特許第6907633号(P6907633)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6907633モジュール部品およびモジュール部品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6907633
(24)【登録日】2021年7月5日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】モジュール部品およびモジュール部品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/34 20060101AFI20210708BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20210708BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20210708BHJP
【FI】
   H05K3/34 507E
   H05K1/18 L
   H01L21/60 311Q
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-60740(P2017-60740)
(22)【出願日】2017年3月27日
(65)【公開番号】特開2018-164005(P2018-164005A)
(43)【公開日】2018年10月18日
【審査請求日】2020年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】井上 晴
【審査官】 黒田 久美子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−009243(JP,A)
【文献】 特開2016−219539(JP,A)
【文献】 特開2015−149282(JP,A)
【文献】 特開平10−200250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K3/34
H01L21/52
H01L21/60
H05K1/18
B23K1/005
B23K26/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
電気的な機能を有する素子と、
前記回路基板と前記素子とを接続する接続材料と、
前記回路基板の前記素子に対向する面に設けられ所定波長の光を反射する基板側反射層と、
前記素子の前記回路基板に対向する面に設けられ前記所定波長の光を反射する素子側反射層と
を有し、
前記接続材料が所定の接続領域を取り囲む外周部に複数配置され、
前記外周部に取り囲まれた内部にも前記接続材料が配置され、
前記基板側反射層と前記素子側反射層のうち、少なくとも一方は、
前記所定波長の電磁波を透過および屈折する屈折層と、
前記屈折層の直下に前記所定波長の電磁波を反射する反射層と
を有することを特徴とするモジュール部品。
【請求項2】
前記基板側反射層と前記素子側反射層のうち、少なくとも一方は、
表面にランダムな凹凸を有する
ことを特徴とする請求項に記載のモジュール部品。
【請求項3】
前記屈折層が、
前記所定波長の光に対する屈折率が低い材料からなる低屈折率領域と、
前記所定波長の光に対する屈折率が前記低屈折率領域よりも高く、不規則な形状を持った高屈折率領域と
を有することを特徴とする請求項1または2に記載のモジュール部品。
【請求項4】
前記接続材料が
前記所定波長の少なくとも一部の波長の光を吸収する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のモジュール部品。
【請求項5】
回路基板の表面に所定波長の光を反射する基板側反射層を形成し、
電気的な機能を有する素子の表面に前記所定波長の光を反射する素子側反射層を形成し、
前記基板側反射層と前記素子側反射層とを対向させ、
前記基板側反射層が形成された側の前記回路基板の面と、前記素子側反射層が形成された側の素子の面とを接続する接続材料を、接続領域の外周部および前記外周部に囲まれた内部に配置し、
前記所定波長の中で前記接続材料が吸収する波長の光を前記接続材料に対して照射し、
前記基板側反射層と前記素子側反射層のうち、少なくとも一方に、
前記所定波長の電磁波を透過および屈折する屈折層と、前記屈折層の直下に前記所定波長の電磁波を反射する反射層と、を形成する
ことを特徴とするモジュール部品の製造方法。
【請求項6】
前記光を
前記基板側反射層または前記素子側反射層の少なくとも一方の表面に対して斜めに照射する
ことを特徴とする請求項に記載のモジュール部品の製造方法。
【請求項7】
前記光の照射方向を掃引する
ことを特徴とする請求項5または6に記載のモジュール部品の製造方法。
【請求項8】
前記光がレーザ光である
ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のモジュール部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュール部品およびモジュール部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ろう接は、母材を溶融せずに母材より低い融点の金属の接続材料を溶融させて母材同士を接合する技術である。回路基板に半導体素子や電子部品を実装する場合には、はんだや、金合金、亜鉛合金などの接続材料を用いてろう接を行うことができる。この時、熱による素子へのダメージを抑えたい場合には、接続材料のみを加熱する局所的加熱が利用される。代表的な局所加熱方法の一つにレーザ加熱がある。レーザ加熱では、レーザを接続材料のみに照射するように調整することで、素子へのダメージを回避しながら、接続材料を加熱することができる。
