(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
  本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のパネル装置の斜視図である。
図2は、パネル装置の分解図である。
図3は、載置板を裏面側から見た斜視図である。
 
【0019】
  図1および
図2に示すように、パネル装置1は、例えば床面100に載置される自立式の立設装置である。
  パネル装置1は、パネル体10と、一対の脚部材30と、載置板40と、規制部材50(
図2参照)とを備えている。
  パネル体10は、平板状に形成された板状体であり、空間を仕切る間仕切りとなる。パネル体10は、クッション部材12を含んだ積層体10Aによって構成されている。パネル体10は、脚部材30から上方に延びる。
 
【0020】
  クッション部材12は、第一クッション部材12Aと第二クッション部材12Bとを有している。第一クッション部材12Aおよび第二クッション部材12Bは、多孔質状の部材からなる柔軟な板状である。第一クッション部材12Aおよび第二クッション部材12Bは、例えば、繊維(例えばポリエステル繊維)が互いに絡み合った状態で多孔質状の形状とされた不織布によって形成される。第一クッション部材12Aおよび第二クッション部材12Bの材料としては、フェルト、スポンジなどを使用してもよい。
 
【0021】
  第一クッション部材12Aおよび第二クッション部材12Bは、重ね合わせた状態で接着剤層(図示略)によって互いに接着される。第一クッション部材12Aの外面は、パネル体10の表面10a(一方の面)を構成する。第二クッション部材12Bの外面は、パネル体10の裏面10bを構成する。
  なお、第一クッション部材12Aおよび第二クッション部材12Bの材質は特に限定されず、パネル体10の表面10aおよび裏面10bのデザインや質感等を考慮して選択される。
 
【0022】
  パネル体10は、例えば矩形板状とされている。
図1に示すパネル体10は、上辺縁10cおよび下辺縁10dが短辺であって、側辺縁10eが長辺である長方形状とされている。パネル体10は、例えば、水平面に対して垂直な姿勢とされている。
 
【0023】
  上辺縁10cおよび下辺縁10dに沿う方向をX方向という。X方向に直交する方向であって、側辺縁10eに沿う方向をY方向という。X方向およびY方向に直交する方向であって、パネル体10の厚さ方向をZ方向という。X方向およびY方向によって規定される平面をXY平面という。X方向およびZ方向によって規定される平面をXZ平面という。Y方向およびZ方向によって規定される平面をYZ平面という。本明細書では、上辺縁10cは下辺縁10dに対して上に位置するとして各構成の位置関係を説明する場合がある。上下方向を高さ方向ともいう。平面視とは、Y方向に沿って上から見ることをいう。
 
【0024】
  図4は、脚部材30の構造を示す模式図である。
図5は、脚部材30の一部を拡大して示す模式図である。
図6は、脚部材30の一部および規制部材50の平面図である。
図7は、規制部材50の構成図であり、
図6に示すI−I線に沿う断面図である。以下の説明において、前方Fとは、Z方向のうち一方である。前方Fは、平面視においてパネル体10に垂直な方向である。後方Rとは、前方Fとは反対の方向である。
 
【0025】
  図4および
図5に示すように、一対の脚部材30はパネル体10を支持し、パネル体10の垂直姿勢を維持させる。2つの脚部材30は、X方向に互いに離間している(
図2参照)。
  脚部材30は、主支持部31と、一対の延出脚部32(延出部)とを備えている。
  主支持部31は、方向に沿う軸を有する筒状(例えば四角筒状)とされている。主支持部31は、例えばパネル体10から突出する支柱(図示略)が挿通可能である。主支持部31は、前記支柱の傾動を規制することによってパネル体10の姿勢を維持させる。主支持部31は、その上端がパネル体10の下辺縁10dに当接してパネル体10を支持する。
 
