【文献】
2016 Mercedes E-Class - Demo of Remote Parking Pilot,[online],YouTube,2015年 7月 8日,[概要],インターネット:<URL:https://www.youtube.com/watch?v=VPDTQhDTBK8>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のデータ(11)の前記表示は、前記アンテナ領域(Z1)とは反対側の前記領域(Z2)でユーザ(U)により担われるべき携帯端末(T)の制御のための少なくとも1つの対抗圧ポイントを決定する請求項1又は2に記載の確保方法(MTH)。
前記ポイントツーポイントトラックテスト(TP)は、指を用いて行われるべきトレースの表示を形成する角度矢印(F1)を備える請求項4に記載の確保方法(MTH)。
前記第1のデータ(11)は、前記ユーザ(U)の親指のうちの一方のための少なくとも1つの位置決めポイント(P2)も備える請求項6に記載の確保方法(MTH)。
前記携帯端末(T)の前記スクリーン(E)上の前記第1のデータ(11)の前記表示は、前記自動車両(V)によって戻される視覚情報の表示のために中間領域(Z3)を解放する請求項1から8のいずれか一項に記載の確保方法(MTH)。
前記アンテナ領域(Z1)が前記携帯端末(T)の一方側に位置され、前記反対側領域(Z2)が反対の側に位置される請求項1から10のいずれか一項に記載の確保方法(MTH)。
自動車両(V)に適用されるべき操縦(Mo)を確保するためのシステム(SYS)であって、前記確保システム(SYS)が前記自動車両(V)の電子制御ユニット(ECU)と携帯端末(T)とを備え、前記携帯端末(T)がスクリーン(E)とアンテナ領域(Z1)内のアンテナ(A)とを備え、前記確保システム(SYS)は、
−第1のデータ(11)を起動させるための命令を前記電子制御ユニット(ECU)によって前記携帯端末(T)に送信するようになっており、
−前記起動命令(CD)を前記携帯端末(T)によって受信するようになっており、
−前記携帯端末(T)により、そのスクリーン(E)上の前記アンテナ領域(Z1)とは反対側の領域(Z2)に前記第1のデータ(11)を表示して、前記携帯端末(T)の前記スクリーン(E)上の前記反対側領域(Z2)でのユーザ(U)による連続移動(Mv)の実行を促すようになっており、
−前記ユーザ(U)による前記連続移動(Mv)の実行に関連する第2のデータ(12)を前記携帯端末(T)によって生成するようになっており、
−前記第2のデータ(12)と前記第1のデータ(11)に依存する予期される結果(R1)とを比較するようになっており、前記第2のデータは、前記携帯端末(T)の前記スクリーン(E)上でのユーザ(U)による連続移動(Mv)の実行に関連して生成され、
−前記比較が肯定的である場合に、前記操縦(Mo)を前記電子制御ユニット(ECU)によって実行するようになっているものであり、
前記携帯端末(T)の前記スクリーン(E)を前記携帯端末の傾斜(INC)に応じて照明するようになっており、前記携帯端末Tの前記傾斜(INC)に関連する情報項目(DAT_INC)を表示する、
確保システム(SYS)。
前記電子制御ユニット(ECU)及び前記携帯端末(T)は、前記操縦(Mo)の前記実行が完了されるまで前記第1のデータ(11)及び前記第2のデータ(12)に関連するステップを繰り返すようになっている請求項15に記載の自動車両(V)に適用されるべき操縦(Mo)を確保するためのシステム(SYS)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この最新技術に伴う1つの欠点は、携帯電話を保持するユーザの手が前記携帯電話のアンテナを妨害する虞があるという事実にある。実際には、手は、アンテナの放射パターンを歪める虞があり、したがって、アンテナの有効性に悪影響を及ぼす虞がある。これは、利得の低下及びアンテナの放射電力の低下をもたらす可能性がある。したがって、それは、前記アンテナと自動車両のアンテナとの間の通信問題をもたらす可能性があり、その結果、ユーザの意志とは無関係に、操縦が実行中に停止される虞がある。
【0006】
これに関連して、本発明は前述の欠点を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、本発明は、自動車両に適用されるべき操縦を確保するための方法であって、前記確保方法は、
−第1のデータを起動させるための命令を自動車両の電子制御ユニットによって前記携帯端末に送信するステップと、
−前記起動命令を前記携帯端末によって受信するステップと、
−前記携帯端末のスクリーン上の前記アンテナ領域とは反対側の領域に第1のデータを表示して、前記携帯端末のスクリーン上の前記反対側領域でのユーザによる連続移動の実行を促すステップと、
−前記ユーザによる前記連続移動の実行に関連する第2のデータを携帯端末によって生成するステップと、
−前記第2のデータと第1のデータに依存する予期される結果とを比較するステップと、
−比較が肯定的である場合に、前記操縦を電子制御ユニットによって実行するステップであって、操縦の実行が完了されるまで第1のデータ及び第2のデータに関連する前記ステップが繰り返される、ステップと、
を備える確保方法を提案する。
