(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記第1モードの処理の実行を開始する第1操作入力を受け付けるための操作対象と、前記第2モードの処理の実行を開始する第2操作入力を受け付けるための操作対象と、を表示するように制御し、
前記第1操作入力を受け付けるまでは前記第2操作入力を受け付け不可能な状態とする、
請求項3に記載された検査システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1)検査システム
(1−1)システム概要
以下、本発明の検査システムの一実施形態である検査システム1A,1B、および、発行システム1Cについて、
図1〜3を参照して説明する。
図1Aは、実施形態に係る検査システム1Aのシステム構成図である。
図1Bは、実施形態に係る検査システム1Bのシステム構成図である。
図1Cは、発行システム1Cのシステム構成図である。
図2は、実施形態に係る検査システム1A,1B、および、発行システム1Cで使用される連続紙CPの例を示す図である。
図3は、実施形態に係る検査システム1A,1Bおよび発行システム1Cのブロック図である。
【0010】
後述するが、本実施形態の情報処理装置2には、検査システム1A,1Bおよび発行システム1Cの中からユーザによって選択されるシステムに応じて処理を行うためのプログラムが格納されている。
図1に示すように、検査システム1Aは、情報処理装置2、プリンタ3、カメラ検査装置4、および、巻き取り機6を備える。検査システム1Bは、情報処理装置2、プリンタ3、バーコード検査装置5、および、巻き取り機6を備える。発行システム1Cは、情報処理装置2、プリンタ3、および、巻き取り機6を備える。巻き取り機6は、カメラ検査装置4若しくはバーコード検査装置5を通過した連続紙CP、又は、プリンタ3から排出された連続紙CPをロール状に巻き取るように構成されている。
本実施形態において、プリンタ3は印字部の一例であり、カメラ検査装置4およびバーコード検査装置5はそれぞれ検査部の一例である。情報処理装置2は、制御部の一例である。
発行システム1Cには検査機能はなく、ユーザの要求に応じて、ラベルを印字して発行することのみを行う。
【0011】
図2に示すように、連続紙CPは、帯状の台紙PMと、台紙PM上に予め決められた間隔毎に仮着された複数枚のラベルPLとを備えている。連続紙CPは、プリンタ3内でロール状に巻回されたロール紙の状態で収容されており、印字が行なわれるときにはロール紙から引き出される。
ラベルPL(印字媒体の一例)は、医薬品の包装(後述する被着物PG)に貼付され、その印字内容は、厳しい精度が要求される。そのため、検査システム1A,1Bでは、ラベルPLの印字内容が適切か否かについて検査(後述する検査モード)を行う直前に、検査を行なう検査装置(すなわち、カメラ検査装置4、バーコード検査装置5)が正常に機能しているか否かの検証(後述する準備モード)が行なわれる。
【0012】
検査システム1Bは、印字されたラベルの検査をバーコード検査装置5によって行なう。バーコード検査装置5によって行なわれる検査は、ラベルの印字内容に含まれるバーコードが読めるか否か(つまり、読み取ったバーコードに含まれるデータを抽出できるか否か)、および、当該データが正規のデータであるか否かである。
【0013】
検査システム1Aは、印字されたラベルの検査をカメラ検査装置4によって行なう。カメラ検査装置4によって行なわれる検査は、ラベルの印字内容にバーコードが含まれる場合には、バーコード検査装置5によって行なわれる上記検査が含まれる。さらに、カメラ検査装置4によって行なわれる検査は、印字内容に含まれる文字が認識可能か否かの検査、および、印字内容(例えば、
図2の「品名」、「使用期限」、「製造番号」)が正規のデータと一致しているかの照合を含む。カメラ検査装置4によって行なわれる検査は、台紙PM上にラベルPLの有無の検査、および、ラベルPLの印字の有無の検査を含む。
【0014】
次に、
図3を参照して、検査システム1A,1Bおよび発行システム1Cに含まれる構成要素の概要について説明する。
なお、
図3は便宜的に、検査システム1A,1Bおよび発行システム1Cのすべてのシステムのブロック図を1つの図にまとめたものであり、各システムが
図3に含まれるすべての構成要素を備えているのではない。すなわち、
図1に示したとおり、
図3において、検査システム1Aは情報処理装置2、プリンタ3、およびカメラ検査装置4のみを含み、検査システム1Bは情報処理装置2、プリンタ3、およびバーコード検査装置5のみを含み、発行システム1Cは情報処理装置2およびプリンタ3のみを含む。
【0015】
(1−2)情報処理装置2
図3に示すように、情報処理装置2は、制御部21、記憶部22、操作入力部23(受付部の一例)、表示部24、および、通信インタフェース(通信I/F)25を備える。通信インタフェース25は、プリンタ3、カメラ検査装置4、および、バーコード検査装置5の少なくともいずれかとの間で通信を行う。
情報処理装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ等の装置である。
