(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記提供部は、前記運動プログラム情報に加えて、当該運動プログラム情報による運動の効果を示す効果情報を、前記医療機関、前記運動施設、及び前記患者の少なくとも1箇所に提供する、
請求項2に記載の運動支援装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、糖尿病やメタボリックシンドローム等の患者が、当該患者の疾患の状況に応じた運動プログラムを用いて、スポーツクラブ、フィットネスクラブ、スポーツジム等の運動施設において運動を行う場合、対象患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを確実に防止することが、効果的な運動を実施する上で極めて重要である。
【0008】
これに対し、特許文献1〜特許文献3の各文献に開示されている技術では、対応する文献に記載の目的の達成には寄与することができるものの、例えば対象患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを、必ずしも確実に防止することができるとは限らなかった。
【0009】
本発明は、以上の事情を鑑みて成されたものであり、糖尿病やメタボリックシンドローム等の患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる運動支援装置、運動支援システム、運動支援方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の運動支援装置は、医療機関に通院している患者の疾患に応じ
、かつ、当該患者の属性に応じた強度とされた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を、前記医療機関から取得する取得部と、前記取得部によって取得された確認結果情報に基づいて、前記運動施設及び前記患者の少なくとも一方に対して、当該患者の前記運動プログラムによる運動の前記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信する処理を実行する実行部と、を備え、前記確認結果情報は、前記運動プログラムによる運動の実施をする者が、
担当医師が推奨した患者であることの
当該担当医師による確認結果、及び前記運動プログラムによる運動の強度を前記患者が勝手に変えていないことの
前記担当医師による確認結果の少なくとも一方を示す情報であるものである。
【0011】
請求項1に記載の運動支援装置によれば、患者の疾患に応じた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を医療機関から取得し、当該確認結果情報に基づいて、運動施設及び患者の少なくとも一方に対して、当該患者の上記運動プログラムによる運動の上記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信することで、患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
【0012】
請求項2に記載の運動支援装置は、請求項1に記載の運動支援装置であって、前記運動プログラムを示す運動プログラム情報を、前記医療機関、前記運動施設、及び前記患者の少なくとも1箇所に提供する提供部、を更に備えている。
【0013】
請求項2に記載の運動支援装置によれば、運動プログラム情報を、医療機関、運動施設、及び患者の少なくとも1箇所に提供することで、運動プログラム情報の提供先にとっての利便性を向上させることができる。
【0014】
請求項3に記載の運動支援装置は、請求項2に記載の運動支援装置であって、前記提供部は、前記運動プログラム情報に加えて、当該運動プログラム情報による運動の効果を示す効果情報を、前記医療機関、前記運動施設、及び前記患者の少なくとも1箇所に提供する。
【0015】
請求項3に記載の運動支援装置によれば、運動プログラム情報に加えて、当該運動プログラム情報による運動の効果を示す効果情報を、医療機関、運動施設、及び患者の少なくとも1箇所に提供することで、患者に対して運動プログラムに応じた運動を継続させるためのモチベーションを向上させることができる。
【0016】
請求項4に記載の運動支援装置は、請求項2又は請求項3に記載の運動支援装置であって、前記提供部による前記運動プログラム情報の提供先が前記運動施設である場合、当該運動施設に対して前記患者の利用に応じた課金の設定を行う設定部、を更に備えている。
【0017】
請求項4に記載の運動支援装置によれば、運動プログラム情報の提供先が運動施設である場合における、当該運動施設に対する患者の利用に応じた課金の設定を行うことで、運動プログラム情報の提供に対する対価を得ることができる。
【0018】
請求項5に記載の運動支援装置は、請求項4に記載の運動支援装置であって、前記課金の金額は、前記運動施設が前記患者から受領した施設利用に対する費用の少なくとも一部を含む。
【0019】
請求項5に記載の運動支援装置によれば、上記課金の金額を、運動施設が患者から受領した施設利用に対する費用の少なくとも一部を含むものとすることで、より合理的な課金を行うことができる。
【0020】
請求項6に記載の運動支援装置は、請求項2又は請求項3に記載の運動支援装置であって、前記提供部による前記運動プログラム情報の提供先が前記患者である場合、当該患者に対して前記運動プログラム情報の提供に対する対価の支払いを指示する指示部、を更に備えている。
【0021】
請求項6に記載の運動支援装置によれば、運動プログラム情報の提供先が患者である場合における、当該患者に対する運動プログラムの提供に対する対価の支払いを指示することで、クレジットカード等を新規に作成させる手間を省くことができる。
【0022】
請求項7に記載の運動支援装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の運動支援装置であって、前記取得部は、前記患者の前記運動プログラムに応じた運動の実施状況を示す実施状況情報を更に取得し、前記実行部は、前記取得部によって取得された実施状況情報を、前記医療機関の医療従事者が参照可能に記憶部に記憶する処理を更に実行する。
【0023】
請求項7に記載の運動支援装置によれば、患者の運動プログラムに応じた運動の実施状況を示す実施状況情報を、医療機関の医療従事者が参照可能に記憶部に記憶することで、医療従事者に対して、患者による運動の実施状況を容易に把握させることができる。
【0024】
請求項8に記載の運動支援装置は、請求項7に記載の運動支援装置であって、前記取得部は、前記実施状況情報を、前記患者が前記運動の最中に装着するウェアラブル端末から取得する。
【0025】
請求項8に記載の運動支援装置によれば、実施状況情報を患者が運動の最中に装着するウェアラブル端末から取得することで、より簡易に実施状況情報を取得することができる。
【0026】
請求項9に記載の運動支援装置は、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の運動支援装置であって、前記運動プログラムは、有酸素運動及びレジスタンス運動の組み合わせによるプログラムである。
【0027】
請求項9に記載の運動支援装置によれば、運動プログラムを、有酸素運動及びレジスタンス運動の組み合わせとすることで、より効果的な運動プログラムを提供することができる。
【0028】
請求項10に記載の運動支援装置は、請求項9に記載の運動支援装置であって、前記有酸素運動及びレジスタンス運動は、頻度、強度、持続時間、及び種類の少なくとも1つが規定されたものである。
【0029】
請求項10に記載の運動支援装置によれば、有酸素運動及びレジスタンス運動を、頻度、強度、持続時間、及び種類の少なくとも1つが規定されたものとすることで、より定量的に、有酸素運動及びレジスタンス運動を規定することができる。
【0030】
請求項11に記載の運動支援装置は、請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の運動支援装置であって、前記運動プログラムは、予め定められた手法で有用性が確認されたプログラムである。
【0031】
