特許第6916280号(P6916280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6916280
(24)【登録日】2021年7月19日
(45)【発行日】2021年8月11日
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 73/02 20060101AFI20210729BHJP
   D06F 71/29 20060101ALI20210729BHJP
   D06F 58/10 20060101ALI20210729BHJP
   D06F 35/00 20060101ALI20210729BHJP
【FI】
   D06F73/02
   D06F71/29 D
   D06F58/10 Z
   D06F35/00 Z
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-524376(P2019-524376)
(86)(22)【出願日】2017年11月10日
(65)【公表番号】特表2019-534100(P2019-534100A)
(43)【公表日】2019年11月28日
(86)【国際出願番号】KR2017012719
(87)【国際公開番号】WO2018088835
(87)【国際公開日】20180517
【審査請求日】2019年5月10日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0150161
(32)【優先日】2016年11月11日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】リム,ヒョンギュ
(72)【発明者】
【氏名】ユン,テジュン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ミンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,チョンリョル
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ジュニョン
【審査官】 田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0159315(US,A1)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2010−0004508(KR,U)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0020419(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第03034684(EP,A1)
【文献】 韓国実用新案第20−2010−0004508(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 58/10,71/29,73/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理装置であって、
衣類が収容される収容空間が備えられるキャビネット;
前記収容空間を開閉するために前記キャビネットに回動自在に連結されたドア;及び
前記収容空間の内側面又は前記ドアの内側面に備えられた支持部、及び、前記支持部に回転自在に連結されたプレス部を備えるプレッサ;
前記プレッサは、前記衣類のシワを除去するために前記衣類をプレスするものであり、
前記収容空間の前記内側面又は前記ドアの前記内側面に前記プレッサを着脱自在に固定するためのプレッサ固定部;を備えてなり、
前記プレッサ固定部は、
前記収容空間の前記内側面又は前記ドアの前記内側面に、凹状に形成された支持部固定穴;
前記支持部固定穴に挿入され、前記収容空間の前記内側面又は前記ドアの前記内側面から突出した支持ホルダー;及び、
前記支持ホルダーが挿入されるように前記プレッサの後面に備えられたプレッサ固定溝;を備えてなることを特徴とする、衣類処理装置。
【請求項2】
前記プレッサ固定溝は、凹状に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記支持ホルダーは、前記支持部固定穴に挿入される支持部固定突起;を備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記支持ホルダーには支持部溝が備えられ、前記プレッサ固定溝の内側から突出して、前記支持部溝に挿入されるプレッサ固定突起が備えられてなることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記支持部溝は、凹状に形成されることを特徴とする、請求項4に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記プレッサ固定突起は、弾性力を有する弾性部材によって上下に移動できるように備えられてなることを特徴とする、請求項4に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記支持部溝は、前記支持ホルダーの上側に備えられてなることを特徴とする、請求項4に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記支持ホルダーは、第1の支持ホルダーと、第2の支持ホルダーとを備えてなり、
