特許第6913984号(P6913984)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6913984イカの吸盤除去具及びイカの吸盤除去方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6913984
(24)【登録日】2021年7月15日
(45)【発行日】2021年8月4日
(54)【発明の名称】イカの吸盤除去具及びイカの吸盤除去方法
(51)【国際特許分類】
   A22C 25/00 20060101AFI20210727BHJP
【FI】
   A22C25/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2021-53226(P2021-53226)
(22)【出願日】2021年3月26日
【審査請求日】2021年3月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521127712
【氏名又は名称】山本 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】山 本 大 輔
【審査官】 吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】 実開平4−62090(JP,U)
【文献】 実開昭58−88891(JP,U)
【文献】 実開昭59−70487(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0296815(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 25/00 − 25/22
A23L 17/50
A47J 43/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手で把持する把持部から遠い先端側にイカの腕(足)に当接する第1、第2、第3、第4、第5の当接部が設けられ、
前記第1の当接部に前記第2の当接部が、前記第2の当接部に前記第3の当接部が、前記第3の当接部に前記第4の当接部が、前記第4の当接部に前記第5の当接部が、それぞれ隣接し、
前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に第1のスリットが、前記第2の当接部と前記第3の当接部との間に第2のスリットが、前記第3の当接部と前記第4の当接部との間に第3のスリットが、前記第4の当接部と前記第5の当接部との間に第4のスリットが、それぞれ形成され、
前記第1の当接部の起端部と前記第2の当接部の起端部と前記第3の当接部の起端部と前記第4の当接部の起端部と前記第5の当接部の起端部が第1の接続部で接続され、
前記第2の当接部の起端部から遠い前記第2の当接部の先端部又は前記第2の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置し、
前記第4の当接部の起端部から遠い前記第4の当接部の先端部又は前記第4の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第3の当接部及び前記第5の当接部より上方に位置している
ことを特徴とするイカの吸盤除去具。
【請求項2】
手で把持する把持部から遠い先端側にイカの腕(足)に当接する第1、第2、第3の当接部が設けられ、
前記第1の当接部に前記第2の当接部が、前記第2の当接部に前記第3の当接部が、それぞれ隣接し、
前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に第1のスリットが、前記第2の当接部と前記第3の当接部との間に第2のスリットが、それぞれ形成され、
前記第1の当接部の起端部と前記第2の当接部の起端部と前記第3の当接部の起端部とが第1の接続部で接続され、
前記第2の当接部の起端部から遠い前記第2の当接部の先端部又は前記第2の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置している
ことを特徴とするイカの吸盤除去具。
【請求項3】
少なくとも、第1の当接部の起端部から遠い側の端部と第3の当接部の起端部から遠い側の端部と第5の当接部の起端部から遠い側の端部が第2の接続部で接続されている
ことを特徴とする請求項1記載のイカの吸盤除去具。
【請求項4】
少なくとも、第1の当接部の起端部から遠い側の端部と第3の当接部の起端部から遠い側の端部が第2の接続部で接続されている
ことを特徴とする請求項2記載のイカの吸盤除去具。
【請求項5】
