かって延在する係合部74が形成された第2アーム部73を備えており、第2アーム部73は、軸受部71から鉛直方向下側に一旦迂回するようにして移動軸94に向かうようになっている。
【0042】
なお、ブラケット61は、
図5に示すように、動力伝達部70の第2アーム部73の係合部74(
図7及び
図8参照)を前方側に位置させるように導出する開口として形成された導出部61bを有しており、導出部61bは、動力部93の移動軸94の移動に伴う第2アーム部73の動きを阻害しない大きさに形成されている。
ただし、導出部61bはブラケット61に形成した開口に限定される必要はなく、導出部61bはブラケット61に形成した切欠きであってもよい。
【0043】
そして、第2アーム部73の先端側に設けられた係合部74は、
図7(a)に示すように、通常の前後方向に傾いていない姿勢の状態のときに、係合溝94aに係合し、前後方向に延びる最も先端側の第1係合部74aと、係合溝94aに係合し、第1係合部74aに対して屈曲するように繋がったほぼ直線状の第2係合部74bと、を備えている。
【0044】
なお、本実施形態では、第1係合部74aの最先端部を上側にカールさせているが、これは必須の要件ではなく、このカールしている部分を省略してほぼ直線状の形状としてもよい。
【0045】
次に、可動シェード80を第1位置と第2位置の間で切り替えるときの状態等を説明しながら、より詳細な構成について説明を行う。
本実施形態では、動力部93にソレノイドを使用しているのでソレノイドに電力を供給すると、移動軸94が動力部93に引っ込む方向に移動し、電力の供給を止めると移動軸94が動力部93から出っ張る方向に移動する。
つまり、動力部93に電力を供給して動力部93を駆動させるか否かによって、移動軸94は水平方向に移動する。
【0046】
そして、
図5及び
図6に示す状態は、動力部93を駆動させていないときの状態になっており、このときには、可動シェード80を前方側に付勢するねじりコイルばね85の付勢力によって可動シェード80が前方側に回動し、可動シェード80の回動規制部82がブラケット61の前方側の面に当接することで、可動シェード80が光源20からの光の一部を遮光するように立ち上がった状態となる第2位置に位置する。
【0047】
このように、動力部93を駆動させないことで、可動シェード80が第2位置に位置しているときには、動力伝達部70は、
図7(a)に示す前後方向に傾いていない姿勢の状態になっており、第1係合部74a及び第2係合部74bの両方が移動軸94の外周に形成された係合溝94aに嵌まり込み係合された状態になっている。
【0048】
なお、本実施形態では、係合溝94aが移動軸94の外周を一周する溝として形成されたものになっているが、係合溝94aは、移動軸94の外周のうちの必要な範囲にだけ形成するようにしてもよい。
【0049】
一方、動力部93に電力を供給し、動力部93を駆動させた状態にすると、上述したように、移動軸94が動力部93側に移動する。
そうすると、
図6に示すように、移動軸94の動力部93側への移動に伴って、第2アーム部73が動力部93側に引き寄せられるため、動力伝達部70が軸受部71を中心に矢印Rのように、水平方向に回動し、第1アーム部72が鉛直方向上側に移動する。
【0050】
このように、第1アーム部72が鉛直方向上側に移動すると、可動シェード80の係合部81を上側に押し上げる力が働き、可動シェード80が軸部90の周りを回るように前後方向に回動して、光源20からの光を遮光しない倒れた状態である第1位置に位置するように位置が切り替わる。
この場合にも、動力伝達部70の基本的な動きは、軸受部71を中心とした水平方向の回動(
図6の矢印R参照)となるため、動力伝達部70は、
図7(a)に示す前後方向に傾いていない姿勢の状態が保たれている。
【0051】
しかしながら、軸受部71を中心に、動力伝達部70が水平方向にスムーズに回動するように、軸受部71は支持軸64に対していくらかのガタを許すように係合されているため、車両102の振動等によって、そのガタが許された範囲で、
図7(b)に示すように、動力伝達部70が前後方向に回動する場合がある(矢印S参照)。
【0052】
そうすると、第1係合部74aが係合溝94aから外れ、第1係合部74aだけで係合溝94aに係合させている場合には、動力伝達部70が移動軸94に係合しない状態となってしまい動作不良を起すことになるが、本実施形態の場合、依然として、第2係合部74bが係合溝94aに係合しているため、動作不良の発生を抑制することができる。
【0053】
なお、動力伝達部70が移動軸94に係合しない状態を避けるだけであれば、第1係合部74aを省略して第2係合部74bだけとすることも可能である。