【0016】
制御部21は、マイクロプロセッサを主体として構成され、情報処理装置2の全体を制御する。例えば、制御部21に含まれるマイクロプロセッサは、記憶部22に記録されている検査プログラムをロードして実行する。検査プログラムを実行することで行なわれる処理については、例えば、以下の処理を含む。
【0017】
(i) ユーザ操作に応じて、印字対象のラベルをデータベースの中から検索すること
(ii) ユーザ操作に応じて、ラベルに印字すべき印字内容を決定すること
(iii) 印字内容とラベルレイアウトを特定した印字用情報を生成すること
(iv) 印字用情報を含む印字要求をプリンタ3へ送信すること
(v) 検査OK枚数(後述する)のラベルを印字するように制御すること
(vi) カメラ検査装置4又はバーコード検査装置5からの検査結果を受信すること
(vii) 当該検査結果を表示部24に表示すること
(viii) 検査履歴(後述する)を記憶部22に記録すること
【0018】
表示部24は、例えばタッチ入力機能を備えた液晶表示パネルを含み、上記検査プログラムの実行結果を表示する。この場合、表示部24のタッチ入力機能は、操作入力部23の一部を構成する。
通信インタフェース25は、プリンタ3、カメラ検査装置4、および、バーコード検査装置5のうち少なくともいずれかと通信を行なう。
【0019】
記憶部22は、不揮発性のメモリであり、例えばフラッシュメモリ等のSSD(Solid State Drive)であってもよい。記憶部22には、上記検査プログラムのほか、ラベルのデータベースを記憶する。ラベルのデータベースは、各レコードが「品目コード」、「品目名称」、「ラベル名称」、「ラベルレイアウト」のフィールドを含むデータであり、各レコードが検査対象のラベルを特定する情報である。
記憶部22はさらに、検査履歴データベースを記憶する。検査履歴データベースは、ユーザが行った検査の履歴が記録されているデータベースであり、例えば各レコードについて、「ログインユーザ名」、「検査日時」、「検査方法」(カメラ検査又はバーコード検査のいずれか)、「検査結果」の各フィールドのデータを含む。
【0020】
(1−3)プリンタ3
図3に示すように、プリンタ3は、制御部31、搬送部32、印字部33、記憶部34、および、通信インタフェース(通信I/F)35を備える。通信インタフェース35は、情報処理装置2との間で通信を行う。プリンタ3には、連続紙CPが巻回されたロール紙が収容されている。
プリンタ3は、据置き型プリンタであってもよいし、携帯型プリンタであってもよい。
【0021】
制御部31は、マイクロプロセッサを主体として構成され、プリンタ3の全体を制御する。例えば、制御部31に含まれるマイクロプロセッサは、記憶部34に記録されているファームウェアをロードして実行することで、様々な機能を実現する。例えば、制御部31は、情報処理装置2から受信した印字用情報に基づいて印字データの生成、印字のための搬送部32および印字部33に対する制御等を行う。
【0022】
記憶部34は、不揮発性のメモリであり、例えばフラッシュメモリ等のSSDであってもよい。記憶部34には、上述したファームウェアのほか、情報処理装置2から送信される印字用情報に含まれるラベルレイアウトに対応する様々な形式のデータが記録されている。
【0023】
搬送部32は、図示しないプラテンローラ、モータ駆動回路、および、ステッピングモータを含み、プリンタ3内の連続紙の搬送を行う。例えば、制御部31による搬送要求に基づき、モータ駆動回路が、プラテンローラの回転を制御するステッピングモータを駆動することによって、連続紙を搬送させる。
【0024】
制御部31は、印字データに基づきラベルPLに印字する場合、ラベルレイアウトに対応する形式のデータを記憶部34から読み出す。制御部31は、読み出したデータに、印字用情報に含まれる文字情報および/またはバーコードを埋め込むことにより印字データを生成し、印字データのライン毎のデータであるラインデータを順次、印字部33へ送出する。
印字部33は、図示しないサーマルヘッドおよびヘッド駆動回路を含む。サーマルヘッドは上記プラテンローラとの間で連続紙を挟む。ヘッド駆動回路は、制御部31によって順次送出されるラインデータに基づき、サーマルヘッドの各発熱素子に電流を流す(発熱させる)、あるいは流さないようにする(発熱させないようにする)ことで、印字を行う。
【0025】
(1−4)カメラ検査装置4
図3に示すように、カメラ検査装置4は、制御部41、画像処理部42、光源43、記憶部44、および、通信インタフェース(通信I/F)45を備える。
カメラ検査装置4は、プリンタ3から排出された連続紙の各ラベルを対象にして検査を行い、「検査OK」(検査合格)、「検査NG」(検査不合格)、「ラベルなし」、「印字なし」のうちいずれかの検査結果を情報処理装置2へ送信する。
【0026】
画像処理部42は、例えばCCD(Charge Coupled Device)方式のイメージセンサを含む。光源43による出射光がラベルPLを照射し、その反射光がイメージセンサで結像する。イメージセンサは、反射光を光の強弱を表す電気信号に変換する。画像処理部42は、当該電気信号を制御部41に送る。
