(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
別個の例示的な実施形態は、いくつかの別個の考察を認識し、考慮に入れるものである。項目を参照して、本明細書で使用される場合、「いくつか」は、1つ以上の項目を意味する。例えば、「いくつかの別個の考察」とは、1つ以上の別個の考察のことである。
【0019】
別個の例示的な実施形態は、現在のシステム、及び方法が、航空機、又は他のビークルで実施される整備を手動で記録する整備員に依存する場合があることを、認識し、考慮に入れるものである。現在のシステム、及び方法は、どのような整備が航空機、又は他のビークルで実施されたかを証明できる、航空機、又は他のビークルからの、自動的に記録されるいかなる人工物も、提供することができない。
【0020】
別個の例示的な実施形態はまた、航空機、又は他のビークル用の整備記録を作成する現在のシステム、及び方法が、潜在的に有用な情報を記録していない可能性があることを、認識し、考慮に入れるものである。例えば、限定するものではないが、現在のシステム、及び方法では、航空機、又は他のビークルで、整備を実施するために使用された整備装置、又は他の工具の記録を提供できない。
【0021】
現在のシステム、及び方法では、航空機、又は他のビークルで実施された整備作業、及び診断作業の監査証跡を作成するために所望される可能性がある情報を、電子的に取得することができない。例えば、現在のシステム、及び方法では、どのような作業が航空機で実施されたか、及びだれがそのような作業を実施したかということを報告することができない。
【0022】
別個の例示的な実施形態は、整備過程において監査を完了させられないことが、司令センタからの、航空機、及び他のビークルの遠隔整備を採用することに対する障壁になる可能性があることを、認識し、考慮に入れるものである。航空機を整備するための現在の過程では、紙上の指示と、航空機のシステムによって検証されることのない、従来の人間の署名とを利用して、指示内で特定された整備業務が、実際に実施されたと定められる。現在、整備作業は、人間の整備員が、航空機がある現場にいることを必要とする場合がある。
【0023】
別個の例示的な実施形態はまた、現在のシステム、及び方法では、整備、及び他の作業を、航空機、又は他のビークルで実施するための方針の固守を保証できないことを、認識し、考慮に入れるものである。現在のシステム、及び方法では、航空機、又は他のビークルで様々な作業を実施するための、航空機、又は他のビークルのオペレータによって提供される方針が、固守されているということを、ほとんど、又はまったく検証できない。
【0024】
例示的な実施形態によれば、航空機、又は他のビークルは、航空機、又は他のビークルで実施される整備の記録を作成する際に、能動的に参加することができる。航空機、又は他のビークルはまた、航空機、又は他のビークルで整備を実施するための方針を実行することができる。
【0025】
例示的な実施形態により、電子作業マニュアルが提供される。この作業マニュアルには、航空機、又は他のビークルの様々なシステム上で実施され得る、様々な作業用の、機械によって実行可能な作業スクリプトが含まれる。例えば、限定するものではないが、作業マニュアルは、航空機、又は他のビークルのシステム上で実施され得る、整備作業、診断作業、他の作業、又は作業の様々な組み合わせ用の、作業スクリプトを含んでもよい。作業スクリプトは、特定の作業のために実施されるべき、様々な作業工程を特定する場合がある。作業スクリプトはまた、作業を実施するための、様々な規則を特定することができる。例えば、限定するものではないが、作業スクリプトは、実施されるべき作業のために満たされるべき、様々な事前条件を特定することができる。作業を実施するための他の規則は、航空機、もしくは他のビークルのオペレータ、又は別の適切な存在により、航空機、又は他のビークルに格納された方針内で、特定され得る。
【0026】
航空機、又は他のビークルで実施されるべき作業は、航空機、もしくは他のビークルのオペレータにより、整備を行う存在に対して提供される作業指示内で、特定され得る。整備を行う存在は、作業マニュアルから、作業指示内で特定される作業用の作業スクリプトを検索するため、かつ作業スクリプトを、航空機、又は他のビークルにロードするために、適切な携帯型整備装置、又は遠隔コンソールを使用してもよい。作業スクリプトは、作業スクリプトの供給源を特定するデジタル署名で署名され得る。作業スクリプトはまた、作業スクリプトが、航空機、又は他のビークルにロードされる前に、整備を行う存在を特定するデジタル署名で、整備を行う存在によって署名され得る。例えば、限定するものではないが、整備を行う存在用デジタル署名は、作業を実施する人員を特定するデジタル署名、作業を実施するために使用された整備装置を特定するデジタル署名、又はそれらの両方を含んでもよい。
【0027】
作業スクリプトは、作業を実施するために、航空機、又は他のビークルのデータ処理システム上で、実行され得る。データ処理システムは、作業スクリプトを実行する前に、作業スクリプトが本物かどうかを判定するために、作業スクリプトに付与された様々なデジタル署名をチェックするように構成され得る。データ処理システムはまた、作業スクリプトを実行する前に、作業スクリプト、方針、又はその両方の規則によって示されるような、作業を実施するための条件が、確実に満たされるように構成され得る。
【0028】
報告は、航空機、又は他のビークルで実施される作業を示すために、データ処理システムにより、自動的に生成され得る。報告は、現在のシステム、及び方法では提供されない、航空機、又は他のビークルでの作業の成果に関する情報を含んでもよい。報告は、報告の供給源としての航空機、又は他のビークルを特定するために、航空機、又は他のビークル用のデジタル署名で署名され得る。署名された報告は、レビュー、格納、又は任意の他の適切な使用法、又は使用法の組み合わせのために、航空機、又は他のビークルから、航空機、又は他のビークルから離れた箇所に送られ得る。
【0029】
図1を見ると、整備環境に関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。整備環境100は、航空機102を整備するための、いかなる適切な環境を含んでもよい。
【0030】
航空機102は、商業用旅客機、貨物航空機、私的な航空航空機、もしくは個人的な航空航空機、軍用機、又はいかなる適切な目的のために使用され得る、いかなる他の適切なタイプの航空機であってもよい。航空機102は、固定翼機、回転翼機、又は軽航空機であってもよい。航空機102は、有人航空機、又は無人航空機を含んでもよい。
【0031】
航空機102は、航空機102において、様々な機能を実施するための、様々なシステム104を含んでもよい。システム104は、航空機102における、電子システム、機械システム、電気機械システム、他のシステム、又は様々なシステムの組み合わせを含んでもよい。例えば、限定するものではないが、システム104は、航空機102で様々な機能を実施するための、作業ラインで交換可能なユニットを含んでもよい。航空機102のシステム104は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとを含んでもよい。任意の適切なハードウェア、又はソフトウェアと組み合わせたハードウェアが、航空機102のシステム104によって実施される機能を実装するために使用され得る。
【0032】
航空機102のシステム104は、航空機ネットワークデータ処理システム106に接続され得る。航空機ネットワークデータ処理システム106は、航空機102の様々なデータ処理機能を実施するように構成され得る、航空機102のいかなる適切なデータ処理システムを含んでもよい。航空機ネットワークデータ処理システム106は、航空機102のシステム104と、航空機ネットワークデータ処理システム106との間の、任意の適切な形態でのデータの通信を提供するために、任意の適切な方式で、航空機102のシステム104に接続され得る。
【0033】
製造業者108は、航空機102のオペレータ110のために、航空機102を製造する、いかなる適切な存在であってもよい。オペレータ110は、いかなる適切な目的のために、航空機102を操作する、いかなる適切な存在であってもよい。例えば、限定するものではないが、航空機102が商業用旅客機である場合、オペレータ110は、航空会社112であってもよい。代替的に、オペレータ110は、軍事組織、いかなる他の適切な政府、もしくは私的な存在、又は存在のいかなる適切な組み合わせであってもよい。オペレータ110は、適切な動作条件で、航空機102を整備する責任がある場合がある。
【0034】
整備を行う存在114は、航空機102のオペレータ110のために航空機102を整備するいかなる適切な存在であってもよい。例えば、限定するものではないが、整備を行う存在114は、航空機102の製造業者108、航空機102のオペレータ110、又はいかなる他の適切な存在であってもよい。
【0035】
整備を行う存在114は、人員116を含んでもよい。人員116は、機械工、技術者、もしくはいかなる他の適切な整備員、又は航空機102で、整備、もしくは他の作業を実施する他の人員を含んでもよい。人員116は、人間である。
【0036】
人員116は、航空機102で整備、又は他の作業を実施するために、様々な工具を使用してもよい。例えば、限定するものではないが、人員116は、航空機102で、整備、又は他の作業を実施するために、整備装置118を使用してもよい。
【0037】
整備装置118は、携帯機器120であってもよい。例えば、限定するものではないが、整備装置118は、ラップトップコンピューター、又は航空機102に対する携帯機器120である、別の適切なデータ処理装置であってもよい。この場合、人員116は、航空機102で、整備、又は他の作業を実施する目的で、整備装置118を使用するために、整備装置118を、航空機102の箇所に移動させてもよい。携帯機器120である整備装置118は、整備装置118と航空機ネットワークデータ処理システム106との間の、任意の適切な形態でのデータの通信を提供するために、いかなる適切な有線接続、又は無線接続を介して、航空機102の航空機ネットワークデータ処理システム106に接続され得る。
【0038】
代替的に、又は付加的に、整備装置118は、遠隔コンソール122を含んでもよい。遠隔コンソール122は、航空機102から離れた箇所に、データ処理システムを含んでもよい。例えば、限定するものではないが、遠隔コンソール122は、司令センタ、又は航空機102から離れた他の箇所にあってもよい。遠隔コンソール122は、遠隔箇所から、航空機102で整備、及び他の作業を実施するために、人員116が、遠隔コンソール122を使用することを可能にするように構成され得る。遠隔コンソール122は、航空機102から離れた箇所で、航空機ネットワークデータ処理システム106と遠隔コンソール122との間の、任意の適切な形態でのデータの通信を提供するために、航空機102と、遠隔コンソール122との間のいかなる適切な通信リンクを介して、航空機102の航空機ネットワークデータ処理システム106に接続され得る。
【0039】