第1の接続部の第1の当接部の起端部及び第3の当接部の起端部から遠い側の端部の先端に鱗取り用の凹凸部を形成する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のイカの吸盤除去具。
【請求項6】
第2の接続部の第1の当接部の起端部及び第3の当接部の起端部から遠い側の端部の先端に鱗取り用の凹凸部を形成する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載のイカの吸盤除去具。
【請求項7】
手で把持する把持部から遠い先端側に少なくとも、イカの腕(足)に当接する第1、第2、第3の当接部が設けられ、
前記第1の当接部に前記第2の当接部が、前記第2の当接部に前記第3の当接部が、それぞれ隣接し、
前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に第1のスリットが、前記第2の当接部と前記第3の当接部との間に第2のスリットが、それぞれ形成され、
前記第1の当接部の起端部と前記第2の当接部の起端部と前記第3の当接部の起端部が第1の接続部で接続され、
前記第2の当接部の起端部から遠い前記第2の当接部の先端部又は前記先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置しているものであり、
前記イカの腕(足)に前記第1、第2、第3の当接部を当接させ、前記第1のスリット及び前記第2のスリットの長手方向を前記イカの腕(足)の長手方向に沿って移動させて、前記第1のスリット及び前記第2のスリットの長手方向の縁部により、前記イカの腕(足)の吸盤を除去する
ことを特徴とするイカの吸盤除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イカの吸盤除去具及びイカの吸盤除去方法に係り、特に、イカの吸盤を容易に除去できるイカの吸盤除去具及びイカの吸盤除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、イカの吸盤は、例えば、吸盤全体に満遍なく塩をふりかけ、その後、塩をげそにこすりつけるようにして、吸盤を落とすようにしている(特許文献参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】https://www.cotogoto.jp/blog/2018/12/kihon_ika_sabaku.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記のイカの吸盤除去にあっては、多くのイカを処理する際、時間と作業手間を要するとともに、塩を洗い流す作業をも伴うという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を除去するようにしたイカの吸盤除去具及びイカの吸盤除去方法を提供することを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のイカの吸盤除去具は、手で把持する把持部から遠い先端側にイカの腕(足)に当接する第1、第2、第3、第4、第5の当接部が設けられ、前記第1の当接部に前記第2の当接部が、前記第2の当接部に前記第3の当接部が、前記第3の当接部に前記第4の当接部が、前記第4の当接部に前記第5の当接部が、それぞれ隣接し、前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に第1のスリットが、前記第2の当接部と前記第3の当接部との間に第2のスリットが、前記第3の当接部と前記第4の当接部との間に第3のスリットが、前記第4の当接部と前記第5の当接部との間に第4のスリットが、それぞれ形成され、前記第1の当接部の起端部と前記第2の当接部の起端部と前記第3の当接部の起端部と前記第4の当接部の起端部と前記第5の当接部の起端部が第1の接続部で接続され、前記第2の当接部の起端部から遠い前記第2の当接部の先端部又は前記第2の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置し、前記第4の当接部の起端部から遠い前記第4の当接部の先端部又は前記第4の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第3の当接部及び前記第5の当接部より上方に位置しているものである。
【0007】
また、請求項2記載のイカの吸盤除去具は、手で把持する把持部から遠い先端側にイカの腕(足)に当接する第1、第2、第3の当接部が設けられ、前記第1の当接部に前記第2の当接部が、前記第2の当接部に前記第3の当接部が、それぞれ隣接し、前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に第1のスリットが、前記第2の当接部と前記第3の当接部との間に第2のスリットが、それぞれ形成され、前記第1の当接部の起端部と前記第2の当接部の起端部と前記第3の当接部の起端部とが第1の接続部で接続され、前記第2の当接部の起端部から遠い前記第2の当接部の先端部又は前記第2の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置しているものである。
