(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6917312
(24)【登録日】2021年7月21日
(45)【発行日】2021年8月11日
(54)【発明の名称】ディスペンスアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B65D 83/08 20060101AFI20210729BHJP
【FI】
B65D83/08 G
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-555746(P2017-555746)
(86)(22)【出願日】2016年4月7日
(65)【公表番号】特表2018-514468(P2018-514468A)
(43)【公表日】2018年6月7日
(86)【国際出願番号】US2016026367
(87)【国際公開番号】WO2016176018
(87)【国際公開日】20161103
【審査請求日】2019年3月18日
(31)【優先権主張番号】62/155,238
(32)【優先日】2015年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/251,371
(32)【優先日】2015年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518174101
【氏名又は名称】オーアンドエム ハリヤード インターナショナル アンリミテッド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モドゥハ、シャンティラル・ヒルジブハイ
(72)【発明者】
【氏名】サエリム、タンティマ
(72)【発明者】
【氏名】リアン、コア、トゥアン
【審査官】
吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−080174(JP,A)
【文献】
特開平07−291372(JP,A)
【文献】
特表2005−519821(JP,A)
【文献】
特開昭62−271870(JP,A)
【文献】
特開平09−315469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスペンスアセンブリであって、
内部チャンバを画定する複数の外部パネルを含む容器と、
前記内部チャンバ内に収容される物品ディスペンス要素とを備え、
前記複数の外部パネルは、複数の物品を通過させてディスペンスできるように構成された開口部を有する頂部パネルを少なくとも含み、
前記物品ディスペンス要素は、複数の物品を受容することができる物品保管領域が形成されるように前記容器の前記頂部パネルに対して配置されたパネルアセンブリを含み、
前記パネルアセンブリは、第1のパネルと、該第1のパネルの下面に対して当接するようにして前記第1のパネルに固定された第2のパネルとを含み、
前記第1のパネルは、前記下面の反対側に、複数の物品を受容することができるように構成されたプラットフォームを画定し、
前記第2のパネルは、各物品が前記開口部からディスペンスされるにしたがって前記第1のパネルを前記容器の前記頂部パネルに向けて付勢し、
前記第2のパネルは、中央部分と、前記中央部分を挟んで互いに対向する側方部分とを含む複数の部分に分割する第1のシーム及び第2のシームを有し、前記第1のシーム及び第2のシームに沿って折り畳むことができるように構成され、
前記第2のパネルの前記中央部分が前記第1のパネルに固定され、前記互いに対向する側方部分は、前記第1のパネルから分離しており、
前記第1のパネルは、前記容器の互いに対向する内壁に対して当接するように構成されて下方に傾斜した少なくとも1対の側縁部を有することを特徴とするディスペンスアセンブリ。
【請求項2】
前記第2のパネルは、少なくとも1つのフレキシブル部材によって、前記第1のパネルを前記容器の前記頂部パネルに向けて付勢することを特徴とする請求項1に記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項3】
前記容器の前記複数の外部パネルは、底部パネルと、互いに対向する側部パネルと、互いに対向する端部パネルとをさらに含み、
前記互いに対向する側部パネルの少なくとも一方、または前記互いに対向する端部パネルの少なくとも一方は、前記物品ディスペンス要素を挿入することができるように、開けることができるように構成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項4】
前記互いに対向する側方部分は、前記互いに対向する端部パネル及び前記互いに対向する側部パネルの高さよりも長い長さを有することを特徴とする請求項3に記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項5】
前記第2のパネルの前記中央部分は、接着剤またはテープのうちの少なくとも1つによって、前記第1のパネルに固定されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項6】
前記互いに対向する側方部分の側縁部は、前記少なくとも1つのフレキシブル部材によって、互いに対して付勢されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項7】
