(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記特徴データは、少なくとも前記遊技客の特徴を捉えた時刻と、撮像した録画データと、撮像手段の識別番号と、を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技場用システム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明にかかる遊技場用システムの実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。
【0012】
(遊技場の機器構成)
遊技場1を、
図1及び
図2を参照して説明する。
図1は、遊技場1の一部を表した概要図である。
図2は、遊技場1の構成図である。
遊技場1は、管理エリア2と遊技エリア3とに分かれている。遊技エリア3は、島設備HSにパチンコ機Pやスロット機Sが設置されており、来店客Mがこれら遊技機にて遊技するエリアである。ここで、遊技機には、パチンコ機Pやスロット機Sの他にパチンコ玉を媒体にしてスロット機Sのような遊技が行われる所謂パロット機やパチンコ玉を機械に封入した封入式パチンコ機やカジノ施設で使用されるスロットマシーンも含まれる。
【0013】
パチンコ機Pやスロット機Sは、外部に情報を提供する情報端子盤Iが設けられている。その情報端子盤Iは、後述するイベントコードとしての信号等を外部に出力する端子である。情報端子盤Iから出力される信号は、例えば、パチンコ機Pやスロット機Sの扉が開かれたときに出力される信号としてドアオープン信号やパチンコ機Pのガラス扉が開かれたときに出力するガラスオープン信号がある。その他に、遊技機関連情報として遊技の稼働を示す信号として、アウト玉数、セーフ玉数、特賞信号(大当たり、確変、小当たり、時短及びAT)、売り上げ情報等の信号がある。また、その他の信号として、ゴトに使用される磁気や電波に反応する磁気センサーや電波センサーの信号がある。
【0014】
島設備HSは、遊技機を遊技するための遊技媒体を、搬送し、供給し及び清掃する設備が設けられている。島設備HSは、来店客Mが座って遊技ができるように椅子Cが、遊技機と対になって複数配置されている。そして、島設備HSは、遊技機の台数に応じて複数台設置されている。島設備HSの間には来店客Mが移動できるように、また獲得した遊技媒体を収める玉箱等を椅子Cの近傍に置くことができるように通路が設けられている。
【0015】
島設備HSは、遊技機の他に、遊技機と一対となって来店客Mに遊技媒体を貸出しする玉貸機PTやメダル貸機CTが設けられている。また、遊技機の上方には、遊技機の大当たり回数やスタート回数等の遊技機の情報を来店客に表示する台情報表示装置Kが設けられている。台情報表示装置Kは、遊技機の情報を表示する液晶表示器891や7セグ表示器が設けられるとともに、遊技機のトラブルや遊技媒体の交換の際に、従業員MSにLED等で報知するスイッチが設けられている。島設備HSの端には、来店客Mが獲得した遊技球やメダル等の遊技媒体を計数する計数器JCが設けられている。
【0016】
遊技エリア3は、約40mの電波エリアを持つ無線ルータ5を複数台設け、携帯端末装置40の電波の届く範囲を多くの無線ルータ5でカバーしている。無線ルータ5は、従業員MS同士のデータ通信及び通話に使用するが、来店客Mへの情報配信等に使用しても良い。また、無線ルータ5は、島設備HSの天井、搬送樋、上部のタンク等の島設備の上部に設置しても良く、監視カメラ61と同じ位置に設置しても良い。また、無線ルータ5は、監視カメラ61と一体となった構造であっても良い。無線ルータ5と監視カメラ61とを同じ位置に設置すること、又無線ルータ5と監視カメラ61とを一体に設置することで、画像認識による人物の距離の測定や無線ルータ5の電波強度による携帯端末装置40の位置や距離の特定にも使用が可能であり、両方の計測技術を使用して総合的に距離等を正確に計測することができるようになる。
また、遊技エリア3には、監視カメラ61が複数台設けられており、遊技をしている来店客Mを捉えるように通路の延長線上の天井に取り付けられている。また、監視カメラ61は、遊技場1の入り口付近、景品交換場、両替機、金庫及び計数器JCに向けて設置されている。
【0017】
管理エリア2は、主に責任者が遊技場1を管理・運営する設備が集約して設置されているエリアである。管理エリア2は、遊技エリア3と階層や部屋を異にしている場合が多く、主にパチンコ機Pやスロット機Sの稼働状況を管理するホールコンピュータ90や来店客Mの行動を監視する監視カメラシステム60、人の顔を識別する顔認証サーバ80(顔認証システム)及び従業員MS同士が通話及び通信を行う通信サーバ10が設置されている。
【0018】
ホールコンピュータ90は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、各遊技機から得られた上述した各種情報をハードディスクに保存し、別に設けられたモニタに情報を帳票として表示する機能や印刷する機能を有している。また、ホールコンピュータ90は、情報量が多い場合には別にサーバを設けてデータの保存を行っている。
複数の監視カメラ61を備えた監視カメラシステム60は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、各監視カメラ61の映像を監視カメラシステム60の録画サーバ64に録画している。
【0019】
顔認証サーバ80は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、遊技場1内で収集した来店客に関する顔や風貌等の画像又は動画や他店からのゴトに関する顔や風貌等の画像又は動画を、保管又は加工する機能を有している。
通信サーバ10は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、後述する通信及び通話を行うための主要なプログラムが保存されている。この通信サーバ10を操作するための操作用端末11は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、外にはモニタが取り付けられている。操作用端末11は、通話及び通信する親機しての操作機能や通信サーバ10の設定等を行うインターフェース画面が設けられている。
また、島設備HSの端には、後述する島内配電盤DTが設けられており、各遊技機や玉貸し機(遊技媒体貸し手段)PTやメダル貸し機(遊技媒体貸し手段)CTへの電源の入り切りを可能にしている。更に、島設備HSの端には、後述する夜間監視用のバッテリBAが設けられており、夜間監視を制御するシステムに使用される。
【0020】
(遊技場における各機器の接続構成)
次に遊技場1に使用される各機器の接続について
図1及び
図2を参照して説明する。
パチンコ機Pやスロット機Sの情報端子盤Iからの信号として接点信号やパルス信号で出力されたデータを変換し、ホールコンピュータ90に送信するために、遊技機に対し2台に1台又は1台に対して1台の台コンピュータ93が設けられている。また、台コンピュータ93は、玉貸し機PTやメダル貸機CT等の売り上げのデータや個別顔認証装置800のデータも収集している。台コンピュータ93は、島内配線92によって島設備HSの終端にある島コンピュータ91へシリアル信号等に変換し信号を送っている。また台コンピュータ93は、台情報表示装置Kにも接続されており、来店客Mが所望するデータを送信している。本実施形態では、各遊技機から台コンピュータ93を経由して台情報表示装置Kにデータを送信しているが、各遊技機から台情報表示装置Kにデータを送信して島コンピュータ91にデータを送信するように接続しても良い。
【0021】
各島設備HSの島コンピュータ91は、天井等を通って島配線95によって管理エリア2にあるホールコンピュータ90に接続される。また、島コンピュータ91は、計数器JCとホールコンピュータ90とが双方向通信で接続されている。
島内配線92及び島配線95は、ツイスト線やRS232C、RS422、RS485や光ケーブル等を、ノイズや伝搬距離等を考慮して採用しており、用途に合わせて適宜変更して使用される。また、島コンピュータ91や台コンピュータ93は、CPU、ROM及びRAMを搭載しており、信号変換や各機器のデータを収集してホールコンピュータ90に送信するための通信処理を行っている。
【0022】
無線ルータ5は、管理エリア2にあるスイッチングハブ7にLANケーブルにて接続されている。また、無線ルータ5と携帯端末装置40とは、無線LANにて無線接続されている。
各監視カメラ61は、LANケーブル、同軸ケーブル、光ケーブル等を使用したカメラ配線63にてカメラ用ハブ65に接続されている。
管理エリア2にある顔認証サーバ80、通信サーバ10、監視カメラシステム60、操作用端末11及びホールコンピュータ90は、スイッチングハブ7を介しLANケーブルを採用した接続配線8にて接続されている。
監視カメラシステム60は、各監視カメラ61、顔認証サーバ80及び不能動化検知サーバ、各台カメラ69と上述した通信形態により接続され、連携して作動している。
ルータ9は、スイッチングハブ7に接続されておりインターネット回線588を通してインターネット網Eにより他の店やチェーン店本部500に接続され、データの送受信を行っている。
【0023】
図54を示してゴトグループを特定するための遊技場用システムの全体構成を説明する。遊技場1がチェーン店として多数ある場合を示しており、チェーン店本部500は、遊技場1から営業情報等を含めて様々な情報が収集され、これらデータの管理を行っている。チェーン店本部500は、その中の情報の一つとして要注意人物MBの後述する少なくとも顔画像データ(
図57又は
図58の605、606)を顔認サーバ580に保存している。そして、チェーン店本部500は、各遊技場1に要注意人物MBの顔認証に必要な顔を捕らえた顔画像データ605を配信している。これらデータは、チェーン店本部500からインターネット回線588等を利用して配信され、各遊技場1(遊技店)の顔認証サーバ80に保存される。
また、その他に各店にある各玉貸し機PTから送られてくる端玉のデータの送受信を、インターネット網Eを介してチェーン店本部500の端玉サーバ71と行っている。更に端玉サーバ71は、遊技客Mが所有する個人用携帯端末SMとインターネット網Eを通じデータの送受信を行っている。
【0024】
(玉貸し機PTの構成)
図67乃至
図70を示して玉貸し機PTについて説明する。
図67は、遊技場用システムに使用される玉貸し機PTの概要図である。
図68は、玉貸し機PTのメインCPU850と接続される機器の構成図である。
図69は、玉貸し機PTの液晶操作ユニット801を示す説明図である。
図70は、玉貸し機PTの液晶操作ユニット801を示す説明図である。
【0025】
個別顔認証装置800は、主に玉貸し機PTに搭載されているHDD855の記憶領域に記憶される顔認証エンジンを搭載した個別顔認証サーバ820と、各台カメラ69とで構成されており、いずれも玉貸し機PTの中に内蔵されている。
玉貸し機PTは、メインCPU850と接続されるROM851、RAM853やHDD855のプログラムを読み出し、各機器を制御している。
各機器は、主に液晶操作ユニット801、LED表示部812、カード処理部807、紙幣処理部809、各台カメラ69、スピーカ831、玉貸しノズル803及び計数ユニット805がある。
【0026】
玉貸し機PTは、最上部に玉貸し機PTの状態を表すLED表示部812を設けている。LED表示部812は、玉貸し機Pの玉貸しが可能か否か、又は機器等のエラーをLEDの表示色により表している。
玉貸し機PTは、遊技客Mが10000円、5000円及び1000円等の紙幣を投入し、投入された紙幣を有価価値に変換し、その有価価値から遊技媒体となる遊技球を貸し出すための処理を行う紙幣処理部809が設けられている。玉貸し機PTからは、有価価値の残金がなくなるまで遊技媒体の貸出しが可能である。
玉貸し機PTは、パチンコ機Pの受け皿まで伸びている玉貸しノズル803が設けられている。玉貸しノズル803は、玉貸し駆動部813を駆動し、貯留している持ち玉を所定数毎にパチンコ機Pへ払い出すことができる。
【0027】
玉貸し機PTは、下方にカード処理部807を備えている。カード処理部807は、カード挿排出口811から挿入された会員カード550やゲストカード等のカードの挿入や排出を操作する駆動モータ814を備え、カードリーダライタ804によってカードに記憶される持ち玉数や有価価値の値等の内容の書き替えを行っている。
玉貸し機PTは、エラー状態や取り扱いをアナウンスすることができるようにスピーカ831を搭載しており、駆動回路833によって警告音、操作音及び案内音声を発生させている。
【0028】
玉貸し機PTは、最下部にパチンコ機Pの下皿から遊技客Mが獲得した遊技球を受けて計数カウンタ806により計数することができる計数ユニット805を備えている。計数カウンタ806により計数された玉数は、持ち玉としてカウントされ、後述する持ち玉数表示部802dにより現在貯留している玉数が表示される。また、玉貸し機PTは、異常時等により、計数動作を停止するために計数カウンタ806への玉の流入を防ぐ可動式の開閉部材を備えた計数器シャッター832を設けている。計数器シャッター832は、玉貸し機PTから異常信号等を受信することにより開閉動作を行っている。計数器シャッター832が作動した場合には、計数器シャッター832が閉じられ計数カウンタ806への玉の流入を禁止しており、計数ユニット805には玉が残った状態となる。異常等の解除後は計数器シャッター832の開放を行い、計数カウンタ806への玉の流入を開始して再度計数が可能となる。このように、計数器シャッター832を設けることにより、計数する玉の誤カウントを防ぎ、またカウントする玉を安全に保持することができる。
【0029】
玉貸し機PTは、中央部に玉貸し機PTの操作を行うことができる液晶操作ユニット801を設けている。液晶操作ユニット801は、操作することができる画面を備えた操作表示部802を設けている。
操作表示部802は、インターフェース画面となるメニュー表示部802aと、持ち玉を共有して他人に分けるための操作が可能な共有表示部802bと、会員カード550等の排出や玉貸し機PTの操作の禁止をするか否かを選択することができるロック表示部802cと、獲得した遊技球の持ち玉を表示することができる持ち玉数表示部802dと、メニュー表示部802を他の操作画面に切り替えることができる切替表示部802eと、会員カード550等のカードを排出して終了することができる終了表示部802fと、貯留している持ち玉を玉貸しノズル803から払出しすることができる再プレイ表示部802gと、後述する端玉処理表示部802hと、を設けている。これら操作表示部802は、タッチパネルにて設計されており、表示部分を押下することによって作動する。
【0030】
操作表示部802は、切替表示部802eにより暗証番号を登録又は入力する際に操作する暗証番号入力表示部845を表示することができる。暗証番号入力表示部845は、暗証番号の入力状態を表示する暗証番号表示部847や入力する数字部分が表示されており、タッチパネルの操作によって数字を入力後、決定ボタン843によって操作を決定する。
玉貸し機PTは、
図91の判定内容一覧表825に示すように顔認証エンジンを搭載した個別顔認証装置800により、「年齢」、「性別」、「正面比率」「着座状態」、「会員ID」、「前台データ」、「正面率」、「横顔率」等の各項目を判別することができる。個別顔認証装置800に搭載した各台カメラ69は、遊技客Mには分からない状態で設置されている。
【0031】
各台カメラ69は、遊技客Mが着座した状態において最もカメラの焦点が合うように設定されており、正面の顔や横顔を捉えることで個人を判別している。また、各台カメラ69は、パン・チルト・ズームの機能を使用して遊技客Mの動きを監視することができるように構成されている。パン・チルト・ズームの機能は、駆動部835によって駆動し、顔認証サーバ80やホールコンピュータ90に接続される操作用端末11から玉貸し機PTのコントローラ834によって各台カメラ69がコントロールされる。
また、従業員MSが持つ携帯端末装置40から通信サーバ10を経由して各台カメラ69の映像を見ながら操作する事ができ、従業員MSは離れた場所からでも遊技客Mを監視することができる。特に、要注意人物を監視するのに有効である。
【0032】
玉貸し機PTは、パチンコ機PにIF(インターフェース)を介して接続されている。パチンコ機Pは、玉貸し機PTに投入されている有価価値から精算し、遊技媒体をパチンコ機Pに貸出しを行う玉貸しボタン401と、後述する会員カード550やゲストカードを玉貸し機PTから返却を行う返却ボタン402を設けている。
また、玉貸し機PTは、遊技客Mにパチンコ機Pの大当たり回数やスタート回数等の有益な情報を表示する液晶表示器891を備えた台情報表示装置KにIF(インターフェース)808介して接続されている。
また、玉貸し機PTは、個別顔認証サーバ820のデータや玉貸し機PTの売り上げのデータや計数ユニット805により獲得した遊技球を計数したデータをホールコンピュータ90へ送信する台コンピュータ93にIF(インターフェース)808を介して接続されている。
尚、本発明では、パチンコ機Pに付属する玉貸し機PTについて説明しているが、メダル貸機CTに各台カメラ69を備えて本機能を活用しても良く。また、スロット機Sに付属する台情報表示装置Kに各台カメラ69を備えて本機能を活用しても良い。
【0033】
(会員カードの構成)
図71を示して会員カードを説明する。会員カード550は、ICチップ553を搭載したICカードとなっており、ICチップ553は、非接触でデータの書き替え及び記憶が可能である。会員カード550のICチップ553には、盗難等のセキュリティを確保するために会員のコードを示す会員ID、暗証番号、金銭を有価価値に交換した有価価値データ及び会員の顔の顔画像データ555等が記憶されている。
尚、貯留している遊技媒体の持ち玉数及びメダル数並びに有価価値の価値データは、会員カード550に記憶しなくとも会員管理サーバや貯留サーバ等に記憶しておき随時通信する方法でも良い。また、これらカードはICチップだけでなく磁気カードであっても良い。
【0034】
(遊技場におけるデータのネットワーク構成)
上述した各機器から得られたデータの主な流れを、
図3を参照して説明する。
図3は、遊技場1のネットワーク上の主なデータの流れを示すブロック図である。通信サーバ10は、主にデータを送受信するサーバであり、各機器からのデータを処理し通信及び通話を行っている。
【0035】
通信サーバ10は、携帯端末装置40のIP電話端末プログラム45と連携してグループ通話や一斉通話等の通話するプログラムとしてIP電話サーバ22を設けている。IP電話サーバ22は、SIP等を採用して汎用のセッション制御プロトコルを使用し、複数のクライアントとセッションを確立して双方向にリアルタイム通信を行う所謂IP電話としての操作を行っている。
無線ルータ5と携帯端末装置40とは、無線LANにて無線接続されており、IEEE802.11a・11b・11g・11n・11ac等の規格が使用され、混線の少ない5GHz帯の周波数帯が使用されている。また、5GHz帯の周波数帯の他に、2.4GHz帯の無線通信であっても良く、混線等の状況に応じて選択することも可能である。また、その他の無線通信として、例えば、無線電話回線やBluetooth(登録商標)等の無線通信であっても良い。
そして、通話及びデータ転送に関する通信を、同一の回線によって行っており、通話及び通信の際に発生する盗聴やデータ傍受に関するセキュリティを同一のレベルに高めることができる。そのため、セキュリティにかかる費用やソフト制作にかかる費用を安価に抑えることができる。
【0036】
また、通信サーバ10は、携帯端末装置40のアラーム受信表示プログラム46と連携し、アラーム情報を携帯端末装置40の表示画面43に表示するデータを送信するプログラムとしてインカム用サーバ21を設けている。インカム用サーバ21は、通信サーバ10本体又は携帯端末装置40のIP電話の各設定やIP電話サーバ22の設定を行っている。
後述するアラーム情報は、主に携帯端末装置40へ送られ、従業員に注意喚起を行うために報知される情報である。アラーム情報は、テキスト表示、画像表示及び音声にて報知される。
通信サーバ10は、操作用端末11を親機としてIP電話サーバ22を通じて携帯端末装置40と通話するIP電話親機プログラム23を設けている。
【0037】
通信サーバ10は、監視カメラシステム60、顔認証サーバ80及びホールコンピュータ90からのデータを、インカム用サーバ21に橋渡しするプログラムとしてブリッジサーバ20を設けている。通信サーバ10は、ブリッジサーバ20と連携し、通信サーバ10の各種データを保存するDBサーバ25を設けている。また通信サーバ10は、ホールコンピュータ90から得られる様々な情報のうち、後述するイベントコードとして送信されるデータを蓄積するアラームサーバ27を設けている。
【0038】
遊技機等から得られた信号は、ホールコンピュータ90に入力され、ホールコンピュータ90は、アラームサーバ27にデータを配信する。イベントコードとして配信されるデータは、コードデータとして保存される。保存されたデータは、後述するソフトウエアによってアラーム情報としてテキストデータに変換されデータベースに保存される。後述する
図41には、DBサーバ25のデータベースに保存される内容の一例を示す。
尚、保存するデータは、テキストデータとしたがコードデータであっても良く、携帯端末装置40に送信されるまで又は表示されるまでに、テキストデータに変換できればよい。
【0039】
通信サーバ10は、アラーム情報のテキスト表示を音声に変換して音声情報とするプログラムとして音声合成プログラム24を設けている。
通信サーバ10は、監視カメラシステム60に設けられている監視カメラ操作用端末62を操作する監視カメラ端末プログラム66の要求に応じて指令を行い、かつホールコンピュータ90から信号をブリッジサーバ21に送信するVMC指令プログラム28を設けている。
通信サーバ10は、顔認証サーバ80と連携し、監視カメラ端末プログラム66の要求に応じて顔認証サーバ80のデータを保存する画像サーバ26を設けている。
【0040】
以上のように、通信サーバ10は、通話するプログラムとしてIP電話サーバ22と、携帯端末装置40の表示画面43に表示するデータを送信するプログラムとしてインカム用サーバ21とを設けている。このように、通話とデータを伝送するプログラムとを分けることによって、従業員は、通話をしながら表示画面43上で送信されてきた情報を確認し、作業を進めることができるので、従業員は迅速かつ正確に作業することができる。
【0041】
(遊技場用システムにおける個別顔認証サーバのネットワーク構成)
図72は、遊技場用システムのネットワークを示す説明図である。上述した個別顔認証装置800の各機器から得られたデータの主な流れを、
図72を参照して説明する。
玉貸し機PTのHDD155に記憶される個別顔認証サーバ820は、玉貸し機PTのIF808を介して接続される台コンピュータ93を経由し、島内配線92で島端にある島コンピュータ91に接続される。また、島コンピュータ91は、スイッチングハブ(SHB)7と接続される。そして、スイッチングハブ7に接続される顔認証サーバ80と個別顔認証サーバ820は、後述する制御によってデータの送受信がなされる。また、顔認証サーバ80と個別顔認証サーバ820は、島配線95によってホールコンピュータ90にもスイッチングハブ(SHB)7を介して接続され、個人別の遊技データを分析することも可能である。
また、個別顔認証サーバ820の親サーバとしても機能している顔認証サーバ80は、各台カメラ用ハブ65に接続された多数の監視カメラ61で遊技場1の店内入り口や遊技場1内を監視する監視システム60と接続され要注意人物MB等を監視している。
【0042】
(ソフトウエアの構成図)
上述したプログラムを使用して通話及びアラーム情報等のデータの通信を行うソフトウエアの構成を、
図4を参照して説明する。
通信サーバ10は、通話及び通信を行うソフトウエアとしてSIPサーバ35、管理ツール32、アラーム情報バックアップツール34及びアラーム情報音声配信31で構成されている。
【0043】
SIPサーバ35は、携帯端末装置40同士や操作用端末11の親機から携帯端末装置40を呼出して接続する制御を行っている。管理サーバ32は、召集通話の呼出し、通話状態の管理及びアラーム情報の通知を行っている。管理ツール33は、SIPサーバ35の制御や各設定の編集を行っている。アラーム情報バックアップツール34は、アラーム情報のインポートやエクスポートを行っている。アラーム情報音声配信31は、テキスト情報を音声データに変換し、変換後の音声データを音声パケットとして送信する。
携帯端末装置40及び親機となる操作用端末11は、通信、通話及び表示を行うソフトウエアとしてSIPクライアント36・37を備えている。SIPクライアント36は、親機又は携帯端末装置40間の通話、通話の発着信及びアラーム情報等の表示を行っている。
【0044】
(顔認証サーバ及び個別顔認証サーバのデータ構造)
図73を参照して顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ820のデータの構造を示す。
図73(A)は、顔認証サーバ80のデータ構造を示している。顔認証サーバ80は、顔認証サーバ80のシステムを作動するためのステム領域83と顔認証サーバ80のデータ領域85とに区別されている。顔認証サーバ80のデータ領域85は、会員やお得意様の顔画像データ555が記憶される会員・上得意データ領域86と、要注意人物の顔画像データ605が記憶される要注意人物データ領域87と、個人別に遊技機のデータを分析するために使用される顔画像データ556が記憶される台分析データ領域88と、性別、年齢別、客単価等の顧客分析をするために使用される顔画像データ557が記憶される顧客分析データ領域89と、データの空き領域として予備領域84とが設けられている。
【0045】
図73(B)は、個別顔認証サーバ820のデータ構造を示している。個別顔認証サーバ820は、個別顔認証サーバ820のシステムを作動するためのステム領域861と個別顔認証サーバ820のデータ領域862とに区別されている。個別顔認証サーバ820のデータ領域862は、連続してカメラ69からの映像を録画するための録画データ領域863が設けられており、所定期間毎に録画データが記憶され、録画データ領域863が上限になれば、記憶されたファイルの古い順に上書き保存がされる。個別顔認証サーバ820のデータ領域862は、各台カメラ69で後述する手順にて認識した顔画像データ555又は559を保存する。キャプチャー画像データ領域865は、各台カメラ69で後述する手順にてキャプチャー画像を制御するためのデータ領域である。また、個別顔認証サーバ820のデータ領域862は、データの空き領域として予備領域964を設けている。
