特許第6916675号(P6916675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6916675機器管理システム、情報読取装置、機器管理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6916675
(24)【登録日】2021年7月20日
(45)【発行日】2021年8月11日
(54)【発明の名称】機器管理システム、情報読取装置、機器管理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20210729BHJP
   G06Q 20/06 20120101ALI20210729BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20210729BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20210729BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q20/06 300
   A63F13/792
   G06Q30/04
【請求項の数】12
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2017-123143(P2017-123143)
(22)【出願日】2017年6月23日
(65)【公開番号】特開2019-8520(P2019-8520A)
(43)【公開日】2019年1月17日
【審査請求日】2020年6月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】504204926
【氏名又は名称】加賀電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】奥山 泰介
(72)【発明者】
【氏名】西川 千津子
【審査官】 安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−150882(JP,A)
【文献】 特開2015−143986(JP,A)
【文献】 特開2003−108904(JP,A)
【文献】 特許第5364680(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
A63F 9/24
13/00−13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の利用料を決定する選択決定部と、
前記利用料の電子マネーによる支払処理を行う電子マネー決済部と、
前記機器の利用者の電子マネー媒体から、前記電子マネー媒体の識別番号を少なくとも含む電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得部と、
前記識別番号を他の異なる識別番号である変換識別番号に変換する識別番号変換部と、
前記利用者に関する情報である顧客情報を管理する顧客情報管理部と、
前記顧客情報を前記変換識別番号に関連づけて記憶する顧客情報記憶部と、
を少なくとも備え、
前記選択決定部が前記顧客情報記憶部を参照した際に、前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が前記顧客情報記憶部に記憶されている場合には、
前記選択決定部は、前記変換識別番号に基づいて前記顧客情報記憶部を参照し前記利用料を決定し、
前記選択決定部が前記顧客情報記憶部を参照した際に、前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が前記顧客情報記憶部に記憶されていない場合には、
前記選択決定部は、予め定められた所定値を前記利用料として決定し、
前記顧客情報管理部は、前記利用者の前記顧客情報を前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号に関連づけて前記顧客情報記憶部に記憶する機器管理システム。
【請求項2】
前記顧客情報は、
前記機器に関する情報である機器情報、前記機器の利用に関する情報である利用情報、前記電子マネー媒体に関する情報である電子マネー情報、及び時間に関する情報である時間情報の少なくともいずれか一つを含むものであり、
前記選択決定部は、前記機器情報、前記利用情報、前記電子マネー情報、及び前記時間情報の少なくともいずれか一つに基づいて前記利用料を決定することを特徴とする請求項1に記載の機器管理システム
【請求項3】
前記顧客情報管理部は、
前記電子マネー決済部による前記利用料の前記支払処理が行われると、
前記顧客情報を前記支払処理後の情報に更新することを特徴する請求項1または請求項2に記載の機器管理システム。
【請求項4】
前記選択決定部が決定した前記利用料を表示する利用料表示部を備えることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の機器管理システム。
【請求項5】
前記電子マネー決済部は、
前記機器からの前記支払処理を求める要求信号を受信した場合には、前記要求信号に基づいて、前記利用料の前記支払処理を行い、
前記要求信号に従った前記利用料の前記支払処理に関する情報を送信することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の機器管理システム。
【請求項6】
前記電子マネー決済部は、
前記利用者の入力を受け付ける入力部を更に備え、
前記入力部から入力がされた場合には、入力された入力情報に従って前記支払処理を行い、
前記入力情報に従った前記利用料の前記支払処理に関する情報を送信することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の機器管理システム。
【請求項7】
前記電子マネー決済部は、
前記電子マネー情報及び前記利用料に基づき前記支払処理の可否を判定する電子マネー決済判定部が行った判定結果に従って、前記電子マネーによる前記支払処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の機器管理システム。
【請求項8】
前記電子マネー決済部は、
前記選択決定部が前記利用料を決定する際に用いた前記変換識別番号と、
前記電子マネーによる前記支払処理が行われる際に前記電子マネー情報取得部が取得した前記識別番号が変換された前記変換識別番号とが同一である場合に、前記支払処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の機器管理システム。
【請求項9】
前記選択決定部及び前記顧客情報記憶部が、前記機器に備えられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の機器管理システム。
【請求項10】
機器の利用料の電子マネーによる支払処理を行う電子マネー決済部と、
電子マネー媒体から、前記電子マネー媒体の識別番号を少なくとも含む電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得部と、
前記電子マネー情報取得部が取得した前記識別番号を他の異なる識別番号である変換識別番号に変換する識別番号変換部を少なくとも備え、
前記機器の前記利用料を決定する選択決定部が、前記機器の利用者に関する情報である顧客情報を前記変換識別番号に関連づけて記憶する顧客情報記憶部を参照した際に、前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が記憶されている場合には、
前記電子マネー決済部は、前記顧客情報に基づいて決定された、前記利用料の前記電子マネーによる前記支払処理を行い、
前記選択決定部が前記顧客情報記憶部を参照した際に、前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が記憶されておらず、前記利用者の前記顧客情報が前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号に関連づけられて前記顧客情報記憶部に記憶される場合には、
前記電子マネー決済部は、予め定められた所定値に基づいて決定された前記利用料の前記電子マネーによる前記支払処理を行う情報読取装置。
【請求項11】
機器の利用者の電子マネー媒体から、前記電子マネー媒体の識別番号を少なくとも含む電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得ステップと、
前記識別番号を他の異なる識別番号である変換識別番号に変換する識別番号変換ステップと、
前記変換識別番号と前記利用者に関する情報である顧客情報が関連づけて記憶されている顧客情報記憶部を参照し、前記利用者の前記顧客情報を取得する顧客情報取得ステップと、
前記顧客情報取得ステップにおいて前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が前記顧客情報記憶部に記憶されている場合には、前記顧客情報に基づいて、前記機器の利用料を決定し、前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が前記顧客情報記憶部に記憶されていない場合には、予め定められた所定値を前記利用料として決定するとともに前記利用者の前記顧客情報を前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号に関連づけて前記顧客情報記憶部に記憶する利用料決定ステップと、
前記利用料の電子マネーによる支払処理を行う電子マネー決済ステップと、
を備えることを特徴とする機器管理方法。
【請求項12】
電子計算機器に、
機器の利用者の電子マネー媒体から、前記電子マネー媒体の識別番号を少なくとも含む電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得機能と、
前記電子マネー情報に含まれる前記識別番号を異なる他の識別番号である変換識別番号に変換する識別番号変換機能と、