しかしながら、近年、車両用灯具の小型化が求められているため、駆動力の大きい大型の動力部93を用いることは好ましくないため、動力部93の移動軸94の駆動時の負荷を軽減することが重要であり、小さい負荷で動力伝達部70を水平方向に回動させるためには、その回動の中心軸と平行な第1係合部74aのほうが、動力部93に負荷をかけずに動力伝達部70を回動させることができる。
【0054】
一方、第2係合部74bが、動力伝達部70の水平方向の回動の中心軸に直交する状態に近づけるほど、第2係合部74bが捩れたときに、第2係合部74bがツッパリとなって移動軸94が動かなくなる。
【0055】
このため、第2係合部74bは、動力伝達部70の前後方向に回動する動きに伴って係合溝94aから外れ難く、かつ、ツッパリ等の原因とならないように、矢印Sのような回動が起きても、係合溝94aに対してほぼ同じ姿勢で係合できるのが理想的である。
つまり、大きく姿勢を崩さずにスムーズに係合溝94a上を摺動できるように形成されていることが好ましい。
【0056】
そして、2つのローラの間に挟まれ、スムーズに送り出される板を想像すると理解しやすいと思われるが、矢印Sの回動で描かれる円と係合溝94aの円との双方に接線を成す状態に第2係合部74bを形成すれば、大きく姿勢を崩さずにスムーズに係合溝94a上を摺動できる第2係合部74bとすることができ、以下、具体的に説明する。
【0057】
図7(b)を見るとわかるように、動力伝達部70が前後方向に回動する場合、その回動の回動支点Oは、可動シェード部60を横から見た側面視で、支持軸64に支持された軸受部71を見たときに、軸受部71のほぼ中央の位置となる。
【0058】
そして、可動シェード部60を横から見た
図7に示す側面視で、動力伝達部70が前後方向に回動するときの回動支点Oと移動軸94の断面の中心点Pを結ぶ直線を基準線L1とすると、係合溝94a上に位置し、この基準線L1に直交する線L2は、回動支点Oを中心とした円の接線であるとともに、係合溝94aに対する接線にもなっている。
【0059】
したがって、第2係合部74bと基準線L1とが交わる交点よりも第1係合部74aから離れた側の第2係合部74bの部分(
図7(a)の範囲Aに対応する部分)と基準線L1との成す回動支点O側の角度θが90度となるように、第2係合部74bを形成すれば、上述したように、大きく姿勢を崩さずにムーズに係合溝94a上を摺動できる第2係合部74bとすることができる。
【0060】
ただし、完全に角度θが90度であるように、第2係合部74bを形成するのは現実的ではなく、製造誤差等を考慮すると、角度θが80度以上110度以下であるように第2係合部74bを形成するのが好ましく、角度θが84度以上106度以下であるように第2係合部74bを形成するのがより好ましい。
【0061】
一方で、係合溝94aの幅が小さすぎると、第2係合部74bの摺動が悪くなり、一方、大きすぎるとガタが出やすくなることから、係合溝94aは、動力伝達部70の断面直径の1.1倍以上1.5倍以下の幅を有するものとして形成するのが好ましい。
【0062】
なお、第2係合部74bの長さが短いと、動力伝達部70が前後方向に回動するときに第2係合部74bが係合溝94aから外れることになるため、第2係合部74bは、動力伝達部70が前後方向に回動するのに応じて係合溝94aに沿って摺動するときに、係合溝94aから外れない長さを有するものとすることが重要である。
【0063】
例えば、
図7(a)の状態から
図7(b)の状態に、動力伝達部70が前後方向に回動するのに応じて、第2係合部74bが係合溝94aに沿って摺動する距離D1(
図7(b)参照)は、移動軸94の直径D2より若干短い程度である。
【0064】
したがって、動力伝達部70が前後方向に回動するのに応じて、第2係合部74bが係合溝94aに沿って摺動するときに、第2係合部74bが係合溝94aから外れないようにするために、第2係合部74bの長さは、移動軸94の直径D2と同じか、移動軸94の直径D2以上であることが好ましい。
【0065】
以上のような構成を有する車両用灯具であれば、動力伝達部70の係合部74を係合溝94a上に落とし込むようにして係合溝94aに係合部74を嵌め込むだけでよいため、移動軸94に動力伝達部70を係合しやすいだけでなく、上述したように、動力伝達部70が移動軸94から外れ難いものとなる。
【0066】
以上、具体的な実施形態を基に本発明の説明を行ってきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、技術的思想を逸脱することのない変更や改良を行ったものも発明の技術的範囲に含まれるものであり、そのことは当業者にとって特許請求の範囲の記載から明らかである。