制御部41は、上記電気信号をデジタルの画像データに変換し、当該画像データから文字情報を1文字単位で抽出し(切り出し)、文字認識処理を行う。その際、文字が欠けている、あるいは文字に線が重なっている等によって文字認識ができない場合には、検査不合格と判断される。制御部41はさらに、当該画像データからバーコードを切り出し、切り出したバーコードからデータを抽出する処理を行う。
制御部41は、画像データから文字認識された文字と、バーコードから抽出されたバーコードとが正規のデータであるか否かを判断する。この判断に当たって制御部41は、予め情報処理装置2から検証用データ(正規の文字データ、および、バーコードから抽出されるべき正規のデータ)を、通信インタフェース45を介して予め受信して記憶部44に記録する。制御部41は、上記判断を行うときに記憶部44から検証用データを読み出し、読み出した検証用データと、画像データから文字認識された文字、およびバーコードから抽出されたバーコードとの照合を行なう。
【0027】
制御部41は、上記画像データに基づいて、ラベルの有無、および、印字の有無についても判断する。ラベルの有無の判断に当たって制御部41は、画像データに基づいて、台紙上のラベルの端の有無を判別する。また、制御部41は、画像データから文字およびバーコードを切り出すことができない場合にラベル上に印字がされていないと判断する。
制御部41は、通信インタフェース55を介して、「検査OK」、「検査NG」、「ラベルなし」、「印字なし」のうちいずれかの検査結果を、情報処理装置2へ送信する。
【0028】
(1−5)バーコード検査装置5
図3に示すように、バーコード検査装置5は、制御部51、画像処理部52、光源53、記憶部54、および、通信インタフェース(通信I/F)55を備える。
バーコード検査装置5は、プリンタ3から排出された連続紙の各ラベルを対象にして検査を行い、「検査OK」(検査合格)、「検査NG」(検査不合格)のいずれかの検査結果を情報処理装置2へ送信する。
画像処理部52は、例えばCCD方式のイメージセンサを含む。光源53による出射光がラベルPLに印字されたバーコードを照射し、その反射光がイメージセンサで結像する。イメージセンサは、反射光を光の強弱を表す電気信号に変換する。画像処理部52は、当該電気信号を制御部51に送る。
【0029】
制御部51は、上記電気信号からデータを抽出できるか否か(つまり、バーコードを読めるか否か)を判断する。例えば、バーコードが欠けている等している場合には当該バーコードからデータが抽出されない。
制御部51は、上記電気信号からデータを抽出できた場合には、当該抽出したデータが正規のデータであるか否かを判断する。抽出したデータが正規のデータであるか否かの判断を行なうために、制御部51は、予め情報処理装置2から検証用データ(バーコードから抽出されるべき正規のデータ)を、通信インタフェース55を介して予め受信して記憶部54に記録する。制御部51は、上記判断を行うときに記憶部54から検証用データを読み出し、読み出した検証用データと上記抽出したデータとの照合を行なう。
制御部51は、通信インタフェース55を介して、判断結果(「検査OK」、「検査NG」のいずれか)を、検査結果として情報処理装置2へ送信する。バーコードからデータを抽出可能であって、かつ当該データが正規のデータである場合に「検査OK」の判断結果となり、バーコードからデータを抽出不可能であるか、又は抽出可能であっても当該データが正規のデータでない場合には「検査NG」の判断結果となる。
【0030】
(2)検査システムにおいて表示される画面例
次に、検査システム1Aにおいて、情報処理装置2の検査プログラムが実行されたときに表示部24に表示される画面の例を、
図4〜7を参照して説明する。なお、検査システム1Bにおける画面例の違いについては後述する。
図4Aは、ユーザが情報処理装置2を起動して検査プログラムを実行し、ユーザがログインを行なった後に表示される画面G1を示している。画面G1は、ログインユーザ表示領域101、検査対象ラベル検索領域102、および、ラベル検索結果表示領域103を含む。ログインユーザ表示領域101は、ログインユーザ(以下、単に「ユーザ」という。)を表示する領域(図示の例では、ログインユーザ:佐藤健)である。
【0031】
画面G1には、プルダウンメニューpm1が設けられており、ユーザがシステムに応じて「カメラ検査装置」、「バーコード照合」および「ラベル発行」のいずれかのオプションを選択できるように構成されている。すなわち、ユーザは、検査システム1Aを使用する場合には「カメラ検査装置」を選択し、検査システム1Bを使用する場合には「バーコード照合」を選択し、発行システム1Cを使用する場合には「ラベル発行」を選択する。
図4Bの画面G2に示すように、ここでは「カメラ検査装置」が選択された場合を想定する。
【0032】
