(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自ユーザが利用する提供装置に割り当てられた無線通信資源を、無線通信可能な利用装置を利用する他のユーザの前記利用装置を介した要求に応じて、前記他のユーザの前記利用装置に、制御装置を介して、提供する制御部と、
前記他のユーザが利用する前記利用装置に提供した無線通信資源の量に応じて、前記制御装置から前記無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスにおける報酬を取得する取得部と、
を備え、
前記制御部は、
提供できる前記無線通信資源の情報を前記制御装置に送信し、
前記報酬として、前記他のユーザの前記利用装置に割り当てる無線通信資源とは異なる無線通信資源を使用して、前記制御装置を介して、前記他のユーザの利用する前記利用装置に広告情報を提供し、
前記他のユーザが所定の対価を支払ったことを条件に前記広告情報の提供を停止する、
提供装置。
前記制御部は、前記他のユーザの前記利用装置への無線通信資源の提供を、前記提供装置に割り当てられた無線通信資源の状況に応じて、動的に制御する、請求項1に記載の提供装置。
前記制御部は、前記他のユーザの前記利用装置による対価の支払いと引き換えに前記他のユーザの前記利用装置に前記無線通信資源を提供する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の提供装置。
前記制御部は、前記他のユーザの前記利用装置への無線通信資源の割り当ての可否を、前記自ユーザが利用する前記提供装置に割り当てられた無線通信資源の状況に基づいて、判断する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の提供装置。
自ユーザが利用する提供装置に割り当てられた無線通信資源を、無線通信可能な利用装置を利用する他のユーザの前記利用装置を介した要求に応じて、前記他のユーザの前記利用装置に、制御装置を介して、提供する制御部と、
前記他のユーザが利用する前記利用装置に提供した無線通信資源の量に応じて、前記制御装置から前記無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスにおける報酬を取得する取得部と、
を備え、
前記制御部は、提供できる前記無線通信資源の情報を前記制御装置に送信し、
前記取得部は、前記自ユーザに提供される報酬としてゲームのアイテムを取得する、
提供装置。
前記制御部は、提供する前記無線通信資源としてWi−Fiによる無線通信を前記他のユーザの前記利用装置に提供する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の提供装置。
第1のユーザが利用する提供装置に割り当てられた無線通信資源を、無線通信可能な利用装置を利用する第2のユーザの前記利用装置を介した要求に応じて、前記第2のユーザの前記利用装置に、制御装置を介して、提供する提供制御部と、
前記第2のユーザが利用する前記利用装置に提供した無線通信資源の量に応じて、前記制御装置から前記無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスにおける報酬を取得する取得部と、
を含む提供装置と、
前記第1のユーザが利用する前記提供装置に割り当てられた無線通信資源を要求し、前記無線通信資源を利用する見返りとして前記無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスに関する所定の負担を負う利用制御部を含む前記利用装置と、
を備える、通信資源取引システムであって、
前記提供制御部は、
提供できる前記無線通信資源の情報を前記制御装置に送信し、
前記報酬として、前記第2のユーザの前記利用装置に割り当てる無線通信資源とは異なる無線通信資源を使用して、前記制御装置を介して、前記第2のユーザの利用する前記利用装置に広告情報を提供し、
前記広告情報の取得の停止のために前記第2のユーザが所定の対価を支払った旨の情報を前記利用制御部から取得した場合には、前記広告情報の提供を停止する、
通信資源取引システム。
第1のユーザの利用する提供装置に割り当てられた無線通信資源を、第2のユーザが利用する利用装置からの要求に応じて前記第2のユーザの前記利用装置に割り当て、前記第2のユーザの前記利用装置に割り当てた無線通信資源の量に応じて前記無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスにおける報酬を前記第1のユーザの前記提供装置に提供する制御部を備え、
前記制御部は、
提供できる前記無線通信資源の情報を前記提供装置から取得し、要求される前記無線通信資源の情報を前記利用装置から取得し、
前記提供装置への前記報酬として、前記第2のユーザの前記利用装置に割り当てる無線通信資源とは異なる無線通信資源を使用して、前記利用装置に、前記提供装置から送信された広告情報を提供し、
前記広告情報の取得の停止のために前記第2のユーザが所定の対価を支払った旨の情報を前記利用装置から受信した場合には、前記広告情報の提供を停止する、
制御装置。
前記制御部は、前記第1のユーザの前記提供装置に割り当てられた無線通信資源の前記第2のユーザの前記利用装置への割り当て可能量に応じて提供する報酬を変化させる、請求項11又は12に記載の制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の実施の形態
1.1.背景
1.2.構成例
1.3.動作例
2.ハードウェア構成例
3.まとめ
【0017】
<1.本開示の実施の形態>
[1.1.背景]
まず、本開示の実施の形態について詳細に説明する前に、本開示の実施の形態の背景について説明する。
【0018】
無線通信が可能な装置の普及に伴って、無線通信を利用するユーザが数多く存在するエリアなどでは、必ずしも全てのユーザに必要十分の帯域を割り当てることが出来ない事態も発生している。そこで、限りある無線通信資源をユーザにどう利用させるかについての方策が提案されている。例えば、LTE(Long Term Evolution)などの広域無線通信によるインターネット接続を提供する通信事業者は、通信量に応じた従量制の課金や、1ヶ月あたりの通信量が所定量に達したら速度制限を掛けるなどの方策で、ユーザによる無制限の、また無秩序なインターネット接続を抑制している。
【0019】
しかし、通信事業者がこのような方策を採ると、ユーザは通信量を気にしながらインターネット接続を利用する必要がある。そこで通信事業者は、広域無線通信の量を減らすために、有線インターネットに接続されたWi−Fiなどの近距離無線通信が可能なアクセスポイントを、駅や店舗などの混雑するエリアに配置することを行っている。ユーザは、端末をアクセスポイントに接続し、アクセスポイントを介したインターネット接続を行うことで、広域無線通信の通信量を気にせずにインターネットを利用することが出来る。
【0020】
しかし、全ての場所にアクセスポイントを設置するのは通信事業者によるコストが増大する。またアクセスポイントからの電波が届かない場所では、ユーザはアクセスポイントを介したインターネット接続が出来ない。
【0021】
広域無線通信には、基地局が端末ごとに通信の優先度を設定する仕組みがあり、優先度の高い通信には帯域が割り振られやすくなる。ただし、どの通信を優先すべきかの決定にはアプリケーションレイヤの知識が必要であり、基地局にはその知識がない。そのため、通信の優先度を設定する仕組みを用いても、ユーザの意図を踏まえた柔軟な運用を行うことができない。
【0022】
現状の広域無線通信ネットワークは、複数の論理ネットワークを柔軟に構築できるような構造になっていない。従って、ユーザ毎に専用のポリシを持つ論理ネットワークを提供することができない。そのため、ユーザの意図を踏まえた柔軟な運用を行う事ができない。
【0023】
そこで、あるユーザによっては不要な通信帯域を別のユーザに分け与えるような通信帯域の取引を可能とする技術が提案されている。例えば特許文献1などには、ユーザ間で通信帯域を分け合うために通信帯域の取引を可能とする技術が開示されている。しかし、既存の技術は事前に通信帯域の取引を行ってからユーザ間で通信帯域を分け合うものであり、事前に通信帯域の需要の予測が出来ない場合には、この既存の技術を利用することが困難である。また既存の技術は、いずれも通信帯域の取引の際にユーザに課金することのみを想定しており、通信帯域の取引の際に他の報酬を与えることは考えられていない。
【0024】
そこで本件開示者は、上述したような背景に鑑みて、ユーザの無線通信資源の利用意思を柔軟に反映させてユーザ間で無線通信資源を分け合うことが可能となる技術について鋭意検討を行った。その結果、本件開示者は、以下で説明するように、あるユーザに割り当てられた無線通信資源を、他のユーザの要求に応じて、当該他のユーザのために提供して、他のユーザに提供した無線通信資源の量に応じた報酬を無線通信資源の提供者に与えることで、ユーザの無線通信資源の利用意思を柔軟に反映させてユーザ間で無線通信資源を分け合うことが可能な技術を考案するに至った。
【0025】
以上、本開示の実施の形態の背景について説明した。
【0026】
[1.2.構成例]
[1.2.1.システム構成例]
続いて、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システムの構成例を説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の構成例を示す説明図である。以下、
図1を用いて本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の構成例について詳細に説明する。
【0027】
図1に示したように、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、通信資源提供装置100と、通信資源利用装置200と、通信資源取引サーバ300と、を含んで構成される。
【0028】
通信資源提供装置100は、自装置が利用可能な無線通信資源の少なくとも一部を通信資源取引サーバ300に提供する装置である。通信資源提供装置100は、自装置が利用可能な無線通信資源の少なくとも一部を通信資源取引サーバ300に提供する見返りとして所定のインセンティブ(報酬)を通信資源取引サーバ300から取得する。通信資源提供装置100は、例えば通信サービス20が提供するインターネット接続のための無線通信資源の少なくとも一部を、通信資源取引サーバ300に提供する。通信サービス20が提供するインターネット接続のための無線通信資源には、通信帯域や、通信量が含まれうる。なお通信資源提供装置100そのものは、通信サービス20が提供するインターネット接続を利用できる必要は無く、通信資源提供装置100から制御可能な別の装置が、通信サービス20が提供するインターネット接続を利用できていれば良い。
