(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決定手段は、前記取得手段により前記予約情報を取得した日と前記医療機関の受診を希望する日とに基づいて、前記問診を行う前記回数を決定する、請求項4に記載の問診システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
[問診システム]
図1は本実施形態の問診システムを示すブロック図である。問診システム1は、サーバー100を有しており、サーバー100は通信ネットワーク300を介して有線又は無線により端末装置200、200a、200b・・・、400、400a、400b・・・と接続される。ここで、端末装置200は患者Aが有しており、端末装置200aは患者Bが有しており、端末装置200bは患者Cが有しており、いずれも同様の構成とする。また、端末装置400は所定の医療機関の診察室Aに設置されており、端末装置400aは所定の医療機関の診察室Bに設置されており、端末装置400bは所定の医療機関の診察室Cに設置されており、いずれも同様の構成とする。このため、以下の説明では患者Aが有する端末装置200、診察室Aに設置されている端末装置400をそれぞれ用いて説明する。通信ネットワーク300は、インターネットやローカルなネットワーク等、公知の通信ネットワークを含む。
【0011】
なお、サーバー100は、各医療機関がそれぞれ有していてもよいし、複数の医療機関に予約・問診のサービスを提供する予約・問診機関等が有していてもよい。また、端末装置400、400a、400b・・・は、同じ医療機関の診察室に設置されていてもよいし、異なる医療機関の診察室に設置されていてもよいし、診察室に限らず受付や事務局等に設置されていてもよい。さらに、端末装置400、400a、400b・・・は、オンライン診療等に用いられるリモート端末等であってもよい。
【0012】
サーバー100は、予約部110、予約データベース112、患者データベース114、問診部120、問診データベース122を有している。予約部110は、通信ネットワーク300を介して接続している端末装置200に、医療機関(不図示)での診療を予約するための画面(以下、予約画面という)の情報を送信する。また、予約部110は、通信ネットワーク300を介して接続している端末装置200から、予約画面を用いて入力された診療を予約するための情報(以下、予約情報という)を受信する。予約部110は、受信した予約情報を予約データベース112に保存するとともに、予約情報に基づいて患者データベース114に新たな情報を作成する(初診の場合)又は情報を更新する(再診の場合)。予約部110は、医療機関の受診を予約する予約情報を取得する取得手段として機能する。さらに、予約部110は、予約情報を問診部120に送信する。
【0013】
問診部120は、予約部110から受信した予約情報に基づいて、患者Aに問診を行うタイミングを決定する。なお、問診を行うタイミングの決定には、予約情報に応じて問診部120が問診を行うタイミングを変更することも含まれる。また、問診部120は、予約情報に基づいて、予め準備されている複数の問診票の中から所定の問診票を選択する。言い換えれば、問診部120は、予約情報に基づいて、問診票の内容を決定する。問診部120は、問診のタイミングになると、選択した問診票(具体的には、複数の質問を有する質問群)の画面(以下、問診画面という)の情報を端末装置200に送信する。問診部120は、例えば患者の端末装置200に、問診票のURLを記載した電子メール等を送信する。問診部120は、端末装置200から、問診画面を用いて入力された問診票への回答の情報(以下、問診情報という)を受信する。問診部120は、問診情報を取得するために問診を行う問診手段として機能する。問診部120は、受信した問診情報を問診データベース122に保存する。また、問診部120は、問診情報を予約部110に送信し、予約部110が問診情報に基づいて患者データベース114を更新することも可能である。
【0014】
予約部110及び問診部120は、例えばサーバー100が有するCPU(不図示)等の制御により実現される。CPUはROM(不図示)に保存されている各種プログラム等に従いRAM(不図示)を作業領域として用いながらサーバー100を制御しているものとする。また、サーバー100は、通信ネットワーク300に接続可能な公知の機能を備えている。
