(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(パー)フルオロエラストマー組成物であって、
− 少なくとも1種の(パー)フルオロエラストマー[フルオロエラストマー(A)]であって、前記フルオロエラストマー(A)は、ヨウ素及び/又は臭素原子を含み、且つ、
− テトラフルオロエチレン(TFE)に由来する繰り返し単位;
− 繰り返し単位であって、
− 式CF
2=CFOR
f1(式中、R
f1は、C
1〜C
6パーフルオロアルキル、例えば、−CF
3、−C
2F
5、−C
3F
7である)に従うパーフルオロアルキルビニルエーテル(このタイプのモノマーは、以下、PAVEと言われる);
− 式CF
2=CFOX
0[式中、X
0は、(i)1個以上のエーテル基を有するC
1〜C
12パーフルオロオキシアルキル、例えば、−C
2F
5−O−CF
3;又は(ii)式−CF
2OR
f2(式中、R
f2は、C
1〜C
6パーフルオロアルキル、例えば、−CF
3、−C
2F
5、−C
3F
7である)の基であり得る]に従うパーフルオロ−オキシアルキルビニルエーテル(このタイプのモノマーは、以下、MOVEと言われる)
からなる群から選択される少なくとも1種の過フッ素化モノマーに由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、繰り返し単位の総モルに対して、30モル%以下の量での、フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、5モル%以下の量での、少なくとも1種の過フッ素化C
3〜C
8アルファ−オレフィンに由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、10モル%以下の量での、少なくとも1種のフッ素不含アルファ−オレフィンに由来する繰り返し単位
を含む骨格を有する、フルオロエラストマー(A);
− 一般式:
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びR
6は、互いに等しいか又は異なり、H、ハロゲン、又は1個以上の酸素基を場合により含む、C
1〜C
5の任意選択的にハロゲン化された基であり;Zは、酸素原子を任意選択的に有する、直鎖若しくは分岐のC
1〜C
18の任意選択的にハロゲン化されたアルキレン若しくはシクロアルキレン基であるか、又はZは、(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である)
を有するビス−オレフィン[ビス−オレフィン(OF)]からなる群から選択される、前記フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり、0.5〜5重量部の少なくとも1種の多不飽和化合物;
− 前記フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり、0.1〜3重量部の少なくとも1つの有機過酸化物;
− 少なくとも1種の有機化合物[化合物(C)]であって、
(i)式(U):
(式中、Eは、O又はSであり、好ましくはEは、Oであり、R
uのそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、水素及びC
1〜C
6炭化水素基(特にC
1〜C
6アルキル基)からなる群から独立して選択される)
の(チオ)尿素化合物;
(ii)アンモニア又は第一級アミンとアルデヒトとの環状付加生成物;
(iii)式(C):
(式中、Eは、酸素又は硫黄であり;R
bは、C
1〜C
36炭化水素基であり、Rcは、H又はC
1−C
6アルキル基である)
の(チオ)カルバメート
からなる群から選択される、前記フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり、0.1〜10重量部の少なくとも1種の有機化合物[化合物(C)]
を含む、(パー)フルオロエラストマー組成物。
前記多官能性化合物が、前記組成物中に、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり少なくとも1重量部、好ましくは少なくとも1.2重量部の量で、及び/又はフルオロエラストマー(A)の100重量部当たり5重量部未満、より好ましくは4重量部未満、さらにより好ましくは3重量部未満の量で存在する、請求項1又は2に記載の(パー)フルオロエラストマー組成物。
前記有機過酸化物が、ジアルキルパーオキシド、例えば、ジ−tert−ブチルパーオキシド;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ビス(1,1−ジエチルプロピル)パーオキシド、ビス(1−エチル−1−メチルプロピル)パーオキシド、1,1−ジエチルプロピル−1−エチル−1−メチルプロピル−パーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−アミルパーオキシ)ヘキサン;ジクミルパーオキシド;ジベンゾイルパーオキシド;ジ−tert−ブチルパーベンゾエート;ビス[1,3−ジメチル−3−(tert−ブチルパーオキシ)ブチル]カーボネートからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の(パー)フルオロエラストマー組成物。