前記各側方部分は、前記少なくとも1つのフレキシブル部材を受容することができるように構成された1または複数のノッチ部を有することを特徴とする請求項6に記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項8】
前記各側方部分は、前記少なくとも1つのフレキシブル部材を受容することができるように構成された、左右対称形状のノッチ部を有することを特徴とする請求項7に記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項9】
前記左右対称形状のノッチ部は、前記各側方部分の主面に直交する方向から見てL字状の形状を有することを特徴とする請求項8に記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項10】
前記物品は、手袋、フェイスマスク、紙製品、またはダスト用ミットのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のディスペンスアセンブリ。
【請求項11】
物品のパッケージであって、
請求項1ないし10のいずれかに記載の容器と、
前記物品保管領域内に収容される複数の物品とを含み、
各物品が前記容器の前記開口部からディスペンスされるにしたがって、前記複数の物品が前記容器の前記頂部パネルに向けて付勢されるように構成したことを特徴とするパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、米国特許仮出願第62/155,238号(2015年4月30日出願)及び同第62/251,371号(2015年11月5日出願)に基づく優先権を主張するものである。上記両出願は、その全文を引用することを以って本明細書の一部となす。
【0002】
(技術分野)
本発明は、概してディスペンスアセンブリに関し、より詳細には、手袋ディスペンスアセンブリ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
手袋やフェイスマスクなどの様々な単回使用型の使い捨て式の製品は、ディスペンスカートン内にパッケージされる。このディスペンスカートンは、多くの場合、開口部またはディスペンス開口部カバーを有する。
【0004】
手術用手袋、ティッシュペーパー、ダスト用ミット、及び使い捨て式の手袋などの様々な製品をディスペンスするための例示的なカートンまたはその改良品は、例えば、下記の特許文献1−5に記載されている。
【0005】
特許文献1(1973年7月17日にAllenに付与された「手術用手袋カートン(Surgical Glove Carton)」なる標題の米国特許第3,746,152号明細書)には、一対の手術用手袋を長期間にわたって滅菌状態で保管し、使用時には、「パチンと開けて」平坦な状態にするとともにその状態に固定し、ボール紙の滅菌野上で手術用手袋をユーザに提供するように構成された、平坦な滅菌可能なカートンが記載されている。
【0006】
特許文献2(2000年9月5日にArizmendiに付与された「医療用手袋ディスペンス筐体(Medical Glove Dispensing Enclosure)」なる標題の米国特許第6,112,936号明細書)には、チューブ状の網状材料を伸張させて手袋ディスペンスボックスの周りを取り囲み、網状材料の収縮可能な閉じ部を手袋ディスペンスボックスの開口部と整列させたディスペンス筐体が記載されている。網状材料の収縮可能な閉じ部は、網状材料に穴を開け、その穴の周りにゴムバンドを取り付けることにより構成される。
【0007】
特許文献3(2002年12月3日にShifflerらに付与された「ダスト用ミットディスペンスシステム(Dusting Mitt Dispensing System)」なる標題の米国特許第6,488,175号明細書)には、つまみ部を有するダスト用ミットをディスペンスするためのディスペンスシステムが記載されている。このダスト用ミットのつまみ部は折り畳まれ、互いに積層されたダスト用ミットの頂部に位置するように配置されている。このディスペンスシステムは、カートンと、カートンの後部の頂部継ぎ目を軸にして回動させて開くことができるように構成された頂部カバーを含む。頂部カバーは、切断されたときにアクセスフラップを形成するミシン目パターンを有する。アクセスフラップは、縫い目(シーム)に沿って頂部カバーに一体的に結合され、内容物へのアクセスを提供する。
【0008】
特許文献4(2005年5月3日にKruchoskiらに付与された「所望するディスペンスに応じて複数の開口部の選択が可能な容器(Container Allowing Choice of Multiple Openings for Dispensing Preference)」なる標題の米国特許第6,886,714号明細書)には、ティッシュペーパーなどのシートをディスペンスするためのディスペンス容器であって、シートをポップアップ・ディスペンスするための第1のディスペンス開口部を有する容器が記載されている。この容器は、複数のシートを互いに分離させることなく同時にディスペンスするグループ・ディスペンスを提供するための第2の開口部も有する。これらの開口部は、消費者に対して様々なディスペンスオプションを提供するために、互いに重ねて配置してもよいし、または互いに容器の別の部分に配置してもよい。