【0008】
したがって、以下で詳細に分かるように、自分の携帯電話を介して操縦を制御するユーザにアンテナが配置される場所とは反対側の領域で手を用いて連続移動を実行するように促す行為は、携帯電話を保持する手を同じ前記反対側領域に配置するようにユーザに義務付ける。したがって、手は、アンテナの利得が変更されないようにアンテナを殆ど妨害しない。アンテナの放射電力は車両へ向けて減少されず、また、アンテナ−自動車両通信は中断されない。したがって、操縦は、それがユーザの意志とは無関係に中断される虞がないため、確保される。
【0009】
非限定的な実施形態によれば、確保方法は、以下からの1つ以上の更なる特徴も備える。
【0010】
非限定的な実施形態において、反対側領域は、ユーザの連続移動が前記アンテナの放射パターンを変更しないように規定される。
【0011】
非限定的な実施形態において、第1のデータの表示は、前記アンテナ領域とは反対側の領域でユーザにより担われるべき携帯端末の制御のための少なくとも1つの対抗圧ポイントを決定する。
【0012】
非限定的な実施形態では、第1のデータがポイントツーポイントトラックテストを備える。
【0013】
非限定的な実施形態において、ポイントツーポイントトラックテストは、指を用いて行われるべきトレースの表示を形成する角度矢印を備える。
【0014】
非限定的な実施形態において、ポイントツーポイントトラックテストは、
−指を用いて行われるべき水平トレースの表示を形成する二重直線矢印と、
−トレースの限界を示す前記矢印の両側に位置される2つのポイントと、
を備える。
【0015】
非限定的な実施形態において、第1のデータは、ユーザの親指のうちの一方のための少なくとも1つの位置決めポイントも備える。
【0016】
非限定的な実施形態において、ポイントツーポイントトラックテストは、指の動きの方向を示す矢印を伴う円を備える。
【0017】
非限定的な実施形態において、携帯端末のスクリーン上の第1のデータの表示は、自動車両によって戻される視覚情報の表示のために中間領域を解放する。
【0018】
非限定的な実施形態において、第2のデータは、前記ユーザによって実行される連続移動の座標を備える。
【0019】
非限定的な実施形態では、アンテナ領域が携帯端末の一方側に位置され、また、反対側領域が反対側に位置される。
【0020】
非限定的な実施形態において、方法は、前記携帯端末のスクリーンを携帯端末の傾斜に応じて照明するステップも備える。
【0021】
非限定的な実施形態において、方法は、前記携帯端末Tの傾斜に関連する情報項目を表示するステップも備える。
【0022】
非限定的な実施形態において、方法は、操縦に関連する要求を自動車両の電子制御ユニットに送信する予備ステップも備える。
【0023】
非限定的な実施形態において、操縦は、自動車両を初期位置と最終位置との間で移動させる操縦である。
【0024】
非限定的な実施形態において、前記第2のデータと前記予期される結果との比較は、携帯端末によって行われる。
【0025】
非限定的な実施形態において、携帯端末は、携帯電話、スマートフォン、携帯タブレット、又は、接続された対象物である。
【0026】
また、自動車両に適用されるべき操縦を確保するためのシステムであって、前記確保システムが自動車両の電子制御ユニットと携帯端末とを備え、携帯端末がスクリーンとアンテナ領域内のアンテナとを備え、前記確保システムが、
−第1のデータを起動させるための命令を前記電子制御ユニットによって前記携帯端末に送信するようになっており、
−前記起動命令を前記携帯端末によって受信するようになっており、
−前記携帯端末により、そのスクリーン上の前記アンテナ領域とは反対側の領域に第1のデータを表示して、前記携帯端末のスクリーン上の前記反対側領域でのユーザによる連続移動の実行を促すようになっており、
−前記ユーザによる前記連続移動の実行に関連する第2のデータを前記携帯端末によって生成するようになっており、
−第2のデータと第1のデータに依存する予期される結果とを比較するようになっており、前記第2のデータは、携帯端末のスクリーン上でのユーザによる連続移動の実行に関連して生成され、
−比較が肯定的である場合に、前記操縦を前記電子制御ユニットによって実行するようになっている
確保システムも提案される。
【0027】
非限定的な実施形態において、電子制御ユニット及び携帯端末は、操縦の実行が完了されるまで第1のデータ及び第2のデータに関連する前記ステップを繰り返すようになっている。
【0028】
本発明及びその様々な用途は、以下の説明を読んで添付の図を検討するとより良く理解できる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
異なる図に現れる構造又は機能が同一の要素は、別段の記載がない限り、同じ参照符号を保有する。
【0031】
本発明に係る自動車両Vに適用されるべき操縦Moを確保するための方法MTHが
図1に示される。
【0032】
自動車両とは、あらゆるタイプの電動車両を意味すると理解されるべきである。
【0033】
自動車両Vは、電子制御ユニットECUを備えており、携帯端末Tと通信するようになっている。
【0034】
非限定的な実施形態では、携帯端末Tが携帯電話である。非限定的な変形実施形態では、携帯電話Tがスマートフォンである。
【0035】
