(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記算出部によって算出された前記信用度に基づいて、前記一のユーザに付与されるサービスの提供条件を決定する提供条件決定部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る一実施形態を説明する。以下の実施形態では、通信事業者によって提供される通信サービスに加入しているユーザの加入者情報を用いて、ユーザの信用度を算出する情報処理装置の一例について説明する。信用度とは、ユーザが支払を行うかどうか、借りたものを返すかどうか等、ユーザを信用できる度合いを示す。このような信用度は、スコアのように点数によって表されてもよいし、別の表現(例えば信用の度合いに応じて予め複数段階に設定されたランキング等)によって表されてもよい。一例として、ユーザに付与される与信額を算定する場合に、信用度を指標の一つとして用いることができる。なお、通信事業者によって提供される通信サービスは、一例として移動体通信サービスであってよい。移動体通信サービスでは、ユーザは、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末を移動体通信網などのネットワークに接続して無線通信を行い得る。
【0011】
(システム構成)
図1は、一実施形態におけるサーバ10(情報処理装置の一例)のシステム構成図である。
図1に示すように、サーバ10は、契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13、サービス利用履歴DB14,データ取得部(記憶部)15、データ加工部16、モデル生成部17、モデルDB18、信用度算出部19、信用度出力部20、信用度DB21および提供条件決定部22を備える。以下、各部の機能を概説する。
【0012】
契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13およびサービス利用履歴DB14は、加入者情報を蓄積するデータベースである。加入者情報は、通信サービスに加入しているユーザに関する情報であり、通信事業者によって保有されている。
【0013】
契約情報DB11は、ユーザが通信サービスの契約時に申し込んだ契約内容、およびユーザによって更新された契約内容を示す契約情報をユーザごとに記憶している。ユーザの契約情報は、いくつかのパラメータ情報(いわゆる項目)からなるものであり、例えば、ユーザの名前、ユーザの年齢、ユーザの住所、ユーザの家族構成等のユーザを特定するための情報、契約された通信プラン、契約期間、サービス契約情報等の契約されたサービスに関する情報、料金支払方法、料金支払状況等の加入者の料金支払に関する料金支払情報等を含む。サービスに関する情報は、当該サービスを受けるための料金の情報を含んでいてよい。料金支払方法とは、例えば口座振替、クレジットカードによる支払い、請求書による支払い等の複数の支払方法からユーザによって選択された方法である。料金支払状況には、例えば料金滞納の有無に関する情報、料金滞納の期間に関する情報が含まれてもよい。
【0014】
位置情報DB12は、ユーザが所有する情報処理端末(ユーザ端末)の位置の履歴を示す位置情報を記憶する。位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)の動作によって取得される緯度及び経度を示す情報であってもよい。また、位置情報は、ユーザ端末が所在するエリアの基地局の情報に基づく位置登録情報、ユーザ端末によって取得されるWi−Fi(登録商標)のアクセスポイントに基づくWi−Fi位置情報等であってもよい。位置情報DB12は、例えば、ユーザ端末の位置情報の履歴をユーザ端末から定期的に取得し得る。
【0015】
通信履歴DB13は、ユーザ端末の通信の履歴を示す通信履歴情報を記憶する。通信履歴情報は、所定期間内の発信回数、着信回数、発信先数、着信先数、トータル通話時間、通信量(データ量、通信回数)等を含む。なお、通信履歴情報は、ユーザの同意が得られている場合にのみ、サーバ10での利用が可能である。
【0016】
サービス利用履歴DB14は、契約している付加サービスの利用履歴情報を記憶する。付加サービスは、ユーザの契約に基づいて使用可能になる通信事業者によって提供されるサービスである。例えば、付加サービスには、音楽配信サービス、映像配信サービス、電子書籍利用サービス等が含まれてもよい。サービス利用履歴DB14は、ユーザがどのような付加サービスを契約しているかを記憶している。また、サービス利用履歴DB14は、契約された付加サービスの利用状況をユーザごとに記憶している。
【0017】
データ取得部15は、通信サービスに対するユーザごとの加入者情報を契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13およびサービス利用履歴DB14から取得し、記憶する。ここでは、データ取得部15が、サーバ10が備えた契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13およびサービス利用履歴DB14から加入者情報を取得する例を説明するが、サーバ10が契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13およびサービス利用履歴DB14を備えることは必須ではない。サーバ10が契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13およびサービス利用履歴DB14を備えない場合、データ取得部15はサーバ10の外部(例えば契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13およびサービス利用履歴DB14を備えた別のサーバ)から加入者情報を取得してもよい。
【0018】
