(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6908162
(24)【登録日】2021年7月5日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20210708BHJP
【FI】
G06Q10/02
【請求項の数】13
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-90756(P2020-90756)
(22)【出願日】2020年5月25日
(62)【分割の表示】特願2017-241804(P2017-241804)の分割
【原出願日】2017年12月18日
(65)【公開番号】特開2020-144929(P2020-144929A)
(43)【公開日】2020年9月10日
【審査請求日】2020年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】千葉 牧人
【審査官】
田中 秀樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−141376(JP,A)
【文献】
特開2002−109340(JP,A)
【文献】
特開2003−256701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶する記憶部と、
前記ユーザのユーザ端末、及び、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを提供するサーバと通信可能な通信部と、
前記ユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、前記在庫情報に基づいて当該予約枠の在庫の有無を判断し、当該予約枠の在庫が無い場合に、前記第2の予約サイトを介して前記サーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信し、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約し、
複数の前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該複数の第2の予約サイトのうち、前記予約枠の予約のために当該第2の予約サイトへのログインが不要なサイトに関する情報を前記ユーザ端末へ優先的に送信する
制御部と、
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記ユーザ端末から前記第1の予約サイト上の予約枠の検索要求を受信して検索結果を送信するまでの間に、前記サーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記第1の予約サイトにおける前記予約枠の在庫が無いことを示す情報と、前記第2の予約サイトに前記予約枠の在庫が有ることを示す情報とを前記ユーザ端末へ同時に送信する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記第2の予約サイトにおいて前記ユーザに代わって前記予約枠を予約した旨を示す情報を当該ユーザの前記ユーザ端末へ送信する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記通信部は、前記サービス提供者が有する施設端末と通信可能であり、
前記制御部は、前記第2の予約サイトにおいて前記ユーザに代わって前記予約枠を予約した旨を示す情報及び当該ユーザに関する情報を、予約先の前記サービス提供者の施設端末へ送信する
情報処理装置。
【請求項6】
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶する記憶部と、
前記ユーザのユーザ端末、及び、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを提供するサーバと通信可能な通信部と、
前記ユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、前記在庫情報に基づいて当該予約枠の在庫の有無を判断し、当該予約枠の在庫が無い場合に、前記第2の予約サイトを介して前記サーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信し、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約する、
制御部と、を具備し、
前記記憶部は、前記ユーザ情報として、前記第2の予約サイトにユーザ登録したユーザが当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶し、
前記制御部は、前記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、前記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、前記記憶された識別情報を用いて前記第2の予約サイトへログインして前記予約枠を予約する
情報処理装置。
【請求項7】
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶する記憶部と、
前記ユーザのユーザ端末、及び、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを提供するサーバと通信可能な通信部と、
前記ユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、前記在庫情報に基づいて当該予約枠の在庫の有無を判断し、当該予約枠の在庫が無い場合に、前記第2の予約サイトを介して前記サーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信し、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約する、
制御部と、を具備する情報処理装置であって、
前記記憶部は、前記第2の予約サイトにユーザ登録した当該情報処理装置が当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶し、