前記第2の支持ホルダーは、前記第1の支持ホルダーから所定距離だけ離隔して備えられてなり、
前記プレッサ固定溝は、前記第1の支持ホルダーが挿入される第1のプレッサ固定溝と、前記第2の支持ホルダーが挿入される第2のプレッサ固定溝とを備えてなり、
前記支持部固定穴は、複数で付与され、前記第1の支持ホルダー及び前記第2の支持ホルダーを収容することを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記第1の支持ホルダーには第1の支持部溝が備えられ、前記第1のプレッサ固定溝の内側から突出して、前記第1の支持部溝に挿入される第1のプレッサ固定突起が備えられ、
前記第2の支持ホルダーには第2の支持部溝が備えられ、前記第2のプレッサ固定溝の内側から突出して、前記第2の支持部溝に挿入される第2のプレッサ固定突起が備えられてなることを特徴とする、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記第1の支持部溝は、凹状に形成されることを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記第2の支持部溝は、凹状に形成されることを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記第1の支持部溝は、前記第1の支持ホルダーの上側に備えられ、
前記第2の支持部溝は、前記第2の支持ホルダーの上側又は下側に備えられてなることを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
前記第1のプレッサ固定突起又は前記第2のプレッサ固定突起は、弾性力を有する弾性部材によって上/下方向に移動できるように備えられてなることを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項14】
前記第1のプレッサ固定突起及び前記第2のプレッサ固定突起は、弾性力を有する弾性部材によって上/下方向に移動できるように備えられてなることを特徴とする、請求項9に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、衣類処理装置とは、衣類を洗濯、すすぎ、乾燥する洗濯装置、ぬれた衣類を乾燥する乾燥装置、衣類に染み付いた匂いを除去又はシワ(wrinkle)を除去するリフレッシャー(refresher)などを含む概念である。
【0003】
従来の衣類処理装置は、回転するドラム内部に衣類を投入して、洗濯、乾燥、リフレッシャーを行っている。しかし、ドラムから取り出した衣類はシワが多くて直ぐには着れないという問題、洗濯水を用いた頻繁な洗濯は衣類の損傷をもたらすという問題、ドラムを回転させるためのモータ駆動によって大きいエネルギー消耗が発生するという問題がある。
【0004】
かかる問題点を解決するために、洗濯水を貯留するタブ又は回転するドラムを除去して、衣類をかけた状態でスチーム又は熱風を供給して、洗濯、乾燥、リフレッシャーを行う衣類処理装置が発売された。
【0005】
衣類処理装置は、衣類に予め形成した折り目(crease)を再度プレスして、衣類の使用によるシワを除去するためのプレッサを含むことができる。
【0006】
しかし、従来のプレッサは、衣類処理装置のドアに取り付けられた状態で発売されるため、プレッサをさらに使用して、プレッサの取り付け位置を変えることができないという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
よって、本発明は、従来技術の限界及び欠点に起因する1つ以上の問題点を実質的に解消する洗濯物処理装置に関する。
【0008】
本発明は、衣類の洗濯、乾燥、脱臭、殺菌、及びシワ除去が可能な衣類処理装置を提供することを課題とする。
【0009】
また、本発明は、衣類に発生したシワを除去して、衣類の折り目が鮮明になるように衣類をプレスする衣類処理装置を提供することを課題とする。
【0010】
また、本発明は、プレッサの位置が移動できるように衣類処理装置に着脱自在なプレッサを提供することを課題とする。
【0011】
また、本発明は、プレッサの厚さを画期的に減らして、衣類処理装置の内部空間を効率的に移動可能な衣類処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のさらなる利点、目的及び特徴は、以下の説明に部分的に記載され、以下の記載により当業者に明らかになるか、または本発明の実施例から分かることができる。本発明の目的及び他の利点は、明細書及び添付の図面において特に指摘された構造によって実現及び達成され得る。
【0013】