【0029】
なお通信サービス20は、専用線、光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等によるインターネット接続を提供するものであってもよく、LTEなどの広域無線通信によるインターネット接続を提供するものであってもよい。
【0030】
通信資源提供装置100は、例えば自装置が利用可能な光回線や、LTE(Long Term Evolution)などの広域無線通信によるインターネット接続を、無線通信資源として通信資源取引サーバ300に提供する。また通信資源提供装置100は、通信資源の提供の見返りとして、金銭の他、所定のサービスを無料又は割引料金で利用出来ても良い。例えば通信資源提供装置100は、無線通信資源の提供の見返りとして、通信資源取引サーバ300が提供するサービスへの広告の無料または割引料金での出稿、通信資源取引サーバ300が提供するサービスで使用できるアイテムなどを得ることが出来る。
【0031】
通信資源利用装置200は、通信資源取引サーバ300から、通信サービス20が提供するインターネット接続のための無線通信資源の提供を受けて、その無線通信資源を含んだ無線通信資源による無線通信を行う装置である。通信資源利用装置200は、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型音楽プレーヤ等である。
【0032】
通信資源利用装置200は、通信資源取引サーバ300から無線通信資源の提供を受ける際に、必要に応じてその提供に対する所定の負担を負う。例えば通信資源利用装置200は、通信資源取引サーバ300から無線通信資源の提供を受ける際に、その提供に対する対価を支払ったり、通信資源取引サーバ300が提供するサービスからの所定の広告を表示する義務を負ったり、通信資源取引サーバ300が提供するサービスで使用できるアイテムを提供したりする。
【0033】
通信資源取引サーバ300は、通信サービス20が提供するインターネット接続のための無線通信資源の取引を行うためのサーバである。通信資源取引サーバ300は、通信資源提供装置100が提供する無線通信資源を管理して、通信資源利用装置200からの要求に応じて、管理している通信資源を通信資源利用装置200へ提供する。
【0034】
通信資源取引サーバ300は、通信資源提供装置100から無線通信資源の提供を受けると、その提供の見返りを通信資源提供装置100に提供し、通信資源利用装置200から無線通信資源の要求を受けると、その要求の見返りとして所定の負担を通信資源利用装置200に負わせる。
【0035】
本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、
図1に示したような構成を有することで、通信資源提供装置100が使用するために割り当てられた無線通信資源を、通信資源利用装置200からの要求に応じて、通信資源取引サーバ300から通信資源利用装置200へ提供することができる。
【0036】
また本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、
図1に示したような構成を有することで、通信資源利用装置200に提供した無線通信資源の量に応じた報酬を、通信資源取引サーバ300から、無線通信資源の提供者である通信資源提供装置100に与えることができる。本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、
図1に示したような構成を有することで、ユーザの無線通信資源の利用意思を柔軟に反映させてユーザ間で無線通信資源を分け合うことが可能となる。
【0037】
なお、
図1に示したシステム構成例では、通信資源提供装置100と、通信資源利用装置200とを分けて示しているが、同一の装置がある時は無線通信資源の提供者となり得て、ある時は無線通信資源の提供を受ける利用者となり得る。すなわち、ある時は、通信資源提供装置100が無線通信資源の提供を受ける側となり得て、通信資源利用装置200が無線通信資源を提供する側となり得る。
【0038】
以上、
図1を用いて本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の構成例について説明した。続いて、
図1を用いて本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を構成する各装置の機能構成例について説明する。
【0039】
[1.2.2.通信資源提供装置の機能構成例]
まず、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を構成する通信資源提供装置100の機能構成例について説明する。
図2は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を構成する通信資源提供装置100の機能構成例を示す説明図である。以下、
図2を用いて通信資源提供装置100の機能構成例について説明する。
【0040】
図2に示したように、本開示の一実施形態に係る通信資源提供装置100は、アンテナ部110と、無線通信部120と、ネットワーク通信部130と、記憶部140と、処理部150と、を備える。
【0041】
(アンテナ部110)
アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
【0042】
(無線通信部120)
無線通信部120は、信号を無線によって送受信する。無線通信部120は、他の装置、例えば通信資源利用装置200との間の無線通信や、通信サービス20がLTEなどの広域無線通信によるインターネット接続を提供するサービスである場合において、基地局との間の無線通信などを行う。また無線通信部120は、無線通信資源の提供を受けた通信資源利用装置200との間の直接または間接的な無線通信を行いうる。
【0043】
(ネットワーク通信部130)
ネットワーク通信部130は、情報を無線または有線によって送受信する。例えば、ネットワーク通信部130は、通信サービス20が提供するインターネット接続サービスを用いた情報の送受信を行う。
【0044】
(記憶部140)
記憶部140は、通信資源提供装置100の動作のためのプログラム及びデータを一時的にまたは恒久的に記憶する。本実施形態では、記憶部140は、通信資源提供装置100によって参照されるキャッシュデータやアプリケーション及びアプリケーションが使用するデータを記憶する。記憶部140に記憶されているプログラムやデータは、制御部153によって随時読み出される。
【0045】
(処理部150)
処理部150は、通信資源提供装置100の様々な機能を提供する。処理部150は、情報取得部151及び制御部153を含む。なお、処理部150は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部150は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0046】
(情報取得部151)
情報取得部151は、通信資源提供装置100の動作のための情報やプログラム、また、他のノードから受信した情報を取得する。情報取得部151は、通信資源提供装置100の動作のための情報やプログラムを記憶部140から取得しうる。
【0047】
本実施形態では、情報取得部151は、通信資源取引サーバ300に無線通信資源を提供した報酬として、通信資源取引サーバ300で行われているサービスに関する報酬を通信資源取引サーバ300から取得する。情報取得部151は、通信資源取引サーバ300に無線通信資源を提供した量に応じた報酬を通信資源取引サーバ300から取得することが出来る。通信資源取引サーバ300で行われているサービスと、そのサービスに関する報酬の例については、後に詳述する。以下の説明では、通信資源取引サーバ300で行われているサービスに関する様々な報酬を取得するのは、特に断りがなければ情報取得部151である。
【0048】
(制御部153)
制御部153は、通信資源提供装置100の動作を制御する。本実施形態では、制御部153は、通信資源提供装置100のユーザに割り当てられた無線通信資源を、他のユーザの要求に応じて該他のユーザのために提供する処理を行う。制御部153は、他のユーザへの無線通信資源(帯域幅または通信量)の割り当てを、状況に応じて動的に変化させうる。
【0049】
制御部153は、無線通信資源の提供を行う際に、例えば提供できる無線通信の種類、提供できる通信量や通信帯域の情報などを通信資源取引サーバ300に送信する。提供できる無線通信の種類には、例えばWi−Fiによる無線通信なのか、セルラー方式による無線通信なのか、がある。以下の説明では、無線通信資源の提供に関する様々な処理を実行するのは、特に断りがなければ制御部153である。
【0050】
以上、
図2を用いて通信資源提供装置100の機能構成例について説明した。続いて、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を構成する通信資源利用装置200の機能構成例について説明する。
【0051】
[1.2.3.通信資源利用装置の機能構成例]
図3は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を構成する通信資源利用装置200の機能構成例を示す説明図である。以下、
図3を用いて通信資源利用装置200の機能構成例について説明する。
【0052】
図3に示したように、通信資源利用装置200は、アンテナ部210、無線通信部220、記憶部230、表示部240及び処理部250を備える。
【0053】
(アンテナ部210)
アンテナ部210は、無線通信部220により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部210は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
【0054】
(無線通信部220)
無線通信部220は、信号を送受信する。例えば、無線通信部220は、通信サービス20がLTEなどの広域無線通信によるインターネット接続を提供するサービスである場合において、基地局との間の無線通信などを行う。また無線通信部220は、無線通信資源を提供した通信資源提供装置100との間の直接または間接的な無線通信を行いうる。
【0055】
(記憶部230)
記憶部230は、通信資源利用装置200の動作のためのプログラム及びデータを一時的にまたは恒久的に記憶する。本実施形態では、記憶部230は、例えば、通信資源利用装置200で動作するアプリケーションのプログラムを記憶する。記憶部230に記憶されているプログラムやデータは、後述の制御部253によって随時読み出される。
【0056】
(表示部240)