【0026】
  延出脚部32は、主延出部33と、先端脚34と、接地部材35とを備えている。
  
図4に示すように、共通の主支持部31から延出する2つの延出脚部32のうち、一方の延出脚部32の主延出部33は、主支持部31から前方Fに延出している。他方の延出脚部32の主延出部33は、主支持部31から後方Rに延出している。
  前方Fに延出した主延出部33を有する延出脚部32を「前延出脚部32A」ともいう。後方に延出した主延出部33を有する延出脚部32を「後延出脚部32B」ともいう。
図5に示す32Aaは、前延出脚部32Aの上面である。上面32Aaは、例えば前延出脚部32Aの最上面であってよい。主延出部33の延出方向は、パネル体10に垂直な方向に限らず、パネル体10に交差する方向であればよい。主延出部33は、長さ方向に直交する断面が矩形状であってよい。
 
【0027】
  図4および
図5に示すように、先端脚34は、主延出部33の延出方向の先端に形成されている。先端脚34は、主延出部33の先端から下方に延出する柱状とされている。
図6に示すように、先端脚34は、上下方向に沿う中心軸を持つ円柱状であってよい。先端脚34の幅(X方向寸法)は、主延出部33の幅(X方向寸法)より大きい。
 
【0028】
  先端脚34の一部は、主延出部33の内側面33aに対して内方(一対の延出脚部32が互いに近づく方向)に突出している。先端脚34のうち、主延出部33の内側面33aより内方に突出した部分を係止部34aという。係止部34aは、平面視において円弧状の凸部である。
 
【0029】
  なお、係止部の形状は特に限定されず、直方体状、半円状、角柱状などの凸部であってよい。主延出部に対する係止部の突出方向は、前記内方に限らず、主延出部の延出方向(Z方向)に対して交差する方向であればよい。例えば、係止部は、主延出部の上面に対して上方に突出する形状、主延出部の下面に対して下方に突出する形状、主延出部の外側面に対して外方に突出する形状などであってよい。係止部は、規制部材の前方(パネル体から離れる方向)への移動を規制できる構成であればよく、凸部に限らず、凹部であってもよい。
 
【0030】
  図4に示すように、接地部材35は、先端脚34の下端に設けられる。接地部材35は、例えば軟質樹脂、ゴムなどからなる。接地部材35は床面100に接地可能である。パネル装置1は、2つの脚部材30にそれぞれ2つずつ設けられた接地部材35によって合計4か所で接地している(
図2参照)。
 
【0031】
  図2に示すように、載置板40は、平面視において概略、矩形状(長方形状)に形成され、一対の前延出脚部32Aの上に架け渡されている。
図1に示すように、載置板40は、平面視において一対の前延出脚部32Aを覆って設けられている。載置板40は、例えば金属、樹脂などからなる。載置板40は、前延出脚部32Aとは別体であり、長さ方向をX方向に向けた姿勢で前延出脚部32Aの上に設置される。
 
【0032】
  図2および
図3に示すように、載置板40は、載置板本体41と、突出部42とを備えている。
  載置板本体41は、主部43と、基縁立上げ部44(基縁部)と、前縁傾斜部45と、を備えている。
 
【0033】
  図1、
図4および
図5に示すように、主部43は、平板状に形成されている。主部43は、その上面43a(載置面)に物品B(
図4参照)を載置可能である。主部43は、例えばXZ平面に沿う。主部43の上面43aは水平面であることが望ましい。主部43は、平面視において矩形状(長方形状)に形成されている。
図1および
図2に示すように、長方形状の主部43の長辺である後縁43cおよび前縁43dはX方向と平行である。短辺である側縁43eはZ方向と平行である。
 
【0034】
  図2および
図5に示すように、基縁立上げ部44は、載置板40の後縁40aを含む一定幅の帯状部分である。基縁立上げ部44は、載置板40の周縁部のうち一部であり、平面視において直線状に形成されている。
  
図5に示すように、基縁立上げ部44は、主部43の後縁43cを起点として、主部43に対して傾斜する方向(詳しくは、主部43に対して垂直な方向である上方)に延出している。基縁立上げ部44は、XY平面に沿う。基縁立上げ部44は、主部43と一体に形成されている。基縁立上げ部44は、例えば、載置板の一部を上方に折り曲げ加工することによって形成することができる。
  