整備装置118は、航空機102で作業を実施するために、整備装置118を使用する人員116の、識別、及び認証を管理するように構成され得る。整備装置118は、任意の適切な方式で、人員116を識別し、かつ認証するように構成され得る。例えば、限定するものではないが、整備装置118は、人員116によって提示され、人員116を識別するための適切な司令センタの処理により、又は任意の他の適切な方式、もしくは方式の組み合わせで、整備装置118によって読み取られるスマートカードの識別情報を使用して、ユーザインタフェース135を介し、整備装置118に対して、人員116によって入力された、識別情報、及びパスワードを使用して、人員116を識別し、かつ認証するように構成され得る。
【0040】
航空機102のシステム104上で実施されるべき整備、又は他の作業は、作業指示126によって、特定され得る。例えば、限定するものではないが、作業指示126は、航空機102のシステム104上で実施されるべき、いくつかの整備作業128、いくつかの診断作業130、いくつかの他の作業、又は様々な作業の組み合わせを特定することができる。例えば、限定するものではないが、整備作業128は、航空機102のシステム104、もしくはシステム104の部品をリワークすること、もしくは置き換えること、又は航空機102のシステム104を整備するための、いかなる他の適切な作業、もしくは作業の組み合わせを含んでもよい。例えば、限定するものではないが、診断作業130は、航空機102のシステム104の状態を判定し、いかなる他の適切な目的、又は様々な目的の組み合わせのために、航空機102のシステム104上で実施するための適切な整備作業128、又はいかなる他の適切な作業、もしくは作業の組み合わせを決定することを含んでもよい。
【0041】
作業指示126は、航空機102のオペレータ110、又はいかなる他の適切な存在により、いかなる適切な電子的形態で、提供され得る。例えば、限定するものではないが、作業指示126は、航空機102で実施されるべき整備、又は他の作業を特定するために、オペレータ110により、整備を行う存在114に対して提供される、作業カード132の電子版を含んでもよい。作業指示126は、任意の適切な方式で、オペレータ110、又は別の適切な存在から、整備を行う存在114に対して提供され得る。作業指示126は、既知の方式で、作業指示126の供給源としてのオペレータ110、又は他の適切な存在を特定するために、オペレータ110、又は別の適切な存在により、デジタル署名で署名され得る。
【0042】
例えば、限定するものではないが、作業指示126は、航空機102で実施されるべき整備、又は他の作業を特定するために、航空機102の製造業者108によって提供されるサービスブリテン134に応じて、オペレータ110によって提供され得る。サービスブリテン134は、任意の適切な方式及び形態で、製造業者108により、航空機102のオペレータ110に対して提供され得る。
【0043】
整備装置118は、航空機102のオペレータ110、又は別の適切な存在によって提供される作業指示126を受け取るように構成され得る。整備装置118は、整備装置118のユーザインタフェース135上に、整備装置118により、人員116に受け取られた作業指示126を表示するように構成され得る。
【0044】
作業マニュアル136は、いくつかの作業スクリプトを含んでもよい。作業マニュアル136内の作業スクリプトは、いかなる適切な、機械によって実行可能な電子的形態で、航空機102のシステム104上で様々な作業を実施するための、詳細な工程を特定することができる。例えば、限定するものではないが、作業マニュアル136内の作業スクリプトは、作業指示126内で特定され得る整備作業128、診断作業130、他の作業、又は様々な作業の組み合わせを実施するための、詳細な工程を特定することができる。作業マニュアル136内の作業スクリプトはまた、様々な作業スクリプトを実行するための規則を特定することができる。例えば、限定するものではないが、作業スクリプトは、作業スクリプトが実行されるために満たされるべき、様々な事前条件を特定することができる。
【0045】
作業マニュアル136は、整備装置118に、任意の適切な形態で格納され得る。代替的に、又は付加的に、作業マニュアル136は、作業マニュアル136内の作業スクリプトが、整備装置118により、又は整備装置118を使用して、検索され得るような、適切な方式で、任意の他の適切な箇所に、格納され得る。
【0046】
作業マニュアル136は、航空機102の製造業者108、別の適切な存在、又は様々な存在の組み合わせによって提供され得る。例えば、限定するものではないが、作業マニュアル136は、任意の適切な方式で、製造業者108により、航空機102のオペレータ110に対して提供され得る。航空機102のオペレータ110は、航空機102を整備するために、整備を行う存在114が使用するように、任意の適切な方式で、整備を行う存在114に対し、作業マニュアル136を提供することができる。オペレータ110は、整備を行う存在114に作業マニュアル136を提供する前に、製造業者108から受け取った作業マニュアル136を修正してもよい。例えば、限定するものではないが、オペレータ110、整備を行う存在114、又は別の適切な存在は、整備装置118に作業マニュアル136をロードしてもよく、航空機102を整備するために、整備を行う存在114が使用できるように、別の適切な箇所に作業マニュアル136を格納してもよく、又はその両方でもよい。
【0047】
作業マニュアル136内の作業スクリプトは、既知の方式で、作業スクリプトの供給源を特定するために、デジタル署名で署名され得る。例えば、限定するものではないが、作業マニュアル136内の作業スクリプトは、作業マニュアル136内の作業スクリプトの供給源としての製造業者108、又は他の適切な存在を特定するために、航空機102の製造業者108、又は別の適切な存在により、デジタル署名で署名され得る。
【0048】
整備装置118は、整備装置118によって受け取られた作業指示126内で特定されている作業用の、作業マニュアル136内の作業スクリプト138を特定するように構成され得る。例えば、限定するものではないが、整備装置118のユーザインタフェース135は、人員116が、作業指示126内で特定されている作業用の、作業マニュアル136から、作業スクリプト138を特定するか、又は選択することを可能にするように、構成され得る。代替的に、又は付加的に、整備装置118は、整備装置118により作業指示126を受け取ることに応じて、人員116からの入力なしに、自動的に、作業指示126内で特定されている作業用の作業スクリプト138を特定するように、構成され得る。
【0049】
整備装置118は、作業マニュアル136から、作業指示126内で特定されている作業用の、特定された作業スクリプト138のコピーを検索し、任意の適切な方式で、航空機102に、作業スクリプト138を送るように、構成され得る。例えば、整備装置118は、整備装置118と航空機102との間の任意の適切な通信リンクを介して、航空機102の航空機ネットワークデータ処理システム106に、作業スクリプト138を送るように構成され得る。例えば、限定するものではないが、航空機102に、作業スクリプト138を送ることは、整備装置118のユーザインタフェース135を使用して、人員116によって開始され得る。代替的に、又は付加的に、作業スクリプト138は、作業マニュアル136内の作業スクリプト138を特定することに応じて、人員116からの入力なしに、整備装置118により、自動的に、航空機102に送られ得る。
【0050】
整備装置118は、作業スクリプト138を、航空機102に送る前に、整備を行う存在114を特定するために、デジタル署名で作業スクリプト138に署名するように構成され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト138は、作業スクリプト138が航空機102の航空機ネットワークデータ処理システム106に送られる前に、人員116を特定するデジタル署名、整備装置118を特定するデジタル署名、又はその両方で、署名され得る。
【0051】
作業スクリプトプロセッサ140は、航空機102のシステム104上で作業を実施するために、作業スクリプト138を実行するように構成され得る。例えば、作業スクリプト138は、航空機102のシステム104上の作業スクリプト138内で特定される、詳細な作業工程を実施するために、作業スクリプトプロセッサ140によって、実行され得る。作業スクリプトプロセッサ140は、航空機102のハードウェア、又はソフトウェアと組み合わせたハードウェアに、任意の適切な方式で、実装され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプトプロセッサ140は、航空機102の航空機ネットワークデータ処理システム106に、適切な方式で、実装され得る。代替的に、又は付加的に、作業スクリプトプロセッサ140によって実施される機能の一部、又はすべては、整備装置118に実装され得る。
【0052】
作業スクリプトプロセッサ140は、作業スクリプト138を実行する前に、作業スクリプト138が本物かどうかを判定するために、既知の方式で、作業スクリプト138に付与された様々なデジタル署名をチェックするように、構成され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト138は、作業スクリプト138が、既知の供給源により、デジタル署名で署名されたと判定され、作業スクリプト138がデジタル署名で署名されてから変化していない場合、本物であると判定され得る。また、限定するものではないが、作業スクリプト138は、作業スクリプト138が、既知の人員116、既知の整備装置118、又はその両方を特定するために、デジタル署名で署名されたと判定された場合、本物であると判定され得る。
【0053】
作業スクリプトプロセッサ140はまた、航空機102のシステム104上で、作業スクリプト138内で特定されている作業を実施するための、規則を実行するように構成され得る。例えば、限定するものではないが、規則は、航空機102のシステム104上で作業を実施するための、いくつかの条件を特定する場合がある。この場合、作業スクリプトプロセッサ140は、作業を実施するために作業スクリプト138を実行する前に、規則に特定されているような、作業を実施するための条件が満たされているかどうかを判定するように構成され得る。
【0054】
作業スクリプト138内で特定されている作業を実施するためのいくつかの規則が、作業スクリプト138内に含まれてもよい。代替的に、又は付加的に、航空機102の様々なシステム104上で、様々な作業を実施するための規則は、方針141によって、定められている場合がある。例えば、限定するものではないが、方針141は、航空機102のオペレータ110、又は別の適切な存在によって、提供され得る。方針141は、任意の適切な方式及び形態で、航空機102に格納されてもよく、別の適切な箇所に格納されてもよく、又はその両方でもよい。この別の適切な箇所から、方針141は、作業スクリプトプロセッサ140によって使用できるように、航空機ネットワークデータ処理システム106によって、アクセスされ得る。例えば、限定するものではないが、方針141は、既知の適切な方式で航空機102にロードされ得る、ロード可能なソフトウェア航空機部品の形態で、航空機102のオペレータ110、又は別の適切な存在によって、提供され得る。
【0055】
