(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6911212
(24)【登録日】2021年7月9日
(45)【発行日】2021年7月28日
(54)【発明の名称】医療機器上の流体ポートのための多目的キャップ
(51)【国際特許分類】
A61M 1/18 20060101AFI20210715BHJP
【FI】
A61M1/18 510
【請求項の数】37
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-561002(P2020-561002)
(86)(22)【出願日】2019年3月5日
(65)【公表番号】特表2021-513907(P2021-513907A)
(43)【公表日】2021年6月3日
(86)【国際出願番号】US2019020631
(87)【国際公開番号】WO2019212637
(87)【国際公開日】20191107
【審査請求日】2020年11月11日
(31)【優先権主張番号】62/664,993
(32)【優先日】2018年5月1日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508180910
【氏名又は名称】フレセニウス メディカル ケア ホールディングス インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ロフトハウス、ニコラス・ガレット
(72)【発明者】
【氏名】ホール、デボン・ブラッドリー
【審査官】
細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第5954957(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/18
A61M 1/14
A61M 1/34
A61M 1/36
A61M 39/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液処理装置上の流体ポートのための閉鎖キャップであって、
第1のスカートと、
前記第1のスカート内に半径方向に位置付けられた第2のスカートと、ここにおいて、前記第1のスカートおよび前記第2のスカートは、中間チャネルによって分離されており、
前記第1のスカートと前記第2のスカートを連結し、外面を備える、横連結部分と
を備え、
前記第1のスカートは、第1のスカート上部部分と第1のスカート下部部分とを備え、前記第1のスカート上部部分は、前記横連結部分から離れて延在し、前記第1のスカート上部部分の内側周面が、血液処理装置上の第1の流体ポートの上部外部面に封止係合するように構成され、前記第1のスカート下部部分は、円筒形スリーブ部分と、前記円筒形スリーブ部分から内向きに延在する複数のリブとを備え、前記リブは、前記円筒形スリーブ部分の内側面の周りに離隔されており、前記血液処理装置上の第2の流体ポートを取り囲む外部シュラウドに係合するように構成され、
前記第2のスカートは、第2のスカート上部部分と第2のスカート下部部分とを備え、前記第2のスカート上部部分は、前記横連結部分から離れて延在し、露出した底部停止面と、前記チャネルによって取り囲まれた外側周面とを備え、前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、前記第1の流体ポートの上部内部面と封止係合するように構成され、前記第2のスカート下部部分は、前記第2のスカート上部部分から離れて延在する管状スカートを備え、前記管状スカートは、前記チャネルによって外側が取り囲まれており、前記第2の流体ポートの外部面と封止係合するように構成された内側周面を備え、前記第2の流体ポートは、前記第1の流体ポートのそれよりも小さい外径を有し、前記第2のスカート上部部分の前記露出した停止面は、前記血液処理装置の前記第2の流体ポート上への前記管状スカートの押し込みに対するハードストップを提供する、閉鎖キャップ。
【請求項2】
前記第2のスカートの前記管状スカートは、前記第1のスカート下部部分が前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する距離とほぼ同じである距離まで、前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項3】
前記第1のスカート上部部分は、前記第2の流体ポートを取り囲む前記外部シュラウド上への前記キャップの押し込みに対するハードストップを提供する露出した底部停止面をさらに備える、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項4】
前記第1のスカート下部部分の前記リブは、前記横連結部分の前記外面に対して垂直または実質的に垂直に延在する、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項5】
第1のスカート下部部分の前記リブは、前記閉鎖キャップの幾何学的中心軸に対して1°〜3°の傾斜角で延在する、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項6】
前記リブは、前記第1の流体ポートの下部外部面に係合するようにさらに構成される、請求項1または5に記載の閉鎖キャップ。
【請求項7】
前記第1のスカート下部部分および前記管状スカートは、同心円状に配置される、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項8】
前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、ISO準拠の透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項9】
前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項10】
前記管状スカートの前記内側周面は、ISO準拠の血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項11】
前記管状スカートの前記内側面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項12】
前記管状スカートは、ねじ山なしであり、ここで前記第2の流体ポートの外側面と係合するように構成される、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項13】
前記管状スカートの前記内側周面は、多角度の表面輪郭を有する、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項14】
前記第1のスカート、前記第2のスカート、および前記横連結部分は、単一の構成要素として一体的に形成されている、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項15】
前記閉鎖キャップは、約60〜約70のショアA硬度を有する、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項16】
前記閉鎖キャップは、柔軟なポリマー材料を備える、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項17】
前記閉鎖キャップは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ酢酸ビニル、液晶ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、芳香族ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、およびそれらのブレンド、コポリマー、混合物ならびに複合体から選択されるポリマー材料を備える、請求項1に記載の閉鎖キャップ。
【請求項18】
第1の外径を有する少なくとも1つの第1の流体ポートと、第2の外径を有する少なくとも1つの第2の流体ポートとを備え、前記第2の外径は、前記第1の外径よりも小さく、前記少なくとも1つの第1の流体ポート、前記少なくとも1つの第2の流体ポート、または両方のうちの少なくとも1つは、請求項1に記載の閉鎖キャップで各々閉じられる、血液処理装置。
【請求項19】
前記血液処理装置は体外血液処理装置である、請求項18に記載の血液処理装置。
【請求項20】
前記血液処理装置は透析器である、請求項18に記載の血液処理装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの第1の流体ポートは、第1の透析液ポートおよび第2の透析液ポートを備え、前記少なくとも1つの第2の流体ポートは、第1の血液ポートおよび第2の血液ポートを備える、請求項20に記載の透析器。
【請求項22】