【0008】
また、請求項3記載のイカの吸盤除去具は、請求項1記載のイカの吸盤除去具において、少なくとも、第1の当接部の起端部から遠い側の端部と第3の当接部の起端部から遠い側の端部と第5の当接部の起端部から遠い側の端部が第2の接続部で接続されているものである。
【0009】
また、請求項4記載のイカの吸盤除去具は、請求項2記載のイカの吸盤除去具において、少なくとも、第1の当接部の起端部から遠い側の端部と第3の当接部の起端部から遠い側の端部が第2の接続部で接続されているものである。
【0010】
また、請求項5記載のイカの吸盤除去具は、請求項1又は請求項2記載のイカの吸盤除去具において、第1の接続部の第1の当接部の起端部及び第3の当接部の起端部から遠い側の端部の先端に鱗取り用の凹凸部を形成するものである。
【0011】
また、請求項6記載のイカの吸盤除去具は、請求項3又は請求項4記載のイカの吸盤除去具において、第2の接続部の第1の当接部の起端部及び第3の当接部の起端部から遠い側の端部の先端に鱗取り用の凹凸部を形成するものである。
【0012】
また、請求項7記載のイカの吸盤除去方法は、手で把持する把持部から遠い先端側に少なくとも、イカの腕(足)に当接する第1、第2、第3の当接部が設けられ、前記第1の当接部に前記第2の当接部が、前記第2の当接部に前記第3の当接部が、それぞれ隣接し、前記第1の当接部と前記第2の当接部との間に第1のスリットが、前記第2の当接部と前記第3の当接部との間に第2のスリットが、それぞれ形成され、前記第1の当接部の起端部と前記第2の当接部の起端部と前記第3の当接部の起端部が第1の接続部で接続され、前記第2の当接部の起端部から遠い前記第2の当接部の先端部又は前記先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置しているものであり、前記イカの腕(足)に前記第1、第2、第3の当接部を当接させ、前記第1のスリット及び前記第2のスリットの長手方向を前記イカの腕(足)の長手方向に沿って移動させて、前記第1のスリット及び前記第2のスリットの長手方向の縁部により、前記イカの腕(足)の吸盤を除去するものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載のイカの吸盤除去具によれば、把持部を手で把持し、2本の並設したイカの腕(足)に第1、第2、第3、第4、第5の当接部を当接させ、第1、第2、第3、第4のスリットをイカの腕(足)の長手方向に沿って移動すれば、並設した1本のイカの腕(足)に2列に並んだ吸盤を第1、第2のスリットの縁部で、並設した他の1本のイカの腕(足)に2列に並んだ吸盤を第3、第4のスリットの縁部で、簡易且つ迅速に除去すると共に、前記第2の当接部の起端部から遠い前記第2の当接部の先端部又は前記第2の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置し、また、前記第4の当接部の起端部から遠い前記第4の当接部の先端部又は前記第4の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第3の当接部及び前記第5の当接部より上方に位置しているため、吸盤除去中にイカの腕(足)を切断することを防ぐことができる。
【0014】
また、請求項2記載のイカの吸盤除去具によれば、把持部を手で把持し、1本のイカの腕(足)に第1、第2、第3の当接部を当接させ、第1、第2のスリットをイカの腕(足)の長手方向に沿って移動すれば、並設した1本のイカの腕(足)に2列に並んだ吸盤を第1、第2のスリットの縁部で、簡易且つ迅速に除去すると共に、前記第2の当接部の先端部又は前記第2の当接部の先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように前記第1の当接部及び前記第3の当接部より上方に位置しているため、吸盤除去中にイカの腕(足)を切断することを防ぐことができる。
【0015】
また、請求項3記載のイカの吸盤除去具によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、少なくとも、第1の当接部の起端部から遠い側の端部と第3の当接部の起端部から遠い側の端部と第5の当接部の起端部から遠い側の端部が第2の接続部で接続されているため、第1の当接部の起端部から遠い側の端部(先端)、第3の当接部の起端部から遠い側の端部(先端)、第5の当接部の起端部から遠い側の端部(先端)がそれぞれむき出しとならず、安全であると共に、第1、第2、第3、第4のスリットを補強して強度を高めることができる。