前記有機過酸化物の量が、フルオロエラストマー(A)の100重量部あたり少なくとも0.5重量部、好ましくは少なくとも0.8重量部の量であり、及び/又はフルオロエラストマー(A)の100重量部あたり3重量部未満、より好ましくは2.5重量部未満、さらにより好ましくは2重量部未満の量である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の(パー)フルオロエラストマー組成物。
前記有機化合物(C)の量が、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり少なくとも0.2重量部、好ましくは少なくとも0.5重量部の量であり、及び/又はフルオロエラストマー(A)の100重量部当たり3重量部未満、より好ましくは2.5重量部未満、さらにより好ましくは2重量部未満である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の(パー)フルオロエラストマー組成物。
【背景技術】
【0003】
(パー)フルオロエラストマーは、化学プロセス産業(CPI)においてOリング、バルブ軸シール、シャフトシール、ガスケット及びホースを包含する多様な範囲の用途を持った高性能材料のクラスである。
【0004】
(パー)フルオロエラストマーから作られた最終加硫部品の特性は、用いられる硬化系に大きく影響を受け、過酸化物ベースの硬化は、ビスフェノールベースのイオン硬化よりも高い性能をもたらすと考えられていることもまた理解される。
【0005】
過酸化物ベースの硬化では、過酸化物は、主鎖の繰り返し単位中のペンダント基としてか末端基としてかのどちらかで、ラジカル条件下に反応することができるある種の硬化部位を含む(パー)フルオロエラストマーに、及び多官能性不飽和化合物に添加される。熱の影響下で、過酸化物は、硬化部位によって活性化されたフルオロエラストマー鎖と、化学的に相互連結されたポリマー鎖を持った硬化塊を生成するための多官能性不飽和化合物との反応を促進するラジカルを発生させる。
【0006】
それにもかかわらず、高い熱定格の達成は、過酸化物ベースの調合物を使用する場合でさえも、依然としてやりがいのある目標である。
【0007】
したがって、この分野では、特性、より具体的には高い熱安定性及び傑出した耐水蒸気性の有利なバランスを提供し、かつ、妥当なコストで容易にアクセスできる(パー)フルオロエラストマー硬化性ブレンドが継続的に探究されている。
【0008】
文献独国特許第3938175号明細書(1990年6月21日)、独国特許第4023657号明細書(1991年1月31日)及び米国特許第5159026号明細書(1992年10月27日)はすべて、同様の教示を含み、過酸化物硬化性ヨウ素/臭素含有フルオロエラストマー化合物への添加剤としてある種の硫黄含有化合物の添加を対象としており、前記硫黄含有化合物は、硬化温度での毒性ヨウ化メチル/臭化メチルの発生を抑制するのに有効である。より特には、独国特許第3938175号明細書(1990年6月21日)、独国特許第4023657号明細書(1991年1月31日)は、硫黄含有化合物の中でも、チオウラム化合物の適性について述べている。文献米国特許第5159026号明細書(1992年10月27日)には、前記硫黄含有化合物の中でも、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、トリブチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、テトラエチルチオ尿素、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素などを含めて、チオ尿素のクラスが開示されている。これらのすべてのにおいて、それらにより開示された調合物中における使用のために教示された多不飽和架橋剤は、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、トリアリルホスファイト、文献(ジ)エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートである。
【0009】
文献米国特許出願公開第20040236028号明細書(DUPONT DOW ELASTOMERS)(2004年11月25日)は、とりわけ、フルオロエラストマーコポリマー、好ましくはヨウ素末端基を有するフルオロエラストマー;並びに有機過酸化物及び多官能性架橋助剤を含む硬化剤を含む、硬化性フルオロエラストマー組成物に関する。段落[0043]に開示された多官能性架橋助剤は、トリアリルイソシアヌレート、トリ(メタリル)イソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン;トリアリルホスファイト;N,N−ジアリルアクリルアミド;ヘキサアリルホスホルアミド;N,N,N’,N’−テトラアリルテトラフタルアミド;N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド;トリビニルイソシアヌレート;2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン;トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートである。この文献は、他の硬化剤がその発明の組成物中に用いられてもよいことをさらに教示しており、それらの中で、アミン、及び硬化温度で分解して、アンモニアを発生させる化合物が挙げられている。それにもかかわらず、意図された技術的効果によると前記添加物の添加に関連した指示はまったく与えられていない。
