【実施例】
【0092】
以下、実施例に基づき、式(I)の化合物の製造法をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、下記実施例に記載の化合物に限定されるものではない。また、原料化合物の製法を製造例にそれぞれ示す。また、式(I)の化合物の製造法は、以下に示される具体的実施例の製造法のみに限定されるものではなく、式(I)の化合物はこれらの製造法の組み合わせ、あるいは当業者に自明である方法によっても製造されうる。
【0093】
また、後記表中において、以下の略号を用いることがある。
PEx:製造例番号、Ex:実施例番号、PSyn:製造例化合物の製造方法(PSyn欄の番号は、当該化合物が、その番号を製造例化合物番号として有する化合物と同様の方法により、対応する原料を用いて製造したことを示す。例えばPSyn欄が3である化合物は製造例3の化合物と同様の方法で製造したことを意味する)、Syn:実施例化合物の製造方法(Syn欄の番号は、当該化合物が、その番号を実施例化合物番号として有する化合物と同様の方法により、対応する原料を用いて製造したことを示す。例えばSyn欄が1である化合物は実施例1の化合物と同様の方法で製造したことを意味する)、Str:化学構造式、DAT:物理化学的データ、Me:メチルをそれぞれ示す。
ESI+:質量分析におけるm/z値(イオン化法ESI、断りのない場合[M+H]
+)、ESI-:質量分析におけるm/z値(イオン化法ESI、断りのない場合[M-H]
-)、APCI/ESI+: (イオン化法APCI/ESI、APCI/ESIはAPCIとESIの同時測定を意味する。断りのない場合[M+H]
+)、EI:質量分析におけるm/z値(イオン化法EI、断りのない場合[M]
+)、CI+:質量分析におけるm/z値(イオン化法CI、断りのない場合[M+H]
+)を意味する。
NMR1:pyridine-d5中の
1H-NMRにおけるシグナルのδ値(ppm)、NMR2:CDCl
3中の
1H-NMRにおけるシグナルのδ値(ppm)、s:一重線、m:多重線を示す。
特に断りがない限り、化合物は化学構造式に記載の絶対立体配置を有する光学異性体であることを示す。「#」が付与された化合物は、化学構造式に記載の絶対立体配置を有し、更に立体配置の記載のない不斉炭素部分における立体配置が単一であるが未決定である、光学異性体であることを示す。「*」が付与された化合物は、標記の立体配置を有し、更に立体配置の記載のない不斉炭素部分における立体はRS混合であることを示す。
また、構造式中にHClの記載がある場合は、その化合物が一塩酸塩であることを示し、構造式中に2HClの記載がある場合は、その化合物が二塩酸塩であることを示す。
【0094】
また、便宜上、濃度mol/lをMとして表す。例えば、1M水酸化ナトリウム水溶液は1mol/lの水酸化ナトリウム水溶液であることを意味する。
【0095】
製造例1
(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸(4 g)、(2R,5S)-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル一塩酸塩(3 g)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(30 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、氷冷して、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(5 m L)、および O-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(5.5 g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え撹拌した。反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.80 g)を固体として得た。
【0096】
製造例10
(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.80 g)とエタノール(50 mL)の混合物に、氷冷下、塩化水素(4M ジオキサン溶液、30 mL)を加えた。その後室温で14時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル][(2S,5R)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]メタノン二塩酸塩(5.28 g)を固体として得た。
【0097】
製造例18
[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル][(2S,5R)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]メタノン二塩酸塩(4.68 g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、氷冷して、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(6.2 mL)、N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メチル-L-ロイシン(3 g)、および O-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(4.8 g)を加え室温で2時間撹拌した。反応混合物を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え撹拌した。反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、{(2S)-1-[(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}カルバミン酸tert-ブチルエステル(6.30 g)を固体として得た。
【0098】
製造例33
{(2S)-1-[(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}カルバミン酸tert-ブチルエステル(5.80 g)とエタノール(60 mL)の混合物に、氷冷下塩化水素(4M ジオキサン溶液、25 mL)を加えた。反応混合物を室温で14時間撹拌した後に、室温で塩化水素(4M ジオキサン溶液、10 mL)を加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した後に、溶媒を減圧下留去し、(2S)-2-アミノ-1-[(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチルペンタン-1-オン二塩酸塩(5.35 g)を固体として得た。
【0099】
製造例45
(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(10.22 g)とエタノール(100 mL)の混合物に、氷冷下、塩化水素(4M酢酸エチル溶液、27 mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル][(2S)-2-メチルピペラジン-1-イル]メタノン(7.65 g)を油状物として得た。
【0100】
製造例47
3-シクロペンチル-L-アラニン(1 g)と5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)の懸濁液に、氷冷下で無水酢酸(0.9 mL)を加えた後、反応混合物を室温にて終夜撹拌した。1M塩酸を加えpHを1〜2とした後、30分撹拌した。析出した固体を濾取し、水で洗浄した。減圧下40℃で3時間乾燥した。得られた固体をジイソプロピルエーテルで洗浄後、濾取および乾燥し、N-アセチル-3-シクロペンチル-L-アラニン(597 mg)を固体として得た。
【0101】
