(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御手段は、前記第1及び第2のメッセージごとに、前記第1及び第2のメッセージを書き込むべき前記レイヤ、及び重要度が登録された登録情報を参照して、前記第2のメッセージを優先的に前記表示画面に表示する、
請求項3に記載の情報処理装置。
前記表示制御手段は、前記第1及び第2のメッセージごとに重要度に応じてどの前記レイヤに対応する前記記憶領域に書き込むべきかが登録された登録情報を参照して、前記第1及び第2のメッセージを前記表示用メモリの前記記憶領域に書き込む、
請求項5に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
【0010】
[実施の形態の要約]
本実施の形態に係る情報処理装置は、情報処理装置において発生した第1のイベントに対応する第1のメッセージを表示する表示画面と、第1のメッセージを表示画面に表示中に、第2のイベントが発生した場合、第1及び第2のイベントの関係に基づいて、第2のイベントに対応する第2のメッセージの表示の態様を制御する表示制御手段とを備える。
【0011】
また、本実施の形態に係る情報処理装置は、通知されたメッセージを表示画面に表示中に他のメッセージが通知された場合、他のメッセージの重要度が表示中のメッセージの重要度よりも高いとき、他のメッセージを優先的に表示画面に表示するよう制御する表示制御手段を備える。ここで、メッセージの重要度とは、当該メッセージがユーザに通知すべきイベントの重要度と同義である。
【0012】
「優先的に表示画面に表示」する場合には、他のメッセージを直ちに表示する場合と、表示中の画面が閉じられときに表示する場合等がある。
【0013】
「メッセージ」は、目的別に、例えば次のものがある。
(a)エラー通知(機器の故障、サービスを実行できないことの通知等)
(b)警告(消耗品の交換、補充を促すための通知等)
(c)操作に対する通知(入力ミス、プロセス状態の通知等)
なお、メッセージは、上記のものに限られず、他の目的のものでもよい。
【0014】
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【0015】
この情報処理装置1は、例えば、スキャン、プリント、コピー、ScanToMail等の複数の機能を有する複合機である。情報処理装置1は、本装置1の各部を制御する制御部2と、各種の情報を記憶する記憶部3と、ユーザからの操作を受け付けるとともに情報を表示する操作表示部4と、操作表示部4の表示用メモリ5と、原稿から画像を読み取るスキャナ部6と、印刷データを用紙に印刷するプリンタ部7と、ネットワークを介して外部装置と通信する通信部8と、自装置1の状態を検出する複数の状態検出部9とを備えて構成されている。なお、情報処理装置1は、例えば、パーソナルコンピュータ、多機能携帯電話機(スマートフォン)等の携帯型の情報処理装置でもよい。
【0016】
「スキャン」は、スキャナ部6で原稿から画像を読み取る処理である。「プリント」は、外部装置から送信された印刷データをプリンタ部7で用紙に印刷する処理である。「コピー」は、スキャナ部6で原稿を読み取った画像をプリンタ部7で用紙に印刷する処理である。「ScanToMail」は、スキャナ部6で原稿を読み取り、読み取った画像を電子メールにより通信部8及びネットワークを介して外部装置に送信する処理である。
【0017】
情報処理装置1の制御部2は、CPU(Central Processing Unit)、インターフェース等から構成されている。制御部2は、記憶部3のプログラム格納部30に格納されたアプリケーション等のプログラムに従って動作することにより、受付手段20、通知手段21、表示制御手段22、実行手段23等として機能する。各手段20〜23の詳細については後述する。
【0018】
記憶部3は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等から構成され、アプリケーション等のプログラムを格納するプログラム格納部30と、メッセージ分類テーブル310(
図2参照)を格納するメッセージ分類テーブル格納部31と、メニュー画面、サブアプリケーションの設定画面、メッセージ通知画面等の画面情報を格納する画面情報格納部32と、表示ポインタを格納する表示ポインタ格納部33と、一時的に画面情報を保持する保持用画面情報格納部34とを備える。メッセージ分類テーブル310は、登録情報の一例である。