検査対象ラベル検索領域102は、ユーザが、品目コード、品目名称、ラベル名称、ラベルレイアウトのうち少なくともいずれかをキーとして、検査対象のラベルをデータベースから検索するための領域である。例えば、品目コードとして「JY01」を指定し、ボタンb1(「検索」)を操作すると、品目コードが「JY01」であるすべてのラベルのリストがラベル検索結果表示領域103に表示される。ラベル検索結果表示領域103の1行分のデータは、データベースに記録されている1レコード分のデータに相当する。ボタンb2(「選択」)は、ラベル検索結果表示領域103に表示されるラベルのリストからいずれかのラベルを選択するためのボタンである。ボタンb2(「選択」)が操作されると、
図5Aに示す画面G3が表示される。
【0033】
画面G3は、印字対象ラベル表示領域104、ユーザ入力領域105、および、プレビュー表示領域107を含む。印字対象ラベル表示領域104には、画面G2で選択されたラベルの情報が表示される。ユーザ入力領域105は、ラベルに印字されるべき追加の情報をユーザが情報処理装置2の操作入力部23を介して入力するための領域であり、
図5Aに示す例では、製造年月日、使用期限、製造番号、連番開始値、検査OK枚数の各項目の情報を含む。
ここで、連番開始値とは、複数枚のラベルを印字する場合に当該複数枚のラベルに印字される、連続する番号(連番)である。連番開始値を印字することは必須ではないが、ユニークIDが各ラベルに付されることになるため、偽造防止になる。
検査OK枚数は、検査合格枚数の一例であり、印字されたラベルのうちカメラ検査装置4の検査に合格したラベルの数を意味する。
印字対象ラベル表示領域104および/またはユーザ入力領域105に含まれるデータは、カメラ検査装置4による検査結果の基礎となる上記検証用データに対応する。
【0034】
ユーザ入力領域105に各項目の情報を入力後、ボタンb3(「プレビュー」)を操作することで、プレビュー表示領域107には、印字対象ラベル表示領域104およびユーザ入力領域105の内容に合致するラベルのプレビューが表示される。ボタンb5(「戻る」)は画面G2に戻るためのボタンである。ボタンb4(「ラベル発行」)を操作することでラベルの印字内容が確定し、
図5Bの画面G4が表示される。
【0035】
画面G4は、準備モードの場合に表示される画面である。画面G4には、ボタン群b11〜b16が表示される。準備モードの場合には、ボタン群b11〜b16のうち、ボタンb11(「1枚検査」)、ボタンb12(「準備完了」)、およびボタンb16(「検査終了」)が有効となっており、その他のボタンは無効となっている。
ボタンb11(「1枚検査」)は、カメラ検査装置4が正常に機能しているか否かを検査することを指示するためのボタンである。ボタンb11(「1枚検査」)は、準備モードの処理の実行を開始する操作入力(第1操作入力の例)を受け付けるための操作対象の例である。
ボタンb12(「準備完了」)は、カメラ検査装置4が正常に機能しているか否かの検査を完了させ、後述する検査モードに移行するためのボタンである。ボタンb12(「準備完了」)は、準備モードの処理を終了させる操作入力(第3操作入力の例)を受け付けるための操作対象の例である。
ボタンb16(「検査終了」)は、検査自体を終了してログイン画面(図示せず)に戻るためのボタンである。
【0036】
準備モードでは、ユーザが、印字済みであって、かつ未検査のラベルの印字面に対して例えばペンで上書きすることでNGラベルを生成して、検査する。また、ユーザが、印字済みであって、かつ未検査のラベルの印字内容を目視で確認してOKであると判断したOKラベルを検査する。そして、カメラ検査装置4によるNGラベルに対する検査結果が「検査NG」であり、カメラ検査装置4によるOKラベルに対する検査結果が「検査OK」である場合、カメラ検査装置4が正常に機能していると判断することができる。
印字済みであって、かつ未検査のラベルは、
図1の領域AR(プリンタ3とカメラ検査装置4の間)に位置するラベルである。領域ARに位置するラベルに対して、例えばペンで上書きすることでNGラベルをユーザが生成することができる。
【0037】
画面G4においてボタンb11(「1枚検査」)を操作すると、1枚分のラベルが検査可能となるように連続紙CPが搬送され、1枚分のラベルの検査が行われる。その後、例えば画面G5が表示される。画面G5では、1枚分(つまり、1枚目)のラベルの検査結果が検査結果表示領域108に表示される。画面G4では、1枚目のラベルの検査の結果が「検査OK」とされ、カメラ検査装置4が正常に機能した場合を示している。
画面G5においてボタンb11(「1枚検査」)を操作すると、さらに1枚分のラベルの検査が行われ、画面G6に示すように、その1枚分(つまり、2枚目)のラベルの検査結果が表示される。画面G6では、2枚目のラベルの検査の結果が「検査NG」とされ、カメラ検査装置4が正常に機能した場合を示している。
【0038】
ユーザは、カメラ検査装置4が正常に機能していることを確認した場合、画面G6においてボタンb12(「準備完了」)を操作する。すると、準備モードが終了して検査モードに移行する。
図7Aの画面G7は、検査モードにおいて最初に表示される画面である。検査モードの場合には、ボタン群b11〜b16のうち、ボタンb13(「連続検査」)、ボタンb14(「一時停止」)、およびボタンb16(「検査終了」)が有効となっており、その他のボタンは無効となっている。
