(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
商品又は役務を提供する場所に設置された複数の設備の各々に設けられ、前記複数の設備の各々を個別に特定可能な設備情報を保持する情報保持媒体を読み取ることにより前記設備情報を取得する携帯端末装置から、前記情報保持媒体の読み取りを行った日時を示す日時情報及び前記設備情報を含み、前記商品又は役務を注文する注文情報の入力を受け付ける入力部と、
前記日時情報により示される日時と前記入力部が前記注文情報を受け付けた日時との時間差が所定範囲内である場合に、前記日時情報が整合性を有すると判定し、前記設備情報が予め許可された情報である場合に、前記設備情報が整合性を有すると判定する判定部と、
前記判定部による判定の結果、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有する場合に、前記注文情報を登録する登録部と、
を備えた情報処理装置。
前記登録部は、前記注文情報を新規注文として登録する場合、前記注文情報に対して固有の伝票情報を生成し、前記設備情報、前記端末固有情報、及び前記伝票情報を対応付けて登録する請求項3に記載の情報処理装置。
前記登録部は、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有し、かつ、前記端末固有情報が登録済みであり、かつ、前記登録部により登録した伝票情報と前記入力部により入力を受け付けた伝票情報とが一致し、かつ、前記登録部により登録した設備情報と前記入力部により入力を受け付けた設備情報とが異なる場合に、前記登録部により登録した設備情報を、前記入力部により入力を受け付けた設備情報に更新する請求項5に記載の情報処理装置。
前記登録部は、前記出力部から取得した前記注文内容に従って会計処理を行った前記会計装置から、前記伝票情報を含む会計処理完了通知が入力された場合に、前記伝票情報に対応する前記注文情報を削除する請求項8に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、テーブル番号をはじめとする、店舗内に設置されたテーブル等の複数の設備の各々を個別に特定可能な設備情報のみを用いる場合、店舗の来客が携帯端末装置を用いて設備情報を取得して携帯端末装置に記憶してしまえば、次回以降、店舗外からでも注文することが可能となる。すなわち、設備情報を記憶した携帯端末装置を用いることで店舗外から不正な注文が行われる可能性がある。このため、この種の携帯端末装置からの不正な注文の発生を抑制できることが望まれている。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであって、商品又は役務を提供する場所に設置された複数の設備の各々を個別に特定可能な設備情報のみを用いる場合と比べ、携帯端末装置からの不正な注文の発生を抑制することができる情報処理装置
、情報処理システム、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の情報処理装置は、商品又は役務を提供する場所に設置された複数の設備の各々に設けられ、前記複数の設備の各々を個別に特定可能な設備情報を保持する情報保持媒体を読み取ることにより前記設備情報を取得する携帯端末装置から、前記情報保持媒体の読み取りを行った日時を示す日時情報及び前記設備情報を含み、前記商品又は役務を注文する注文情報の入力を受け付ける入力部と、
前記日時情報により示される日時と前記入力部が前記注文情報を受け付けた日時との時間差が所定範囲内である場合に、前記日時情報が整合性を有すると判定し、前記設備情報が予め許可された情報である場合に、前記設備情報が整合性を有すると判定する判定部と、前記判定部による判定の結果、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有する場合に、前記注文情報を登録する登録部と、を備えたものである。
【0011】
この発明によれば、日時が不整合となる多くの不正な注文の登録を回避することができる結果、商品又は役務を提供する場所に設置された複数の設備の各々を個別に特定可能な設備情報のみを用いる場合と比べ、携帯端末装置からの不正な注文の発生を抑制することができる。
また、この発明によれば、日時情報及び設備情報の双方の整合性の有無を容易に判定することができる。
【0014】
請求項
2に記載の情報処理装置は、請求項
1に記載の発明において、前記設備情報が、前記日時情報を暗号化キーとして暗号化されており、前記暗号化された前記設備情報を、前記日時情報を用いて復号する復号部を更に備えたものである。
【0015】
この発明によれば、悪意のある人物に設備情報を知られ難くし、携帯端末装置からの不正な注文の発生を更に抑制することができる。
【0016】
請求項
3に記載の情報処理装置は、請求項1
又は2に記載の発明において、前記注文情報が、前記携帯端末装置を識別するための端末固有情報を更に含み、前記登録部が、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有し、かつ、前記端末固有情報が未登録である場合に、前記注文情報を新規注文として登録し、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有し、かつ、前記端末固有情報が登録済みである場合に、前記注文情報を追加注文として登録するものである。
【0017】
この発明によれば、端末固有情報の登録の有無を判定することのみにより、注文情報が新規注文であるか追加注文であるかを容易かつ的確に区別することができる。
【0018】
請求項
4に記載の情報処理装置は、請求項
3に記載の発明において、前記登録部が、前記注文情報を新規注文として登録する場合、前記注文情報に対して固有の伝票情報を生成し、前記設備情報、前記端末固有情報、及び前記伝票情報を対応付けて登録するものである。
【0019】
この発明によれば、設備情報及び端末固有情報に対応付けて伝票情報が登録されるため、利用者にとっての利便性を向上させることができる。
【0020】
請求項
5に記載の情報処理装置は、請求項
4に記載の発明において、前記入力部が、前記携帯端末装置から、前記伝票情報を含む前記注文情報の入力を更に受け付け、前記登録部が、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有し、かつ、前記端末固有情報が登録済みであり、かつ、前記登録部により登録した伝票情報と前記入力部により入力を受け付けた伝票情報とが一致する場合に、前記注文情報を追加注文として登録するものである。
【0021】
この発明によれば、追加注文の場合に、登録済みの伝票情報と入力を受け付けた伝票情報とが一致しないと注文情報が登録されないため、携帯端末装置からの不正な注文の発生を更に抑制することができる。
【0022】
請求項
6に記載の情報処理装置は、請求項
5に記載の発明において、前記登録部が、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有し、かつ、前記端末固有情報が登録済みであり、かつ、前記登録部により登録した伝票情報と前記入力部により入力を受け付けた伝票情報とが一致し、かつ、前記登録部により登録した設備情報と前記入力部により入力を受け付けた設備情報とが異なる場合に、前記登録部により登録した設備情報を、前記入力部により入力を受け付けた設備情報に更新するものである。