他の非限定的な実施形態では、携帯端末Tがタブレットである。
【0036】
携帯端末Tは、
−スクリーンEと、
−アンテナ領域Z1内に位置されるアンテナAと、
を備える。
図2〜
図6に示される非限定的な例において、アンテナ領域Z1は、携帯端末Tの前側、すなわち、操縦Moが実行されるときに自動車両Vの方に向けられる側に位置される。
【0037】
図2〜
図6の非限定的な例では、携帯端末が携帯電話又はスマートフォンである。
【0038】
ユーザUは、自分の携帯端末Tを使用して、すなわち、自分が自動車両Vの外側にいるときに、操縦Moの始動及び実行を遠隔制御できる。
【0039】
非限定的な実施形態において、操縦Moは、自動車両Vを初期位置と最終位置との間で移動させるための操縦である。
【0040】
非限定的な第1の変形実施形態では、操縦Moが駐車操縦である。したがって、例えば、この操縦Moは、自動車両を所与の駐車場所に駐車させることができるようにし、初期位置は、操縦Moの実行開始直前の自動車両Vの停止位置であり、また、最終位置は、自動車両Vのその駐車時の位置である。この非限定的な例は、以下の説明において挙げられる。
【0041】
駐車操縦は、非限定的な例では、前進駐車又は後進駐車、斜め駐車、正面向き駐車、或いは、側方駐車となり得ることに留意されたい。
【0042】
第2の非限定的な変形実施形態では、操縦Moが駐車場退出操縦であり、初期位置は、操縦Moの実行開始直前の自動車両Vの停止位置であり、また、最終位置は、自動車両がその駐車スペースから出たときの自動車両Vの位置である。
【0043】
この駐車操縦又は駐車場退出操縦Moは、例えば、自動車両が例えばボックス内などで駐車されるときに又は隣り合う自動車両がドアの開放を阻止することから運転者が前記自動車両から抜け出るためのスペースがない場合に、前記自動車両の外側(すなわち、自動車両の内部の外側)にいる状態で自動車両Vを駐車させる又は退出させることができるようにする。
【0044】
初期位置及び最終位置が自動車両Vに知られているため、自動車両が操縦Moの実行を停止すべき時期を知っていることに留意されたい。自動車両Vは、ビデオカメラ又は超音波センサ又は任意の他のタイプの遠隔センサなどの位置センサ(単数又は複数)及び/又は画像センサ(単数又は複数)によって初期位置及び最終位置を知る。自動車両Vは、これらのセンサを使用して操縦Moを実行する。
【0045】
確保方法MTHは、
図1に示される以下のステップを備える。
【0046】
以下に記載されるステップを開始するために、非限定的な実施形態において、確保方法MTHは、操縦Moに関連する携帯端末Tによる要求RQを自動車両Vの電子制御ユニットECUに送信する予備的なステップ(参照符号0)を備える(
図1にTX(T、ECU、RQ)で示される)ことに留意されたい。この要求RQは、携帯端末Tを用いて自動車両のユーザUにより開始される。
【0047】
ユーザUは、携帯端末Tを介して、前記携帯端末Tのアプリケーションにより、自動車両Vに対する操縦Moの適用を意図的に要求することができる。
【0048】
この要求RQにより、
−携帯端末Tと自動車両Vとを対にすることができ、すなわち、自動車両Vとの間で対話を開始することができ、
−自動車両Vに適用されるべき操縦Moを開始することができ、及び、
−自動車両Vのエンジンを該エンジンが停止されている場合には前記操縦Moの実行前に始動させることができる。
【0049】
したがって、一例として挙げられる非限定的な例において、ユーザは、自動車両Vを駐車させる操縦Mo又は駐車スペースから退出する操縦Moを意図的に開始することができる。
【0050】
操縦Moの実行及びその継続は、実際に未だ操縦Moの実行を制御しているのが人であることを携帯端末Tを介してチェックできるようにする以下で与えられるステップを使用して引き続き行われる。
【0051】
したがって、方法MTHは以下のように行われる。
【0052】
自動車両Vが駐車のための位置を検出したとき、したがって、自動車両がいつでも駐車できる状態にあるとき、又は、自動車両がその駐車場所からいつでも出られる状態にあるとき、TX(ECU、T、CD、11)で示されるステップ1)では、自動車両Vの電子制御ユニットECUが第1のデータ11を起動させるための命令CDを前記携帯端末Tに送信する。
【0053】
非限定的な実施形態では、第1のデータ11がポイントツーポイントトラックテストTPを備える。
【0054】
第1の非限定的な変形実施形態において、ポイントツーポイントトラックテストTPは、指を用いて行われるべきトレースの表示を形成する角度矢印F1を備える。
【0055】
第2の非限定的な変形実施形態において、ポイントツーポイントトラックテストTPは、
−指を用いて行われるべき水平トレースの表示を形成する二重直線矢印F2と、
−トレースの限界を示す前記矢印F2の両側に位置される2つのポイントP1、P1’と
を備える。
【0056】
この第2の変形実施形態の非限定的な実施形態において、第1のデータ11は、ユーザの親指のうちの一方のための少なくとも1つの位置決めポイントP2も備える。
【0057】
第3の非限定的な変形実施形態において、ポイントツーポイントトラックテストTPは、指の動きの方向を示す矢印を伴う円C1を備える。
【0058】