図4に示すように、基縁立上げ部44の後面44aは、パネル体10の表面10aに面的に当接可能である。なお、基縁立上げ部44の後面44aは、表面10aに当接していることが好ましいが、表面10aから前方に離れていてもよい。
 
【0035】
  図5に示すように、前縁傾斜部45は、載置板40の前縁40bを含む一定幅の帯状部分である。前縁傾斜部45は、載置板40の周縁部のうち、基縁立上げ部44を除く部分の一部であり、平面視において直線状に形成されている。
  前縁傾斜部45は、主部43の前縁43dを起点として、主部43に対して傾斜する方向に延出している。前縁傾斜部45は、前縁43dから、前方Fに行くほど下降するように傾斜している。前縁傾斜部45の下端45aは、前延出脚部32Aの上面32Aaより低く位置する。前縁傾斜部45は、主部43と一体に形成されている。前縁傾斜部45は、例えば、載置板の一部を下方に折り曲げ加工することによって形成することができる。
 
【0036】
  図4に示すように、載置板本体41は、例えば主部43の前部が規制部材50に当接し、主部43の後部が主延出部33に当接することで、前延出脚部32A上に安定的に載置され、その姿勢を維持する。主部43の後部は、主延出部33の上面に上方に突出して形成された載置凸部36に支持されていてもよい。載置凸部36は、その突出高さの調整によって主部43の姿勢を適正化できる。
  載置板40は、載置板本体41が前延出脚部32Aに当接して支持されているため、載置板が延出脚部から上方に離れて形成されている場合に比べて、載置板40上に、物品Bを載置するための大きな空間を確保できる。
 
【0037】
  なお、主部43に対して傾斜する方向とは、主部43に対して交差する方向をいう。この方向は、主部43に対して垂直な方向であってもよいし、主部43に対して0°を越え、90°未満の角度をもつ方向であってもよい。
  載置板40は、一方または両方の側縁43eに、前縁傾斜部45と同じ構成の傾斜部を設けてもよい。
 
【0038】
  図3〜
図5に示すように、突出部42は、載置板本体41の主部43の下面43bに形成されている。突出部42は、後述のように、規制部材50によって前方移動が規制されるように形成される。
  
図3および
図5に示すように、突出部42は、本体部47と、先端延出部48とを備えている。
  本体部47は、主部43の下面43bから下方に突出している。本体部47は、長さ方向がX方向に沿う長板状であり、XY平面に沿って形成されている。なお、下面43bからの本体部47の突出方向は、XY平面に沿う方向に限らず、下面43bに対して交差する方向であって下面43bから離れる方向であればよい。
 
【0039】
  図5に示すように、先端延出部48は、本体部47の下端(先端)から、下降するほど前方に行くように傾斜して延出している。本体部47が規制部材50に近接または当接したとき、先端延出部48の少なくとも一部は、Y方向から見て規制部材50の一部と重なる位置にある。そのため、本体部47が規制部材50に近接または当接したとき、先端延出部48は、載置板40の上方移動を規制し得る。
 
【0040】
  図6に示すように、突出部42のX方向長さおよび形成位置は、平面視において突出部42が一対の前延出脚部32Aの間に配置されるように選択される。そのため、
図5に示すように、載置板本体41は、突出部42が邪魔にならずに前延出脚部32A上に設置できる。突出部42は、一対の前延出脚部32Aの間に配置されるため、主延出部33に当接可能であり、載置板40のX方向の移動を規制し得る。
 
【0041】
  図6および
図7に示すように、規制部材50は、本体部51と、一対の支持板52と、一対の係止板53とを備えている。規制部材50はX方向に延在し、一対の前延出脚部32Aに架け渡されている。規制部材50の一方の端部(
図6および
図7の左端)を第1端部50Aといい、他方の端部(
図6および
図7の右端)を第2端部50Bという。
 
