特許6916115IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

本願発明は、ヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus:HPV)感染症用ワクチンに関する。詳細には、HPVL2タンパク質由来のペプチド(以下、「HPVL2ペプチド」と称することもある)とヒトB型肝炎ウイルス表面タンパク質(以下、「HBsタンパク質」と称することもある)とのキメラタンパク質を有効成分とするワクチン

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

HPVL2ペプチドとHBsタンパク質とのキメラタンパク質を有効成分とするHPV感染症及び/又はB型肝炎用ワクチン(特許文献8参照)は、本願の実施例7に示したように、HBsタンパク質で免疫したマウスにおいてHPVL2ペプチドに対する免疫を誘導することができない。結果、該ワクチンは、B型肝炎ウイルス(HBV)に対する免疫を保有する対象に対して有効に作用しないことが危惧される。したがって、本願発明の目的は、HBVに対する免疫を保有する対象においても有効なHPV感染症ワクチンを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本願発明者らは、の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、HBsタンパク質のアミノ酸配列の142位と143位の間に、Gly-Gly-Leu-Gly-Ile-Gly-Thr-Gly-Ser-Gly-Thr-Gly-Gly-Arg-Thr-Gly-Tyr-Ile-Pro-Leu(配列番号3)で示されるアミノ酸配列からなるHPVL2ペプチド(アミノ酸数20個)が挿入されたキメラタンパク質は、・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本願発明の一態様である、HBsタンパク質のアミノ酸配列の142位と143位の間に、
Gly-Gly-Leu-Gly-Ile-Gly-Thr-Gly-Ser-Gly-Thr-Gly-Gly-Arg-Thr-Gly-Tyr-Ile-Pro-Leu(配列番号3)からなるペプチドが挿入されたキメラタンパク質は、HBV免疫保有マウスにおいてHPVL2ペプチドに対する抗体を誘導することから、HBV抗体陽性の対象にも有効なHPV感染症用ワクチンの好適な材料となり得る。 また、ペプチドのN末側6個のアミノ酸配列は、HPVの株間でよく保存されており、多くのHPV型に有効である。事実、実施例8に示されるように、本願発明のキメラタンパク質により誘導される抗体は複数の遺伝子型のHPVと反応する。したがって、本願発明に従えば、従来の型特異的なワクチンとは異なり、より広いスペクトルを持ったワクチンの提供が可能になる。 また、HBsタンパク質のアミノ酸配列の142位と143位の間に、HPVL2ペプチドの代わりに任意の感染症に対するペプチド抗原を挿入することが可能であり、本願発明の方法は、HPV感染症に限らず、HBV免疫保有者を対象とした種々の感染症用ワクチンの作製に用いることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、キメラタンパク質で免疫したマウス血清(個体別血清)とHPVL2ペプチドとの反応性を示す図面である。

【図2】図2は、キメラタンパク質でHBs基礎免疫マウスに免疫した血清(個体別血清)のHBs抗体価の測定結果を示す図面である。

【図3】図3は、キメラタンパク質でHBs基礎免疫マウスに免疫した血清(個体別血清)のHPVL2ペプチドとの反応性を示す図面である。

【図4】図4は、キメラタンパク質で免疫したマウス血清(プール血清を1:80にて希釈)の異なる遺伝子型由来のHPV-偽ウイルス(PsV)に対する中和能を評価した結果を示す図面である。

【図5】図5は、カニクイザルに対してHBsタンパク質に対する基礎免疫を誘導した後にHBs/HPVL2 127-20で免疫し、採血して得られた血清のHBsタンパク質およびHPVL2ペプチドとの反応性を示す図面である。

【図6】図6は、HBsタンパク質に対する基礎免疫を誘導したカニクイザルに対してHBs/HPVL2 142-20で免疫し、採血して得られた血清のHBsタンパク質およびHPVL2ペプチドとの反応性を示す図面である。

【図7】図7は、HBs/HPVL2 142-20で免疫したマウスにHPV-偽ウイルス(PsV)を経腟感染した試験における感染防御効果を示す図面である。縦軸は、Average Radiance:光源から放射された皮膚表面における輝度の平均値を示し、単位はphotons/sec/cm2/sr、srはステラジアン;立体角の略)である。−:各群の発光値の平均値、●:個体別の発光値(発光基質を投与していない部位の発光値を引いた値)を示す。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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