(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第二の直径(B)の値は第一の直径(A)の値の50%〜65%の間であり、さらに、混合経路(4)の長さ(O)は第一の直径(A)の値の1.5〜3.0倍の間である、請求項1〜2のいずれか1項記載の混合リング(1)。
溶質インプット経路(3)は溶質インプットゾーン(8)及び溶質チャンバ(9)を備え、溶質インプットゾーン(8)は第三の直径(C)を確立し、そして溶質チャンバ(9)は第三の直径(C)より大きい第四の直径(D)を確立し、第三の直径(C)は混合リング(1)の第二の直径(B)に等しい、請求項1〜3のいずれか1項記載の混合リング(1)。
溶質インプット経路(3)は溶質チャンバ(9)に連結している溶質ネック(11)をさらに備え、溶質ネック(11)は第二の幅(F)を確立し、そして突出ランプ(12)をさらに備え、突出ランプ(12)は溶質の一部をディフューザ(5)に向けて導くように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項記載の混合リング(1)。
ディフューザ(5)は対称軸が混合リング(1)の長手軸である対称構造であり、ディフューザ(5)は互いに対して向かい合って配置されそして直線セグメント(16,16')によって接続されている第一の凸状弧(14)及び第二の凸状弧(15)をさらに備えている、請求項1〜6のいずれか1項記載の混合リング(1)。
溶質タンク(21)は第一の高さ(H)に配置されており、第一の高さ(H)は溶質排出ダクト(27)と混合リング(1)との間の接続部から、溶質タンク(21)の全高(L')の半分までで測定される、請求項19記載の装置(25)。
溶媒の一部は溶媒タンク(20)の頂部に、溶媒インレットダクト(24)によって添加され、溶媒インレットダクト(24)は、その一方の端部に連結されたコーンデフレクタ(30)を備え、コーンデフレクタ(30)は溶媒の一部を複数の溶媒滴(31)へと拡散させるように構成されている、請求項19〜21のいずれか1項記載の装置(25)。
溶媒タンク(20)及び溶質タンク(21)の底部は、溶媒タンク(20)及び溶質タンク(21)それぞれの溶媒及び溶質レベルよりも下方に配置されたタンクのいずれかの部分として構成されている、請求項19〜23のいずれか1項記載の装置(25)。
【背景技術】
【0002】
先行技術の説明
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための先行技術の装置及び方法は、プロセス中に混合比を一定に保つことにいくつかの弱点(問題点)を有する。
【0003】
そのような装置では、溶質の用量(溶液中の溶質の量)は、溶質の流速の測定値に100%従属し、そのような測定は装置の所定のループ制御に従って行われる。
【0004】
基本的には、先行技術の装置では、溶媒流速を所定値で一定に保ち、所定の溶媒流速及び所望の混合比に従って、装置は固定されたシロップ流速を加える。
【0005】
ループ制御とは、プロセスのいくつかの変数を管理するために、好ましくはPLC(プログラム可能なロジックコントローラ)を使用して、所定のプロセスで動作する機構及び制御を意味する。例えば、ループ制御において、所定の時間は確立され、そこで、PLCは所定の変数を制御すべきである。
【0006】
具体的には、溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための装置及び方法において、所定の時間は、溶媒流速の測定時間、溶質流速の測定時間、及びどのような動作を行うべきかをPLCが決定する時間であることができる。
【0007】
PLCは溶質用量をどのように管理するかを決定する役割をさらに担っているので、PLCは所定のバルブ又はポンプに信号を送信すべきであり、バルブ又はポンプはまた、かかる信号を受信しそして解釈し、次いで、装置の溶質流速を増加させ又は減少させるのに所定の時間を要する。
【0008】
ループ制御は、プロセス中に連続的に繰り返され、ここで、バルブ又はポンプによって受信された信号はかかる信号を解釈するのにある時間を要するために瞬時に動作をもたらさないので、上述の所定の時間は溶質と溶媒との混合比に直接的な影響を及ぼす。
【0009】
結果的に、ループ制御及びそれらの機構における単純な誤差は総シロップ用量、すなわち、溶質と溶媒との混合比に直接的に影響を及ぼすであろう。
【0010】
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための提案された装置、方法及び混合リングにおいて、溶質流速は、装置内、そして具体的にはその構造的構成のために混合リング内を流れる溶媒流速によって自動的にドラッグされる。
【0011】
結果的に、ループ制御の作動を考慮すると、装置はPLCが所定のバルブに制御信号を送信し、次いで、かかる信号を受信してそして解釈し、最後にバルブを制御する時間を感知しないであろう。
【0012】
提案された装置、方法及び混合リングにおいて、水(溶媒)流速の変動がシロップ流速を自動的に管理(制御)するので、作動はリアルタイムで行われる。言い換えれば、上述したように、溶質は、装置、特に混合リングの構造的構成のために溶媒によってドラッグされる。
【0013】
現在の用途では、ループ制御は、要求混合比を決定する溶質調整バルブの開閉(管理)によってのみ行われている。混合プロセスが安定していると、要望(要求)混合比と実混合比との差に関連して溶質調整バルブを管理することのみが必要である。
【0014】
提案された混合リング、装置及び方法は、最終溶液(溶質/溶媒)の釣り合いを自動的に保持する際に、溶質流速の補正の必要性が低減される。
【発明を実施するための形態】
【0029】
好ましい実施形態の詳細な説明
提案された混合リング、混合装置及び混合方法のこの好ましい実施形態において、溶媒は、好ましくは水の一部であると理解することができ、溶質は好ましくはシロップの一部であると理解することができる。
【0030】
図1は本発明で提案された混合リング1の断面図である。提案された混合リング1のより良い理解のために、
図1はその主なセグメントを示し、したがって各セグメントはその構造的構成及び目的に関連して扱われる。
【0031】