本発明の目的は、独立請求項の特徴によって解決される。好ましい実施形態は従属請求項に記載されている。
【0014】
上述した課題を解決するために、本発明は、衣類が収容される収容空間が備えられるキャビネット;前記収容空間を開閉するために前記キャビネットに回動自在に連結されたドア;衣類のシワを除去するために衣類をプレスするプレッサ;前記収容空間の内側面又は前記ドアに前記プレッサを固定するためのプレッサ固定部を含み、前記プレッサ固定部は、前記収容空間の内側面又は前記ドアから突出した支持ホルダー;前記支持ホルダーが挿入されるように前記プレッサの後面に凹状に備えられたプレッサ固定溝を含むことを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0015】
一例による本発明は、前記収容空間の内側面又は前記ドアに備えられた支持部固定穴;および前記支持ホルダーから延びて、前記支持部固定穴に挿入される支持部固定突起を含むことを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0016】
一例による本発明は、前記支持ホルダーには凹状に陥没した支持部溝が備えられ、前記プレッサ固定溝の内側から突出して、前記支持部溝に挿入されるプレッサ固定突起が備えられることを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0017】
一例による本発明において、前記プレッサ固定突起は、弾性力を有する弾性部材によって上下に移動できるように備えられることを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0018】
一例による本発明において、前記支持部溝は、前記支持ホルダーの上側に備えられることを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0019】
一例による本発明において、前記支持ホルダーは、第1の支持ホルダーと、前記第1の支持ホルダーから所定距離だけ離隔して備えられた第2の支持ホルダーを含み、前記プレッサ固定溝は、前記第1の支持ホルダーが挿入される第1のプレッサ固定溝と、前記第2の支持ホルダーが挿入される第2のプレッサ固定溝を含むことを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0020】
一例による本発明は、前記第1の支持ホルダーには凹状に陥没した第1の支持部溝が備えられ、前記第1のプレッサ固定溝の内側から突出して、前記第1の支持部溝に挿入される第1のプレッサ固定突起が備えられ、前記第2の支持ホルダーには凹状に陥没した第2の支持部溝が備えられ、前記第2のプレッサ固定溝の内側から突出して、前記第2の支持部溝に挿入される第2のプレッサ固定突起が備えられることを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0021】
一例による本発明において、前記第1の支持部溝は、前記第1の支持ホルダーの上側に備えられ、前記第2の支持部溝は、前記第2の支持ホルダーの上側又は下側に備えられることを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0022】
一例による本発明において、前記第1のプレッサ固定突起又は前記第2のプレッサ固定突起は、弾性力を有する弾性部材によって上下に移動できるように備えられることを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0023】
一例による本発明において、前記第1のプレッサ固定突起及び前記第2のプレッサ固定突起は、弾性力を有する弾性部材によって上下に移動できるように備えられることを特徴とする衣類処理装置を提供することができる。
【0024】
前述の一般的な説明および以下の本発明の詳細な説明は、例示的および説明的なものであり、本発明の特許請求の範囲の記載に対してさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、衣類の洗濯、乾燥、脱臭、殺菌及びシワ除去が可能な衣類処理装置を提供する効果がある。
【0026】
また、本発明は、衣類に発生したシワを除去して、衣類の折り目が鮮明になるように衣類をプレスする衣類処理装置を提供する効果がある。
【0027】
また、本発明は、プレッサの位置が移動できるように衣類処理装置に着脱自在なプレッサを提供する効果がある。
【0028】
また、本発明は、プレッサの厚さを画期的に減らして、衣類処理装置の内部空間を効率的に移動可能な衣類処理装置を提供する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本出願に添付された本出願の一部を構成する図は、本発明の実施例を示して本発明のさらなる理解を提供して、明細書と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
図1】本発明の一実施例による衣類処理装置を示す図である。
図2】本発明の一実施例による衣類処理装置の断面を示す図である。