【0010】
米国特許出願公開第2005/282969号明細書は、過酸化物法によって硬化可能なパーフルオロエラストマーの架橋系であって:文献架橋剤として、一般式
(式中:R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、は、互いに等しいか又は異なり、H又はC
1〜C
5アルキルであり;Zは、酸素原子を任意選択的に有するC
1〜C
18若しくは分岐のアルキレン若しくはシクロアルキレン基、又は(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である)を有するビスオレフィンであって;ビスオレフィンの量は、ポリマーの合計に対して重量パーセントで表して、0.6パーセント〜1.8パーセントであるビスオレフィン;ポリマーに対して0.2重量パーセント〜1.3重量パーセントの量で加熱することによってラジカルを発生させることができる、過酸化物硬化のための過酸化物を含む、架橋系を対象とする。この文献は、アンモニア発生化合物の使用について教示も示唆もしていない。
【0011】
文献米国特許出願公開第2007/0208142号明細書は、ヨウ素硬化部位を含んでもよいフルオロカーボンポリマー;ラジカル開始剤;アリルシアヌレート、アリルイソシアヌレート、メタリルシアヌレート、及びメタリルイソシアヌレートからなる群から選択される第1の硬化架橋助剤;並びに少なくとも1つの末端アルケンを含む有機化合物を含む第2の硬化架橋助剤を含み、但し、第2の硬化架橋助剤は、第1の硬化架橋助剤の群のメンバーではない、組成物を対象とする。
【0012】
文献欧州特許出願公開第0769520A号明細書(AUSIMONT SPA)(1997年4月23日)は、硬化剤として一般式:
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6は、互いに等しいか又は異なり、H又はアルキルC
1〜C
5;Zは、好ましくは少なくとも部分フッ素化された、酸素原子を任意選択的に有する直鎖若しくは分岐のアルキレン若しくはシクロアルキレン基C
1〜C
18であり、又は(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である)
を有するビスオレフィンを含む、ヨウ素を含む過酸化物経路によって硬化可能なヨウ素含有フルオロエラストマーを対象とする。
【0013】
米国特許出願公開第2008/0116603号明細書は、テトラフルオロエチレンと、パーフルオロ(脂肪族ビニル)エーテルと、窒素含有硬化部位モノマーとの共重合単位を含むフルオロポリマー;窒素含有硬化部位モノマーと架橋を形成するための触媒;有機過酸化物;過酸化物硬化に関与する架橋助剤;文献及びヒドロタルサイト化合物を含む、硬化性フルオロポリマー組成物を対象とする。ニトリル基の硬化に有効と教示されている前記触媒には、特にアンモニア発生化合物、例えば、尿素;ヘキサメチレンテトラミン(ウロトロピン);カルバメート;HCF
2CF
2CH(CH
3)OCONH
2;尿素塩酸塩;チオ尿素が含まれる。この文献は、ビスオレフィンと、ヨウ素含有フルオロエラストマーの過酸化物硬化のための尿素発生化合物との組み合わせを開示していない。
【0014】
文献米国特許第4243770号明細書は、ヨウ素末端基を有する架橋性フルオロエラストマーを対象とする;前記ポリマーは、架橋性源の存在下で架橋性であり、これらは、特に有機過酸化物、ポリアミン、ポリヒドロキシ化合物、及びポリチオール化合物であり得る。過酸化物との組み合わせにおいて、パーオキシラジカル及びポリマーラジカルに対して反応性を有するいずれか1種である、共架橋剤が、原則として有効に用いられてもよい。好ましい例は、多官能性化合物、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジプロパルギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタルアミド、ポリブタジエンなどであるが、ビスオレフィンは挙げられていない。ポリアミン化合物は、例えば、エチレンジアミンカルバメート、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタンカルバメート、シフ塩基、例えば、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ジフェニルグアニジン、ジ−O−トリグアニジン、ジフェニルチオ尿素、2−メルカプトイミダゾリンなどであってもよい。それにもかかわらず、これらの化合物は、過酸化物硬化との組み合わせにおいてではなく、むしろそれに対する代替手段において使用されることについて教示されている。
【発明の概要】
【0015】