【0046】
(遊技場に使用されるインターフェース画面)
上述したソフトウエアを動かすためのインターフェース画面を、
図5乃至
図32を参照して説明する。
【0047】
<管理ツールのインターフェース画面>
最初に、
図5乃至
図13を参照して管理ツール33の操作用端末11のモニタ画面13上に表示されるインターフェース画面について説明する。
図5は、管理ツール33のインターフェース画面の遷移図である。
操作用端末11のモニタ画面13上にて、管理ツール33のアプリケーションソフト100を起動するとログイン画面101が現れる。ログイン画面101にあるインポート画面106からは、アラーム情報等のデータベースの情報をインポートすることができる。
【0048】
ログイン画面101にパスワードを入力し、ログインボタンを押下すると
図6に示すメニュー画面102に移行する。メニュー画面102は、SIPサーバ制御ボタン105が設けられており、SIPサーバ制御ボタン105を押下すると、SIP制御画面103に移行する。SIP制御画面103は、図示しないSIPサーバ35の起動、停止、再起動やデータの再読み込みを制御する画面が設けられている。メニュー画面102の設定ボタン104を押下すると、
図7に示される設定画面110に移行する。
【0049】
図7に示す設定画面110は、端末タブ111が選択された状態を表している。設定画面110の上部には、他の設定画面に移行するタブが設けられており、端末タブ111の他に、グループタブ112、召集タブ113、フィルタタブ114、ブラックリストタブ115、アクセスポイントタブ116及びサーバタブ117がある。他の設定画面に共通して表示され、管理サーバ32の動作を示す窓として起動表示121が設けられている。
また、設定画面110の下部には、他の設定画面に共通して表示される確定ボタン118とキャンセルボタン119が設けられている。確定ボタン118を押下すると、データベースへのデータの更新を行い、キャンセルボタン119を押下すると、メニュー画面102に戻る。
【0050】
次に、グループタブ112を選択すると、グループ会議室編集画面130が表示される。図示しないグループ会議室編集画面130は、SIPサーバ35、管理サーバ32に設定されているグループの一覧としてグループ番号とグループ名が表示されている。またグループ会議室編集画面130は、グループの追加、編集を行う画面である。
【0051】
次に、召集タブ113を選択すると、召集通話編集画面140が表示される。図示しない召集通話編集画面140は、SIPサーバ35、管理サーバ32に設定されている召集通話の一覧として召集番号と召集名が表示されている。また召集通話編集画面140は、召集通話の追加、編集を行う画面である。
【0052】
次に、フィルタタブ114を選択すると、
図8に示すアラーム情報フィルタ画面150が表示される。アラーム情報フィルタ画面150は、アラーム情報の配信を設定する画面である。アラーム情報フィルタ一覧153には、イベントコードとグループ番号及び機器番号が表示されている。イベントコードは、ホールコンピュータ90及び監視カメラシステム60から送信されてくるコードである。
【0053】
ここで、イベントコードは、ホールコンピュータ等に集約される信号のうち、主に遊技機やその他の設備機器の異常として扱う信号をイベントコードとしてホールコンピュータ90から出力される。
信号の種類として、パチンコ機Pやスロット機Sの枠が解放されたときに発信されるドアオープン信号、パチンコ機Pのガラス枠が解放されたときに発信されるガラスオープン信号、ゴトの疑いがある場合として磁気センサーや電波センサー等が作動したときの信号、来店客Mが台情報表示装置Kで呼出し行為をしたときの呼出に関する信号、玉貸し機PT、メダル貸機CT、計数器JC及び島設備HSの中に収められている遊技媒体を搬送補給するための機器の異常信号及び両替機の異常信号等が挙げられる。
また、監視カメラシステム60から送信されるイベントコードは、顔認証サーバ80からの情報をトリガーとし要注意人物MBが店内にいることを報知するコードや監視カメラシステム60で発見したゴト発生を放置するコード等がある。
これらデータは、DBサーバ25のデータベースに保存されており、その他には後述する
図41及び
図42に示す内容のデータが保存されている。
尚、イベントコードは、ホールコンピュータ90に接続される機器だけでなく、遊技エリア3に設置されている各機器の情報をイベントコードとして取り込むことも可能である。
【0054】
グループ番号は、上述したグループ通話する際のグループの番号である。機器番号は、遊技機に代表されるパチンコ機Pやスロット機Sに対して1台毎に割り当てられる番号や、島端にある計数器JCや玉貸し機PTやメダル貸し機CTや両替機や島設備内HSにある補給装置やアウト玉計数器等に割り当てられる番号である。また、機器番号は、監視カメラ61が設置されている位置と対応する各監視カメラ61の番号としても良い。
【0055】
アラーム情報フィルタ画面150の上部には、音声配信をするか否かを選択するチェックボックス154がある。これは、イベントコード毎に音声配信を行うか否かを選択する欄であり、選択すればテキストデータが音声合成され、音声データが配信される。選択されなければ、アラーム情報としてテキストデータのみが配信される。
チェックするだけの簡単な設定であると同時に、個々のイベントコード毎に設定できるため、従業員は極め細かな設定が簡単にできる。
【0056】
アラーム情報フィルタ画面150は、追加ボタン155及び編集ボタン157を設けている。追加ボタン155を押下することで、
図9(A)の追加画面156に移行し、イベントコード、機器番号及びグループ番号を追加設定することができる。また、アラーム情報フィルタ一覧153からイベントコードを選択し編集ボタン157を押下することで、
図9(B)の編集画面158に移行し、機器番号及びグループ番号を編集し設定することができる。
アラーム情報は、グループ毎に設定も可能であるため、例えば、スロット機Sの担当のグループにパチンコ機Pに関する情報を提供することもなくなる。このように、必要なグループに必要な情報を選択して送ることが可能である。
【0057】
次に、ブラックリストタブ115を選択すると、図示しないブラックリスト編集画面160が表示される。ブラックリスト編集画面160は、盗聴やシステムの改竄を目的としてネットワークに侵入してくる侵入者の一覧表示とその一覧への追加、編集を行う画面である。
【0058】
次に、アクセスポイントタブ116を選択すると、
図10に示すアクセスポイント編集画面170が表示される。アクセスポイントを追加、編集する画面である。アクセスポイント編集画面170は、遊技エリア3に設置されている無線ルータ5をアクセスポイントとし、画面の中央にアクセスポイントの一覧171を表示している。
アクセスポイント編集画面170は、追加ボタン172及び編集ボタン173を設けており、追加ボタン172又は編集ボタン173を押下することで、
図11の追加編集画面175に移行する。追加編集画面175は、アクセスポイント名と5GHz及び2.4GHzのネットワーク名(SSID)、暗号化キーを追加、編集する画面である。
本システムの通信及び通話のネットワークは、暗号化キーを含むことで、盗聴や外部からの侵入を防ぐためのセキュリティ対策が施されている。暗号化キーは、固定の暗号化キーであっても良いが、ランダムに生成される暗号化キーを使用することによってセキュリティを更に高めることができる。また、
図11の追加編集画面17は、暗号化キーを表示できる機能を有しており、操作用端末11のモニタ画面13上で表示することで、後述する携帯端末装置40設定の作業が迅速に行える。
また、アクセスポイント編集画面170は、操作用端末11又は携帯端末装置40に設定をするファイルを、XML形式にて出力するXMLファイル出力ボタン174が設けられている。
【0059】
次に、サーバタブ117を選択すると、図示しないサーバ情報設定画面180が表示され、SIPサーバ35やDBサーバ25への接続状況を確認することができる。サーバ情報設定画面180は、店舗名やSIPサーバ35のIPアドレス、ユーザID及びパスワードが表示され、編集が可能となる。また、データベースとなるDBサーバ25のIPアドレス、ユーザID、データベース名およびパスワードが表示され、編集が可能となる。
【0060】
次に、端末タブ111が選択されると、
図7に示す設定画面110が表示される。設定画面110は、携帯端末装置40の情報を設定する画面であり、画面の中央には設定されている携帯端末装置40の端末番号と端末名が端末情報一覧127として表示されている。設定画面110の一覧の下部には、追加ボタン122と編集ボタン123が設けられており、追加ボタン122又は編集ボタン123を押下すると、図示しない端末情報編集画面120に移行する。端末情報編集画面120は、携帯端末装置40を追加・編集する際に選択した携帯端末装置40に対して電話番号と端末名称を追加、編集する画面である。
設定画面110の端末情報一覧127の下部には、携帯端末装置40の設定を削除する削除ボタン124と、選択した端末から操作用端末11又は携帯端末装置40の設定をするためのファイルを、XML形式にて出力するXMLファイル出力ボタン126とが設けられている。
【0061】
更に、設定画面110の端末情報一覧127の下部には、識別番号出力ボタン125が設けられており、識別番号出力ボタン125を押下すると、
図12に示す識別番号出力アクセスポイント選択画面190に移行する。
識別番号出力アクセスポイント選択画面190は、携帯端末装置40の情報として、店舗名称、電話番号及びSIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレスが表示されている。識別番号出力アクセスポイント選択画面190は、画面の中央に遊技エリア3に設置されている無線ルータ5をアクセスポイントとして、アクセスポイントの一覧191が表示されている。一覧191に表示されているアクセスポイントを選択し識別番号表示ボタン19を押下すると、
図13に示す識別番号表示画面195に移行する。
【0062】
識別番号表示画面195は、携帯端末装置40のアクセスポイントの情報として、店舗名称、電話番号、SIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレス、アクセスポイント名、5GHz帯と2.4GHz帯のネットワーク(SSID)名が表示されている。また、図示していないが四角の枠内に5GHz帯と2.4GHz帯のアクセスポイントの情報が、識別番号197a、197bとして表示されている。
識別番号197a、197bは、QRコード(登録商標)、バーコード又はカラーコード等の認識し難い態様で表示されている。識別番号197a、197bは、暗号化キーを含むことで、盗聴や外部からの侵入を防ぐためのセキュリティ対策が施されている。暗号化キーは、固定の暗号化キーであっても良いが、ランダムに生成される暗号化キーを使用することによってセキュリティを更に高めることができる。
【0063】
また、操作用端末11のモニタ画面13上に識別番号197a、197bを表示することで、携帯端末装置40は、モニタ画面13上に表示された識別番号197a、197bを携帯端末装置40に内蔵されるカメラ41で捕らえることができる。このカメラ41で捕らえた識別番号197a、197b内には、携帯端末装置40がネットワークにアクセスすることができる店舗名称、電話番号、SIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレス、アクセスポイント名、5GHz帯と2.4GHz帯のネットワーク(SSID)名、暗号化キーが含まれている。そのため、携帯端末装置40のSIPクライアント37で自動的に携帯端末装置40の設定をすることができ、携帯端末装置40の設定が容易になると共に、暗号化キー等の設定が従業員に知られることなく携帯端末装置40の設定や管理ツール33の設定ができるので、セキュリティを高めることが可能である。
また、印刷ボタンは、モニタ画面13上に表示された情報と同一の情報が紙面上に印刷されるので、携帯端末装置40等のカメラ41で捕らえてネットワークへのアクセスの設定が容易となる。
次に、識別番号出力アクセスポイント選択画面190及び識別番号表示画面195では、画面の閉じるボタンを押下することで現在開かれている画面が閉じられる。
【0064】
<操作用端末のSIPクライアントのインターフェース画面>
図14乃至
図22を参照して、操作用端末11のモニタ画面13上に表示される親機のSIPクライアント37のインターフェース画面について説明する。
図14は、SIPクライアント37のインターフェース画面の遷移図である。操作用端末11のモニタ画面13上にてSIPクライアント37のアプリケーションソフト200を起動すると、
図15に示す通話画面210が表示される。通話画面210は、画面上部に自局の番号が表示されており、その下方には通話状態を示す状態表示欄211が設けられている。また、状態表示欄211の下方にはアラーム情報をテキストで表示するアラーム情報表示欄212が設けられている。アラーム情報表示欄212の下方に、メッセージ送信ボタン213が設けられており、メッセージ送信ボタン213を押下すると、
図16に示すメッセージ送信画面220が表示される。
【0065】
図16に示すメッセージ送信画面220は、メッセージと画像が手動で送信可能な機能を有しており、送信先種別221を押下すると、全体・グループ・端末指定の3種類の送信先の種別を選択することができる。送信先一覧222は、送信先種別221で選ばれたグループの送信先を表示している。
メッセージ送信画面220は、画面の右側にテキストを入力可能なメッセージ欄223が設けられている。また、他店や自店で入手したゴト師等の要注意人物の画像や、遊技エリア3にある遊技機を含む機器のトラブルの際にマニュアル等を送信できるように、監視カメラシステム60、顔認証サーバ80、SIPサーバ35又は操作用端末11の画像ファイルから画像データを参照して送信する画像を選択することができる。
このようにして、画像と共にメッセージがテキストで配信できるため、ゴトを含むトラブルに対し、管理エリア2に居なくとも正確かつ迅速に遊技エリア3に居る従業員に情報を送ることができる。そして、その情報を得た従業員は正確かつ迅速に対処することができるという利点がある。
そして、メッセージ送信画面220は、下方にある閉じるボタンを押下することで画面が閉じられる。
【0066】
また、
図15に示す通話画面210は、通話中においてボタンを押している間は、指定の携帯端末装置40に対して発話が可能となる発話ボタン213と、解除するまでは常に発話し続ける常に発話ボタン215とが設けられている。通話画面210は、テンキーの入力又は右の短縮ダイヤル欄217を選択することによって携帯端末装置40への発信ができるようになっている。
【0067】
次に、通話画面210の下方にあるオプションボタン218を押下することによって、
図17に示すオプション画面230に移行する。オプション画面230は、各機能を選択する画面である。
図17に示すオプション画面230は、グループ通話一覧ボタン232、個別通話一覧ボタン233、召集通話一覧ボタン234、アラーム情報一覧ボタン235、設定ボタン236及びインポートボタン237を設けている。
インポートボタン237を押下すると、図示しないインポート画面290が表示される。インポート画面290は、管理ツール33でXML形式にて出力するファイルをインポートする画面である。
【0068】
次に、
図17に示すグループ通話一覧ボタン232を押下すると、
図18に示すグループ通話一覧画面240に移行する。グループ通話一覧画面240は、グループの通話先を選択する画面であり、全グループの一覧画面241から1件を選択して発信ボタン242を押下することで、グループ通話を開始して通話画面210に自動で戻る。
【0069】
次に、
図17に示す個別通話一覧ボタン233を押下すると、
図19に示す個別通話一覧画面250に移行する。個別通話一覧画面250は、個別の通話先を選択する画面であり、個別通話の一覧画面251から1件を選択して発信ボタン252を押下することで、通話先の呼出しを行い、呼び出された通話先が応答すると、通話を開始し通話画面210に自動で戻る。
【0070】
次に、
図17に示す召集通話一覧ボタン234を押下すると、
図20に示す召集通話一覧画面260に移行する。召集通話一覧画面260は、召集通話先を選択する画面であり、全ての召集グループの一覧画面261から1件を選択して発信ボタン262を押下することで、通話先を呼び出し、通話を開始して通話画面210に自動で戻る。
【0071】
次に、
図17に示すアラーム情報一覧ボタン235を押下すると、
図21に示すアラーム情報一覧画面280に移行する。アラーム情報一覧画面280は、アラーム情報の一覧の表示を行う画面である。アラーム情報一覧画面280は、画面の左にデータベースから取得したアラーム情報を表示するアラーム情報リスト281が設けられており、アラーム情報の内容をテキストで表示している。アラーム情報一覧画面280の右上部には、アラーム情報に添付した画像が表示できるアラーム情報画像欄282が設けられている。また、その下方には、アラーム情報に添付したメッセージや詳細内容が表示できるアラーム情報メッセージ欄283が設けられている。
【0072】
次に、
図17に示す設定ボタン236を押下すると、
図22に示す設定画面270に移行する。
図22示す画面は、操作用端末11及び携帯端末装置40の接続先となるSIPサーバ35及び管理サーバ32のIPアドレスやポート番号を設定し、操作用端末11及び携帯端末装置40の電話番号、パスワード及び表示名を設定する画面である。
また、短縮ダイヤルタブで表示される画面では、個別通話、グループ通話及び召集通話の中から短縮番号を選択する画面であり、選択した短縮番号は、
図15に示す通話画面210の短縮ダイヤル欄217に表示される。
【0073】
<携帯端末装置のSIPクライアントのインターフェース画面>
図23乃至
図32を参照して携帯端末装置40の表示画面43上に表示されるSIPクライアント36のインターフェース画面について説明する。
図23は、SIPクライアント36のインターフェース画面の遷移図である。携帯端末装置40の表示画面43上にてSIPクライアント36のアプリケーションソフト300を起動すると、
図24に示すロック画面310が表示される。ロック画面310は、起動時に表示され、誤作動を防ぐための画面である。例えば、携帯端末装置40を服のポケットに入れる際又は腰や腕等に装着するホルダー等に挿入する際に、何かの拍子で表示画面43に接触した場合であっても、通話又は他の画面に移行しないように表示画面43上でタッチの操作ができない機能が設けられている。また、一定期間操作しない場合にもロック画面310に移行する。そして、通話等の操作を行う際には、ロック解除ボタン311を、長押しすることで通話画面320に移行する。
また、ロック解除ボタン311の下方には、未読の最新のアラーム情報を1件表示できる情報表示欄312が設けられている。
【0074】
次に、
図25に示す通話画面320は、インカムとして機能する通話の画面である。画面上の通話ボタン321を押している間は、選択している端末と発話が可能であるが、携帯端末装置40に設けられている発話ボタン44(
図63)を押下することやマイクに設けられている発話スイッチによっても、これらボタンを押している間は発話が可能となる。
通話画面320に設けられているカメラボタン323を押下することで、携帯端末装置40のカメラ41で撮像することが可能であり、撮像した画像を管理サーバ32に登録し、各携帯端末装置40及び操作用端末11に配信する機能である。カメラ41は、画像だけでなく動画も撮影が可能であり、撮影した画像や動画は、ゴトや来店客とのトラブルが発生したときの証拠として使用が可能である。また、機器のトラブルの場合には、管理エリア2に画像や動画を送り、故障の原因の究明や、遠隔により故障の対処も可能である。
【0075】
各ボタンの下方には、最新のアラーム情報を未読のメッセージとして1件表示できる情報表示欄324が設けられている。更に情報表示欄324の下方には、未読のメッセージの件数が表示されるメッセージ確認欄325が設けられている。既読、未読が表示されるメッセージ確認欄325によって、従業員は確認していない情報があることを知ることができ、作業がまだであるかの確認にも使用ができる。
メッセージ確認欄325を押下することで、情報表示欄324に、メッセージを表示することができる。通話画面320では、一定時間操作されない場合に、自動でロック画面310に移行する。
次に、
図25に示すオプションボタン322を押下すると、
図26に示すオプション画面330に移行する。オプション画面330は、各機能の選択を行う画面であり、グループ通話一覧ボタン331、個別通話一覧ボタン332、アラーム情報一覧ボタン333、接続先一覧ボタン334、アクセスポイント一覧ボタン335、識別番号読取ボタン336及び端末名称設定ボタン337を設けている。
【0076】
次に、
図26に示すグループ通話一覧ボタン331を押下すると、
図27に示すグループ通話一覧画面340に移行する。グループ通話一覧画面340は、グループの通話先を選択する画面であり、全グループから1件を通話先として選択し、グループ通話表示341を押下することで通話を開始する。グループの通話先がない場合には、テキストにてアラーム情報が表示される。
次に、
図26に示す個別通話一覧ボタン332を押下すると、
図28に示す個別通話一覧画面340に移行する。個別通話一覧画面350は、個別の通話先を選択する画面であり、表示された個別通話先の中から1件を通話先として選択し、個別通話表示351を押下することで通話を開始する。個別の通話先がない場合には、テキストにてアラーム情報が表示される。
【0077】
次に、
図26に示すアクセスポイント一覧ボタン335を押下すると、
図29に示すアクセスポイント一覧画面360に移行する。アクセスポイント一覧画面360は、各アクセスポイントの電波強度を測定し、アクセスポイントを切り替える画面である。アクセスポイント一覧画面360は、携帯端末装置40で検出可能な電波強度を表示しており、電波強度は、電波が強い順に上方から表示されている。表示されたアクセスポイントは、押下することで切り替えられるが、電波の強いアクセスポイントへ自動で切り替えを行っても良い。また、この電波の状況は管理サーバ32にも送られ、後述する注意人物の監視にも使用される。
【0078】
次に、
図26に示す識別番号読取ボタン336を押下すると、
図30に示す識別番号読取画面370に移行する。識別番号読取画面370は、上述した
図13に示す識別番号表示画面195に表示された識別番号197a、197bを携帯端末装置40に内蔵されているカメラ41で読み取りすることで、自動的にネットワーク上の設定が可能となる。携帯端末装置40がネットワークにアクセスすることができる店舗名称、電話番号、SIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレス、アクセスポイント名、5GHz帯と2.4GHz帯のネットワーク(SSID)名、暗号化キーが含まれるため、携帯端末装置40のSIPクライアント37で自動的に携帯端末装置40の設定することができ、携帯端末装置40の設定が容易になると共に、暗号化キー等の設定が従業員に知られることなく携帯端末装置40の設定や管理ツール33の設定ができるので、セキュリティを高めることが可能である。そして、携帯端末装置40の読み取り及び設定が完了すれば、オプション画面330に移行する。
【0079】
次に、
図26に示すアラーム情報一覧ボタン333を押下すると、
図31に示すアラーム情報一覧画面380に移行する。アラーム情報一覧画面380は、送信されたアラーム情報の一覧が表示されている。表示されたアラーム情報を押下することで、
図32に示すアラーム情報詳細画面390に移行する。
アラーム情報詳細画面390は、テキスト形式のメッセージや画像の詳細が表示される。アラーム情報詳細画面390は、その他にアラーム情報の発生日時や画像の撮影者等の情報が表示される。
また、アラーム情報詳細画面390は、遊技機の扉を開閉する際に、ホールコンピュータ90に扉の閉塞状態の解除を要求するロック解除要求ボタン393を設けている。また、扉の閉塞状態の解除を行う遊技機の台番号を入力する台番号入力枠395も設けられている。
【0080】
次に、
図26に示す接続先一覧ボタン334を押下すると、
図23に示すSIPサーバ一覧画面317に移行する。接続先のSIPサーバ35を切り替える画面である。予め携帯端末装置40に他の店舗の設定をすれば、SIPサーバ35を切り替えるだけで他店舗での使用も可能である。
携帯端末装置40の設定も上述したように識別番号をカメラ41で読み取るだけの設定で済むため利便性が良く、携帯端末装置40が1台あれば他の店舗でも迅速に使用可能となる。そのため、携帯端末装置40を店舗毎に人数分用意しなくとも、グールプ店舗であれば、携帯端末装置40の持ち回りができるため携帯端末装置40の台数が少なくて済む。
【0081】
次に、
図26に示す端末名称設定ボタン337を押下すると、
図23に示す名称設定画面315に移行する。名称設定画面315は、自己の携帯端末装置40の端末名称を設定する画面である。
【0082】
(遊技場用システムの制御)
遊技場用システムにおける各制御を
図33乃至
図66に示すシーケンス図及びフローチャート等を参照して説明する。これら制御は、上述したソフトウエアやプログラムを使用して実現されるが、特に上述したソフトウエアやプログラムに限定されず、本制御の内容を実現できるソフトウエアやプログラムの構成であれば、改変はどのようにしても良い。
【0083】
<個別通話、グループ通話、召集通話の制御>
図33乃至
図38に示すシーケンス図及びフローチャート等を参照して通話に関する制御を説明する。
個別で通話する際の制御について説明する。
図33は、個別通話を行う際のシーケンス図であり、
図34は、個別通話を行う際の処理に関するフローチャートである。個別通話は、操作用端末11のモニタ画面13で表示される親機と携帯端末装置40間の通話及び携帯端末装置40間の通話において、1対1での通話ができる機能である。