【0016】
また、請求項4記載のイカの吸盤除去具によれば、上述した請求項2記載の発明の効果に加え、少なくとも、第1の当接部の起端部から遠い側の端部と第3の当接部の起端部から遠い側の端部が第2の接続部で接続されているため、第1の当接部の起端部から遠い側の端部(先端)、第3の当接部の起端部から遠い側の端部(先端)がそれぞれむき出しとならず、安全であると共に、第1、第2のスリットを補強して強度を高めることができる。
【0017】
また、請求項5記載のイカの吸盤除去具によれば、上述した請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え、第1の接続部の第1の当接部の起端部及び第3の当接部の起端部から遠い側の端部の先端に鱗取り用の凹凸部を形成するため、イカの吸盤除去具に鱗取り用の機能を付加することができる。
【0018】
また、請求項6記載のイカの吸盤除去具によれば、上述した請求項3又は請求項4記載の発明の効果に加え、第2の接続部の第1の当接部の起端部及び第3の当接部の起端部から遠い側の端部の先端に鱗取り用の凹凸部を形成するため、イカの吸盤除去具に鱗取り用の機能を付加することができる。
【0019】
また、請求項7記載のイカの吸盤除去方法によれば、1本のイカの腕(足)に第1、第2、第3の当接部を当接させ、第1、第2のスリットをイカの腕(足)の長手方向に移動すれば、1本のイカの腕(足)に2列に並んだ吸盤を第1、第2のスリットの縁部で簡易且つ迅速に除去すると共に、第2の当接部の先端部又は前記先端部の中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部及び第3の当接部より上方に位置しているため、吸盤除去中にイカの腕(足)を切断することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本願発明の一実施例のイカの吸盤除去具を斜め上方から撮影した写真である。
図2図2は、図1のイカの吸盤除去具の吸盤除去対象のイカの腕(足)を撮影した写真である。
図3図3は、図1のイカの吸盤除去具の使用状態を撮影した写真である。
図4図4は、図3を近接して撮影した写真である。
図5図5は、図4のイカの吸盤除去具をイカの腕(足)の先端側へ移動した状態を撮影した写真である。
図6図6は、図1のイカの吸盤除去具を正面側から撮影した写真である。
図7図7は、図6のイカの吸盤除去具の一部を平面側から撮影した写真である。
図8図8は、図7のイカの吸盤除去具を底面側から撮影した写真である。
図9図9は、図6のイカの吸盤除去具を左側面側から撮影した写真である。
図10図10は、図9のイカの吸盤除去具を斜め上方から撮影した写真である。
図11図11は、図1のイカの吸盤除去具と異なる他の実施例のイカの吸盤除去具を正面側から撮影した写真である。
図12図12は、図11のイカの吸盤除去具の一部を平面側から撮影した写真である。
図13図13は、図12のイカの吸盤除去具を底面側から撮影した写真である。
図14図14は、図13のイカの吸盤除去具を左側面側から撮影した写真である。
図15図15は、図14のイカの吸盤除去具を斜め上方から撮影した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施例のイカの吸盤除去具及びイカの吸盤除去方法を図面(図1乃至図15)を参照して説明する。
イカには、図2に示すように、10本のイカの腕(足)の内側には吸盤が並び、この吸盤にはスパイクのような歯の付いた角質の環があり、食する場合、硬いため、吸盤を除去する必要がある。
【0022】
図1乃至図10
図1に示すKはイカの吸盤を除去するイカの吸盤除去具で、イカの吸盤除去具Kは、図7に示すように、手で把持する把持部10から遠い先端側にイカの腕(足)に当接する第1、第2、第3、第4、第5の当接部1、2、3、4、5が設けられている。
第1の当接部1に第2の当接部2が、第2の当接部2に第3の当接部3が、第3の当接部3に第4の当接部4が、第4の当接部4に第5の当接部5が、それぞれ隣接している。
【0023】
また、第1の当接部1と第2の当接部2との間に第1のスリットS1が、第2の当接部2と第3の当接部3との間に第2のスリットS2が、第3の当接部3と第4の当接部4との間に第3のスリットS3が、第4の当接部4と第5の当接部5との間に第4のスリットS4が、それぞれ形成されている。
【0024】
