(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記反転部材(304)は、第1のシート状構造として形成され、かつ半径方向に沿って内から外へ順に配置された第1の円環セグメント(3041)、環状の円錐台構造セグメント(3042)及び第2の円環セグメント(3043)を含み、前記導電部材(305)は、第2のシート状構造として形成され、かつ半径方向に沿って内から外へ順に配置された円形構造セグメント(3051)、円環状ノッチセグメント(3052)及び第3の円環セグメント(3053)を含み、前記第2の円環セグメント(3043)は、前記カバー(300)に密封して取り付けられ、前記第3の円環セグメント(3053)は、前記導電部材(305)と前記電極内部端子(301)とを互いに電気的に接続するように、前記電極内部端子(301)に接続され、前記円形構造セグメント(3051)は、前記導電部材(305)と前記反転部材(304)とを互いに電気的に接続するように、前記第1の円環セグメント(3041)に接続され、前記第1のコート層(3031)は、全て前記円錐台構造セグメント(3042)に塗布され、前記第2のコート層(3032)は、全て前記第3の円環セグメント(3053)に塗布され、前記第3のコート層(3033)は、全て前記円錐台構造セグメント(3042)に塗布される、
請求項2に記載の電池カバーアセンブリ。
前記反転部材(304、404)には、前記反転部材(304、404)に電気的に接続されて前記電極外部端子(302、402)を形成する被覆部材(306、406)がさらに被せられる、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の電池カバーアセンブリ。
パック本体と、前記パック本体内に設けられる1以上の電池モジュールとを含む動力電池パックであって、前記電池モジュールは、1以上の電池を含み、前記電池は、請求項12に記載の電池である、
動力電池パック。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、電池の安全性を向上させることができる電池カバーアセンブリ、該電池カバーアセンブリを用いる
電池、該
電池を含む電池モジュール、該電池モジュールを含む動力電池パック、及び該電力電池パックを含む電気自動車を提供することを目的とする。
【0006】
本
開示に係る電池カバーアセンブリは、カバーと、電極端子と、電流遮断構造と、アーク消滅部とを含み、前記電極端子は、前記カバーに接して設けられており、電極内部端子と電極外部端子とを含み、前記電極内部端子と前記電極外部端子とは、前記電流遮断構造により電気的に接続され、該電流遮断構造は、ガス圧によって前記電極内部端子と前記電極外部端子との間の電気的接続を遮断でき、前記アーク消滅部は、少なくとも前記電流遮断構造が前記電極内部端子と前記電極外部端子との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークを弱める。
【0007】
一実施形態においては、前記ガス圧によって前記電流遮断構造が分断されることで、前記電極内部端子と前記電極外部端子との間の電気的接続が遮断され、前記アーク消滅部は、前記電流遮断構造上に位置しており、前記電流遮断構造が前記電極内部端子と前記電極外部端子との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークを消す。
【0008】
一実施形態においては、前記アーク消滅部は、前記電流遮断構造の表面に塗布されたアーク消滅コート層として形成される。
【0009】
一実施形態においては、前記電流遮断構造は、前記電極内部端子の外端面に電気的に接続された導電部材と、該導電部材と前記電極外部端子との間に接続された反転部材とを含み、前記反転部材の外周縁は、前記カバーに密封して取り付けられ、かつ前記反転部材と前記導電部材との電気的接続がガス圧によって遮断可能であり、前記アーク消滅コート層は、前記導電部材に面する前記反転部材の表面に塗布された第1のコート層と、前記反転部材に面する前記導電部材の表面に塗布された第2のコート層とを含む。
【0010】
一実施形態においては、前記アーク消滅コート層は、前記電極外部端子に面する前記反転部材の表面に塗布された第3のコート層をさらに含む。
【0011】
一実施形態においては、前記反転部材は、第1のシート状構造として形成され、かつ軸方向に沿って内から外へ順に配置された第1の円環セグメント、円錐台構造セグメント及び第2の円環セグメントを含み、前記導電部材は、第2のシート状構造として形成され、かつ半径方向に沿って内から外へ順に配置された円形構造セグメント、円形ノッチセグメント及び第3の円環セグメントを含み、前記第2の円環セグメントは、前記カバーに密封して取り付けられ、前記第3の円環セグメントは、前記導電部材と前記電極内部端子とを互いに電気的に接続するように、前記電極内部端子に接続され、前記円形構造セグメントは、前記導電部材と前記反転部材とを互いに電気的に接続するように、前記第1の円環セグメントに接続され、前記第1のコート層は、全て前記円錐台構造セグメントに塗布され、前記第2のコート層は、全て前記第3の円環セグメントに塗布され、前記第3のコート層は、全て前記円錐台構造セグメントに塗布される。