【0019】
プログラム格納部30には、メインアプリケーション30aと、第1のサブアプリケーション30bと、第2のサブアプリケーション30cと、第3のサブアプリケーション30dとが格納されている。ここでは、3つのサブアプリケーション30b〜30dを示しているが、実際は4つ以上のサブアプリケーションがプログラム格納部30に格納されている。第1乃至第3のサブアプリケーション30b〜30dは、情報処理装置1が有する機能をそれぞれ制御するものである。以下の説明では、第1乃至第3のサブアプリケーション30b〜30dは、それぞれ「スキャン」、「コピー」、「ScanToMail」の機能を制御するものとする。メインアプリケーション30aは、操作表示部4に表示するメニュー画面を制御する。メニュー画面には、第1乃至第3のサブアプリケーション30b〜30dが制御する「スキャン」、「コピー」、「ScanToMail」が選択できるように構成されている。
【0020】
メッセージ分類テーブル格納部31に格納されたメッセージ分類テーブル310には、コードに対応してメッセージ通知画面の表示形態等が登録されている。メッセージ分類テーブル310の詳細については後述する。
【0021】
画面情報格納部32に格納された第1乃至第3のサブアプリケーション30b〜30dの設定画面には、ディフォルトで設定されている設定内容と、第1乃至第3のサブアプリケーション30b〜30dによる機能の開始を指示する「開始」釦とが含まれる。画面情報格納部32に格納されたメッセージ通知画面は、コードに対応したメッセージを含む画面である。メッセージ通知画面には、メッセージ、情報を入力する入力枠、メッセージ通知画面を閉じることを指示する「閉じる」釦等の画面を構成する情報が含まれる。
【0022】
(表示用メモリの構成)
表示用メモリ5は、
図1に示すように、サブアプリケーション(第1乃至第3のサブアプリケーション30b〜30d)ごと及びレイヤ(背景レイヤ、下位レイヤ、中間レイヤ、上位レイヤ)ごとに分割された複数の記憶領域E
11、E
21、E
31、E
41、E
12、E
22、E
32、E
42、E
13、E
23、E
33、E
43を有する。すなわち、表示用メモリ5の第1列の記憶領域E
11、E
21、E
31、E
41は、第1のサブアプリケーション(例えば、スキャン)30bに対応し、第2列の記憶領域E
12、E
22、E
32、E
42は、第2のサブアプリケーション(例えば、コピー)30cに対応し、第3列の記憶領域E
13、E
23、E
33、E
43は、第3のサブアプリケーション(例えばScanToMail)30dに対応している。
【0023】
また、表示用メモリ5の第1行の記憶領域E
11、E
12、E
13は、背景レイヤに対応し、第2行の記憶領域E
21、E
22、E
23は、下位レイヤに対応し、第3行の記憶領域E
31、E
32、E
33は、中間レイヤに対応し、第4行の記憶領域E
41、E
42、E
43は、上位レイヤに対応している。なお、背景レイヤを除くレイヤの数は3つに限られず、1つ、2つ又は4つ以上でもよい。
【0024】
背景レイヤには、第1乃至第3のサブアプリケーション30b〜30dの設定画面が表示される。下位レイヤ、中間レイヤ及び上位レイヤには、メッセージ通知画面が表示される。
【0025】
(レイヤの構成)
上位レイヤは、最前面に配置され、背景レイヤは、最後面に配置される。下位レイヤは、背景レイヤの前に配置され、中間レイヤは、下位レイヤの前に配置される。背景レイヤ、下位レイヤ、中間レイヤ及び上位レイヤは、透明のレイヤになっている。したがって、上位側のレイヤに画面が全画面表示されると、下位側のレイヤに表示された画面は上位側の画面に隠れて見えなくなる。また、上位側のレイヤに画面がポップアップ表示されると、下位側のレイヤに表示された画面の一部が見え、その画面の上に重なったように上位側のレイヤの画面が見える。背景レイヤに設定画面が表示され、下位レイヤ、中間レイヤ及び上位レイヤにメッセージ通知画面が表示されていないときは、設定画面のみ見える。「全画面表示」とは、操作表示部4の表示画面と同じサイズの画面を表示することをいう。「ポップアップ表示」とは、下位側のレイヤに表示された画面の上に操作表示部4の表示画面よりも小さいサイズの画面を表示することをいう。
