特許第6912108号(P6912108)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6912108
(24)【登録日】2021年7月12日
(45)【発行日】2021年7月28日
(54)【発明の名称】座席利用適正化システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20210715BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20210715BHJP
【FI】
   G06Q50/12
   G06Q10/02
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-161841(P2019-161841)
(22)【出願日】2019年9月5日
(65)【公開番号】特開2021-39646(P2021-39646A)
(43)【公開日】2021年3月11日
【審査請求日】2019年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】望月 脩平
【審査官】 関 博文
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−142727(JP,A)
【文献】 特開2003−108839(JP,A)
【文献】 特開2000−123257(JP,A)
【文献】 特開2017−068687(JP,A)
【文献】 特開2018−165943(JP,A)
【文献】 特開2007−265161(JP,A)
【文献】 特表2005−527017(JP,A)
【文献】 特開2011−065326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の店舗が設置された施設内の座席を管理する座席管理端末と、施設内のテーブル毎に設置されている卓上端末と、前記座席管理端末及び前記卓上端末と通信可能である、顧客が所有する携帯端末とを備える座席利用適正化システムであって、
前記座席管理端末は、無線通信機能と、前記施設の入口付近に設けられた近距離無線通信部と、を備え、
前記携帯端末は、前記近距離無線通信部にかざされると、無線通信によって前記座席管理端末から施設内の座席利用状況を取得して表示し、利用人数が入力されると、自端末のID情報とともに前記座席管理端末に送信し、
前記座席管理端末は、受信した利用人数に基づいて利用可能な座席を仮確保状態として前記携帯端末に該仮確保に関する情報を送信するとともに、前記ID情報を仮確保された座席に対応付けて記憶し、
前記卓上端末は、識別マーク読取り機能を備え、顧客が施設内の店舗で商品を購入した際に発行されたレシート上の識別マークを読み取るとともに、前記携帯端末から無線通信によって前記仮確保情報を受信すると、前記識別マークに関する情報と前記仮確保に関する情報とを記座席管理端末に送信し、
前記座席管理端末は、前記識別マークに関する情報と前記仮確保に関する情報とを受信し、前記識別マークに関する情報が正当であると判断すると仮確保状態の座席を確保状態とする、座席利用適正化システム。
【請求項2】
前記座席管理端末は、カメラを有し、座席の仮確保時、顧客の顔画像を取得して仮確保された座席に対応付けて記憶する、請求項1に記載の座席利用適正化システム。
【請求項3】
前記座席管理端末は、前記卓上端末から、座席が仮確保されてから所定時間が経過しても、前記識別マーク情報及び前記仮確保情報を受信ができない場合は、前記仮確保情報を無効とする、請求項1または2に記載の座席利用適正化システム。
【請求項4】
前記座席管理端末は、座席が確保状態である時に、前記卓上端末から、前記携帯端末の前記ID情報を受信すると、当該座席を空席状態に変更する、請求項1または2に記載の座席利用適正化システム。
【請求項5】
前記座席管理端末は、確保状態の座席に顧客と荷物が存在しないことを認識し、かつ、当該座席を利用していた顧客が出口から退場したことを認識すると、当該座席を未利用状態とする、請求項2に記載の座席利用適正化システム。
【請求項6】
前記識別マークは、バーコード又はQRコード(登録商標)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の座席利用適正化システム。
【請求項7】
前記レシートは、紙で発行されるレシート又は前記携帯端末で表示される電子レシートであり、前記複数の店舗はそれぞれ、前記レシートを発行するためのレシート発行端末を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の座席利用適正化システム。
【請求項8】
前記卓上端末は、空席状態、仮確保状態、及び確保状態を識別可能に表示する表示手段を備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の座席利用適正化システム。
【請求項9】
前記卓上端末は、カメラを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の座席利用適正化システム。
【請求項10】
