特許第6918078号(P6918078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6918078
(24)【登録日】2021年7月26日
(45)【発行日】2021年8月11日
(54)【発明の名称】抵抗器
(51)【国際特許分類】
   H01C 3/10 20060101AFI20210729BHJP
   H01C 3/00 20060101ALI20210729BHJP
   H01C 3/14 20060101ALI20210729BHJP
   H01C 1/01 20060101ALI20210729BHJP
   H01C 1/084 20060101ALI20210729BHJP
   H01C 1/14 20060101ALI20210729BHJP
【FI】
   H01C3/10
   H01C3/00 G
   H01C3/14 R
   H01C1/01 G
   H01C1/084
   H01C1/14 Z
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-212145(P2019-212145)
(22)【出願日】2019年11月25日
(65)【公開番号】特開2020-88395(P2020-88395A)
(43)【公開日】2020年6月4日
【審査請求日】2019年12月17日
(31)【優先権主張番号】107142017
(32)【優先日】2018年11月26日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】505441638
【氏名又は名称】致茂電子股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chroma Ate Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】劉崇琳
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼建興
(72)【発明者】
【氏名】陳文鍾
【審査官】 鈴木 駿平
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−120002(JP,A)
【文献】 特開昭59−052802(JP,A)
【文献】 米国特許第04339743(US,A)
【文献】 実開昭62−103317(JP,U)
【文献】 特開昭56−62295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01C 1/00−1/16
H01C 3/00−3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗器であって、
第1端と第2端とを有するとともに第1電流路を提供する抵抗棒であって、前記第1端及び前記第2端が電源に電気的に接続されるように構成された抵抗棒と、
前記第1電流路の異なる位置に電気的に接続された複数の分割コネクタと
を含み、
前記第1電流路が前記抵抗棒に沿って前記第1端から前記第2端へ伸び、前記第1端と前記第2端との間の距離が前記第1電流路の長さ未満であり、
前記複数の分割コネクタの各々がコンタクトパッドを有し、前記抵抗棒が前記複数の分割コネクタの前記コンタクトパッドと同一平面上になく、
分割コネクタの対が前記複数の分割コネクタから選択され、分圧電圧が分割コネクタの前記選択された対から得られる、抵抗器。
【請求項2】
前記抵抗器が、
前記第1端に接続された第1電源コネクタと、
前記第2端に接続された第2電源コネクタと
をさらに含み、
前記電源が前記第1端及び前記第2端に、それぞれ前記第1電源コネクタ及び前記第2電源コネクタを通じて電気的に接続される、請求項1に記載の抵抗器。
【請求項3】
分割コネクタの前記選択された対が第2電流路を形成し、前記第2電流路の長さが前記第1電流路の長さ未満である、請求項1に記載の抵抗器。
【請求項4】
前記複数の分割コネクタの各々が、前記コンタクトパッドを前記抵抗棒と接続する屈曲部分をさらに有する、請求項1に記載の抵抗器。
【請求項5】
前記抵抗棒及び前記複数の分割コネクタがモノリシックに成形される、請求項1に記載の抵抗器。
【請求項6】
前記抵抗棒が前記抵抗棒から伸びる複数の熱放散部分をさらに含み、前記複数の熱放散部分が互いにおよそ同一平面上にあるとともに、前記複数の分割コネクタの前記コンタクトパッドとは同一平面上にない、請求項1に記載の抵抗器。
【請求項7】
抵抗器であって、
第1方向に沿って順に配置されるとともに第1電流路を提供するM個のアーチ構造であって、1番目のアーチ構造及びM番目のアーチ構造が電源に接続されるように構成されたM個のアーチ構造と、
前記M個のアーチ構造に電気的に接続されたN個の分割コネクタと
を含み、
前記M個のアーチ構造に関して、第1側と第2側とが定義され、m番目のアーチ構造が第1導電セクションを通じて前記第1側で(m−1)番目と接続し、第2導電セクションを通じて前記第2側で(m+1)番目と接続し、
前記N個の分割コネクタの各々が、前記M個のアーチ構造と同一平面上にないコンタクトパッドを有し、
分割コネクタの対が前記N個の分割コネクタから選択され、分圧電圧が分割コネクタの前記選択された対から得られ、
M及びNは2より大きい自然数であり、mは1より大きくM未満の自然数である、抵抗器。
【請求項8】
分割コネクタの前記選択された対が第2電流路を形成し、前記第2電流路の長さが前記第1電流路の長さ未満である、請求項7に記載の抵抗器。