表示部240は、後述の制御部253による制御に基づいて文字、画像その他の情報を表示する。表示部240は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイその他の表示デバイスからなる。また表示部240は、ユーザの画面への接触による操作を可能にするタッチパネルが設けられていてもよい。
【0057】
(処理部250)
処理部250は、通信資源利用装置200の様々な機能を提供する。処理部250は、情報取得部251及び制御部253を含む。なお、処理部250は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部250は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0058】
(情報取得部251)
情報取得部251は、アンテナ部210が受信した電波から得られた信号から、種々の情報を取得する。また情報取得部251は、通信資源利用装置200の動作のための情報やプログラムを記憶部230から取得しうる。本実施形態では、情報取得部251は、通信資源提供装置100によって提供される無線通信資源に関する情報を通信資源取引サーバ300から取得する。情報取得部251が取得した無線通信資源に関する情報は、制御部253による処理に用いられうる。
【0059】
(制御部253)
制御部253は、通信資源利用装置200の動作を制御するものである。本実施形態では、制御部253は、他のユーザ、例えば通信資源提供装置100に割り当てられた無線通信資源を通信資源取引サーバ300に要求する処理を行う。また制御部253は、他のユーザ、例えば通信資源提供装置100に割り当てられた無線通信資源を利用する見返りとして、その無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスに関する所定の負担を負うための処理を行う。
【0060】
制御部253は、無線通信資源を通信資源取引サーバ300に要求する際に、例えば必要となる無線通信の通信量や通信帯域、利用する無線通信の種類の情報などを通信資源取引サーバ300に送信する。利用する無線通信の種類には、例えばWi−Fiによる無線通信なのか、セルラー方式による無線通信なのか、がある。以下の説明では、提供される無線通信資源の利用に関する様々な処理を実行するのは、特に断りがなければ制御部253である。
【0061】
以上、
図3を用いて通信資源利用装置200の機能構成例について説明した。続いて、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を構成する通信資源取引サーバ300の機能構成例について説明する。
【0062】
[1.2.4.通信資源取引サーバの機能構成例]
図4は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を構成する通信資源取引サーバ300の機能構成例を示す説明図である。以下、
図4を用いて通信資源取引サーバ300の機能構成例について説明する。
【0063】
図4に示したように、通信資源取引サーバ300は、通信部310と、記憶部320と、処理部330と、を備える。
【0064】
(通信部310)
通信部310は、情報を送受信する。例えば、通信部310は、他のノード、例えば通信資源提供装置100や通信資源利用装置200への情報を送信し、他のノードからの情報を受信する。
【0065】
(記憶部320)
記憶部320は、通信資源取引サーバ300の動作のためのプログラム及びデータを一時的にまたは恒久的に記憶する。例えば、記憶部320は、情報取得部331が取得した情報を、一時的にまたは恒久的に記憶する。記憶部320は、制御部333が各種制御のために使用するデータを記憶しうる。
【0066】
(処理部330)
処理部330は、通信資源取引サーバ300の様々な機能を提供する。処理部330は、情報取得部331及び制御部333を含む。なお、処理部330は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部330は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0067】
(情報取得部331)
情報取得部331は、通信資源取引サーバ300の動作のための情報や、他のノードから受信した情報を取得する。情報取得部331は、通信資源取引サーバ300の動作のための情報やプログラムを記憶部320から取得しうる。
【0068】
(制御部333)
制御部333は、通信資源取引サーバ300の動作を制御する。制御部333は、情報取得部331が取得した情報に基づいて動作しうる。本実施形態では、制御部333は、通信資源提供装置100に割り当てられた無線通信資源を、通信資源利用装置200の要求に応じて通信資源利用装置200のために割り当て、通信資源利用装置200に割り当てた無線通信資源の量に応じた報酬を通信資源提供装置100に提供する。制御部333は、通信資源提供装置100に提供する報酬を、通信資源利用装置200への無線通信資源の割り当て可能量に応じて変化させても良い。
【0069】
制御部333は、通信資源利用装置200からの無線通信資源の要求を受けると、その要求に応じられるだけの無線通信資源が通信資源提供装置100から提供されているかどうかを判断する。そして制御部333は、通信資源利用装置200からの要求に応じられるだけの無線通信資源が通信資源提供装置100から提供されていれば、要求に応じた無線通信資源を通信資源利用装置200に提供する。一方、制御部333は、通信資源利用装置200からの要求に応じられるだけの無線通信資源が通信資源提供装置100から提供されていなければ、無線通信資源を提供することが出来ない旨を通信資源利用装置200に通知するか、一部のみであれば無線通信資源を提供できることを通信資源利用装置200に通知する。以下の説明では、無線通信資源の融通に関する様々な処理を実行するのは、特に断りがなければ制御部333である。
【0070】
以上、
図4を用いて通信資源取引サーバ300の機能構成例について説明した。
【0071】
[1.3.動作例]
続いて、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の動作例について説明する。
図5は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の動作例を示すシーケンス図である。以下、
図5を用いて本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の動作例を説明する。
【0072】
無線通信資源を提供できる通信資源提供装置100は、通信資源取引サーバ300に対して、無線通信資源の提供を行う(ステップS101)。ステップS101の処理は、例えば制御部153が実行する。通信資源提供装置100は、ステップS101において無線通信資源の提供を行う際に、例えば提供できる無線通信の種類、提供できる通信量や通信帯域の情報などを通信資源取引サーバ300に送信する。提供できる無線通信の種類には、例えばWi−Fiによる無線通信なのか、セルラー方式による無線通信なのか、がある。
【0073】
また、無線通信資源の提供を受けたい通信資源利用装置200は、通信資源取引サーバ300に対して、無線通信資源の要求を行う(ステップS102)。ステップS102の処理は、例えば制御部253が実行する。通信資源利用装置200は、無線通信資源の要求を行う際に、例えば必要となる無線通信の通信量や通信帯域、利用する無線通信の種類の情報などを通信資源取引サーバ300に送信する。利用する無線通信の種類には、例えばWi−Fiによる無線通信なのか、セルラー方式による無線通信なのか、がある。
【0074】
通信資源利用装置200からの無線通信資源の要求を受けた通信資源取引サーバ300は、その要求に応じられるだけの無線通信資源が通信資源提供装置100から提供されているかどうかを判断する。
【0075】
通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200からの要求に応じられるだけの無線通信資源が通信資源提供装置100から提供されていれば、要求に応じた無線通信資源を通信資源利用装置200に提供する。
【0076】
一方、通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200からの要求に応じられるだけの無線通信資源が通信資源提供装置100から提供されていなければ、無線通信資源を提供することが出来ない旨を通信資源利用装置200に通知するか、一部のみであれば無線通信資源を提供できることを通信資源利用装置200に通知する。
【0077】
図5の流れ図では、通信資源利用装置200からの要求に応じられるだけの無線通信資源が通信資源提供装置100から提供されており、通信資源取引サーバ300は、要求に応じた無線通信資源を通信資源利用装置200に提供する(ステップS103)。ステップS103の処理は、例えば制御部333が実行する。
【0078】
通信資源取引サーバ300は、要求に応じた無線通信資源を通信資源利用装置200に提供する際に、無線通信資源を利用するために通信資源利用装置200が負うべき負担の情報を通信資源利用装置200に通知しても良い。通信資源利用装置200は、その負担を負うかどうかをユーザに判断させ、負担を負うことをユーザが承諾すれば、通信資源利用装置200は、その負担を提供すること(ステップS104)を条件に、通信資源取引サーバ300から無線通信資源の提供を受けても良い。具体的な負担の例については後に詳述する。
【0079】
そして通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200に無線通信資源を提供すると、その無線通信資源を提供した通信資源提供装置100に対して、その提供量に応じた報酬の提供を行う(ステップS105)。ステップS105の処理は、例えば制御部333が実行する。
【0080】
なお、通信資源取引サーバ300による通信資源提供装置100への報酬の提供は、上記ステップS101の通信資源提供装置100からの無線通信資源の提供が行われた時点で行われても良い。
【0081】
本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、
図5に示したような一連の動作を実行することで、通信資源提供装置100が使用するために割り当てられた無線通信資源を、通信資源利用装置200からの要求に応じて、通信資源取引サーバ300から通信資源利用装置200へ提供することができる。
【0082】
また本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、
図5に示したような一連の動作を実行することで、通信資源利用装置200に提供した無線通信資源の量に応じた報酬を、通信資源取引サーバ300から、無線通信資源の提供者である通信資源提供装置100に与えることができる。本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、
