特許第6911618号(P6911618)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6911618情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6911618
(24)【登録日】2021年7月12日
(45)【発行日】2021年7月28日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20210715BHJP
【FI】
   G06Q50/10
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-149550(P2017-149550)
(22)【出願日】2017年8月2日
(65)【公開番号】特開2019-28855(P2019-28855A)
(43)【公開日】2019年2月21日
【審査請求日】2020年5月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】宮原 良介
【審査官】 石川 正二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−228892(JP,A)
【文献】 特開2016−045606(JP,A)
【文献】 特開2002−288361(JP,A)
【文献】 特開2013−152681(JP,A)
【文献】 特開2017−068829(JP,A)
【文献】 特開2002−312452(JP,A)
【文献】 特開2002−109010(JP,A)
【文献】 特開2012−252721(JP,A)
【文献】 米国特許第09639805(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の飲食店端末または料理人端末と通信可能な通信部と、
少なくとも、調理工程毎の食材名、調味料名、各食材及び各調味料の分量及び原価、並びに調理時間を含み、所定のフォーマットで記述され、複数の飲食店または料理人によって作成された複数のレシピ情報と、各レシピ情報の売買回数を含む売買履歴情報とを記憶する記憶部と、
前記各レシピ情報における、各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間のうち少なくとも1つと、前記売買回数とを基に、前記各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間が小さく、前記売買回数が大きいレシピ情報ほどスコアが高くなるように、前記各レシピ情報のスコアを算出し、前記記憶部に記憶する制御部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記記憶部は、前記各レシピ情報の作成年月日を示す情報を記憶し、
前記制御部は、前記作成年月日が古いレシピ情報ほどスコアが高くなるように、前記各レシピ情報のスコアを算出する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記算出されたスコアを基に前記各レシピ情報の販売金額を算出する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記複数のレシピ情報の前記飲食店または前記料理人間の売買のために、当該複数のレシピ情報の少なくとも一部または当該複数のレシピ情報の識別情報を掲載したレシピ情報提供ページを生成して飲食店端末または料理人端末からの要求に応じて送信する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記レシピ情報の少なくとも一部または当該複数のレシピ情報の識別情報を、前記算出されたスコアを示す情報と共に前記レシピ情報提供ページに掲載する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記飲食店毎に、前記レシピ情報の少なくとも一部または前記レシピ情報の識別情報を含む飲食店情報の一覧を掲載した飲食店情報提供ページを生成してユーザ端末からの要求に応じて送信し、前記複数の飲食店の飲食店情報に含まれるレシピ情報のスコアの平均値を基に、各飲食店の評価情報を算出し、当該評価情報を前記飲食店情報と共に前記飲食店情報提供ページに掲載する
情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記ユーザ端末から、前記スコアの平均値を検索条件とした飲食店情報検索要求を受け付け、当該スコアの平均値を基に検索された飲食店情報を掲載した飲食店情報提供ページを前記ユーザ端末へ送信する
情報処理装置。
【請求項8】
少なくとも、調理工程毎の食材名、調味料名、各食材及び各調味料の分量及び原価、並びに調理時間を含み、所定のフォーマットで記述され、複数の飲食店または料理人によって作成された複数のレシピ情報と、各レシピ情報の売買回数を含む売買履歴情報とを記憶し、