製造例49
[(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-3-(2-クロロフェニル)-1-オキソプロパン-2-イル]カルバミン酸tert-ブチルエステル(4.03 g)とエタノール(60 mL)の混合物に、氷冷下塩化水素(4M ジオキサン溶液、15 mL)を加え、室温で24時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、(2S)-2-アミノ-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-3-(2-クロロフェニル)プロパン-1-オン(2.51 g)を固体として得た。
【0102】
製造例51
(4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)メタノール(5.18 g)とジクロロメタン(60 mL)の混合物を氷冷した後、亜リン酸 トリブロミド(3.80 mL)を加えた。反応混合物を室温まで昇温させ、3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、1-(ブロモメチル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン(5.60 g)を油状物として得た。
【0103】
製造例52
1-(ブロモメチル)-4,4-ジメチルシクロヘキセン(5.60 g)とトルエン(54 mL)の混合物にtert-ブチル N-(ジフェニルメチリデン)グリシナート(4.80 g)、(R)-4,4-ジブチル-2,6-ビス(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-3H-ジナフト[2,1-c:1',2'-e]アゼピニウムブロミド(122 mg)を加えた。反応混合物を氷冷した後、水酸化カリウム(27 g)の水(54 mL)溶液を加え、氷冷下15時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜93:7)で精製し、tert-ブチル 3-(4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(ジフェニルメチリデン)-L-アラニナート(5.47 g)を油状物として得た。
【0104】
製造例53
tert-ブチル 3-(4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(ジフェニルメチリデン)-L-アラニナート(5.47 g)とテトラヒドロフラン(66 mL)の混合物に、クエン酸(12.5 g)の水(33 mL)溶液を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物にジイソプロピルエーテルを加え、水層を分離した。水層に炭酸カリウムを加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、3-(4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-L-アラニンtert-ブチルエステル(2.78 g)を油状物として得た。
【0105】
製造例54
3-(4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-L-アラニンtert-ブチルエステル(2.68 g)とエタノール(53.0 mL)の混合物に室温で窒素雰囲気下、10%水酸化パラジウム担持炭素(540 mg)を加えた。反応混合物を室温で水素雰囲気下5時間撹拌した。反応混合物にセライトを加えた後、室温で15分撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣に室温で窒素雰囲気下エタノール(53.0 mL)、10%水酸化パラジウム担持炭素(540 mg)を加えた。反応混合物を室温で3気圧の水素雰囲気下15時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下濃縮して、3-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)-L-アラニンtert-ブチルエステル一塩酸塩(2.67 g)を固体として得た。
【0106】
製造例56
3-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)-L-アラニンtert-ブチルエステル一塩酸塩(300 mg)とジクロロメタン(3 mL)の混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.352 mL), 塩化アセチル(0.088 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を5%クエン酸水溶液で洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、N-アセチル-3-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)-L-アラニンtert-ブチルエステル(360 mg)を油状物として得た。
【0107】
製造例60
N-アセチル-3-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)-L-アラニンtert-ブチルエステル(360 mg)とエタノール(3.6 mL)の混合物に、塩化水素(4M ジオキサン溶液, 1.2 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に塩化水素(4M ジオキサン溶液, 3 mL)を加え、室温で1日撹拌した。反応混合物を濃縮し、N-アセチル-3-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)-L-アラニン(292 mg)を固体として得た。
【0108】
製造例61
反応容器に亜鉛(4.0 g)を入れ、減圧下ヒートガンで加熱し乾燥させた。反応容器にN,N-ジメチルホルムアミド(5 mL)、ヨウ素(96 mg)を加え、室温で3分撹拌した。反応混合物にヨウ素(96 mg)を加え、N-(tert-ブトキシカルボニル)-3-ヨード-L-アラニンメチルエステル(5.0 g)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液を加え、室温で15分撹拌した。反応混合物にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (696 mg)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル(624 mg)、トリフルオロメタンスルホン酸4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イルエステル(4.5 g)を加え、60℃で1日撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトを用いてろ過した。水層を酢酸エチルにて抽出し、有機層を水で洗浄した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜75:25)で精製し、N-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-L-アラニンメチルエステル(4.73 g)を油状物として得た。
【0109】
製造例62
N-アセチル-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-L-アラニンメチルエステル(223 mg)、テトラヒドロフラン(4.5 mL)、および水(1.2 mL)の混合物に、水酸化リチウム一水和物(89 mg)を加え、室温で1日撹拌した。反応混合物に1M塩酸を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、N-アセチル-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-L-アラニン(111 mg)を固体として得た。