【0026】
状態検出部9は、情報処理装置1の各部に設けられ、自装置1の状態を検出するセンサを備える。状態検出部9が検出する状態には、例えば次の状態がある。
(a)異常状態(機器の故障、ネットワークの接続障害、用紙詰まり等)
(b)残量状態(トレイ内の用紙の残量、トナーカートリッジ内のトナーの残量等)
(c)プロセス状態(プリント中、送信中等)
【0027】
状態検出部9は、検出内容に応じたコード(
図2参照)を制御部2に送信してメッセージを通知する。コードの送信は、メッセージの通知の一例である。なお、状態検出部9が検出する状態は、上記の状態に限られず、他の状態を検出してもよい。また、状態検出部9はメッセージそのものを通知してもよい。
【0028】
(メッセージ分類テーブルの構成)
図2は、メッセージ分類テーブル310の一例を示す図である。メッセージ分類テーブル310には、メッセージに対して付されたユニークなコードが登録される「コード」欄、メッセージを主目的で分類するための情報が登録される「主目的」欄、メッセージを副目的で分類するための情報が登録される「副目的」欄、メッセージ通知画面が表示されるレイヤが登録される「レイヤ」欄、メッセージ通知画面を全画面表示するかポップアップ表示するかの表示形態が登録される「表示形態」欄、メッセージ通知画面のうちのメッセージの内容が登録される「メッセージ」欄、サブアプリケ−ションが登録される「サブアプリケーション」欄、メッセージの重要度が登録される「重要度」欄が設けられている。なお、全てのコードの表示形態が全画面表示でもよい。
【0029】
「コード」欄に登録されるコードは、主目的に応じて3つの種類に分けられている。すなわち、主目的がエラー通知の場合はコードとして(E001、E002・・・)を用い、主目的が警告(操作に対するものを除く)の場合はコードとして(W001、W002・・・)を用い、主目的が操作に対する通知の場合はコードとして(I001、I002・・・)を用いる。「重要度」欄に登録される値は、大きいほど重要度が高いことを示している。重要度は主目的と副目的との組合せにより定められる。主目的がエラー通知の重要度が最も高く、主目的が警告(操作に対するものを除く)の重要度が次に高く、主目的が操作に対する通知の重要度が最も低い。
【0030】
なお、本実施の形態では、上記の通りメッセージに重要度を対応付けて記憶しているが、イベントに重要度を対応付けて記憶しておく方法も採用が可能である。
【0031】
受付手段20は、操作表示部4に表示されたメニュー画面に対して選択された機能を受け付ける。メニュー画面には、本情報処理装置1が実行可能なスキャン、プリント、ScanToMail等の機能が表示される。
【0032】
通知手段21は、受付手段20が受け付けたサブアプリケーションに関する入力情報に不足等の不都合が生じているか否かを判定し、不都合が生じている場合には、その旨のメッセージに対応するコードを表示制御手段22に通知する。
【0033】
表示制御手段22は、通知されたメッセージを含むメッセージ通知画面を操作表示部4の表示画面に表示中に他のメッセージが通知された場合、他のメッセージの重要度が表示中のメッセージの重要度よりも高いとき、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を優先的に表示画面に表示するよう制御する。
【0034】
具体的には、表示制御手段22は、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を優先的に表示画面に表示する例として、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を保持用画面情報格納部34に保持しておき、表示中のメッセージ通知画面を閉じる指示がされたとき、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を表示画面に表示してもよい。また、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を優先的に表示画面に表示する他の例として、表示制御手段22は、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を表示画面に表示するとともに表示中のメッセージ通知画面を保持用画面情報格納部34に保持しておき、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を閉じる指示がされたとき、保持しておいたメッセージ通知画面を表示画面に表示してもよい。