図3】本発明の一実施例による衣類処理装置の断面を示す図である。
図4】本発明の別の実施例による衣類処理装置を示す図である。
図5】プレッサを収容空間の内側面に取り付ける使用例を示す図である。
図6】プレッサの後面を示す図である。
図7図4のA−A’の断面を示す図である。
図8図4のB−B’の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施例を詳細に説明する。一方、以下に開示する装置の構成や制御方法は本発明の実施例を説明するためのものであるだけで、本発明の権利範囲を限定するためではなく、明細書全般にわたって同じに使用された参照符号は同一構成要素を示す。
【0031】
図1は、本発明の一実施例による衣類処理装置を示す図である。図2及び図3は、本発明の一実施例による衣類処理装置の断面を示す図である。
【0032】
以下、図1を参考して、本発明の衣類処理装置を説明する。
【0033】
本発明の衣類処理装置100は、キャビネット1と、キャビネットの内部に備えられ、衣類が収容される衣類収容部3を含むことができる。
【0034】
キャビネット1は、衣類処理装置100の外観を形成することができ、長方体状であってもよい。
【0035】
衣類収容部3は、キャビネット1の内部に位置して、衣類が収容される空間を提供する収容空間31を含むことができる。
【0036】
一例による衣類処理装置100は、収容空間31を開閉するためにキャビネット1に回動自在に連結されたドア11を含むことができる。
【0037】
一例による衣類処理装置100は、収容空間31に衣類を支持するための衣類支持部を備えることができる。
【0038】
衣類支持部は、収容空間31の内部に備えられる第1の衣類支持部310と、ドア11に備えられる第2の衣類支持部312、収容空間31の内側面31aに備えられる第3の衣類支持部314のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0039】
第1の衣類支持部310は、収容空間31の幅方向(ドアの幅方向、Y軸方向)に沿って備えられるバー(bar)状に形成することができる。
【0040】
衣類は、ハンガーHに備えられたフックによって第1の衣類支持部310に支持されることもできる。
【0041】
第2の衣類支持部312は、衣類が広げられた状態を維持したまま収容空間31の内部に位置するようにドア11に設けられることができる。
【0042】
第3の衣類支持部314は、収容空間31の内側面31aを成す背面、左側面、右側面のうち少なくとも1つに設けられることができる。
【0043】
図2を参照すると、第2の衣類支持部312は、ドア11に固定されるベース54、ベース54から突設され、ドア11の高さ方向(Z軸方向)に沿って配置される少なくとも1つの支持部51,52,53を含むことができる。
【0044】
一例による衣類処理装置100は、キャビネット1の内部に収容空間31と分離された機械室7と、機械室7の内部に備えられ、衣類収容部に空気又は水分のうち少なくとも1つを供給する供給部を含むことができる。
【0045】
機械室7は、収容空間31の下部に位置することができる。
【0046】
供給部によって収容空間31に供給される空気は、加熱された空気(heated air、熱風)であり、供給部によって収容空間に供給される水分は、スチーム(steam)であり得る。
【0047】
供給部は、収容空間31に空気(加熱された空気又は加熱されていない空気)を供給する空気供給部71と、収容空間31に水分(steam又はmist)を供給する水分供給部72とのうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0048】
以下、説明の便宜のために、供給部が空気供給部71及び水分供給部72をいずれも含み、空気供給部71は熱風を収容空間31に供給して、水分供給部72はスチームを収容空間31に供給する場合を基準として説明する。
【0049】
空気供給部71は、収容空間31の内部の空気を循環させる循環ダクト711、循環ダクト711に沿って流動する空気と熱交換する熱交換部713、収容空間31の内部の空気が循環ダクト711に沿って流動できるようにするブロア715を含むことができる。
【0050】
循環ダクト711は、収容空間31に備えられた空気排出部35及び空気吸入部36を介して収容空間31の内部と連通して、収容空間の内部の空気は、空気吸入部、循環ダクト、空気排出部、収容空間の順に循環する。
【0051】
空気排出部35と空気吸入部36は、収容空間31の底面を貫通するように設けられる。機械室7の内部に備えられた循環ダクト711の一端は空気吸入部36に連結され、循環ダクト711の他端は空気排出部35に連結される。
【0052】
熱交換部713は、循環ダクト711へ流入した空気の除湿及び加熱のためにヒートポンプ(heat pump)として形成されてもよい。ただし、本発明の衣類処理装置に備えられた熱交換部がヒートポンプに限られるわけではない。
【0053】