【0023】
この発明によれば、携帯端末装置の所有者が設備を移動した場合でも、移動先の設備を容易に特定することができる。
【0024】
請求項
7に記載の情報処理装置は、請求項
4〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記登録部により登録された伝票情報を前記携帯端末装置に出力する出力部を更に備えたものである。
【0025】
この発明によれば、従来の紙伝票等を不要にすることができ、利用者にとっての利便性を向上させることができる。
【0026】
請求項
8に記載の情報処理装置は、請求項
7に記載の発明において、前記注文情報は、前記商品又は役務の注文内容を更に含み、前記出力部が、予め定められた会計装置から、前記伝票情報を含む注文内容出力要求が入力された場合に、前記伝票情報に対応する前記注文内容を前記会計装置に出力するものである。
【0027】
この発明によれば、伝票情報を用いて会計装置と連携することで、会計処理をスムーズに行うことができる。
【0028】
請求項
9に記載の情報処理装置は、請求項
8に記載の発明において、前記登録部が、前記出力部から取得した前記注文内容に従って会計処理を行った前記会計装置から、前記伝票情報を含む会計処理完了通知が入力された場合に、前記伝票情報に対応する前記注文情報を削除するものである。
【0029】
この発明によれば、会計処理完了通知に応じて不要な注文情報を削除することができる。
【0030】
請求項
10に記載の情報処理装置は、請求項1〜
9のいずれか1項に記載の発明において、前記設備が、前記場所への来客が使用する卓とされ、前記設備情報が、前記卓の卓番号とされ、前記情報保持媒体が、前記卓番号を保持するバーコードが印刷されたバーコードラベル、又は、前記卓番号を保持するICタグとされている。
【0031】
この発明によれば、卓番号を保持したバーコードラベル又はICタグを卓に設けるだけで、携帯端末装置からの不正な注文の発生を抑制することができる。
【0036】
また、請求項
11に記載の情報処理システムは、情報処理装置と、前記情報処理装置とネットワークを介して接続された携帯端末装置と、を備えた情報処理システムであって、前記携帯端末装置は、商品又は役務を提供する場所に設置された複数の設備の各々に設けられ、前記複数の設備の各々を個別に特定可能な設備情報を保持する情報保持媒体を読み取ることにより前記設備情報を取得する取得部と、前記情報保持媒体の読み取りを行った日時を示す日時情報及び前記設備情報を含み、前記商品又は役務を注文する注文情報を前記情報処理装置に送信する処理を行う送信処理部と、を備え、前記情報処理装置は、前記携帯端末装置から前記注文情報の入力を受け付ける入力部と、
前記日時情報により示される日時と前記入力部が前記注文情報を受け付けた日時との時間差が所定範囲内である場合に、前記日時情報が整合性を有すると判定し、前記設備情報が予め許可された情報である場合に、前記設備情報が整合性を有すると判定する判定部と、前記判定部による判定の結果、前記日時情報及び前記設備情報の双方が整合性を有する場合に、前記注文情報を登録する登録部と、を備えたものである。
【0037】
この発明によれば、請求項1に記載の情報処理装置と同様の効果を得ることができる。
【0038】
また、請求項
12に記載のプログラムは、コンピュータを、請求項1〜
10のいずれか1項に記載の情報処理装置が備える各部として機能させるためのものである。
【0039】
この発明によれば、請求項1〜
10のいずれか1項に記載の情報処理装置と同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、商品又は役務を提供する場所に設置された複数の設備の各々を個別に特定可能な設備情報のみを用いる場合と比べ、携帯端末装置からの不正な注文の発生を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。
【0043】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の構成の一例を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム10は、注文情報の管理対象とされた店舗内に収容されており、複数のスマートフォン20と、オーダリングサーバ50と、印刷装置70と、表示装置80と、会計装置90と、を備える。本実施形態に係る店舗は、商品又は役務(サービス)を提供する場所の一例であり、本実施形態では、各種の飲食物を提供するレストランや居酒屋等の飲食店に本発明を適用した場合について説明する。
【0044】
本実施形態においては、店舗内の設備の一例として、来客が使用する複数の卓40が設置されている。複数の卓40の各々には、複数の卓40の各々を個別に特定可能な卓番号42を保持するバーコードが印刷されたバーコードラベル44が設けられている。卓番号42は、設備情報の一例であり、バーコードラベル44(以下、単にバーコード44という。)は、情報保持媒体の一例であり、例えば、1次元バーコードや、QRコード(登録商標)等の2次元バーコード等が適用される。なお、店舗内の設備としては、卓以外でもよく、例えば、座敷や、カラオケルーム等の部屋、カウンターの座席等でもよい。例えば、座敷の場合には、座敷を個別に特定可能な座敷番号がバーコード44に保持される。同様に、部屋の場合には、部屋を個別に特定可能な部屋番号がバーコード44に保持され、座席の場合には、座席を個別に特定可能な座席番号がバーコード44に保持される。また、情報保持媒体としては、バーコード以外でもよく、例えば、卓番号42を記憶したIC(Integrated Circuit)タグや、卓番号42そのものを印刷した卓番号ラベル等でもよい。
【0045】
本実施形態に係るスマートフォン20は、携帯端末装置の一例であり、店舗の来客が所有するスマートフォンである。スマートフォン20は、インターネットや、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークNを介してオーダリングサーバ50と接続される。スマートフォン20には、後述する注文入力アプリケーション・プログラムが予めインストールされており、これにより注文の入力及びバーコード44の読み取りを行う。スマートフォン20は、卓40に設けられたバーコード44を読み取ることで、卓40の卓番号42を取得する。そして、スマートフォン20は、少なくとも卓番号42を含み、飲食物を注文する注文情報を、ネットワークNを介してオーダリングサーバ50に送信する。
【0046】
本実施形態に係るオーダリングサーバ50は、情報処理装置の一例であり、ネットワークNを介してスマートフォン20と接続される。オーダリングサーバ50は、スマートフォン20から送信されてくる来客の注文情報を管理する。また、オーダリングサーバ50は、印刷装置70、表示装置80、及び会計装置90の各々とも接続される。印刷装置70は、来客の注文情報に応じた伝票を印刷する。表示装置80は、来客の注文情報により示され、注文対象とされた飲食物及び個数を示す注文内容を表示させる。会計装置90は、来客毎に生成される伝票情報に基づいて会計処理を行う。会計装置90には、例えば、POSレジスタ等が適用される。