【0009】
特許文献5(2005年5月3日に公開されたEllswoodらによる「大容量パッケージディスペンス(High-Volume Package Dispense)」なる標題の米国出願公開第2007/0210096号A1明細書)には、実質的に垂直な製品保管方向及びパッケージ設計を有する、保護用物品のためのディスペンサパッケージシステムが記載されている。このパッケージは、従来のディスペンサ容器と実質的に同一の設置面積でより大容量の製品を供給することができる2つまたは複数のチャンバを有するディスペンサユニットを含む。このパッケージは、手袋やフェイスマスクなどの保護用物品製品のための従来のディスペンサよりも少なくとも50パーセント、最大で約200パーセントまたはそれ以上の数量を保管及びディスペンスすることができる。
【0010】
したがって、当分野では、様々な製品をディスペンスするための新規で改良されたディスペンスアセンブリが依然として求められている。より具体的には、製品がもはやディスペンサの開口部の近傍に位置しないレベルまで製品の数量が減少したときでも、例えば検査用手袋などの個々の製品を効率的にディスペンスすることができるアセンブリがあれば、当分野で歓迎されるであろう。このようなアセンブリに対するニーズは、とりわけヘルスケア環境において、容器の底側に固まって積層してアクセスが困難になる恐れがある内容物を保管する大容量パッケージでは特に明らかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第3,746,152号明細書
【特許文献2】米国特許第6,112,936号明細書
【特許文献3】米国特許第6,488,175号明細書
【特許文献4】米国特許第6,886,714号明細書
【特許文献5】米国特許出願第2007/0210096号A1明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の態様及び利点は、その一部が以下の説明に記載されており、または以下の説明から明らかであり、または本発明の実施により学ぶことができるであろう。
【0013】
一態様では、本開示は、物品をディスペンスするためのディスペンスアセンブリに関する。例えば、本明細書で説明される物品は、本明細書で説明されるディスペンスアセンブリから恩恵を受けるであろう、手袋、フェイスマスク、紙製品、ダスト用ミット、または任意の他の物品を含む。本開示に係るディスペンスアセンブリは、内部チャンバを画定する複数の外部パネルを有する容器を含む。さらに、複数の外部パネルは、物品を通過させてディスペンスすることができるように構成された開口部を有する頂部パネルを含む。本開示に係るディスペンスアセンブリはまた、内部チャンバ内に収容される物品ディスペンス要素を含む。物品ディスペンス要素は、複数の物品を受容することができる物品保管領域が形成されるように容器の頂部パネルに対して配置されたパネルアセンブリを含む。パネルアセンブリは、第1のパネルと、該第1のパネルの下面に対して当接するようにして第1のパネルに固定された第2のパネルとを含む。さらに、第1のパネルは、該第1のパネルの下面の反対側に、複数の物品を受容することができるように構成されたプラットフォームを画定する。したがって、第2のパネルは、各物品が開口部からディスペンスされるにしたがって第1のパネルを容器の頂部パネルに向けて変位させることができるように構成されている。
【0014】
一実施形態では、第1のパネルは、
下方に折り曲げられて容器の内壁に対して当接するように構成された1または複数の側縁部を有する。したがって、この側縁部は、第1のパネルが第2のパネルによって容器の頂部パネルに向かって変位するときに、第1のパネルの安定性を高めることができる。加えて、第2のパネルは、少なくとも1つのフレキシブル部材によって、第1のパネルを容器の頂部パネルに向けて付勢する。より具体的には、いくつかの実施形態では、第2のパネルは、第2のパネルを複数の部分に分割する第1のシーム及び第2のシームを有し、第1のシーム及び第2のシームに沿って折り畳むことができるように構成されている。より具体的には、いくつかの実施形態では、複数の部分は、中央部分と、中央部分を挟んで互いに対向する側方部分とを含む。したがって、第2のパネルの中央部分は第1のパネルに固定され、互いに対向する側方部分は第1のパネルから分離している。例えば、特定の実施形態では、第2のパネル28の中央部分は、接着剤またはテープのうちの少なくとも1つによって、容器の頂部パネルに固定される。
【0015】
さらなる実施形態では、互いに対向する側方部分の側縁部は、少なくとも1つのフレキシブル部材(例えば、弾性バンドまたはゴムバンド)によって、互いに対して付勢されている。追加的な実施形態では、各側方部分は、少なくとも1つのフレキシブル部材を受容することができるように構成された1または複数のノッチ部を有する。より具体的には、いくつかの実施形態では、各側方部分は、少なくとも1つのフレキシブル部材を受容することができるように構成された、左右対称形状のノッチ部を有する。このような実施形態では、少なくとも1つのフレキシブル部材は、側方部材の側縁部を互いに対して付勢するように、各側方部材の左右対称形状のノッチ部内に受容される。加えて、左右対称形状のノッチ部は、L字状の断面形状
