特許第6915344号(P6915344)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6915344
(24)【登録日】2021年7月19日
(45)【発行日】2021年8月4日
(54)【発明の名称】画像処理装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/42 20060101AFI20210727BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20210727BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20210727BHJP
   G06F 1/28 20060101ALI20210727BHJP
【FI】
   B41J29/42 F
   B41J29/38 104
   G06F1/26 306
   G06F1/28
【請求項の数】19
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-63112(P2017-63112)
(22)【出願日】2017年3月28日
(65)【公開番号】特開2018-165015(P2018-165015A)
(43)【公開日】2018年10月25日
【審査請求日】2020年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】島村 泰浩
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−174374(JP,A)
【文献】 特開2006−236532(JP,A)
【文献】 特開2007−072907(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/022369(WO,A1)
【文献】 特開2001−075682(JP,A)
【文献】 特開2015−174376(JP,A)
【文献】 特表2011−509066(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0280676(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/42
B41J 29/38
G06F 1/26
G06F 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源部と、
画像データを処理する画像処理部と、
前記電源部から電力を供給され、所定の規格に準ずる接続により外部機器へ電力を供給する外部インタフェースと、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記外部インタフェースから供給可能な最大の電力である最大供給電力を表示する処理と、
前記最大供給電力を表示した状態において、前記外部機器に供給する電力である供給電力の大きさの変更を受け付ける処理と、
を実行し、
前記外部インタフェースには、複数の前記外部機器が接続され、
前記制御装置は、
変更後の前記供給電力の合計が前記最大供給電力を超えるか否かを判定する処理と、
変更後の前記供給電力の合計が前記最大供給電力を超えることに応じて、複数の前記外部機器のうち、一の外部機器の前記供給電力を減らした分だけ、他の外部機器の前記供給電力を増やす処理と、
を実行する、画像処理装置。
【請求項2】
前記制御装置は、電源を備える前記外部機器の前記供給電力を、前記電源を備える前記外部機器の動作可能電力を下回って減らすのを許容する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
電源部と、
画像データを処理する画像処理部と、
前記電源部から電力を供給され、所定の規格に準ずる接続により外部機器へ電力を供給する外部インタフェースと、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記外部インタフェースから供給可能な最大の電力である最大供給電力を表示する処理と、
前記最大供給電力を表示した状態において、前記外部機器に供給する電力である供給電力の大きさの変更を受け付ける処理と、
を実行し、
電源を備えていない前記外部機器に供給する前記供給電力を減らす変更を禁止する、画像処理装置。
【請求項4】
電源部と、
画像データを処理する画像処理部と、
前記電源部から電力を供給され、所定の規格に準ずる接続により外部機器へ電力を供給する外部インタフェースと、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記外部インタフェースから供給可能な最大の電力である最大供給電力を表示する処理と、
前記最大供給電力を表示した状態において、前記外部機器に供給する電力である供給電力の大きさの変更を受け付ける処理と、
電源を備えていない前記外部機器に供給する前記供給電力を減らす旨の指示を受け付けたか否かを判定する処理と、
電源を備えていない前記外部機器に供給する前記供給電力を減らす旨の指示を受け付けたことに応じて、受け付けた前記外部機器の前記供給電力を減らす処理と、
を実行する、画像処理装置。
【請求項5】
前記制御装置は、電源を備えていない前記外部機器に供給する前記供給電力を減らすのに応じて警告を表示する、請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
電源部と、
画像データを処理する画像処理部と、
前記電源部から電力を供給され、所定の規格に準ずる接続により外部機器へ電力を供給する外部インタフェースと、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記外部インタフェースから供給可能な最大の電力である最大供給電力を表示する処理と、
前記最大供給電力を表示した状態において、前記外部機器に供給する電力である供給電力の大きさの変更を受け付ける処理と、
バッテリーを備える前記外部機器に供給する前記供給電力を表示する処理と、
前記バッテリーの充電を完了させるのに必要な充電完了予定時間を、前記供給電力と対応付けて表示する処理と、
を実行する、画像処理装置。
【請求項7】
前記制御装置は、
前記バッテリーを備える前記外部機器に対し前記バッテリーの充電を実行しながら、前記バッテリーに流れる充電電流の電流値と、前記バッテリーの充電の割合を示す充電容量とに基づいて電源プロファイルを生成する処理と、
前記電源プロファイルに応対する前記外部機器が再度接続されたことに応じて、前記電源プロファイルに基づいて前記充電完了予定時間を取得する処理と、
を実行する、請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記外部インタフェースには、複数の前記外部機器が接続され、
前記制御装置は、
変更後の前記供給電力の合計が前記最大供給電力を超えるか否かを判定する処理と、
変更後の前記供給電力の合計が前記最大供給電力を超えることに応じて、複数の前記外部機器のうち、一の外部機器の前記供給電力を減らした分だけ、他の外部機器の前記供給電力を増やす処理と、
を実行する、請求項3、4、6の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記制御装置は、電源を備えていない前記外部機器に供給する前記供給電力を減らす変更を禁止する、請求項1又は請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記制御装置は、
電源を備えていない前記外部機器に供給する前記供給電力を減らす旨の指示を受け付けたか否かを判定する処理と、
電源を備えていない前記外部機器に供給する前記供給電力を減らす旨の指示を受け付けたことに応じて、受け付けた前記外部機器の前記供給電力を減らす処理と、
