(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
[遊技システムSの概要]
図1は、本実施形態に係るカード読取装置の例を示す図であり、カード読取装置の一例として、遊技機1に接続された台間装置2を示す。
図1(a)は、遊技機1及び台間装置2を前方から見た様子を示し、
図1(b)は、台間装置2の内部構造を示す。
【0012】
遊技機1は、ユーザが遊技をするための装置である。本明細書においては、遊技機1としてパチンコ台を例示するが、本実施の形態は、ユーザが遊技をすることができる任意の遊技機に適用することができる。
【0013】
台間装置2は、遊技機1に接続されており、ユーザが遊技機1において遊技をする際に遊技機1を制御する遊技機制御装置である。台間装置2は、ユーザが遊技機1で遊技するための遊技用カードに各種の情報を記録する。遊技用カードは、遊技機1において遊技を行うための有価情報を記憶している。遊技用カードは、例えばIC(Integrated Circuit)カードである。
図1(a)に示すように、台間装置2には、画像を表示するための表示部201と、遊技用カードを挿入するための挿入口202が設けられている。表示部201は、例えば、ユーザの持ち玉の数を表示する。
【0014】
台間装置2は、遊技用カードの摩耗等の劣化状態を示す情報を遊技用カードに記録する。台間装置2がこのような構成を有することにより、管理者が遊技用カードを回収して状態情報を参照すれば、摩耗等により状態が良好でない遊技用カードを特定することができる。
【0015】
[台間装置2の内部構造]
図1(b)に示すように、台間装置2の内部には、リーダ/ライタ203、搬送部204、カード収容部205及びピックアップローラ206が配置されている。リーダ/ライタ203は、遊技用カードA1に記録されている各種の情報を読み取る。また、リーダ/ライタ203は、遊技用カードA1に各種の情報を記録する。リーダ/ライタ203は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)等の近距離無線通信により、遊技用カードA1の情報を読み取り、又は遊技用カードA1へ情報を記録する。
【0016】
リーダ/ライタ203は、カードの読み取り又は書き込みの失敗時のリトライ回数等のカードの状態を示す状態情報を遊技用カードA1に記録する。管理者は、例えばカードを読み取ることができる装置にカードを挿入し、当該装置に表示された状態情報に基づいて、カードの読み取りにおけるリトライ回数が多くなっているカードを特定することができる。
【0017】
搬送部204は、挿入口202から挿入された遊技用カードA1をカード収容部205へ搬送する複数の搬送ローラ及びモータを有する。搬送部204は、遊技用カードA1を両側から挟んだ状態で搬送ローラを回転させることにより、
図1(b)の破線により示す搬送路に沿って、カード収容部205まで遊技用カードA1を搬送する。
【0018】
カード収容部205は、ユーザが返却した遊技用カードA1をストックカードとして収容するための載置台であり、複数のストックカードを収容可能である。ストックカードは、新たな遊技用カードA1を発行するために用いられる。カード収容部205には、収容したストックカードをピックアップローラ206側に付勢するための弾性部材が取り付けられている。カード収容部205は、遊技用カードA1を収容するときにピックアップローラ206と反対の側(
図1(b)における下方)へ後退することにより、遊技用カードA1を収容するためのスペースを確保する。
【0019】
ピックアップローラ206は、カード収容部205が収容している遊技用カードA1を排出するための搬送ローラである。ピックアップローラ206は、回転駆動することにより、カード収容部205が収容しているストックカードを搬送路へ送出する。搬送部204は、ピックアップローラ206がカード収容部205から排出したストックカードを収容時とは逆方向に搬送する排出部として機能し、ストックカードを遊技用カードA1として挿入口202から排出する。
【0020】
