(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内折パートおよび前記外折パートは、前記コンベアで搬送されている前記包装箱の前記フラップ対に対して押し当てられる静止した部材によって、前記フラップ対を折り倒す、
ことを特徴とする、請求項3に記載の自動蓋閉装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[I.一実施形態]
以下、実施形態としての包装箱の開口を自動で閉鎖する装置および方法を説明する。
これらの自動閉鎖装置および自動閉鎖方法を例示する第一実施形態では、装置および方法の構成に関して項目[1]で述べる。この項目[1]では、開口を閉鎖する蓋部をなす外フラップ対が設けられた包装箱の構成を小項目[1−1]で説明して、外フラップ対どうしが干渉する原理を小項目[1−2]で説明したうえで、自動蓋閉装置の構成を小項目[1−3]で説明し、自動蓋閉方法の構成を小項目[1−4]で説明する。そして、項目[1]の構成による作用および効果を項目[2]で述べる。
【0011】
[1.構成]
[1−1.包装箱]
本実施形態では、上部の開口が閉鎖された状態で外フラップどうしが重なり合うオーバーフラップタイプの包装箱を例示する。包装箱における上部の開口は、自動で閉鎖する対象であり、外フラップが折り倒されることで閉鎖される。
一実施形態では、包装箱が水平面に載置されたものとし、説明で用いる方向を下記のように定義する。
【0012】
水平方向を前後方向(図中には前方を「F」で示すとともに後方を「B」で示す)および左右方向(図中には左方を「L」で示すとともに右方を「R」で示す)に細別して説明する。左右方向については、前方から後方へ向いた状態を基準に左右を定める。また、鉛直方向のうち重力の作用方向を下方(図中には「D」で示す)とし、下方の反対方向を上方(図中には「U」で示す)とする。さらに、包装箱の内部空間に向かう側を内側し、内側の反対側を外側とする。
【0013】
さらに、後述する包装箱が載置されるコンベアの搬送方向を「MD(Machine Direction)方向」とし、MD方向を基準として上流および下流を定める。MD方向に対してコンベアの延在面において直交する方向を「CD(Cross Direction)方向」とし、MD方向およびCD方向に対してコンベアの延在面において直交する方向を「TD(Transverse Direction)方向」とする。一実施形態では、MD方向が前後方向、CD方向が左右方向、TD方向が上下方向の配向でコンベアに載置された包装箱を例示する。具体的には、MD方向の下流側が前方であって上流側が後方であり、MD方向を下流から上流に見た状態を基準に左方および右方を定める。
【0014】
以下、包装箱の基本的な構成を説明する。
図1および
図2に示すように、包装箱1には、上部に開口O(
図1参照)が設けられた本体箱部2と、開口Oを閉鎖する蓋部10をなす外フラップ対11とを備える。
図1には包装箱1の半閉状態を示し、
図2には包装箱1の全閉状態を示す。以下において、「半閉状態」とは、蓋部10の外フラップ対11が折り倒される前の状態である。「全閉状態」とは、蓋部10の外フラップ対11が折り倒された後の状態であって粘着テープ9(
図2には一点鎖線で示す)で封止可能な状態である。本実施形態の自動蓋閉装置および自動蓋閉方法は、外フラップ対11を自動的に折り倒すことによって包装箱1を半閉状態から全閉状態にして、自動で開口Oを閉鎖する。
【0015】
<本体箱部>
本体箱部2は、有底筒状をなす。この本体箱部2では、平面視で矩形の底壁部3から、前後に並ぶ一対の立壁部4F,4Bと左右に並ぶ一対の立壁部5L,5Rとが折り立てられている。
本体箱部2の開口Oは、立壁部4F,4B,5L,5Rの上縁4f,4b,5l,5rで四方を囲まれる。立壁部4F,4B,5L,5Rおよび底壁部3によって囲繞された空間を内部空間Sとする。
【0016】
立壁部4F,4B,5L,5Rは、前方に配置された前壁部4Fと後方に配置された後壁部4Bとが対面するとともに、左方に配置された左壁部5Lと右方に配置された右壁部5Rと対面しており、四角筒状をなす。
ここでは、前後対称かつ左右対称の本体箱部2を例示する。そのため、配置箇所を除いて、前壁部4Fと後壁部4Bとが同様に形成され、左壁部5Lと右壁部5Rとが同様に形成される。
【0017】
底壁部3は、本体箱部2の底部を閉鎖できれば任意の構成を採用可能である。例えば、底壁部3は、後壁部4Bの下縁と前壁部4Fの下縁とから延設された一対の下縁内フラップ(図示せず)と、左壁部5Lの下縁と右壁部5Rの下縁とから延設された一対の下縁外フラップ(図示せず)とで構成される。
【0018】
<蓋部>
左壁部5Lの上縁5lからは左フラップ11Lが延出して設けられており、右壁部5Rの上縁5rからは右フラップ11Rが延出して設けられている。左フラップ11Lおよび右フラップ11Rのそれぞれが延出する寸法は、前壁部4Fおよび後壁部4Bが左右方向に離間する寸法の半分よりも長く設定されている。これらのフラップ11L,11Rは一対の外フラップ対11を構成する。
また、前壁部4Fの上縁4fからは前フラップ12Fが延設され、後壁部4Bの上縁4bからは後フラップ12Bが延設されている。前フラップ12Fおよび後フラップ12Bは一対の内フラップ対12を構成する。
【0019】
蓋部10は、フラップ11L,11R,12F,12Bが開口Oに沿う向きに折り倒されることで蓋部10が形成される。本実施形態では、開口Oに沿うように折り倒された前フラップ12Fおよび後フラップ12Bの先端縁12f,12bどうしが前後方向に離間して配置される例を示す。
本実施形態の包装箱1において、外フラップ対11が開口Oの蓋をなす「フラップ対」に相当し、左フラップ11Lが「第一フラップ」に相当し、右フラップ11Rが「第二フラップ」に相当する。
【0020】
包装箱1の全閉状態では、左フラップ12L,右フラップ12R,前フラップ11F,後フラップ11Bが、それぞれ上縁5l,5r,4f,4bを揺動軸として本体箱部2の開口Oに沿った向きをなす。言い換えると、左フラップ11L,右フラップ11R,前フラップ12F,後フラップ12Bは、それぞれ左壁部5L,右壁部5R,前壁部4F,後壁部4Bに沿った態様(立姿勢,いわば全開状態)から開口Oに沿う態様(寝姿勢)に折り倒されている。
【0021】
全閉状態の包装箱1において左フラップ11Lおよび右フラップ11Rのそれぞれは、左フラップ11Lにおける先端側の部位と右フラップ11Rにおける先端側の部位とが部分的に重ね合わされた状態で配置される。
このような重合状態では、左フラップ11Lの先端縁11lは右フラップ11Rの内側に位置し、右フラップ11Rの先端縁11rは、左フラップ11Lの外側に位置している。左フラップ11Lおよび右フラップ11Rが重なり合う面積は、これらの先端側の少なくとも一部どうしが重ね合わせられる態様であれば、大小は問わない。このようにオーバーフラップタイプのフラップ11L,11Rは、全閉状態で開口Oの全面を上方から覆う。
【0022】
