【文献】
Panasonic,Use of multiple numerologies in NR,3GPP TSG-RAN WG1#86 R1-167439,2016年 8月12日
【文献】
Samsung,RACH procedure considering flexible UE bandwidth,3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1612469,2016年11月 4日
【文献】
MediaTek Inc.,DL Control Channel Design for NR,3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1612120,2016年11月 5日
【文献】
NTT DOCOMO,Discussion on multiple-step DCI for NR,3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1612717,2016年11月 5日
【文献】
Huawei, HiSilicon,Mechanisms of bandwidth adaptation for control and data reception in single-carrier and multi-carrier cases,3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1611655,2016年11月 5日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
「移動局」または「移動ノード」または「ユーザ端末」または「ユーザ機器(UE)」または「通信デバイス」は通信ネットワーク内にある物理的エンティティである。1つのノードがいくつかの機能エンティティを有してもよい。機能エンティティとは、機能の所定のセットをノードまたはネットワークの他の機能エンティティに対して実装および/または提供するソフトウェアまたはハードウェアモジュールを指す。ノードは、ノードが通信し得る通信設備または媒体にノードをアタッチする1つ以上のインタフェースを有してもよい。同様に、ネットワークエンティティは、他の機能エンティティまたは対応するノードに通信し得る通信設備または媒体に機能エンティティをアタッチする論理インタフェースを有してもよい。
【0020】
「基地局」という用語は本明細書では、通信ネットワーク内の物理エンティティを指す。物理エンティティは、スケジューリングおよび構成のうちの1つ以上を含めて、通信デバイスに関するいくつかの制御タスクを実施する。基地局の機能および通信デバイスの機能もまた単一のデバイスに統合され得る。例えば、移動端末が、他の端末のための基地局の機能を実装してもよい。
【0021】
請求項セットおよび本出願において用いられる「無線リソース」または「リソース」という用語は、物理的な時間−周波数無線リソースのような、物理的な無線リソースを指すものとして広義に解釈されるべきである。
【0022】
本明細書において用いられる「ニューメロロジ方式」(および「OFDMニューメロロジ」などの他の同様の用語)は、物理的な時間−周波数無線リソースが移動通信システムにおいて処理される方法、特に、これらのリソースが、(例えば、無線基地局内の)スケジューラによって割り当てられるリソーススケジューリングユニットへと分割される方法を指すものとして広義に理解されるべきである。別の言い方をすれば、ニューメロロジ方式はまた、サブキャリア間隔および対応するシンボル期間、TTI長、リソーススケジューリングユニットごとのサブキャリアおよびシンボルの数、サイクリックプレフィックス長など、上述した物理的な時間−周波数無線リソースをリソーススケジューリングユニットに分割するために用いられるパラメータによって定義されるものと捉えられてよい。これらのパラメータは、アップリンク送信を実施するためにまたダウンリンク送信を受信するために物理レイヤにおいて主に用いられるので、L1(レイヤ1)パラメータと呼ばれることもある。
【0023】
「リソーススケジューリングユニット」という用語は、スケジューラによって割り当てられ得る最小ユニットである物理的な時間−周波数無線リソースのグループとして理解されるべきである。したがって、リソーススケジューリングユニットは、ニューメロロジ方式の特定の特徴に従って、1つ以上のシンボル期間にわたる1つ以上の連続するサブキャリアから構成された、時間−周波数無線リソースを備える。
【0024】
請求項セットにおいて、また本願において用いられる「データ送信利用(usage)シナリオ」または単純に「利用(usage)シナリオ」もしくは「ユースケース」という用語は、広義には、移動/固定端末の利用例の範囲として解釈されてもよい。例として、新しい5G検討事項のために検討されている利用シナリオは、背景の節で紹介したように、例えば、eMBB、mMTC、またはURLLCであり得る。
【0025】
「制御リソース」という用語は、ユーザデータ(ペイロード)ではなく制御情報を搬送するためのリソースを指す。制御情報には、限定するものではないが、ダウンリンク、アップリンクまたはサイドリンクに対するリソース割当てが含まれ得る。
【0026】
本開示は、複合的なニューメロロジ(OFDMニューメロロジなど)およびUE能力を備えたネットワークにおける制御リソースセットの構成を提供する。
【0027】
本開示が適用可能なシステムの一例がNRであり得る。例えば、eMBB、URLLCおよびmMTCは、異なるOFDMニューメロロジを有し得る。例えば、URLLCは、15kHz超などの大きなサブキャリア間隔、および短いスケジューリング間隔を用いて、例えば0.5ms以下の低遅延を達成し得る。他方で、eMBBは、大きなサブキャリア間隔および長いスケジューリング間隔を用いて制御オーバヘッドを低減し得るのに対し、レイテンシ要件は、例えば最大で4msへといくぶんか緩和される。さらに、mMTCは、狭い帯域幅および広いカバレッジ内での大量の接続のために、小さなキャリア間隔(例えば、15kHz以下)を必要とすることが想定される。これらの、そしておそらくはさらなるユースケースでは、本明細書で開示される制御リソースセット構成が採用され得る。
【0028】
実際のNRキャリアの帯域幅にかかわらず、異なる帯域幅能力を有するデバイスに効率的なアクセスNRキャリアを提供するために、制御チャネルは、LTEシステムにおける通常のUEの場合のように、すべてのユースケースにおいて全システム帯域幅に広がるべきではない。具体的には、レガシーLTEにおいて、ダウンリンク制御情報(DCI)を通常のUEに送信するために、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が基地局(eNBと呼ばれる)によって使用される。DCIは、ダウンリンクスケジューリングアサインメント、アップリンクスケジューリンググラント、およびアップリンク電力制御情報、ならびにさらなる構成パラメータを含んでいる。周波数領域において、PDCCHは、全システム帯域幅にわたって広がるリソースエレメントにマッピングされる。時間領域において、PDCCHが占めるシンボルの数は、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)によって示される。
【0029】
一般に、NRにおいては、基地局から通信デバイスに制御情報(すなわち、ダウンリンク制御情報)を送信するための同様の機構も存在し得る。制御情報は、特に、制御情報またはペイロードのためにさらに使用され得るリソースをスケジューリングするために使用され得る。例えば、基地局は、通信デバイスによって監視されなければならない制御リソースセットにおいてDCIを送信する。ここで、「監視する」という用語は、制御リソースセットにおいて搬送された信号を通信デバイスによって受信し、制御情報がその通信デバイスに(排他的にあるいはその通信デバイスがメンバーであるグループに)宛てられたものであるか否かを判断することを指す。そのような監視は、LTEの場合と同様に、ブラインド検出を実施することを含み得る。換言すれば、通信デバイスは、通信デバイスそのもののアイデンティティを使用することによって、制御リソース内の信号を検出および復号する。アイデンティティは、CRCをスクランブルするために使用されても、別の形で使用されてもよい。ブラインド検出はまた、(グループ)共通DCIを監視するために、様々なグループアイデンティティを用いて試行され得る。監視によって、通信デバイスに宛てられたDCIが明らかになった場合、通信デバイスは、そのDCIを復号し、その中で受信した情報(リソースグラント/割当てなど)を使用して、DCIにおいてシグナリングされた割当てリソースにアクセスする。レガシーLTEにおいて、DCIはUEのグループに宛てられ得る。そのようなDCIは、グループまたは共通DCIと呼ばれる。一方で、DCIが個別のUEに宛てられることもあり、その場合はUE固有DCIと呼ばれる。異なるUE/グループのための異なるDCIを搬送するPDCCHは、巡回冗長検査(CRC)に埋め込まれた無線ネットワーク一時識別子(RNTI)によって区別される。例えば、通常のユニキャストデータ送信には、UE固有のC−RNTI(セルRNTI)が使用される。PDCCHのCRCを自身のC−RNTIでチェックした後、UEは、PDCCHが自身に宛てられているか否かを判断し得る。(グループ)共通DCIに関しては、それぞれ、システム情報、ページング、ランダムアクセス応答、およびPUCCH/PUSCHアップリンク電力制御コマンドのためのSI−RNTI、P−RNTI、RA−RNTI、およびTPC−PUCCH/PUSCH−RNTIなど、他のタイプの共通RNTIが使用される。
【0030】
PDCCHに加えて、レガシーLTEにおける通常のUEは、システム帯域幅のサブセットにわたる拡張PDCCH(EPDCCH)を監視するように構成され得る。しかしながら、EPDCCHの構成は通常、PDCCHによって送信がスケジューリングされた無線リソース制御(RRC)シグナリングを介してUEに提供される。したがって、EPDCCHを監視しているUEは通常、PDCCHを受信することが可能である。一般的に、LTEにおける通常のUEは、EPDCCHが採用されている場合でも、制御情報を受信するために全システム帯域幅能力を有することを要求される。
【0031】
NRにおいて、非常に広い帯域幅の動作を可能にすることおよび同じネットワークに収容された多様なサービスを備えたUEをシステムが目指していることを考慮すれば、UEの帯域幅能力は通常、システム帯域幅よりも小さい。結果として、すべてのシステム帯域幅にわたる制御チャネルは、少なくとも共通DCIに対しては、効率的なシステム設計を促進するものではない。より効率的なシステム設計を促進するために、本開示では、(グループ)共通制御チャネルは帯域幅を制限されて送信され、そのため、種々の能力を有するすべての(グループ内の)UEがそれを復号し得る。したがって、重複するメッセージが、能力の一致する各個別のUEに送信される必要がなくなるが、このような送信はシグナリングオーバヘッドを劇的に増加させるものであった。
【0032】
一方で、NR UEが全システム帯域幅をサポートすることが可能である場合でも、常に全帯域幅能力で動作する必要はないこともある。動作無線周波数(RF)の帯域幅がより大きいことは、UEの電力消費もより多くなることを意味する。制御チャネルがシステム帯域幅のサブセットを用いて送信される場合、UEの監視労力が低減され得る。これにより、UEの電力消費量の低減が可能となる。