【0047】
店舗の従業員は、表示装置80に表示された注文内容に従って飲食物を準備し、注文情報に含まれる卓番号42により示される卓40の来客に飲食物を提供する。なお、本実施形態では、1つの店舗内に1台のオーダリングサーバ50を設置した場合について示すが、複数の店舗を1台のオーダリングサーバ50で管理するようにしてもよい。
【0048】
図2は、本実施形態に係るスマートフォン20の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係るスマートフォン20は、制御部21と、記憶部22と、読取部23と、通信部24と、操作部25と、表示部26と、を備える。
【0049】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)21A、ROM(Read Only Memory)21B、RAM(Random Access Memory)21C、及び入出力インターフェース(I/O)21Dを備えており、これら各部がバスを介して各々接続されている。
【0050】
I/O21Dには、記憶部22と、読取部23と、通信部24と、操作部25と、表示部26と、を含む各機能部が接続されている。これらの各機能部は、I/O21Dを介して、CPU21Aと相互に通信可能とされる。
【0051】
制御部21は、スマートフォン20の全体的な動作を制御するメイン制御部の一部として構成されてもよい。
【0052】
記憶部22としては、例えば、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。記憶部22には、本実施形態に係る注文入力処理を実行するための注文入力アプリケーション・プログラム22A(以下、注文入力アプリ22Aという。)が記憶される。なお、この注文入力アプリ22Aは、例えば、店舗が提供するWebサイトからダウンロードすることで取得される。注文入力アプリ22Aは、ROM21Bに記憶されていてもよい。
【0053】
また、記憶部22には、スマートフォン20を識別するための端末固有情報の一例であるMAC(Media Access Control)アドレス22Bが記憶されている。なお、端末固有情報としては、MACアドレス以外でもよく、例えば、SIM(Subscriber Identity Module)カードのID(Identification)番号でもよいし、来客が店舗の会員として登録している場合には当該来客の会員番号等でもよい。MACアドレス22Bは、ROM21Bに記憶されていてもよい。
【0054】
読取部23には、卓番号42を保持するバーコード44を撮影して読み取るCCD(Charge Coupled Device)撮像素子等の撮像素子が適用される。なお、卓番号42が記憶されたICタグを読取対象とした場合、読取部23には、ICタグとの間で近距離無線通信を行う無線通信部が適用される。また、卓番号42そのものが印刷された卓番号ラベルを読取対象とした場合、読取部23には、CCD撮像素子等の撮像素子が適用される。
【0055】
通信部24は、ネットワークNに接続されており、オーダリングサーバ50とネットワークNを介して通信を行う。この例の場合、通信部24とネットワークNとは無線で接続される。
【0056】
操作部25には、電源ボタンや各種の操作ボタン等が設けられる。表示部26には、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等が用いられる。表示部26は、所有者(来客)がスマートフォン20の操作を行うためのタッチパネルを表示面と一体的に有している。
【0057】
なお、本実施形態では、携帯端末装置の一例として、スマートフォン20を例示して説明するが、例えば、タブレット端末装置や、携帯可能なノート型PC(パーソナルコンピュータ)等を適用してもよい。
【0058】
図3は、本実施形態に係るオーダリングサーバ50の構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態に係るオーダリングサーバ50は、制御部51と、記憶部52と、通信部53と、外部機器インターフェース(外部機器I/F)54と、を備える。
【0059】
制御部51は、CPU51A、ROM51B、RAM51C、及びI/O51Dを備えており、これら各部がバスを介して各々接続されている。
【0060】
I/O51Dには、記憶部52と、通信部53と、外部機器I/F54と、を含む各機能部が接続されている。これらの各機能部は、I/O51Dを介して、CPU51Aと相互に通信可能とされる。
【0061】
制御部51は、オーダリングサーバ50の全体的な動作を制御するメイン制御部の一部として構成されてもよい。制御部51の各ブロックの一部又は全部には、例えば、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路又はICチップセットが用いられる。上記各ブロックに個別の回路を用いてもよいし、一部又は全部を集積した回路を用いてもよい。上記各ブロック同士が一体として設けられてもよいし、一部のブロックが別に設けられてもよい。また、上記各ブロックのそれぞれにおいて、その一部が別に設けられてもよい。制御部51の集積化には、LSIに限らず、専用回路又は汎用プロセッサを用いてもよい。
【0062】
記憶部52としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD、フラッシュメモリ等が用いられる。記憶部52には、本実施形態に係る注文登録処理を実行するための注文登録処理プログラム52Aが記憶される。なお、この注文登録処理プログラム52Aは、ROM51Bに記憶されていてもよい。また、記憶部52には、設備管理テーブル情報52B、注文管理テーブル情報52C、及び注文内容テーブル情報52Dが記憶される。
【0063】
注文登録処理プログラム52Aは、例えば、オーダリングサーバ50に予めインストールされていてもよい。また、注文登録処理プログラム52Aは、不揮発性の記憶媒体に記憶して、又はネットワークを介して配布し、オーダリングサーバ50に適宜インストールすることで実現してもよい。なお、不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、HDD、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
【0064】
通信部53は、ネットワークNに接続されており、スマートフォン20とネットワークNを介して通信を行う。この例の場合、通信部53とネットワークNとは有線で接続されるが、無線で接続してもよい。
【0065】
外部機器I/F54は、外部機器として、印刷装置70、表示装置80、及び会計装置90の各々と接続されており、これらの外部機器の各々との間で通信を行う。
【0066】
以下、
図2及び
図3を参照して、スマートフォン20及びオーダリングサーバ50の各々のCPUの機能的な構成について説明する。
【0067】
本実施形態に係るスマートフォン20のCPU21Aは、判定部30、取得部31、暗号化部32、注文入力部33、及び送信処理部34として機能する。CPU21Aは、記憶部22に記憶されている注文入力アプリ22AをRAM21Cに書き込んで、実行することにより、これら各部として機能する。なお、CPU21Aは、現在の日時を計時する計時部35としても機能する。