前記各レシピ情報における、各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間のうち少なくとも1つと、前記売買回数とを基に、前記各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間が小さく、前記売買回数が大きいレシピ情報ほどスコアが高くなるように、前記各レシピ情報のスコアを算出し、
前記算出されたスコアを記憶する
情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置に、
少なくとも、調理工程毎の食材名、調味料名、各食材及び各調味料の分量及び原価、並びに調理時間を含み、所定のフォーマットで記述され、複数の飲食店または料理人によって作成された複数のレシピ情報と、各レシピ情報の売買回数を含む売買履歴情報とを記憶するステップと、
前記各レシピ情報における、各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間のうち少なくとも1つと、前記売買回数とを基に、前記各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間が小さく、前記売買回数が大きいレシピ情報ほどスコアが高くなるように、前記各レシピ情報のスコアを算出するステップと、
前記算出されたスコアを記憶するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店のメニューのレシピに関する情報を処理可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、料理のレシピ(調理法)に関する情報を処理可能なシステムが知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、既知レシピと未知レシピの各テキストデータから抽出した単語に基づき、レシピ単語種類ごとの既知レシピと未知レシピとの類似度を算出し、当該類似度に対し、レシピ評価基準(味、調理時間、健康性、費用、独創性等)ごとに異なる重み付けを行うことで、レシピ評価基準ごとの既知レシピと未知レシピとの類似度を算出し、当該類似度に基づき、レシピ評価基準ごとに未知レシピと類似する既知レシピを認識し、当該既知レシピのレシピ評価基準のスコアに基づき、未知レシピのスコアをレシピ評価基準ごとに決定するレシピ評価装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−045606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、価値の高いレシピは、親から子、料理人から料理人、飲食店から飲食店へと代々引き継がれていくものであり、そのような長い歴史を持つレシピ程、保護されるべきレシピであると言える。しかしながら、上記技術では、各レシピのスコアは、味、料理時間、健康性、費用、独創性等によって決定されており、各レシピの歴史は考慮されていないため、長い歴史を持つレシピが歴史の浅いレシピと同じ基準で評価されてしまう。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、長い歴史を持つレシピの価値を向上させることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、通信部と、記憶部と、制御部とを有する。上記通信部は、複数の飲食店端末または料理人端末と通信可能である。上記記憶部は、少なくとも、調理工程毎の食材名、調味料名、各食材及び各調味料の分量及び原価、並びに調理時間を含み、所定のフォーマットで記述され、複数の飲食店または料理人によって作成された複数のレシピ情報と、各レシピ情報の売買回数を含む売買履歴情報とを記憶する。上記制御部は、上記各レシピ情報における、各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間のうち少なくとも1つと、上記売買回数とを基に、上記各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間が小さく、上記売買回数が大きいレシピ情報ほどスコアが高くなるように、上記各レシピ情報のスコアを算出し、上記記憶部に記憶する。
【0008】
この構成により情報処理装置は、レシピ情報に含まれる食材の原価や分量、調理工程数、調理時間のみならず、レシピ情報の売買回数を基にレシピ情報のスコアを算出して記憶することで、より売買回数の大きい、すなわち、より長い歴史を持つレシピをより高く評価することができる。
【0009】
上記記憶部は、上記各レシピ情報の作成年月日を示す情報を記憶してもよい。この場合上記制御部は、上記作成年月日が古いレシピ情報ほどスコアが高くなるように、上記各レシピ情報のスコアを算出してもよい。
【0010】
これにより情報処理装置は、単に売買回数が多いだけでなく、仮に売買回数はそれほど多くなくても、それを購入した飲食店または料理人にそれぞれ長期間使用され、長い年月に亘って売買対象とされているレシピを、より高く評価することができる。
【0011】
上記制御部は、上記算出されたスコアを基に上記各レシピ情報の販売金額を算出してもよい。
【0012】