データ加工部16は、データ取得部15により取得された加入者情報を、モデル生成のためのデータ形式、又は、生成済みの信用度算出モデルに適用するためのデータ形式に加工(変換)する。例えば、データ加工部16は、加入者情報を構成するパラメータ情報から、用途に応じて必要なパラメータ情報を選択して加入者情報とする。また、用途に応じて契約情報と履歴情報との差分を導出し、導出した差分を加入者情報としてもよい。差分とは、例えば通信料金であればその差額、住所等の概念的なものであれば契約情報と履歴情報との違いを数値化したものである。なお、履歴情報とは、通信履歴DB13に記憶された通信履歴情報、サービス利用履歴DB14に記憶された利用履歴情報、および、位置情報DB12に記憶された位置情報の総称である。
【0019】
モデル生成部17は、加入者情報に基づいて、ユーザの信用度を算出するための信用度算出モデルを生成する。モデル生成部17は、加入者情報を構成する全パラメータを用いて信用度算出モデルを生成してもよいし、後述するとおり用途に応じたパラメータを適宜選択して用いて信用度算出モデルを生成してもよい。また、モデル生成部17は、信用度の用途ごとに、複数の信用度算出モデルを生成してもよい。生成された一または複数の信用度算出モデルは、モデルDB18に保管される。モデル生成の方法は、特定の方法に限定されるものではなく、統計手法(判別分析、ロジスティック回帰、決定木、またはそのハイブリッド等)、機械学習(ニューロ、サポートベクターマシン、ランダムフォレスト、リッジ回帰等)等の従来利用可能なさまざまな方法を採用してよい。データ加工部16およびモデル生成部17の機能の詳細は、後述する。
【0020】
モデルDB18は、モデル生成部17により生成された複数の信用度算出モデルを保管するためのデータベースである。モデルDB18に保管されている信用度算出モデルは、要求に応じて信用度算出部19に出力される。
【0021】
信用度算出部19は、信用度算出モデルおよび一のユーザの加入者情報を用いて、当該一のユーザの信用度を算出する。信用度算出部19は、データ加工部16により加工されたデータを、生成済みの信用度算出モデルに適用することで、ユーザの信用度を算出する。例えば、信用度算出部19は、データ加工部16により、用途に応じて選択された、加入者情報のうちの一または複数のパラメータ情報を信用度算出モデルに適用することで、一のユーザの信用度を算出することができる。上述した通り、信用度算出モデルは、加入者情報を構成する全パラメータ情報を利用して生成されたモデルでもよいが、用途に応じて選択されたパラメータ情報に基づいて生成されたモデルでもよい。したがって、その場合においては、用途に応じた信用度算出モデルに適用する一のユーザの加入者情報も、生成された信用度算出モデルに応じたものが選択される必要がある。
【0022】
また、信用度算出部19は、信用度算出モデルの生成に用いられたデータ形式によっては、一のユーザの契約情報と当該一のユーザの履歴情報との差分を用いて信用度を算出してもよい。また、信用度算出部19は、一のユーザの契約情報をそのまま用いて信用度を算出してもよい。
【0023】
信用度出力部20は、信用度算出部19によって算出された信用度を、信用度DB21および/又は提供条件決定部22へ出力する。また、信用度出力部20は、算出された信用度を使用者の要求に応じて表示出力又は印刷出力してもよい。信用度DB21は、信用度算出部19によって算出された信用度をユーザごとに保管するためのデータベースである。
【0024】
提供条件決定部22は、算出された信用度に基づいて、一のユーザに付与されるサービスの提供条件を決定する。すなわち、提供条件決定部22は、ユーザが所定のサービスの提供を受ける場合に、当該所定のサービスの提供に付随する提供条件の設定を行い得る。例えば、提供条件決定部22は、ユーザが融資を受ける場合に、ユーザに付与される与信額を、提供条件として決定する。与信額は、一のユーザが通信事業者を介して支払処理を依頼可能な利用額であるが、これに限定するものではない。
【0025】
また、提供条件決定部22は、融資が行われる場合における分割払いの分割回数、返済方法等を提供条件として決定してもよい。さらに、提供条件決定部22は、ユーザによって商品購入サービスが利用される場合に、ポイント付与率をサービスの提供条件として決定してもよい。提供条件は、物品のプレゼント、レンタル物品のランク変更等であってもよい。
【0026】
提供条件決定部22は、上記の処理を実行するために、信用度とサービスの提供条件とが対応した対応テーブルを事前に記憶しておき、提供条件を決定する際において、対応テーブルを参照して、算出された信用度に対応した提供条件を決定する。なお、提供条件決定部22は、決定したサービス提供条件を表示出力又は印刷出力してもよい。
【0027】
(実施形態における処理)
以下、第1実施形態における処理として、信用度を算出する処理の一例(
図2)を説明する。
【0028】
図2に示すように、信用度を算出する処理では、データ取得部15が、信用度を算出する対象となるユーザの加入者情報を契約情報DB11、位置情報DB12、通信履歴DB13およびサービス利用履歴DB14から取得し、記憶する(ステップS1)。データ取得部15によって記憶された加入者情報は、データ加工部16に送られる。なお、データ取得部15によって、定期的に加入者情報が取得されてもよい。
【0029】
続いて、データ加工部16が、上記取得された加入者情報をモデル生成のためのデータ形式に加工(変換)する(ステップS2)。データ加工部16は、信用度の使用目的に応じて選択された一の信用度算出モデルに適用可能となるように、信用度算出モデルに応じて加入者情報を加工し得る。
【0030】
続いて、信用度算出部19が、モデルDB18から生成済みの信用度算出モデルを取得し、データ加工部16により加工されたデータを上記モデルに適用することで、対象ユーザの信用度を算出する(ステップS3)。
【0031】
本実施形態では、モデル生成部17によって、信用度算出モデルが予め生成されている。
