【文献】
渋田貴正,”従業員の社会保険料計算、給与天引きのタイミング。入社・退職時の注意点は?社労士が徹底解説”,[online],弥生株式会社,2019年 4月15日,全頁,[検索日:2021.2.1],URL,https://www.sumoviva.jp/trend-tips/20190415_1692.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在は、クレジットカードあるいはスマートフォン決済等のキャッシュレス決済も多様化している。そのため、医療機関側が導入したキャッシュレス決済手段と患者側が利用しているキャッシュレス決済手段のアンマッチが発生する可能性が高いことから、結局現金払いになってしまうというジレンマに陥る可能性が高い。そのため、医療機関の窓口での支払い行為(決済)を失くしてしまう事で、利便性と効率性を実現する必要がある。
【0006】
本発明は、医療機関での窓口における支払い行為(決済)を失くし、別の手段で支払い行為(決済)する事で実質上のキャッシュレス決済を実現する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る医療費支払支援装置は、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムを利用する医療費支払支援装置において、
前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証する認証部と、
前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得する通知取得部と、
前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの処理を行う決済部と、
前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する請求指示送信部とを備えた。
【0008】
前記決済部は、
前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、予め積み立てている積立金を用いて前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの処理を行う。
【0009】
本発明に係る医療費支払支援装置は、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムを利用する医療費支払支援装置において、
前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証する認証部と、
前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得する通知取得部と、
前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの指示を前記保険システムに送信する処理を前記請求金額の支払いの処理として行う決済部と、
前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する請求指示送信部とを備えた。
【0010】
前記請求指示送信部は、
前記請求金額を前記組織員の給料から引去りをする指示を、前記請求指示として送信する。
【0011】
前記認証部は、
前記組織員識別子を前記保険システムに送信し、前記保険システムに認証を依頼する。
【0012】
前記認証部は、
前記組織員の保険証番号を前記保険システムに送信する。
【0013】
前記通知取得部は、
前記請求金額通知を、前記組織、前記組織員、および前記保険システムに送信する。
【0014】
前記決済部は、
前記組織員に送信した前記請求金額通知に対する応答として、前記請求金額の支払いの承認を取得すると、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの処理を行う。
【0015】
本発明に係る医療費支払支援システムは、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムと、前記保険システムを利用する医療費支払支援装置とを備えた医療費支払支援システムにおいて、
前記医療費支払支援装置は、
前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証する認証部と、
前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得する通知取得部と、
前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの処理を行う決済部と、
前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する請求指示送信部とを備えた。
【0016】
本発明に係る医療費支払支援システムは、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムと、前記保険システムを利用する医療費支払支援装置とを備えた医療費支払支援システムにおいて、
前記医療費支払支援装置は、
前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証する認証部と、
前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得する通知取得部と、
前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの指示を前記保険システムに送信する処理を前記請求金額の支払いの処理として行う決済部と、
前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する請求指示送信部と
を備え、