【0003】
上記のようなレーザ局所加熱技術を用いて、接続材料のみを局所加熱する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。図18に特許文献1の構成を示す。図18(a)は平面図、図18(b)は図18(a)のA−A´における断面図である。この技術では、図18(a)に示すように、まず接続材料1100の位置に合わせて、半導体チップ1000の周囲にレーザ照射手段1200を配置する。この時、図18(b)に示すように、レーザ照射手段1200の高さも調整し、回路基板の表面に対し平行にレーザ光12010が入射するようにする。この状態で、接続材料1100に対しレーザ光1210を直接照射すると、接続材料1100だけが加熱される。このようにして、半導体チップ1000および回路基板1300にダメージを与えることなく、接続材料1100を加熱する局所加熱を実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−338545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術は、接続材料が外周に並んでいる時にしか、有効に適用できないという問題がある。近年、半導体素子の微細化及び端子数の増加傾向から、接続材料がモジュール部品の接続領域の全面にならぶ構造が主流となってきている。この構造では、接続領域の内部に配置された接続材料は、外周部に配置された接続材料の陰にあたるため、外からは直接見ることができない。すなわち、レーザ光を直接照射することができない。このため、特許文献1の技術では、接続領域の内部に配置された接続材料を加熱できないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、接続領域の外周および内部に接続材料が配置された電子部品の接続材料を、均等に局所加熱することができるモジュール部品を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、モジュール部品は、回路基板と、回路基板上に形成された基板側反射層と、電気的な機能を有する素子と、素子上に形成された素子側反射層と、回路基板と素子とを接続する接続材料とを有する。接続材料は、外周部の接続材料の陰にあたる接続領域の内部にも配置されている。また、基板側反射層と素子側反射層とは対向して配置されている。以上の構成として、接続材料に吸収され、基板側反射層と素子側反射層に反射される光を、両反射層に対して斜めに入射する。すると、光は、2つの反射層によって多重反射されながら、接続材料に照射される。このプロセスにより光の進行方向がランダムになり、外周以外の内部に配置された接続材料にも光を照射して、加熱することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果は、接続領域の外周および内部に接続材料が配置された電子部品の接続材料を、均等に局所加熱することができるモジュール部品を提供できることである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施の形態のモジュール部品を示す断面図である。
図2】本発明の第2の実施の形態のモジュール部品を示す平面図と断面図である。
図3】本発明の第2の実施の形態によるモジュール部品の製造方法の一部を示す断面図である。
図4】本発明の第2の実施の形態によるモジュール部品の接合方法を示す平面図および断面図である。
図5】本発明の第2の実施の形態によるモジュール部品の接合方法の別の例を示す平面図である。
図6】本発明の第3の実施の形態のモジュール部品を示す断面図である。
図7】本発明の第3の実施の形態の製造方法の一部を示す断面図である。
図8】本発明の第3の実施の形態によるモジュール部品の接合方法を示す断面図である。
図9】本発明の第4の実施の形態のモジュール部品を示す断面図である。
図10】本発明の第4の実施の形態の製造方法の一部を示す断面図である。
図11】本発明の第4の実施の形態によるモジュール部品の接合方法を示す平面図および断面図である。
図12】本発明の第5の実施の形態のモジュール部品を示す断面図である。
図13】本発明の第5の実施の形態の製造方法の一部を示す断面図である。
図14】本発明の第6の実施の形態のモジュール部品を示す断面図である。
図15】本発明の第6の実施の形態によるモジュール部品の製造方法の一部を示す断面図である。
図16】本発明の第7の実施の形態のモジュール部品を示す断面図である。
図17】本発明の第7の実施の形態の製造方法の一部を示す断面図である。
図18】特許文献1の技術を示す平面図と断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。但し、以下に述べる実施の形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお各図面の同様の構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する場合がある。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態のモジュール部品を示す断面図である。モジュール部品は、回路基板1と、回路基板1上に形成された基板側反射層2と、電気的な機能を有する素子3と、素子3上に形成された素子側反射層4と、回路基板1と素子3とを接続する接続材料5とを有する。基板側反射層2と素子側反射層4とは対向して配置されている。なお、図1の接続材料5の数は3つとしているが、もっと多くても良い。また各要素のサイズや比率は、図1に限定されるものではない。