(側方部材の主面に直交する方向から見た形状)を含む任意の適切な断面形状を有することができる。
【0016】
さらなる別の実施形態では、物品保管領域は、開放された側部を有する。追加的な実施形態では、容器の複数の外部パネルは、頂部パネルに加えて、底部パネルと、互いに対向する側部パネルと、互いに対向する端部パネルとをさらに含む。したがって、互いに対向する側部パネルの少なくとも一方、または互いに対向する端部パネルの少なくとも一方は、物品ディスペンス要素を挿入することができるように、開けることができるように構成されている。加えて、本明細書で説明した物品は、これらに限定しないが、例えば、手袋、フェイスマスク、紙製品、またはダスト用ミット、または同様のものなどの任意の適切な物品を含む。
【0017】
別の実施形態では、本開示は、物品のパッケージに関する。より具体的には、本開示に係る物品のパッケージは、上記の任意の容器と、物品保管領域内に収容される複数の物品とを含み、各物品が容器の開口部からディスペンスされるにしたがって、複数の物品が容器の頂部パネルに向けて付勢されるように構成されている。
【0018】
別の態様では、本開示は、ディスペンスアセンブリを製造する方法に関する。本開示に係る方法は、第1のパネル及び第2のパネルを用意するステップを有する。また、本開示に係る方法は、中央部分及び中央部分を挟んで互いに対向する側方部分を形成するべく、第2のパネルに複数のシームを形成するステップを有する。また、本開示に係る方法は、パネルアセンブリを形成するべく、第2のパネルの中央部分を第1のパネルの下面に固定するステップを有する。また、本開示に係る方法は、互いに対向する側方部分の側縁部が互いに対して付勢されるように、互いに対向する側方部分に少なくとも1つのフレキシブル部材を取り付けるステップを有する。また、本開示に係る方法は、パネルアセンブリを、第2のパネルが平状に保持された状態で、複数の外部パネルにより構成された容器内に挿入するステップを有する。複数の外部パネルは、複数の物品を通過させてディスペンスするように構成された開口部を有する頂部パネルを少なくとも含む。また、本開示に係る方法は、第1のパネルの上に複数の物品を載置するステップを有する。したがって、物品が開口部からディスペンスされるにしたがって、パネルアセンブリが容器の頂部パネルに向かって上昇するように、フレキシブル部材により互いに対向する側方部分が互いに対して付勢される。
【0019】
一実施形態では、パネルアセンブリを形成するべく、第2のパネルの中央部分を第1のパネルの下面に固定する上記ステップは、第2のパネルの中央部分を、接着剤またはテープのうちの少なくとも1つによって第1のパネルの下面に固定するステップを含む。
【0020】
別の実施形態では、互いに対向する側方部分は、第1のパネルから分離している。加えて、本開示に係る方法は、各側方部分に、フレキシブル部材を受容することができるように構成された1または複数のノッチ部を形成するステップをさらに有する。より具体的には、上述したように、ノッチ部は、フレキシブル部材を受容することができるように構成された左右対称形状のノッチ部であり得る。したがって、いくつかの実施形態では、フレキシブル部材は、左右対称形状のノッチ部に受容されるように構成された弾性バンドを含む。本開示に係るディスペンスアセンブリは、本明細書で説明した任意の追加的な要素のいずれかまたは組み合わせをさらに含み得ることを理解されたい。
【0021】
本発明の上記及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明及び添付された特許請求の範囲を参照することにより、より良く理解できるであろう。添付図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、本発明の実施形態を図示し、本明細書とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0022】
当業者を対象にした本発明の完全かつ実現可能な開示(ベストモードを含む)が、添付図面を参照して、本明細書の残りの部分により詳細に説明される。
【0023】
【
図1】本開示に係る、物品をディスペンスするためのディスペンスアセンブリの一実施形態の斜視図。
【
図2】本開示に係るディスペンスアセンブリの容器の一実施形態の斜視図。
【
図3】本開示に係るディスペンスアセンブリのパネルアセンブリの一実施形態の斜視図であって、第2のパネルが折り畳まれていない状態と、第2のパネルがフレキシブル部材によって折り畳まれた状態とを特に示す。
【
図4】本開示に係るディスペンスアセンブリのパネルアセンブリの一実施形態の斜視図であって、第2のパネルが折り畳まれた状態を特に示す。
【
図5】本開示に係るディスペンスアセンブリのパネルアセンブリの一実施形態の斜視図であって、第2のパネルが折り畳まれていない状態を特に示す。
【
図6】本開示に係るディスペンスアセンブリの一実施形態の内部斜視図であって、第1のパネルをディスペンスアセンブリの容器の開口部に向けて付勢する第2のパネルを有するパネルアセンブリを特に示す。
【
図7】本開示に係るディスペンスアセンブリの一実施形態の斜視図であって、第1のパネルに固定された、折り畳まれていない状態の第2のパネルを特に示す。
【