図5に示したような一連の動作を実行することで、ユーザの無線通信資源の利用意思を柔軟に反映させてユーザ間で無線通信資源を分け合うことが可能となる。
【0083】
以上、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の動作例について説明した。続いて、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例について説明する。
【0084】
[1.4.実施例]
(実施例1:広告プラットフォームを適用したゲームサービス)
まず、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例として、広告プラットフォームを適用したゲームサービスの例を説明する。
【0085】
図6は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例を示す説明図である。この実施例1では、通信資源取引サーバ300は、広告提供サービス及びアプリケーション(以下単に「アプリ」とも称する)を通じたゲームサービスを提供している。通信資源提供装置100は、例えば通信サービス20に登録している街中の店舗に置かれた装置であり、通信資源利用装置200は、例えばゲームサービスを利用するユーザが使用する装置である。
【0086】
本実施例では、通信資源取引サーバ300は、通信資源提供装置100が登録している通信サービス20を利用するための無線通信資源を融通する通信資源取引サービスを提供する。また通信資源取引サーバ300は、通信資源提供装置100が通信資源を提供する見返りとして、ゲームサービスへの広告の無料または低額での出稿を可能にさせる。
【0087】
街中の店舗は、光回線などのインターネット接続サービスの利用が可能であり、そのインターネット接続サービスを利用可能な近距離無線回線の設備(Wi−Fiアクセスポイントなど)を保持している。その店舗は、通信資源取引サーバ300による通信資源取引サービスに登録すると、無料または低額でお店の広告を出稿する代わりに、その店舗の近距離無線回線経由のインターネット接続を通信資源取引サービスに提供する。
【0088】
ゲームサービスを使用する一般ユーザは、LTEなどの広域無線および、Wi−Fiなどの近距離無線の両方をサポートした通信資源利用装置200を保持している。この場合、通信資源利用装置200は例えばスマートフォンやタブレット端末などであり得る。
【0089】
上記一般ユーザは、通信資源取引サーバ300が提供する通信資源取引サービスが併せて提供するゲームサービスを利用する際に、通信資源取引サービスに登録した店舗の近傍では、Wi−Fiなどの近距離無線通信を利用したオフロード通信を無料で利用することができる。
【0090】
なお店舗のWi−Fiなどの近距離無線通信を利用する場合、通信資源利用装置200には、ゲーム上で街中のお店の広告が表示されたり、近傍の店舗の広告が頻繁に表示されたりする。また、通信資源提供装置100が提供する通信回線の品質や最大通信量によって、通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200に表示される広告表示回数に偏りが出るようにしてもよい。また、通信資源利用装置200のユーザから所定の対価が通信資源取引サーバ300による通信資源取引サービスに支払われると、通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200への広告の出力を停止してもよい。
【0091】
通信資源提供装置100は、例えば店舗の位置、アクセスポイントのID、パスワード、回線容量、最大通信量などを通信資源取引サーバ300に登録する。通信資源利用装置200は、ゲームアプリを実行中に、GPS等により近傍に店舗があることを検出すると、その店舗のアクセスポイントのIDやパスワードをダウンロードしてアクセスポイントを探索し、アクセスポイントに接続する。
【0092】
通信資源利用装置200が店舗のアクセスポイントに接続すると、通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200の位置などから、通信資源利用装置200に表示させる広告を決定して、通信資源利用装置200に配信する。なお、通信資源利用装置200に配信された広告は、ゲームの開始時や、ゲーム中の待ち時間、ゲーム画面の一部などに表示されうる。
【0093】
通信資源利用装置200は、Bluetooth(登録商標)等を用いた機器間の直接通信(メッシュネットワークなどによる通信)が可能であってもよい。通信資源利用装置200は、ゲームサービスを利用する際に直接通信機能を有効にして、通信資源利用装置200の近傍にいて、同じゲームを利用する他のユーザの装置とリンクしてもよい。同じゲームを利用する他のユーザの装置とリンクした結果、装置間のネットワークが形成される。この装置間のネットワークは、いわゆるすれ違い通信などのゲームそのものの機能として用いられてもよい。
【0094】
同じゲームを利用する装置のうちのいずれかが、街中の店舗が提供するインターネット接続サービスに接続可能な場合、その装置間のネットワークにおける全ての装置が、その店舗のインターネット接続サービスにオフロードする。装置間のネットワークにおける全ての装置が、その店舗のインターネット接続サービスにオフロードする結果、オフロード可能な範囲が広くなるという効果を奏する。
【0095】
この実施例1の変形例として、例えば通信資源提供装置100からの広告だけでなく、通信サービス20、または別の広告配信事業者からの広告を、通信資源提供装置100から通信資源利用装置200に配信するようにしても良い。一例としては、通信資源提供装置100が、自身の無線通信資源を利用させるためのアプリを通信資源利用装置200に提供し、通信資源利用装置200がそのアプリを使用している間、アプリを通じて通信資源提供装置100からの広告や通信サービス20等からの広告を通信資源利用装置200に配信するようにしても良い。
【0096】
(実施例2:LTEによる通信サービスを利用するゲームサービス)
次に、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例として、LTEによる通信サービスを利用するゲームサービスの例を説明する。
【0097】
図7は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例を示す説明図である。この実施例2では、通信資源取引サーバ300は、アプリを通じたゲームサービスを提供している。通信資源提供装置100は、例えば通信サービス20が提供するインターネット接続サービスを使用可能な通信量に余裕のある、ゲームサービスを利用するユーザが使用する装置である。通信資源利用装置200は、例えばゲームサービスを利用するユーザが使用する装置である。
【0098】
本実施例では、通信資源取引サーバ300は、通信資源提供装置100が登録している通信サービス20を利用するための無線通信資源を融通する通信資源取引サービスを提供する。また通信資源取引サーバ300は、通信資源提供装置100が通信資源を提供する見返りとして、ゲームサービス上で使用できるアイテム等の便益を提供する。
【0099】
ゲームサービスを使用する一般ユーザは、LTEなどの広域無線および、Wi−Fiなどの近距離無線の両方をサポートした通信資源提供装置100や、通信資源利用装置200を保持している。この場合、通信資源利用装置200は例えばスマートフォンやタブレット端末などであり得る。
【0100】
上記一般ユーザは、通信資源取引サーバ300が提供する通信資源取引サービスが併せて提供するゲームサービスを利用する際に、自分の契約において使用可能な通信量を通信資源取引サービスに提供することができる。使用可能な通信量を通信資源取引サービスに提供することで、上記一般ユーザは、サービス上で使用できるアイテム等の便益を得ることができる。
【0101】
ゲームサービスを使用する一般ユーザが使用する装置(通信資源提供装置100や、通信資源利用装置200)は、ゲームサービスをアプリで使用している間、Bluetooth(登録商標)等を用いた機器間の直接近距離無線通信(メッシュネットワークなどによる通信)によって、近傍にいて、同じゲームを利用する他のユーザの装置とリンクしてもよい。同じゲームを利用する他のユーザの装置とリンクした結果、装置間のネットワークが形成される。この装置間のネットワークは、いわゆるすれ違い通信などのゲームそのものの機能として用いられてもよい。
【0102】
通信資源利用装置200を使用してゲームサービスを使用する一般ユーザは、通信資源取引サービスが提供するゲームサービスを利用する際に、上記装置間のネットワークを形成する装置のいずれかが通信資源提供装置100となって、自分のLTE回線などの契約において使用可能な通信量を通信資源取引サービスに提供している場合は、提供されている通信量の上限までは、上記装置間のネットワークを介してそのLTE回線などを利用してインターネット接続を行うことができる。通信資源提供装置100が提供している無線通信資源を使用することで、通信資源利用装置200は、契約している通信の通信量を抑制することができる。
【0103】
通信資源提供装置100が提供している無線通信資源を使用することが出来るのは、例えば、ゲームサービスにおける対価(ゲーム内の活動に応じて得られるポイントを消費する、特別なアイテムを消費する、など)を提供するユーザに限定されても良い。
【0104】
本実施例では、通信資源提供装置100が無線通信資源を提供すると、その報酬としてゲームサービスで使用できるアイテムが通信資源提供装置100に提供できるようなルールがゲーム上で設けられていても良い。例えば、通信資源提供装置100が無線通信資源を1GB分提供すると、通信資源提供装置100は、ゲームサービスで使用できる回復アイテムが貰えてもよい。
【0105】
通信資源提供装置100がアプリを実行してゲームの画面を表示しており、ユーザが無線通信資源の提供を行うような操作を行うと、通信資源提供装置100は通信資源取引サーバ300へ、ユーザを識別する情報(例えばユーザID)と、提供する通信量とを送信する。通信資源取引サーバ300は、通信資源提供装置100からユーザを識別する情報と、ユーザが提供する通信量とが送信されると、当該ユーザの提供可能通信量を記録する。
【0106】
例えば、あるユーザが既に1GB分の無線通信資源を提供している状態で、さらに2GB分の無線通信資源の提供が行われたら、通信資源取引サーバ300は、当該ユーザは3GB分の無線通信資源を提供している旨を記録する。
【0107】
また通信資源取引サーバ300は、ユーザ毎の被提供通信量を記録する。
【0108】
通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200からの要求に応じて無線通信資源を提供しても良いが、使用可能な無線通信資源に応じて通信資源利用装置200へ自動的に無線通信資源を提供してもよい。