【0033】
したがって、すべてのUEによって監視されるべき制御副帯域または制御リソースセットが定義され得る。制御リソースセットとは、その中でUEがDCI(あるいは、一般的には制御情報)をブラインド復号することを試行する時間−周波数無線リソースのセットである。制御リソースセットは、有利にはシステム帯域幅よりも狭い制御副帯域上で定義されている。本開示では、制御リソースセット構成の例が提示されるが、それらの制御リソースセット構成は、複数のニューメロロジがシステム内に共存し、UEが多様な帯域幅能力を有するNRに対して有益となり得るものである。効率的なシステム設計を促進するためには、したがって、少なくとも1つのサーチスペース(監視されるべき制御リソースセット)を、システム情報から(例えば、セルブロードキャストを介して)取得するか、あるいは最初のアクセス情報から暗黙的に導出することが望ましい。この少なくとも1つのサーチスペースは次いで、UEが付加的なサーチスペース(監視され得る制御リソースセット)の構成を用いてより上位のレイヤのシグナリング(RRCなど)を受信することを可能にする制御メッセージを受信するために、UEによって使用される。
【0034】
異なるニューメロロジの多重化をサポートするNRキャリアを有することの1つの問題は、1つのニューメロロジのケースに対する制御リソースセットの単一の構成が、別の構成に対してうまく機能しない場合があることである。さらに、低いシグナリングオーバヘッドおよびUE電力消費量を維持するという一般的な設計目的が存在する。UEに割り当てられる制御リソースセットの数が増加すると、制御情報に関連するシグナリングの量も増加する。このことはまた、ネットワークが過度に多くのUEにサービスしているとき、また多くのUEが同じ制御リソースセットを共有している場合に輻輳につながり得る。さらに、UEに対して複数の制御リソースセットが構成されている場合、UEの監視労力もまた増大し、このことはUEの電力消費量の増加につながり得る。
【0035】
さらに、様々な帯域幅能力を有するUEに対して制御リソースセットの構成がどのようにして周波数ダイバーシティを有効にし得るかが考慮されるべきである。周波数ダイバーシティは、制御情報の確実な送信を達成するために非常に重要である。制御リソースセットの構成は、周波数ダイバーシティをサポートすべきである。しかしながら、異なる(帯域幅)能力を有するUEが収容されるNRキャリアにおいて、制御リソースセットに対する単一の構成はうまく機能しない。
【0036】
したがって、ある実施形態によれば、UEに対して2つの制御リソースセットが存在し、
「第1の制御リソースセット」(セット1)は、ランダムアクセス手順からUEによって取得され、
「第2の制御リソースセット」(セット2)は、UE能力の表示を取得した後に基地局によって構成(configured)される。
【0037】
各セットはRF帯域幅と関連付けられ、セット1は第1のRF帯域幅(BW)を暗黙的に示し、第2のRF BWはセット2と共に基地局によって構成される。第1および第2のRF帯域幅は、対応する第1および第2の制御リソースセットにおいて搬送される制御メッセージによって割り当てられ得る任意のリソースが位置する帯域幅である。換言すれば、第1および第2のRF帯域幅はUEの動作帯域幅である。それでもやはり、これらのRF BWは、スケジューラ(例えば、基地局)の立場から推奨されるものであり、DCIによってスケジューリングされたリソースはこれらのRF BW内部では制限されることが示唆される。UEは、そのRF動作BWをこの推奨に従って設定し得るが、DCIおよび対応するデータ送信が受信され得る限りは、その推奨とは異なる別の方式でも設定し得る。
【0038】
UEが複数の制御リソースセットを伴って構成される1つの理由は、省電力目的である。異なる制御と関連付けられるRF BWは異なり得る。その場合、UEの動作RF帯域幅は賢明に設定され得る。結果として、UEがアイドルまたは非アクティブであるとき、そのUEは、電力消費量を節約するために、関連付けられたより小さなRF動作帯域幅を有する制御リソースセット(例えば、セット1)を監視するように指示され得る。UEが非アクティブではないとき、そのUEは、より大きな割当てを、したがってより高いデータ速度を可能にするために、関連付けられたより大きなRF動作帯域幅を有する制御リソースセット(例えば、セット2)を監視するように指示され得る。
【0039】
基地局はgNBであり得るが、これは、NR基地局を指すために3GPPにおいて現在使用されている名称である。しかしながら、本開示はNRには限定されず、その結果としてgNBにも限定されない。任意の他の通信システムが、本明細書で開示される構成を採用し得る。
【0040】
第1の制御リソースセットは、周波数領域における第2の制御リソースセットのサブセットであってもよい。換言すれば、制御リソースの第1のセットの帯域幅は、制御リソースの第2のセットの帯域幅に含められる。加えて、第1の制御リソースセットは、時間領域における第2の制御リソースセットのサブセットであってもよい。換言すれば、制御リソースの第1のセットのシンボル(OFDM)の数は、制御リソースの第2のセットのシンボルの数よりも少ないかあるいはそれに等しくてもよい。したがって、第1の制御リソースセットは、第2の制御リソースセットを構成した後も、UEによって引き続き使用されている。しかしながら、本開示はこの例に限定されない。このことはいくつかのシナリオまたはシステムにおいて、UEが第2の制御リソースセットを取得した後に第1のリソースセットの監視を中止する場合に有利となり得る。
【0041】
上述したように、異なる能力を有するUEが第1の制御リソースセットにアクセスすること、UEの電力消費量を低減することなどを可能にするために、第1の制御リソースセットの周波数範囲(帯域幅)は、第2の制御リソースセットの周波数範囲(帯域幅)よりも狭い場合がある。具体的に、第1の制御リソースセットの周波数範囲は、第2の制御リソースセットの帯域幅と重なり合うかあるいはその中に完全に含められ得る。
【0042】
例示的な構成によれば、2つ以上のUEに共通する制御情報は、セット1とセット2の重なり合う部分によってのみ搬送される。換言すれば、グループ共通サーチスペース(CSS)は、第1の制御リソースセットと第2の制御リソースセットの両方に含められたリソースにおいてのみ搬送される。それに対して、ユーザ固有サーチスペース(USS)は、第2の制御リソースセットの残りの部分によって搬送されてもよい。この例示的な構成が
図2に示されている。UE固有/グループ/共通「サーチスペース」という用語は、ブラインド復号によって監視されるべき固有/グループ/共通制御情報のサブセットを表す。
【0043】
具体的に、
図2は、制御リソースセットとそれによって搬送される制御情報(DCI)タイプとの関係の例を示している。セット1は、すべてのUEによって読み取られるべき共通制御情報、場合によってはUEの特定グループによって読み取られるべきグループ制御情報、特定UEにのみ宛てられるUE固有制御情報を搬送する。セット2のうちのセット1と重なり合わない部分は、UE固有制御情報のみを搬送し、共通/グループ制御情報は搬送しない。セット1はセット2の一部である。UEがUE固有DCIについてセット2のみを監視するように指示されたとき、(
図3の場合と比較して)DCI送信のためのさらに多くのリソースが存在し、結果として、潜在的にダイバーシティ利得がより大きくなる。
【0044】
図3は、制御リソースセットとDCIとの関係のもう1つの例を示している。具体的には、セット1とセット2のもう1つの例示的な構成を示している。この構成では、
図2の構成と同様に、セット1は、共通制御情報、グループ共通制御情報およびUE固有制御情報を搬送し、セット2は、UE固有制御情報は搬送するが、共通/グループ制御情報は搬送しない。セット1とセット2は、この例では互いに分離(disjoint)している(相互に排他的である)。UEがUE固有DCIについてセット2のみを監視するように指示されたとき、監視労力も低減される。
【0045】
図2および3を参照して説明した例は単に例示的なものであり、一般に、セット1およびセット2は、重なり合うリソースから構成され得る。さらに、上記の例では、すべての通信デバイスに関連する共通サーチスペースを含んだすべての共通サーチスペースおよびグループサーチスペースが、セット1において搬送される。しかしながら、本開示はそのような構成には限定されない。具体的には、1つ以上のグループサーチスペースもまたセット2において搬送されてよい。
【0046】
LTEでは、UEは、RRC_idleとRRC_connectedの2つの異なるRRCステートを有する。
【0047】
アイドルステートでは、UEは電力を節約するために大部分の時間、スリープしているので、データ転送は行われない。UEは、例えば、ページングメッセージを受信するために、周期的にウェイクアップする。接続ステートでは、確立されたRRCコンテキストが存在し、すなわち、UEと無線アクセスネットワークとの間の通信に必要なパラメータは両エンティティに知られている。接続ステートは、端末へのデータ転送/端末からのデータ転送を意図したものである。
【0048】
NRにおいて、これら2つのステートの設計は、存続すると見込まれるが、UEの省電力とウェイクアップ時間とのトレードオフをより良好にするために、付加的な新たなステート、例えば非アクティブステートを導入する必要性が議論されている。現在もなお、新たなステートの挙動が定義されている。
【0049】
一般に、アイドルおよび非アクティブステートの間のシグナリングトラフィックは、接続ステートにおけるものよりも低いと考えられる。したがって、いくつかの例示的な動作では、通信デバイスは、アイドルまたは非アクティブステートにおいてはセット1のみを監視し、そうでない場合、例えば接続ステートにおいては、セット2および/またはセット1を監視するように構成されてもよい。さらに、通信デバイスが接続ステートにあるとき、その通信デバイスは、トラフィックが低い(例えば、特定の閾値を下回る)場合にはセット1のみを監視し、トラフィックが特定の閾値を超えた場合にはセット1に加えてあるいはセット1に代わってセット2を監視するように構成されてもよい。したがって、「省電力」モードは、RRC_idle、RRC_connected、または場合によっては新たなステートを含み得る。
【0050】
図4は、電源投入後に制御リソースセット1および2の構成を取得するための例示的なUE手続きの概要を示す。具体的には、ステップ410において、通信デバイス(UE)がスイッチオンされる。
【0051】
420において、通信デバイスは、同期タスクを実施し、システム情報を読み取る。具体的に、ステップ420は、LTEシステムにおいて電源投入後にUEによって実施されるものと類似した動作を含み得る。そのような動作は、プライマリ同期シーケンス(PSS)およびセカンダリ同期シーケンスを検出することと、それに応じてフレームおよびシンボル同期を実施することと、を含み得る。
【0052】