【0012】
以上の構成として、接続材料5に吸収され、基板側反射層2と素子側反射層4に反射される光6を、基板側反射層2と素子側反射層4との間に、両反射層に対して斜めに入射する。すると、光6は、2つの反射層によって多重反射されながら、接続材料5に照射される。そして、光6の一部は接続材料5に吸収され、残りは反射されて、別の方向に向かって進行し、再度、いずれかの接続材料5に照射され、その接続材料5が加熱される。この一連のプロセスにより、外周以外の内部に配置された接続材料5にも光6が照射され、その接続材料5を加熱することができる。そして反射方向がランダムになるようにすることで、内部に配置された接続材料5を含めて、複数の接続材料を均等に加熱することができる。この時、光6は、基板側反射層2および素子側反射層4によって反射されるため、回路基板1および素子3がダメージを受けることが無い。
【0013】
以上説明したように、本実施の形態によれば、接続領域の外周および内部に接続材料が配置された電子部品の接続材料を、均等に局所加熱することができるモジュール部品を提供することができる。
【0014】
(第2の実施の形態)
図2に本実施の形態のモジュール部品100を示す。図2(a)は平面図である。また、図2(b)は図2(a)のB−B´における断面の一部を示す断面図である。モジュール部品100は、回路基板10と、半導体素子20と、両者を接続する接続材料30とを有する。
【0015】
図2(a)に示すように、半導体素子20は、接続領域21内に配列した複数の接続材料30によって、回路基板10にフリップチップ実装されている。ここでは、図2(b)に示すように、接続材料30が、回路基板10に配設された基板側接続材料31と、半導体素子20上に配設された素子側接続材料32とで構成されるものとしている。また、回路基板10の半導体素子20側の表面には基板側反射層40を設け、半導体素子20の回路基板10側の表面には素子側反射層50を設けている。また、基板側反射層40と素子側反射層50の間の、接続材料30を囲む領域には、封止樹脂60を充填している。
【0016】
基板側接続材料2は回路基板1上に一定のパターンをもって複数が配置されている。配置パターンは例えば格子配置や千鳥配置であってもよい。基板側反射層3は回路基板1上の、基板側接続材料2が配置されていない面上に形成されている。
【0017】
素子側接続材料32は、半導体素子20上に一定のパターンをもって、複数が配置されている。配置パターンは例えば格子配置や千鳥配置であってもよい。素子側反射層50は半導体素子20上の、素子側接続材料32が配置されていない面上に形成されている。
【0018】
基板側接続材料31または素子側接続材料32またはその両方は、特定の波長の電磁波を吸収する材質であるか、もしくは内部や一部に特定の波長の電磁波を吸収する部分を含んでいてもよい。基板側接続材料31及び素子側接続材料32は同じ材料であってもよい。基板側接続材料31及び素子側接続材料32は金属や導電性樹脂等の材質で形成されていてもよく、厚みは、例えば数十nm〜数百μmであり、基板側接続材料31と素子側接続材料32は厚みが同程度であっても、数倍〜数千倍以上に異なっていてもよい。
【0019】
基板側反射層40及び素子側反射層50は、基板側接続材料31または素子側接続材料32で吸収される特定の波長の電磁波を反射する材質で構成される。更に、基板側反射層40と素子側反射層50とは同じ材料であってもよい。基板側反射層40及び素子側反射層50は金属や無機物やナノ粒子等の材料で形成されていてもよく、厚みは、例えば、数nm〜数十μmであり、基板側反射層40と素子側反射層50の厚みは異なっていてもよい。
【0020】
基板側反射層40が導電性を持つ材料で構成される場合、図には記載していないが、基板側接続材料31と基板側反射層40との間に絶縁層が形成される。絶縁層は絶縁材料で構成され、例えば無機物や樹脂や酸化物などの材料であってよい。絶縁層は使用材料とモジュール部品の使用電圧との関係下で十分な絶縁性を発揮する幅を持ち、例えば数十nm〜数μmである。
【0021】
素子側反射層50が導電性を持つ材料で構成される場合も同様に、素子側接続材料32と素子側反射層50との間に絶縁層が形成される。
【0022】
回路基板10と半導体素子20は、基板側接続材料31と素子側接続材料32によって接続されており、残る空間は封止樹脂60によって封止されている。
【0023】
封止樹脂60は、樹脂材料や、内部に無機材料や金属を含む樹脂材料や、それらの混合物であってよい。封止樹脂60がフリップチップ実装前に供給される場合、封止樹脂60は局所加熱に使用される波長のレーザ光を反射および吸収しない材質とする。なお、接続強度や使用環境やその他の条件によって封止樹脂60が必要とされない場合、封止樹脂60はなくてもよい。
【0024】
次に、モジュール部品100の製造方法について説明する。モジュール部品100の製造では、まず回路基板10に基板側接続材料31と基板側反射層40とを形成する。他方で、半導体素子20に素子側接続材料32と素子側反射層50とを形成する。そして、回路基板10と半導体素子20とをフリップチップ実装する。さらに、フリップチップ実装の後または前に、回路基板10と半導体素子20との間を封止樹脂60で封止する。以下に各工程の詳細を示す。