前記制御部は、前記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、前記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、前記記憶された識別情報を用いて前記第2の予約サイトへログインして前記予約枠を予約する
情報処理装置。
【請求項8】
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶し、
前記ユーザのユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、
前記在庫情報に基づいて前記予約枠の在庫の有無を判断し、
前記予約枠の在庫が無い場合に、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信し、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約し、
複数の前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該複数の第2の予約サイトのうち、前記予約枠の予約のために当該第2の予約サイトへのログインが不要なサイトに関する情報を前記ユーザ端末へ優先的に送信する
情報処理方法。
【請求項9】
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶し、
前記ユーザのユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、
前記在庫情報に基づいて前記予約枠の在庫の有無を判断し、
前記予約枠の在庫が無い場合に、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信し、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約し、
前記ユーザ情報として、前記第2の予約サイトにユーザ登録したユーザが当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶し、
前記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、前記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、前記記憶された識別情報を用いて前記第2の予約サイトへログインして前記予約枠を予約する
情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置による情報処理方法であって、
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶し、
前記ユーザのユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、
前記在庫情報に基づいて前記予約枠の在庫の有無を判断し、
前記予約枠の在庫が無い場合に、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信し、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信し、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約し、
前記第2の予約サイトにユーザ登録した当該情報処理装置が当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶し、
前記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、前記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、前記記憶された識別情報を用いて前記第2の予約サイトへログインして前記予約枠を予約する
情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置に、
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶するステップと、
前記ユーザのユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信するステップと、
前記在庫情報に基づいて当該前記予約枠の在庫の有無を判断するステップと、
前記予約枠の在庫が無い場合に、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信するステップと、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約するステップと、
複数の前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該複数の第2の予約サイトのうち、前記予約枠の予約のために当該第2の予約サイトへのログインが不要なサイトに関する情報を前記ユーザ端末へ優先的に送信するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項12】
情報処理装置に、
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶するステップと、
前記ユーザのユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信するステップと、
前記在庫情報に基づいて当該前記予約枠の在庫の有無を判断するステップと、
前記予約枠の在庫が無い場合に、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信するステップと、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約するステップと、
前記ユーザ情報として、前記第2の予約サイトにユーザ登録したユーザが当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶するステップと、
前記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、前記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、前記記憶された識別情報を用いて前記第2の予約サイトへログインして前記予約枠を予約するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項13】