明らかに、非限定的な実施形態において、ポイントツーポイントトラックテストTPは、任意の他の幾何学的な形状を備えることができる。
【0059】
非限定的な実施形態では、第1のデータ11が携帯端末Tの製造中又はパラメータ化中に携帯端末Tで構成されることに留意されたい。
【0060】
他の非限定的な実施形態において、第1のデータ11は、自動車両Vの電子制御ユニットECUで構成されて、携帯端末Tへの起動命令CDの前に前記携帯端末Tに送信される。
【0061】
なお、駐車のための場所の検出は、当業者に知られており、したがって、ここでは説明しない。
【0062】
自動車両が今すぐにでも駐車場所から出ることができる状態にあることに留意されたい。
【0063】
RX(T、ECU、CD、11)で示されるステップ2)において、携帯端末Tは、第1のデータ11を起動させるための前記命令CDを前記電子制御ユニットECUから受信する。
【0064】
起動命令CDの受信後のDISP(T、E、11、Z2)で示されるステップ3)において、携帯端末Tは、そのスクリーンE上でアンテナ領域Z1とは反対側の領域Z2に第1のデータ11を表示して、前記携帯端末TのスクリーンE上の前記反対側の領域Z2でのユーザUによる連続移動Mvの実行を促す。
【0065】
非限定的な実施形態では、アンテナ領域Z1が携帯端末Tの一方側に位置され、また、反対側の領域Z2が反対側に位置される。したがって、
図2〜
図6に示される非限定的な例において、アンテナ領域Z1は、携帯端末Tの前側、すなわち、自動車両Vの方に向けられる側に位置され、また、反対側の領域Z2は、携帯端末Tの後側、すなわち、ユーザUの方に向けられる側に位置される。
【0066】
反対側の領域Z2は、操縦Moを行うためのユーザUの連続移動Mv(後述)が前記アンテナAの利得gを変更せず、したがって、アンテナの放射電力を減少させないように規定される。
【0067】
図2は、第1の非限定的な変形実施形態にしたがったポイントツーポイントトラックテストTP、すなわち、指を用いて実行されるべきトレースの表示を形成する角度矢印F1を備える第1のデータ11のスクリーンE上の表示を示す。
【0068】
したがって、操縦Moを実行するために操縦Moの全体にわたって、ユーザUの指は、操縦Moが終了されるまで、すなわち、自動車両Vが最終位置に達するまで、言い換えると、挙げられた非限定的な例では自動車両が駐車されるまで、角度矢印F1を辿って前記角度矢印F1上で前進及び後進する連続移動Mvを実行しなければならない。
【0069】
図3は、2つの想定し得る位置決めポイントP2、すなわち、一方が右手の親指用であり、他方が左手の親指用である位置決めポイントP2を備える第1のデータ11のスクリーンE上の表示を示す。
【0070】
非限定的な実施形態において、携帯端末Tは、そのスクリーンE上に、ユーザUに自分の親指のうちの一方を位置決めポイントP2の一方の上に置くように促すメッセージを表示する。
【0071】
他の非限定的な実施形態では、少なくとも一方の位置決めポイントP2の表示の前に、携帯端末Tが、そのスクリーンE上に、ユーザUに該ユーザが右利きか左利きかどうかを尋ねるメッセージを表示する。携帯端末Tは、ユーザの応答を受信すると、適切な位置決めポイントP2を表示する。
【0072】
図4は
図3の携帯端末Tを示しており、携帯端末Tでは、第2の非限定的な変形実施形態にしたがったポイントツーポイントトラックテストTPを備える、すなわち、
−指を用いて行われるべき水平トレースの表示を形成する二重直線矢印F2と、
−トレースの限界を示す前記矢印F2の両側に位置される2つのポイントP1、P1’と
を備える第1のデータ11も表示される。
【0073】
図5は、
−
図4のポイントツーポイントテストTPのデータのスクリーンE上の表示、
−図示の非限定的な例では、位置決めポイントP2上に位置されるユーザUの親指の一方、すなわち、左手の親指、及び、
−ユーザUによる携帯端末Tの保持、
を示す。
【0074】
したがって、操縦Moを実行するために操縦Moの全体にわたって、ユーザUの自分の手の一方の親指が位置決めポイントP2上に位置されなければならず、同時に、ユーザUの他方の手の指は、操縦Moが終了されるまで、すなわち、自動車両Vが最終位置に達するまで、言い換えると、挙げられた非限定的な例では自動車両が駐車されるまで、直線矢印F2を辿って直線矢印F2上で前進及び後進する連続直線移動Mvを実行しなければならない。
【0075】
図6は、第3の非限定的な変形実施形態にしたがったポイントツーポイントトラックテストTP、すなわち、指を用いて実行されるべきトレースの表示を形成する円C1を備える第1のデータ11のスクリーンE上の表示を示す。
【0076】
したがって、操縦Moを実行するために操縦Moの全体にわたって、ユーザUの指は、矢印によって示される方向で円C1の輪郭を辿るように自分の指を用いて連続円移動Mvを実行し、操縦Moが終了されるまで、すなわち、自動車両Vが最終位置に達するまで、言い換えると、挙げられた非限定的な例では自動車両が駐車されるまでそうしなければならない。
【0077】
ユーザUによって実行される連続移動MvによってユーザUが未だ存在していること、また、操縦Moをその実行中にわたって制御しているのはユーザであることを確認できことに留意されたい。したがって、自動車両が前記操縦Moを実行するために人間の制御下にあるという保証が存在する。