この全閉状態では、外側のフラップ11L,11Rが内側のフラップ12F,12Bに対して外側に重ね合わされた状態で配置される。具体的には、内フラップ12F,12Bの外側に左フラップ11Lが重ね合わせられ、この左フラップ11Lに対して更に外側に右フラップ11Rが重ね合わせられている。
なお、包装箱1を封緘する際には、右フラップ11Rの先端縁11rに沿って粘着テープ9が貼り付けられる。
【0023】
[1−2.外フラップ対の干渉]
次に、
図3を参照して、包装箱1の開口Oを半閉状態から閉鎖状態にする場合に起こり得る外フラップ対11の干渉を説明する。
図3は、
図1の包装箱1を前方から見た正面図である。
左右のフラップ11L,11Rのそれぞれは、立姿勢から寝姿勢に変化する過程において、扇形の底面を有する柱状体(円柱を軸芯に沿って四等分された形状)の軌跡をなす。左フラップ11Lがなす軌跡を第一領域A1とし、右フラップ11Rがなす軌跡を第二領域A2とすれば、第一領域A1および第二領域A2は互いに一部が重複した干渉領域A3が存在する。
【0024】
左右のフラップ11L,11Rが左右対称に折り倒された際には、それぞれの先端縁11l,先端縁11rどうしが干渉領域A3の上端縁(以下「干渉箇所I」と称する)で干渉するという不具合を招く。
あるいは、左フラップ11Lが右フラップ11Rよりも先に干渉箇所Iを通過したとしても、左フラップ11Lが折り倒される速度よりも右フラップ11Rが折り倒される速度が速い場合には、左フラップ11Lの先端縁11lは右フラップ11Rの先端縁11rの内側に干渉しうる。この場合には、左フラップ11Lの先端縁11lや右フラップ11Rの内側に破損(干渉)する不具合を招きうる。
【0025】
[1−3.自動蓋閉装置]
以下、項目[1−2]で上述の干渉を避けつつ開口Oを自動で閉鎖する構成としての自動蓋閉装置20を説明する。
本実施形態の自動蓋閉装置20は、製函された包装箱1の内部空間Sに物品を収容してから蓋部10を自動的に閉鎖し、閉鎖された蓋部10を封止する一連の工程を実施する封函機に組み込まれる。このように自動蓋閉装置20を一部に備える封緘機は、シート材を包装箱1に組み立てる製函機とともに包装システムを構成してもよい。以下、自動蓋閉装置20は、製函機および封函機を備える包装システムに組み込まれているものとして説明する。
【0026】
図4および
図5に示す自動蓋閉装置20には、包装箱1を搬送するコンベア21が設けられるほか、コンベア21で搬送されている包装箱1の外フラップ対11を折り倒す内折部材22および外折部材23が設けられている。この自動蓋閉装置20には、折り倒された外フラップ対11の折り戻りを抑える抑止部材24も設けられている。
本実施形態の自動蓋閉装置20において、内折部材22の設けられたパートが「内折パート」に相当し、外折部材23の設けられたパートが「外折パート」に相当し、抑止部材24の設けられたパートが「抑止パート」に相当する。
【0027】
コンベア21は、載置された包装箱1を搬送する装置である。
このコンベア21には、包装箱1が右側(CD方向の他側)に偏倚して配置される。具体的には、コンベア21の右側でMD方向に沿って延設されたストッパ21aに寄せ付けられた包装箱1が搬送面に載せられる。
【0028】
ストッパ21aは、包装箱1がコンベア21から脱落するのを防止するための構造である。ここでは、ストッパ21aは、コンベア21の少なくとも右側(CD方向の他側)に設けられているが、コンベア21の左側および右側(CD方向の一側および他側)の両方に設けられていることが好ましい。
ストッパ21aを片側のみに設ける場合は、内折部材22および外折部材23のうち外フラップ対11の折り倒し始めるのが早い方の内折部材22は、ストッパ21aの設けられていない側(ここでは左側)に配置されることが望ましい。換言すれば、ストッパ21aを一つだけ設ける場合には、ストッパ21aは、外フラップ対11のうちで後に折り倒されるフラップがある側のみに配置されることが望ましい。
【0029】
上記のコンベア21は、搬送面に載置された包装箱1を自動蓋閉装置20に対して上流側から下流側まで搬送する。自動蓋閉装置20の上流側では、収容される物品の大きさに応じたサイズの包装箱1のそれぞれで内フラップ対12が折り倒されて半閉状態にされる。半閉状態の包装箱1がつぎつぎと自動蓋閉装置20に搬送され、自動蓋閉装置20で外フラップ対11が折り倒されて全閉状態にされる。その後、自動蓋閉装置20の下流側で外フラップ対11が封止される。
本実施形態の自動蓋閉装置20で開口Oが閉鎖される包装箱1は、コンベア21による搬送が継続しており、静止した態様の部材22,23,24に接触しながら移動する。
【0030】
コンベア21で搬送される包装箱1と上面視で重複する領域には、内折部材22および外折部材23ならびに抑止部材24が設けられている。
内折部材22は、全閉状態において外フラップ対11のうちで内側に配置される左フラップ11Lを折り倒すための部材である。一方、外折部材23は、全閉状態において外フラップ対11のうちで外側に配置される右フラップ11Rを折り倒すための部材である。
【0031】
抑止部材24は、当該左フラップ11Lが包装資材の反発力によって折り戻るのを抑止するための部材である。
搬送中の包装箱1に対して、内折部材22が左フラップ11Lに押し当てられることによって左フラップ11Lが折り倒される。それから、抑止部材24で上方から押さえられ(上方への折り戻りが抑えられ)、外折部材23が右フラップ11Rに押し当てられることによって右フラップ11Rが折り倒される。
【0032】
これらの部材22,23,24は、包装箱1の立壁部4F,4B,5L,5Rよりも上方に配置される。
ここで例示する部材22,23,24は、左側(CD方向の一側)に内折部材22および抑止部材24が配置され、右側に外折部材23が配置され、内折部材22の下流に外折部材23および抑止部材24が配置されている。これらの部材22、23,24は、少なくともMD方向の一部がCD方向において互いに対向している。
【0033】
本実施形態の部材22,23,24には、左右のフラップ11L,11Rに押し当てられる当接部22a,23a,24aがMD方向に沿って延在して設けられ、当接部22a,23a,24aを上方から懸架(支持)する支持部22b,23b,24bも設けられている。
ここで例示する当接部22a,23a,24aは、コンベア21の搬送面と平行に設けられた棒状の部材であり、半閉状態の包装箱1における左フラップ11Lの先端縁11lや右フラップ11Rの先端縁11rよりも下方に配置される。詳細に言えば、折り倒された左右のフラップ11L,11Rに対して上方から当接する高さ位置に当接部22a,23a,24aが延設されている。
【0034】
内折部材22の当接部22aおよび外折部材23の当接部23aのそれぞれは、コンベア21のMD方向に平行でなく、上面視でCD方向へ傾斜した向きに設けられている。具体的には、当接部22aは、下流端から上流端へ向かうほど左側に傾斜し、当接部23aは、下流端から上流端へ向かうほど右側に傾斜している。すなわち、当接部22aおよび当接部23aの一部は上面視で「ハ」の字をなす向きに配置されている。