を実行する、請求項1又は請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記制御装置は、
バッテリーを備える前記外部機器に供給する前記供給電力を表示する処理と、
前記バッテリーの充電を完了させるのに必要な充電完了予定時間を、前記供給電力と対応付けて表示する処理と、
を実行する、請求項1、3、4の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項12】
情報を表示する表示部と、
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、を備え、
前記制御装置は、前記最大供給電力を前記表示部に表示させ、前記供給電力の変更を前記操作部により受け付ける、請求項1乃至11の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記制御装置は、前記最大供給電力及び前記供給電力を示すグラフを前記表示部に表示させ、前記操作部に対して前記供給電力の変更を受け付けたことに応じて前記グラフの表示を変更する、請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記制御装置は、
変更後の前記供給電力が前記最大供給電力を超えるか否かを判定する処理と、
変更後の前記供給電力が前記最大供給電力を超えることに応じて、前記供給電力に対する変更を禁止する処理と、
を実行する、請求項1乃至13の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記制御装置は、
前記供給電力の変更を決定するか否かを受け付ける処理と、
前記供給電力の変更を決定しない旨を受け付けたことに応じて、変更前の前記供給電力の状態を維持する処理と、
を実行する、請求項1乃至14の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記制御装置は、
前記供給電力の変更を決定するか否かを受け付ける処理と、
前記供給電力の変更を決定するか否かを受け付けたことに応じて、前記最大供給電力を表示する処理、及び前記外部機器に供給する前記供給電力の大きさの変更を受け付ける処理を終了させる、請求項1乃至15の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記制御装置は、
前記外部機器を新たに接続されたか否かを判定する処理と、
前記外部機器を新たに接続されたことに応じて、新たに接続された前記外部機器から前記供給電力の値を取得する処理と、
取得した前記供給電力の値を、前記最大供給電力とともに表示する処理と、
を実行する、請求項1乃至16の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記画像処理部は、シートに画像を印刷する印刷部であり、
前記制御装置は、前記印刷部による印刷を実行する印刷時と、前記印刷部による印刷を実行しない待機時とのそれぞれに応じた前記最大供給電力を表示する、請求項1乃至17の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項19】
タッチパネルを、備え、
前記制御装置は、前記タッチパネルに前記最大供給電力を表示させた状態において、前記供給電力の変更を前記タッチパネルにより受け付ける、請求項1乃至18の何れかに記載の画像処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部インタフェースから電力の供給を行う画像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の画像処理装置を接続したシステムで消費される電力を管理する技術がある(例えば、特許文献1など)。特許文献1に開示される複数の画像処理装置は、所定の規格に準ずる接続により外部機器に電力を供給する。電力を供給可能な接続規格としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)規格がある。USB2.0規格では、例えば、2.5Wの電力を供給することができる。また、新たに策定されたUSB PD(USB Power Delivery)規格では、最大で100Wという大容量の電力を供給可能となる。
【0003】
特許文献1に開示される管理サーバは、画像処理装置ごとのUSB接続で消費される電力(文献では、USB消費電力)などを算出し、ディスプレイに表示する。システムを利用するユーザは、ディスプレイの表示を確認し、システムの消費電力を把握する。また、管理サーバは、例えば、システム全体の使用電力が許容量を超過する場合、画像処理装置を停止させシステム全体の使用電力を減らす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−88036号公報(図12
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したシステムでは、システム全体の許容電力を考慮して画像処理装置を停止させる。その結果、画像処理装置の外部インタフェースから供給される電力も一律に停止される。しかしながら、上記したように電力を供給可能な接続規格には、様々な規格がある。また、供給可能な最大電力も規格に応じて異なる。また、画像処理装置の供給可能な最大電力は、画像処理装置の電源の能力に応じても異なる。このため、システム全体の許容電力ではなく、個々の画像処理装置の外部インタフェースから供給可能な最大供給電力を把握した上で、画像処理装置から供給する電力を個別に変更したいという要望が存在する。
【0006】
本願は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、画像処理装置の外部インタフェースから供給可能な最大供給電力を把握した上で、外部機器に供給する供給電力を変更できる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る画像処理装置は、電源部と、画像データを処理する画像処理部と、電源部から電力を供給され、所定の規格に準ずる接続により外部機器へ電力を供給する外部インタフェースと、制御装置と、を備え、制御装置は、外部インタフェースから供給可能な最大の電力である最大供給電力を表示する処理と、最大供給電力を表示した状態において、外部機器に供給する電力である供給電力の大きさの変更を受け付ける処理と、を実行する。
【0008】
これによれば、制御装置は、最大供給電力を表示させた状態で、外部機器の供給電力の変更を受け付ける。このため、ユーザは、最大供給電力の表示を確認することで、外部インタフェースに接続された外部機器にどのぐらいの電力を供給可能であるのかを把握しながら、外部機器へ供給する供給電力を変更できる。ユーザは、最大供給電力の全てを供給電力に割り当てたり、あるいは余裕をもたせて最大供給電力を供給電力に割り当てたりできる。また、最大で100Wという大容量の電力を双方向で供給可能なUSB PDでは、オフィスなどに設置したプリンタを、周辺機器(外部機器)の電源として活用する可能性もある。このような場合に、画像処理装置の最大供給電力を把握した上で、周辺機器への供給電力の割り当てを行える当該画像処理装置は、極めて有効である。
【発明の効果】
【0009】
本願に係る画像処理装置によれば、外部インタフェースから供給可能な最大供給電力を把握した上で、外部機器に供給する供給電力を変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るMFPの斜視図である。
図2】MFPの電気的構成を示すブロック図である。
図3】電力供給制御の内容を示すフローチャートである。
図4】電力供給制御の内容を示すフローチャートである。
図5】電力供給制御の内容を示すフローチャートである。
図6】最大供給電力を表示したタッチパネルの表示例を示す図である。
図7】電力プロファイルの一例を示すグラフである。