【0012】
一実施形態においては、前記円形構造セグメントにボスが形成され、前記ボスと前記第1の円環セグメントの内環面とが環状溶接スポットで電気的に接続される。
【0013】
一実施形態においては、前記アーク消滅コート層の平均厚さは、0.01mm〜0.03mmである。
【0014】
一実施形態においては、前記アーク消滅部は、高電圧絶縁シリコーングリースである。
【0015】
一実施形態においては、前記反転部材には、前記反転部材に電気的に接続されて前記電極外部端子を形成する被覆部材がさらに被せられる。
【0016】
一実施形態においては、前記電極内部端子は、内外方向に延びるポールから形成される。
【0017】
本
開示は、ケースと、該ケース内に収容されたセルとを含み、前記ケースを封止する
本開示に係る電池カバーアセンブリをさらに含む
電池をさらに提供する。
【0018】
本
開示は、本
開示に係る前記
電池が設けられている電池モジュールをさらに提供する。
【0019】
本
開示は、パック本体と、該パック内に設けられる、本
開示に係る
1以上の電池モジュールとを含む動力電池パックをさらに提供する。
【0020】
本
開示は、本
開示に係る動力電池パックが設けられている電気自動車をさらに提供する。
【0021】
上記技術的手段によれば、電池に異常が発生した場合、該電流遮断構造が電極内部端子と電極外部端子との間の電気的接続を遮断したとき、電池の正負極両端に高電圧が存在するため、アーク放電が発生し、アークが放出され、このとき、電池カバーアセンブリに設けられるアーク消滅部によりコロナ放電を防止し、少なくともアークを弱めて、電池カバーアセンブリにおける分断された2つの構造部材間のガスが高電圧で絶縁破壊されにくくし、アーク放電による高温及び火花を減少させて、電池の発火、爆発などの危険事故の発生を回避し、電池の安全性を向上させる。
【0022】
本
開示の他の特徴及び利点は、以下の具体的な実施形態の部分で詳細に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら
本開示の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、ここで説明する具体的な実施形態は、
本開示を説明し解釈するためのものに過ぎず、
本開示を限定するためのものではない。
【0025】
本開示において、特に断りのない限り、「上、下、左、右」のような方向を示す言葉は、通常、対応する図面の図面方向を基準に定義され、「内、外」は、対応する部材の輪郭の内外を意味する。本明細書に係る外端、内端、内外方向の説明について、例えば、内部端子、外部端子、内端面、外端面は、ポールの軸方向に沿って電池の内外に対して定義され、環状部材に対する「内、外」は、例えば、外周縁が径方向に沿って該環状部材の中心に対して定義される。
【0026】
図1及び
図2に示すように、
本開示は、電池カバーアセンブリ、該電池カバーアセンブリを用いる単電池、該単電池を用いる電池モジュール、該電池モジュールを用いる動力電池パック、及び該電力電池パックを用いる電気自動車の技術的手段を提供する。単電池は、ケースと、該ケース内に収容されたセルとをさらに含み、該カバーアセンブリは、該ケースを封止しており、電池パック内に入れて動力電池パックを形成できる電池モジュールを形成するように複数の単電池が直列又は並列接続される。また、
本開示に係る様々な技術的手段は、動力電池パックの分野以外に、他の電池の分野にも広く適用してもよい。また、
本開示に係る電池カバーアセンブリは、単電池を構成するように単電池のケースに装着可能なアセンブリであってもよく、単電池内の例えばセル以外の部分と分割不能な一体構成の一部構成であってもよく、
本開示では、これについて限定されず、いずれも
本開示の保護範囲に属する。
【0027】
本開示の技術的手段を明らかにするために、
本開示は、2つの実施形態によって説明する。しかし、この2つの実施形態に限定されるものではなく、この2つの実施形態の特徴を任意に組み合わせたり入れ替えたりしてもよい。
本開示の第1及び第2の実施形態に係る電池カバーアセンブリは、カバー300、400と、カバー300、400に設けられた電極端子とを含み、電極端子は、電極内部端子301、401と、電極外部端子302、402とをさらに含んでもよく、電極内部端子301、401は、セルに電気的に接続するためのものであり、電極外部端子302、402は、他の単電池又は電池モジュールなどに接続するためのものであり、単電池のセルの電流の入出力を実現する。安全のために、電極内部端子301、401と電極外部端子302、402とは、電流遮断構造により電気的に接続され、該電流遮断構造は、ガス圧によって電極内部端子301、401と電極外部端子302、402との間の電気的接続を遮断することにより、単電池の電流の入出力を遮断することができる。
【0028】