前記機器の利用料を決定する選択決定部が、前記利用者に関する情報である顧客情報を前記変換識別番号に関連づけて記憶する顧客情報記憶部を参照した際に、前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が記憶されている場合には、前記顧客情報に基づいて決定された前記機器の前記利用料の電子マネーによる支払処理を行い、前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号が記憶されておらず、前記利用者の前記顧客情報が前記利用者の前記電子マネー媒体の前記変換識別番号に関連づけられて前記顧客情報記憶部に記憶される場合には、予め定められた所定値に基づいて決定された前記利用料の前記電子マネーによる前記支払処理を行う支払処理機能を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機などの機器の管理に用いて好適な機器管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム機などの利用料金の支払いを電子マネーによって行うゲームセンターなどの遊技施設の料金徴収システムにおいて、料金設定の自由度や柔軟性を高めた料金徴収システムが知られている(例えば特許文献1参照。)。この特許文献1に記載の発明では、ゲーム機の利用料金(消費量)を決定する消費量決定手段が、情報取得手段が取得したゲーム機の利用者のカードの識別番号などの情報に基づいて、課金設定データを参照してゲーム機の利用料金(消費量)を決定する。即ちこの料金徴収システムでは、利用者の電子マネーカードの識別番号などを取得し、取得した情報に基づいて課金設定データを参照して当該利用者のゲーム機の利用回数などの利用者に関する情報を求め、消費量決定手段が、その利用者の情報に基づいて当該利用者に対する利用料金(消費量)を決定することができる様になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5364680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この様に、利用者の情報を参照して利用料金を決める場合には、より多くの情報を含む課金設定データに基づいて利用料金を設定することが好ましい。しかしながら電子マネーカードの識別番号などの利用者の情報は個人情報であるため、上述の特許文献1に記載された技術で電子マネーカードの識別番号を用いる場合には、個人情報の漏洩の危険性があるという問題があった。また、そのような個人情報の漏洩を防ぐために、例えば店舗独自のカードを発行し、電子マネーカードの識別番号など直接関連性のない識別番号を用いた場合には、利用者の情報がカードを発行した店舗にて収集された情報に限定されてしまうため、より多くの情報に基づいた利用料金の設定が難しくなってしまう。また、利用者は、利用料を決定するための店舗のカードと、利用料金を支払うための電子マネーカードの二つのカードを用いなければならないため、利用者の利便性が損なわれてしまうという問題も生じてしまう。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、電子マネーカードの識別番号の漏洩の畏れもなく、安全かつ柔軟な機器の利用料金の設定が可能な機器管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の機器管理システムは、機器の利用料を決定する選択決定部と、前記利用料の電子マネーによる支払処理を行う電子マネー決済部と、前記機器の利用者の電子マネー媒体から、前記電子マネー媒体の識別番号を少なくとも含む電子マネー情報を取得する電子マネー情報取得部と、前記識別番号を他の異なる識別番号である変換識別番号に変換する識別番号変換部と、前記利用者に関する情報である顧客情報を管理する顧客情報管理部と、前記顧客情報を前記変換識別番号に関連づけて記憶する顧客情報記憶部とを少なくとも備え、前記選択決定部は、前記変換識別番号に基づいて前記顧客情報記憶部を参照し、前記利用料を決定することを特徴とする。
【0007】
上記発明においては、前記顧客情報は、前記機器に関する情報である機器情報、前記機器の利用に関する情報である利用情報、前記電子マネー媒体に関する情報である電子マネー情報、及び時間に関する情報である時間情報の少なくともいずれか一つを含むものであり、前記選択決定部は、前記機器情報、前記利用情報、前記電子マネー情報、及び前記時間情報の少なくともいずれか一つに基づいて前記利用料を決定することを特徴とすることが好ましい。
【0008】
上記発明においては、前記顧客情報管理部は、前記電子マネー決済部による前記利用料の支払処理が行われると、前記顧客情報を前記支払処理後の情報に更新することを特徴することが好ましい。
【0009】
上記発明においては、前記選択決定部が前記顧客情報記憶部を参照した際に、前記利用者の電子マネー媒体の前記変換識別番号が記憶されていない場合に、前記選択決定部は、予め定められた所定値を前記利用料として決定し、前記顧客情報管理部は、前記利用者の顧客情報を前記利用者の電子マネー媒体の前記変換識別番号に関連づけて前記顧客情報記憶部に記憶することを特徴とすることが好ましい。
【0010】
上記発明においては、前記選択決定部が決定した前記利用料を表示する利用料表示部を備えることを特徴とすることが好ましい。
上記発明においては、前記電子マネー決済部は、前記機器からの支払処理を求める要求信号を受信した場合には、前記要求信号に基づいて、前記利用料の支払処理を行い、前記要求信号に従った前記利用料の支払処理に関する情報を送信することを特徴とすることが好ましい。
【0011】
上記発明においては、前記電子マネー決済部は、利用者の入力を受け付ける入力部を更に備え、前記入力部から入力がされた場合には、入力された入力情報に従って前記支払処理を行い、前記入力情報に従った前記利用料の支払処理に関する情報を送信することを特徴とすることが好ましい。
【0012】
上記発明においては、前記電子マネー決済部は、前記電子マネー情報及び前記利用料に基づき前記支払処理の可否を判定する電子マネー決済判定部が行った判定結果に従って、前記電子マネーによる支払処理を行うことを特徴とすることが好ましい。
【0013】
上記発明においては、電子マネー決済部は、前記選択決定部が前記利用料を決定する際に用いた前記変換識別番号と、前記電子マネーによる支払処理が行われる際に前記電子マネー情報取得部が取得した前記識別番号が変換された前記変換識別番号とが同一である場合に、前記支払処理を行うことを特徴とすることが好ましい。
【0014】
上記発明においては、前記選択決定部及び前記顧客情報記憶部が、前記機器に備えられていることを特徴とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の機器管理システムによれば、個人情報の漏洩の畏れがなく、さらには利用者に関連づけられた識別番号の利用が制限される場合であっても利用者の顧客情報に基づいた利用料を決定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態にかかる機器管理システムを示すブロック図ある。
図2】本発明の一実施形態にかかる機器管理システムの情報の流れを説明する図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる機器管理システムの動作を説明するフロー図である。
図4図4(a)は、本発明の一実施形態にかかる機器管理システムが記憶する顧客情報の一例を示す図である。図4(b)は、本発明の一実施形態にかかる機器管理システムが記憶する顧客情報の他の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態にかかる機器管理システムの情報の流れを説明する図である。
図6】本発明の一実施形態にかかる機器管理システムの情報の流れを説明する図である。
図7図7(a)は、本発明の一実施形態にかかる機器管理システムが記憶する参照テーブルの一例を示す図である。図7(b)は、本発明の一実施形態にかかる機器管理システムが記憶する参照テーブルの他の一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態にかかる機器管理システムが記憶する顧客情報の一例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態にかかる機器管理システムの動作を説明するフロー図である。
図10】本発明の他の実施形態にかかる機器管理システムを示すブロック図ある。
図11】本発明の他の実施形態にかかる機器管理システムの情報の流れを説明する図である。
図12】本発明の他の実施形態にかかる機器管理システムの情報の流れを説明する図である。
図13図13(a)は、本発明の他の実施形態にかかる機器管理システムが記憶するテーブルの一例を示す図である。図13(b)は、本発明の他の実施形態にかかる機器管理システムが記憶する顧客情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る機器管理システム1について図1から図9を参照しながら説明する。本実施形態では、本発明にかかる機器管理システム1を、ゲームセンターなど遊戯施設において、電子マネーを用いて遊技機器の利用料(プレイ料)の支払いを行う場合の利用料の管理や、遊技機の利用者の顧客情報の管理に用いる例に適用して以降の説明を行う。
【0018】
<構成の説明>
はじめに主に図1を参照して本実施形態にかかる機器管理システム1の構成について説明する。なお図1では、説明のために機器管理システム1が管理する遊技機3を一台のみ記載しているが、機器管理システム1が管理できる遊技機の台数はこれに限定される訳ではなく、複数の遊技機の管理を行うことが可能である。
【0019】
機器管理システム1は、電子マネー決済端末2、情報収集端末4、売上げ管理サーバ5、及び顧客管理サーバ6から主に構成されている。
電子マネー決済端末2は、電子マネーカード7を用いた遊技機の利用料金(以降において単に「利用料」とも記載する。)の支払いを受け付ける端末装置である。電子マネー決済端末2は、遊技機3にそれぞれ設けられ、遊技機3及び電子マネー決済判定サーバ8と通信可能に接続されている。ここで電子マネーカード7は、Suicaをはじめとする交通系電子マネー(「Suica」は登録商標)や、その他の事業者によって運営される様々な種類の電子マネーに用いられるものである。この電子マネーカード7には、電子マネー決済端末2と通信を行うための通信素子や、情報を記憶する記憶素子などが備えられている。なお、本実施形態における電子マネーカード7が、特許請求の範囲における電子マネー媒体とされている。
【0020】