前記保険システムは、前記支払いの指示を受け取ると前記医療機関に対する前記請求金額の支払いを行う。
【0017】
本発明に係る医療費支払支援方法は、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムを利用する医療費支払支援装置の医療費支払支援方法において、
認証部が、前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証し、
通知取得部が、前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得し、
決済部が、前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの処理を行い、
請求指示送信部が、前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する。
【0018】
本発明に係る医療費支払支援方法は、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムを利用する医療費支払支援装置の医療費支払支援方法において、
認証部が、前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証し、
通知取得部が、前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得し、
決済部が、前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの指示を前記保険システムに送信する処理を前記請求金額の支払いの処理として行い、
請求指示送信部が、前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する。
【0019】
本発明に係る医療費支払支援プログラムは、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムを利用する医療費支払支援装置の医療費支払支援プログラムにおいて、
前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証する認証処理と、
前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得する通知取得処理と、
前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの処理を行う決済処理と、
前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する請求指示送信処理と
をコンピュータである前記医療費支払支援装置に実行させる。
【0020】
本発明に係る医療費支払支援プログラムは、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関に支払う保険システムを利用する医療費支払支援装置の医療費支払支援プログラムにおいて、
前記保険システムを利用する組織に属する組織員であって前記保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証する認証処理と、
前記医療機関により前記組織員に医療行為が行われると、前記医療機関から、前記組織員識別子と前記組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得する通知取得処理と、
前記組織員識別子の認証が成功した場合、前記請求金額通知に基づいて、前記医療機関に対する前記請求金額の支払いの指示を前記保険システムに送信する処理を前記請求金額の支払いの処理として行う決済処理と、
前記組織に前記組織員の自己負担分である前記請求金額を請求する請求指示を送信する請求指示送信処理と
をコンピュータである前記医療費支払支援装置に実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る医療費支払支援装置では、認証部が、保険システムを利用する組織に属する組織員であって保険システムに保険料を支払う組織員を一意に識別する組織員識別子を認証する。通知取得部が、医療機関により組織員に医療行為が行われると、医療機関から、組織員識別子と組織員の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知を取得する。決済部が、医療機関に対し組織員の自己負担分である請求金額の支払いの処理を行う。そして、請求指示送信部が、組織に組織員の自己負担分である請求金額を請求する請求指示を送信する。よって、本発明に係る医療費支払支援装置によれば、窓口での現金決済をなくすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
【0024】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500の全体構成例を示す図である。
医療費支払支援システム500は、医療費支払支援装置100と、保険システム200とを備える。
医療費支払支援装置100は、個人の医療費における自己負担額の残りの費用を医療機関400に支払う保険システム200を利用する。なお、以下の実施の形態では、医療費には調剤費も含まれるものとする。医療費支払支援装置100は、保険システム200を利用して、医療機関400に医療費支払代行サービスを提供する。医療費支払支援装置100は、例えば、予め積み立てられた積立金を用いて支払業務を実施するサービス提供会社10に具備される。
【0025】
保険システム200は、具体的には、組織員301が属する組織300の健康保険組合、地方職員共済組合等である。組織300は、具体的には、会社、事務所、団体、あるいは地方公共団体といった組織員301の勤務先組織である。組織員301は社員あるいは職員といった組織300に勤務する従業員であるとともに、健康保険組合、地方職員共済組合等の組合員でもある。組織員301は、保険システム200を利用する組織300に属しており、保険システム200に保険料を支払っている。組織300も保険システム200に保険料を支払っている。