抑止部材24の当接部24aは、上面視で、一部はコンベア21のMD方向に平行であるが、他部はCD方向へ傾斜した向きに設けられている。具体的には、当接部24aを下流側から前端部、中央部、後端部のおおよそ等しい3つの領域に分割した場合に、前端部から中央部は、下流端から上流に向かって真っすぐに延びているが、その後端部は、下流側から上流端へ向かうほど左側に傾斜している。
【0035】
そのほか、本自動蓋閉装置20には、部材22,23,24の位置を変更可能なアクチュエータ(図示省略)が設けられている。このアクチュエータは、自動蓋閉装置20に搬送される包装箱1のサイズに応じて部材22,23,24の位置を調整する。具体的には、立壁部4F,4B,5L,5Rの高さ寸法(TD方向寸法)に応じて当接部22a,23a,24aの高さ位置が調整され、底壁部3のCD方向寸法(いわゆる「巾寸法」)に応じて当接部22a,23a,24aのCD方向位置が調整される。当接部22aの後端は、立姿勢の左フラップ11Lに対して左側(外側)に位置し、当接部23aの後端は、立姿勢の右フラップ11Rに対して右側(外側)に位置するように調整される。アクチュエータによる当接部22a,23a,24aの位置調整は、自動蓋閉装置20で左右のフラップ11L,11Rが折り倒される前に予め実施される。外フラップ対11は、位置調整された内折部材22および外折部材23によって、包装箱1のサイズに応じた箇所で折り倒される。
【0036】
以下、
図5を参照して、自動蓋閉装置20を通過する包装箱1を説明する。
図5の左側には、上面視の自動蓋閉装置20においてMD方向に搬送される包装箱1における前壁部4Fの到達位置P1〜P4を示す。
到達位置P1〜P3の区間にわたって内折部材22が延設され、到達位置P2〜P4の区間にわたって外折部材23が延設され、到達位置P3〜P4の区間にわたって抑止部材24が延設されている。
【0037】
到達位置P2〜P3の区間では、内折部材22および外折部材23がCD方向に対向する。到達位置P2〜P3の区間における下流側の半部では、内折部材22,外折部材23および抑止部材24がCD方向に対向している。到達位置P3〜P4の区間では、外折部材23および抑止部材24がCD方向に対向している。
図5の右側には、包装箱1が到達位置P1〜P4に到達した時に、包装箱1を上流に向かって見た場合の包装箱1および部材22,23,24を示す。
【0038】
以下、到達位置P1まで,到達位置P1〜P2,P2〜P3,P3〜P4の区間ごとに自動蓋閉装置20を説明する。
<到達位置P1までの区間>
到達位置P1には、前後のフラップ11F,11Bが既に折り倒された包装箱1が搬送される。この到達位置P1では、内折部材22の当接部22aの後端に前方から当接した左フラップ11Lが開口Oに向かって折り倒され始める。
なお、到達位置P1では、上記のように左フラップ11Lが折り倒されるのに対し、右フラップ11Rが上下に沿った立姿勢のままである。
【0039】
<到達位置P1〜P2の区間>
包装箱1が到達位置P1から到達位置P2へ搬送される間に左フラップ11Lの折り倒しが進行し、包装箱1が到達位置P2へ搬送されるまでに、外折部材23の当接部23aの後端に前方から当接した右フラップ11Rが開口Oに向かって折り倒され始める。このように、到達位置P1から到達位置P2の下流側では、左フラップ11Lの折り倒しは、右フラップ11Rの折り倒しと一部並行して行われる。
【0040】
<到達位置P2〜P3の区間>
包装箱1が到達位置P2から到達位置P3へ搬送される間に、左フラップ11Lの折り倒しが更に進行し、右フラップ11Rの折り倒しも並行して進行する。包装箱1が到達位置P3へ搬送されるまでに、抑止部材24の当接部24aの後端に前方や下方から当接しうる左フラップ11Lの上方への折り戻りが抑止される。このように、到達位置P2から到達位置P3の全区間では左フラップ11Lおよび右フラップ11Rの折り倒しが並行して行われ、到達位置P2
の下流側から到達位置P
3では左フラップ11Lの抑止も並行して行われる。
到達位置P3では、左フラップ11Lの折り倒しが完了し、開口Oに沿った寝姿勢の左フラップ11Lを上方から押さえ付けるように抑止部材24が位置している。この到達位置P3では、右フラップ11Rが折り倒されている途中である。この区間では、干渉領域A3において右フラップ11Rのほうが左フラップ11Lよりも後に折り倒される。
【0041】
<到達位置P3〜P4の区間>
包装箱1が到達位置P3から到達位置P4に搬送される間に、右フラップ11Rの折り倒しが更に進行し、左フラップ11Lの上方への折り戻りの抑止が抑止部材24によって継続される。このように、到達位置P3から到達位置P4の全区間では右フラップ11Rの折り倒しと左フラップ11Lの抑止とが並行して行われる。この区間では、左フラップ11Lの折り倒しが完了していることから、干渉領域A3において右フラップ11Rのほうが左フラップ11Lよりも後に折り倒されると言える。
【0042】
到達位置P4では、右フラップ11Rの折り倒しが完了し、左右のフラップ11L,11Rはいずれも開口Oに沿った寝姿勢で左フラップ11Lの外側に右フラップ11Rが重なり合い、包装箱1は全閉状態になっている。この到達位置P4では、開口Oに沿った寝姿勢の左フラップ11Lを上方から押さえ付けるように抑止部材24が位置している。
上記のようにして外フラップ対11が受動的に折り倒されることにより、包装箱1の開口Oが自動的に閉鎖される。
【0043】
[1−4.自動蓋閉方法]
本実施形態の自動蓋閉方法を、
図8を参照して説明する。この自動蓋閉方法は、上述の自動蓋閉装置20によって外フラップ対11を折り倒す方法である。
図8に示すように、蓋閉工程(ステップS2)の前には前処理工程(ステップS1)が行なわれ、蓋閉工程の後には後処理工程(ステップS3)が行なわれる。これらの前処理工程および後処理工程は、公知の装置によって実施することができる。
【0044】
<前処理工程>
前処理工程では、平面状のシート材を包装箱1に組み立てる。シート材には、所定の形状に切り取られたシート状の包装資材が用いられる。シート材に用いられる包装資材としては、段ボールシートや厚紙などが挙げられる。
前処理工程で組み立てる包装箱1は、グルーマシンで糊付けされたシート材を折り立てるだけでフラップ11L,11R,12F,12Bの分離した包装箱1が組み立てられた態様に限らない。例えば、シート材を折り立てた半A式箱のフラップ11L,11R,12F,12Bとなる部分を切り込んで分離させることで組み立ててもよいし、フラップ11L,11R,12F,12Bどうしの間に設けられたスリットを長くするように切り込んで組み立ててもよい。
【0045】
この前処理工程では、組立工程(ステップS11)、収容工程(ステップS12)、蓋形成工程(ステップS13)が実施される。
組立工程では、平面状のシート材が包装箱1となる箱体に組み立てられる。
収容工程では、組立工程で組み立てられた箱体の内部空間Sに物品が収容される。