請求項11に記載の運動支援装置によれば、運動プログラムを、予め定められた手法で有用性が確認されたプログラムとすることで、患者に対して運動プログラムに応じた運動を継続させるためのモチベーションを向上させることができる。
【0032】
請求項12に記載の運動支援装置は、請求項11に記載の運動支援装置であって、前記予め定められた手法は、運動介入群とコントロール群の並行群間比較試験で有用性を検証する手法である。
【0033】
請求項12に記載の運動支援装置によれば、上記予め定められた手法を、運動介入群とコントロール群の並行群間比較試験で有用性を検証する手法とすることで、運動プログラム自体の科学的な有用性を検証することができる。
【0034】
請求項13に記載の運動支援装置は、請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の運動支援装置であって、前記疾患は、メタボリックシンドローム及び2型糖尿病の少なくとも一方である。
【0035】
請求項13に記載の運動支援装置によれば、疾患を、メタボリックシンドローム及び2型糖尿病の少なくとも一方とすることで、適用した疾患に関して、運動を実施することの可否が医療機関により確認されていない運動を患者が当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
請求項14に記載の運動支援装置は、請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の運動支援装置であって、前記取得部は、前記確認結果情報を、前記患者が前記運動施設に入会する前に前記医療機関から取得する。
請求項15に記載の運動支援装置は、請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の運動支援装置であって、前記実行部は、前記患者に対して、前記実施の許可又は不許可情報を送信する処理を実行する。
【0036】
請求項
16に記載の運動支援システムは、請求項1〜請求項
15の何れか1項に記載の運動支援装置と、前記医療機関に設けられ、前記確認結果情報を受け付ける受付部、及び前記確認結果情報を前記運動支援装置に送信する送信部を備えた情報受付装置と、前記運動施設に設けられ、前記運動支援装置における前記実行部による、前記運動プログラムによる運動の前記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信する処理に応じた処理を行う処理部を備えた情報処理装置と、を含む。
【0037】
請求項
16に記載の運動支援システムによれば、患者に対する当該患者の疾患に応じた運動プログラムによる運動の運動施設での実施に関する確認結果を示す確認結果情報を医療機関から取得し、当該確認結果情報に基づいて、運動施設及び患者の少なくとも一方に対して、当該患者の上記運動プログラムによる運動の上記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信することで、運動を実施することの可否が医療機関により確認されていない運動を患者が当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
【0038】
請求項17に記載の運動支援方法は、医療機関に通院している患者の疾患に応じ
、かつ、当該患者の属性に応じた強度とされた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を、前記医療機関から取得し、取得した確認結果情報に基づいて、前記運動施設及び前記患者の少なくとも一方に対して、当該患者の前記運動プログラムによる運動の前記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信する処理を実行する。
また、請求項17に記載の運動支援方法における前記確認結果情報は、前記運動プログラムによる運動の実施をする者が、
担当医師が推奨した患者であることの
当該担当医師による確認結果、及び前記運動プログラムによる運動の強度を前記患者が勝手に変えていないことの
前記担当医師による確認結果の少なくとも一方を示す情報である。
【0039】
請求項
17に記載の運動支援方法によれば、患者の疾患に応じた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を医療機関から取得し、当該確認結果情報に基づいて、運動施設及び患者の少なくとも一方に対して、当該患者の上記運動プログラムによる運動の上記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信することで、患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
【0040】
請求項18に記載のプログラムは、医療機関に通院している患者の疾患に応じ
、かつ、当該患者の属性に応じた強度とされた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を、前記医療機関から取得し、取得した確認結果情報に基づいて、前記運動施設及び前記患者の少なくとも一方に対して、当該患者の前記運動プログラムによる運動の前記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信する処理を実行する、処理をコンピュータに実行させる。
また、請求項18に記載のプログラムにおける前記確認結果情報は、前記運動プログラムによる運動の実施をする者が、
担当医師が推奨した患者であることの
当該担当医師による確認結果、及び前記運動プログラムによる運動の強度を前記患者が勝手に変えていないことの
前記担当医師による確認結果の少なくとも一方を示す情報である。
【0041】
請求項
18に記載のプログラムによれば、患者の疾患に応じた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を医療機関から取得し、当該確認結果情報に基づいて、運動施設及び患者の少なくとも一方に対して、当該患者の上記運動プログラムによる運動の上記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信することで、患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0042】
以上説明したように、本発明によれば、患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を、各々サーバコンピュータ等により構成された運動支援装置、情報受付装置及び情報処理装置と、各々患者が個別に用いる端末である複数の携帯端末と、各々患者が運動プログラムによる運動を実施する際に身に付ける複数のウェアラブル端末と、を含む運動支援システムに適用した場合について説明する。また、本実施形態では、患者が2型糖尿病の患者である場合に本発明を適用した場合の形態例について説明する。
【0045】
まず、
図1及び
図2を参照して、本実施形態に係る運動支援システム90の構成を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る運動支援システム90は、ネットワーク80に各々アクセス可能とされた、運動支援装置10と、情報受付装置20と、情報処理装置30と、を含む。なお、運動支援装置10、情報受付装置20及び情報処理装置30の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の汎用の情報処理装置が挙げられる。
【0046】
また、本実施形態に係る運動支援システム90は、複数の携帯端末40と、複数のウェアラブル端末50と、を含む。なお、携帯端末40の例としては、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)、ノートブック型パーソナルコンピュータ等の携帯型で、かつ、無線通信可能な端末が挙げられる。また、ウェアラブル端末50の例としては、リストバンド型端末、時計型端末、クリップ型端末、眼鏡型端末等の生体情報が検出可能な端末が挙げられる。
【0047】