前記第2のスカートの前記管状スカートは、前記第1のスカート下部部分が前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する距離の±2%である距離まで、前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する、請求項20に記載の透析器。
【請求項23】
前記第1のスカート上部部分は、前記第2の流体ポートを取り囲む前記外部シュラウド上への前記キャップの押し込みに対するハードストップを提供する露出した底部停止面をさらに備える、請求項20に記載の透析器。
【請求項24】
前記第1のスカート下部部分の前記リブは、前記横連結部分の前記外面に対して垂直または実質的に垂直に延在する、請求項20に記載の透析器。
【請求項25】
第1のスカート下部部分の前記リブは、前記閉鎖キャップの幾何学的中心軸に対して1°〜3°の傾斜角で延在する、請求項20に記載の透析器。
【請求項26】
前記リブは、前記第1の流体ポートの下部外部面に係合するようにさらに構成される、請求項20に記載の透析器。
【請求項27】
前記第1のスカート下部部分および前記管状スカートは、同心円状に配置される、請求項20に記載の透析器。
【請求項28】
前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、ISO準拠の透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、請求項20に記載の透析器。
【請求項29】
前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、請求項20に記載の透析器。
【請求項30】
前記管状スカートの前記内側周面は、ISO準拠の血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、請求項20に記載の透析器。
【請求項31】
前記管状スカートの前記内側面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、請求項20に記載の透析器。
【請求項32】
前記管状スカートは、ねじ山なしであり、ここで前記第2の流体ポートの外側面と係合するように構成される、請求項20に記載の透析器。
【請求項33】
前記管状スカートの前記内側周面は、多角度の表面輪郭を有する、請求項20に記載の透析器。
【請求項34】
前記第1のスカート、前記第2のスカート、および前記横連結部分は、単一の構成要素として一体的に形成されている、請求項20に記載の透析器。
【請求項35】
前記閉鎖キャップは、約60〜約70のショアA硬度を有する、請求項20に記載の透析器。
【請求項36】
前記閉鎖キャップは、柔軟なポリマー材料を備える、請求項20に記載の透析器。
【請求項37】
前記閉鎖キャップは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ酢酸ビニル、液晶ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、芳香族ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、およびそれらのブレンド、コポリマー、混合物ならびに複合体から選択されるポリマー材料を備える、請求項20に記載の透析器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本出願は、米国特許法第119条(e)に基づいて、2018年5月1日出願の先行米国仮特許出願第62/664,993号の利益を主張し、それは、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
[0002] 本発明は、生体試料を浄化または濃縮するために使用される医療機器の異なるサイズおよび構成の流体ポート上に取り付けるように適応された多目的キャップに関し、特に、透析器および他の血液処理装置上の別種の流体ポート上に圧入されるように適応された閉鎖キャップに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 血液などの生体液体の処理に使用される医療機器は、一般的に、ハウジング内に収容された半透膜構造を有する。通常、処理されるべき生体液体は、膜の一方の側に接触するようにハウジング内に通され、機器の機能に依存して、膜の他方の側が、ハウジング内に通される別の液体によって同時に接触され得る。膜は、膜を通して一方の液体から他方の液体または膜側へのある特定の液体および溶質の選択的移動をもたらす。これらのタイプの医療機器は、例えば、透析器、血液濾過器、血液透析濾過器、および血液濃縮器を含む。これらの医療機器は、体外血液処理システムまたは他のタイプの生体液体処理システムにおいて使用され得る。
【0004】
[0004] 流体ポートは、そのような医療機器への液体の導入およびそのような医療機器からの液体の排出をもたらすために必要とされる。例えば、透析器は、腎臓によって通常除去される血液中に蓄積された老廃物および体液の悪影響を被る腎不全の患者によって使用されることができるフィルタ装置である。血液透析の透析器などの従来の透析器は、血液ポートおよび透析液ポートを有する。血液ポートは、透析治療中に透析器装置から血流を導入および排出するために使用される。血液は、血液導入ポートと血液排出ポートとの間の、透析器の中空円筒形チューブ部分内に配置された中空繊維束または他の膜などの膜構造を通過することができる。透析液ポートは、透析液流体の同じ装置への導入および装置からの排出のために使用される。これらのタイプの透析器およびその構成要素は、例えば、米国特許第3,691,068号、同第4,324,662号、および同第6,830,685号に示されており、これらのすべては、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている。これらの特許に示されているような透析器構成では、血液ポートは、チューブ部分の両端に位置付けられ、透析液流体のために使用されるポートは、装置の両端近くのチューブ部分の側壁から延びるように配置される。
【0005】
[0005] ヘマフィルタ(hemafilter)は、とりわけ、血液から毒素を除去するために膜を介して毒素に関連する分子量の分子を濾過するために使用されている。ヘマフィルタはまた、ハウジング内に封入された中空繊維の束または他の膜構造を有することができ、ここにおいて、装置を通る別の流体の通過は、膜の血液側とは反対側で行われ、したがって、装置は、典型的には、膜の各側のために導入ポートおよび排出ポートを含む。ヘマフィルタの例は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれた、米国特許第5,536,412号に示されている。血液濃縮器は、心肺バイパス手順の一部として、血液から余分な体液を除去するための限外濾過システムとして使用されている。血液濃縮器はまた、ハウジング内に封入された中空繊維の束または他の膜構造を有することができ、当該ハウジングは、装置の両端に血液ポートを有し、装置内の膜の反対側で収集された限外濾過された体液の排出のための少なくとも1つの追加の装置ポートを含む。装置からの限外濾過された体液の除去を補助するために、真空ラインが、排出ポート(単数または複数)に結合され得る。血液濃縮器の例は、米国特許第5,858,238、および同7,063,816号に示されており、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている。
【0006】
[0006] このような血液処理装置上の血液ポートおよび透析液ポートまたは他の種類のポートは、一般に、装置のハウジングまたはその端部から延在する雄型構成を有する。安全のために、例えば偶発的な誤接続を防止するために、血液ポートは、典型的には、同じ血液処理装置上の透析液ポートまたは他の種類のポートとは異なる幾何学的外形を有する。
【0007】
[0007] それらの製造後、透析器は典型的には滅菌される。蒸気、照射、または化学物質によるこれらの装置の滅菌が使用されることができる。特に透析器の血液側は、装置が使用されるまで滅菌に保たれる必要がある。滅菌された透析器の血液ポートを覆うために、取り外し可能な使い捨て閉鎖キャップが使用されてきた。さらに、使用済み透析器が残留流体を収容することができ、閉鎖キャップが、廃棄の安全性のために使用済み透析器の血液ポート、透析器ポート、または両方を覆うために使用されることができ、これは例えば、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2014/0263018A1号に開示されている。
【0008】