本出願人は今や、所与の量での、架橋剤と、硬化中の分解によってアンモニア又はアミンを発生させることができるある種の有機化合物との特定の組み合わせが、過フッ素化された、又はある特定の閾値未満のある量の水素化配列を有する、のいずれかの、ある種の(パー)フルオロエラストマーの過酸化物硬化に有効であり、且つ特に熱抵抗と利用性/コストとの有利なバランスを有する硬化ゴムを与え、その結果、高温定格について目標性能が、競争価格でこの硬化剤の使用によって達成され得ることを見出した。
【0016】
したがって、本発明は、
− 少なくとも1種の(パー)フルオロエラストマー[フルオロエラストマー(A)]であって、前記フルオロエラストマー(A)は、ヨウ素及び/又は臭素原子を含み、且つ:
− テトラフルオロエチレン(TFE)に由来する繰り返し単位;
− 繰り返し単位であって、
− 式CF
2=CFOR
f1(式中、R
f1は、C
1〜C
6パーフルオロアルキル、例えば、−CF
3、−C
2F
5、−C
3F
7である)に従うパーフルオロアルキルビニルエーテル(このタイプのモノマーは、以下、PAVEと言われる);
− 式CF
2=CFOX
0[式中、X
0は、(i)1個以上のエーテル基を有するC
1〜C
12パーフルオロオキシアルキル、例えば、−C
2F
5−O−CF
3;又は(ii)式−CF
2OR
f2(式中、R
f2は、C
1〜C
6パーフルオロアルキル、例えば、−CF
3、−C
2F
5、−C
3F
7である)の基であり得る]に従うパーフルオロ−オキシアルキルビニルエーテル(このタイプのモノマーは、以下、MOVEと言われる)
からなる群から選択される少なくとも1種の過フッ素化モノマーに由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、繰り返し単位の総モルに対して、30モル%以下の量での、フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位;及び
− 任意選択的に、5モル%以下の量での、少なくとも1種の過フッ素化C
3〜C
8アルファ−オレフィンに由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、10モル%以下の量での、少なくとも1種のフッ素不含アルファ−オレフィンに由来する繰り返し単位
を含む骨格を有する、フルオロエラストマー(A);
− 一般式:
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5及びR
6は、互いに等しいか又は異なり、H、ハロゲン、又は1個以上の酸素基を場合により含む、C
1〜C
5の任意選択的にハロゲン化された基であり;Zは、酸素原子を任意選択的に有する、直鎖若しくは分岐のC
1〜C
18の任意選択的にハロゲン化されたアルキレン若しくはシクロアルキレン基であるか、又はZは、(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である]
を有するビス−オレフィン[ビス−オレフィン(OF)]からなる群から選択される、前記フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり、0.5〜5重量部の少なくとも1種の多不飽和化合物;
− 前記フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり、0.1〜3重量部の少なくとも1つの有機過酸化物;
− 少なくとも1種の有機化合物[化合物(C)]であって、
(i)式(U):
(式中、Eは、O又はSであり、好ましくはEは、Oであり、R
uのそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、水素及びC
1〜C
6炭化水素基(特にC
1〜C
6アルキル基)からなる群から独立して選択される)
の(チオ)尿素化合物;
(ii)アンモニア又は第一級アミンとアルデヒドとの環状付加生成物;
(iii)式(C):
(式中、Eは、酸素又は硫黄であり;R
bは、C
1〜C
36炭化水素基であり、Rcは、H又はC
1〜C
6アルキル基である)
の(チオ)カルバメート
からなる群から選択される、前記フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり、0.1〜10重量部の少なくとも1種の有機化合物[化合物(C)]
を含む、(パー)フルオロエラストマー組成物に関する。
【0017】
本出願人は、意外なことに、パーオキシド硬化性フルオロエラストマー調合物中、式−CF
2−CF(OR
F)−(R
Fは、パーフルオロ(オキシ)アルキルである)の部分の存在下にもかかわらず(一般に塩基触媒分解現象を受けると知られている)、ビスオレフィンタイプの架橋剤と組み合わせての、上に詳述されたとおりの有機化合物(C)の使用が、特に300℃程度の高い温度での曝露後に、傑出した機械的及び封止特性をもたらすことに意外にも有効であることを見出した。
【0018】
事実、本出願人は、この理論によって拘束されないが、上に列挙された化合物が、適切な硬化/後硬化温度でアンモニア及び/又はアミンを発生させており、これらは、改善された性能をもたらすための前記過程の間に肯定的に相互作用していると考える。
【0019】
ビス−オレフィン(OF)は、好ましくは式(OF−1)、式(OF−2)及び式(OF−3):
(式中、jは、2〜10、好ましくは4〜8の整数であり、R1、R2、R3、R4は、互いに等しいか若しくは異なり、H、F又はC
1〜5アルキル若しくは(パー)フルオロアルキル基である);