【0084】
先ず、発信者は、操作用端末11のモニタ画面13(
図19)又は携帯端末装置40の表示画面43(
図28)から通話先を選択する(S101)。発信側のSIPクライアント36・37は、現在の通話中の電話を終話し(S102)、選択した通話先に発信を行う(S103)。発信を受け取ったSIPサーバ35は、通話先の呼出しを行う(S104)。着信者側のSIPクライアント36・37は、着信ダイアログを表示する。着信側が携帯端末装置40のSIPクライアント36である場合には(S106のYES)、着信音とバイブレーションで通知をする(S107)、着信側が操作用端末11のSIPクライアント37である場合には(S106のYES)、着信音のみで通知をする(S108)。
【0085】
着信者が、応答を選択した場合には(S109のYES)、着者側のSIPクライアント36・37は、現在の通話を終話し(S110)、SIPサーバ35に応答を送信する(S111)。SIPサーバ35は、発信者側のSIPクライアント36・37に応答を送信し、発信者側のSIPクライアント36・37は応答を受信する(S112)。発信者側のSIPクライアント36・37は、管理サーバ32に発信先を通知する(S113)。また、着信者側のSIPクライアント36・37は、管理サーバ32に通話先を通知する(S113)。そして、相互に通話が開始できる状態となる。
着信者が、応答を拒否した場合には(S109のNO)、着者側のSIPクライアント36・37は、SIPサーバ35に拒否を送信し(S115)、SIPサーバ35は、拒否であることを受信する。SIPサーバ35は、発信者側のSIPクライアント36・37に拒否を送信し、発信者側のSIPクライアント36・37は拒否を受信する(S116)。発信者側のSIPクライアント36・37は、SIPサーバ35に向け前回通話グループへの発信を行う(S117)。また、発信者側のSIPクライアント36・37は、管理サーバ32に通話先を通知する(S118)。
【0086】
次に、グループにて通話する際の制御について説明する。
図35は、グループ通話を行う際のシーケンス図であり、
図36は、グループ通話を行う際の処理に関するフローチャートである。
グループ通話は、操作用端末11のモニタ画面13で表示される親機と携帯端末装置40間の通話及び携帯端末装置40間の通話において、予めグループ会議室で登録された電話番号内での通話ができる機能であり、複数対複数の通話ができるものである。
【0087】
グループ通話に切り替える際に、操作用端末11のモニタ画面13(
図18)又は携帯端末装置40の表示画面43(
図27)からグループ通話を選択すると(S210)、SIPクライアント36・37は、先ず現在の通話を終話し(S202)、選択したグーループ会議室に発信を行う(S203)。選択したグループにSIPクライアント36・37が登録されている場合には(S204のYES)、管理サーバ32に発信先が通知され(S207)、通話が開始できる状態となる。
【0088】
選択したグループにSIPクライアント36・37が登録されていない場合には(S204のNO)、SIPサーバ35は、SIPクライアント36・37に終話を通知し(S205)、SIPクライアント36・37は、SIPサーバ35に向け前回通話グループへの発信を行う(S206)。また、SIPクライアント36・37は、管理サーバ32に発信先を通知し(S207)、グループ通話に切り替える前の状態に戻る。
グループ通話は、従事する階層、担当するパチンコ機Pやスロット機Sの設置場所及び担当する島設備HSの群等でグループを区分することで、グループ別に欲しい情報のみを送受信できるようになる。
【0089】
次に、召集通話の際の制御について説明する。
図37は、召集通話を行う際のシーケンス図であり、
図38は、召集通話を行う際の処理に関するフローチャートである。
召集通話は、操作用端末11のモニタ画面13で表示される親機から主に携帯端末装置40間の通話を行うものである。召集通話は、親機から特定のSIPクライアント36に呼出しを行い、召集会議室に呼出されたSIPクライアント36と親機とが通話を行う機能であり、1対複数の通話ができるものである。操作用端末11のモニタ画面13(
図20)から召集通話を選択すると(S301)、SIPクライアント37は、現在の通話中の電話を終話し(S302)、選択した召集会議室に発信を行う(S303)。
SIPクライアント37は、管理サーバ32に、発信先を通知し(S304)、召集通話の送信を行う(S305)。管理サーバ32は、SIPクライアント36に召集通話の通知を行う(S306)。SIPクライアント36は、携帯端末装置40の表示画面43上に着信ダイアログを表示する(S307)。召集される端末が携帯電話である場合には(S308のYES)、着信音とバイブレーションで通知を知らせる(S310)、着信側がバイブレーション機能のないSIPクライアント36である場合には(S308のNO)、着信音のみで通知を知らせる(S309)。
【0090】
召集の通知を受けたSIPクライアント36が通話を行う場合には(S311のYES)、SIPクライアント36は、現在の通話中の電話を終話し(S312)、召集された召集会議室に発信を行い(S313)、管理サーバ32に応答を通知する(S314)。そして、召集通話が開始される。
召集の通知を受けたSIPクライアント36が拒否する場合には(S311のNO)、SIPクライアント36は、管理サーバ32に拒否の通知を行う(S315)。
そして、親機のSIPクライアント37は、召集したSIPクライアント36の応答又は拒否の結果を受信する(S316)。
召集通話は、遊技場1の責任者がゴト等の緊急事態に、特定の人物を召集するために使用され、迅速かつ正確に従業員へ情報を伝えることができる。また、応答や拒否等の返信があるため(S316)、責任者はクライアントの状態を把握できるので迅速に指令を出すことができ、受信した従業員はトラブルに対して迅速な対応が可能となる。
【0091】
<アラーム情報の配信制御>
図39乃至
図44に示すシーケンス図、フローチャート及びデータベースの内容の説明図を参照してアラーム情報に関する制御を説明する。
【0092】
アラーム情報の配信に関する制御について説明する。
図39は、アラーム情報の配信を行う際のシーケンス図であり、
図40は、アラーム情報の配信を行う際の処理に関するフローチャートである。
アラーム情報の配信の契機は、ブリッジサーバ20から送信される信号を契機として作動する。ブリッジサーバ20への信号の経由は、ホールコンピュータ90が発信元になってブリッジサーバ20を経由してアラーム情報が配信される場合と、監視カメラシステム60が発信元になりブリッジサーバ20を経由してアラーム情報が配信される場合との2通りがある。
【0093】
先ず、管理サーバ32に監視カメラシステム60からのイベントコードが送信されると(S401のYES)、管理サーバ32は、指定した1台に配信するか、ログインしている全てのSIPクライアント36・37に配信するかを判断する。
管理サーバ32は、指定した1台に情報を配信する場合には(S404のYES)、対象のSIPクライアント36・37の情報を取得する(S405)。ログインしている全てのSIPクライアント36・37に配信する場合には(S404のNO)、ログインしている全てのSIPクライアント36・37の情報を取得する。
管理サーバ32にホールコンピュータ90からのイベントコードが送信されると(S401のNO)、管理サーバ32は、配信対象グループの情報を取得し(S402)、対象グループに通話中のSIPクライアント36・37の情報を取得する(S403)。
そして、管理サーバ32は、対象のSIPクライアント36・37に、イベントコードに対応したアラーム情報の内容に変換して送信する(S407)。
【0094】
図41は、データベース(DBサーバ25)に保持されるデータ2501の内容の一例を示す説明図である。管理サーバ32及び携帯端末装置40が共通して保持するデータとして、アラーム情報のID、アラーム情報の内容、監視カメラシステム60のメッセージ、遊技場1の店舗名称、発生したSIPクライント36・37の名称、イベントコード、アラーム情報の対象となる機器のコード、アラーム情報の対象となる遊技機の台番号等の機器番号及びアラーム情報の発生日時が挙げられる。管理サーバ32は、上記の他にアラーム情報の種別、監視カメラシステム60の端末の名称、画像ファイルの名称を保持している。
【0095】
図42は、データベース(DBサーバ25)に保持されるアラーム情報のデータ2502の内容の一例を示す説明図である。アラーム情報のテキストでの表示は、例えば、台情報表示装置Kの呼出ボタンが押されたときに、イベントコード(「005」)がホールコンピュータ90から出力される。このときのアラーム情報は、「3コースへお回りください」、「○○番台お回りください」「呼出」等のテキストが携帯端末装置40の表示画面43に表示される。その他に、遊技機の開閉が行われたときのイベントコード(「010」)が出力されれば、「123番台 ドアオープン」等が表示される。不審者が現れた場合には、監視カメラシステム60や顔認証サーバ80からイベントコード(「105」)が出力され、「不審者情報」等が表示される。スロット機Sに付設されるメダル貸機CTに、メダルが補給されていない場合には、ホールコンピュータ90からイベントコード(「798」)が出力され、「不審者情報」等が表示される。テキストでの表示は、文字、図形、記号等があり、従業員等が認識できる態様であれば良い。
【0096】
また、携帯端末装置40は、データ容量が少なくて済むように画像のファイルは直接保持せずファイルへのパスの情報を保持している。また、携帯端末装置40は、作業上すぐ確認ができなくとも、後からアラーム情報の内容を確認ができるように既読か未読かを判別できる情報をも保持している。
尚、アラーム情報に添付される画像又は画像ファイルへのパス等は、動画であっても良い。また、その動画は、監視カメラシステム60から直接配信される生中継の動画であっても良い。
【0097】
次に、アラーム情報の音声配信に関する制御について説明する。
図43は、アラーム情報の音声配信を行う際のシーケンス図であり、
図44は、アラーム情報の配信を行う際の処理に関するフローチャートである。
アラーム情報の音声配信は、アラーム情報が発生した際に、テキスト情報を音声情報に変換し、該当するグループの会議室に音声を流す処理である。ブリッジサーバ20からのデータの送信をトリガーとして作動しており、管理ツール33のアラーム情報フィルタ画面150(
図8)でイベントコード毎に、音声配信を選択した場合に処理が行われる。
【0098】
先ず、アラーム情報が発生した際、管理サーバ32に監視カメラシステム60からのイベントコードが送信されると(S501のYES)、管理サーバ32は、指定した1台のグループに配信するか、全てのSIPクライアント36・37に配信するかを判断する。管理サーバ32は、指定した1台のグループに情報を配信する場合には(S502のYES)、全てのSIPクライアント36・37の通話中のグループの情報を取得する(S504)。ログインしている全てのSIPクライアント36・37に配信する場合には(S502のNO)、一斉通話のグループの情報を取得する(S505)。
管理サーバ32にホールコンピュータ90からのイベントコードが送信されると(S501のNO)、管理サーバ32は、配信対象グループの情報を取得する(S503)。
管理サーバ32は、配信対象グループへ音声データの配信を行うために、アラーム情報音声配信31に対して要求を行う(S506)。アラーム情報音声配信31は、テキストデータの音声合成を試行し(S507)、音声合成が成功した場合には(S508のYES)、音声データをSIPサーバ35に送信し(S509)、音声データをSIPクライアント36・37に配信する(S510)。音声合成が失敗した場合には(S508のNO)、アラーム情報音声配信31はログを出力し、音声データをSIPサーバに送信せずに終了する(S511)。
【0099】
<<遊技機の開閉を行うときの制御>>
アラーム情報の配信制御を説明したが、更に詳細に遊技場1で発生する事象に対してアラーム情報を配信する処理の制御が行われる態様を説明する。
図45乃至
図47に示すシーケンス図及びフローチャート等を参照してアラーム情報に関する制御を説明する。
図45は、遊技機にトラブルが発生し、遊技機の開閉が行われる際のシーケンス図であり、
図46は、遊技機の開閉を行う際の処理に関するフローチャートである。
図47は、遊技機が開閉された後のアラーム情報等の配信を行うフローチャートである。
【0100】
先ず、遊技をしている来店客Mは、パチンコ機Pが玉詰まりを起こした場合又はメダル切れ等でスロット機Sがホッパーにエラーが生じて遊技ができない場合に、台情報表示装置Kの呼出しボタンを押下して従業員MSを呼び出す。ホールコンピュータ90は、呼出しボタンが押されている情報としてイベントコード(「005」)の「呼出し」を、ブリッジサーバ20を経由して管理サーバ32に送信する(S601)。管理サーバ32は、管理ツール33のアラーム情報フィルタ画面150(
図8)で、「呼出し」のイベントコードが音声配信を選択されている場合(S602のYES)、上述したアラーム情報音声配信処理を行い(S500)、「呼出し」のイベントコード(「005」)が音声配信を選択されてない場合(S602のNO)、上述したアラーム情報配信処理を行う(S400)。テキストデータで配信されたアラーム情報は、携帯端末装置40の表示画面43に文字等で「呼出し」、「3コースへお回りください」等の表示が行われる。テキストデータで配信されるので、携帯端末装置40にイベントコードを変換するデータベースを持つ必要がなく、プログラムの容量が少なくて済む。また表示画面43に文字等で表示されることで、アラーム情報の内容を確認することが容易となる。
【0101】
通知が行われた携帯端末装置40を所有する従業員MSは、その遊技機に駆けつけトラブルの処理を行うために、遊技機のロック機構を解除するよう、
図32の台番号入力枠395に台番号を入力し、ロック解除要求ボタン393を押下することで、SIPクライアント36は、管理サーバ32に遊技機のロック機構の解除の要求を行う(S603)。管理サーバ32は、ロック解除データを保持した上(S604)、ホールコンピュータ90に遊技機のロックの解除を要求する(S605)。ホールコンピュータ90は、対象となる遊技機に対してロック機構の解除をする(S606)。
【0102】
尚、本制御においては、特にアラーム情報が配信されなくとも島設備HSに設けられている表示ランプによって従業員MSが駆けつけて、ロック機構の解除を要求しても良い。
ロック機構は、島設備HS側に設けられ遊技機の枠に取り付けられた収縮するワイヤーで遊技機を閉塞するロック機構、又は遊技機を開閉する際の鍵のシリンダーを固定するロック機構であっても良く特に限定されるものではない。また、遊技機1台毎のロック機構の解除にて説明しているが、解除する際には複数台1ユニットでのユニット単位でのロック機構の解除であっても良い。
遊技機のロック機構の解除を、ホールコンピュータ90を経由して説明したが、携帯端末装置40から赤外線通信又は無線通信によって、台情報表示装置Kを経由し、又は遊技機へ直接又はロック機構へ直接信号を送信して遊技機のロック機構の解除をしても良い。ロック機構の解除を要求したのが、どのSIPクライアント36・37であるかの情報が保存され、後述する処理で照合が可能であれば特に限定する必要はない。
【0103】
次に、ロック機構が解除された遊技機のトラブルに対処するため、従業員MSは鍵により遊技機の開閉を行う。遊技機の開閉が行われると、ホールコンピュータ90に遊技機からドアオープン信号が発せられ、ドアオープン信号を受信したホールコンピュータ90は、イベントコード(「010」)の「ドアオープン」を、ブリッジサーバ20を経由して管理サーバ32に送信する(S701)。
管理サーバ32は、ロック解除を要求した遊技機であるかを照合し(S702)、ロック解除を要求したSIPクライアント36・37がある場合には(S702のYES)、SIPクライアント36・37を配信対象から除外する(S703)。このように、ロック解除を要求したSIPクライアント36・37を除外することによって、ロック解除要求した従業員MSに改めて報知する必要はないため、無駄な配信を避けることができる。また、ロック解除要求した従業員MSにとっては誤解する情報ともなり、余分な情報がない方が却って作業に専念し、迅速に処理することができる。
【0104】
管理サーバ32は、ロック解除を要求した遊技機がなく、遊技機が開閉されている場合には(S702のNO)、不正に遊技機のドアがこじ開けられているか又は遊技機のロック機構の異常であると判断し、「不正ドアオープン」としてイベントコード(例えば、「099」)の書替を行う(S704)。
管理サーバ32は、管理ツール33のアラーム情報フィルタ画面150(
図8)で、イベントコードが音声配信を選択されている場合(S705のYES)、上述したアラーム情報音声配信処理を行い(S500)、イベントコードが音声配信を選択されてない場合(S705のNO)、上述したアラーム情報配信処理を行う(S400)。
尚、音声配信が行われている場合であっても(S500)、同時にアラーム情報配信処理(S400)を行っても良く、表示画面43にアラーム情報の表示を行っても良い。どちらか一方の配信でなく、両方(S400、S500)の配信であってもかまわない。
このようにして、ロック解除する要求をした遊技機とドアオープンした遊技機との照合を行う(S702)ことで、遊技機の不正な開閉を素早く簡単に検知することができる。また、従業員MSに対して、表示画面43上で文字(「123番台 ドアオープン」、「ドアオープン」「123番台 不正ドアオープン」「不正ドアオープン」等)や画像等により確認することや(S704からS400)、音声で報知することが可能となる(S704からS500)。
【0105】
また、イベントコードの「ドアオープン」は、ホールコンピュータ90から監視カメラシステム60へ異常信号を送信し、監視カメラシステム60は、監視カメラ61を遊技機に対してズームし、遊技している来店客Mの撮像を行う契機として使用することも考えられる。このように、遊技している来店客Mの顔画像や動画を、アラーム情報に添付して配信することも可能である。また、アラーム情報の「不正ドアオープン」が報知されることによって、従業員MSは、配信された顔画像や動画で状態を確認しながら、現場に駆けつけることができ、正確かつ迅速に対応が可能である。
尚、「不正ドアオープン」が発生したときのアラーム情報の配信処理は、グループ通話の中でも、特定の従業員に、例えば、グループ通話のリーダ又はホールの責任者だけに配信する処理を行っても良く。予めグループ通話の中でも不正に対応することができる従業員を特定してアラーム情報を配信するグループ通話の設定を行っても良い。
【0106】
このように、エラーの種別に対応して、アラーム情報を配信する従業員を予め設定することで、役割分担が明確になり迅速に対応が可能となる。その際、従業員は自分が行える作業を携帯端末装置40から管理サーバ32に登録し、グループ通話のリーダ等が承認し、管理サーバ32が、グループ通話の中でもアラーム情報で配信される作業を行うことが可能な従業員を選別してアラーム情報を配信するシステムとしても良い。
【0107】
<<要注意人物が来店したときの制御>>
更に、遊技場1に要注意人物MBが来店してきたときのアラーム情報を配信する処理の制御が行われる態様を詳細に説明する。
図48乃至
図53及び
図57に示すシーケンス図、フローチャート等を参照してアラーム情報に関する制御を説明する。
図48は、要注意人物MBが来店した際のシーケンス図であり、
図49は、要注意人物MBが来店した際の制御処理に関するフローチャートである。
図50は、顔認証サーバ80が要注意人物MBを特定するために人物を照合する制御を示すフローチャートである。
図51は、顔認証サーバ80に送信するデータの一例を示す説明図である。
図52は、顔認証サーバ80からの照合結果を示すデータの一例を示す説明図である。
図53は、携帯端末装置40に表示されるアラーム情報の一例である。
図57は、ゴトグループを特定するシステムのキャプチャー画像の概要図である。
【0108】
先ず、要注意人物MBの来店をアラーム情報によって報知する処理は、要注意人物MBの特定を行うために顔認証サーバ80で照合する処理から始まる(S900)。
顔認証サーバ80は、顔認証サーバ80のデータベースに保存されている他店からの画像又は今までの自店で蓄積した画像を、遊技場1の入り口等に設置されている監視カメラ61で検出した顔画像と比較し一致するか否の判断を行っている(S901)。この処理は、データベースに保存されている顔画像のデータと来店客Mとがある程度の割合の照合率とならなければ、一致しないと判断され、次の来店客Mの照合が繰り返し行われる(S901のNO)。そして、監視カメラ61で検出した顔画像(例えば、
図57のキャプチャー画像600)と顔認証サーバ80のデータベースに保存されている顔画像の顔画像データ(後述する顔認証ナンバー583で表される顔画像データ605、例えばFID001の画像)と比較し、一致すると判断されれば(S901のYES)、疑いのある要注意人物MBが来店したことを監視カメラシステム60へ報知する(S902)。報知を受けた監視カメラシステム60は、監視カメラシステム60に録画した映像から画像を抽出し(S903)、
図51に示すコマンドデータ67と共に抽出した画像を顔認証サーバ80に送信する(S904)。
【0109】
ここで、コマンドデータ67は、抽出した画像のキー番号を示す「開始コード」、アプリケーションソフトのバージョンを示す「バージョン」、抽出した画像を録画した監視カメラ61が設置されている位置を示す「機器コード」、抽出した画像を録画した監視カメラ61の番号を示す「機器番号」、抽出した画像を録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」、抽出した画像のデータの量を示す「画像データサイズ」及び抽出した画像を暗号化したファイル名として示す「画像データ」を、顔認証サーバ80に送信するデータとして保有している。
録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」をコマンドデータ67として使用することにより、後からでも監視カメラシステム60で録画した映像から画像を取り出して再度照合作業や確認作業に使用することができる。また、録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」をコマンドデータ67として使用することにより、監視カメラシステム60の録画データがあれば顔認証サーバ80に必ずしも画像を保存する必要がなく、監視カメラシステム60で録画したデータの保存だけで済み、顔認証サーバ80のデータ量を削減することができる。
また、顔画像データ605を暗号化することにより、例え画像の流出が発生しても簡単に画像を見ることはできないので、情報の漏えいに対する抑止効果やデータの傍受に対する予防手段となる。
【0110】
次に、顔認証サーバ80は、監視カメラシステム60から送られてきた画像及びコマンドデータ67を基に、画像に示される複数の顔を認識し、顔の数を割り出す。顔認証サーバ80は、割り出した顔の数分の画像データを照合し(S905)、照合した人数分の結果を画像と共に監視カメラシステム60に送信する(S906)。
図52は、顔認証サーバ80からの照合結果を示す照合結果データ84の一例が示されている。
【0111】
照合結果データ84は、抽出した画像のキー番号を示す「開始コード」、照合結果データ84のデータの量を示す「データサイズ」、画像内で認証した顔の数を示す「認証数」、画像内で認証した顔を順番にコード化した値を示す「認証No.」、顔を認証した種別を示す「認証種別」、
図57に示すような画像内に示される顔と認証した位置の座標を示す「顔認証領域」、顔認証サーバ80のデータベースに登録されている顔画像との照合率を示す「照合率」及び顔認証サーバ80のデータベースに登録されている顔画像を登録した日時を示す「年月日」・「時分秒」を、監視カメラシステム60に送信するデータとして保有している。
【0112】
そして、顔認証サーバ80は、
図52に示される「認証No.」から「時分秒」までの項目を「認証数」の数分だけ繰り返し照合を行い、その画像に含まれる結果として照合結果データ84を監視カメラシステム60に送信している。このように1枚の画像データから複数の顔を認証することによって、後述するゴト師が集団で来店した場合であっても、要注意人物MBの一人からその集団として認識することが可能となり、即座にゴト師の集団を認知することができる。そのため、迅速に従業員へゴト集団が存在することを報知することが可能となる。
また、顔を認証した種別を示す「認証種別」を設けることで、要注意人物MB、上得意客又は新規顧客等の区分けが可能となり、照合する時間の削減や、個人別に遊技している営業データの分析にも役立てることが可能となる。
【0113】
また、顔認証サーバ80のデータベースに登録されている顔画像データ605との照合率を分析することにより、「照合率」は、要注意人物MBであるか否かの指標として使用することができる。監視カメラシステム60を操作している責任者等は、要注意人物MBであるという確信を得ながらデータベースへの登録作業を行うことができる。従って、閾値として所定の「照合率」を決めて、登録することによって誤って要注意人物MBと誤認登録することを防ぐことができる。また、顔の特徴である「目」、「鼻」、「口」、「耳」のそれぞれの特徴点を個々に分析し比較することで顔を照合する方法や、全体の顔の輪郭と各「目」、「鼻」、「口」、「耳」等の位置を比較することで顔を照合する方法が考えられる。このようにして照合率を更に精度よいものにすることが考えられる。
尚、要注意人物MBのデータベースへの登録の作業は、人が判断している場合を示したが、「照合率」が所定の値以上得られれば、要注意人物MBである確率が高いので、要注意人物MBのデータベースへの登録の作業は、自動で登録を行うようにしても良く、自動化を行うことで操作者の作業が軽減される。
【0114】
次に、監視カメラシステム60を操作している責任者等は、顔認証サーバ80から送られてきた結果から判断し、要注意人物MBであることを確認すれば(S907のYES)、顔認証サーバ80に登録の指示を行い(S908)、コマンドデータ67と同じ内容のデータを顔認証サーバ80に登録する(S909)。