【0110】
製造例63
4-フルオロ桂皮酸(1.00 g)のジクロロメタン(15 mL)懸濁液に、室温でN,N-ジメチルホルムアミド(22 μL)を加えた。アルゴン雰囲気下、氷冷した反応混合物に、オキサリルクロリド(1 mL)のジクロロメタン(7 mL)溶液を10分程度かけて滴下して加えた。反応混合物を室温に昇温し、終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をジクロロメタン(7 mL)に溶解した。この溶液を、アルゴン雰囲気下、氷冷した(4S)-4-ベンジル-1,3-オキサゾリジン-2-オン(1.1 g)と塩化リチウム(1.29 g)とトリエチルアミン(4.3 mL)のジクロロメタン(15 mL)の懸濁液に10分程度かけて滴下して加えた。反応混合物を室温に昇温し終夜撹拌した。反応混合物に、5%クエン酸水溶液を加えて、水層と有機層を分離した。水層をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜95:5)で精製し、(4S)-4-ベンジル-3-[(2E)-3-(4-フルオロフェニル)プロパ-2-エノイル]-1,3-オキサゾリジン-2-オン(1.42 g)を固体として得た。
【0111】
製造例65
{2-[(4S)-4-ベンジル-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]-2-オキソエチル}ホスホン酸ジエチル(8.55 g)とテトラヒドロフラン(100 mL)の混合物を氷冷した後、水素化ナトリウム(55% oil dispersion、1.2 g)を加え、10分間撹拌した。4-クロロ-3,5-ジフルオロベンズアルデヒド(4.64 g)を加えた後、室温まで昇温した。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。反応混合物を酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜95:5)で精製し、(4S)-4-ベンジル-3-[(2E)-3-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)プロパ-2-エノイル]-1,3-オキサゾリジン-2-オン(6.04 g)を固体として得た。
【0112】
製造例66
氷冷した{2-[(4S)-4-ベンジル-2-オキソ-1,3-オキサゾリジン-3-イル]-2-オキソエチル}ホスホン酸ジエチル(2.10 g)、塩化リチウム(315 mg)及びアセトニトリル(42.0 mL)の混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.20 mL)を加え、同温にて10分間撹拌した。反応混合物に5-クロロ-2-ピリジンカルボキシアルデヒド (840 mg)を加えた後、室温に昇温し終夜撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、室温にて1時間撹拌した。生じた固体を濾取し、水にて洗浄した。得られた固体を60℃にて減圧下乾燥することにより(4S)-4-ベンジル-3-[(2E)-3-(5-クロロピリジン-2-イル)プロパ-2-エノイル]-1,3-オキサゾリジン-2-オン(1.65 g)を固体として得た。
【0113】
製造例67
(4S)-4-ベンジル-3-[(2E)-3-(4-フルオロフェニル)プロパ-2-エノイル]-1,3-オキサゾリジン-2-オン(400 mg)とジクロロメタン(4 mL)の混合物に、室温でトリフルオロ酢酸(30 μL)を加えた後、N-(メトキシメチル)-2-メチル-N-[(トリメチルシリル)メチル]プロパン-2-アミン(350 mg)のジクロロメタン(2 mL)溶液を加えて終夜撹拌した。室温で反応混合物にトリフルオロ酢酸(140 μL)を加えた後、N-(メトキシメチル)-2-メチル-N-[(トリメチルシリル)メチル]プロパン-2-アミン(150 mg)のジクロロメタン(1 mL)溶液を加え、3日間撹拌した。反応混合物にクロロホルムと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、水層と有機層を分離した。水層をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、(4S)-4-ベンジル-3-{[1-tert-ブチル-4-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン (203 mg、先に溶出した画分。ピロリジン環3位および4位の絶対配置が不明の単一立体異性体)を固体として得た。また、ピロリジン3位と4位の立体配置が異なる単一異性体 (110 mg、製造例67、後で溶出した画分)を固体として得た。
【0114】
製造例71
(4S)-4-ベンジル-3-{[1-tert-ブチル-4-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン(6 g、製造例67、後で溶出した画分でピロリジン環3位および4位の絶対配置が不明の単一立体異性体)、テトラヒドロフラン(90 mL)、および水(30 mL)の混合物に、氷冷下、水酸化リチウム一水和物(1.19 g)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を氷冷し、1M塩酸(28.3 mL)を加えた。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルを加えて水層と有機層を分離した。有機層を水で抽出し、合わせた水層を減圧下濃縮した。エタノールで3回共沸し、1-tert-ブチル-4-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸(5.74 g、ピロリジン環3位および4位の絶対配置が不明の単一立体異性体)を固体として得た。
【0115】
製造例74
N-[(2S)-4,4-ジメチル-1-{(3S)-3-メチル-4-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピペラジン-1-イル}-1-オキソペンタン-2-イル]アセトアミド(8.41 g)とN,N-ジメチルホルムアミド(84 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム(5.11 g)、および4-tert-ブチルベンゼンチオール(5 mL)を加え3.5時間撹拌した。反応混合物を氷冷し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1M塩酸で抽出した後、水層に炭酸カリウムを加え塩基性とした。水層をクロロホルムで抽出した。水層をクロロホルム-メタノール(5:1)混合溶媒で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をトルエンを用いて3回共沸し、N-{(2S)-4,4-ジメチル-1-[(3S)-3-メチルピペラジン-1-イル]-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(1.74 g)を固体として得た。
【0116】
製造例75