熱交換部713は、循環ダクト711の内部に備えられる蒸発器E、循環ダクト711の内部に位置する凝縮器C、循環ダクトの外部に位置する圧縮器P及び膨張器Exを含むことができる。蒸発器E、圧縮器P、凝縮器C及び膨張器Exは、冷媒管714によって互いに連結される。
【0054】
圧縮器Pは、冷媒が冷媒管714に沿って循環するように冷媒を高圧に圧縮する手段であり、蒸発器Eは、循環ダクト711の内部の空気から熱を吸収して冷媒を蒸発させる手段であり、凝縮器Cは、循環ダクト711の内部の空気で熱を放出することで冷媒を凝縮させる手段である。
【0055】
ブロア715は、循環ダクト711の内部に位置して、収容空間31の内部の空気が循環ダクト711を通じて循環するようにする手段であって、凝縮器Cと空気排出部35の間に位置してもよい。
【0056】
ブロア715が作動するとき、循環ダクト711の内部の空気は空気排出部35を通じて収容空間31へ移動して、収容空間31の内部の空気は空気吸入部36を通じて循環ダクト711へ移動する。
【0057】
空気吸入部36を通じて循環ダクト711へ流入される空気は、蒸発器Eを通過しながら冷却され、蒸発器Eを通過した空気は凝縮器Cを通過しながら加熱される。
【0058】
蒸発器Eを通過して空気が冷却される場合、空気に含有された水分は除去され(除湿)、空気から除去された水分(凝縮水)は、蒸発器の表面や循環ダクトの内部に残留する。
【0059】
一例による衣類処理装置100は、蒸発器Eによって発生する凝縮水を除去するための排水部を含むことができる。排水部は、循環ダクト711の内部に凝縮水が残留して、熱交換部713の熱交換の効率を低下させることを防止する。
【0060】
排水部は、機械室ドア74に着脱自在に設けられる排水タンク745、循環ダクト711の内部の凝縮水を排水タンク745に供給する排水管747及び排水ポンプ749を含むことができる。
【0061】
一方、図3のように、水分供給部72は、機械室7の内部に備えられる貯留部721、貯留部721の内部に備えられるヒータ725、貯留部721を水分排出部37に連結する水分供給管727を含むことができる。
【0062】
貯留部721は水が貯留される手段であり、ヒータ725は貯留部721の内部に貯留された水を加熱して水をスチームに変える手段であり、水分供給管727は貯留部721の内部のスチームを収容空間31に導く手段である。
【0063】
貯留部721には給水部を通じて水が供給されるが、給水部は機械室ドア74に着脱自在に備えられた給水タンク743として形成されてもよい。
【0064】
貯留部721には機械室ドア74が機械室7を閉鎖すると、給水タンク743に連結され、機械室ドア74が機械室7を開放すると、給水タンク743から分離される連結管723をさらに含んでもよい。
【0065】
給水タンク743を機械室ドア74に着脱自在に形成することは、本発明の衣類処理装置100が給水源(未図示)から遠く離れた位置に設置される場合を考慮したからである。
【0066】
本発明は、衣類が収容空間31の内部で広げられた状態を維持しながら熱風やスチームを供給されるため、スチームや熱風の供給が終った後、衣類にシワが生じることを防止することができる。
【0067】
一例による衣類処理装置100は、衣類収容部の内部に備えられて衣類のシワを除去したり、衣類に予め設定されている折り目(crease)を固定したりするプレッサ9を含むことができる(図1を参照)。
【0068】
プレッサ9は、衣類に発生したシワを除去したり、衣類に予め設定されている折り目を固定するために衣類をプレスすることができる。
【0069】
プレッサ9は、収容空間31の内側面31a又はドア11に備えられて衣類を支持する支持部91、支持部91に回動自在に備えられて支持部91に位置した衣類を加圧する圧縮部93で構成することができる。
【0070】
支持部91は、収容空間31に向かうドア11の表面に備えられるか、収容空間31の内側面31aに備えられる支持ボディー911で構成することができる。
【0071】
圧縮部93において、一側は支持ボディー911の一側に回動自在に連結され、他側は自由端であって、支持ボディー911の他側に着脱自在に備えられる圧縮ボディー931、圧縮ボディー931を貫通するように備えられたボディー貫通穴933で構成することができる。
【0072】
圧縮ボディー931を支持ボディー911に着脱するための締結部971,973を含むことができる。
【0073】
締結部971,973は、圧縮ボディー931と支持ボディー911のうちいずれか1つに備えられた着脱溝971と、圧縮ボディー931と支持ボディー911のうち他方に備えられて着脱溝に嵌合する締結突起973で構成することができる。
【0074】
衣類を支持ボディー911の表面に支持させた後、圧縮ボディー931を締結部によって支持ボディー911に締結すると、衣類は支持ボディー911と圧縮ボディー931の間で加圧され、収容空間31へ供給された熱風やスチームは、ボディー貫通穴933を通じて衣類に供給される。衣類に発生したシワが除去され、衣類に予め設定された折り目が鮮明になる効果がある。
【0075】