【0068】
図2に示すように、スマートフォン20の判定部30は、来客からの操作の指示がバーコード44の読み取り処理を実行する指示であるか、あるいは、注文の入力処理を実行する指示であるかを判定する。
【0069】
判定部30によりバーコード44の読み取り処理と判定された場合、取得部31は、読取部23を用いてバーコード44を読み取り、読み取ったバーコード44を解析して卓番号42を取得する。なお、ICタグを読取対象とした場合、取得部31は、読取部23を用いてICタグから卓番号42を取得し、卓番号ラベルを読取対象とした場合、取得部31は、読取部23を用いて読み取った卓番号ラベルを文字認識して卓番号42を取得する。また、取得部31は、計時部35を用いて、バーコード44の読み取りを行った時点での日時を示す日時情報35Aを取得する。更に、取得部31は、記憶部22からMACアドレス22Bを取得する。なお、この例では、オーダリングサーバ50のアドレスであるURL(Uniform Resource locator)が、バーコード44に保持されており、取得部31がバーコード44の読み取りを行ったときに卓番号42と共に取得される。
【0070】
また、スマートフォン20では、バーコード44から取得した卓番号42を、日時情報35Aを暗号化キーとして暗号化する。この暗号化の処理は、暗号化部32が実行する。なお、暗号化の方法としては、従来公知の手法を用いて行えばよく、特に限定されるものではない。
【0071】
一方、判定部30により注文の入力処理と判定された場合、注文入力部33は、表示部26にメニュー一覧表を表示させ、注文対象とされた飲食物及び個数を示す注文内容36の入力を受け付ける。このメニュー一覧表の表示画面は、来客による押圧操作により、注文対象とされた飲食物及び個数を示す注文内容36の入力を受け付ける画面とされる。なお、このメニュー一覧表を示す情報は、オーダリングサーバ50に予め記憶されている。この例では、当該注文の入力処理の前に、バーコード44から取得したURLに基づいてオーダリングサーバ50にアクセスし、オーダリングサーバ50からメニュー一覧表を示す情報が取得されているものとする。
【0072】
送信処理部34は、注文情報37A(以下、第1注文情報37Aという。)を、通信部24を介してオーダリングサーバ50に送信する処理を行う。本実施形態に係る第1注文情報37Aには、取得部31により取得された卓番号42、日時情報35A、及びMACアドレス22Bと、注文入力部33により入力を受け付けた注文内容36と、が含まれる。
【0073】
なお、事前にスマートフォン20にオーダリングサーバ50のURLが取得できており、スマートフォン20がメニュー一覧表を表示可能である場合には、バーコード44の読み取りを行う前に、メニュー一覧表を介して注文内容36の入力を行うようにしてもよい。この場合、注文内容36は、スマートフォン20に送信待ちの状態で保存され、バーコード44の読み取りにより卓番号42が取得され、卓番号42、日時情報35A、MACアドレス22B、及び注文内容36が全て揃った段階で、第1注文情報37Aがオーダリングサーバ50へ送信される。
【0074】
一方、本実施形態に係るオーダリングサーバ50のCPU51Aは、入力部60、復号部61、判定部62、登録部63、及び出力部64として機能する。CPU51Aは、記憶部52に記憶されている注文登録処理プログラム52AをRAM51Cに書き込んで、実行することにより、これら各部として機能する。なお、CPU51Aは、現在の日時を計時する計時部65としても機能する。
【0075】
本実施形態に係る入力部60は、バーコード44を読み取ることにより卓番号42を取得するスマートフォン20から、バーコード44の読み取りを行った日時を示す日時情報35A及び卓番号42を含み、飲食物を注文する第1注文情報37Aの入力を受け付ける。そして、登録部63は、入力部60により入力を受け付けた日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有する場合に、第1注文情報37Aを登録する。
【0076】
本実施形態によれば、日時が不整合となる多くの不正な注文の登録を回避することができる。この結果、卓番号42のみを用いる場合と比べ、スマートフォン20からの不正な注文の発生を抑制することができる。
【0077】
図3に示すように、オーダリングサーバ50の入力部60は、通信部53を介して、スマートフォン20から送信されてくる第1注文情報37Aの入力を受け付ける。
【0078】
ここで、第1注文情報37Aに含まれる卓番号42が日時情報35Aを暗号化キーとして暗号化されている場合、復号部61が、この暗号化されている卓番号42を、日時情報35Aを用いて復号(解読)する。
【0079】
図4は、本実施形態に係る復号部61による復号処理の一例を説明するための模式図である。
図4に示す例では、第1注文情報37Aには、卓番号42、MACアドレス22B、日時情報35A、及び注文内容36に加えて、店舗コードが含まれる。なお、店舗コードは、オーダリングサーバ50が複数の店舗を管理する場合に必要となる情報であり、1つの店舗を管理する場合には不要とされる。この店舗コードは、バーコード44に保持されており、スマートフォン20によるバーコード44の読み取りにより取得される。
【0080】
判定部62は、日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有するか否かを判定する。日時情報35Aの整合性については、計時部65により示される現在の日時と照合することで判定する。例えば、判定部62は、第1注文情報37Aに含まれる日時情報35Aにより示される日時と、計時部65により計時されている現在の日時との時間差が所定範囲内であるか否かを判定する。時間差が所定範囲内である場合には、整合性を有すると判定し、時間差が所定範囲を超える場合には、整合性を有しないと判定する。なお、判定基準としては、これに限定されず、単純に月と日の両方が一致するか否かを判定してもよい。
【0081】
一方、卓番号42の整合性については、設備管理テーブル情報52Bに予め登録されている複数の卓番号と照合することで判定する。設備管理テーブル情報52Bには、予め許可された複数の卓番号が登録されている。
【0082】
図5は、本実施形態に係る設備管理テーブル情報52Bの一例を示す模式図である。
図5に示すように、本実施形態に係る設備管理テーブル情報52Bには、店舗内に設置された複数の卓40の各々を個別に特定可能な卓番号(一例として、A01、A02、A03、…)が、店舗内の位置と対応付けて登録されている。
【0083】
本実施形態に係る判定部62は、第1注文情報37Aに含まれる卓番号42が、設備管理テーブル情報52Bに登録されているか否かを判定し、卓番号42が登録されていれば、整合性を有すると判定し、卓番号42が登録されていなければ、整合性を有していないと判定する。
【0084】
登録部63は、判定部62による判定の結果、日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有する場合に、第1注文情報37Aを記憶部52に登録する。具体的には、第1注文情報37Aに含まれる各種の情報が注文管理テーブル情報52C及び注文内容テーブル情報52Dの各々に登録される。なお、本実施形態では、2つのテーブル情報に分けているが、1つのテーブル情報として構成してもよい。