また、図7図8図10に示すように、第1の当接部1の起端部と第2の当接部2の起端部と第3の当接部3の起端部と第4の当接部4の起端部と第5の当接部5の起端部が第1の接続部6で接続され、第1の当接部1の起端部から遠い側の端部と第2の当接部2の起端部から遠い側の端部と第3の当接部3の起端部から遠い側の端部と第4の当接部4の起端部から遠い側の端部と第5の当接部5の起端部から遠い側の端部が第2の接続部7で接続されている。
【0025】
このように、 第1、第2、第3、第4、第5の当接部1、2、3、4、5の端部が第1、第2の接続部6,7で接続されているため、第1の当接部1の起端部から遠い側の端部(先端)、第2の当接部2の起端部から遠い側の端部(先端)、第3の当接部3の起端部から遠い側の端部(先端)、第4の当接部4の起端部から遠い側の端部(先端)、第5の当接部5の起端部から遠い側の端部(先端)がそれぞれむき出しとならず、安全であると共に、第1、第2、第3、第4のスリットS1、S2、S3、S4を補強して強度を高めることができる。
【0026】
そして、図10に示すように、第2の当接部2の起端部から遠い第2の当接部2の先端部2Xの先端部の中途(図5で言えば、2Y)がイカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部1及び第3の当接部3より上方に位置し、また、第4の当接部4の起端部から遠い第4の当接部4の先端部4Xの中途(図5で言えば、4Y)が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第3の当接部3及び第5の当接部5より上方に位置している。
【0027】
なお、少なくとも、第1の当接部1の起端部から遠い側の端部と第3の当接部3の起端部から遠い側の端部と第5の当接部5の起端部から遠い側の端部が第2の接続部7で接続されていれば良い。
【0028】
従って、上述したイカの吸盤除去具(イカの吸盤除去方法)Kによれば、把持部10を手で把持し、2本の並設したイカの腕(足)に第1、第2、第3、第4、第5の当接部1、2、3、4、5を当接させ、第1、第2、第3、第4のスリットS1、S2、S3、S4内にイカの吸盤を取り込むようように、第1、第2、第3、第4のスリットS1、S2、S3、S4をイカの腕(足)の長手方向に沿って移動すれば、並設した1本のイカの腕(足)に2列に並んだ吸盤を第1、第2のスリットS1、S2の縁部で、並設した他の1本のイカの腕(足)に2列に並んだ吸盤を第3、第4のスリットS3、S4の縁部で、簡易且つ迅速に除去すると共に、第2の当接部2の先端部21Xの中途(中途は、例えば、図9図10の2Y)及び第4の当接部4の先端部4Xの中途(中途は、例えば、図10の4Y)が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部1及び第3の当接部3より、第3の当接部3及び第5の当接部5より、それぞれ上方に位置しているため、吸盤除去中にイカの腕(足)を切断することを防ぐことができる。
【0029】
なお、図示しないが、第1の接続部6の上端部(例えば、図1の6Aから6Bに至る部位)及び/又は第2の接続部7の上端部(例えば、図1の7Aから7Bに至る部位)に鱗取り用の凹凸部(図示せず)を形成しても良い。上述したイカの吸盤除去具Kに鱗取り用の機能を付加することができる。
【0030】
上述した実施例においては、2本の並設したイカの腕(足)の吸盤を除去したが、本願発明は、これに限らず、1本の並設したイカの腕(足)の吸盤を除去するようにしても良い。
【0031】
即ち、かかる場合のイカの吸盤除去具Kは、手で把持する把持部10から遠い先端側に少なくとも、イカの腕(足)に当接する第1、第2、第3の当接部1,2,3が設けられ、第1の当接部1に第2の当接部2が、第2の当接部2に第3の当接部3が、それぞれ隣接し、第1の当接部1と第2の当接部2との間に第1のスリットS1が、第2の当接部2と第3の当接部3との間に第2のスリットS2が、それぞれ形成され、第1の当接部1の起端部と第2の当接部2の起端部と第3の当接部3の起端部が第1の接続部6で接続され、第2の当接部2の起端部から遠い第2の当接部2の先端部2Xの中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部1及び第3の当接部3より上方に位置している。
【0032】
そして、図4図5に示すように、前記イカの腕(足)に第1、第2、第3の当接部1,2,3を当接させ、第1、第2、第3、第4のスリットS1、S2、S3、S4内にイカの吸盤を取り込むようように、第1のスリットS1及び第2のスリットS2の長手方向を前記イカの腕(足)の長手方向に沿って移動させて、第1のスリットS1及び第2のスリットS2の長手方向の縁部により、前記イカの腕(足)の吸盤を除去することができる。
【0033】