顔認証サーバ80に登録するデータは、抽出した画像のキー番号を示す「開始コード」、ソフトのバージョンを示す「バージョン」、抽出した画像を録画した監視カメラ61が設置されている位置を示す「機器コード」、抽出した画像を録画した監視カメラ61の番号を示す「機器番号」、抽出した画像を録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」、抽出した画像のデータの量を示す「画像データサイズ」及び抽出した画像を暗号化した顔画像データ605がある。
また、監視カメラシステム60を操作している責任者等は、要注意人物MBでなければ、要注意人物MBと登録せずに要注意人物MBの来店の報知があるまで待機状態となる(S907のNO)。
【0115】
次に、顔認証サーバ80への要注意人物MBの登録が行われると、監視カメラシステム60は、要注意人物MBを最後に捕捉した監視カメラ61の位置の情報を取得する(S802)。監視カメラシステム60は、イベントコード(「105」)「不審者情報」を選択し(S803)、管理サーバ32にイベントコード(「105」)、顔や風貌等の画像又は動画及び監視カメラ61の位置の情報を送信すると共に報知を行う(S804)。
管理サーバ32は、ログインしている全てのSIPクライアント36・37の情報を取得し(S805)、全てのSIPクライアント36・37に、SIPクライアント36・37の位置の情報を取得するため電波強度のデータを要求する(S806)。各SIPクライアント36・37は、電波強度を測定し(S807)、管理サーバ32に電波強度と接続されているアクセスポイントの番号を送信する(S808)。管理サーバ32は、監視カメラ61の位置情報と要注意人物MBの位置とSIPクライアントの位置情報からSIPクライアント36・37と要注意人物MBの位置や距離を演算する(S809)。管理サーバ32は、これら情報をDBサーバ25のデータベースに保存し(S810)、全SIPクライアント36・37にアラーム情報として文字で「不審者情報」等で表示し、画像又は動画を送信する(S811)。
【0116】
図53は、携帯端末装置40の表示画面43に、SIPクライアント36が表示したアラーム情報の例である。
アラーム情報詳細画面3901・3910は、アラーム情報一覧画面380(
図31)から詳細画面へと遷移した図を表している。そして、詳細画面に遷移したアラーム情報詳細画面3901(
図53(A))が最初に表示され、所定時間経過後に自動的にアラーム情報詳細画面3910(
図53(B))に切り替わる。
アラーム情報詳細画面3901は、不審者情報が配信された時間を表す配信日時表示3902が設けられている。アラーム情報詳細画面3901の中央には、顔認証サーバ80若しくは監視カメラシステム60が捕捉した顔の画像又は風貌が表示される顔画像表示部3903が設けられている。また画像だけでなく動画に切替えることができるように切替ボタン3904が設けられている。顔画像表示部3903の上部には画像を捕えたカメラの位置番号3905が表示されている。アラーム情報詳細画面3901の下方には、SIPクライアント36と、監視カメラシステム60が要注意人物MBを最後に捕捉した位置又はカメラ位置からの距離を表示する距離表示部3906が設けられている。
距離表示部3906は、図形や文字や色によって距離を表現している。例えば、距離表示部3906の色が赤ければ近い状態を表現し、青であれば遠い状態を表現している。また、遠近と表示された間の図形の斜線が、どちらかに近ければその遠近を表現している。上述した顔画像表示部3903の囲われている四角の図形の色によって遠近の距離を表現しても良い。更に、距離を数値で表現しても良い。
【0117】
アラーム情報詳細画面3910は、遊技場1のレイアウトが表現されており、要注意人物MBの位置が表示されている。要注意人物MBは、3コースの通路に居ることが表示され、SIPクライアント36の位置がMSで表現されている。また、要注意人物MBを捕捉したカメラの位置(CH3)も表現されている。アラーム情報詳細画面3910は、捕捉したカメラの位置(CH3)を表示することで、送られた画像がどのような状態で撮像されたのかを認識できるため、従業員MSは状況を的確に把握することができる。
以上のような構成によって、正確な情報を従業員MSに通知することで、要注意人物MBの顔や風貌等の画像の情報を携帯端末装置40の表示画面43で確認しながら移動することができるので、迅速に要注意人物MBの把握を行いながら現場に駆けつけることができる。また、要注意人物MBとの位置や距離等の情報によって、要注意人物MBに近い従業員MSに注意喚起を促すことができる。また、動画による報知も可能であるため、トラブルの状況を画像よりも明確に把握することができ、更に迅速に対応が可能となる。
尚、レイアウトの表示は、リアルタイムに双方向通信を行うことで、停止画像だけでなくリアルタイムに要注意人物MB及び従業員MS(クライアント36)の移動を表現するようにしても良い。
【0118】
<不正行為や人為的なトラブルを起こす集団を分析及び特定するための制御>
遊技場1及びチェーン店本部500で処理する不正行為や人為的なトラブルを起こす集団を分析及び特定する処理の制御が行われる態様を詳細に説明する。
図49乃至
図50及び
図54乃至
図66にシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用してゴトグループを特定するための制御を説明する。
図48は、要注意人物が来店した際のシーケンス図であり、
図49は、要注意人物が来店した際の制御処理に関するフローチャートである。
図50は、顔認証サーバ80が要注意人物を特定するために人物を照合する制御を示すフローチャートである。
図54は、ゴトグループを特定する遊技場用システムの全体構成図である。
図55は、ゴトグループを特定するシステムのグループコード作成処理のシーケンス図である。
図56は、ゴトグループを特定するシステムのグループコード作成処理のフローチャートである。
図57及び
図58は、ゴトグループを特定するシステムのキャプチャー画像の概要図である。
図59は、ゴトグループを特定するシステムの各サーバの説明図である。
図60は、ゴトグループを特定するシステムの概念図である。
図61は、グループコードのデータの一例を示す説明図である。
図62は、顔認証ナンバー583と擬データとのデータの一例を示す説明図である。
図63、
図64及び
図65は、携帯端末装置40の画面の一例を示す説明図である。
図66は、ゴトグループを特定するシステムの抽出処理のフローチャートである。
【0119】
先ず、ゴトグループを特定するための遊技場用システムの制御をシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用してゴトグループを特定するための制御を説明する。
遊技場1では、監視カメラ61で捕らえた遊技客Mが、要注意人物MBであるかを判断しており、遊技客Mが来店した場合には(S1010)、上述した要注意人物報知処理(
図48、
図49のS800)にて、顔認証サーバ80に保存される上述した顔画像データ605と照合し要注意人物MBか否かを判断する(
図48及び
図50のS901)。要注意人物MBがA店の遊技場1へ来店したと判断したときには(
図48及び
図50のS901のYES)、上述した要注意人物MBが来店したときに使用された
図57に示すキャプチャー画像600から要注意人物MBの顔画像データ605以外の人物(MG2〜MG5)の顔画像データ606のファイルを管理する番号として疑データ584を作成し、人数分保存する(S1012)。また、要注意人物MBが来店するまでは、本システムは待機される(
図48及び
図50のS901のNO)。
【0120】
例えば、A店の遊技場1では、要注意人物MBを中心に捉えられた疑いのある人物(MG2〜MG5)の顔画像データ606のファイル名は疑データ584の番号「GID001〜GID004」が、他店のB店の遊技場1では
図58に示すように、要注意人物MBを中心に捉えられた疑いのある人物(MG2、MG6〜MG8)の顔画像データ606のファイル名として疑データ584の番号(GID10001〜GID10004)が付される。疑データ584を作成することにより要注意人物MBと共に写った人物(MG等)を、ゴトグループの一員であると想定しマークすることができるようになる。しかしながら、この段階では、要注意人物ではなく疑いのある人物として記録される。
【0121】
次に、
図59及び
図62に示すように、店を区別する店データ582、顔画像データ605を管理するファイル番号として顔認証ナンバー583、顔画像データ606を管理するファイル番号として疑データ584及び顔画像データ605が撮影された日時を示す撮影日時データ585が作成され、これらデータはチェーン店本部500の顔認証サーバ580に送信される(S1013)。また、送信されるデータには、撮影される場所によっては遊技媒体の貸出し単価を示すデータも付随させると良い。
撮影日時データ585の日時は、何か事件が起こった際の検証に使用できると共に、顔画像データ606を照合するときの信憑性を上げるためにも使用することができる。これらは、要注意人物MBと偶然写ってしまった来店客Mを要注意人物MBと誤認して判定することを防ぐことになる。
多くの店から送信されたデータは、
図62に示すようにチェーン店本部500の顔認証サーバ580に保存される。このように、広範囲の多くの店から顔画像データ606を収集することで広範囲にまた精度が良く照合ができるようになる。
【0122】
次に、
図59及び
図60に示すように、多くの店から集約したデータは、後述する抽出処理(S1100)によりデータが抽出され、一般人が誤認されないようにデータが抽出されている。
顔認証ナンバー583をキーにして、同じ顔認証ナンバー583を抽出し、抽出した疑データ584の顔画像データ605の中に同一人物が存在するか否かの照合を行う(S1015)。
図60に示すように送信されたFID001の中に同一のFID001を抽出し、その中にある疑データ584のうちA店から送信されたGID001とB店から送信されたGID10001の人物が同一と判断されれば(S1015のYES)、
図59、
図60及び
図61に示すようにFID001のゴトグループとしてグループコード586をG001として作成する(S1016)。また、同時に疑データ584は、書き替えられ、要注意人物MBとして新たに顔認証ナンバー583、例えばFID002の番号が付される(S1017)。疑データ584を要注意人物MBと書き替えることで、迅速に要注意人物MBを把握できるだけでなく多くの要注意人物MBを特定することが可能となる。
【0123】
そして、
図61に示すように作成されたグループコード586は、チェーン店本部500の顔認証サーバ580へゴトグループ毎に番号が付されて保存される(S1018)。グループコード586は、例えば、G001においては、ゴトグループであると認定されたファイル名として顔認証ナンバー583は、FID001、FID002、FID056が示されている。また、顔認証サーバ580は、顔認証ナンバー583だけでなく同一人物でないと判断された場合にも(S1015のNo)、
図62の疑データ584である顔画像データ605や撮影日時データ585を保存する。この保存処理によって多量のデータの保存と分析が以降も可能となる。グループコード586は、要注意人物MBが集団を形成していることの認識が可能となり、またゴトグループの管理が容易になるだけでなく、何らかの事件等が発生する場合やこれから発生しそうな場合等の顔画像データ605・606の検索・抽出等の分析等に利用される。
【0124】
その後、チェーン店本部500の顔認証サーバ580は、全店へグループコード586と顔認証ナンバー583で示される顔画像データ(605又は606)を、インターネット回線588を介して配信する(S1019)。疑データ584を収集し、照合して他店へも顔画像データ605・606を管理ファイルとしての顔認証ナンバー583を付して配信することにより迅速にゴトグループを把握することができ、予め不足の事態に備えることが可能である。
配信されたグループコード586とファイル名を顔認証ナンバー583とした顔画像データ(605又は606)が、各遊技場1の顔認証サーバ80に保存される。
【0125】
そして、以上の遊技場用システムの制御が繰り返し行われ、顔画像データ(605又は606)が蓄積されるに従ってゴトグループの分析の精度が向上し、また多くの要注意人物MBを把握できるようになる。今までは人が個々の映像や画像から総合的に判断してゴトグループの判別を行ってきたが、1つの画像から多くの人数を抽出し多くの顔画像データ(605又は606)から判別することができるので、間違いが少なく顔画像データ(605又は606)が多ければ多いほど、精度が向上する判別が可能となる。
また、本システムでは、グループコード584毎に管理されているが、グループコード584を越えて、同一人物が他に存在するかを定期的に照合することによって、同一人物が見つかった場合には、グループコード584を統一して大きな母集団とすることが可能である。このようにして連鎖的にゴトグループの把握ができるようになり、要注意人物MB一人からゴトグループの来店も迅速に把握することができる。
更には、チェーン店本部500から自店だけでなく他店へもグループコード584や顔認証ナンバー583や顔画像データ605が配信されるので、広範囲に他店間の情報を迅速に配信し、多くの店に注意を促すことができる。
【0126】
次に、
図59、
図62及び
図66を示して抽出処理(S1100)を説明する。抽出処理(S1100)は、
図62に示すように異なるデータ番号の中に、同一の顔認証ナンバー583があるか否かを判断する。そして、同一の顔認証ナンバー583が見つかるまでは、絶えず繰り返しこの処理が行われる(S1101のNO)。同一の顔認証ナンバー583が見つかった場合には(S1101のYES)、
図59及び
図62に示すデータ番号にある疑データ584を抽出する(S1103)。例えば、抽出された疑データ584は、GID001、GID002、GID003、GID10001、GID10002、GID10003が抽出される。
【0127】
次に、チェーン店本部500に設けられている顔認証サーバ580から抽出されたデータ(S1103)のうち、遊技媒体の貸出し単価の高い遊技機が設置されたエリアに写った顔認証ナンバー583から優先して判別用のデータとして登録を行う処理である(S1104)。
例えば、パチンコ機Pが設置されているエリアであれば、貸し玉の単価が4円、1円及び0.5円の3つのエリアの場合、遊技媒体の貸出し単価の高いパチンコ機Pが設置してある4円のエリアを写しているカメラで捉えたデータから優先して抽出する(S1104のYES)。各店の遊技場1では予め顔認証サーバ80から顔認証ナンバー583、疑データ584及び撮影日時データ585と共に高レートか低レートかを区別するデータ(例えば、貸し玉単価4円、1円、貸しコイン単価20円、5円)が付され、チェーン店本部500の顔認証サーバ581に送信されている。
以上の構成によって、ゴトグループは高レートの遊技機を狙ってゴト行為を行う場合が多く、ゴト行為による被害額が大きい事象から検証することができ、多量のデータからゴトグループを迅速に特定し易くなると共に、各店への迅速な配信が可能となる。
【0128】
次に、この抽出されたデータ(S1103)が、同一店で撮影されたデータか否かであるかを店データ582によって判定する(S1105)。ここで、同一店で撮影されたデータではないと判断した場合には(S1105のNO)、偶然写った一般の客を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため判別用のデータに登録(S1113)して終了する。他店であるデータの場合には、同一店の場合に比較して一般の人を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため、精度の高い判定となる。
【0129】
次に、同一店で撮影されたデータであると判断した場合には(S1105のYES)、撮影時日時データ585から同日に撮影されたデータか否かを判定する(S1107)。ここで、同日に撮影されたデータではないと判断した場合には(S1107のNO)、偶然写った一般の客を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため判別用のデータに登録(S1113)して終了する。他の日に撮影されたデータの場合には、同日の場合に比較して一般の人を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため、精度の高い判定となる。
【0130】
次に、同日に撮影されたデータであると判断した場合には(S1107のYES)、撮影時日時データ585から所定時間経過したデータかを判定する(S1109)。ここで、所定時間は10分程度から1時間程度と自由に設定しても良い。
また、所定時間経過したデータではないと判断した場合には(S1109のNO)、連続にキャプチャーした顔画像データ606を誤って送信されている場合があるので、判別用データから削除して顔認証ナンバー583の照合に戻る(S1115)。この処理により、連続撮影によって一般の人を要注意人物の一員であると誤認することを排除することができ、精度の高いデータを蓄積する事ができる。
次に、所定時間経過したデータであると判定した場合には(S1109のYES)、入店後に所定時間が経過してから要注意人物MBに接触している可能性が高く、要注意人物MBの一員である可能性が高いので判別用のデータとして登録して終了する(S1113)。このような制御により短時間の間に得られたデータから同一店でのゴトグループの一員を判別できるので、迅速に処理ができまた精度良く判定が可能となる。
【0131】
その他に、同じ店で同日に要注意人物MBが、要注意人物MBの顔画像データ605以外の人物MGに所定時間経過後、例えば10分後に所定回数(例えば3回)接近して顔画像データ606に納められた場合には、最も疑いがあるとして要注意人物Mに疑データ584から書き替えて要注意人物MBとしてグループコード584を付して管理しても良い。このようにすることによって、偶然に一般人が要注意人物MBと画像に写ってしまっても同一店にてその日にゴトグループとして誤認することなく迅速に把握することができる。
【0132】
次に、
図63乃至
図65は、上述した要注意人物MBが来店したときのゴトグループを従業員MSへ報知する例を示している。
図63又は
図64は、上述した携帯端末装置40の表示画面43のアラーム情報詳細画面3901に、監視カメラシステム60が捕捉した顔の画像又は風貌が表示される顔画像表示部3903により要注意人物MBのゴトグループを示している。グループコード584や顔認証ナンバー583によりゴトグループや要注意人物MBの報知を従業員MSに対して行っている。
【0133】
図65は、アラーム情報詳細画面3910が示されている。アラーム情報詳細画面3910は、遊技場1のレイアウトが表現されており、要注意人物MBの位置が表示されている。要注意人物MBは、3コースの通路に居ることが表示され、SIPクライアント36の位置がMSで表現されている。また、要注意人物MBを捕捉したカメラの位置(CH3)も表現されている。アラーム情報詳細画面3910は、捕捉したカメラの位置(CH3)を表示することで、送られた画像がどのような状態で撮像されたのかを認識できるため、従業員MSは状況を的確に把握することができる。
【0134】
以上のような構成によって、正確な情報を従業員MSに通知することで、要注意人物MBの顔や風貌等の画像の情報を携帯端末装置40の表示画面43で確認しながら移動することができるので、迅速に要注意人物MBの把握を行いながら現場に駆けつけることができる。また、要注意人物MBとの位置や距離等の情報によって、要注意人物MBに近い従業員MSに注意喚起を促すことができる。また、動画による報知も可能であるため、トラブルの状況を画像よりも明確に把握することができ、更に迅速に対応が可能となる。
また、要注意人物MBの集団が遊技場1のある特定の場所に集まるのが表示されるので、事前にゴトグループが集合して何か不正を起こすような危険を予め予測することができる。更にグループ通話により従業員にゴトグループが集まりつつあることを従業員MS同士に知らせることも可能となる。
【0135】
特に、パチンコ機Pの貸し玉の単価が4円又はスロット機Sの貸しコインの単価が20円等の貸出し単価の高い遊技機が設置してあるエリアにグループコード586を持った要注意人物MBが滞在し、同じグループコード586を持った他の要注意人物MBが、同じ貸出し単価の高いエリアに侵入した場合に、携帯端末装置40やホールコンピュータ90や監視カメラシステム60のモニタに表示し、従業員MSに報知しても良い。以上の構成によって、貸出し単価の高いエリアに設置してある遊技機へのゴトグループのゴト行為による被害を、未然に防ぐことができる。特に、貸出し単価の高い遊技機が設置してあるエリアでのゴト行為が行われる確率は高く、また被害額も大きくなるので本システムでの報知は、未然にゴト行為を防止するための費用対効果は高くなる。
尚、アラーム情報詳細画面3910の表示は、リアルタイムに双方向通信を行うことで、静止画像だけでなくリアルタイムに要注意人物MB及び従業員MSの移動を表現するようにしても良い。
【0136】
また、上述した「不正ドアオープン」があった場合に、グループコード586を付された人物を中心に監視カメラ61により、上述したS800・S1000の処理を利用し、来店している要注意人物MBの位置の特定や行動を監視しても良く、また従業員に注意喚起を促しても良い。
【0137】
本システムでは、チェーン店の遊技場1とチェーン店本部500とで分離した状態のシステムとしたが、特に限定するものではなく、1つの遊技場1内又は顔認証サーバ80内で完結する構成としたシステムであっても良い。
また、本システムを第3者機関と連携してゴトグループを全国的に把握するシステムとしても良い。
【0138】
<遊技場用システムにおける個別顔認証装置の制御>
遊技場1での不正監視や営業に使用される個別顔認証装置800の制御が行われる態様を
図74乃至
図93に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用して詳細に説明する。
図74は、メイン処理のフローチャートである。
図75は、会員処理のフローチャートである。
図76は、非会員処理のフローチャートである。
図77は、非会員処理のフローチャートである。
図78は、共通処理のフローチャートである。
図79は、録画データキャプチャー処理のフローチャートである。
図80は、顔認証照合処理のフローチャートである。
図81は、録画データキャプチャー画像のタイムチャートである。
図82は、顔認証サーバ照合処理のフローチャートである。
図83は、離席処理のフローチャートである。
図84は、異常処理のフローチャートである。
図85は、暗証番号登録処理のフローチャートである。
図86は、会員が着席した際の処理を示すシーケンス図である。
図87は、非会員が着席した際の処理を示すシーケンス図である。
図88は、キャプチャー画像指示一覧823の説明図である。
図89は、暗証番号の入力の状態を示す説明図である。
図90は、暗証番号の入力の状態を平面から見た説明図である。
図91は、個別顔認証装置800に搭載されている顔認証エンジンが判定する項目を示す説明図である。
図92は、ホールコンピュータ90から出力される帳票の説明図である。
図93は、顔認証サーバ80から出力される帳票の説明図である。
【0139】
<<メイン処理>>
図74は、個別顔認証装置800のメイン処理(S2000)のフローチャートを示している。遊技客がパチンコ機Pの前に着座すると顔認証エンジンを搭載している個別顔認証装置800の各台カメラ69は、人の顔を捉えて人が着座しているのか否かを判定し(S2101)、人が着座したのを検知すると(S2101のYES)、スタンバイ状態になりビデオ撮影の録画が開始される(S2102)。そして、会員カード550が挿入されたか否かを判断し、会員処理に移行する(S2200)。会員カード550が挿入されていないと判断すれば(S2103のNO)、非会員処理に移行する(S2300)。その後は、いずれの処理を経過しても共通処理に移行し(S2400)、離席するまでこれらの処理(S2103〜S2104)が繰り返される(S2104のNOからS2103へ移行)。会員カード550やゲストカードを排出して離席する場合や有価価値も全て消費し、持ち玉もない状態で正常に離席する場合には、後述する離席処理が行われ(S2500)、メイン処理が終了する。
【0140】
<<会員処理>>
図75は、個別顔認証装置800の会員処理(S2200)のフローチャートを示している。
盗難等のセキュリティを確保するために会員カード550のICチップ553に暗証番号が記憶されており、暗証番号を入力し一致することにより処理が始まる(S2201のYES)。また、この処理は暗証番号が入力されるまで待機している(S2201のNO)
次に、暗証番号を入力し一致することにより処理が始まり(S2201のYES)、後述する録画データキャプチャー処理に移行する(S2800)。録画データキャプチャー処理(S2800)が行われた後、個別顔認証装置800は、キャプチャーしたキャプチャー画像600から顔画像データ559を生成し(S2203)、
図73に示す顔画像データ559をHDD855のキャプチャーデータ領域865に記憶する(S2205)。また同時に、個別顔認証装置800は、会員カード550に記憶される顔画像データ555を読み出し、キャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559と照合する(S2209)。個別顔認証装置800は、会員カード550に記憶される顔画像データ555とキャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559が一致すれば(S2209のYES)、監視レベルを1に設定し(S2210)、顔画像データ559をHDD855の保存データ領域864に保存する(S2211)。また、個別顔認証装置800は、顔認証が成功したことと共に台番号を顔認証サーバ80に送信し(S2213)、会員処理を終了する。
【0141】
このように、会員カード550に記憶されている顔画像データ555を利用することで、顔認証サーバ80にアクセスせずとも信頼性が高く、かつ鮮明な顔画像データ555と照合することができるため、処理する速度を速くすることができ、また顔認証サーバ80の処理の負担を軽くすることができる。また、遊技場1でのトラブルが少なく、連絡先等が確認できる会員については監視レベルを1に設定し、出来る限り機器や従業員による監視を抑えることで、従業員の負担や重要人物MBへの監視に重点を置くことが可能となる。