本実施形態に係る運動支援装置10は、運動支援システム90の運営会社(本実施形態では、製薬会社。以下、単に「運営会社」ともいう。)が管理する装置である。運動支援装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置(R/W)16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16及び通信I/F部18はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
【0048】
記憶部13はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、登録確認プログラム13A及び運動状況登録プログラム13Bが記憶されている。登録確認プログラム13A及び運動状況登録プログラム13Bは、登録確認プログラム13A及び運動状況登録プログラム13Bが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの登録確認プログラム13A及び運動状況登録プログラム13Bの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶される。CPU11は、登録確認プログラム13A及び運動状況登録プログラム13Bを記憶部13から読み出してメモリ12に展開し、登録確認プログラム13A及び運動状況登録プログラム13Bが各々有するプロセスを順次実行する。
【0049】
また、記憶部13には、運動プログラムデータベース13C、患者情報データベース13D、スポーツクラブ情報データベース13E及び運動履歴情報データベース13Fが記憶される。運動プログラムデータベース13C、患者情報データベース13D、スポーツクラブ情報データベース13E及び運動履歴情報データベース13Fについては、詳細を後述する。
【0050】
一方、本実施形態に係る情報受付装置20は、上記運営会社と提携している医療機関(本実施形態では、病院。以下、単に「医療機関」ともいう。)が管理する装置である。情報受付装置20は、CPU21、一時記憶領域としてのメモリ22、不揮発性の記憶部23、キーボードとマウス等の入力部24、液晶ディスプレイ等の表示部25、媒体読み書き装置26及び通信I/F部28を備えている。CPU21、メモリ22、記憶部23、入力部24、表示部25、媒体読み書き装置26及び通信I/F部28はバスB2を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置26は、記録媒体27に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体27への情報の書き込みを行う。
【0051】
記憶部23はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部23には、医療機関確認プログラム23Aが記憶されている。医療機関確認プログラム23Aは、医療機関確認プログラム23Aが書き込まれた記録媒体27が媒体読み書き装置26にセットされ、媒体読み書き装置26が記録媒体27からの医療機関確認プログラム23Aの読み出しを行うことで、記憶部23へ記憶される。CPU21は、医療機関確認プログラム23Aを記憶部23から読み出してメモリ22に展開し、医療機関確認プログラム23Aが有するプロセスを順次実行する。
【0052】
一方、本実施形態に係る情報処理装置30は、上記運営会社と提携している運動施設(本実施形態では、スポーツクラブ。以下、単に「運動施設」ともいう。)が管理する装置である。情報処理装置30は、CPU31、一時記憶領域としてのメモリ32、不揮発性の記憶部33、キーボードとマウス等の入力部34、液晶ディスプレイ等の表示部35、媒体読み書き装置36、通信I/F部38及び通信I/F部39を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、媒体読み書き装置36、通信I/F部38及び通信I/F部39はバスB3を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置36は、記録媒体37に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体37への情報の書き込みを行う。
【0053】
記憶部33はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部33には、確認結果登録プログラム33A、入会プログラム33B及び運動実行プログラム33Cが記憶されている。確認結果登録プログラム33A、入会プログラム33B及び運動実行プログラム33Cは、確認結果登録プログラム33A、入会プログラム33B及び運動実行プログラム33Cが書き込まれた記録媒体37が媒体読み書き装置36にセットされ、媒体読み書き装置36が記録媒体37からの確認結果登録プログラム33A、入会プログラム33B及び運動実行プログラム33Cの読み出しを行うことで、記憶部33へ記憶される。CPU31は、確認結果登録プログラム33A、入会プログラム33B及び運動実行プログラム33Cを記憶部33から読み出してメモリ32に展開し、確認結果登録プログラム33A、入会プログラム33B及び運動実行プログラム33Cが各々有するプロセスを順次実行する。
【0054】
ところで、本実施形態に係る運動プログラムは、有酸素運動及びレジスタンス運動の組み合わせによるプログラムとされており、本実施形態に係る運動施設には、有酸素運動及びレジスタンス運動を実施する際に用いられる複数種類の運動器具が設けられている。例えば、有酸素運動を実施する際に用いられる運動器具としては、トレッドミル、バイク等が例示される。また、レジスタンス運動を実施する際に用いられる運動器具としては、チェストプレス、プルダウン、レッグプレス等が例示される。
【0055】
そして、本実施形態に係る、これらの運動器具(以下、「運動器具群」という。)60は、対応する運動器具による運動の実施状況を示す物理量(以下、「実施状況情報」という。)を計測して送信する機能を有している。このため、通信I/F部39には、運動器具群60が接続されており、情報処理装置30は、運動器具群60から実施状況情報を受信することができる。
【0056】
なお、本実施形態では、運動プログラムに含まれる有酸素運動及びレジスタンス運動が、強度、持続時間及び種類が規定されたものとされているが、これに限るものではない。例えば、上記有酸素運動及びレジスタンス運動が、頻度、強度、持続時間及び種類のうちの1つか、又は、強度、持続時間及び種類の組み合わせを除く複数種類の組み合わせが規定されたものとする形態としてもよい。
【0057】
また、本実施形態では、運動プログラムとして、予め定められた手法で有用性が確認されたプログラムを適用している。なお、本実施形態では、上記予め定められた手法として、運動介入群とコントロール群の並行群間比較試験で有用性を検証する手法を適用している。これにより、運動プログラム自体の科学的な有用性を検証することができる。
【0058】
一方、本実施形態に係る携帯端末40は、上記医療機関に通院しており、かつ、運動支援システム90が提供するサービス(以下、「提供サービス」という。)の利用対象となる複数の患者(本実施形態では、例えば2型糖尿病の患者。以下、単に「対象患者」ともいう。)が各々所持する端末である。携帯端末40は、CPU41、一時記憶領域としてのメモリ42、不揮発性の記憶部43、タッチパネル等の入力部44、液晶ディスプレイ等の表示部45及び無線通信部48を備えている。CPU41、メモリ42、記憶部43、入力部44、表示部45及び無線通信部48はバスB4を介して互いに接続されている。
【0059】
記憶部43は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部43には、登録依頼プログラム43Aが記憶されている。登録依頼プログラム43Aは、予め記憶部43にインストールされている。CPU41は、登録依頼プログラム43Aを記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、登録依頼プログラム43Aが有するプロセスを順次実行する。
【0060】
さらに、本実施形態に係るウェアラブル端末50は、上記対象患者が運動プログラムによる運動を実施する際に各々身に付けるものである。なお、図示は省略するが、本実施形態に係るウェアラブル端末50は、装着者(患者)の心拍数を含む生体情報を計測する機能、及び計測した生体情報を無線で当該装着者が所持する携帯端末40に送信する機能を有している。