前記カメラは、前記施設の天井に設けられている、請求項2または5に記載の座席利用適正化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は座席利用適正化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
顧客がフードコートやコーヒーショップを利用する際、商品を購入したが席が空いておらず座れないことがある。顧客は席が空くのを待っている状況でも、次にどの席が空くかはわからず、後から来た別の顧客に席を奪われてしまう場合もある。店舗によっては、顧客が商品を購入する前に座席を確保するように言われる場合もあるが、席を確保するための荷物として、貴重品しか持っていない場合もあり、席を確保出来ないこともある。またフードコート等では商品を購入せず、ただ席だけを利用している顧客のために、適切な利用目的の顧客が利用出来ない場合もあり、店舗にとっても不利益となる。
【0003】
より効率的な空席管理を行うべく、特許文献1には、複数の設備端末と、制御装置と、を備え、設備端末が、所定の終了操作に応じて、自身の設備識別情報を含む終了通知を制御装置に送信する空き設備管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−037384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、こうした空き設備管理システムでも、効率的な座席管理を行うのには不十分であり、さらなる効率化が必要であると考えられる。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、より効率的な座席管理を行うことができる座席利用適正化システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様にかかる座席利用適正化システムは、施設内の座席を管理する座席管理端末と、施設内のテーブル毎に設置されている卓上端末と、前記座席管理端末及び前記卓上端末と通信可能である、顧客が所有する携帯端末とを備える座席利用適正化システムであって、
前記座席管理端末は、無線通信機能を備え、
前記携帯端末は、無線通信によって前記座席管理端末から施設内の座席利用状況を取得して表示し、利用人数が入力されると、自端末のID情報とともに前記座席管理端末に送信し、
前記座席管理端末は、受信した利用人数に基づいて利用可能な座席を仮確保状態として前記携帯端末に該仮確保に関する情報を送信するとともに、前記ID情報を仮確保された座席に対応付けて記憶し、
前記卓上端末は、識別マーク読取り機能を備え、顧客が施設内の店舗で商品を購入した際に発行されたレシート上の識別マークを読み取るとともに、前記携帯端末から無線通信によって前記仮確保情報を受信すると、前記識別マークに関する情報と前記仮確保に関する情報とを前記前記座席管理端末に送信し、
前記座席管理端末は、前記識別マークに関する情報と前記仮確保に関する情報とを受信し、前記識別マークに関する情報が正当であると判断すると仮確保状態の座席を確保状態とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、より効率的な座席管理を行うことができる座席利用適正化システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1にかかる座席利用適正化システムの概略構成を示す図である。
図2】実施の形態1にかかる座席管理端末の構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1にかかる卓上端末の構成を示すブロック図である。
図4】実施の形態1にかかる座席利用適正化システムの動作フローを説明するフローチャートである。
図5】フードコート入り口に設置された座席管理端末に、ユーザが携帯端末をかざす様子を説明する図である。
図6】ユーザが利用人数を入力する際の携帯端末の画面の遷移を説明する図である。
図7】携帯端末の画面上で座席が仮確保される様子を説明する図である。
図8】フードコートのお店で発行されるレシートの一例を説明する図である。
図9】卓上端末を設置したテーブルを示す図である。
図10】携帯端末の画面における仮確保状態の座席が確保された後の図である。
図11】携帯端末の画面における確保状態の座席が解除された後の図である。
図12】携帯端末の画面における確保状態の座席が解除される前の図である。
図13】携帯端末の画面における確保状態の座席が解除された後の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。
図1を参照して、本発明の実施の形態1にかかる座席利用適正化システムの概要を説明する。