遊技用カードA1は、使用により劣化する。例えば、遊技用カードA1の摩耗により搬送部204との間で滑りが生じることがある。また、遊技用カードA1においてリーダ/ライタと情報を送受信するためのアンテナ線の損傷に起因してリーダ/ライタ203が読み取り又は書き込みに失敗することがある。そこで、リーダ/ライタ203は、遊技用カードA1の摩耗の影響を受ける搬送時間(例えば、後述の収納時間及び排出時間)、搬送回数、読み取りのリトライ回数又は書き込みのリトライ回数等を遊技用カードA1の劣化状態を示す劣化情報として含む状態情報を遊技用カードA1に記録する。
【0021】
リーダ/ライタ203が遊技用カードA1の状態情報を遊技用カードA1に記録しておくことにより、管理者は、遊技用カードA1の搬送ジャム又は読取エラーが生じる前の段階において、状態が良好でない遊技用カードA1を特定することができる。また、管理者は、遊技用カードA1の搬送ジャム又は読取エラーが生じた場合に、原因を特定することができる。例えば、特定の遊技用カードA1において読み取りのリトライ回数が所定の回数よりも多いことが確認された場合、管理者は、この遊技用カードA1に読み取りに失敗する原因がある可能性が高いと推定することができる。一方、管理者は、同じ台間装置2に収容された複数のストックカードにおいて読み取りのリトライ回数が多い傾向がみられる場合には、台間装置2のリーダ/ライタ203に読み取りに失敗する原因があると推定することができる。
【0022】
[台間装置2の構成]
図2は、台間装置2の構成を示す図である。台間装置2は、リーダ/ライタ203、搬送部204、ピックアップローラ206、通信部207、遊技機接続部208、記憶部209及び制御部210を備える。通信部207は、ユーザの使用履歴情報を管理する図示しないサーバとの間で情報を送受信するための通信インターフェースである。通信部207は、例えばLANコントローラを含んでいる。
【0023】
遊技機接続部208は、遊技機1と通信するための通信インターフェースである。記憶部209は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。記憶部209は、制御部210が実行するプログラムを記憶している。制御部210は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部210は、記憶部209に記憶されたプログラムを実行することにより、搬送制御部21、読取制御部22、状態特定部23、記録制御部24及び遊技制御部25として機能する。
【0024】
搬送制御部21は、搬送部204及びピックアップローラ206を駆動制御する。搬送制御部21は、挿入口202に挿入された遊技用カードA1を搬送路に沿って搬送し、この遊技用カードA1をカード収容部205にストックカードとして収納する。搬送制御部21は、ピックアップローラ206を駆動することにより、カード収容部205に収納されているストックカードを搬送路に送出し、ストックカードを遊技用カードA1として挿入口202から排出する。
【0025】
搬送制御部21は、遊技用カードA1が挿入口202に挿入されてから遊技用カードA1がカード収容部205に収納されるために要する時間である収納時間を測定し、測定した収納時間を状態特定部23に通知する。また、搬送制御部21は、遊技用カードA1を排出するために要する時間である排出時間を測定し、測定した排出時間を状態特定部23に通知する。
【0026】
読取制御部22は、挿入された遊技用カードA1に記録された情報をリーダ/ライタ203により読み取る。例えば、読取制御部22は、遊技用カードA1を特定するためのカード識別情報、及び遊技用カードA1の状態を示す状態情報を読み取る。読取制御部22は、遊技用カードA1に記録された情報の読み取りに失敗した場合に、再度の読み取りを試みる。以下、再度の読み取り又は書き込みを試みることをリトライするという。読取制御部22は、状態特定部23に読み取りのリトライ回数を通知する。
【0027】
読取制御部22は、リトライ回数が閾値を超えた場合に、表示部201に読み取りに失敗したことを示すエラーメッセージを表示してもよい。閾値は、例えば、読み取りをリトライすることによって読み取り成功率を上昇させることが可能な範囲において当業者が適宜設定した値である。
【0028】