【0035】
表示制御手段22は、メッセージ通知画面を表示画面に表示中に他のメッセージが通知された場合、他のメッセージが表示中のメッセージ通知画面と異なるサブアプリケーション30b〜30dに関するものである場合、他のメッセージを含むメッセージ通知画面を優先的に表示せずに保持用画面情報格納部34に保持しておき、異なるサブアプリケーション30b〜30dが選択されたとき、保持しておいたメッセージ通知画面を表示画面に表示してもよい。
【0036】
表示制御手段22は、選択されたサブアプリケーションに対応する記憶領域に書き込まれた画面、すなわち4つのレイヤの画面を合成して操作表示部4に表示する。
【0037】
表示制御手段22は、メッセージごとに重要度に応じてどのレイヤに対応する表示用メモリ5の記憶領域に書き込むべきかが登録されたメッセージ分類テーブル310を参照して、メッセージ通知画面を表示用メモリ5の記憶領域に書き込む。
【0038】
表示制御手段22は、重要度が高いメッセージほど最前面側のレイヤに対応する表示用メモリ5の記憶領域に書き込む。表示制御手段22は、メッセージ通知画面をメッセージ分類テーブル310の表示形態に従って表示画面に全画面表示するか、ポップアップ表示する。ポップアップ表示は、部分画面表示の一例である。
【0039】
実行手段23は、サブアプリケーションに対応する設定画面で実行指示があると、その処理をスキャナ部6、プリンタ部7又は通信部8を制御して実行する。
【0040】
(本実施の形態の動作)
次に、本実施の形態に係る情報処理装置1の動作の一例について
図3〜
図6を参照して説明する。
【0041】
(1)基本的動作
メッセージ通知画面の表示に関する情報処理装置1の動作の一例について、
図3のフローチャートを参照して説明する。
【0042】
情報処理装置1の電源を投入すると、表示制御手段22は、画面情報格納部32からメニュー画面を読み出して操作表示部4の表示画面に表示する。メニュー画面には、情報処理装置1が実行可能な機能として、例えば、「スキャン」、「プリント」、「ScanToMail」が表示される。
【0043】
ユーザが操作表示部4に表示されたメニュー画面に対していずれかの機能をタッチ操作して選択する。
【0044】
表示制御手段22は、選択された機能を制御するサブアプリケーションに対応する表示用メモリ5の列番号を表示ポインタ格納部33に書き込む。また、表示制御手段22は、画面情報格納部32から選択された機能の設定画面を読み出し、その設定画面を表示用メモリ5の背景レイヤに対応する第1行、及び対応する列の記憶領域に書き込む。
【0045】
状態検出部9は、自装置1の状態を検出し、メッセージに対応するコードを制御部2に通知する。通知手段21は、設定画面に対する入力情報に不足があると、その旨のメッセージに対応するコードを表示制御手段22に通知する。
【0046】
表示制御手段22は、状態検出部9から受付手段20を介してメッセージ(実際にはコード)が通知されるか、通知手段21からメッセージ(実際にはコード)が通知されると(S1)、通知されたメッセージが現在選択されているアプリケーションに関するものか否かを判断する(S2)。具体的には、表示制御手段22は、表示ポインタ格納部33に格納された列番号に対応するサブアプリケーションと、メッセージ分類テーブル310に登録されているコードに対応するサブアプリケーションとが一致するか否かを判断する。
【0047】
一致する場合は(S2:Yes)、 表示制御手段22は、通知されたメッセージが現在選択されているアプリケーションに関するものであり、通知されたメッセージの主目的が操作に対する通知か否かを判断する(S3)。具体的には、表示制御手段22は、通知されたコードに基づいてメッセージ分類テーブル310を参照してメッセージの主目的が操作に対する通知か否かを判断する。
【0048】
主目的が操作に対する通知である場合(S3:Yes)、表示制御手段22は、メッセージ分類テーブル310から、コードに対応する表示用メモリ5の記憶領域(下位レイヤ)、及びメッセージ通知画面の表示形態(ポップアップ表示)の情報を取得する(S4)。