一例による衣類処理装置100は、収容空間31の内側面31a又はドア11にプレッサ9を固定するためのプレッサ固定部200を含むことができる。
【0076】
本発明の一例によるプレッサ9は、ドア11の内側面11aに着脱自在に設けられることができる。または、プレッサ9は、収容空間31の内側面31aに着脱自在に設けられることができる。
【0077】
図1は、プレッサ9がドアの内側面11aに設けられた例を示す図であり、図4は、プレッサ9が収容空間31の内側面31aに設けられた例を示す図である。図5は、プレッサ9を収容空間31の内側面31aに取り付ける使用例を示す図である。図6は、プレッサの後面を示す図である。
【0078】
以下、図5を参照して、収容空間31の内側面31aにプレッサ9を着脱自在に固定するためのプレッサ固定部200を説明する。但し、後述するプレッサ固定部200に関する内容は、プレッサ9をドアの内側面11aに設けるときにも同様に適用することができる。
【0079】
図7は、図4のA−A’の断面図であり、図8は、図4のB−B’の断面図である。以下、図5図8を参照して、プレッサ固定部について説明する。
【0080】
プレッサ固定部200は、収容空間31の内側面31a又はドア11から突出した支持ホルダー220と、支持ホルダー220が挿入されるようにプレッサ9の後面に凹状に備えられたプレッサ固定溝250で構成することができる。
【0081】
プレッサ固定溝250の内部に支持ホルダー220が挿入され、プレッサ9は支持ホルダー220に支持されて収容空間の内部にかけられることができる。
【0082】
支持ホルダー220は、収容空間31の内側面31a又はドア11に一体に形成されることができる。または、支持ホルダー220は、収容空間31の内側面31a又はドア11に着脱自在な別の部材で形成されることができる。
【0083】
支持ホルダー220を別の部材で構成する場合、図7のように、一例による衣類処理装置は、収容空間31の内側面31a又はドア11の内側面11aに備えられた支持部固定穴210と、支持ホルダー220から延びて、支持部固定穴210に挿入されて固定される支持部固定突起221を備えることができる。
【0084】
支持部固定穴210は、収容空間31の内側面31a又はドア11の内面に形成されることができ、支持部固定穴210から内側に延長された延長部211を備えることができる。延長部211は、支持部固定突起221を上下側に支持して、支持ホルダー220にプレッサ9と衣類の荷重が作用しても、支持部固定穴210から支持部固定突起221が引き出されないようにすることができる。
【0085】
支持ホルダー220には凹状に陥没した支持部溝222が形成されることができる。支持部溝222は、支持ホルダー220の上側又は下側に備えられる。
【0086】
支持部固定溝210の内側には、突出して支持部溝222に挿入されるプレッサ固定突起251が備えられる。
【0087】
プレッサ固定突起251は、プレッサ固定溝250の内部に挿入された支持ホルダー220の外面に備えられた支持部溝222に挿入されて、支持ホルダー220がプレッサ固定溝250から離脱することを防止することができる。
【0088】
支持部溝222が支持ホルダー220の上側に備えられた場合、プレッサ固定突起251はプレッサ固定溝250の内部において上側から下側に突出して備えられる。
【0089】
図8のように、プレッサ固定突起251は、弾性力を有する弾性部材Sによって上下に移動できるように備えられてもよい。
【0090】
弾性部材Sは、プレッサ固定突起251を支持部溝222に挿入する方向に弾性力を作用する。
【0091】
プレッサ固定突起251は、プレッサ固定溝250の内部に備えられたプレッサガイド穴253を通じて直線移動ができるように備えられる。
【0092】
弾性部材Sによってプレッサ固定突起251の終端はガイド穴253を通じてプレッサ固定溝250に露出するように備えられる。プレッサ固定突起251に外力が作用する場合、プレッサガイド穴253の内側にプレッサ固定突起251は挿入され、弾性部材Sによってプレッサ固定突起251は復元力を有する。
【0093】
支持ホルダー220をプレッサ固定溝250に挿入する場合、支持ホルダー220はプレッサ固定突起251に外力を加えて、プレッサ固定突起251がプレッサガイド穴253の内側に引き込まれるようにする。支持ホルダー220がプレッサ固定溝250に完全に挿入されると、支持ホルダーに備えられた支持部溝222の内側にプレッサ固定突起251は挿入されて、支持ホルダーがプレッサ固定溝から引き出されることを防止する。
【0094】
プレッサ9が収容空間の内側面31a又はドアに設けられて固定される場合、プレッサ固定突起251は、支持部溝222に挿入された状態でプレッサ及び衣類の荷重を作用して締結力が高める。
【0095】
一方、支持ホルダー220の下側に支持部傾斜部223を備えることができる。支持部傾斜部223は、膨らんだ曲面を有するように備えられてもよい。
【0096】
支持ホルダー220の下側に支持部傾斜部223を備える理由は、収容空間の内側面31a又はドアの内面に取り付けられたプレッサ9を分離するためである。