[式中、Aのそれぞれは、互いに及び出現するごとに等しいか又は異なり、F、Cl、及びHから独立して選択され;Bのそれぞれは、互いに及び出現するごとに等しいか又は異なり、F、Cl、H及びOR
B(ここで、R
Bは、部分的に、実質的に又は完全にフッ化又は塩素化されていることができる分岐又は直鎖アルキル基である)から独立して選択され;Eは、エーテル結合が挿入されていてもよい、任意選択的にフッ素化された、2〜10個の炭素原子を有する二価の基であり;好ましくはEは、−(CF
2)
m−基(mは、3〜5の整数である)である];(OF−2)タイプの好ましいビス−オレフィンは、F
2C=CF−O−(CF
2)
5−O−CF=CF
2である;
(式中、E、A及びBは、上で定義されたのと同じ意味を有し;R5、R6、R7は、互いに等しいか若しくは異なり、H、F又はC
1〜5アルキル若しくは(パー)フルオロアルキル基である)
に従うものからなる群から選択される。
【0020】
ビス−オレフィン(OF)は、より好ましくは、上に詳述されたとおりの、式(OF1)の化合物、さらにより好ましくは、式CH
2=CH−(CF
2)
n−CH=CH
2(nは、4〜6の範囲の整数である)の化合物である。
【0021】
多官能性化合物の量は、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり0.5〜5重量部の範囲である。
【0022】
十分な架橋の取得を可能にするためには、一般に組成物中に、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり少なくとも1重量部、好ましくは少なくとも1.2重量部の量の多官能性化合物を有することが好ましい。
【0023】
さらに、多官能性化合物の有用な量は、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり一般に5重量部未満、より好ましくは4重量部未満、さらにより好ましくは3重量部未満のものである。
【0024】
本発明の目的のために、用語「フルオロエラストマー」[フルオロエラストマー(A)]は、真のエラストマーを得るための基礎構成要素として働くフルオロポリマー樹脂を表すことが意図される。
【0025】
真のエラストマーは、それらの固有の長さの2倍まで、室温で、伸張されることができ、且つ5分間張力下にそれらを保持した後にそれらを解放されてしまうとすぐに、同時にそれらの最初の長さの10%以内に戻る材料とASTM,Special Technical Bulletin,No.184標準によって定義される。
【0026】
フルオロエラストマー(A)は、一般に非晶質生成物、又は低い結晶化度(20体積%未満の結晶相)及び室温よりも下のガラス転移温度(T
g)を有する生成物である。ほとんどの場合、フルオロエラストマー(A)は、有利には10℃よりも下、好ましくは5℃よりも下、より好ましくは0℃よりも下のT
gを有する。
【0027】
フッ素不含アルファ−オレフィンは、一般にエチレン(E)、プロピレン(P)、1−ブテン、1−ヘキセンからなる群から選択され、Eが一般に好ましい。
【0028】
過フッ素化C
3〜C
8アルファ−オレフィンは、一般にヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ−1−ブテンからなる群から選択され、HFPが一般に好ましい。
【0029】
フルオロエラストマー(A)は、好ましくは、
− 30〜70モル%の量での、TFEに由来する繰り返し単位;
− 25〜40モル%の量での、上に詳述されたとおりの、PAVE及びMOVEモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の過フッ素化モノマーに由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、1〜25モル%の量での、VDFに由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、0〜5モル%の量での、エチレン(E)に由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、0〜5モル%の量での、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)に由来する繰り返し単位;
− 任意選択的に、上に詳述されたとおりの、同じ特徴を有する少なくとも1つのビス−オレフィン[ビス−オレフィン(OF)]に由来する繰り返し単位
を含む(好ましくはそれらから本質的になる)骨格を有するものの中から選択される。
【0030】
欠陥又は他の不純物が、フルオロエラストマー(A)に、これがその特性に実質的に影響を及ぼすことなく含まれていてもよい。
【0031】
本発明の目的に適するフルオロエラストマー(A)の具体的なモノマー組成の中で、以下のモノマー組成(モル%単位での):
(i)テトラフルオロエチレン(TFE)50〜80%、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)20〜50%、ビス−オレフィン(OF)0〜5%;
(ii)テトラフルオロエチレン(TFE)20〜70%、パーフルオロ−オキシアルキルビニルエーテル(MOVE)30〜80%、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)0〜50%、ビス−オレフィン(OF)0〜5%;