【0015】
予約データベース112は、患者Aを特定するための情報(以下、識別情報という)と予約情報とを関連付けて保存するためのデータベースである。患者データベース114は、患者Aに関する情報(以下、患者情報という)を保存するためのデータベースである。問診データベース122は、患者Aの識別情報と、患者Aに対する複数の質問(問診)及び各質問に対する複数の回答とを関連付けて保存するためのデータベースである。なお、予約データベース112、患者データベース114、問診データベース122は、例えば大容量の記憶装置に構築される。また、患者の個人情報等は公知の技術によって保護されているものとする。
【0016】
患者Aが有する端末装置200は、予約画面や問診画面を表示する表示部210、予約情報や問診情報を入力する入力部220、を有している。端末装置200は、例えばパーソナルコンピューターや、スマートフォン、タブレット端末等である。さらに、端末装置200は、通信ネットワーク300に接続可能な公知の機能を備えている。表示部210は、例えば液晶ディスプレイやタブレット端末等の画面等である。入力部220は、例えばキーボードやマウス、タブレット端末等のタッチパネル、マイク等である。
【0017】
診察室Aが有する端末装置400は、所定の医療機関の診察室に設置されており、医師や看護師等の医療従事者によって操作される端末である。端末装置400は、サーバー100の予約データベース112及び/又は患者データベース114に記憶されている各種の情報や、問診データベース122に記憶されている問診情報等を表示する表示部410、患者の検査結果や診察結果等を入力する入力部420、を有している。端末装置400は、例えばパーソナルコンピューター等であるが、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、端末装置400は、通信ネットワーク300に接続可能な公知の機能を備えている。表示部410は、例えば液晶ディスプレイやタブレット端末等の画面等である。入力部420は、例えばキーボードやマウス、タブレット端末等のタッチパネル、マイク等である。医療機関側では、端末装置400を用いて、患者の予約管理や問診票管理を行うことができる。また、医療機関側では、端末装置400を用いて、患者の問診後に、例えば緊急度の高い予約にマークを付ける等の処理を行うこともできる。
【0018】
[予約情報]
予約部110が端末装置200から受信する予約情報について説明する。予約部110は、端末装置200の表示部210に、患者に予約情報を入力させるための予約画面を表示する。予約画面には、患者情報、予約する医療機関に関する情報、簡単な症状等を入力するためのテキストボックス、プルダウンメニュー、オプションボタン、ラジオボタン等公知の入力フォームがラベルとともに配置されている。
【0019】
ここで、患者情報には、患者の氏名、生年月日、性別、電話番号等の連絡先等が含まれる。患者情報には、再診の患者の場合について、診察券等に記載された患者を特定する識別番号、例えばカルテ番号が含まれてもよい。また、初診の患者の場合については、予約情報の入力に進む前に、別途、患者に関する情報を登録させた後に新たな識別番号を発行し、その後予約情報の入力に誘導する等してもよい。ここで、患者を特定するための識別番号には、数字やアルファベット、記号等からなる番号が含まれる。
【0020】
予約する医療機関に関する情報には、予約したい医療機関名、予約したい診療科、希望があれば診療を受けたい医師名、受診を希望する日時、初診か再診か等の情報が含まれる。簡単な症状については、テキストボックス等に患者が自由に入力できるようにしてもよいし、予め設定された複数の症状の中からプルダウンメニュー等で選択するようにしてもよい。さらに、予約情報に、痛みや違和感のある部位等を含めてもよい。なお、予約情報中、簡単な症状や痛み、違和感のある部位についての入力事項は、簡単な問診ともいえ、1次問診と捉えることもできる。
【0021】
図2(a)に予約情報と具体例を示す。
図2(a)の予約情報では、例えば、患者の氏名(特許太郎等)、患者の生年月日(平成10年1月1日等)、患者の性別(男性等)、患者の連絡先(03−xxxx−xxxx等の電話番号等)、予約する医療機関(〇〇総合病院等)、予約する診療科(眼科等)、希望する受診日(令和2年12月20日等)、初診又は再診(初診等)、症状(何かが飛んで見える)等である。