本開示の様々な例示的な実施形態において、該電流遮断構造は、電極端子に直接的に取り付けられてもよい。具体的には、該電流遮断構造は、電極内部端子301、401と電極外部端子302、402との間に位置しており、このとき、電極端子のカバー300、400への固定を実現するように、電流遮断構造又は電極内部端子301、401又は電極外部端子302、402をカバー300、400に固定することができる。また、該電流遮断構造は、カバー300、400に直接的に取り付けられてもよく、すなわち、このとき、電流遮断構造は、電極端子に対してずれて設けられ、具体的には、いくつかの導電部材によってカバーに取り付けられた電極内部端子301、401又は電極外部端子302、402に電気的に接続されてもよい。
【0029】
本開示の第1及び第2の実施形態に係るカバーアセンブリに利用されるガス圧源は、電池内部から独立したガス源であってもよく、ガスをタイムリーに発生させて電流遮断構造に必要なガス圧に達することにより、電流遮断構造をタイムリーに分断して、電池の安全性を向上させる。具体的には、該ガスの発生は、電池カバーアセンブリにガス発生可能な媒体を予め貯留することにより実現でき、例えば、密封キャビティを形成してガス発生可能な媒体を貯留し、かつ該ガス発生可能な媒体を電池の正負極の中間に位置させ、すなわち、ガス発生可能な媒体に電圧を印加し、電池に過充電などの事故が発生する場合、電池の正負極間の電圧差が徐々に高くなるため、電池の正負極間に作用する電圧差が定格値を超えると、ガス発生可能な媒体にガスを発生させ得るように設計すれば、該ガスのガス圧によって電極内部端子と電極外部端子との間の電流遮断構造の電気的接続をタイムリーに遮断することができる。
【0030】
また、
本開示の第1及び第2の実施形態に係る電池カバーアセンブリに利用されるガス圧源は、電池に過充電などの危険状態が発生する場合、電池内部において、例えば、電解液が電気化学反応する際に放出するガスなどであってもよく、電池内部に大量のガスが発生してケース内部のガス圧が上昇するか、或いは、使用過程において電池に異常が発生して電池の温度が上昇することにより電池内部のガス圧が上昇して、電流遮断装置を駆動するガス圧力を発生させる。
【0031】
本開示の第1及び第2の実施形態に係る電流遮断構造は、いずれもガス圧を感知できる機械的な構造であり、該電流遮断構造は、ガス圧によって、通過する電流を遮断することができる。具体的には、内部部材の接続を分断して電流の伝達を遮断することにより、電池の充放電をタイムリーに遮断することができる。
【0032】
本開示の目的を達成するために、
本開示の第1及び第2の実施形態において、該電池カバーアセンブリは、少なくとも電流遮断構造が電極内部端子と電極外部端子との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークを弱めるアーク消滅部をさらに含んでもよい。該アーク消滅部は、電流遮断構造が電極内部端子と電極外部端子との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークを弱めることができる任意のアーク消滅構造であってもよく、例えば、該アーク消滅部は、アーク消滅材料であってもよく、アーク消滅材料と機械部材とからなるアセンブリであってもよく、
本開示では、これについて限定されず、いずれも
本開示の保護範囲に属する。
【0033】
なお、ここでの「少なくとも弱める」とは、少なくとも以下の2つの状況を含んでもよい。一、該アーク消滅部は、該電流遮断構造が電極内部端子と電極外部端子との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークを完全に消すことで、該電池カバーアセンブリ上のいずれの部品も損傷を受けないようにし、例えば、電池カバーアセンブリ上のいずれの部品もアークによって破壊されないし、アークによる焼けもないようにすることができる。二、該アーク消滅部は、さらに、該電流遮断構造が電極内部端子と電極外部端子との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークを弱めることで、放出されたアークエネルギーを弱めて、該アークがさらに拡散しないようにし、例えば、該電池カバーアセンブリ上の一部の部品にアーク焼けが発生するおそれがあるが、電池カバーアセンブリ上のいずれの部品もアークによって破壊されないようにすることができる。
【0034】
このように、電池に異常が発生した場合、該電流遮断構造が電極内部端子と電極外部端子との間の電気的接続を遮断したとき、電池の正負極両端に高電圧が存在するため、アーク放電が発生し、アークが放出され、このとき、電池カバーアセンブリに設けられたアーク消滅部によりコロナ放電を防止し、少なくともアークを弱めて、電池カバーアセンブリにおける分断された2つの構造部材間のガスが高電圧で絶縁破壊されにくくし、アーク放電による高温及び火花を減少させて、電池の発火、爆発などの危険事故の発生を回避し、電池の安全性を向上させる。
【0035】
以下、
本開示は、
図1及び
図2を参照して、第1及び第2の実施形態に係る電池カバーアセンブリを説明する。
【0036】
まず、
図1に示すように、