【0026】
医療費支払支援システム500における処理(1)から(8)、および(a),(b)については、後で説明する。
【0027】
また、保険システム200と医療機関400と支払い機関20との間では、通常の健康保険組合、地方職員共済組合等と、病院等の医療機関と、レセプト審査を行う支払い基金といった支払い機関との間の処理が行われる。
【0028】
図2を用いて、本実施の形態に係る医療費支払支援装置100の構成例について説明する。
医療費支払支援装置100は、コンピュータである。医療費支払支援装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0029】
医療費支払支援装置100は、機能要素として、認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140と記憶部150を備える。記憶部150には、積立金情報51が記憶される。
【0030】
認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140の機能は、ソフトウェアにより実現される。
記憶部150は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部150は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
【0031】
プロセッサ910は、医療費支払支援プログラムを実行する装置である。医療費支払支援プログラムは、認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140の機能を実現するプログラムである。 プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing
Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
【0032】
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
【0033】
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった出力機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
【0034】
通信装置950は、ネットワークを介して他の装置と通信する。通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、有線または無線で、LAN、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
【0035】
医療費支払支援プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、医療費支払支援プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、医療費支払支援プログラムを実行する。医療費支払支援プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている医療費支払支援プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、医療費支払支援プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
【0036】
医療費支払支援装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、医療費支払支援プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、医療費支払支援プログラムを実行する装置である。
【0037】
医療費支払支援プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
【0038】
認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140の各部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えてもよい。医療費支払支援プログラムは、認証処理と通知取得処理と決済処理と請求指示送信処理を、コンピュータに実行させる。また、医療費支払支援方法は、医療費支払支援装置100が医療費支払支援プログラムを実行することにより行われる方法である。
医療費支払支援プログラムは、コンピュータが読取可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよい。また、医療費支払支援プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0039】
図3は、本実施の形態に係る保険システム200の構成例を示す図である。
保険システム200は、機能要素として、保険システム処理部210と記憶部220を備える。保険システム200のハードウェア構成については、医療費支払支援装置100で説明したものと同様である。
保険システム処理部210は、本実施の形態に係る保険システム200の機能を実現する機能要素である。
【0040】
***動作の説明***
図4は、本実施の形態に係る医療費支払支援処理のフロー図である。
図4を用いて、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500の動作について説明する。