状態特定部23は、遊技用カードA1の状態を特定し、特定した遊技用カードA1の状態を示す状態情報を生成する。状態情報は、遊技用カードA1の劣化状態を示す劣化情報を含む。遊技用カードA1が劣化している場合、リトライ回数が増えたり、カード収容部205に遊技用カードA1を収納するために要する時間である収納時間が長くなったり、遊技用カードA1を排出するために要する時間である排出時間が長くなったりする。そこで、状態特定部23は、リトライ回数、収納時間及び排出時間を搬送制御部21から取得し、取得した収納時間及び排出時間を劣化情報として含む状態情報を生成する。
【0029】
また、状態情報は、劣化情報に加えて、遊技用カードA1の使用履歴を示す使用履歴情報をさらに含んでもよい。遊技用カードA1の使用履歴情報は、例えば、ユーザが以前に使用した遊技機及び利用日時の履歴と、ユーザの持ち玉の増減の履歴とを示す。
【0030】
状態特定部23は、読取制御部22が読み取った状態情報を取得する。状態特定部23は、取得した状態情報において遊技用カードA1の状態が良好でないことを示す場合には、状態が良好でない遊技用カードA1を排出しないことを搬送制御部21に指示する。この場合、状態特定部23は、遊技用カードA1の代りに、カード収容部205にストックカードとして収納された別の遊技用カードA2を排出することを搬送制御部21に指示する。
【0031】
例えば、状態特定部23は、取得した遊技用カードA1の状態情報が示す読み取り又は書き込みのリトライ回数が所定値以上である場合に、遊技用カードA1の状態が良好でないと判定する。この場合、状態特定部23は、遊技用カードA1を排出しないことを搬送制御部21に指示する。所定値は、正常なカードに比べて読み取り又は書き込みのリトライ回数が有意に大きいことを示す値である。このような構成を採用することにより、状態特定部23は、状態が良好でない遊技用カードA1をユーザが使用することを抑制することができる。
【0032】
記録制御部24は、リーダ/ライタ203を制御することにより、各種の情報を遊技用カードA1に記録する。状態特定部23が生成した状態情報をリーダ/ライタ203により遊技用カードA1に記録する。
図3を参照して、記録制御部24が記録する状態情報について説明する。
図3は、記録制御部24が遊技用カードA1に記録する状態情報の例を示す。記録制御部24は、遊技用カードA1の劣化状態を示す状態情報、すなわち劣化情報として、リーダ/ライタ203による読み取りのリトライ回数、収納時間及び累積搬送回数を記録し、劣化情報以外の状態情報として、遊技開始時刻及び遊技終了時刻等を記録する。
【0033】
累積搬送回数は、未使用の状態から起算して、遊技用カードA1が搬送部204により搬送され、リーダ/ライタ203を通過した回数である。累積搬送回数には、遊技用カードA1が複数の台間装置2のリーダ/ライタ203を通過した回数が含まれる。
【0034】
遊技開始時刻は、ユーザが遊技機1による遊技を開始した時刻であり、遊技終了時刻は、ユーザが遊技機1による遊技を終了した時刻である。一例として、記録制御部24は、リーダ/ライタ203による直近の状態情報の読み取り時のリトライ回数、カード収容部205への直近の収納時の収納時間、ユーザの直近の遊技時における遊技開始時刻及び遊技終了時刻等をそれぞれ記録する。記録制御部24は、直近の複数回の読み取りにおけるリトライ回数の履歴等を記録してもよい。
【0035】
図3の例では、記録制御部24は、カード識別情報「A123」に関連付けられた状態情報として、リトライ回数「3回」、収納時間「5.5秒」、累積搬送回数「56回」、遊技開始時刻「10月19日15時46分」、遊技終了時刻「10月19日18時23分」を遊技用カードA1にそれぞれ記録する。
【0036】
搬送部204が遊技用カードA1をカード収容部205に収容する場合に、搬送部204と遊技用カードA1との間に滑りが生じることがある。このため、記録制御部24は、搬送部204が遊技用カードA1を挿入口202からリーダ/ライタ203まで搬送するのに要した時間を記録することが望ましい。
【0037】
一方、記録制御部24は、カード収容部205に収容されたカードに状態情報を記録することはできない。そこで、記録制御部24は、状態情報が示す第1遊技用カードA1の収納時間が基準値より大きい場合には、第1遊技用カードA1の次にカード収容部205に収容される第2遊技用カードA2に、第1遊技用カードA1の収納時間を含む状態情報を記録する。基準値は、状態が良好な遊技用カードに比べて収納時間が有意に長いことを示す値である。