蓋形成工程では、収容された製品の最上面の高さ位置に応じてフラップ11L,11R,12F,12Bどうしの間に設けられたスリットを切り込む。この蓋形成工程では、隣り合う切り込みの下端どうしを結ぶ仮想線に沿って罫線が設けられる。この罫線は、上述の上縁4f,4b,5l,5rに対応する。蓋形成工程が終了した時点では、包装箱1には、左フラップ11L,右フラップ11R,前フラップ12F,後フラップ12Bが形成されている。
【0046】
<蓋閉工程>
蓋閉工程では、前フラップ12Fおよび後フラップ12Bを開口Oに沿って折り倒す前折工程(ステップS20)を実施したうえで、左右のフラップ11L,11Rを開口Oに沿って折り倒す内折工程(ステップS22)および外折工程(ステップS23)を実施する。この蓋閉工程では、内折工程で折り倒された左フラップ11Lの折り戻りを抑える抑止工程(ステップS24)も実施する。
【0047】
蓋閉工程では、開始から終了までの間、包装箱1をコンベア21で搬送し続けるコンベア工程が実施される。
この蓋閉工程では、まず内折工程が開始され、左フラップ11Lが内折部材22で折り倒され始める。内折工程が実施されている間に外折工程も開始され、右フラップ11Rが外折部材23で折り倒され始める。
【0048】
内折工程が開始された後に抑止部材24で左フラップ11Lの折り戻りを抑える抑止工程も開始される(
図5における到達位置P2〜P3の区間)。このように、内折工程、外折工程および抑止工程は一部が並行して実施される。
抑止工程が開始された後に内折工程が終了し、左フラップ11Lは外折工程が終了するまで抑止部材24で折り戻りが抑え続けられる。抑止工程および外折工程が終了すると、外フラップ対11による開口Oの閉鎖が完了する。
【0049】
<後処理工程>
図8に示すように、後処理工程は、右フラップ11Rをホットメルトや粘着テープ9で封止する封止工程(ステップS31)を有する。粘着テープ9が用いられる封止工程では、包装箱1における右フラップ11Rの先端縁11rの位置がセンサで検知され、封止機構によって前壁部4Fから先端縁11lを通って後壁部4Bまで粘着テープ9が貼り付けられる。
【0050】
[2.作用および効果]
上述のような構成の自動蓋閉装置20および自動蓋閉方法によれば、下記のような作用および効果を得ることができる。
(1)干渉領域A3において、内折部材22で折り倒される左フラップ11Lよりも後に外折部材23で右フラップ11Rが折り倒されるため、左フラップ11Lと右フラップ11Rとを干渉させずに、包装箱1の開口Oを自動で閉鎖することができる。
【0051】
(2)左フラップ11Lが内折部材22によって折り倒されている間に、右フラップ11Rが外折部材23によって折り倒されるため、外フラップ対11を折り倒す時間を短縮することができ、開口Oを自動で閉鎖する効率を向上することが可能となる。
【0052】
(3)包装箱1をコンベア21上で停止させる必要がないため、外フラップ対11の折り倒しを連続して実施できる。この点からも開口Oを自動で閉鎖する効率を高めることができる。
一方、外フラップを折り込む際に包装箱を停止させた状態で左右の外フラップを交互に折りたたむ機構を有する装置では、外フラップどうしの干渉は抑制されるものの、包装箱を一旦停止させる必要があるため、単位時間当たりに開口を自動で閉鎖することのできる包装箱の数に改善の余地があった。これに対し、本実施形態の自動蓋閉装置20によれば、一旦停止させることなく包装箱1の外フラップ対11を折り倒すことができるため、単位時間当たりに開口Oを閉鎖する包装箱
1の数を確保することができる。
【0053】
(4)搬送中の包装箱1(すなわち移動している包装箱1)が、静止した態様の内折部材22および外折部材23に押し当たることで、外フラップ対11が受動的に折り倒される。そのため、静止した包装箱の外フラップ対を変位する部材で能動的に折り倒す装置と比較して、装置構成を簡素にすることができ、包装箱1の搬送を一時停止する必要がないことから上述のように開口Oの閉鎖効率を高められる。
【0054】
(5)内折部材22および外折部材23は、包装箱1のサイズに応じた箇所で外フラップ対11を折り倒すため、包装箱1の蓋閉装置としての汎用性が向上する。
【0055】
(6)内折部材22で折り倒された左フラップ11Lの折り戻りを抑止部材24で抑えるため、左フラップ11Lが折り戻るのを抑止することができる。
【0056】
(7)左フラップ11Lが、抑止部材24によって、外折部材23による右フラップ11Rの折り倒しの前から折り倒しの終了まで抑止され続けるため、右フラップ11Rを折り倒している間に、左フラップ11Lが復元力によって折り戻りにくくなる。これにより、右フラップ11Rが左フラップ11Lによって下方から押し上げられるのを抑えることができ、右フラップ11Rを、左フラップ11Lの外側に重なり合うようにして円滑に折り倒すことができる。
【0057】
(8)コンベア21にストッパ21aが設けられることによって、内折部材22が左フラップ11Lを折り倒し始めたときに、左側(CD方向他側)から印加される圧力によって包装箱1が搬送経路を逸脱し、右側(CD方向片側)から脱落するのを防止できる。
(9)ストッパ21aは、コンベア21の右側(CD方向片側)だけに配置されている場合には
、装置構成の複雑化が抑えられる。
(10)ストッパ21aは、コンベア21の右側(CD方向片側)だけに配置されている場合には、内折部材22および外折部材23のMD方向の一部がCD方向に対向していることで、その区間では外フラップ対11の折り倒しは並行して行われる。このため、包装箱1には左側および右側(CD方向の両側)から圧力が印加され、包装箱1を変位させる力が相殺される。これにより、搬送経路からの包装箱1の逸脱が抑えられ、左側(CD方向他側)から脱落するのを防止できる。
(11)抑止部材24の当接部24aにおいて後端部がCD方向へ傾斜した向きに設けられたことにより、左フラップ11Lの位置が微調整されるため、その後の右フラップ1
1Rの折り倒し精度を高めることができる。
【0058】
[II.第一実施形態の変形例]
次に、第一実施形態の変形例の自動蓋閉装置および自動蓋閉方法について説明する。第一実施形態の変形例の自動蓋閉装置は、第一実施形態の自動蓋閉装置とは内折部材22の当接部22aおよび外折部材23の当接部23aの形状が異なる。また、第一実施形態の変形例の自動蓋閉方法は、第一実施形態の自動蓋閉方法とは内折工程および外折工程の内容が異なる。以下、相違点を中心として説明する。なお、第一実施形態の変形例の説明において、第一実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一またはほぼ同様のものである。
【0059】
これらの自動閉鎖方法および自動閉鎖装置を例示する第一実施形態の変形例では、装置および方法の構成に関して項目[1]で述べる。この項目[1]では、自動蓋閉装置の構成を小項目[1−1]で説明し、自動蓋閉方法の構成を小項目[1−2]で説明する。そして、項目[1]の構成による作用および効果を項目[2]で述べる。
【0060】
[1.構成]
[1−1.]自動蓋閉装置
以下、
図6を参照して、自動蓋閉装置20の内折部材22′および外折部材23′を説明する。