窒素雰囲気下、ボラン-N,N-ジエチルアニリン錯体 (46.2 g)、(S)-5,5-ジフェニル-2-メチル-3,4-プロパノ-1,3,2-オキサザボロリジン(1Mトルエン溶液, 5 mL)及びtert-ブチルメチルエーテル(250 mL)の混合物を35℃に加熱した。次いで、2-クロロ-1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)エタノン (51 g)のtert-ブチルメチルエーテル(300 mL)溶液を40℃にて2時間かけて滴下した。滴下終了後、室温に放冷しながら終夜撹拌した。反応混合物を氷冷し、メタノール(150 mL)を滴下して加えた。その後、濃塩酸(80 mL)と水(220 mL)の混合物を滴下して加え、氷冷のまま1時間撹拌した。反応混合物をtert-ブチルメチルエーテルにて抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にヘキサン(100 mL)を加え、室温にて1時間撹拌後、氷冷にて1時間撹拌した。生じた固体を濾取し、氷冷したヘキサンで洗浄した。得られた固体を室温にて減圧下乾燥することにより(1S)-2-クロロ-1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)エタノール(42.4 g)を固体として得た。
【0117】
製造例76
(1S)-2-クロロ-1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)エタノール(8 g)とメタノール(4 mL)の混合物を氷冷し、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(20 mL)と水酸化ナトリウム(1.7 g)を加えた。反応混合物を60℃にて終夜撹拌した。
反応混合物を室温に冷却後、水(320 mL)に注ぎ、室温にて1時間撹拌した。生じた固体を濾取し、得られた固体を50℃にて減圧下乾燥した。得られた固体をヘキサン(160 mL)とジイソプロピルエーテル(16 mL)の混合液に加え、70℃にて4時間撹拌後、室温に放冷しながら終夜撹拌した。固体を濾取し、50℃にて減圧下乾燥することで(1S)-1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)エタノール(7.90 g)を固体として得た。
【0118】
製造例77
窒素雰囲気下、(1S)-1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)エタノール(7.9 g)とアクリロニトリル(34 mL)の混合物を、70℃にて47時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:4〜0:10)で精製し、3-{[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシエチル](テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ}プロパンニトリル(9.38 g)を油状物として得た。
【0119】
製造例78
アルゴン雰囲気下、3-{[(2S)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシエチル](テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ}プロパンニトリル(9.38 g)とテトラヒドロフラン(47 mL)の混合物に、クロロリン酸ジエチル(4.33 mL)を-15℃で加えた。次いで、反応混合物にリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.1Mテトラヒドロフラン溶液, 60 mL)を-5℃以下を維持しつつ滴下した。反応混合物を-7℃から-15℃の範囲で1.5時間撹拌後、水(110 mL)を加え、ジイソプロピルエーテルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、氷冷し、3M塩酸を用いて抽出した。得られた水層に50%水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基性とし、ジイソプロピルエーテルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、3-ambo-(3R,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピロリジン-3-カルボニトリル (8.96 g)を油状物として得た。
【0120】
製造例79
窒素雰囲気下、3-ambo-(3R,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピロリジン-3-カルボニトリル(8.96 g)とエタノール(40 mL)の混合物に50%水酸化ナトリウム水溶液(4.30 mL)を加え、100℃にて5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却後、エタノール(45 mL)及びメタノール(80 mL)を加えた。混合物を氷冷し、濃硫酸(2.20 mL)を加えた。混合物に無水硫酸ナトリウム及びセライトを加えた後、不溶物をセライト濾過にて除去した。固体をエタノール:メタノール(1:1)の混合液にて洗浄し、得られた濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣に2-プロパノール(25 mL)を加え室温にて10分撹拌後、tert-ブチルメチルエーテル(80 mL)を加えた。混合物を70℃にて4時間撹拌後、室温にて終夜撹拌した。生じた固体を濾取し、2-プロパノール: tert-ブチルメチルエーテル(1:3)の混合液にて洗浄後、50℃にて減圧下乾燥することにより、(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピロリジン-3-カルボン酸(5.55 g)を固体として得た。
【0121】
製造例80
(2S)-2-アミノ-4,4-ジメチル-1-{(3S)-3-メチル-4-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピペラジン-1-イル}ペンタン-1-オン一塩酸塩(827 mg)とジクロロメタン(16 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、氷冷してN,N-ジイソプロピルエチルアミン(800 μL)と塩化プロピオニル(180 μL)を加えた。反応液を室温で4時間撹拌後、氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて撹拌した。反応混合物にクロロホルムを加え有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、5%クエン酸水溶液、および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、N-[(2S)-4,4-ジメチル-1-{(3S)-3-メチル-4-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピペラジン-1-イル}-1-オキソペンタン-2-イル]プロパンアミド(861 mg)を固体として得た。
【0122】
製造例81
2-クロロ-L-フェニルアラニン(5 g)、水(100 mL)、およびトリエチルアミン(10 mL)の混合物に、氷冷下2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(6.7 g)のテトラヒドロフラン(50 mL)溶液を30分かけて滴下した。室温で3時間撹拌後、反応混合物を氷冷し、濃塩酸をpH=1となるまで滴下した。反応混合物を水で希釈後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣にクロロホルムとジエチルエーテルを加え、再度濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルを用いて粉末化後に濾取し、2-クロロ-N-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]-L-フェニルアラニン(3.06 g)を固体として得た。
【0123】
製造例82
