【実施例1】
【0011】
図1は、二重モード型弾性波フィルタ100を説明する図である。
図1に示すように二重モード型弾性波フィルタ100は、3つのIDTのうち中央の入力IDT10、入力IDT10の両側の第1の出力IDT15および第2の出力IDT16、並びに第1の出力IDT15および第2の出力IDT16の外側に反射器14を備えている。
【0012】
入力IDT10、第1の出力IDT15および第2の出力IDT16は、一対の櫛型電極を有する。櫛型電極は複数の電極指12と複数の電極指12が接続するバスバー11とを有する。一方の櫛型電極の電極指12と他方の櫛型電極の電極指12とは互い違いに配列されることが一般的である。入力IDT10の入力端子2に高周波信号が加わると電極指12の配列方向に伝搬する弾性表面波を励振する。
図1のように出力IDT15および16は、入力IDT10の弾性表面波の伝搬方向に配列されている。入力IDT10、第1の出力IDT15と第2の出力IDT16との間で弾性表面波の音響結合により発生する1次および3次の2つの振動モードを利用してバンドパスフィルタを形成する。バンドパスフィルタによって濾波された高周波信号は、出力端子4、6に出力される。一対の反射器14は、入力IDT10の弾性表面波の伝搬方向に配列されている。入力IDT10、第1の出力IDT15および第2の出力IDT16の3つのIDTが励振した弾性表面波は、一対の反射器14により反射される。これにより、弾性表面波のエネルギーは、入力IDT10、第1の出力IDT15および第2の出力IDT16内に閉じ込められる。
【0013】
図2は、実施例1に係る弾性波デバイス200の平面図である。
図2に示すように、圧電基板20の表面は、第1の辺21、第1の辺21の対向する辺である第2の辺22、第3の辺23、第3の辺の対向する辺である第4の辺24を有する矩形の面である。第1の辺21、第2の辺22、第3の辺23および第4の辺24は、説明の便宜上直線で描いてあるが、実際の圧電基板21の表面を平面視したとき基板の端部は蛇行していてもよい。圧電基板20上に、複数の弾性波共振器が形成されている。IDT26は、弾性表面波共振器である。IDT26は、IDT(Interdigital Transducer)を有する1ポート共振器である。IDT26の両側には反射器Rが設けられている。IDT26は、圧電基板20の表面に弾性波を励振する。IDT26の両側に設けられた反射器Rは、IDT26が励振した弾性波を反射する。DMS1、DMS2は、二重モード型弾性波フィルタ(Double Mode SAW、以後DMS)である。DMS1は、IDT30、31、32とそれらの両側に設けられた反射器Rを有するIDT30、31と32は、圧電基板20表面に弾性波を励振し、弾性波の伝搬方向に配列されている。DMS2は、IDT36、37、38とそれらの両側に設けられた反射器Rとを有する。DMS1とDMS2は、IDT32とIDT38およびIDT31とIDT37とが電気的に接続されたカスケード接続である。IDT36、37、と38は、圧電基板20表面に弾性波を励振し、弾性波の伝搬方向に配列されている。IDT及び反射器は、例えばアルミニウム膜または銅が添加されたアルミニウム膜などの金属膜である。
【0014】
IDT26は、入力パッドIN(第2のパッド)と配線33の間に接続される。IDT30は、配線33とグランドパッドGND1との間に接続される。IDT31は、グランドパッドGND2と配線34との間に接続される。IDT32は、グランドパッドGND3と配線35との間に接続される。IDT36は、グランドパッドGND4と出力パッドOUT(第1のパッド)の間に接続される。IDT37は、配線34とグランドパッドGND5(第3のパッド)との間に接続される。IDT37は、グランドパッドGND5と電気的に接続される。IDT36は、出力パッドOUTと電気的に接続される。IDT38は、配線35とグランドパッドGND6との間に接続される。配線34、35、入力パッドIN、出力パッドOUT、およびグランドパッドGND1から6は、例えば銅膜または金膜などの金属膜である。出力パッドOUTは、入力パッドINから入力された高周波信号を出力するパッドである。グランドパッドGND1からGND6は、グランドに接続するパッドである。グランドパッドGND5は、さらに延伸部41を有する。グランドパッドGND6は、さらに延伸部42を有する。