【0022】
[患者データベースに記憶されている情報]
患者データベース114には、予約情報から得られた患者情報が記憶される。患者データベース114には、過去の医師による診察結果や検査結果、投薬等の情報が記憶されていてもよく、いわゆる電子カルテを含んでいてもよい。
【0023】
[問診票]
問診部120が端末装置200の表示部210に表示させる問診票の内容について説明する。問診票とは、問診票を入力している時点における、患者の心や身体の状態、病歴やアレルギーの有無等についての複数の質問からなる書類をいい、本実施形態においては電子の書類である。なお、予約情報に含まれる簡単な症状を1次問診という場合、問診票による問診は2次問診ともいえる。患者が有する端末装置200の表示部210には、問診部120から送信された複数の質問で構成された問診画面が表示される。患者は、端末装置200の表示部210に表示された複数の質問に対する各々の回答を端末装置200の入力部220を用いて入力する。
【0024】
本実施形態では、問診部120は、予約情報に基づいて、問診画面に表示する問診票の内容を変更する。言い換えれば、問診部120は、予約情報に基づいて、予め準備されている複数の問診票の中から所定の問診票を選択する。このため、本実施形態では、予め複数の問診票が準備されている。なお、複数の問診票は、問診データベース122に記憶されていてもよいし、サーバーが有する他の記憶部(不図示)に記憶されていてもよい。ここで、予め準備されている複数の問診票を、例えば問診票A、問診票B、問診票C、問診票D、問診票Eとする。
【0025】
図2(b)は問診票の種類と各問診票の内容を示す表である。問診票Aは、予約情報において「初診」と回答した患者に対して送信される、通常の質問群を含む問診票である(初診/通常版)。問診票Bは、予約情報において「再診」と回答した患者に対して送信される、通常の質問群を含む問診票である(再診/通常版)。問診票Cは、予約情報において「再診」と回答した患者に対して送信される、通常の質問群よりもより詳しい情報を得るための詳細な質問群を含む問診票である(再診/詳細版)。問診票Dは、予約情報において「再診」と回答した患者に対して送信される、緊急の度合い(以下、緊急度という)を判断するための質問群を含む問診票である(再診/緊急度診断版)。問診票Eは、予約情報において「初診」と回答した患者に対して送信される、緊急度を判断するための質問群を含む問診票である(初診/緊急度診断版)。例えば、
図2(a)の患者の場合、「初診」であるため、問診部120は、問診票A又は問診票Eを選択する。
【0026】
なお、各問診票の具体的な質問内容は、予約情報、例えば希望する診療科や症状等に応じた内容となっている。例えば、
図2(a)の具体例に示した患者の場合、「眼科」の受診を希望しているため、問診票A〜問診票Eの内容は眼科を受診する際の公知の質問内容となっている。他の診療科の受診を希望する患者に対しても同様であり、問診票の内容については公知であるため説明を省略する。ここで、通常版の質問内容としては、例えば小児科の1次問診において発熱の症状を選択した際に、発熱開始時期や体温について確認するようなものである。詳細版の質問内容としては、例えば1次問診にて、発熱の悪化を選択した際に、発熱の症状はもちろん発熱以外の症状について、目の充血の有無や唇の色(例えば川崎病の疑い)や痙攣の有無(例えば脳症の疑い)について確認するようなものである。緊急度診断版の質問においては、例えば1次問診にて血便を選択した際に、いちごジャム状でないか(例えば、腸重積の疑い)について確認するようなものである。
【0027】
[診療の予約と問診の流れ]
ここで、予約と問診の流れについて簡単に説明する。患者は、端末装置200を用いて通信ネットワーク300を介してサーバー100に接続する。サーバー100の予約部110は、通信ネットワーク300を介して患者の端末装置200の表示部210に予約画面を表示させる。患者は端末装置200の表示部210に表示された予約画面を見ながら入力部220を用いて予約情報を入力し、端末装置200は通信ネットワーク300を介して予約情報をサーバー100に送信する。サーバー100の予約部110は、受信した予約情報を予約データベース112及び/又は患者データベース114に記憶するとともに、予約情報を問診部120に送信する。