【0078】
図2、
図4、及び、
図6において分かるように、第1のデータ11の表示は、
−携帯端末Tを保持する手と操縦Moの全てを実行するために使用される指との間の力の平衡ポイントGと、
−前記アンテナ領域Z1とは反対側の領域Z2でユーザUにより携帯端末Tを保持するために矢印1,2,3及び/又は4によって参照される元の手へと差し向けられる対抗圧ポイントと、
を決定する。
【0079】
したがって、第1のデータ11の表示は、ユーザUに反対側の領域Z2にある特定の領域に自分の指を位置決めすることを促す。
【0080】
図2において1〜4の符号が付される矢印は、ユーザUによる携帯端末Tの保持を示し、したがって、4つの対抗圧ポイントを示す。
図2の非限定的な例において、ユーザUは、このように、他方の手の指を用いてトレースを実行するために、携帯端末Tの側で、
図2の4つの矢印1,2,3及び4によって示されるように、自分の親指、自分の手のひら、自分の中指(又は人差し指)、自分の薬指をそれぞれ位置決めして携帯端末Tを保持しなければならない。
【0081】
図4及び
図5の非限定的な例において、ユーザUは、このように、他方の手の指を用いてトレースを実行するために、携帯端末TのスクリーンE上で、自分の親指を携帯端末Tのスクリーン上に位置させるとともに自分の人差し指及び中指を携帯端末Tの背面上に位置させて携帯端末Tを保持しなければならない。親指は、ここでは、人差し指及び中指と対向している。
【0082】
対抗圧ポイントが、携帯端末Tが前記携帯端末Tを保持するユーザUの手の中で安定するように手で加えられなければならない反作用力、すなわち、全ての操縦Moを実行するために前記ユーザUにより該ユーザの指を用いて及ぼされる力に抗する反力であることに留意されたい。このように規定される対抗圧ポイントが自然な把持とは異なるユーザUの手による把持を促すことに留意されたい。自然な把持の場合、平衡ポイントGは、手が携帯端末Tの大部分にわたって延在するように携帯端末Tの中心に位置され、この場合、矢印1〜4によって規定される対抗圧ポイントは、携帯端末T上のどこにでも位置することが可能であり、これは、その後に変更されるアンテナAの利得に悪影響をもたらす。平衡ポイントGを動かすことによって、アンテナAの利得、ひいてはアンテナの放射電力に対する携帯端末Tを保持する手によって放出される外乱が低減される。
【0083】
更に、アンテナAの領域とは反対側の領域Z2でユーザUの指によるトレースも促すことによって、前記トレースを実行する手がトレース中にアンテナAの利得を妨害する可能性も回避される。したがって、携帯端末TのスクリーンEの大部分にわたる円のトレースは、特定の領域内の矢印F1又は二重矢印F2又は円C1のトレースに置き換えられている。
【0084】
したがって、アンテナAはもはやユーザUの手又は指によって隠されない。アンテナAの放射電力は低下しない。自動車両Vとの信号の受信/送信機能はもはや劣化しない。したがって、アンテナAによって処理される信号の送信は、良好な受信/送信閾値を伴う最良の条件で実行される。この閾値は超えられる。したがって、自動車両Vとの通信の範囲は縮小されない。外乱を伴うことなく第2のデータ12(後述する)を携帯端末Tから自動車両Vに送信することができ、したがって、操縦Moを完全な平静状態で行うことができる。車両は、操縦Mo中に不意に停止される危険がない。
【0085】
非限定的な実施形態において、携帯端末TのスクリーンE上の第1のデータ11の表示は、自動車両Vによって戻される視覚情報の表示のために中間領域Z3を解放する。
【0086】
そのような領域Z3が
図2〜6に示される。したがって、視覚情報がこの中間領域Z3でスクリーンE上に表示される場合、それにより、第1のデータ11の表示に起因して視覚情報をそのままにすることができ、視覚情報を隠すことができず、これは、スクリーンEの大部分にわたって表示されるポイントツーポイントトラックテスト(例えば、円を備える)が使用された場合に当てはまる。
【0087】
第1の非限定的な実施形態において、確保方法MTHは、携帯端末の傾斜INCに応じた、すなわち、地球基準に対する携帯端末の傾斜角θに応じた、前記携帯端末TのスクリーンEの照明も含む。この目的のため、位置決めセンサは、携帯端末Tの傾斜角θを与えることができるようにする。非限定的な例において、位置決めセンサは、携帯端末Tに組み込まれるジャイロスコープである。
【0088】
非限定的な実施形態では、携帯端末Tの傾斜INCが30°〜60°である場合に、スクリーンEが正しく照らされ、すなわち、その明るさは100%〜20%であり、この場合、100%が視認性の最大レベルであり、20%が快適な視認性の最小レベルである。20%未満では、ユーザにとって視認性が低すぎる。
【0089】
なお、最大個人視認性値(したがって100%の明るさに対応する)は、ユーザ自身の快適レベルであるとしてユーザにより規定される。この最大個人視認性値は、携帯端末Tでユーザによりパラメータ化される。
【0090】
したがって、携帯端末Tが30°〜60°で位置されるときには、スクリーンE上に表示されるデータの読み取りが優先される。
【0091】
非限定的な変形実施形態では、携帯端末Tの傾斜INCが30°〜60°にあれば、明るさが100%である。