【0109】
例えば、通信資源取引サーバ300は、提供可能通信量が0より多いユーザAと、同一のメッシュネットワーク上に別のユーザBが存在する場合、提供可能通信量の一部または全部を、そのユーザBに割り振ってもよい。もちろん、ユーザBに割り振った分だけ、ユーザAの提供可能通信量は減少する。割り振られたユーザBは、被提供通信量が割り振られた通信量の分だけ増加する。
【0110】
通信資源取引サーバ300は、どのユーザから提供を受けたかを、被提供通信量に併せて記録する。この場合、通信資源取引サーバ300はユーザAのメッシュネットワークにおけるIDをユーザBの被提供通信量に併せて記録する。
【0111】
被提供通信量が0より多いユーザBの装置(通信資源利用装置200)は、次の通信の際、自らが契約しているLTE回線ではなく、通信資源取引サーバ300から割り振られた無線通信資源を使用して通信を行う。具体的には、ユーザBの装置は、提供元のユーザAのメッシュネットワーク上のIDを利用してルーティングを行い、提供元のユーザAに対して、インターネット上の接続先を指定して受信の要求を行う。
【0112】
提供元のユーザAの装置は、このユーザBの装置からの要求に従って、指定されたインターネット上の接続先からデータを受信し、ユーザBの端末に受信したデータを転送する。
【0113】
なお、ユーザBの装置から指定されたインターネット上の接続先から受信したデータのサイズがユーザBの被提供通信量を超えた場合は、例えば何もせずに統計だけを取っておき、将来的な通信量の貸し借りで相殺されるモデルにしても良いし、都度通信を打ち切るモデルにしてもよい。
【0114】
通信資源取引サーバ300が提供するゲームサービスにおけるインセンティブは、ユーザが無線通信資源を提供することによって得られるものである。このインセンティブには、例えば、ゲーム上で得られるポイント、通貨獲得、獲得率の増加、新しいキャラクターやアイテムの獲得や獲得率の増加、キャラクターやアイテムの性能向上や性能向上率の増加、ゲーム上のイベントへの参加機会獲得やその獲得率の増加、ゲーム上の広告の非表示、などがある。もちろん、ゲームサービスにおけるインセンティブは無くても良い。ゲームサービスにおけるインセンティブが無い場合は、ゲームができることそのものがインセンティブとなりうる。
【0115】
通信資源取引サーバ300が提供するゲームサービスにおける対価は、ユーザが無線通信資源を要求する場合にゲームサービスに提供するものである。この対価には、例えば、ゲーム上で得られるポイントや通貨、アイテム、SNS(Social Networking Service)やアプリストアでのゲームの評価や宣伝、実際のお金、ゲーム上の広告の表示、などがある。もちろん、ゲームサービスにおける対価は無くても良い。ゲームサービスにおける対価が無い場合は、ゲームの基本サービスとして無線通信資源の融通が提供されていることが対価となりうる。
【0116】
図8は、通信資源利用装置200の表示部240に情報が表示されている様子を示す説明図である。
図8は、無線通信資源の提供を受けた通信資源利用装置200が、ゲーム画面を表示している表示部240に広告を表示する場合の例を示している。
図8には、ゲーム画面の上部に広告が表示されている様子を示している。もちろん広告の位置はゲーム画面の上部に限定されるものでは無い。
【0117】
無線通信資源を提供した通信資源提供装置100は、事前にインセンティブの受け入れや拒否、また提供した無線通信資源の他のユーザによる利用についてのポリシを決定できるようにしても良い。ポリシには、自ユーザに割り当てられた無線通信資源の状況に応じて設定されうる。また例えばポリシには、常時提供可、Wi−Fi接続時のみ可、常時拒否、などがありうる。また、無線通信資源を提供した通信資源提供装置100は、インセンティブの受け入れや拒否について、リクエストベースで提供可否を判断してもよい。
【0118】
図9は、無線通信資源を提供する通信資源提供装置100に表示されるユーザインタフェースの例を示す説明図である。
図9に示したユーザインタフェースU1は、インセンティブの受け入れや拒否についてのポリシをユーザに決定させるためのユーザインタフェースである。なお、
図9に示したユーザインタフェースU1には、併せて、今月のゲームサービスにおけるポイント獲得率も表示されている。このポイント獲得率は、無線通信資源の自動提供量に応じて増加しても良い。
【0119】
図10は、無線通信資源を提供する通信資源提供装置100に表示されるユーザインタフェースの例を示す説明図である。
図10に示したユーザインタフェースU2は、無線通信資源の提供リクエストがあったことをユーザに通知するためのユーザインタフェースである。通信資源提供装置100のユーザは、
図10のように表示されるユーザインタフェースU2を見て、無線通信資源を提供するかどうかを決定することが出来る。
【0120】
この実施例2の変形例として、例えば無線通信資源を提供する通信資源提供装置100だけが、通信資源取引サーバ300が提供するゲームサービスに関するデータを通信資源取引サーバ300にアップロード出来るという報酬が得られるようにしても良い。
【0121】
(実施例3:広告付き無線通信サービス)
次に、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例として、広告付き無線通信サービスの例を説明する。
【0122】
図11は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例を示す説明図である。この実施例3では、通信資源提供装置100及び通信資源取引サーバ300は、広告付き無線通信サービスを提供している。通信資源利用装置200は、この広告付き無線通信サービスを利用するユーザが使用する装置である。
【0123】
広告付き無線通信サービスを提供するのは、例えば移動体通信業者(MNO;Mobile Network Operator)または移動体通信業者から回線を借りて運用する仮想移動体通信事業者(MVNO;Mobile Virtual Network Operator)であり得る。無線通信資源を提供する通信資源提供装置100も、上記MNOまたはMVNOであり得る。広告付き無線通信サービスの提供者は、無線通信資源を提供する見返りとしてユーザに広告を表示する。
【0124】
この実施例では、広告付き無線通信サービスの業者(無線通信資源を提供するユーザ)は、顧客であるユーザ会員に対して、無料もしくは低コストの接続料金にてインターネット接続サービスを提供する。広告付き無線通信サービスが提供する無線通信資源を利用する通信資源利用装置200のユーザは、提供される無線通信資源を使用して、通信資源利用装置200によるインターネット接続を行う。この実施例では、通信資源利用装置200は、LTE、3G、Wi−Fi、Bluetoothその他の無線による接続が可能な装置である。
【0125】
無線通信資源を利用する通信資源利用装置200は、インターネットへの接続料金を有利な条件で提供してもらう代わりに、広告付き無線通信サービスの業者(無線通信資源を提供するユーザ)から提示される広告を通信資源取引サーバ300から受け取る。通信資源利用装置200は、その受け取った広告を、自装置で実行されるアプリケーションで受け取る事を承諾することで、広告付き無線通信サービスが提供する通信回線を用いてインターネットへ接続することができる。なお通信資源利用装置200で実行されるアプリケーションには、WEBブラウザ、動画配信アプリケーション、ゲームアプリケーション、インターネットラジオアプリケーションなどが含まれうる。
【0126】
広告付き無線通信サービスの提供者は、サービスを利用するユーザに対して、ユーザを一意に識別するIDを付与する。例えば、広告付き無線通信サービスの提供者は、広告の提供を承諾する契約者には、ユーザの接続を特定するIDをSIMカードなどで提供する。または、広告付き無線通信サービスの提供者は、eSIMやソフトウェアSIMなどの書き換え可能なSIMの情報を、通信資源利用するユーザが使用する通信資源利用装置200にあらかじめ用意されたメモリ領域に書き込むことでIDを提供する。
【0127】
広告付き無線通信サービスの通信資源を利用するユーザは、無線接続を行う際、あらかじめ接続ユーザ毎のプロファイルが規定されている認証機器(MME;Mobility Management Entityなど)に接続して、接続ユーザ毎の課金情報、提供する通信資源の設定などを通信資源利用装置200に設定する。この際、広告を受けることを了承しているユーザに対しては、ユーザの利用する通信資源とは別に、広告を流すための専用の帯域(広告専用帯域)が、広告付き無線通信サービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0128】
広告付き無線通信サービスの提供者は、事前に配布されたIDに紐つけられた情報に広告出力の可否を付け加える以外にも、例えば携帯電話網、無線LAN網などの無線リンクを確立した後に、特定のアプリ(WEBブラウザなど)のUIを介して、利用者に広告出力の可否を求めてもよい。ユーザが広告出力を許可した場合は、ユーザが利用する無線帯域とは別に、広告専用帯域が広告付き無線通信サービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0129】
また広告付き無線通信サービスの提供者は、無線通信システムがサポートするブロードキャスト信号(例えばWi−Fi Beacon、iBeacon、Beacon castなど)に、広告出力の可否を求める情報を埋め込んでもよい。広告出力の可否を求める情報が埋め込まれた信号を受信した通信資源利用装置200は、特定のアプリ(WEBブラウザなど)のUIを介して、利用者に広告出力の可否を求めてもよい。ユーザが広告出力を許可した場合は、ユーザが利用する無線帯域とは別に、広告専用帯域が広告付き無線通信サービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0130】
また広告付き無線通信サービスの提供者は、無線通信システムがサポートするマルチキャスト信号(例えばWi−Fi Multicast、eMBMS@LTEなど)に、広告出力の可否を求める情報を埋め込んでもよい。広告出力の可否を求める情報が埋め込まれた信号を受信した通信資源利用装置200は、特定のアプリ(WEBブラウザなど)のUIを介して、利用者に広告出力の可否を求めてもよい。ユーザが広告出力を許可した場合は、ユーザが利用する無線帯域とは別に、広告専用帯域が広告付き無線通信サービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0131】