図1を参照すると、提案された混合リング1は、混合経路4、ディフューザ5、溶媒インプットゾーン6、チョークゾーン7、溶質インプットゾーン8及び溶質チャンバ9を備える。溶媒インプットゾーン6及びチョークゾーン7は溶媒インプット経路2を画定し、さらに、溶質インプットゾーン8及び溶質チャンバ9は溶質インプット経路3を画定する。
図1に示される点線は、前述の各セグメントの境界を表す。
【0032】
溶媒インプット経路2及び溶質インプット経路3は、それぞれ
図2(a)及び2(b)から具体的に見ることができる。混合経路4(ディフューザなし)を
図2(c)に示す。
【0033】
図3の実線矢印は、溶媒タンク(図示せず)から溶媒インプット経路2に入る溶媒の一部を表しており、それに応じて、点線矢印は、溶質タンク(図示せず)から溶質インプット経路3に入る溶質の一部を表す。混合リング1の代わりに実施形態において、溶媒及び溶質は、特にタンクではない別のリザーバから来ることができる。
【0034】
混合リング1の近くに配置されたポンプにより、溶媒及び溶質の両方は吸引され、かかるポンプの位置は、混合リング1の構造的構成の説明を完了した後に、さらに取り扱われる。
【0035】
図4からよりよく理解されうるように、溶媒インプットゾーン6とチョークゾーン7との間の相互接続は、第一の直径Aを確立し、この第一の直径Aは混合リング1で混合(受け入れる)することが予定される総流速(溶媒流速+シロップ流速)に従属している。
【0036】
下記の表は、好ましくは、処理される総流速に応じた第一の直径Aの値を示す。ちょうど言及したように、下記の値は、好ましくは、限定するものとみなされるべきではない値である。
【0038】
溶媒インプットゾーン長さNに関しては、混合リング1のこの好ましい実施形態では、第一の直径Aと同じ寸法を有する。
【0039】
混合経路4に導かれる溶媒の一部の収束を開始すると、溶媒インプット経路2の内部領域は、溶媒インプットゾーン6とチョークゾーン7との間の相互接続部から、チョークゾーン7と混合経路4との間の相互接続部の近傍にあるチョーク点13まで、徐々に低減されている。
【0040】
結果として、
図2〜
図4を参照すると、下記のように、第二の直径Bは決定され、第二の直径Bは第一の直径Aの50%〜65%の間であろう。
【0042】
混合経路長さOに関して、これは第一の直径Aに従属し、具体的には、混合リング1のこの好ましい実施形態において、混合経路4の混合経路長さOは第一の直径Aの1.5〜3.0倍の間とするべきである。
【0043】
チョーク点13から混合経路4との境界まで、第二の直径Bは、好ましくは(溶媒を混合経路4に向けて正確に導くために)一定に保たれる。このような構成は、溶質と溶媒との混合効率を向上させる。しかしながら、混合リング1の代わりの実施形態では、徐々に低減させるのを直接上記の境界まで継続することができる。
【0044】
第一の直径Aから第二の直径Bまでの徐々の低減は、混合リング1の収斂角と考えることができるチョーク角θを確立する。第一の直径Aと同様に、チョーク角θは混合リング1が処理することが予定される総流速に従属すべきである。
【0045】
好ましいチョーク角θの値を下記の表に開示する。
【0047】
溶質インプット経路3の構造的構成は、特に
図5から始めて取り扱う。
【0048】
溶質の一部を、まず、第三の直径Cを有する溶質インプットゾーン8にて混合リング1に導入する。第三の直径Cの値は、混合リング1が処理すべき総流速に従属する。第三の直径Cは、好ましくは、第一の直径Aの値の50%〜65%の間にあるべきであることが理解されうる。
【0050】
この値は、第二の直径Bについて提案されたものと同等であり、したがって、混合リング1のこの好ましい実施形態では、第二の直径Bは第三の直径Cに等しいことが観察されうる。
【0051】
混合経路4への溶質の一部の正確な導入を実行するために、溶質チャンバ幅Eは大きな寸法を取るべきではない。混合リングのこの好ましい実施形態では、溶質チャンバ幅Eは、好ましくは、下記の範囲:C/10≦E≦C/3の値をとるべきである。第三の直径Cに関しては、
図5を参照する。
【0052】
図4を参照すると、溶質チャンバ幅Eの値は、チョーク点13から混合経路4との境界までの距離(長さ)に等しい。
【0053】
この好ましい値では、溶質の一部は「圧縮」され、結果的に溶質チャンバ9の開放部分に導かれる。次に、溶質チャンバ9を取り扱う。
【0054】
混合経路4に入る前に、溶質の一部は、
図6の強調した暗い領域によって表される溶質ネック11を通って流れる。構造的に、そして
図5を参照すると、溶質ネック11は第四の直径D及び第一の直径Aに従属する第二の幅Fを確立し、結果的に、第二の幅Fは、混合リング1が受け入れるべき溶媒及び溶質の流速に従属する。
【0057】
図4を参照すると、第二の幅Fの値も、点13から混合経路4との境界までの距離の値である。
【0058】
混合経路4に溶質をより良く導入するために、溶質ネック11は溶質の一部をディフューザ5に導くように、より詳細には
図7を参照すると、ディフューザ5の直線セグメント16,16’に向けて導くように構成されている突出ランプ(projection ramp)12を画定している。
【0059】
好ましくは、突出ランプ12は直線状ランプであるが、ランプ12の他の構成、例えば、湾曲形状又は鋸歯形状が許容可能である。
【0060】
突出ランプ12はネック角ρを確立し、この角度は、混合リング1のこの好ましい実施形態では45°の値をとる。この好ましい値は、溶質をディフューザ5に向けて正しく導くが、所望であれば、別の値を使用することもできる。好ましくは、シロップ(溶質)の流速が大きいほど、ネック角ρの値は小さいであろう。
【0061】
溶質の一部が溶質ネック11を去った後に、溶質は混合経路4に入り、ここで、ディフューザ5は混合リング1の中央に配置されている。ディフューザの構造的構成は
図7からよりよく理解できる。
【0062】
ディフューザが混合リング内に固定される方法は、提案された本発明の主要な態様ではなく、既に公知のいずれかの方法で固定することができる。
【0063】
理解されるように、ディフューザ5は、対称軸が混合リング1の長手軸A-Aである対称構造である。ディフューザ5は、互いに向かい合って配置されそして直線セグメント16,16'によって接続されている2つの凸状弧、第一の弧14及び第二の弧15により形成されている。