ボタンb13(「連続検査」)は、検査に合格したラベルの数が、画面G3(
図5A参照)においてユーザが入力した検査OK枚数に達するまで、連続的にラベルに対する印字を行うように指示するためのボタンである。ボタンb13(「連続検査」)は、検査モードの処理の実行を開始する操作入力(第2操作入力の例)を受け付けるための操作対象の例である。
ボタンb14(「一時停止」)は、検査モードにおいて連続的にラベルに印字を行っている途中で印字および搬送を一時的に停止することを指示するためのボタンである。
【0039】
画面G7においてボタンb13(「連続検査」)を操作した後の画面の表示例が、
図7Bに示す画面G8である。検査に合格したラベルの数が検査OK枚数に達すると、印字および搬送が終了して、画面G8の検査結果表示領域108に例示するように、「検査OK」、「検査NG」、「ラベルなし」、「印字なし」の各検査結果に該当するラベルの枚数が表示される。
画面G8に示すように、検査に合格したラベルの数が検査OK枚数に達すると、ボタンb15(「白紙送り」)およびボタンb16(「検査終了」)のみが有効となり、他のボタンは無効となる。ボタンb15(「白紙送り」)はフィードボタンである。ボタンb15(「白紙送り」)は、印字済みであるが未検査のラベルをフィードするために設けられている。
【0040】
(3)検査プログラムの処理
次に、検査システム1Aの検査プログラムの処理について、
図8および
図9を参照して説明する。
図8は、本実施形態の検査システム1Aにおいて準備モードの処理を示すフローチャートである。
図9および
図10はそれぞれ、本実施形態の検査システム1Aにおいて検査モードの処理を示すフローチャートである。
図8〜10のフローチャートは、情報処理装置2の制御部21において、検査プログラムを実行することで行われる処理である。
【0041】
(3−1)準備モード(
図8)
先ず、制御部21は、モードを準備モード(第1モードの例)にセットし(ステップS10)、準備モード用の表示(例えば、
図5Bの画面G4の表示)を行うように表示部24を制御する(ステップS12)。準備モードのセットでは、後述する変数i,j,k,mの初期化(すべて「0」とする)が行なわれる。
【0042】
図5Bの画面G4に例示したように、制御部21は、ボタンb11(「1枚検査」)とボタンb12(「準備完了」)が表示される場合に、ボタンb11(「1枚検査」)に対する操作入力を受け付けるまでは、ボタンb13(「連続検査」)に対する操作入力を受け付け不可能な状態(つまり、無効)とするように、表示部24を制御することが好ましい。すなわち、制御部21は、準備モードの処理(つまり、ボタンb11(「1枚検査」)の操作に伴う処理)が1度も実行されていない場合には、検査モードの選択を禁止することが好ましい。それによって、検査モードの処理の実行に先立って準備モードの処理が実行されることが確実になる。
なお、準備モードの処理が1度も実行されていない場合には、検査モードの選択を禁止することは、
図5Bの画面G4に示したように、ボタンの有効/無効で実行する場合に限られない。例えば、すべてのボタンを有効にしてもよいが、ボタンb11(「1枚検査」)に対する操作入力を1度も受け付けていない場合には、ボタンb13(「連続検査」)に対する操作に対して連続検査が実行できない旨を別の画面および/または音声でユーザに報知するようにしてもよい。
【0043】
ステップS14のユーザの操作は、
図5Bの画面G4のボタンb11(「1枚検査」)、ボタンb12(「準備完了」)、又はボタンb16(「検査終了」)のいずれかの操作に相当する。ユーザの操作が「検査終了」である場合には(S14:「検査終了」)、すべての処理が終了となる。ユーザの操作が「準備完了」である場合には(S14:「準備完了」)、準備モードが完了し、検査モードに移行する(
図9のステップS40)。
ユーザの操作が「1枚検査」である場合には(S14:「1枚検査」)、カメラ検査装置4が正常に機能しているか否かを検査するための処理(S16〜S28)が行なわれる。
【0044】
なお、
図5Bの画面G4では、ボタンb11(「1枚検査」)に対する操作入力を受け付ける前にボタンb12(「準備完了」)が有効となっている。これとは異なり、制御部21は、ボタンb11(「1枚検査」)に対する操作入力を受け付けるまではボタンb12(「準備完了」)に対する操作入力を受け付け不可能な状態(つまり、ボタンb12(「準備完了」)を無効)としてもよい。それによって、検査モードの処理の実行に先立って準備モードの処理が実行されることが確実になる。
【0045】
具体的には、制御部21は先ず、プリンタ3に対して1枚のラベルを搬送して印字する指示を送信し、カメラ検査装置4に対して1枚のラベルを検査する指示を送信する(ステップS16)。当該指示に応じて、プリンタ3は1枚のラベルを印字し、印字された当該ラベルをカメラ検査装置4が検査する。カメラ検査装置4は検査結果を情報処理装置2へ送信する。情報処理装置2の制御部21は、カメラ検査装置4から検査結果を受信した場合(ステップS18:YES)、検査結果に応じた処理を行う(ステップS20)。