【0025】
図3は、回路基板10側の製造方法を示す断面図である。始めに、回路基板10上にレジスト11をスピンコート等の方法によって供給する[図3(a)]。次に、基板側接続材料31の形成部にレジスト11が残るようにレジスト11を露光および現像する[図3(b)]。次に、回路基板10上に基板側反射層40の材料を均一に供給し[図3(c)]、アッシングやウェットエッチ等の方法でレジスト11を除去する[図3(d)]。基板側反射層40の材料は任意であり、材料に適した任意の方法によって供給される。例えば材料としてAg等の金属を選択する場合はめっき等の方法によって供給し、材料として樹脂を選択する場合は塗布等の方法によって供給する。以上により、基板側接続材料31の形成部を空けた形で基板側反射層40が形成される。なお、基板側接続材料31の形成部を空けた形で基板側反射層40が形成されるならば、前記以外の工法を使用してもよい。例えば前記の工法でレジスト11の形成後に、基板側反射層40を形成する工程でリフトオフ工法を用いてもよい。また、前記のレジスト11を使用する工法を用いず、基板側接続材料31の形成部と同じ形状に作られたメタルマスクを介し、基板側反射層40をスパッタリングによって形成してもよい。
【0026】
次に、めっきや打ち込みや蒸着といった方法で、回路基板10上の基板側反射層40の形成されていない領域に、基板側接続材料31を形成する[図3(e)]。なお、ここでは基板側反射層40を形成した後に基板側接続材料31を形成したが、基板側接続材料31を形成した後に基板側反射層40を形成してもよい。
【0027】
以上により、回路基板10上に基板側接続材料31が一定のパターンをもって形成され、基板側反射層40が回路基板10上の、基板側接続材料31が配置されていない面上に形成された構造を製造することができる。
【0028】
半導体素子20上の素子側接続材料32と素子側反射層50とは、上記した、回路基板10に基板側接続材料31と基板側反射層40とを製造する方法と同様な方法で製造することができる。
【0029】
次に、回路基板10と、半導体素子20とをフリップチップ実装する。始めに、図4(a)に断面図を示すように、回路基板10と半導体素子20とを、基板側接続材料31と素子側接続材料32とが向い合せとなるように位置合わせして、マウントする。このとき、回路基板10と半導体素子20とはどちらが上であってもよい。
【0030】
そして図4(b)の平面図に示すように、外周部をレーザ照射部70で囲む。レーザ照射部70は、例えば、接続材料の行数と列数に比例した数を配置し、それぞれの間隔を接続材料30の間隔(ピッチ)に比例して配置する。例えば、図4(b)に示すように、接続材料30をN×M(N、Mは自然数)の格子状に等間隔で配置する場合、レーザ照射部70を2N+2M個、接続材料30のピッチと同じ間隔で配置することができる。
【0031】
次に、レーザ照射部70からレーザ光80を照射し、基板側接続材料31と素子側接続材料32とを接合する。この時に、図4(b)および図4(c)に示すように、レーザ光80が、基板側反射層40および素子側反射層50に対して斜めに入射するようにする。また、図4(b)に矢印で例示したように、外周部に配置された接続材料30と接続材料30の間の領域がレーザ光80の照射方向に含まれるようにしても良い。これにより、レーザ光80が2つの反射層で多重反射され、接続領域21内部に配置された接続材料30にもレーザ光80が到達する。また、さらにレーザ光80の照射方向をランダムにするため、レーザ照射部70の照射方向を掃引しても良い。レーザ照射部70の、取り付け精度及びレーザ照射部70の掃引の制御精度は、レーザ光80が、回路基板10と半導体素子20との間に入る精度であればよい。基板側反射層40及び素子側反射層50は、レーザ光80を反射するため、レーザ光80が回路基板10または半導体素子20に向けて照射されても、回路基板10及び半導体素子20は加熱されず、接続材料30のみが加熱される。レーザ光80の波長は基板側接続材料31または素子側接続材料32またはその両方で吸収され、基板側反射層40および素子側反射層50で反射される波長である。
【0032】
レーザ光80の照射方法には、様々なバリエーションを採用することができる。図5にその一例を示す。この例では、N/2+M/2個のレーザ照射部70aを、外周部各辺の半分の領域に、接続材料30のピッチの2倍の間隔で配置している。そして、レーザ照射部70のレーザ照射方向を振って、レーザ光80を水平方向に掃引するようにしている。この時、外周部に配置された接続材料30と接続材料30の間の領域がレーザ光80の照射方向に含まれるようにしても良い。このようにすると、レーザ照射部70から見て手前側から奥側までの接続材料30全体を加熱することができる。
【0033】
なお、上記の説明では光加熱の光源をレーザ光としたが、回路基板10と半導体素子20との隙間に照射することが可能であれば、レーザ光でなくランプ光やLED光等としてもよい。以上のようにして、回路基板10と半導体素子20にダメージを与えない局所加熱によって接続材料30を加熱し、両者を接続することができる。
【0034】
最後に、図4(d)に示すように、回路基板10と半導体素子20とのギャップに対して、毛細管現象等を利用し封止樹脂60を供給し、固化してモジュール部品100が完成する。なお、上記の例では半導体素子20を用いて説明を行ったが、半導体素子20を別の電子素子に置き換えても同様に、本実施の形態を適用することができる。
【0035】