図8】本開示に係るディスペンスアセンブリのパネルアセンブリの一実施形態の斜視図であって、折り畳まれた状態の第2のパネルと、折り畳まれた側縁部を有する第1のパネルとを特に示す。
【
図9】本開示に係るディスペンスアセンブリの第2のパネルの一実施形態の上面図であって、第2のパネルの各部分が略同一の長さを有する、折り畳まれていない状態の第2のパネルを特に示す。
【
図10】本開示に係るディスペンスアセンブリの第1のパネルの一実施形態の上面図。
【
図11】本開示に係るディスペンスアセンブリのパネルアセンブリの別の実施形態の斜視図であって、折り畳まれた状態の第2のパネルと、丸みを帯びた角部を有する第1のパネルとを特に示す。
【
図12】本開示に係るディスペンスアセンブリの第2のパネルの別の実施形態の上面図であって、第2のパネルの側方部分が中央部分よりも長い長さを有する、折り畳まれていない状態の第2のパネルを特に示す。
【
図13】本開示に係るディスペンスアセンブリの第1のパネルの別の実施形態の上面図。
【
図14】本開示に係るディスペンスアセンブリを製造する方法の一実施形態を説明するためのフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の様々な実施形態及びその1以上の実施例を詳細に説明する。各実施例は、本発明を説明するために提示されたものであり、本発明を限定するものではない。実際、本発明において、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本発明の様々な変更形態及び変形形態が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として例示または説明された特徴を、別の実施形態において用いて、さらなる別の実施形態を創出することもできる。したがって、本発明は、添付された特許請求の範囲及びその均等物の範囲に含まれる限り、そのような変更形態及び変形形態を包含することを意図している。
【0025】
パッケージから使い捨て式の検査用手袋をディスペンスすることは、特に困難であり得る。例えば、標準的な小型または超小型サイズなどの小さいサイズの検査用手袋の場合、ユーザは、手袋がカートンからあふれ出るのを防ぐために、カートンの内容物にアクセスするための開口部がより小さいサイズ(寸法)を有することを望むであろう。これらの手袋のサイズ(寸法)は、開口部のサイズと同じか、または開口部のサイズよりわずかに大きなサイズであり得る。また、手袋のサイズが、開口部のサイズよりも小さい場合もあり得る。これは、ディスペンスカートンが最初に開けられ、内容物が開口部に直接隣接している場合に特に留意されたい。例えば、標準的な大型または超大型サイズなどの大きいサイズの検査用手袋の場合、ユーザは、カートンからのディスペンスを容易にするために、開口部がより大きいサイズを有することを望むであろう。これらの手袋のサイズは、一般的な手袋ディスペンス開口部よりも大きいか、またははるかに大きいサイズであり得る。
【0026】
経済性を改善するために、ディスペンスアセンブリまたはパッケージは多くの場合、より多くの数量の物品を保持するために、より大きいサイズに形成される。例えば使い捨て式の検査用手袋などの物品を、大きいサイズのカートンまたはパッケージからディスペンスする場合、所定の数量の物品(例えば、手袋)がディスペンスされた後は、ディスペンス開口部の近傍から手袋へのアクセスはもはや容易ではなくなるので、手袋のディスペンスは困難となる。この場合、ユーザは、ディスペンスアセンブリまたはパッケージを傾けるか、あるいは、指または手全体をパッケージ内に深く挿入して物品を掴んで引き出さなければならない。しかし、ディスペンス開口部のサイズは、一般的に、ユーザの手とほぼ同じサイズであるため、パッケージの内部(例えば、ディスペンスアセンブリのチャンバ)でのユーザの手の可動性や視認性は制限される。
【0027】
したがって、本発明は、容器の内部へのアクセスを改善するために、手袋を開口部に向けて押し上げて近づけることを可能にする改良されたディスペンスアセンブリに関する。これは、とりわけヘルスケア環境において、容器の底側に固まって積層してアクセスが困難になる恐れがある内容物を保管する大容量パッケージでは特に重要である。
【0028】
例えば、本発明は、ユーザが、所定の数量の物品を取り出した後でも、それまでと同様に物品を容易に取り出すことを可能にする。より具体的には、物品が容器の底側に固まって積層した場合、すなわち、所定の数量の物品(例えば、手袋)がディスペンスされて、開口部の近傍から手袋へのアクセスがもはや容易ではなくなった場合に、本発明は、物品ディスペンス要素のベースパネルを容器の頂部パネルに向けて付勢することにより、物品の位置をディスペンス開口部の近傍に維持する。したがって、本開示に係るディスペンスアセンブリは、大容量容器での使用に適している。
【0029】
添付図面を参照して、
図1は、例えば、使い捨て式の検査用手袋、フェイスマスク、紙製品(ティッシュペーパー、ペーパータオルなど)、ダスト用ミット、または同様のものなどの物品をディスペンスするための例示的なディスペンスアセンブリ10またはパッケージの斜視切り取り図である。図示のように、ディスペンスアセンブリ10は、複数の外部パネル14を有する容器12を含む。外部パネル14は、例えば、カートン用のボール紙、紙板、厚手の構造紙、容器用の紙材、段ボール板紙、プラスチックコート紙、プラスチックシート、ワックスコート紙、または同様のもの、及びそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料から構成され得る。さらに、