【0046】
ステップS22〜S28において、変数i,j,k,mは以下のとおりである。すなわち、変数iは、検査結果が「検査OK」であるラベルの総枚数に対応する。変数jは、検査結果が「検査NG」であるラベルの総枚数に対応する。変数kは、検査結果が「ラベルなし」であるラベルの総枚数に対応する。変数mは、検査結果が「印字なし」であるラベルの総枚数に対応する。
ステップ20において検査結果が「検査OK」である場合には、変数iをインクリメントする(ステップS22)。ステップ20において検査結果が「検査NG」である場合には、変数jをインクリメントする(ステップS24)。ステップ20において検査結果が「ラベルなし」である場合には、変数kをインクリメントする(ステップS26)。ステップ20において検査結果が「印字なし」である場合には、変数mをインクリメントする(ステップS28)。
制御部21は、
図6Aの画面G5に例示したように、変数i,j,k,mのいずれかをインクリメントした結果を、検査結果表示領域108に表示する。
【0047】
その後、ステップS12に戻り、次のユーザの操作を待機する。ユーザの操作が「1枚検査」である場合には、再度S16〜S28の処理が行われ、変数i,j,k,mのいずれかがインクリメントされる。
【0048】
(3−2)検査モード(
図9,
図10)
前述したように、
図8のステップS14のユーザの操作が「準備完了」である場合には、検査モードに移行する。その場合、制御部21は、準備モードでの検査結果を検査履歴データベースに記録する。
次いで制御部21は、モードを検査モード(第2モードの例)にセットし(ステップS40)、検査モード用の表示(例えば、
図7Aの画面G7の表示)を行うように表示部24を制御する(ステップS42)。検査モードのセットでは、後述する変数I,J,K,Mの初期化(すべて「0」とする)が行なわれる。
ステップS44のユーザの操作は、
図7Aの画面G7のボタンb13(「連続検査」)、ボタンb14(「一時停止」)、又はボタンb16(「検査終了」)のいずれかの操作に相当するが、ボタンb14(「一時停止」)の操作に対する処理については、後述する。
ユーザの操作が「検査終了」である場合には(S44:「操作終了」)、すべての処理が終了となる。ユーザの操作が「連続検査」である場合には(S44:「連続検査」)、カメラ検査装置4が、プリンタ3によってラベルに所定の印字内容が印字されたか否かを検査する処理(S46〜S60)が行なわれる。
【0049】
具体的には、制御部21は先ず、連続検査指示を行なう(ステップS46)。すなわち、制御部21は、プリンタ3に対して連続的にラベルを搬送して印字する指示を送信し、カメラ検査装置4に対してプリンタ3から排出されて搬送されるラベルを検査する指示を送信する。当該指示に応じて、プリンタ3はラベルを連続的に印字し、印字されたラベルを順にカメラ検査装置4が検査する。カメラ検査装置4は検査結果を情報処理装置2へ逐次送信する。情報処理装置2の制御部21は、カメラ検査装置4から検査結果を受信した場合(ステップS48:YES)、検査結果に応じた処理を行う(ステップS50)。
【0050】
ステップS52〜S58において、変数I,J,K,Mは以下のとおりである。すなわち、変数Iは、検査結果が「検査OK」であるラベルの総枚数に対応する。変数Jは、検査結果が「検査NG」であるラベルの総枚数に対応する。変数Kは、検査結果が「ラベルなし」であるラベルの総枚数に対応する。変数Mは、検査結果が「印字なし」であるラベルの総枚数に対応する。
ステップS50において検査結果が「検査OK」である場合には、変数Iをインクリメントする(ステップS52)。ステップS50において検査結果が「検査NG」である場合には、変数Jをインクリメントする(ステップS54)。ステップS50において検査結果が「ラベルなし」である場合には、変数Kをインクリメントする(ステップS56)。ステップS50において検査結果が「印字なし」である場合には、変数Mをインクリメントする(ステップS58)。
【0051】
ステップS48〜S58の処理は、検査結果が「検査OK」であるラベルの総数を示す変数Iの値が、ユーザが予め入力した検査OK枚数(
図5Aの画面G3のユーザ入力領域105で入力した枚数)に達するまで繰り返し行われる(ステップS60)。ステップS48〜S58の処理中にボタンb14(「一時停止」)の操作が行なわれた場合には、制御部21は、処理を一時停止し、処理を再開するユーザの操作入力を待機し、当該操作入力に応じて処理を再開する。
変数Iが検査OK枚数に一致した場合には(ステップS60:YES)、制御部21は、プリンタ3に印字を終了して搬送を停止する指示を送信する(ステップS62)。つまり、制御部21は、カメラ検査装置4による検査に合格したラベルの数が検査OK枚数に達した時点でラベルの搬送が停止するように、プリンタ3を制御する。次いで制御部21は、検査モードでの検査結果を検査履歴データベースに記録する。
ステップS62が終了した後にステップS42に戻り、制御部21は、