【0049】
上記スッテプS3において、主目的が操作に対する通知ではない場合(S3:No)、主目的はエラー通知か否かを判断する(S5)。主目的がエラー通知の場合(S5:Yes)、表示制御手段22は、メッセージ分類テーブル310から、コードに対応する表示用メモリ5の記憶領域(上位レイヤ)、及びメッセージ通知画面の表示形態(全画面表示)の情報を取得する(S6)。
【0050】
上記スッテプS5において、主目的がエラー通知ではない場合(S5:No)、 表示制御手段22は、メッセージ分類テーブル310から、表示用メモリ5の記憶領域(中間レイヤ)、及びメッセージ通知画面の表示形態(ポップアップ表示)の情報を取得する(S7)。
【0051】
ステップS4、S6、S7の後、同一の表示レイヤに対応する記憶領域に画面が書き込まれているか否かを判断する(S8)。同一の表示レイヤに対応する記憶領域に画面が書き込まれていない場合(S8:No)、表示制御手段22は、コードに対応するメッセージ通知画面を画面情報格納部32から読み出し、読み出したメッセージ通知画面を、ステップS4、S6、S7で取得した記憶領域に書き込み、ステップS4、S6、S7で取得した表示形態に従って操作表示部4の表示画面に表示する(S9)。
【0052】
上記ステップS8において、同一の表示レイヤに対応する記憶領域に画面が書き込まれている場合(S8:Yes)、メッセージ分類テーブル310に基づいて、表示しようとするメッセージの重要度が表示中のメッセージの重要度よりも高いか否かを判断する(S10)。
【0053】
表示しようとするメッセージの重要度が表示中のメッセージの重要度よりも高い場合(S10:Yes)、表示制御手段22は、表示中のメッセージ通知画面を保持用画面情報格納部34に格納するとともに、表示しようとするメッセージを含むメッセージ通知画面を画面情報格納部32から読み出し、読み出したメッセージ通知画面を、ステップS4、S6、S7で取得した記憶領域に書き込み、ステップS4、S6、S7で取得した表示形態に従って操作表示部4に表示する(S11)。
【0054】
上記ステップS10において、表示しようとするメッセージの重要度が表示中のメッセージの重要度よりも低いか、同等の場合(S10:No)、表示しようとするメッセージ通知画面を操作表示部4に表示せずに保持用画面情報格納部34に格納する(S12)。
【0055】
次に、ステップS11、S12で保持用画面情報格納部34に保持したメッセージ通知画面の表示に関する情報処理装置1の動作の一例について、
図4のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
操作表示部4に表示しているメッセージ通知画面に対して受付手段20がメッセージ通知画面の「閉じる」釦の操作を受け付けると(S21)、表示制御手段22は、保持用画面情報格納部34に保持されている画面が存在するか否かを判断する(S22)。保持されている画面が存在していなければ(S22:No)、ここで処理は終了する。保持されている画面が存在していれば(S22:Yes)、表示制御手段22は、保持用画面情報格納部34に保持されているメッセージ通知画面のレイヤは、閉じた画面のレイヤと同じか否かを判断する(S23)。
【0057】
レイヤが同じでなければ(S23:No)、ここで処理は終了する。レイヤが同じである場合は(S23:Yes)、重要度が最も高いメッセージ通知画面を選択し(S24)、選択したメッセージ通知画面を表示する、
図3のメッセージ表示処理に進む(S25)。
【0058】
(2)具体的動作
以下、機能としてScanToMailを選択した場合について説明する。
【0059】
情報処理装置1の電源を投入すると、表示制御手段22は、画面情報格納部32からメニュー画面を読み出して操作表示部4の表示画面に表示する。
【0060】
ユーザが操作表示部4に表示されたメニュー画面に対して「ScanToMail」をタッチ操作して選択したとする。表示制御手段22は、選択された「ScanToMail」を制御する第3のサブアプリケーション30dに対応する表示用メモリ5の列番号(第3列)を表示ポインタ格納部33に書き込む。
【0061】
表示制御手段22は、画面情報格納部32から「ScanToMail」の設定画面320(