図2に示すように、容器12の外部パネル14は、折り畳まれたときに内部チャンバ16を画定するように構成されている。
【0030】
より具体的には、
図2に示すように、外部パネル14は、頂部パネル15、底部パネル17、互いに対向する一対の側部パネル19、及び互いに対向する一対の端部パネル21を含む。したがって、いくつかの実施形態では、一対の側部パネル19の一方または両方、あるいは、一対の端部パネル21の一方または両方は開けることができるように構成されており、これにより、本明細書で説明したような複数の物品の挿入及び取り出しが可能となる。加えて、いくつかの実施形態では、複数の外部パネル14は、互いに一体的に構成され得る。したがって、図示した実施形態では、外部パネル14は、1または複数のシームによって複数の部分に分割された単一の材料から構成されており、容器12を形成するために各シーム29に沿って容易に折り畳むことができる。あるいは、複数の外部パネル14は互いに別個の材料から構成され、これらに限定しないが、例えば、接着剤、テープ、クランプ、または同様のものなどの任意の適切な手段によって互いに結合され得る。さらなる実施形態では、容器12のいくつかのパネル、例えば側部パネルまたは任意の他の適切な組み合わせが除外され得る。
【0031】
さらに、添付図面に概略的に示すように、頂部パネル15は、複数の物品を通過させてディスペンスすることができるように構成された開口部18を有する。加えて、図示のように、開口部18は、略楕円状の形状を有する。なお、開口部18は、それを通じて1または複数の物品をディスペンスすることができるような任意の他の適切な形状を有し得ることを理解されたい。さらに、
図2に示すように、開口部18は、材料を貫通するミシン目、切り込み線、刻み目、または部分切断部、及びそれらの組み合わせにより画定された、外部パネル14から除去可能な部分を含み得る。このような要素は、当業者には既知である。例えば、1979年6月19日にWysockiに付与された「切り取り式開口デバイス(Tear Out Opening Device)」なる標題の米国特許第4,153,412号明細書には、切り取り式フラップのために使用されるハーフカット(half-cut)構造が記載されている。加えて、開口部18は、「物品のディスペンスアセンブリ及びパッケージ(Dispensing Assembly and Package of Articles)」なる標題の米国特許第8,646,653号明細書にしたがって構成することができる。上記両特許文献の開示内容の全体は、この参照により本明細書に援用されるものとする。
【0032】
特に
図1及び3を参照して、ディスペンスアセンブリ10はまた、内部チャンバ16内に収容される物品ディスペンス要素20を含む。より具体的には、図示のように、物品ディスペンス要素20は、物品保管領域26が形成されるように容器12の頂部パネル15に対して配置されたパネルアセンブリ22を含む。したがって、物品保管領域26は、その内部に複数の物品を受容することができるように構成されている。より具体的には、図示した実施形態に示すように、パネルアセンブリ22は、物品保管領域26の底部を形成し、容器12の頂部パネル15は、物品保管領域26の頂部を形成する。追加的な実施形態では、物品保管領域26は、開放された側部(open side)を有する。
【0033】
図3−13を参照して、パネルアセンブリ22はまた、第1のパネル24と、第1のパネル24の下面30に対して当接するようにして第1のパネル24に固定された第2のパネル28とを含む。さらに、第1のパネル24は、該第1のパネル24の下面30の反対側に、複数の物品を受容することができるように構成されたプラットフォーム25を画定する。したがって、第2のパネル28は、第1のパネル24を、容器12の頂部パネル15に向けて付勢するように構成されている。
【0034】
より具体的には、図示した実施形態に示すように、第2のパネル28は、少なくとも1つのフレキシブル部材38によって、第1のパネル24を容器12の頂部パネル15に向けて付勢するように構成されている。例えば、図示のように、容器12の頂部パネル15は、意図的に位置が固定されているが、第1のパネル24は、頂部パネル15に向けて付勢されている。言い換えれば、第1のパネル24は、各物品(例えば、手袋)が容器12の開口部18からディスペンスされるにしたがって、頂部パネル15に向かって変位するように構成されている。例えば、添付図面に示すように、第2のパネル28は、第1のシーム32及び第2のシーム34を有し、第1のシーム32及び第2のシーム34に沿って折り畳むことができるように構成されている。したがって、第1のシーム32及び第2のシーム34は、第2のパネル28を複数の部分35、36、37に分割するように構成されている。より具体的には、いくつかの実施形態では、複数の部分35、36、37は、中央部分36と、中央部分36を挟んで互いに対向する一対の側方部分35、37とを含む。したがって、中央部分36は、第1のパネル24に固定されるが、一対の側方部分35、37は、第1のパネル24から分離している(すなわち、第1のパネル24に固定されていない)。例えば、特定の実施形態では、第2のパネル28の中央部分36は、接着剤またはテープのうちの少なくとも1つによって、容器12の頂部パネル15に固定される。加えて、