【0097】
支持ホルダー220がプレッサ固定溝250の内部に挿入された場合、支持ホルダーの下側に支持部傾斜部223とプレッサ固定溝250の間は離隔されることができる。
【0098】
プレッサ9を上側に移動させると、プレッサ固定溝は支持部傾斜部によって収容空間の内側面31a又はドアの内面から離れるようにプレッサ9を移動させる。
【0099】
この場合、プレッサ固定溝250の内部に備えられたプレッサ固定突起251が支持ホルダー220に備えられた支持部溝222から離脱することができる。
【0100】
一例による衣類処理装置100において、支持ホルダー220は、第1の支持ホルダー220aと、第1の支持ホルダー220aから下側に所定距離だけ離隔して第2の支持ホルダー220bで構成することができる。
【0101】
プレッサ固定溝250は、第1の支持ホルダー220aが挿入される第1のプレッサ固定溝250aと、第2の支持ホルダー220bが挿入される第2のプレッサ固定溝250bで構成することができる。
【0102】
第1のプレッサ固定溝250aと第2のプレッサ固定溝250bは、プレッサ9の後面に備えられ、互いに所定距離だけ離隔して、第1のプレッサ固定溝の下側に第2のプレッサ固定溝が備えられる。
【0103】
第1の支持ホルダー220aには凹状に陥没した第1の支持部溝222aが備えられ、第1のプレッサ固定溝250aの内側から突出して、第1の支持部溝222aに挿入される第1のプレッサ固定突起251aを備えることができる。
【0104】
第2の支持ホルダー220bには凹状に陥没した第2の支持部溝222bが備えられ、第2のプレッサ固定溝250bの内側から突出して、第2の支持部溝222bに挿入される第2のプレッサ固定突起251bを備えることができる。
【0105】
第1の支持部溝222aは第1の支持ホルダー220aの上側に備えられ、第2の支持部溝222bは第2の支持ホルダー220bの上側又は下側に備えられる。
【0106】
第2の支持部溝222bが第2の支持ホルダー220bの上側に備えられる場合、上側の第1の支持ホルダーと下側の第1の支持ホルダーにプレッサを締結するために、第1の支持ホルダーの上側と第2の支持ホルダーの上側から下側にそれぞれ第1のプレッサ固定溝と第2のプレッサ固定溝を嵌合することができる。この場合、第1の支持ホルダーの上側と第2の支持ホルダーの上側にプレッサの荷重が分散して固定されることができる。
【0107】
一方、第2の支持部溝222bが第2の支持ホルダー220bの下側に備えられる場合、上側の第1の支持ホルダーを第1のプレッサ固定溝に締結させた後、下側の第2の支持ホルダーを第2のプレッサ固定溝に締結することができる。この場合、第1の支持ホルダーの上側にプレッサの荷重が集中してかかり、下側の第2の支持ホルダーに備えられた第2の支持部溝に挿入された第2のプレッサ固定突起はプレッサが第1の支持ホルダーを軸として回転することを防止する。
【0108】
第1のプレッサ固定突起251aと第2のプレッサ固定突起251bのうち少なくとも1つは、弾性力を有する弾性部材によって上下に移動できるように備えられる。本発明において、第2のプレッサ固定突起251bが弾性部材によって上下に移動できるように備えられ、第1のプレッサ固定突起251aは第1のプレッサ固定溝の内側に一体に固定されるように備えられることが好ましい。
【0109】
図5及び図6を参照すると、プレッサ9を収容空間の内側面31aに着脱するために、第1の支持ホルダー220aを第1のプレッサ固定溝250aに挿入させて、第1の支持部溝222aに第1のプレッサ固定突起251aを挿入させた後、プレッサ9の前面に外力を加える。
【0110】
これによって、第2の支持ホルダー220bは第2のプレッサ固定溝250bに挿入されて第2のプレッサ固定突起251bに外力を作用して、第2の支持ホルダー220bが完全に第2のプレッサ固定溝250bに挿入されると、第2の支持ホルダー220bの内側に備えられた第2の支持部溝222b内に第2のプレッサ固定突起251bが弾性部材による復元力を受けて挿入され、第2の支持ホルダー220bを固定する。
【0111】
上述した本発明は、衣類の洗濯、乾燥、脱臭、殺菌、及びシワ除去が可能な衣類処理装置を提供する。
【0112】
さらに、本発明による衣類処理装置は、衣類に発生したシワを除去して、衣類の折り目が鮮明になるように衣類をプレスする。
【0113】
さらに、本発明による衣類処理装置は、プレッサの位置が移動できるように衣類処理装置に着脱自在なプレッサを提供する。
【0114】
また、本発明による衣類処理装置は、プレッサの厚さを画期的に減らして、衣類処理装置の内部空間を効率的に移動可能な衣類処理装置を提供する。
【0115】
本発明から逸脱しない範囲で本発明が様々に修正及び変更できることは当業者にとっては自明である。よって、本発明は添付の請求の範囲及び均等物の範囲内で本発明の修正及び変更を含むものと理解されるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8