本実施形態では、電子マネー決済端末2が支払を受け付ける電子マネーカード7は、プリペイド型の電子マネーカードである例に適用して以降の説明を行うが、電子マネー決済端末2は、その他の種類の電子マネーカードやクレジットカード等の支払を受け付けるものであってもよい。ここでプリペイド型の電子マネーカードとは、利用者が専用の装置(電子マネーチャージ装置)に予め所望の金額を支払い、所定の操作を行うことによって、電子マネーカード7に支払った金額を記憶させ(チャージして)、記憶されている金額を限度として電子マネーによる支払に用いることが可能な電子マネーカードをいう。なお、プリペイド型の電子マネーには、オートチャージ機能などのクレジットジャージなど、他の公知の機能により所望の金額がチャージされるカードも含まれる。
【0021】
本実施形態では、電子マネーカード7が、図示されていない記憶部(記憶素子)に、電子マネーの種類に関する情報(以降において「電子マネー種類情報」とも記載する。)や固有の識別番号、前述の電子マネーチャージ装置によって予め支払われた金額(チャージ金額)に関する情報(以降において「保持金額情報」とも記載する。)を記憶している例に適用して以降の説明を行うが、電子マネーカード7が他の情報を記憶していても構わない。なお、以降の説明において、電子マネーカード7が記憶するこれらの情報を総称して「電子マネー情報」とも記載する。
【0022】
電子マネー決済端末2は、電子マネー情報取得部21、電子マネー決済部22、操作/入力部23、表示部24、I/F部25及び識別番号変換部26から主に構成されている。なお、電子マネー決済端末2は、CPUやメモリなどの記憶媒体や、その他の公知の電子部品から構成されており、これらのハードウェアと記憶媒体に記憶されたソフトウェアが協働して、前述の各部の機能を発揮している。
【0023】
電子マネー情報取得部21は、電子マネーカード7の電子マネー情報を取得したり、あるいは電子マネーカード7の記憶部に情報の書き込みを行ったりするデバイス(リーダ・ライター)である。本実施形態では、電子マネーカード7が、Felica(「Felica」は登録商標。)などの公知の技術を用いた非接触型ICカードであり、電子マネー情報取得部21は、その非接触型ICカードとの通信デバイスである例に適用して以降の説明を行う。なお、利用可能な電子マネーカード7、及び電子マネー情報取得部21の間にて行われる通信の技術は、他の公知の技術を用いたもので有っても構わない。
【0024】
電子マネー決済部22は、主に電子マネーによる支払処理を行う部分である。ここで支払処理とは、電子マネー決済部22が、電子マネーカード7が記憶する保持金額情報から、支払金額である遊技機3の利用料を引き去る処理のことをいう。即ち電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21を介して支払金額(利用料)が減額された保持金額情報を電子マネーカード7に記憶させる処理を行う。なお電子マネー決済部22は、この支払処理を、詳細は後述する電子マネー決済判定サーバ8による支払処理の判定結果に従って行う。
【0025】
また電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21が取得した情報や、支払処理が行われた金額に関する情報(以降において「支払金額情報」とも記載する。)を送信する機能を有する。また、電子マネー決済部22は、詳細は後述する識別番号変換部26が変換処理を行った電子マネーカード7の識別番号(以降において「変換識別番号」とも記載する。)を送信する機能や、遊技機3からの求めに応じて支払処理を行った後に、遊技機3を作動状態にするための信号を送信する機能も有している。
【0026】
操作/入力部23は、利用者が電子マネーカード7を用いた支払処理を行う際に主に操作する部分である。操作/入力部23は、利用者が入力した電子マネーの種類に関する情報や支払処理を行う金額の情報を受け付ける。表示部24は、利用料やその他の利用者に対するメッセージ等が表示される表示ディスプレーである。
【0027】
識別番号変換部26は、電子マネー情報取得部21が取得した電子マネーカード7の識別番号を、他の異なる固有の識別番号に変換する部分である。なお、以降においてこの他の異なる固有の識別番号に変換する処理を「変化処理」とも記載する。
【0028】
この識別番号変換部26が行う変換処理は、暗号化処理などの、変換後の識別番号から変換前の識別番号が容易に取得できない様にされた公知の情報処理技術が用いられている。なお、I/F部25は、外部の機器との信号の仲介を行うインターフェースである。なお、本実施形態における電子マネー決済端末2が、特許請求の範囲における情報読取装置とされている。また、本実施形態における表示部24が、特許請求の範囲における利用料表示部と、操作/入力部23が特許請求の範囲における入力部とされている。
【0029】
情報収集端末4は、遊技機3にそれぞれ設けられ、遊技機3の主に作動状態に関する情報を収集すると共に、詳細は後述する売上げ管理サーバ5に収集した情報を送信する端末装置である。情報収集端末4は、電子マネー決済端末2、遊技機3、及び売上げ管理サーバ5と、専用線やLANなどの公知の通信回線によって通信可能に接続されている。
【0030】
情報収集端末4は、対応する遊技機3の固有の識別番号である遊技機識別番号を記憶しており、収集した情報を遊技機識別番号と紐づけて送信する。また、情報収集端末4は、利用者が電子マネー決済端末2の操作/入力部23を操作して支払処理を行った際に、遊技機3を利用可能にする信号を送信する機能も有する。
【0031】
売上げ管理サーバ5は、情報収集端末4からの情報を収集し記憶するサーバ装置である。売上げ管理サーバ5は、専用線やLAN、あるいはインターネットなどの公知の通信回線を介して情報収集端末4及び顧客管理サーバ6と通信可能に接続されている。なお図1では、説明のために売上げ管理サーバ5に一台の情報収集端末4が接続されている様子を表しているが、売上げ管理サーバ5には、複数の情報収集端末4を接続し情報を収集して記憶することが可能である。
【0032】
売上げ管理サーバ5は、情報収集端末4から受信した情報を、時間情報と関連づけて記憶する機能を有している。なお、この時間情報は、情報収集端末4から情報を受信した時間の情報や、情報収集端末4から送信された情報に含まれる情報の送受信に関する時間や、電子マネー決済部22が支払処理を行った時間などに関する情報である。また、売上げ管理サーバ5は、情報収集端末4が送信した遊技機識別番号と関連づけて、受信した情報を記憶してもよい。更に売上げ管理サーバ5は、受信した情報を顧客管理サーバ6に送信する機能も有している。
【0033】
顧客管理サーバ6は、主に遊技機3の利用者に関する情報が記憶されるサーバ装置であり、選択決定部61、顧客情報管理部62、顧客情報記憶部63及びI/F部64を主に備えている。顧客管理サーバ6は、専用線やLAN、あるいはインターネットなどの公知の通信回線を介して遊技機3及び売上げ管理サーバ5と通信可能に接続されている。
【0034】
選択決定部61は、識別番号変換部26が変換した電子マネーカード7の変換識別番号に基づいて、詳細は後述する顧客情報記憶部63に記憶されている遊技機3の利用者に関する情報(顧客情報)を参照して遊技機3の利用料を決定する部分である。
【0035】
顧客情報管理部62は、顧客情報記憶部63に記憶されている顧客情報の管理を行う部分であり、選択決定部61からの求めに応じて条件に合致する顧客の情報を抽出したり、所定の顧客情報が顧客情報記憶部63に記憶されていない場合に、新規の顧客情報として顧客情報記憶部63に追加したりする機能を有している。
【0036】
顧客情報記憶部63は、顧客情報を記憶するハードディスクドライブなどの公知の記憶媒体である。顧客情報記憶部63には、顧客情報が、利用者の電子マネーカード7の変換識別番号に関連づけられて記憶されている。顧客情報としては、利用者が過去に利用した遊技機に関する機器情報(遊技機の種類やカテゴリなどの分類情報、遊戯を行った遊技機の遊技機識別情報、遊技機の設置場所や遊戯施設の住所、名称などに関する情報等)、利用者の遊技機の利用に関する利用情報(遊技機の利用回数や利用頻度など)、利用者が利用した電子マネーカードに関する電子マネー情報(電子マネーカードの種類に関する情報や機器を利用する際に支払った支払金額など)、及び利用に関連する時間に関する情報である時間情報(利用者が遊技機を利用した時間に関する情報や電子マネー決済端末2が支払処理を行った時間、あるいは売上げ管理サーバ5が情報を受信した時間など)や、その他の利用者に関する情報が含まれていてもよい。
【0037】
さらに顧客情報記憶部63には、遊技機3を利用することによって利用者が取得した景品に関する情報や、カードやコイン等のアイテム及びメダルの払い出し情報、更には、遊技機3を遊戯した結果に関する情報などが関連づけて記憶されていてもよい。また、顧客情報記憶部63は、図示されていない入力端末を用いて入力された利用者に関する情報を記憶していてもよく、図示されていない外部のサーバ装置から取得された、利用者のその他の顧客情報を取得して記憶してもよい。
【0038】
I/F部64は、顧客管理サーバ6の各部及び外部の装置との信号の通信を行うインターフェースである。I/F部64は、主に電子マネー決済端末2及び売上げ管理サーバ5と通信可能に接続されている。
【0039】
次に、主に図2図9を参照し、上記の構成からなる機器管理システム1における作用について、実際の使用方法に沿って説明する。
<利用開始時>
主に図2を参照して、利用者が遊技機3の利用を開始時する際に行われる処理、即ち利用者が電子マネーカード7を用いて遊技機3の利用金額(利用料)を支払って、遊技機3の利用を開始する際の動作について説明を行う。なお、遊技機3の利用を開始する際の動作は、利用者が利用金額を設定又は選択し、電子マネーカード7を用いて遊技機3の利用金額(利用料)を支払って利用開始する場合と、遊技機3が作動前(利用される前)から、電子マネー決済端末2に支払処理を要求している状態(電子マネーカード7の翳し待ちの状態)にあって利用者が電子マネーカード7を用いて支払処理を行い、利用開始する場合があるが、本実施形態では利用者が利用金額を設定し、電子マネーカード7を用いて遊技機3の利用金額(利用料)を支払って、利用開始する場合に適用して説明を行う。なお、前述の”遊技機3が作動前(利用される前)から電子マネー決済端末2に支払処理を要求している状態”とは、利用者による特定の動作をきっかけに、遊技機3が電子マネー決済端末2に支払処理を要求する信号を送信し、電子マネー決済端末2に支払処理を要求している状態などをいう。この利用者による特定の動作とは、例えば利用者が、操作などの目的で遊技機3の操作部や、電子マネー決済端末2の操作/入力部23などの特定の部分に触れたりする動作のことをいう。この様にすることで、遊技機3を利用する事を意図しない利用者の電子マネーカードが誤って触れただけで支払処理が行われてしまうことが防がれている。