これにより情報処理装置は、各食材や調味料の数、原価、調理時間、調理工程数、といった客観的な指標を基に、各レシピ情報の適正価格を決定することができる。
【0013】
上記制御部は、上記複数のレシピ情報の上記飲食店または料理人間の売買のために、当該複数のレシピ情報の少なくとも一部または当該複数のレシピ情報の識別情報を掲載したレシピ情報提供ページを生成して飲食店端末または料理人端末からの要求に応じて送信してもよい。
【0014】
さらに上記制御部は、上記レシピ情報の少なくとも一部または当該複数のレシピ情報の識別情報を、上記算出されたスコアを示す情報と共に上記レシピ情報提供ページに掲載してもよい。
【0015】
これにより情報処理装置は、上記レシピ情報提供ページおいて、各レシピ情報のスコアを各飲食店または料理人に把握させ、購入時の参考にさせることで、より長い歴史を有するレシピ情報の価値を向上させることができる。
【0016】
上記制御部は、上記飲食店毎に、上記レシピ情報の少なくとも一部または上記識別情報を含む飲食店情報の一覧を掲載した飲食店情報提供ページを生成してユーザ端末からの要求に応じて送信し、上記複数の飲食店の飲食店情報に含まれるレシピ情報のスコアの平均値を基に、各飲食店の評価情報を算出し、当該評価情報を上記飲食店情報と共に上記飲食店情報提供ページに掲載してもよい。
【0017】
これにより情報処理装置は、より長い歴史を有する、価値の高いレシピを持つ飲食店をより高く評価することで、各飲食店に、より価値の高いレシピを作成するモチベーションを与えることができる。
【0018】
上記制御部は、上記ユーザ端末から、上記スコアの平均値を検索条件とした飲食店情報検索要求を受け付け、当該スコアの平均値を基に検索された飲食店情報を掲載した飲食店情報提供ページを上記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0019】
これにより情報処理装置は、より高い価値を有するレシピを持つ飲食店をユーザに容易に検索させることができる。
【0020】
本発明の他の形態に係る情報処理方法は、
少なくとも、調理工程毎の食材名、調味料名、各食材及び各調味料の分量及び原価、並びに調理時間を含み、所定のフォーマットで記述され、複数の飲食店または料理人によって作成された複数のレシピ情報と、各レシピ情報の売買回数を含む売買履歴情報とを記憶し、
上記各レシピ情報における、各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間のうち少なくとも1つと、上記売買回数とを基に、上記各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間が小さく、上記売買回数が大きいレシピ情報ほどスコアが高くなるように、上記各レシピ情報のスコアを算出し、
上記算出されたスコアを記憶する、ことを含む。
【0021】
本発明の他の形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
少なくとも、調理工程毎の食材名、調味料名、各食材及び各調味料の分量及び原価、並びに調理時間を含み、所定のフォーマットで記述され、複数の飲食店または料理人によって作成された複数のレシピ情報と、各レシピ情報の売買回数を含む売買履歴情報とを記憶するステップと、
上記各レシピ情報における、各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間のうち少なくとも1つと、上記売買回数とを基に、上記各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間が小さく、上記売買回数が大きいレシピ情報ほどスコアが高くなるように、上記各レシピ情報のスコアを算出するステップと、
上記算出されたスコアを記憶するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、長い歴史を持つレシピの価値を向上させることができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係るレシピ情報提供システムの構成を示した図である。
図2】本発明の一実施形態に係る飲食店/レシピ情報提供サーバのハードウェア構成を示した図である。
図3】本発明の一実施形態に係る飲食店/レシピ情報提供サーバが有するデータベースの構成を示した図である。
図4】本発明の一実施形態に係る飲食店/レシピ情報提供サーバによる、レシピスコア算出処理の流れを示したフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態において飲食店/レシピ情報提供サーバが生成したレシピ情報提供ページの例を示した図である。
図6】本発明の一実施形態において飲食店/レシピ情報提供サーバが記憶するレシピ情報の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0025】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る飲食店/レシピ情報提供システムの構成を示した図である。