以下において、医療機関400が主体となっている動作は、医療機関400が具備する情報処理装置あるいは端末装置が実行する。また、組織300が主体となっている動作は、組織300が具備する情報処理装置あるいは端末装置が実行する。また、保険システム200が主体となっている動作は、保険システム200の保険システム処理部210が実行する。また、サービス提供会社10が主体となっている動作は、医療費支払支援装置100が実行する。
【0041】
ここでは、組織員301が、怪我あるいは病気により、医療機関400から医療行為を受けることを前提とする。
図4は、組織員301が、医療費支払支援システム500による医療費支払代行サービスを受けるための処理である。
【0042】
事前準備として、組織員301は、携帯端末装置により、医療費支払代行サイトを介して、医療費支払支援装置100にユーザID(Identifier)申請を行い、組織員301の情報を登録しておく。携帯端末装置は、具体的にはスマートフォンあるいはタブレット端末等である。あるいは、組織員301は、サービス提供会社10が提供する医療費支払代行サービスのアプリケーション(以下、医療費支払代行アプリケーションという)を介して携帯端末装置にダウンロードしてもよい。組織員301は、医療費支払代行サイトあるいは医療費支払代行アプリケーションを介して、医療費支払支援装置100にユーザID(Identifier)申請を行い、組織員301の情報を登録しておく。これにより、組織員301に対し、医療費支払代行サービスを受けるためのユーザIDが付与される。
【0043】
ステップS101において、予め、積立金が積み立てられる。例えば、積立金は、保険システム200により医療費支払支援装置100に事前に定められた一定額(申告制、自動算出は問わない)が充当されてもよい。
本実施の形態では、
図1の(a)に示すように、医療費支払支援装置100は、予め積み立てられた積立金を用いて、医療費支払代行サービスを提供する。
【0044】
ステップS102において、認証部110が、組織員301を一意に識別する組織員識別子31を認証する。具体的には、医療機関400の窓口において、組織員301により、組織員識別子31が提示される。あるいは、組織員301は、医療機関400に対して、組織員識別子31を送信してもよい。組織員識別子31は、例えば、組織員301の保険証番号である。組織員識別子31は、医療機関400の端末装置から医療費支払支援装置100に送信される。認証部110は、組織員識別子31を保険システム200に送信し、保険システム200に認証を依頼する。
その後、認証部110は、保険システム200から認証結果を受け取る。認証部110は、認証が成功していれば、認証が成功したことを示す情報を医療機関400の端末装置および組織員301の携帯端末装置に送信する。認証部110は、認証が失敗すると、認証が失敗したことを示す情報を医療機関400の端末装置および組織員301の携帯端末装置に送信する。
ステップS102の処理は、
図1の(1)と(2)の処理に相当する。
【0045】
医療機関400により組織員301に医療行為が行われると、ステップS103において、通知取得部120は、医療機関400から、組織員識別子31と組織員301の自己負担分である請求金額とを含む請求金額通知32を取得する。ステップS103の処理は、
図1の(3)と(4)の処理に相当する。
【0046】
ステップS104において、通知取得部120は、請求金額通知32を、組織300、組織員301、および保険システム200に確認データとして送信する。具体的には、通知取得部120は、請求金額通知32に含まれる組織員識別子31に基づいて、組織300、組織員301、および保険システム200を特定し、請求金額通知32を確認データとして送信する。
【0047】
ステップS105において、決済部130は、組織員識別子31の認証が成功した場合、請求金額通知32に基づいて、予め積み立てられた積立金を用いて医療機関400に対する請求金額の支払いの処理を行う。決済部130は、組織員301の携帯端末装置に送信した確認データである請求金額通知32に対する応答として、請求金額の支払いの承認を取得すると、医療機関400に対する請求金額の支払いの処理を行う。ステップS105の処理は、
図1の(5)の処理に相当する。
【0048】
ステップS106において、請求指示送信部140は、組織300に組織員301の自己負担分である請求金額を請求する請求指示33を送信する。請求指示送信部140は、請求金額を組織員の給料から引去りをする指示を、請求指示33として送信する。ステップS105の処理は、
図1の(6)の処理に相当する。
【0049】
その後、組織300は、組織員301の自己負担分である請求金額を給与引去りにより徴収する。そして、組織300は、保険システム200に対して、組織員301の自己負担分である請求金額を支払う。
【0050】
次に、
図5から
図7を用いて、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500における医療費支払支援処理について、より具体的に説明する。なお、
図5から
図7における処理(1)から(8)、および(a),(b)は、
図1の処理(1)から(8)、および(a),(b)に対応している。
【0051】
図5は、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500におけるユーザID付与処理の例を示すシーケンス図である。
図5に示すように、まず、医療費支払支援装置100を具備するサービス提供会社10と、組織300と、保険システム200との間で、組織員301および医療機関400に対する医療費支払代行サービスの提供に関する契約が行われる。
本実施の形態では、医療費支払支援装置100を具備するサービス提供会社10は、予め積み立てられた積立金を用いることが可能である。例えば、積立金は、保険システム200により予め積み立てられていてもよい(
図5の(a))。そして、医療費支払支援装置100を具備するサービス提供会社10が、積立金を用いて、組織員301および医療機関400に対し、医療費支払代行サービスを提供する。