【0061】
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る運動支援装置10、情報受付装置20、情報処理装置30及び携帯端末40の機能的な構成について説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る運動支援装置10は、取得部11A、実行部11B、提供部11C、設定部11D及び指示部11Eを含む。運動支援装置10のCPU11が登録確認プログラム13A及び運動状況登録プログラム13Bを実行することで、取得部11A、実行部11B、提供部11C、設定部11D及び指示部11Eとして機能する。
【0062】
本実施形態に係る取得部11Aは、上記医療機関に通院している患者の疾患に応じた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を、上記医療機関から取得する。なお、本実施形態では、上記医療機関による確認として、対応する患者の担当医師による次の2点の確認を適用している。
【0063】
確認1:提供サービスを利用した運動プログラムによる運動の実施をする者が推奨した患者であることの確認。
【0064】
確認2:診療上、提供サービスを勧めることができない患者ではないことの確認。
【0065】
なお、上記確認1は、何らかの手違いや、いたずらによる申し込みを回避することを目的としている。また、上記確認2は、提供サービスの利用による運動が、患者の病状の改善に寄与しない事態、又は患者に対して悪影響を及ぼす事態の発生を回避することを目的としている。
【0066】
但し、医療機関による確認は、この形態には限らず、例えば、予め提供した運動プログラムによる運動の強度を患者が勝手に変えていないことの確認等、他の確認を適用する形態としてもよい。また、上記確認を行う人は担当医師に限るものではなく、例えば、担当医師から指示された他の医師や看護師、理学療法士等といった、患者が受診する医療機関の関係者が上記確認を行う形態としてもよい。
【0067】
そして、実行部11Bは、取得部11Aによって取得された確認結果情報に基づいて、運動施設及び患者の双方に対して、当該患者の上記運動プログラムによる運動の上記運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信する処理を実行する。より具体的には、実行部11Bは、上記確認結果情報が、問題がないことを示す情報である場合は許可情報を、問題があることを示す情報である場合は不許可情報を、運動施設及び患者の双方に送信する。なお、許可情報又は不許可情報の送信先は、必ずしも運動施設及び患者の双方とする必要はなく、例えば、運動施設及び患者の何れか一方のみに送信する形態としてもよい。
【0068】
一方、提供部11Cは、上記運動プログラムを示す運動プログラム情報を、運動施設及び患者の双方に提供する。なお、運動プログラム情報の提供先は運動施設及び患者の2箇所には限定されない。運動プログラム情報の提供先としては、医療機関、運動施設及び患者の何れか1箇所か、又は、運動施設及び患者の2箇所の組み合わせを除く複数箇所の組み合わせとする形態としてもよい。なお、運動プログラム情報の提供先が医療機関、運動施設及び患者のうちの1箇所又は2箇所である場合は、運動プログラム情報の提供先から非提供先に当該運動プログラム情報を提供する形態としてもよい。
【0069】
また、提供部11Cは、運動プログラム情報に加えて、当該運動プログラム情報による運動の効果を示す効果情報を、運動施設及び患者の双方に提供する。なお、効果情報の提供先も運動施設及び患者の2箇所には限定されない。効果情報の提供先としても、医療機関、運動施設及び患者の何れか1箇所か、又は、運動施設及び患者の2箇所の組み合わせを除く複数箇所の組み合わせとする形態としてもよい。なお、効果情報の提供先が医療機関、運動施設及び患者のうちの1箇所又は2箇所である場合は、効果情報の提供先から非提供先に当該効果情報を提供する形態としてもよいことは運動プログラム情報の場合と同様である。
【0070】
また、設定部11Dは、提供部11Cによる運動プログラム情報の提供に対する対価として、運動施設に対して患者の利用に応じた課金の設定を行う。ここで、本実施形態では、上記課金の金額として、運動施設が患者から受領した施設利用に対する費用の少なくとも一部を含むものとしている。そして、指示部11Eは、患者に対して運動プログラム情報の提供に対する対価の支払いを指示する。但し、これらの形態に限らず、設定部11Dによる運動施設に対する課金の設定、及び指示部11Eによる患者に対する対価の支払いの指示の何れか一方を実行しない形態や、双方ともに実行しない形態としてもよい。
【0071】
一方、取得部11Aは、患者の運動プログラムに応じた運動の実施状況を示す、上述した実施状況情報を更に取得し、実行部11Bは、取得部11Aによって取得された実施状況情報を、医療機関の医療従事者が参照可能に記憶部13に記憶する処理を更に実行する。ここで、本実施形態に係る取得部11Aは、上記実施状況情報として、患者が運動の最中に装着するウェアラブル端末50から送信される、上述した生体情報を含めて取得する。なお、本実施形態では、ウェアラブル端末50によって計測された患者の心拍数を含む生体情報を、当該患者が所持する携帯端末40を介して情報処理装置30に送信する。そして、情報処理装置30は、運動器具群60から受信した実施状況情報に、対応する患者に関する生体情報を含めて運動支援装置10に送信する。
【0072】
一方、本実施形態に係る情報受付装置20は、受付部21A及び送信部21Bを含む。情報受付装置20のCPU21が医療機関確認プログラム23Aを実行することで、受付部21A及び送信部21Bとして機能する。
【0073】
本実施形態に係る受付部21Aは、上述した確認結果情報を受け付ける。そして、本実施形態に係る送信部21Bは、受付部21Aによって受け付けられた確認結果情報を運動支援装置10に送信する。
【0074】
また、本実施形態に係る情報処理装置30は、処理部31Aを含む。情報処理装置30のCPU31が確認結果登録プログラム33A、入会プログラム33B、及び運動実行プログラム33Cを実行することで、処理部31Aとして機能する。
【0075】
本実施形態に係る処理部31Aは、運動支援装置10における実行部11Bによる、患者の運動プログラムによる運動の運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信する処理に応じた処理等を行う。本実施形態に係る処理部31Aでは、当該処理として、後述する確認結果登録処理、入会処理及び運動実行処理の各処理を行っているが、この詳細については後述する。
【0076】
更に、本実施形態に係る携帯端末40は、処理部41Aを含む。携帯端末40のCPU41が登録依頼プログラム43Aを実行することで、処理部41Aとして機能する。
【0077】
本実施形態に係る処理部41Aは、後述する登録依頼処理や、上述した生体情報を情報処理装置30に送信する処理等を行う。
【0078】
次に、
図3を参照して、本実施形態に係る運動プログラムデータベース13Cについて説明する。
【0079】
図3に示すように、本実施形態に係る運動プログラムデータベース13Cは、患者属性別に、有酸素運動及びレジスタンス運動の各運動種の組み合わせからなる運動プログラム情報が記憶される。なお、
図3に示す例では、運動プログラム情報として、所定期間毎(
図3に示す例では、1〜2週(以下、「第1期間」という。)、3〜4週(以下、「第2期間」という。)、5〜12週(以下、「第3期間」という。)の3段階の期間)の規定種(本実施形態では、強度、持続時間、種類)が記憶される。
【0080】
図3に示す例では、例えば、20歳から29歳までの男性に対応する運動プログラム情報として、有酸素運動については、第1期間における強度としてA1〜A2%が適用され、持続時間としてC分が適用され、種類としてトレッドミル、又は、バイク等が適用される。なお、本実施形態では、有酸素運動における強度として、対象患者の心拍数が目標心拍数として予め定められた範囲内である時間の上記持続時間に対する割合を適用している。また、本実施形態では、レジスタンス運動における強度として、最大挙上重量(1回のみ挙上できる最大重量(負荷))の推測値に対する割合を適用している。但し、有酸素運動及びレジスタンス運動の各強度は、これらの形態に限るものでないことは言うまでもない。