【0064】
向かい合って配置されるとは、ディフューザの外側にいて(混合リング1の軸線A-Aに沿って)、その方向を見ている観察者は、一方の弧の凸面を見て、その結果、他方の弧の凹面を見ることになることを意味する。例えば、
図8を参照すると、点Pに位置する観察者は、第一の弧14の凸面及び第二の弧15の凹面を見ることになる。
【0065】
好ましくは、第一及び第二の凸状弧14及び15のディフューザ頂点V
1及びV
2は、混合リング1の長手軸A-Aに配置される。さらに、
図8から良く理解されうるように、ディフューザ5の凸状弧の開口角β
1及びβ
2は異なり、ここで、混合リング1のこの好ましい実施形態では、第一の凸状弧14の開口角β
1は、第二の凸状弧15の開口角β
2よりも大きくすべきである。
【0066】
頂点V
1及びV
2は、凹/凸面を規定することができ、あるいは楔面を規定する(矢印型面を規定する)ことができ、ここで、各弧のセグメントは単一点で接続する。
【0067】
数値を参照すると、好ましい実施形態において、開口角β
1は約55°であり、開口角β
2は好ましくは約20°である。一般的には、β
1はβ
2の値の少なくとも2倍であると言える。
【0068】
その寸法に関して、ディフューザ5の長さ(頂点V
1とV
2との間の距離)は、好ましくは、第一の直径Aの値の
1.5倍とすべきであり
(1.3から1.6の範囲は許容)、さらに、ディフューザ幅Gは、第一直径Aの値の1.5倍とすべきであり
(23%から26%の範囲は許容)、以下のとおりである:
【0070】
ディフューザ5のこのような構造的構成は、溶媒の一部を溶質の一部に向けて導き、その結果、溶質を溶媒に添加する。具体的には、提案された混合リング1では、溶媒変位ベクトルは溶質変位ベクトルに対して垂直に向かい(75°〜105°の範囲は許容される)、溶質ネック11の近傍で混合経路4にて遭遇が起こる。
【0071】
ディフューザ5を混合リング1の中央に配置することにより、溶媒変位速度が減少し、したがって溶質の引きずり(溶質のドラッグ)が起こるので、混合効率が高まる。
【0072】
さらに、溶媒及び溶質の変位ベクトルの遭遇後に、ディフューザの長さは、そのようなベクトルが整列されることを保証すべきであるため、上記の表に開示された値を使用しなければならない。
【0073】
図9は、溶媒変位ベクトル(Vsolvent)及び溶質変位ベクトル(Vsolute)を開示している混合リング1の内部領域の強調図である。実線は溶媒ベクトルを表し、点線は溶質ベクトルを表す。
【0074】
図9は、さらに溶媒及び溶質の遭遇を示しているが、このようなベクトルが垂直角を形成して衝突して、それゆえ、結果として溶液変位ベクトル(V
solution)はディフューザ5の直線セグメント16及び16'に平行になることが理解できる。
【0075】
混合リング1におけるディフューザ5の配置に関しては、ディフューザ5が混合経路4内に完全に配置されていることが図面から(特に
図2(a)から)観察されうるが、混合リング1の代わりの実施形態では、第一の凸状弧14の小部分は溶媒インプット経路2に入っていることができる。
【0076】
混合リング1の追加の代わりの実施形態では、ディフューザは、混合リングの長手軸(A-A)に沿って再配置(移動、変位)することができる(チョークゾーン7に入る)。このような特徴は、溶質/溶媒変位ベクトルの大きな制御性を可能にし、したがってベクトルが衝突する(遭遇する)領域の制御を可能にする。
【0077】
提案された混合リング1のさらなる代わりの実施形態では、ディフューザ5なしで計画されることができ、この意味で、チョークゾーン7の構造的構成は、溶質の一部に向かって溶媒の一部を導く。
【0078】
混合リングがディフューザなしで計画される実施形態では、チョーク角(θ)の提案値はディフューザを有する実施形態と同じであり、さらに溶媒の一部は45°〜90°の間の角度で溶質の一部に向けて導かれる。
【0079】
溶媒の一部の中に溶質の一部を溶解させるための、提案された混合リング1について説明してきたが、ここで、このような混合リング1を好ましくは使用する装置を取り扱い、別の言い方をすれば、ここで、溶質の一部を溶媒の一部に溶解させるための装置25について説明する(装置25とも呼ぶ)。
【0080】
図10は提案された装置25の一般的な好ましい実施形態を表している。このような図は、装置25の主要な構成要素及びダクト(パイプ)を示しており、順次説明するバルブ及び他のダクトのすべてを示しているわけではない。
【0081】
図10から理解されうるように、装置25は混合リング1に関連する溶媒タンク20及び溶質タンク21を備え、前記混合リング1は、装置25の好ましい実施形態では、上述し、本出願において提案されている混合リング1である。
【0082】
タンク20及び21は混合リング1において後に混合される溶媒の一部及び溶質の一部をそれぞれ貯蔵するように構成されている。溶媒タンク20及び混合リング1の接続は、
図10に示すように、溶媒排出ダクト26によりなされる。
【0083】
図4〜10から理解されうるように、溶媒排出ダクト26の第一の端部は、好ましくは、溶媒タンク20の底部に連結されている。さらに、溶媒ダクトは、好ましくは、混合リング1の第一の直径Aに等しい溶媒ダクト直径を有するチューブ状構造である。溶媒排出ダクト26の反対側の端部は、混合リング1の溶媒インプットゾーン6に接続されている。
【0084】
図5及び
図10からさらに理解されうるように、装置25は、溶質の一部を溶質タンク21から混合リング1に導くように構成された溶質排出ダクト27をさらに備える。溶媒排出ダクト26と同様に、溶質排出ダクト27は、混合リング1の第三の直径Cに等しい溶質ダクト直径を有するチューブ状構造である。
【0085】
図10から最もよく理解されるように、溶質排出ダクト27の第一の端部は、好ましくは溶質タンク21の底部に連結されており、結果的に、反対側の端部は混合リング1に接続されている。好ましくは、溶媒排出ダクト26及び溶質排出ダクト27の両方の溶媒タンク20、溶質タンク21及び混合リング1への連結は溶接プロセスによって行われる。
【0086】
好ましくは、溶媒排出ダクト26及び溶質排出ダクト27と、それぞれタンク20,21の底部との接続は、