【0092】
他の非限定的な変形実施形態では、携帯端末Tの傾斜INCが45°である場合には、スクリーンが最適に照らされ、すなわち、その明るさが非限定的な例では100%に等しく、傾斜が45°と異なると直ぐに、傾斜INCが60°より大きい又は30°よりも小さければ、もはや何も見えなくなるまで明るさが徐々に低下される。
【0093】
非限定的な実施形態では、携帯端末Tの傾斜INCが60°よりも大きい場合(携帯端末Tが直立する傾向にある)又は30°未満である場合(携帯端末Tが平坦になる傾向がある)には、スクリーンEがあまり良く照らされずに暗くされ、すなわち、その明るさは、低下し、非限定的な例では20%未満である。
【0094】
携帯端末Tの傾斜角に対する明るさの追従はユーザUに制約を加え、ユーザUは、スクリーンE上に表示されるデータを読み取ることができるように自分の携帯端末Tを値の正しい範囲内で、すなわち、ここでは30°〜60°の範囲内で傾けなければならない。それにより、携帯端末のアンテナAが自動車両VのアンテナBと正確に通信するように携帯端末Tを位置決めすることができる。実際に、この場合、アンテナAの放射電力は満足できるものである。
【0095】
第2の非限定的な実施形態において、確保方法MTHは、前記携帯端末Tの傾斜INCに関する情報項目DAT_INC、すなわち、地球基準に対する携帯端末の傾斜角θの表示も含む。それにより、ユーザUは、アンテナが自動車両Vと正確に通信するのに十分なアンテナAの放射電力を有するように自分の携帯端末Tを傾けることができる。
【0096】
実際に、携帯端末Tがひどく傾けられる場合には、アンテナAによって送信される信号が電力を失う。
【0097】
非限定的な実施形態では、携帯端末Tの傾斜INCが30°〜60°にあれば、アンテナAの放射電力は良好な通信を行うのに十分である。非限定的な変形実施形態では、傾斜INCが45°であれば、通信は最適である。
【0098】
この目的のために、非限定的な実施形態では、携帯端末Tが傾斜インジケータINDを備える。非限定的な例では、この傾斜インジケータINDがゲージである。したがって、傾斜情報項目DAT_INCはゲージである。
【0099】
このゲージは、アンテナAと自動車両Vとの間の通信のパーセンテージを表示し、更に、
−携帯端末Tの傾斜INCがもはや十分な放射電力を有するべく正しくないときには緑色から赤色へと変化し、
−携帯端末Tの傾斜INCが十分な放射電力を有するように正しいときには赤色から緑色へと変化する。
【0100】
使用されるアンテナAの放射電力に応じて傾斜の事前較正が存在することに留意されたい。
【0101】
明らかに、照明を伴う第1の実施形態と、傾斜の表示を伴う第2の実施形態とを組み合わせることができる。
【0102】
GEN(T、12(Mv))で示されるステップ4)において、携帯端末Tは、前記ユーザUによる前記連続移動Mvの実行に関連する第2のデータ12を生成する。
【0103】
非限定的な実施形態において、第2のデータ12は、前記ユーザUによってスクリーンE上で実行される連続移動Mvの座標、すなわち、人間ユーザUによって実行されるトレースの座標を備える。
【0104】
したがって、携帯端末Tは、ユーザUによって実行されるトレースの座標を連続的に記録する。したがって、携帯端末はユーザUの指の動きを記録する。
【0105】
ポイントツーポイントトラックTPの第1の非限定的な変形実施形態において、記録された座標は、角度矢印F1上で指により行われるトレースの座標、すなわち、スクリーンE上の前記矢印に沿う前方移動及び後方移動である。
【0106】
ポイントツーポイントトラックTPの第2の非限定的な変形実施形態において、記録された座標は、直線矢印F2上で指により行われるトレースの座標、すなわち、前記矢印に沿う前方移動及び後方移動である。
【0107】
ポイントツーポイントトラックTPの第3の非限定的な変形実施形態において、記録された座標は、円C1上で指により行われるトレースの座標、すなわち、円形反復である。
【0108】
COMP(12、R1(11))で示されるステップ5)において、前記第2のデータ12は、第1のデータ11に依存する予期される結果R1と比較される。
【0109】
したがって、ユーザUによって実際に実行されるトレースは、実行されるべきポイントツーポイントテストトラックに対応する理論トレースと比較され、理論トレースはポイントツーポイントテストトラックの予期される結果R1である。
【0110】
したがって、第2のデータ12が有効化又は無効化される。
【0111】
第2のデータ12は、例えば、以下の場合に無効化され得る、すなわち、
−ポイントツーポイントトラックテストの例では、不正確な又は不正確すぎるトレースがユーザUによって実行されてしまった場合。
【0112】
したがって、ユーザUは正しいジェスチャを行わなかった。又は、
−前記第2のデータ12の送信が成功しない。
【0113】
非限定的な実施形態では、比較が携帯端末Tによって実行される。
【0114】
したがって、携帯端末Tは、いわゆるデッドマン機能の全てを確保する。すなわち、携帯端末は、指が常に動いているようにし、実際には、操縦が常にユーザUの制御下にあることを確認するために指がトレースを行っているようにする。
【0115】