【0052】
次に、
図5の(b)において、組織員301は、医療費支払支援装置100に対してユーザIDの申請を行う。
図5の(b1)において、医療費支払支援装置100は、組織員301にユーザIDを付与する。
図5の(b2)において、組織員301は、本人情報の登録およびパスワードの設定を行う。本人情報には、保険証番号といった組織員識別子31が含まれる。
このユーザID申請処理は、
図4の事前準備で説明したように、組織員301がスマートフォンにより、医療費支払代行サイトを用いて行われる。あるいは、ユーザID申請処理は、組織300の人事部あるいは健康保険組合、地方職員共済組合等が取りまとめて行ってもよい。
このユーザID申請処理により、組織員301は、ユーザIDとパスワードで医療費支払代行サイトにログインし、保険証番号のQRコード(登録商標)をスマートフォンに表示することが可能となる。なお、スマートフォンを持っていない子どもに対しては、組織員識別子31のQRコード(登録商標)等が印刷されたカードが、サービス提供会社10により発行されてもよい。
【0053】
図6は、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500における認証処理の例を示すシーケンス図である。
図6の(1)において、組織員301が医療機関400に行く必要が生じた場合、組織員301は、保険証番号といった組織員識別子31を医療機関400に提示する。
具体的には、組織員301は、ユーザIDとパスワードで医療費支払代行サイトにログインし、保険証番号のQRコード(登録商標)をスマートフォンに表示する。そして、表示された保険証番号が、病院側のQRコード(登録商標)の読み取り機で読み取られる。あるいは、医療費支払代行サイトにより、窓口で病院のQRコード(登録商標)を読み込み、Web経由で組織員識別子31を提示してもよい。また、スマートフォンを持っていない子どもは、サービス提供会社10により発行されたカードを提示してもよい。なお、QRコード(登録商標)は、2次元バーコードでもその他のコードでもよい。QRは、Quick Responseの略である。
【0054】
ここでは、ユーザIDと組織員識別子31は、別の情報として説明している。しかし、ユーザIDと組織員識別子31とを兼用してもよい。具体的には、ユーザIDをデジタル保険証としても利用してもよい。また、デジタル保険証と通常の保険証を兼用してもよい。
【0055】
図6の(11)において、医療機関400から医療費支払支援装置100に対して、組織員識別子31の認証を申請するオンライン申請がなされる。ここでは、組織員301により提示された組織員識別子31が、認証要求とともに医療費支払支援装置100に対して送信される。
図6の(2)において、医療費支払支援装置100の認証部110は、保険システム200に対して、組織員識別子31の認証を依頼する。ここでは、組織員識別子31として保険証番号を想定しているため、保険システム200に保険証番号の認証を依頼している。例えば、組織員識別子31が上述のデジタル保険証である場合は、医療費支払支援装置100が認証を行ってもよい。
【0056】
図6の(21)において、医療費支払支援装置100は、組織員識別子31の認証結果を取得する。
図6の(211),(212)において、医療費支払支援装置100は、組織員識別子31の認証結果を、医療機関400と組織員301の携帯端末装置に通知する。例えば、子どもが組織員識別子31をカードで提示した場合は、親の携帯端末装置に認証結果を通知するとしてもよい。
【0057】
図6の(3)において、組織員301が、医療機関400による診療を受ける。ここでは、通常の医療行為が行われ、医療内容に応じて、患者である組織員301対して医療費が計算される。
【0058】
図7は、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500における通知取得処理、決済処理、および請求指示送信処理の例を示すシーケンス図である。
図7の(4)において、医療機関400は、医療費支払支援装置100に対して、患者である組織員301の医療費の自己負担分を請求金額として請求する請求金額通知32を送信する。請求金額通知32には、医療費の明細が記載されている。
【0059】
医療費支払支援装置100の通知取得部120は、請求金額通知32を取得すると、組織員301の携帯端末装置と保険システム200と組織300に対して、請求金額通知32を確認データとして送信する。
図7の(41)において、医療費支払支援装置100の通知取得部120は、組織員301の携帯端末装置に、患者確認用データとして請求金額通知32を送信する。
図7の(42)において、医療費支払支援装置100の通知取得部120は、保険システム200に、立替額確認用データとして請求金額通知32を送信する。
図7の(43)において、医療費支払支援装置100の通知取得部120は、組織300に、給与引去り額確認用データとして請求金額通知32を送信する。
【0060】
図7の(44)において、組織員301が請求金額通知32を確認すると、組織員301の携帯端末装置から医療費支払支援装置100に、請求金額に対する支払いの承認が送信される。
図7の(45)において、医療費支払支援装置100は、組織員301による支払いの承認結果を医療機関400に送信する。
図7の(46)において、医療費支払支援装置100は、医療機関400から、組織員301による支払いの承認結果の受領を示す受領結果通知を受け取る。
図7の(47)において、医療費支払支援装置100は、組織員301の携帯端末装置に、組織員301による支払いの承認結果に対する医療機関400の受領結果通知を送信する。
【0061】
図7の(4)から(47)の結果、組織員301の携帯端末装置に医療機関400の受領結果通知が受領確認コードとして表示され、その受領確認コードを医療機関400が読取り、処方箋を提示してもよい。受領確認コードを用いたプロセスがその後の調剤薬局と連動してもよい。