[0008] 血液処理装置のための現代のキャップは、典型的には、医療用途に好適な成形プラスチック材料で作製されているが、典型的には、1つのタイプのポートのみ、例えば、透析器の血液ポートまたは透析液ポートのいずれかを覆うように設計される。医療機器上の油圧ポートのための多目的キャップが、米国特許第5,954,957に示されており、ここにおいて、キャップは、手動のねじりを使用してDIN血液ポートの雌ねじ付きカラーにねじ込むために使用される外部ラグを含む。
【0009】
[0009] 同じ透析器または他の血液処理装置の異なる幾何学的形状のポートに取り付けることが可能な医療機器キャップの必要性があり、これは、同じ装置の異なる装置ポートのいずれかに容易かつ確実に圧入されて、いずれかのポートの封止閉鎖を提供することができる。
【発明の概要】
【0010】
[0010] 本発明の特徴は、医療用途で使用される医療機器上の異なるサイズおよび構成の流体ポート上に圧入されるように適応された多目的閉鎖キャップである。
【0011】
[0011] 本発明のさらなる特徴は、血液処理装置の血液ポートおよび別個の透析液ポートの各々に圧入されることができる多目的閉鎖キャップである。
【0012】
[0012] 本発明の別の特徴は、そのような圧入ポートキャップを含む血液処理装置である。
【0013】
[0013] 本発明の追加の特徴は、透析器の血液ポート、透析液ポート、または両方のうちの1つまたは複数に圧入されるそのようなポートキャップのうちの少なくとも1つを含む透析器である。
【0014】
[0014] これらの利点および他の利点を達成するために、および本発明の目的にしたがって、本明細書で具現化および広く説明されるように、本発明は、部分的に、血液処理装置上の流体ポートのための閉鎖キャップに関し、当該閉鎖キャップは、第1のスカートと、第1のスカート内に半径方向に位置付けられた第2のスカートであって、第1のスカートおよび第2のスカートが中間チャネルによって分離されている第2のスカートと、第1のスカートと第2のスカートを連結し、外面を備える横連結部分と、を備え、第1のスカートは、第1のスカート上部部分と第1のスカート下部部分とを備え、第1のスカート上部部分は、横連結部分から離れて延在し、第1のスカート上部部分の内側周面が、血液処理装置上の第1の流体ポートの上部外部面に封止係合するように構成され、第1のスカート下部部分は、円筒形スリーブ部分と、円筒形スリーブ部分から内向きに延在する複数のリブとを備え、リブは、円筒形スリーブ部分の内側面の周りに離隔されており、血液処理装置上の第2の流体ポートを取り囲む外部シュラウドに係合するように構成され、第2のスカートは、第2のスカート上部部分と第2のスカート下部部分とを備え、第2のスカート上部部分は、横連結部分から離れて延在し、露出した底部停止面と、チャネルによって取り囲まれた外側周面とを備え、第2のスカート上部部分の外側周面は、第1の流体ポートの上部内部面と封止係合するように構成され、第2のスカート下部部分は、第2のスカート上部部分から離れて延在する管状スカートを備え、管状スカートは、チャネルによって外側が取り囲まれており、第2の流体ポートの外部面と封止係合するように構成された内側周面を備え、第2の流体ポートは、第1の流体ポートのそれよりも小さい外径を有し、第2のスカート上部部分の露出した停止面は、血液処理装置の第2の流体ポート上への管状スカートの押し込みに対するハードストップ(hard stop)を提供する。
【0015】
[0015] 本発明はさらに、血液処理装置に関し、当該血液処理装置は、第1の外径を有する少なくとも1つの第1の流体ポートと、第2の外径を有する少なくとも1つの第2の流体ポートとを備え、第2の外径は、第1の外径よりも小さく、少なくとも1つの第1の流体ポート、少なくとも1つの第2の流体ポート、または両方のうちの少なくとも1つは、閉鎖キャップで各々閉じられる。
【0016】
[0016] 本発明はさらに、透析器のポートキャップとして使用される閉鎖キャップを有する透析器に関する。
【0017】
[0017] 前述の概要と以下の詳細な説明の両方が、単に例示および説明上のものであり、請求項記載の本発明のさらなる説明を提供することを意図することが理解されるべきである。
【0018】
[0018] 本願に組み込まれ、本願の一部を構成する添付図面は、本発明の様々な特徴を例示し、本明細書とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。異なる図における同様の参照識別子は、別段の指示がない限り、同様の特徴を指すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】[0019] 本出願の一例による閉鎖キャップの断面図を示す。
【
図2】[0020] 本出願の一例による
図1の閉鎖キャップの上面図を示す。
【
図3】[0021] 本出願の一例による
図1の閉鎖キャップの立面側面図を示す。
【
図4】[0022] 本出願の一例による
図1の閉鎖キャップの底面図を示す。
【
図5】[0023] 本出願の一例による
図1の閉鎖キャップの底面斜視図を示す。
【
図6】[0024] 本出願の一例による閉鎖キャップの別の断面図を示す。
【
図7】[0025] 本出願の一例による、血液ポート上に取り付けられた閉鎖キャップの血液ポートの接合面(interface)の断面図を示す。
【
図8】[0026] 本出願の一例による、透析液ポート上に取り付けられた閉鎖キャップの透析液ポートの接合面の断面図を示す。
【
図9】[0027] 本出願の一例による、血液ポートおよび透析液ポート上に取り付けられた閉鎖キャップを有する透析器を示す。
【0020】
[0028] 本発明は、血液透析器、血液濾過器、血液透析濾過器、および血液濃縮器などの血液処理装置上に設けられたいくつかの異なるタイプの雄型流体接続ポートのいずれかに圧入され、したがってそれを覆うように適応された多目的キャップに関する。本発明のキャップで閉じられたポートを有することができる血液処理装置は、膜の一方の側のための複数の血液ポート(例えば、流体入力のための1つおよび流体出力のための別の1つ)、および膜の他方の側のための少なくとも1つの異なる寸法の透析液ポート、例えば2つの透析液ポート(流体入力のための1つおよび流体出力のためのもう1つ)、または限外濾過された流体の除去のための透析液ポートを有することができる。示されたように、血液ポートは、典型的には、偶発的な誤接続を防止するために、血液処理装置上の透析液ポート(単数または複数)とは異なる寸法にされる。本明細書で使用されるとき、「血液」ポートは、血液処理装置によって処理される生体流体(体外血液など)を当該装置に導入し、そこから除去するために使用される。「透析液」ポートは、装置内の生体流体を処理するために使用される液体を、血液処理装置に導入し、そこから除去するために、または限外濾過された液体を血液処理装置から除去するためだけに使用される。血液透析器の場合、例えば、透析器上の1つの血液ポートが動脈血入力のために使用され、別の1つが膜の血液側の静脈血出力のために使用されることができ、異なる寸法の透析液ポートは、膜の他方の側のために使用されることができ、1つの透析液ポートが新鮮なまたは再生成された透析液体入力のために使用され、もう1つが使用済み透析液体出力のために使用される。
【0021】
[0029] ポートを封止閉鎖するように、示された医療機器流体ポートのうちの1つに完全に取り付けられると、キャップは、使用時まで未使用の血液処理装置の内部状態(滅菌性または清浄度など)を維持するのに役立つことができる。廃棄のための使用済み血液処理装置上のポートを閉じるために使用される場合、キャップは、残留処理流体を装置内に留めておくのに役立つことができる。
【0022】
[0030] 本発明のキャップを使用してキャップされることができる血液処理装置の血液ポートおよび透析液ポートは、国際的に認められた規格にしたがった寸法にされることができる。キャップは、ISO準拠のポートを有する透析器または他の血液処理装置のISO準拠のポートの両方(すなわち血液ポートおよび透析液ポート)で使用され、それらを封止することができる。任意選択として、本発明のキャップは、血液処理装置の血液ポートおよび透析液ポート上に取り付けられることができ、ここにおいて、ポートは、DIN EN ISO 8637(例えばISO 8637−2:2017)にしたがって構成され、この規格は、参照によって本明細書に組み込まれる。本明細書で使用されるとき、「DIN血液ポート」は、DIN EN ISO 8637(例えばISO 8637−2:2017)によって定義されているような、取り囲み雌ねじ付きシュラウドまたはカラーを有する雄型ニップルを有し、「DIN透析液ポート」は、同じ規格(単数または複数)において定義されているような外形を有する。
【0023】