情報処理装置に、
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、前記第1の予約サイトに割り当てられた前記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶するステップと、
前記ユーザのユーザ端末から前記第1の予約サイトを介して前記サービス提供者の前記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信するステップと、
前記在庫情報に基づいて当該前記予約枠の在庫の有無を判断するステップと、
前記予約枠の在庫が無い場合に、前記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから前記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信するステップと、
前記第2の予約サイトにおいて前記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、
前記ユーザ端末から前記第2の予約サイトを介した前記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約するステップと、
前記第2の予約サイトにユーザ登録した当該情報処理装置が当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶するステップと、
前記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、前記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、前記記憶された識別情報を用いて前記第2の予約サイトへログインして前記予約枠を予約するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店や宿泊施設等のサービス提供者に対するユーザからの利用予約要求を受付可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、サービスの予約システムにおいて、複数の予約サーバ間で予約枠(日時毎の席や部屋等の利用権)の在庫を相互に紹介する技術が存在する。例えば下記特許文献1には、旅館等の客室予約システムにおいて、ある予約サイトに割り当てられた客室の在庫が無い場合に、他の予約サイトに割り当てられた客室の在庫を問合せ、在庫があれば当該他の予約サイトをユーザに紹介し、予約の仲介をすることにより客室の稼働率向上させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−109340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、最近の予約サイトにおいては、ユーザは、予約のために予約サイト毎に個人情報を登録する必要があるところ、上記特許文献1の技術では、他の予約サイトの紹介を受けたユーザは、当該他の予約サイトを介した予約を望む場合には、他の予約サイトに新たに個人情報を登録する手間が生じることになる。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、予約サイトにユーザが希望する予約枠の在庫が存在しない場合に、在庫が存在する他の予約サイトを介した予約を、ユーザに新たに個人情報を登録させることなく実行することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、記憶部と通信部と制御部を有する。上記記憶部は、サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、上記第1の予約サイトに割り当てられた上記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶する。上記通信部は、上記ユーザのユーザ端末、及び、上記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを提供するサーバと通信可能である。上記制御部は、上記ユーザ端末から上記第1の予約サイトを介して上記サービス提供者の上記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、上記在庫情報に基づいて上記予約枠の在庫の有無を判断し、当該予約枠の在庫が無い場合に、上記第2の予約サイトを介して上記サーバから上記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信する。また制御部は、上記第2の予約サイトにおいて上記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を上記ユーザ端末へ送信する。さらに制御部は、上記ユーザ端末から上記第2の予約サイトを介した上記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約する。
【0007】
この構成により情報処理装置は、予約サイトにユーザが希望する予約枠の在庫が存在しない場合に、在庫が存在する他の予約サイトを介した予約を、ユーザに新たに個人情報を登録させることなく実行することができる。ここで「予約枠」とは、例えば、飲食店、宿泊施設、交通機関(鉄道・航空機・船舶・バス等)、美容院、スポーツ施設、施術店等のサービス提供者が有する、部屋や席等の日時毎の予約枠を意味する。具体的には、飲食店におけるある特定の日の予約枠は、当該飲食店から第1の予約サイト及び第2の予約サイトに対して、18時〜20時、20時〜22時といった時間帯毎に所定数だけ割り当てられており、割り当て数はサイト毎に異なり得る。また、上記「予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求」には、特定の飲食店に対する情報の送信要求のみならず、自ユーザが所望する条件の飲食店の検索要求も含まれる。
【0008】