また、個別顔認証装置800は、会員カード550に記憶される顔画像データ555とキャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559が一致しない場合には(S2209のNO)、盗難された会員カード550の疑いがあるか、または機器の異常等が考えられるため、異常処理に移行し(S3000)、会員処理を終了する。
【0142】
<<録画データキャプチャー処理>>
図79は、個別顔認証装置800の録画データキャプチャー処理(S2800)のフローチャートを示している。
個別顔認証装置800は、
図88に示すようにセキュリティを考慮して監視レベルを設けており、監視レベルに応じて録画データからキャプチャー画像600をキャプチャーするタイミングを異ならせている。このキャプチャーの指示信号を表す一覧表としてキャプチャー画像指示一覧823がある。低い監視レベルは、会員や上得意客のように信頼度が高い人物に設定されている。また、逆に監視レベルが高いほど要注意人物MBとなる。このように監視レベルを設定すれば無駄な保存をしなくとも良く、データの記憶領域を多く必要としない。また処理が煩雑とならずに済むため、顔認証サーバ80へのアクセスが少なく、また個別顔認証装置800の処理が迅速となる。また、セキュリティ上において本システムは要注意人物MBに注力して監視することができるようになる。
【0143】
個別顔認証装置800は、
図81に示すように玉貸し機PT、台情報表示装置K又はホールコンピュータ90から顔画像をキャプチャーするキャプチャー信号が送られてくれば(S2801)、個別顔認証装置800のHDD855の録画データ領域863に保存してある1秒前の録画データからキャプチャー信号を受信した後の2秒の計3秒間の録画データをキャプチャー画像抽出領域824に保存し、キャプチャー画像抽出領域824に保存されたフレームから静止画のデータを抽出する(S2802)。個別顔認証装置800は、その静止画の中から認証するための最も良い状態のキャプチャー画像600を抽出する(S2803)。特に1秒前にさかのぼって照合することにより、遊技機の異常や暗証番号の操作等の場面で顔を確実に捉えたい瞬間を逃すことなく捉えることができる。また、このフレーム中で最も鮮明な画像を捉え、選択することも可能となる。これらは、正面視率や鮮明度合いを瞬時に判断するソフトが組み込まれることで処理がなされている。
個別顔認証装置800は、キャプチャー画像600が、正面を向いている顔であるかを判断し(S2804)、正面を向いている顔であれば(S2804のYES)、正面視の画像を抽出し(S2805)、横顔であれば(S2804のNO)、横顔の画像を抽出し(S2806)、録画データキャプチャー処理(S2800)を終了する。
【0144】
<<顔認証照合処理>>
図80は、顔認証照合処理のフローチャートである。顔認証照合処理(S2600)は、まず上述した録画データキャプチャー処理(S2800)に移行し、録画データから画像を抽出し、顔画像データ559を生成する(S2601)。そして、個別顔認証装置800が現在既に保存している顔画像データ559があるか否かを判定する(S2603)。個別顔認証装置800は、顔画像データ559が保存されていない場合には(S2603のNO)、遊技機の前に着座した初期の状態であるため、顔認証サーバ80と照合し要注意人物MBであるかどうかや監視レベルを定めるために、後述する顔認証サーバ照合処理に移行する(S2900)。また、個別顔認証装置800は、顔画像データ559が保存されている場合には(S2603のYES)、HDD855の保存データ領域864から顔画像データ559を抽出する(S2605)。
【0145】
そして、キャプチャー信号が出力されるタイミング毎に保存されている顔画像データ559と着座している人物が同一である否かを判定している(S2606)。同一人物ではない場合には(S2606のNO)、後述する異常処理に移行し終了する(S3000)。このようにして、監視をきめ細かに行うことができる。
また、同一人物である場合には(S2606のYES)、個別顔認証装置800は、カードを排出可能な状態にさせる排出可能指令を玉貸し機PTに出力し(S2607)、カードを排出可能な状態を玉貸し機PTの液晶操作ユニット801やLED表示部812に表示する(S2608)。また、個別顔認証装置800は、その他の玉貸し機PTの諸機能(供給操作、持ち玉数表示等)を停止する機能を解除させ(S2609)、照合結果と台番号を顔認証サーバ80に送信して終了する(S2613)。
【0146】
<<顔認証サーバ照合処理>>
図82は、顔認証サーバ照合処理のフローチャートである。顔認証サーバ照合処理(S2900)は、主に顔認証サーバ80により非会員の監視レベルを選別するための処理である。
まず、個別顔認証装置800は、始めて着座する遊技客Mの顔画像データ559をHDD855の保存データ領域864に保存する(S2901)。保存した顔画像データ559は、台番号とともに顔認証サーバ80に送信される(S2903)。顔認証サーバ80は、まず営業に支障がきたすおそれがある要注意人物MBであるか否かの判定を行うため、要注意人物MBの顔画像データ605が記憶される要注意人物データ領域87の顔画像データ605と送信されてきた顔画像データ559との照合を行う(S2905)。顔認証サーバ80は、要注意人物MBであると判断すれば(S2905のYES)、顔のID(FID)を抽出し(S2915)、最も監視レベルの高い監視レベル4に設定する(S2917)。
【0147】
次に、顔認証サーバ80は、要注意人物MBではない場合(S2905のNO)、上得意客か否かを判定する(S2907)。上得意客である場合には(S2907のYES)、顔認証ナンバー583(FID)を抽出し(S2911)、会員と同じように監視レベルの低い監視レベル2に設定する(S2913)。次に、顔認証サーバ80は、上得意でもない一般の遊技客Mの場合には(S2907のNO)、新規客であるか否かを判定する(S2909)。新規客である場合には(S2909のYES)、顔認証サーバ80の台分析データ領域88又は顧客分析データ領域89に顔認証ナンバー583を新規に登録し(S2910)、監視レベルを中程度の監視レベル3に設定する(S2923)。また、顔認証サーバ80は、新規客でない一般の遊技客Mである場合には(S2909のNO)、監視レベルを中程度の監視レベル3に設定する(S2923)。
そして、顔認証サーバ80は、抽出した顔認証ナンバー583(FID)と個別顔認証装置800から送られてきた顔画像データ559を記憶し(S2925)、抽出した顔認証ナンバー583(FID)と監視レベルを個別顔認証装置800に送信する(S2927)。
【0148】
<<非会員処理>>
図76及び
図77は、非会員処理S2300のフローチャートを示している。
非会員処理では、監視レベルの設定があるか否を判断する(S2301)。最初の処理では着座した非会員の遊技客Mは、全て監視レベルが設定されていないため(S2301のNO)、上述した顔認証照合処理に移行する(S2600)。
ここで、個別顔認証装置800は、監視レベルの設定があれば(S2301のYES)、監視レベルに従って各処理に移行する(S2303)。
【0149】
監視レベル4(S2303の4)は、要注意人物MBを監視するための監視レベルである。監視の対象の一つとして遊技機のスタート回数を監視している。これは遊技機のスタート回数が所定回数以上に達した場合に(S2305のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、電波ゴト等により磁気センサを誤作動させ、大当たりを判定するスイッチを短時間で誤作動させ、大当たりを誘発させるゴトに有効である。そのため、所定の回数により遊技している人物が同一か否かを判定することで、集団によりゴトを行う行為に対して人が入れ替わっても後述する異常処理にて対応可能となるためがゴトを行う人物に対して威嚇となる。
【0150】
監視レベル3(S2303の3)、又は遊技機のスタート回数が所定回数以上に達していない場合に(S2305のNO)、要注意人物MB又は一般の遊技客Mを監視するための監視レベルである。監視の対象の一つとして差玉数を監視している。これは所定回数以上に達した場合に(S2307のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、同一人物が遊技している遊技機がどの程度の差玉となっているのかを判定することができ、特に短時間に一時期に遊技媒体を獲得してしまうようなゴト行為を監視することも可能であり、また新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
次に、持ち玉が所定数ある場合に(S2309のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、同一人物が遊技している遊技機がどの程度の持ち玉を保有しているのかを判定することができ、特に短時間に一時期に遊技媒体を獲得してしまうようなゴト行為を監視することも可能である。また新台の分析等にも営業情報として利用することができる。特に、持ち玉は本日獲得した玉である場合には、どの遊技機を経由してから現在遊技しているのかも分析が可能である。
【0151】
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが大当たりをした場合に(S2311のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、同一人物が大当たりとした状態を監視することができる。上述したキャプチャー画像600は、大当たり信号を受けた1秒前から録画データをキャプチャーするので、同一人物か否かの判定と共に大当たりした状態の前からの画像を記憶するので、ゴト行為等が発生した場合にも後から確認することも可能である。また新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
【0152】
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが同伴した遊技客に持ち玉を分けて、同伴者に遊技させる場合に(S2313のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカードを使用されるのを防ぎ、また休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
次に、玉貸し機PTに遊技客Mがゲストカードを挿入したときに(S2314のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるか又は初めての処理であるかを確認し、顔画像データ559を記憶する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカードを使用されるのを防ぎ、また後述する暗証番号を登録し休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
【0153】
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが玉貸し機PTに金銭を投入した場合に(S2315のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカードを使用されるのを防ぎ、また同一人物がどの程度金銭を使用したかを分析し、金銭の使用制限や注意喚起に使用できると共に新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mがパチンコ機Pの計数ユニット805に獲得した獲得玉を流して計数ユニット805を作動させた場合に(S2316のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカードを使用されるのを防ぎ、また同一人物がどの程度獲得したのかを分析し、新台の分析等にも営業情報として利用することができる。また、計数ユニット805を誤作動させて一時期に獲得玉を増やすゴト行為を行った場合にも、犯行行為や人物を捉え、顔画像データ559を生成及び保存を行い後からの検証に使用することが可能である。
【0154】
次に、玉貸し機PTの操作表示部801にて遊技客Mがゲストカードに暗証番号を登録するときに(S2319のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるか又は初めての処理であるかを確認し、顔画像データ559を記憶する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカードを使用されるのを防ぎ、また、後述する暗証番号を登録し休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
個別顔認証装置800は、顔認証処理が終了すると(S2600)、暗証番号登録処理に移行し(S2700)、非会員処理は終了する。
【0155】
<<暗証番号登録処理>>
図85は、暗証番号登録処理(S2700)のフローチャートを示している。
玉貸し機PTは、個別顔認証装置800を利用して休憩や食事等の離席中に盗難や悪戯されるのを防止するために、会員カード550だけでなくゲストカードにも、暗証番号を登録し玉貸し機PTの操作を停止することができる機能として、ロック機能を備えている。ロック機能を使用するためには、暗証番号を入力し(S2701)、暗証番号を玉貸し機PTに登録(S2703)する必要がある。また、暗証番号を忘れてしまった場合や、故意に暗証番号を登録したまま報知する悪戯を防ぐため、台番号及び暗証番号は顔認証サーバ80又はホールコンピュータ90へ送信され、記憶される(S2705)。これらの処理によって、個別顔認証装置800は、後からのトラブルに備えることができる。
図93に暗証番号を登録した際の顔認証サーバ80に保存される暗証番号を管理する際に出力される暗証番号登録帳票81の一例を示す。顔認証によって保存される項目は顔認証ナンバー583、会員カードID、暗証番号及び通信履歴である。暗証番号登録帳票81を出力ことにより暗証番号を忘れてしまった場合や、故意に暗証番号を登録したまま報知する悪戯に迅速に対応することができる。
【0156】
<<共通処理>>
図78は、会員及び非会員の共通している共通処理(S2400)のフローチャートを示している。
個別顔認証装置800は、遊技機に異常が発生した場合に(S2401のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認し、同一人物でない場合には異常処理を行うこともできる。また、同一人物であっても顔画像データ559の更新と記録が可能である。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゴト等の遊技機へのトラブル等に対応することができ、後から画像により確認することも可能である。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが暗証番号を入力する際に(S2403のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難した会員カード550及びゲストカードが使用されるのを防ぎ、また休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
特に、
図89及び
図90に示すように、玉貸し機PTの液晶操作ユニット801に示される暗証番号入力表示部845にて暗証番号を入力して決定ボタン843を押すまでの間は、カメラ69と顔が正面視する場面が多く、且つカメラ69に正面を向いている時間が長いため、この期間に画像をキャプチャーすることは正面視を確実に捉える機会となる。また、この期間に顔画像を抽出することにより、鮮明な画像が得られる可能性が高く、盗難に対する威嚇する効果もある。特に、キャプチャー処理(S2800)は、暗証番号を入力する1秒前から画像をキャプチャーすることができるため、確実に正面視を捉えることが可能となる。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが会員カード550及びゲストカードを排出する際に(S2405のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、会員カード550及びゲストカードの盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
【0157】
<<離席処理>>
図83は、遊技客Mが離席した際の離席処理(S2500)のフローチャートを示している。
先ず、会員カード550に対しては会員カード550が挿入中か否かを判断している(S2501)。個別顔認証装置800は、会員カード550が挿入中であれば(S2501のYES)、離席中であるため暗証番号を入力するまでは(S2502のNO)玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、会員カード550及びゲストカードの盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
個別顔認証装置800は、会員カード550が挿入中に(S2501のYES)、暗証番号が入力されれば(S2502のYES)、会員カード550を排出し(S2504)、台番号、顔認証ナンバー583及び終了信号を顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に送信する(S2509)。そして、顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に顔画像データ559を保存する(S2511)。このようにして、個別顔認証装置800によりトラブルに対して後から画像等を確認することができる。また人の入れ替わりが確認できるため新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
【0158】
次に、ゲストカード等があり、上述したロック機能を作動させている場合には(S2503のYES)、玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゲストカードの盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
次に、ゲストカード等が挿入されており離席中において残金がある場合には(S2505のYES)、玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゲストカードの盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
次に、ゲストカード等が挿入されており離席中において持ち玉がある場合には(S2507のYES)、玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゲストカードの盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
【0159】
上記以外の非会員の離席の場合には、個別顔認証装置800は、玉貸し機PTに残金や持ち玉等何もない状態であるので、遊技終了と判断して、台番号、顔認証ナンバー及び終了信号を顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に送信する(S2509)。そして、顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に顔画像データ559を保存する(S2511)。このようにして、個別顔認証装置800によりトラブルに対して後から画像等を確認することができる。また人の入れ替わりが確認できるため新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
【0160】
<<異常処理>>
図84は、個別顔認証装置800の制御における異常が発生したときの処理である異常処理(S3000)のフローチャートを示している。
個別顔認証装置800は、上述した異常の種別を判別し(S3001)、玉貸し機PTの会員カード550及びゲストカードの排出を禁止する場合には(S3003のYES)、玉貸し機PTに対してカード排出禁止指令を出力し(S3005)、玉貸し機PTは、遊技機からの返却ボタン等のカードの排出の信号をキャンセルする(S3007)。また、玉貸し機PTがカードの排出の禁止していることを表示するために、LED表示部812や操作表示部802にカードの排出の禁止表示を行う(S3009)。台番号と異常の種別を判別する異常コードを顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に送信する(S3011)。個別顔認証装置800は、発生した異常が処理されカードの排出の禁止が解除されるまでカードの排出を禁止する(S3013のNO)。個別顔認証装置800は、発生した異常が処理されカードの排出の禁止が解除されれば(S3013のYES)、玉貸し機PTに対してカード排出可能指令を出力し(S3015)、玉貸し機PTは、カードの排出が可能であることを表示するために、LED表示部812や操作表示部802にカードの排出の可能表示を行う(S3017)。
【0161】
<会員が遊技機での着座から離席までの処理>
個別顔認証装置800の制御において会員が遊技機での着座から離席までのデータの処理を、
図86に示すシーケンス図を参照して説明する。
個別顔認証装置800は、各台カメラ69で人が着座することを動体検知や人体センサー等で検知すると、個別顔認証サーバ820は、スタンバイ状態となり録画が始まる。そして、暗証番号が入力されれば(S2201のYES)、録画データキャプチャー処理に移行し(S2800)、キャプチャー画像600を保存する。個別顔認証サーバ820は、キャプチャーしたキャプチャー画像600から顔画像データ559を生成する(S2203)。個別顔認証サーバ820は、会員カード550に記憶される顔画像データ555を読み出し、キャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559と照合する(S2209)。個別顔認証サーバ820は、会員カード550に記憶される顔画像データ555とキャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559が一致すれば(S2209のYES)、監視レベルを1に設定し(S2210)、顔画像データ559をHDD855の保存データ領域864に保存する(S2211)。個別顔認証サーバ820は、顔認証が成功したことと共に台番号、会員ID及び開始信号を顔認証サーバ80に送信する(S2213)。顔認証サーバ80は、送信された会員ID、台番号、照合結果及び開始時刻を保存する。
【0162】
次に、個別顔認証サーバ820は、遊技機の返却ボタン402や玉貸し機の終了ボタンを押下することにより終了の処理が始まり、暗証番号を入力(S2502)することにより離席処理(S2500)が始まる。離席処理が正常に終了すれば、個別顔認証サーバ820は、会員ID、台番号及び終了信号を顔認証サーバ80に送信する(S2213)。顔認証サーバ80は、送信された会員ID、台番号、及び終了時刻を保存して制御を終了する。
【0163】
<非会員が遊技機での着座から離席までの処理>
個別顔認証サーバ820の制御において非会員が遊技機での着座から離席までのデータの処理を、
図87に示すシーケンス図を参照して個別顔認証サーバ820及び顔認証サーバ80の処理を説明する。
個別顔認装置800は、カメラ69で人が着座することを動体検知や人体センサー等で検知すると、個別顔認証サーバ820は、スタンバイ状態となり録画が始まる。そして、始めは監視レベルが設定されていないため、監視レベルの設定を行うために顔認証照合処理が行われ(S2600)、次に録画データキャプチャー処理に移行し(S2800)、キャプチャー画像600を保存する。個別顔認証サーバ820は、キャプチャーしたキャプチャー画像600から顔画像データ559を生成し(S2601)、キャプチャーデータ領域865に顔画像データ559を保存する(S2901)。個別顔認証サーバ820は、台番号、顔画像データ559及び開始信号を顔認証サーバ80に送信する(S2903)。
【0164】
顔認証装置サーバ80は、送信されてきた顔画像データ559を要注意人物、上得意客、新規客又は一般客であるかを照合し(S2905、S2097、S2909)、遊技客Mの監視レベルを設定する(S2913、S2921、S2915)。顔認証装置サーバ80は、台番号、顔画像データ559及び開始時刻を保存する(S2925)。顔認証装置サーバ80は、顔認証ナンバー583及び監視レベルを個別顔認証サーバ820に送信する。
【0165】
次に、個別顔認証サーバ820は、遊技機の返却ボタン402や玉貸し機の終了ボタンを押下することにより終了の処理が始まり、正常に終了できれば離席処理が開始される(S2500)。個別顔認証サーバ820は、顔認証ナンバー、台番号及び終了信号を顔認証サーバ80に送信する。顔認証サーバ80は、送信された会員ID、台番号、及び終了時刻を保存して制御を終了する。
【0166】
<上記処理にてホールコンピュータに保存されるデータ>
図92は、ホールコンピュータ90に保存されているデータの一例を帳票99として出力したものである。
会員ID、顔認証ナンバー583、台番号、遊技の開始時刻及び終了時刻、遊技データ「大当たり回数、スタート回数(S)、持ち玉数、差玉数」を示しており新台分析や営業分析に使用することができる。
【0167】
尚、本発明ではゲストカードを示して説明したが、カード形式だけでなくICチップを搭載したコイン型やICチップを搭載した携帯電話であっても良い。
【0168】
<遊技場用システムにおける端玉処理装置の制御>
遊技場1での端玉処理を行う際の端玉処理装置70の制御が行われる態様を
図94乃至
図108に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用して詳細に説明する。端玉処理装置70は、主にチェーン店本部500に設置される端玉サーバ71と、遊技場1のパチンコ機Pに対して1台設置される玉貸し機PTと、個人用携帯端末SMとによって構成されている。
【0169】