図8】タッチパネルの操作の一例を示す図である。
図9】タッチパネルの操作の一例を示す図である。
図10】タッチパネルの操作の一例を示す図である。
図11】タッチパネルの操作の一例を示す図である。
図12】タッチパネルの操作の一例を示す図である。
図13】別例の最大供給電力を表示したタッチパネルの表示例を示す図である。
図14】別例の最大供給電力を表示したタッチパネルの表示例を示す図である。
図15】別例の最大供給電力を表示したタッチパネルの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本願の画像処理装置を具体化した一実施形態であるMFP1について図1及び図2を参照しつつ説明する。
【0012】
(1.MFPの構成)
図1は、本実施形態のMFP(Multi-Function Peripheral)1の斜視図を示している。MFP1は、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能、FAX機能を備える複合機である。図1に示すように、MFP1は、筐体10、USBインタフェース19、ユーザインタフェース20、給紙トレイ41、排紙トレイ42、及び上カバー43などを備える。なお、以下の説明では、MFP1の正面に立ったユーザの視点を基準とした方向を用いて説明する。即ち、図1における手前を「前」、奥を「後」とし、上を「上」、下を「下」とし、左を「左」、右を「右」とする。
【0013】
筐体10は、略箱形をなし、後述するCPU12、NVRAM15、画像形成部16(図2参照)などを内部に収納する。ユーザインタフェース20は、筐体10の上面前側に設置されている。ユーザインタフェース20は、タッチパネル21、及びテンキー22などの操作ボタンを有する。USBインタフェース19は、筐体10の前面上側に設置されている。本実施形態のUSBインタフェース19は、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠したコネクタであるレセプタクル191を3つ備える。筐体10の下側には、シート(紙やOHPなど)を収容する給紙トレイ41が設置されている。ユーザは、給紙トレイ41を前方に引出し、給紙トレイ41にシートを入れることができる。給紙トレイ41の上には、画像を形成したシートを支持する排紙トレイ42が設置されている。上カバー43は、後方に不図示の回動軸を有し、上方に回動可能となっている。上カバー43の下には、原稿台が設置されている。ユーザは、画像読取部17(図2参照)に原稿を読み取らせる(スキャンさせる)際、上カバー43を回動させ、露出する原稿台に原稿を載置する。
【0014】
次に、図2を用いて、MFP1の電気的構成について説明する。MFP1は、CPU12、RAM13、ROM14、NVRAM(不揮発性メモリ)15、画像形成部16、画像読取部17、FAX通信部18、USBインタフェース19、ユーザインタフェース20、及びネットワークインタフェース24などを備えている。これらのCPU12等は、バス11で互いに接続されている。また、MFP1は、商用電源から電力を供給する電源25を備えている。電源25は、電源コードや電源回路(ブリッジダイオード、平滑化回路など)を備え、商用電源から直流電源を生成し、電源線にてMFP1が備える各部へ電力を供給する。
【0015】
ROM14は、各種プログラムを記憶している。CPU12は、ROM14から読み出したプログラムを実行し、処理結果をRAM13に一時的に記憶させながら、バス11で接続された各部を制御する。NVRAM15には、電力情報151、及び画像データ153が保存される。電力情報151は、USBインタフェース19から供給可能な最大供給電力の情報を含んでいる。画像データ153は、コピー機能やFAX機能等で原稿を読み取って形成した画像データ、あるいは外部から印刷指示を受け付けた画像データなどである。
【0016】
画像形成部16は、ヘッド161及びインクカートリッジ162を有する。インクカートリッジ162は、インクを収容する。ヘッド161は、インクカートリッジ162から供給されるインクをシートに吐出する。これにより、画像形成部16は、CPU12の制御に基づいて、インクジェット方式によりシートに画像を印刷する。画像読取部17は、不図示の原稿台及びCIS(Contact Image Sensor)を備える。画像読取部17は、原稿台に載置された原稿に対してCISを移動させ、原稿を読み取り、画像データ153を生成する。
【0017】
FAX通信部18は、電話回線を介して、他のファクシミリ装置との間でFAXデータの送受信を行う。USBインタフェース19は、レセプタクル191(図1参照)に接続された外部機器(USBメモリなど)に対して、データの読み出し及び書き込みを行う。例えば、本実施形態の3つのUSBインタフェース19のうち、2つには、USBメモリである常設メモリ31及び外部メモリ32がそれぞれ装着されている。ここでいう常設メモリ31とは、例えば、FAX機能やコピー機能の際に使用される予備メモリであり、NVRAM15の空き容量が所定値未満である場合に、画像データ153の記憶先として使用される。また、外部メモリ32は、例えば、ユーザごとに個人で使用するメモリである。このため、外部メモリ32は、ユーザによって適宜着脱される。常設メモリ31及び外部メモリ32は、電源を備えておらず、レセプタクル191を介してMFP1(電源25)から電力を供給されて動作する。
【0018】
また、3つのUSBインタフェース19のうち、残りの1つには、ノートPC33が接続されている。ノートPC33は、電源33Aを備える。電源33Aは、例えば、商用電源から電力供給を受ける装置(ACアダプタ、電源回路など)や、供給された電力を蓄積するバッテリーである。例えば、ノートPC33は、内蔵している電源33Aで動作するが、MFP1からの電力の供給を受け、バッテリーを充電等する。
【0019】
ユーザインタフェース20は、CPU12の制御に基づいて、例えば各種の設定画面や装置の動作状態等をタッチパネル21(図1参照)に表示する。また、ユーザインタフェース20は、タッチパネル21、テンキー22(図1参照)などで受け付けた操作を信号としてCPU12へ送信する。ネットワークインタフェース24は、例えば、LAN(Local Area Network)インタフェースであり、LANケーブル(図示略)を介してネットワークNWに接続されている。本実施形態のネットワークNWには、例えば、PC61やファイルサーバ63が接続されている。ユーザは、例えばPC61を操作することで、MFP1に対して画像データ153を送信し印刷指示を行うことができる。画像形成部16は、画像データ153に基づいて印刷を実行する。また、MFP1は、ファイルサーバ63に対し、画像データ153のアップロードやダウンロードを実行することができる。
【0020】
(2.電力供給制御)
次に、本実施形態のMFP1によるUSBインタフェース19の電力供給制御について、図3図5を参照しつつ、説明する。制御の一例として、USBインタフェース19に対する新たな接続を検出してから印刷処理を完了させるまでの処理内容を説明する。CPU12は、例えば、ROM14に保存されたプログラムを、MFP1の起動時に実行することで図3図5に示す電力供給制御を開始する。
【0021】
まず、図3のステップ(以下、単に「S」と記載する)11において、MFP1のCPU12は、USBインタフェース19に対して新たな接続を検出したか否かを判定する。CPU12は、新たな接続を検出するまで(S11:NO)、S11の判定処理を繰り返し実行する。このため、CPU12は、MFP1の起動後、USBインタフェース19に対する新たな接続の判定を常時実行している。
【0022】