図7Bの画面G8に例示したように、変数I,J,K,Mの値を、検査結果表示領域108の対応する項目に表示し、かつボタンb15(「白紙送り」)が有効となるようにして表示するように制御する。
【0052】
本実施形態では、情報処理装置2の制御部21は、カメラ検査装置4による検査に合格したラベルの数が検査OK枚数に達した時点で、プリンタ3によって印字され、かつカメラ検査装置4による検査が終了していないラベルが存在する場合には、当該ラベルの検査を行うように制御する。
具体的には、
図7Bの画面G8においてボタンb15(「白紙送り」)が操作された場合(S44:「白紙送り」)、
図10に示す処理が実行される。
すなわち、情報処理装置2の制御部21は、プリンタ3に対して連続紙を一定量(例えば、1枚分のラベルの長さに相当する量)搬送する指示を送信する(ステップS62a)。その結果、プリンタ3は、連続紙の搬送のみを行う。ステップS64〜S74の処理は、それぞれ
図9のステップS48〜S58の処理と同じである。ステップS62a〜S74の処理は、ボタンb15(「白紙送り」)が操作されてからの総搬送量が所定値以上となるまで繰り返し行われる(ステップS76:NO)。この総搬送量は、プリンタ3とカメラ検査装置4の間の領域(
図1の領域AR)の長さに応じて適宜決定すればよい。
総搬送量が所定値以上となった場合には(ステップS76:YES)、ステップS44へ戻る。
白紙送りを実行することは必須ではないが、連続検査を実行した後に白紙送りを実行することで、印字済みで未検査のラベルを無駄にしないようにすることができる。
【0053】
以上、検査システム1Aにおいて表示される画面例、および、検査システム1Aにおいて実行される検査プログラムの処理について詳細に説明したが、検査システム1Bが検査システム1Aと異なるのは以下の点である。
・
図4Aのプルダウンメニューpm1において「バーコード照合」を選択することで、検査システム1Bに対応した表示が行われる。
・バーコード検査装置5は、「検査OK」又は「検査NG」のいずれかの検査結果を情報処理装置2へ送信する。それに応じて、
図8のフローチャートでは変数k,mを使用せず、
図9のフローチャートでは変数K,Mを使用しない。
・画面G4(
図5B)〜画面G8(
図7B)の検査結果表示領域108では、検査結果が「検査OK」および「検査NG」である場合のみのラベルの総枚数が表示される。
【0054】
なお、
図4Aのプルダウンメニューpm1において「ラベル発行」を選択することで、発行システム1Cに対応した画面が表示される。当該画面は、
図5Aの画面G3に対して、ユーザ入力領域105内の「検査OK枚数」の項目に代えて「発行枚数」の項目が設けられる。「発行枚数」の項目の情報としてユーザ所望の枚数を入力してボタンb4(「ラベル発行」)を操作することによって、入力した枚数のラベルがプリンタ3によって印字される。但し、印字されたラベルに対する検査は行われない。
【0055】
以上説明したように、本実施形態に係る検査システム1A,1Bでは、ユーザの選択結果に基づいて、準備モード(第1モードの例)又は検査モード(第2モードの例)のいずれかの処理が実行されるように制御する情報処理装置2を備える。準備モードは、カメラ検査装置4又はバーコード検査装置5が正常に機能しているか否かを検査する処理である。検査モードは、カメラ検査装置4又はバーコード検査装置5が、プリンタ3によってラベルに所定の印字内容が印字されたか否かを検査する処理である。そのため、本実施形態に係る検査システムによれば、ラベルに印字された印字内容を検査する前に、カメラ検査装置4又はバーコード検査装置5が正常に機能していることを確認する作業を行なうことをユーザが忘れてしまうことを防止できる。
【0056】
また、本実施形態に係る検査システム1A,1Bでは、情報処理装置2は、プリンタ3によって印字されたラベルのうちカメラ検査装置4又はバーコード検査装置5による検査に合格したラベルの数が検査OK枚数に達した場合、ラベルの搬送を停止するようにプリンタ3を制御する。仮にユーザが印字枚数や検査枚数を指定するような構成としたならば、検査に合格した所望数のラベルが得られるとは限らない。しかし本実施形態では、ユーザが予め指定した検査OK枚数に達するまで印字および検査を継続するため、検査OK枚数のラベルをユーザが容易な設定操作で得ることができる。
【0057】
(4)実施形態の変形例
以下、上述した実施形態のいくつかの変形例について説明する。
【0058】
(4−1)変形例1
変形例1では、上述した実施形態において、情報処理装置2の制御部21は、プリンタ3によって印字されたラベルがカメラ検査装置4による検査に合格しない場合、ラベルの搬送を停止するようにプリンタ3を制御する。つまり、カメラ検査装置4による検査に合格したラベルの数が検査OK枚数に達する前であっても、「検査OK」以外の検査結果を取得した場合には、ラベルの搬送が停止される。それによって、ユーザがNGラベルを直ちに確認することができる。
【0059】
本変形例1の処理を
図11に示す。
図11は、検査システム1Aにおいて検査モードの処理の変形例を示すフローチャートであり、
図9のフローチャートのS50に続く処理のみを記載している。