さらに、同期後、通信デバイスは、基地局によってブロードキャストされたシステム情報を読み取り得る。LTEにおいて、システム情報は特に、マスタ情報ブロック(MIB)とさらなるシステム情報ブロック(SIB)とを含んでいる。マスタ情報ブロックは、セルへの最初のアクセスを実施するために必要な、最も頻繁に送信された限られた数のパラメータからなる。NRのためのMIB内の詳細なパラメータについては依然として議論されているが、それらはLTEと同様に設計され得るものであり、すなわちある程度は再利用され得る。第1のSIB、例えばSIB1はその場合、第1の制御リソースセットの候補のリストを備え、各候補は、特定のセットのランダムアクセスチャネルリソース(LTEでは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH))と関連付けられる。各候補のセットとランダムアクセスチャネルリソースの固有のセットとの関連付けは、ランダムアクセスチャネルリソースに基づいて、基地局が制御情報を特定の通信デバイスに送信する第1の制御リソースセットを識別するための位置に、基地局が位置するという利点をもたらす。さらに、各候補は、ヌメロロジ、動作帯域幅(第1の帯域幅)、周波数ロケーションなどのさらなるパラメータと関連付けられてもよい。
【0053】
PSS/SSS/MIBを送信するためのニューメロロジおよび時間−周波数リソースは、すべてのUEがこの情報を復号し得るように、規格において定義され得る。ランダムアクセスを実施するために読み取られるべきさらなるSIB(例えば、SIB1)を送信するためのニューメロロジは、MIBと同じであってもよく、あるいは代替的にMIBによって指示されてもよい。さらなるSIB(例えば、SIB1)を送信するための時間−周波数リソースは、MIBからUEに知られるか、あるいは代替的に規格において定義される。セット1の構成をさらなるSIB(例えば、SIB1)に取り入れる理由は、MIBサイズを著しく増加させることを回避することであるが、依然として、可能な限り早期にSIBの残りをスケジューリングするためにセット1を利用することが可能である。しかしながら、本開示は、SIB1に含められるセット1の構成に限定されない。セット1の構成は、UEが受信および復号することを可能にする任意の形式または構造として基地局によってブロードキャストされ得る。例えば、MIBに含められてもよい。さらに、NRは、LTEにおいて用いられるMIB/SIB階層とは異なる構造を適用し得る。
【0054】
上記の説明は、LTEの初期アクセス手順に基づいている。しかしながら、NRにおける同期およびシステム情報取得手順は、LTEで知られている手順とは異なり得る。いずれにせよ、電源投入後、通信デバイスは、少なくともシステム情報の読取りを可能にするために、基地局と同期する。システム情報は、例えば、さらなる制御(システム)情報が搬送されるリソースの指示および/または制御(システム)情報のニューメロロジを含み得る。例えば、システム情報は、第1のセットの制御リソースを指示するか、第1のセットの制御リソースの指示が搬送されるリソースを指し示し得る。例示的な一実装形態では、システム情報は、そのうちの1つを通信デバイスが選択して監視し得る複数の候補制御リソースセットを指示する。候補セットからの第1の制御リソースセットの選択がステップ430に示されている。通信デバイスは、サポートされているニューメロロジおよび帯域幅能力に同様に従って、候補セットのうちの1つを選択し得る。例えば、システム情報には、それぞれの異なるニューメロロジおよび帯域幅能力ならびに異なるランダムアクセスチャネルリソースに関連付けられる種々の候補セットが存在し得る。ランダムアクセス手順を開始するために、通信デバイスは、疑似ランダムシーケンスおよび選択されたセットに関連付けられたアップリンクリソースを使用してプリアンブルを送信する。
【0055】
ステップ440において、ランダムアクセス手順が実施される。ランダムアクセス手順はまた、ステップ430において選択された第1の制御リソースセットを基地局に通知するために採用され得る。具体的には、ランダムアクセス手順の間、通信デバイスは、選択された制御リソースセットに関連付けられるリソースを使用して、ランダムアクセスメッセージを送信する。例えば、そのような関連付けは、特定の制御リソースセットを、ランダムアクセスプリアンブルに含めるように通信デバイスがその中から1つを選択するそれぞれのランダムアクセスシグネチャと関連付けることによって与えられ得る。
【0056】
ステップ450において、ランダムアクセス手順が成功した後、無線リソース制御(RRC)接続が確立される。換言すれば、通信デバイスと基地局との間のさらなる制御情報交換を促進するために、シグナリングベアラが確立される。具体的に、基地局は、UEを構成するために、ダウンリンクにおけるRRCシグナリングのためのスケジューリング情報を含めて、セット1内でUE固有DCIを送信し得る。
【0057】
ステップ460において、通信デバイスはその能力を基地局に通知する。UE能力には、例えば、動作帯域幅能力および/またはユースケースが含まれ得る。
【0058】
その能力を基地局に知らせた後、通信デバイスは、ステップ470において、制御情報について第1の制御リソースセットを引き続き監視する。UE能力の通知を受信したことに応答して、基地局は、第1の制御リソースセット内で、監視されるべき第2の制御リソースセットの構成を通信デバイスに送信し得る。例えば、gNBは、UEニューメロロジによるセット2の構成および第2のRF帯域幅、帯域幅能力、ならびにネットワーク状況を決定し、制御リソースの第1のセットにおいて搬送されるDCIによってスケジューリングされたRRC再構成メッセージにより、その構成をUEにシグナリングする。
【0059】
通信デバイスは、第2の制御リソースセットの構成を受信し、受信すると、ステップ480において第2の制御リソースセットの監視を開始する。上記で説明したように、いくつかの例では、通信デバイスはまた第1の制御リソースセットの監視を継続するが、他の例では、第2の制御リソースセットのみが監視される。
【0060】
図5は、ネットワーク内のあるUEの第1の制御リソースセットおよび第1の動作RF帯域幅(第1の帯域幅とも呼ばれる)の例を示しており、ここではセット1の帯域幅は第1のUE動作RF帯域幅に等しい。具体的に、
図5は、OFDMグリッドを示し、その縦の寸法は、NRキャリアの中心周波数の両側に延びるシステム帯域幅(SYS BW)によって与えられ、水平の寸法は、各スロットが7つのOFDMシンボルを備える例示的な2つのスロットを含んだ(1msの)サブフレームによって与えられる。上記で説明したように、UE能力の転送前に、(グループ)共通制御情報とUE固有制御情報の両方を搬送するために、セット1が使用される。さらに、セット1は、システム帯域幅のサブセットである第1の帯域幅(UE1の第1のRF BW)内に位置する制御リソースしか有していない。さらに、
図5から分かるように、第1の制御リソースセットは、いくつかのOFDMシンボルの中にのみ位置している。具体的に、この例では、第1の制御リソースセットは、各スロットのうちの最初の2つのOFDMシンボルの中に位置している。しかしながら、本開示は、そのような構成に限定されるものではなく、一般に、第1の制御リソースセットは、システム帯域幅および(サブ)フレームの任意のサブセット上に定義され得る。この場合には、シンボルはOFDMシンボルである。しかしながら、本開示はOFDMに限定されない。SC−FDMAのような任意の他の時間−周波数システムが同様に使用され得る。一般に、時間−周波数無線リソース以外も構成され得る。
【0061】
換言すれば、ランダムアクセスを実施するのに必要な最初のシステム情報(例えば、SIB1)を復号した後、UEは、第1の制御リソースセット候補のリストから1つのエントリ(ENTRY)を選択し、その中心周波数(すなわち、
図5ではUE1受信機の中心周波数)を返す。UEの第1のRF BWは、このリストエントリの最低要件、すなわち、選択された候補セットに関連付けられる最小帯域幅構成に設定され得る。換言すれば、エントリは、その外ではUEが最低要件を適用するように構成され得る、サポートされるべきRB BWの範囲を定義し得る。
【0062】
図6は、ネットワーク内のあるUEの第2の制御リソースセットおよび第2の動作RF帯域幅の例を示しており、ここではセット2の帯域幅は第2のUE動作RF帯域幅よりも小さい。具体的に、
図6は、
図5に示したものと同じOFDMリソースグリッドを示し、このOFDMリソースグリッドは、周波数領域におけるシステム帯域幅(SYS BW)および時間領域における2つのスロットからなるサブフレームによって与えられる。第2の制御リソースセットは、第2の帯域幅の中に位置する。(図では、UE1の第2のRB BWとして記されている)第2の帯域幅はシステム帯域幅のサブセットであり、すなわち、第2の帯域幅はシステム帯域幅よりも小さいかまたはそれに等しい。
図6では、第2の制御リソースセットは、時間領域においてOFDMシンボル(各スロットにおける最初の3シンボル)のサブセットの中にのみ定義されている。
【0063】
上述したように、一般に、第2の帯域幅は第1の帯域幅と重なり合い得る。しかしながら、本開示はそのような構成に限定されるものではなく、第1の帯域幅と第2の帯域幅は重なり合わなくてよい。第1の帯域幅が第2の帯域幅の一部を形成する特別な例が
図7に示されている。具体的に、
図7は
図5および6と同じOFDMグリッドを示しているが、ここでは、第1の帯域幅(UE1の第1のRF BW)は第2の帯域幅(UE1の第2のRF BW)の中に完全に含まれている。この例では、第1の帯域幅と第2の帯域幅の両方の中心周波数が同じ(UE1受信機の中心周波数)である。
図7から分かるように、この例では、第1の制御リソースセットもまた、第2の制御リソースセットの中に完全に含まれている(かつ第2の制御リソースセットと重なり合っている)。
【0064】
換言すれば、UE能力転送の後、gNBは、UEのために第2の制御リソースセットおよび第2の帯域幅を構成する準備ができている。
図7によれば、UEの第1および第2の帯域幅は中央に位置合わせされており、すなわち、第1の帯域幅の中心周波数は第2の帯域幅の中心周波数と同じである。この位置合わせは、UEがセット1の監視とセット2の監視とを切り替えるときに再チューニングの必要がなくなるという利点をもたらし、この結果、2つのセットの監視の間に必要な遷移時間が短くなる。さらに、帯域幅の中心を指示する必要がないので、第2の制御リソースセットを構成するためのメッセージサイズもまた低減され得る。
【0065】
図8は、セット1およびセット2のもう1つの例を示し、ここで、セット1とセット2は重なり合うことがなく、セット2はUE固有DCIのみを含んでいる。接続状態のUEは、セット1とセット2の両方を監視するように構成され得る。具体的に、
図8は、第1の帯域幅と第2の帯域幅が互いに対して中心を合わせられない別の例を示している。この例でも依然として、第1の帯域幅と第2の帯域幅は完全に重なり合うが、第1の帯域幅は、第2の帯域幅の一部を形成している。しかしながら、第1の制御リソースセットは第2の制御リソースセットのサブセットではない。
【0066】
図9は、第1の帯域幅が第2の帯域幅の一部である構成の例を示している。しかしながら、第1の制御リソースセットと第2の制御リソースセットは互いに分離しており、かつ不連続的である。換言すれば、セット1とセット2は非連続的であり、セット2はUE固有DCIのみを含んでいる。接続状態のUEは、セット1とセット2の両方を監視するように構成され得る。これにより、gNBが制御リソースセットを構成するための柔軟性が高められる。しかしながら、
図9では、互いに分離した部分を考慮するために、また特にUEがセット1とセット2の両方を監視することを可能にするために、第2のUE動作BWは、
図7および8よりもはるかに大きい。
【0067】
上に示した例のいずれかおけるセット1とセット2のいずれか(または両方)が、複数のUEによって共有され得る。
【0068】