【0085】
図6は、本実施形態に係る注文管理テーブル情報52Cの一例を示す模式図である。
図6に示すように、注文管理テーブル情報52Cには、第1注文情報37Aに含まれるMACアドレス22B及び卓番号42、更に、第1注文情報37Aに固有の伝票情報の一例である伝票番号38Nが登録される。
図6に示す例の場合、MACアドレス22Bが「ABC12345678」、卓番号42が「A01」、伝票番号38Nが「18」として各々登録される。
【0086】
本実施形態によれば、日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有する場合に、第1注文情報37Aが登録される。このため、卓番号42の整合性のみを判定する場合と比べ、スマートフォン20からの不正な注文の発生を抑制することができる。つまり、卓番号42のみの整合性を判定する場合、店舗の来客がスマートフォン20を用いてバーコード44を読み取り、卓番号42を取得してしまえば、卓番号42が変更されない限り、以後来店しなくても注文が可能となる。悪意のある人物の場合、スマートフォン20から不正な注文が行われる可能性がある。
【0087】
これに対して、本実施形態においては、日時情報35Aにより示される日時がバーコード44を読み取ったタイミングで取得され、日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有していなければ、注文情報が登録されないため、不正な注文の発生が抑制される。
また、来客がスマートフォン20を用いてバーコード44の読み取りを行い、日時情報35A及び卓番号42の両方を取得し、例えば、来店の翌日等に店舗外から、これらの日時情報35A及び卓番号42の双方を含む注文情報を送ってくる可能性がある。このような場合、当該日時情報35Aは来店時における日時情報であり、オーダリングサーバ50で計時する現在の時刻との時間差が所定範囲より大きくなるため、整合性を有しないと判定される。
【0088】
図7は、本実施形態に係る注文内容テーブル情報52Dの一例を示す模式図である。
図7に示すように、注文内容テーブル情報52Dには、伝票番号38N、第1注文情報37Aに含まれるMACアドレス22B及び注文内容36が登録される。注文内容テーブル情報52Dは、MACアドレス22Bにより注文管理テーブル情報52Cと対応付けられている。また、注文内容テーブル情報52Dには、入力を受け付けた注文情報が新規注文を示すものであるか追加注文を示すものであるかを表す新規/追加の種別39が登録される。本実施形態では、新規/追加の種別39の判定を、MACアドレス22Bの注文管理テーブル情報52Cへの登録の有無で判定する。
【0089】
本実施形態に係る判定部62は、ある注文情報に含まれる日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有すると判定した場合、更に、当該注文情報に含まれるMACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに登録されているか否かを判定する。そして、判定部62は、MACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに未登録の場合、当該注文情報を新規注文と判定し、MACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに登録済みの場合、当該注文情報を追加注文と判定する。なお、来店後最初の第1注文情報37Aの場合、MACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに未登録であるため、判定部62により新規注文と判定される。
【0090】
登録部63は、判定部62による判定の結果、第1注文情報37Aの日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有し、かつ、MACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに未登録の場合、第1注文情報37Aに対して固有の伝票番号38Nを生成する。登録部63は、これらの卓番号42、MACアドレス22B、及び伝票番号38Nを対応付けて注文管理テーブル情報52Cに登録し、かつ、第1注文情報37Aの注文内容36を新規注文として注文内容テーブル情報52Dに登録する。
【0091】
出力部64は、第1注文情報37Aが登録された場合、注文管理テーブル情報52Cに登録された伝票番号38Nを、通信部53を介してスマートフォン20に出力する。
【0092】
一方、スマートフォン20の取得部31は、オーダリングサーバ50の出力部64から出力された伝票番号38Nを取得する。この伝票番号38Nは、例えば、追加注文を行う場合や会計処理を行う場合等に利用される。追加注文を行う場合、新規注文の場合と同様に、スマートフォン20の注文入力アプリ22Aを起動させる。
【0093】
そして、取得部31は、読取部23を用いて、卓40のバーコード44を読み取って卓番号42を取得する。この場合、来客が席を移動して異なる卓40に着席した場合には異なる卓番号42が取得され、来客が席を移動せず同一の卓40に着席している場合には同一の卓番号42が取得される。そして、送信処理部34は、注文情報37B(以下、第2注文情報37Bという。)を、通信部24を介してオーダリングサーバ50に送信する処理を行う。第2注文情報37Bには、取得部31により取得された卓番号42、日時情報35A、MACアドレス22B、及び伝票番号38Nと、注文入力部33により入力を受け付けた注文内容36と、が含まれる。この例の場合、第2注文情報37Bに含まれる注文内容36は、第1注文情報37Aに含まれる注文内容36と異なる。
【0094】
なお、本実施形態においては、不正な注文か否かの判定に、バーコード44の読み取りを行ったタイミングで取得される日時情報35Aを用いるため、追加注文で卓番号42の変更がない場合であっても、バーコード44の読み取りが行われる。
【0095】
オーダリングサーバ50の入力部60は、通信部53を介して、スマートフォン20から送信されてくる第2注文情報37Bの入力を受け付ける。
【0096】
登録部63は、入力部60により受け付けた第2注文情報37Bに含まれる日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有し、かつ、MACアドレス22Bが登録済みであり、かつ、注文管理テーブル情報52Cに登録した伝票番号38Nと、受け付けた第2注文情報37Bに含まれる伝票番号38Nとが一致する場合に、第2注文情報37Bの注文内容36を正規の追加注文として注文内容テーブル情報52Dに登録する。
図7に示す例では、追加注文として、「CCC×1個」が注文内容テーブル情報52Dに登録される。
【0097】
なお、登録部63は、日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有し、かつ、MACアドレス22Bが登録済みである場合に、第2注文情報37Bの注文内容36を追加注文として注文内容テーブル情報52Dに登録してもよい。つまり、伝票番号38Nのチェックについては、必ずしも必要ではないが、必要に応じてさらに、伝票番号38Nについてもチェックを行い、万が一、伝票番号38Nが一致しない場合は、何らかの改竄等が行われたと判断して、第2注文情報37Bの登録を行わない形態とすることも可能である。