この場合のイカの吸盤除去具(イカの吸盤除去方法)Kによれば、1本の前記イカの腕(足)に前記第1、第2、第3の当接部1,2,3を当接させ、第1、第2のスリットS1,S2をイカの腕(足)の長手方向に移動すれば、1本のイカの腕(足)に2列に並んだ吸盤を第1、第2のスリットS1,S2の縁部で簡易且つ迅速に除去すると共に、第2の当接部2の先端部2Xの中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部1及び第3の当接部3より上方に位置しているため、吸盤除去中にイカの腕(足)を切断することを防ぐことができる。
【0034】
図11乃至図15
上述した図1乃至図10のイカの吸盤除去具Kの第2の当接部2の起端部から遠い第2の当接部2の先端部2Xの先端部の中途(図5で言えば、2Y)がイカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部1及び第3の当接部3より上方に位置し、また、第4の当接部4の起端部から遠い第4の当接部4の先端部4Xの中途(図5で言えば、4Y)が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第3の当接部3及び第5の当接部5より上方に位置しているが、
本願発明にあっては、これに限らず、図11乃至図15に示すように、第2の当接部2の起端部から遠い第2の当接部2の先端部2X及び第4の当接部4の起端部から遠い第4の当接部4の先端部4Xを第2の接続部7で接続しないと共に、第2の当接部2の起端部から遠い第2の当接部2の先端部2Xが前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部1及び第3の当接部3より上方に位置し、第4の当接部4の起端部から遠い第4の当接部4の先端部4Xが前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第3の当接部3及び第5の当接部5より上方に位置しているようにしても良い。
なお、図11乃至図15記載のイカの吸盤除去具Kにあっては、図1乃至図10と同一部分に同一符号を付して、その説明を省略する。
【0035】
また、上述した実施例のイカの吸盤除去具Kにあっては、図12に示すように、第1の当接部1の起端部と第2の当接部2の起端部と第3の当接部3の起端部と第4の当接部4の起端部と第5の当接部5の起端部が第1の接続部6で接続され、第1の当接部1の起端部から遠い側の端部と第3の当接部3の起端部から遠い側の端部と第5の当接部5の起端部から遠い側の端部が第2の接続部7で接続されているが、
図示しないが、例えば、第1、第2のスリットS1,S2の場合、少なくとも、第1の当接部1の起端部から遠い側の端部と第3の当接部3の起端部から遠い側の端部が第2の接続部7で接続されていれば良い。また、場合により、第2の接続部7を省略しても良い。
【符号の説明】
【0036】
K イカの吸盤除去具
1 第1の当接部
2 第2の当接部
3 第3の当接部
4 第4の当接部
5 第5の当接部
S1 第1のスリット
S2 第2のスリット
S3 第3のスリット
S4 第4のスリット
2X 第2の当接部の先端部
4X 第4の当接部2の先端部
【要約】
【課題】
本発明の目的は、イカの吸盤を容易に除去できるイカの吸盤除去具及びイカの吸盤除去方法を提供するものである。
【解決手段】
イカの吸盤除去具Kは、手で把持する把持部10から遠い先端側にイカの腕(足)に当接する第1、第2、第3、第4、第5の当接部1、2、3、4、5が設けられ、第1の当接部1に第2の当接部2が、第2の当接部2に第3の当接部3が、第3の当接部3に第4の当接部4が、第4の当接部4に第5の当接部5が、それぞれ隣接し、第1の当接部1と第2の当接部2との間に第1のスリットS1が、第2の当接部2と第3の当接部3との間に第2のスリットS2が、第3の当接部3と第4の当接部4との間に第3のスリットS3が、第4の当接部4と第5の当接部5との間に第4のスリットS4が、それぞれ形成され、第1の当接部1の起端部と第2の当接部2の起端部と第3の当接部3の起端部と第4の当接部4の起端部と第5の当接部5の起端部が第1の接続部6で接続され、第2の当接部2の起端部から遠い第2の当接部2の先端部2X又は第2の当接部2の先端部2Xの中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第1の当接部1及び第3の当接部3より上方に位置しているものであり、第4の当接部4の起端部から遠い第4の当接部4の先端部4X又は第4の当接部4の先端部4Xの中途が前記イカの腕(足)に突き刺さらないように第3の当接部3及び第5の当接部5より上方に位置しているものである。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15