人員116は、航空機102の航空機ネットワークデータ処理システム106用のユーザインタフェース142を介して、航空機102での作業スクリプト138の実行に、相互に作用することができる。代替的に、又は付加的に、人員116は、整備装置118のユーザインタフェース135を介して、作業スクリプト138の実行に、相互に作用することができる。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト138は、航空機102のシステム104上で作業を実施するための、様々な選択肢を特定することができる。この場合、作業スクリプトプロセッサ140は、航空機102の航空機ネットワークデータ処理システム106用のユーザインタフェース142、整備装置118のユーザインタフェース135、又はその両方を介して、様々な選択肢を、人員116に対して表示するように、かつ人員116から、選択肢セレクションを受け取るように構成され得る。いかなる場合でも、ユーザインタフェース135、及びユーザインタフェース142は、任意の適切な形態で、人員116に対して情報を表示し、人員116からの入力を受け取る、いかなる適切な装置を使用して、任意の適切な方式で、実装され得る。
【0056】
作業スクリプトプロセッサ140はまた、報告144を生成するように構成され得る。報告144は、任意の適切な形態で、航空機102のシステム104上での、作業の成果に関する所望の情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、報告144は、作業スクリプト138内で特定されている作業が航空機102のシステム104上で実施されたということ、作業を実施した人員116、作業を実施するために使用された整備装置118、航空機102のシステム104上で作業を実施することに関する他の適切な情報、又はそのような情報の様々な組み合わせを示すことができる。
【0057】
作業スクリプトプロセッサ140は、既知の方式で、報告144の供給源としての航空機102を特定するために、航空機102用のデジタル署名で、報告144に署名するように構成され得る。代替的に、又は付加的に、報告144は、報告144に記載されている作業が実施された、航空機102のシステム104を特定するために、デジタル署名で署名され得る。
【0058】
作業スクリプトプロセッサ140は、任意の適切な方式で、航空機102から離れた任意の適切な箇所に、報告144を送るように構成され得る。例えば、限定するものではないが、報告144は、航空機102によって提供される、任意の適切な通信リンクを介し、航空機102のオペレータ110、別の適切な存在、又は様々な存在の組み合わせに対して、送られ得る。代替的に、又は付加的に、報告144は、整備装置118と、航空機ネットワークデータ処理システム106との間の接続を介して、整備装置118に送られ得る。例えば、限定するものではないが、報告144は、整備装置118を介して、航空機102のオペレータ110、整備を行う存在114、別の適切な存在、又は様々な存在の組み合わせに送られ得る。
【0059】
オペレータ110、又は別の適切な存在は、いかなる適切な目的のために、報告144を使用してもよい。例えば、限定するものではないが、オペレータ110は、航空機102で実施される作業を監査するための監査ログを作成するために、報告144を使用してもよい。代替的に、又は付加的に、報告144に基づく監査ログが、航空機102において、作成され、保持され得る。
【0060】
作業スクリプトプロセッサ140は、作業スクリプト138を、航空機102から取り除くように、構成され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト138は、作業スクリプト138内で特定されている作業が、航空機102のシステム104上で実施された後、又は作業スクリプト138内で特定されている作業が、何らかの理由で、航空機102のシステム104上で実施できないと判断された後、航空機102から取り除かれ得る。
【0061】
航空会社112、又は別の航空機102のオペレータ110は、航空機102の動作構成の厳密な制御を維持することを望む、又は必要とする可能性がある。航空機102の動作構成は、航空機102が動作している場合に、航空機102にロードされ、作動するソフトウェアを含んでもよい。したがって、航空会社112、又は航空機102の他のオペレータ110は、航空機102の動作構成の一部であり得る、航空機102におけるソフトウェアをロードし、文書化するために、従われるべき特別な手順を必要とする場合がある。作業スクリプト138は、航空機102が地上145にあり、動作していない場合に、航空機102にロードされ、かつ実行され得ることが好ましい。作業スクリプト138は、その後、航空機102が飛行中146になる前に、航空機102で作業スクリプト138を受け取ることに続いて、航空機102から取り除かれ得ることが好ましい。
【0062】
この場合、作業スクリプト138は、航空機102が地上145にあり、動作していない場合、航空機102に単にロードされ、作動する。したがって、作業スクリプト138は、航空機102の動作構成に影響することなく、航空機102にロードされ、使用され得る。したがって、航空機102の動作構成の一部であり得る、航空機102におけるソフトウェアをロードし、かつ文書化するための特別な手順は、航空機102に作業スクリプト138をロードするために従われる必要はない可能性がある。作業スクリプト138を実行することにより、航空機102のシステム104上で実施される作業は、航空機102の動作構成に影響する可能性がある。この場合、例示的な実施形態は、航空機102のシステム104上で作業を実施した結果である、航空機102の動作構成に対する、いかなるそのような変化を制御し、かつ文書化するために、向上した性能を提供することができる。
【0063】
例示的な実施形態が、航空機102のシステム104上で実施され得る、電子的に実行可能な整備業務、及び他の作業を参照して、上に述べられている。例示的な実施形態はまた、航空機102のシステム104上で実施され得る、様々な機械的な整備業務、及び電気機械的な整備業務、並びに他の作業に対して、適用可能であり得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト138は、航空機102のシステム104上で作業を実施するための、機械的な作業工程を特定することができる。
【0064】
整備装置118、及び航空機ネットワークデータ処理システム106は、航空機102のシステム104上で、電子的に実行可能な整備業務、及び他の作業を実施するために使用され得る、工具の例である。機械的な作業は、工具147を使用して、航空機102のシステム104上で、実施され得る。工具147は、航空機102のシステム104上で機械的な作業を実施するために、航空機102で、人員116によって使用され得る、いかなる適切な装置を含んでもよい。自動識別技術タグ150が、工具147に取り付けられてもよく、そうでなければ、工具147に関連付けられてもよい。工具147の識別情報は、任意の適切な方式及び形態で、自動識別技術タグ150に格納され得る。
【0065】
機械的な作業には、航空機102のシステム104の一部であり得るハードウェア部分148上で、又はこれを使用して、別の適切作業を検査すること、リワークすること、置き換えること、又は実施することが含まれてもよい。自動識別技術タグ152は、ハードウェア部分148に取り付けられてもよく、そうでなければ、ハードウェア部分148に関連付けられてもよい。ハードウェア部分148の識別情報は、任意の適切な方式及び形態で、自動識別技術タグ152に格納され得る。例えば、限定するものではないが、自動識別技術タグ150、及び自動識別技術タグ152の一方、又は両方は、無線周波識別タグ、接触メモリ、バーコード、又は別の適切なタイプの自動識別技術タグを含んでもよい。
【0066】
リーダ154は、自動識別技術タグ150から工具147の識別情報を読み取り、かつ自動識別技術タグ150から読み取られた識別情報を、作業スクリプトプロセッサ140に送るように、自動識別技術タグ152からハードウェア部分148の識別情報を読み取り、かつ自動識別技術タグ152から読み取られた識別情報を、作業スクリプトプロセッサ140に送るように、又はその両方であるように、構成され得る。リーダ154は、任意の適切な方式で、航空機102において、実装され、操作され得る。例えば、限定するものではないが、リーダ154は、リーダ154が、工具147、ハードウェア部分148、又は工具147とハードウェア部分148との両方の識別情報を、作業スクリプトプロセッサ140に提供するために、航空機102において、人員116によって操作され得るように、整備装置118の一部として、又は別の適切な方式で、実装され得る。代替的に、又は付加的に、リーダ154は、航空機102の適切な位置に配置されてもよく、工具147、ハードウェア部分148、又は工具147とハードウェア部分148との両方の識別情報を、作業スクリプトプロセッサ140に提供するために、作業スクリプトプロセッサ140により、自動的に操作されてもよい。
【0067】
例えば、限定するものではないが、リーダ154は、作業スクリプト138内で特定されている機械的な作業工程に使用され、影響され、そうでなければ、関連する場合がある、工具147、ハードウェア部分148、又は工具147とハードウェア部分148との両方のための、正確な識別情報を作業スクリプトプロセッサ140に提供する目的で、作業スクリプト138を実行する過程の一部として、操作され得る。このような識別情報は、必要に応じて、実施された作業用の報告144内に、工具147、ハードウェア部分148、又は工具147とハードウェア部分148との両方を示すために、作業スクリプトプロセッサ140によって使用され得る。
【0068】
航空機102は、ビークル156の例である。例示的な実施形態は、航空機102の他に、ビークル156で、整備、及び他の作業を実施するために使用され得る。ビークル156は、空気中、空間内、陸上、水面、水中、又はいかなる他の媒体、又は媒体の組み合わせにおいて動作するように構成された、いかなるビークルを含んでもよい。
【0069】
ビークル156は、プラットフォーム158の例である。例示的な実施形態は、ビークル156の他に、プラットフォーム158で、整備、及び他の作業を実施するために使用され得る。例えば、限定するものではないが、プラットフォーム158は、建物、石油掘削装置、又はいかなる他の適切な移動式プラットフォーム、もしくは固定式プラットフォームであってもよい。
【0070】
図1の説明は、別個の例示的な実施形態が実装され得る方式に対する、物理的制限、又は構造上の制限を示すことを意味するものではない。説明された部品に加えて、説明された部品の代わりに、又は説明された部品に加え、かつ説明された部品の代わりに、他の部品が使用され得る。いくつかの部品は、いくつかの例示的な実施形態では、不必要な場合もある。また、ブロックが、いくつかの機能部品を示すために、提示されている。1つ以上のこれらのブロックが、別個の例示的な実施形態に実装された場合、組み合わされるか、分割されるか、又は組み合わされ、かつ別個のブロックに分割される場合がある。
【0071】
図2を見ると、作業指示に関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。作業指示200は、
図1の作業指示126の、一実施態様の例であり得る。作業指示200は、いかなる適切な電子的形態で、提供され得る。
【0072】