図10に示すように限定されるものと考えるべきではない。このような接続は、リザーバの動作レベルより下に配置されなければならないタンク20及び21の他の部分(例えば、タンクの側部)で行うことができる。
【0087】
混合リング1で一定の圧力を維持するために、溶質タンク21(リザーバ)は、混合リング1から特定の距離(高さ)に配置されるべきである。
【0088】
装置25のこの好ましい実施形態において、溶質リザーバ21は、溶質排出ダクト27と混合リング1との間の接続から、溶質リザーバ21の全高さL'の半分になるまでの、1700ミリメートル(mm)〜1900mmの間に配置される。好ましくは、溶質排出ダクト27は、混合リング1とタンク21との間で垂直に配置されるべきである。
【0089】
したがって、
図10を参照すると、第一の高さHは、好ましくは、約1700mm及び1900mmであるべきである。溶質リザーバ21の第一の高さHと全高さL 'との間の前述の関係は、溶質リザーバの体積とは独立に維持されるべきである。
【0090】
第一の高さHについての上記好ましい値の範囲は、溶質リザーバ21内の最小圧力(150g/cm
2)を確立し、このような圧力は、タンク21からの混合リング1までのシロップ(溶質)の流れを可能にする。
【0091】
溶質インレットダクト28と溶質タンク21との間の接続点は、
図10に示すとおりであることができ、あるいは、溶質タンク21の反対側に配置することができる。このような接続点は、溶質タンクの全高さL'の10%以上(タンクの基部から計量し、その支持脚を除く)に配置されるべきであることを言及することは重要である。
【0092】
溶質排出ダクト27と同様に、溶質インレットダクト28は、装置が処理すべき溶質の最大流速に従属する直径を有するチューブ状構造である。言い換えれば、溶質インレットダクト28の直径は溶質排出ダクト27の直径に等しく、混合リング1の第三の直径Cに等しい。
【0093】
タンク21内の溶質の投入は、溶質インレットバルブV
13を管理(開閉)することにより行われる。さらに、装置25は溶質ベントバルブV
14をさらに備えており、バルブは全ての混合プロセスの間に、溶質タンク21の圧力を大気圧に維持するために開放され続けるべきである。
【0094】
溶質排出ダクト27において、装置25は溶質排出バルブV
26をさらに備える。溶質調整バルブV
m12はまた、混合リング1に導く溶質の流速をよりよく管理するために使用される。
【0095】
混合リング1と溶質調整バルブV
m12との間に溶質流量計S
q12を配置して、混合リング1に入る溶質の流速を調べることができる。提案された装置25において、溶媒と溶質の混合比のバランスを維持する(補償する)ために溶質流速を測定することは重要である。)。バランスは溶質調整バルブV
m12の開口を管理することによって行われる。
【0096】
好ましくは、タンク21は、洗浄ボール(図示せず)の使用など、任意の洗浄方法を備えてよい。タンクを清掃することが知られている他の任意の方法も使用できる。
【0097】
溶媒は、溶媒源(図示せず)から、溶媒インレットダクト24を通って溶媒タンク20に添加される。好ましくは、溶媒インレットダクト24の直径は、溶媒排出ダクト26の直径と等しくすべきであり、結果的に、混合リング1の第一の直径Aに等しい。
【0098】
装置25の好ましい実施形態において、溶媒調整バルブV
m18を制御することによって、タンク20の頂部に溶媒が添加される(
図11を参照)。溶媒調整バルブV
m18の制御(開閉)により、溶媒タンク20のレベルを装置によって要求される溶媒流速とは独立に、一定に維持することができる。
【0099】
あるいは、溶媒は、雨のように(以下に詳細に説明する)、溶媒と接触しないタンクの領域(液体を有しない領域)に添加される限り、タンクのいずれかの側面で添加することもできる。
【0100】
図10から理解されうるように、提案された装置25はデフレクタコーン30をさらに備え、それは溶媒タンク20の内部に(好ましくはその頂部に)配置され、溶媒インレットダクト24の一端に接続される。
【0101】
デフレクタコーン30はタンク20のレベルを一定に保つことを可能にし、溶媒を雨のようにタンク20に添加することを可能にする。このような特徴は、溶媒を脱酸素し(酸素を除去する)、それゆえ、溶媒タンク20の頂部での真空と、コーンデフレクタ30を出る複数の溶媒滴31との間の接触を増加させる。
【0102】
言い換えると、コーンデフレクタ30は、溶媒の一部を複数の溶媒滴31に分散させる(霧化、噴霧する)ように構成されている。
【0103】
図10に示すようなデフレクタコーン30の使用は、雨のようにタンク20内に溶媒を添加する方法の単なる例示的な実施形態であるが、滴下して(雨のように)溶媒を加えることを目的とする当該技術で公知の他の方法を使用することができる。
【0104】
溶媒タンク20の頂部の真空は、好ましくは、先行技術で知られている任意の種類の真空ポンプB
3によって生成される。このようなポンプの構成は、提案された装置25の主要な態様ではない。さらに、真空ポンプB
3に関連して、装置25は、好ましくは、溶媒タンク20がフラッドする場合に閉じる真空バルブV
28を備える。
【0105】
溶媒タンク20内の真空レベルは、−50g/cm
2〜150g/cm
2の間に維持されるべきであり、このような範囲の値は、混合リング1(溶媒インプットゾーン6)における一定の溶媒流速を可能にする。
【0106】
溶媒タンク20は、好ましくは、溶媒レベルが最大レベルを超えて上昇したときに開放し、圧力を解放する目的を有する溶媒タンクベントバルブV
16をさらに備えるべきである。
【0107】
溶媒タンクレベルは、好ましくは、先行技術で知られている任意のタイプでありうる誘導波レーダ(図示せず)によって制御される。特定の液体のレベルを測定することができる任意の他の方法又は装置を使用することができる。
【0108】
提案された装置25の好ましい実施形態では、溶媒タンク20の真空レベルのモニタリングを可能にする圧力センサ(図示せず)をさらに備えることができる。最後に、溶媒タンク20は、タンク20内の溶媒の排出が必要な場合に使用できる溶媒タンク20排出バルブV
21をさらに備える。
【0109】
図11は、本発明で提案されるとおり、溶媒25の一部に溶質の一部を溶解させるための装置の追加の図である。
図11は、