【0062】
また、
図7の(4)から(47)の結果、診療記録がPHR(Personal Health Record)あるいはマイナポータル等に医療費控除のエビデンスとして登録されてもよい。
また、子どもの場合は、健康保険組合、地方職員共済組合等の主たる加盟者である親が、事前、もしくは事後に支払いの了承をしてもよいし、自動的に了承するケースもある。あるいは、金額に応じて承諾のレベルを変えてもよい。
【0063】
図7の(5)において、医療費支払支援装置100の決済部130は、医療機関400に対して請求金額通知32に基づいた支払いの処理を行う。本実施の形態では、決済部130は、積立金に関する積立金情報51に基づいて、医療機関400に請求金額を支払う処理を行う。
なお、保険システム200あるいは組織300が医療機関400に請求金額を支払う処理を行ってもよい。
【0064】
図7の(6)において、医療費支払支援装置100の請求指示送信部140は、請求金額を組織員301の給料から引去りをする指示を、請求指示33として送信する。
【0065】
図7の(7)において、組織300は、組織員301の自己負担分である請求金額を給与引去りにより徴収する。あるいは、給与から引去りによる後払いでなく、事前に組織員301から一定額を積立てもよい。
図7の(8)において、組織300は、保険システム200に対して、組織員301の自己負担分である請求金額を支払う。お金の支払は、都度ではなく一括払いでもよい。各々の支払タイミングは契約によるものとする。
【0066】
以上で、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500における医療費支払支援処理についての説明を終わる。
【0067】
***他の構成***
サービス提供会社10は、健康保険組合、地方職員共済組合等の保険システム200からお金を預かって、組織員301の自己負担金を医療機関400に支払ってもよい。あるいは、サービス提供会社10は、組織員301の自己負担金を立て替えておき、医療機関400への支払いの後に、健康保険組合、地方職員共済組合等の保険システム200から立替分を受領してもよい。
また、組織員識別子の認証として、マイナンバーカードに付加されている情報を用いることも可能である。組織員は、マイナンバーカードを認証する認証機関に、マイナンバーカードに付加されている情報を送信し、認証結果を取得する。そして、サービス提供会社は、その認証結果を受け取り、組織員識別子の認証の成否を判断する。
【0068】
本実施の形態では、医療費支払支援装置100における認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140の機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140の機能がハードウェアで実現されてもよい。
【0069】
図8は、本実施の形態の変形例に係る医療費支払支援装置100の構成例を示す図である。
図8に示すように、プロセッサ910を電子回路909に置き換えてもよい。
電子回路909は、認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application
Specific Integrated
Circuitの略語である。FPGAは、Field−Programmable Gate Arrayの略語である。
【0070】
別の変形例として、認証部110と通知取得部120と決済部130と請求指示送信部140の一部の機能が専用のハードウェアで実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
【0071】
プロセッサ910と、メモリ921と、電子回路909とを、総称して「プロセッシングサーキットリ」という。つまり、の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
【0072】
***本実施の形態におけるその他の具体例***
本実施の形態に係る医療費支払支援システム500では、医療情報、健康情報、および治療情報に関係する全てステークホルダーが参加することにより、ナショナルPHR、および、オプトインベースの個人情報を含めたビッグデータが形成される。
将来的には、被保険者である組織員はマイナンバーカードを保険証として所持し、医療費の支払いおよび控除等の受診履歴はマイナポータルで閲覧可能となる。
【0073】
サービス提供会社10は、具体的には、SaaS(Software as a Service)会社である。SaaS社は医療機関に医療費支払代行サービスを提供する。また、SaaS社は健康保険組合、地方職員共済組合等から一定額の積立金を受け取り、支払業務を実施する。被保険者は医療費を給与引去りにより支払うため、事前に勤め先企業、および所属する健康保険組合、地方職員共済組合等と同意しておく必要がある。
【0074】
本実施の形態に係る医療費支払支援システム500では、健康保険組合、地方職員共済組合等は積立金をサービス提供会社に支払ってもよい。医療機関による診療サービスを被保険者に提供後、サービス提供会社は、請求データを提示する。被保険者はサービス提供会社に支払い指示(支払いの承認)を行う。サービス提供会社は、医療機関に支払いを実施する。支払は、法定通貨、電子マネー、預金、あるいは、暗号資産といった支払い通貨は問わない。そして、被保険者から健康保険組合、地方職員共済組合等への支払が行われる。給与引去りでもよいし、個別請求でもよい。
また、医療費支払代行サービスにおける決済手数料に関しては、クレジットカード支払いを参考とすれば、医療機関側が負担するという考えになる。しかし、本システムの導入が社会保障費等の社会コストの削減に大きく寄与するという事であれば、削減額を原資と考え、国もしくは地方自治体からサービス手数料として支払われ、医療機関に決済手数料を負担させない仕組みとなってもよい。