【0040】
なお、遊技機3が作動前(利用される前)から、電子マネー決済端末2に支払処理を要求している状態(電子マネーカード7の翳し待ちの状態)から利用開始する場合の動作は、後述する遊技機からの要求に従って支払処理が行われる場合(図5参照)と同様の処理が行われる。
【0041】
はじめに利用者が、遊技機3に設置されている電子マネー決済端末2の操作/入力部23を操作して、自身の電子マネーカード7の電子マネー種類情報、及び支払金額を入力する。この際利用者は、支払金額として電子マネー決済端末2に予め設定されている利用料を入力する。入力された情報は、電子マネー決済部21に送信される(S10)。なおこの際、入力された支払金額が、電子マネー決済端末2の表示部24に表示されてもよい(S11)。入力後、利用者は、電子マネー情報取得部21に自身の電子マネーカード7を翳す。なお、使用開始時の利用料が所定の金額に設定されている場合などには、利用者が操作/入力部23の操作を行わず(あるいは電子マネー種類情報のみ入力して)、支払処理の確認操作等を行って、電子マネー情報取得部21に電子マネーカード7を翳して利用が開始される処理を行ってもよい。
【0042】
入力された情報が送信されると、電子マネー決済部22が、電子マネー情報取得部21に電子マネー情報の取得を指示し(S20)、電子マネー情報取得部21に翳された電子マネーカード7の電子マネー情報を取得する。具体的には、電子マネー情報取得部21が、電子マネーカード7の識別番号、電子マネー種類情報、及び保持金額情報を少なくとも取得し、取得した情報を電子マネー決済部22に引き渡す(S21)。なお、電子マネー情報取得部21が、電子マネーカード7が翳されたことを検知して、電子マネー決済部22からの指示を受けずに自動的にそれらの情報を取得して電子マネー決済部22に引き渡す様な処理が行われてもよい。
【0043】
電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21から引き渡された電子マネー情報と、S10にて利用者が設定した支払金額を電子マネー決済判定サーバ8に送信し、支払処理の可否の確認を行う(S22)。電子マネー決済部22からの問い合わせを受けると、電子マネー決済判定サーバ8は、受信した情報に基づいて支払処理の可否の判定を行う。具体的には、電子マネー決済判定サーバ8は、受信した保持金額情報と支払金額を比較して、当該支払処理が可能であるか(保持金額情報が支払金額よりも大きいか)などを判断して判定を行う。なお、電子マネー決済判定サーバ8は、受信した電子マネー情報の他の情報も参照し、例えば識別番号の電子マネーカード7が適正な電子マネーカードであるかなどの確認も行って支払処理の可否の判定をしてもよい。なお本実施形態における電子マネー決済判定サーバ8が、特許請求の範囲における電子マネー決済判定部とされている。
【0044】
電子マネー決済判定サーバ8は、判定の結果を電子マネー決済部22に送信する(S23)。なお、この判定結果は表示部24に表示されてもよい。
電子マネー決済判定サーバ8による判定の結果が支払処理可能である場合には、電子マネー決済部22は、支払処理を行う。具体的には、電子マネー決済部22は、保持金額情報から支払金額を減額した額を、新たな保持金額情報として電子マネーカード7に記憶させる。また、電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21から取得した識別番号を識別番号変換部26に送信し(S30)、識別番号の変換をさせる。識別番号変換部26は、電子マネー決済部22から識別番号を受信すると変換処理を行い、変換した識別番号(以降において「変換識別番号」とも記載する。)を電子マネー決済部22に送信する(S31)。なお、この識別番号を変換する処理(S30及びS31の処理)は、電子マネー決済部22が、電子マネー決済判定サーバ8に支払処理の可否の確認を行う前(S22の処理の前)に行われてもよい。
【0045】
判定の結果が支払処理不可であった場合には、電子マネー決済部22は、表示部24に支払処理は行えない旨の表示を行い(S32)、処理を終了する。
なお、以降において、上記の様に電子マネー決済端末2と遊技機3が直接的な通信をせずに行われる支払処理を、「機器非連動決済」あるいは「非連動決済」と記載する。
【0046】
支払処理が終わると、電子マネー決済部22は、少なくとも支払金額情報、変換識別番号及び電子マネー種類情報を情報収集端末4に送信する(S33)。この際、電子マネー決済部22は、この支払処理が機器非連動決済によって行われたことを示す信号を併せて送信する。なお機器非連動決済が行われることを示す信号は、例えばS10における利用者が操作/入力部23を操作して入力した情報が送信されるタイミングや、利用者が操作/入力部23を操作したタイミングで、先行して情報収集端末4に送信されてもよい。また電子マネー決済部22は、この際、当該情報を送信する時間情報、あるいは支払処理が行われた時間情報などを併せて送信してもよい。
【0047】
S33にて電子マネー決済部22から支払金額情報、変換識別番号等の情報が送信されると、情報収集端末4は、遊技機3の通信/制御部31に、遊技機3を作動状態(遊戯可能な状態)にする信号(以降において「パルス信号」とも記載する。)を送信する(S40)。通信/制御部31は、パルス信号を受信すると、遊技機3を作動状態にする。
【0048】
情報収集端末4は、電子マネー決済部22から受信した支払金額情報、変換識別番号、電子マネー種類情報、及び支払処理が機器非連動決済によって行われたことを示す信号(以降において「機器非連動決済情報」とも記載する。)と、対応する遊技機3の遊技機識別情報を関連づけて売上げ管理サーバ5に送信する(S41)。なお情報収集端末4は、電子マネー決済部22から情報を受信した時間や、パルス信号を出力した時間や、電子マネー決済部22から受信した情報に含まれる時間に関する情報を時間情報として売上げ管理サーバ5に併せて送信してもよい。売上げ管理サーバ5は、受信した情報を時間情報と関連づけて、図示されていない記憶部に記憶する。なお売上げ管理サーバ5は、受信した情報を、受信した順番に順序づけて記憶してもよい。
【0049】
更に売上げ管理サーバ5は、受信した情報を顧客管理サーバ6の顧客情報管理部62に送信する(S42)。なお、売上げ管理サーバ5は、受信した情報を逐次顧客管理サーバ6に送信しても、所定の時間間隔でまとめて送信してもよい。
【0050】
顧客情報管理部62は、売上げ管理サーバ5から情報を受信すると、受信した情報を顧客情報記憶部63に記憶する(S43)。具体的には、受信した情報を変換識別番号に紐づけて顧客情報記憶部63に記憶する。なお、顧客情報管理部62は、顧客情報記憶部63に受信した変換識別番号が記憶されていない場合には、新たな顧客情報として受信した情報を変換識別番号に紐づけて記憶させる。
【0051】
ここで、上記の処理が行われる際の、電子マネー決済端末2の詳細な動作について、主に図3〜4を参照して説明する。以降において利用者が、識別番号が「E000」である電子マネーカード7を用いて、店舗XXの遊技機3aを利用する場合を例に適用して説明を行う。なお、利用者の電子マネーカード7の電子マネー種類情報は「E」であり、電子マネーカード7は保持金額情報として1000円を記憶しているものとする。また、遊技機3aの遊技機識別番号は「a01」、遊技機3aのゲームの種類は「A」であり、予め定められた遊技機3aの利用料は200円であるとする。
【0052】
店舗XXの開店と同時に、あるいは店舗XXの従業者による所定の操作により、遊技機3a及び遊技機3aに設けられている電子マネー決済端末2は動作を開始する(S100)。利用者が操作/入力部23を操作して電子マネーカード7の種類である「E」と、支払金額である「200円」を入力すると、電子マネー決済部22が入力された情報を受信して(S120)、電子マネー情報取得部21に電子マネー情報の取得を指示する。
【0053】
利用者が電子マネーカード7を電子マネー情報取得部21に翳すと、電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21を介して電子マネーカード7の電子マネー情報を取得する(S140)。具体的には、電子マネー決済部22は、電子マネーカード7から識別番号「E000」、電子マネー種類情報「E」、保持金額情報「1000円」を取得する。
【0054】
電子マネー決済部22は、取得した電子マネー情報と、入力された支払金額(「200円」)を電子マネー決済判定サーバ8に送信し、その支払処理の可否を問い合わせる(S160)。電子マネー決済判定サーバ8は、保持金額情報が1000円であり、支払金額(200円)よりも大きな額であることから支払処理が可能であると判定し、その判定結果を電子マネー決済部22に通知する。電子マネー決済部22は、判定結果が支払処理可能であることから(S200にてYes)、支払処理を行う(S220)。具体的には、電子マネー決済部22は、保持金額情報(1000円)から支払金額(200円)を減算した金額(800円)を、新たな保持金額情報として電子マネー情報取得部21を介して電子マネーカード7に記憶させる処理を行う。
【0055】
なお、電子マネー決済判定サーバ8からの判定結果が、保持金額情報が支払金額よりも小さな額である等の理由から不可であった場合(S200にてNo)、電子マネー決済部22は、表示部24に「残高不足」や「利用出来ません」など、支払処理は行えない旨の表示を行い、処理を終了する(S210)。
【0056】
また電子マネー決済部22は、取得した電子マネーカード7の識別番号「E000」を識別番号変換部26に送信し、変換処理を行わせる(S215)。なお、この識別番号を変換する処理は、前述のS140の処理の後に行われても構わない。
【0057】
以降の説明において、識別番号変換部26が、識別番号「E000」を変換処理した変換識別番号が「uid uu6」である例に適用して以降の説明を行うと、識別番号変換部26は、変換識別番号として「uid uu6」を電子マネー決済部22に送信する。電子マネー決済部22は、支払処理が行われた金額(以降において「支払処理情報」とも記載する。)である「200円」、変換識別番号である「uid uu6」、電子マネー種類情報である「E」、及び支払処理が非連動決済によって行われたことを示す情報を少なくとも含む情報を、情報収集端末4に送信する(S240)。電子マネー決済部22は、この際、当該情報を送信する時間情報、あるいは支払処理が行われた時間情報などを併せて送信してもよい。所定の情報を送信すると、電子マネー決済端末2はS120に戻り、次の処理を受け付ける。