【0015】
図3は、
図2のA−A線の断面図である。実施例1の弾性波デバイス200は、圧電基板20のIDTが設けられた面の反対側の面に支持基板44が接合される。圧電基板20は、例えばタンタル酸リチウム基板、またはニオブ酸リチウム基板である。支持基板44は、例えばサファイア基板、スピネル基板、またはシリコン基板である。圧電基板20と支持基板44は、直接接合または接着剤を介して接合することができる。
【0016】
図4は、
図2の延伸部41の周辺を拡大した図である。延伸部41は、グランドパッドGND5と連続した膜であり、グランドパッドGND5を形成する際に同時に形成することができる。延伸部41は、圧電基板20を平面視したときグランドパッドGND5と出力パッドOUTの間に位置する。延伸部41は、少なくとも一部の領域が圧電基板20の第1の辺21に沿って設けられている。延伸部41の一部の領域は、辺21と平行であることが好ましい。延伸部41は、出力パッドOUTと辺21に平行な方向で距離aを有して離間している。延伸部41は、出力パッドOUTと距離aを有して離間している。距離aが狭すぎると、露光時の干渉によって延伸部41と出力パッドOUTが短絡するおそれがある。短絡を防ぐため、距離aの範囲は、例えば5〜10μmとすることができる。また、延伸部41の第1の辺21の垂線に平行な方向における幅bは、第1の辺21の垂線に平行な方向における出力パッドOUTの幅よりも狭い。さらに、幅bは、距離aよりも狭い。延伸部41は、出力パッドOUTと隣接しているため、幅bが大きくなると電気的に結合する領域が増え、グランドパッドGND5と出力パッドとを結ぶ寄生容量が増加する。この寄生容量が増加すると、所望の弾性波デバイス200の特性を得ることが難しくなるおそれがある。幅bを距離aよりも小さくすることにより、グランドパッドGND5と出力パッドOUTの間に生じる寄生容量を十分に小さくすることができる。幅bの幅は、例えば3μm程度である。
【0017】
次に、実施例1における弾性波デバイス200の製造方法について説明する。
【0018】
図5は、実施例1に係る弾性波デバイス200の一部の製造方法を示すフローチャートである。
【0019】
まず、レーザ照射工程(S01)を行う。ウエハ状の圧電基板20は、の支持基板44側にダイシングテープを貼り付けられている。ダイシングテープは、ダイシングリングに固定されている。ウエハ状の圧電基板20の上面側から支持基板44内に向かってレーザ光を照射する。これにより支持基板44の材料がレーザ光の熱により改質領域を形成する。例えば、レーザ装置を用い、360mm/secで移動させつつ0.10Wの出力パワーでレーザ光を支持基板44内に照射することで、複数の改質領域が形成される。レーザ光は、例えばNd:YAGレーザの第2高調波である。波長が500nm程度のレーザ光を用いることができる。
【0020】
次に、割断工程(S02)を行う。支持基板44の表面に貼り合わせたダイシングテープの上から、ブレイク用の刃を押しあてて、改質領域と重なる領域にて支持基板44および圧電基板20を割断する。
【0021】
最後に、ピックアップ工程(S03)を行う。吸引コレットで弾性波デバイス200を吸引し、ダイシングテープから剥離し、垂直方向にピックアップする。これにより、弾性波デバイス200の個片化が完了する。
【0022】
図6は、ウエハ状の圧電基板250を示す平面図である。ここで圧電基板20は、個片化される予定の圧電基板である。圧電基板20の上には
図2の弾性波デバイス200が複数、個片化される前の状態で設けられている。
【0023】
C−C線は、ウエハ状の圧電基板250を割断する際の割断線を示す仮想的な線である。照射領域46は、