図5〜9を参照して説明した例はすべて、連続的なUE動作BW(第1および第2のUE動作BW)を示しており、すなわち、RF BWはN個の連続するサブキャリアによって形成される。比較的高い帯域幅能力を有するUEに対し、周波数ダイバーシティは、1つの制御リソースセットの中の周波数領域内でかつ依然としてUEでサポートされる帯域幅の内側で、分散した物理リソースブロック(PRB)に制御チャネルをマッピングすることによって達成され得る。周波数領域におけるそのような分散マッピングを用いると、周波数ダイバーシティが改善される。物理リソースブロックは、各々が複数のサブキャリアのサイズと複数のシンボルを有するスケジューリング単位である。
【0069】
制御リソースセットおよび関連するRF BWが非連続な周波数部分からなり、UEの受信ウィンドウがそれらの部分の間でホッピングされる(すなわち、1度に1つの部分)場合の周波数ホッピングによって、周波数ダイバーシティのさらなる改善が達成され得る。このことは、特に、帯域幅能力が低いUE、例えば、mMTCのUEに対して、望ましい周波数ダイバーシティの改善をもたらし得る。そのような狭帯域UEに対し、それ以外の方法では、周波数ダイバーシティを達成することは困難となり得る。
【0070】
そのようなホッピングの例が
図10に示されている。この構成では、通信デバイスは、制御リソースセットに対して定義されたホッピングパターンに従う。本明細書における「ホッピングパターン」という用語は、時間周波数グリッドにおける制御リソースセットインスタンスのロケーションを指す。具体的に、周波数ホッピングの場合、ホッピングパターンは、制御リソースセットインスタンスの周波数ロケーションの経時的な変化を表示する。
【0071】
異なるパターン間で、UEは再チューニングを実施することが必要となり得る。したがって、再チューニングのための遷移時間を設けるために、1つ以上のOFDMシンボルをスキップすること、すなわち、これらのシンボルを制御リソースセットパターンに割り当てないことが望ましい場合がある。具体的に、
図10は、2つのパターンの間のシステム帯域幅(SYS BW)およびホッピング、ならびに対応する2つのそれぞれのサブバンドを示す。第1の周波数部分1010は第1の制御リソースセットの第1のインスタンス1015を含み、第2の周波数部分1020は第1の制御リソースセットの第2のインスタンス1025を含む。図から分かるように、第1のインスタンスは、第1の制御リソースセットを搬送しない1つのOFDMシンボル(第7のシンボル)だけ、時間領域において第2のインスタンスから分離される。第1および第2のインスタンスのこのパターンが各スロットに対して繰り返される場合、第2のインスタンスと、それに続く繰り返された第1のインスタンスとの間にも1つのヌルOFDMシンボルが存在することが分かる。この「ヌル」という用語は、OFDMシンボルがいかなるデータ(制御またはペイロード)も搬送しないことを意味する。
【0072】
この例では、タイムスロットの長さは14 OFDMシンボルである。ホッピングは、7つのOFDMごとに2つのインスタンスの間で実施されるが、1つのインスタンスの長さは6 OFDMシンボルである。
【0073】
本開示は、スロットごとのまたはサブフレームごとのOFDMシンボルのいかなる特定の個数にも限定されず、またサブフレームごとのスロットのいかなる特定の個数にも限定されない。一般に、ホッピングは、K個のシンボルごとにあるいは任意の時間単位ごとに生じ得る。複雑さのより少ないUEの実装を促進するために、制御リソースセットのインスタンスの長さがK個のシンボルの長さよりも短いかもしくはそれに等しければ有利となり得る。
【0074】
図11は、ホッピングを伴うセット1とセット2との関係を示しており、セット1はセット2のサブセットである。この例では、セット1とセット2は同じホッピング間隔を有しており、それぞれの2つの異なる帯域幅における2つのインスタンス間の切り替えは、7つのOFDMシンボルごとに実施される。この例では、グループ共通メッセージ/制御情報(DCI)はセット1とセット2の重なり合う部分において送信される。第1の帯域幅および第2の帯域幅は中心に位置していない。ホッピングパターンは一般に、時間単位に伴う動作帯域幅の変化を指定するものである。上記の例は2つのインスタンスの間のホッピングのみを示す。しかしながら、本開示はそれに限定されるものではなく、また、帯域幅が切り替えられる、より長い一連のインスタンスが定義されてもよい。例えば、ホッピングパターンはまた、上記の例とは異なり、複数のサブフレームまたはスロットにわたって定義されてもよい。
【0075】
しかしながら、セット1とセット2が必ずしも同じホッピングパターンを有する必要はない。2つのセットに対して同じホッピングパターンを有する利点は、通信デバイス(UE)に対する監視労力が低減されることである。
【0076】
上述のように、制御リソースセット構成は、様々な異なるパラメータを含み得るが、それらの値は、eMBBまたはURLLCなど、異なるユースケースに対して最適化され得る。具体的に、通信デバイスは、ランダムアクセス手順を実施するために必要なシステム情報のようなシステム情報を基地局から受信するが、そのシステム情報には、異なるそれぞれの構成の第1の制御リソースセットのエントリのリストが含まれる。
【0077】
例えば、あるエントリは、第1の制御リソースセット候補の以下のパラメータを有し得る。
−2つの連続するサブキャリア間の周波数領域における間隔を規定するサブキャリア間隔(SCS)、
−制御リソースセットの帯域幅を規定するセット帯域幅(BW)
−制御リソースセットの中心周波数を規定する制御リソースセットの周波数ロケーション
−PRB(物理リソースブロック)インデックス(中心周波数および幅をシグナリングすることに代わって、セットのBWおよびその周波数ロケーションは、そのセットをなすPRB(物理リソースブロック)インデックスによって表示され得る)
−第1のRF BW(動作帯域幅、すなわち、セットによって搬送される制御情報によってスケジューリング可能な任意のリソースが中に位置する帯域幅であり、セットのBWに等しいと想定され得る。そのような場合、付加的なパラメータは必要とされない。しかしながら、セットの帯域幅が動作帯域幅と異なる場合、別のパラメータが含められ得る)
−物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソース(プリアンブルシーケンスおよびPRACH時間−周波数リソースを含む)
【0078】
候補の制御リソースセットの例示的なリストは、例えば、次のエントリを有し得る。
−エントリ1:SCS=15kHz、設定BW=5MHz、設定の中心周波数、PRACH時間−周波数リソース、プリアンブルシーケンス
−エントリ2:SCS=60kHz、設定BW=20MHz、設定の中心周波数、PRACH時間−周波数リソース、プリアンブルシーケンス
【0079】
換言すれば、エントリ1は15kHzのキャリア間隔を有し、セットの帯域幅は5MHzであり、ここでは動作帯域幅と同じであると想定される(
図5に示す例と同様)。中心周波数は、システム帯域幅内における帯域のロケーションを示している。PRACHリソースは、グリッドにおける対応するPRACHリソースのロケーションと、このセットと共に使用され得るプリアンブルシーケンスとを含み得る。
【0080】
例えば、エントリ1はeMBB UEによって選択され得るが、エントリ2はURLLC UEによって選択され得る。一般に、UEが複数のサービスおよび/またはニューメロロジをサポートする場合、そのUEは、そのニューメロロジのうちの1つに一致するエントリのうちの1つをランダムに選択し得る。代替的に、それに基づいてUEがエントリを選択する事前定義デフォルトニューメロロジが存在し得る。
【0081】
別の代替例として、UEはそのUE IDに基づいてエントリを選択し得る。例えば、エントリは、次の例示的なルールを適用して選択され得る。
selected_entry_index=UE_ID mod number_of_numerologies_it_supports
ここで、modはモジュロ演算であり、selected_entry_indexは選択結果であり(セット内の選択可能なエントリのうちのエントリのインデックスを指定する)、number_of_numerologies_it_supportsはUE_IDを有するUEによってサポートされているニューメロロジの数である。
【0082】
さらに別の代替例として、UEはそのチャネル状態に基づいてエントリを選択し得る。例えば、チャネルが良好である場合は、ダイバーシティの低いPRACHを選択し、そうでない場合は、ダイバーシティの高いPRACHリソース(より多くのアップリンク時間−周波数リソースを占める高繰り返しレベル)を選択する。
【0083】
制御リソースセット候補リストにおけるエントリの選択は、ランダムアクセス手順を特定のニューメロロジおよび帯域幅と関連付ける利点をもたらし、そのため、通信デバイスと基地局との間に明示的なシグナリングは必要でなくなる。むしろ、ランダムアクセス手順を実施することにより、基地局は、通信デバイスによって監視されかつ通信デバイスに制御情報を送信するために基地局によって使用され得る制御リソースの選択されたセットを暗黙的に知らされる。
【0084】
セット1の上記の例に関する同じ構成パラメータが、セット2に対しても使用され得る。しかしながら、第2のセットのエントリが第1のセットの構成のパラメータのサブセットでのみ構成されており、残りのパラメータが第1のセットと同じであると想定される場合、システム情報に関するシグナリングオーバヘッドはさらに低減され得る。例えば、セット2は、第2の帯域幅でのみ構成されてもよい。残りのパラメータは、UEによって以前に選択されたセット1に対するものと同じであると見なされ得る。
【0085】
セット2の構成パラメータリストの例は、以下の通りとなり得る。
−制御リソースセット2の帯域幅を規定するセット2 BW
−DCIにおけるスケジューリンググラントが適用される周波数リソースを規定する第2のRF BW(第2の帯域幅)
−セット2に必要なPRACHリソースは無し
【0086】
上記のセット2の構成例において、セット1およびセット2は周波数領域(
図7に示す)において中心に位置合わせされており、そのため、セット2のロケーションを示すための明示的なシグナリングは必要でなくなる。しかしながら、本開示はそれに限定されるものではなく、セット2はセット2の帯域幅の別のパラメータを用いて構成可能であってもよい。
【0087】
上記の例のうちのいくつかにおいて、第1の制御リソースセットは、(グループ)共通DCIとUE固有DCIの両方を搬送する。したがって、過度に多数の端末にサービスすることは、輻輳を引き起こし得る。換言すれば、DCIを提供されるべき多数のUEが存在する場合、ユーザ固有DCIを受信することが困難となり得る。このことは、多数のUEが同じ制御リソースを選択する場合に特に問題となり得る。輻輳の可能性を低減するために、ニューメロロジとは別の付加的な選択基準が適用され得る。
【0088】
候補セットのリストにあるエントリのもう1つの例は、次のようになり得る。
−エントリ1:SCS=15kHz、設定BW=5MHz、5MHz<=UE能力<=20MHz(選択基準)、設定の中心周波数、プリアンブルシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−エントリ2:SCS=15kHz、設定BW=5MHz、20MHz<=UE能力<=80MHz(選択基準)、設定の中心周波数、プリアンブルシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−エントリ3:SCS=60kHz、設定BW=20MHz、20MHz<=UE能力<=80MHz(選択基準)、設定の中心周波数、プリアンブルシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