(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸メチルエステル(2.88 g)とジクロロメタン(30 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、氷冷して、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(2.9 g)、およびトリエチルアミン(2 mL)を加え室温で4日間撹拌した。反応混合物をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて撹拌した。水層をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、5%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピロリジン-3-カルボン酸メチルエステル(5.53 g)を固体として得た。
【0124】
製造例83
(2S)-4-{2-クロロ-N-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]-L-フェニルアラニル}-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル (4.99 g)とN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム(2.43 g)、および4-tert-ブチルベンゼンチオール(2.2 mL)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、(2S)-4-(2-クロロ-L-フェニルアラニル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.11 g)を固体として得た。
【0125】
製造例84
(2S)-4-(N-アセチル-2-クロロ-L-フェニルアラニル)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(3.35 g)とエタノール(35 mL)の混合物に、氷冷下、塩化水素(4M ジオキサン溶液、4 mL)を加え、室温で終夜撹拌した。室温で塩化水素(4M ジオキサン溶液、4 mL)を加え、終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣にジエチルエーテル、およびエタノールを加え、減圧下溶媒量が15mL程度になるまで濃縮した。析出した固体を濾別し、濾液を濃縮し固体を得た。両固体を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、N-{(2S)-3-(2-クロロフェニル)-1-[(3S)-3-メチルピペラジン-1-イル]-1-オキソプロパン-2-イル}アセトアミド(968 mg)を固体として得た。
【0126】
製造例85
N-{(2S)-1-[(3S)-4-({(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピロリジン-3-イル}カルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド (650 mg)とN,N-ジメチルホルムアミド(6.5 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム(340 mg)、および4-tert-ブチルベンゼンチオール(0.33 mL)を加え室温で4日間撹拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加えて撹拌し、水層と有機層を分離した。有機層を1M塩酸で抽出し、この水層を炭酸カリウムで塩基性とした。全ての水層を合わせ、クロロホルムで抽出した。水層を再度クロロホルム-メタノール(5:1)混合溶媒で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた化合物をトルエンを用いて共沸し、N-{(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(404 mg)を固体として得た。
【0127】
製造例86
(4S)-4-ベンジル-3-{[1-tert-ブチル-4-(5-クロロピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-1,3-オキサゾリジン-2-オン(925 mg、製造例70、後で溶出した画分でピロリジン環3位および4位の絶対配置が不明の単一立体異性体)とメタノール(15.0 mL)の混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸サマリウム(III)(100 mg)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製し、1-tert-ブチル-4-(5-クロロピリジン-2-イル)ピロリジン-3-カルボン酸メチル(504 mg、ピロリジン環3位および4位の絶対配置が不明の単一立体異性体)を油状物として得た。
【0128】
製造例87
1-tert-ブチル-4-(5-クロロピリジン-2-イル)ピロリジン-3-カルボン酸メチル(500 mg、ピロリジン環3位および4位の絶対配置が不明の単一立体異性体)とジオキサン(6.00 mL)の混合物に、室温にて濃塩酸(6.00 mL)を加えた。反応混合物を60℃にて6時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷後、減圧下濃縮した。得られた残渣にトルエンを加え、減圧下濃縮した。得られた残渣を2-プロパノールに溶解し、ジイソプロピルエーテルにて希釈した。混合物を室温にて1時間撹拌後、生じた固体を濾取した。得られた固体を50℃にて減圧下乾燥することで、1-tert-ブチル-4-(5-クロロピリジン-2-イル)ピロリジン-3-カルボン酸一塩酸塩(493 mg、ピロリジン環3位および4位の絶対配置が不明の単一立体異性体)を固体として得た。
【0129】
製造例88
(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピロリジン-3-カルボン酸メチルエステル(5.53 g)とテトラヒドロフラン(50 mL)の混合物に、室温で水(10 mL)、および水酸化リチウム一水和物(1.09 g)を加え30分間撹拌した。反応混合物にテトラヒドロフラン(50 mL)、および水(15 mL)を加え3時間撹拌した。氷冷下、1M塩酸(25.9 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピロリジン-3-カルボン酸(5.04 g)を固体として得た。
【0130】
製造例89
(2S)-2-アミノ-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-2-シクロヘキシルエタノン二塩酸塩(300 mg)とジクロロメタン(6 mL)の混合物に、室温で酢酸(30 μL)、ホルムアルデヒド溶液(37%水溶液、41 μL)、酢酸ナトリウム(90 mg)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(165 mg)を加えて室温で6日間撹拌した。反応混合物をクロロホルムで希釈して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後に、有機層を分離した。水層をクロロホルムで抽出して、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、溶媒を減圧下留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0〜0:100)で精製し、(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-2-シクロヘキシル-2-(メチルアミノ)エタノン(87 mg)を固体として得た。