[0031] 本発明のキャップは、血液処理装置上のこれらの異なるタイプのポートのいずれかに圧入されることができる。したがって、本発明のキャップは、血液ポートキャップおよび透析液キャップを、両方の機能を単一の作動キャップに組み合わせて一体化することができる。これは、ただ1つのタイプのキャップが血液処理装置ごとに設けられる必要があるだけなので、製造コストを低減し、血液処理装置の使用を簡略化することができる。これは、透析器または血液処理装置が使用者に供給されるパッケージングにおいて、血液ポートキャップとは別個に設計および製造された透析液ポートキャップ(アダプタキャップとも称されることができる)を含める必要性を回避する。これは、血液透析クリニックに送られる透析器パッケージから別個の透析液キャップ(4つのキャップのうちの2つ)の必要性を排除することによって、コスト節約を可能にすることができる。透析器または他の血液処理装置は、使用前の取り扱いおよび保管中に装置の滅菌性を保持するために血液ポートキャップが接続されて、血液透析クリニックまたは他の使用者に配送されることができ、臨床医がパッケージを開封するときに床に落として使用できなくする可能性がある、異なるキャップを透析液ポート上に含める、またはパッケージ内に緩く含める必要はない。本発明の一対のキャップは、任意選択として、キャップが床に落下する危険性を低減するために、血液ポート上に既に嵌合していることができ、装置のプライミング中に血液ポートから取り外されて透析液ポート上で使用されることができる。また、これは、透析器パッケージごとに2つの異なる設計のキャップを作成するコストを回避することができ、したがって透析器パッケージ当たりの生産コストを節約する。
【0024】
[0032] 本発明のキャップを用いると、透析液ポートも、本発明のキャップを使用して複数の表面上(内部および外部)で封止されることができる。加工技法により透析液ポートの内面に任意のポリマー残留物が残っている場合、本発明のキャップは、ポートを通過する流体からこのような表面を封止する流体密封シールを形成することができる。本発明のキャップが透析液側を封止する(およびねじる動きを必要としない)能力は、透析器の血液側のために現在必要とされているように、透析器の透析液側も滅菌にするための将来の可能な産業上の要件とのより容易な統合を可能にすることができる。
【0025】
[0033] キャップには、制御された硬度の比較的より柔らかく柔軟なポリマー材料と組み合わされた丸みを帯びた外部設計形状が提供されることができ、これはまた、キャップがオーバーラップバッグに入れられた場合にオーバーラップのより少ない引裂きを可能にすることができる。閉鎖キャップは、約60〜約70、または約62〜約68、または約65のショアA硬度、または他の硬度値を有することができる。
【0026】
[0034] 図面を参照すると、血液処理装置上の別種の流体ポートのための閉鎖キャップ10が
図1に示されている。キャップ10は、第1のスカート20と、第1のスカート20内に半径方向に位置付けられた第2のスカート30とを有する。第1のスカート20および第2のスカート30は、中間チャネル40によって分離されている。チャネル40は、下部チャネル部分41と、上端部43を有する上部チャネル部分42とを有する。横連結部分50が、第1のスカート20と第2のスカート30を連結する。横連結部分50は、露出した外面51を備え、連結部分50は、上部チャネル部分42の上端部43と交わる想像線52(破線で示す)までの距離だけ、露出した外面51から内向きに延在する。第1のスカート20は、第1のスカート上部部分21および第1のスカート下部部分22を備える。第1のスカート上部部分21は、横連結部分50から離れて延在する。第1のスカート上部部分21の内側周面28が、例えば
図8に示されるように、透析器の透析液ポートなどの、血液処理装置上の第1の流体ポートの上部外部面に封止係合するように構成される。第1のスカート下部部分22は、円筒形スリーブ部分23と、内側面25と、外側面45と、円筒形スリーブ部分23からチャネル40の下部チャネル部分41に向かって半径方向内向きに延在する複数のリブ24とを備える。スリーブ部分23の内側面25および外側面45の両方は、任意選択として、キャップ10の幾何学的中心軸60に対して同じ小さい角度α(例えば1°〜3°)で傾斜されることができる。外側面45の傾斜した表面は、さらなる握りやすさのために提供されることができる。リブ24は、間隙26を介在させて円筒形スリーブ部分23の内側面25の周りに離隔されている。リブ24の数は、約4個〜約16個、または他の数であり得る。リブ24は、好ましくは、同じ寸法の外形形状(例えば矩形)および互いに等距離の間隔を有する。リブ24は、
図7に示されるように、キャップが血液ポート上に圧入されると、DIN血液ポートなどの血液処理装置上の第2の流体ポートのニップルを取り囲む外部シュラウドに係合するように構成される。第1のスカート20は、DIN血液ポートなどの血液処理装置上の第2の流体ポートのニップルを取り囲む外部シュラウドのための停止面27を有する。
【0027】
[0035] 第2のスカート30は、第2のスカート上部部分31および第2のスカート下部部分32を備える。第2のスカート上部部分31は、横連結部分50から離れて延在しており、露出した底部停止面33と、チャネル40の上部チャネル部分42によって取り囲まれる外側周面34とを備える。第2のスカート上部部分31の外側周面34は、例えば
図8に示されるように、第1の流体ポートの上部内部面と封止係合するように構成される。第2のスカート下部部分32は、第2のスカート上部部分31から離れて延在する管状スカート35を備える。
図1に示されるように、第2のスカート上部部分31は、その下側に、第2のスカート下部部分32の管状スカート35によって画定されるレセプタクル37へと開口する凹部38を有する。管状スカート35は、チャネル40によって外側が取り囲まれており、レセプタクル37を画定する内側周面36を備える。閉鎖キャップ10は、幾何学的中心軸60を有することができ、ここにおいて、第1のスカート下部部分22および管状スカート35は、幾何学的中心軸60に対して同心円状に配置されることができる。管状スカート35の内側周面36は、
図7に示されるように、第1の流体ポートの外径よりも小さい外径を有する、血液ポートなどの第2の流体ポートの外部面と封止係合するように構成される。レセプタクル37は、第2のポート、例えば血液ポートニップルがキャップ10内にさらに挿入されることを防止する第2のスカート停止面33までキャップ10内に延在する。第2のスカート上部部分31の露出した底部停止面33は、血液処理装置の第2の流体ポート上への管状スカート35の押し込みに対するハードストップを提供することができる。停止面33は、キャップ10が第2のポート、例えば血液ポートニップルにうまく適用されたことを使用者に知らせるための物理的フィードバックであり得る。管状スカート35は、キャップ10が第2のポート上にうまく適用されたことを使用者に知らせるための視覚的フィードバックであり得る。
【0028】
[0036]
図2および
図3に示されるように、閉鎖キャップ10は、本質的に、
図1に示される第1のスカート上部部分21および横連結部分50の外側周面である、上部面取り縁部分72から構成される、丸みを帯びた把持可能な外部外形を有することができる。面取り部分72は、概して平坦な露出面51と、
図1に示される第1のスカート下部部分22の外側面である下側周面73との間に位置付けられる。縁部分72のための面取り角度は、キャップの幾何学的中心軸60に対して、約40°〜約50°、例えば約45°、または他の角度であり得る。任意選択として、キャップ10はまた、その把持を容易にするために、面取り部分72および下側面73の周囲に離隔された部分的な表面の窪みまたは溝74を含むことができる。
図2のキャップ10の露出面51に示されるわずかな窪み75は、部品を射出成形する人工物にすぎず、キャップの性能に関連する構造的特徴ではない。
【0029】
[0037]
図4により詳細に示されるように、リブ24は、リブ24間の介在する間隙26を有する円筒形スリーブ部分23の内側面25の周りに離隔される。リブ24は、等距離または非等距離に離隔されることができる。リブ24は、同じまたは実質的に同じ寸法(例えば厚さおよび幅)を有することができ、同様に、間隙26は、同じまたは実質的に同じ寸法(例えば深さおよび幅)を有することができる。リブ24は、任意選択的に、互いに対して異なる幅寸法を有し得、その場合、介在する間隙も互いに対して異なる幅を有することになる。リブ24の各々は、円筒形スリーブ部分23の内側面25から離れてキャップ10の幾何学的中心軸60に向かって半径方向内向きに延在する。リブ24の厚さ(幾何学的中心軸60に向かって半径方向に測定される)が、キャップ内に挿入された透析液ポートまたは血液ポートシュラウドとリブが接触することができるかどうかを決定するので、リブ24は、好ましくは同様の厚さを有する。リブ24の各々は内向き面29を有し、これは、下部チャネル部分41に面しており、キャップがDIN血液ポートまたはシュラウドを有する他の血液ポート上に取り付けられたときに血液ポートシュラウドの外面に係合し、これをガイドすることができる。リブの内向き面29の各々は、平坦で平滑な表面であり得る。