【0058】
電子マネー決済端末2からの情報を受信した情報収集端末4は、遊技機3にパルス信号を送信して遊技機3aを作動状態(遊戯可能な状態)にする。更に、情報収集端末4は、受信した情報(支払金額情報「200円」、変換識別番号「uid uu6」、電子マネー種類情報「E」、及び支払処理が非連動決済によって行われたことを示す情報)と、遊技機3aの遊技機識別番号「a01」を売上げ管理サーバ5に送信する。なお、情報収集端末4はこの際、遊技機3aの種類に関する情報「A」や、遊技機3aの店舗に関する情報「XX」、及び時間情報(電子マネー決済部22から情報を受信した時間や、パルス信号を出力した時間、又は電子マネー決済部22から受信した情報に含まれる時間に関する情報など)を併せて売上げ管理サーバ5に送信してもよい。
【0059】
売上げ管理サーバ5は、情報収集端末4から受信した情報を記憶すると共に、所定のタイミングで受信した情報を顧客管理サーバ6に送信する。顧客管理サーバ6の顧客情報管理部62は、顧客情報記憶部63を参照し、変換識別番号「uid uu6」に関連津蹴れられている情報を更新する。なお、顧客情報管理部62は、変換識別番号「uid uu6」が顧客情報記憶部63に記憶されていない場合には、受信した情報を新たな顧客情報として記憶する(図4(a)参照。)。
【0060】
<遊技機からの要求に従って支払処理が行われる場合(I)>
続いて主に図5を参照し、電子マネー決済端末2が、遊技機3からの要求に従って支払処理を行う場合について説明を行う。ここで、遊技機からの要求に従って支払処理が行われる場合とは、遊技機3の利用中(ゲーム中)に追加費用の支払が必要となるイベント等が発生し、当該イベントを実行するために、遊技機3が電子マネー決済端末2に支払処理を行うことを要求する場合などをいう。以降の説明において、遊技機3からの要求に従って行われる支払処理を「機器連動決済」あるいは「機器連動決済処理」とも記載する。なお、以降の説明は、遊技機3の利用開始時に、遊技機3が作動前(利用される前)から、電子マネー決済端末2に支払処理を要求している状態(遊技機3が、電子マネー決済端末2の支払処理が行われるのを待機している状態(電子マネーカード7の翳し待ちの状態))から支払処理が行われる場合も同様である。
【0061】
はじめに、遊技機3の通信/制御部31が電子マネー決済端末2に支払処理を行うことを要求する信号を送信する(S300)。この際、通信/制御部31は、予め定められた支払金額(利用料)に関する情報も併せて送信する。通信/制御部31からの信号を受信した電子マネー決済部22は、表示部24に支払金額(利用料)を表示し(S301)、利用者に電子マネーによる支払を要求する。なお、表示部24への表示に代えて、あるいは表示部24への表示と共に、支払金額(利用料)が、遊技機3の表示部である機器表示部32に表示されてもよい。またその際に、利用者に電子マネーによる支払を促すメッセージ等が表示されてもよい。この様な表示が機器表示部32に表示されると、電子マネーの追加の支払が、遊技機3からの要求に応じて行われるものであることを、利用者により明確に理解してもらえることが期待できる。
【0062】
電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21に電子マネーカード7の電子マネー情報を取得することを指示する(S310)。指示を受けた電子マネー情報取得部21は、電子マネーカード7から、少なくとも電子マネーカード7の識別番号、電子マネー種類情報、及び保持金額情報を取得し、電子マネー決済部22に引き渡す(S311)。
【0063】
電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21から引き渡された情報と、通信/制御部31から受信した支払金額に関する情報を電子マネー決済判定サーバ8に送信し、支払処理の可否の確認を行う(S320)。電子マネー決済判定サーバ8は、受信した情報に基づいて支払処理の可否の判定を行い、その結果を電子マネー決済部22に通知する(S321)。
【0064】
電子マネー決済部22は、電子マネー決済判定サーバ8の判定結果が支払処理可能で有った場合には、支払処理を行うとともに、識別番号を識別番号変換部26に送信し(S330)、変換処理された変換識別番号を識別番号変換部26から受信する(S331)。なお、この識別番号を変換する処理(S330、S331)は、電子マネー決済部22が、支払処理の可否の確認を電子マネー決済判定サーバ8に行う処理(S320)の前に行われてもよい。
【0065】
電子マネー決済判定サーバ8の判定結果が支払処理可能であった場合には、電子マネー決済部22は、支払処理を行う。電子マネー決済部22は、支払処理を終えると、支払金額情報、電子マネー種類情報、及び変換識別番号を通信/制御部31に送信する(S332)。なお電子マネー決済部22は、この際、当該情報を送信する時間情報、あるいは支払処理が行われた時間情報などを併せて送信してもよい。通信/制御部31が電子マネー決済部22からの情報を受信すると、遊技機3は所定の動作を開始する。
【0066】
電子マネー決済判定サーバ8の判定結果が支払処理不可であった場合には、電子マネー決済部22は、表示部24にその旨の表示を行う(S333)。この際、当該表示を行う信号が電子マネー決済部22から遊技機3に送信され、支払処理が行えないことを示す表示が機器表示部32に表示されてもよい。
【0067】
支払処理を終えると電子マネー決済部22は、少なくとも支払金額情報、電子マネー種類情報、変換識別番号、及び当該支払処理が機器連動決済であることを示す情報を、情報収集端末4に送信する(S340)。なお電子マネー決済部22は、S300にて遊技機3から支払処理を行うことを要求する信号を受信した際、あるいはその他のタイミングで、機器連動決済が行われることを示す情報を予め情報収集端末4に送信してもよい。また、電子マネー決済部22は、支払処理を行った時間などの時間情報を併せて送信してもよい。
【0068】
情報収集端末4は、電子マネー決済部22から情報を受信すると、受信した支払金額情報、変換識別番号、電子マネー種類情報及び当該支払処理が機器連動決済であることを示す情報と、対応する遊技機3の遊技機識別番号を関連づけて売上げ管理サーバ5に送信する(S341)。なお情報収集端末4は、電子マネー決済部22から情報を受信した時間や、パルス信号を出力した時間や、電子マネー決済部22から受信した情報に含まれる時間に関する情報を時間情報として売上げ管理サーバ5に併せて送信してもよい。
【0069】
売上げ管理サーバ5は、受信した情報を図示されていない記憶部に、当該情報を受信した時間等の時間情報と共に記憶する。また売上げ管理サーバ5は、受信した情報を顧客管理サーバ6の顧客情報管理部62に送信する(S342)。なお、売上げ管理サーバ5は、受信した情報を逐次顧客管理サーバ6に送信しても、所定の時間間隔で、まとめて情報を送信してもよい。顧客情報管理部62は、売上げ管理サーバ5から情報を受信すると、受信した情報を顧客情報記憶部63に記憶する。具体的には、受信した情報を変換識別番号に紐づけて顧客情報記憶部63に記憶する(S343)。ここで、前述の利用者が、識別番号が「E000」である電子マネーカード7にて、店舗XXの遊技機3aの追加の利用料(「100円」)の支払いを、遊技機3aからの支払要求に応じて行う例に適用して具体的に説明を行うと、顧客情報管理部62は、利用者の電子マネーカード7の変換識別番号「uid uu6」の”支払金額”の欄に「100円」を追加すると共に、”連動決済”の欄に連動決済が行われた回数「1」を追加して、記憶する(図4(b)参照。)。なお、顧客情報管理部62は、顧客情報記憶部63に受信した変換識別番号が記憶されていない場合には、新たな顧客情報として受信した情報を変換識別番号に紐づけて記憶させる。
【0070】
<遊技機からの要求に従って支払処理が行われる場合(II)>
続いて、遊技機3からの要求に従って支払処理が行われる際に、顧客情報に従って利用料(支払金額)が決定される処理について、主に図6図7を参照して説明を行う。
【0071】
はじめに、遊技機3の通信/制御部31が、電子マネー決済端末2に利用料(支払金額)を決定するために必要となる電子マネーカード7の識別番号の取得を要求する信号を送信する(S400)。電子マネー決済部22は、表示部24に、利用者に電子マネーカード7を翳すことを促す表示を行う(S401)。なお、この通信/制御部31は、機器表示部32に「電子マネーカードを翳してください。」などの表示を行い、利用者に電子マネーカード7を電子マネー情報取得部21に翳すことを促してもよい。この様に遊技機3の機器表示部32に利用者を促す表示がされることで、利用者に、電子マネーカード7を電子マネー情報取得部21に翳すことが、遊技機3からの要求によるものであることを、明確に認識してもらうことが期待できる。
【0072】
S400にて遊技機3からの信号を受信すると、電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21に電子マネーカード7の識別番号の取得を指示する(S402)。電子マネーカード7が翳されると、電子マネー情報取得部21は、電子マネーカード7から、少なくとも電子マネーカード7の識別番号を取得し、取得した情報を電子マネー決済部22に引き渡す(S403)。そして、電子マネー決済部22は取得した識別番号を識別番号変換部26に送信する(S404)。識別番号変換部26は、識別番号を変換識別番号に変換し、遊技機3を介して顧客管理サーバ6の選択決定部61に送信する(S410、S411)。
【0073】
選択決定部61は、受信した変換識別番号に基づいて顧客情報記憶部63に記憶されている顧客情報を参照し、遊技機3の利用料(支払金額)を決定する。具体的には、選択決定部61が、顧客情報管理部62に受信した変換識別番号を引き渡す(S420)。そして顧客情報管理部62が、顧客情報記憶部63を参照し(S421)、当該変換識別番号に合致する顧客情報を取得して(S422)選択決定部61に引き渡す(S423)。
【0074】
なお、顧客情報記憶部63、あるいは図示されていない他の記憶部には、顧客情報のいずれか1つの種類の情報の数値範囲と、利用料がそれぞれ関連づけて記憶された参照テーブルが記憶されており、選択決定部61は、取得した顧客情報に基づいてこの参照テーブルを参照して利用料を決定する。この参照テーブルとしては、様々な顧客情報の数値範囲と利用料が関連づけているテーブルが利用可能で、例えば遊技機3の利用回数と利用料が関連づけられたテーブル(図7(a)参照。)や、利用者の累積の支払額と利用料が関連づけられたテーブル(図7(b)参照。)などが利用可能である。