【0131】
製造例90
(3S,4R)-4-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸一塩酸塩(890 mg)と酢酸tert-ブチル (11 mL)の混合物に、氷冷下、過塩素酸(70%, 0.47 mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。1M水酸化ナトリウム水溶液を加えpH=8に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、(3S,4R)-4-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸tert-ブチルエステル (889 mg)を油状物として得た。
【0132】
製造例91
(3S,4R)-4-(4-フルオロフェニル)-1-イソプロピルピロリジン-3-カルボン酸tert-ブチルエステル(822 mg)とジオキサン(6.6 mL)の混合物に、室温で塩化水素(4M ジオキサン溶液、6.6 mL)を加え、3日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、(3S,4R)-4-(4-フルオロフェニル)-1-イソプロピルピロリジン-3-カルボン酸一塩酸塩(769 mg)を固体として得た。
【0133】
製造例92
(2S)-4-[(2S)-2-アセトアミド-2-シクロヘキシルアセチル]-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.50 g)とジクロロメタン(45 mL)の混合物に、氷冷下、トリフルオロ酢酸(4.5 mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物にトリフルオロ酢酸(4.5 mL)を追加し、室温で2日間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、N-{(1S)-1-シクロヘキシル-2-[(3S)-3-メチルピペラジン-1-イル]-2-オキソエチル}アセトアミド(2.84g)を固体として得た。
【0134】
製造例94
(3S,4R)-1-ベンジル-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸メチルエステル(4.67 g)と1,2-ジクロロエタン(75 mL)の混合物に、氷冷下、クロロギ酸1-クロロエチル(4.50 mL)を加えた。反応混合物を90℃で5時間撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣にメタノール(75 mL)を加え、1時間加熱還流した。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた固体をジイソプロピルエーテルを用いて洗浄後、減圧下乾燥し、(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸メチルエステル一塩酸塩(3.99 g)を固体として得た。
【0135】
製造例96
(S)-(+)-3-ヒドロキシテトラヒドロフラン(800 mg)、4-ジメチルアミノピリジン(111 mg)、およびピリジン(7.4 mL)の混合物に、5℃でp-ブロモベンゼンスルホニルクロリド(2.55 g)を加えた。反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した後、1M塩酸、および酢酸エチルを加え分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、4-ブロモベンゼンスルホン酸(3S)-テトラヒドロフラン-3-イルエステル(1.57 g)を油状物として得た。
【0136】
製造例98
4-ブロモベンゼンスルホン酸(3S)-テトラヒドロフラン-3-イルエステル(388 mg)、N-{(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(250 mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.43 mL)、およびN-メチル-2-ピロリドン(2.5 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチルを加え、水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール=100:0〜80:20)で精製し、N-{(2S)-1-[(3S)-4-({(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-[(3R)-テトラヒドロフラン-3-イル]ピロリジン-3-イル}カルボニル)-3-メチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(85 mg)を油状物として得た。
【0137】
製造例101
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン 塩酸塩(14 g)とアセトニトリル(500 mL)の混合物に炭酸カリウム(42 g)を加え、室温にて15分撹拌した。反応混合物にクロロメチルトリメチルシラン(22 mL)、およびヨウ化カリウム(19 g)を加え、60℃で36時間撹拌した。室温まで冷却後、固体を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール=95:5〜90:10)で精製し、N-[(トリメチルシリル)メチル]テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(16.8 g)を油状物として得た。
【0138】
製造例102
ホルムアルデヒド水溶液(37%, 15 mL)に氷冷下、炭酸カリウム(620 mg)、およびメタノール(7.3 mL)を加えた。反応混合物にN-[(トリメチルシリル)メチル]テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(16.8 g)を氷冷下で滴下し、1時間撹拌した。反応混合物を10-15℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷し、炭酸カリウム(25 g)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を室温まで昇温し、終夜撹拌した。反応混合物にジエチルエーテルを加え、不溶物をデカンテーションで除去した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別し、減圧下(水浴21℃,100mbar)濃縮し、N-(メトキシメチル)-N-[(トリメチルシリル)メチル]テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(19.1 g)を油状物として得た。
【0139】
製造例103
(2R)-2-メチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(8.40 g)、トリエチルアミン(6.5 mL)、およびジクロロメタン(60 mL)の混合物に、氷冷下、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(9.48 g)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣に酢酸エチル、および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分液した。有機層を水、0.5M塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、(2R)-2-メチル-4-[(2-ニトロフェニル)スルホニル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(16.2 g)を固体として得た。