図9と比較した場合の装置25の追加の構成要素を示す。
【0110】
図11から理解されうるように、装置25は、混合リング1に隣接して(接続して)配置された主ポンプB
1を備える。ポンプB
1は、溶媒及び溶質を混合リング1に吸入するように構成されており、混合プロセスが完了した後に、溶液は炭酸化装置(開示せず)に導かれる。
【0111】
主ポンプB
1は、混合リング1から好ましい範囲の距離で配置されるべきであり、好ましくは、ポンプB
1は混合リング1と同じ高さに配置される。同じ高さであれば、主ポンプB
1と混合リング1を接続する(連結する)ダクトが水平になることを意味する。
【0112】
主ポンプB
1と混合リング1との間の好ましい範囲の距離は、
図11から理解されうるように、混合距離Lと呼ばれる。混合距離Lの値は、混合リング1の第一の直径Aの値に従属し、結果的に、混合距離Lは装置25が受け入れるように設計された最大溶媒流速に従属する。
【0113】
好ましい実施形態において、混合距離Lの値は、第一の直径Aの値の5〜11倍の間である。5より小さい値を使用すると、混合リング1の混合経路4において望ましくない乱流を発生させる可能性があり、一方、11より大きい値では、主ポンプB
1の動力も、増加されなければならない。
【0114】
混合リング1を主ポンプB
1に接続するダクトは炭酸化ダクト32と呼ばれ、好ましくは、混合リング1の第一の直径Aに等しい内径を有するチューブ状構造として構成されている。ダクト32は混合リング1の混合経路4に接続されるべきであり、さらに、第一の直径Aは、好ましくは、主ポンプB
1を炭酸化装置(図示せず)と接続するチューブ状構造で維持される。
【0115】
さらに、ロッキングバルブV
20は、好ましくは溶媒排出ダクト26に配置されている。ロックキングバルブV
20は、必要な場合に、ダクト26内の溶媒流を遮断するために閉止されるべきである。さらに、
図11から理解されうるように、溶媒流量計S
q13は、好ましくは、混合リング1に近接して配置され、それにより、混合リング1に入る溶媒の流速を適切に測定することができる。
【0116】
混合リング1と溶媒流量計S
q13との間の距離は、好ましくは、第一の直径Aの値の5倍以上である。
【0117】
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための好ましい装置25及びさらには、このような装置25で使用される混合リング1の好ましい構造構成を説明してきたが、ここで、溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための好ましい方法を取り扱うことにする。
【0118】
該方法、及び、結果的に、提案された装置を構成するバルブ及びポンプは、好ましくはヒューマンマシンインターフェース(HMI)によって制御される。このようなHMIの詳細は、本発明の主要な態様ではないので説明する必要はない。先行技術の教示で知られているバルブ及びポンプを管理することができる任意のHMIを使用することができる。代わりの実施形態では、この方法は手動で操作することができる。
【0119】
混合プロセスの間に、溶質ベントバルブV
14及び真空バルブV
28は開いたままにすべきであり、さらに真空ポンプB
3はトリガーされて溶媒タンク20内に真空を発生させる。
【0120】
好ましくは、混合が進行している間、及び、混合の開始の数分前に、真空ポンプB
3を作動し続けるべきである。
【0121】
真空ポンプB
3を作動させ、真空バルブV
28及び溶質ベントバルブV
14を開放し、溶媒タンク20に溶媒を加えるべきである。結果的に、溶媒調整バルブV
m18は、タンク20内で溶媒体積を一定に維持するために開放すべきである。
【0122】
好ましくは、溶媒タンク20内の溶媒体積は、混合リング1内で一定の溶媒流速を維持するために一定に維持すべきである。溶質タンク21の体積は所望の溶質体積に応じて溶質インレットバルブV
13の作動(開閉)により制御される。
【0123】
主ポンプB
1が溶媒及び溶質を引き(吸引し)始めるときに、上述のように、溶媒タンク20内の体積は一定に維持されるべきであるが、溶質タンク21内の体積は変化しうる。
【0124】
混合の間に、ロッキングバルブV
20及び溶質排出バルブV
26を開放すべきである。上述したように、溶質ベントバルブV
14と真空バルブV
28は依然として開放されているべきであり、真空ポンプB
3はトリガーされるべきであり、バルブV
m18及びV
13も開放されているべきである。
【0125】
ロッキングバルブV
20及び溶質排出バルブV
26の開放に伴い、溶質調整バルブV
m12を開放すべきである。溶質調整バルブV
m12の開口率は、(溶媒及び溶質流量計を使用せずに装置を使用した場合に)行った最終混合生産の平均開口率に等しくすべきであり、又は、流量計S
q12及びS
q13により測定された溶媒及び溶質流速により制御されうる。
【0126】
流量計が使用されない場合に、そして、そのような平均開口率を達成するために、PLCは、規定のフレーバー(溶液)を調製するために混合サイクルで以前に使用された溶質調整バルブV
m12のすべての開口率を記憶すべきである。
【0127】
結果として、新しい混合プロセスが開始されるときに、溶質の流速は所望のフレーバーを調製するための所望の流速あたり(又は近傍に)なることが保証される。
【0128】
流量計が使用される場合に、主ポンプB
1が起動されると、溶媒及び溶質流量計S
q13及びS
q12はそれぞれ溶媒及び溶質の流速を測定し始める。
【0129】
実混合比は、溶媒流速と溶質流速の分配によって得られる。実混合比を要求混合比と比較し、要求混合比は最終的な溶液が有するべき溶媒と溶質の関係であり、このような要求混合比はHMIを用いて提案された方法の操作者によって決定される。
【0130】
実混合比(流速分配)と要求混合比との差が正である場合には、実混合比と要求混合比との差が0になるまで、溶質調整バルブV
m12の開口率を増加させる(V
m12を開く)べきである。
【0131】
差が負の値になる場合には、差が0になるまで、溶質調整バルブV
m12の開口率を減少させる(V
m12を閉じる)べきである。
【0132】
例えば、PLCにおいて確立された要求混合比が4であり、溶媒流量計S
q13が流速6m
3/hと測定し、溶質流量計S