【0081】
また、
図3に示すように、本実施形態に係る運動プログラムデータベース13Cには、各運動を行った場合の効果を示す、上述した効果情報も記憶される。
図3に示す例では、上記効果情報として、ヘモグロビンA1c(HbA1c)の低下率を適用しているが、これに限るものでないことも言うまでもない。なお、本実施形態に係る運動プログラムデータベース13Cに登録される運動プログラム情報は、有用性が確認されたものであることは上述した通りである。
【0082】
次に、
図4を参照して、本実施形態に係る患者情報データベース13Dについて説明する。
【0083】
図4に示すように、本実施形態に係る患者情報データベース13Dは、患者ID(IDentification)、患者名、住所、医療機関名、担当医師及びメールアドレスの各情報が記憶される。
【0084】
上記患者IDは、各対象患者を識別するために、各対象患者別に予め割り当てられた情報であり、上記患者名は、対応する対象患者の氏名を示す情報であり、上記住所は、対応する対象患者の住所を示す情報である。また、上記医療機関名は、対応する対象患者が通院する医療機関の名称を示す情報であり、上記担当医師は、対応する対象患者を担当する医師の氏名を示す情報であり、上記メールアドレスは、対応する担当医師の電子メールのアドレスを示す情報である。
【0085】
次に、
図5を参照して、本実施形態に係るスポーツクラブ情報データベース13Eについて説明する。
【0086】
図5に示すように、本実施形態に係るスポーツクラブ情報データベース13Eは、運動支援システム90が対応しているスポーツクラブ毎に、所在地、名称及び登録患者情報の各情報が記憶される。
【0087】
上記所在地は、対応するスポーツクラブの所在地を示す情報であり、上記名称は、対応するスポーツクラブの名称を示す情報であり、上記登録患者情報は、対応するスポーツクラブにおける提供サービスの利用が許可された対象患者の患者IDを示す情報である。
【0088】
次に、
図6を参照して、本実施形態に係る運動履歴情報データベース13Fについて説明する。
【0089】
図6に示すように、本実施形態に係る運動履歴情報データベース13Fは、患者ID、運動種、及び上記所定期間(本実施形態では、上述した第1期間、第2期間、第3期間の3段階の期間)毎の運動履歴の各情報が記憶される。
【0090】
上記患者IDは、患者情報データベース13Dの患者IDと同一の情報であり、上記運動種は、運動プログラムデータベース13Cの運動種と同一の情報である。また、上記運動履歴は、対応する対象患者に関する、上記所定期間毎の実際の運動の状況を示す情報であり、本実施形態では、当該情報として、上述した実施状況情報を適用している。
【0091】
次に、
図7〜
図19を参照して、本実施形態に係る運動支援システム90の作用を説明する。なお、以下では、錯綜を回避するため、運動プログラムデータベース13C及び患者情報データベース13Dの各データベースが予め構築されている場合について説明する。また、以下では、錯綜を回避するため、スポーツクラブ情報データベース13Eの所在地及び名称の各情報が予め登録されており、運動履歴情報データベース13Fの患者ID及び運動種の各情報が予め登録されている場合について説明する。
【0092】
まず、
図7〜
図10を参照して、本実施形態に係る携帯端末40の作用を説明する。何れかの携帯端末40のCPU41が登録依頼プログラム43Aを実行することによって、
図7に示す登録依頼処理が実行される。
図7に示す登録依頼処理は、例えば、運動支援システム90が対応している医療機関を受診している患者から、自身の携帯端末40の入力部44を介して登録依頼処理の実行指示が入力された場合に実行される。
【0093】
図7のステップ100で、処理部41Aは、予め定められた構成とされた登録画面を表示部45により表示する制御を行った後、ステップ102で、処理部41Aは、所定情報が入力されるまで待機する。
【0094】
図8には、本実施形態に係る登録画面の一例が示されている。
図8に示すように、本実施形態に係る登録画面では、患者自身に関する情報の入力を促すメッセージが表示される。また、本実施形態に係る登録画面では、患者自身の氏名、性別、年齢、担当医師の氏名及び自身が受信している医療機関の名称を入力するための入力領域が表示される。
【0095】
図8に示される登録画面が表示部45に表示されると、患者は、自身に関する各情報を対応する入力領域に入力部44を介して入力した後、入力部44を介して終了ボタン45Aを指定する。患者によって終了ボタン45Aが指定されると、ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。
【0096】
ステップ104で、処理部41Aは、登録画面において患者によって入力された各情報(以下、「登録情報」という。)を、運動支援装置10に無線通信部48を介して送信する。登録情報を受信すると、運動支援装置10は、後述するように、スポーツクラブ選択画面情報か、又は、不許可情報を、登録情報の送信元の携帯端末40に送信する。
【0097】
そこで、ステップ106で、処理部41Aは、運動支援装置10からスポーツクラブ選択画面情報を受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ108に移行する。ステップ108で、処理部41Aは、運動支援装置10から受信したスポーツクラブ選択画面情報が示すスポーツクラブ選択画面を表示部45により表示する制御を行った後、ステップ110で、処理部41Aは、所定情報が入力されるまで待機する。
【0098】
図9には、本実施形態に係るスポーツクラブ選択画面の一例が示されている。
図9に示すように、本実施形態に係るスポーツクラブ選択画面では、希望するスポーツクラブの選択を促すメッセージが表示される。また、本実施形態に係るスポーツクラブ選択画面では、運動支援システム90が対象としているスポーツクラブの名称、及び対応するスポーツクラブを選択する際に指定する指定領域が表示される。
【0099】
図9に示されるスポーツクラブ選択画面が表示部45に表示されると、患者は、入力部44を介して、利用を希望するスポーツクラブに対応する指定領域を指定した後、入力部44を介して終了ボタン45Aを指定する。患者によって終了ボタン45Aが指定されると、ステップ110が肯定判定となってステップ112に移行する。
【0100】
ステップ112で、処理部41Aは、スポーツクラブ選択画面において患者によって選択されたスポーツクラブを示す情報(以下、「選択スポーツクラブ情報」という。)を、運動支援装置10に無線通信部48を介して送信する。選択スポーツクラブ情報を受信すると、運動支援装置10は、後述するように、許可情報を選択スポーツクラブ情報の送信元の携帯端末40に送信した後、運動プログラム情報及び効果情報を当該携帯端末40に送信する。
【0101】
そこで、ステップ114で、処理部41Aは、運動支援装置10から許可情報を受信するまで待機し、ステップ116で、処理部41Aは、運動支援装置10から受信した許可情報を記憶部43に記憶する。ステップ118で、処理部41Aは、運動支援装置10から運動プログラム情報及び効果情報を受信するまで待機し、ステップ120で、処理部41Aは、運動支援装置10から受信した運動プログラム情報及び効果情報を記憶部43に記憶する。この運動プログラム情報及び効果情報の記憶により、患者は、当該運動プログラム情報及び効果情報により示される運動プログラム及び効果を随時参照することができる。
【0102】
ところで、本実施形態に係る運動支援装置10は、運動プログラム情報及び効果情報を携帯端末40に送信した後、上述したように、指示部11Eにより、患者に対して運動プログラム情報の提供に対する対価の支払いを指示する処理(以下、「対価支払い指示処理」という。)を実行する。そこで、ステップ122では、処理部41Aにより、当該対価支払い指示処理に応じて、運営会社に対して対価を支払うための処理を実行し、その後に本登録依頼処理を終了する。
【0103】