本開示の第1の実施形態において、該アーク消滅部303は、アーク消滅機能を有するアーク消滅材料であってもよい。具体的には、該アーク消滅部は、高電圧絶縁シリコーングリースであってもよい。EccoGreaseGR300高電圧絶縁シリコーングリースは、変性シリコーンオイル、超高純度の絶縁フィラーに機能性助剤などを添加し、特殊なプロセスで製造された絶縁グリースである。この絶縁シリコーングリースは、優れた耐高電圧、防水、沿面放電防止性能を有し、10kv以上の高電圧ケーブルの接続システム及び電気機器の絶縁、密封潤滑及び防湿のために設計され、不安定な気候による材料表面の劣化を低減することができる。適用温度範囲は、−40〜+200℃である。その性能特徴は、以下のとおりである。優れた電気絶縁性及び化学的安定性を有し、引火点が高く、凝固点が低く、広い温度操作範囲を有し、温度変化による密度変化が非常に小さく、決して硬化せず、優れた潤滑性及び密封性を有し、ほとんどのプラスチック及びゴムとの相溶性が高く、優れた耐水性、耐候劣化、耐弱酸弱塩基性を有し、耐用年数が非常に長い。
【0037】
また、該アーク消滅部303は、他のアーク消滅材料であってもよく、例えば、アーク消滅粉末であってもよい。具体的には、該アーク消滅粉末は、SiO
2と塩化物塩との組成物を含んでもよい。アーク発生時にSiO
2は、アークの熱を瞬時に吸収し、アークにより生成されたイオンの高温条件下でのアーク放電を回避し、塩化物塩は、アークの高温により分解されるとともに、アークの熱を吸収し、さらにその破壊作用を低減することができる。また、塩化物塩が分解した後に塩素イオンが生成され、塩素イオンは、アークにより生成されたイオンを中和する際に良好なアーク消滅効果を奏することができる。例えば、一実施形態では、最適なアーク消滅効果を保証するために、組成物中のSiO
2の質量分率は80%〜95%であり、組成物中の塩化物塩の質量分率は5%〜20%である。
【0038】
また、該アーク消滅部は、例えば、当業者によく知られているアーク消滅物質であってもよく、例えば、該アーク消滅材料は、石英砂、高温シリカゲル、高温シリカゲル樹脂の少なくとも1つであってもよい。
【0039】
電極内部端子と電極外部端子との間の電気的接続が電流遮断構造により遮断されるため、具体的には、電流遮断構造自体の構造を分断して電流の遮断を実現してもよいし、電流遮断構造と電極内部端子との間の接続構造を分断して電流の遮断を実現してもよいし、電流遮断構造と電極外部端子との間の接続構造を分断して電流の遮断を実現してもよい。
本開示では、電極内部端子、電流遮断構造及び電極外部端子間の電流の伝達に影響を与えず、電流遮断構造の感度を保証するために、ガス圧によって分断可能な脆弱な構造を電流遮断構造に設け、電流遮断構造と電極内部端子との間の接続構造、電流遮断構造と電極外部端子との間の接続構造をより強固にすることができる。このように、電流遮断構造が高い感度を有することを保証するとともに、電流の確実な安定した伝達を保証する。
【0040】
なお、上記脆弱な構造は、ガス圧によって直接的に分断してもよいし、例えば、ガス圧によって下記のような反転部材を動作させ、さらに、該脆弱な構造を該反転部材で分断し、すなわち、該脆弱な構造が反転部材の引張力で分断されるように、ガス圧によって間接的に分断してもよい。また、同時にガス圧による直接的作用、間接的作用の両方で分断してもよい。
【0041】
本願では、アーク放電による電池の発火及び爆発を効果的に防止するために、該アーク消滅部303は、ガス圧によって分断される電池カバーアセンブリの2つの構造部材に同時に位置してもよい。具体的には、電流遮断構造自体の構造を分断して電流の遮断を実現する場合、該2つの構造部材は、いずれも電池の遮断構造自身の構造に属し、この場合、アーク消滅部303は、電流遮断構造のみに設けられてもよく、すなわち、該ガス圧によって該電流遮断構造が分断されることで、電極内部端子301と電極外部端子302との間の電気的接続が遮断される。電流遮断構造と電極内部端子との間の接続構造を分断して電流の遮断を実現する場合、該2つの構造部材の一方が電流遮断構造に位置し、他方が電極内部端子に位置し、この場合、アーク消滅部303は、電流遮断構造及び電極内部端子に同時に設けられ、両者の接続構造に近接して設けられてもよい。電流遮断構造と電極外部端子との間の接続構造を分断して電流の遮断を実現する場合、該2つの構造部材の一方が電流遮断構造に位置し、他方が電極外部端子に位置し、この場合、アーク消滅部303は、電流遮断構造及び電極外部端子に同時に設けられ、両者の接続構造に近接して設けられてもよい。
【0042】
したがって、
本開示の様々な例示的な実施形態において、アークをタイムリーかつ効果的に消するために、
図1に示すように、アーク消滅部303は、電流遮断構造に位置しており、該電流遮断構造が該電極内部端子301と該電極外部端子302との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークを消す。このように、電流遮断構造がそれ自体の構造により分断されて電流の伝達を遮断する場合、アーク消滅部303は、容易にアーク放電の発生をタイムリーかつ完全に抑制し、アーク消滅の有効性と感度を向上させる。
【0043】