q12が2m
3/hの溶質流速と測定する場合には、実混合比は6m
3/h / 2m
3/h = 3である。
【0133】
したがって、実混合比(3)と要求混合比(4)との間の差は負(−1)である。したがって、上述したように、溶質流量計S
q12が溶質流速を1.5m
3/hと測定するまで、溶質調整バルブV
m12の開口率を閉止するべきである。
【0134】
溶質流速が1.5m
3/hの場合には、実混合比は4であり、実混合比(4)と要求混合比(4)との間の差はゼロになる。
【0135】
PLCは、比較(差)が正確にゼロになるか、又は、実質的に0に等しい値に達するまで、溶質調整バルブV
m12の開口率を管理するように設定することができる。許容誤差は、装置が使用されている用途及びその正確さ(化学、食品産業、製薬産業)に明らかに依存する。
【0136】
要求混合比と実混合比との比較はPLCによってリアルタイムで自動的に行われ、溶質調整バルブV
m12の開閉(管理)も行われる。
【0137】
混合リング1の構造構成は、溶質と溶媒との釣り合いを維持するので、溶質流速の補正(管理)の必要性が低減される。
【0138】
代わりの実施形態において、上述したように、流量計S
q12及びS
q13を使用する必要はない。溶媒流速の変化が自動的に溶質流速の変化をもたらすので、PLCに記憶された最後の平均開口値に従って溶質調整バルブV
m12の開口率を設定するだけで、混合比を決定することができる。
【0139】
さらに、溶媒調整バルブV
m18を一定の開口率で維持しながら溶質調整バルブV
m12開口率を管理することについてのみ述べた上述の方法にかかわらず、代わりの実施形態では、シロップ(溶質)調整バルブV
m12の開口率を一定に維持しながら、溶媒(水)調整バルブV
m18の開口率を管理することによって方法を実施することができる。
【0140】
さらに、本発明において言及される溶質は、シロップの一部として限定されるべきではなく、好ましくは、170cPs以下の粘度を有するあらゆる材料が、提案された混合リング1、装置25及び方法において使用されうる。例えば、溶質は、とりわけ、高フルクトースコーンシロップ、アルコール、酢、洗剤、液体クリーナー(住宅用/商業用)などでありうる。
【0141】
同様に、溶媒の一部は水の一部として限定されるべきではない。好ましくは、80cPs以下の粘度を有するあらゆる材料、例えば水又は炭酸水を使用することができる。
【0142】
さらに、溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための提案された混合リング1、装置25及び方法の適用分野は飲料品産業に限定されるべきではない。本発明は、化学及び製薬産業において、さらには病院分野でさらに使用することができる。
【0143】
適用分野とは無関係に、上述のように、溶媒及び溶質の粘度における限定を維持することが重要である。
【0144】
さらに、飲料品産業で使用される場合に、提案された混合リング1及び方法の適用は大規模装置に限定されるべきではない。提案された発明は、小規模装置、例えば、ファストフードレストランで、又は、さらには家庭用もしくは台所用の器具で使用されるもののような小型の飲料品混合機で使用されうる。
【0145】
適用分野とは無関係に、処理すべき総流速に応じた混合リング1及び装置25の寸法を尊重することが重要である。
【0146】
好ましい実施形態について説明したが、本発明の範囲は他の可能な変形を包含し、可能な均等物を含む添付の特許請求の範囲の内容によってのみ限定されることを理解すべきである。
以下に、非限定的に本発明の実施形態の例を示す。
(態様1)
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための混合リング(1)であって、前記混合リング(1)は、
混合経路(4)に流体的に連結された溶媒インプット経路(2)及び溶質インプット経路(3)を備え、
溶媒インプット経路(2)は溶媒の一部を受け入れるように構成されており、そして溶質インプット経路(3)は溶質の一部を受け入れるように構成されており、
混合リング(1)は溶媒の一部及び溶質の一部を混合経路(4)に導くように構造的に構成されており、
混合リング(1)は混合経路(4)の内部領域に主要部が配置されたディフューザ(5)をさらに備え、ディフューザ(5)は溶媒の一部を溶質の一部に向けて導くように構成されている、混合リング(1)。
(態様2)
ディフューザは75°〜105°の間の角度で溶媒の一部を溶質の一部に向けて導くように構成されている、態様1記載の混合リング(1)。
(態様3)
溶媒インプット経路(2)は溶媒インプットゾーン(6)及びチョークゾーン(7)として構成されており、チョークゾーン(7)は溶媒インプットゾーン(6)と混合経路(4)との間に配置されており、さらに、
溶媒インプットゾーン(6)とチョークゾーン(7)との間の相互接続は第一の直径(A)を確立し、チョークゾーン(7)と混合経路(4)との間の相互接続は第一の直径(A)よりも小さい第二の直径(B)を確立し、チョークゾーン(7)の内径は第一の直径(A)から第二の直径(B)に向かって、チョークゾーン(7)と混合経路(4)との間の相互接続の近傍の点(13)まで徐々に低減されている、態様1〜2のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様4)
第二の直径(B)の値は第一の直径(A)の値の50%〜65%の間であり、さらに、混合経路(4)の長さ(O)は第一の直径(A)の値の1.5〜3.0倍の間である、態様1〜3のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様5)
溶質インプット経路(3)は溶質インプットゾーン(8)及び溶質チャンバ(9)を備え、溶質インプットゾーン(8)は第三の直径(C)を確立し、そして溶質チャンバ(9)は第三の直径(C)より大きい第四の直径(D)を確立し、第三の直径(C)は混合リング(1)の第二の直径(B)に等しい、態様1〜4のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様6)
溶質チャンバ(9)は第三の直径(C)に従属する第一の幅(E)を確立し、下記の範囲:C/10≦E≦C/3の値を取る、態様1〜5のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様7)