S11において、CPU12は、例えば、レセプタクル191に新たな外部機器(USBメモリなど)が接続されると(S11:YES)、プラグアンドプレイ(PnP)機能により、新たに接続された外部機器に対してデバイス情報を要求する(S13)。ここでいうデバイス情報とは、例えば、外部機器の製造元のベンダーID、プロダクトID、USBデバイスクラスIDなどのUSBデバイス情報である。また、CPU12は、デバイス情報として、外部機器の動作(駆動)に必要な動作可能電力やバッテリーを備えているかなどの情報を取得する。ここでいう動作可能電力とは、例えば、外部機器を動作させるのに最低限必要な電力である。CPU12は、取得したデバイス情報を、例えば、RAM13に保存する。このため、RAM13には、新たな外部機器を接続する度に、その外部機器のデバイス情報が保存される。
【0023】
次に、CPU12は、待機時におけるMFP1の最大供給電力と、待機時におけるUSBインタフェース19に接続される外部機器に供給する供給電力をタッチパネル21に表示する(S15)。また、CPU12は、印刷時におけるMFP1の最大供給電力と、印刷時におけるUSBインタフェース19に接続される外部機器に供給する供給電力をタッチパネル21に表示する。ここでいう印刷時とは、印刷指示を受け付けている期間であり、例えば、後述する図5のS46の印刷指示を受け付けてからS51の印刷を完了させるまでの期間である。また、待機時とは、起動後に初めて印刷指示を受け付けるまでの期間や、印刷後に次の印刷指示を受け付けるまでの期間、即ち、印刷指示を受け付けていない状態の期間である。
【0024】
最大供給電力とは、USBインタフェース19から外部機器に供給可能な電力の合計である。印刷時には画像形成部16等を駆動するため、印刷時の最大供給電力は、待機時に比べて低くなる。印刷時及び待機時の最大供給電力の値は、例えば、NVRAM15の電力情報151に予め保存されている。
【0025】
供給電力とは、S15で表示した段階では外部機器の動作可能電力であり、後述する変更後は実際に外部機器に供給する電力である。このため、CPU12は、S15において、S13で取得した動作可能電力の値を供給電力として割り当て表示する。なお、供給電力の合計値が最大供給電力を超える場合には、CPU12は、タッチパネル21にエラーを表示してもよい。また、供給電力の合計値が最大供給電力を超え、且つ接続される外部機器の中に電源(バッテリーなど)を備えるものがある場合、CPU12は、電源を備える(以下、「電源駆動」という場合がある)外部機器の供給電力を減らす調整をしてもよい。電源駆動の外部機器は、MFP1からの供給電力を動作可能電力未満に減らされても、バッテリー等から必要な電力を受けることができるためである。CPU12は、RAM13に保存されたデバイス情報(動作可能電力)や、NVRAM15に保存された電力情報151(最大供給電力の値)に基づいて、S15の表示処理を実行する。
【0026】
図6は、タッチパネル21の表示例を示している。なお、図6に示す電力値(W)は、一例である。図6に示すように、タッチパネル21の上部には、待機時の最大供給電力Wm1が表示されている。CPU12は、最大供給電力Wm1の大きさを、横長の長方形の枠でグラフのように表示する。
【0027】
詳述すると、最大供給電力Wm1の中には、外部機器Aの供給電力Ws1、外部機器Bの供給電力Ws2、外部機器Cの供給電力Ws3が表示されている。この外部機器A〜Cの各々は、例えば、上記した常設メモリ31、外部メモリ32、ノートPC33の各々に対応する。3つの供給電力Ws1,Ws2,Ws3は、それぞれ横長の長方形の枠で表示されている。最大供給電力Wm1、及び供給電力Ws1,Ws2,Ws3の大きさは、この枠の横方向の長さで表される。例えば、図6に示す例では、供給電力Ws3の横方向の長さは、他の供給電力Ws1,Ws2に比べて短くなっている。この場合、MFP1からノートPC33に供給される供給電力Ws3は、常設メモリ31の供給電力Ws1及び外部メモリ32の供給電力Ws2に比べて小さい。また、最大供給電力Wm1の枠内には、右側に空白部分が存在する。これは、最大供給電力Wm1は、供給電力Ws1,Ws2,Ws3を合計した長さよりも長く、即ち、供給電力Ws1,Ws2,Ws3を合計した電力よりも大きい電力となる。なお、CPU12は、供給電力Ws1〜Ws3の各々を色分けして見易く表示してもよい。
【0028】
また、待機時の最大供給電力Wm1の下には、印刷時の最大供給電力Wm2が同様に表示されている。上記したように印刷時の最大供給電力Wm2は、印刷動作の影響により、待機時の最大供給電力Wm1に比べて小さくなっている。このため、図6に示す例では、MFP1は、印刷時に外部機器C(ノートPC33)に供給電力Ws3を供給しない設定となっている。また、印刷時の最大供給電力Wm2の下には、決定ボタン171と、キャンセルボタン172が表示されている。詳細については後述するが、本実施形態のCPU12は、タッチパネル21に表示された供給電力Ws1,Ws2,Ws3を、図6の手173で示すようにスライド操作されることで、供給電力Ws1〜Ws3の値を変更可能となっている。そして、決定ボタン171を選択されることで、CPU12は、変更を有効にする。
【0029】
図3に戻り、CPU12は、S15を実行した後、USBインタフェース19に接続されている全ての外部機器について、バッテリーを備えているか否かを判定する(S17)。バッテリーを備えているか否かの判定は、例えば、上記したデバイス情報に基づいて判定できる。CPU12は、全ての外部機器がバッテリーを備えていないことに応じて(S17:NO)、図4に示すS23以降の処理を実行する。
【0030】
一方、CPU12は、一台でもバッテリーを備えている外部機器が存在することに応じて(S17:YES)、そのバッテリーを備える外部機器の電力プロファイルが存在するか否かを判定する(S19)。電力プロファイルは、例えば、電力情報151に保存される。CPU12は、電力情報151を検索して電力プロファイルが存在しないことに応じて(S19:NO)、図4に示すS23以降の処理を実行する。
【0031】
図7は、電力プロファイルの一例を示している。ここでいう電力プロファイルとは、外部機器のバッテリーに流れる充電電流の電流値と、バッテリーの充電容量との関係を示すデータをいう。図7の左側の縦軸は、バッテリーの電流値(定電流放電の電流値)を示している。右側の縦軸は、バッテリーの充電容量を示している。横軸は、満充電(充電容量を100%)の状態にするのに必要な充電完了予定時間を示している。図7に示すように、充電容量が少ない状態(0%〜約65%)では、電流値は、一定値(1.0C)となる。また、充電容量が所定の値(例えば、65%)を超えると、バッテリーの電流値は、急激に減少する。
【0032】
このような電流値、充電容量、及び充電完了予定時間の関係を示す電力プロファイルが存在することに応じて(S19:YES)、CPU12は、電力プロファイルが存在する外部機器の充電完了予定時間を表示する(S21)。詳述すると、CPU12は、例えば、試験的に僅かな時間だけ外部機器に電力を供給し、レセプタクル191の電源ラインを流れる電流(外部機器のバッテリーに流れる充電電流)の電流値を検出する。CPU12は、検出した電流値に対応する充電容量や充電完了予定時間を、電力プロファイルから取得する。例えば、図7に示すように、0.8Cの電流が流れている場合、充電容量は、70%となる。充電完了予定時間は、約45秒となる。CPU12は、取得した充電完了予定時間を、外部機器の供給電力Ws1〜Ws3と対応付けてタッチパネル21に表示する。例えば、図6の供給電力Ws3に示すように、CPU12は、バッテリーを備える外部機器C(ノートPC33など)の供給電力Ws3の枠内に充電完了予定時間(例えば、5分)を表示させる。なお、供給電力の変更によりバッテリーを備える外部機器に実際に供給する供給電力(待機時及び印刷時)が低くなる場合、即ち、電力プロファイルで設定している充電電流の電流値よりも実際の値が低くなる場合、CPU12は、実際に供給する供給電力の大きさに応じて充電完了予定時間を補正してもよい。
【0033】