【0075】
なお、選択決定部61は、顧客情報記憶部63に受信した変換識別番号が記憶されていない場合には、顧客情報管理部62に受信した変換識別番号を記憶させると共に、予め定められた所定の値を利用料として決定する。
【0076】
選択決定部61は、決定した利用料を、遊技機3を介して電子マネー決済部22に送信する(S440、S441)。なお、この際、遊技機3は、決定された利用料を機器表示部32に表示すると共に、利用者に再び電子マネーカード7を電子マネー情報取得部21に翳すことを促す表示を行ってもよい。また、選択決定部61は、決定した利用料と共に、利用料を決定する際に参照した変換識別番号を送信してもよい。
【0077】
電子マネー決済部22は、受信した利用料を表示部24に表示する(S442)。また、電子マネー決済部22は、利用料を受信すると、電子マネー情報取得部21に電子マネーカード7の情報の読み取りを指示する(S450)。
【0078】
電子マネーカード7が翳されると、電子マネー情報取得部21は、電子マネーカード7から、少なくとも電子マネーカード7の識別番号、電子マネー種類情報、及び保持金額情報を取得し、取得した情報を電子マネー決済部22に引き渡す(S451)。電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21から引き渡された情報と受信した利用料を電子マネー決済判定サーバ8に送信し(S460)、支払処理の可否の確認を行う。電子マネー決済判定サーバ8は、受信した情報に基づいて支払処理の可否の判定を行い、その結果を電子マネー決済部22に通知する(S461)。
【0079】
電子マネー決済部22は、電子マネー決済判定サーバ8の判定結果が支払処理可能で有った場合には、支払処理を行い、判定結果が支払処理不可であった場合には、表示部24にその旨の表示を行う。なお、電子マネー決済部22は、支払処理を行う前に、S451にて電子マネー情報取得部21から取得した識別番号と、S403にて取得した識別番号が同一であるかの確認処理を行う。具体的には、電子マネー決済部22は、S451にて取得した識別番号を識別番号変換部26に送信し(S462)、変換識別番号を受信する(S463)。そして、この変換識別番号が利用料と共に送信された変換識別番号と同一であるか、あるいは識別番号変換部26がS410、S411にて顧客管理サーバ6に送信した変換識別番号と同一であるかの確認を行う。電子マネー決済部22は、これらの変換識別番号が同一である場合に、支払処理を行い、同一でない場合には、電子マネーカード7が異なる旨を表示する。この際、電子マネー決済部22は、支払処理を中断したり、確認処理を行ってもよい。あるいは電子マネー決済部22は、変換識別番号が同一でない場合には、支払処理を行った上で、顧客情報管理部62に対して、2つの変換識別番号に紐づけられている顧客情報を同一の利用者の情報であるとして結合する処理を行わせてもよい。
【0080】
電子マネー決済部22は、支払処理を終えると、支払金額情報、電子マネー種類情報、及び変換識別番号を通信/制御部31に送信する(S470)。なお電子マネー決済部22は、この際、当該情報を送信する時間情報、あるいは支払処理が行われた時間情報などを併せて送信してもよい。
【0081】
通信/制御部31が電子マネー決済部22からの情報を受信すると、遊技機3は所定の動作を開始する。また、電子マネー決済部22は、支払金額情報、電子マネー種類情報、変換識別番号、及び当該支払処理が機器連動決済であることを示す情報を情報収集端末4に送信する(S471)。
【0082】
情報収集端末4は、電子マネー決済部22から情報を受信すると、受信した情報と、対応する遊技機3の遊技機識別情報を関連づけて売上げ管理サーバ5に送信する(S472)。
【0083】
売上げ管理サーバ5は、受信した情報を時間情報と関連づけて図示されていない記憶部に記憶するとともに、受信した情報を顧客情報管理部62に送信する(S473)。なお、送信のタイミングは売上げ管理サーバ5が情報を受信したタイミングで逐次送信しても、所定の時間間隔で、複数の情報をまとめて送信をしてもよい。顧客情報管理部62は、売上げ管理サーバ5から情報を受信すると、受信した情報を顧客情報記憶部63に記憶する(S474)。具体的には、受信した情報を変換識別番号に紐づけて顧客情報記憶部63に記憶する。
【0084】
なお本実施形態において、支払処理後に、電子マネー決済部22から情報収集端末4、あるいは通信/制御部31に送信される情報(支払金額情報、電子マネー種類情報、変換識別番号、機器連動決済であることを示す情報あるいは機器非連動決済によって行われたことを示す情報など)が、特許請求の範囲における利用料の支払処理に関する情報とされている。
【0085】
ここで、上記の処理が行われる際の、電子マネー決済端末2のより詳細な動作について、主に図8〜9を参照して説明する。以降において利用者が、識別番号が「F003」である電子マネーカード7を用いて、店舗XXの遊技機3bの遊戯を行う場合を例に適用して以降の説明を行う。なお、利用者の電子マネーカード7の電子マネー種類情報は「F」であり、保持金額情報は「800円」であるものとする。また、遊技機3bの遊技機識別番号は「b03」、遊技機のゲームの種類は「B」であるとする。
【0086】
利用者が、遊技機3bを利用している最中に、追加の利用料が必要となるイベントが発生し、遊技機3bが電子マネー決済端末2に利用料(支払金額)を決定するために必要な電子マネーカード7の識別番号の取得を要求する信号を送信する(S500)。電子マネー決済部22は、遊技機3bからの信号を受信すると、電子マネー情報取得部21に識別番号の取得を指示し、識別番号「F003」を取得する(S510)。そして電子マネー決済部22は、取得した識別番号「F003」を識別番号変換部26に送信する。識別番号変換部26は、識別番号「F003」を変換し、変換した識別番号(変換識別番号)「uid xy7」を、遊技機3を介して顧客管理サーバ6の選択決定部61に送信する(S520)。
【0087】
選択決定部61は、受信した変換識別番号に基づいて顧客情報を取得し、参照テーブルを参照して利用料を決定する。以降の説明において、顧客情報管理部62が顧客情報として図8の「uid xy7」の欄に示される情報を取得し、選択決定部61が図7(a)の参照テーブルを参照して利用料を決定する例に適用して以降の説明を行う。
【0088】
選択決定部61は、受信した変換識別番号「uid xy7」に基づいて顧客情報を参照し、変換識別番号「uid xy7」の総利用回数「30」を取得する。そして選択決定部61は、総利用回数「30」に基づいて図7(a)の参照テーブルを参照し、利用回数「30回以上」に紐づけられている80円を利用料として決定する。あるいは、選択決定部61は、受信した変換識別番号「uid xy7」の遊技機識別番号「b03」の利用回数が「4」であることから、図7(a)の参照テーブルを参照し、利用回数「0〜4」に紐づけられている200円を利用料として決定してもよい。
【0089】
選択決定部61は、決定した利用料を電子マネー決済端末2に送信し、電子マネー決済部22がこれを受信する(S530)。電子マネー決済部22は、受信した利用料を表示部24に表示し、利用者に再び電子マネーカード7を翳すことを促すと共に、電子マネー情報取得部21に電子マネーカード7の情報の読み取りを指示する。電子マネー情報取得部21は、電子マネーカード7が翳されると、電子マネーカード7から、少なくとも電子マネーカード7の識別番号、電子マネー種類情報、及び保持金額情報を取得する(S540)。
【0090】
電子マネー決済部22は、電子マネーカード7の電子マネー情報を取得すると、取得した識別番号を識別番号変換部26に送信し、変換識別番号を受信する。そして、当該変換識別番号が、選択決定部61が利用料を決定する際に参照した変換識別番号「uid xy7」と同一であるかの比較を行う(S600)。電子マネー決済部22は、S540にて取得して変換された変換識別番号が「uid xy7」と同一である場合(S600にてYes)には、電子マネー決済判定サーバ8に支払処理の可否を問い合わせる処理を行う(S610)。また、電子マネー決済部22は、S540にて取得して変換された変換識別番号が「uid xy7」と異なる場合(S600にてNo)には、「利用不可」や「電子マネーカードが違います」等の表示を表示部24等に行う(S605)。この際、電子マネー決済部22は、支払処理を中断したり、確認処理を行ってもよい。あるいは電子マネー決済部22は、変換識別番号が同一でない場合には、支払処理を行った上で、顧客情報管理部62に対して、2つの変換識別番号に紐づけられている顧客情報を同一の利用者の情報であるとして結合する処理を行わせてもよい。
【0091】
電子マネー決済判定サーバ8は、電子マネー決済部22から支払処理の可否の問い合わせを受けると、支払処理の可否の判定を行う。本実施形態では、選択決定部61が決定した利用料が80円である例に適用して説明すると、保持金額情報が800円であり、利用料が80円よりも大きな額であるため、電子マネー決済判定サーバ8は支払処理可能の判定を行う。電子マネー決済部22は、判定結果が支払処理可能であることから(S620にてYes)、保持金額情報は800円から80円を減算する支払処理を行う(S630)。なお、電子マネー決済部22は、判定結果が支払処理不可の判定結果を受信した場合(SS620にてNo)には、支払処理が行われない旨の表示を表示部24等に表示して処理を終了する(S625)。
【0092】
電子マネー決済部22は、支払処理を終えると、支払金額情報、電子マネー種類情報、及び変換識別番号を遊技機3に送信する(S640)。電子マネー決済部22からの情報を受信すると、遊技機3は所定の動作を開始する。また、電子マネー決済部22は、支払金額情報、電子マネー種類情報、変換識別番号、及び当該支払処理が機器連動決済であることを示す情報を情報収集端末4に送信する。なお、電子マネー決済部22は、この際、当該情報を送信する時間情報、あるいは支払処理が行われた時間情報などを併せて送信してもよい。
【0093】