座席利用適正化システム1は、施設の一例であるフードコートの入口近傍に設置される座席管理端末10と、フードコートの各テーブル41に設置される卓上端末40と、座席管理端末10及び卓上端末40と通信可能であるユーザ(顧客)2が所有する携帯端末(例えば、スマートフォン)20とを備える。図2は、座席管理端末10の構成を示すブロック図である。座席管理端末10は、制御部100、通信部110、2つの近距離無線通信部14(14a,14b)、および3つのカメラ12(12a,12b,12c)を備える。3つのカメラ12のうち、2つ(12a,12b)は座席の仮確保時に顧客を撮影するためのものであり、1つ(12c)は施設から退場する顧客を撮影するためのものである。制御部100は、例えばCPUにより構成され、座席管理端末10の構成部位の各々を制御する。座席管理端末10は、機能的には、座席管理機能と、近距離無線通信機能と、顔認識機能と、通信機能とを有する。これらの各機能は、制御部100が記憶部101に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。図3は、卓上端末40の構成を示すブロック図である。卓上端末40は、制御部400、通信部410、近距離無線通信部420、およびカメラ412を備える。制御部400は、例えばCPUにより構成され、卓上端末40の構成部位の各々を制御する。卓上端末40は、機能的には、画像認識機能と、識別マーク読取り機能と、通信機能とを有する。これらの各機能は、制御部400が記憶部401に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。座席管理端末10は、近距離無線通信部14により携帯端末20等と近距離無線通信する近距離無線通信機能と、カメラ12による顔認識機能と、通信部110により卓上端末40と通信する通信機能とを備える。すなわち座席管理端末10は、顧客が携帯端末20をかざす際に、顧客の顔を撮影し、顔画像を取得することができる。なお、座席管理端末10と卓上端末40との間の通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。施設は、一例として、フードコートについて説明するが、これに限定されない。すなわち、施設は、レストラン、カフェ、打合せスペース、又は商談スペース等であってもよい。座席管理端末10は、近距離無線通信用の構成要素として、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標) LE規格、又はNFCなどを使用する近距離無線通信部14を備える。なお、座席管理端末10は、フードコートの入口近傍に設置されているが、近距離無線通信部14が入口近傍に設置されていればよい。座席管理端末10の近距離無線通信部14を除く部分は、入口近傍に設置されていなくてもよい。また、座席管理端末10は、近距離無線通信機能に替えて、無線LAN通信機能を備え、携帯端末20と無線通信するものであってもよい。
【0011】
ユーザ(顧客)がフードコート入り口の座席管理端末10に携帯端末20をかざすと、携帯端末20は、近距離無線通信によって座席管理端末10からフードコートの座席利用状況を取得して表示する。ユーザは、携帯端末20に表示された画面上で利用人数(ここでは、3名)を入力すると、該利用人数と携帯端末のID情報が座席管理端末10に送信される。
【0012】
座席管理端末10は、受信した利用人数と携帯端末のID情報に基づいて、利用可能な座席を仮確保して携帯端末20に該仮確保情報を送信するとともに、カメラ12により顧客の顔画像を取得して仮確保された座席に対応付けて記憶する。座席管理端末10は、顧客が複数人であった場合は、いずれか1人の顧客、もしくはすべての顧客の顔画像を取得して記憶する。なお、図1に示すように、座席管理端末10自体がカメラ12を備えてもよいし、後述するように、別の場所(例えば、施設の天井)に、座席管理端末10とネットワークを介して接続されたカメラを設置してもよい。
【0013】
卓上端末40は、画像認識機能と識別マーク読取り機能(カメラ412)とを備え、顧客が商品を購入した際に発行されたレシート上の識別マーク(例えば、バーコード又はQRコード(登録商標))を読み取る。識別マークは、レシートを発行した店舗の識別コードとレシート発行日時の情報を含む。さらに、卓上端末40は、携帯端末20から近距離無線通信によって仮確保情報を受信すると、識別マーク情報と仮確保情報を座席管理端末10に送信する。卓上端末40は、近距離無線通信機能に替えて、無線LAN通信機能を備え、携帯端末20と無線通信するものであってもよい。座席管理端末10は、識別マーク情報と仮確保情報とを受信し、識別マーク情報の店舗の識別コードとレシート発行日時の正当性について判断する。座席管理端末10は、店舗の識別コードが、記憶している施設内の店舗の識別コードリストに存在し、レシート発行日時が所定の時間内(例えば座席の仮確保の時刻の前後30分以内)であれば、正当であると判断し、仮確保状態の座席を確保状態とする。また、座席管理端末10は、確保状態とした座席の情報を、識別マーク情報と仮確保情報とを送信してきた卓上端末40に送信する。識別マークが、レシートを発行した店舗の識別コードとレシートの識別コードとを含み、座席管理端末10が施設内の店舗のPOS(Point Of Sales)端末に、レシートの正当性を問い合わせるものであってもよい。なお、ここでいうレシートは、紙で発行されるレシートに限定されず、携帯端末20に表示される電子レシートであってもよい。
【0014】
これにより、より効率的な空席管理を行うことができる座席利用適正化システムを提供することができる。
【0015】