さらに、アークを効果的に抑制するために、該アーク消滅部303は、電流遮断構造の表面に塗布されたアーク消滅コート層として形成される。具体的には、該アーク消滅部303は、スプレーガンにより電流遮断構造の表面に吹き付けられてもよい。したがって、一方で、アーク消滅コート層を電流遮断構造に塗布することにより、電流遮断構造とアーク消滅コート層との十分な接触を保証して、アーク消滅効果を高め、他方で、アーク消滅コート層の重量が比較的軽く、該電流遮断構造が電流をタイムリーに遮断する作用に影響を与えない。
【0044】
さらに、電流遮断構造の感度とアーク消滅効果とを両立させるために、前記アーク消滅コート層の平均厚さは、0.01mm〜0.03mmである。
【0045】
組立時には、まず、スプレー工具を用いて電流遮断構造の表面に該アーク消滅コート層を吹き付け、次に、該電流遮断構造、電極内部端子及び電極外部端子を電池カバーアセンブリとして組み立てることができる。
【0046】
本開示の第2の実施形態では、反転部材304を加工しやすいとともに、電池が保護されるように、
図1に示すように、電流遮断構造は、電極内部端子301の外端面に電気的に接続された導電部材305と、該導電部材305と電極外部端子302との間に接続された反転部材304とを含み、反転部材304の外周縁は、カバー300に密封して取り付けられ、かつ反転部材304と導電部材305との電気的接続がガス圧によって遮断可能である。このように、例えば、電池が過充電されると、電池内部の電解液又はガス発生可能な媒体は、ガスを発生して、ガス圧を上昇させ、一定のガス圧によって反転部材304が反転動作により導電部材305との電気的接続を遮断し、電池の充電を停止し、電池内部のガス圧が上昇し続けることを回避し、電池の安全を保証する。また、導電部材305にいくつかの破断構造を設けることにより、反転部材304に対する煩雑な加工を回避することができる。また、反転部材304は、導電部材305により電極内部端子301に電気的に接続されるため、反転部材304を特別に設計する必要がなく、製造及び組み立てが容易である。
【0047】
さらに、電池が異常動作すると、アーク消滅コート層がアークを効果的かつタイムリーに消すことができることを保証するために、
図1に示すように、アーク消滅コート層は、導電部材305に面する反転部材304の表面に塗布された第1のコート層3031と、反転部材304に面する導電部材305の表面に塗布された第2のコート層3032とを含む。すなわち、反転部材304と導電部材305の互いに対向する表面に該アーク消滅コート層が塗布され、具体的には、反転部材304の内端面に該第1のコート層3031が塗布され、導電部材305の外端面に該第2のコート層3032が塗布されている。このように、電池が異常動作すると、電池の正負極両端の高電圧がそれぞれ該導電部材305及び反転部材304に直接印加されることにより、導電部材305と反転部材304との間に高電圧が発生し、アーク放電が発生し、このとき、該導電部材と反転部材との間に位置するアーク消滅コート層により、アーク放電による高温を低減又は吸収し、荷電粒子の運動エネルギーを低減し、アークを効率的に消し、アーク拡大を回避し、電池の安全性を向上させることができる。
【0048】
さらに、アークが電池の外部に拡散して、大きな火災を引き起こすことを回避するために、
図1に示すように、アーク消滅コート層は、電極外部端子302に面する反転部材304の表面に塗布された第3のコート層3033をさらに含む。すなわち、該第3のコート層3033は、反転部材304の外端面に塗布してもよい。したがって、該第3のコート層3033により、アーク伝播を抑制する「障壁」が形成され、該「障壁」が該電流遮断構造の分断位置からより近いため、該アークをよりタイムリーに消すことができ、電池の安全性を大幅に向上させる。当然のことながら、他の変形形態において、該第3のコート層3033は、反転部材304に面する電極外部端子302の表面に塗布されてもよく、すなわち、該第3のコート層3033は電極外部端子302の内表面に塗布されてもよい。
【0049】
具体的には、
図1に示すように、反転部材304は、第1のシート状構造として形成され、半径方向に沿って内から外へ順に配置された第1の円環セグメント3041、円錐台構造セグメント3042及び第2の円環セグメント3043を含み、導電部材305は、第2のシート状構造として形成され、半径方向に沿って内から外へ順に配置された円形構造セグメント3051、円環状ノッチセグメント3052及び第3の円環セグメント3053を含む。第2の円環セグメント3043は、カバー300に密封して取り付けられ、第3の円環セグメント3053は、導電部材305と電極内部端子301とを互いに電気的に接続するように、電極内部端子301に接続され、具体的には、大電流による両者の溶断を回避するために、該第3の円環セグメント3053と電極内部端子とは、環状溶接スポットで接続されてもよい。円形構造セグメント3051は、導電部材305と反転部材304とを互いに電気的に接続するように、第1の円環セグメント3041に接続される。さらに、導電部材305と反転部材304との間の接続点が大電流で溶断されて無効となることを回避するために、円形構造セグメント3051にボスが形成され、ボスと第1の円環セグメント3041の内環面とが環状溶接スポットで電気的に接続されることにより、両者の溶接接続を安定させ、両者の接続点が大電流で溶断されて無効となることを回避する。