図5のレーザ照射工程(S01)の第1の時点における圧電基板20に照射されるレーザ光の照射径を示したものである。照射領域46は、C−C線の左側に位置する入力パッドIN2の一部と、C−C線の右側に位置する出力パッドOUT1の一部と重なる。照射領域46にてレーザ光を照射した後、レーザ装置を矢印5の方向に向かって移動させる。照射領域48は、第1の時点より後の時点である第2の時点における圧電基板20上に照射されるレーザ光の照射径である。照射領域48は、C−C線の左側に位置する入力パッドIN2の一部と、C−C線の右側に位置する延伸部42の一部と重なる。
【0024】
図7は、
図6のA−A線の断面図であり、レーザ照射工程の第1の時点におけるレーザ光の照射を示した模式図である。図示された二点鎖線は、
図6のC−C線の位置を示すものである。レーザ光50は、入力パッドIN2および出力パッドOUT1の一部と重なるように照射される。このとき、入力パッドIN2と出力パッドOUT1の間の領域の中央(図示の二点鎖線に該当)に焦点が位置するようにレーザ光を照射する。レーザ光50は、入力パッドIN2と出力パッドOUT1とで遮られるが、両者の隙間を通過することによって回折光を生じる。この回折光とレーザ装置から直接入射した光との干渉を受けても、焦点は、二点鎖線上に位置する。これにより支持基板44の中に改質領域52が形成される。
【0025】
図8は、
図6のB−B線の断面図であり、レーザ照射工程の第2の時点におけるレーザ光の照射を示した模式図である。図示された二点鎖線は、
図6のC−C線の位置を示すものである。レーザ光50は、入力パッドIN1および延伸部42の一部と重なるように照射される。このとき、入力パッドIN1と延伸部42の間の領域の中央(図示の二点鎖線に該当)に焦点が位置するようにレーザ光を照射する。レーザ光50は、入力パッドIN1と延伸部42とで遮られるが、両者の隙間を通過することによって回折光を生じる。この回折光とレーザ装置から直接入射した光との干渉を受けても、焦点は、二点鎖線上に位置する。これにより支持基板44の中に改質領域53が形成される。このように、延伸部42を備える領域にレーザ光を照射することで、第1の時点と同様に、二点鎖線上に改質領域53を形成することができる。
【0026】
図9は、
図6のC−C線の断面図であり、レーザ装置の移動方向におけるレーザの照射を示した模式図である。レーザ装置は、図示された矢印5の方向に向かって移動される。レーザ装置を矢印5の方向に移動させながら周期的にレーザ光50が照射されることで複数の改質領域54が形成される。レーザ装置は、同じ深さ位置に周期的に改質領域を形成しながら矢印5の方向に移動される。また、レーザ装置は、改質領域の深さ位置を異ならせてC−C線上を複数回移動させることで圧電基板には異なる深さ位置の改質領域54が形成される。圧電基板20の表面に照射されるレーザ光の照射領域46の直径は、改質領域を形成する支持基板の深さによって異なる。照射領域の46の直径は、改質領域が形成される深さの70%程度である。圧電基板20と支持基板44の厚さの合計を150μmとし、3つの異なる深さ領域に改質領域を形成する場合、3つの改質領域の深さは、圧電基板20の上面から順に68μm、103μm、127μmとすることができる。このとき、照射領域46の直径は、それぞれ48μm、72μm、89μmとなる。
【0027】
図10は、比較例に係るウエハ状の圧電基板270を示す平面図である。ここで圧電基板20は、個片化される予定の圧電基板である。圧電基板20の上には比較例に係る弾性波デバイス210が個片化される前の状態で複数設けられている。弾性波デバイス210は、延伸部41および延伸部42を有さない点で実施例1の弾性波デバイス200と異なる。それ以外の構成は実施例1と同様であり、説明を省略する。
【0028】
図11は、
図10のB−B線の断面図であり、レーザ照射工程の第2の時点におレーザ光の照射を示した模式図である。図示された二点鎖線は、