【0140】
製造例104
(3S,4R)-4-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸tert-ブチルエステル (889 mg)とジクロロメタン(14 mL)の混合物に、室温でアセトン(0.74 mL)、酢酸(0.19 mL)、およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.07 g)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール=100:0〜98:2)で精製し、(3S,4R)-4-(4-フルオロフェニル)-1-イソプロピルピロリジン-3-カルボン酸tert-ブチルエステル(822 mg)を油状物として得た。
【0141】
実施例1
(2S)-2-アミノ-1-[(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチルペンタン-1-オン二塩酸塩(2.39 g)とジクロロメタン(25 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、氷冷してN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.5 mL)、塩化アセチル(320 μL)を加えた。その後室温で1時間撹拌した。反応混合物をクロロホルムで希釈して、氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて撹拌し、有機層を分離した。水層をクロロホルムで抽出して、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール=100:0〜80:20)で精製し、N-{(2S)-1-[(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(1.57 g)を固体として得た。
【0142】
実施例4
N-{(2S)-1-[(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(1 g)とジエチルエーテル(20 mL)の混合物に、室温で塩化水素(4M 酢酸エチル溶液、700 μL)を加え、30分間撹拌した。析出した固体を濾取した後、減圧下乾燥し、N-{(2S)-1-[(2R,5S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド一塩酸塩(1.01 g)を固体として得た。
【0143】
実施例6
(2S)-2-アミノ-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-2-シクロヘキシルエタノン二塩酸塩(40.43 g)とジクロロメタン(600 mL)の混合物に、窒素雰囲気下、氷冷してN,N-ジイソプロピルエチルアミン(48 mL)と塩化アセチル(5.3 mL)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌後、氷冷し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(500 mL)を加えて30分間撹拌した。有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽出した。合わせた有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製し、固体を得た。得られた固体に酢酸エチル(600 mL)を加えた後、不溶物を濾別した。濾液に、氷冷下、塩化水素(4M 酢酸エチル溶液、18 mL)を加えて10分間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、アルゴン雰囲気下、残渣にジエチルエーテル(250 mL)を加えて30分間撹拌した。析出した固体を濾取後、減圧下乾燥し、N-{(1S)-2-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソエチル}アセトアミド一塩酸塩(31.3 g)を固体として得た。
【0144】
実施例16
[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル][(2S)-2-メチルピペラジン-1-イル]メタノン(200 mg)とN,N-ジメチルホルムアミド(4 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下N-アセチル-3-シクロペンチル-L-アラニン(119 mg)、O-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(291 mg)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.14 mL)をそれぞれ氷冷下で加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチル、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および水を加え分液した。水層を酢酸エチルで抽出後、有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製し、油状物を得た。得られた油状物を酢酸エチル(2 mL)に溶解し、塩化水素(4M酢酸エチル溶液、1 mL)を加え室温にて10分撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、ジエチルエーテルを用いて粉末化した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄後乾燥し、N-{(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-3-シクロペンチル-1-オキソプロパン-2-イル}アセトアミド一塩酸塩 (186 mg)を固体として得た。
【0145】
実施例18
N-アセチル-3-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)-L-アラニン(150 mg)とN,N-ジメチルホルムアミド(3 mL)の混合物に、[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル][(2S)-2-メチルピペラジン-1-イル]メタノン二塩酸塩(272 mg)、 O-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(284 mg)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.319 mL)を加え、室温で40分撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水で洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜92:8)で精製した。得られた油状物の酢酸エチル(2 mL)溶液に塩化水素(4M酢酸エチル溶液、0.311 mL)を加え、室温で30分撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた固体をヘキサンで洗浄し、乾燥させ、N-[(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-3-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)-1-オキソプロパン-2-イル]アセトアミド一塩酸塩 (78 mg)を固体として得た。
【0146】
実施例20