【0050】
第1のコート層3031は、全て円錐台構造セグメント3042に塗布され、すなわち、反転部材304は、空きセグメント及び取付セグメントを含み、該取付セグメントは、カバー300又は導電部材305に固定される必要がある部分であり、また、該取付セグメントは、例えば、溶接ガンなどによる取付作業に必要な作業空間のために予め確保する部分をさらに含み、例えば、第1の円環セグメント3041及び第2の円環セグメント3043は、いずれも反転部材304の取付セグメントである。このように、第1のコート層3031を、全て反転部材304の空きセグメントの表面に選択的に塗布することにより、アーク消滅コート層の利用率を高め、該第1のコート層3031の有効塗布面積を最大に保証することができ、省コスト化を実現し、アーク消滅効果を向上させる。
【0051】
同様に、アーク消滅コート層の利用率を高めるために、第3のコート層3033は、全て円錐台構造セグメント3042に塗布される。すなわち、第3のコート層3033は、反転部材304の空きセグメント(すなわち、円錐台構造セグメント3042)の表面に選択的に塗布され、該第3のコート層3033の有効塗布面積が最大となることを保証することにより、省コスト化を実現し、アーク消滅効果を向上させる。
【0052】
第2のコート層3032が円環状ノッチセグメント3052の感度に影響することを回避するために、第2のコート層3032は、全て第3の円環セグメント3053に塗布される。このように、第3の円環セグメント3053に第2のコート層3032のみを塗布することにより、一方、第2のコート層3032が該円形ノッチセグメント3053に塗布されることによる該円形ノッチセグメント3053の厚さの増加を回避することができ、また、例えば、該円形構造セグメント3051などの操作空間が限られた位置でコート層塗布操作を行うことを回避することもできる。
【0053】
電流遮断構造を保護するために、該反転部材304には被覆部材306が被覆されてもよく、
図1に示すように、電流遮断構造が電極内部端子301と電極外部端子302との間に位置する場合、電極外部端子302を形成するように、該被覆部材306は反転部材304に電気的に接続されてもよい。すなわち、該被覆部材306は、電流を伝達する導電端子と、電流遮断構造を遮蔽する保護部材とを兼ねている。被覆部材306は、金属などの導電性材料で製造されてもよく、具体的には、被覆部材306の外端面には、電極リード板などの導電性伝送部材に接続された突起が形成されてもよい。なお、電極リード板は、例えば、隣接した単電池との間、又は、隣接した電池モジュールとの間、又は、負荷などとの間に電流経路を形成することができる。他の変形形態において、被覆部材と電極外部端子とは、2つの独立した部品であってもよい。例えば、上記電流遮断構造がカバー300に直接的に取り付けられる場合、該反転部材304と電極外部端子302とは、該被覆部材306によって電気的に接続される。
【0054】
さらに、電池外部へのガス排出を実現するために、該被覆部材306には、外界と連通する通気孔が形成されてもよく、このように、反転部材304が反転動作した後、ガスが電流遮断構造を通過した後に最終的に該通気孔を介して外部に排出できることにより、電池の爆発を防止する。また、被覆部材306上の通気孔は、直接的に電流遮断構造と大気との間に圧力差を生じさせることもでき、反転部材の動作を実現するのに有利である。
【0055】
本開示において、電極内部端子301は、内外方向に延びるポールから形成されてもよい。なお、ここでの「内外方向」とは、ポールの軸方向の内外方向を意味する。
【0056】
以上、
本開示の第1の実施形態に係る電池カバーアセンブリについて説明したが、第1の実施形態における特徴、例えば、アーク消滅材料、アーク消滅コート層などは、
本開示の趣旨を逸脱することなく、いずれも
本開示の第2の実施形態に適用でき、以下、
図2を参照しながら
本開示の第2の実施形態に係る電池カバーアセンブリを説明する。
【0057】
図2に示すように、
本開示の第2の実施形態は、カバー400と、電極端子と、電流遮断構造と、アーク消滅部403とを含み、さらに、アーク消滅部403が電池の外部に面する電流遮断構造の片側に位置する電池カバーアセンブリを提供する。すなわち、該アーク消滅部403は、電流遮断構造が電極内部端子401と電極外部端子402との間の電気的接続を遮断する際に発生するアークの該電池外部への拡散を回避するためのものである。換言すれば、該アーク消滅部403は、電池カバーアセンブリに設けられた、電池内部と電池外部とを分離する1つの「関門」であり、電池が異常動作する場合にアーク放電により発生するアークが電池の外部に拡散することを効果的に回避し、電池の安全性を向上させる。
【0058】