内折部材22′の当接部22′aおよび外折部材23′の当接部23′aの形状は、その前端から後端までの大部分が下流端から上流に向かって真っすぐ延び、後端付近、すなわち上流側の端部であって後端を含んでMD方向に延在する一部分(以下、上流端部という)がCD方向へ曲線状に傾斜している。具体的には、当接部22′a,23′aの下流端から上流に向かって真っすぐ延びる部分に沿った直線を仮想直線とした場合に、当接部22′aの上流端部は、仮想直線に対して後端に向かうほど左側に位置する弓形に反っており、当接部23′aの上流端部は、仮想直線に対して後端に向かうほど右側に位置する弓形に反っている。
【0061】
当接部22′aの上流端部を誘導部22′cと称し、当接部23′aの上流端部を誘導部23′cと称する。誘導部22′c,23′cは、左右のフラップ11L,11Rが外側(開口Oのある側と反対の側)に傾いた姿勢である場合に、左右のフラップ11L,11Rを内側(開口Oのある側)に誘導(ガイド)する部分である。これらの誘導部22′c,23′cは、立姿勢に対して外側に傾いた左右のフラップ11L,11Rに当接しうる位置に設けられる。すなわち、誘導部22′c,23′cは、左右のフラップ11L,11Rが外側に傾いた姿勢で誘導部22′c,23′cに当接する位置にある場合に、左右のフラップ11L,11Rを開口Oのある側に誘導する。誘導部22′c,23′cの設けられたパートは、「誘導パート」に相当する。
【0062】
以下、到達位置P1まで,および、到達位置P1〜P4の区間に分けて誘導部22′c,23′cを説明する。
<到達位置P1までの区間>
到達位置P1には、前後のフラップ11F,11Bが既に折り倒された包装箱1が搬送される。この到達位置P1では、内折部材22′の当接部22′aの一部に前方から当接した左フラップ11Lが開口Oに向かって折り倒され始める。
ここで、内折部材22′および外折部材23′が配置された位置に、左右のフラップ11L,11Rが、コンベア21の振動等によって、外側に傾いた姿勢になっている包装箱1が搬送されてくる場合がある。
包装箱1が、内折部材22′が配置された位置に到達したときに、左フラップ11Lが左側(外側)に傾いた姿勢であって内折部材22′の誘導部22′cに当接する位置にある際には、誘導部22′cに前方から当接した左フラップ11Lは、誘導部22′cの傾斜(曲面)に沿って右側(内側)に、立姿勢の位置へ向けて誘導される。
その後、当接部22′aのうち誘導部22′cより下流側の部位に前方から当接した左フラップ11Lが開口Oに向かって折り倒され始める。
【0063】
<到達位置P1〜P2の区間>
包装箱1が到達位置P1から到達位置P2へ搬送される間に左フラップ11Lの折り倒しが進行し、包装箱1が到達位置P2へ搬送されるまでに、外折部材23′の当接部23′aの一部に前方から当接した右フラップ11Rが開口Oに向かって折り倒され始める。
包装箱1が、外折部材23′が配置された位置に到達したときに、右フラップ11Rが右側(外側)に傾いた姿勢であって外折部材23′の誘導部23′cに当接する位置にある際には、誘導部23′cに前方から当接した右フラップ11Rは、誘導部23′cの傾斜(曲面)に沿って左側(内側)、立姿勢の位置へ向けて誘導される。
その後、当接部23′aのうち誘導部23′cより下流側の部位に前方から当接した右フラップ11Rが開口Oに向かって折り倒され始める。
このように、到達位置P1から到達位置P2のうち下流側では、左フラップ11Lの折り倒しは、右フラップ11Rの折り倒しと一部並行して行われる。
【0064】
[1−2.]自動蓋閉方法
本変形例の自動蓋閉方法は、
図8に示す工程と同一であるが、蓋閉工程の内折工程および外折工程において、フラップの誘導の後にフラップの折り倒しが実施される点が異なるため、符号をステップS22′およびステップS23′とする。
<蓋閉工程>
蓋閉工程(ステップS2)の内折工程(ステップS22′)では、まず、内折部材22′の誘導部22′cが、当接する左フラップ11Lを左側(内側)に、立姿勢の位置へ向けて誘導する。次に、内折部材22′の当接部22′aのうち誘導部22′cより下流側の部位が、左フラップ11Lを開口Oに向かって折り倒す。
さらに、外折工程(ステップS23′)では、まず、外折部材23′の誘導部23′cが、当接する右フラップ11Rを右側(内側)に、立姿勢の位置へ向けて誘導する。次に、外折部材23′の当接部23′aのうち誘導部23′cより下流側の部位が、左フラップ11Lを開口Oに向かって折り倒す。
【0065】
[2.作用および効果]
上述のような構成の自動蓋閉装置20および自動蓋閉方法によれば、さらに、下記のような作用および効果を得ることができる。
折部材22′,23′の誘導部22′c,23′cに外フラップ対11が当接し、外フラップ対11が開口のある側に誘導されることで、外フラップ対11の外側に内折部材22′および外折部材23′が円滑に当接することができる。このようにして折り倒し前に外フラップ対11を円滑に案内することにより、開口Oの自動で閉鎖する精度を向上させることが可能となる。
【0066】
[III.第二実施形態]
次に、第二実施形態の自動蓋閉装置および自動蓋閉方法について説明する。第二実施形態の自動蓋閉装置は、第一実施形態の自動蓋閉装置の部材の数が異なる。また、第二実施形態の自動蓋閉方法は、第一実施形態の自動蓋閉方法とは蓋閉工程で実施される工程数が異なる。以下、相違点を中心として説明する。なお、第二実施形態の説明において、第一実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
【0067】
これらの自動閉鎖方法および自動閉鎖装置を例示する第二実施形態では、装置および方法の構成に関して項目[1]で述べる。この項目[1]では、自動蓋閉装置の構成を小項目[1−1]で説明し、自動蓋閉方法の構成を小項目[1−2]で説明する。そして、項目[1]の構成による作用および効果を項目[2]で述べる。
【0068】
[1.構成]
[1−1.]自動蓋閉装置
以下、
図7を参照して、自動蓋閉装置20を説明する。
図7に示す自動蓋閉装置20には、内折部材22,外折部材23,抑止部材24の他に、内折部材22および外折部材23が外フラップ対11を折り倒す前に外フラップ対11の位置を矯正する矯正部材25,26が設けられている。本実施形態の自動蓋閉装置20において矯正部材25,26が設けられたパートが「矯正パート」に相当する。
【0069】
本実施形態の自動蓋閉装置20で開口Oが閉鎖される包装箱1は、コンベア21による搬送が継続しており、矯正部材25,26の間を通過し、部材22,23,24に接触しながら移動する。矯正部材25,26は、包装箱1がその間を通過するときに、静止した状態の態様でもよいが、外フラップ対11に向かってCD方向に移動する態様(すなわち内側に駆動される態様)であることが好ましい。具体的には、矯正部材25,26は、搬送されてくる包装箱1の外フラップ対11に対してCD方向外側の位置に予め調整された初期位置から、包装箱1が矯正部材25,26どうしの間に搬送されてきた際に、一方の矯正部材25は左フラップ11Lに向かって右側に移動し、他方の矯正部材26は右フラップ11Rに向かって左側に移動することが好ましい。この場合、外フラップ対11は開口Oがある側に変位し、矯正部材25,26に当接しながら搬送される。