溶質インプット経路(3)は溶質チャンバ(9)に連結している溶質ネック(11)をさらに備え、溶質ネック(11)は第二の幅(F)を確立し、そして突出ランプ(12)をさらに備え、突出ランプ(12)は溶質の一部をディフューザ(5)に向けて導くように構成されている、態様1〜6のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様8)
ディフューザ(5)は対称軸が混合リング(1)の長手軸である対称構造であり、ディフューザ(5)は互いに対して向かい合って配置されそして直線セグメント(16,16')によって接続されている第一の凸状弧(14)及び第二の凸状弧(15)をさらに備えている、態様1〜7のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様9)
突出ランプ(12)は、溶質の一部をディフューザの直線セグメント(16,16')に向けて導くように構成されている、態様1〜8のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様10)
第一の凸状弧及び第二の凸状弧(14,15)のそれぞれの頂点(V1,V2)は、混合リング(1)の長手軸に配置されている、態様1〜9のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様11)
頂点(V1,V2)の間の距離は、第一の直径(A)の値よりも1.3〜1.6倍の間大きく、ディフューザの幅(G)は第一の直径(A)の値の23%〜26%の間である、態様1〜10のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様12)
開口角(β1)の値は開口角(β2)の値の少なくとも2倍である、態様1〜11のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様13)
チョークゾーン(7)は15°〜30°の範囲のチョーク角(θ)を画定している、態様1〜12のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様14)
第一の直径(A)は混合リング(1)が処理するように構成された総流速の1.5〜3.0の間倍大きい範囲の値を取る、態様1〜13のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様15)
溶質の一部は170cPsに等しいか又はそれより低い粘度を有する物質である、態様1〜14のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様16)
溶媒の一部は80cPsに等しいか又はそれより低い粘度を有する物質である、態様1〜15のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様17)
溶媒インプット経路(2)は溶媒タンク(20)から溶媒の一部を受け入れ、そして溶質インプット経路は溶質タンク(21)から溶質の一部を受け入れる、態様1〜16のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様18)
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための装置(25)であって、装置(25)は、
溶媒の一部を溶媒タンク(20)から混合リング(1)に導くように構成されている溶媒排出ダクト(26)を備え、溶媒排出ダクト(26)の第一の端部は溶媒タンク(20)の底部に連結されており、溶媒排出ダクト(26)は混合リング(1)の第一の直径(A)に等しい溶媒ダクト直径を備え、
装置(25)は、溶質の一部を溶質タンク(21)から混合リング(1)に導くように構成されている溶質排出ダクト(27)をさらに備え、溶質排出ダクト(27)の第一の端部は溶質タンク(21)の底部に連結されており、溶質排出ダクト(27)は混合リング(1)の第三の直径(C)に等しい溶質ダクト直径を備えている、装置(25)。
(態様19)
溶質タンク(21)は第一の高さ(H)に配置されており、第一の高さ(H)は溶質排出ダクト(27)と混合リング(1)との間の接続部から、溶質タンク(21)の全高(L')の半分までで測定される、態様18記載の装置(25)。
(態様20)
第一の高さ(H)の値は1700mm〜1900mmの間である、態様18〜19のいずれか1項記載の装置(25)。
(態様21)
溶媒の一部は溶媒タンク(20)の頂部に、溶媒インレットダクト(24)によって添加され、溶媒インレットダクト(24)は、その一方の端部に連結されたコーンデフレクタ(30)を備え、コーンデフレクタ(30)は溶媒の一部を複数の溶媒滴(31)へと拡散させるように構成されている、態様18〜20のいずれか1項記載の装置(25)。
(態様22)
混合リング(1)に連結されている主ポンプ(B1)をさらに備え、主ポンプ(B1)は、混合リング(1)からの混合距離(L)に配置されており、混合距離(L)は混合リング(1)の第一の直径(A)の値の5〜11倍の間である、態様18〜21のいずれか1項記載の装置(25)。
(態様23)
溶媒タンク(20)及び溶質タンク(21)の底部は、溶媒タンク(20)及び溶質タンク(21)それぞれの溶媒及び溶質レベルよりも下方に配置されたタンクのいずれかの部分として構成されている、態様18〜22のいずれか1項記載の装置(25)。
(態様24)
溶媒排出ダクト(26)及び溶質排出ダクト(27)は、それぞれ溶媒流量計(Sq13)及び溶質流量計(Sq12)を備え、溶媒流量計(Sq13)は第一の直径(A)の値の5倍よりも大きい混合リング(1)からの距離で配置されている、態様18〜23のいずれか1項記載の装置(25)。
(態様25)
溶質の一部は170cPsに等しいか又はそれより低い粘度を有する物質である、態様18〜24のいずれか1項記載の装置(25)。
(態様26)
溶媒の一部は80cPsに等しいか又はそれより低い粘度を有する物質である、態様18〜25のいずれか1項記載の装置(25)。
(態様27)
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための方法であって、前記方法は、