【0028】
問診部120は、予約情報に基づいて問診票を送信するタイミングを決定するとともに、問診票A〜Eの中から所定の問診票を選択する。問診部120は、問診票を送信するタイミングになったら、患者の端末装置200に選択した所定の問診票の問診画面の情報を送信する。患者は端末装置200の表示部210に表示された問診画面を見ながら入力部220を用いて問診情報を入力し、端末装置200は通信ネットワーク300を介して問診情報をサーバー100に送信する。サーバー100の問診部120は受信した問診情報を問診データベース122に記憶する。
【0029】
[問診票を送信するタイミングの決定処理及び問診票の選択処理]
図3は、問診部120が予約部110から予約情報を受信してから、問診票を送信するタイミングを決定し、問診票A〜Eの中から所定の問診票を選択する処理を説明するフローチャートである。予約部110が予約情報を受信すると、問診部120はステップ(以下、Sとする)510以降の処理を実施する。
【0030】
S510で問診部120は、予約部110から予約情報を取得する。S512で問診部120は、予約情報に基づいて、患者が予約情報を入力した日(以下、予約入力日という)が、医療機関を受診したい日(以下、受診希望日という)よりもX日前以上、例えば6日前以上であるか否かを判断する。S512で問診部120は、X日前以上であると判断した場合、処理をS514に進め、X日前以上ではないと判断した場合、処理をS528に進める。
【0031】
S514で問診部120は、予約情報に基づいて、患者が初診であるか否かを判断する。S514で問診部120は、初診であると判断した場合、処理をS516に進め、初診ではない(再診である)と判断した場合、処理をS522に進める。S516で問診部120は、予約情報に基づいて、症状が軽いか否かを判断する。S516で問診部120は、症状が軽いと判断した場合、処理をS518に進め、症状が軽くない(重い)と判断した場合、処理をS520に進める。
【0032】
S518で問診部120は、問診票Aを選択し、問診票Aを患者に送信するタイミングを受診希望日の前日に決定し、処理をS542に進める。S520で問診部120は、問診票Eを選択し、問診票Eを患者に送信するタイミングを予約入力日に決定する、すなわち即時とし、処理をS542に進める。
【0033】
S522で問診部120は、予約情報に基づいて、経過不良や悪化している等に該当するか否かを判断する。S522で問診部120は、経過不良や悪化している等に該当すると判断した場合、処理をS524に進め、経過不良や悪化している等に該当しない(経過良好や変化なし等に該当する)と判断した場合、処理をS526に進める。S524で問診部120は、問診票Dを選択し、問診票Dを患者に送信するタイミングを予約入力日に決定する、すなわち即時とし、処理をS542に進める。S526で問診部120は、問診票Bを選択し、問診票Bを患者に送信するタイミングを受診希望日の前日に決定し、処理をS542に進める。
【0034】
S528で問診部120は、予約情報に基づいて、予約入力日が受診希望日よりもY日前、例えば2日〜5日前であるか否かを判断する。S528で問診部120は、Y日前であると判断した場合、処理をS530に進め、Y日前ではない、例えば当日又は1日前(前日)であると判断した場合、処理をS532に進める。S530で問診部120は、予約情報に基づいて、患者が初診であるか否かを判断する。S530で問診部120は、初診であると判断した場合、処理をS518に進め、初診ではないと判断した場合、処理をS522に進める。
【0035】
S532で問診部120は、予約情報に基づいて、患者が初診であるか否かを判断する。S532で問診部120は、初診であると判断した場合、処理をS534に進め、初診ではないと判断した場合、処理をS536に進める。S534で問診部120は、問診票Aを選択し、問診票Aを患者に送信するタイミングを予約入力日に決定する、すなわち即時とし、処理をS542に進める。
【0036】