コンベア21で搬送される包装箱1と上面視で重複する領域には、上流側から、内折部材22および外折部材23ならびに抑止部材24が設けられている。
【0070】
矯正部材25,26は、外フラップ対11が立姿勢よりも外側(開口Oのある側と反対の側)に傾くことを防止するための部材である。矯正部材25,26は、上面視で、CD方向において、包装箱1に接触しない程度の間隔を設けて配置されている。
ここで例示する矯正部材25,26は、左側(CD方向の一側)に一方の矯正部材25が配置され、右側に他方の矯正部材26が配置されており、少なくともMD方向の一部がCD方向において互いに対向している。
【0071】
本実施形態の矯正部材25,26には、左右のフラップ11L,11Rの位置を調整する当接部25a,26aがMD方向に沿って延在して設けられ、当接部25a,26aを上方から懸架(支持)する支持部(不図示)も設けられている。
ここで例示する当接部25a,26aは、コンベア21の搬送面と平行に設けられた棒状の部材であり、半閉状態の包装箱1における左フラップ11Lの先端縁11lと上縁5lとの間および右フラップ11Rの先端縁11rと上縁5rとの間に配置される。詳細に言えば、折り倒される前の左右のフラップ11L,11Rを左右から挟む高さ位置に当接部25a,26aが延設されている。
当接部25a,26aのTD方向およびMD方向の位置は、左右のフラップ11L,11Rが外側に傾くのを許容する範囲(許容範囲)に応じて設定される。換言すれば、矯正部材25,26が配置された位置が、左右のフラップ11L,11Rが外側に傾くことができる最外の位置である。
【0072】
矯正部材25,26の当接部25a,26aは、上面視で、コンベア21のMD方向に平行である。
本実施形態の矯正部材25,26の当接部25a,26aの形状は、その前端から後端までの大部分が下流端から上流に向かって真っすぐ延びるとともにコンベア21で搬送される包装箱1において立姿勢をなす左右のフラップ11L,11Rに対して上面視で隣接するように配置され、それぞれの上流端部がCD方向へ曲線状に傾斜している。具体的には、当接部25a,26aの下流端から上流に向かって真っすぐ延びる部分に沿った直線を仮想直線とした場合に、当接部25aの上流端部は、仮想直線に対して後端に向かうほど左側に位置する弓形に反っており、当接部26aの上流端部は、仮想直線に対して後端に向かうほど右側に位置する弓形に反っている。
【0073】
当接部25aの上流端部を誘導部25cと称し、当接部26aの上流端部を誘導部26cと称する。誘導部25c,26cは、左右のフラップ11L,11Rが外側(開口Oのある側と反対の側)に傾いた姿勢である場合に、左右のフラップ11L,11Rを内側(開口Oのある側)に誘導(ガイド)する部分である。これらの誘導部25c,26cは、立姿勢に対して外側に傾いた左右のフラップ11R,11Lに当接しうる位置に設けられる。すなわち、誘導部25c,26cは、左右のフラップ11L,11Rが外側に傾いた姿勢で誘導部25c,26cに当接する位置にある場合に、左右のフラップ11L,11Rを開口Oのある側に誘導する。誘導部25c,26cの設けられたパートは、「誘導パート」に相当する。
矯正部材25,26が外フラップ対11に向かってCD方向に移動する態様である場合には、誘導部25c,26cは、立姿勢の外フラップ対11を立姿勢の位置よりもやや内側に誘導(ガイド)する部分ともいえる。別言すれば、矯正部材25,26は、第一領域A1および第二領域A2のうち干渉領域A3を除く領域(すなわち干渉領域A3には至らない非干渉領域)で左右のフラップ11L,11Rを能動的に折り倒す(いわば「仮折り」する)。
上記のように外フラップ対11の姿勢を立姿勢に修正するほか折り部材22,23による折り倒し前に立姿勢の外フラップ対11を予めやや内側へ折り倒す矯正部材25,26は、外フラップ対11の姿勢を矯正するだけでなく誘導する部分であるともいえる。
【0074】
本自動蓋閉装置20に設けられているアクチュエータは、自動蓋閉装置20に搬送される包装箱1のサイズに応じて部材22,23,24の位置に加え、部材25,26の位置も調整する。具体的には、立壁部4F,4B,5L,5Rの高さ寸法(TD方向寸法)に応じて当接部25a,26aの高さ位置が調整され、底壁部3のCD方向寸法(いわゆる「巾寸法」)に応じて当接部25a,26aのCD方向位置が調整される。当接部25aは、立姿勢の左フラップ11Lに対して左側(外側)に位置し、当接部26aは、立姿勢の右フラップ11Rに対して右側(外側)に位置するように調整される。当接部25a,26aと、外フラップ対11との間には一定の間隔が存在するように位置が調整される。アクチュエータによる当接部25a,26aの位置調整は、自動蓋閉装置20に包装箱1が搬送されてくる前に予め実施される。
【0075】
以下、到達位置P1までの区間における矯正部材25,26を説明する。
<到達位置P1までの区間>
到達位置P1に向かって、前後のフラップ11F,11Bが既に折り倒された包装箱1が搬送される。
ここで、矯正部材25,26が配置された位置に、左右のフラップ11L,11Rが、コンベア21の振動等によって、外側に傾いた姿勢になっている包装箱1が搬送されてくる場合がある。
包装箱1が、矯正部材25が配置された位置に到達したときに、左フラップ11Lが左側(外側)に傾いた姿勢であって矯正部材25の誘導部25cに当接する位置にある際には、誘導部25cに前方から当接した左フラップ11Lは、誘導部25cの傾斜(曲面)に沿って右側(内側)に、立姿勢の位置へ向けて誘導される。
その後、包装箱1の左フラップ11Lは、当接部25aのうち誘導部25cより下流側の部位によって立姿勢の左フラップ11Lが外側へ倒れることが構造的に規制されることで立姿勢を維持されながら、到達位置P1へと搬送される。
このようにして左フラップ11Lが当接部25aによって左側への傾倒が防止されている間に、包装箱1は矯正部材26が配置された位置に到達する。
包装箱1が、矯正部材26に配置された位置に到達したときに、右フラップ11Rが右側(外側)に傾いた姿勢であって矯正部材26の誘導部26cに当接する位置にある際には、誘導部26cに前方から当接した右フラップ11Rは、誘導部26cの傾斜(曲面)に沿って左側(内側)に、立姿勢の位置へ向けて誘導される。
その後、包装箱1の右フラップ11Rは、当接部26aのうち誘導部26cより下流側の部位によって立姿勢の右フラップ11Rが外側に倒れることが構造的に規正されることで立姿勢を維持されながら、到達位置P1へと搬送される。
このようにして右フラップ11Rが当接部26aによって右側への傾倒が防止されている間に、包装箱1は到達位置P1に到達する。
このように、到達位置P1の上流側では、左フラップ11Lの位置の矯正は、右フラップ11Rの位置の矯正と一部並行して行われる。
【0076】
[1−2.]自動蓋閉方法
本実施形態の自動蓋閉方法を、
図8を参照して説明する。本実施形態では、蓋閉工程に矯正工程(ステップS21;
図8には一点鎖線で示す)が加わる点が異なる。
<蓋閉工程>