以上説明したように、本発明によれば、回路基板や半導体素子にダメージを与えない局所加熱により、接続材料を加熱して、半導体素子を回路基板に接続することができる。これにより、回路基板や半導体素子に対する熱ダメージや、回路基板と半導体素子との熱膨張係数差に起因する、品質や歩留りや信頼性や特性の低下を防ぐことができる。また、回路基板上と半導体素子上とに反射層を形成して、光の照射方向をランダム化しているので、接続材料を狙い撃ちにする時のように、光の照射方向の高精度に制御する必要が無い。
【0036】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0037】
図6は本実施の形態におけるモジュール部品101の断面図である。本実施の形態において第2の実施の形態と相違する点は、基板側反射層40及び素子側反射層50が、それぞれ、ランダムな凹凸41aおよび51aを持っていることである。それぞれの凹凸41a、51aの段差は、例えば、回路基板10と半導体素子20との間のギャップの数分の1〜数百分の1程度とすることができる。
【0038】
本実施の形態のモジュール部品101では、凹凸41aおよび凹凸51aによって、入射した光が、ランダムな方向に反射される。このため、光による局所加熱をする際に、接続材料30を狙った制御を行わなくとも、全ての接続材料30に光が到達する。その結果、光の照射に関する精度条件及び制御条件を緩和することができる。
【0039】
次に本実施の形態のモジュール部品101の製造法について説明する。
【0040】
図7は本実施の形態による、回路基板10上に基板側反射層41を形成する方法を示す工程断面図である。まず、第2の本実施の形態の図3と同様な方法により、図7(a)に示すような、回路基板10上に基板側接続材料31の形成部を空けた形で基板側反射層40を形成する。
【0041】
次に、図7(b)に矢印で示すように、マイクロスタンプ板90を、基板側反射層40に押し当て、基板側反射層40をマイクロスタンプ板90の表面形状に従い変形させる。マイクロスタンプ板90は、表面に多数のマイクロ針構造90aを持つ。マイクロ針構造90aは、サイズに一定範囲のばらつきをもつ。また、マイクロ針構造90aは、基板側反射層40と比較して十分に大きい硬度をもつ。マイクロスタンプ板90を取り外すと、図7(c)に示すように、ランダムな凹凸41aを持つ基板側反射層41が形成される。そして、図7(d)のように、基板側反射層41がない所定の領域に、基板側接続材料31を形成する。
【0042】
半導体素子20上に、ランダムな凹凸51aを持った素子側反射層51の形成も同様な方法で行うことができる。
【0043】
次に、回路基板10と半導体素子20とをフリップチップ実装する。回路基板10と半導体素子20とレーザ照射部70とを配置する工程までは、第2の実装形態の図4(a)から(b)と同様である。
【0044】
次に、図8に示すように、基板側反射層41と素子側反射層51の間に斜めに、レーザ照射部70からレーザ光80を照射し、基板側接続材料31と素子側接続材料32とを接合する。レーザ照射部70から見て、手前側から奥側までの接続材料30全体を加熱する為、レーザ照射部70は、基板側反射層40と素子側反射層50とを狙い手前側から奥側へ垂直方向に掃引する。レーザ照射部70の取り付け精度及びレーザ照射部70の掃引の制御精度は、回路基板10または半導体素子20の側面に当たらない精度であればよい。入射したレーザ光80は、基板側反射層40及び素子側反射層50は表面のランダムな凹凸41aおよび凹凸51aによりランダム反射される。基板側反射層41および素子側反射層51を狙い、手前側から奥側へ掃引されたレーザ光は、全ての接続材料30に対して、確率的に均等に到達する。レーザ光80の波長は基板側接続材料31または素子側接続材料32またはその両方で吸収され、基板側反射層41および素子側反射層51で反射される波長である。なお、ここでは光源としてレーザ光としたが、回路基板10と半導体素子20との隙間に照射することが可能であれば、レーザ光でなくランプ光やLED光等としてもよい。以上により、回路基板10と半導体素子20とは接続材料30のみが加熱され接続される。以降の工程は第2の実装形態と同様である。
【0045】
本実施の形態の製造方法では、回路基板上の反射層と半導体素子上の反射層とが、表面にランダムな凹凸を持っている。このため、光を反射層の手前側から奥側まで当てることにより、接続材料を狙わずに全ての接続材料を均一に加熱することが可能である。したがって、光の照射精度および制御精度を緩和することが可能となる。
【0046】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図9は本実施の形態におけるモジュール部品102の断面図である。本実施の形態において、第1の実施の形態と相違する点は、基板側反射層42及び素子側反射層52の表面が、製造時の局所加熱で用いられる光の径および波長に対して乱反射が発生するに十分な荒れ42aおよび52aを持つ点である。表面荒れ42aおよび52aは、例えば数十nm〜数μmである。
【0047】
本実施の形態では、回路基板10上および半導体素子20上の反射層表面が上記の荒れを持っている。このため、実装工程で光による局所加熱をする際に、光の照射点から一定距離にある接続材料が均等に加熱される為、光の照射に関する制御条件を緩和できる、光の掃引が不要になる、光源数を減らすことができる、という効果をもつ。
【0048】
図10は本実施の形態による回路基板上に基板側反射層42を形成する方法を示す工程図である。本実施の形態では、回路基板10上に基板側反射層40を表面が平らな状態で形成する工程まで、第2の実施の形態と同様して行う。そして、図10(a)のように、所定の位置に、基板側反射層40と、レジスト11がパターニングされたものを作製する。