溶液中の溶媒と溶質との要求混合比を設定すること、
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための装置(25)の混合リング(1)に溶媒の一部及び溶質の一部を添加すること、
溶媒の一部が混合リング(1)に到達する前に、溶媒の一部の流速を測定し、そして溶質の一部が混合リング(1)に到達する前に、溶質の一部の流速を測定すること、
測定された溶媒の流速を測定された溶質の流速で除算することによって実混合比を決定すること、
実混合比と確立された要求混合比とを比較すること、
の工程を含む方法。
(態様28)
実混合比と要求混合比との比較は実混合比を要求混合比で減算することによって行われる、態様27記載の溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための方法。
(態様29)
実混合比と要求混合比との比較により溶質調整バルブ(Vm12)の開口率を管理する工程をさらに含む、態様27〜28のいずれか1項記載の溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための方法。
(態様30)
実混合比と要求混合比との比較が実質的に0に等しい値を確立するまで、溶質調整バルブ(Vm12)の開口率を管理する工程をさらに含む、態様27〜29のいずれか1項記載の溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための方法。
(態様31)
溶媒の一部及び溶質の一部の流速を測定する工程は、それぞれ溶媒流量計(Sq12)及び溶質流量計(Sq13)によって行われる、態様27〜30のいずれか1項記載の溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための方法。
(態様32)
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための方法であって、前記方法は、
溶質調整バルブ(Vm12)の複数の開口率に従って溶媒の一部に溶質の一部を溶解させて、混合サイクルを終了させること、
溶質調整バルブ(Vm12)の複数の開口率の平均値を記憶させること、
記憶された平均値に等しい値に溶質調整バルブ(Vm12)の開口率を設定することにより新しい混合サイクルを開始すること、
の工程を含む、方法。
(態様33)
溶媒の一部に溶質の一部を溶解させるための混合リング(1)であって、混合リング(1)は、
混合経路(4)に流体的に連結された溶媒インプット経路(2)及び溶質インプット経路(3)を備え、
溶媒インプット経路(2)は溶媒の一部を受け入れるように構成されており、そして溶質インプット経路(3)は溶質の一部を受け入れるように構成されており、
混合リング(1)は溶媒の一部及び溶質の一部を混合経路(4)に導くように構造的に構成されており、
混合リング(1)は溶媒の一部を溶質の一部に向けて導くように構造的に構成されているチョークゾーン(7)をさらに備える、混合リング(1)。
(態様34)
チョークゾーン(7)は溶媒の一部を溶質の一部に向けて45°〜90°の角度で導くように構成されており、さらに、チョークゾーン(7)は15°〜30°の範囲内でチョーク角(θ)を画定している、態様33記載の混合リング(1)。
(態様35)
溶媒インプット経路(2)はチョークゾーン(7)を備え、溶媒インプットゾーン(6)をさらに備え、チョークゾーン(7)は溶媒インプットゾーン(6)と混合経路(4)との間に配置されており、さらに、
溶媒インプットゾーン(6)とチョークゾーン(7)との間の相互接続は第一の直径(A)を確立し、チョークゾーン(7)と混合経路(4)との間の相互接続は第一の直径(A)よりも小さい第二の直径(B)を確立し、チョークゾーン(7)の内径は第一の直径(A)から第二の直径(B)に向かって、チョークゾーン(7)と混合経路(4)との間の相互接続の近傍の点(13)まで徐々に低減されており、さらに、
溶質インプット経路(3)は溶質インプットゾーン(8)及び溶質チャンバ(9)を備え、溶質インプットゾーン(8)は第三の直径(C)を確立し、そして溶質チャンバ(9)は第三の直径(C)より大きい第四の直径(D)を確立している、態様33〜34のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様36)
第一の直径(A)は混合リング(1)が処理するように構成された総流速の1.5〜3.0倍の範囲内の値を取る、態様33〜35のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様37)
溶質チャンバ(9)は第三の直径(C)に従属する第一の幅(E)を確立し、下記の範囲:C/10≦E≦C/3の値を取り、そして溶質インプット経路(3)は溶質チャンバ(9)に連結している溶質ネック(11)をさらに備え、溶質ネック(11)は第二の幅(F)を確立し、そして突出ランプ(12)をさらに備え、突出ランプ(12)は溶質の一部を混合経路(4)に向けて導くように構成されている、態様33〜36のいずれか1項記載の混合リング(1)。
(態様38)
溶媒に溶質を溶解させるための混合リング(1)であって、混合リング(1)は溶質流と溶媒流が混合されるパイプに沿って配置されており、そして
溶媒インプット経路(2)、
溶質ネック(11)を有する溶質インプット経路(3)、及び、
混合経路(4)、
を備え、
溶媒インプット経路(2)は溶質ネック(11)の上流に配置され、インプット経路(2)及び溶質インプット経路(3)は互いに流体的に接続され、混合経路(4)に導き、混合経路(4)は下流に配置されており、溶媒インプット経路(2)はパイプの流れ直径がその上流に配置されたパイプの流れ直径に関して低減されているチョークゾーン(7)が設けられており、
溶質インプット経路(3)は溶質流及び溶媒流が互いに実質的に直交して衝突するように、チョークゾーン(7)から出る溶媒流に向けて溶質を導く溶質ネック(11)によって混合経路(4)に流体的に接続されている、混合リング(1)。
(態様39)
ディフューザ(5)はチョークゾーン(7)の下流に配置されており、ディフューザ(5)は溶媒流を溶質流に向けて導くように構成されている、態様38記載の溶媒に溶質を溶解させるための混合リング(1)。