作業指示200は、作業識別子202、及び作業マニュアル参照204を含んでもよい。作業識別子202は、ビークルのシステム上で実施されるべき作業を特定する、いかなる適切な情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、作業識別子202は、実施されるべき作業に対する名称を有してもよい。作業マニュアル参照204は、作業マニュアル内の作業を実施するための情報を特定する、いかなる適切な情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、作業マニュアル参照204は、ユニフォームリソース識別子、又は電子作業マニュアル内の作業を実施するための情報に対する、他の適切な参照、又はリンクを含んでもよい。
【0073】
いくつかの場合では、作業指示200は、作業識別子202によって特定された作業を実施するための情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、作業指示200は、このような情報が作業マニュアル内で入手できない場合、作業を実施するための情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、作業の実施の仕方に関する人間が読める説明、作業を実施するための作業工程を特定する機械によって実行可能な作業スクリプト、作業を実施するための他の情報、又は作業を実施するための様々な情報の組み合わせが、作業指示200内に含まれてもよい。
【0074】
作業指示200は、既知の方式で、作業指示の供給源212を特定するために、作業指示の供給源212により、作業指示用デジタル署名210で署名され得る例えば、限定するものではないが、作業指示の供給源212は、航空機、もしくは他のビークルのオペレータ、又は別の適切な存在であってもよい。
【0075】
図3を見ると、作業マニュアルに関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。作業マニュアル300は、
図1の作業マニュアル136の、一実施態様の例であり得る。作業マニュアル300は、いかなる適切な電子的形態で、提供され得る。
【0076】
作業マニュアル300は、ビークルのシステム上で実施され得る、複数の作業302に関する情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、複数の作業302は、整備作業、診断作業、他の適切な作業、又は様々な作業の組み合わせを含んでもよい。
【0077】
複数の作業302内の各作業304に関して、作業マニュアル300は、作業説明306、及び作業スクリプト308を含んでもよい。作業説明306は、作業304の実施の仕方に関する人間が読める説明を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、作業説明306は、作業マニュアル300から読み取られ、作業304を実施する人員に対して、適切な方式で表示され得る。
【0078】
作業スクリプト308は、作業スクリプト識別子309によって、特定され得る。作業スクリプト識別子309は、作業スクリプト308を特定する、いかなる適切な情報を含んでもよい。
【0079】
作業スクリプト308は、機械実行可能ファイル310である。機械実行可能ファイル310である作業スクリプト308は、適切なデータ処理システム上で動作するように、構成され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト308は、航空機のデータ処理システム、又は別の適切なデータ処理システム上で動作するように構成された、任意の適切なプログラミング言語で、プログラムコード312を含んでもよい。代替的に、又は付加的に、作業スクリプト308は、航空機のデータ処理システム、もしくは又は別の適切なデータ処理システム上で動作するコンピュータープログラムの動作によって実行されるように構成された、又はこれらのコンピュータープログラムの動作を制御するように構成された、プログラムコード312とは別の形態で、情報を含んでもよい。
【0080】
作業スクリプト308は、任意の適切な形態で、作業304を実施するための規則314を特定することができる。例えば、限定するものではないが、規則314は、作業304を実施するための事前条件を含む場合がある。
【0081】
作業スクリプト308は、任意の適切な形態で、作業304を実施するための作業工程316を特定することができる。作業工程316は、作業304を実施するために実施されるべき、一連の工程を含んでもよい。
【0082】
作業スクリプト308は、作業工程316用の選択肢318を特定することができる。例えば、限定するものではないが、選択肢318は、作業304を実施するために実施され得るが、実施される必要はない、いくつかの作業工程316を特定することができる。別の例としては、限定するものではないが、選択肢318は、複数の作業工程316を特定することができ、複数の作業工程316から、単一の作業工程が選択され、作業304の一部を実施し得る。さらなる例としては、限定するものではないが、選択肢318は、作業304を実施するための作業工程316を実施する目的で使用され得る、代わりの部品を特定することができる。
【0083】
作業スクリプト308は、既知の方式で、作業スクリプトの供給源321を特定するために、作業スクリプトの供給源321により、作業スクリプト用デジタル署名320で署名され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプトの供給源321は、航空機、もしくは他のビークルの製造業者、又は別の適切な存在であってもよい。
【0084】
作業スクリプト308は、ビークル322のシステム上で作業304を実施するために、整備を行う存在により、作業マニュアル300からコピーされ、ビークル322、又は別の適切な箇所に送られてもよい。作業スクリプト308は、作業スクリプト308が、作業304を実施するために、ビークル322、又は別の適切な箇所に送られる前に、整備を行う存在用デジタル署名324で署名され得る。整備を行う存在用デジタル署名324は、既知の方式で、ビークル322のシステム上で作業304を実施する、整備を行う存在を特定することができる。例えば、限定するものではないが、整備を行う存在用デジタル署名324は、ビークル322のシステム上で作業304を実施する人員を特定する人員用デジタル署名326、ビークル322のシステム上で作業304を実施する整備装置を特定する装置用デジタル署名328、又はその両方を含んでもよい。
【0085】
図4を見ると、方針に関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。方針400は、
図1の方針141の、一実施態様の例であり得る。方針400は、いかなる適切な電子的形態で、提供され得る。
【0086】
方針400は、作業スクリプト内で特定された作業を実施するための、いくつかの規則を示すことができる。方針400に示される規則は、作業スクリプト自体に示される作業を実施するための規則の代わりになり得るか、又はこれに加えられ得る。例えば、限定するものではないが、方針400に示される規則は、航空機、又は他のビークルのオペレータによって提供され得る。一方、作業スクリプトに示される規則は、航空機、又は他のビークルの製造業者によって提供され得る。方針400は、方針400によって影響され得る、作業用の作業スクリプトが、航空機、又は他のビークル上で受け取られる前に、航空機、又は他のビークルに格納され得るか、そうでなければ、航空機、又は他のビークルからアクセス可能であり得る。例えば、限定するものではないが、方針400は、ビークルのシステム上で作業を実施するための、承認されたデジタル証明書401、承認された人員402、条件404、他の方針406、又は様々な方針の組み合わせを示すことができる。
【0087】
承認されたデジタル証明書401は、作業スクリプトに提供され得る、様々なデジタル署名用に承認された、デジタル証明書を示すことができる。作業スクリプトは、作業スクリプトが、承認されたデジタル証明書401のうちの1つではないデジタル証明書を有するデジタル署名で署名されている場合、本物ではないと判定され得る。作業スクリプトが本物ではないと判定された場合、作業スクリプトは、動作できず、したがって、作業スクリプトによって特定された作業は、実施できない。
【0088】
承認された人員402は、作業スクリプト内で特定された作業を実施することを許可された人員を示すことができる。例えば、限定するものではないが、承認された人員402は、作業を実施してもよい特定の人員の身元、作業を実施してもよい人員に関するライセンス要求408、又は作業を実施することを許可され得る人員の、他の特性、もしくは様々な特性の組み合わせを示すことができる。
【0089】
条件404は、様々な条件を示すことができ、この条件下で、作業スクリプト内で特定された作業は、実施される場合もあり、実施されない場合もある。例えば、限定するものではないが、条件404は、認められた欠陥410、場所における前提条件412、平行作業414、ビークルの動作416、ビークルの箇所418、他の条件420、又は条件の様々な組み合わせを含んでもよい。
【0090】
認められた欠陥410は、作業がシステム上で実施されることが許可され得る前に、システムにおいて発生したと判定されなければならない、いくつかの欠陥を示すことができる。例えば、限定するものではないが、予定外の整備作業は、欠陥が存在すると判定されなければ、システム上で実施されることが許可されない場合がある。
【0091】
場所における前提条件412は、作業の開始が許可され得る前に満たしておかなければならない、作業を実施するための要求を示すことができる。例えば、限定するものではないが、場所における前提条件412は、航空機のシステム上で、作業を完了させるために必要とされる可能性があり、作業が開始し得る前に、航空機において入手可能でなければならない、いくつかのロード可能なソフトウェア航空機部品を示すことができる。
【0092】
平行作業414は、いくつかの他の特定の作業が、同時に、航空機、又は他のビークルで実施されている場合、作業が、航空機、又は他のビークルで実施できる、又は実施できないということを示すことができる。例えば、限定するものではないが、平行作業414は、作業を実施することが、現在進行中の整備作業、又は診断テストと相容れない場合、作業が実施できないということを示すことができる。
【0093】
ビークルの動作416は、ビークルが、いくつかの特定の動作を実施しているか、又はいくつかの特定の動作状態にある場合、作業が、ビークルで実施できるか、又は実施できないかということを示すことができる。例えば、限定するものではないが、ビークルの動作416は、作業が、航空機の飛行中は、航空機において実施できないということを示すことができる。
【0094】
ビークルの箇所418は、ビークルが、いくつかの特定の箇所にある場合、作業が、ビークルで実施できるか、又は実施できないかということを示すことができる。例えば、限定するものではないが、ビークルの箇所418は、ビークルがいくつかの特定の整備施設に配置されている場合のみ、作業が、ビークルにおいて実施できるということを示すことができる。
【0095】
図5を見ると、作業スクリプトプロセッサに関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。作業スクリプトプロセッサ500は、
図1の作業スクリプトプロセッサ140の、一実施態様の例であり得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプトプロセッサ500は、任意の適切なデータ処理システムに実装され得る。
【0096】