図1に関連する、第1のスカート停止面27、上部チャネル部分42、管状スカート35、第2のスカート停止面33、および凹部38も、
図4に示されている。
【0030】
[0038]
図5に示されるように、内向き面29を有する、キャップ10の円筒形スリーブ23のリブ24、および隣接するリブ24の内向き面29間の間隙26は、円筒形スリーブ部分23の内側面25の周りに交互の順序で配置される。第1のスカート停止面27、上部チャネル部分42、管状スカート35、および第2のスカート停止面33も、
図5に示されている。
【0031】
[0039]
図6に示されるように、第2のスカート30の管状スカート35は、第1のスカート下部部分22が横連結部分50の外面51から離れる垂直方向に延在する距離102と同じまたはほぼ同じ(例えば約±2%以内)である距離101まで、横連結部分50の外面51から離れる垂直方向に延在する。第1のスカート下部部分22のリブ24は、横連結部分50の外面51に対して垂直またはほぼ垂直(例えば90°±5)に延在する。第1のスカート下部部分22のリブ24は、その内向き面29を含めて、閉鎖キャップ10の幾何学的中心軸60に対して1°〜3°の傾斜角または抜き勾配βで延在することができる。管状スカート35の内側周面36は、多角度の表面輪郭を有することができ、これは、幾何学的中心軸60に平行または実質的に平行(例えば±°2)である上端107の面106と連続する管状スカート35の下部遠位端105における丸みを帯びた面103および104を含むことができる。丸みを帯びた面103および104の側面は、管状スカート35の内壁36に沿って存在する。丸みを帯びた面103および104は、血液ポートが封止することになる場所に位置付けられることができ、ライン動作を介して嵌合されるときのキャップ自己位置合わせのために使用されることができる。管状スカート35は、幾何学的中心軸60に平行または実質的に平行(例えば±°2)であり得る外面108をその上端107に含む外側周面39を有し、これは、透析液ポートを上部チャネル部分42内にガイドするのを助けることができる。外側面39は、これもまた幾何学的中心軸60に平行または実質的に平行(例えば±°2)であり得る、面39の下部面110と連続する丸みを帯びた面109を含むことができる。下部面110は、その下部遠位端に丸みを帯びた面118を有することができる。周方向スリーブ部分23は、溝のない厚さ119、下部の丸みを帯びた面120、および傾斜角αを有することができる。上部チャネル部分42は、面取り部分44(例えば、軸60に対して約45°離れる)を有することができる。
【0032】
[0040] キャップ10の全高の示された寸法101または102の距離を1.00の値として正規化すると、第1のスカート下部部分22は、約0.67という距離111だけ延在することができ、第1のスカート上部部分21は、約0.27という距離112だけ延在することができ、横連結部分50は、約0.06という距離113だけ延在することができる。周方向スリーブ部分23の最大内幅の寸法114の距離を1.00の値として正規化すると、管状スカート35の外側周面39の上部外面108間の距離115は、約0.55とすることができ、管状スカート35の外側周面39の下部外面110間の距離116は、約0.48とすることができ、丸みを帯びた面103間の距離117は約0.27とすることができ、円筒形スリーブ23の溝ない厚さ119は、0.08とすることができる。丸みを帯びた面103の曲率半径(R)は約0.035とすることができ、丸みを帯びた面104のRは約0.08とすることができ、丸みを帯びた面109のRは0.07とすることができ、丸みを帯びた面118のRは0.02とすることができ、丸みを帯びた面120のRは0.03とすることができる。任意選択として、キャップの全高の寸法101または102は0.51cmとすることができ、寸法114の距離は0.71cmとすることができる。
【0033】
[0041]
図7には、血液ポート200上に取り付けられた閉鎖キャップ10の血液ポートの接合面が示されている。血液ポート200は、DIN血液ポートであり得る。血液ポート200は、雌ねじ付きシュラウドまたはカラー201と、シュラウド201内に同心円状に配置されたニップル202とを有する。ニップル202は、ねじ山のない壁がある円筒構造である。キャップ10は、第1のスカート20の第1のスカート下部部分22の円筒形スリーブ23を血液ポートシュラウド201の外側面207上に押し込むのと同時に、第2のスカート30の第2のスカート下部部分32の管状スカート35を血液ポートニップル202の外側面206上に押し込んで、血液ポート200に圧入される。血液ポートシュラウド201は、雌ねじ付きの壁がある円筒構造である。キャップ10が血液ポート200上に押し込まれるとき、リブ24の内向き面29は、血液ポートシュラウド201の外側面207に摺動係合するキャップ10の円筒形スリーブ23の部分であり、管状スカート35の内側周面36は、血液ポートニップル202の外側面206に摺動係合するキャップ10の部分である。キャップ10を血液ポートニップル202上に押し込むことは、第2のスカート30の第2のスカート停止面33が血液ポートニップル202の上端部209上で停止するまで継続することができる。第1のスカート20の第1のスカート停止面27は、シュラウド201の上端部208で停止することができる。示されるように、第2のスカート停止面33は、キャップ10が血液ポート200にうまく適用されたことを使用者に知らせるための物理的フィードバックであり得、管状スカート35は、キャップ10が血液ポート200上にうまく適用されたことを使用者に知らせるための視覚的フィードバックであり得る。このようにキャップ10を血液ポート200上に圧入することによって、管状スカート35の内側周面36と血液ポートニップル202の外側面206との間に封止接触が提供されることができる。本明細書で使用されるとき、「封止接触」は、気密シール、流体密封シール、または両方を指す。シュラウド201の斜交平行模様部分204は、第1のスカート20の第1のスカート下部部分22の一部を形成する、リブ24のオーバーサイズ(oversize)部分を示しており、リブ24は、シュラウド201によってリブ24の内向き面29が押し戻され変位されて、シュラウド201の外面205とリブ24の内向き面29との連続的な直線的面係合を形成する。示されるように、リブ24の内向き面29は、雌ねじ付きシュラウド201にねじ込まれるように設けられたラグを有さない、平坦で平滑な表面であり得る。血液ポートニップル202の斜交平行模様部分203は、第2のスカート30の管状スカート35のオーバーサイズ部分を示し、これは、血液ポートニップル202によってその内面36が押し戻され変位されて、血液ポートニップル202の外側面206と管状スカート35の内面36との連続的な直線的面係合を形成する。
【0034】
[0042]
図8には、透析液ポート300上に取り付けられた閉鎖キャップ10の透析液ポートの接合面が示されている。透析液ポート300は、DIN透析液ポートであり得る。透析液ポート300は、キャップ10が圧入される管腔301を有する。管腔301は、平坦な内側面302および多角度の外側面309を有するねじ山のない壁がある円筒構造である。キャップ10が透析液ポート300上に押し込まれると、第2のスカート30の管状スカート35の上部外面108は、管腔301の上部310の内側面302と摺動係合するようにされる。キャップ10は、第1のスカート上部部分21におけるチャネル上部部分42のチャネル上端部43が管腔301の上端部315で停止する第1のスカート20の一部を形成するまで、管腔301上に圧入され続ける。管腔301の上部310の斜交平行模様部分304は、第1のスカート上部部分21のオーバーサイズ部分を示し、これは、管腔301の上部310の外側面306によって、第1のスカート上部部分21の第1のスカート上部内側周面28が押し戻され変位される。このようにして、管腔外側面306と第1のスカート上部部分21の第1のスカート上部の内側周面28との間で封止接触が行われることができる。管腔301の上部310の反対側の内側面307は、第2のスカート30の第2のスカート上部部分31の第2のスカート上部外側周面34と係合し、また封止接触を形成することができる。
【0035】
[0043] 依然として
図8を参照すると、管腔301の下部311の斜交平行模様部分305は、リブ24のオーバーサイズ部分を示し、リブ24は、面312の部分308において管腔301の外側面312によってリブ24の内向き面29が押し戻され変位される。第1のスカート20の第1のスカート下部部分22の円筒形スリーブ23が、