<<遊技場用システムにおける端玉処理装置による端玉の登録処理>>
遊技場1での遊技客Mが端玉の登録を行う際の端玉処理装置70の制御を
図94乃至
図98及び
図105乃至
図107に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用し
図97に示すシーケンス図を中心にして詳細に説明する。
図94は、個人用携帯端末SMにインストールされるアプリケーションソフトによる端玉を登録するアプリ端玉登録処理のフローチャートである。
図95は、玉貸し機PTによる端玉を登録する玉貸し機登録処理のフローチャートである。
図96は、端玉サーバ71による端玉を登録する端玉サーバ登録処理のフローチャートである。
図97は、端玉を登録する処理のシーケンス図である。
図98は、端玉を登録する際の説明図である。
図105は、特殊コード75を作成する際の特殊コード作成処理のフローチャートである。
図106及び
図107は、端玉サーバ71に保存されるデータの一例を示す説明図である。
【0170】
始めに遊技客Mは、遊技の終了後に、残った端玉を登録するため、玉貸し機PTの端玉処理表示部802hを操作する(S3221のYES)。そのとき、玉貸し機PTは、特殊コード作成処理(S3350)に移行し、特殊コード75を作成する。次に、玉貸し機PTは、端玉処理表示部802hに端玉サーバ71のアドレス、特殊コード75、玉数、第番号及び店コードをQRコード(登録商標)等の一目では識別し難い表示態様で情報表示部815に表示を行う(S3223)。同時に、玉貸し機PTは、特殊コード75、登録する玉数、台番号、店コード及び玉貸し単価のデータを、端玉サーバ71及びホールコンピュータ90に送信する(S3225)。
【0171】
また、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトを起動した遊技客Mは、端玉登録処理を選択し、玉貸し機PTは、端玉処理表示部802hの情報表示部815に表示される情報を読み取りカメラ872から読み取ると(S3203)、自動的に端玉サーバ71へアクセスし(S3205)、個人用携帯端末SMは、アプリコード76、特殊コード75、店コード、台番号及び玉数を送信する(S3207)。
【0172】
端玉サーバ71は、個人用携帯端末SM又は玉貸し機PTから登録指示があった場合には、処理を開始し(S3241のYES)、玉貸し機PTからの特殊コード75、台番号、店コード、玉貸し単価及び玉数をデータの受信及び記憶を行う(S3243)。
端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMから照合するためのデータが送信されるまで待機を行う(S3245のNO)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMからの照合するためのデータが送信されれば(S3245のYES)、玉貸し機PTから送られてきた特殊コード75、台番号、店コード及び玉数の照合を行う(S3247)。
【0173】
端玉サーバ71は、照合の結果が正常であれば(S3249のYES)、個人用携帯端末SMに登録する玉数及び登録するか否か(S3211)の表示(S3209)の指示を行う(S3251)。個人用携帯端末SMは、登録するか否か(S3211)の表示を行い(S3209)、登録する場合には(S3211のYES)、端玉サーバ71に対して登録の指示を行う(S3213)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMから登録の指示があれば(S3257のYES)、アプリコード76、特殊コード75、台番号、店コード、玉貸し単価及び玉数が保存される(S3259)。そして、端玉サーバ71は、個人用携帯端末SM及び玉貸し機PTに対して正常通知を行う(S3261)。
一方、端玉サーバ71は、照合の結果が異常であれば(S3249のNO)、個人用携帯端末SM及び玉貸し機PTに対して異常通知を行い(S3253)、通信の異常も考えられるため念のため仮登録を行い、一定期間の間、送信されてきたデータを保管する(S3255)。
このように、登録する玉数の照合を玉貸し機PTと端玉サーバ71とで行っているため、遊技客Mがデータを改竄したとしても、登録する遊技媒体の玉数が一致しないために登録が行われず、遊技場1はセキュリティを高めてシステムを利用することが可能である。
【0174】
玉貸し機PTは、端玉サーバ71から正常信号又は異常信号の通知があるまで待機し(S3229のNO及びS3231のNO)、端玉サーバ71から正常信号が通知されれば(S3229のYES)、処理を終了する。また、玉貸し機PTは、端玉サーバ71から異常信号が通知されれば(S3231のYES)、ホールコンピュータ90へデータを保存し、処理を終了する(S3233)。このように、ホールコンピュータ90へデータを保存することによって、通信の異常によりデータの消去を防ぎ後からの照合にも有効となるので、遊技客Mとのトラブルを回避する事ができる。
個人用携帯端末SMは、端玉サーバ71から正常通知がなされれば(S3261)、この処理を終了し(S3215のYES)異常通知がされれば、最初からの処理に戻る(S3215のNO)。
遊技客Mは、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトを予め端玉サーバ71へアクセスしダウンロードを行う。その際、ダウンロード又は初期登録する際には、IDに変わるアプリコード76や端玉サーバ71へアクセスする際に必要な暗証番号の登録を行う。特に住所等の個人情報を登録しなくともアプリコード76がIDの代わりになるため、セキュリティを高めるために暗証番号を登録することで匿名でも登録ができ、煩わしい操作は必要としないので、遊技客にとってはICチップ搭載しない携帯電話であっても簡単に登録が可能である。
【0175】
ここで、上述した特殊コード作成処理(S3350)を
図150に示して説明する。特殊コード作成処理(S3350)は、端玉サーバ71又は玉貸し機PTに作成するプログラムが搭載されており、特殊コード作成指示がなされた場合に(S3351)、端玉サーバ71又は玉貸し機PTは乱数で作成された16進数によるコードが作成される(S3353)。また、端玉サーバ71又は玉貸し機PTは、日付についてもコード化する(S3355)。更に、乱数で作成された16進数と日付けをコード化したコードを付加してコード化する(S3357)。 そして、端玉サーバ71又は玉貸し機PTは、これら処理によって特殊コード75を作成し、記憶して終了する(S3359)。
このようにして、作成された特殊コード75は、乱数を使用することで暗号化できると共に、同時期に生成したとしても同じものは存在することはなく、セキュリティの高いコードであるのでこの特殊コード75をキーにして照合することでセキュリティの高いものとなる。また、特殊コード75に日付データを混ぜることによって日付のデータを別にして送付する必要がなくなり処理が迅速になる。
【0176】
<<遊技場用システムにおける端玉処理装置による端玉の払い出しを行う処理>>
遊技場1での遊技客Mが端玉の払い出しを行う際の端玉処理装置70の制御を
図99乃至
図105及び
図108に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用し、
図103に示すシーケンス図を中心にして詳細に説明する。
図99は、個人用携帯端末SMにインストールされるアプリケーションソフトによる端玉の払い出しを行う際のアプリ端玉払い出し処理のフローチャートである。
図100及び
図101は、端玉サーバ71による端玉サーバ払い出し処理のフローチャートである。
図102は、玉貸し機PTによる玉貸し機払い出し処理のフローチャートである。
図103は、端玉の払い出しを行う処理のシーケンス図である。
図104は、端玉の払い出しを行う際の説明図である。
図108は、個人用携帯端末SMに表示される端玉サーバ71にアクセスした際に表示される表示の一例を示す説明図である。
【0177】
先ず、遊技客Mは、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトを起動し(S3271のYES)、個人用携帯端末SMは端玉サーバ71にアプリコード76と暗証番号の照会を行う(S3273)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMの照会があれば(S3291のYES)、アプリコード76と暗証番号を照会し(S3293)、照合が成功すれば(S3295のYES)、個人用携帯端末SMは、端玉サーバ71にアクセスが成功となる。
端玉サーバ71は、アプリコード76から保有するデータを読み込み(S3297)、個人用携帯端末SMの個人用携帯端末SMの読み取り表示画面871に遊技客Mが保有する貯玉数を表示させる(S3299)。
遊技客Mは、個人用携帯端末SMの読み取り表示画面871を操作し、店を選択し、台番号、払い出すための玉単価及び払い出し玉数を入力し、個人用携帯端末SMは、店コード、台番号、玉単価及び払い出し玉数を、端玉サーバ71に送信する(S3277)。端玉サーバ71は、払い出し指示があるまで待機し(S3301のNO)、上述のように個人用携帯端末SMから払い出し指示があれば(S3301のYES)、端玉サーバ71は、店コード、台番号、玉単価及び払い出し玉数を受信し(S3305)、払い出し数を端玉サーバ71内にある貯玉数と比較し(S3307)、払い出しが可能な玉数であるかの確認を行い(S3309)、払い出しが可能な玉数でない場合には(S3309のNO)、個人用携帯端末SMに払い出す玉数を確認するように確認の指示を行い(S3311)、遊技客Mに対して払い出すための玉単価又は払い出し玉数の設定に間違いがあることを促している。このようにして、遊技客Mへの間違いを促すことによって、遊技場1は遊技客Mとのトラブルを少なくすることができる。
【0178】
端玉サーバ71は、払い出しが可能な玉数である場合には(S3309のYES)、特殊コード作成処理に移行し、特殊コードを作成する(S3350)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMにアクセスコード、特殊コード75、玉単価及び払い出し玉数を送信し個人用携帯端末SMの読み取り表示画面871にアクセスコード、特殊コード75、玉単価及び払い出し玉数等の情報を情報表示部875に表示を行う指示をする(S3315)。
個人用携帯端末SMは、端玉サーバ71からアクセスコード、特殊コード75、玉単価及び払い出し玉数のデータを受信し(S3281)、情報表示部875にアクセスコード、特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数の情報をQRコード(登録商標)等の一目では識別し難い表示態様で表示を行う(S3283)。このように、一目では識別し難い表示態様を使用することによって、周りの遊技客が盗み見て成り済まして貯留している端玉を払い出す行為を防ぐことができる。
【0179】
遊技客Mは、玉貸し機PTの端玉処理表示部802hを操作し、情報表示部875に表示したアクセスコード、特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数等の情報を、
図104に示すように玉貸し機PTの各台カメラ69に読み取りの指示を行う(S3331のYES)。
玉貸し機PTは、各台カメラ69から情報を読み取るための準備を行い(S3333)、読み取りが行われ(S3335)、各台カメラ69の読み取りが成功するまで待機し(S3337のNO)、各台カメラ69の読み取りが成功すれば(S3337のYES)アクセスコードにより自動で端玉サーバ71にアクセスする。
玉貸し機PTは、各台カメラ69で読み取った特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数の情報を端玉サーバ71に送信する。個人用携帯端末SMは、情報表示部875の情報を各台カメラ69から読み取ることが成功となれば、個人用携帯端末SMは処理を終了する(S3285のYES)。
このように、玉貸し機PTの各台カメラ69の読み取りを利用して、情報の送受信を端玉サーバ71と行うことで他の機器との通信のセキュリティを高めると共に、遊技客Mは遊技機の前に座りながら処理ができるため利便性が高い。また、個人用携帯端末SMは、情報を捉えるカメラと情報を表示する機能を備えた携帯電話であれば使用ができるので、ICチップ搭載しない携帯であっても利用が可能である。
【0180】
端玉サーバ71は、玉貸し機PTから情報を受信するまで待機しており(S3317のNO)、情報を受信すると(S3317のYES)、玉貸し機PTの情報を個人用携帯端末SMから設定された情報と比較し照合する(S3319)。照合した結果、情報が一致した場合には(S3321のYES)、端玉サーバ71は玉貸し機PTへ払い出し承認を行う(S3323)。払い出し承認を受信するまで待機していた(S3341のNO)玉貸し機PTは、払い出し承認を受信すると(S3341のYES)、玉を払い出し(S3343)、払い出しが終了すると端玉サーバ71へ完了通知を送信する(S3345)。玉貸し機PTは、払い出した玉数を端玉処理表示部802hに表示する(S3347)。
照合した結果、情報が一致していない場合には(S3321のNO)、端玉サーバ71は玉貸し機PTへ異常通知を行い(S3323)、玉貸し機PTは、遊技客Mに対して払い出すための玉単価又は払い出し玉数の設定に間違いがあることを促して処理を終了する。このようにして、遊技客Mへの間違いを促すことによって、遊技客Mとのトラブルを少なくすることができる。
また、このような照合(S3319)を行うことによって、払い出す玉数の照合を玉貸し機PTと端玉サーバ71とで行っているため、遊技客Mがデータを改竄したとしても、払い出す遊技媒体の玉数が一致しないために払出が行われず、遊技場1はセキュリティを高めてシステムを利用することが可能である。
【0181】
端玉サーバ71は、玉貸し機PTへ払い出し承認を行った後は(S3323)、端玉サーバ71のデータから払い出した玉数を減算してデータの更新を行い(S3325)、全ての処理の完了を個人用携帯端末SMにEメールにて通知を行う(S3327)。
尚、個人用携帯端末SMに送信されるEメールは、貯留量に関する情報だけでなく、貯玉を管理する遊技場1や機関からの登録に関する情報や運営等の様々な変更等の情報も送信して告知するようにしても良い。
【0182】
尚、玉貸し機PTからの情報をホールコンピュータ90に記憶し、玉貸し機PTの処理(S3225〜S3233、S3339〜S3347の処理)を、ホールコンピュータ90が替わって処理を行い、端玉サーバ71との送受信を行い処理(S3225〜S3233、S3339〜S3347)をし、各玉貸し機PTに指示を行うようにしても良い。
このようにホールコンピュータ90が玉貸し機PTに替わって処理することによって、端玉サーバ71との送受信が早くなるだけでなく、遊技客Mの操作から独立するためセキュリティも高めることができる。
また、玉貸し機PTからの顔画像データ559や金銭の売り上げデータと同じようにアクセスコード、特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数等の情報は、台コンピュータ93及び島コンピュータ91を経由してホールコンピュータ90に送信される。このように同じデータ通信ラインを使用することによって特別に後から付設する必要がない。
【0183】
次に、上記した端玉処理装置70の端玉サーバ71に保存されるデータの一例を
図106及び
図107に示す。
図106は、端玉サーバ71に保存されるデータは、端玉サーバ一覧表72を示している。「アプリコード」76は、個人用携帯端末SMにインストールするアプリケーションソフトの固有の番号を示している。「暗証番号」は、端玉サーバ71にアクセスする際に承認用の番号であり、アクセスした後は遊技客Mが保有する遊技媒体の数を照会することや玉貸し機PTから払い出しする払出し数を設定することができる。「Eメールアドレス」は、遊技客Mの個人用携帯端末SMのアドレスを示し、登録処理や払出処理が完了した通知、有効期限や到達間近である通知及び営業情報等を送付するために使用される。
「貯玉数(1円)」は、端玉サーバ71に貯蓄される貸出単価1円で換算された玉数が記載されている。「更新日時」は、最終の更新日時を記憶されており、有効期限の起算となる。「特殊コード」は、最後に処理した際の特殊コード75を記憶している。「店コード」は、最後に処理した際の店の番号を記憶している。
【0184】
図106は、端玉サーバ71に保存されるアプリコード76別のデータを示す個人別端玉サーバ一覧表72を示している。
個人別端玉サーバ一覧表72は、端玉サーバ一覧表72に表示されるデータの他に「生年月日」及び「来店履歴」が記載されている。来店履歴は、「年月」、「日時」、「預け玉数」、遊技媒体の貸出し単価を示す「コーナー」及び期限の状態を示す「期限」が記憶されている。
このように、有効期限を設けることによって端玉サーバ71は、データの蓄積量を一定に保つことができる。また、遊技客Mに有効期限が近いことをEメール等で知らせるための管理に利用する事ができる。有効期限は、所定期間を設定することが可能である。
【0185】
尚、端玉サーバ71は、遊技場1の外に設けて玉貸し機PTとインターネット網Eを使用して接続したが、端玉サーバ71を遊技場1内に設けスイッチングハブ7で接続して使用する小規模なものであっても良い。
尚、本実施例において端玉を貯留する場合について説明したが、貯留量を多くして遊技客Mが獲得した玉を貯玉する貯玉システムにも本システムは適用が可能である。
尚、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフト自体のインストール、端玉サーバ71への登録、端玉数の登録及び個人用携帯端末SMでの上述した一連の操作は、各台にある玉貸し機PT、遊技場1内に設置されている玉貸し機又は台情報表示装置Kの液晶画面等に表示されるQRコード(登録商標)での表示を読み取りカメラ872で撮影し、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトの登録や上述した払出しの操作を自動で行うようにしても良い。以上の構成によって個人用携帯端末SMの操作が複雑な場合であっても、更に誰でも簡単に貯玉の登録や払出の操作を行うことが可能となる。また、QRコード(登録商標)が付されたシール等を読み取りカメラ872で撮影し、登録や払出の操作を個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトが自動で作動するものであっても良い。
【0186】
<個別顔認証装置を利用した営業分析システム>
遊技場1で個別顔認証装置800及びホールコンピュータシステム90の制御で得られたデータを分析した内容を
図109乃至
図113に示すチート及び帳票を使用して詳細に説明する。
図109は、遊技機Pの差玉を及び個人別の持ち玉の推移を表す出玉チャート650である。
図110は、個別顔認証装置800を利用した個人の個人別収支帳票655である。
図111は、個別顔認証装置800を利用した個人毎に集計した遊技機Pの遊技機別分析帳票660である。
図112は、個別顔認証装置800を利用した収支別の補正値帳票680である。
図113は、個別顔認証装置800を利用した個人毎に集計し、補正値に基づいて分析した遊技機の遊技機別分析帳票670である。
【0187】
先ず、
図109に示す出玉チャート650は、折れ線グラフで表した出玉スランプグラフ651によって503番台のパチンコ機Pの差玉を表している。差玉は、セーフ玉数とアウト玉数の差を示しており、遊技客Mに向けて公開する場合には、セーフ玉数からアウト玉数を引いた値を示している(差玉=セーフ玉数−アウト玉数)。そのため、遊技客Mに対しては、使用した玉数より獲得した玉数の方が多ければ、プラスで表されている。出玉チャート650は、台情報表示装置Kに表示されている図を示すが、ホールコンピュータシステム90のモニタや帳票において表示してもよく、その際には、差玉の表示のプラス・マイナスを逆に表示するものであってもよい。
【0188】
また、図面に表される縦軸の破線は、人が入れ替わった境界を示している。個人情報の保護に考慮して顔認証ナンバー583(FID006、FID007、FID005、FID004、FID003)と個人別マスコット(654a〜e)で表されている。個人別マスコット654は、任意に定めてもよく、台情報表示装置K又は個別顔認証装置80が自動で決定し個人情報に考慮して表示を行うこともできる。個人別マスコット654は、背景の色やマスコット等を変化させることで性別や年齢を表すものであってもよく、男性に人気なのか女性に人気なのかを表示すことで今後の台の入れ替えの指標とすることもできる。
【0189】
点A〜点Dの水平の点線から導出されるプラス収支チャート652が示されている。プラス収支チャート652は、始めは点Aから0の状態で始まり、大当たりする等の出玉があるまではマイナス域に入り、点Bは、最小持ち玉数を表しており、そして点Cは、最大の持ち玉数を示し、点Dは終了したときの持ち玉の状態を示している。プラス収支チャート652は、このFID006、FID005及びFID004の個人の場合、白い棒グラフで表されており収支がプラスであることを示している。
また、点E〜点Hの水平の点線から導出されるマイナス収支チャート653が示されている。マイナス収支チャート653は、始めは点Eから0の状態で始まり、大当たりし最大持ち玉数を点Fで示している。また、大当たり等し、出玉を獲得するものの使用した玉数が多くマイナス域に入り、点Gは、最小の持ち玉数を表しており、そして、点Hは終了したときの持ち玉数の状態を示しているが、使用した玉数の方が多くマイナスを示している。マイナス収支チャート653はこのFID007及びFID003の個人の場合、ハッチングされた黒い棒グラフで表されており収支がマイナスであることを示している。
【0190】
以上の構成によって、個々の遊技した結果、マイナス収支であったかプラス収支であったかが、一目で確認できるので遊技客Mや遊技場1は、遊技機の状態を即座に判断する事ができる。また、個人情報の保護についても考慮しながら個々の成績が確認できるので、遊技客Mにとっても安心して遊技する指標とすることができる。
また、
図110には、ホールコンピュータシステム90が個人別の情報を集計した個人別収支帳票655の一例を示している。個人別収支帳票655は、遊技客Mが遊技した時間帯、遊技機の台番号及び収支が示されている。
【0191】
次に、
図111に遊技機別分析帳票660が示されている。遊技機別分析帳票660は、上欄の縦欄に、日別の欄が設けられている、また横欄は、顔認証ナンバー583で表した遊技客Mごとに整列されている。また各欄には遊技客M毎に、且つ日毎に情報が表示されている。
その情報は、例えば顔認証ナンバー583がFID004で表される遊技客Mは、5月6日は、503番台において収支結果欄662にプラス収支である「+」を示しており、補正値欄661に前回のデータがないため「1」を示している。5月7日は、収支結果欄662にマイナス収支である「△」を示しており、補正値欄661は、前回となる前日がプラス収支であるために「0.8」を示している。FID004の遊技客Mは、遊技を楽しんだが前回がプラス収支であるため、収支が示す影響が大きいために0.2ポイント削減してポイントを付与している。それとは逆に、5月7日の収支結果欄662がマイナス収支「△」であるために、5月8日の、補正値欄661は、「1.2」を示している。このように前回がマイナス収支であり、収支としては良くない印象を抱きながらも遊技することで、このパチンコ機Pが興趣ある遊技機であると考えられるのでポイントを、0.2ポイントを加算して付与することで、収支に影響されずに遊技機の興趣を確認することができる。そのため、これらの指標により遊技機の評価をおこなうことができ、新台の入れ替えや今ある遊技機を中古台へ処分するタイミングの指標とすることができる。
【0192】
特に、FID007の遊技客Mは、マイナス収支が続いても、503番台のパチンコ機Pを遊技しており、他の遊技客Mよりも興趣があると認識しているのでポイントは「5.8」と高いものとなっている。このように、遊技客Mだけでなく遊技場1にとっても、興趣がある遊技機であることが把握できることによって、利益を充分に得ながら遊技客Mに興趣ある遊技機として遊技させることが可能であるため、遊技客に利益をどの程度還元する事ができるかの指標とすることができる。
【0193】
次に、別例の分析方法として遊技機別分析帳票670を
図113に示し、遊技機別分析帳票670を算出するときの補正値の一覧である補正値帳票680を
図112に示す。
補正値帳票680は、獲得若しくは使用した玉数の収支に応じて付与するポイントが異なっている。プラス収支の場合には、付与するポイントがプラス収支補正値欄681に記載されており、0〜+2500までは「0.97」を付与し、+2501〜+5000までは「0.94」を付与し、+5001〜+7500までは「0.91」を付与し、+7501〜+10000までは「0.88」を付与し、+15000以上は「0.80」と1から減算したポイントを付与している。
マイナス収支の場合には、付与するポイントがマイナス収支補正値欄682に記載されており、0〜−2500までは「1.03」を付与し、−2501〜−5000までは「1.06」を付与し、−5001〜−7500までは「1.09」を付与し、−7501〜−10000までは「1.12」を付与し、−10001〜−15000までは「1.12」を付与し、−15000以下は「1.20」を1に加算したポイントを付与している。
このようにして複数段階で補正値を設けてポイントを付与することで細かく分析が可能となり、個人の趣向がより細かく分析できる。また、この情報に上述した男女別の傾向や年齢別の傾向を加味することによって新台の入れ替えや今ある遊技機を中古台へ処分するタイミングの指標とすることができるだけでなく、その店の地域性の傾向も分析が可能となる。
【0194】
次に、この補正値帳票680を利用した遊技機別分析帳票670を
図113に示す。遊技機別分析帳票670は、上欄の縦欄に、日別の欄が設けられている、また横欄は、顔認証ナンバー583で表した遊技客Mごとに整列されている。また各欄には遊技客M毎に、且つ日毎に情報が表示されている。