【0026】
同図に示すように、このシステムは、インターネット150上の飲食店/レシピ情報提供サーバ100と、複数のユーザ端末200と、複数の飲食店端末300とを含む。
【0027】
飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、飲食店に関する情報を掲載した飲食店情報ポータルサイト及び飲食店から提供されたレシピ情報を掲載したレシピ情報ポータルサイトを運営するウェブサーバである。飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、複数のユーザ端末200及び複数の飲食店の飲食店端末300とインターネット150を介して接続されている。
【0028】
飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、上記飲食店情報ポータルサイトにおいて、ユーザ端末200のユーザ向けに飲食店情報の検索システムを提供する。具体的には、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からの検索要求に基づいて検索条件に合致する飲食店情報を検索し、検索結果を掲載したWebページを生成してユーザ端末200へ送信する。また飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、当該飲食店情報を閲覧したユーザのユーザ端末200からの、いずれかの飲食店に対する予約受付処理を代行する。
【0029】
また飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、上記レシピ情報ポータルサイトにおいて、飲食店端末300のユーザ(管理者)向けにレシピ情報の売買システムを提供する。具体的には、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、飲食店端末300からのレシピ情報掲載要求に応じて、上記レシピ情報ポータルサイト上のレシピ情報提供ページにレシピ情報を掲載し、当該レシピ情報提供ページ上において、他の飲食店端末300からの購入要求に応じてレシピ情報の売買処理及びそれに伴う決済処理を実行する。
【0030】
ユーザ端末200(200A,200B,200C...)は、ユーザにより使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)、ノートブックPC、デスクトップPC等である。ユーザ端末200は、飲食店/レシピ情報提供サーバ100へアクセスし、上記飲食店情報ポータルサイトからWebページを受信してブラウザ等により画面に表示する。
【0031】
ユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて、飲食店の所在エリアやジャンル等、飲食店の検索条件を決定し、当該検索条件に基づく飲食店検索要求を飲食店/レシピ情報提供サーバ100へ送信する。そしてユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて、上記検索結果として表示されたいずれかの飲食店に対する予約要求を飲食店/レシピ情報提供サーバ100へ送信可能である。
【0032】
また一方で飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、上記飲食店情報ポータルサイトに掲載される飲食店(加盟店)向けに、飲食店情報の管理画面(Webページ)を提供している。飲食店端末300のユーザは、当該管理画面を介して、上記検索結果として一般ユーザに提供されるWebページ上の飲食店情報(コンテンツ)を編集・更新し、当該Webページを上記ポータルサイト上にアップロードすることができる。
【0033】
飲食店端末300(300A,300B,300C...)は、各飲食店に設置されている端末であり、タブレットPC、ノートブックPC、デスクトップPC等である。飲食店端末300は、管理者の操作に基づいて、上記飲食店情報の編集・更新等、自身の飲食店情報に関する処理を飲食店/レシピ情報提供サーバ100との通信により実行することが可能である。
【0034】
さらに、飲食店端末300は、自店で提供されている(または提供予定の)メニューのレシピ情報を作成し、そのレシピ情報の上記レシピ情報ポータルサイトへの掲載要求を上記飲食店/レシピ情報提供サーバ100へ送信可能である。
【0035】
また、他の飲食店端末300の管理者は、自店のメニューへの導入を目的に、上記レシピ情報ポータルサイトのレシピ情報提供ページ上で希望のレシピ情報を購入することが可能である。当該レシピ情報は、上記レシピ情報ポータルサイト上に所定のフォーマットでアップロードされ、上記購入によりダウンロードされる。
【0036】
本実施形態では、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、上記レシピ情報提供ページに掲載される、または掲載済みのレシピ情報の評価値であるスコアを算出して、当該スコアをレシピ情報と共にレシピ情報提供ページに掲載する。当該スコア算出処理の詳細については後述する。