【0089】
例えば、エントリ1は15kHzのSCSによって特徴づけられ、セットの帯域幅は5MHzであるが、ここでは動作帯域幅と同じであると想定される。さらに、UE帯域幅能力は、5MHzから20MHzのUE能力帯域幅範囲によるものである。残りのパラメータは上記の例と同様である。
【0090】
通信デバイスは次いで、そのニューメロロジと選択基準の両方に従って1つのセットを選択する。例えば、上記のリストにおいて、エントリ1とエントリ2は共に、同じサブキャリア間隔と帯域幅を有し、したがって両者は、eMBB動作など、同じユースケースに好適でありかつそれを目標としている。しかしながら、それらは、本明細書では付加的な選択基準であるUE能力に関して異なっている。具体的に、エントリ1は5MHzから20MHzの帯域幅能力を有するUEに対するものであるが、エントリ2は20MHzから80MHzの帯域幅能力を有するUEに対するものである。したがって、20MHzから80MHz(40MHzなど)の帯域幅能力を有するUEはエントリ2を選択し得るのに対し、20MHz未満(10MHzなど)の帯域幅能力を有するUEはエントリ1を選択し得る。エントリ3は、例えば、URLLCのユースケースに適しており、それを目標としている。
【0091】
具体的に、通信デバイスは、第1の動作帯域幅を、同じニューメロロジに対するUE能力の最低要件に設定し得る。上記に示されたエントリ1〜3の例示的なリストによれば、15kHzのSCSをサポートするUEが80MHzの帯域幅能力を有する場合、エントリ2が選択されることになり、第1のRF UE動作BWは20MHz(エントリ2における選択基準の最低要件に対応し、換言すれば、UE能力範囲パラメータの最低値に対応する)に設定され得る。そのような設定の利点は、エントリ2のセットを監視するすべてのUEが少なくとも20MHzのBW能力を有することをgNB(またはスケジューラ)が把握するので、このセットによって搬送されるDCIは、いかなるUEの検出失敗も気にすることなく、この20MHzに一致するリソースをスケジューリングし得ることである。他方では、80MHzの能力を有するUEに対して20MHzの動作BWを選定することは、監視の電力消費量を節約することになる。
【0092】
上記の例において、エントリ3は、SCS=60kHzを用いたニューメロロジに対する唯一のエントリである。しかしながら、本開示はそれには限定されない。一般に、同じSCSおよびBWと、異なる値の付加的な選択パラメータを有する1つ以上の付加的なエントリも存在し得る。
【0093】
セットBWがUEの第1のRF動作BW(第1の帯域幅)よりも小さい場合は、次のようになる。
−制御リソースセットは、周波数領域において第1の帯域幅の内側で中央に位置し得るが、そのため、中心周波数のためのシグナリングは必要でなくなる。制御リソースセットのBWと第1のBWとのサイズの関係は、規格において規定され得るかもしくはシグナリングされ得る。
−あるいは代替的に、セットの中心と第1の帯域幅の中心とのオフセットもまた、1つのパラメータとして組み込まれ得る。
−あるいは代替的に、UEは第1の帯域幅内でブラインド復号を実施し得る。
【0094】
したがって、輻輳問題は、付加的な選択基準に従って通信デバイスを適切にグループ化することによって低減され得る。考えられる1つの選択基準は、上記の例で述べたように、帯域幅から見たUE能力範囲である。そのような選択基準を用いると、UE帯域幅能力の範囲は、ランダムアクセス手順の間、gNBに暗黙的に知られる。したがって、gNBは、第1の制御リソースセット内のリソース割当てをDCIに提供し得るが、そのリソース割当ては、UEの能力に一致するリソース、すなわち、UE能力に含められる帯域幅内に位置するリソース(例えば、最小UE能力範囲値)をスケジュールする。上記の例は、異なる2つのUE能力範囲のみを示している。しかしながら、一般には、選択基準として使用されるそのような能力範囲は3つ以上存在し得る。
【0095】
候補セットのリストのエントリはまた、ホッピングが有効化されているか無効化されているかを示し、そして場合によってはホッピングパターンのシグナリングをも示す付加的なパラメータを含み得る。そのようなリストの例が次のように示される。
【0096】
−エントリ1:SCS=15kHz、設定BW=5MHz、5MHz<=UE能力<=20MHz(選択基準)、設定の中心周波数、ホッピング=偽、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−エントリ2:SCS=15kHz、設定BW=5MHz、20MHz<=UE能力<=80MHz(選択基準)、設定の中心周波数、ホッピング=偽、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−エントリ3:SCS=60kHz、設定BW=20MHz、20MHz<=UE能力<=80MHz(選択基準)、設定の中心周波数、ホッピング=偽、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−エントリ4:SCS=15kHz、設定BW=180MHz、1.4MHz<=UE能力<=5MHz(選択基準)、設定の中心周波数、ホッピング=真、ホッピングパターン、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
【0097】
したがって、リストのそれぞれの異なるエントリに対し、異なるホッピングオプションが存在する。ホッピングはオン(この例では、ホッピング=真の値)またはオフ(この例ではホッピング=偽の値)に切り替えられ得る。ホッピングが真である場合、事前定義または事前構成されたホッピングパターンが適用され得る。
【0098】
上記の例では、エントリ1および2は、eMBBのユースケースに適切となり得るが、エントリ3はURLLCのユースケースに適切となり得る。エントリ1〜3はホッピングをオフにしている。加えて、最低の帯域幅を有するエントリ4の場合、ホッピングはオンにされ、付加的なパラメータホッピングパターンが構成される。ホッピングパターンというパラメータは、ホッピングパターンを示している。これは、規格において定義され得るかあるいはシステム情報によって構成され得る複数の特定のパターンのうちの1つを参照することによって実施され得る。エントリ4は、mMTCなど、低帯域幅のユースケースに対して特に効率的となり得るが、それはこのエントリ4が、非常に低いBW能力を有するUEに対しても周波数ダイバーシティの提供を可能にするからである。
【0099】
また、付加的なパラメータとして指定され得るホッピングパターンにおいて異なる複数のエントリが存在し得る。
【0100】
上記のエントリリストは単に例示的なものである。異なるパラメータの組合せを用いた、より多くのエントリを有するリストが提供され得る。より大きな選択自由度を設けることは、輻輳の可能を低減するのに役立ち得る。
【0101】
構成に対するより大きな自由度を得るために、上述した基本パラメータにおける他のパラメータもまた、制御リソースの第2のセットに対して構成され得る。
【0102】
第1のeMBB UEに対し、次の第1および第2の制御リソースセットが定義され得る。
−セット1:SCS=15kHz、設定BW=5MHz、5MHz<=UE能力<=20MHz(選択基準)、設定の中心周波数、ホッピング=偽(false)、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−セット2:SCS=15kHz、設定BW=20MHz、第2のRF BW=20MHz、設定の中心周波数、ホッピング=偽
【0103】
具体的に、この例では、セット1は第1の帯域幅と同じであると想定される設定BWを有し、セット2は、セット帯域幅と第2の帯域幅の構成を分離することを可能にしている。さらに、セット2は、セット1とは異なる中心周波数に位置し得る。しかしながら、セット2に対する上記のエントリにおいては、動作(第2のRF BW)帯域幅は依然として、設定帯域幅と同じに設定される。
【0104】
第2のeMBB UEに対し、次の第1および第2の制御リソースセットが定義され得る。
【0105】
セット1:SCS=15kHz、設定BW=5MHz、20MHz<=UE能力<=80MHz(選択基準)、設定の中心周波数、ホッピング=偽、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
セット2:SCS=15kHz、設定BW=40MHz、第2のRF BW=40MHz、設定の中心周波数、ホッピング=偽
【0106】
さらに、考えられるURLLC UEに対し、2つのセットが次のように定義され得る。
−セット1:SCS=60kHz、設定BW=20MHz、20MHz<=UE能力<=80MHz(選択基準)、設定の中心周波数、ホッピング=偽、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−セット2:SCS=60kHz、設定BW=40MHz、第2のRF BW=80MHz、設定の中心周波数、設定BWの中心と第2のBWの中心との間のオフセット、ホッピング=偽
【0107】
セット2に対する上記のエントリにおいて、セット帯域幅は第2の帯域幅よりも狭く、オフセットが定義される。
【0108】
考えられるmMTC UEに対し、2つのセットが次のように定義され得る。
−セット1:SCS=15kHz、設定BW=180MHz、1.4MHz<=UE能力<=5MHz(選択基準)、ホッピング=真(true)、ホッピングパターン、PRACHシーケンス、PRACH時間−周波数リソース
−セット2:SCS=15kHz、設定BW=360kHz、第2のRF BW=1.4MHz、、ホッピング=真、ホッピングパターン
【0109】
具体的に、この例では、セット1およびセット2の中心周波数は構成パラメータに与えられていない。デフォルトのロケーションがこの場合は使用される。例えば、制御リソースセットは、
図10および11に示す例のように、常にシステム帯域幅の縁部に位置する。
【0110】
上記の例では、周波数領域における制御リソースセットの構成に焦点が当てられる。しかしながら、時間領域における制御リソースセットの位置を考慮することも有用となり得る。
【0111】
図12は、サブフレーム内での種々の時間単位の例示的な整列を示している。サブフレームは、この例では1msの長さを有する時間単位である。しかしながら、1msのサブフレーム長は単なる例であり、本開示はいかなる特定の時間単位長にも限定されない。サブフレームは、スロットまたはミニスロットへとさらに分割される。複数のニューメロロジをサポートするために、各ニューメロロジは、スロットまたはミニスロット長を単位として、それ自体のスケジューリング間隔を有し得る。
図12から分かるように、異なるニューメロロジのためのスロットおよびミニスロットなどのスケジューリング間隔は、サブフレームの境界内で整列されている。さらに、
図12には以下のスケジューリング間隔長が示されている。
【0112】
−サブフレーム内の2つの0.5ms長のスロット。この構成は、TTI(スケジューリング間隔)当たりに7シンボルを有する15kHz SCSに該当する。
−サブフレーム内の7つのミニスロット。この構成は、15kHz SCSおよびTTI当たりの2シンボルに該当する。