図3は、モデル生成の一例を説明するための図であり、加入者情報が説明変数と目的変数とに加工されたテーブルを示す。
図3では、ユーザの識別情報をラベルとし、ユーザごとに説明変数及び目的変数が並べられている。
図3の例では、「a1:年齢」、「a2:契約期間」及び「a3:料金プラン」が具体的な説明変数として例示されている。図中、「an:説明変数n」は、他の加入者情報、他の加入者情報を加工した情報等であってよい。「信用度」は、ユーザを信用できる度合いを一定の観点から示していればよく、加入者情報を加工した所定の情報であってもよいし、例えば、利用金額、通信量等の加入者情報そのものであってもよい。
【0032】
一例として、以下の式の係数を求めることがモデル生成に相当する。信用度は、例えばユーザを信用できる度合いを数値化したスコアであってもよい。
信用度=a0+a1・x1+a2・x2+a3・x3+…+an・xn
(x:変数、a1〜an:係数、a0:定数項(補正値))
具体的には、以下の手順を実行することで、モデルを生成する。
手順1:モデル生成用のデータセットとして、
図3に例示した説明変数と目的変数のセットを用意する。
手順2:最小二乗法等を用いて係数(a1〜an)を算出する。
【0033】
例えば、モデル生成部17は、加入者情報のうち、契約情報と履歴情報との差分に基づいて信用度算出モデルを生成してもよい。一例として、モデル生成部17は、ユーザが契約したプランに関する情報と履歴情報との差分に基づいて信用度算出モデルを生成してもよい。例えば、所定の利用量までの利用であれば定額の料金となる料金プランの場合、所定の利用量と実際の利用量との差分を説明変数としてもよい。この場合、データ加工部16は、所定の利用量と実際の利用量との差分を導出するように加入者情報を加工し、説明変数を導出する。
【0034】
また、モデル生成部17は、契約情報におけるユーザの住所とユーザ端末の位置情報から推定されるユーザの住所との差分(相違)に基づいて信用度モデルを生成してもよい。例えば、契約情報における住所と推定された住所とが一致しない場合、ユーザが通信事業者に対して住所変更があったことを伝えていないと考えられる。例えばこのようなユーザの信用度が低く評価されるように、信用度算出モデルを生成してもよい。
【0035】
また、モデル生成部17は、加入者情報のうち信用度の用途に応じた情報を用いて信用度算出モデルを生成してもよい。モデル生成部17は、複数の用途ごとに信用度算出モデルを生成することができる。例えば、モデル生成部17は、用途に応じて加入者情報のうちのどのパラメータ情報を説明変数及び目的変数として利用するかを対応付けた管理テーブルを有している。モデル生成部17では、用途ごとに加入者情報の中から説明変数及び目的変数として使用される情報を取得し、用途ごとに信用度算出モデルを生成する。
【0036】
例えば、信用度の用途が不動産融資のような長期的な融資に関する場合、ユーザが長期にわたって安定した収入を得ることができるか否かが、融資を決定する際の一つの判定基準となり得る。例えば、パラメータ情報の一つである料金プランと延滞履歴とを説明変数に含めた場合、高額な料金プランであるにも関わらず支払いの延滞がないユーザの信用度が高くなる信用度算出モデルを生成し得る。なお、モデル生成部17は、モデル生成時において用途の指定を受けておき、当該用途に応じたパラメータ情報を加入者情報から取得し、取得したパラメータ情報に基づいてモデルを生成してもよい。
【0037】
また、信用度の用途が低額の商品の決済等に関する場合、安定した収入の有無ではなく、支払意思の有無、金銭管理能力等が一つの判定基準となり得る。例えば、支払方法(口座振替、クレジットカード、請求書)と延滞履歴とを説明変数に含めてもよい。この場合、支払意思および金銭管理能力の低いユーザの信用度が低くなる信用度算出モデルを生成し得る。
【0038】
図2に示す例では、契約情報と位置情報、通信履歴情報およびサービス利用履歴情報との差分を説明変数として信用度を算出する信用度算出モデルが用いられている。そのため、ステップS2において、データ加工部16は契約情報と位置情報、通信履歴情報およびサービス利用履歴情報との差分を導出している。
【0039】
ステップS3によって算出された信用度は、信用度DB21および提供条件決定部22に出力され得る(ステップS4)。ここでは、信用度出力部20は、算出された信用度を、信用度DB21へ保管するとともに提供条件決定部22へ出力する。一例として、提供条件決定部22は、ユーザの信用度に基づいて当該ユーザに付与されるサービス提供条件を決定する。例えば、提供条件決定部22は、サービス提供条件として、ユーザが通信事業者を介して支払処理を依頼可能な利用額である与信額を決定する。
【0040】
以上説明したように、データ取得部15によって取得された加入者情報に基づいて、モデル生成部17がユーザの信用度を算出するための信用度算出モデルを生成する。その後、信用度算出部19が、信用度算出モデルおよび一のユーザの加入者情報を用いて、当該一のユーザの信用度を算出する。信用度算出モデルは、料金支払情報を含む加入者情報に基づいて生成されるので、金銭面における加入者の信用度を反映することができる。通信サービスを提供する通信事業者が予め保有している加入者情報を用いて信用度を算出できるので、信用度を算出するために顧客情報を新たに入力する手間がない。また、通信事業者が保有する加入者情報はユーザの金銭的な特徴とは一見無関係と思われる多くの情報を含んでいるため、従来の方法とは異なる別の観点からユーザの信用度を算出することが期待される。
【0041】
また、モデル生成部17は、加入者情報のうち、契約情報と履歴情報との差分に基づいて信用度算出モデルを生成することができる。この場合、信用度算出部19では、一のユーザの契約情報と履歴情報との差分に基づいて信用度が算出される。一般に、ユーザは、提供されるサービスを自分がどの程度利用するか考慮したうえで当該サービスの契約を行う。そのため、契約情報と履歴情報との差分は、ユーザの性格(几帳面さ)などの特性を反映している。特に、料金に関する情報についての差分に基づく信用度は、ユーザの金銭に対する考えを知る一つの指標となり得る。