本実施形態の自動蓋閉方法は、蓋閉工程(ステップS2)では、前折工程(ステップS20)の後であって内折工程(ステップS22)の前に、矯正工程(ステップS21)が行われる。
蓋閉工程では、前フラップ12Fおよび後フラップ12Bを開口Oに沿って折り倒す前折工程(ステップS20)を実施したうえで、左右のフラップ11L,11Rの位置を矯正する矯正工程(ステップS21)を実施し、左右のフラップ11L,11Rを開口Oに沿って折り倒す内折工程(ステップS22)および外折工程(ステップS23)を実施する。
左フラップ11Lに対する矯正工程では、まず、矯正部材25の誘導部25cが、当接する左フラップ11Lを左側(内側)に、立姿勢または立姿勢よりも内側の位置へ向けて誘導する。次に、当接部25aのうち誘導部25cより下流側の部位が、左フラップ11Lの立姿勢を維持する。
右フラップ11Rに対する矯正工程では、まず、矯正部材26の誘導部26cが、当接する右フラップ11Rを右側(内側)に、立姿勢または立姿勢よりも内側の位置へ向けて誘導する。次に、当接部26aのうち誘導部26cより下流側の部位が、右フラップ11Rの立姿勢を維持する。
【0077】
[2.作用および効果]
上述のような構成の自動蓋閉装置20および自動蓋閉方法によれば、さらに、下記のような作用および効果を得ることができる。
【0078】
矯正部材25,26によって外側へ傾いた外フラップ対11が立姿勢に矯正されるため、内折部材22の上流側の端部よりも内側へ左フラップ11Lを送給することができ、外折部材23の上流側の端部よりも内側へ右フラップ11Rを送給することができる。このようにして外フラップ対11を内折部材22および外折部材23へ確実に当接させることができる。これにより、左フラップ11Lおよび右フラップ11Rを確実に折り倒すことができ、開口Oの閉鎖精度の向上に寄与する。
さらに、矯正部材25,26が、外フラップ対11に対してCD方向に移動することで、外フラップ対11が立姿勢よりも内側(開口Oのある側)の位置に矯正されるため、その後の外フラップ対11の折り倒し精度を高めることができる。
【0079】
[IV.変形例]
上述の一実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、必要に応じて取捨選択でき、あるいは適宜組み合わせることができる。
【0080】
内折部材22,外折部材23および抑止部材24は、一部がCD方向で対向した配置に限らず、CD方向に対向せずに配置されていてもよい。すなわち、内折工程、外折工程および抑止工程が並行して行われなくてもよい。
さらに、当接部22a,23a,24aは、コンベア21の搬送面と平行に設けられていなくてもよい。たとえば、当接部22a,23a,24aの上流端部はTD方向において、上方に傾斜してもよく、下方に傾斜してもよい。
また、包装箱1がコンベア21上を移動するのに限らず、静止した包装箱1に対して内折部材22,外折部材23および抑止部材24が包装箱1に向かって移動することで、外フラップ対11を折り倒してもよい。
【0081】
内折部材22、外折部材23および抑止部材24は、棒状に限らずさまざまな形態の部材を採用することができる。更に言えば、内折部材22、外折部材23および抑止部材24のように外フラップ対11に接触して折り倒しの機能や抑止機能を発揮する部材に替えてまたは加えて、外フラップ対11に対して空気を噴射することで、非接触で外フラップ対11を折り倒したり抑止したりする機能を発揮するパートを用いてもよい。
【0082】
同様に、矯正部材25,26は、棒状に限らずさまざまな形態の部材を採用することができる。更に言えば、矯正部材25,26のように外側に倒れた外フラップ対11に接触してその位置を強制する機能を発揮する部材に替えてまたは加えて、外フラップ対11に対して空気を噴射することで、非接触で外フラップ対11の位置を強制したりする機能を発揮するパートを用いてもよい。
【0083】
包装箱1のサイズは、可変のものに限らず、一定であってもよい。この場合は、内折部材22,外折部材23および抑止部材24の位置は最初に調整されることで足りる。
抑止工程では、外折工程が実施されている間に、左フラップ11Lの抑止を開始しているが、内折工程が実施されている間であって外折工程が開始される前に、左フラップ11Lの抑止を開始してもよい。すなわち、抑止工程は、右フラップ11Rの折り倒し前から右フラップ11Rの折り倒しの終了まで継続してもよい。
【0084】
上述の実施形態では、左フラップ11Lを右フラップ11Rよりも先に折り倒し始めているが、右フラップ11Rを左フラップ11Lよりも先に折り倒し始めてもよい。この場合は、内折部材22および抑止部材24は右側に配置され、外折部材23は左側に配置され、内折部材22が右フラップ11Rを折り倒す。その後に折り倒された右フラップ11Rを抑止部材24によって抑止し、右フラップ11Rが折り倒されている間に外折部材23が左フラップ11Lを折り倒してもよい。
抑止部材24の当接部24aは、上述の形態に限らず、全体がコンベア21のMD方向と平行であってもよい。
なお、抑止部材24は必須の構成ではなく、抑止部材24は設けられなくてもよい。
【0085】
第二実施形態では、矯正部材25,26の当接部25a,26aは、コンベア21の搬送面と平行に設けられていなくてもよい。すなわち、当接部25a,26aの上流側の端部はTD方向において、上方に傾斜していてもよく、下方に傾斜していてもよい。
【0086】
第二実施形態では、矯正部材25,26の上流側の端部には誘導部25c,26cが設けられているが、これらは設けられていなくてもよい。換言すれば、矯正部材25,26の上流側の端部はコンベア21のMD方向と平行であってもよい。この場合は、矯正工程に誘導工程は含まれない。
【0087】
第二実施形態では、内折部材22および外折部材23の上流側の端部には、誘導部が設けられていない例を挙げたが、第一実施形態の変形例と同様に、内折部材22および外折部材23にそれぞれ誘導部が設けられてもよい。この場合は、内折工程および外折工程には誘導工程が含まれる。
【0088】
[V.付記]
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
先端側の少なくとも一部どうしが重ね合わせられた態様でフラップ対が開口の蓋をなす包装箱について、前記フラップ対を折り倒して前記開口を自動で閉鎖する自動蓋閉装置であって、
前記フラップ対における一方の第一フラップを前記開口に沿って折り倒す内折パートと、
前記フラップ対における他方の第二フラップを前記開口に沿って折り倒す外折パートと、を備え、
前記外折パートは、前記内折パートによって前記第一フラップが折り倒される軌跡と前記外折パートによって前記第二フラップが折り倒される軌跡との重複する干渉領域において、前記内折パートで折り倒される前記第一フラップよりも後に前記第二フラップを折り倒す、
ことを特徴とする自動蓋閉装置。
(付記2)
前記内折パートおよび前記外折パートは、少なくとも一部で前記第一フラップおよび前記第二フラップを同時に折り倒す、
ことを特徴とする、付記1に記載の自動蓋閉装置。