また、上記したバッテリーの充電電流の電流値の検出は、外部機器側で実行してもよい。この場合、CPU12は、外部機器から受信した電流値に基づいて充電完了予定時間を取得できる。また、CPU12は、電力情報151の中に電力プロファイルの一部(図7のグラフの一部)のデータしか保存されていない場合、存在するデータ(充電容量や電流値)から残りのデータを推定してもよい。また、電力プロファイルのデータは、予め電力情報151(NVRAM15)に保存されたデータでもよく、あるいはCPU12によって後から作成されたデータでもよい。例えば、CPU12は、バッテリーを備える外部機器に充電を行いながら、バッテリーに流れる充電電流の電流値を検出し、充電時間を計測する。また、CPU12は、例えば充電を行いながら、外部機器から現在の充電容量の情報を適宜取得する。これにより、CPU12は、収集した電流値、充電時間、充電容量を関連付けたデータを生成することで電源プロファイルを生成できる。そして、CPU12は、例えば、一度、電力プロファイルを生成した外部機器を再度接続されたことに応じて、前回生成した電力プロファイルを図3のS21で用いて充電完了予定時間を取得できる。
【0034】
次に、CPU12は、タッチパネル21に対する操作を受け付ける処理を実行する。
まず、図4のS23において、CPU12は、タッチパネル21に対する操作を検出したか否かを判定する。CPU12は、タッチパネル21に対する操作を検出するまで(S23:NO)、S23の判定処理を繰り返し実行する。タッチパネル21には、図6に示す表示が維持される。
【0035】
次に、タッチパネル21に対する操作を検出したことに応じて(S23:YES)、CPU12は、タッチパネル21に表示した供給電力Ws1〜Ws3に対する変更の操作を検出したか否かを判定する(S25)。CPU12は、供給電力Ws1〜Ws3に対する操作でないことに応じて(S25:NO)、図5のS41以降の処理を実行する。タッチパネル21の表示のうち、有効な操作領域は、供給電力Ws1〜Ws3を除くと、決定ボタン171及びキャンセルボタン172のみとなる。このため、供給電力Ws1〜Ws3に対する操作を除いたタッチパネル21に対する操作とは、決定ボタン171又はキャンセルボタン172に対する操作となる。
【0036】
ここで、上記したように、本実施形態のCPU12は、タッチパネル21に表示された供給電力Ws1〜Ws3を、図6の手173で示すようにスライド操作されることで、電力の値を変更可能となっている。しかしながら、操作の中には、禁止すべき操作も存在する。そこで、CPU12は、ユーザからなされた操作の内容を判定する。
【0037】
CPU12は、供給電力Ws1〜Ws3に対する変更操作を検出したことに応じて(S25:YES)、その操作内容が最大供給電力Wm1,Wm2を超える操作であるか否か、即ち、変更後の供給電力Ws1〜Ws3の合計が最大供給電力Wm1,Wm2のいずれかを超えるか否かを判定する(S27)。
【0038】
図8図12は、最大供給電力Wm1を表示したタッチパネル21の操作の一例を示している。なお、図8図12では、電源を備えていない(以下、「非電源駆動」という場合がある)外部機器を分かり易くするため、外部機器名の下に(非電源駆動)と表記している。図8に示すように、供給電力Ws3を右側にスライドさせ電力を増大させる操作は、最大供給電力Wm1を増大させる操作であるため、禁止される。これは、MFP1は、最大供給電力Wm1,Wm2を超える電力を供給できないためである。このため、CPU12は、S27において操作内容が最大供給電力Wm1,Wm2を超える操作であることに応じて(S27:YES)、その操作を禁止し(S29)、S23からの処理を開始する。なお、CPU12は、図8に示すように、操作を禁止した旨の禁止表示175をタッチパネル21に表示してもよい。
【0039】
また、CPU12は、供給電力Ws1〜Ws3に対する操作内容が最大供給電力Wm1,Wm2を超えない操作であることに応じて(S27:NO)、非電源駆動の外部機器の供給電力を減らす(下げる)操作であるか否かを判定する(S31)。非電源駆動の外部機器は、USB接続時に設定された動作可能電力(供給電力)を供給されなければ、正常に動作できない可能性が高い。このため、非電源駆動の外部機器の供給電力Ws1,Ws2を減らす操作を禁止する必要がある。
【0040】
一方で、非電源駆動の外部機器の供給電力Ws1,Ws2を、ユーザによって意図的に減らされた場合、操作の多様性を確保する点では、許容すべきである。例えば、非電源駆動の外部機器の動作を停止してまでも、バッテリーを備える外部機器の供給電力を増やし、充電を急ぎたい場合が考えられる。この場合、ユーザは、意図的に非電源駆動の外部機器の供給電力を減らしたくなる。
【0041】
図9は、非電源駆動の外部機器Bの供給電力Ws2を減らす操作を示している。外部機器Cは、電源駆動の外部機器である。外部機器Cの供給電力Ws3には、バッテリーの充電時間が表示されている。これにより、ユーザは、外部機器Cを、バッテリーを備えている外部機器であると把握できる。そして、例えば、ユーザは、外部機器Cの供給電力Ws3を手173でタッチし、外部機器B側へスライド操作する。この操作は、非電源駆動の外部機器Bの供給電力Ws2を減らす操作となる。CPU12は、このような操作を禁止する。
【0042】
一方で、図10に示す操作は、外部機器Bの供給電力Ws2を手173でタッチし、供給電力Ws2を減らす方向(左方向)へスライドさせる操作である。この操作は、ユーザによって、意図的に非電源駆動の外部機器Bをタッチ(選択)した上で、その外部機器Bの供給電力Ws2を減らす操作であると捉えることができる。このため、本実施形態のCPU12は、この操作を許可する。そして、図11に示すように、ユーザは、外部機器Bの供給電力Ws2を減らした分だけ、外部機器Cの供給電力Ws3を増やすことが可能となる。これにより、外部機器Cのバッテリーをより速く充電することができる。この場合、CPU12は、供給電力Ws3の変更に応じて、充電完了予定時間の表示を変更(例えば、図11に示すように5分から3分に変更)してもよい。そして、CPU12は、後述する供給電力Ws1〜Ws3の変更を反映させる時点で(図5のS43)、変更後の供給電力Ws3に基づいて充電完了予定時間を再度設定してもよい。
【0043】
上記した操作の許可又は禁止を実現するため、図4のS31において、CPU12は、操作内容が非電源駆動の外部機器の供給電力を減らす操作であることに応じて(S31:YES)、その操作が非電源駆動の外部機器の供給電力をタッチ(選択)する操作でるか否かを判定する(S33)。即ち、CPU12は、上記した図10に示すユーザの意図的な操作であるか否かを判定する。
【0044】
S33において、非電源駆動の外部機器の供給電力をタッチしない操作、即ち、電源駆動の外部機器の供給電力をタッチする操作であることに応じて(S33:NO)、CPU12は、操作を禁止(操作内容をキャンセル)し(S35)、S23からの処理を開始する。これにより、図9に示す電源駆動の外部機器Cに対する操作を禁止できる。
【0045】
一方で、S33において、操作内容が非電源駆動の外部機器の供給電力をタッチした操作であることに応じて(S33:YES)、CPU12は、警告を表示する(S37)。図10に示すように、CPU12は、非電源駆動の外部機器Bが動作しない可能性がある旨の警告表示177を、タッチパネル21に表示する。これにより、ユーザは、誤って操作した場合に、警告表示177を確認することで誤操作を認識できる。警告表示177を表示した後(S37)、CPU12は、操作内容の変更を受け付け、図10及び図11に示すように、非電源駆動の外部機器Bの供給電力Ws2を減らし、電源駆動の外部機器Cの供給電力Ws3を増やす(S39)。これにより、ユーザは、意図的に非電源駆動の外部機器Bの供給電力Ws2を減らして、減らした分の電力を他の外部機器Cに割り当てることができる。CPU12は、S23からの処理を開始する。