図4を参照して、実施の形態1にかかる座席利用適正化システムの動作フローを説明する。図5はフードコート入り口に設置された座席管理端末の近距離無線通信部14に、ユーザが携帯端末をかざす様子を説明する図である。
【0016】
図5に示すように、フードコートを利用する顧客であるユーザ2は、フードコートの出入口13に設置された座席管理端末10の近距離無線通信部14に、自身の携帯端末(例えば、スマートフォン)20をかざす(ステップS1)。また、座席管理端末10はカメラ12を備え、携帯端末20をかざしたユーザ2の顔を撮影し、顔画像を記憶する。顔画像を記憶する記憶部は、座席管理端末10の内部に設けられていてもよいし、座席管理端末10とネットワークを介して接続された外部記憶部であってもよい。なお、図5では、フードコートが一箇所の出入口13を有するように示しているが、出口と入口は別々の場所に設けてもよい。
【0017】
ユーザ2は、携帯端末20を介して、フードコートの座席利用状況を取得すると、携帯端末20には、座席利用状況が表示される(ステップS2)。
【0018】
図6に示すように、携帯端末20に案内が表示され、それにしたがって、ユーザ2は利用人数を入力することができる(ステップS3)。図6の左図は、携帯端末20の画面に表示される利用人数の入力画面の一例である。また、図6の右図のように、携帯端末20には、座席の利用状況を示す画面を選択して表示することができる。
【0019】
ユーザは利用人数(ここでは、8名)を入力すると、携帯端末20は、利用人数と携帯端末20のID情報を座席管理端末10に送信する(ステップS4)。
【0020】
座席管理端末10は、入力された利用人数に対して、座席利用状況をもとに利用できる席を仮確保し、仮確保情報を携帯端末20に送信する(ステップS5)。図7に示すように、携帯端末20の画面上では、仮確保された座席の色が変更される(例えば、白から黄)。8名分のテーブル2つが仮確保状態となっている。なお、各座席の利用状況は、異なる色で認識可能に表示されており、本例では、座席確保中は赤、自身による仮確保中は黄、他者による仮確保中は青、空席は白に設定されている。
【0021】
座席管理端末10は、携帯端末20をかざしたユーザの顔を撮影した顔画像を取得し、ステップS5で仮確保された座席(テーブル)に対応付けて記憶する(ステップS6)。本例では、座席管理端末10は、仮確保されている2つのテーブルに対応付けて記憶する。
【0022】
図9に示すように、ユーザ2は、座席の仮確保前に、もしくは仮確保後に、フードコートのお店31で購入した商品のレシート30を仮確保された座席の卓上端末40のカメラ412にかざすと、卓上端末40のカメラ412は、レシート30の識別マーク34(図8参照)を読み取り、携帯端末20から仮確保情報を受信する(ステップS7)。本例では、仮確保されている2つのテーブルのいずれかの卓上端末40のカメラ412にかざせばよい。なお、このレシート30は、紙で発行されたものであってもよいし、携帯端末20に電子化されて表示されるものであってもよい。このように、各店舗は、注文した商品を購入した顧客に対して、レシートを発行するレシート発行端末(POS端末)を有する。電子レシートの場合は、レシート発行端末は、この電子レシートを、顧客の所持する携帯端末20に送信することができる。
【0023】
なお、仮確保から所定時間(例えば、30分)経ってもユーザ2が仮確保した座席に来ない場合、すなわち、座席管理端末10が、卓上端末40から識別マーク情報および仮確保情報が受信できない場合、座席管理端末10は、仮確保状態を無効にする。
【0024】
卓上端末40は、識別マーク情報と仮確保情報を座席管理端末10に送信する(ステップS8)。座席管理端末10は、識別マーク情報と仮確保情報とを受信し、識別マーク情報に含まれる店舗の識別コードとレシート発行日時の正当性について判断する。座席管理端末10は、店舗の識別コードが、記憶している施設内の店舗の識別コードリストに存在し、レシート発行日時が所定の時間内(例えば座席の仮確保の時刻の前後30分以内)であれば、正当であると判断し、仮確保状態の座席を確保状態とする。また、座席管理端末10は、確保状態とした座席の情報を、識別マーク情報と仮確保情報とを送信してきた卓上端末40に送信する。以上のように、仮確保された座席にユーザ2が来たことが確認されると、図10に示すように、仮確保された座席の色は、黄から赤に変わり、ユーザ2がテーブルを利用するために、座席が確保される。
【0025】
ユーザ2が利用後、座席の卓上端末40に携帯端末20をかざすと、座席管理端末10は、卓上端末40から、当該携帯端末20のID情報を受信し、座席確保が解除される(ステップS9)。本例では、仮確保されている2つのテーブルのいずれかの卓上端末40にかざせばよい。これにより、図11に示すように、当該座席の表示は、赤から白に変わり、当該座席は未利用状態となる。
【0026】