作業スクリプトプロセッサ500は、作業スクリプト503を受け取るように構成された受信機502を含む。例えば、作業スクリプト503は、航空機、又は他のビークルで、作業を実施するための作業工程を特定することができる。受信機502は、いかなる適切なフォーマットで、かついかなる適切な通信リンクを介して、航空機、又は他のビークル上で、作業スクリプト503を受け取るように構成され得る。
【0097】
作業スクリプトプロセッサ500は、作業スクリプト503が本物かどうかを判定するように構成された、デジタル署名チェッカ504を含んでもよい。例えば、デジタル署名チェッカ504は、作業スクリプト503が本物かどうかを判定するために、既知の方式で、作業スクリプト503と共に受け取られたデジタル署名505をチェックするように構成され得る。デジタル署名505は、デジタル署名チェッカ504によってチェックされ得る、いくつかのデジタル署名を含んでもよい。例えば、デジタル署名505は、作業スクリプト用デジタル署名506、整備を行う存在用デジタル署名507、又はその両方を含んでもよい。作業スクリプト用デジタル署名506は、作業スクリプト503の供給源を特定することができる。整備を行う存在用デジタル署名507は、作業スクリプト503を、作業スクリプトプロセッサ500に提供する、整備を行う存在を特定することができる。例えば、限定するものではないが、整備を行う存在用デジタル署名507は、作業スクリプト503内で特定された作業を実施する人員を特定する人員用デジタル署名、作業スクリプト503内で特定された作業を実施する整備装置を特定する装置用デジタル署名、又はその両方を含んでもよい。
【0098】
作業スクリプト503は、作業スクリプト503が、承認されたデジタル証明書508のうちの1つではないデジタル証明書を有するデジタル署名で署名されている場合、本物ではないと判定され得る。例えば、限定するものではないが、承認されたデジタル証明書508は、方針510内、又は別の適切な方式で、特定され得る。作業スクリプト503が本物ではないと判定された場合、作業スクリプト503は、実行できず、したがって、作業スクリプト503によって特定された作業は、実施できない。
【0099】
作業スクリプトプロセッサ500は、作業スクリプト503内で特定された作業を実施するための、作業スクリプト503を実行する規則が満たされているかどうかを判定するように構成された、規則チェッカ509を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト503を実行するための規則は、作業スクリプト503、作業スクリプト503とは別の方針510、又はその両方において、規則チェッカ509によって特定され得る。
【0100】
例えば、限定するものではないが、作業スクリプト503を実行するための規則は、作業スクリプト503内で特定された作業を実施することを許可された人員を特定することができる。規則チェッカ509は、作業スクリプト503内で特定された作業を実施しようとしている人員が、作業を実施することを承認されているかどうかを判定するために、人員識別子511によって提供される情報を使用するように構成され得る。人員識別子511は、任意の適切な方式で、作業スクリプト503内で特定された作業を実施しようとしている人員を、特定するように構成され得る。例えば、限定するものではないが、人員識別子511は、作業スクリプト503の人員用デジタル署名から、作業スクリプト503内で特定された作業を実施しようとしている人員を特定するように構成され得る。代替的に、又は付加的に、人員識別子511は、ユーザインタフェースを介し、人員によって入力された識別情報、及びパスワードを使用して、人員によって提示されたスマートカードの識別情報を使用して、又はいかなる他の適切な方式、もしくは方式の組み合わせで、作業を実施しようとしている人員を識別し、かつ認証するように構成され得る。
【0101】
例えば、限定するものではないが、作業スクリプト503を実行するための規則は、作業スクリプト503内で特定された作業を実施する前に満たされなければならない、様々な条件を示すことができる。規則チェッカ509は、作業スクリプト503内で特定された作業を実施するための条件が、満たされているかどうかを判定するために、条件識別子512によって提供された情報を使用するように構成され得る。条件識別子512は、任意の適切な方式で、様々な条件を特定するように構成され得る。例えば、限定するものではないが、条件識別子512は、航空機、又は他のビークルで様々な作業を実施することに関係している可能性がある、航空機、又は他のビークルにおける様々な条件を特定するために、航空機、又は他のビークルの、様々なシステム、及びセンサからの入力を使用してもよい。
【0102】
作業スクリプトプロセッサ500は、作業スクリプト503内で特定された作業を、システム515で実施するために、作業スクリプト503を実行するように構成された作業実行部514を含む。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト503は、作業スクリプト503が、デジタル署名チェッカ504により、本物であると判定され、かつ作業を実施するためのいかなる規則も満たされていると規則チェッカ509によって判定された場合、作業実行部514によって実行され得る。本出願では、特許請求の範囲を含めて、明示的に別段の定めがない限り、作業スクリプトを「実行する」、又は「動作している」ということ、及び同様の表現は、表示すること、実施すること、又は作業を実施するために、データ処理システムにより作業スクリプト内で特定された作業工程で、任意の他の適切な行動をとることを意味する。
【0103】
作業スクリプト503は、作業スクリプト503内で特定された作業を実施するための様々な選択肢を示すことができる。選択肢セレクタ516は、作業実行部514により作業スクリプト503を実行する場合に、作業スクリプト503内で特定されたどの選択肢が使用されるべきかを判定するように構成され得る。代替的に、又は付加的に、選択肢セレクタ516は、作業実行部514により作業スクリプト503を実行する前に、作業スクリプト503内で特定されたどの選択肢が使用されるべきか判定するように構成され得る。例えば、限定するものではないが、選択肢セレクタ516は、様々な選択肢を人員に対して表示するように、かつ適切なユーザインタフェースを介して、人員により、表示された選択肢の中から、選択肢セレクションを受け取るように、構成され得る。
【0104】
作業スクリプトプロセッサ500は、報告520を生成するように構成された作業報告作成装置518を含んでもよい。報告520は、任意の適切な形態で、システム515上で実施された作業に関する情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、報告520は、システム515上で実施された作業、人員識別子511によって特定されるような、作業を実施する人員、選択肢セレクタ516によって特定されるような、作業を実施するために選択される選択肢、作業を実施するために使用される整備装置、システム515上で実施される作業に関する他の適切な情報、又は様々な情報の組み合わせを示すことができる。代替的に、又は付加的に、報告520は、作業スクリプト503内で特定された作業が、何らかの理由で実施されない場合、作業スクリプト503がデジタル署名チェッカ504によって認証されなかったということ、作業を実施するための規則が満たされなかったと規則チェッカ509が判定したこと、他の情報、又は様々な情報の組み合わせを示すことができる。
【0105】
作業スクリプトプロセッサ500は、既知の方式で、報告520の供給源を特定するために、デジタル署名で報告520に署名するように構成された署名装置522を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、署名装置522は、作業スクリプト503内で特定された作業が実施される航空機、又は他のビークルのためのビークル用デジタル署名で、作業スクリプト503内で特定された作業が実施されるシステム515のためのシステム用デジタル署名で、又はその両方で、報告520に署名するように構成され得る。
【0106】
作業スクリプトプロセッサ500は、報告520の供給源を特定するデジタル署名を有する報告520を、ビークルから離して526、所望の箇所に送るように構成された送信機524を含んでもよい。送信機524は、いかなる適切なフォーマットで、及びいかなる適切な通信リンクを介して、報告520を、ビークルから離して526、送るように構成され得る。例えば、限定するものではないが、送信機524は、報告520を、ビークルのオペレータ、又はいかなる他の適切な存在、もしくは様々な存在の組み合わせに対して、送るように構成され得る。
【0107】
作業スクリプトプロセッサ500は、作業スクリプト503を、航空機、又は他のビークルから取り除くように構成された作業スクリプトリムーバ528を含んでもよい。作業スクリプトリムーバ528は、作業スクリプト503が、航空機、又は他のビークルで、実行された後、又は作業スクリプト503が、何らかの理由で、航空機、又は他のビークルで実行することができないと判定された後に、任意の適切な方式で、作業スクリプト503を、航空機、又は他のビークルから取り除くように構成され得る。作業スクリプト503は、航空機が地上にあり、動作していない場合に、航空機の受信機502によって受け取られ、作業スクリプト503が、航空機の動作構成の一部にならないように、そうでなければ、航空機の動作構成に影響しないように、航空機が飛行中になる前に、航空機上で作業スクリプト503を受け取ることに続いて、航空機から取り除かれ得ることが好ましい。
【0108】
図6を見ると、報告に関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。報告600は、
図1の報告144、及び
図5の報告520の、一実施態様の例であり得る。報告600は、いかなる適切な電子的形態で、提供され得る。
【0109】
報告600は、航空機、又は他のビークルのシステム上で、実施されるか、又は実施を試みられる、作業スクリプト内で特定された作業に関する、いかなる適切な情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、報告600は、作業識別子602、方針固守情報603、作業完了情報604、人員610、選択された選択肢612、整備装置614、ビークルのシステム上で実施されるか、又は実施を試みられる、作業に関する、他の情報615、又は様々な情報の組み合わせを示すことができる。作業識別子602は、実施されたか、又は実施を試みられた作業を示すことができる。方針固守情報603は、作業を実施するための方針が固守されたかどうかを示すことができる。人員610は、作業を実施したか、又は作業を実施しようとした人員を示すことができる。選択された選択肢612は、作業を実施する人員によって選択された、作業を実施するための選択肢を示すことができる。整備装置614は、作業を実施するために使用された整備装置を示すことができる。
【0110】