図10のC−C線の位置を示すものである。レーザ光50は、入力パッドIN2の一部と重なるように照射される。このとき、レーザ光50の焦点がC−C線(図示の二点鎖線に該当)に位置するようにレーザ光50を照射する。レーザ光50は、入力パッドIN2のみと一部で重なり、実施例1のように出力パッドIN1や延伸部42とは重ならない。レーザ光50は、入力パッドIN2によって回折光を生じる。この回折光とレーザ装置から直接入射した光との干渉を受けて、焦点は、二点鎖線からずれた位置に生じる。このため、改質領域55の位置は、C−C線上からずれてしまう。比較例のレーザ照射工程の第1の時点における改質領域の位置は実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0029】
比較例の製造方法では、レーザ照射工程において、支持基板44の中に形成される改質領域55の位置がC−C線上から大きくずれてしまう。複数の改質領域54の位置にばらつきが生じると、割断工程において基板の表面を平面視したときの切断面による端部であるカットラインの蛇行量の増大、圧電基板がC−C線からずれる割れ方である斜め割れ、およびチッピング発生量が増加する。特に、支持基板44の深さ方向に複数の改質領域54を設ける場合、形成する改質領域の深さに比例して、改質領域の位置は、C−C線上から大きくずれる。
【0030】
実施例1の弾性波デバイスの製造方法によれば、
図6に示されるように、支持基板44が接合された圧電基板20の上面(表面)の入力パッドIN2(金属層)とグランドパッドGND5(パッド)を形成する。グランドパッドGND5は、出力パッドOUT1との間に位置し、圧電基板20の第1の辺21に沿って設けられた延伸部42を有している。弾性波デバイス200を個片化するにあたり、第1の時点で入力パッドIN2とグランドパッドGND5の双方に当たるようにレーザ光が照射される。また、第2の時点で入力パッドIN2と延伸部42の双方に当たるようにレーザ光が照射される。延伸部42が設けられていることにより、第2の時点においても第1の時点と同様のレーザ光の干渉を生じさせることができC−C線上に焦点を位置させることができる。これにより、改質領域52と53は、C−C線からのずれが小さくなる。改質領域の位置のずれが小さくなるので、圧電基板のカットラインの蛇行量の増大や斜め割れを抑制することができる。このように実施例1の製造方法では弾性波デバイスのチッピングを抑制することができる。
【0031】
実施例1の製造方法を行うにあたり、延伸部42と出力パッドOUTとが対向する領域が増えると出力パッドOUTとグランドパッドGND5との間に生じる寄生容量が増え弾性波デバイス200の特性の劣化に繋がる。実施例1の弾性波デバイス200の構造であれば、圧電基板20の第1の辺21の垂線に平行な方向における延伸部42の幅は、出力パッドOUTの幅よりも小さい。これにより、出力パッドOUTとグランドパッドGND5の間に生じる寄生容量を小さくすることができ、電気的特性の著しく劣化させることなく実施例1の弾性波デバイスの製造方法を実現することができる。このように、実施例1の弾性波デバイス200では電気的特性の劣化を極力抑えることができる。
【0032】
(実施例1の変形例1)
図12は、実施例1の変形例1に係る弾性波デバイス300の平面図である。
図12のように、出力パッドOUTは、延伸部42aおよび42bを有する。延伸部42aは、出力パッドOUTとグランド端子GND6の間に位置し、圧電基板20の第1の辺21に沿って設けられる。延伸部42bは、出力パッドOUTとグランド端子GND5の間に位置し、圧電基板20の第1の辺21に沿って設けられる。実施例1の変形例1のように延伸部をグランド端子GND5ではなく出力パッドOUTに接続するように設けても良い。上記以外の構成は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0033】
(実施例1の変形例2)
図13は、実施例1の変形例2に係る弾性波デバイス400の平面図である。