上記制御部は、上記ユーザ端末から上記第1の予約サイト上の予約枠の検索要求を受信して検索結果を送信するまでの間に、上記サーバから上記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信してもよい。
【0009】
これにより情報処理装置は、第1の予約サイト上にユーザの所望する予約枠の在庫が無い場合でも、即座に第2の予約サイト上における当該予約枠の在庫の有無を把握することができる。
【0010】
上記制御部は、上記第1の予約サイトにおける上記予約枠の在庫が無いことを示す情報と、上記第2の予約サイトに上記予約枠の在庫が有ることを示す情報とを上記ユーザ端末へ同時に送信してもよい。
【0011】
これにより情報処理装置は、ユーザに、検索結果として第1の予約サイト上に予約枠の在庫が無いことを把握させると同時に第2の予約サイト上に予約枠の在庫が有ることを把握させ、第2の予約サイトを介した予約を促進することができる。
【0012】
上記制御部は、複数の上記第2の予約サイトにおいて上記予約枠の在庫が有る場合に、当該複数の第2の予約サイトのうち、上記予約枠の予約のために当該第2の予約サイトへのログインが不要なサイトに関する情報を上記ユーザ端末へ優先的に送信してもよい。
【0013】
これにより情報処理装置は、在庫を有する複数の第2の予約サイトのうち、ユーザ登録が不要なサイトを優先的にユーザに紹介することで、第2の予約サイト上での予約をより迅速に進めることができる。
【0014】
上記記憶部は、上記ユーザ情報として、上記第2の予約サイトにユーザ登録したユーザが当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶してもよい。この場合上記制御部は、上記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、上記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、上記記憶された識別情報を用いて上記第2の予約サイトへログインして上記予約枠を予約してもよい。
【0015】
これにより情報処理装置は、第2の予約サイトにおける予約枠の予約にログインが必要な場合であっても、予め記憶していたユーザの識別情報を用いることで予約を代行することが可能となる。
【0016】
上記記憶部は、上記第2の予約サイトにユーザ登録した当該情報処理装置が当該第2の予約サイトにログインするための識別情報を記憶してもよい。この場合上記制御部は、上記予約枠の在庫を有する第2の予約サイトに対して、上記予約枠の予約のためにログインが必要な場合、上記記憶された識別情報を用いて上記第2の予約サイトへログインして上記予約枠を予約してもよい。
【0017】
これにより情報処理装置は、第2の予約サイトにおける予約枠の予約にログインが必要な場合であっても、当該情報処理装置が予め登録しておいた識別情報を用いることで予約を代行することが可能となる。
【0018】
上記制御部は、上記第2の予約サイトにおいて上記ユーザに代わって上記予約枠を予約した旨を示す情報を当該ユーザの上記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0019】
これにより情報処理装置は、所望の予約枠が第1の予約サイトではなく第2の予約サイトにおいて情報処理装置に代行予約された旨をユーザに把握させることができる。
【0020】
上記通信部は、上記サービス提供者が有する施設端末と通信可能であってもよい。この場合上記制御部は、上記第2の予約サイトにおいて上記ユーザに代わって上記予約枠を予約した旨を示す情報及び当該ユーザに関する情報を、予約先の上記サービス提供者の施設端末へ送信してもよい。
【0021】
これにより情報処理装置は、第2の予約サイトにおける予約が情報処理装置による代行予約であること、及び、実際の予約ユーザに関する情報をサービス提供者に把握させることができ、サービス提供者側の混乱を防ぐことができる。
【0022】
本発明の他の形態に係る情報処理方法は、
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、上記第1の予約サイトに割り当てられた上記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶し、
上記ユーザ端末から上記第1の予約サイトを介して上記サービス提供者の上記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信し、
上記在庫情報に基づいて上記予約枠の在庫の有無を判断し、
上記予約枠の在庫が無い場合に、上記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから上記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信し、
上記第2の予約サイトにおいて上記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を上記ユーザ端末へ送信し、
上記ユーザ端末から上記第2の予約サイトを介した上記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約することを含む。
【0023】
本発明のまた別の形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
サービス提供者の利用予約を受付可能な第1の予約サイトにユーザ登録されたユーザに関するユーザ情報と、上記第1の予約サイトに割り当てられた上記サービス提供者の予約枠の在庫に関する在庫情報とを記憶するステップと、
上記ユーザ端末から上記第1の予約サイトを介して上記サービス提供者の上記予約枠の在庫の有無に関する情報の送信要求を受信するステップと、
上記在庫情報に基づいて上記予約枠の在庫の有無を判断するステップと、
上記予約枠の在庫が無い場合に、上記サービス提供者の利用予約を受付可能な第2の予約サイトを介して、当該第2の予約サイトを提供するサーバから上記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信するステップと、
上記第2の予約サイトにおいて上記予約枠の在庫が有る場合に、当該第2の予約サイト及び当該予約枠の在庫に関する情報を上記ユーザ端末へ送信するステップと、