携帯端末Tは、比較結果R2を電子制御ユニットECUに定期的に送信する(図示しないステップ)。非限定的な実施形態では、リアルタイム制御を確保するために、比較結果R2が30ミリ秒の頻度で送信される。
【0116】
比較結果R2は、有効状態又は無効状態のいずれかである。
【0117】
非限定的な実施形態において、結果R2の送信は、自動車両Vのハンズフリー識別子IDがアクティブである場合、すなわち、ハンズフリー識別子が前記自動車両Vによって認識される場合に実行される。
【0118】
そのようなハンズフリー識別子IDは、いわゆるハンズフリー機能を実行できるようにする、すなわち、ユーザの操作なく自動車両Vの開口(ドア、トランク、テールゲート)を自動的に開くことができるようにする。
【0119】
そのようなハンズフリー識別子IDは、それが前記自動車両Vに近接して位置される、すなわち、2〜4メートルで位置される場合に、自動車両によって認識される。実際に、識別子IDは、低周波数で前記自動車両Vと通信する。
【0120】
したがって、(例えば、ブルートゥース通信プロトコルによる)結果R2の送信は、ユーザUが2〜4メートルの距離にある、すなわち、ユーザが実際に自動車両Vに適用されるべき操縦Moを命令しようとして自動車両Vが実際にユーザの視界の範囲内にある距離にあることを確信できるようにするハンズフリー識別子IDのアクティブ化を条件とする。したがって、ユーザUが例えば10メートルの距離にないこと、及び、ユーザが操縦Moを開始できるようにする自分の携帯端末T上のアプリケーションを「遊んでいる」という保証はない。
【0121】
一連の比較結果R2がデジタルデータであることに留意されたい。それらの比較結果は、アンテナAを介して自動車両VのアンテナBに送信されるべく送信ステージによって変更される。当業者に知られているように、送信ステージ(図示せず)は、特に、
−デジタルデータを(数百キロヘルツ程度の)低周波アナログデータに変換するためのデジタル−アナログコンバータと、
−低周波数からアンテナAの周波数(すなわち、Bluetooth(登録商標)周波数、すなわち、非限定的な例では2.4ギガヘルツ)に切り換えるための周波数転置ユニットと、
−アナログデータを増幅するための信号増幅器と、
−携帯端末TのアンテナAと、
を備えて、
−アナログデータを電磁信号に変換するとともに、
−電磁信号を自動車両VのアンテナBに送り、前記電磁信号は、送信の逆である自動車両V側の他の実施形態のステージ、いわゆる受信ステージを介して自動車両Vの電子制御ユニットECUにより理解され得るデジタルデータに復元される。
【0122】
他の非限定的な実施形態において、電子制御ユニットECUは、第1のデータ11に依存する予期される結果R1との比較を実行することができる。この場合、第2のデータ12は、電子制御ユニットが比較を行うことができるように携帯端末Tによって電子制御ユニットECUに送信される。
【0123】
EXE(ECU、Mo)で示されるステップ6)では、比較が肯定的であれば、電子制御ユニットECUが前記操縦Moを実行し、第1のデータ11及び第2のデータ12に関連する前記ステップは、操縦Moの実行が完了されるまで繰り返される。
【0124】
なお、先に説明した比較が携帯端末Tによって行われる場合、第1のデータ11及び第2のデータ12に関連するステップは、操縦Moの実行が完了されるまで携帯端末Tで繰り返される。
【0125】
比較が肯定的である場合、すなわち、比較結果R2が有効な状態である場合、第2のデータ12が有効化され、すなわち、実際のトレースが理論トレースに等しく、また、操縦Mo(ここでは、挙げられた非限定的な例において自動車両Vを駐車させる行為)が実行されて比較が肯定的である限り操縦が継続される。
【0126】
比較が否定的である場合、すなわち、比較結果R2が無効状態である場合、第2のデータ12が無効化され、すなわち、実際のトレースが理論トレースとは異なり、また、操縦Mo(ここでは、挙げられた非限定的な例において自動車両Vを駐車させる行為)が実行されず又は継続されない。したがって、たとえ操縦が始まったとしても、比較が否定的になると直ぐに、操縦Moが停止される。
【0127】
連続移動Mvが停止されると、操縦の実行が停止される。したがって、移動する障害物(人、他の自動車両、動物など)が自動車両Vに接近する場合、自動車両を停止させるためにはユーザUがトレースを止めれば足りる。
【0128】
なお、第1のデータ11及び第2のデータ12に関連するステップ、すなわち、第1のデータ11の生成、第1のデータの表示、第2のデータの生成、及び、第2のデータの比較は、操縦Moの実行が完了されるまで繰り返される。
【0129】
したがって、前述の方法MTHは、自動車両Vに適用されるべき操縦Moを確保するためのシステムによって実行される。
【0130】
このシステムが
図7に記載される。このシステムは、
−自動車両Vの電子制御ユニットECUと、
−携帯端末Tと、
を備える。
【0131】
携帯端末T及び自動車両Vは、それぞれのアンテナA,Bを介して互いに通信するようになっている。
【0132】
自動車両Vの電子制御ユニットECUは、
−第1のデータ11を起動させるための命令CDをアンテナ領域Z1に位置されるアンテナA及びスクリーンEを備える携帯端末Tに送信する(
図7に示される機能TX(ECU、T、CD、11)、
−比較が肯定的であれば、前記操縦Moを実行する(