−サブフレーム内の16のミニスロット。この構成は、30kHz SCSおよびミニスロット当たりの2シンボルに該当する。
−サブフレーム内の8つのスロット。この構成は、60kHzおよびTTI当たりの7シンボルに該当する。
【0113】
図17は例示的なニューメロロジ方式を示している。具体的に、
図17は、異なる3つのニューメロロジ方式による無線リソースの区画化の簡略図である。結果として得られるリソーススケジューリング単位が、ニューメロロジ方式の各々において太線の四角形で示されている。
【0114】
図17のニューメロロジ方式1は、15kHzのサブキャリア間隔(結果として得られるシンボル持続期間は66.7μs(
図1を参照))、リソーススケジューリング単位当たり12サブキャリアおよび6シンボルを有することを特徴としている。結果として得られるリソーススケジューリング単位は、180kHzの周波数帯域幅および0.5msの長さ(例えば、LTEシステムから知られるような、各々が16.7μsのサイクリックプレフィックスを例示的に考える場合)を有する。それに対応して、周波数領域において、周波数帯域の帯域幅は、24のリソーススケジューリング単位(それぞれが180kHzの帯域幅を有する)へと分割される。これらのニューメロロジの特徴を用いると、ニューメロロジ方式1がmMTCサービスのデータ送信のために検討され得る。したがって、そのニューメロロジ方式に従うUEは、TTIごとに、すなわち0.5msごとにスケジューラによって理論的にスケジューリングされ得る。
【0115】
ニューメロロジ方式2は、(2×15kHz=)30kHz(結果として得られるシンボル持続期間は33.3μs(
図1を参照))のサブキャリア間隔、リソーススケジューリング単位ごとに12サブキャリアおよび6シンボルを有することを特徴としている。したがって、結果として得られるリソーススケジューリング単位は、360kHzの周波数帯域幅および0.25msの長さ(2つごとに16.7μsのスケーリングされたサイクリックプレフィックスを例示的に考える場合)を有する。それに対応して、周波数領域において、周波数帯域の帯域幅は、12のリソーススケジューリング単位(それぞれが360kHzの帯域幅を有する)へと分割される。これらのニューメロロジの特徴を用いると、ニューメロロジ方式2がeMBBサービスのデータ送信のために検討され得る。そのニューメロロジ方式に従うUEはしたがって、TTIごとに、すなわち0.25msごとにスケジューラによって理論的にスケジューリングされ得る。
【0116】
ニューメロロジ方式3は、(4×15kHz=)60kHz(結果として得られるシンボル持続期間は16.7μs(
図1を参照))のサブキャリア間隔、リソーススケジューリング単位ごとに12サブキャリアおよび4シンボルを有することを特徴としている。したがって、結果として得られるリソーススケジューリング単位は、720kHzの周波数帯域幅および0.0833msの長さ(4つごとに16.7μsのスケーリングされたサイクリックプレフィックスを例示的に考える場合)を有する。それに対応して、周波数領域において、周波数帯域の帯域幅は、6のリソーススケジューリング単位(それぞれが720kHzの帯域幅を有する)へと分割される。これらのニューメロロジの特徴を用いると、ニューメロロジ方式3がURLLCサービスのデータ送信のために検討され得る。したがって、そのニューメロロジ方式に従うUEは、TTIごとに、すなわち0.0833msごとにスケジューラによって理論的にスケジューリングされ得る。
【0117】
異なるニューメロロジ方式がモバイルネットワークには共存せねばならず、種々のニューメロロジ方式の無線リソースが、必要に応じてユーザ端末に割り当てられるために利用可能であるべきである。周波数帯域内の異なるニューメロロジ、ならびに周波数領域および/または時間領域内の無線リソースを多重化する方法に関して、いくつかの可能性がある。一般に、各ニューメロロジ方式に従ってデータ送信のために無線リソースを割り当てることが可能となるように、周波数帯域の利用可能な時間−周波数無線リソースは、適切な方式で、システム中に共存する異なるニューメロロジ方式の間で分割されるべきである。それに対応して、各ニューメロロジ方式は、周波数帯域の利用可能な無線リソースの中から、特定のセットの無線リソースに関連付けられるが、その無線リソースのセットは次いで、そのニューメロロジ方式に従って割り当てられるようにすなわち、特定のニューメロロジ方式のニューメロロジ特性に従って対応するサービス(ここでは、URLLC、mMTC、mMBB)のためのデータを送信するために無線リソースを割り当てるために、スケジューラ(無線基地局など)によって使用可能である。各サービスのトラフィック量が経時的に変動することを考慮すれば、種々の共存するニューメロロジ方式をサービスのためにこのように多重化することもまた柔軟となり得る。
【0118】
通信デバイスは次いで、多くとも、スケジューリング間隔ごとに制御リソースを監視する。監視労力を低減するために、監視が生じる頻度が少なくなるにつれて、より大きな省電力が取得され得る。
【0119】
どのスロット/ミニスロットの中で、1つのサブフレーム内にDCIが予想されるかに関して、UEはRRCを用いて、あるいはより一般的には、より上位のレイヤのプロトコルを用いて構成され得る。その構成は、DCIタイプ(例えば、RA−RNTI、SI−RNTI、UE固有DCIなど)に依存し得る。例えば、サブフレーム内」の第1のスロットは共通制御情報を搬送するように構成され得るのに対し、同じサブフレーム内の第2のスロットは、UE固有制御情報を搬送するように、また共通制御情報を搬送しないように構成され得る。加えて、グループ情報を搬送するスロットは、第1および第2のスロットとは別に指定されても、同じであってもよい。また、そのような再分割では、1つのスロット上だけで、特定のタイプのRNTI(またはRNTI)を用いて制御情報を復号する試行が行われ得るので、監視労力を低減することが可能となる。
【0120】
第1の制御リソースセットおよび第2の制御リソースセットの時間領域におけるサイズは、別の構成可能なパラメータに基づいて通信デバイスによって暗黙的に決定されてもよく、あるいは、明示的なシグナリングにより基地局によって構成されてもよい。具体的に、スケジューリング間隔内の制御リソースセットのシンボル数は、スロット/ミニスロットの長さに応じた固定値であってもよい。換言すれば、通信デバイスは、スロットサイズ(またはスケジューリング間隔サイズ)に基づいて制御リソースセットのシンボル数を決定する。その決定方式は、規格において、例えば、特定の構成可能なスロットサイズおよび/またはスケジューリング間隔のサイズに対する制御リソースセットのシンボル数の表として与えられ得る。
【0121】
代替的に、リソース制御セットのサイズは構成可能である。具体的に、(第1または第2の)リソース制御セットのサイズは、(それぞれ第1および第2の)リソース制御セットの第1のシンボルにおいて、すなわち、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)においてシグナリングされ得る。しかしながら、本開示はそのようなシグナリングには限定されない。代替的に、時間領域におけるリソース制御セットのサイズは、それぞれのリソース制御セットのパラメータとなるものであり、通信デバイスによって選択され、ニューメロロジおよび/または動作帯域幅範囲に関して上記で示したようにランダム手順によって指示され得る。
【0122】
さらに、時間領域におけるリソース制御セットのサイズの構成可能性は構成可能となり得る。例えば、パラメータ「PCFICH構成の可能性」は、セット1およびセット2に対する構成パラメータの中に含められ得る。パラメータ「PCFICH構成の可能性」の値が偽である場合、それぞれセット1および/またはセット2のシンボル数に固定値が使用される。この固定値は、デフォルト値であるか、あるいは上述したように通信デバイスによって決定された値のいずれかである。他方で、パラメータ「PCFICH構成の可能性」の値が真である場合、制御セットの第1のシンボル内に位置するPCFICHによってシンボル数がシグナリングされる。
【0123】
通信デバイスは、異なる制御リソースセットを様々な方式で利用し得る。例えば、第1のオプション(オプション1)によれば、異なるセットが異なるニューメロロジに対して構成される。UEは、構成されたすべての制御リソースセット内でブラインド復号を行うべきである。具体的に、基地局は、第1の制御リソースセットおよび第2の制御リソースセットおよび/または第3、第4などの別の制御リソースセットなど、1つ以上の構成された制御リソースセットを監視するように通信デバイスを制御し得る。例えば、そのセットで搬送された制御情報(DCI)によってスケジュールされたリソースのニューメロロジに類似したニューメロロジに基づいて送信された制御リソースセットが存在し得る。それでもやはり、監視労力は、監視される新しい各セットと共に増大する。
【0124】
監視労力をさらに低減するために、オプション2によれば、1つのセットが、他のニューメロロジ方式のデータ送信のためのDCIを搬送するように構成される。換言すれば、制御リソースセットのニューメロロジは、その制御リソースセットの制御リソースによってスケジューリングされたリソースのニューメロロジとは異なり得る。このアプローチの利点のうちの1つは、UEが制御情報に関して1つのニューメロロジ方式しか監視する必要がないということである。制御情報(DCI)は次いで同様に、そのDCIによって割り当てられた(スケジューリングされた)データ送信によって使用されるニューメロロジを指示し得る。
【0125】
制御リソースセットの周波数リソースおよび関連するRF BWは、それらの絶対値によって、あるいは、例えば規格にある特定の値に割り当てられるインデックスによって指示され得る。代替的に、シグナリングの十分な柔軟性をもたらすために、またそれと同時にシグナリングリソースを節約するために、(第1および/または第2の)制御リソースセットの周波数リソースは、そのセットが目標とする同じニューメロロジ方式におけるリソースグリッドを基準として指示され得る。
【0126】
例えば、リソースグリッドは、ニューメロロジ方式ごとに定義され、gNBとUEの両方に知られる。グリッドは、リソース割振りに関しては変化しない。この様子を
図13に示す。具体的に、
図13は、60kHz、30kHz、および15kHzのサブキャリア間隔を持つ、3つのそれぞれ異なるニューメロロジに対する3つのそれぞれのグリッドを、3つの行として示している。
図13のUE1は、15kHzのSCSによって、{RB#−13からRB#−10}として第1のRF BWを通知され得る。換言すれば、第1の帯域幅および/または第2の帯域幅は、それぞれの帯域幅に属する最低のリソースブロック(RB)のインデックスおよび最高のリソースブロックのインデックスによって指示され得る。リソースブロックは、周波数領域における最小の割当て可能な単位であり得、また、いくつかのサブキャリア、例えば12のサブキャリアを含み得る。
【0127】
したがって、制御リソースセットを搬送する制御情報(例えば、専用RRCシグナリングまたはブロードキャストされたシステム情報などの上位レイヤシグナリング、および物理レイヤシグナリング)は、効率を改善してシグナリングされ得る。
【0128】
しかしながら、本開示はそのようなシグナリングには限定されない。一般に、動作帯域幅は、その中心周波数および幅によって、あるいは最低RBおよび帯域幅など任意の他の方式でシグナリングされ得る。