作業完了情報604は、完了した作業、又は何らかの理由で完了しなかった作業に関する、より詳細な情報を含んでもよい。例えば、限定するものではないが、作業完了情報604は、完了した作業605、又は完了していない作業606を示すことができる。完了していない作業606は、作業スクリプト内で特定された作業が、何らかの理由で完了しなかったことを示すことができる。完了していない作業606が示された場合、作業が完了しなかった理由607が、示されてもよい。例えば、限定するものではないが、理由607は、作業スクリプトが本物ではないと判定されたことを示すことができ、満たされなかった、作業スクリプト内で特定された作業を実施するための規則を示すことができ、又は作業が完了しなかったいくつかの他の理由、もしくは理由の組み合わせを示すことができる。完了した作業605は、作業スクリプトによって特定された作業が完了したことを示すことができる。完了した作業605が示された場合、作業完了情報604は、完了した日608、完了した時間609、又は完了した作業に関する他の適切な情報、もしくは情報の組み合わせを示すことができる。
【0111】
報告600は、事前報告に対する参照616を含んでもよい。事前報告に対する参照616は、任意の適切な方式で、航空機、又は他のビークルから送られた、最終報告を特定することができる。例えば、限定するものではないが、事前報告に対する参照616は、事前報告に関するハッシュ値618を含んでもよい。事前報告に対する参照616は、失報を特定するために使用され得る。例えば、限定するものではないが、航空機、又は他のビークルのオペレータは、オペレータが、航空機、又は他のビークルのオペレータが受け取っていない報告を特定する事前報告に対する参照616を含む、航空機、又は他のビークルからの報告600を受け取った場合に、報告が失われていると警告される場合がある。
【0112】
報告600は、既知の方式で、報告600の供給源を特定するために、ビークル用デジタル署名620で署名され得る。例えば、限定するものではないが、ビークル用デジタル署名620は、航空機、又は他のビークル用のデジタル署名を含んでもよく、航空機、又は他のビークル上で、報告600で言及された作業が実施され、報告600が生成される。代替的に、又は付加的に、報告600は、作業が実施された航空機、又は他のビークルのシステムを特定する、システム用デジタル署名621で署名され得る。例えば、限定するものではないが、報告600が、ビークル用デジタル署名620と、システム用デジタル署名621との両方を含む場合、ビークル用デジタル署名620は、システム用デジタル署名621の上に署名され得る。
【0113】
ビークル用デジタル署名620、システム用デジタル署名621、又はその両方は、報告600が本物かどうかを判定するために、チェックされ得る。例えば、限定するものではないが、報告600のための、ビークル用デジタル署名620、及びシステム用デジタル署名621の一方、又は両方は、航空機、又は他のビークルで実施される作業を監査するための監査ログを作成するために、報告600を使用する前に、報告600が本物かどうかを判定するために、チェックされ得る。
【0114】
図7を見ると、報告のための構造に関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。報告700は、
図1の報告144、及び
図5の報告520に関する構造の、一実施態様の例であり得る。
【0115】
報告700は、作業スクリプト用デジタル署名706を有する作業スクリプト識別子704を含んでもよい。作業スクリプト識別子704は、作業スクリプトを特定するいかなる適切な情報を含んでもよく、作業スクリプト用デジタル署名706は、作業スクリプトの供給源を特定することができる。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト用デジタル署名706は、作業スクリプトの供給源としての、航空機、又は他のビークルの製造業者を特定することができる。
【0116】
報告700はまた、作業指示用デジタル署名710を有する作業指示708を含んでもよい。作業指示用デジタル署名710は、作業指示708の供給源を特定することができる。例えば、限定するものではないが、作業指示用デジタル署名710は、作業指示708の供給源としての、航空機、又は他のビークルのオペレータを特定することができる。
【0117】
作業スクリプト用デジタル署名706を有する作業スクリプト識別子704と、作業指示用デジタル署名710を有する作業指示708とは、整備を行う存在用デジタル署名712で署名され得る。整備を行う存在用デジタル署名712は、作業スクリプト識別子704、及び作業指示708によって特定された作業を、航空機、又は他のビークルのシステム上で実施する、整備を行う存在を特定することができる。例えば、限定するものではないが、整備を行う存在用デジタル署名712は、作業を実施する人員を特定する人員用デジタル署名、作業を実施する整備装置を特定する装置用デジタル署名、又はその両方を含んでもよい。
【0118】
選択された選択肢714、他の情報716、又は様々な情報の組み合わせは、整備を行う存在用デジタル署名712で署名された情報と共に、報告702に含まれ得る。選択された選択肢714は、作業を実施する人員によって選択された、作業スクリプト識別子704、及び作業指示708によって特定される作業を実施するための選択肢を示すことができる。他の情報716は、航空機、又は他のビークルのシステム上で実施された作業に関する、他の適切な情報を含んでもよい。
【0119】
報告702内のすべての情報は、航空機、又は他のビークルを特定する、ビークル用デジタル署名718で署名され得る。航空機、又は他のビークルで、作業スクリプト識別子704、及び作業指示708によって特定された作業が、報告700の供給源として実施される。代替的に、又は付加的に、報告702は、作業が実施された航空機、又は他のビークルのシステムを特定する、システム用デジタル署名で署名され得る。
【0120】
図8を見ると、整備を行う存在により、ビークルのシステム上で作業を実施するための過程の、流れ図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。例えば、限定するものではないが、過程800は、
図1の航空機102のシステム104上で作業を実施するために、整備装置118を使用して、整備を行う存在114によって、実施され得る。
【0121】
過程800は、整備を行う存在により、作業指示を受け取ることで開始し得る(動作802)。作業指示は、ビークルのシステム上で実施されるべき作業を示すことができる。例えば、限定するものではないが、作業指示は、ビークルのオペレータによって提供され得る。例えば、限定するものではないが、作業指示は、作業指示の供給源を特定する、作業指示用デジタル署名で署名され得る。この場合、作業指示用デジタル署名は、過程800を進める前に、作業指示が本物であるかどうかを判定するために、既知の方式で、チェックされ得る。過程800は、整備を行う存在によって受け取られた作業指示が本物ではないという決定に応じて、終了する場合がある。
【0122】
ビークルのシステム上で実施されるべき作業が、整備を行う存在によって受け取られた作業指示から特定され得る(動作808)。実施されるべき作業用の作業スクリプトが、特定される(動作810)。作業スクリプトは、ビークルのシステム上で作業を実施するための作業工程を特定する。例えば、実施されるべき作業用の作業スクリプトが、電子作業マニュアル内で特定され得る。動作810は、電子作業マニュアルから、実施されるべき作業用の作業スクリプトをコピーすることを含んでもよい。
【0123】
その後、作業スクリプトは、ビークルのシステム上で作業を実施する、整備を行う存在を特定するデジタル署名で署名され得る(動作812)。例えば、動作812は、作業を実施する人員を特定する人員用デジタル署名で、作業スクリプトに署名すること、作業を実施する整備装置を特定する装置用デジタル署名で、作業スクリプトに署名すること、又はその両方を含んでもよい。その後、デジタル署名を有する作業スクリプトは、作業スクリプトによって特定された作業が実施されるべきビークルに送られ得る(動作814)。過程は、その後、終了する。作業スクリプトは、任意の適切な方式で、ビークルに送られ得る。
【0124】
図9を見ると、ビークルのシステム上で作業を実施するための過程に関する、流れ図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。例えば、限定するものではないが、過程900は、
図1の作業スクリプトプロセッサ140、又は
図5の作業スクリプトプロセッサ500に実装され得る。
【0125】
過程900は、作業スクリプトを受け取ることで開始し得る(動作902)。作業スクリプトは、ビークルのシステム上で作業を実施するための作業工程を特定することができ、いくつかのデジタル署名で署名され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプトは、作業スクリプトの供給源を特定する作業スクリプト用デジタル署名、ビークルのシステム上で作業を実施する、整備を行う存在を特定する整備を行う存在用デジタル署名、システム上で作業を実施する人員を特定する人員用デジタル署名、及び作業を実施する整備装置を特定する装置用デジタル署名で、署名され得る。作業スクリプトと共に受け取られた1つ以上のデジタル署名は、既知の方式で、チェックされ(動作904)、作業スクリプトが本物かどうかを判定することができる(動作906)。例えば、限定するものではないが、作業スクリプトは、作業スクリプトが、承認されたデジタル証明書ではないデジタル証明書を有するデジタル署名で署名されている場合、本物ではないと判定され得る。過程900は、作業スクリプトが本物ではないという、動作906での決定に応じて、終了する場合がある。
【0126】
作業スクリプトが本物であるという、動作906での決定に応じて、作業スクリプト内で特定された作業を実施するための規則が、特定され得る(動作908)。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト内で特定された作業を実施するための規則は、作業スクリプト、作業スクリプトとは別の方針、又はその両方において、特定され得る。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト内で特定された規則は、ビークルの製造業者によって提供される場合があり、方針内で特定された規則は、ビークルのオペレータによって提供される場合がある。
【0127】
例えば、限定するものではないが、方針内で特定されるような、作業を実施するための規則は、作業を実施することを許可された人員を示すことができる。実際に作業を実施しようとしている人員が、特定され得る(動作910)。例えば、限定するものではないが、作業スクリプト内で特定された作業を実際に実施しようとしている人員は、作業スクリプトのための人員用デジタル署名から、又はいかなる他の適切な方式で、特定され得る。その後、特定された人員が、作業を実施することを承認されているかどうかが判定され得る(動作912)。
【0128】
例えば、限定するものではないが、作業スクリプト内で特定された作業を実施するための規則は、作業を実施する前に満たされなければならない、様々な条件を示すことができる。動作912において、特定された人員が、作業を実施することを承認されていると判定された場合、現状が、特定され得る(動作914)。例えば、限定するものではないが、現状は、ビークルにおける様々な条件を特定するために、ビークルの様々なシステム、及びセンサを使用して、又はいかなる他の適切な方式で、特定され得る。その後、現状が、規則内で特定されるような、作業を実施するための条件を満たしているかどうかが判定され得る(動作916)。
【0129】