【0049】
次に、回路基板10の表面に対して、微小な粒子を高速で吹き付けるブラスト処理を行う[図10(b)]。ブラスト処理により、基板側反射層40及びレジスト11は表面が図10(c)のように、荒れた状態となる。なお、ここでは基板側反射層40の表面を荒らす方法としてブラスト処理を行うとしたが、化学処理等の方法によって表面を租化してもよい。次に、アッシングやウェットエッチ等の方法でレジスト11を除去する[図10(d)]。次に、基板側接続材料31を、基板側反射層42の無い所定の位置に形成する[図10(e)]。半導体素子20上に、表面荒れを持つ素子側反射層52を形成する工程も同様である。
【0050】
次に、回路基板10と半導体素子20とをフリップチップ実装する。回路基板10と半導体素子20とレーザ照射部70とを配置する工程まで、第1の実装形態の図4(a)〜(b)と同様である。
【0051】
次に、レーザ照射部70からレーザ光80を照射し、基板側接続材料31と素子側接続材料32とを接合する。各レーザ照射部70は、基板側反射層42または素子側反射層52上の一点に対してレーザ光を照射する。レーザ光80の波長は、基板側接続材料31または素子側接続材料32またはその両方で吸収され、基板側反射層42および素子側反射層52で反射される波長である。各レーザ光80の照射点は、例えば、図11(a)の平面図に示すように、一定の間隔をあけて照射される。レーザ光80の照射精度は、レーザ光の照射点の間隔に対して数%の精度があればよい。基板側反射層42及び素子側反射層52は表面荒れ42aおよび52aによりレーザ光80を乱反射するため、レーザ光照射方向がランダム化され、照射点から一定距離内にある接続材料は均一に加熱される。図11(b)は、基板側反射層42の一点42bにレーザ光が照射され、乱反射が発生している様子を模試的に描いている。
【0052】
ここでは光源としてレーザ光としたが、回路基板10と半導体素子20との隙間に照射することが可能であれば、レーザ光でなくランプ光やLED光等としてもよい。
【0053】
以上により、回路基板10と半導体素子20とは接続材料のみが加熱され接続される。以降の工程は第1の実装形態と同様である。
【0054】
本実施の形態によれば、第2、第3の実施の形態と同様に、回路基板や半導体素子に対ダメージを与えず、接続材料を加熱して、半導体素子を回路基板に実装することができる。さらに本実施の形態では、反射層に当たった光が乱反射するため、光の進行方向がランダム化され、加熱の均一性が向上する。
【0055】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図12は本実施の形態におけるモジュール部品103の断面図である。(a)〜(e)は、5種類のバリエーションを示している。本実施の形態において、第1の実施の形態と相違する点は、基板側反射層43及び素子側反射層53が、それぞれ1層以上の光を透過する層43b、53bと、光を鏡面反射する鏡面反射層43a、53aとをもつ多層構造なことである。そして、光を透過する層43b、53bの内少なくとも1層は、屈折率が高い材料43c、53cを含み、屈折率が高い材料43c、53cは、平面上の場所によってその量が異なる構造をもつ点である。
【0056】
基板側反射層43の最低部に、鏡面反射層43aが形成される。鏡面反射層43aの上に、光を透過する層43bが1層以上形成される。光を透過する層43bの内、少なくとも1層は、内部に屈折率の高い材料43cを含むか、あるいは層43b自体が屈折率の高い材料43cで構成される。また、屈折率の高い材料43cは、平面上の位置によってその量が異なっている。
【0057】
以下に具体例を示す。図12(a)は、光を透過する層43b自体が屈折率の高い材料43cで構成され、平面上の位置によってその厚みが異なっている。図12(b)は、光を透過する層43bが、屈折率の高い材料43cの層と屈折率の低い材料43dの層の2層から構成されており、両者の材料比が平面上の位置によって異なっている。図12(c)は、光を透過する層43bが屈折率の高い材料43cと屈折率の低い材料43dとが混合されて構成されており、かつ混合を不均一としている。図12(d)は、光を透過する層43bが、屈折率の低い材料43dで構成されており、かつ内部に不均一な分布で屈折率の高い材料43cの個片を含んでいる。また、12(e)のような、上記の構造の多層構造等であってもよい。上記の構造は、素子側反射層にも同様に採用することができる。
【0058】
上記の構成とすることにより、反射層に当たった光がランダムな屈折現象を経由して反射し、光が様々な方向に反射され、光を接続領域の手前側から奥側まで当てることが可能になる。その結果、特別な制御を行うことなく、全ての接続材料を均一に加熱することができる。すなわち、光の照射に関する精度条件及び制御条件を緩和することができる。
【0059】