図9に示すように、第2のパネル28の各部分35、36、37は、各部分35、36、37が互いに隣接する方向において、実質的に同一の長さを有する。あるいは、
図12に示すように、一対の側方部分35、37は、各部分35、36、37が互いに隣接する方向において中央部分36よりも長い長さを有する。より具体的には、第2のパネル28の一対の側方部分35、37は、各部分35、36、37が互いに隣接する方向において、一対の側部パネル19及び一対の端部パネル21の高さよりも長い長さを有する。一対の側方部分35、37の長さと、一対の側部パネル19及び一対の端部パネル21の高さの上記の関係は、一対の側方部分35、37の一方または両方が折れるのを防止するのに役立つ。
【0035】
図3、6、及び7を参照して、フレキシブル部材38、例えば、弾性バンドまたはゴムバンドは、一対の側方部分35、37を互いに対して付勢するように構成されており、これにより、物品が開口部18からディスペンスされるにしたがってパネルアセンブリ22の第1のパネル24を容器12の頂部パネル15に向けて上昇させることができる。より具体的には、いくつかの実施形態では、一対の側方部分35、37の各々は、フレキシブル部材38を受容することができるように構成された1または複数のノッチ部40を有し得る。例えば、図示のように、各側方部分35、37は、フレキシブル部材38を受容することができるように構成された、左右対称形状のノッチ部40を有する。本明細書で使用される「左右対称形状」という用語は、一般的に、互いに鏡像形状を有するノッチ部を包含する。このような実施形態では、フレキシブル部材38は、一対の側方部分35、37を互いに対して付勢することができるように、各側方部分35、37の左右対称形状のノッチ部40内に受容される。加えて、図示のように、左右対称形状のノッチ部40は、任意の適切な断面形状を有し得る。例えば、図示のように、左右対称形状のノッチ部40は、L字状の断面形状を有する。さらに
図9に示すように、ノッチ部40は、第2のパネル28の角部に隣接して配置される。あるいは、
図12に示すように、フレキシブル部材38により提供される張力を減少させるために、ノッチ部40は、互いに対して接近して配置される。その代わりに及び/またはそれに加えて、フレキシブル部材38のサイズ/寸法及び/または構成材料を変更することによって、フレキシブル部材38の張力を減少させるようにしてもよい。フレキシブル部材38の張力を減少させることにより、ディスペンスアセンブリ10の製造及び組み立てがより容易となる。加えて、本開示の発明者は、フレキシブル部材38は、物品保管領域26内に満杯に充填された物品(例えば、手袋)を開口部18に向けて付勢することができる張力を提供する必要はなく、満載未満の物品を開口部18に向けて付勢することができる張力を提供するだけでよいことを見出した。さらに、必要とされる張力は、物品が開口部18からディスペンスされるにしたがって着実に減少する。
【0036】
本発明の一態様では、フレキシブル部材38は、最初は、容器12の頂部パネル15及び底部パネル17に対して略平行な向きに配置または配向される。この構成は、物品保管領域26内の空間を節約し、物品を充填することができる容積を増大させるのに役立つ。また、このような構成は、後述するような物品の充填方法に役立つ。さらに、この構成は、物品保管領域26内に満杯に充填された物品を開口部18からディスペンスするのに必要な引張レベルを提供するフレキシブル部材38の比較的高レベルの初期伸張及び変位を可能にする。しかしながら、フレキシブル部材38のエネルギー(引張力)は、容器12の頂部パネル15及び底部パネルに対して略平行な方向に配向されるため、物品保管領域26内に満杯に充填された物品を開口部18に向けて付勢するのに利用することができない。したがって、ディスペンスアセンブリ10に複雑さ、費用、及び/または重量を追加することなく、フレキシブル部材38のエネルギー(引張力)の向きを垂直方向(開口部18に向かう方向)に確実に変換しなければならない。これは、些細な解決すべき問題ではない。ディスペンスアセンブリ10は一般的に、単回使用の安価な物品(例えば、検査用手袋、またはフェイスマスク)をディスペンスするために使用される単回使用式の使い捨て式のディスペンサボックスとして設計されているからである。重要なことには、第2のパネル28は、ディスペンスアセンブリ10に複雑さ、費用、及び/または重量を追加することなく、フレキシブル部材38のエネルギー(引張力)の向きを、容器12の頂部パネル15及び底部パネル17に対して略平行な方向から開口部18に向かう方向に確実に変換するように構成されていることである。
【0037】
フレキシブル部材38は、第1のパネル24を容器12の頂部パネル15に向けて付勢するように構成された任意の適切な部材、例えば、弾性バンド、ゴムバンド、ばねなどを含み得ることを理解されたい。より具体的には、図示のように、フレキシブル部材38は、弾性バンドであり得る。したがって、フレキシブル部材38は、各物品が開口部18からディスペンスされるにしたがって、第1のパネル24を頂部パネル15に向けて変位させることができるように構成されている。加えて、任意の数のフレキシブル部材38を使用することができる。例えば、添付図面に概略的に示すように、第2のパネル28は、1つのフレキシブル部材38を含み得る。追加的な実施形態では、物品ディスペンス要素20は、2つ以上のフレキシブル部材38を含み得る。