上記ユーザ端末から上記第2の予約サイトを介した上記予約枠の予約要求を受信した場合に、当該第2の予約サイトにおいて当該予約枠を予約するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明によれば、予約サイトにユーザが希望する予約枠の在庫が存在しない場合に、在庫が存在する他の予約サイトを介した予約を、ユーザに新たに個人情報を登録させることなく実行することができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバのハードウェア構成を示した図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバが有するデータベースの構成を示した図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバによる、飲食店予約処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0027】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
【0028】
同図に示すように、このシステムは、インターネット50上の飲食店情報提供サーバ100と、複数のユーザ端末200と、複数の飲食店端末300と、他の飲食店情報提供サーバ400とを含む。
【0029】
飲食店情報提供サーバ100は、飲食店に関する情報を掲載したポータルサイトを運営するウェブサーバである。飲食店情報提供サーバ100は、複数のユーザ端末200及び複数の飲食店の飲食店端末300とインターネット50を介して接続されている。
【0030】
飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトにおいて、ユーザ端末200のユーザ向けに飲食店情報の検索システムを提供する。具体的には、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からの検索要求に基づいて検索条件に合致する飲食店情報を検索し、検索結果を掲載したWebページを生成してユーザ端末200へ送信する。また飲食店情報提供サーバ100は、当該飲食店情報を閲覧したユーザのユーザ端末200からの、いずれかの飲食店に対する予約処理を代行する。
【0031】
ユーザ端末200(200A,200B,200C...)は、ユーザにより使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)、ノートブックPC、デスクトップPC等である。ユーザ端末200は、飲食店情報提供サーバ100へアクセスし、上記Webページを受信してブラウザ等により画面に表示する。
【0032】
ユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて飲食店の検索条件を決定し、当該検索条件に基づく飲食店検索要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信する。本実施形態では、飲食店の所在エリア(最寄駅)やジャンル、価格帯等、予め設定された検索条件をユーザ端末200のユーザが選択することで検索要求の送信が可能である。そしてユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて、上記検索結果として表示されたいずれかの飲食店に対する予約要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信可能である。
【0033】
飲食店端末300(300A,300B,300C...)は、各飲食店の例えば管理者によって使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)、ノートブックPC、デスクトップPC等である。飲食店端末300は、飲食店情報提供サーバ100との間で、例えば上記ユーザ端末200のユーザによる飲食店のテーブルまたは席の予約に関する情報をやり取り可能である。
【0034】
また他の飲食店情報提供サーバ400は、上記飲食店情報提供サーバ100と同様に、飲食店に関するポータルサイトを運営するウェブサーバであり、ユーザ端末200からの検索要求に応じて飲食店情報を提供し、またユーザ端末200からの飲食店への予約処理を代行する。他の飲食店情報提供サーバ400は1つのみ図示されているが、複数存在していてもよい。
【0035】
本実施形態では、飲食店情報提供サーバ100(のポータルサイト)及び他の飲食店情報提供サーバ400(のポータルサイト)には、各飲食店から、それぞれ上記各ポータルサイトを介して当該飲食店を予約可能な予約枠が割り当てられている。この場合の予約枠は、例えば18時〜20時、20時〜22時といった利用時間帯毎、及び利用人数毎のテーブル(席)の予約枠であり、飲食店情報提供サーバ100と他の飲食店情報提供サーバ400とでは、予約枠の割り当て数が異なっていてもよい。
【0036】
そして本実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200から上記ポータルサイトに掲載された飲食店の予約枠の有無に関する情報の送信要求を受け、当該予約枠の在庫が無い場合に、上記他の飲食店情報提供サーバ400が運営する他のポータルサイト上での上記予約枠の在庫の有無を問合せ、在庫が有る場合に、ユーザが望めば、当該他のポータルサイト上で、ユーザの予約処理を代行することが可能である。当該予約処理の詳細については後述する。
【0037】
[飲食店情報提供サーバのハードウェア構成]
図2は、上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0038】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら飲食店情報提供サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0039】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0040】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0041】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0042】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0043】