情報収集端末4に送信された情報は、情報収集端末4が記憶する遊技機3bの遊技機識別番号「b03」と共に売上げ管理サーバ5に送信される。そして、所定のタイミングで売上げ管理サーバ5から顧客管理サーバ6に送信される。なお情報収集端末4は、電子マネー決済部22から情報を受信した時間や、パルス信号を出力した時間や、電子マネー決済部22から受信した情報に含まれる時間に関する情報を時間情報として売上げ管理サーバ5に併せて送信してもよい。売上げ管理サーバ5から顧客管理サーバ6に情報が送信されると、顧客情報記憶部63に記憶されている、変換識別番号「uid xy7」と紐づけられている顧客情報が更新されて記憶される。なお、顧客情報管理部62は、顧客情報記憶部63に受信した変換識別番号が記憶されていない場合には、新たな顧客情報として受信した情報を変換識別番号に紐づけて記憶させる。
【0094】
上記の構成からなる機器管理システム1によれば、選択決定部61が電子マネーカード7の変換識別番号に基づいて顧客情報を参照して利用料を決定する。この、変換識別番号は、電子マネーカード7の識別番号が変換されて異なる識別番号となったものであるため、機器管理システム1は、利用者の個人情報である電子マネーカード7の識別番号を直接利用することなく、利用料を決定することができる。従って、機器管理システム1は、個人情報の漏洩の畏れがなく、さらには電子マネーカード7の識別番号の利用が制限される場合であっても利用者の顧客情報に基づいた利用料を決定することができる。
【0095】
更に機器管理システム1は、利用者が過去に利用した遊技機に関する情報や、利用者の遊技機の利用に関する情報、利用された電子マネーカードに関する情報や、時間情報などの顧客情報を参照して利用料を決定する。このため機器管理システム1は、利用者の遊技機の利用状況や、利用される電子マネーの種類などに応じて利用料を設定することが可能となる。更には、他の遊戯施設において収集されたそれらの情報を統合して顧客情報に含めれば、更に実際的な利用状況に応じた利用料の設定を行うことができることが期待できる。また、顧客情報に複数利用者の利用実績から導き出した趣向に関する情報や傾向情報、更には人工知能等を用いて得られた情報等、利用者に関するその他の情報を利用者の変換識別番号と関連づけて記憶し、選択決定部61がそれらの情報も参照して利用料を決定すれば、更に実際的で利用者に即した利用料の設定を行える様になることが期待できる。
【0096】
更に機器管理システム1は、電子マネーによる支払処理が行われると、利用者の顧客情報を支払処理後の情報に更新する。従って、機器管理システム1は、最新の顧客情報に基づいて利用料を設定することができるため、利用者の直近の利用状況に即して利用料を設定する事が可能である。
【0097】
また、機器管理システム1は、利用者の顧客情報が顧客情報記憶部63に記憶されていない場合には、取得した顧客情報を登録する機能を有している。このため、利用者に、顧客情報の入力などの追加の手続を求めることなく、新規の利用者の顧客情報を登録すすることができる。
【0098】
更に機器管理システム1は、選択決定部61が決定した利用料を、表示部24に表示する機能を有している。このため、利用者に決定された利用料を明示すると共に、電子マネーによる支払が必要となっていることを通知することができ、利用者にスムースな支払処理を促すことが可能である。また、それらの表示を機器表示部32にも表示を行う様にすれば、電子マネーの追加の支払が、遊技機3からの要求に応じて行われるものであることを、利用者により明確に理解してもらえることが期待できる。
【0099】
更に機器管理システム1は、遊技機3からの支払処理の要求に基づいて、電子マネーカード7の識別番号を取得して利用料を決定し、電子マネー決済端末2が支払処理を行う。このため、遊技機3と電子マネー決済端末2が連動して支払処理を行う機器連動決済処理が行われる場合にも、顧客情報に基づいた利用料の支払処理を行うことが可能であり、様々な遊技機の利用料の決定を行うことができる。
【0100】
更に機器管理システム1の電子マネー決済端末2は、操作/入力部23から入力された情報に基づいて支払処理を行う機能を有している。このため、利用者による操作に従って支払処理が行われて遊技機3が作動状態となる非機器連動決済の支払処理を行うこともできる。
【0101】
更に機器管理システム1の電子マネー決済端末2は、電子マネー決済判定サーバ8の支払処理の可否判定の結果に基づいて支払処理を行う。このため、機器管理システム1は、電子マネー決済判定サーバ8の判定結果に従って正確で適切な電子マネーによる支払処理を行うことができる。
【0102】
更に機器管理システム1の電子マネー決済端末2は、利用料を決定するために取得した電子マネーカード7の変換識別番号と、支払処理が行われる際の電子マネーカード7の変換識別番号が相違する場合には支払処理を行わない機能を有している。このため、例えば利用料を決定する際には他人の電子マネーカード7を翳すといったなりすましなどの行為を防ぐことも可能となる。また、利用料を決定するために取得した電子マネーカード7の変換識別番号と、支払処理が行われる際の電子マネーカード7の変換識別番号が相違する場合に、それぞれの変換識別番号を同一の利用者の顧客情報として統合する処理を行えば、より正確で累積的な顧客情報を収集することも可能となり、利用者の実際的な利用状況に即した利用料の決定を行うことも可能となる。
【0103】
なお、本実施形態では、遊技機3からの要求に従って支払処理が行われる際に、電子マネーカード7の識別番号が取得され、取得された識別番号に基づく変換識別番号に従って利用料が決定されて支払処理が行われる例(図6のS401〜S461)について説明を行った。しかしながら、例えば、遊技機3の利用開始時に電子マネーカード7の識別番号が取得され、取得された識別番号に基づく変換識別番号に従って利用料が決定、支払処理がされて遊技機3の利用が開始されても構わない。この様にすれば、利用料が、遊技機3の利用開始時から顧客情報に基づいて設定されるため、利用者に遊技機3を利用するインセンティブを付与することも期待できる。
【0104】
また、本実施形態では、電子マネー決済端末2と電子マネー決済判定サーバ8が別のユニットとして構成されている例に適用して説明を行ったが、電子マネー決済端末2と電子マネー決済判定サーバ8が一体となった(リッチクライアント型)装置であってもよい。
【0105】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について主に図10図12を参照しながら説明する。
本実施形態の機器管理システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、選択決定部、顧客情報記憶、及び顧客情報管理部が遊技機に配置されている点、及び顧客管理サーバの構成が異なる点が第1の実施形態と相違している。本実施形態においては、図10を用いて相違する部分を主に説明し、その他の共通する構成の説明を省略する。
【0106】
本実施形態にかかる機器管理システム100は、電子マネー決済端末2、遊技機300、情報収集端末4、売上げ管理サーバ5及び顧客管理サーバ600から主に構成されている。
【0107】
遊技機300には、通信/制御部301、顧客情報管理部302、顧客情報記憶部303、選択決定部304及び機器表示部305が主に備えられている。通信/制御部301は、遊技機300と外部機器の通信を行うインターフェースとしての機能を有すると共に、遊技機300の制御を行う制御機能も有する部分である。顧客情報管理部302は、第1の実施形態における顧客情報管理部62と同等の機能を有する部分である。具体的には、顧客情報記憶部303に記憶されている顧客情報の管理を行う部分であり、選択決定部304からの求めに応じて所望の顧客の情報を抽出したり、顧客情報記憶部303に記憶されていない顧客情報を追加する処理を行ったりする。
【0108】
顧客情報記憶部303は、第1の実施形態における顧客情報記憶部63に相当する部分で、主に遊技機300の利用者に関する情報(顧客情報)を記憶する公知の記憶媒体である。選択決定部304は、第1の実施形態における選択決定部61に相当する機能を有する部分で、変換識別番号に基づいて顧客情報記憶部303を参照し、遊技機300の利用料を決定する部分である。なお、顧客情報記憶部303に記憶されている情報が、詳細は後述する顧客データベース603に記憶されている情報と紐づけられていたり、あるいは選択決定部304が、通信/制御部301を介して顧客データベース603も参照したりするなどして、選択決定部304が、顧客情報記憶部303及び顧客データベース603を参照して利用料を決定してもよい。
【0109】
顧客管理サーバ600は、売上げ管理サーバ5から送信される情報を記憶するサーバ装置である。顧客管理サーバ600には、I/F部601、顧客データベース管理部602及び顧客データベース603が主に備えられている。I/F部601は、外部の装置との通信を行うインターフェースであり、主に売上げ管理サーバ5からの情報を受信する部分である。顧客データベース管理部602は、顧客データベース603への顧客情報の記憶等を管理する制御装置であり、顧客データベース603は、顧客情報を記憶するハードディスクなどの公知の記憶媒体である。顧客データベース603が記憶する顧客情報としては、情報収集端末4から取得した利用者が過去に遊戯を行った遊技機に関する情報や、図示されていない外部のサーバ装置から取得した利用者に関する情報や、あるいは図示されていない入力端末を用いて入力された利用者に関するその他の情報などを記憶していてもよい。
【0110】
続いて主に図11図12を参照し、上記の構成からなる機器管理システム100における作用について、実際の使用方法に沿って説明する。なお、説明は第1の実施形態と共通する処理についてはその記載を省略し、異なる部分について主に説明を行う。
【0111】
<利用開始時>
はじめに主に図11を参照して、利用者が遊技機300の利用を開始時する際に行われる処理(機器非連動決済)について説明を行う。
【0112】
利用者が、遊技機3に設置されている電子マネー決済端末2の操作/入力部23を操作して、電子マネー種類情報、及び当該遊技機3の利用金額(支払金額)を入力し、電子マネー情報取得部21に自身の電子マネーカード7を翳して支払処理を行う(S710〜S721)。なお、電子マネー決済部22は、支払処理を電子マネー決済判定サーバ8の判定結果(S722〜S723)に従って行う。なお、この際判定の結果が表示部24などに表示されてもよい。そして、電子マネー決済部22は、取得した識別番号を識別番号変換部26に送信し(S730)、変換処理を行った変換識別番号を取得する(S731)。
【0113】