【0038】
また、搬送制御部21が排出時間を測定した後の第1遊技用カードA1は挿入口202から既に排出されていることから、記録制御部24は、第1遊技用カードA1の排出時間を第1遊技用カードA1自体に記録することはできない。そこで、記録制御部24は、状態情報が示す第1遊技用カードA1の排出時間が基準値より大きい場合、第1遊技用カードA1の次にピックアップローラ206がカード収容部205から排出する第2遊技用カードA2に、第1遊技用カードA1の排出時間を含む状態情報を記録する。基準値は、状態が良好な遊技用カードに比べて排出時間が有意に長いことを示す値である。このような構成を採用することにより、第1遊技用カードA1が搬送部204との間で滑りが生じやすい等の異常を示している場合に、管理者が第2遊技用カードA2を回収したときに、第1遊技用カードA1の状態を把握することができる。
【0039】
記録制御部24は、第2遊技用カードA2に第1遊技用カードA1の状態情報を記録する場合には、第1遊技用カードA1の状態情報と、第1遊技用カードA1のカード識別情報とを関連付けて記録する。このような構成を採用することにより、その後に管理者がストックカードを回収した場合に、ストックカードに記録されている状態情報が第1遊技用カードA1の状態を示すことを把握することができる。
【0040】
記録制御部24は、搬送制御部21が第1遊技用カードA1の代りに第2遊技用カードを挿入口202から排出する場合には、第2遊技用カードA2を挿入口202から排出する前に第2遊技用カードA2に使用履歴情報を記録する。この場合、記録制御部24は、第1遊技用カードA1に記録されている劣化情報を第2遊技用カードA2に書き込まない。
【0041】
また、記録制御部24は、遊技用カードA1の使用履歴を示す使用履歴情報を遊技用カードA1に記録する。例えば、記録制御部24は、ユーザの遊技終了後に遊技用カードA1の使用履歴情報における遊技機及び利用日時の履歴と、ユーザの持ち玉の増減の履歴とを更新する。
【0042】
記録制御部24は、遊技用カードA1への情報の書き込みに失敗した場合に、再度の書き込みを試みる。記録制御部24は、書き込みのリトライ回数を状態特定部23に通知する。記録制御部24は、リトライ回数が閾値を超えた場合に、遊技用カードA1への書き込みに失敗したことを示すエラーメッセージを表示部201に表示させる。閾値は、例えば、書き込みをリトライすることによって書き込み成功率を上昇させることが可能な範囲において当業者が適宜設定した値である。
【0043】
また、記録制御部24は、搬送制御部21が挿入口202から挿入された遊技用カードA1をカード収容部205に収納する場合に、遊技用カードA1に記録されている使用履歴情報をリーダ/ライタ203により消去する。このとき、記録制御部24は、遊技用カードA1に記録されている劣化情報は消去しない。このようにすることで、遊技用カードA1を使用するユーザが入れ替わった場合にも、遊技用カードA1に劣化情報が記録された状態を維持することができる。
【0044】
また、記録制御部24は、ユーザの使用履歴情報を管理する図示しないサーバと通信部207を介して通信する。記録制御部24は、搬送制御部21がカード収容部205に収容されたストックカードを挿入口202から遊技用カードA1として排出する場合に、ユーザの使用履歴情報を管理するサーバからユーザの使用履歴情報を取得し、取得したユーザの使用履歴情報を排出するストックカードに記録する。
【0045】
遊技制御部25は、ユーザの持ち玉数を示す持ち玉情報を遊技機1から遊技機接続部208を介して取得する。遊技制御部25は、取得したユーザの持ち玉情報が示す持ち玉数を表示部201に表示する。
【0046】
[遊技用カードA1の読み取り時の動作]
図4は、台間装置2による遊技用カードA1の読み取り時の動作の例を示すフローチャートである。この処理手順は、挿入口202に遊技用カードA1が挿入されたことを検出センサ(不図示)が検出したときに開始する。
【0047】
まず、搬送制御部21は、挿入口202に挿入された遊技用カードA1をリーダ/ライタ203まで搬送する(S101)。状態特定部23は、リーダ/ライタ203まで遊技用カードA1を搬送するのに要した搬送時間を基準値と比較する(S102)。基準値は、リーダ/ライタ203まで遊技用カードA1を搬送するのに要した時間が有意に長いことを示す値である。