図8に示されるように、幾何学的中心軸60に対して抜き勾配(傾斜角)で形成される場合、管腔301の下部311の外側面312は、第1のスカート20の第1のスカート下部部分22の一部を形成するリブ24の内向き面29の限られた部分141に係合することができる。このように管腔301の下部311の外側面312とリブ24の内向き面29の部分141との間で行われる限定的な接触は、封止接触である必要はない。さらに、第1のスカート下部部分22の内側面25から内向きに延在するリブ24の内向き面29は、キャップ10の幾何学的中心軸60に対する傾斜角または抜き勾配を有することができるので、管腔301の外側面312の下部部分313とリブ24の内向き面29の一部分との間に小さい間隙44が生じることができる。管腔301の下部311の反対側の内側314は、第2のスカートの第2のスカート下部部分32の管状スカート35の上部外面108に接触し、これらの接触面間に連続的な直線的面係合を形成する。
図8に示されるように、管腔301はまた、そのより狭い上部310とより広い下部311との間に面取り(移行)部316も有する。
【0036】
[0044] 本発明のキャップは、医療用途に好適であり得、滅菌され得る。キャップは、成形されたポリマー製品であり得る。キャップは、キャップが嵌合される特定のポートに対してキャップが撓むことができるように、柔軟なポリマー材料から射出成形されることができる。ポリマー材料は、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride)、ポリオレフィン(polyolefin)、ポリエステル(polyester)、ポリアミド(polyamide)、ポリスルホン(polysulfone)、ポリエーテルイミド(polyether imide)、ポリエーテルスルホン(polyether sulfone)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide)、ポリエーテルケトン(polyether ketone)、ポリエーテルエーテルケトン(polyether ether ketone)、ABS樹脂(ABS resin)、ポリスチレン(polystyrene)、ポリブタジエン(polybutadiene)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、ポリアセタール(polyacetal)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリフェニレンエーテル(polyphenylene ether)、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(ethylene-vinyl acetate copolymer)、ポリ酢酸ビニル(polyvinyl acetate)、液晶ポリマー(liquid crystal polymer)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ethylene-tetrafluoroethylene copolymer)、芳香族ポリエステル(aromatic polyester)、ポリフッ化ビニル(polyvinyl fluoride)、ポリフッ化ビニリデン(polvinylidene fluoride)、ポリ塩化ビニリデン(polyvinylidene chloride)、およびそれらのブレンド、コポリマー、混合物、ならびに複合体から選択されることができる。ポリマーは色付きであり得るか、または中性白色もしくは透明色(非着色)であり得る。キャップは、好適な顔料を成形樹脂に添加することによって、同じ色または異なる色で提供されることができる。
【0037】
[0045]
図9は、血液ポートのうちの1つ418Aおよび透析液ポートのうちの1つ410Aに適用された、本明細書でさらに説明された図におけるキャップ10について説明されたような、ポートキャップ10Aおよび10Bを有する透析器400を示す。血液ポートのうちの1つ418Aのみにおけるキャップ10Aおよび透析液ポートのうちの1つ410Aのみにおける別のキャップ10Bの描写は、単に例示のためだけであり、限定するものではない。キャップ10Aおよび10Bの各々は、血液ポート418Aおよび418Bならびに透析液ポート410Aおよび410Bのいずれか1つに圧入されることができ、複数のキャップが同時に両方の血液ポート418Aおよび418Bに、または同時に両方の透析液ポート410Aおよび410Bに個別に圧入されることができるか、または4つのキャップが同時に血液ポート418Aおよび418Bならびに透析液ポート410Aおよび410Bのすべてに圧入されることができる。本発明の透析器のポートキャップ10Aおよび10Bは、使用前の透析器400の元の部分であり得るか、または廃棄のための使用済み透析器のポートに取り付けられ得るか、またはその両方であり得る。血液ポート418Aおよび418Bは、DIN血液ポートであり得、透析液ポート410Aおよび410Bは、DIN透析液ポートであり得る。
【0038】
[0046] 閉鎖キャップ10Aおよび10Bとは別に、透析器400は、従来の構造を有することができる。透析器400は、例えば、透析器ポートキャップ10Aおよび10Bまたは任意の追加のそのようなポートキャップに加えて、ハウジング402内に入れられた多数のマイクロファイバ404を含むことができる。ハウジング402は、両端で開口している中空円筒であり得る。他の設計では、ハウジング402は、一端のみが開口していてもよく、マイクロファイバ404は、各マイクロファイバの両方の開口端が、血液ポート(図示せず)を有するハウジング402の一方の開口端に位置付けられるように、ハウジング402内でU字形にループ状にされることができる。いずれの設計においても、数千の中空半透性マイクロファイバ404が、各マイクロファイバ404の一方のセットの開口端を通り、各マイクロファイバ404の内部を通り、各マイクロファイバ404の他方の開口端から出る経路で血液を運ぶ。透析器400が透析治療で使用され、そのポートがキャップ10Aおよび10Bなどによって閉じられていないとき、中空半透性マイクロファイバ404は、一方の端部から入り、第1の血液入口/出口ポート418Aを通って反対側の端部に行き、第2の血液入口/出口ポート418Bを通って出る経路で血液を運び、その結果、血液は各マイクロファイバ404の内部を第1の方向に流れる。透析液入口/出口ポート410Aおよび410Bは、ハウジング402の両端に存在する。キャップ10Bによって閉じられていないとき、第1の透析液入口/出口ポート410Bは、ハウジング402に入る経路で透析液を運び、透析液は、各マイクロファイバ404間の空間において、血流に対して向流方向にハウジング402を通って流れ、第2の透析液入口/出口ポート418Aは、ハウジング402から出る透析液を運ぶ。したがって、物質交換は、各マイクロファイバ404の壁である半透膜を介して起きる。ラベル414は、組み立て後に付けられることができる予め印刷された情報ラベルであり得る。透析器400の設計は、比較的低容量の装置において物質交換のための大きい表面積をもたらすことができる。例えば、透析器400は、約5〜10cmの円筒径および約20〜30cmの長さ、または他の寸法を有し得る。この幾何学的形状を有する透析器は、約12,000〜13,000本のマイクロファイバ404または他の量のマイクロファイバの束を収容することができる。
【0039】
[0047]
図9に示される透析器400の組み立ては、透析器ポートキャップ10Aおよび10B、または追加のそのようなキャップを透析器ポートに組み込むまたは後付けして、任意の便利な様式で提供されることができる。例えば、透析器400の組み立ては、リング408をハウジング402の各端部に接合するなどによる、従来の方法で開始することができる。次いで、各リング408がハウジング402に接合されることができる。この点に関して、スピン(摩擦)溶接、レーザ溶接、超音波溶接、高周波溶接、接着、接着結合、溶剤結合、ねじによるねじ留め、スナップ嵌め、または他の任意の好適なプラスチック接合技法など、当該技術分野で一般に知られている多くの異なる接合技法が用いられ得る。リング408の外面で離隔された複数のナブ420は、例えば、スピン溶接プロセスを補助するために、スピン溶接駆動機構を構成することができる。次に、開放端のハウジング402には、ハウジング402の全長にわたって長手方向に延在し、各端部を越えて短い距離だけ延在する、マイクロファイバ404などのマイクロファイバの束が充填されることができる。従来のポッティングキャップ(potting cap)(