N-{(2S)-4,4-ジメチル-1-[(3S)-3-メチルピペラジン-1-イル]-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(100 mg) とN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、氷冷して(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピロリジン-3-カルボン酸(145 mg)、O-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(185 mg)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(85 μL)を加え、室温で7時間撹拌した。反応混合物を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え撹拌した。反応混合物に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製した。得られた化合物と酢酸エチル(2 mL)の混合物に塩化水素(4M 酢酸エチル溶液、200 μL)を加え撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加えて粉末化した。固体を濾取後、減圧下乾燥し、N-{(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド一塩酸塩(141 mg)を固体として得た。
【0147】
実施例24
N-{(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド(120 mg)とジクロロメタン(2.4 mL)の混合物に、室温でアセトン(55 μL)、および酢酸(15 μL)を加えて30分間撹拌した。氷冷下、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (210 mg)を加えて室温で終夜撹拌した。反応混合物にクロロホルム、および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて有機層を分離した。水層をクロロホルムで抽出して、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製した。得られた化合物と酢酸エチル(2 mL)の混合物に、氷冷下、塩化水素(4M 酢酸エチル溶液、200 μL)を加え撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化後、濾取、乾燥し、N-{(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-4-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-イソプロピルピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-4,4-ジメチル-1-オキソペンタン-2-イル}アセトアミド一塩酸塩(89 mg)を固体として得た。
【0148】
実施例28
(2S)-2-アミノ-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-3-(2-クロロフェニル)プロパン-1-オン(200 mg)とジクロロメタン(4 mL)の混合物に、酢酸(20 μL)とホルムアルデヒド溶液(37%水溶液、145 μL)を加えて撹拌した。室温でナトリウムトリアセトキシボロヒドリド (230 mg)を加えて23時間撹拌した。反応混合物にクロロホルム、および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて有機層を分離した。水層をクロロホルムで抽出して、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜90:10)で精製した。得られた化合物を酢酸エチル(3 mL)に溶解し、氷冷下、塩化水素(4M 酢酸エチル溶液、200 μL)を加えて10分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、固体を得た。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄後、乾燥し、(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-3-(2-クロロフェニル)-2-(ジメチルアミノ)プロパン-1-オン二塩酸塩(114 mg)を固体として得た。
【0149】
実施例29
(2S)-2-アミノ-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-4-メチルペンタン-1-オン 二塩酸塩(100 mg)とジクロロメタン(2 mL)の混合物に、アルゴン雰囲気下、氷冷してトリエチルアミン(90 μL)とメタンスルホニルクロリド(15 μL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物にクロロホルム、および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分液した。水層をクロロホルムで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:0〜80:20)で精製した。得られた化合物と酢酸エチル(2 mL)の混合物に、氷冷下、塩化水素(4M 酢酸エチル溶液、200 μL)を加え撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加えて粉末化した。固体を濾取後、減圧下乾燥し、N-{(2S)-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル}メタンスルホンアミド一塩酸塩(85 mg)を固体として得た。
【0150】
実施例30
{(1S)-2-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-1-シクロヘキシル-2-オキソエチル}カルバミン酸tert-ブチルエステル(39.9 g)とエタノール(400 mL)の混合物に、氷冷下、塩化水素(4M ジオキサン溶液、165 mL)を加えた。その後、室温で終夜撹拌した。減圧下溶媒を留去し、(2S)-2-アミノ-1-[(3S)-4-{[(3S,4R)-1-tert-ブチル-4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-メチルピペラジン-1-イル]-2-シクロヘキシルエタノン二塩酸塩(40.6 g)を固体として得た。
【0151】
上記製造例若しくは実施例の方法と同様にして、後記表に示す製造例及び実施例の化合物を製造した。
【0152】
【表5】
【0153】
【表6】
【0154】
【表7】
【0155】
【表8】
【0156】
【表9】
【0157】
【表10】
【0158】
【表11】
【0159】
【表12】
【0160】
【表13】
【0161】
【表14】
【0162】
【表15】
【0163】
【表16】
【0164】
【表17】
【0165】
【表18】
【0166】
【表19】
【0167】
【表20】
【0168】
【表21】
【0169】
【表22】
【0170】
【表23】
【0171】
【表24】
【0172】
【表25】
【0173】
【表26】
【0174】
【表27】
【0175】
【表28】
【0176】
【表29】
【0177】
【表30】
【0178】
【表31】
【0179】
【表32】
【0180】
【表33】
【0181】
【表34】
【0182】
【表35】
【0183】
【表36】
【0184】
【表37】
【0185】
【表38】
【0186】
【表39】
【0187】
【表40】
【0188】
【表41】
【0189】
【表42】
【0190】
【表43】
【0191】
【表44】
【0192】
【表45】
【0193】
【表46】
【0194】
【表47】