【0046】
また、S31において、CPU12は、操作内容が非電源駆動の外部機器の供給電力を減らす操作でないことに応じて(S31:NO)、操作内容に応じて供給電力Ws1〜Ws3を増加又は減少させる(S40)。図12は、2つの非電源駆動の外部機器A,Bの供給電力Ws1,Ws2と、2つの電源駆動の外部機器C,Dの供給電力Ws3,Ws4を表示した例を示している。例えば、図12に示すように、電源駆動の外部機器Cの供給電力Ws3を増加させ、電源駆動の外部機器Dの供給電力Ws4を減らす操作は許容できる。また、図12に示す例では、4つの供給電力Ws1〜Ws4の合計値が、最大供給電力Wm1と一致している。即ち、MFP1には、USBインタフェース19から供給可能な余情の電力がない状態である。このため、CPU12は、最大供給電力Wm1の範囲内(枠内)で、供給電力Ws3,Ws4の変更を許可する。CPU12は、ユーザの操作に応じて、外部機器Cの供給電力Ws3を増加させた分だけ、外部機器Dの供給電力Ws4を減少させる(S40)。即ち、CPU12は、一方の供給電力の増減に連動させて他方の供給電力を増減させる。CPU12は、S23からの処理を開始する。なお、MFP1に余剰の電力がある、即ち、最大供給電力Wm1内に割り当てられていない電力が存在する場合、CPU12は、割り当てられていない電力を、増加分の電力に割り当ててもよい。この場合、CPU12は、供給電力Ws3,Ws4の一方の増加に合わせて、他方を減少させなくともよい。
【0047】
また、CPU12は、上記したS25において、供給電力Ws1〜Ws3に対する操作を検出できない、即ち、決定ボタン171又はキャンセルボタン172に対する操作を検出したことに応じて(S25:NO)、図5に示すS41を実行する。CPU12は、S41において、操作内容が決定ボタン171に対する操作であるか否かを判定する。
【0048】
CPU12は、決定ボタン171を操作されたことに応じて(S41:YES)、ユーザによって設定された印刷時及び待機時のそれぞれの供給電力Ws1〜Ws3(例えば、図6参照)を各外部機器A〜Cの供給電力として設定する(S43)。また、この時点では、後述する印刷指示を受け付けていない、即ち、待機中であるため、CPU12は、設定された待機時の供給電力Ws1〜Ws3を各外部機器A〜Cに供給する。これにより、MFP1は、ユーザによる変更を反映し、変更後の供給電力Ws1〜Ws3を供給する。CPU12は、タッチパネル21の表示を元に戻す(S44)。例えば、CPU12は、タッチパネル21の表示を、図3のS15における表示処理の前の状態(初期画面など)に戻す。あるいは、CPU12は、タッチパネル21の表示自体を消す処理を実行する(S44)。
【0049】
一方で、CPU12は、S41において、決定ボタン171を操作されていない、即ち、キャンセルボタン172を操作されたことに応じて(S41:NO)、図3のS11で検出した新たな外部機器へ電力を供給せず、これまでの設定を維持し各外部機器(新たな外部機器を除く)へ電力を供給する(S47)。CPU12は、各外部機器(新たな外部機器を除く)へ待機時の供給電力を供給する。これにより、MFP1は、ユーザによる変更を反映せず、新たなUSB接続を検出する前の状態を維持する。CPU12は、タッチパネル21の表示を元に戻す(S44)。
【0050】
S44を実行した後、CPU12は、印刷指示を受け付けたか否かを判定する(S45)。ここでいう印刷指示とは、例えば、コピー機能の実行する指示である。あるいは、印刷指示とは、例えば、PC61(図1参照)から受信した印刷ジョブに基づく画像データ153の印刷指示である。CPU12は、印刷指示を受け付けると(S45:YES)、各外部機器に供給する供給電力を、S43又はS47で設定した印刷時の供給電力に変更する(S46)。これにより、外部機器は、印刷時用に設定された供給電力を供給される。従って、CPU12は、待機時と印刷時の両方の供給電力を変更することができる。
【0051】
なお、CPU12は、印刷時の供給電力Ws1〜Ws3のみを変更可能な構成でもよい。また、CPU12は、印刷時に限らず、スキャナ機能、FAX機能を実行する際の供給電力Ws1〜Ws3を個別に、又はまとめて変更する構成でもよい。また、MFP1は、待機時のモードとして、電源25からの電源供給を停止する停止モードや、CPU12の処理機能を必要最小限に絞って他の機能は停止させるスリープモードなどを備えてもよい。そして、CPU12は、停止モードやスリープモードにおける供給電力Ws1〜Ws3を変更する構成でもよい。
【0052】
CPU12は、S46を実行した後、受け付けた印刷指示を実行する(S49)。CPU12は、印刷指示を実行した後、外部機器に供給する供給電力を待機時の電力に戻す(S51)。外部機器は、待機時用に設定された供給電力を供給される。MFP1は、待機時の状態に戻る。CPU12は、図3図5に示す処理を終了する。
【0053】
また、S45において、CPU12は、印刷指示を受け付けていないことに応じて(S45:NO)、図3図5に示す処理を終了する。この場合、MFP1は、印刷時の状態に移行せず、待機時の状態(待機時用の供給電力Ws1〜Ws3)を維持することとなる。
【0054】
因みに、MFP1は、画像処理装置の一例である。CPU12は、制御装置の一例である。USBインタフェース19は、外部インタフェースの一例である。タッチパネル21は、表示部及び操作部の一例である。電源25は、電源部の一例である。画像形成部16は、画像処理部の一例である。常設メモリ31、外部メモリ32、ノートPC33は、外部機器の一例である。
【0055】
(3.効果)
以上、上記した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態のMFP1(画像処理装置)は、電源25(電源部)と、画像データ153を処理する画像形成部16(画像処理部)と、電源25から電力を供給され、所定の規格に準ずる接続により外部機器(常設メモリ31など)へ電力を供給するUSBインタフェース19(外部インタフェース)と、CPU12(制御装置)と、を備える。CPU12は、USBインタフェース19から供給可能な最大の電力である最大供給電力Wm1,Wm2を表示する処理(図3のS15)と、最大供給電力Wm1,Wm2を表示した状態において、外部機器に供給する電力である供給電力Ws1〜Ws4の大きさの変更を受け付ける処理(図4のS23など)と、を実行する。
【0056】
これによれば、CPU12は、最大供給電力Wm1,Wm2を表示させた状態で、外部機器の供給電力Ws1〜Ws4の変更を受け付ける。このため、ユーザは、最大供給電力Wm1,Wm2の表示を確認することで、USBインタフェース19に接続された外部機器にどのぐらいの電力を供給可能であるのかを把握しながら、外部機器へ供給する供給電力Ws1〜Ws4を変更できる。ユーザは、最大供給電力Wm1,Wm2の全てを供給電力Ws1〜Ws4に割り当てたり、あるいは余裕をもたせて最大供給電力Wm1,Wm2を供給電力Ws1〜Ws4に割り当てたりできる。
【0057】
(2)また、MFP1は、情報を表示するタッチパネル21(表示部)と、ユーザからの操作を受け付けるタッチパネル21(操作部)と、を備える。CPU12は、最大供給電力Wm1,Wm2をタッチパネル21(表示部)に表示させ、供給電力Ws1〜Ws4の変更をタッチパネル21(操作部)により受け付ける。
【0058】
これによれば、MFP1は、最大供給電力Wm1,Wm2を表示し、供給電力Ws1〜Ws4の変更を受け付け可能なタッチパネル21(表示部、操作部)を備える。このため、ユーザは、MFP1のタッチパネル21の表示を確認しながら、タッチパネル21を操作して供給電力Ws1〜Ws4を変更できる。従って、ユーザの使い勝手をより向上できる。
【0059】