一方、ステップ106で否定判定となった場合はステップ124に移行し、処理部41Aは、運動支援装置10から不許可情報を受信したか否かを判定して、否定判定となった場合はステップ106に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ126に移行する。
【0104】
ステップ126で、処理部41Aは、運動支援装置10から受信した不許可情報を記憶部43に記憶し、ステップ128で、処理部41Aは、予め定められた構成とされた不許可画面を表示部45により表示する制御を行った後、ステップ130で、処理部41Aは、所定情報が入力されるまで待機する。
【0105】
図10には、本実施形態に係る不許可画面の一例が示されている。
図10に示すように、本実施形態に係る不許可画面では、提供サービスの利用が許可されなかった旨が、その理由と共に表示される。
図10に示される不許可画面が表示部45に表示されると、患者は、提供サービスが利用できない旨を把握した後、入力部44を介して終了ボタン45Aを指定する。患者によって終了ボタン45Aが指定されると、ステップ130が肯定判定となって本登録依頼処理を終了する。
【0106】
次に、
図11を参照して、本実施形態に係る運動支援装置10の作用を説明する。運動支援装置10のCPU11が登録確認プログラム13Aを実行することによって、
図11に示す登録確認処理が実行される。
図11に示す登録確認処理は、何れかの患者が所持する携帯端末40から上述した登録情報を受信した場合に実行される。
【0107】
図11のステップ200で、取得部11Aは、携帯端末40から受信した登録情報から、当該登録情報を送信した患者の氏名、性別、及び年齢の各情報(以下、「患者情報」という。)を抽出する。ステップ202で、取得部11Aは、受信した登録情報に含まれる担当医師名に対応する担当医師のメールアドレスを患者情報データベース13Dから読み出し、読み出したメールアドレスに対して、抽出した患者情報を電子メールによって送信する。この電子メールの送信により、患者によって入力された担当医師名が示す担当医師が用いる情報受付装置20は、患者に対応する患者情報を受信する。患者情報を受信すると、情報受付装置20は、後述するように、確認結果情報を運動支援装置10に送信する。
【0108】
そこで、ステップ204で、取得部11Aは、情報受付装置20から確認結果情報が受信されるまで待機する。ステップ206で、実行部11Bは、情報受付装置20から受信した確認結果情報が問題ないことを示す情報(本実施形態では、「許可」を示す情報)であるか否かを判定し、否定判定となった場合(本実施形態では、確認結果情報が「不許可」を示す情報であった場合)はステップ208に移行する。
【0109】
ステップ208で、実行部11Bは、上述した不許可情報を登録情報の送信元の携帯端末40、及び運動支援システム90が対象としている全てのスポーツクラブに通信I/F部18を介して送信した後、本登録確認処理を終了する。ここで、実行部11Bは、不許可情報を上記全てのスポーツクラブに送信する際には、患者情報における患者の氏名を示す情報も送信する。
【0110】
一方、ステップ206で肯定判定となった場合、すなわち、情報受付装置20から受信した確認結果情報が問題ないことを示す情報である場合はステップ210に移行し、実行部11Bは、対応する患者の近隣のスポーツクラブの名称を示す情報を以下に示すように読み出す。
【0111】
すなわち、まず、実行部11Bは、受信した患者情報における患者の氏名に対応する住所を示す情報を患者情報データベース13Dから読み出す。そして、実行部11Bは、読み出した住所の近隣が所在地とされているスポーツクラブ(本実施形態では、所在地における市名が同一のスポーツクラブ)の名称をスポーツクラブ情報データベース13Eから読み出す。
【0112】
ステップ212で、実行部11Bは、ステップ210の処理によって読み出したスポーツクラブの名称を用いて、上述したスポーツクラブ選択画面情報を構成する。ステップ214で、実行部11Bは、構成したスポーツクラブ選択画面情報を登録情報の送信元の携帯端末40に通信I/F部18を介して送信する。
【0113】
スポーツクラブ選択画面情報を受信すると、登録情報の送信元の携帯端末40では、上述したように、スポーツクラブ選択画面において表示されたスポーツクラブのうち、対応する患者が選択したスポーツクラブを示す選択スポーツクラブ情報が送信される。そこで、ステップ216で、実行部11Bは、当該患者の携帯端末40から選択スポーツクラブ情報が受信されるまで待機する。
【0114】
ステップ218で、実行部11Bは、受信した患者情報における患者の氏名に対応する患者IDを患者情報データベース13Dから読み出す。そして、実行部11Bは、読み出した患者IDを、選択スポーツクラブ情報が示すスポーツクラブに対応する登録患者情報としてスポーツクラブ情報データベース13Eに登録する。
【0115】
ステップ220で、実行部11Bは、上述した許可情報を登録情報の送信元の携帯端末40、及び選択スポーツクラブ情報が示すスポーツクラブ(以下、「該当スポーツクラブ」という。)に通信I/F部18を介して送信する。ここで、実行部11Bは、許可情報を該当スポーツクラブに送信する際には、患者情報における患者の氏名を示す情報も送信する。ステップ222で、提供部11Cは、患者情報における患者の性別及び年齢に対応する運動プログラム情報及び効果情報を運動プログラムデータベース13Cから読み出す。
【0116】
ステップ224で、提供部11Cは、読み出した運動プログラム情報及び効果情報を、登録情報の送信元の携帯端末40、及び該当スポーツクラブに通信I/F部18を介して送信する。
【0117】
ステップ226で、指示部11Eは、上述した対価支払い指示処理を実行する。ステップ228で、設定部11Dは、該当スポーツクラブに対し、運動プログラム情報の提供に対する対価として、患者の該当スポーツクラブに対する利用に応じた課金の設定を行う課金設定処理を行い、その後に本登録確認処理を終了する。なお、上述したように、本実施形態では、上記課金の金額として、運動施設が患者から受領した施設利用に対する費用の少なくとも一部を含むものとしているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0118】
次に、
図12及び
図13を参照して、本実施形態に係る情報受付装置20の作用を説明する。情報受付装置20のCPU21が医療機関確認プログラム23Aを実行することによって、
図12に示す医療機関確認処理が実行される。
図12に示す医療機関確認処理は、運動支援装置10から上述した患者情報を受信した場合に実行される。
【0119】
図12のステップ300で、受付部21Aは、受信した患者情報を用いて、予め定められた構成とされた確認画面を示す確認画面情報を構成し、当該確認画面を表示部25により表示する制御を行った後、ステップ302で、受付部21Aは、所定情報が入力されるまで待機する。
【0120】
図13には、本実施形態に係る確認画面の一例が示されている。
図13に示すように、本実施形態に係る確認画面では、患者のスポーツクラブへの登録を許可するか否かの確認を促すメッセージが表示されると共に、患者の患者情報(本実施形態では、氏名、性別、年齢)が表示される。また、本実施形態に係る確認画面では、患者のスポーツクラブへの登録を許可するか否かを入力するための入力領域が表示される。
【0121】
図13に示される確認画面が表示部25に表示されると、対応する患者の担当医師は、入力部24を介して、上記入力領域に「許可」又は「不許可」を示す情報を入力した後、入力部24を介して終了ボタン25Aを指定する。担当医師によって終了ボタン25Aが指定されると、ステップ302が肯定判定となってステップ304に移行する。
【0122】
ステップ304で、送信部21Bは、確認画面上で担当医師によって入力された「許可」又は「不許可」を示す情報を用いて上述した確認結果情報を作成し、ステップ306で、送信部21Bは、作成した確認結果情報を運動支援装置10に送信し、その後に本医療機関確認処理を終了する。
【0123】
次に、
図14〜
図18を参照して、本実施形態に係る情報処理装置30の作用を説明する。まず、
図14を参照して、確認結果登録処理を実行する場合の情報処理装置30の作用を説明する。情報処理装置30のCPU31が確認結果登録プログラム33Aを実行することによって、