広告付き無線通信サービスの提供者は、広告専用帯域を利用して、任意の広告情報を、通信資源を利用するユーザに対して提供する。通信資源利用装置200は、アプリやサービスを利用している際に、受信した広告を例えば専用アプリケーションを用いて提供する。アプリやサービスとしては、WEBブラウザ、ゲーム内の特定表示領域、ゲームアプリやWEBブラウザの余白、音楽聴取アプリ、映画視聴アプリなどがありうる。
【0132】
また、広告付き無線通信サービスの通信資源を利用するユーザは、サービスの利用中に正規の契約料金を支払って、通信資源利用装置200を用いてインターネットに接続すると、通信資源利用装置200による広告の出力を一旦停止にすることができる。通信資源利用装置200は、広告の出力のオン・オフを切り替える機能や、課金のオン・オフを切り替える機能を有していても良い。ユーザが正規の契約料金を支払って、広告の出力をオフに切り替える際は、通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200からの要求信号を受けて、それまで広告専用にアロケーションしていた帯域を開放して、正規の契約料金での接続に切り替える。
【0133】
なお、通信資源を利用する通信資源利用装置200からの要求としては、HTTP/RESTベースのいわゆるWEB−I/Fにより、WEB−APIが規定されているネットワーク機器を適切に制御するものが用いられ得る。広告付き無線通信サービスの提供者(MNO/MVNOなど)も、上述したWEB−I/Fにより、WEB−APIが規定されているネットワーク機器を適切に制御するものが用いられ得る。
【0134】
通信資源取引サーバ300は、例えば通信資源利用装置200での広告の表示回数に比例して、通信資源利用装置200に提供する無線通信資源の量を増やしても良い。また通信資源取引サーバ300は、例えば通信資源利用装置200での広告の回数が所定値に達すると、翌月には最初から通信資源利用装置200に提供する無線通信資源の量を増やしたり、無線通信資源の質を上げたりしてもよい。
【0135】
(実施例4:通信サービス付きゲームサービス)
次に、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例として、通信サービス付きゲームサービスの例を説明する。
【0136】
図12は、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10の実施例を示す説明図である。この実施例4では、通信資源提供装置100及び通信資源取引サーバ300は、通信サービス付きゲームサービスを提供している。通信資源利用装置200は、この通信サービス付きゲームサービスを利用するユーザが使用する装置である。
【0137】
通信サービス付きゲームサービスを提供するのは、例えば移動体通信業者から回線を借りて運用する仮想移動体通信事業者(MVNO)であり得る。またその仮想移動体通信事業者は、インターネット上で提供されるゲームコンテンツを提供するOTT−MVNOであり得る。無線通信資源を提供する通信資源提供装置100も、上記MVNOまたはOTT−MVNOであり得る。通信サービス付きゲームサービスの提供者は、無線通信資源を提供する見返りとしてユーザに広告を表示したり、提供するゲームの顧客価値を向上させたりする。
【0138】
無線アクセスを介してネットワークゲームを提供するOTT−MVNOは、利用者であるゲームユーザに対して、プレイの即時性(レイテンシ)の変化、高データ容量のアイテムの高速ダウンロード、同時アクションの追加、対戦相手に対する即時性、同時アクションへの制限、アイテムの取得時間の遅れなどの障害を、無線ネットワークをダイナミックに制御する事で、実現する。
【0139】
通信サービス付きゲームサービスの提供者は、利用者であるゲームユーザに対して、通常より安い価格または無料にて、そのゲームサービスで使われる上記アイテムや機能を取得できる代わりに、ゲームサービス上で広告の受信を受け入れる仕組みを実現する。その際、通信サービス付きゲームサービスの提供者は、その広告を配信する第三者から広告収入を得ることも実現する事ができる。
【0140】
通信サービス付きゲームサービスの提供者は、サービスを利用するユーザに対して、ユーザを一意に識別するIDを付与する。例えば、広告付き無線通信サービスの提供者は、広告の提供を承諾する契約者には、ユーザの接続を特定するIDをSIMカードなどで提供する。または、広告付き無線通信サービスの提供者は、eSIMやソフトウェアSIMなどの書き換え可能なSIMの情報を、通信資源利用するユーザが使用する通信資源利用装置200にあらかじめ用意されたメモリ領域に書き込むことでIDを提供する。
【0141】
通信サービス付きゲームサービスの通信資源を利用するユーザは、無線接続を行う際、あらかじめ接続ユーザ毎のプロファイルが規定されている認証機器(MMEなど)に接続して、接続ユーザ毎の課金情報、提供する通信資源の設定などを通信資源利用装置200に設定する。この際、広告を受けることを了承しているユーザに対しては、ユーザの利用する通信資源とは別に、広告を流すための専用の帯域(広告専用帯域)が、通信サービス付きゲームサービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0142】
通信サービス付きゲームサービスの提供者は、事前に配布されたIDに紐つけられた情報に広告出力の可否を付け加える以外にも、例えば携帯電話網、無線LAN網などの無線リンクを確立した後に、特定のアプリ(WEBブラウザなど)のUIを介して、利用者に広告出力の可否を求めてもよい。ユーザが広告出力を許可した場合は、ユーザが利用する無線帯域とは別に、広告専用帯域が通信サービス付きゲームサービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0143】
また通信サービス付きゲームサービスの提供者は、無線通信システムがサポートするブロードキャスト信号(例えばWi−Fi Beacon、iBeacon、Beacon castなど)に、広告出力の可否を求める情報を埋め込んでもよい。広告出力の可否を求める情報が埋め込まれた信号を受信した通信資源利用装置200は、特定のアプリ(WEBブラウザなど)のUIを介して、利用者に広告出力の可否を求めてもよい。ユーザが広告出力を許可した場合は、ユーザが利用する無線帯域とは別に、広告専用帯域が通信サービス付きゲームサービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0144】
また通信サービス付きゲームサービスの提供者は、無線通信システムがサポートするマルチキャスト信号(例えばWi−Fi Multicast、eMBMS@LTEなど)に、広告出力の可否を求める情報を埋め込んでもよい。広告出力の可否を求める情報が埋め込まれた信号を受信した通信資源利用装置200は、特定のアプリ(WEBブラウザなど)のUIを介して、利用者に広告出力の可否を求めてもよい。ユーザが広告出力を許可した場合は、ユーザが利用する無線帯域とは別に、広告専用帯域が通信サービス付きゲームサービスの提供者(MNOまたはMVNO)からアロケーションされる。
【0145】
通信資源を提供するユーザは、広告専用帯域を利用して、例えば通信資源取引サーバ300などから任意の広告情報を通信資源利用装置200に対して提供する。広告情報が通信資源利用装置200に提供されると、通信資源利用装置200は、アプリやサービスを利用している際に、受信した広告を例えば専用アプリケーションを用いて提供する。アプリやサービスとしては、WEBブラウザ、ゲーム内の特定表示領域、ゲームアプリやWEBブラウザの余白、音楽聴取アプリ、映画視聴アプリなどがありうる。
【0146】
また、通信サービス付きゲームサービスの通信資源を利用するユーザは、サービスの利用中に正規の契約料金を支払って、通信資源利用装置200を用いてインターネットに接続すると、通信資源利用装置200による広告の出力を一旦停止にすることができる。通信資源利用装置200は、広告の出力のオン・オフを切り替える機能や、課金のオン・オフを切り替える機能を有していても良い。ユーザが正規の契約料金を支払って、広告の出力をオフに切り替える際は、通信資源取引サーバ300は、通信資源利用装置200からの要求信号を受けて、それまで広告専用にアロケーションしていた帯域を開放して、正規の契約料金での接続に切り替える。
【0147】
なお、通信資源を利用する通信資源利用装置200からの要求としては、HTTP/RESTベースのいわゆるWEB−I/Fにより、WEB−APIが規定されているネットワーク機器を適切に制御するものが用いられ得る。広告付き無線通信サービスの提供者(MNO/MVNOなど)も、上述したWEB−I/Fにより、WEB−APIが規定されているネットワーク機器を適切に制御するものが用いられ得る。
【0148】
通信資源利用装置200は、WEB−I/Fなどにより、通信資源を利用するユーザがゲームをしている最中に、そのゲームのプレイに役に立つアイテムが通信資源取引サーバ300から提供されうる。ゲームのプレイに役に立つアイテムとしては、例えば対戦型のゲームにおいて、高速なレスポンスが得られるとゲームを有利に進められるような機能がある場合、最も遅延が小さくなるようなコマンドを通信資源利用装置200から送れる機能をアイテムがある
【0149】
通信資源取引サーバ300は、上述したようなゲームのプレイに役に立つアイテムを通信資源利用装置200に提供する際に、通信資源利用装置200の契約ポリシを確認する。通信資源取引サーバ300は、広告の出力を承諾しているユーザには、そのアイテムを無料または正規の料金より安価で提供するが、広告の出力を承諾していないユーザには、そのアイテムの取得に対して、プレイヤの承諾の元で課金してもよい。課金機能のオン、オフや広告の出力のオン、オフは通信資源利用装置200からいつでも設定出来ても良い。また、上述したようなゲームのプレイに役に立つアイテムは、ゲームのプレイヤ間で売買出来ても良い。
【0150】
通信資源取引サーバ300が提供するアイテムや機能の実現例を示す。
(例1)低遅延機能
低遅延機能は、例えば、通信資源利用装置200から、WEB−APIなどを介して、無線ネットワーク側に対して、最も遅延が少なくなる無線方式を選択したり、ネットワークの最短経を設定したり、最もレスポンスの速いコンテンツサーバを設定したり、キューのプライオリティの優先設定をしたりすること等で実現する。
【0151】
(例2)高速アイテムダウンロード、複数同時プレイ機能
高速アイテムダウンロードや複数同時プレイ機能は、低遅延機能と同様に、通信資源利用装置200から、WEB−APIなどを介して、無線ネットワーク側に対して、アイテムをダウンロードするサーバなどから最も高いE2Eスループットが実現できる経路となるよう通信制御をしたり、最も高速な伝送が実現できる無線基地局のメディアのレートを設定したり、無線通信資源を含む伝送キューのプライオリティの優先設定をしたりすること等で実現する。
【0152】