その情報は、例えば顔認証ナンバー583がFID004で表される遊技客Mは、5月6日は、503番台において収支結果欄671にプラス収支である「+3300」の玉数を示しており、補正値欄662に前回のデータがないため「1」を示している。5月7日は、収支結果欄671にマイナス収支である「−6110」の玉数を示しており、補正値欄672は、前回となる前日が「+3300」のプラス収支であるために「0.94」を示している。FID004の遊技客Mは、遊技を楽しんだが前回がプラス収支である、収支が示す影響が大きいために1から0.06ポイント削減して「0.94」ポイントを付与している。それとは逆に、5月7日の収支結果欄662がマイナス収支「−6110」であるために、5月8日の、補正値欄672は、1に0.09ポイントを加算して「1.09」を示している。
【0195】
このように前回がマイナス収支で収支としては余り良くない印象を抱きながらも遊技することで、このパチンコ機Pが興趣ある遊技機であると考えられるのでポイントを0.09ポイント加算して付与することで、収支に影響されずに遊技機の興趣を確認することができる。そのため、これらの指標により遊技機の評価をおこなうことができ、新台の入れ替えや今ある遊技機を中古台へ処分するタイミングの指標とすることができる。また、補正値は、収支のプラスが大きければ、収支の影響が大きくなるため、ポイントを削減していくことで収支の影響を加味してパチンコ機自体の興趣を評価することができる。また逆にマイナス収支が大きければ、マイナス収支の影響があってもその遊技機を遊技しており、その遊技機が興趣のある遊技機であることが把握できる。そのため、マイナス収支又はプラス収支の玉数に応じてポイント数を加算してポイントを付与することで、遊技機の興趣の傾向がより明確になる。
【0196】
また、
図113の遊技機別分析帳票670に示すように、ある期間の503番台のパチンコ機Pを遊技した遊技客Mの延べ人数や一人当たりの延べ回数も把握することができ、1日の延べ人数や遊技した回数も把握することができる。これらは、日ごとで記載してあるが、1日のうち個人が何回遊技したかも
図110示す個人別収支帳票から分析が可能である。従って短い期間や長期の期間であってもこのような補正値を利用して遊技機の分析が可能である。
尚、補正値等はポイントとして付与したが回数等の表現としてもよく。また、補正値は「0.2」の範囲で削減や加算を表したが、この範囲は限定することもなく遊技機の興趣の分析ができる範囲の補正値であればよい。また、回数だけに限らず、他の遊技機関連情報を使用して、ポイントを付与しても良く、補正値は収支だけに限らずスタート回数等の他の遊技機関連情報を使用しても良い。
【0197】
<侵入者監視システムの制御>
遊技場1での侵入者を検知及び報知する際の制御が行われる態様を
図114乃至
図132に示すフローチャート、概要図、説明図等を使用して詳細に説明する。
侵入者監視システムは、営業中以外の時間における侵入者の監視をするシステムであり、特に夜間等に使用される場合が多く、主に監視カメラシステム60により監視カメラ61及び各台カメラ61を適宜選択して制御するシステムによって構成される。また、後述する夜間監視システム860は、省エネルギー化を鑑みてバッテリBAによって営業中以外の時間である特に夜間等に遊技機の開閉等を監視するシステムである。以下にその代表的なシステムをそれぞれ説明する。
【0198】
<<監視カメラによる侵入者監視システムの制御>>
先ず、監視カメラシステム60により、遊技場1での侵入者を検知する際の制御が行われる態様を
図114乃至
図118に示す概要図又は説明図等を使用して詳細に説明する。
図114は、侵入者監視システムにおける営業中の監視カメラ61の配置概要図である。
図1115は、侵入者監視システムにおける侵入監視システムが稼働の監視カメラ61の配置概要図である。
図116は、侵入者監視システムにおける監視カメラ61が撮像する位置を示す撮像位置一覧881を示す説明図である。
図117は、侵入者監視システムにおける監視カメラシステム60に接続されるモニタ882の様子を表す概要図である。
図118は、侵入監視システムに設けた録画装置の録画領域883を示す概要図である。
監視カメラシステム60は、監視カメラ61(A〜Q)を遊技場1の遊技エリア3の通路の位置の上方に設けており、遊技客がいる営業中には
図114に示すように、それぞれの監視カメラ61(A〜Q)は、遊技をしている遊技客M又は計数器JC等の設備機器を常に撮像し、その映像を録画している。従業員は、その各監視カメラ61(A〜Q)が撮像した映像を管理エリア2内(
図1)でカメラ監視システム60に接続される
図117(A)に示すモニタ882で確認しながら、人為的なトラブルや遊技機を含めた金庫(GB1及びGB2)等の設備機器にトラブルがないかを監視している。
【0199】
次に、営業中以外に遊技客Mが居なくなった後、特に夜間の侵入者を監視する制御について説明する。
監視カメラシステム60は、遊技客Mが居なくなった後は、侵入者MFを撮像するため侵入通路であると思われる遊技場1への出入り口である店内出入口(EX1〜EX5)又は金庫(GB1及びGB2)や受付けカウンターUKの金品が保管されている箇所への撮像に、監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)の設定位置を切り替える。また、遊技エリア3にある監視カメラ61(K〜O)は、省電力モードとなり撮像や録画を中止し、省エネルギーに務めている。
【0200】
図116は、監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)が、侵入箇所を見逃さないように、また死角がないように定期的に撮像する位置の変更を示す撮像位置一覧881を示ししている。監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)が撮像する位置は、
図116のa・bと変化している。例えば、監視カメラ61A及びPは、最初、店内出入口EX2を撮像し、所定時間10分程度の後、店内出入口EX3を撮像する。そして、
図116のa及びbは、捉えたい位置に漏れがないように、全ての撮像する位置が指定されている。監視カメラシステム60は、監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)を切り替えることで、指定された撮像する位置の撮像角度を変更して撮像し、録画することができるため、死角なく撮像又は録画することができる。また、営業中と営業中以外での撮像したい対象に応じて変化させることができるので、1台の監視カメラ61で撮像する位置を多様に変化させることが可能である。
尚、監視カメラ61は、パン・チルトやズーム等のレンズを駆動する駆動機構を設ける構造であっても良く、また広角レンズによりワイドに撮像し、画像処理により監視するシステムであっても良い。
【0201】
図117及び
図118は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードとした場合における処理について説明する。
図117は、監視カメラシステム60に接続されるモニタ882が表示されている。
図117(A)は、営業中に示すモニタ882の表示の様子であり、9台の監視カメラ61(A〜C、F〜H及びK〜L)が撮像する映像が9分割表示されている(A1〜A9)。
図117(B)は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードとした場合に、6台の監視カメラ61(A〜C及びF〜H)が撮像する映像が6分割表示されている(A1〜A3及びA7〜A9)。
図117(B)は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードであるため、モニタ882は監視カメラ61(K〜O)の部分の表示領域(A4〜A6)を稼働している監視カメラ61(A〜C及びF〜H)に割与えた様子である(A1〜A3及びA7〜A9)。そのため、モニタ882の表示領域が拡大して表示されており細部まで見易くなっている。また、その他の例では、表示領域(A1〜A9)をそのままの9分割にし、他の監視カメラ61(C〜E)を割り込ませて表示することも可能であり、一度に表示することができる監視カメラ61の数を増やすことができる。
【0202】
図118(A)は、監視カメラシステム60に設けた録画装置の録画領域883を示しており、録画領域884は、監視カメラ61Aが撮像した画像を記録している。録画領域885は、監視カメラ61Kが撮像した画像を記録している。録画領域886は、監視カメラ61Fが撮像した画像を記録している。
図118(B)は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードとした場合に、録画領域883を他の稼働している監視カメラ61(A〜C及びF〜H)に割与えた様子である。録画領域887及び889は、監視カメラ61A及び61Fが撮像した画像を録画している領域であるが、録画容量が拡大している。そのため、待機状態となった監視カメラ61(K〜O)の容量を割与えることで、録画容量が拡大し侵入者に備えて十分に対応する録画容量を確保することができる。また、その他の例では、録画領域883をそのまま他の監視カメラ61(A〜C及びF〜H)に割与えることで、監視カメラ61の1台当たりの録画容量が拡大し録画容量の不足を解消し、従業員が居ない時間帯であっても監視カメラ61によって監視する事ができる。また、後からも録画を確認したい場合であっても無駄に録画容量を使用することがないため、録画容量を最大限活かすことで録画したデータの長期保存が可能となる。
尚、監視カメラ61だけでなく各台カメラ69を適宜選択して使用することも可能である。
【0203】
<<各台カメラによる侵入者監視システムの制御>>
次に、監視カメラシステム60と各台カメラ69により、遊技場1での侵入者を検知する際の制御が行われる態様を
図119乃至
図125及び
図128に示すフローチャート、概要図又は説明図等を使用して詳細に説明する。
図119は、遊技機や設備機器への電源の供給ラインの系統図を示している。
図120は、侵入監視システムにおける制御モードの遷移図を示している。
図121は、侵入監視システムにおける夜間監視モード処理のフローチャートである。
図122は、侵入監視システムにおける再生モード処理のフローチャートである。
図123は、侵入監視システムにおける各台カメラ69の焦点位置の遷移を表す概要図である。
図124は、侵入監視システムが侵入者を捉える様子を表した概念図である。
図125は、侵入監視システムが侵入者を捉える様子を表した概念図である。
図128は、侵入監視システムにおける台情報表示装置Kの液晶表示画面891に録画した画像を映し出した様子を示す概要図である。
【0204】
図119は、遊技機や設備機器への電源の供給ラインの系統図を示している。パチンコ機Pや台情報表示装置Kへの電源ライン863と、玉貸し機PTへの電源ライン865とを区別して設けている。島設備HSの端には、各電源ライン(863、865)のON・OFFの切り替えを行う配電設備DTを設けている。配電設備DTは、それぞれ供給する対象別に配電盤DL1及び配電盤DL2を設けており、AC100Vを各機器に供給している。配電盤DL1に接続される電源ライン863から供給されるAC100Vは、トランスTRにより変圧し、その変圧したAC24Vをパチンコ機Pや台情報表示装置Kに供給している。また、配電盤DL1に接続される電源ライン865から供給されるAC100Vが各台カメラ69を備えた玉貸し機PTに供給されている。
【0205】
これら配電盤DL1及び配電盤DL2を分けて設けることにより、夜間監視モードでは監視カメラとして使用する玉貸し機PTのみ電源を供給することができ、パチンコ機P等の夜間監視モードに必要のない電源ラインをOFFラインとすることで、省エネルギーを実現することができる。
また、島端に設けた配電盤DL1はパチンコ機P等の遊技機1台に対して1個の入り切りスイッチを設けることで、新台入れ替え時、故障時、検査時又はイベント時等に単独でスイッチが入り切りできるため利便性が高くなる。
【0206】
各台カメラ69を備えた玉貸し機PTを含んだ監視カメラシステム60は、
図120の状態の流れ図に示すように、上述した通常営業モードS2000(個別顔認証装置800の処理)、夜間監視モードS3370及び再生モードS3380と処理が切り替えられ、適宜監視したい対象に応じて、また再生の処理に応じて選択又は自動により切り替えることが可能である。
【0207】
図121乃至
図125及び
図128に示すように、夜間監視モードに処理が移行すると、夜間監視モード処理S3370が実行される。最初にスタンバイ状態となり
図124に示すように、各台監視カメラ69のうち島設備HSの両端の各台カメラ69を稼働し、他の各台カメラ69は待機状態とする(S3371)。これは、島設備HSの両端の各台カメラ69のみを稼働させることによって、遊技エリア3への侵入通路を的確に且つ省エネルギーを実現させながら侵入者MFを検知することが可能となる。
図123(A)に示すように営業中モード(S2000)の際には、各台カメラ69の焦点位置892は遊技客が座っている椅子Cの中心付近、すなわち遊技客Mの顔を撮像している。しかし、
図123(B)に示すように夜間監視モード処理に移行すると、少なくとも島設備HSの両端の各台カメラ69は、各台カメラ69の焦点位置893は通路中央側に切り替えられる(S3372)。また、その際、写す対象を幅広く捉えるためレンズを広角に変え、又は視点をワイドに切り替える等、営業中にはない焦点の切り替えが行われ、侵入者MFを少しでも撮像できる状態に移行する。
【0208】
次に、
図124に示すように島設備HSの両端に設置される玉貸し機(PT1、PT2、PT3及びPT4)の各台カメラ69は、侵入者MFが現れるまで、撮像や録画をせずに動体検知モードとなる(S3373)。動体検知モードでは、侵入者MF等の動く物体が各台カメラに撮像されるまではこの状態を維持する(S3374のNO)。
もし、侵入者MF等の動く物体が各台カメラに撮像されれば(S3374のYES)、録画モードに移行する(S3375)。録画モードは、その動体を検知した通路の玉貸し機PT1、PT2の各台カメラ69だけでなく、全台の各台カメラ69若しくその動体を検知した通路の全台の各台カメラ69も撮像及び録画への状態に移行しても良い。また、
図125に示すようにパチンコ機Pが開閉されたパチンコ機Pに設置されている玉貸し機PT5の各台カメラ69と、その開閉されたパチンコ機Pの反対側に設置されている玉貸し機PT6、PT7、PT8の数台を撮像及び録画を行う。これにより、各台カメラ69の数を最小限にしながらも、且つ的確に侵入者MFを捉えることができるようにするためである。
【0209】
そして、侵入者MF等の動体検知があれば、夜間フラグを設定し(S3376)終了する。終了後は、モードが切り替われば、再生モードに移行し、再生モード処理が実行される(S3380)。
再生モード処理S3380は、玉貸し機PTを含む監視カメラシステム60に夜間フラグあるか否かを判断する(S3381)。夜間フラグがない場合には(S3381のNO)、再生モード処理S3380は終了する。夜間フラグがある場合には(S3381のYES)、玉貸し機PTを含む監視カメラシステム60は、後述する
図128に示すように台情報表示装置Kへ撮像した録画情報を送信する(S3383)。
図128に示すように台情報表示装置Kの液晶表示画面891に、侵入者MFが島設備HS間の通路に侵入しパチンコ機に近づく様子が、受信した録画情報に基づいて再生されている(S3384)。
このように、玉貸し機PTの各台カメラ69が撮像した様子を、その侵入者MFが進入した通路に設置してある各台カメラ69の近傍に設けた台情報表示装置Kにて再生するため、撮像した各台カメラ69の位置によって再生する映像が異なり、夜間にどのようなことが起きたかを、あたかもその場で見ているような状態で再生しながら分析をすることができる。また、液晶表示画面891を大型の液晶モニタ等を使用することにより、様子が一目で確認することが可能である。また、これら台情報表示装置K間の再生は、同期を同じくして再生することにより、現場の状態をそのまま再現でき、様子が一目で確認することが可能である。
【0210】
<<バッテリを使用した夜間の遊技機の開閉を検知するシステムの制御>>
次に、バッテリBAを使用した夜間監視システム860により遊技機の開閉を検知する際の制御が行われる態様を
図126乃至
図132に示すフローチャート、概要図又は説明図等を使用して詳細に説明する。
図126は、侵入監視システムにおける夜間監視モード2処理のフローチャートである。
図127は、遊技機や島設備HSへの電源の供給ライン等の系統図を示している。
図128は、侵入監視システムにおける台情報表示装置Kの液晶表示画面891に録画した画像を映し出した様子を示す概要図である。
図129は、侵入監視システムにおける夜間監視システム860の構成図を示している。
図130は、侵入監視システムにおける夜間監視システムが侵入者を捉える様子を表した概念図である。
図126は、侵入監視システムにおける夜間監視システムの各台カメラ69の録画に関するタイムチャートである。
図132は、侵入監視システムにおける電源異常処理のフローチャートである。
先ず、夜間監視システム860の構成を
図127及び
図129を参照して説明する。夜間監視システム860は、省エネルギーシステムとしてバッテリBAを用いて営業中以外の特に夜間等におけるパチンコ機P等の遊技機が不正に開閉されたかどうかの検知に使用される。
各台カメラ69が設置される玉貸し機PTは、通常営業時には上述したようにAC100Vが供給され、稼働しているが、各台カメラ69は玉貸し機PTに内蔵されている電源部からDC5V若しくはDC12Vが供給されて駆動している。
【0211】
夜間監視システム860が稼働している時には、玉貸し機PTやパチンコ機Pには上述した配電設備DT(
図119)からAC100Vの供給を停止している。そのため、省エネルギー化により各台カメラ69への電源は供給されていない。
しかしながら、夜間監視システム860はパチンコ機P等の遊技機が不正に開閉されたかどうかの検知するために、バッテリBAからDC12V若しくはDC5Vが供給されている。特に、
図127に示すように島設備HSにバッテリBAを搭載した夜間監視装置868が2台設けられている。これは、上述したように島設備HS間の通路を監視するために、1つのバッテリBAは、天井を通しての島内電源配線877により対面する玉貸し機PTに設けられた各台監視カメラ69に電源が供給されている。このように対面する各台カメラ69の群を1つの系統として夜間監視装置868を構成している。
【0212】
夜間監視システム860は、
図129に示すように夜間監視装置868、遊技機であるパチンコ機P、各台カメラ69を搭載した玉貸し機PT及び夜間用開閉センサー864から構成されている。
上述したように、通常営業時は、配電盤DL1からAC100Vが供給されトランスTRでAC24Vに変圧し遊技機であるパチンコ機Pに電源が供給されている。また、配電盤DL2からAC100Vの電源が玉貸し機PTに供給されている。
【0213】
夜間監視装置868は、通常営業時は配電盤DL1からAC100Vが供給されておりAC100VをAC−DCコンバータ870でDC12V又は5Vに変換し、充電回路871によってバッテリBAに充電している。充電回路871は、逆流防止のダイオードや過充電や過放電が起こらないように回路を構成しており、常にバッテリBAの容量や電圧に合わせ充放電を行っている。バッテリBAと接続される夜間監視制御回路873は、通常営業時すなわちAC−DCコンバータ870からの電圧を検知している間は制御を停止しており、夜間等のAC100Vの供給が停止すれば、バッテリBAから供給される電源によって稼働する。
【0214】
夜間監視制御回路873が稼働している間は、パチンコ機Pの開閉がないかを夜間用開閉センサー864により検知している。夜間用開閉センサー864は、切り替え接点を使用し、夜間監視制御回路873は、センサー用端子盤879からバッテリBAのDC電源を通電している。夜間用開閉センサー864が作動すれば、夜間監視制御回路873は、通電のあった夜間用開閉センサー864が設けられているパチンコ機Pに接続される玉貸し機PTの各台カメラ69へカメラ用端子盤875からバッテリBAのDC電源を、バッテリ配線877を介して直接供給する。また、各台カメラ69は、SDカード又はHDD(
図68の855)に撮像したデータを記録している。
【0215】
次に、夜間監視システム860の制御について説明する。
図126に示す夜間監視モード2処理(S3390)に基づいて、
図127乃至
図132を参照して説明する。
夜間監視システム860は、上述したように配電盤DL2から供給される電源を変換するAC−DCコンバータ870からの電圧を検知している間は作動しない(S3391のNO)。AC−DCコンバータ870からの電圧が低下してきた場合には、例えばDC5V未満かどうで判断し、電源ラインがOFFであると夜間監視制御回路873が判断した場合には((S3391のYES)、夜間監視制御回路873のプログラムが夜間監視制御を開始する(S3392)。夜間監視制御回路873は、上述した夜間用開閉センサー864からの信号が送られてくるまで、すなわちパチンコ機Pの開閉を検知するまで待機する(S3393のNO)。
【0216】
夜間監視制御回路873は、上述した夜間用開閉センサー864からの信号が送られてきた場合、すなわち侵入者MFがパチンコ機Pの不正に扉を開けて、パチンコ機Pの近接に設けられた夜間用開閉センサー864が検知した場合には(S3393のYES)、夜間監視制御回路873は、夜間用開閉センサー864がドアオープンを検知したパチンコ機Pの台番号及び第1フラグを記憶する(S3394)。そして、夜間監視制御回路873は、通電のあった夜間用開閉センサー864が設けられているパチンコ機Pに接続される玉貸し機PTの各台カメラ69へカメラ用端子盤875からバッテリBAのDC電源を、バッテリ配線877を介して直接供給する(S3395)。各台カメラ69は、撮像したデータを録画する。バッテリBAを使用することで、昼間に蓄電していた電気を有効に利用することができるので、省エネルギー化とすることが可能である。各台カメラ69は、上述したように通路中央に焦点位置893を切り替えて撮像する。尚、各台カメラ69は、侵入者MFを自動追尾するように位置を切り替えて撮像しても良い。
【0217】
その後、夜間監視制御回路873のタイマーが稼働し(SS3396)、所定時間例えば5秒程度経過した後(S3397のYES)、夜間監視制御回路873は
図125に示すように通路の面する全台の各台カメラ69へカメラ用端子盤875からバッテリBAのDC電源を、バッテリ配線877を介して直接供給する(S3398)。タイマー稼働させることによって、第1フラグを誤作動なく、記録する時間を確保するためである。このように第1フラグが確実に設定されていることで、後述するように朝等の点検時にどの遊技機が夜間に開閉されたのかを区別して認識することが可能となる。
そして、各台カメラ69のコントローラ834(
図68)は、撮像したデーを録画すると同時に、通常時と電源のラインが異なることを判定して夜間フラグをONとして記憶する(S3399)。
【0218】
図131に夜間監視システム860の各台カメラ69の録画に関するタイムチャートを示す。
配電盤DL2から供給されるAC100Vの電源ライン865がOFFとなった場合に夜間監視制御回路873の制御が開始される。そして、夜間監視制御回路873は、上述したようにドアオープンが検出されれば、バッテリBAの電源Aがバッテリ配線877を介して検出した各台カメラ69へ電源を供給する。所定時間経過後、バッテリBAの電源Bが接続される全台の各台カメラ69へカメラ用端子盤875からDC電源を供給する。各台カメラ69は、DC電源が供給されると同時に録画を開始する。
ここで、バッテリBAは、接続される全台の各台カメラ69が朝まで稼働できる容量がない設計としてもよく、バッテリBAの充電されている容量を使い果たして、DC電源は自然と供給されなくなり、各台カメラ69及び録画機能の定格電圧の80%を切った場合には録画を停止してHDDやSDカードに記憶される。そして、上書き制御がONのまま電源が切られている。そして、朝等のAC100Vの電源ライン865がONとなった場合には、初期の立ち上げ時に上書き制御がONとなっていることを検知し、HDDやSDカードに記憶される録画データは上書き禁止となり録画データが保存される。そのため、録画した内容が消される心配がなく後からでも現場で起こった事象を録画の再生により確認することができる。
【0219】
次に、朝等のAC100Vの電源ライン865がONとなった場合の処理について
図132を参照して説明する。朝等に従業員が配電盤DL2の電源をONにするまで、夜間監視制御回路873は、バッテリBAに容量がない場合には稼働できない(SS3401のN0)。そして、電源ライン865にAC100Vが供給された場合には、夜間監視制御回路873は、AC−DCコンバータ870からの電源の通電を検知すると(S3401のYES)、バッテリBAが充分に充電されるまではAC−DCコンバータ870からの電源を使用して第1フラグがあるか確認し、第1フラグが設定される台情報表示装置Kの呼出ランプを点滅させる(S3403)。従業員に呼出ランプの点滅で異常が発生している旨を報知させると共に、各台カメラ69の録画データに夜間フラグがあれば
図128に示すように台情報表示装置Kの液晶表示画面891に、侵入者MFが島設備HS間の通路に侵入しパチンコ機Pに近づく様子が、受信した録画情報に基づいて再生される(S3380)。
また、従業員が確認するまで台情報表示装置Kの呼出ランプを点滅させ(S3403)、台情報表示装置Kの液晶表示画面891に録画情報が再生される(S3380)処理が繰り返される(S3405のNO)。従業員は夜間監視装置868のバッテリBAによる電源異常の報知等を解除すれば、電源異常処理(S3400)を終了する。
【0220】
以上のように、本発明では昼間に充電しておいたバッテリBAを夜間監視用に使用することで省エネルギー化につながる。また、特に夜間監視の場合には、開閉されたパチンコ機等Pの遊技機があれば、各台カメラへ69電力を供給し、録画を開始するために的確に侵入者の様子を捉えると共にパチンコ機Pの開閉という異常状態のみに撮像や録画が行われるので省エネルギー化に役立っている。また、扉開閉の異常だけでなく通常使用しないバッテリBAの電源が異常を起こすことにより夜間の異常を察知することができる。
尚、通路に面した全台の各台カメラ69を稼働したが、
図125に示すように開閉が検出されたパチンコ機Pに対面する数台の各台カメラ69のみを稼働することによって、撮像時間又は録画時間を長く確保する事ができ省エネルギー化に貢献することができる。