【0037】
[レシピ情報提供サーバのハードウェア構成]
図2は、上記飲食店/レシピ情報提供サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0038】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら飲食店/レシピ情報提供サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0039】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0040】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0041】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0042】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0043】
後述するが、特に本実施形態において、記憶部18は、後述するレシピスコア算出処理に必要なアプリケーション等のプログラムの他、飲食店情報データベース、ユーザ情報データベース、レシピ情報データベース、及び売買履歴情報データベースを有している。
【0044】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末200及び飲食店端末300との間の通信処理を担う。
【0045】
なお、図示しないが、ユーザ端末200及び飲食店端末300の基本的なハードウェア構成も上記飲食店/レシピ情報提供サーバ100のハードウェア構成と略同様である。
【0046】
[レシピ情報提供サーバのデータベース構成]
図3は、上記飲食店/レシピ情報提供サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
【0047】
同図に示すように、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、記憶部18に、飲食店情報データベース31、ユーザ情報データベース32、レシピ情報データベース33、及び売買履歴情報データベース34を有している。
【0048】
飲食店情報データベース31は、飲食店毎に、その飲食店の店名、所在位置(住所または緯度経度)情報、立地エリア情報、アクセス情報(最寄り駅情報、最寄り駅からの徒歩距離情報)電話番号、その飲食店を識別するID(店舗ID)、その飲食店の業態・サービスのカテゴリ情報、その飲食店を紹介する情報(店舗のPR文等の店舗の特徴を示す情報、飲食店が行うイベント情報等)、飲食店に関する(飲食店を紹介する)画像データ、飲食店が提供するメニューに関するメニュー情報、平均予算情報、営業時間、ウェブサイトURL等の情報等を記憶している。これらの情報は、各飲食店の飲食店端末300から、飲食店/レシピ情報提供サーバ100が提供する管理画面を介して入力されたものである。
【0049】
上記メニュー情報は、上記飲食店情報ポータルサイト上の各飲食店のメニューページに掲載されるメニューに対応する情報であり、各飲食店が提供可能な複数のメニューのメニュー名を、飲食店毎に記憶している。当該メニュー情報は、例えば前菜/メイン、ランチ/ディナー/コース等のメニューカテゴリ毎に記憶されてもよい。またメニュー情報としては、メニュー名や値段、説明等を示す文字情報の他、当該メニューを撮影した写真等の画像情報も対応付けて記憶される。
【0050】
上記エリア情報は、例えば都道府県単位のものであるが、市区町村等のより狭い範囲の単位でも情報が記憶されてもよい。上記カテゴリ情報は、例えば和食、中華、イタリアン、フレンチ、焼肉等のメインカテゴリの他、和食における焼き鳥・天ぷら等、イタリアンにおけるパスタ・ピザ等のより詳細なサブカテゴリを含んでいてもよい。
【0051】
ユーザ情報データベース32は、ユーザ端末200を所有する、上記飲食店/レシピ情報提供サーバ100が提供する上記飲食店情報ポータルサイトを介した飲食店情報サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース32は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス、電話番号、住所、年齢(層)、性別、誕生日等の情報をユーザ毎に記憶している。
【0052】
レシピ情報データベース33は、上記飲食店/レシピ情報提供サーバ100が提供する上記レシピ情報ポータルサイトのレシピ情報提供ページに掲載されている複数のレシピ情報を記憶している。
【0053】
当該レシピ情報は、少なくとも、レシピ名(メニュー名)その他のレシピ識別情報(レシピID等)、食材名、調味料名、各食材及び各調味料の分量及び原価、並びに調理時間を含み、所定のフォーマットで各飲食店によって記述される。また当該レシピ情報は、複数の調理工程情報を有し、上記食材名、調味料名、及びそれらの分量、原価、調理時間に関する情報は、当該調理工程と対応付けられ、調理工程毎にも認識可能に記憶されている。また当該レシピ情報はさらに、各レシピ情報について算出されたスコア情報も記憶している。