(例3)対戦相手にダメージを与える機能
対戦相手にダメージを与える機能は、低遅延機能などと同様に、通信資源利用装置200から、WEB−APIなどを介して、無線ネットワーク側に対して、指定された現在の対戦相手の識別子を伝える。ネットワーク側は、その識別子に対応する利用者のSIM−IDを特定して、そのSIM−IDで特定される対戦相手の無線リンクに対して、帯域制限、ネットワーク遅延、低速無線リンクへのフォールバックなどを行う。このように、対戦相手の無線リンクに対して制限を加えることで、対戦相手の俊敏性などの操作性に妨害を与えることができる。なおこの例では、例えば通信資源取引サーバ300が、SIM−IDとゲームプレイヤのIDとを紐付けて管理する。
【0153】
同じSIM−IDでの無線接続に対して複数のプレイヤが存在する場合は、ネットワーク側は、プレイヤ毎にロジカルリンクレイヤを構築する。ネットワーク側は、その上で障害を与える対戦相手に対して、それぞれのロジカルリンクレイヤに制限をかける仕組みを有する。
【0154】
プレイヤ間でも、それぞれの無線通信資源の共有や強化を実現できてもよい。また、一つの物理リンクに作られる複数のロジカルリンクレイヤ間でも無線通信資源の共有や強化を実現できてもよい。
【0155】
異なる無線リンクで繋がるプレイヤ間で、無線通信資源やアイテム、機能の売買が可能となるように、ネットワーク側は、SIM−ID間での課金の仕組みを備えていても良い。同じく、異なる無線リンクで繋がるプレイヤ間で、広告配信や広告配信に対する対価として、無料アイテムのやり取りも可能にする仕組みを備えていても良い。
【0156】
通信資源取引サーバ300が提供するゲームサービスが、個人だけではなくグループを組んでプレイ出来るものである場合、通信資源取引サーバ300は、グループ全体に報酬を与えるようにしても良い。例えば通信資源取引サーバ300は、無線通信資源をより融通し合っているグループには、よりより報酬を提供するようにしても良い。
【0157】
あるグループXは無線通信資源を1週間に10回融通し合っているが、別のグループYは無線通信資源を1週間に1回しか融通し合っていない場合、通信資源取引サーバ300は、無線通信資源をより融通し合っているグループXに対して、例えば出現率の低いアイテムを提供したり、またそのようなアイテムが出現する確率を上げたりするような報酬を与えても良い。
【0158】
(その他の実施例)
例えば、毎月固定の料金を支払うことを条件にサーバからストリーミングにより楽曲の配信を受けることが出来るサービスにも、本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10を適用することが可能になる。
【0159】
例えば、通信資源取引サーバ300が楽曲をストリーミング配信するサービスを行っており、通信資源利用装置200が通信資源取引サーバ300からストリーミングにより楽曲を受信する際に、通信資源利用装置200は無線通信資源を消費することになる。この場合において通信資源利用装置200は、通信資源提供装置100から無線通信資源の提供を受けることで、消費した無線通信資源を回復させることが出来る。
【0160】
そして、無線通信資源の提供を受けた通信資源利用装置200は、その見返りとして、例えば作成したプレイリストを通信資源取引サーバ300に提供したり、通信資源取引サーバ300から配信される楽曲の音質が低下することを受け入れたりする。
【0161】
また例えば、複数の装置でMeshネットワークを組んでいる場合に、ある装置が所定のアプリケーションを使用すると、別の装置がその装置に対して無線通信資源(帯域)を提供するようにしても良い。
【0162】
例えばある地域に存在する複数の装置でMeshネットワークが組まれており、その中のある装置が、その地域で子供を見守るための見守りアプリケーションを実行したとする。その場合において、無線通信資源に余裕のある装置が通信資源提供装置100となって、見守りアプリケーションを実行した装置が通信資源利用装置200となることで、見守りアプリケーションが使用する無線通信資源を融通し合うようにしてもよい。
【0163】
<2.ハードウェア構成例>
次に、
図13を参照して、本開示の一実施形態にかかる通信資源取引サーバ300のハードウェア構成について説明する。
図13は、サーバ700の概略的な構成の一例を示すブロック図である。サーバ700は、プロセッサ701、メモリ702、ストレージ703、ネットワークインタフェース704及びバス706を備える。
【0164】
プロセッサ701は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、サーバ700の各種機能を制御する。メモリ702は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ701により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ703は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。
【0165】
ネットワークインタフェース704は、サーバ700を通信ネットワーク705に接続するための有線通信インターフェースである。
【0166】
バス706は、プロセッサ701、メモリ702、ストレージ703及びネットワークインタフェース704を互いに接続する。バス706は、速度の異なる2つ以上のバス(例えば、高速バス及び低速バス)を含んでもよい。
【0167】
図13に示したサーバ700において、
図4を参照して説明した処理部330に含まれる1つ以上の構成要素(情報取得部331及び/又は制御部333)は、プロセッサ701において実装されてもよい。一例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがサーバ700にインストールされ、プロセッサ701が当該プログラムを実行してもよい。別の例として、サーバ700は、プロセッサ701及びメモリ702を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムをメモリ702に記憶し、当該プログラムをプロセッサ701により実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてサーバ700又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるための上記プログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
【0168】
次に、
図14を参照して、本開示の一実施形態にかかる通信資源提供装置100や通信資源利用装置200のハードウェア構成について説明する。
図14は、本開示の実施形態にかかる通信資源提供装置100や通信資源利用装置200のハードウェア構成例を示すブロック図である。上記の各アルゴリズムは、例えば、
図14に示す情報処理装置のハードウェア構成を用いて実行することが可能である。つまり、当該各アルゴリズムの処理は、コンピュータプログラムを用いて
図14に示すハードウェアを制御することにより実現される。
【0169】
なお、この
図14に示したハードウェア900のハードウェアの形態は任意であり、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PHS、PDA等の携帯情報端末、ゲーム機、接触式又は非接触式のICチップ、接触式又は非接触式のICカード、スピーカ、テレビ、モニタ、ウェアラブル機器、又は種々の情報家電がこれに含まれる。但し、上記のPHSは、Personal Handy−phone Systemの略である。また、上記のPDAは、Personal Digital Assistantの略である。
【0170】
図14に示すように、このハードウェア900は、主に、CPU902と、ROM904と、RAM906と、ホストバス908と、ブリッジ910と、を有する。さらに、このハードウェアは、外部バス912と、インターフェース914と、入力部916と、出力部918と、記憶部920と、ドライブ922と、接続ポート924と、通信部926と、を有する。但し、上記のCPUは、Central Processing Unitの略である。また、上記のROMは、Read Only Memoryの略である。そして、上記のRAMは、Random Access Memoryの略である。
【0171】
CPU902は、例えば、演算処理装置又は制御装置として機能し、ROM904、RAM906、記憶部920、又はリムーバブル記録媒体928に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。ROM904は、CPU902に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータ等を格納する手段である。RAM906には、例えば、CPU902に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータ等が一時的又は永続的に格納される。
【0172】
これらの構成要素は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス908を介して相互に接続される。一方、ホストバス908は、例えば、ブリッジ910を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス912に接続される。また、入力部916としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、及びレバー等が用いられる。さらに、入力部916としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。
【0173】
出力部918としては、例えば、CRT、LCD、PDP、又はELD等のディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホン等のオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、又はファクシミリ等、取得した情報を利用者に対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置である。但し、上記のCRTは、Cathode Ray Tubeの略である。また、上記のLCDは、Liquid Crystal Displayの略である。そして、上記のPDPは、Plasma DisplayPanelの略である。さらに、上記のELDは、Electro−Luminescence Displayの略である。
【0174】
記憶部920は、各種のデータを格納するための装置である。記憶部920としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等が用いられる。但し、上記のHDDは、Hard Disk Driveの略である。