【0098】
本実施形態によれば、日時情報35A及び卓番号42の双方の整合性の判定に加えて、MACアドレス22Bの登録の有無を判定することのみで、注文情報が新規注文であるか追加注文であるかを容易かつ的確に区別することができる。この結果、注文した来客、すなわち、新規注文をした来客と追加注文をした来客とを正確に特定することができる。このため、店舗において飲食物の提供をスムーズに行うことができる。また、ある卓40に着席していた来客が離席し会計待ちの状態で、次の来客が同一の卓40に着席した場合についても本実施形態は効果的である。すなわち、この場合、注文管理テーブル情報52Cには前の来客の卓番号42及びMACアドレス22Bが登録されたままであるが、次の来客のスマートフォン20からの注文情報には同一の卓番号42及び異なるMACアドレス22Bが含まれる。このため、次の来客からの注文情報を受信した場合でも、前の来客の注文情報と識別される。つまり、前の来客の会計が完了していない状態でも、次の来客の注文を受け付けることが可能となるため、卓40の利用率を向上させ、店舗の売り上げ向上に寄与することができる。
【0099】
更に、上述したように、追加注文の際に来客が席を移動している場合には、新規注文の際の卓番号42と異なる卓番号42が取得される。そこで、登録部63は、注文管理テーブル情報52Cに登録した卓番号42と、受け付けた第2注文情報37Bに含まれる卓番号42とが異なる場合、注文管理テーブル情報52Cに登録されている卓番号42を、受け付けた第2注文情報37Bに含まれる卓番号42に更新する。この卓番号42の更新により、店舗の従業員は、来客が勝手に席を移動した場合でも、移動先の席を容易に特定することができ、飲食物の提供先を間違うことがない。
【0100】
一方、来客が伝票番号38Nを用いて会計処理を行う場合、例えば、従業員が来客のスマートフォン20の表示部26に表示された伝票番号38Nを確認し、従業員が会計装置90に、確認した伝票番号38Nを入力する。なお、伝票番号38Nは、スマートフォン20から会計装置90に近距離無線等を介して入力してもよい。また、スマートフォン20の表示部26に伝票番号38Nを示すバーコードを表示させ、会計装置90が備えるバーコードリーダにより読み取ることで入力してもよい。伝票番号38Nが入力されると、会計装置90は、オーダリングサーバ50に対して、入力された伝票番号38Nを含む注文内容出力要求を出力し、伝票番号38Nに対応する注文内容36の問い合わせを行う。
【0101】
オーダリングサーバ50は、会計装置90からの問い合わせとして、伝票番号38Nを含む注文内容出力要求が入力されると、出力部64が、入力した伝票番号38Nに対応する注文内容36を注文内容テーブル情報52Dから読み出し、外部機器I/F54を介して会計装置90に出力する。そして、会計装置90は、オーダリングサーバ50から受け取った注文内容36に従って会計処理を行い、この伝票番号38Nを含む会計処理完了通知をオーダリングサーバ50に出力する。
【0102】
なお、注文入力部33により入力を受け付けた注文内容36をスマートフォン20に記憶させ、スマートフォン20の表示部26に、注文内容36を示すバーコードを表示させてもよい。注文内容36を示すバーコードを表示部26に表示させる場合、会計装置90がバーコードリーダにより表示部26に表示されたバーコードを読み取るだけで、注文内容36を取得することができ、会計装置90からオーダリングサーバ50への問い合わせが不要となる。
【0103】
オーダリングサーバ50は、会計装置90から、伝票番号38Nを含む会計処理完了通知が入力されると、登録部63が、注文管理テーブル情報52Cから、入力した伝票番号38Nに対応する卓番号42及びMACアドレス22Bを削除する。更に、登録部63は、注文内容テーブル情報52Dから、伝票番号38Nに対応する注文内容36を削除する。
【0104】
以下、
図8〜
図10を参照して、本実施形態に係るスマートフォン20の作用を説明する。なお、
図8は、本実施形態に係る注文入力アプリ22Aの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9及び
図10は、本実施形態に係るスマートフォン20の表示部26に表示される画面の一例を示す正面図である。
【0105】
まず、
図8のステップ100では、店舗の来客が、卓40に着席し、自身が所有するスマートフォン20の注文入力アプリ22Aを起動させると、一例として
図9に示す初期画面26Aを表示部26に表示させる。
図9に示す初期画面26Aには、4つの選択可能な項目として、「注文入力」、「注文履歴参照」、「バーコード読み取り」、「メニュー一覧」、が表示される。なお、新規注文の場合等において参照する注文履歴が無い場合には、「注文履歴参照」は選択できないようにグレーアウト表示としてもよいし、非表示としてもよい。
【0106】
なお、
図9に示す画面では、一例として、日本語に対応しているが、外国人向けに複数の言語に対応した画面を表示できるようにしてもよい。この場合、外国人でもスムーズな注文入力等が可能となり、複数の言語で記載されたメニューブックを置いておく必要がなく望ましい。
【0107】
次に、ステップ102では、判定部30が、
図9に示す初期画面26Aの選択可能な項目から、所定の項目が押圧操作されたか否かを判定する。所定の項目が押圧操作されたと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ104に移行し、所定の項目が押圧操作されていないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ102で待機となる。なお、ここでいう所定の項目とは、「バーコード読み取り」及び「注文入力」とする。
【0108】
ステップ104では、判定部30が、
図9に示す初期画面26Aにて「バーコード読み取り」が押圧操作されたか否かを判定する。「バーコード読み取り」が押圧操作されたと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ106に移行し、「バーコード読み取り」が押圧操作されていないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ120に移行する。
【0109】
ステップ106では、取得部31が、読取部23を用いて、バーコード44を読み取り、卓番号42を取得する。
【0110】
ステップ108では、取得部31が、計時部35を用いて、バーコード44の読み取りを行った時点での日時を示す日時情報35Aを取得する。
【0111】
ステップ110では、暗号化部32が、日時情報35Aを暗号化キーとして卓番号42の暗号化を行う。
【0112】
ステップ112では、取得部31が、記憶部22に記憶されているMACアドレス22Bを取得する。
【0113】
ステップ114では、送信処理部34が、取得部31により取得された日時情報35A、暗号化された卓番号42、及びMACアドレス22Bを送信待ちの状態として、CPU21Aのバッファ(図示せず)にセットする。
【0114】