(3)また、CPU12は、最大供給電力Wm1,Wm2及び供給電力Ws1〜Ws4を示すグラフをタッチパネル21(表示部)に表示させ、タッチパネル21(操作部)に対して供給電力Ws1〜Ws4の変更を受け付けたことに応じてグラフの表示を変更する(図6など)。
【0060】
これによれば、ユーザは、タッチパネル21(表示部)に表示されたグラフの変化を確認しながらより直感的に供給電力Ws1〜Ws4を変更することができる。
【0061】
(4)また、CPU12(制御装置)は、変更後の供給電力Ws1〜Ws4が最大供給電力Wm1,Wm2を超えるか否かを判定する処理(図4のS27)と、変更後の供給電力Ws1〜Ws4が最大供給電力Wm1,Wm2を超えることに応じて、供給電力Ws1〜Ws4に対する変更を禁止する処理(S29)と、を実行する。
【0062】
これによれば、CPU12は、最大供給電力Wm1,Wm2を超えない範囲で供給電力Ws1〜Ws4の変更を受け付ける。これにより、USBインタフェース19(外部インタフェース)から最大供給電力Wm1,Wm2を超える電力を供給するような不具合の発生を抑制できる。
【0063】
(5)また、USBインタフェース19(外部インタフェース)には、複数の外部機器(常設メモリ31など)が接続される。CPU12(制御装置)は、変更後の供給電力Ws1〜Ws4の合計が最大供給電力Wm1,Wm2を超えるか否かを判定する処理と、変更後の供給電力Ws1〜Ws4の合計が最大供給電力Wm1,Wm2を超えることに応じて、複数の外部機器のうち、一の外部機器の供給電力を減らした分だけ、他の外部機器の供給電力を増やす処理(図4のS40)と、を実行する。
【0064】
これによれば、CPU12は、複数の外部機器の間で、供給電力Ws1〜Ws4を連動させて増減することで、最大供給電力Wm1,Wm2を超えない範囲内で供給電力Ws1〜Ws4を変更できる。
【0065】
(6)また、CPU12は、電源を備える外部機器の供給電力Ws1〜Ws4を、電源を備える外部機器の動作可能電力を下回って減らすのを許容する(図12参照)。
【0066】
電源を備える外部機器は、MFP1(画像処理装置)からの供給電力Ws1〜Ws4を減らされ動作可能電力を下回っても、電源から必要な電力を得ることができる。そこで、CPU12は、電源を備える外部機器の供給電力Ws1〜Ws4を減らす一方で、他の外部機器への供給電力Ws1〜Ws4を連動して増加させ、供給電力Ws1〜Ws4を適切に分配できる。
【0067】
(7)また、CPU12(制御装置)は、電源を備えていない外部機器に供給する供給電力Ws1〜Ws4を減らす変更を禁止する(図9参照)。
【0068】
電源を備えていない外部機器は、MFP1(画像処理装置)からの供給電力Ws1〜Ws4のみで駆動する。このため、電源を備えていない外部機器は、供給電力Ws1〜Ws4を減らされると、正常に動作できない事態や、駆動を停止する事態となる。これに対し、CPU12は、電源を備えていない外部機器の供給電力Ws1〜Ws4を減らすのを禁止することで、電源を備えていない外部機器を停止してしまうような事態の発生を抑制できる。
【0069】
(8)また、CPU12(制御装置)は、電源を備えていない外部機器に供給する供給電力Ws1〜Ws4を減らす旨の指示を受け付けたか否かを判定する処理(図4のS33)と、電源を備えていない外部機器に供給する供給電力Ws1〜Ws4を減らす旨の指示を受け付けたことに応じて、受け付けた外部機器の供給電力Ws1〜Ws4を減らす処理(S39)と、を実行する。
【0070】
これによれば、CPU12は、電源を備えていない外部機器の供給電力Ws1〜Ws4を減らす指示を、ユーザによって明確に示されたことに応じて、その供給電力Ws1〜Ws4を減らす。即ち、ユーザの意図を反映させる。これにより、ユーザは、電源を備えていない外部機器の供給電力Ws1〜Ws4であっても、必要に応じて減らすことができる。
【0071】
(9)また、CPU12(制御装置)は、電源を備えていない外部機器に供給する供給電力Ws1〜Ws4を減らすのに応じて警告を表示する(S37、図10参照)。
【0072】
これによれば、ユーザは、意図的ではなく、電源を備えていない外部機器の供給電力Ws1〜Ws4を誤って減らしてしまった場合に、警告表示を見ることで操作の誤りに気付くことができる。
【0073】
(10)また、CPU12(制御装置)は、供給電力Ws1〜Ws4の変更を決定するか否かを受け付ける処理(図5のS41)と、供給電力Ws1〜Ws4の変更を決定しない旨を受け付けたことに応じて、変更前の供給電力Ws1〜Ws4の状態を維持する処理(S47)と、を実行する。
【0074】
これによれば、供給電力Ws1〜Ws4の変更をキャンセルする旨をユーザから受け付けたことに応じて、CPU12は、変更をなかったこととし、変更前の供給電力Ws1〜Ws4の状態を維持する。これにより、変更中にユーザの考えが変わった場合など、最終的な判断を決める前に供給電力Ws1〜Ws4が変更されるのを抑制できる。
【0075】
(11)また、CPU12(制御装置)は、供給電力Ws1〜Ws4の変更を決定するか否かを受け付ける処理(S41)と、供給電力の変更を決定するか否かを受け付けたことに応じて、最大供給電力Wm1,Wm2を表示する処理、及び外部機器に供給する供給電力Ws1〜Ws4の大きさの変更を受け付ける処理を終了させる(S44)。
【0076】
これによれば、CPU12は、供給電力Ws1〜Ws4の変更の決定、又はキャンセルを受け付けたことに応じて、最大供給電力Wm1,Wm2の表示や供給電力Ws1〜Ws4の変更の受け付けを終了する。これにより、最大供給電力Wm1,Wm2の表示等が不必要に継続されるのを抑制し、適切なタイミングで表示を消去等できる。
【0077】
(12)また、CPU12(制御装置)は、バッテリーを備える外部機器に供給する供給電力Ws1〜Ws4を表示する処理と、バッテリーの充電を完了させるのに必要な充電完了予定時間を、供給電力Ws1〜Ws4と対応付けて表示する処理と、を実行する(図6の供給電力Ws3参照)。
【0078】
これによれば、外部機器の供給電力Ws1〜Ws4と充電完了予定時間とを対応付けて表示するため、ユーザは、充電完了予定時間を確認しながら供給電力Ws1〜Ws4をどの程度増減させればよいのかを判断できる。例えば、充電完了予定時間が長い、即ち、充電が不十分な外部機器の供給電力Ws1〜Ws4を増やすなどの適切な調整を実行できる。
【0079】
(13)また、CPU12(制御装置)は、バッテリーを備える外部機器に対しバッテリーの充電を実行しながら、バッテリーに流れる充電電流の電流値と、バッテリーの充電の割合を示す充電容量とに基づいて電源プロファイルを生成する処理と、電源プロファイルに応対する外部機器が再度接続されたことに応じて、電源プロファイルに基づいて充電完了予定時間を取得する処理(図3のS21)と、を実行する。
【0080】
これによれば、CPU12は、一回目の接続で外部機器のバッテリーを充電しながら電源プロファイルを生成しておき、次回以降にその電源プロファイルを用いて外部機器の充電完了予定時間を取得できる。
【0081】
(14)また、CPU12(制御装置)は、外部機器を新たに接続されたか否かを判定する処理(図3のS11)と、外部機器を新たに接続されたことに応じて、新たに接続された外部機器から供給電力Ws1〜Ws4の値を取得する処理(S13)と、取得した供給電力Ws1〜Ws4の値を、最大供給電力Wm1,Wm2とともに表示する処理(S15)と、を実行する。
【0082】
これによれば、CPU12は、外部機器の新たな接続を検出すると、供給電力Ws1〜Ws4の値(デバイス情報)を自動で取得し、変更前の供給電力Ws1〜Ws4、即ち、供給電力Ws1〜Ws4の初期状態の値として表示させる。このため、ユーザは、供給電力Ws1〜Ws4の初期状態の値を設定する必要がなくなる。また、最大供給電力Wm1,Wm2とともに供給電力Ws1〜Ws4を表示することで、ユーザは、最大供給電力Wm1,Wm2を見ながら供給電力Ws1〜Ws4を変更できる。
【0083】