【0175】
ドライブ922は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体928に記録された情報を読み出し、又はリムーバブル記録媒体928に情報を書き込む装置である。リムーバブル記録媒体928は、例えば、DVDメディア、Blu−ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディア等である。もちろん、リムーバブル記録媒体928は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、又は電子機器等であってもよい。但し、上記のICは、Integrated Circuitの略である。
【0176】
接続ポート924は、例えば、USBポート、IEEE1394ポート、SCSI、RS−232Cポート、又は光オーディオ端子等のような外部接続機器930を接続するためのポートである。外部接続機器930は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、又はICレコーダ等である。但し、上記のUSBは、Universal Serial Busの略である。また、上記のSCSIは、Small Computer System Interfaceの略である。
【0177】
通信部926は、ネットワーク932に接続するための通信デバイスであり、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL用のルータ、又は接触又は非接触通信用のデバイス等である。また、通信部926に接続されるネットワーク932は、有線又は無線により接続されたネットワークにより構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、可視光通信、放送、又は衛星通信等である。但し、上記のLANは、Local Area Networkの略である。また、上記のWUSBは、Wireless USBの略である。そして、上記のADSLは、Asymmetric Digital Subscriber Lineの略である。
【0178】
図14に示したハードウェア900において、
図2を参照して説明した通信資源提供装置100の処理部150に含まれる1つ以上の構成要素(情報取得部151及び/又は制御部153)は、CPU902において実装されてもよい。また
図14に示したハードウェア900において、
図2を参照して説明した通信資源利用装置200の処理部250に含まれる1つ以上の構成要素(情報取得部251及び/又は制御部253)は、CPU902において実装されてもよい。
【0179】
<3.まとめ>
以上説明したように本開示の実施の形態によれば、無線通信資源を融通し合う通信資源取引システム10が提供される。通信資源取引システム10は、通信資源利用装置200に提供した無線通信資源の量に応じた報酬を、通信資源取引サーバ300から、無線通信資源の提供者である通信資源提供装置100に与えることができる。本開示の一実施形態に係る通信資源取引システム10は、ユーザの無線通信資源の利用意思を柔軟に反映させて、ユーザ間で無線通信資源を分け合うことが可能となる。
【0180】
本明細書の処理における処理ステップは、必ずしもフローチャート又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理における処理ステップは、フローチャート又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
【0181】
また、本明細書の装置に備えられるプロセッサ(例えば、CPU、DSPなど)を上記装置として機能させるためのコンピュータプログラム(換言すると、上記プロセッサに上記装置の構成要素の動作を実行させるためのコンピュータプログラム)も作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記録した記録媒体も提供されてもよい。また、上記コンピュータプログラムを記憶するメモリと、上記コンピュータプログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサとを備える装置(例えば、完成品、又は完成品のためのモジュール(部品、処理回路若しくはチップなど))も提供されてもよい。また、上記装置の1つ以上の構成要素(例えば、情報取得部及び/又は制御部など)の動作を含む方法も、本開示に係る技術に含まれる。
【0182】
また上述の説明で用いた機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックの一部又は全部は、たとえばインターネット等のネットワークを介して接続されるサーバ装置で実現されてもよい。また上述の説明で用いた機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックの構成は、単独の装置で実現されてもよく、複数の装置が連携するシステムで実現されても良い。複数の装置が連携するシステムには、例えば複数のサーバ装置の組み合わせ、サーバ装置と端末装置との組み合わせ等が含まれ得る。
【0183】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0184】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0185】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
自ユーザに割り当てられた無線通信資源を、他のユーザの要求に応じて該他のユーザのために提供する制御部と、
該他のユーザに提供した無線通信資源の量に応じた該無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスにおける報酬を取得する取得部と、
を備える、提供装置。
(2)
前記制御部は、無線通信資源を取引するサービスを介して前記無線通信資源を前記他のユーザのために提供し、
前記取得部は、提供した無線通信資源の量に応じた報酬を取得する、前記(1)に記載の提供装置。
(3)
前記制御部は、前記他のユーザへの無線通信資源の提供を動的に制御する、前記(1)または(2)に記載の提供装置。
(4)
前記制御部は、前記他のユーザへ提供する無線通信資源の帯域または量を動的に制御する、前記(3)に記載の提供装置。
(5)
前記制御部が提供する無線通信資源は、前記自ユーザが使用する機器を介して前記他のユーザが使用する機器によって行われる無線通信のための資源である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の提供装置。
(6)
前記制御部は、前記他のユーザからの対価の支払いと引き換えに前記他のユーザに無線通信資源を提供する、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の提供装置。
(7)
前記制御部は、前記他のユーザに無線通信資源を割り当てる際に該他のユーザに広告情報を提供する、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の提供装置。
(8)
前記制御部は、前記他のユーザに割り当てる無線通信資源とは異なる通信資源を使用して前記広告情報を提供する、前記(7)に記載の提供装置。
(9)
前記制御部は、前記他のユーザが所定の対価を支払ったことを条件に前記広告情報の提供を停止する、前記(8)に記載の提供装置。
(10)
前記制御部は、前記他のユーザへの無線通信資源の割り当ての可否を判断する、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の提供装置。
(11)
前記制御部は、前記自ユーザに割り当てられた無線通信資源の状況に応じて前記他のユーザへの無線通信資源の割り当ての可否を判断する、前記(10)に記載の提供装置。
(12)
前記取得部は、前記自ユーザに提供される報酬として広告を出稿する権利を取得する、前記(1)〜(11)のいずれかに記載の提供装置。
(13)
前記取得部は、前記自ユーザに提供される報酬としてゲームのアイテムを取得する、請前記(1)〜(11)のいずれかに記載の提供装置。
(14)
前記制御部は、提供する無線通信資源としてセルラーによる無線通信を前記他のユーザに提供する、前記(1)〜(13)のいずれかに記載の提供装置。
(15)
前記制御部は、提供する無線通信資源としてWi−Fiによる無線通信を前記他のユーザに提供する、前記(1)〜(13)のいずれかに記載の提供装置。
(16)
他のユーザに割り当てられた無線通信資源を要求し、該無線通信資源を利用する見返りとして該無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスに関する所定の負担を負うための処理を行う制御部を備える、利用装置。
(17)
自ユーザに割り当てられた無線通信資源を、他のユーザの要求に応じて該他のユーザのために提供する提供制御部と、
該他のユーザに提供した無線通信資源の量に応じた報酬を取得する取得部と、
を含む提供装置と、
前記第1のユーザに割り当てられた無線通信資源を要求し、該無線通信資源を利用する見返りとして該無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスに関する所定の負担を負う利用制御部を含む利用装置と、
を備える、通信資源取引システム。
(18)
自ユーザに割り当てられた無線通信資源を、他のユーザの要求に応じて該他のユーザのために提供することと、
該他のユーザに提供した無線通信資源の量に応じた該無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスにおける報酬を取得することと、
を備える、提供方法。
(19)
他のユーザに割り当てられた無線通信資源を要求し、該無線通信資源を利用する見返りとして該無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスに関する所定の負担を負う制御部を備える、利用方法。
(20)
第1のユーザに割り当てられた無線通信資源を、第2のユーザの要求に応じて該第2のユーザのために割り当て、該第2のユーザに割り当てた無線通信資源の量に応じた該無線通信資源を使用するアプリケーションのサービスにおける報酬を前記第1のユーザに提供する制御部を備える、制御装置。
(21)
前記制御部は、前記第1のユーザに割り当てられた無線通信資源の品質に応じて提供する報酬を変化させる、前記(20)に記載の制御装置。
(22)
前記制御部は、前記第1のユーザに割り当てられた無線通信資源の前記第2のユーザへの割り当て可能量に応じて提供する報酬を変化させる、前記(20)または(21)に記載の制御装置。