特に本実施形態では、記憶部18は、飲食店情報提供サーバ100が飲食店の予約処理を実行するためのアプリケーションその他のプログラムを記憶している。後述するが、記憶部18は、そのようなデータを含むデータベースとして、飲食店情報データベース、ユーザ情報データベース、予約情報データベース及び在庫情報データベースを有している。
【0044】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末200及び飲食店端末300との間の通信処理を担う。
【0045】
なお、図示しないが、ユーザ端末200、飲食店端末300及び他の飲食店情報提供サーバ400の基本的なハードウェア構成も上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成と略同様である。なお、ユーザ端末200には、飲食店情報提供サーバ100による飲食店予約処理と協働して動作するアプリケーションがインストールされていてもよい。
【0046】
[飲食店情報提供サーバのデータベース構成]
図3は、上記飲食店情報提供サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
【0047】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、記憶部18に、飲食店情報データベース31、ユーザ情報データベース32、予約情報データベース33、及び在庫情報データベース34を有している。
【0048】
飲食店情報データベース31は、飲食店毎に、その飲食店の店名や所在位置情報、その飲食店を識別するID(店舗ID)の他、その飲食店の業態・サービスのカテゴリ情報、その飲食店を紹介する内容、すなわち、店舗のPR文等の店舗の特徴を示す情報、飲食店が行うイベント情報、飲食店が立地しているエリア情報、飲食店の住所(位置情報)、電話番号、飲食店に関する(飲食店を紹介する)画像データ、飲食店が提供するメニューに関するメニュー情報、営業時間、ウェブサイトURL等の情報を記憶している。
【0049】
上記メニュー情報は、上記ポータルサイト上の各飲食店のサイトに掲載されるメニューに対応する情報であり、各飲食店が提供可能な複数のメニューのメニュー名を、飲食店毎に記憶している。当該メニュー情報は、例えば前菜/メイン、ランチ/ディナー/コース等のメニューカテゴリ毎に記憶されてもよい。また上記画像データがメニューに対応するものである場合には、当該画像データはメニュー情報と対応付けられて記憶される。
【0050】
上記エリア情報は、例えば都道府県単位のものであるが、市区町村等のより狭い範囲の単位でも情報が記憶されてもよい。上記カテゴリ情報は、例えば和食、中華、イタリアン、フレンチ、焼肉等のメインカテゴリの他、和食における焼き鳥・天ぷら等、イタリアンにおけるパスタ・ピザ等のより詳細なサブカテゴリを含んでいてもよい。
【0051】
ユーザ情報データベース32は、ユーザ端末200を所有する、上記飲食店情報提供サーバ100が提供する上記ポータルサイトを介した飲食店情報サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース32は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス、電話番号、住所、年齢(層)、性別、誕生日等の情報をユーザ毎に記憶している。
【0052】
予約情報データベース33は、ユーザ端末200からの予約要求に基づいて実行した、飲食店への予約情報、すなわち、ユーザ情報(ユーザID)、予約対象の飲食店名(店舗ID)、予約日時、予約人数、予約コース等の情報を記憶している。
【0053】
在庫情報データベース34は、各飲食店から割り当てられた予約枠の在庫情報、すなわち、例えば1カ月等の所定期間先までの各営業日の時間帯毎の保有(空き)予約枠に関する情報を、飲食店(飲食店ID)毎に記憶している。
【0054】
これら各データベースは、後述する飲食店情報提供サーバ100による、飲食店予約処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0055】
[飲食店情報提供サーバの動作]
次に、以上のように構成された飲食店情報提供サーバ100の動作について説明する。当該動作は、飲食店情報提供サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0056】
図4は、飲食店情報提供サーバ100による、飲食店予約処理の流れを示したフローチャートである。
【0057】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100のCPU11はまず、ユーザ端末200から、上記ポータルサイトを介して、所定条件の飲食店の予約枠の在庫検索要求を受信したか否かを判断する(ステップ41)。所定条件とは、例えばジャンル、所在エリア、利用人数、時間帯、価格帯、店名等、ユーザによって指定または入力された条件である。
【0058】
上記在庫検索要求を受信した場合(Yes)、CPU11は、上記在庫情報データベース34を参照して、上記所定条件に合致する飲食店の予約枠の在庫の有無を判断する(ステップ42)。
【0059】
上記所定条件に合致する飲食店の予約枠の在庫が存在する場合(ステップ43のNo)には、CPU11は、その旨の検索結果をユーザ端末200へ送信して、ユーザ端末200からの予約要求に応じて通常の予約処理を実行する(ステップ44)。
【0060】
一方、上記予約枠の在庫が無い場合(ステップ43のYes)、CPU11は、上記条件と同一条件による予約枠の在庫の有無を、他の飲食店情報提供サーバ400へ照会し、当該他の飲食店情報提供サーバ400から、当該在庫の有無に関する情報を受信する(ステップ45)。
【0061】
すなわち、CPU11は、上記ユーザ端末200から、飲食店情報提供サーバ100が運営するポータルサイト上の予約枠の検索要求を受信してその検索結果を送信するまでの間に、上記他の飲食店情報提供サーバ400から上記予約枠の在庫の有無に関する情報を受信する。同図の例では、CPU11は、飲食店情報提供サーバ100自身の在庫情報の確認の後に他の飲食店情報提供サーバ400へ在庫状況を照会しているが、それらの処理の順番は逆でもよいし同時でもよい。これによりCPU11は、飲食店情報提供サーバ100が運営するサイト上にユーザの所望する予約枠の在庫が無い場合に、即座に他の予約サイト上における当該予約枠の在庫の有無を把握することができる。