ステップ116では、判定部30が、伝票番号38Nをオーダリングサーバ50から受信済みか否かを判定する。伝票番号38Nを受信済みと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ118に移行し、伝票番号38Nを受信済みでないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ126に移行する。
【0115】
ステップ118では、送信処理部34が、受信済みの伝票番号38NをCPU21Aのバッファにセットする。
【0116】
一方、ステップ120では、判定部30が、
図9に示す初期画面26Aにて「注文入力」が押圧操作されたか否かを判定する。「注文入力」が押圧操作されたと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ122に移行し、「注文入力」が押圧操作されていないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ102に戻る。
【0117】
ステップ122では、注文入力部33が、一例として
図9に示すメニュー一覧画面26Bを表示部26に表示させる。なお、この例では、メニュー一覧画面26Bを示す情報が取得済みであるとしているが、未取得の場合、
図9に示す初期画面26Aの「メニュー一覧」を押圧操作することで、オーダリングサーバ50から取得する形態としてもよい。注文入力部33は、このメニュー一覧画面26Bを介して、来客が注文する飲食物及び個数、つまり、注文内容36の入力を受け付ける。なお、飲食物の個数については、メニュー一覧画面26Bにて飲食物が選択された場合に、選択された飲食物の個数を入力する画面を、メニュー一覧画面26Bにポップアップ表示させて入力するようにしてもよい。
【0118】
ステップ124では、判定部30が、注文内容36の入力が終了したか否かを判定する。注文内容36の入力が終了したと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ126に移行する。この場合、送信処理部34は、入力が終了した注文内容36をCPU21Aのバッファにセットする。一方、注文内容36の入力が終了していないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ124にて注文内容36の入力が終了するまで待機となる。この例では、注文内容36の入力終了の判定は、メニュー一覧画面26Bの「確認」ボタンが押圧操作されたか否かにより行われる。この「確認」ボタンが押圧操作された場合、
図9に示す注文確認画面26Cが表示部26に表示される。このとき、バーコード44の読み取りが終了していれば、卓番号42(この例ではA99)が注文確認画面26Cに表示される。なお、注文確認画面26Cは、注文内容36に対応する飲食物及び個数の一覧を表示する画面であり、注文確認画面26Cの「メニュー」ボタンが押圧操作されると、メニュー一覧画面26Bに戻り、飲食物を選択し直すことができる。
【0119】
ステップ126では、判定部30が、CPU21Aのバッファに必要な情報が全て揃ったか否かを判定する。必要な情報の全ては揃っていないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ128に移行し、必要な情報が全て揃っていると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ130に移行する。ここで、必要な情報とは、注文情報として必要な情報であり、この例では、日時情報35A、暗号化された卓番号42、MACアドレス22B、及び注文内容36とされる。伝票番号38Nは必須情報ではないが、オーダリングサーバ50から受信済みであれば、伝票番号38Nもこれらの情報に含まれる。
【0120】
ステップ128では、取得部31が、未取得の情報の取得を促すメッセージを表示部26に表示させ、ステップ102に戻る。この例では、未取得の情報が、日時情報35A、暗号化された卓番号42、及びMACアドレス22Bである場合、一例として
図10に示す第1エラーメッセージ画面26Eを表示させる。一方、未取得の情報が、注文内容36である場合、一例として
図10に示す第2エラーメッセージ画面26Fを表示させる。
【0121】
ステップ130では、送信処理部34が、CPU21Aのバッファにセットされた、日時情報35A、暗号化された卓番号42、MACアドレス22B、及び注文内容36を含む注文情報と共に、注文情報の登録を要求する注文登録要求を、オーダリングサーバ50に送信する処理を行う。この例では、
図9に示す注文確認画面26Cの「送信」ボタンが押圧操作されると、一例として
図9に示す注文登録確認画面26Dを表示部26に表示させる。更に、この注文登録確認画面26Dの「OK」ボタンが押圧操作されると、上記の注文登録要求がオーダリングサーバ50に送信される。なお、スマートフォン20からオーダリングサーバ50に注文登録要求が送信され、注文登録が完了すると、
図9に示す初期画面26Aの「注文履歴参照」が選択可能となる。この「注文履歴参照」が押圧操作されると、注文した注文内容36の履歴を参照することができる。このステップ130の処理が終了すると、一連の注文入力アプリ22Aの処理も終了する。
【0122】
次に、
図11を参照して、本実施形態に係るオーダリングサーバ50の作用を説明する。なお、
図11は、本実施形態に係る注文登録処理プログラム52Aの処理の流れの一例を示すフローチャートであり、当該プログラムは、スマートフォン20からの注文登録要求が入力部60により受け付けられた場合に実行が開始される。
【0123】
まず、
図11のステップ200では、復号部61が、注文登録要求された注文情報に含まれる、暗号化された卓番号42の復号(解読)を行い、判定部62が、復号部61により暗号化された卓番号42の復号に成功したか否かを判定する。卓番号42の復号に成功したと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ202に移行し、卓番号42の復号に失敗したと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ204に移行する。
【0124】
ステップ202では、判定部62が、日時情報35A及び卓番号42の双方が整合性を有するか否かを判定する。整合性を有していないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ204に移行し、整合性を有すると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ206に移行する。
【0125】
ステップ204では、出力部64が、注文登録要求された注文情報の登録失敗を示すエラーメッセージを、通信部53を介してスマートフォン20に出力した後、本注文登録処理プログラム52Aを終了する。なお、スマートフォン20は、このエラーメッセージを入力すると、エラーメッセージに応じた処理を行う。
【0126】
ステップ206では、判定部62が、注文登録要求された注文情報に含まれるMACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに登録済みか否かを判定する。MACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに未登録と判定した場合(否定判定の場合)、ステップ208に移行し、MACアドレス22Bが注文管理テーブル情報52Cに登録済みと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ214に移行する。