図13のように、弾性波デバイス400は、離間パターン60aと60bを有する。離間パターン60aは、出力パッドOUTとグランドパッドGND6の間に位置し、圧電基板20の第1の辺に沿って設けられている。また、離間パターン60aは、出力パッドOUTおよびグランドパッドGND6の双方と離間して設けられている。離間パターン60bは、出力パッドOUTとグランドパッドGND5の間に位置し、圧電基板20の第1の辺に沿って設けられている。また、離間パターン60bは、出力パッドOUTおよびグランドパッドGND5の双方と離間して設けられている。実施例1の変形例2のように延伸部は、入力パッドOUTおよびグランドパッドGND5、GND6と離間して設けられてもよい。上記以外の構成は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0034】
(実施例1の変形例3)
図14は、実施例1の変形例3に係る弾性波デバイス450の平面図である。
図14のように、弾性波デバイス450は、延伸部70a、70b、70cと70dを有する。延伸部70a、70bは出力パッドOUTとグランド端子GND6の間に位置し、圧電基板20の第1の辺21に沿って設けられる。延伸部70c、70dは出力パッドOUTとグランド端子GND5の間に位置し、圧電基板20の第1の辺21に沿って設けられる。実施例1の変形例3のように延伸部70a、70b、70cと70dと、複数の延伸部を出力パッドOUTとグランド端子GND5、GND6のそれぞれに設けても良い。上記以外の構成は、実施例1と同様であるため説明を省略する。
【実施例2】
【0035】
図15は、実施例2に係る弾性波デバイス500の平面図である。弾性波デバイス500はラダーフィルタである。
図15に示すように圧電基板20上に入入力パッドINと出力パッドOUTとの間に直列共振器S1からS3が直列に接続され、並列共振器P1およびP2が並列に接続されている。直列共振器S1からS3および並列共振器P1からP2は、それぞれ1ポート共振器である。並列共振器P1は、一端を配線66と接続し、他端をグランドパッドGND1と接続している。並列共振器P2は、一端を配線66と接続し、他端をグランドパッドGND2と接続している。
【0036】
出力パッドOUTとグランドパッドGND1は、それぞれ第1の延伸部60を有する。第1の延伸部60は、出力パッドOUTとグランドパッドGND2との間に位置し、圧電基板20を平面視した時の外形に沿って設けられている。出力パッドOUTとグランドパッドGND1は、さらに第2の延伸部62を有する。第2の延伸部62は、圧電基板20を平面視したとき、圧電基板20の外形のうち少なくとも2つの辺に沿って設けられている。
【0037】
実施例2に係る弾性波デバイス500は、並列共振器P1と並列共振器P2との間、および直列共振器S1と直列共振器S2との間に第3の延伸部64をさらに備える。第3の延伸部64は、入力パッドINとグランドパッドGND1の間、および出力パッドOUTとグランドパッドGND2の間以外の対の金属パターンの間に設けられる。また第3の延伸部64は、圧電基板20の外形にそって設けられる直線状のパターンである。実施例2の第3の延伸部64は、2つの共振器の間に位置し、圧電基板20を平面視したとき、圧電基板20の外形のうち少なくとも一辺にそって設けられる。第3の延伸部64は、
図14に示すように直列共振器および並列共振器と離間している。第3の延伸部64は、弾性波共振器の反射器と接続してもよい。
【0038】
実施例2によれば、第2の延伸部62は、圧電基板20を平面視したとき、圧電基板20の外形に沿って設けられている。また、第3の延伸部64は、直列共振器S1とS2との間に位置し、且つ、圧電基板20の外形に沿って設けられている。ラダーフィルタは、例えば直列共振器S1とS2との間に並列共振器P1と接続するための配線66が設けられる。共振器同士の位置を圧電基板20の外形に沿って配列することは難しい。このため、弾性波デバイス500が複数設けられたウエハ状の圧電基板20にレーザ光を照射した後に個片化する場合、個片化された弾性波デバイス500のカットラインの蛇行量の増加や、圧電基板20の斜め割れが発生しやすくなる課題が生じる。これに対し、実施例2は、第3の延伸部64を設けることによって、照射したレーザ光の焦点位置のずれを少なくすることができる。これにより、チッピングの少ない弾性波デバイスを提供できる。