図5(a)参照)を読み出し、その設定画面320を表示用メモリ5の背景レイヤに対応する第1行、及び「ScanToMail」に対応する第3列の記憶領域E
13に書き込む。
【0062】
表示用メモリ5の記憶領域E
13への書き込みにより、背景レイヤ50に設定画面320(
図5(a)参照)が表示される。
【0063】
図5(a)は、「ScanToMail」の設定画面320の一例である。設定画面320には、宛先入力枠320a及び「開始」釦320bが含まれる。背景レイヤ50よりも前面側のレイヤには、画面が表示されていないため、操作表示部4には、「ScanToMail」の設定画面320のみが表示される。
【0064】
次に、ユーザが「ScanToMail」の設定画面320に対して宛先入力枠320aに宛先を入力せずに「開始」釦320bをタッチ操作したとする。受付手段20は、「開始」釦320bへのタッチ操作を受け付ける。
【0065】
通知手段21は「ScanToMail」の設定画面320に対して受付手段20が受け付けた入力情報に不足が生じていると判定する。通知手段21は、入力情報に不足が生じていることを通知するメッセージに対応するコード(W003)(
図2参照)を表示制御手段22に通知する(S1)。
【0066】
表示制御手段22は、通知されたコード(W003)に対応するメッセージが現在選択されているアプリケーションに関するものであるか否かを判断する(S2)。この場合は、 現在選択されているアプリケーションに関するものであるので(S2:Yes)、通知されたメッセージの主目的が操作に対する通知か否かを判断する(S3)。「ScanToMail」の起動中に、コード(W003)が通知されると、コード(W003)の主目的が操作に対する通知であるため(S3:Yes)、表示制御手段22は、メッセージ分類テーブル310から、コード(W003)に対応する表示用メモリ5の記憶領域(下位レイヤ)、及びメッセージ通知画面の表示形態(ポップアップ表示)の情報を取得する(S4)。
【0067】
下位レイヤに対応する記憶領域に画面が書き込まれていない場合(S8:No)、表示制御手段22は、コード(W003)に対応するメッセージ通知画面を画面情報格納部32から読み出し、読み出したメッセージ通知画面を、表示用メモリ5の第2行及び第3列の記憶領域E
23に書き込み、操作表示部4の表示画面にポップアップ表示する(S9)。
【0068】
図5(b)に示すように、下位レイヤ51に表示されたメッセージ通知画面321が、ScanToMailの設定画面320上にポップアップ表示される。メッセージ通知画面321には、「宛先がないためスタートできません。」のメッセージ321a、宛先入力枠321b、「閉じる」釦321cが含まれている。
【0069】
図5(b)に示すメッセージ通知画面321を操作表示部4に表示中に、状態検出部9がネットワークの接続状態を検出すると、検出内容に対応したコード(E002)を制御部2に通知する(S1)。
【0070】
制御部2の受付手段20は、コード(E002)を受け付ける。表示制御手段22は、コード(E002)は、主目的がエラー通知であるので(S5:Yes)、メッセージ分類テーブル310から、コードに対応する表示用メモリ5の記憶領域(上位レイヤ)、及びメッセージ通知画面の表示形態(全画面表示)の情報を取得する(S6)。
【0071】
上位レイヤに対応する記憶領域に画面が書き込まれていないとした場合(S8:No)、表示制御手段22は、コード(E002)に対応するメッセージ通知画面を画面情報格納部32から読み出し、読み出したメッセージ通知画面を、表示用メモリ5の第4行(上位レイヤ)及び第3列の記憶領域E
43に書き込み、操作表示部4に全画面表示する(S9)。
【0072】
図6(a)に示すように、上位レイヤ53に表示されたメッセージ通知画面322が操作表示部4に全画面表示される。メッセージ通知画面322には、「ネットワークに接続されていません。接続を確認してください。」のメッセージ322a、「閉じる」釦322bが含まれる。
【0073】
次に、
図6(a)に示すように、ネットワークの接続障害を通知するメッセージ通知画面322を表示中に、機器に故障が発生した場合について説明する。
【0074】