次に、本実施の形態の製造方法について説明する。図13は、本実施の形態を用いて、回路基板10上に基板側反射層43を形成する方法を示す工程図である。始めに、光を透過する層43bの材料として、屈折率の低い材料43dと、屈折率の高い材料43cとが不均一に混合された材料を作成する。これは、例えば、図13(a)に示すように、光を透過する樹脂材料(43d)の中に、屈折率の高い樹脂(43c)を投入し、撹拌することで作製される。このとき、材料が不均一に混合されるよう、撹拌回数は材料の粘性や量から計算される一定の値以下とする。なおここでは光を透過する樹脂材料と屈折率の高い樹脂材料としたが、光を透過する屈折率の低い材料と屈折率の高い材料であるならば無機材料や金属材料を使用してもよい。また、屈折率の低い材料43dまたは屈折率の高い材料43cが個片であってもよい。また、ここでは屈折率の低い材料43dと屈折率の高い材料43cを不均一に混合する方法として撹拌を用いたが、片方の材料をもう一方の材料に対して不均一な分布となるよう埋め込む等の方法を用いてもよい。このような方法によって、不規則な形状の屈折率の高い材料43cを含む光透過層を形成することができる。
【0060】
次に、第1の実施の形態と同様に、回路基板10上に、レジストを積層し[図13(b)]、基板側接続材料31の形成部にレジスト11が残るように、レジスト11を露光および現像する[図13(c)]。次に、回路基板1上に鏡面反射層43aの材料を均一に供給し、鏡面反射層43aを形成する[図12(d)]。次に、鏡面反射層43a上に、屈折率の低い材料43dと屈折率の高い材料43cが不均一に混合された材料を、均一に供給し、光を透過する層43bを形成する[図13(e)]。光を透過する層43bは1層以上が形成される。光を透過する層43bは、屈折率の低い材料43dと屈折率の高い材料43cが不均一に混合された材料によって形成される為、平面上の場所によって屈折率の高い材料43cの量が異なる。ここでは光を透過する層43bに含まれる屈折率の高い材料43cの量が、平面上の場所によって異なるよう形成する。次にレジスト11を除去し[図13(f)]、次に、基板側反射層43が設けられていない所定の位置に基板側接続材料31を形成する[図13(g)]。なお、上記の例では、屈折率の低い材料43dと屈折率の高い材料43cが不均一に混合した材料を使用し、回路基板上にこの材料を均一に供給する方法を説明したが、他の方法を用いても良い。例えば、光を透過する層43bを厚みが不均一になるよう形成する等の方法を採ってもよい。
【0061】
半導体素子20上の素子側反射層53も上記した方法を用いて形成することができる。
【0062】
次に、回路基板10と半導体素子20とをフリップチップ実装する。以降の工程は、第2の実施の形態と同様である。
【0063】
以上説明したように、本実施の形態によれば、第4の実施の形態と同様に、回路基板や半導体素子にダメージを与えることなく、全ての接続材料を均等に加熱し、モジュール部品の品質や歩留まりの低下を防ぐことができる。また、回路基板上と半導体素子上とに反射層を形成していることで、回路基板または半導体素子に照射された光を反射し、光の上下方向への照射精度を緩和することが可能となる。また、ランダムな光の反射を引き起こすための構造として、表面が平坦で良い構造をしているため、反射層の表面に凹凸を形成する工程が必要ないというメリットがある。
【0064】
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図14は本実施の形態におけるモジュール部品の断面図である。本実施の形態において、第1の実施の形態と相違する点は、基板側反射層44及び素子側反射層が、一定割合の光を反射し、残りを透過する材料の多層構造をもつ点である。このような構造は、例えば、ビームスプリッターやハーフミラーなどにも用いられている。基板側反射層44の最低部に、鏡面反射層44aが形成される。鏡面反射層44aの上に、一定割合の光を反射し、残りを透過する材料の層44bの多層構造が形成される。層44bの層数は、少なくとも、入射光と鏡面反射層44Aに届く光との割合が、層44bの反射割合と同程度になる層数である。実装時の局所加熱工程で照射される光が、層44bの多層構造を通過した際に、回路基板10または半導体素子20を昇温させない程度に十分減衰されるならば、鏡面反射層44aはなくてもよい。
【0065】
本実施の形態では、反射層が、一定の割合の光を反射し残りを透過する材料の層の多層構造と、光を鏡面反射する層からなっている。このことにより、実装工程で光による局所加熱をする際に光が乱反射し、光の照射点から一定距離にある接続材料が均等に加熱される。この為、本実施の形態は、光の照射に関する制御条件を緩和でき、光の掃引が不要になり、光源数を減らすことができる、という効果をもつ。
【0066】
次に本実施の形態の製造法について説明する。図15は、本実施の形態による、回路基板上への基板側反射層44を形成する方法を示す工程図である。始めに、第1の実施の形態と同様に、回路基板10上に、レジスト11を積層し[図15(a)]、基板側接続材料31の形成部にレジスト11が残るように、レジスト11を露光および現像する[図15(b)]。次に、回路基板10上に、鏡面反射層Xの材料を均一に供給し鏡面反射層44aを形成する[図15(c)]。次に、鏡面反射層44a上に、一定の割合の光を反射し残りを透過する材料を均一に供給し、一定割合の光を反射し、残りを透過する層44bを形成する[図14(d)]。この工程を繰り返し、多層構造の層44bを形成する図[図15(e)]。次にレジスト11を除去し[図15(f)]、基板側反射層44が設けられていない所定の位置に基板側接続材料31を形成する[図15(g)]。
【0067】
次に、回路基板10と半導体素子20とをフリップチップ実装する。以降の工程は、第3の実施の形態と同様である。
【0068】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、光加熱の際に、一定の割合の光を反射し残りを透過する多層膜が光を乱反射し、接続材料を狙わなくても全ての接続材料を均一に加熱することが可能である。これにより、第2から第4の実施の形態と同様に、モジュール部品の品質や歩留まりの低下を防ぐことができる。