【0038】
追加的な実施形態では、
図6−8、及び10に示すように、第1のパネル24は、容器12の内壁に対して当接するように構成された1または複数の側縁部42を有し得る。したがって、このような実施形態では、側縁部42は、第2のパネル28を折り畳むことにより第1のパネル24が容器12の頂部パネル15に向けて付勢されたときに、容器12の内壁に沿って変位するように構成されている。これにより、第2のパネル28によって第1のパネル24が変位するときの、第1のパネル24の安定性を高めることができる。別の実施形態では、
図11−13に示すように、側縁部42は省略され、第1のパネル24は、丸みを帯びた角部44のみを有し得る。したがって、このような実施形態では、丸みを帯びた角部44は、第2のパネル28によって第1のパネル24が変位するときの物品のピンチング(pinching)を減少させ、それにより、物品がスタックするのを減少させるように構成されている。
【0039】
図14は、例えば、手袋、フェイスマスク、紙製品、ダスト用ミット、または同様のものなどの物品をディスペンスするための本開示に係るディスペンスアセンブリ10を製造するための方法100の一実施形態を説明するためのフロー図である。本方法100は、第1のパネル24及び第2のパネル28を用意するステップ102を有する。また、本方法100は、中央部分36及び中央部分36を挟んで互いに対向する一対の側方部分35、37を構成するべく、第2のパネル28に複数のシーム(例えば、シーム32及び34)を形成するステップ104を有する。
【0040】
また、本方法100は、パネルアセンブリ22を形成するべく、第2のパネル28の中央部分36を第1のパネル24の下面30に固定するステップ108を有する。より具体的には、いくつかの実施形態では、パネルアセンブリ22を形成するべく、第2のパネル28の中央部分36を第1のパネル24の下面30に固定する上記ステップ108は、接着剤またはテープのうちの少なくとも1つによって、第2のパネル28の中央部分36を第1のパネル24の下面30に固定するステップをさらに含む。
【0041】
また、本方法100は、互いに対向する一対の側方部分35、37の側縁部が互いに対して付勢されるように、一対の側方部分35、37にフレキシブル部材38を取り付けるステップ110を有する(
図3参照)。また、本方法100は、パネルアセンブリ22を、第2のパネル28が平状に保持された状態で(
図7参照)、容器12内に挿入するステップ112を有する。また、本方法100は、第1のパネル24の上に複数の物品を載置するステップ114を有する。したがって、物品が容器12の開口部18からディスペンスされるにしたがって、フレキシブル部材38により互いに対向する一対の側方部分35、37が互いに対して付勢されることにより、パネルアセンブリ22が容器12の頂部パネル15に向かって上昇する。
【0042】
追加的な実施形態では、互いに対向する一対の側方部分35、37は、第1のパネル24から分離している(すなわち、第1のパネル24に固定されていない)。加えて、本方法100は、各側方部分35、37に、フレキシブル部材38を受容することができるように構成された1または複数のノッチ部40を形成するステップを有し得る。より具体的には、上述したように、ノッチ部40は、フレキシブル部材38を受容することができるように構成された左右対称形状のノッチ部であり得る。したがって、いくつかの実施形態では、フレキシブル部材38は、各側方部分35、37に形成された左右対称形状のノッチ部40に受容されるように構成された弾性バンドを含み得る。
【0043】
本明細書で説明した複数の物品は、複数の使い捨て式の物品であることが望ましい。本明細書で使用するとき、「使い捨て式」なる用語は、1回使用しただけで廃棄することができる非常に安価な経済的な製品を指す。「使い捨て式」の製品は、通常、単回使用を意図している。「単回使用」なる用語は、1回だけ使用することを意図しており、使用後に再使用、再生、復元、または修理することを意図していない製品を指す。これらの製品は、汚染または感染の可能性を減少させるという利点を臨床現場に提供する。加えて、これらの製品は、再処理及び再使用するために回収したり組み立てたりする必要がないので、作業の流れを向上させることができる。使い捨て式物品の例としては、使い捨て式の検査用(検診用)の手袋や使い捨て式のフェイスマスクなどが挙げられる。
【0044】
様々な特許が参照により本明細書に組み込まれるが、組み込まれた内容と本明細書の内容との間に矛盾が生じた場合には、本明細書が優先されるものとする。加えて、本発明を特定の実施形態に関連して説明したが、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本発明の様々な変更形態及び変形形態が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、本発明は、添付された特許請求の範囲及びその均等物の範囲に含まれる限り、そのような変更形態及び変形形態を全て包含することを意図している。