(付記3)
前記包装箱を搬送するコンベアを備え、
前記内折パートおよび前記外折パートは、前記コンベアで搬送中の前記包装箱の前記フラップ対を折り倒す、
ことを特徴とする、付記2または3に記載の自動蓋閉装置。
(付記4)
前記内折パートおよび前記外折パートは、前記コンベアで搬送されている前記包装箱の前記フラップ対に対して押し当てられる静止した部材によって、前記フラップ対を折り倒す、
ことを特徴とする、付記3に記載の自動蓋閉装置。
(付記5)
前記内折パートおよび前記外折パートでは、前記包装箱のサイズに応じた箇所に押し当たって前記フラップ対を折り倒す、
ことを特徴とする、付記1〜4のいずれか一項に記載の自動蓋閉装置。
(付記6)
前記内折パートは、前記第一フラップに押し当てられる内折部材を有し、
前記外折パートは、前記第二フラップに押し当てられる外折部材を有する、
ことを特徴とする、付記1〜5のいずれか一項に記載の自動蓋閉装置。
(付記7)
前記内折パートで折り倒された前記第一フラップの折り戻りを抑える抑止パートを備える、
ことを特徴とする、付記1〜6のいずれか一項に記載の自動蓋閉装置。
(付記8)
前記抑止パートは、前記外折パートによる前記第二フラップの折り倒しの前から前記第二フラップの折り倒しの終了まで前記第一フラップの抑止を継続する、
ことを特徴とする、付記7に記載の自動蓋閉装置。
(付記9)
前記抑止パートは、前記内折パートで折り倒された前記第一フラップの上方に配置された抑止部材を有する、
ことを特徴とする、付記7または8に記載の自動蓋閉装置。
(付記10)
前記内折パートおよび前記外折パートの上流側に、前記フラップ対が前記開口のある側と反対の側に傾くことを防止する矯正パートが設けられている、
ことを特徴とする、付記1〜9のいずれか一項に記載の自動蓋閉装置。
(付記11)
前記矯正パートは、前記第一フラップおよび前記第二フラップのそれぞれに対して前記開口がある側とは反対側に配置された矯正部材を有する、
ことを特徴とする、付記10に記載の自動蓋閉装置。
(付記12)
前記矯正部材は、前記開口がある側へ向けて駆動され、前記第一フラップおよび前記第二フラップのそれぞれを前記干渉領域に至らない非干渉領域で前記開口がある側へ能動的に折り倒す、
ことを特徴とする、付記11に記載の自動蓋閉装置。
(付記13)
前記内折部材および前記外折部材のそれぞれは、上流側の端部に誘導部を有し、
前記内折部材の前記誘導部は、前記開口のある側と反対の側に傾いて前記内折部材の前記誘導部と当接する姿勢の前記第一フラップを前記開口のある側に誘導し、
前記外折部材の前記誘導部は、前記開口のある側と反対の側に傾いて前記外折部材の前記誘導部と当接する姿勢の前記第二フラップを前記開口のある側に誘導する、
ことを特徴とする、付記6に記載の自動蓋閉装置。
(付記14)
前記矯正部材は、上流側の端部に誘導部を有し、当該誘導部は、前記第一フラップおよび前記第二フラップのいずれかが前記開口のある側と反対の側に傾いて前記矯正部材の前記誘導部と当接する姿勢の前記第一フラップおよび前記第二フラップの少なくともいずれかを前記開口のある側に誘導する、
ことを特徴とする、付記11または12に記載の自動蓋閉装置。
【0089】
(付記15)
先端側の少なくとも一部どうしが重ね合わせられた態様でフラップ対が開口の蓋をなす包装箱について、前記フラップ対を折り倒して前記開口を自動で閉鎖する自動蓋閉方法であって、
前記フラップ対における一方の第一フラップを前記開口に沿って折り倒す内折工程と、
前記フラップ対における他方の第二フラップを前記開口に沿って折り倒す外折工程と、を備え、
前記外折工程は、前記内折工程で前記第一フラップが折り倒される軌跡と前記外折工程で前記第二フラップが折り倒される軌跡との重複する干渉領域において、前記内折工程で折り倒される前記第一フラップよりも後に前記第二フラップを折り倒す、
ことを特徴とする自動蓋閉方法。
(付記16)
前記内折工程および前記外折工程は、一部を並行して行なう、
ことを特徴とする、付記15に記載の自動蓋閉方法。
(付記17)
前記包装箱を搬送するコンベア工程を備え、
前記内折工程および前記外折工程は、前記コンベア工程で搬送中の前記包装箱の前記フラップ対を折り倒す、
ことを特徴とする、付記15または16に記載の自動蓋閉方法。
(付記18)
前記内折工程および前記外折工程は、前記コンベア工程で搬送されている前記包装箱の前記フラップ対に対して押し当てられる静止した部材によって、前記フラップ対を折り倒す、
ことを特徴とする、付記17に記載の自動蓋閉方法。
(付記19)
前記内折工程および前記外折工程では、前記包装箱のサイズに応じた箇所で前記フラップ対を折り倒す、
ことを特徴とする、付記15〜18のいずれか一項に記載の自動蓋閉方法。
(付記20)
前記内折工程で折り倒された前記第一フラップの折り戻りを抑える抑止工程を備える、
ことを特徴とする、付記15〜19のいずれか一項に記載の自動蓋閉方法。
(付記21)
前記抑止工程は、前記外折工程の前から前記外折工程の終了まで継続する、
ことを特徴とする、付記20に記載の自動蓋閉方法。
(付記22)
前記内折工程および前記外折工程の上流側に、前記フラップ対が前記開口のある側と反対の側に傾くことを防止する矯正工程が設けられている、
ことを特徴とする、付記15〜21のいずれか一項に記載の自動蓋閉装置。
(付記23)
前記矯正工程は、前記第一フラップおよび前記第二フラップのそれぞれに対して前記開口がある側と反対の側に配置された矯正部材を前記開口がある側へ向けて駆動し、前記第一フラップおよび前記第二フラップのそれぞれを前記干渉領域に至らない非干渉領域で前記開口がある側へ能動的に折り倒す、
ことを特徴とする、付記22に記載の自動蓋閉装置。
(付記24)
前記内折工程は、前記開口のある側と反対の側に傾いて内折部材の誘導部と当接する姿勢の前記第一フラップを前記開口のある側に誘導する誘導工程を含み、
前記外折工程は、前記開口のある側と反対の側に傾いて外折部材の誘導部と当接する姿勢の前記第二フラップを前記開口のある側に誘導する誘導工程を含む、
ことを特徴とする、付記15〜22のいずれか一項に記載の自動蓋閉装置
(付記25)
前記矯正工程は、前記開口のある側と反対の側に傾いて矯正部材の誘導部と当接する姿勢の前記第一フラップおよび前記第二フラップの少なくともいずれかを前記開口のある側に誘導する誘導工程を含む、
ことを特徴とする、付記22または23に記載の自動蓋閉装置。
【解決手段】自動蓋閉装置20は、先端側の少なくとも一部どうしが重ね合わせられた態様でフラップ対が開口の蓋をなす包装箱1について、前記フラップ対11を折り倒して前記開口を自動で閉鎖する。本方法は、前記フラップ対11における一方の第一フラップ11Lを前記開口に沿って折り倒す内折パートと、前記フラップ対11における他方の第二フラップ11Rを前記開口に沿って折り倒す外折パートと、を備える。前記外折パートは、前記内折パートで前記第一フラップ11Lが折り倒される軌跡と前記外折パートで前記第二フラップ11Rが折り倒される軌跡との重複する干渉領域において、前記内折パートで折り倒される前記第一フラップ11Lよりも後に前記第二フラップ11Rを折り倒す。