(iii)テトラフルオロエチレン(TFE)40〜70%、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)20〜50%、フッ化ビニリデン(VDF):10〜30%;ビス−オレフィン(OF):0〜5%;ヘキサフルオロプロピレン(HFP):0〜5%;
(iv)テトラフルオロエチレン(TFE)40〜69%、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)20〜49%、フッ化ビニリデン(VDF):10〜30%;エチレン(E):1〜5%;ビス−オレフィン(OF)0〜5%;ヘキサフルオロプロピレン(HFP):0〜5%
を有するフルオロエラストマーを挙げることができる。
【0032】
フルオロエラストマー(A)は、乳化重合又はマイクロエマルション重合、懸濁重合又はミクロ懸濁重合、バルク重合及び溶液重合などの、任意の公知の方法によって調製することができる。
【0033】
本発明のある種の好ましい実施形態によれば、フルオロエラストマー(A)は、ヨウ素及び/又は臭素原子を含み;ヨウ素/臭素の中での選択は、それらが硬化において十分な反応性を確保するという条件で、特に決定的に重要であるわけではない。それにもかかわらず、ヨウ素が一般に好ましい。
【0034】
これらのヨウ素又は臭素原子は、(ヨウ素及び/又は臭素原子を有するモノマーに由来する繰り返し単位(硬化部位含有繰り返し単位と言われる)のフルオロエラストマー(A)鎖への組み込みによってフルオロエラストマー(A)ポリマー鎖の骨格に結合したペンディング基(pending group)としてフルオロエラストマー(A)に含まれ得る、及び/又は前記ポリマー鎖の末端基として含まれ得る。
【0035】
硬化部位含有繰り返し単位の中で、特に(CSM−1)式:
(式中、A
Hfのそれぞれは、互いに及び出現するごとに等しいか又は異なり、F、及びClから独立して選択され;B
Hfは、F、Cl、及びOR
HfB(ここで、R
HfBは、分岐又は直鎖パーフルオロアルキル基である)のいずれかであり;W
Hfのそれぞれは、互いに及び出現するごとに等しいか又は異なり、独立して、共有結合又は酸素原子であり;E
Hfは、2〜10個の炭素原子を有する過フッ素化された二価の基であり;R
Hfは、分岐又は直鎖の過フッ素化アルキル基であり;X
Hfは、ヨウ素及び臭素からなる群から選択されるハロゲン原子である)
のヨウ素又は臭素含有モノマーを挙げることができる。
【0036】
タイプ(CSM1)の硬化部位含有モノマーの中で、好ましいモノマーは、
(CSM1−A)式:
(式中、mは、0〜5の整数であり、nは、0〜3の整数であり、ただし、m及びnの少なくとも一方は、0とは異なり、R
fiは、F又はCF
3である)
のヨウ素含有パーフルオロビニルエーテル;(特に米国特許第4745165号明細書(AUSIMONT SPA)(1988年5月17日)、米国特許第4564662号明細書(MINNESOTA MINING&MFG[US])(1986年1月14日)及び欧州特許出願公開第199138A号明細書(ダイキン工業株式会社)(1986年10月29日)に記載されたとおりの);及び
(CSM−1B)式:
CF
2=CF−(CF
2CF
2)
p−I
(式中、pは、1〜5の整数である)
のヨウ素含有エチレン性不飽和化合物;
(CSM−1C)2〜10個の炭素原子を有するブロモ及び/又はヨードアルファ−オレフィン、例えば、米国特許第4035565号明細書(DU PONT)(1977年7月12日)に記載された、ブロモトリフルオロエチレン若しくはブロモテトラフルオロブテン、又は米国特許第4694045号明細書(DU PONT)(1987年9月15日)に開示された他の化合物ブロモ及び/若しくはヨードアルファ−オレフィンなど
からなる群から選択されるものである。
【0037】
第1の実施形態によれば、ヨウ素及び/又は臭素原子は、フルオロエラストマーポリマー鎖の骨格に結合したペンディング基として含まれる。この実施形態によるフルオロエラストマーは、一般に十分な硬化速度及び架橋密度を達成する要件を満たすためのヨウ素及び/又は臭素重量含有量を有利に確保するように、フルオロエラストマー(A)の全ての他の繰り返し単位の100モル当たり0.05〜5モルの量で、ヨウ素又は臭素含有モノマー(CSM−1)に由来する繰り返し単位を含む。
【0038】
第2の好ましい実施形態によれば、ヨウ素及び/又は臭素原子は、フルオロエラストマー(A)の末端基として含まれ;この実施形態によるパーフルオロエラストマーは、一般に、
− ヨウ素化及び/又は臭素化連鎖移動剤;適当な鎖−鎖移動剤は、典型的には式R
f(I)
x(Br)
y(式中、R
fは、1〜8個の炭素原子を含有する(パー)フルオロアルキル又は(パー)フルオロクロロアルキルであり、一方で、x及びyは、1≦x+y≦2で、0〜2の整数である)のものである(例えば、米国特許第4243770号明細書(ダイキン工業株式会社)(1981年1月6日)及び米国特許第4943622号明細書(日本メクトロン株式会社)(1990年7月24日)の特許を参照されたい);並びに
− アルカリ金属又はアルカリ土類金属ヨウ化物及び/又は臭化物、特に米国特許第5173553号明細書(AUSIMONT SRL)(1992年12月22日)に記載されたとおりのもの