S536で問診部120は、予約情報に基づいて、経過不良や悪化している等に該当するか否かを判断する。S536で問診部120は、経過不良や悪化している等に該当すると判断した場合、処理をS538に進め、経過不良や悪化している等に該当しない(経過良好や変化なし等に該当する)と判断した場合、処理をS540に進める。S538で問診部120は、問診票Cを選択し、問診票Cを患者に送信するタイミングを予約入力日に決定する、すなわち即時とし、処理をS542に進める。S540で問診部120は、問診票Bを選択し、問診票Bを患者に送信するタイミングを予約入力日に決定する、すなわち即時とし、処理をS542に進める。S542で問診部120は、決定したタイミングとなったら選択した問診票を患者の端末装置200に送信し、処理を終了する。このように、問診部120は、予約情報に基づいて、問診を行うタイミングを決定する決定手段として機能する。
【0037】
なお、問診部120は、患者の端末装置200に問診票を送信した後、患者の端末装置200から所定の時間待っても問診情報を受信することができない場合、問診票の入力を促す情報を患者の端末装置200に送信してもよい。例えば、受診希望日前日までに患者から問診票への入力がなければ、問診部120は、受診希望日当日に問診票への入力を促す電子メールを患者の端末装置200に送信したり、予め患者の端末装置200に問診画面を再度表示するように設定したりする等してもよい。また、問診部120は、上述した問診票の送信タイミングの判断において緊急度が高いと判断した場合(即時と判断した場合)に患者から問診情報を受信することができない場合、予約入力日中に問診票への入力を促す電子メールの送信や問診画面の再度の表示をするようにしてもよい。
【0038】
[1次問診分類と予約入力日との関係]
図4(a)は、眼科について、予約情報、言い換えれば1次問診で得た情報を例えば4つの群に分類した例を示す表である。予約情報に基づいて複数の群に分類したものを、以下、1次問診分類という。問診部120は、問診票を送信するタイミングの決定及び問診票の選択のために、多数の症状を例えば4つの群に分類する。例えば、問診部120は、眼科の受診を希望する患者が初診で、充血、かゆみ、目やに、ゴロゴロ違和感、腫れ、ドライアイ、花粉症といった症状の場合、初診で軽い症状であることを示すA群に分類する。
【0039】
問診部120は、眼科の受診を希望する患者が初診で、何かが飛んで見える、視野が狭くなった、かすんで見えるといった症状の場合、初診で重い症状であることを示すB群に分類する。問診部120は、眼科の受診を希望する患者が再診で、症状に変化なし、経過良好といった症状の場合、再診で経過良好・変化がないことを示すC群に分類する。問診部120は、眼科の受診を希望する患者が再診で、症状悪化、経過不良といった症状の場合、再診で経過不良・悪化していることを示すD群に分類する。なお、
図4(a)の分類は一例であり、分類の数や分類の仕方はこれに限定されない。
【0040】
図4(b)は、予約情報に基づき
図4(a)で分類した群と、選択する問診票及び問診票を送信するタイミングとの関係を示す表である。
図4(b)は、1列目に1次問診分類を示し、2列目に予約入力日が当日〜1日前である場合を示し、3列目に予約入力日が2日〜5日前である場合を示し、4列目に予約入力日が6日前以上である場合を示す。例えば、
図2(a)に示した患者の場合、初診で何かが飛んで見えるという予約情報に基づき、問診部120は、この患者をB群に分類する。問診部120は、予約情報、具体的には予約入力日に基づいて、問診票A又は問診票Eを選択し、選択した問診票の送信タイミングを決定する。
【0041】
また、問診部120は、例えば予約入力日から受診希望日までに数日の余裕がある場合に、複数回、問診票を送信するようにしてもよい。予約入力日から受診希望日までの間に問診票を複数回送信する場合、問診部120は、同じ問診票を送信してもよいし、異なる問診票を送信してもよい。例えば、
図3のフローチャートにおいて、S518やS520、S524、S526の処理において、問診部120が、予約入力日から受診希望日までの間に送信する問診票の選択と送信のタイミングを複数設定する、すなわち、問診票送付のスケジュールを設定する。問診部120は、設定したスケジュールに従い、患者の端末装置200に設定した問診票を送信する。これにより、複数の問診票の回答を得ることができ、患者の病状の経過を観察することもできる。
【0042】