(15)また、画像形成部16(画像処理部)は、シートに画像を印刷する印刷部である。CPU12(制御装置)は、印刷部による印刷を実行する印刷時と、印刷部による印刷を実行しない待機時とのそれぞれに応じた最大供給電力Wm1,Wm2を表示する。
【0084】
印刷を実行する際には、印刷部を駆動する必要があり、最大供給電力Wm2は、印刷を実行しない待機時の最大供給電力Wm1に比べて減る。そこで、CPU12は、印刷時と待機時とのそれぞれに応じた最大供給電力Wm1,Wm2を表示する。これにより、ユーザは、印刷時に減る最大供給電力Wm2を考慮して供給電力Ws1〜Ws4を適切に設定できる。
【0085】
(16)また、MFP1(画像処理装置)は、タッチパネル21を、備える。CPU12(制御装置)は、タッチパネル21に最大供給電力Wm1,Wm2を表示させた状態において、供給電力Ws1〜Ws4の変更をタッチパネル21により受け付ける。
【0086】
これによれば、CPU12は、最大供給電力Wm1,Wm2の表示と供給電力Ws1〜Ws4の変更とをタッチパネル21により行う。このため、ユーザは、タッチパネル21の表示で最大供給電力Wm1,Wm2を確認しながら、タッチパネル21をタッチして供給電力Ws1〜Ws4を設定できる。従って、ユーザの使い勝手をより向上できる。
【0087】
(4.変形例)
尚、本願は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態の図6に示す供給電力Ws1〜Ws3の表示方法や、供給電力Ws1〜Ws3の変更を受け付ける方法は、一例であり、適宜変更可能である。例えば、図13に示すように、供給電力Ws1〜Ws3を円グラフのように表示してもよい。図13に示す表示例では、供給電力Ws1〜Ws3を環状に表示している。環状のグラフ全体は、印刷時又は待機時の最大供給電力Wm1,Wm2を表している。ユーザは、例えば、供給電力Ws1〜Ws3のいずれかにタッチして環状のグラフの周方向に手173の指をスライドさせることで供給電力Ws1〜Ws3を変更することができる。
【0088】
また、例えば、図14に示すように、最大供給電力Wm1,Wm2、供給電力Ws1〜Ws3を別々に表示してもよい。図14に示す表示例では、最大供給電力Wm1,Wm2、及び供給電力Ws1〜Ws3の各々を棒グラフのように縦長の棒で表示し、その棒の内部を塗りつぶした量(図中のハッチングで示す部分)で電力の大きさを表している。この場合、例えば、ユーザによって任意の供給電力Ws1〜Ws3を増減されたことに応じて、最大供給電力Wm1,Wm2も増減する。
【0089】
また、供給電力Ws1〜Ws3の表示方法や、供給電力Ws1〜Ws3の変更を受け付ける方法は、グラフ表示に限らない。例えば、図15に示すように、CPU12は、供給電力の値を入力する入力欄179をタッチパネル21に表示し、各入力欄179に入力された数字によって供給電力Ws1〜Ws3の変更を受け付けてもよい。この場合、入力欄179に入力された数字に応じて、CPU12は、禁止表示175(図8参照)や、警告表示177(図10参照)を実行してもよい。例えば、待機時の外部機器Cの入力欄179に、最大供給電力Wm1(100W)を超える電力(例えば、150W)を入力された場合に、CPU12は、その入力欄179に禁止表示175を表示してもよい。また、CPU12は、任意の供給電力Ws1〜Ws3の入力欄179に入力された数字に応じて、他の供給電力Ws1〜Ws3の値を連動させて増減してもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、供給電力Ws1〜Ws3の変更を受け付ける画面を、MFP1(画像処理装置)に表示したが、これに限らない。例えば、CPU12は、外部の装置(PC61など)のディスプレイに最大供給電力Wm1,Wm2を表示し、供給電力Ws1〜Ws3の変更を受け付ける画面を表示してもよい。
また、上記実施形態では、CPU12は、新たな外部機器の接続を検出すると、必要な供給電力Ws1〜Ws3(デバイス情報)を自動で取得し表示させたが、これに限らない。例えば、CPU12は、ユーザのタッチパネル21に対する操作に応じて必要な供給電力Ws1〜Ws3(デバイス情報)を取得してもよい。また、CPU12は、供給電力Ws1〜Ws3のデバイス情報を取得せずに、他の情報、例えば、デバイスクラスなどに基づいて供給電力Ws1〜Ws3を推定し設定してもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、CPU12は、ユーザから非電源駆動の外部機器の供給電力を減らす旨の指示があった場合に(図4のS33:YES)、非電源駆動の外部機器の供給電力を減らすことを許容したが、非電源駆動の供給電力を下げる操作を一律に禁止してもよい。
また、CPU12は、図10に示すように、非電源駆動の外部機器の供給電力を下げる場合に警告表示177を表示させたが、警告表示177を表示しなくともよい。
【0092】
また、上記実施形態では、CPU12は、決定ボタン171又はキャンセルボタン172を操作されることに応じて、供給電力Ws1〜Ws4を変更する最終的なユーザの意思を確認したが、これに限らない。例えば、CPU12は、タッチパネル21に表示した供給電力Ws1〜Ws4をタッチ操作され電力の大きさを変更(スライド操作)されるのに応じて、直ぐに供給電力Ws1〜Ws4の変更を反映してもよい。この場合、CPU12は、タッチパネル21に決定ボタン171及びキャンセルボタン172を表示しなくともよい。
また、CPU12は、決定ボタン171又はキャンセルボタン172をタッチ操作されると、タッチパネル21の表示を元に戻したが(S44)、元に戻さなくともよい。例えば、CPU12は、決定ボタン171を操作された後も、テンキー22を操作等されるまで、図6に示すタッチパネル21の表示を維持してもよい。
【0093】
また、CPU12は、充電完了予定時間をタッチパネル21に表示しなくともよい。
また、CPU12は、電力プロファイルの生成や、電力プロファイルに基づく充電完了予定時間の算出を実行しなくともよい。
また、CPU12は、印刷時のみの最大供給電力Wm2や供給電力Ws1〜Ws4を表示する構成でもよい。
また、MFP1は、タッチパネル21を備えなくともよい。
また、本願における外部インタフェースから電力を供給可能な所定の規格は、USB2.0に限らず、USB3.0、USBバッテリーチャージング、USBパワーデリバリーでもよい。また、所定の規格は、USB規格に限らず、他の電力を供給可能な接続規格でもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、本願の制御装置として、所定のプログラムを実行するCPU12を採用したが、これに限らない。例えば、制御装置を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用のハードウェアで構成してもよい。また、制御装置は、例えばソフトウェアによる処理と、ハードウェアによる処理とを併用して動作する構成でもよい。
また、上記実施形態では、本願の画像処理装置として複合機であるMFP1を採用したが、これに限らない。本願の画像処理装置は、プリンタ装置、コピー装置、ファックス装置、スキャナ装置でもよい。この場合、本願における画像データを処理する画像処理部は、画像形成部16に限らず、画像読取部17、FAX通信部18などでもよい。
【符号の説明】
【0095】
1 MFP(画像処理装置)、12 CPU(制御装置)、16 画像形成部(画像処理部)、19 USBインタフェース(外部インタフェース)、21 タッチパネル(表示部、操作部)、25 電源(電源部)、31 常設メモリ(外部機器)、32 外部メモリ(外部機器)、33 ノートPC(外部機器)、153 画像データ、Wm1,Wm2 最大供給電力、Ws1〜Ws4 供給電力。
図1
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図15