のいずれか1種を、フルオロエラストマー製造中に重合媒体に添加することによって得られる。
【0039】
本発明のフルオロエラストマー(A)は、有利には、フルオロエラストマー(A)の総重量に対して、0.001〜10重量%の量でヨウ素及び/又は臭素原子を含む。
【0040】
この実施形態によれば、許容される反応性を確保するために、一般に、フルオロエラストマー(A)中のヨウ素及び/又は臭素の含有量は、フルオロエラストマー(A)の総重量に対して、少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.15重量%のものであるべきであることが理解される。
【0041】
他方で、パーフルオロエラストマー(A)の総重量に対して、好ましくは7重量%を超えない、より具体的には5重量%を超えない、又はさらには4重量%を超えないヨウ素及び/又は臭素の量が、副反応及び/又は熱安定性への悪影響を回避するために一般に選択されるものである。
【0042】
本発明の硬化性組成物は、少なくとも1種の有機過酸化物を含む。
【0043】
最も一般的に使用される有機過酸化物の中で、ジアルキルパーオキシド、例えば、ジ−tert−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ビス(1,1−ジエチルプロピル)パーオキシド、ビス(1−エチル−1−メチルプロピル)パーオキシド、1,1−ジエチルプロピル−1−エチル−1−メチルプロピル−パーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−アミルパーオキシ)ヘキサン;ジクミルパーオキシド;ジベンゾイルパーオキシド;ジ−tert−ブチルパーベンゾエート;ビス[1,3−ジメチル−3−(tert−ブチルパーオキシ)ブチル]カーボネートを挙げることができる。
【0044】
有機過酸化物の量は、通常、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり0.1〜10重量部の範囲である。
【0045】
妥当な硬化速度を達成するために、一般に組成物中、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり少なくとも0.5重量部、好ましくは少なくとも0.8重量部の量の有機過酸化物を有することが好ましい。
【0046】
同様に、効率のために、有機過酸化物の量は、一般にフルオロエラストマー(A)の100重量部当たり3重量部未満、より好ましくは2.5重量部未満、さらにより好ましくは2重量部未満のものである。
【0047】
適当な化合物(C)の中で、上に詳述されたとおりの(チオ)尿素化合物は、好ましくは
(i−A)式(U−2):
(式中、E’は、O又はSである)
の(チオ)尿素からなる群から選択され;
上に詳述されたとおりの、アンモニア又は第一級アミンとアルデヒドとの環状付加生成物は、好ましくは
(ii−A)式(T):
(式中、R
aのそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、水素及びC
1〜C
6炭化水素基(特に、C
1〜C
6アルキル基)からなる群から選択される)
の環状アルデヒド付加物三量体;
(ii−B)式:
のヘキサメチレンテトラミン(これは、ホルムアルデヒドへのアンモニアの付加の結果であることが知られている)
からなる群から選択され;
上で詳述されたとおりの(チオ)カルバメートは、好ましくは式(C−1):
(式中、R’
dは、C
1〜C
36炭化水素基であり、好ましくは任意選択的に置換されたベンジル基である)
のカルバメートからなる群から選択される。
【0048】
本発明の組成物中で特に有用であると見出された有機化合物(C)は、以下:
(C−1) 式:
の尿素;
(C−2) 式:
のアセトアルデヒドアンモニア三量体;
(C−3) 式:
のヘキサメチレンテトラミン;
(C−4) 式:
のベンジルカルバメート
である。
【0049】
有機化合物(C)の量は、通常、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり0.1〜10重量部の範囲である。
【0050】
例えば、300℃での耐熱性及び封止特性の最適化は、一般に好ましくは組成物中、フルオロエラストマー(A)の100重量部当たり少なくとも0.2重量部、好ましくは少なくとも0.5重量部の量の有機化合物(C)を有することを必要とする。
【0051】
同様、可能な副反応/副作用を回避するために、有機化合物(C)の量を、一般にフルオロラストマー(A)の100重量部当たり3重量部未満、より好ましくは2.5重量部未満、さらにより好ましくは2重量部未満に限定することが有用であり得る。
【0052】
本発明のフルオロエラストマー組成物は、他の原料、特に
(a)(i)二価の金属、例えばMg、Zn、Ca又はPbの酸化物及び水酸化物、(ii)弱酸の塩、例えばステアリン酸、安息香酸、炭酸、シュウ酸又は亜リン酸のBa、Na、K、Pb、Ca塩、並びに(iii)(i)と(ii)との混合物からなる群から典型的には選択される、一般にフルオロエラストマー(A)の100部当たり1〜15重量部、好ましくは2〜10重量部の量での、金属化合物;