以上、本実施形態によれば、問診票への入力のタイミングを決定することができる問診システム、問診方法及び問診プログラムを提供することができる。
【0043】
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
【0044】
例えば、上述した実施形態では、問診部120が予約情報に基づいて、予め準備された複数の問診票の中から所定の問診票を選択したが、これに限定されない。例えば、人工知能等で構成される問診部120が、予約情報を受信したタイミングで、予約情報に基づいて複数の質問から1つの問診票をその都度作成してもよい。
また、上述した実施形態では、予約情報に基づいて問診のタイミングの決定や問診票の選択を行ったが、これに限定されない。例えば、患者データベース114に保存されている電子カルテの情報に基づいて問診のタイミングの決定や問診票の選択をしてもよい。この場合、例えば人工知能等で構成される問診部120が、患者データベース114及び/又は予約データベース112に記憶されている情報から学習した結果に基づき問診票の選択又は作成、問診のタイミングの決定を行ってもよい。
また、問診部120は、問診票の結果に基づいて、例えば問診の結果緊急度が高いと判断された場合等に、受診希望日よりも早く来院を促すように、予約部110から患者の端末装置200にその旨通知させるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では予約部110と問診部120を分けて説明したが、これに限定されない。予約部110が問診部120の機能の一部又は全部を行ってもよいし、問診部120が予約部110の機能の一部又は全部を行ってもよい。
【0045】
なお、本発明は、以下の趣旨を含む。
(趣旨1)
本発明の問診システムは、
医療機関の受診を予約した患者が有する端末装置に、問診票の画面を表示させて問診を行う問診システムであって、
前記医療機関の受診の予約に関する予約情報を取得する取得手段と、
前記問診票に対する回答である問診情報を取得するために前記問診を行う問診手段と、
前記取得手段により取得した前記予約情報に基づいて、前記問診手段により前記問診を行うタイミングを決定する決定手段と、
を備える。
(趣旨2)
前記予約情報は、前記医療機関の受診を希望する日、受診を希望する診療科、初診又は再診、前記患者の症状を含んでいてもよい。
(趣旨3)
前記決定手段は、前記予約情報に基づいて、前記問診票の内容を決定してもよい。
(趣旨4)
前記決定手段は、前記取得手段により前記予約情報を取得した日と前記医療機関の受診を希望する日とに基づいて、前記問診を行うタイミングを決定してもよい。
(趣旨5)
前記決定手段は、前記予約情報に基づいて、前記問診手段により前記問診を行う回数を決定してもよい。
(趣旨6)
前記決定手段は、前記取得手段により前記予約情報を取得した日と前記医療機関の受診を希望する日とに基づいて、前記問診を行う前記回数を決定してもよい。
(趣旨7)
本発明の問診方法は、
医療機関の受診を予約した患者が有する端末装置に、問診票の画面を表示させて問診を行う問診方法であって、
前記医療機関の受診の予約に関する予約情報を取得する取得工程と、
前記問診票に対する回答である問診情報を取得するために前記問診を行う問診工程と、
前記取得工程において取得した前記予約情報に基づいて、前記問診工程において前記問診を行うタイミングを変更する変更工程と、
を備える。
(趣旨8)
本発明の問診プログラムは、
医療機関の受診を予約した患者が有する端末装置に、問診票の画面を表示させて問診を行う問診プログラムであって、
コンピューターを、
前記医療機関の受診の予約に関する予約情報を取得する取得手段と、
前記問診票に対する回答である問診情報を取得するために前記問診を行う問診手段と、
前記取得手段により取得した前記予約情報に基づいて、前記問診手段により前記問診を行うタイミングを決定する決定手段と、
して機能させる。
【解決手段】医療機関の受診を予約した患者が有する端末装置に、問診票の画面を表示させて問診を行う問診システムであって、医療機関の受診を予約する予約情報を取得する予約部と、問診票に対する回答である問診情報を取得するために問診を行い、予約部により取得した予約情報(1次問診分類)に基づいて、問診を行うタイミングを決定する問診部と、を備える。