【0069】
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。図16は本実施の形態におけるモジュール部品の断面図である。本実施の形態において第1の実施の形態と相違する点は、基板側反射層45及び素子側反射層が、一定割合の光を反射し残りを透過する材料の個片45cを中に含む、光透過材料45bによって形成された、1層以上の層で構成されている点である。
【0070】
基板側反射層45の最低部に、鏡面反射層45aが形成される。鏡面反射層45aの上には、1層以上の光透過層が形成される。この光透過層は、光透過材料45bの中に、一定割合の光を反射し残りを透過する材料の個片45cを含んでいる。光透過材料45bに対する個片45cの混入量および層数は、例えば、入射光と鏡面反射層45aに届く光との割合が、個片45cの反射割合と同程度になるように決めることができる。
【0071】
図16には、上記のタイプの反射層の具体例を3つ示している。図16(a)は、個片45cが繊維状の例である。図16(b)は、個片45cが粒子状の例である。また、図16(c)は、個片45cが繊維状の層が積層されたものである。この例では、個片45cの反射によって、光が最低部までほとんど到達しないため、鏡面反射層45aを省略している。
【0072】
次に、本実施の形態の製造工程について説明する。図17は本実施の形態の製造方法を示す工程図である。始めに、光透過層の材料として、光透過材料45bに一定割合の光を反射し残りを透過する材料の個片45cとを混合する。これは、例えば光を透過する樹脂材料の中に、無機材料の粒子状の個片や有機材料の繊維状の個片を投入し、撹拌することで作成される。ここでは光透過材料45bと個片45cとを混合する方法として撹拌を用いたが、別の方法を用いてもよい。
【0073】
次に、第1の実施の形態と同様に、回路基板10上に、レジスト11を積層し[図17(b)]、基板側接続材料31の形成部にレジスト11が残るように、レジスト11を露光および現像する[図17(c)]。次に、回路基板10上に鏡面反射層45aの材料を均一に供給し、鏡面反射層45aを形成する[図17(d)]。次に、鏡面反射層45a上に、光透過材料45bと個片45cが混合された材料を均一に供給し、混合材料の層を形成する[図17(e)]。前記混合材料の層は1層以上が形成される。次にレジスト11を除去し[図17(f)]、基板側反射層44が設けられていない所定の位置に基板側接続材料31を形成する[図17(g)]。
【0074】
次に、回路基板10と半導体素子20とをフリップチップ実装する。以降の工程は、第3の実施の形態と同様である。
【0075】
以上説明したように、本実施の形態によれば、第4の実施の形態と同様に、回路基板や半導体素子にダメージを与えることなく、全ての接続材料を均等に加熱し、モジュール部品の品質や歩留まりの低下を防ぐことができる。また、回路基板上と半導体素子上とに反射層を形成していることで、回路基板または半導体素子に照射された光を反射し、光の上下方向への照射精度を緩和することが可能となる。また、ランダムな光の反射を引き起こすための構造として、光透過材料の中に、一定割合の光を反射し残りを透過する材料の個片を含む層を用いている。この構造では、表面が平坦でも反射光をランダムな方向に射出できるため、反射層の表面に凹凸を形成する工程が必要ないというメリットがある。
【0076】
(実施例1)
図2を用いて本発明の実施例を説明する。半導体素子20は多数の接続端子を持つ素子であり、例えば画像センサ素子である。半導体素子20の大きさは一辺数mm〜数十mmの長方形、例えば10mm角の正方形である。
【0077】
素子側接続材料32は、半導体素子20の接続材料であり、例えば、はんだやAu、Inなどの金属材質である。素子側接続材料32は例えば高さ数十μm、径数十μm、数十μm幅の等間隔で並んだ円柱であり、10mm角のチップであれば数万個のオーダーで整列している。
【0078】
回路基板10は半導体素子20の大きさと同程度であり、例えば13mm角の正方形である。基板側接続材料31は、例えば厚み0.1μm、数十μm角の正方形の電極膜であり、素子側接続材料32と同じ間隔で並んでいる。
【0079】
基板側反射層40ならびに素子側反射層50は、回路基板10ならびに半導体素子20の表面に一定の膜厚で薄く塗布された金属膜であり、例えば0.1μm程度に蒸着されたAg膜である。なお、図示されていないが、基板側反射層40ならびに素子側反射層50が導電性材料である場合、基板側接続材料31または素子側接続材料32との間は例えばSiO2酸化膜や、接続材料自身の酸化膜や、非導電性樹脂等により適切な絶縁処理を行う。
【0080】
以上、上述した実施の形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上記実施の形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【符号の説明】
【0081】
1、10 回路基板
2、40、41、42、43、44、45 基板側反射層
3 素子
4、50 素子側反射層
5、30、1100 接続材料
6 光
20 半導体素子
8 レーザ光
11 レジスト
60 封止樹脂
70 レーザ照射部
80 レーザ光
90 マイクロスタンプ板
100 モジュール部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18