図14に示す確認結果登録処理が実行される。
図14に示す確認結果登録処理は、運動支援装置10から上述した許可情報又は不許可情報を受信した場合に実行される。
【0124】
図14のステップ400で、処理部31Aは、受信した情報が許可情報であったか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ402に移行して、処理部31Aは、受信した許可情報、及び当該許可情報と共に受信した患者の氏名を示す情報(以下、「氏名情報」という。)を対応付けて記憶部33に記憶する。
【0125】
運動支援装置10は、上述したように、許可情報を該当スポーツクラブの情報処理装置30に送信した後、運動プログラム情報及び効果情報を当該情報処理装置30に送信する。
【0126】
そこで、ステップ404で、処理部31Aは、運動支援装置10から運動プログラム情報及び効果情報を受信するまで待機し、ステップ406で、処理部31Aは、受信した運動プログラム情報及び効果情報を、直前のステップ402の処理で記憶部33に記憶した許可情報及び氏名情報に対応付けて記憶部33に記憶する。
【0127】
ステップ408で、処理部31Aは、上述した運動支援装置10による課金設定処理に応じて、運営会社に対して対価を支払うための処理を実行し、その後に本確認結果登録処理を終了する。
【0128】
一方、ステップ400において否定判定となった場合、すなわち、受信した情報が不許可情報であった場合はステップ410に移行し、処理部31Aは、受信した不許可情報、及び当該不許可情報と共に受信した氏名情報を記憶部33に対応付けて記憶し、その後に本確認結果登録処理を終了する。
【0129】
次に、
図15を参照して、入会処理を実行する場合の情報処理装置30の作用を説明する。情報処理装置30のCPU31が入会プログラム33Bを実行することによって、
図15に示す入会処理が実行される。
図15に示す入会処理は、提供サービスの利用が申し込まれたことに応じて、該当スポーツクラブの担当者から入力部34を介して入会処理の実行指示が入力された場合に実行される。なお、提供サービスの利用の申し込みを受け付ける際に、該当スポーツクラブの担当者(以下、単に「担当者」という。)は、申込者に対して自身の氏名を所定の書面に記載させる。
【0130】
図15のステップ500で、処理部31Aは、申込者が上記書面に記載した氏名の上記担当者による入力部34を介した入力を受け付ける。ステップ502で、処理部31Aは、受け付けた申込者の氏名を示す氏名情報が許可情報と対応付けられて記憶部33に記憶されているか否かを判定することにより、申込者が担当医師によって許可された許可者であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ504に移行する。
【0131】
ステップ504で、処理部31Aは、申込者の氏名を示す氏名情報に対応付けられて記憶されている運動プログラム情報及び効果情報を記憶部33から読み出し、ステップ506で、処理部31Aは、読み出した運動プログラム情報及び効果情報を用いて、予め定められた構成とされた運動プログラム表示画面を表示部35により表示する制御を行った後、ステップ508で、処理部31Aは、所定情報が入力されるまで待機する。
【0132】
図16には、本実施形態に係る運動プログラム表示画面の一例が示されている。
図16に示すように、本実施形態に係る運動プログラム表示画面では、申込者(対象患者)に適した運動プログラム情報が示す運動プログラム、及び効果情報が示す当該運動プログラムによる効果が表示される。
【0133】
図16に示される運動プログラム表示画面が表示部35に表示されると、担当者は、申込者用の運動プログラム及びその効果を確認した後、入力部34を介して終了ボタン35Aを指定する。担当者によって終了ボタン35Aが指定されると、ステップ508が肯定判定となって本入会処理を終了する。なお、表示部35に運動プログラム表示画面が表示されると、担当者は、申込者の入会手続きを行う。
【0134】
一方、ステップ502において否定判定となった場合はステップ510に移行し、処理部31Aは、申込者による入会を禁止するものとして予め定められた処理(以下、「入会禁止処理」という。)を実行し、その後に本入会処理を終了する。なお、本実施形態では、上記入会禁止処理として、一例として
図17に示す提供サービスへの入会を禁止する旨を示す入会禁止指示画面を表示部35によって表示する処理を適用しているが、これに限るものではない。
【0135】
次に、
図18を参照して、運動実行処理を実行する場合の情報処理装置30の作用を説明する。情報処理装置30のCPU31が運動実行プログラム33Cを実行することによって、
図18に示す運動実行処理が実行される。
図18に示す運動実行処理は、提供サービスへの入会が許可された申込者(以下、「許可者」という。)が、入会したスポーツクラブにおいて運動を実行する場合において、当該スポーツクラブの担当者から入力部34を介して運動実行処理の実行指示が入力された場合に実行される。なお、許可者は、自身が所持するウェアラブル端末50を装着して稼働状態にすると共に、自身が所持する携帯端末40も稼働状態とする。これにより、情報処理装置30は、許可者の心拍数を含む生体情報の携帯端末40からの受信を連続的に行うことができる。また、錯綜を回避するために、ここでは、対応するスポーツクラブに設けられている運動器具群60からの実施状況情報の送信が常時行われている場合について説明する。
【0136】
図18のステップ600で、処理部31Aは、許可者に対応する運動プログラム情報を記憶部33から読み出す。ステップ602で、処理部31Aは、読み出した運動プログラム情報が示す運動プログラムで使用する運動器具群60からの実施状況情報の受信、及び受信した実施状況情報の記憶部33への記憶を開始する。ステップ604で、処理部31Aは、許可者が所持する携帯端末40からの生体情報の受信、及び受信した生体情報の記憶部33への記憶を開始する。
【0137】
ステップ606で、処理部31Aは、所定時間(本実施形態では、10秒)が経過するまで待機し、ステップ608で、処理部31Aは、その時点から遡って上記所定時間前から、この時点までに記憶した実施状況情報及び生体情報を記憶部33から読み出す。
【0138】
ステップ610で、処理部31Aは、読み出した実施状況情報に、読み出した生体情報を含めて、許可者の患者IDを示す情報と共に運動支援装置10に送信する。ステップ612で、処理部31Aは、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ606に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ614に移行する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、許可者が装着しているウェアラブル端末50の稼働状態を停止させたタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、担当者によって実施状況情報の運動支援装置10への送信を停止させる旨の指示入力が入力部34を介して行われたタイミング等を上記終了タイミングとする形態としてもよい。
【0139】
ステップ614で、処理部31Aは、ステップ602及びステップ604の処理によって開始した実施状況情報及び生体情報の受信及び記憶部33への記憶を停止させ、その後に本運動実行処理を終了する。
【0140】
次に、
図19を参照して、本実施形態に係る運動状況登録処理を実行する場合の運動支援装置10の作用を説明する。運動支援装置10のCPU11が運動状況登録プログラム13Bを実行することによって、
図19に示す運動状況登録処理が実行される。
図19に示す運動状況登録処理は、何れかのスポーツクラブから実施状況情報を受信した場合に実行される。
【0141】