一方、図12及び図13に示すように、利用者がテーブルから居なくなったが、座席確保が解除されていない場合は(すなわち、ユーザ2が座席解除をし忘れた場合は)、卓上端末40のカメラ412により、利用終了を判断し、座席確保を解除する(ステップS10)。つまり、卓上端末40のカメラ412によって、該当座席に利用者がいないこと、および利用者の持ち物がないことが確認され、その旨が卓上端末40から座席管理端末10に送信される。座席管理端末10は、この通知を受信し、さらに、座席管理端末10のカメラ12で、顔画像が登録されている利用者がフードコート外に退場したことを確認すると座席確保を解除する。さらに、座席管理端末10は、卓上端末40に座席解除情報を送信する。座席管理端末10は、座席に利用者がいないこと、および利用者の持ち物がないことの通知を卓上端末40から受信すると、座席確保を解除するようにしてもよい。なお、図12及び図13において、利用者を示す表示は説明をわかりやすくするために携帯端末の画面に表示される図に加えられているものであり、携帯端末の画面に表示される図には表示されない。
【0027】
なお、上記実施の形態1では、顔認識及び画像認識を行うカメラ12は、座席管理端末10に搭載され、また、カメラ412は、卓上端末40に搭載されたが、これらに限定されない。例えば、卓上端末40とネットワーク(有線又は無線ネットワーク)を介して接続されたカメラをフードコートの天井などに設置して、フードコートの入口付近の顧客に対して、顔認識を行い、テーブル付近の顧客と荷物の存在を認識してもよい。あるいは、フードコートの天井などにカメラを設置して、テーブル付近の顧客と荷物の存在を認識し、上記したカメラ12により、フードコートの入口付近の顧客に対して、顔認識を行ってもよい。
【0028】
なお、卓上端末40は、LCD(Liquid Crystal Display)やLED(light emitting diode)などの表示手段を備え、空席状態(未利用状態)と仮確保状態と、確保状態(利用状態)とを識別可能に表示してもよい。
【0029】
以上説明した実施の形態1では、フードコートの入り口に座席管理端末10を設置し、ユーザが座席管理端末10にスマートフォンをかざし利用人数を入力することで座席の利用状況をもとに座席が選択され仮確保することができる。仮確保した席は、ユーザのスマートフォン上に位置が表示される。本システムでは、フードコート利用目的以外にて座席を利用できないように、ユーザがフードコートにて購入した際のレシートと、スマートフォンをテーブルに設置された卓上端末にかざすことで席が利用できる状態となる。座席管理端末にスマートフォンをかざしたタイミングで満席だった場合は、順番待ちをするかキャンセルするかの表示がユーザの所持するスマートフォン上にされ、順番待ちする場合は順次、座席が空いたタイミングで該当する利用者に席の位置情報を送信し利用できるようにする。ユーザが座席利用後は、テーブルに設置された卓上端末に再度スマートフォンをかざすことで座席確保状態が解除される。スマートフォンをかざさずに帰ってしまう可能性も考えられるため、フードコートを撮影するカメラによる画像認識を利用し、ユーザがいなくなった後で席確保状態を解除する。
【0030】
以上説明した実施の形態1にかかる座席利用適正化システムによれば、座席管理端末によって座席利用状況を管理することで利用者自身が空いている座席を探す手間を減らすことができる。スマートフォンを座席管理端末にかざした順番にシステム上に登録され、利用者に対し仮確保の通知がされるため、通知が来た利用者しか該当の座席は使用できず他の利用者との座席確保トラブルを回避することができる。混雑時は座席が仮確保されたタイミングでスマートフォンへ通知が来るため、座席を確保した状態で商品を購入しに行くことができ、料理は注文したが席が空くまでの待ち時間が長くて料理が冷めてしまったり、伸びてしまうような状況を防ぐことができる。フードコートを利用した際のレシートを利用することで、フードコート本来の目的以外の利用者が座席確保し飲食目的で来ている方が利用できない状況を減らすことができる。
【0031】
次に、実施の形態2について説明する。
実施の形態2の座席利用適正化システムは、以下の点で実施の形態2の座席利用適正化システムとは異なり、他の点は同様である。
(1)座席管理端末10’は、カメラを有していない。即ち、座席管理端末10’は、顔認識機能を備えておらず、顧客の顔画像を取得しない。
(2)卓上端末40’は、コード読取装置を有する。即ち、卓上端末40’は、識別マーク読取り機能を備え、画像認識機能を備えていない。
実施の形態2の座席利用適正化システムによっても、実施の形態1の座席利用適正化システムと同様に、より効率的な座席管理を行うことができる。
【0032】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0033】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 座席利用適正化システム
2 ユーザ
10 座席管理端末
11 壁
12 カメラ
13 出入口
14 近距離無線通信部
20 携帯端末
30 レシート
31 店
32 店舗名
33 日時
34 識別マーク
40 卓上端末
41 テーブル
42 椅子
100 制御部
101 記憶部
110 通信部
400 制御部
401 記憶部
410 通信部
412 カメラ
420 近距離無線通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13