【0062】
続いてCPU11は、上記予約枠の在庫を有する他の飲食店情報提供サーバ400のサイトの中に、予約のためにログインが不要なサイトが有るか否かを判断する(ステップ46)。
【0063】
予約のためにログインが不要なサイトがあると判断した場合(Yes)、CPU11は、当該ログイン不要なサイトを優先的に選択する(ステップ47)。これによりその後の予約処理が迅速化される。
【0064】
続いてCPU11は、上記ユーザ端末200からの在庫検索要求に対する、在庫無しとの検索結果を、他の飲食店情報提供サーバ400が運営するサイトでの在庫有りとの情報と共に、ユーザ端末200へ送信する(ステップ48)。予約枠の在庫を有する他のサイトが複数存在する場合には、それら全てのサイトに関する情報が送信されてもよいし、いずれか1つのサイトが何らかの基準で選択されて当該サイトに関する情報が送信されてもよい。
【0065】
他のサイトの予約枠に関する情報には、当該他のサイトを介してユーザ端末200が当該予約枠の予約要求を送信するためのユーザインタフェースが含まれている。
【0066】
すなわち、CPU11は、飲食店情報提供サーバ100が運営するサイトに予約枠の在庫が無いことを示す情報と、上記他の飲食店情報提供サーバ400が運営するサイトに上記予約枠の在庫が有ることを示す情報とを、ユーザ端末200へ同時に送信する。これによりCPU11は、他の飲食店情報提供サーバ400が運営するサイトに在庫が有ることを後からユーザ端末200に通知する場合に比べて、ユーザによる当該他のサイトを介した飲食店の予約を促進することができる。
【0067】
続いてCPU11は、ユーザ端末200から、他の飲食店情報提供サーバ400が運営するサイト経由での上記飲食店の予約要求を受信したか否かを判断する(ステップ49)。
【0068】
上記他のサイト経由での飲食店の予約要求を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、予約要求対象の予約枠を有する他のサイトにおける予約のために、ログインが必要か否かを判断する(ステップ50)。ただし、上記ステップ46、47でログインが不要なサイトが選択されている場合には、当該処理は不要となる。
【0069】
予約にログインが必要と判断した場合(Yes)、CPU11は、飲食店情報提供サーバ100が上記予約要求対象の予約枠を有する他のサイトにユーザ登録して取得したユーザIDを用いて、当該他のサイトにログインし、予約要求対象の予約枠を予約する(ステップ51)。具体的には、CPU11は、例えば、上記他のサイトの予約フォーム上に必要事項を入力し、予約ボタンの押下等により、予約要求を送信する。この際、予約フォーム上の予約者名としては、飲食店情報提供サーバ100が上記ユーザID取得時に登録した名前が入力される。
【0070】
続いてCPU11は、ユーザ端末200へ、上記他のサイトにおける予約枠の代行予約完了報告を送信する(ステップ52)。当該報告には、予約者名が当該ユーザ端末200のユーザとは異なる名前であること、及び、その旨を飲食店側にも伝える旨を示す情報も含まれる。
【0071】
そしてCPU11は、予約対象の飲食店の飲食店端末300へ、上記予約が飲食店情報提供サーバ100による代行予約である旨の情報、及び、実際の利用ユーザに関する情報(氏名、連絡先等)を送信する(ステップ53)。これにより、飲食店側で予約者に関する混乱が生じるのが防止される。
【0072】
一方、上記ステップ50において予約にログインが不要と判断した場合、CPU11は、上記予約要求の送信元であるユーザに関する情報を上記ユーザ情報データベース32から抽出して、ユーザに代わってユーザ情報を予約フォームに入力し、予約処理を実行する(ステップ54)。
【0073】
そしてCPU11は、ユーザ端末200へ、上記他のサイトにおける予約枠の代行予約完了報告を送信する(ステップ55)。
【0074】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、飲食店情報提供サーバ100は、予約サイトにユーザが希望する予約枠の在庫が存在しない場合に、在庫が存在する他の予約サイトを介した予約を、ユーザに新たに個人情報を登録させることなく実行することができる。
【0075】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0076】
上述の実施形態では、他の飲食店情報提供サーバ400が運営するサイトが、予約のためにログインを要求する場合、飲食店情報提供サーバ100は、飲食店情報提供サーバ100が事前に取得した自身のユーザIDを用いて予約処理を実行した。しかし、他の飲食店情報提供サーバ400が運営するサイトにユーザが既にユーザ登録している場合には、飲食店情報提供サーバ100は、当該他のサイトにおけるユーザのログイン用のIDを予めユーザ情報の一部として記憶しておき、当該IDを用いてユーザとして他のサイトにログインして予約枠の予約処理を実行してもよい。このような処理によっても、上述の実施形態と同様に、予約時にログインが必要になった場合に対処可能となる。
【0077】
上述の実施形態においては、サービス提供者として飲食店が例に挙げられたが、本発明は、例えば宿泊施設、交通機関(鉄道・航空機・船舶・バス等)、美容院、スポーツ施設(ゴルフ場、テニスコート等)、施術店等のあらゆるサービス提供者が有する予約枠の代行予約処理に適用可能である。
【0078】
本願の特許請求の範囲に記載された発明のうち、「情報処理方法」と記載された発明は、その各ステップを、ソフトウェアによる情報処理によりコンピュータ等の少なくとも1つの装置が自動的に行うものであり、人間がコンピュータ等の装置を用いて行うものではない。すなわち、当該「情報処理方法」は、コンピュータ・ソフトウェアによる情報処理方法であって、コンピュータという計算道具を人間が操作する方法ではない。
【符号の説明】
【0079】
11…CPU
18…記憶部
19…通信部
31…ユーザ情報データベース
32…飲食店情報データベース
33…予約情報データベース
34…在庫情報データベース
100…飲食店情報提供サーバ
200…ユーザ端末
300…飲食店端末
400…他の飲食店情報提供サーバ