作業スクリプト内で特定された作業を実施するための他の規則が満たされているかどうかも判定され得る。別の考えられる例としては、限定するものではないが、作業スクリプト内で特定された作業を実施するための規則は、作業を実施するために使用されることが許可された整備装置を示すことができる。この場合、作業を実施するために使用されている整備装置は、作業スクリプトのための装置用デジタル署名から、又はいかなる他の適切な方式で、特定され得る。その後、特定された整備装置が作業を実施することを承認されているかどうかが判定され得る。
【0130】
現状が、作業を実施するための規則を満たしているという決定に応じて、作業スクリプトは、作業スクリプト内で特定された作業工程を実施するために、実行され得る(動作918)。任意の作業工程のための選択肢が、作業スクリプト内で特定されているかどうかが判定され得る(動作920)。選択肢が作業スクリプト内で特定された場合、選択肢セレクションが、作業を実施する人員によって受け取られ得る(動作922)。例えば、限定するものではないが、動作922は、様々な選択肢を人員に対して表示することと、適切なユーザインタフェースを介して、人員により、表示された選択肢の中から、選択肢セレクションを受け取ることとを含んでもよい。選択肢が作業スクリプト内で特定されていない場合、動作922は、省略され得る。
【0131】
作業スクリプトが動作し続けるべきかどうかが判定され得る(動作923)。例えば、まだ実施されていない作業工程が、作業スクリプト内に存在する限り、作業スクリプトは動作し続けるべきであると、動作923で判定され得る。過程900は、作業スクリプトは動作し続けるべきであるという、動作923での決定に応じて、動作918に戻ることができる。
【0132】
作業スクリプトの動作が完了したという、動作923での決定に応じて、報告が、生成され得る(動作924)。報告は、任意の適切な形態で、ビークルのシステム上で実施された作業に関する情報を含むことができる。例えば、限定するものではないが、報告は、システム上で実施された作業、作業を実施する人員、作業を実施するために選択された選択肢、作業を実施するために使用された整備装置、ビークルのシステム上で実施された作業に関する他の適切な情報、又は様々な情報の組み合わせを示すことができる。
【0133】
報告は、既知の方式で、デジタル署名で署名され得る(動作926)。例えば、限定するものではないが、報告は、作業が実施されたビークルを特定するビークル用デジタル署名、作業が実施されたシステムを特定するシステム用デジタル署名、又はその両方で、署名され得る。その後、署名された報告は、適切な箇所に送られ得る(動作928)。過程は、その後、終了する。報告は、ビークルで実施された作業を監査するための監査ログを作成するため、又はいかなる他の適切な目的、もしくは様々な目的の組み合わせのために、使用され得る。報告のためのデジタル署名は、いかなるこのような目的で報告を使用する前に、報告が本物であるかどうかを判定するために、チェックされ得る。
【0134】
動作912に戻ると、作業を実施しようとしている人員が、承認されていないという決定に応じて、過程900は、動作924に進み得る。この場合、動作924で生成された報告は、作業を実施しようとしている人員が、それをすることを承認されなかったため、作業が実施されなかったことを示すことができる。
【0135】
動作916に戻ると、現状が、作業を実施するための規則内で特定された条件を満たしていないという決定に応じて、過程900は、動作924に進み得る。この場合、動作924で生成された報告は、作業が実施されることを妨げる規則を示すことができる。
【0136】
動作906に戻ると、作業スクリプトが本物ではないという決定に応じて、過程900を終了する代わりに、過程900は、動作924に進み得る。この場合、動作924で生成された報告は、作業スクリプトが本物ではないと判定されたため、作業が実施されなかったことを示すことができる。
【0137】
代替的に、又は付加的に、作業を実施する人員は、作業スクリプト内で特定された作業が、何らかの理由で実施できない場合、通知され得る。この場合、人員は、作業スクリプトが動作し得るように、適切な矯正的行動をとってもよい。
【0138】
図10を見ると、データ処理システムに関するブロック図による説明が、例示的な実施形態に従って示されている。データ処理システム1000は、
図1の航空機102の、航空機ネットワークデータ処理システム106の、一実施態様の例であり得る。データ処理システム1000はまた、
図1の整備装置118の、一実施態様の例であり得る。
【0139】
この例示的な例では、データ処理システム1000は、通信構造1002を含む。通信構造1002は、プロセッサユニット1004、メモリ1006、永続記憶装置1008、通信ユニット1010、入力/出力(I/O)ユニット1012、及びディスプレイ1014の間の通信を提供する。
【0140】
プロセッサユニット1004は、メモリ1006にロードされ得る、ソフトウェアに対する指示を実行する役割を果たす。プロセッサユニット1004は、特定の実施態様により、いくつかのプロセッサ、マルチプロセッサコア、又はいくつかの他のタイプのプロセッサであってもよい。いくつかとは、項目を参照して、本明細書で使用される場合、1つ以上の項目を意味する。また、プロセッサユニット1004は、メインプロセッサが二次プロセッサと一緒に存在する、いくつかの異種プロセッサシステムを使用して、シングルチップ上に実装され得る。別の例示的な例としては、プロセッサユニット1004は、同じタイプの複数のプロセッサを含む、対称型マルチプロセッサシステムであってもよい。
【0141】
メモリ1006、及び永続記憶装置1008は、記憶装置1016の例である。記憶装置は、一時的にか、及び/又は永続的にかのどちらかで、例えば、限定するものではないが、データ、関数形式のプログラムコード、及び/又は他の適切な情報等の情報を記憶させることができる、ハードウェアの任意の部分である。記憶装置1016はまた、これらの例では、コンピューター読み取り可能な記憶装置と呼ばれる場合がある。メモリ1006は、これらの例では、例えば、ランダムアクセスメモリ、又はいかなる他の適切な揮発性記憶装置、もしくは不揮発性記憶装置であってもよい。永続記憶装置1008は、特定の実施態様により、様々な形態をとることができる。
【0142】
例えば、永続記憶装置1008は、1つ以上の部品、又は装置を含んでもよい。例えば、永続記憶装置1008は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書き換え可能光ディスク、書き換え可能磁気テープ、又は上記のいくつかの組み合わせであってもよい。永続記憶装置1008によって使用される媒体はまた、取り外し可能である場合がある。例えば、リムーバブルハードドライブが、永続記憶装置1008のために使用され得る。
【0143】
通信ユニット1010は、これらの例では、他のデータ処理システム、又は装置との通信を提供する。これらの例では、通信ユニット1010は、ネットワークインタフェースカードである。通信ユニット1010は、物理的通信リンク、及び無線通信リンクのいずれか、又は両方を使用して、通信を提供することができる。
【0144】
入力/出力ユニット1012により、データ処理システム1000に接続されている場合がある他の装置を用いて、データの入力、及び出力が可能になる。例えば、入力/出力ユニット1012は、キーボード、マウス、及び/又はいくつかの他の適切な入力装置を介する、ユーザの入力のための接続部を提供することができる。また、入力/出力ユニット1012は、プリンタに対して、出力を送ってもよい。ディスプレイ1014は、ユーザに対して情報を表示するための機構を提供する。
【0145】
オペレーティングシステム、アプリケーション、及び/又はプログラムのための指示は、記憶装置1016に配置され得る。記憶装置1016は、通信構造1002を介して、プロセッサユニット1004と通信している。これらの例示的な例では、指示は、永続記憶装置1008において、関数形式で存在する。これらの指示は、プロセッサユニット1004による実行のために、メモリ1006にロードされ得る。別個の実施形態の過程は、メモリ1006等のメモリに配置され得る、コンピューターによって実行される指示を使用して、プロセッサユニット1004によって、実施され得る。
【0146】
これらの指示は、プロセッサユニット1004のプロセッサによって読み取られ、実行され得る、プログラム命令、プログラムコード、コンピューターで使用可能なプログラムコード、又はコンピューター読み取り可能なプログラムコードと呼ばれる。別個の実施形態でのプログラムコードは、メモリ1006、又は永続記憶装置1008等の、別個の物理的記憶媒体、又はコンピューター読み取り可能な記憶媒体において具体化され得る。
【0147】
プログラムコード1018は、選択的に取り外し可能な、コンピューター読み取り可能な媒体1020に、関数形式で配置されており、プロセッサユニット1004による実行のために、データ処理システム1000に、ロードされるか、又は転送され得る。プログラムコード1018、及びコンピューター読み取り可能な媒体1020は、これらの例では、コンピュータープログラム製品1022を形成する。一例では、コンピューター読み取り可能な媒体1020は、コンピューター読み取り可能な記憶媒体1024、又はコンピューター読み取り可能な信号媒体1026であってもよい。
【0148】
コンピューター読み取り可能な記憶媒体1024は、例えば、永続記憶装置1008の一部であるハードドライブ等の記憶装置に対して転送するために、永続記憶装置1008の一部であるドライブ、又は他の装置に、インサートされるか、又は配置される、光ディスク、又は磁気ディスクを含んでもよい。コンピューター読み取り可能な記憶媒体1024はまた、データ処理システム1000に接続されているハードドライブ、サムドライブ、又はフラッシュメモリ等の、永続記憶装置の形態をとってもよい。場合によっては、コンピューター読み取り可能な記憶媒体1024は、データ処理システム1000から取り外し可能であってもよい。
【0149】
これらの例では、コンピューター読み取り可能な記憶媒体1024は、プログラムコード1018を伝搬するか、又は伝送する媒体というよりもむしろ、プログラムコード1018を格納するために使用される、物理的な、すなわち有形の記憶装置である。コンピューター読み取り可能な記憶媒体1024はまた、コンピューター読み取り可能な有形記憶装置、又はコンピューター読み取り可能な物理記憶装置と呼ばれる。言い換えれば、コンピューター読み取り可能な記憶媒体1024は、人によって接触され得る媒体である。
【0150】
代替的に、プログラムコード1018は、コンピューター読み取り可能な信号媒体1026を使用して、データ処理システム1000に転送され得る。コンピューター読み取り可能な信号媒体1026は、例えば、プログラムコード1018を含む、伝搬されたデータ信号であってもよい。例えば、コンピューター読み取り可能な信号媒体1026は、電磁信号、光信号、及び/又はいかなる他の適切なタイプの信号であってもよい。これらの信号は、無線通信リンク、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、配線、及び/又はいかなる他の適切なタイプの通信リンク等の、通信リンクを介して伝送され得る。言い換えれば、通信リンク、及び/又は接続部は、例示的な例では、物理的なものか、又は無線であってもよい。
【0151】