【0221】
尚、監視カメラ61や各台カメラ69は、赤外線カメラを設けることや、また再生時や録画時等での画像処理により、夜間でも人等を認識して撮像及び再生することができるように施されている。
【0222】
<不能動化検知システムの構成及び制御>
遊技場1での各台カメラ69が不能動化したときに検知する不能動化検知システム920の構成及び制御について
図133乃至
図142に示すフローチャート、シーケンス図、概要図及び説明図等を参照して詳細に説明する。尚、上述した構成と同じ構成の箇所には同じ符号を付してある。
【0223】
<<不能動化検知システムの構成>>
図133は、不能動化検知システム920における各台カメラ69の一部を拡大した平面図で表した説明図である。
遊技場用システムにおける各台カメラ69の不能動化検知手段としての不能動化検知システム920は、主に監視カメラ61、玉貸し機PTに設けられる各台カメラ69、監視カメラシステム60及び個別顔認証装置800に設けられる顔認証サーバ820から構成されている。監視カメラシステム60に接続される不能動化検知サーバ66は、監視カメラ61、玉貸し機PTに設けられる各台カメラ69、監視カメラシステム60及び個別顔認証装置800に設けられる顔認証サーバ820を制御している。
【0224】
各台カメラ69は、本実施例では玉貸し機PTに設けられているが(
図67)、特に各台カメラ69を設置する位置は限定することなく台情報表示装置Kであっても良い。
図133に示すように遊技客Mに各台カメラ69が設置してあることが意識されないように、各台カメラ69の前面は、第1の半透過手段としてのハーフミラーの濃いスモークの樹脂で形成された第1の前面カバー837で被れている。また、カメラ筐体839の左側面にも第2の半透過手段としてのハーフミラーの濃いスモークの樹脂で形成された第2の前面カバー838で被れている。第2の前面カバー838は、左隣の遊技客Mを各台カメラ69で撮像するための透視窓である。第2の前面カバー838は、左隣の各台カメラ69の故障時又は後述する悪戯等で各台カメラ69の前面を塞がれた場合には左隣の各台カメラ69に替わって撮像するための透し窓となる。
【0225】
このように、各台カメラ69の2つの前面カバー837・838で被うことでレンズ836の位置を切り替えても遊技客Mに知られることなく、各台カメラ69のレンズ836の位置の切替えが可能であるため、遊技客Mに対してデータの収集がし易くなる。また、第1・2の半透過手段を使用することにより各台カメラ69が設置してあることを遊技客Mに知られ難くなる。
【0226】
また、第1及び第2の前面カバー837・838は、ハーフミラーで説明したが、特に限定する必要もなく、メッシュ状の金属や樹脂で形成しても良く、カメラが設置してある状態が認識しがたくしても良く。
また、本発明を使用すれば、悪戯等でカメラの前面を被われることを検出可能であるため、第1及び第2の前面カバー837・838を、透明な樹脂等で形成し、カメラが設置してあることが分かる状態で設置しても良い。
【0227】
また、各台カメラ69は、レンズ836を伴った駆動部835によりパン・チルト・ズーム等の操作が可能であるため、被写体又は焦点の変更を可能としている。
図133(A)は、各台カメラ69のカメラ位置Aを示しており、台番号が付された同じ台番号にある遊技機を遊技している遊技客Mを撮像している。また、カメラ位置Aは、初期値として設定されている。
図133(B)は、各台カメラ69のカメラ位置Bを示しており、左隣の遊技機を遊技している被写体MHとしての遊技客Mを撮像している。カメラ位置Bは、左隣からブラックアウト信号921が送られてきた場合に、各台カメラ69は、撮像可能な条件であれば、撮像する位置が切り替えられる。カメラ位置Bは、左に向く場合もあり、更に右に向く場合も考えられ、被写体MHの位置によって変更が可能である。
本発明の各台カメラ69は、撮像する位置を左右に切り替えるタイプのカメラを使用したが、特に限定されず広角レンズや360度の視野を持つカメラであっても良い。またカメラ位置を切り替えなくとも画像処理で判断や検知等の制御も可能である。
【0228】
<<ブラックアウトの検出方法>>
図134乃至
図136を参照して、ブラックアウトの検出について説明する。
図134は、不能動化検知システム920のブラックアウト検知手段932がブラックアウトを検出する方法を選択する際に、項目別に表した選択欄844である。
図135は、ブラックアウトの検出方法の概要図である。
図136は、ブラックアウトの検出方法の概要図である。
【0229】
不能動化検知システム920のブラックアウト検知手段932は、各台カメラ69のCPU850(
図68)によりROM851(
図68)に内蔵されており、検出する方法に応じたアプリケーションが備わっている。
検出方法Aは、
図135(A)に示すように、被写体MH又は障害物842までの距離を検出する。通常時にレンズ836から被写体MHまでの検出距離は、L3(50cm〜100cmの範囲)であるが、第1の前面カバー837から少し離れて障害物842aがある場合には、レンズ836から障害物842aまでの検出距離は、L2(5cm〜10cmの範囲)となり、第1の前面カバー837に障害物842bが付着している場合には、レンズ836から障害物842までの検出距離は、L1(3cm〜5cmの範囲)の検出距離となる。
【0230】
各台カメラ69は、障害物842a・842bまでの距離に応じてブッラクアウトを検出する。距離の測定は、カメラの焦点の位相差や赤外線センサーや超音波センサー等が利用できる。このように、障害物842が密着する場合だけでなく、近接させず浮かして設置する場合等の少し離れて配置されている障害物842aも検出が可能である。
検出距離は、設定変更が可能であり特に限定する必要はないが、ブラックアウト検知手段932は、3cm〜10cmの範囲内に障害物842a・842bがある場合に検出する条件が最適である。
【0231】
検出方法Bは、
図135(B−1)及び(B−2)に示すように、通常時と障害物842との光量の差による検出により各台カメラ69はブッラクアウトと判断する。
図135(B−1)に示すように、通常の光量はX1であるが、障害物842cによりレンズ836の前面が塞がれ、
図135(B−1)に示すように光量はX2と少なくなる。そのため、各台カメラ69は、X1―X2の差が所定量以上の場合に判断する。光量は、ルーメン(lm・s)で表し、ルクス(lx)であらわされる照度による測定でも良い。光量や照度を測定する方法としては、CCDカメラによる各台カメラ69で検出する方法又は輝度計若しくは照度計を使用して検出する方法等がある。
このように、光量により検出する場合には、障害物842cの形状や大きさに関係なく判断できるために形状に限らず有効である。
【0232】
検出方法C−1は、
図136(A)に示すように、通常時に被写体MHを撮像したときには、各台カメラ69が顔認証エンジンにより顔を特定した顔画像データ605を伴った画像841を検出する。しかし、
図136(B)に示すように、各台カメラ69は、障害物842で覆われた画像841aを検出し、個別顔認証装置800の顔認証エンジンの画像処理により画像の70%以上の領域の面積が単色又多色の障害物842dで覆われたときに、ブッラクアウトと判断する。
また、
図136(C)に示すように、各台カメラ69は、障害物842eで覆われた画像841bを検出し、一部が覆われ被写体MHが隠れているような場合であっても、顔認証エンジンの画像処理により画像の70%以上の領域の面積が単色又多色の障害物842で覆われたときに、ブッラクアウトと判断する。
【0233】
また、検出方法C−2は、各台カメラ69の動体検知が一定時間機能していない場合に判断する。検出する処理は、検出方法C−1を採用しており、判断する契機を各台カメラ69の動体検知が一定時間機能していない場合としている。人を撮像している場合には、 人の動きを捉えており、営業中に一定期間動きがない状態とは、人が存在していない場合、人が通路を通過していない場合、又は障害物842で塞がれている場合若しくは各台カメラ69の故障の場合である。そのため、ブラックアウト検知手段932は、動体検知が一定時間機能していない場合に判断することで、各台カメラ69の前面を障害物842により塞がれている状態や各台カメラ69の故障を素早く検知することができる。
【0234】
検出方法Dは、各台カメラ69は、各台カメラ69の顔認証エンジンを使用し、遊技客Mの顔を特定しているが、遊技機の稼働があるのにもかかわらず、顔データ605が特定されない場合にブッラクアウトと判断する。
遊技機の稼働があるかの検出は、上述したようにアウト玉信号のカウントがあるかどうかを使用する場合や、玉貸し機PTからの売り上げ信号や、スタート回数や遊技機のセーフ玉数の払い出しがあるかどうかを検出する方法もある。
検出方法Dは、障害物842の形状や状態に関係なく判断できるため検出方法として有効であり、各台カメラ69の故障である場合にも検出が可能である。
以上のように、ブラックアウト検知手段932は、検出方法A乃至Dまで説明したが、選択的に使用してもよく、また検出方法A乃至Dの方法を同時に組み合わせて使用しても良い。
【0235】
<<不能動化検知システムの制御>>
図137乃至
図142のフローチャート、シーケンス図及びに沿って不能動化検知システム920の制御について説明する。
図137は、不能動化検知システム920における島設備HSの一部を拡大した平面を表した概要図である。
図138は、不能動化検知システム920におけるブラックアウト検出処理のフローチャートである。
図139は、不能動化検知システム920における目隠し対策処理のフローチャートである。
図140は、不能動化検知システム920におけるシーケンス図である。
図141は、不能動化検知システム920における各台カメラ69のタイムチャートである。
図142は、不能動化検知システム920におけるタイムチャートである。
【0236】
先ず、
図138及び
図140に示すブラックアウト検出処理(S3410)について説明する。所定時間(TB)の間、各台カメラ69Hは、各台カメラ69Hの前面が被われているかを検出する(S3411)。所定時間(TB)は、誤作動や各台カメラ69の前面を手で触れただけの場合と、ゴト行為が行われる準備とを考慮すると1分〜2分程度が最適であると考えられる。一瞬、手で触る行為までも判定してしまっては、逆に誤作動を招くと共に遊技客に対するサービスの低下を招くことになるため、所定時間経過し判定することで、ゴト行為の警戒もしながら誤作動を防ぐこともできる。
【0237】
ブラックアウトの検出は、各台カメラ69が備えているブラックアウト検知手段932により絶えず検知されており(S3411のNO)、ブラックアウトが検出されると(S3411のYES)、ブラックアウト信号921を台番号とともに不能動化検知サーバ66に出力する(S3412)。
ここで、上述したブラックアウト検知手段932は、検出方法A乃至Dまで説明したが、選択的に使用してもよく、また複数の方法を同時に組み合わせて使用しても良い。
このように、遊技客に対するサービスの低下を招くことやゴト行為に対する警戒もしながら誤作動を防ぐこともできる。
【0238】
次に、
図137、
図139及び
図140に示す目隠し対策処理(S3413)について説明する。不能動化検知サーバ66は、ブッラクアウトを検出した各台カメラ69HからブラックアウトフラグONを受信すると(S3415のYES)、ブラックアウトフラグをONにする(S3416)。不能動化検知サーバ66は、ブッラクアウトを検出した各台カメラ69Hのエリアを特定する(S3417)。例えば、
図137に示すように、島設備HS1に設置されているブッラクアウトを検出した各台カメラ69H(301番台)から隣接する302番台及び303番台、また、301番台の背後の島設備HS2に設置されている206番台、207番台、208番台の隣接する6台の各台カメラ69がエリアARI1として特定される。このエリア(ARI1・ARI2・ARI3)は、各台カメラ69が撮像可能な最も近い距離を選択したが、6台に限らずより多くの台数を設定しても良い。このエリア(ARI1・ARI2・ARI3)を定めることにより制御の処理が迅速且つ容易になる。
【0239】
次に、不能動化検知サーバ66は、不能動化されていない近傍の各台カメラ69を特定し(S3418のYES)、特定した各台カメラ69のカメラを被写体HMへ切り替え(S3419)、各台カメラ69が被写体MHを撮像し(S3421)、各台カメラ69に内蔵される個別顔認証装置800の顔認証エンジンにより顔データ605が作成可能かどうかを判断する(S3418のYES)。
また、不能動化検知サーバ66は、エリア内の各台カメラ69の全てが、撮像が不可能である場合に、監視カメラシステム60に接続される監視カメラ61を被写体MHへ撮像する対象を移動する(S3420)。監視カメラ61は、被写体MHを撮像し(S3421)、監視カメラ61又は顔認証サーバ80に内蔵される顔認証エンジンにより顔データ605が作成可能かどうかを判断する(S3418のYES)。
【0240】
次に、各台カメラ69及び監視カメラ61は、各々に搭載されている顔認証エンジンによって被写体MHを捉えた映像から顔画像データ605を抽出し、データの送信を行う(S3423)。送信されるデータは、録画のデータ、顔認証エンジンで作成された顔画像データ605及び撮像された時刻を示す時刻データである。少なくとも遊技客Mの特徴を捉えた時刻データと、録画データと、各台カメラ69や監視カメラ61の識別番号としてのカメラ番号(CH)があれば、特に顔画像データ605を保存しなくとも、後から録画データより確認する事が可能であるため、店が直接、顔画像データを保管するよりも情報漏洩等の個人情報の保護の観点からも安心して保管が可能となる。
顔認証サーバ80又は各台カメラ69に記憶される顔認証サーバ80又は玉貸し機PTのハードディスクHDDに収められる録画のデータ、顔画像データ605及び時刻データは、各台カメラ69又は監視カメラ61から得られたデータと置換してデータが収められる(S3424)。
【0241】
不能動化検知サーバ66は、監視カメラシステム60やホールコンピュータシステム90へ異常信号を送信し、管理エリア2にある監視カメラシステム60やホールコンピュータシステム90に接続されるモニタ上に表示し、従業員に対して報知を行う(S3425)。従業員に対して報知することでゴト行為や悪戯等を素早く検知し対処することができる。また、管理エリア2のみに報知することで遊技客に知られることなく対応することができ、そして遊技客Mとのトラブルを未然に防ぐことができる。
【0242】
次に、上述した制御によるシステムの動作を
図137、
図141及び
図142に示す概要図及びタイミングチャートを参照して説明する。
図137に島設備HSに設置されたパチンコ機Pと遊技客Mが座る椅子Cを示し、遊技場1で管理するパチンコ機Pの番号を現す台番号は台情報表示装置Kに付されている。そして、島設備HSの一部である206番台〜310番台が付されたパチンコ機P16台を例に示している。
【0243】
例えば、紙等により307番台の各台カメラ69Hの前面が被われた場合には、上述した方法によるブラックアウト検知手段932が検出し、所定時間(TB)経過後に、各台カメラ69Hは、ブラックアウト信号921を不能動化検知サーバ66に出力する。不能動化検知サーバ66は、ブラックアウトフラグをONとする。エリア(ARI3)内の各台カメラ69はカメラ位置の切替信号925を受信すると、被写体MHに向けてカメラの位置をカメラ位置Aからカメラ位置Bに切り替え、場合によってはズーム信号928により被写体MHにズームを行う。
エリア(ARI3)内の各台カメラ69が、全て撮像が不可である場合には、監視カメラ61を使用する。監視カメラ61は、遊技客M(被写体MH)から離れているため、遊技客M(被写体MH)に知られずに撮像する事が可能である。
【0244】
そして、被写体MHを撮像して上記した録画のデータ、顔認証エンジンで作成された顔画像データ605及び撮像された時刻を示す時刻データ等を収集する。監視カメラ61及び各台カメラ69Hは、ブラックアウト信号921がOFFとなるまで、若しくはデータを収集し終わるまで稼働する。
ここで、不能動化検知システム920は、自己のパチンコ機Pの監視を優先するので、306番台のようにパチンコ機Pの稼働がある場合には自己の監視を優先しカメラの切り替えを行わず、パチンコ機Pの稼働がないと判断した場合に、各台カメラ69の切り替えを行う。このように、遊技客Mを確実に監視しながらも、監視をしていない各台カメラ69を有効に利用する事ができる。
パチンコ機Pの稼働を捉える方法は、アウト玉信号931を検出して判断しているが、特に限定する必要はなく、パチンコ機Pからのスタート信号や玉貸し機PTからの売上げ信号によって判断しても良く。また各台カメラ69の顔認証エンジンにより遊技客Mが着座していることを検出して判断しても良い。
【0245】
また、301番台及び302番台が同時に発生した場合には、エリアARI1内の各台カメラ69のうち303番台は、遊技客Mが居るため遊技客Mを監視し、遊技客Mが居なくなれば各台カメラ69を301番台又は302番台に切り替える。また、遊技客Mが居る場合であっても、顔データ605が保存できれば、301番台又は302番台に各台カメラ69を切り替えても良い。
また、301番台及び302番台の背後の206番台乃至208番台の各台カメラ69を切り替えて、顔データ605が撮像できれば、顔データ605を収集する。また、エリアARI1内の全台の各台カメラ69が使用できなければ、監視カメラ61に切り替えて撮像する。監視カメラ61は、遊技機の開閉や計数器JCの監視を優先するために、エリアARI1内の全台の各台カメラ69が使用できない場合に、切り替えて使用するようしている。
また、エリアARI1外にある各台カメラ69が使用できなければ、305番台や210番台の各台カメラ69を使用しても良い。
【0246】
次に、ブラックアウトを検出した場合には、ゴト行為の防止のため、計数器シャッター832を作動させ、獲得玉の計数を禁止する。このように禁止する操作により、未然にゴト行為による損害を防ぐことができる。また、同様にゴト行為による損害を防ぐため、持ち玉の払出しの操作や持ち玉の共有の操作も禁止することで対応も可能である。また、玉貸し機PTの操作を禁止する場合だけでなく、台情報表示装置Kの表示画面を停止し、遊技客Mに大当たり回数やスタート回数等の情報の提供を停止することも考えられる。台情報表示装置K等からの情報の提供を停止することは、遊技には直接的に影響はないので、遊技客Mに対するサービスの停止という面では効果的である。
【0247】
このように遊技客Mが購入した玉等の遊技媒体までも排出の禁止をしてしまうと遊技客Mとのトラブルになりかねないため、購入した玉の貸出は禁止することはなく、遊技に影響を及ぼすことのない操作を禁止することによって、遊技客Mと遊技場1側とでのトラブルの発生を未然に防いでいる。
尚、本発明は各台カメラ69が紙やテープ等でカメラ前面を塞がれた場合を示したが、各台カメラ69の故障の場合にも活用が可能である。
【0248】
(技術的特徴)
以下に本実施形態の技術的特徴点の一例を括弧に内に示すが、特に限定するものでもなく例示しているものであり、これら特徴から考えられる効果についても記載する。
【0249】
<第1の特徴点>
遊技機(例えば、主にパチンコ機Pやスロット機S)を設置した遊技場に使用される遊技場用システムであって、 遊技客を監視する複数の撮像手段(例えば、主に監視カメラ61、各台カメラ69)を備えた監視手段(例えば、主に監視カメラシステム60、不能動化検知システム920)と、前記遊技客の特徴を認識する遊技客特定手段(例えば、主に顔認証サーバ80、顔認証エンジン、指紋認証、眼球認証等における生体認証であっても良い)と、前記撮像手段が不能となった場合(例えば、主にS3411の処理)に、前記撮像手段が不能であることを従業員が監視する監視エリア(例えば、主に管理エリア2)の監視手段(例えば、主に監視カメラシステム60、顔認証サーバ80、ホールコンピュータシステム90)に報知する報知手段(例えば、主にモニタ上の表示)と、を備えたことを特徴とする。
【0250】
以上の特徴により、撮像手段が不能となったことを一早く従業員に知らせ、ゴト行為やトラブルに対処することが可能となる。特に、撮像手段は、ゴト行為もさることながら悪戯等や営業情報の収集にも使用されるため、一早く不能となることを察知することは、迅速に対応可能となり、正確な情報を確保することができる。
【0251】
<第2の特徴点>
前記撮像手段の主要な部分が被われてから所定時間経過しても解消しないとき、不能と判定する不能判定手段(例えば、主にS3411の処理)を備えたことを特徴とする。
以上の特徴により、一瞬、手で触る行為までも判定してしまっては、逆に誤作動を招くと共に遊技客に対するサービスの低下を招くことになるため、所定時間経過し判定することで、ゴト行為の警戒もしながら誤作動を防ぐこともできる。
【0252】
<第3の特徴点>
前記不能判定手段は、前記遊技客特定手段が情報を収集できないことを判断し不能と判断する情報収集不能判定手段(例えば、主に顔認証エンジンによる情報収集ができない場合(S3422の処理))を備えたことを特徴とする。
以上の特徴により、更に誤作動を防ぎながらサービスの向上に務めることができる。
【0253】
<第4の特徴点>
前記撮像手段が設けられ、前記遊技機の近傍に設けられた遊技機関連付設手段(例えば、主に玉貸し機PT、台情報表示装置K)は、遊技する遊技媒体を排出する遊技媒体排出手段(例えば、主に玉貸し機PT)を備え、
前記撮像手段が不能となった場合に、前記遊技媒体排出手段は、前記遊技客が購入し貸し受けた前記遊技媒体を払い出す操作を継続して利用可能とし、遊技により獲得した遊技媒体を払い出す操作を禁止する持ち玉排出禁止手段(例えば、主に持ち玉排出操作の禁止)と、を備えたことを特徴とする。
以上の特徴により、特に遊技には直接的に影響はないが、遊技客に対するサービスの停止という面では効果的であると共に遊技客と店側のトラブルを未然に防ぐことにもなる。
【0254】
<第5の特徴点>
前記遊技媒体排出手段は、遊技により獲得した遊技媒体を他の遊技者に分け与える操作を禁止する共有禁止手段(例えば、主に共有操作の禁止)を備えたことを特徴とする。
以上の特徴により、特に遊技には直接的に影響はないが、遊技客に対するサービスの停止という面では効果的である。
【0255】
<第6の特徴点>
遊技機(例えば、主にパチンコ機Pやスロット機S)を設置した遊技場に使用される遊技場用システムであって、 遊技客を監視する複数の撮像手段(例えば、主に監視カメラ61、各台カメラ69)を備えた監視手段(例えば、主に監視カメラシステム60、不能動化検知システム920)と、 前記遊技客の特徴を認識する遊技客特定手段(例えば、主に顔認証サーバ80、顔認証エンジン、指紋認証、眼球認証等における生体認証であっても良い)と、 前記撮像手段が不能となった場合(例えば、主にS3411の処理)に、 他の撮像手段が、不能となった前記撮像手段の近傍の前記遊技客の特徴を認識し、不能となった前記撮像手段の替わりに遊技客特定手段に関連する特徴データ(例えば、主に録画のデータ、顔認証エンジンで作成された顔画像データ(605)及び撮像された時刻を示す時刻データ)を収集し、前記特徴データを置換して記録するデータ置換手段(例えば、主にS3424の処理)と、を備えたことを特徴とする。
【0256】
以上の特徴により、データが抜けることなく情報を収集することができるため遊技場における情報の精度が上がり、且つゴト行為等のトラブルにも迅速に対応が可能となる。
【0257】
<第7の特徴点>
他の前記撮像手段は、遊技機エリア以外に設置される撮像手段(例えば、主に監視カメラ61)であることを特徴とする。
以上の特徴により、遊技客が居ないエリアに設置してある撮像手段を使用しているため、遊技客に撮像する状態を知られずに遊技客を監視しながらも撮像手段を有効に活用することができる。
【0258】
<第8の特徴点>
他の撮像手段は前記遊技客の近傍に設けられ、遊技する遊技媒体を排出する遊技媒体排出手段(例えば、主に玉貸し機PT)に設けられた撮像手段(例えば、主に各台カメラ69)であることを特徴とする。
以上の特徴により、遊技客の近くに存在しているので、精度良く監視しながらも撮像手段を有効に活用することができる。
【0259】
<第9の特徴点>
前記特徴データは、人の顔を特定した顔の画像データ(例えば、主に顔画像データ605)を有することを特徴とする。
以上の特徴により、特に遊技客を判別するのに有効な手段であるためセキュリティ等に使用することができ、また営業情報にも活用が可能である。
【0260】
<第10の特徴点>
前記特徴データは、少なくとも前記遊技客の特徴を捉えた時刻(例えば、主に時刻データ)と、撮像した録画データ(例えば、主に録画のデータ)と、撮像手段の識別番号(例えば、主にカメラ番号CH)と、を有することを特徴とする。
以上の特徴により、前記遊技客の特徴を捉えた時刻と、録画データと、撮像手段の識別番号があれば、特に顔画像のデータを保存しなくとも後から録画データより確認する事が可能であるため、店が直接、顔画像データを保管するよりも情報漏洩等の個人情報の保護の観点からも安心して保管が可能となる。
【0261】
<第11の特徴点>
前記遊技機が稼働しているか否かを検知する稼働検知手段(例えば、主にアウト玉信号931)と、稼働していない前記遊技機の近傍に設けられる他の撮像手段(例えば、主に各台カメラ69)を使用して前記特徴データを収集するデータ取得手段(例えば、主にS3419及びS3421の処理)と、を備えたことを特徴とする。
以上の特徴により、遊技客を確実に監視しながらも、監視をしていない撮像手段を有効に利用する事ができる。
【0262】
<第12の特徴点>
前記撮像手段を納める筐体手段(例えば、主にカメラ筐体839)を設け、前記筐体手段は、前記撮像手段が初期に定められた位置(例えば、主に位置A)に対面した撮像手段のレンズ(例えば、主にレンズ836)の前面を被う第1カバー手段(例えば、主に第1の前面カバー837)と、前記撮像手段の被写体を変更するときの位置(例えば、主に位置B)に対面した前記撮像手段の前記レンズの前面を被う第2カバー手段(例えば、主に第2の前面カバー838)と、を備えた特徴とする。
【0263】
以上の特徴により、初期の状態においても、また撮像手段を切り替えて被写体を写す撮像手段の位置においても、遊技客に知られずに撮像する事が可能となる。
【0264】
本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。