【0075】
本実施の形態に係る医療費支払支援システム500では、診療明細に被保険者、医療機関、所属保険組合、日時、および処理番号が記録される。診療終了後、診療明細に金額情報が付与され、請求金額通知が生成される。被保険者は、請求金額通知を、医療機関に設置されている端末の画面、印刷物、あるいは自己のスマートフォンを利用し、メール、あるいは、ユニークなQRコード(登録商標)を通じてオンラインで確認する。被保険者は自己のスマートフォン、もしくは医療機関の端末装置を通じて支払処理を指示する。上記指示に基づき、SaaS社が医療機関に支払いを実施する。SaaS社は健康保険組合、地方職員共済組合等から、窓口支払い用のお金を積立金として事前にプールしており、請求金額の支払いに充当する。医療費支払支援装置は、窓口支払いに用いた費用を被保険者に、給与引去りもしくは個別に請求する。健康保険組合、地方職員共済組合等が、窓口支払いに用いた費用を被保険者に、給与引去りもしくは個別に請求してもよい。
【0076】
***本実施の形態の効果の説明***
以上のように、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500によれば、医療機関での支払い行為がなくなり(事実上のキャッシュレス決済)により被保険者、および医療機関両方で効率化メリット等が実現する。また、API(Application Programming Interface)連携等を前提として、予約、受診履歴、診察受付等、決済以外の業務効率化もワンストップ化が可能になる。
医療関連データ(PHR等)のビッグデータが形成され、国全体のデジタライゼーションが加速化する。
医療データのデジタル化により不正診療、薬剤の過剰投与等の検出が可能になり、社会保障費削減に繋がる。
【0077】
また、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500によれば、窓口での現金決済がなくなるので、スタッフを削減でき、さらに、患者の待ち時間削減による院内感染の低減といった効果もある。また、窓口での現金決済がなくなるので、スタッフの仕事量を削減でき、医療機関の働き方改革の実現にも効果がある。
【0078】
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0079】
***構成の説明***
実施の形態1では、サービス提供会社10は、積立金を用いて、組織員301の自己負担分である請求金額を医療機関400に支払う。
本実施の形態では、保険システム200が、組織員301の自己負担分である請求金額を医療機関400に支払う構成について説明する。
なお、医療費支払支援装置100および保険システム200の構成は
図2,3と同様である。
【0080】
***動作の説明***
図9は、本実施の形態に係る医療費支払支援システム500の全体構成例を示す図である。
図10は、本実施の形態に係る医療費支払支援処理のフロー図である。
【0081】
本実施の形態では、サービス提供会社10は積立金を用いることはない。
【0082】
図9の(1),(2),(3),(4)、および、
図10のステップS102からS104の処理は、実施の形態1と同様である。
図9の(4)において、医療費支払支援装置100の通知取得部120が、請求金額通知32を取得する。
【0083】
図9の(5a)において、医療費支払支援装置100の決済部130は、請求金額の支払いの処理を行う。決済部130は、組織員識別子31の認証が成功した場合、請求金額通知32に基づいて、医療機関400に対する請求金額の支払いの指示34を保険システム200に送信する処理を請求金額の支払いの処理として行う(ステップS105)。
図9の(5b)において、保険システム200は、支払いの指示34を受け取ると医療機関400に対する請求金額の支払いを行う。具体的には、保険システム200の保険システム処理部210は、支払いの指示34に基づいて、医療機関400に対して、組織員301の自己負担分である請求金額を支払う。
【0084】
図9の(6),(7),(8)、および、
図10のステップS106の処理は、実施の形態1と同様である。
ここでは、サービス提供会社10が、支払金額と支払い先を健康保険組合、地方職員共済組合等の保険システム200に連絡することにより、保険システム200が組織員301の自己負担金を直接的に医療機関400に支払う処理について説明した。
【0085】
なお、医療機関400に対する組織員301の自己負担分である請求金額を支払いは、サービス提供会社10あるいは組織300が立替えてもよい。そして、組織員301から給与引去りにより、立替分を徴収してもよい。
【0086】
以上の実施の形態1,2では、医療費支払支援装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、医療費支払支援装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。医療費支払支援装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、医療費支払支援装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1,2のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1,2では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【0087】
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明の範囲、本発明の適用物の範囲、および本発明の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。