(b)一般にフルオロエラストマー(A)100部当たり、5〜150重量部、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは20〜60重量部の量での、一般に充填剤(例えばカーボンブラック)、増粘剤、顔料、酸化防止剤、安定剤、加工助剤などからなる群から選択される、慣用の添加剤を追加的に含んでもよい。
【0053】
本発明のフルオロエラストマー組成物は、上に列挙されたもの以外の他の原料をまったく含まないことが一般に理解され;言い換えると、本発明組成物は、一般に、上に詳述されたとおりの、フルオロエラストマー(A)、有機過酸化物、多官能性化合物、有機化合物(C)、並びに任意選択的に金属化合物、及び慣用の添加剤から本質的になる。
【0054】
本発明はまた、造形品を製造するための、上に記載されたとおりの、フルオロエラストマー組成物の使用方法に関する。
【0055】
フルオロエラストマー組成物は、例えば、成形(射出成形、押出成形)、カレンダー仕上げ、又は押出しによって、所望の造形品に製造することができ、造形品は有利には、それ自体の加工中に及び/又はその後の工程(後処理若しくは後硬化)で加硫(硬化)を受け、有利には、比較的に柔らかく、弱いフルオロエラストマー(A)を、非粘着性の、強固な、不溶性の耐化学薬品性及び耐熱性の硬化フルオロエラストマーから作られた完成品に変換させる。
【0056】
最後に、本発明は、上に詳述されたとおりの、フルオロエラストマー組成物から得られる硬化品に関する。
【0057】
硬化品は、特に、パイプ、継手、Oリング、ホースなどであり得る。
【0058】
参照により本明細書に援用される特許、特許出願、及び刊行物のいずれかの開示が、用語を不明瞭にさせ得る程度まで本記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
【0059】
本発明はこれから、以下の実施例に関連してより詳細に説明されるが、実施例の目的は、例示的であるに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【0060】
原材料
フルオロエラストマー:
(PFR95HT)TECNOFLON(登録商標)PFR 95HT、Solvay Specialty Polymers Italy,S.p.A.から市販されている、式CH
2=CH−(CF
2)
6−CH=CH
2のビス−オレフィンに由来する繰り返し単位、及びヨウ素末端鎖を含む、TFE/パーフルオロメチルビニルエーテルパーフルオロエラストマー。
【0061】
有機化合物:
以下の有機化合物が、商業的供給源から供給され、受け取ったまま使用した:
(C−1) 式:
の尿素;
(C−2) 式:
のアセトアルデヒドアンモニア三量体三水和物;
(C−3) 式:
のヘキサメチレンテトラミン;
(C−4) 式:
のベンジルカルバメート。
【0062】
以下の充填剤を使用した:
(CB−1):Austin Black、Coal Fillers Incから市販されている;
(CB−2):Carbon Black N990MT、Cancarbから市販されている;
【0063】
以下の多不飽和化合物を使用した:
(BO−1)式CH
2=CH−(CF
2)
6−CH=CH
2のビスオレフィン、Solvay Specialty Polymers Italy,S.p.Aから市販されている;
(TAIC)トリアリルイソシアヌレート、商品名DRIMIX(登録商標)の下で市販されている。
【0064】
以下の有機過酸化物を使用した:
(P−1)正味2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(C
16H
34O
4)、ArkemaからLUPEROX(登録商標)101液体として市販されている。
【0065】
硬化、硬化試料に対する機械的特性及び耐熱特性決定
フルオロエラストマーを以下の表に詳述されるとおりに添加剤とBrabenderミキサ中で配合した。O−リング(サイズクラス=214)を前記組成物からプレス型中170℃で10分硬化させ、次いで、空気循環オーブン中200℃で8+16時間、後処理し/後硬化させた。圧縮永久歪み(C−SET)は、300℃で70時間後に、ASTM D 395、方法Bに従って、Oリング、試験片標準AS568A(タイプ214)に対して決定した。プラークは、同じ組成物から170℃で5分間成形し、次いで、空気循環オーブン中200℃で8+16時間、後処理し/後硬化させた。機械的特性は、前記プラークから打ち抜いた試験片に対してASTM D412Cに従って23℃で決定した。以下の特性を決定した:
M
50は、50%の伸びにおけるMPa単位での引張り強さであり、
M
100は、100%の伸びにおけるMPa単位での引張り強さであり、
T.S.は、MPa単位での引張り強さであり、
E.B.は、%単位での破断点伸びである。結果を以下の表に要約する。
【0067】
上の表1に集められたデータは、組成物が、上に詳述されたとおりの有機化合物を、多不飽和架橋剤としてビスオレフィンと組み合わせて含む場合、300℃での圧縮後のC−setに対する肯定的な効果を十分に実証する。C−setは、10〜27%だけ改善されることがわかり、これは、特にこれらの非常に苛酷な条件(300℃の温度)で、かなりの改善である。他方で、有機化合物は、他の多不飽和架橋剤と組み合わせて使用する場合、例えば、TAICを使用する場合、いかなる改善ももたらすことに有効でない。