いくつかの例示的な実施形態では、プログラムコード1018は、データ処理システム1000内で使用するために、コンピューター読み取り可能な信号媒体1026を通して、別の装置、又はデータ処理システムから、永続記憶装置1008に対して、ネットワークを介して、ダウンロードされ得る。例えば、サーバのデータ処理システムの、コンピューター読み取り可能な記憶媒体に格納されたプログラムコードは、サーバからデータ処理システム1000に、ネットワークを介して、ダウンロードされ得る。プログラムコード1018を提供するデータ処理システムは、サーバコンピューター、クライアントコンピューター、又はプログラムコード1018を格納し、かつ伝送できるいくつかの他の装置であってもよい。
【0152】
データ処理システム1000のために説明された、別個の部品は、別個の実施形態が実装され得る方式に対して、構造上の制限を提供することを意味するものではない。別個の例示的な実施形態は、データ処理システム1000のために説明された部品に加えた、又はその代わりの部品を含む、データ処理システムに実装され得る。
図10に示される他の部品は、図示された例示的な例から変更することができる。別個の実施形態が、プログラムコードを実行することができる、任意のハードウェア装置、又はシステムを使用して、実装され得る。一例として、データ処理システムは、無機構成要素と一体化された有機構成要素を含んでもよく、及び/又は完全に、人間を除く有機構成要素で構成されてもよい。例えば、記憶装置は、有機半導体から構成され得る。
【0153】
別の例示的な例では、プロセッサユニット1004は、特定の使用のために製造されたか、又は構成された回路を有するハードウェアユニットの形態をとってもよい。この種のハードウェアは、動作を実施するように構成されるように、プログラムコードが記憶装置からメモリにロードされることを必要とすることなく、動作を実施することができる。
【0154】
例えば、プロセッサユニット1004がハードウェアユニットの形態をとる場合、プロセッサユニット1004は、回路システム、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理装置、又はいくつかの動作を実施するように構成された、いくつかの他の適切なタイプのハードウェアであってもよい。プログラマブル論理装置の場合、装置は、特定の数の動作を実施するように構成されている。装置は、後に再構成されてもよく、又は特定の数の動作を実施するように、永久的に構成されてもよい。プログラマブル論理装置の例には、例えば、プログラマブル論理アレイ、プログラマブルアレイ論理、フィールドプログラマブル論理アレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び他の適切なハードウェア装置が含まれる。この種の実施態様では、プログラムコード1018は、別個の実施形態のための過程が、ハードウェアユニットに実装されているため、省略され得る。
【0155】
さらに別の例示的な例では、プロセッサユニット1004は、コンピューター、及びハードウェアユニットに見られるプロセッサの組み合わせを使用して、実装され得る。プロセッサユニット1004は、プログラムコード1018を実行するように構成された、いくつかのハードウェアユニット、及びいくつかのプロセッサを有してもよい。この図示された例では、いくつかの過程は、特定の数のハードウェアユニットに実装され得る。一方、他の過程は、特定の数のプロセッサに実装され得る。
【0156】
別の例では、バスシステムが、通信構造1002を実装するために使用され、システムバス、又は入力/出力バス等の、1つ以上のバスから構成されてもよい。もちろん、バスシステムは、バスシステムに取り付けられた別個の部品、又は装置間の、データの転送を提供する、任意の適切なタイプのアーキテクチャを使用して、実装され得る。
【0157】
また、通信ユニット1010は、データを伝送する、データを受け取る、又はデータを伝送し、かつ受け取る、いくつかの装置を含んでもよい。通信ユニット1010は、例えば、モデム、もしくはネットワークアダプタ、2つのネットワークアダプタ、又はいくつかのこれらの組み合わせであってもよい。また、メモリは、例えば、通信構造1002内に存在し得る、インタフェース、及びメモリコントローラーハブに見られるような、メモリ1006、又はキャッシュであってもよい。
【0158】
例示的な実施形態では、航空機、又は他のビークル用の電子作業マニュアルが提供される。この中では、航空機、又は他のビークルで実施されるべき整備作業、及び診断作業が、コンピューター実行可能な形態でエンコードされる。例示的な実施形態では、航空機、又は他のビークルにおいて、いかなる権威のもとで実施される作業の安全な記録を含む、完成した監査証跡を取得する。例示的な実施形態ではまた、航空機、又は他のビークルのオペレータに対し、航空機、又は他のビークルで、特定の作業を実施するための方針を特定する能力が提供され、航空機、又は他のビークルは、これらの方針が固守されていることを、厳密に証明することができる。
【0159】
別個の図示された実施形態の流れ図、及びブロック図は、例示的な実施形態での装置、及び方法の、いくつかの考えられる実施態様の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点について、流れ図、又はブロック図の各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、及び/又は動作、もしくは工程の一部を表し得る。例えば、1つ以上のブロックは、ハードウェアのプログラムコードとして、又はプログラムコードとハードウェアとの組み合わせとして、実装され得る。ハードウェアに実装される場合、ハードウェアは、例えば、流れ図、又はブロック図の1つ以上の動作を実施するように製造されるか、又は構成される、集積回路の形態をとってもよい。
【0160】
例示的な実施形態のいくつかの代わりの実施態様では、ブロックに記される機能、又は複数の機能が、図に示される順番から外れて起こる場合がある。例えば、いくつかの場合では、連続して示される2つのブロックは、関連する機能性により、実質的に同時に実行される場合があり、又はブロックが、時々逆順で実施される場合もある。また、他のブロックが、流れ図、又はブロック図に示されるブロックに加えて、追加される場合がある。
【0161】
別個の例示的な実施形態の説明が、例示目的、及び説明目的で、行われてきたが、この説明は、網羅的であること、又は実施形態を、開示された形態に限定することを意図するものではない。多くの修正形態、及び変形形態が、当業者にとっては明らかであろう。また、別個の例示的な実施形態が、他の例示的な実施形態と比較して異なる利益を提供する可能性がある。選択された実施形態、又は複数の実施形態は、実施形態の原理、実用的な用途を最もよく説明するため、及び当業者以外の人が、熟考された特定の使用に適合させるような様々な修正を有する、様々な実施形態のための本開示を理解できるように、選ばれ、かつ説明されている。
【0162】
注意:以下の段落は、本開示のさらなる態様を説明している。
A1.作業スクリプトを受け取るように構成された受信機であって、作業スクリプトが、プラットフォームのシステム上で作業を実施するための作業工程を特定する受信機と、
システム上で作業を実施するために、作業スクリプトを実行するように構成された作業実行部とを備える、プラットフォームの装置。
【0163】
A2.作業を実施するための方針が満たされているかどうかを判定するように構成された規則チェッカをさらに含み、
作業実行部が、方針が満たされているという決定に応じて、作業を実施するために、作業スクリプトを実行するように構成されている、段落A1に記載の装置。
【0164】
A3.作業スクリプトが本物かどうかを判定するために、作業スクリプト用のデジタル署名をチェックするように構成されたデジタル署名チェッカをさらに含み、
作業実行部が、作業スクリプトが本物であるという決定に応じて、作業スクリプトを実行するように構成されており、
デジタル署名が、
作業スクリプトの供給源を特定する、作業スクリプト用デジタル署名と、
システム上で、作業を実施する、整備を行う存在を特定する、整備を行う存在用デジタル署名と、
システム上で、作業を実施する人員を特定する、人員用デジタル署名と、
システム上で、作業を実施する整備装置を特定する、装置用デジタル署名とから選択される、段落A1又はA2に記載の装置。
【0165】
A4.システム上で実施された作業を示す報告を生成するように構成された報告作成装置と、
プラットフォーム用のデジタル署名で、報告に署名するように構成された署名装置と、
プラットフォーム用のデジタル署名を有する報告を、プラットフォームから離して送るように構成された送信機とをさらに含む、段落A1〜A3のいずれかに記載の装置。
【0166】
A5.システムで作業を実施する人員を特定するように構成された人員識別子をさらに含み、
報告作成装置が、人員と、作業を実施するために使用される整備装置とを、報告内に示すように構成されている、段落A4に記載の装置。
【0167】
A6.作業を実施するための選択肢から選択された選択肢を特定する、選択肢セレクションを受け取るように構成された選択肢セレクタをさらに含み、
報告作成装置が、選択された選択肢を、報告内に示すように構成されている、段落A4に記載の装置。
【0168】
A7.署名装置が、報告に、システムを特定するシステム用デジタル署名で署名するように構成されている、段落A4に記載の装置。
【0169】
A8.プラットフォームが、航空機であり、
受信機が、航空機が地上にある場合は、航空機上で、作業スクリプトを受け取るように構成されており、
航空機が飛行中になる前に、航空機上で作業スクリプトを受け取り、航空機で作業を実施することに続いて、航空機から作業スクリプトを取り除くように構成された作業スクリプトリムーバをさらに含む、段落A1〜A7のいずれかに記載の装置。
【0170】
B1.プラットフォームのシステム上で実施される作業を監査する方法であって、
データ処理システムにより、プラットフォームで生成された報告を受け取ることであって、報告が、プラットフォームのシステム上で実施された作業を示しており、プラットフォーム用のデジタル署名で署名されていることと、
報告が本物かどうかを判定するために、プラットフォーム用のデジタル署名を、データ処理システムによってチェックすることと、
報告が本物であるという決定に応じて、報告を使用して、プラットフォームのシステム上で実施された作業を監査するための監査ログを作成することとを含む方法。
【0171】
C1.プラットフォームのシステム上で、作業を実施する方法であって、
プロセッサユニットにより、作業指示を受け取ることであって、作業指示が、プラットフォームのシステム上で実施されるべき作業を特定することと、
プロセッサユニットにより、作業指示を受け取ることに応じて、作業用の作業スクリプトを特定することであって、作業スクリプトが、機械によって実行可能であり、かつシステム上で作業を実施するための作業工程を特定することとを含む方法。
【0172】
C2.作業スクリプトに、プロセッサユニットにより、デジタル署名で署名することと、
プロセッサユニットにより、デジタル署名を有する作業スクリプトを、プラットフォームに送ることとをさらに含む、段落C1に記載の方法。
【0173】
C3.プラットフォームが、航空機であり、
プロセッサユニットが、
(1)航空機に対して移動させられるように構成された携帯型整備装置におけるプロセッサユニットと、
(2)航空機と通信する遠隔コンソールにおけるプロセッサユニットとから選択される、段落C1又はC2に記載の方法。