【0048】
読取制御部22は、搬送時間が基準値以下である場合(S102のYES)、遊技用カードA1に記録された情報をリーダ/ライタ203により読み取る(S103)。読取制御部22は、読み取りに成功したか否かを判定する(S104)。読取制御部22は、遊技用カードA1の読み取りに成功した場合(ステップS104のYES)、遊技用カードA1に状態情報を記録し(S105)、処理を終了する。
【0049】
状態特定部23は、ステップS102の判定において搬送時間が基準値よりも大きい場合(S102のNO)、搬送制御部21が次にカード収容部205に収納する遊技用カードA2に遊技用カードA1の状態情報を記録する(S107)。また、読取制御部22は、ステップS104の判定において遊技用カードA1の読み取りに失敗した場合(S104のNO)、読み取りのリトライ回数が閾値を超えているか否かを判定する(S106)。
【0050】
読取制御部22は、読み取りのリトライ回数が閾値を超えている場合(S106のYES)、当該遊技用カードA1に状態情報を記録することはできないと判定し、ステップS107の処理に進み、次の遊技用カードA2に状態情報を記録する。読取制御部22は、ステップS106の判定において読み取りのリトライ回数が閾値以下である場合に(S106のNO)、ステップS103の処理に戻る。
【0051】
[遊技用カードA1の排出時の動作]
図5は、台間装置2による遊技用カードA1の排出時の動作の例を示すフローチャートである。この処理手順は、搬送制御部21が、カード収容部205に収納されたストックカードをリーダ/ライタ203まで搬送したときに開始する。まず、記録制御部24は、遊技用カードA1の使用履歴を示す使用履歴情報を状態情報としてストックカードに記録する(S201)。
【0052】
次に、搬送部204は、挿入口202を介して遊技用カードA1としてストックカードを排出する(S202)。状態特定部23は、搬送部204から排出された遊技用カードA1を排出するために要した排出時間を劣化情報として含む状態情報を生成する。記録制御部24は、状態情報が示す排出時間が基準値より大きいか否かを判定する(S203)。
【0053】
記録制御部24は、状態情報が示す排出時間が基準値より大きい場合は(S203のYES)、遊技用カードA1の次にピックアップローラ206がカード収容部205から排出する遊技用カードA2に遊技用カードA1の状態情報を記録する(S204)。一方、記録制御部24は、ステップS203の判定において状態情報が示す排出時間が基準値以下である場合は(S203のNO)、次にピックアップローラ206が排出する遊技用カードA2に状態情報を記録することなく、処理を終了する。
【0054】
[本実施の形態による効果]
本実施の形態によれば、記録制御部24は、状態特定部23が特定した状態を示す状態情報をカードに記録する。このような構成により、管理者がカードを回収したときに、状態が良好でないカードを特定することができる。また、記録制御部24は、第1遊技用カードA1の状態情報と、第1遊技用カードA1のカード識別情報とを関連付けて、第2遊技用カードA2に記録する。このようにすることで、記録制御部24は、第1遊技用カードA1が劣化しており、第1遊技用カードA1に状態情報を書き込めない場合であっても、第1遊技用カードA1の状態情報を第2遊技用カードA2に書き込めるので、管理者が第2遊技用カードA2を回収したときに、第1遊技用カードA1の状態を特定することができる。
【0055】
なお、本実施の形態の例では、台間装置2が通信部207を備える例について説明したが、本発明はこれに限定されず、台間装置2が通信部207を備えていなくてもよい。また、上記の説明では、劣化情報として、搬送時間、搬送回数、読み取りのリトライ回数又は書き込みのリトライ回数等を例示したが、カードをカメラで印刷し、カードの表面の印刷状態を示す情報を劣化情報としてもよい。また、上記の説明では、カード読取装置として台間装置2を例示したが、カードを読み取る機能を有する装置であれば、精算機のような他の装置であってもよい。
【0056】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。