図9には図示せず)が、ハウジング402の各端部を閉鎖するように各リング408に一時的に取り付けられることができる。次いで、ハウジング402は、中心縦軸に垂直な軸を中心とした回転を可能にするように、遠心分離機内に配置されることができ、ここにおいて、回転軸は、ハウジング402の中心点を通って延びる。次いで、ポリウレタンまたはエポキシなどの注封材料(potting compound)416がハウジング402の各端部の透析液入口/出口ポート410に注入されることができ、当該ハウジングは遠心分離機においてスピンされ、ファイバは透析器内に効果的に注封される。代替的に、ハウジング402の各端部は、別個にスピン溶接され、2段階プロセスで注入されてもよい。遠心分離機における回転によって生成される遠心力は、注封材料416を各端部に押し付け、そこで注封材料は固化し、硬化する。次いでハウジング402は遠心分離機から取り外されることができ、各ポッティングキャップは、各端部から取り外されて、各マイクロファイバ404の端部を包んでいる硬化した注封材料416を露出する。次いで各端部における注封材料416および包まれたマイクロファイバ404は、ハウジング402の中心縦軸およびマイクロファイバの縦軸に垂直な面で切断されて、各マイクロファイバの内部チャネルを露出する。その結果、各マイクロファイバ404の端部は、ハウジング402を通って延在する各マイクロファイバの内部チャネルを通る血流のために開口しているが、ハウジング402の両端における各マイクロファイバを取り囲む残りの空間にはポリウレタンが充填されており、血液と透析液との間にシールを生成する。注封および切断プロセスの後、ポート418を支持するフランジキャップ406が各リング408に取り付けられ、共にスピン溶接されることができ、それを透析器400に永久的に接着する。図示されていないが、透析器は、透析器の血液区画の封止を補助するためのOリングを含み得る。
【0040】
[0048] 組み立てられた透析器400は、他の血液処理装置の透析器を滅菌するために使用されるかまたはそのために有用な滅菌プロセス(蒸気、照射(例えばEビーム)、または化学物質など)を使用するなどして、装置の少なくとも血液側が滅菌されることができる。本発明のキャップは、好ましくは滅菌プロセスステーションにおいて、滅菌された透析器または他の血液処理装置の少なくとも血液ポート上に圧入されることができる。キャップは、滅菌前に透析器のポートに装着されることができ、透析器と共に滅菌されることができる。キャップ10Aまたは10Bは、血液ポート418Aまたは418B、および/または透析液ポート410Aまたは410Bに接続されると、キャップされたポートを介する流体流れを遮断することができる。キャップ10Aおよび10Bは、使用前の気密シールを維持するために、装置の組み立ておよび滅菌後に血液ポート418Aおよび418Bの両方に取り付けられることができる。
【0041】
[0049] 血液透析治療の場合、キャップ10Aおよび10Bは、血液および透析液が装置を通って流れることができるように、患者に対する治療を開始する前に、血液ポートおよび透析液ポートから取り外される。血液処理中、透析液は、透析器410Bに入り、マイクロファイバ404を取り囲む空間におけるハウジング402の内部を通って一方向に流れることができ、ポート410Aから出る。血液は、第1の血液入口/出口ポート418Aに接続された患者からの動脈血ラインから流れ、各マイクロファイバ404の露出端に入り、ハウジング402の全長にわたる内部チャネルを通って向流方向に流れ、次いで各マイクロファイバ404の他の露出端から出て、第2の血液入口/出口ポート418Bに接続された静脈血ラインを通って患者に戻ることができる。したがって、血液は、マイクロファイバ壁の半透膜によって透析液から分離され、これにより、液体、毒素、および栄養素の移動が、溶質拡散および圧力勾配によって可能となる。
【0042】
[0050] 透析器400は、単回使用使い捨て装置であり得、ここにおいて、キャップ10Aおよび10Bは、透析器の使用中にポートから取り外されるか、またはポートから外されたままであり、次いで、血液ポート、透析液ポート(単数または複数)、または両方のタイプのポートを閉じるために処理の完了後にポート上に圧入されて、廃棄および関連する取り扱いのために透析装置から取り外されたときに透析器からの残留流体の可能な流出を遮断することができる。透析治療の完了後に、血液ラインがポート418Aおよび418Bから接続解除されることができ、キャップ10Aおよび10Bは容易に血液ポート418Aおよび418B上に取り付けられて遮断することができる。任意選択として、本発明の同様のキャップが透析液ポート410Aおよび410Bにも取り付けられることできる。キャップ10Aおよび10B、または追加の同様のキャップが(再)接続された透析器400は、廃棄のために便利かつ安全に取り扱われることができる。
【0043】
[0051] 本発明は、以下の態様/実施形態/特徴を任意の順序および/または任意の組合せで含む。
1.血液処理装置上の流体ポートのための閉鎖キャップであって、
第1のスカートと、
前記第1のスカート内に半径方向に位置付けられた第2のスカートと、ここにおいて、前記第1のスカートおよび前記第2のスカートは、中間チャネルによって分離されており、
前記第1のスカートと前記第2のスカートを連結し、外面を備える、横連結部分と
を備え、
前記第1のスカートは、第1のスカート上部部分と第1のスカート下部部分とを備え、前記第1のスカート上部部分は、前記横連結部分から離れて延在し、前記第1のスカート上部部分の内側周面が、血液処理装置上の第1の流体ポートの上部外部面に封止係合するように構成され、前記第1のスカート下部部分は、円筒形スリーブ部分と、前記円筒形スリーブ部分から内向きに延在する複数のリブとを備え、前記リブは、前記円筒形スリーブ部分の内側面の周りに離隔されており、前記血液処理装置上の第2の流体ポートを取り囲む外部シュラウドに係合するように構成され、
前記第2のスカートは、第2のスカート上部部分と第2のスカート下部部分とを備え、前記第2のスカート上部部分は、前記横連結部分から離れて延在し、露出した底部停止面と、前記チャネルによって取り囲まれた外側周面とを備え、前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、前記第1の流体ポートの上部内部面と封止係合するように構成され、前記第2のスカート下部部分は、前記第2のスカート上部部分から離れて延在する管状スカートを備え、前記管状スカートは、前記チャネルによって外側が取り囲まれており、前記第2の流体ポートの外部面と封止係合するように構成された内側周面を備え、前記第2の流体ポートは、前記第1の流体ポートのそれよりも小さい外径を有し、前記第2のスカート上部部分の前記露出した停止面は、前記血液処理装置の前記第2の流体ポート上への前記管状スカートの押し込みに対するハードストップを提供する、閉鎖キャップ。
2.前記第2のスカートの前記管状スカートは、前記第1のスカート下部部分が前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する距離とほぼ同じ(例えば約±2%以内)である距離まで、前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
3.前記第1のスカート上部部分は、前記第2の流体ポートを取り囲む前記外部シュラウド上への前記キャップの押し込みに対するハードストップを提供する露出した底部停止面をさらに備える、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
4.前記第1のスカート下部部分の前記リブは、前記横連結部分の前記外面に対して垂直または実質的に垂直(例えば90°±5)に延在する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
5.第1のスカート下部部分の前記リブは、前記閉鎖キャップの幾何学的中心軸に対して1°〜3°の傾斜角または抜き勾配で延在する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
6.前記リブは、前記第1の流体ポートの下部外部面に係合するようにさらに構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
7.前記第1のスカート下部部分および前記管状スカートは、同心円状に配置される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
8.前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、ISO準拠の透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
9.前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
10.前記管状スカートの前記内側周面は、ISO準拠の血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