【0042】
  本体部51は、X方向に延在する柱状(例えば角柱状)に形成されている。本体部51の長さL1(
図7参照)は、一対の脚部材30の主延出部33の間のX方向距離L2(
図6参照)より短い。そのため、本体部51は、一対の主延出部33の間に配置できる。
図7に示すように、本体部51の第1端部50A側(
図7の左端)の端面を第1端面51aという。本体部51の第2端部50B側(
図7の右端)の端面を第2端面51bという。端面51a,52aはYZ平面に沿う面である。
 
【0043】
  本体部51の長さL1(
図7参照)は、一対の先端脚34の間のX方向距離L3(
図6参照)より短い。そのため、規制部材50は、本体部51の端部が先端脚34の係止部34aに係止することによって、前方Fへの移動が規制される。
 
【0044】
  図7に示すように、一対の支持板52は、本体部51の第1端面51aの上部および第2端面51bの上部から、それぞれX方向の外方(互いに離れる方向)に延出する。支持板52は、XZ平面に沿う矩形板状である。一対の支持板52の延出長さは互いに同じであってよい。一対の支持板52の先端どうしの距離L4は、一対の脚部材30の主延出部33の間のX方向距離L2(
図6参照)より長い。第1端部50A側の支持板52を第1支持板52Aともいう。第2端部50B側の支持板52を第2支持板52Bともいう。
 
【0045】
  一対の支持板52は、少なくとも一部がそれぞれ一対の前延出脚部32Aの主延出部33の上に配置される。すなわち、一対の支持板52の少なくとも一部は、平面視においてそれぞれ一対の主延出部33に重なる位置にある。これによって、規制部材50は、前延出脚部32Aに支持される。
 
【0046】
  一対の係止板53は、本体部51の第1端面51aの下部および第2端面51bの下部から、それぞれX方向の外方(互いに離れる方向)に延出する。係止板53は、XZ平面に沿う矩形板状である。一対の係止板53の延出長さは互いに同じであってよい。係止板53の延出長さは支持板52の延出長さと同じであってよい。一対の係止板53の先端どうしの距離は、支持板52の先端どうしの距離L4と同じであってよい。この距離は、前述の距離L2(
図6参照)より長い。第1端部50A側の係止板53を第1係止板53Aともいう。第2端部50B側の係止板53を第2係止板53Bともいう。
 
【0047】
  一対の係止板53は、少なくとも一部がそれぞれ一対の前延出脚部32Aの主延出部33の下に配置される。すなわち、一対の係止板53の少なくとも一部は、平面視においてそれぞれ一対の主延出部33に重なる位置にある。そのため、係止板53は、規制部材50の上方移動を規制し得る。係止板53は、先端脚34に当たることで規制部材50の前方移動を規制できるように構成してもよい。
 
【0048】
  本体部51の第1端面51aと、第1支持板52Aの下面と、第1係止板53Aの上面とは、一方の主延出部33が挿通する挿通空間54(第1挿通空間54A)を形成する。本体部51の第2端面51bと、第2支持板52Bの下面と、第2係止板53Bの上面とは、他方の主延出部33が挿通する挿通空間54(第2挿通空間54B)を形成する。規制部材50は、挿通空間54A,54Bにそれぞれ主延出部33が挿通している状態で、前後に移動可能である。
 
【0049】
  規制部材50は、Z方向から見て、少なくとも一部が載置板40の突出部42と重なる位置に配置される。そのため、規制部材50は、載置板40の突出部42が後方から当接可能である。上述のように、規制部材50は前延出脚部32Aの係止部34aによって前方移動が規制されることから、規制部材50は、載置板40の前方(パネル体10から離れる方向)への移動を規制できる。
 