【0054】
当該レシピ情報は、上記飲食店情報ポータルサイトの各飲食店のメニューページに掲載されるメニュー情報(上記飲食店情報データベース31におけるメニュー情報)のうち少なくとも一部と対応している。すなわち、各飲食店は、自店のメニューのうち、例えばそのレシピに高い価値があると思われるメニューのレシピ情報を上記フォーマットで作成して、その販売用に、上記レシピ情報提供ページへアップロードする。
【0055】
売買履歴情報データベース34は、上記レシピ情報提供ページを介したこれまでのレシピ情報の売買に関する履歴情報をレシピ情報毎(レシピID等の識別情報毎)に記憶している。当該売買履歴情報は、これまでの売買回数、売買当事者(販売/購買した飲食店)、これまでの売買時の売買価格、及び現在の販売価格等の情報を含む。
【0056】
これら各データベースは、後述する飲食店/レシピ情報提供サーバ100によるレシピスコア算出処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0057】
[レシピ情報提供サーバの動作]
次に、以上のように構成された飲食店/レシピ情報提供サーバ100の動作について説明する。当該動作は、飲食店/レシピ情報提供サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0058】
図4は、飲食店/レシピ情報提供サーバ100による、レシピスコア算出処理の流れを示したフローチャートである。当該処理の前提として、上記レシピ情報提供ページには、上記飲食店端末300からの掲載要求に応じて、複数のレシピ情報がアップロードされ、売買用に掲載されているものとする。
【0059】
同図に示すように、飲食店/レシピ情報提供サーバ100のCPU11は、まず、レシピ情報提供ページに掲載されているレシピ情報のいずれかについて、所定のスコア算出サイクルが到来したか否かを判断する(ステップ41)。
【0060】
所定のスコア算出サイクルとは、レシピ情報が初めてアップロードされたとき、及び、前回のスコア算出時から所定期間(例えば1週間、2週間、1カ月等)が経過したときであるが、これらに限られない。当該算出サイクルは、例えばレシピID等の識別情報に対応付けられてレシピ情報データベース33において管理されている。
【0061】
上記スコア算出サイクルが到来したと判断した場合(Yes)、CPU11は、上記レシピIDを基にレシピ情報データベース33を参照して、スコア算出対象のレシピ情報が有する、食材及び調味料の数及び原価、調理時間、調理工程数を抽出する(ステップ42)。
【0062】
続いてCPU11は、上記売買履歴情報データベース34を参照して、上記スコア算出対象のレシピ情報のこれまでの売買回数を抽出する(ステップ43)。
【0063】
続いてCPU11は、上記抽出した食材及び調味料の数、原価、調理時間、調理工程数と、上記売買回数とを基に、上記レシピ情報のスコアを算出する(ステップ44)。
【0064】
例えばCPU11は、上記食材及び調味料の数、原価、調理時間、調理工程数と、上記売買回数についてそれぞれ設定された基準スコアに対して、上記食材及び調味料の数、原価、調理時間、調理工程数が、それぞれに設定された所定の閾値よりも大きければ負の重みづけ、小さければ正の重みづけを実行し、重みづけ後のスコアを加算する。
【0065】
そしてCPU11は、上記加算された重みづけ後のスコアに、売買回数に例えば1を加えた数を乗じ(レシピ情報がレシピ情報提供サイトに初めてアップロードされた際には、売買回数は0回となるため)、それを掲載条件に応じて(例えば、スコアが1〜100の値や1〜10の値で表されるように)正規化した値を、最終的なレシピ情報のスコアとして算出する。
【0066】
すなわち、当該スコアは、上記各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間が小さく、上記売買回数が大きいレシピ情報ほどスコアが高くなるように算出される。
【0067】
続いてCPU11は、上記算出されたスコアを、上記レシピ識別情報(レシピID等)と対応付けて上記レシピ情報データベース33に記憶(2回目以降の算出の場合は更新)する(ステップ45)。
【0068】
続いてCPU11は、上記算出されたスコアを基に、上記レシピ情報の販売価格を算出する(ステップ46)。例えばCPU11は、全てのレシピ情報に共通なまたはレシピ情報のカテゴリ毎に共通な基準価格に、上記算出されたスコアを販売価格決定用に正規化した値や、スコアの偏差値を正規化した値等を乗じることで、レシピの販売価格を決定する。
【0069】
そしてCPU11は、当該決定した販売価格によって、スコア情報にそれまで設定され上記売買履歴情報データベース34に記憶されていた販売価格を更新する。レシピ情報が初めてアップロードされた場合には、ここで初めて販売価格が決定され記憶される。
【0070】
そしてCPU11は、上記スコア算出対象のレシピ情報のレシピ名(またはその他のレシピ識別情報)と、上記算出されたスコア及び販売価格を含むレシピ情報により、上記レシピ情報提供ページを更新する(ステップ47)。