なお、該アーク消滅部403が電池の外部に面する電流遮断構造の片側に位置する場合は、少なくとも以下の2つの状況を含むことが可能である。一、該電流遮断構造が電極内部端子401と電極外部端子402との間に位置する場合、該アーク消滅部403は、電極外部端子402に面する電流遮断構造の片側に設けられてもよく、以下のような配置位置を含むが、これらに限定されない。アーク消滅部403は、電極外部端子402に面する電流遮断構造の表面に設けられ、及び/又は、電流遮断構造と電極外部端子402との間に空隙がある場合、アーク消滅部403は、電流遮断構造と電極外部端子402との間のキャビティに設けられ、及び/又は、アーク消滅部403は、電極外部端子402に設けられる。すなわち、該アーク消滅部403は、アークが電池の外部に拡散することを阻止できればよい。二、電流遮断構造と電極端子とが位置ずれして配置された場合、該アーク消滅部403は、電池の外部に面する電流遮断構造の片側に設けられてもよい。
【0059】
第2の実施形態では、確実なアーク消滅効果を保護するために、該アーク消滅部403は、上記SiO
2と塩化物塩との組成物であってもよい。該SiO
2によりアークの熱を吸収し、塩化物塩がアークの高温により分解されてアークの熱を吸収することにより、アークの拡散を最大限低減でき、塩化物塩が分解した後に塩素イオンが生成され、塩素イオンがアークにより生成されたイオンを中和する際に良好なアーク消滅効果を奏することができる。
【0060】
さらに、最適なアーク消滅効果を保証するために、組成物中のSiO
2の質量分率は80%〜95%であってもよく、組成物中の塩化物塩の質量分率は5%〜20%であってもよい。
【0061】
さらに、塩化物塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、及び塩化バリウムの少なくとも1つを含んでもよい。
【0062】
該アーク消滅部403は、上記で説明した高電圧絶縁シリコーングリース、石英砂、高温シリカゲル、高温シリカゲル樹脂のうちの少なくとも1つであってもよく、理解されるように、該アーク消滅部403は、当業者によく知られている他のアーク消滅物質であってもよく、
本開示では、これについて限定されず、いずれも
本開示の保護範囲に属する。
【0063】
電池を保護するために、
図2に示すように、該電流遮断構造は、電極内部端子401と電極外部端子402との間に電気的に接続された反転部材404を含み、ガス圧によって反転部材404が動作して電極内部端子401と電極外部端子402との間の電気的接続を遮断する。このように、例えば、電池が過充電されると、電池内部の電解液又はガス発生可能な媒体は、ガスを発生して、ガス圧を上昇させることにより、一定のガス圧によって反転部材404が反転動作により電極内部端子401と電極外部端子402との間の電気的接続を遮断し、電池の充電を停止し、電池内部のガス圧が続いて上昇することを回避し、電池の安全を保証する。具体的には、反転部材404は、動作して電極内部端子401との電気的接続を遮断してもよく、電極外部端子402との電気的接続を遮断してもよく、或いは、反転部材404は、動作してそれ自体の構造を分断してもよい。
【0064】
さらに、反転部材404が該ガス圧によって反転動作できることを保証するために、
図2に示すように、反転部材404の外周縁は、カバー400に密封して取り付けられる。
【0065】
アーク放電により発生するアークが電池の外部に拡散することを効果的に防止するために、アーク消滅部403は、電極外部端子402に面する反転部材404の表面に設けられる。すなわち、該アーク消滅部403は、該反転部材404により近いため、アーク発生の初期段階でそれを消し、電池の外部への拡散を回避することができる。他の変形形態において、該アーク消滅部403は、反転部材404と電極外部端子とで囲まれたキャビティに設けられてもよいし、反転部材404に面する電極外部端子402の表面に設けられてもよい。
【0066】
反転部材404が反転動作しやすくし、かつアーク消滅部403のアーク消滅効率を高めるために、反転部材404は、シート状構造として形成され、シート状構造の表面にアーク消滅部403が均一に敷設され、
図2において、導電部材405の中間部の円形構造セグメントが反転部材404の中間部の第1の円環セグメントに嵌着され、このとき、アーク消滅部403が円形構造セグメントの外表面にも敷設され、すなわち、アーク消滅部403は、電流遮断構造の外表面を敷き詰めてもよく、当然のことながら、露出していない部分に敷設しなくてもよい(例えば、
図2における反転部材404の径方向の最も外側の第2の円環セグメントが被覆部材406と遷移リング408との間に位置する)。このように、アーク消滅部403は、反転部材404の各位置におけるアークの外部への拡散を効果的に抑制し、アーク消滅の信頼性を保証することができる。具体的には、該アーク消滅部403は、シート状構造体の表面に均一に敷設されるように、該シート状構造体の表面に接着されてもよい。他の変形形態において、該アーク消滅部403は、該シート状構造の表面に貼り合わされたアーク消滅膜として形成されてもよく、該アーク消滅膜は、アーク消滅材料によって製造され得る。
【0067】
さらに、反転部材404の反転動作に影響を与えることによる該電流遮断構造の感度の低下を回避するために、アーク消滅部403の敷設厚さは、5mm未満である。アーク消滅部403の敷設厚さが大きすぎると、反転部材404は小さなガス圧によって反転しにくくなる。