図19のステップ700で、実行部11Bは、受信した実施状況情報を、当該実施状況情報と共に受信した患者IDに対応する運動履歴として、運動履歴情報データベース13Fに記憶し、ステップ702で、実行部11Bは、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ700に戻る一方、肯定判定となった場合には本運動状況登録処理を終了する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、スポーツクラブからの実施状況情報の受信が上記所定時間を超えて受信されなかったタイミングを適用しているが、これに限らない。例えば、受信した患者IDに対応する許可者に提供した運動プログラム情報を参照し、当該運動プログラム情報によって示される、対応する1日分の運動の量だけ実施状況情報の記憶部33への記憶が終了したタイミング等を上記終了タイミングとする形態としてもよい。
【0142】
以上説明したように、本実施形態によれば、医療機関に通院している患者の疾患に応じた運動プログラムによる運動が実施される運動施設における、当該患者の当該運動の実施に関する確認結果を示す確認結果情報を医療機関から取得する取得部11Aと、取得部11Aによって取得された確認結果情報に基づいて、運動施設及び患者の双方に対して、当該患者の運動プログラムによる運動の運動施設での実施の許可又は不許可情報を送信する処理を実行する実行部11Bと、を備えている。従って、患者が運動施設で運動を実施することの可否について医療機関により確認されていない運動を当該運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
【0143】
また、本実施形態によれば、運動プログラムを示す運動プログラム情報を、運動施設及び患者の双方に提供している。従って、運動プログラム情報の提供先にとっての利便性を向上させることができる。
【0144】
また、本実施形態によれば、運動プログラム情報に加えて、当該運動プログラム情報による運動の効果を示す効果情報を、運動施設及び患者の双方に提供している。従って、患者に対して運動プログラムに応じた運動を継続させるためのモチベーションを向上させることができる。
【0145】
また、本実施形態によれば、運動施設に対して患者の利用に応じた課金の設定を行っている。従って、運動プログラム情報の提供に対する対価を得ることができる。
【0146】
また、本実施形態によれば、上記課金の金額を、運動施設が患者から受領した施設利用に対する費用の少なくとも一部を含むものとしている。従って、より合理的な課金を行うことができる。
【0147】
また、本実施形態によれば、患者に対して運動プログラム情報の提供に対する対価の支払いを指示している。従って、クレジットカード等を新規に作成させる手間を省くことができる。
【0148】
また、本実施形態によれば、患者の運動プログラムに応じた運動の実施状況を示す実施状況情報を取得し、取得した実施状況情報を、医療機関の医療従事者が参照可能に記憶部に記憶する処理を更に実行している。従って、医療従事者に対して、患者による運動の実施状況を容易に把握させることができる。
【0149】
また、本実施形態によれば、実施状況情報を、患者が上記運動の最中に装着するウェアラブル端末からも取得している。従って、より簡易に実施状況情報を取得することができる。
【0150】
また、本実施形態によれば、運動プログラムを、有酸素運動及びレジスタンス運動の組み合わせによるプログラムとしている。従って、より効果的な運動プログラムを提供することができる。
【0151】
また、本実施形態によれば、上記有酸素運動及びレジスタンス運動として、強度、持続時間、及び種類が規定されたものとしている。従って、より簡易、かつ、定量的に、有酸素運動及びレジスタンス運動を規定することができる。
【0152】
また、本実施形態によれば、運動プログラムを、予め定められた手法で有用性が確認されたプログラムとしている。従って、患者に対して運動プログラムに応じた運動を継続させるためのモチベーションを向上させることができる。
【0153】
また、本実施形態によれば、上記予め定められた手法を、運動介入群とコントロール群の並行群間比較試験で有用性を検証する手法としている。従って、運動プログラム自体の科学的な有用性を検証することができる。
【0154】
更に、本実施形態によれば、上記疾患を、2型糖尿病としている。従って、2型糖尿病の疾患に対して、運動を実施することの可否が医療機関により確認されていない運動を患者が運動施設で行うことを、確実に防止することができる。
【0155】
なお、上記実施形態では、患者の患者情報を電子メールによって担当医師が用いる情報受付装置20に送信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、専用回線を介して上記患者情報を上記情報受付装置20に送信する形態としてもよい。
【0156】
また、上記実施形態では、運動プログラムを、患者の性別及び年齢毎に、有用性が確認されたものとして予め用意しておく場合について説明したが、これに限定されない。例えば、一例として
図20に示す、患者にとって好適な運動プログラム情報を作成するための機械学習モデルである運動プログラム作成モデルを予め作成しておき、当該運動プログラム作成モデルを用いて、患者毎に運動プログラム情報を作成する形態としてもよい。
【0157】
なお、
図20に示す運動プログラム作成モデルは、入力層、複数の中間層、及び出力層を含むニューラルネットワークとされている。運動プログラム作成モデルの入力層には、上記実施形態に係る患者情報の一部である対象患者の性別及び年齢が入力される。運動プログラム作成モデルの出力層は、入力された情報に対応する患者に好適な運動プログラム情報を出力する。運動プログラム作成モデルは、過去に得られた、患者の性別及び年齢と、当該患者において運動の継続性が高く、かつ、疾患を改善させる効果が高かった運動プログラム情報との複数の組み合わせを教師データとして学習させることによって予め得られている。
【0158】
また、上記実施形態では、患者が2型糖尿病の患者である場合に本発明を適用した場合の形態例について説明したが、これに限定されない。例えば、患者がメタボリックシンドロームの患者である場合等、運動プログラムによる運動の実施によって症状が改善する可能性のある他の疾患の患者にも本発明は適用することができる。
【0159】
また、上記実施形態では、医療機関における確認を、患者が運動施設に入会する前に行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、患者が運動施設に入会した後で、かつ、当該運動施設において、提供された運動プログラムによる運動を実施している期間内に、運動履歴情報データベース13Fに登録された実施状況情報等を参考として、医療機関において確認を行う形態としてもよい。
【0160】
また、上記実施形態では、運動履歴情報データベース13Fに対して、実際の運動の状況を示す情報である実施状況情報を記憶する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、上記実施状況情報に加えて、対応するスポーツクラブへの入退館の記録を示す入退館記録情報を運動履歴情報データベース13Fに記憶する形態としてもよい。
【0161】
また、上記実施形態では、携帯端末40の作用として登録依頼処理(
図7参照。)の実行時における作用のみについて説明したが、これに限定されない。例えば、携帯端末40には、入会した運動施設からの退会の依頼、2次元コードやバーコード等を読み込むことによる運動施設に対する入退館に関する情報の取得、運動の実施結果の入力の受け付け等の役割を担わせる形態としてもよい。
【0162】
また、上記実施形態では、登録確認処理(
図11参照。)において、不許可情報を、対応する患者及びスポーツクラブの双方に送信する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、不許可情報をスポーツクラブへは送信せず、対応する患者のみに送信する形態としてもよい。
【0163】
また、上記実施形態において、例えば、取得部11A、実行部11B、提供部11C、設定部11D、及び指示部11Eの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0164】
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0165】
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0166】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。