【0129】
さらに、上述したシグナリングは、最低および最高周波数(リソースブロックインデックスによって指示される)によってシステム帯域の任意の副帯域を指示するために使用され得る。換言すれば、このシグナリングの方式は、動作帯域幅をシグナリングすることに限定されるものではなく、任意の周波数帯域または範囲(例えば、候補セット構成に関連して上述した能力帯域幅範囲)を指示するために使用され得る。
【0130】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって実現され得る。上述した各実施形態の説明において用いられた各機能ブロックは、集積回路などのLSIによって部分的にまたは全体的に実現され得るものであり、また、各実施形態で説明した各プロセスは、同じLSIまたはLSIの組合せによって部分的にまたは完全に制御され得る。LSIはチップとして個別に形成されてもよく、あるいは、1つのチップが機能ブロックの一部またはすべてを含むように形成されてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入力部とデータ出力部とを含み得る。ここでのLSIは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIと呼ばれ得るものである。しかしながら、集積回路を実装する技術は、LSIに限定されるものではなく、専用回路または汎用プロセッサまたは特殊目的プロセッサを使用することによって実現されてもよい。加えて、LSIの製造後にプログラムされ得るFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはLSI内部に配設される回路セルの接続および設定が再構成され得るリコンフィギャラブル・プロセッサが使用されてもよい。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実現され得る。将来の集積回路技術が半導体技術または他の派生技術の進歩の結果としてLSIが置き換えられる場合、機能ブロックは、その将来の集積回路技術を用いて集積され得る。バイオテクノロジーも適用され得る。
【0131】
図14は、(無線)物理チャネル1450を介して互いに通信する通信デバイス1410とスケジューリングデバイス1460とを含んだシステムのブロック図を示す。通信デバイス1410はトランシーバ1420と回路1430とを備える。トランシーバ1420は受信機と送信機とを備える。回路1430は、1つ以上のプロセッサまたは上述した任意のLSIなど、1つ以上のハードウェアであってよい。トランシーバ1420と回路1430との間に、入力/出力ポイント1425が存在し、その入力/出力ポイント1425を介して、回路は動作時にトランシーバ1420を制御し、すなわち、受信機および/または送信機を制御し、受信/送信データを交換する。トランシーバ1420は、1つ以上のアンテナを含んだRFフロント、増幅器、RF変調器/復調器などを含み得る。回路1430は、具体的には、ユーザデータを送信するため、回路によって提供されたデータを制御するため、ならびに/または回路によってさらに処理されるユーザデータおよび制御データを受信するためにトランシーバ1420を制御することなどの制御タスクを実装し得る。
【0132】
図15に、無線基地局といくつかのユーザ端末を用いて、簡潔かつ例示的なシナリオが示されている。図示された3つのUEはそれぞれ、異なるサービス、すなわち、背景の項で既に紹介したmMTC、eMBB、およびURLLCサービスをサポートしている。図示のように、1つのUEは2つの異なるサービス、典型的にはURLLCおよびeMBBサービスをサポートし、それらのために構成されるものとする。
【0133】
図15の無線基地局は、
図14の基地局1460に対応し得る。
図15の3つのUEのうちのいずれもが、
図14の通信デバイス1410に対応し得る。
【0134】
一実施形態によれば、通信デバイス1410が設けられ、制御リソースの第1のセットおよび制御リソースの第2のセットにおいて基地局1460から制御信号を受信することが可能な受信機1420を備える。通信デバイス1410は、制御信号およびデータを送信することが可能な送信機1420と、回路1430とをさらに備え、その回路は動作時において、
−制御リソースの第1のセットに関連付けられるランダムアクセスメッセージを送信するように、および通信デバイス能力表示を送信するように送信機を制御し、
−ランダムアクセスメッセージを送信した後に制御リソースの第1のセットにおける制御リソースを監視し、制御リソースの第2のセットの構成の表示を制御リソースの第1のセット内で受信するように受信機を制御し、
−制御リソースの第2のセットの構成を受信した後に制御リソースの第1のセットおよび/または制御リソースの第2のセットにおける制御リソースを監視するように受信機を制御する。
【0135】
制御リソースの第2のセットの構成の表示は、例えば、通信デバイスのために制御リソースの第2のセットの構成を搬送する上位レイヤシグナリングのリソース割当てであってもよい。しかしながら、本開示はこの例には限定されない。例えば、その表示はまた、第2の制御リソースセットを直接的に参照することであってもよい。
【0136】
制御リソースの第1のセットは第1の帯域幅内に位置し、制御リソースの第2のセットは第2の帯域幅内に位置する。ここで、第1の帯域幅とは、制御リソースの第1のセットにおいて搬送された制御情報によって割り当てられた任意のリソースが位置する帯域幅であり、第2の帯域幅とは、制御リソースの第2のセットにおいて搬送された制御情報によって割り当てられた任意のリソースが位置する帯域幅である。
【0137】
第1の帯域幅と第2の帯域幅は同じであってもよい。換言すれば、第1のリソースセット内で受信された割当ては、第2のリソースセット内で受信された割当てと同じ動作帯域幅に広がり得る。しかしながら、第1の帯域幅が第2の帯域幅のサブセットである場合、監視労力および電力消費が低減され得る。
【0138】
一例では、第1の帯域幅と第2の帯域幅は、周波数領域において互いに中心に位置する。同様に、第1および第2の制御リソースセットそれぞれの帯域幅もまた、互いに対して中心に位置し得る。
【0139】
2つのセット間の関係に関しては、一例において、制御リソースの第1のセットの帯域幅は、制御リソースの第2のセットの帯域幅に含められる。さらには、制御リソースの第1のセットは、制御リソースの第2のセットのサブセットであってもよい。例えば、リソースが、時間におけるシンボル数と、周波数におけるサブキャリア数との時間−周波数グリッドにおいて定義される場合、それに加えて、制御リソースの第1のセットを搬送するシンボルは、第2のセットを搬送するシンボルに含められてもよい。しかしながら、本開示は、時間領域におけるセット1とセット2との関係によって限定されることはない。
【0140】
もう1つの例によれば、第1の制御リソースセットと第2の制御リソースセットは、周波数領域において互いに分離しているか、あるいは部分的にのみ重なり合う。
【0141】
第1の制御リソースセットの帯域幅は、第1の帯域幅に等しいかあるいはそれよりも狭い。同様に、第2の制御リソースセットの帯域幅は、第2の帯域幅に等しいかあるいはそれよりも狭い。
【0142】
上記の例のいずれにおいても、制御リソースの第1のセットは、有利には複数の通信デバイスによって復号されるための共通制御情報、ならびに、特定の通信デバイスによってのみ復号されるためのユーザ固有制御情報を含み、また、制御リソースの第2のセットはユーザ固有制御情報を含む。
【0143】
制御リソースの第2のセットはまた(グループ)共通制御情報を含み得るが、このことは、セット1がセット2のサブセットであるときに特に当てはまる。他方で、セット1とセット2が互いに分離している(あるいは部分的に重なり合う)場合、セット2はいかなる(グループ)共通制御情報をも含む必要がない。
【0144】
回路は、動作時において、通信デバイスが省電力を促進する動作モードにある場合に制御リソースの第1のセットを監視するように受信機を制御し得る。
【0145】
省電力を促進するモードは、例えば、通信デバイスがアクティブなデータ接続を有さないかあるいは活動性の低い(例えば、特定のトラフィック閾値未満の)データ接続のみを有するモードであってよい。例えば、省電力を促進するモードは、LTEにおいて定義されているアイドルモードに対応し得る(データベアラは確立されない)。
【0146】
加えて、回路は、動作時において、通信デバイスが省電力を促進する動作モードにない場合に制御リソースの第2のセットを監視するように受信機を制御し得る。第2のセットの監視に加えて、受信機はまた、第1のセットを依然として監視するように制御され得る。
【0147】
代替的に、回路は、動作時において、通信デバイストラフィックが閾値を超えない場合に制御リソースの第1のセットを監視するよう、および通信デバイストラフィックが閾値を超えた場合に制御リソースの第2のセットを監視するよう、受信機を制御するように構成され得る。閾値は、基地局によって構成され、上位レイヤシグナリングを介して通信デバイスに提供され得る。代替的に、規格によって指定されてもよい。代替的に、閾値は基地局によってのみ使用されてもよく、基地局は、第1の制御リソースセットか第2の制御リソースセットのどちらが監視されるべきか、閾値に従って通信を指令する。
【0148】
周波数ダイバーシティをさらに改善するために、第1の制御リソースセットは周波数領域において分散され、回路は、動作時において、第1の制御リソースセットを監視するために第1の所定時間間隔ごとに周波数ホッピングを実施するように、受信機を制御する。
【0149】
一例において、第2の制御リソースセットは周波数領域において分散され、回路は、動作時において、第2の制御リソースセットを監視するために、第2の所定時間間隔ごとに周波数ホッピングを実施するように受信機を制御し、また、第1の制御リソースセットのホッピングパターンは第2のリソースセットのホッピングパターンと類似したものである。
【0150】
第1および第2の所定時間間隔は、シンボルまたはスロットまたはサブフレームなどの特定の数Kであってよい。それらは同じであっても、互いに異なっていてもよい。周波数ホッピングは一般に、第1のセットのみに適用されるか、第2のセットのみに適用されるか、それらのセットのいずれにも適用されないか、あるいは両方に適用され得る。
【0151】
一例において、第2の制御リソースセットは周波数領域において分散され、回路は、動作時において、第2の制御リソースセットを監視するために、第2の所定時間間隔ごとに周波数ホッピングを実施するように受信機を制御し、また、第1の制御リソースセットのホッピングパターンは、少なくとも1つの時間間隔において、少なくとも周波数帯域においては第2のリソースセットのホッピングパターンと異なるものである。
【0152】
制御リソースの第1のセットのホッピングパターンは、経時的に変化する第1のセットの帯域幅(および対応する動作帯域幅)のシーケンスを規定する。そのパターンは、反復的にかつ周期的に適用され得る。
【0153】
上記の例の例示的な組合せによれば、回路はさらに、第1の制御リソースセット構成のそれぞれの候補をエントリが表すエントリのリストを含んだシステム情報を受信するよう受信機を制御するように、また、第1の制御リソースセット構成を選択するよう、受信機を制御するように構成される。
【0154】
その選択は、例えば、サポートされるニューメロロジに基づいて実施され得る。
【0155】