【0071】
図5は、上記飲食店/レシピ情報提供サーバ100が生成したレシピ情報提供ページの例を示した図である。
【0072】
同図に示すように、レシピ情報提供ページは、複数のレシピ情報掲載欄50を有する。各レシピ情報掲載欄50は、各レシピ情報及びその提供元の飲食店を識別するレシピ名(メニュー名)情報51、レシピ情報を購入するための販売価格情報52、各レシピによって出来上がったメニューの写真情報53、各レシピ情報の購入要求を送信するための購入ボタン54及び各レシピ情報のスコア情報55を有する。
【0073】
上記販売価格情報52及びスコア情報55は、上述した処理によって算出されたものである。
【0074】
各レシピ名(メニュー名)は、上記飲食店情報ポータルサイト上におけるいずれかの飲食店のメニュー情報ページに掲載されたメニュー名に対応している。
【0075】
このレシピ情報提供ページは、上記レシピ情報ポータルサイトに飲食店端末300がアクセスすることによって飲食店端末300へ送信され、そのディスプレイ上に表示される。飲食店端末300のユーザがいずれかのレシピ情報の購入ボタン54を押下操作(タップ、クリック等)すると、飲食店/レシピ情報提供サーバ100に当該レシピ情報の購入要求が送信される。
【0076】
飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、当該購入要求に応答して、上記販売価格情報52に対応する価格での当該レシピ情報の決済処理を実行する。決済処理が完了すると、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、対応するレシピ情報をレシピ情報データベース33から抽出し、購入元の飲食店端末300へ送信する。
【0077】
図6は、飲食店/レシピ情報提供サーバ100が上記レシピ情報データベース33に記憶し、上記購入処理によって飲食店端末300に提供されるレシピ情報の例を示した図である。
【0078】
同図に示すように、レシピ情報は、例えば、レシピ名(メニュー名)、レシピ情報提供元の飲食店名、何人分または何個分のメニューであるかを示す情報、調理時間情報、出来上がり写真、食材名、調味料名、それらの分量、及び調理工程に関する情報を含む。
【0079】
各食材名及び調味料名には、それらがどの調理工程において使用されるものであるかを示す情報(例えば調理工程No.)が対応付けられている。
【0080】
上記レシピ名(メニュー名)、提供元の飲食店名、出来上がり写真は、図5で示したレシピ情報提供ページに掲載される情報と同一である。しかし、上記食材名、調味料名、それらの分量に関する情報は、上記レシピ情報提供ページにおいては掲載されず、レシピ情報が購入されない限り閲覧できないようになっている。
【0081】
同図では、「海老入り餃子」のレシピ情報の例が示されている。図4に示したフローチャートのうち、スコアの算出処理においては、食材の数(6つ)、調味料の数(7つ)、調理工程数(8つ)等が、上記売買回数と共に用いられる。
【0082】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、レシピ情報に含まれる食材の原価や分量、調理時間、調理工程数のみならず、レシピ情報の売買回数を基にレシピ情報のスコアを算出してレシピ情報提供ページに掲載し、よりスコアの高いレシピ情報がさらに売買されていくことによって、より売買回数の大きい、すなわち、より長い歴史を持つレシピの価値を向上させることができる。
【0083】
また、レシピ情報を販売する飲食店は、飲食店/レシピ情報提供サーバ100へレシピ情報をアップロードするだけで、販売価格の決定を含む販売事務処理を飲食店/レシピ情報提供サーバ100へ委託することができる。またレシピ情報を購入する飲食店は、上記レシピ情報提供ページ上で購入操作を行うだけでレシピ情報をダウンロードできるため、レシピ情報の販売側、購入側双方の手間が省かれるのみならず、レシピ情報のアップロード以降ダウンロード前までの間は、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、販売側及び購入側いずれの飲食店端末300ともデータをやり取りする必要がないため、通信負荷の増加も防止することができる。
【0084】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0085】
上述の実施形態では、レシピ情報に含まれる各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間の全てが、売買回数と共にレシピ情報の算出に用いられたが、レシピ情報の算出には、上記レシピ情報に含まれる情報のうち少なくとも1つが、如何様にも組み合わされて、売買回数と共に用いられてもよい。
【0086】
またその際、各食材及び各調味料の数及び原価、調理工程数、調理時間のそれぞれについて、異なる重みが設定されてもよい。
【0087】