図11において、カメラ検査装置4から受信した検査結果が「検査OK」以外である場合には、情報処理装置2の制御部21は、搬送停止指示をプリンタ3へ送信する(ステップS59a)とともに、図示しないNG報知用表示を行うように表示部24を制御する(ステップS59b)。NG報知用表示は、例えば、「発行中止」を示すボタンと、「再開」を示すボタンとを含む。そして「再開」を示すボタンが操作された場合には(ステップS59c:YES)、ステップS60に進み、連続検査の処理に復帰する。
【0060】
(4−2)変形例2
上述した実施形態では、準備モードの処理が終了した後に検査モードの処理を開始するように構成したが、その限りではない。検査プログラムを実行することで、ユーザが、準備モードと検査モードのいずれかを選択的に実行可能となるように構成してもよい。
本変形例で、検査対象ラベルが決定した後に表示される画面例を
図12の画面G9に示す。画面G9では、準備モードの処理を選択するためのボタンb21(「準備」)と、検査モードの処理を選択するためのボタンb22(「検査」)とが設けられる。そして、ボタンb21(「準備」)が操作された場合には、例えば
図5Bの画面G4に進み、ボタンb22(「検査」)が操作された場合には、例えば
図7Aの画面G7に進むように制御される。
ユーザが準備モードと検査モードのいずれかを選択的に実行可能となるように構成するようにした場合でも、ラベルに印字された印字内容を検査する前に、カメラ検査装置4が正常に機能していることを確認する作業を行なうことをユーザが忘れてしまうことを防止できる。
【0061】
(4−3)変形例3
本変形例について、
図13を参照して説明する。
図13AはラベルPLを被着物PGに貼り付ける貼付機81を示す図であり、
図13BはNGラベルを除外する構成例を示す図である。
本変形例では、巻き取り機6の代わりに、ラベルPLを被着物PGに貼り付ける貼付機81(貼付部の一例)が設けられ、カメラ検査装置4による検査に合格したラベルPLが貼付機81によって被着物PGに貼り付けられる。貼付機81は情報処理装置2に接続されており、情報処理装置2からの指示に基づいて、ラベルPLを被着物PGに貼り付ける動作、あるいはラベルPLを被着物PGに貼り付けずに除外する動作を行う。
【0062】
図13Aを参照すると、カメラ検査装置4の下流には剥離部材71が設けられており、カメラ検査装置4から搬送される連続紙からラベルPLを剥離する。
ベルトコンベヤ82によって被着物PGが運搬されており、ベルトコンベヤ82上に貼付機81が設置される。貼付機81は、ラベルPLを吸着する吸着面を上下および左右に可動とするエアシリンダを備えている。貼付機81は、剥離部材71によって剥離されたラベルPLの印字面をエアシリンダによって吸着面に吸着させた状態で、エアシリンダをベルトコンベヤ82上の被着物PGの真上に移動させ、次いで、エアシリンダを下方に移動させることでラベルPLを被着物PGに貼り付ける。
【0063】
本変形例では、情報処理装置2の制御部21は、プリンタ3によって印字され、かつカメラ検査装置4による検査が行なわれたラベルPLのうち、カメラ検査装置4による検査に合格したラベルPLを被着物PGに貼付し、カメラ検査装置4による検査に合格しないラベルPLを被着物PGに貼付しないように、貼付機81を制御する。制御部21は、カメラ検査装置4から受信した各ラベルPLの検査結果に基づいて、貼付機81に送信する指示内容を決定する。
図13Bに示すように、貼付機81は、情報処理装置2からの指示を受けて、ラベルPLがOKラベルである場合には当該ラベルPLをベルトコンベヤ82上の被着物PGに貼り付ける。貼付機81は、情報処理装置2からの指示を受けて、ラベルPLがOKラベルではない場合には、当該ラベルPLをベルトコンベヤ82の近傍に設置されたトレイ83に落下させて除去(回収)する。
本変形例によれば、合格と判断されたラベルPLのみを自動的に被着物PGに貼り付けることができる。
【0064】
以上、本発明のプリンタ、検査システム、検査方法、検査装置の一実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。
【0065】
例えば、上述した実施形態では、カメラ検査装置4を含む検査システム1Aについて詳しく説明したが、検査システム1Aについて説明した個々の技術的事項は、バーコード検査装置5を含む検査システム1Bに対しても適用可能である。
【0066】
上述した実施形態では、カメラ検査装置4およびバーコード検査装置5が検査結果を情報処理装置2へ送信する構成としたが、この構成に限られない。カメラ検査装置および/またはバーコード検査装置は、イメージセンサから得られたデジタル信号を情報処理装置2へ送信し、情報処理装置2の制御部21において当該デジタル信号を基に検査結果を出すように構成してもよい。その場合、情報処理装置2の制御部21が制御部および検査部の一例である。
【0067】
上述した実施形態では、準備モードの処理が実行されるときには1枚(予め決められた枚数の一例)のラベルを検査する場合について説明したが、その限りではない。準備モードにおいて、2枚以上の所定の枚数のラベルを連続的に検査するように構成してもよい。