【0127】
ステップ208では、登録部63が、注文登録要求された注文情報に対して、新たに伝票番号38Nを生成する。
【0128】
ステップ210では、登録部63が、新たに生成した伝票番号38Nと共に、注文登録要求された注文情報のうち、卓番号42及びMACアドレス22Bを注文管理テーブル情報52Cに登録する。
【0129】
ステップ212では、登録部63が、注文登録要求された注文情報のうち、注文内容36を伝票番号38N及びMACアドレス22Bに対応付けて、新規注文として注文内容テーブル情報52Dに登録する。
【0130】
一方、ステップ214では、判定部62が、入力されたMACアドレス22Bに基づいて、注文登録要求された注文情報に含まれる伝票番号38Nと同一の伝票番号が、注文管理テーブル情報52Cに登録されている伝票番号38Nの中にあるか否かを判定する。同一の伝票番号38Nがあると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ216に移行し、同一の伝票番号38Nがないと判定した場合(否定判定の場合)、上述したステップ204に移行する。
【0131】
ステップ216では、判定部62が、入力されたMACアドレス22Bに基づいて、注文登録要求された注文情報に含まれる卓番号42と同一の卓番号が、注文管理テーブル情報52Cに登録されている卓番号42の中にあるか否かを判定する。同一の卓番号42があると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ220に移行し、同一の卓番号42がないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ218に移行する。
【0132】
ステップ218では、登録部63が、入力されたMACアドレス22Bに基づいて、注文管理テーブル情報52Cに登録されている卓番号42を、注文登録要求された注文情報に含まれる卓番号42に更新する。
【0133】
ステップ220では、登録部63が、注文登録要求された注文情報の注文内容36を伝票番号38N及びMACアドレス22Bに対応付けて、追加注文として注文内容テーブル情報52Dに登録する。
【0134】
次に、ステップ222では、出力部64が、注文登録要求された注文情報の登録が成功したとして、伝票番号38Nを、通信部53を介してスマートフォン20に出力した後、一連の本注文登録処理プログラム52Aを終了する。
【0135】
次に、
図12を参照して、スマートフォン20からメニュー一覧要求が入力された場合のオーダリングサーバ50の作用を説明する。なお、
図12は、本実施形態に係る注文登録処理プログラム52Aにおける割込処理の流れの一例を示すフローチャートであり、一例として
図9に示す初期画面26Aの「メニュー一覧」が押圧操作された場合に実行される。
【0136】
まず、
図12のステップ300では、判定部62が、入力部60を介してスマートフォン20から受け付けた入力がメニュー一覧要求であるか否かを判定する。メニュー一覧要求であると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ302に移行し、メニュー一覧要求ではないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ300で待機となる。
【0137】
ステップ302では、出力部64が、スマートフォン20からのメニュー一覧要求に応じて、メニュー一覧表を示す情報を、通信部53を介してスマートフォン20に出力した後、一連の本割込処理を終了する。メニュー一覧表を示す情報を入力すると、スマートフォン20は、上述したように、メニュー一覧画面26Bの表示が可能となる。
【0138】
次に、
図13を参照して、会計装置90から注文内容出力要求が入力された場合のオーダリングサーバ50の作用を説明する。なお、
図13は、本実施形態に係る注文登録処理プログラム52Aにおける割込処理の流れの他の例を示すフローチャートであり、会計装置90から注文内容出力要求が入力された場合に実行される。
【0139】
まず、
図13のステップ400では、判定部62が、入力部60を介して会計装置90から受け付けた入力が注文内容36の出力を要求する注文内容出力要求であるか否かを判定する。注文内容出力要求であると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ402に移行し、注文内容出力要求ではないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ400で待機となる。
【0140】
ステップ402では、出力部64が、上記注文内容出力要求により入力された伝票番号38Nに基づいて、注文内容テーブル情報52Dを検索し、伝票番号38Nに対応する注文内容36を、外部機器I/F54を介して会計装置90に出力する。会計装置90は、注文内容36に基づいて会計処理を行い、会計処理完了通知をオーダリングサーバ50に出力する。
【0141】
ステップ404では、判定部62が、入力部60を介して会計装置90から受け付けた入力が会計処理完了通知であるか否かを判定する。会計処理完了通知であると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ406に移行し、会計処理完了通知ではないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ404で待機となる。
【0142】
ステップ406では、登録部63が、会計処理完了通知に含まれる伝票番号38Nに基づいて、注文管理テーブル情報52Cから、該当する伝票番号38N、卓番号42、及びMACアドレス22Bを削除する。
【0143】
ステップ408では、登録部63が、注文内容テーブル情報52Dから、該当する注文内容36を削除した後、一連の本割込処理を終了する。これにより、ある来客についての注文から会計までの一連の注文管理が完了し、次の来客の注文管理にスムーズに移行することができる。
【0144】
以上、実施形態として情報処理装置、携帯端末装置、及び情報処理システムを例示して説明した。実施形態は、情報処理装置が備える各部又は携帯端末装置が備える各部の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムの形態としてもよい。実施形態は、このプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体の形態としてもよい。
【0145】
その他、上記実施形態で説明した情報処理装置及び携帯端末装置の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
【0146】
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0147】
また、上記実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。