支払処理が終わると、電子マネー決済部22は、少なくとも支払金額情報、変換識別番号及び電子マネー種類情報を情報収集端末4に送信する(S733)。なお電子マネー決済部22は、この際、当該支払処理が機器非連動決済によって行われたことを示す信号や当該情報を送信する時間情報、あるいは支払処理が行われた時間情報などを併せて送信してもよい。情報収集端末4は、電子マネー決済部22からの情報を取得すると、パルス信号を遊技機300の通信/制御部301に送信する(S740)。また、情報収集端末4は、支払金額情報、変換識別番号及び電子マネー種類情報など顧客情報を顧客情報管理部302に送信する(S741)。
【0114】
顧客情報管理部302は、顧客情報を受信すると、受信した情報を顧客情報記憶部303に記憶する(S742)。顧客情報記憶部303は、受信した情報を変換識別番号と紐づけて記憶する。
【0115】
更に情報収集端末4は、電子マネー決済部22から受信した顧客情報と、情報収集端末4が記憶する対応する遊技機300の遊技機識別情報を売上げ管理サーバ5に送信する(S750)。売上げ管理サーバ5は、受信した情報を逐次、あるいは所定の時間間隔で顧客管理サーバ600に送信する(S751)。顧客管理サーバ600の顧客データベース管理部602は、I/F部601を介して情報を受信すると、受信した情報を顧客データベース603に記憶する。この際、受信した情報は変換識別番号に紐づけられて記憶されてもよく、あるいは他の情報に紐づけられて記憶されてもよい。
【0116】
<遊技機からの要求に従って支払処理が行われる場合>
続いて主に図12を参照し、遊技機からの要求に従って利用料が決定され、支払処理が行われる処理について説明を行う。
【0117】
はじめに、遊技機300が電子マネー決済端末2に、電子マネーカード7の識別番号の取得を要求する(S800)。なお、この際遊技機300は、機器表示部305に「電子マネーカードを翳してください。」などの表示を行い、利用者に電子マネーカードを電子マネー情報取得部21に翳すことを促してもよい。
【0118】
電子マネー決済部22は、電子マネー情報取得部21から電子マネーカード7の識別番号を取得し(S801、S802)、取得した識別番号を識別番号変換部26に送信する(S803)。識別番号変換部26は、受信した識別番号を変換識別番号に変換し、通信/制御部301を介して選択決定部304に送信する(S810、S811)。
【0119】
選択決定部304は、受信した変換識別番号に基づいて、顧客情報管理部302を介して顧客情報記憶部303を参照し(S820、S821)、受信した変換識別番号に関連づけられた顧客情報に基づいて利用料を決定する(S822、S823)。なお、選択決定部304は、利用料を決定する際に参照テーブル(図7(a)、図7(b)参照。)を参照して利用料を決定する。また、選択決定部304は、受信した変換識別番号が記憶されていない場合には、顧客情報管理部302に受信した変換識別番号を記憶させると共に、予め定められた所定の値を利用料として決定する。
【0120】
選択決定部304は、決定した利用料を電子マネー決済部22に送信する(S824,S825)。なお、この際、遊技機300は、決定された利用料や利用者に再び電子マネーカード7を電子マネー情報取得部21に翳すことを促す表示を機器表示部305に表示してもよい。
【0121】
電子マネー決済部22は、受信した利用料を表示部24に表示し(S860)、再び利用者の電子マネーカード7に関する情報を取得し(S865,S866)、利用料の支払処理を行う(S863〜S866)。支払処理を終えると、電子マネー決済部22は、支払金額情報、電子マネー種類情報、及び変換識別番号を通信/制御部301に送信する(S870)。通信/制御部301が電子マネー決済部22からの情報を受信すると、遊技機300は、所定の動作を開始するとともに、受信した情報を記憶する。具体的には、顧客情報管理部302が、受信した情報を、変換識別番号に紐づけて顧客情報記憶部303に記憶する(S871、S872)。なおこの際、顧客情報記憶部303は、電子マネー決済部22から情報を受信した時間や、遊技機300は所定の動作を開始した時間などの時間情報やその他の情報を併せて記憶してもよい。
【0122】
また、電子マネー決済部22は、支払金額情報、電子マネー種類情報、変換識別番号、及び当該支払処理が機器連動決済であることを示す情報を情報収集端末4に送信する(S880)。なお電子マネー決済部22は、この際、当該情報を送信する時間情報、あるいは支払処理が行われた時間情報などを併せて送信してもよい。
【0123】
情報収集端末4は、電子マネー決済部22から情報を受信すると、受信した情報と、対応する遊技機3の遊技機識別情報を関連づけて売上げ管理サーバ5に送信する(S881)。
【0124】
売上げ管理サーバ5は、受信した情報を図示されていない記憶部に記憶するとともに、受信した情報を顧客管理サーバ600の顧客データベース管理部602に送信する(S882)。送信のタイミングは売上げ管理サーバ5が情報を受信したタイミングで逐次送信しても、所定の時間間隔で、まとめて送信をしてもよい。顧客データベース管理部602は、売上げ管理サーバ5から情報を受信すると、受信した情報を顧客データベース603に記憶する。
【0125】
上記の構成からなる機器管理システム100によれば、利用料を決定する選択決定部304と、その際に参照される顧客情報管理部302及び顧客情報記憶部303が遊技機300に備えられている。このため、ネットワーク等の回線を介して接続されているサーバなどにアクセスする必要が無いため、迅速に利用料を決定できる。
【0126】
〔第2の実施形態の変形例〕
なお、遊技機300が、遊戯(ゲーム等)の難易を変更することができる機能を有する場合には、選択決定部304が変換識別番号に基づいて難易度を決定する信号を出力する機能を有していてもよい。以降において、第2の実施形態の変形例として、選択決定部304が、変換識別番号に基づいて遊技機300の難易度を決定する信号を出力する機能を有する場合について説明を行う。なお、変形例に係る機器管理システム100の構成は、上記の第2の実施形態と同一である。
【0127】
以降において、通信/制御部301が、遊技機300によって行われるゲームの難易を、5段階(1.Very Easy、2.Easy、3.Normal、4.Hard、5.Very Hard)に設定できる機能を有する例に適用し、以下具体的な説明を行う。ここで、「1.Very Easy」は、遊技機300が最も難易度が低いモードで動作する設定であり、「3.Normal」は通常の難易度、「5.Very Hard」は最も難易度が高いモードで動作する事を示している。なお本変形例では、遊技機300が、顧客情報記憶部303あるいは図示されていない記憶部に、遊技機300の利用回数(プレイ回数)と、難易度が関連づけられた参照テーブル(図13(a)参照。)を記憶している例に適用して以降の説明を行う。
【0128】
選択決定部304が変換識別番号に基づいて利用料を決定する、図12に示されているS820〜S823の処理の際に、選択決定部304は、利用料と共に遊技機300の難易度を決定する処理を行う。ここで、顧客情報記憶部303が記憶する顧客情報が図13(b)に示す内容であり、選択決定部304が識別番号変換部26から受信した変換識別番号が「uid xu3」である例に適用して説明を行うと、選択決定部304は、変換識別番号「uid xu3」に紐づけられている情報として、プレイ回数「20」を取得する。そして、選択決定部304は、参照テーブルを参照し(図13(a)参照。)、難易度として「Normal」し、通信/制御部301にゲームの難易度を「3.Normal」に変更させるための信号を出力する。選択決定部304から当該信号を受信した通信/制御部301は、ゲームの難易度を「3.Normal」に変更、設定する処理を行う。
【0129】
なお、選択決定部304は、利用料を決定する処理と同時にゲームの難易度を決定する処理を行ってもよく、あるいは利用料を決定する処理の前、若しくは利用料を決定する処理の後にゲームの難易度を決定する処理を行ってもよい。あるいは、図12に示されているS820〜S823の処理の際に、顧客情報や、遊技機の種類、その他の情報に従って、利用料を決定する処理のみを行ったり、ゲームの難易度を決定する処理のみを行ったりしてもよい。また選択決定部304は、ゲームの難易度を決定する処理の他、カードやコイン等のアイテム及びメダルの払い出し量を決定する処理などを行ってもよい。なお、本実施形態における選択決定部304出力する難易度を決定する信号が、特許請求の範囲における設定変更信号と、ゲームの難易度を変更する機能を有する通信/制御部301が、特許請求の範囲における設定変更部とされている。
【0130】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施例では、電子マネー決済部22が、利用料を決定する際に翳された電子マネーカード7と、支払処理を行う際に翳された電子マネーカード7が同一であることを確認する処理を例に適用して説明を行ったが、電子マネー決済部22が、そのような処理を行わない構成としてもよい。その様にすれば、例えば利用者が複数の電子マネーカード7を所有しており、チャージ金額の多い電子マネーカード7で支払を行うことを希望する場合などにも柔軟に対応可能なシステムとすることができる。
【0131】
また、上記実施形態では、電子マネーの支払に用いられる電子マネーの媒体が電子マネーカードである例に適用して説明を行ったが、利用される電子マネーの媒体は、電子マネー支払い機能の付いた携帯電話やスマートフォン、あるいは電子マネー支払い機能の付いたその他の携帯情報端末やその他媒体であっても構わない。
【符号の説明】
【0132】
1・・・機器管理システム 2・・・電子マネー決済端末
3,3a,3b・・・遊技機 4・・・情報収集端末
5・・・売上げ管理サーバ 6・・・顧客管理サーバ
7・・・電子マネーカード 8・・・電子マネー決済判定サーバ
21・・・電子マネー情報取得部 22・・・電子マネー決済部
23・・・操作/入力部 24・・・表示部 25・・・I/F部
31・・・通信/制御部 32・・・機器表示部
26・・・識別番号変換部 61・・・選択決定部 62・・・顧客情報管理部
63・・・顧客情報記憶部 64・・・I/F部
100・・・機器管理システム 300・・・遊技機
301・・・通信/制御部 302・・・顧客情報管理部
303・・・顧客情報記憶部 304・・・選択決定部
305・・・機器表示部 600・・・顧客管理サーバ 601・・・I/F部
602・・・顧客データベース管理部 603・・・顧客データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13