上述の実施形態では、レシピ情報の販売価格は上記算出されたレシピ情報のスコアに基づいて決定されたが、例えば飲食店が望む場合等には、上記スコアに関わらず飲食店が決定した販売価格がレシピ情報提供ページ上に掲載されてもよい。
【0088】
上述の実施形態では、図5に示したレシピ情報提供ページ上では、レシピ情報に含まれる食材名、調味料名、調理工程等、レシピ情報に含まれるレシピ識別情報以外の情報は掲載されていなかったが、レシピの全容が明らかにされない限り、それらの情報の一部がレシピ情報提供ページに掲載されてもよい。
【0089】
上述の実施形態において、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、各飲食店が上記レシピ情報提供ページにアップロードしたレシピ情報のスコアの平均値を基に、各飲食店の評価情報(例えば星の数や数字等)を算出し、当該評価情報を、上記飲食店情報ポータルサイト上の飲食店情報提供ページにおいて、各飲食店の飲食店情報と共に掲載してもよい。これにより、より長い歴史を有する、価値の高いレシピを持つ飲食店がより高く評価されることになるため、各飲食店に、より価値の高いレシピを作成するモチベーションが与えられる。
【0090】
またこの際、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、ユーザ端末200から、上記スコアの平均値を検索条件とした飲食店情報検索要求を受け付け、当該スコアの平均値を基に検索された飲食店情報を掲載した飲食店情報提供ページをユーザ端末200へ送信してもよい。すなわち、例えば従来から存在する所在エリアやジャンル等の飲食店検索条件の1つとして、各飲食店が有するレシピ情報のスコアが用いられてもよい(例えば、「スコア〇点以上」の飲食店を検索する等)。これにより、ユーザは、より高い価値を有するレシピを持つ飲食店を容易に検索することができる。
【0091】
上述の実施形態では、レシピ情報のスコアは、レシピ情報の売買用のレシピ情報提供ページに掲載されることを目的として算出された。しかし、当該スコアは、当該レシピ情報提供ページに掲載されなくてもよい。すなわち、レシピ情報の売買手段が別途存在する場合には、飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、飲食店端末300からの要求に応じて、各飲食店のレシピ情報及び売買回数を基にレシピ情報のスコアを算出し、それを飲食店毎に記憶し、提供元の各飲食店端末300から閲覧可能とすることで、各飲食店は、自店の有するレシピ情報の価値を把握し、必要に応じて上記飲食店情報提供ページに掲載する等によりユーザに報知することができる。
【0092】
上述の実施形態において、レシピ情報の売買回数に加えて、レシピ情報の作成年月日が上記スコアの算出に用いられてもよい。この場合、レシピ情報データベース33は、上記各レシピ情報の作成年月日を示す情報を記憶し、飲食店/レシピ情報提供サーバ100のCPU11は、上記各食材及び各調味料の数及び原価、料理工程数、調理時間のうち少なくとも1つについて、それが小さく、かつ、売買回数が大きく、かつ、上記作成年月日が古いレシピ情報ほどスコアが高くなるように、上記各レシピ情報のスコアを算出する。この場合、売買回数と作成年月日に異なる重みが設定されてもよい。これにより飲食店/レシピ情報提供サーバ100は、単に売買回数が多いだけでなく、仮に売買回数はそれほど多くなくても、それを購入した飲食店にそれぞれ長期間使用され、長い年月に亘って売買対象とされているレシピを、より高く評価することができる。
【0093】
上述の実施形態において、レシピ情報を作成してレシピ情報提供ページにアップロードするのは飲食店端末300であったが、飲食店に代えて、または飲食店に加えて、料理人(シェフ)個人が、自身で作成したレシピ情報を、料理人が利用する端末(料理人端末)からレシピ情報提供ページにアップロードしてもよい。この場合、料理人を識別する料理人ID等、料理人に関する情報が、上記飲食店情報データベース31と同様に飲食店/レシピ情報提供サーバ100に記憶される。また、営業中の飲食店の飲食店端末のみならず、閉店した飲食店の飲食店端末が、閉店前または閉店後に作成したレシピ情報をレシピ情報提供ページにアップロードしてもよい。
【0094】
本願の特許請求の範囲に記載された発明のうち、「情報処理方法」と記載された発明は、その各ステップを、ソフトウェアによる情報処理によりコンピュータ等の少なくとも1つの装置が自動的に行うものであり、人間がコンピュータ等の装置を用いて行うものではない。すなわち、当該「情報処理方法」は、コンピュータ・ソフトウェアによる情報処理方法であって、コンピュータという計算道具を人間が操作する方法ではない。
【符号の説明】
【0095】
11…CPU
18…記憶部
19…通信部
31…飲食店情報データベース
32…ユーザ情報データベース
33…レシピ情報データベース
34…売買履歴情報データベース
50…レシピ情報掲載欄
100…飲食店/レシピ情報提供サーバ
200…ユーザ端末
300…飲食店端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6