ネットワークの接続障害を通知するメッセージ通知画面322を表示中に、状態検出部9が機器の故障を検出し、コード(E001)を制御部2に通知したとする。制御部2の受付手段20は、コード(E001)を受け付ける。表示制御手段22は、コード(E001)は、主目的がエラー通知であるので(S5:Yes)、メッセージ分類テーブル310から、コード(E001)に対応する表示用メモリ5の記憶領域(上位レイヤ)、及びメッセージ通知画面の表示形態(全画面表示)の情報を取得する(S6)。同一の上位レイヤに対応する記憶領域にコード(E002)の画面が存在しているため(S8:Yes)、メッセージの重要度を比較する(S10)。
【0075】
表示しようとするコード(E001)の重要度が10であるのに対し、表示中のコード(E002)の重要度は9であるので(S10:Yes)、表示制御手段22は、重要度が高い方のコード(E001)に対応するメッセージ通知画面を画面情報格納部32から読み出し、読み出したメッセージ通知画面を、表示用メモリ5の第4行(上位レイヤ)及び第3列の記憶領域E
43に書き込み、操作表示部4に全画面表示する。このとき、
図6(a)に示すメッセージ通知画面322は、保持用画面情報格納部34に保持される。
【0076】
図6(b)に示すように、上位レイヤ53に表示されたメッセージ通知画面323が操作表示部4に全画面表示される。メッセージ通知画面323には、「故障が発生しています。管理者に連絡してください。」のメッセージ323a、「閉じる」釦323bが含まれる。
【0077】
なお、
図6(b)に示すメッセージ通知画面323の「閉じる」釦323bが操作されると、保持用画面情報格納部34からメッセージ通知画面322が読み出されて操作表示部4に表示される。
【0078】
以上説明したように、ユーザが使用しているサブアプリケーションに関するメッセージは表示されるが、ユーザが使用していないサブアプリケーションに関するメッセージは重要度が高くても表示されないため、それがユーザに対してノイズとならない。
【0079】
[変形例]
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施の形態は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変形、実施が可能である。
【0080】
制御部2の各手段は、それぞれ一部又は全部を再構成可能回路(FPGA:Field Programmable Gate Array)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等のハードウエア回路によって構成してもよい。
【0081】
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態の構成要素の一部を省くことや変更することが可能である。また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態のフローにおいて、ステップの追加、削除、変更、入替え等が可能である。また、上記実施の形態で用いたプログラムをCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。また、上記実施の形態で用いたプログラムをクラウドサーバ等の外部サーバに格納しておき、ネットワークを介して利用することができる。
【符号の説明】
【0082】
1…情報処理装置、2…制御部、3…記憶部、4…操作表示部、
5…表示用メモリ、6…スキャナ部、7…プリンタ部、8…通信部、
9…状態検出部、20…受付手段、21…通知手段、22…表示制御手段、
23…実行手段、30…プログラム格納部、
30a…メインアプリケーション、30b…第1のサブアプリケーション、
30c…第2のサブアプリケーション、30d…第3のサブアプリケーション、
31…メッセージ分類テーブル格納部、32…画面情報格納部、
33…表示ポインタ格納部、34…保持用画面情報格納部、
50…背景レイヤ、51…下位レイヤ、53…上位レイヤ、
310…メッセージ分類テーブル、320…設定画面、320a…宛先入力枠、
320b…「開始」釦、321、322、323…メッセージ通知画面、
321a、322a、323a…メッセージ、321b…宛先入力枠、
321c、322b、323b…「閉じる」釦、
E
11〜E
13、E
21〜E
23、E
31〜E
33、E
41〜E
43…記憶領域