【0042】
また、モデル生成部17は、加入者情報のうち信用度の用途に応じた情報を用いて信用度算出モデルを生成することができる。ユーザのある側面についての信用度は、他の側面についての信用度と異なる場合がある。用途に応じた情報を用いることによって、用途に応じた信用度を生成し得る。なお、信用度の用途と、用途に応じた情報とは、一見して関連又は相関があるケースだけでなく、関連又は相関が一見しただけでは理解できないケースもあってよい。
【0043】
提供条件決定部22は、信用度に基づいて、一のユーザに付与されるサービスの提供条件を決定する。特に、提供条件決定部22は、算出された信用度に基づいて、一のユーザに付与される与信額を提供条件として導出する。信用度に基づいて提供条件が決定されるので、提供条件を一定の水準で安定させることができる。
【0044】
なお、信用度の算出に用いられる加入者情報は、上記の例に限定されず、加入者情報として列記した各情報以外の情報であってもよい。例えば、ユーザの家族の情報が用いられてもよい。この場合、ユーザとユーザの家族とが家族であることを理由として特定のサービスを受けているか否かの情報が用いられてもよい。
【0045】
なお、上記の実施形態の説明で用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0046】
例えば、上記の実施形態におけるサーバ10は、上述したサーバ10の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図4は、サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のサーバ10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0047】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。サーバ10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0048】
サーバ10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0049】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、サーバ10の各機能部は、プロセッサ1001を含んで実現されてもよい。
【0050】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、サーバ10の各機能部は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0051】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0052】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0053】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述のサーバ10の各機能部は、通信装置1004を含んで実現されてもよい。
【0054】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0055】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0056】
また、サーバ10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0057】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0058】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0059】
入出力された情報などは特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報などは、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報などは削除されてもよい。入力された情報などは他の装置へ送信されてもよい。
【0060】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0061】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0062】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0063】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0064】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0065】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0066】
移動通信端末は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0067】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0068】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0069】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0070】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。