図7に示される機能EXE(ECU、Mo))、
ようになっている。
【0133】
携帯端末Tは、タッチスクリーンEと前記アンテナ領域Z1内に前記アンテナAとを備える。
【0134】
非限定的な実施形態において、アンテナAは、WIFI(商標)又はBluetooth(登録商標)プロトコルを介して、自動車両Vと、特に自動車両のアンテナBのうちの1つと通信する。
【0135】
なお、駐車操縦又は駐車場退出操縦のため、ユーザは、自分の自動車両Vから約2〜4メートルのところに立っている。
【0136】
非限定的な実施形態では、アンテナAの理論放射電力が15メートルである。
【0137】
その環境のために、アンテナAの範囲が最適ではないことに留意されたい。実際には、アンテナの放射電力は、アンテナAにより放射される信号の例えば壁などのその環境内の障害物での反射によって引き起こされる局所的な信号減衰現象に特に起因して低減される。このため、その範囲は、実際には、非限定的な例での理論範囲における15メートルではなく、非制限的な例では7メートルに制限され得る。
【0138】
携帯端末TのアンテナAが自動車両VのアンテナBと通信するとき、アンテナの放射パターンはアンテナBの放射パターンと協働する。ここで、放射パターンは均一ではないため、車両が操縦Moを行うときに車両が旋回する場合がある。したがって、2つのパターン間の協働が変化してアンテナAの範囲の変動をもたらす可能性がある。したがって、与えられた非限定的な例において、アンテナAの範囲は7メートル未満になる場合がある。
【0139】
ユーザの手がもはやアンテナAを妨害しない又は殆ど妨害しないという事実は、その範囲の例えば1メートル〜1.5メートルまでの更なる減少を回避する(一方、ユーザUは自動車両から2メートル〜4メートルにいる)。したがって、アンテナAの範囲は、その環境と2つのアンテナA,Bの2つの放射パターン間の協働の変化とに起因して減少される場合でさえ、操縦Moを安全に実行するのに十分な範囲のままである。
【0140】
携帯端末Tは、
−第1のデータ11を起動させるための命令CDを前記電子制御ユニットから受信する(
図7に示される機能RX(T、ECU、CD、11))、
−前記アンテナ領域Z1とは反対側の領域Z2でそのスクリーンE上に第1のデータ11を表示して、前記携帯端末TのスクリーンE上の前記反対側の領域Z2でのユーザUによる連続移動Mvの実行を促す(
図7に示される機能DISP(T、E、11、Z2))、
−前記ユーザUによる前記連続移動Mvの実行に関連する前記第2のデータ12を生成する(
図7に示される機能GEN(T、12(Mv)))、
ようになっている。
【0141】
図示の非限定的な実施形態において、携帯端末Tは、第2のデータ12と第1のデータ11に依存する予期される結果R1とを比較するようにもなっており、前記第2のデータは、携帯端末TのスクリーンE上での前記ユーザUによる連続移動Mvの実行に関連して生成される(
図7に示される機能COMP(12、R1(11))。
【0142】
非限定的な実施形態において、携帯端末Tは、操縦Moに関する要求RQを自動車両Vの電子制御ユニットECUに送信するようにもなっている(
図7に示される機能TX(T、ECU、RQ))。
【0143】
携帯端末Tは、前述の機能を実行するための処理ユニットPRを備える。処理ユニットPRは1つ以上のプロセッサを備える。
【0144】
非限定的な実施形態において、電子制御ユニットECU及び携帯端末T(特にその処理ユニットPR)は、操縦Moの実行が完了されるまで第1のデータ11及び第2のデータ12に関連する前記ステップを繰り返すようになっている。
【0145】
当然ながら、本発明の説明は、前述した実施形態に限定されない。
【0146】
したがって、方法は、非限定的な例では小型モデル又は無人飛行機などの遠隔制御可能な航空機のような任意の電動車両に適用可能であり、この場合、操縦Moは、前記電動車両外のユニットを介して制御される。
【0147】
したがって、ユーザUは、自分の指のうちの1つを用いてポイントツーポイントトラックテストTPを実行する代わりに、スタイラスを使用することができる。
【0148】
それにより、矢印や二重矢印や円以外の反対側領域Z2での第1のデータ11の表示を行うことができる。
【0149】
したがって、記載される本発明は、特に、以下の利点を与える。
【0150】
−本発明は、アンテナの放射パターンを変えず、言い換えると、アンテナの利得を全ての方向で変化させない。したがって、アンテナは信号の送受信に支障をきたさない。
【0151】
−本発明は、操縦Moを制御するユーザの意志とは無関係に自動車両Vを操縦Moの途中で不意に停止させるのを回避し、例えばアンテナの性能レベルを上げるためにアンテナAを変更することなくそのようにする。
【0152】
−本発明により、アンテナAによる信号の受信/送信の閾値を上回ったままにすることができる。
【0153】
−本発明により、アンテナAの性能レベルを変更することなく且つアンテナAを変えることなく自動車両Vに対して安全に操縦Moを適用することができる。したがって、本発明は実施が安価である。
【0155】
−本発明により、その動作又はその性能レベルを変更することなく、携帯端末Tを使用して操縦の開始及び実行を制御し、「デッドマン」機能を実行することができる。