具体的に、第1の制御リソースセット構成パラメータは、サブキャリア間隔および第1の制御リソースセットの帯域幅の少なくとも一方と、プリアンブルシーケンスおよびランダムアクセスチャネルのリソースの少なくとも一方とを含んでいる。
【0156】
一例において、回路は、動作時において、サブキャリア間隔と通信デバイスによってサポートされている第1の制御リソースセットの帯域幅との少なくとも一方に従って、第1の制御リソースセットを選択する。
【0157】
第2の制御リソースセット構成はまた、少なくとも、第2の制御リソースセットの帯域幅または第2の帯域幅(第2のセットにおいて搬送された制御情報によってスケジューリングされたデータを受信するための動作帯域幅)を含む、第2の制御リソースセット構成パラメータによって与えられてもよい。しかしながら、第2の制御リソースセット構成パラメータはまたニューメロロジを含み得る。
【0158】
一例では、第1の制御リソースセット構成パラメータは、通信デバイスの帯域幅能力の範囲をさらに含み、また回路は、動作時において、同様にその帯域幅能力に従って第1の制御リソースセットを選択する。
【0159】
さらに、回路は、動作時において、通信デバイスが複数の構成をサポートする場合、第1の制御リソースセット構成の選択を、
−サポートされている構成のうちの1つのランダム選択、
−デフォルトサブキャリア間隔および/または第1の制御リソースセットの帯域幅を有する構成の選択、
−通信デバイスの識別子に基づいた選択、
−通信デバイスの現在のチャネル状態に基づいた選択
のうちのいずれかとして実施し得る。
【0160】
第1の制御リソースセット構成パラメータおよび/または第2の制御リソースセット構成パラメータはまた、対応する制御リソースセットに周波数ホッピングが適用されるべきか否かを示すホッピング表示をさらに含み得る。
【0161】
さらに、第1の制御リソースセット構成パラメータおよび/または第2の制御リソースセット構成パラメータは、対応する制御リソースセットにホッピングが適用されるべきであることをホッピング表示が示す場合にホッピングパターン表示をさらに含み得る。
【0162】
ホッピングパターンは、制御リソースセットを搬送する周波数(帯域幅)の時間におけるシーケンスを示す。
【0163】
第2の制御リソースセットの構成は、第2の制御リソースセットの帯域幅かもしくは第2の帯域幅のいずれか、または構成パラメータのサブセットを含み得、回路は、動作時において、第1の制御リソースセットの残りのパラメータを第2の制御リソースセットに適用する。
【0164】
例示的な一実施形態では、回路は、動作時において、
−第1の制御リソースセットおよび/または第2の制御リソースセットを監視するように、かつ、
−第1の制御リソースセットおよび/または第2の制御リソースセット内で、通信デバイスへのデータ送信のためのリソース割当てを表示する制御情報を受信するように、受信機を制御し、
−リソース割当てはまた、サブキャリア間隔、帯域幅、シンボルの数またはサイクリックプレフィックス長さのうちの少なくとも1つを含んだ時間−周波数ニューメロロジを表示する。
【0165】
本開示はまた、制御リソースの第1のセットおよび制御リソースの第2のセットにおいて通信デバイスに制御信号を送信することが可能な送信機1470と、制御信号およびデータを受信することが可能な受信機1470と、回路1480とを備えるノード1460をスケジューリングすることに関するものであり、回路1480は、動作時において、
−制御リソースの第1のセットに関連付けられるランダムアクセスメッセージを受信するように、および通信デバイス能力表示を受信するように受信機を制御し、
−ランダムアクセスメッセージを受信した後に制御リソースの第1のセットにおいて制御情報を送信するように、および制御リソースの第2のセットの構成の表示を制御リソースの第1のセット内で送信するように送信機を制御し、
−制御リソースの第2のセットの構成を送信した後に制御リソースの第1のセットおよび/または制御リソースの第2のセットにおいて制御情報を送信するように送信機を制御する。
【0166】
図14から分かるように、送信機と受信機とを含んだトランシーバ1470と、回路1480との間に位置する入力/出力ノード1475もまた存在する。入力/出力ノード1475は、トランシーバ1470と回路1480との間におけるデータおよび制御コマンドの入力/出力をサービスする。スケジューリングノード1460は、例えば基地局であってもよい。しかしながら、本開示はそれに限定されるものではなく、またスケジューリングノードは、リレーノードであっても、他の通信デバイスのための基地局またはリレーノードとして動作する通信デバイスであってもよい。
【0167】
図14からも分かるように、通信デバイスと基地局は共に、セット1およびセット2の同じ構成を用いており、通信デバイスに関連して既に上記で説明したように、構成情報を交換する。したがって、通信デバイスに焦点を当てて説明した上記の実施形態および例は、スケジューリングノード(基地局)にも当てはまる。
【0168】
本開示はまた、通信デバイス1410の回路1430および/または基地局1460の回路1480によって実施され得る対応する方法を提供する。具体的に、それらの回路は、以下に示すような受信/送信タスクを実施するように、通信デバイスおよび基地局の対応する受信機/送信機を制御し得る。
【0169】
具体的に、
図16にも示すように、通信デバイスのための方法であって、
−制御リソースの第1のセットに関連付けられるランダムアクセスメッセージを送信するステップ1620と、
−ランダムアクセスメッセージを送信した後に制御リソースの第1のセットにおける制御リソースを監視するステップ1630と、
−通信デバイス能力表示を送信するステップ1640と、
−通信デバイス能力表示を送信するステップ1640の後に、制御リソースの第1のセット内で制御リソースの第2のセットの構成の表示を受信するステップ1650と、
−制御リソースの第2のセットの構成を受信した後に制御リソースの第1のセットおよび/または制御リソースの第2のセット内の制御リソースを監視するステップ1660と、を含む方法が開示される。
【0170】
さらに、本方法はまた、ランダムアクセスメッセージの送信前に、候補の第1の制御リソースセットの構成を含む制御情報を受信するステップ1610を含み得る。この制御情報は、システムブロードキャスト内で受信され得る。
【0171】
さらに、スケジューリングノードのための方法であって、
−制御リソースの第1のセットに関連付けられるランダムアクセスメッセージを受信するステップ1625と、
−(ランダムアクセスメッセージを受信するステップ1625の後に)通信デバイス能力表示を受信するステップ1645と、
−ランダムアクセスメッセージを受信するステップ1625の後に、制御リソースの第1のセットにおいて制御情報を送信するステップ1635と、
−制御リソースの第1のセット内で制御リソースの第2のセットの構成の表示を送信するステップ1655と、
−制御リソースの第2のセットの構成を送信した後に制御リソースの第1のセットおよび/または制御リソースの第2のセットにおいて制御情報を送信するステップ1665と、を含む方法が提供される。
【0172】
上述したステップは、それぞれのデバイスによって実施される動作に関連して上に開示したように実施され得る。
【0173】
さらに、上記の例は、「通信デバイス」または「UE」または「基地局」または「gNB」または「スケジューリングデバイス」に関するものである。しかしながら、これらのデバイスのそれぞれの回路(
図14の回路1430および1480を参照)のみでも既に、上述した改善をもたらし得る。この回路は、デバイスの送信機および受信機を制御し、このデバイスの送信機および受信機は、例えば、1つ以上のアンテナ、増幅器および変調器などを含めた標準的な無線送信機および受信機であってもよい。その制御は、入力/出力ノード(1425、1475)に制御コマンドを出力することによって、また、回路によるさらなる処理のために入力/出力ノードから受信データ(制御および/またはユーザデータ)を入力することによって実施される。
【0174】
図18は、例示的なランダムアクセス手順を示す。
【0175】
ステップ1810において、UE(通信デバイス)が、そのシーケンスを用いて、候補セットから選択された制御リソースセット1に関連付けられるアップリンク時間−周波数リソースを介して、ランダムアクセスプリアンブル(すなわち、ランダムアクセスメッセージ)を送る。
【0176】
ステップ1820において、BS(基地局、スケジューリングデバイス)がランダムアクセス試行を検出し、次いで、ダウンリンクデータチャネルを介してメッセージを送信するが、そのメッセージは、
−ネットワークが検出しかつ応答が有効であるランダムアクセスプリアンブルシーケンスのインデックス、
−ランダムアクセスプリアンブル受信機によって算出されたタイミング補正、
−ステップ1830における送信のために端末が使用することになるリソースを示すスケジューリンググラント、
−UEとネットワークとのさらなる通信のために用いられる一時的なアイデンティティであるTC−RNTIを含んでいる。
【0177】
各セット1の候補は個別のシーケンス(および/またはプリアンブルを送るための関連するアップリンクリソース)を有するので、BSは、UEがプリアンブルシーケンスを復号した後にどのセット1を選択したかを把握する。したがって、上述したメッセージを搬送するリソースを表示するDCIは、UEによって選択されたセット1において送信される。
【0178】
プリアンブルを送信したUEは、DCIを受信するために、したがってメッセージを受信するために、対応するセット1を監視する。
【0179】
ステップ1830において、ステップ1820の後、UEのアップリンクは、ネットワークに時間を同期される。ステップ1830において、UEは、通常のアップリンクデータチャネルを介してBSに識別子を送信し、RRC接続要求を実施する。(LTEの手順と比較しても修正点はない)
【0180】
ステップ1840において、競合解決(contention resolution)が実施される。複数のUEが、ステップ1820から、同じランダムアクセスリソース(プリアンブルシーケンスおよび関連するアップリンクリソース)を偶然に選択した場合、第1のステップ1810において同じプリアンブルリソースを使用して同時のランダムアクセス試行を実施するこれらのUEは、第2のステップ1820において同じ応答メッセージをリッスンし、したがって同じ一時識別子を有することになる。したがって、第4のステップ1840において、ダウンリンクメッセージを受信する各端末は、メッセージ内のアイデンティティを、第3のステップ1830において送信されたアイデンティティと比較することになる。第4のステップ1840において受信されたアイデンティティと、第3のステップ1830の一部として送信されたアイデンティティとの一致を観測する端末のみが、ランダムアクセス手順の成功を宣言することになる。
【0181】
上記に例示したランダムアクセス手順のステップ1840は、ステップ1840においてメッセージをスケジューリングするDCIがUEによって選択されたセット1において再び送信されることを除いて、LTEの手順と同様である。
図18を参照して説明したランダムアクセス手順は単に例示的なものである。本開示はこのランダムアクセス手順によって限定されるものではなく、また、異なる方式でもランダムアクセスを実施し得る。一般に、(ランダムアクセスメッセージ送信機によって)ランダムに選択されたリソースを伴う任意のアクセスが適用され得る。