【0050】
  図8は、規制部材50を前延出脚部32Aに組み付ける方法の一例を説明する図である。
図8を参照して、規制部材50の組み付け方法の一例を説明する。
  
図8に示すように、規制部材50を、XZ面内においてX方向に対して大きく傾斜した第1姿勢P1とする。この第1姿勢P1では、規制部材50の第1端部50Aは第2端部50Bよりも前方に位置し、第1挿通空間54Aには一方の主延出部33が挿通している。第2端部50Bは、他方の主延出部33から離れた位置にあり、第2挿通空間54Bには主延出部33は挿通していない。
 
【0051】
  次いで、第1端部50Aの第1挿通空間54Aに主延出部33を挿通させたまま、XZ面内において規制部材50の傾斜を小さくする。この規制部材50の姿勢を第2姿勢P2という。第2姿勢P2では、第2端部50Bの第2挿通空間54Bに、他方の主延出部33の一部が挿通する。
 
【0052】
  次いで、第1端部50Aの第1挿通空間54Aに主延出部33を挿通させたまま、XZ面内において規制部材50の傾斜をさらに小さくし、実線で示す第3姿勢P3とする。第3姿勢P3では、規制部材50の長手方向はX方向と一致する。第3姿勢P3では、第2端部50Bの第2挿通空間54Bに、他方の主延出部33の全部が挿通する(
図7参照)。これによって、規制部材50を前延出脚部32Aに組み付けることができる。
  なお、規制部材50は、
図8に示す組み付け工程と逆の工程により前延出脚部32Aから取り外すことができる。
 
【0053】
  規制部材50を前延出脚部32Aに組み付けた後、
図1に示すように、前延出脚部32A上に載置板40を載置することによって、パネル装置1を組み立てることができる。載置板40は、突出部42を規制部材50から十分に離間させた状態で持ち上げることによって、前延出脚部32Aから容易に取り外すことができる。
 
【0054】
  パネル装置1の作用および効果について説明する。
  パネル装置1は、載置板40を備えているため、
図4に示すように、物品Bを主部43の上面43aに載置できる。
  
図6に示すように、規制部材50は、載置板40(
図5参照)の突出部42と当接可能であるため、載置板40の前方移動を規制する。前延出脚部32Aの係止部34aは、規制部材50の前方移動を規制する。また、突出部42が前延出脚部32Aに当接可能な位置にあるため、載置板40の側方移動も規制される。そのため、載置板40を前延出脚部32A上に載置するとともに、突出部42を一対の前延出脚部32A(主延出部33)の間に配置するだけで、載置板40を、前方移動および側方移動が規制された状態で設置することができる。よって、パネル装置1の組立ての際に載置板40の組み付けが容易である。また、載置板40は、容易な操作で前延出脚部32Aから取り外すことができる。規制部材50も、容易に前延出脚部32Aに対して組み付け、取り外し可能である。したがって、パネル装置1は、組立ておよび分解が容易である。
  載置板40は、係止部34aおよび規制部材50によって載置板40の前方移動が規制される。また、突出部42によって側方移動が規制される。そのため、載置板40は、荷重が加えられても前延出脚部32Aから外れにくい。
 
【0055】
  前延出脚部32Aの先端脚34に形成された係止部34aは、主延出部33の内側面33aに対して内方に突出する凸部であるため、規制部材50の前方移動を確実に阻止できる。よって、載置板40を前延出脚部32A上で安定に保持するとともに、載置板40が前延出脚部32Aから外れるのを防ぐことができる。
 
【0056】
  規制部材50は、一対の前延出脚部32Aに架け渡されているため、X方向の広い範囲で載置板40の前方移動を規制できる。よって、載置板40を前延出脚部32A上で安定に保持するとともに、載置板40が前延出脚部32Aから外れるのを防ぐことができる。
 
【0057】
  突出部42は、本体部47と、先端延出部48とを有する。先端延出部48は、本体部47に対して前方に傾斜している。そのため、本体部47が規制部材50に近接または当接したとき、先端延出部48によって載置板40の上方移動を規制できる。よって、載置板40を前延出脚部32A上で安定に保持するとともに、載置板40が前延出脚部32Aから外れるのを防ぐことができる。
 