【0068】
また、アークが電池の外部に拡散することを効果的に回避するために、該アーク消滅部403の敷設厚さを1mmより大きくする必要があり、このように、該アーク消滅部403の使用量がアークを消すことに十分である。
【0069】
電流遮断構造を保護するために、反転部材404には被覆部材406が被覆されてもよく、
図2に示すように、電流遮断構造が電極内部端子401と電極外部端子402との間に位置する場合、被覆部材406が反転部材404に電気的に接続されて電極外部端子402を形成してもよい。すなわち、該被覆部材406は、電流を伝達する導電端子と、電流遮断構造を遮蔽する保護部材とを兼ねている。被覆部材406は、金属などの導電性材料で製造されてもよく、具体的には、被覆部材406の外端面には、電極リード板などの導電性伝送部材に接続された突起が形成されてもよい。なお、電極リード板は、例えば、隣接した単電池との間、又は、隣接した電池モジュールとの間、又は、負荷などとの間に電流経路を形成することができる。他の変形形態において、被覆部材406と電極外部端子402とは、2つの独立した部品であってもよい。例えば、上記電流遮断構造がカバーに直接的に取り付けられる場合、該反転部材と電極外部端子とは、該被覆部材によって電気的に接続される。
【0070】
本開示は、例えば、上記SiO
2及び塩化物塩の組成物などの空気に曝されて無効になりやすいアーク消滅材料を用いる場合、該アーク消滅材料を保護するために、
図2に示すように、被覆部材406には、通気孔4060が形成され、かつ該通気孔4060を塞ぐ防水通気膜407が設けられている。具体的には、該防水通気膜407は、該被覆部材406に例えば、接着、溶接、螺着などの任意の機械的な接続方式で固定されてもよく、
本開示では、これについて限定されず、いずれも
本開示の保護範囲に属する。このように、電池が正常に動作すると、該防水通気膜407は、電池外部の空気中の水蒸気、固体不純物などが反転部材404と被覆部材406との間のキャビティ内に入らないようにして、外部不純物が該アーク消滅材料を無効にすることができないことを保証する。また、防水通気膜407は、気体の流通を許容できるため、反転部材404の反転動作に影響を与えることなく、すなわち、電流遮断構造の正常な動作に影響を与えない。
【0071】
該防水通気膜407は、当業者によく知られている任意の、ガスの通過を許容しながら水を遮る機能膜構造であり、例えば、例示的な一実施形態において、防水通気膜407は、ポリテトラフルオロエチレン膜又はポリウレタン膜である。
【0072】
該電流遮断構造の感度を向上させるために、
図2に示すように、該電流遮断構造は、電極内部端子401の外端面に固定された導電部材405をさらに含んでもよく、該反転部材404は、導電部材405に電気的に接続され、導電部材405にはガス圧によって分断可能なノッチ408が形成されており、該ノッチ408は、反転部材404を接続するための接続点を囲むように設けられる。すなわち、導電部材405に該ノッチ408を設けることにより、電極内部端子401に対する煩雑な加工を回避する。また、反転部材404は、導電部材405により電極内部端子401に電気的に接続されるため、反転部材404を特別に設計する必要がなく、製造及び組み立てが容易である。また、ガス圧によって導電部材405自体の構造がノッチ408に沿って分断されることにより、反転部材と電極内部端子との接続がタイムリーに分断される。このようなノッチなどによる弱め方式により自身の構造を分断する実施形態以外に、例えば、両者間の溶接スポットを分断して電気的接続の遮断を実現するか、又は両者間に接続された破断片を分断して電気的接続の遮断を実現してもよい。
【0073】
なお、上記脆弱な構造は、ガス圧によって直接的に分断してもよいし、例えば、ガス圧によって下記のような反転部材を動作させ、さらに、該脆弱な構造を該反転部材で分断し、すなわち、該脆弱な構造が反転部材の引張力で分断されるように、ガス圧によって間接的に分断してもよい。また、同時にガス圧による直接的作用又は間接的作用の両方で分断してもよい。
【0074】
本開示において、電極内部端子401は、内外方向に延びるポールから形成される。なお、ここでの「内外方向」とは、ポールの軸方向の内外方向を意味する。
【0075】
以上、図面を参照しながら
本開示の好ましい実施形態を詳細に説明したが、
本開示は、上記実施形態の具体的な詳細に限定されず、
本開示の技術思想の範囲内において、
本開示の技術手段に対して様々な簡単な変形を行うことができ、これらの簡単な変形は、いずれも
本開示の保護範囲に属する。
【0076】
なお、上記具体的な実施形態に記載された各具体的な技術的特徴は、相互に衝突しない限り、任意の適切な方式で組み合わせることができ、不要な繰り返しを避けるために、
本開示の種々の可能な組み合わせ方式については、説明を省略する。
【0077】
また、
本開示の種々の異なる実施形態を任意に組み合わせることができ、
本開示の思想から逸脱しない限り、それも
本開示に開示される内容に属すると理解すべきである。