11.前記管状スカートの前記内側面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
12.前記管状スカートは、ねじ山なしであり、ここで前記第2の流体ポートの外側面と係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
13.前記管状スカートの前記内側周面は、多角度の表面輪郭を有する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
14.前記第1のスカート、前記第2のスカート、および前記横連結部分は、単一の構成要素として一体的に形成されている、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
15.前記閉鎖キャップは、約60〜約70のショアA硬度を有する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
16.前記閉鎖キャップは、柔軟なポリマー材料を備える、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
17.前記閉鎖キャップは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ酢酸ビニル、液晶ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、芳香族ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、およびそれらのブレンド、コポリマー、混合物ならびに複合体から選択されるポリマー材料を備える、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の閉鎖キャップ。
18.第1の外径を有する少なくとも1つの第1の流体ポートと、第2の外径を有する少なくとも1つの第2の流体ポートとを備え、前記第2の外径は、前記第1の外径よりも小さく、前記少なくとも1つの第1の流体ポート、前記少なくとも1つの第2の流体ポート、または両方のうちの少なくとも1つは、上記または下記の実施形態/特徴/態様による閉鎖キャップで各々閉じられる、血液処理装置。
19.前記血液処理装置は体外血液処理装置である、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の血液処理装置。
20.前記血液処理装置は透析器である、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の血液処理装置。
21.前記少なくとも1つの第1の流体ポートは、第1の透析液ポートおよび第2の透析液ポートを備え、前記少なくとも1つの第2の流体ポートは、第1の血液ポートおよび第2の血液ポートを備える、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
22.前記第2のスカートの前記管状スカートは、前記第1のスカート下部部分が前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する距離とほぼ同じ(例えば約±2%以内)である距離まで、前記横連結部分の前記外面から離れる垂直方向に延在する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
23.前記第1のスカート上部部分は、前記第2の流体ポートを取り囲む前記外部シュラウド上への前記キャップの押し込みに対するハードストップを提供する露出した底部停止面をさらに備える、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
24.前記第1のスカート下部部分の前記リブは、前記横連結部分の前記外面に対して垂直または実質的に垂直(例えば90°±5)に延在する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
25.第1のスカート下部部分の前記リブは、前記閉鎖キャップの幾何学的中心軸に対して1°〜3°の傾斜角または抜き勾配で延在する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
26.前記リブは、前記第1の流体ポートの下部外部面に係合するようにさらに構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
27.前記第1のスカート下部部分および前記管状スカートは、同心円状に配置される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
28.前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、ISO準拠の透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
29.前記第1のスカート上部部分の前記内側周面および前記第2のスカート上部部分の前記外側周面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された透析液ポートの外側面および内側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
30.前記管状スカートの前記内側周面は、ISO準拠の血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
31.前記管状スカートの前記内側面は、DIN EN ISO 8637にしたがって構成された血液ポートの外側面に封止係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
32.前記管状スカートは、ねじ山なしであり、ここで前記第2の流体ポートの外側面と係合するように構成される、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
33.前記管状スカートの前記内側周面は、多角度の表面輪郭を有する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
34.前記第1のスカート、前記第2のスカート、および前記横連結部分は、単一の構成要素として一体的に形成されている、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
35.前記閉鎖キャップは、約60〜約70のショアA硬度を有する、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
36.前記閉鎖キャップは、柔軟なポリマー材料を備える、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
37.前記閉鎖キャップは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ酢酸ビニル、液晶ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、芳香族ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、およびそれらのブレンド、コポリマー、混合物ならびに複合体から選択されるポリマー材料を備える、任意の上記または下記の実施形態/特徴/態様の透析器。
【0044】
[0052] 本発明は、文および/または段落で述べられたような上記および/または以下のこれらの様々な特徴または実施形態の任意の組合せを含むことができる。本明細書の開示された特徴の任意の組合せは、本発明の一部とみなされ、組み合わせ可能な特徴に関していずれの限定も意図されない。
【0045】
[0053] 出願人は特に、全引用文献の内容全体を本開示に組み込んでいる。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが範囲、好ましい範囲、または好ましい上限値および好ましい下限値のリストのいずれかとして与えられるとき、これは、範囲が別個に開示されているかどうかにかかわらず、任意の上限範囲または好ましい値と任意の下限範囲または好ましい値の任意の対から形成されるすべての範囲を特定して開示するものとして理解されるべきである。数値の範囲が本明細書に記載されている場合、別途記載がない限り、その範囲は、その終点、および範囲内のすべての整数ならびに分数を含むことが意図される。本発明の適用範囲が、範囲を規定するときに記載された特定の値に限定されることは意図されていない。
【0046】
[0054] 本発明の他の実施形態は、本明細書の参酌および本明細書に開示の本発明の実施から当業者に明らかになるであろう。本発明の真の適用範囲および趣旨が、以下の特許請求の範囲によって示され、本明細書および例は単に例示的なものとみなされることが意図されている。