【0058】
  載置板40は、主部43と基縁立上げ部44とを有する。基縁立上げ部44はパネル体10の表面10aに面的に当接可能であるため、載置板40を設置する際にパネル体10に対する摺動抵抗が小さくなる。よって、パネル装置1の組立ての際に載置板40の組み付けが容易となる。また、パネル体10と載置板40との間に隙間がないため、パネル装置1の美観の点でも好適である。
 
【0059】
  図1に示すように、載置板40は、前延出脚部32Aの上に、平面視において前延出脚部32Aを覆って設けられているため、前延出脚部32Aは歩行者の通行の障害となりにくい。また、載置板40への物品Bの載置にあたって前延出脚部32Aは邪魔にならず、しかも載置板40上に広い空間を確保できる。そのため、載置板40上に数多くの物品Bを安定して載置できることから、物品Bの保管がしやすくなる。また、前延出脚部32Aが露出していないため、載置板40上への収納什器の設置も容易となる。
 
【0060】
  載置板40は、基縁立上げ部44(基縁部)がパネル体10の表面10aに接しているため、パネル体10と載置板40との間に隙間がない。そのため、スペースの無駄を省き、載置板40の、物品Bを載置するための領域(例えば主部43の上面43a)を広く確保できる。
  載置板40は、基縁立上げ部44を有するため、主部43の上面43aに載置された物品Bの後方移動を規制できる。そのため、物品Bが後方に脱落するのを回避できる。
  載置板40は、基縁立上げ部44がパネル体10に接しているため、パネル体10から前方への突出寸法を小さくできる。また、当該突出寸法の変動を小さくできる。例えば、長方形状の載置板40は、パネル体10から前方への突出寸法が長さ方向(X方向)に一定である。よって、載置板40は歩行者の通行の障害になりにくい。
 
【0061】
  載置板40の基縁立上げ部44は、平面視において直線状に形成されているため、載置板40上に、物品Bを設置しやすい空間を確保できる。
 
【0062】
  載置板40は、前縁傾斜部45が形成されているため、載置板40の下にある前延出脚部32Aが視認しにくくなる。そのため、パネル装置1の美観確保の点で好適である。
 
【0063】
  載置板40は、複数の前延出脚部32Aにわたるように配されている。
  このように構成されたパネル装置では、載置板40の、物品Bを載置するための領域(例えば主部43の上面43a)を広く確保できる。
 
【0064】
  以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、平面視における載置板の形状は矩形状(例えば長方形状など)に限らず、三角形などの多角形状、扇形状、楕円形状等であってもよい。パネル体は平板状に限らず、湾曲した板状でもよいし、複数のパネル体が屏風折り可能に連結された形態であってもよい。
 
【0065】
  実施形態のパネル装置1の載置板40は、2つの前延出脚部32Aを覆って設けられているが、載置板は、平面視において、複数の延出脚部のうち少なくとも1つの少なくとも一部を覆っていればよい。載置板の数は1に限定されず、複数であってもよい。載置板が複数である場合には、そのうち1つの載置板が少なくとも1つの延出脚部の一部を覆っていればよい。載置板40は、前延出脚部32Aとは別体であり、前延出脚部32Aに当接して設置されているが、載置板は延出脚部と一体に形成されていてもよい。
 
【0066】
  実施形態のパネル装置1の載置板40は、前延出脚部32Aとは別体であり、前延出脚部32Aに当接して設置されているが、載置板は延出脚部と一体に形成されていてもよい。パネル装置1は2つの脚部材30を有するが、脚部材の数は2つに限定されず、1または複数としてよい。例えば、脚部材の数は1でもよいし、3以上の任意の数でもよい。パネル装置1では、載置板40が脚部材30の延出脚部32に載置されるが、載置板が載置される延出部は延出脚部に限らず、パネル体に対して交差する方向に延出する構造物であればよい。