【請求項9】
前記N個の分割コネクタの各々が、前記コンタクトパッドを前記M個のアーチ構造のうちの1つと接続する屈曲部分をさらに有する、請求項7に記載の抵抗器。
【請求項10】
前記M個のアーチ構造及び前記N個の分割コネクタがモノリシックに成形される、請求項7に記載の抵抗器。
【請求項11】
前記M個のアーチ構造の各々が、当該アーチ構造から伸びる少なくとも1つの熱放散部分をさらに含む、請求項7に記載の抵抗器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体がこの出願に参照により組み込まれる2018年11月26日に出願された台湾特許出願公開第107142017号明細書の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、抵抗器、特に複数のコンタクトパッドを有するものに関連する。抵抗器の異なるコンタクトパッドを選択することにより、様々な抵抗値を得る。
【背景技術】
【0003】
異なる型番したがって同一でない仕様の電子デバイスに適切な試験を行うために、エンジニアは第1に自身の試験計器の設定を調整する。例えば、試験計器の出力電圧信号は、電子デバイスによって読み取られ得るために特定の範囲内になければならない。慣行のとおり、電源からのより大きい電圧の分割又は減少は、ノイズに見舞われる低解像度のものであることが多いが必須の電圧信号をもたらし得る。前記慣行は、大きい面積に及ぶ複雑な電子素子又は抵抗器の使用を伴い、回路寸法の縮小を原因としてあまり適用可能でなくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
結果として、業界は、適切な電圧信号がより便利に用意されるように、使用空間がより少なくエンジニアに電圧についてのより多くの選択肢を提供する新たな種類の抵抗器を必要としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は複数のコンタクトパッドを備えた抵抗器を提供する。コンタクトパッドの任意の2つを選択することにより、異なる抵抗値を得、したがって、この選択は適切な電圧信号を生成するのに役立つ。抵抗器はまた、限られた2次元空間を占めるとともに回路の小型化に寄与する3次元構造を特徴とする。
【0006】
本発明は、抵抗棒と複数の分割コネクタとを含む抵抗器を開示する。抵抗棒は第1端と第2端とを有するとともに第1電流路を提供し、第1電流路は抵抗棒に沿って第1端から第2端へ伸びる。第1端と第2端との間の距離は第1電流路の長さ未満である。第1及び第2端は電源に電気的に接続されるように構成される。分割コネクタは、第1電流路の異なる位置に電気的に接続される。分割コネクタの各々はコンタクトパッドを有する。抵抗棒はコンタクトパッドと同一平面上にない。分圧電圧は、複数の分割コネクタから選択された分割コネクタの対から得られる。
【0007】
一実施形態において、分割コネクタの選択された対は第2電流路を形成し、第2電流路の長さは第1電流路の長さ未満である。別の実施形態において、抵抗器は第1電源コネクタと第2電源コネクタとをさらに含み、これらはそれぞれ第1端及び第2端に接続される。電源が第1端及び第2端に、それぞれ第1及び第2電源コネクタを通じて電気的に接続される。
【0008】
本発明は、M個のアーチ構造とN個の分割コネクタとを含む抵抗器を開示する。M個のアーチ構造は、第1方向に沿って順に配置されるとともに第1電流路を提供する。1番目のアーチ構造及びM番目のアーチ構造は電源に接続されるように構成される。各々コンタクトパッドを有するN個の分割コネクタはM個のアーチ構造に電気的に接続される。アーチ構造はコンタクトパッドと同一平面上にない。分圧電圧は、N個の分割コネクタから選択された分割コネクタの対から得られる。M個のアーチ構造に対して定義された第1側と第2側とがある。m番目のアーチ構造は第1導電セクションを通じて第1側で(m−1)番目と接続し、第2導電セクションを通じて第2側で(m+1)番目と接続する。M、m、及びNは自然数であり、M>2、N>2、1<m<Mである。
【0009】
まとめると、本発明の抵抗器は、分割コネクタと接続されるとともに一連のアーチ構造として配置され得る導電抵抗棒を含む。エンジニアは、異なる分割コネクタであって、それらを対にすることにより様々な抵抗値を得る異なる分割コネクタへ接続することにより、必要とされる分圧電圧を極めて容易に用意し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態による抵抗器の立体図である。
図2】本発明の実施形態による抵抗器の鳥瞰図である。
図3】本発明の別の実施形態による抵抗器の立体図である。
図4】本発明の別の実施形態による抵抗器の鳥瞰図である。
図5】本発明の別の実施形態による抵抗器の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の特徴、目的、及び機能が以下にさらに開示される。しかしながら、それは本発明の可能な実施形態の一部にすぎず、本発明の範囲はそれに限定されない。すなわち、本発明のクレームにしたがってなされた均等な変更形態及び修正形態は依然として本発明の対象である。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなしに、これは本発明のさらなる実施可能形態とみなされるべきである。
【0012】
図1及び2を併せて参照されたい。本発明の一実施形態によれば、図1は抵抗器1の立体図であり、図2はそれの鳥瞰図である。図示のとおり、抵抗器1は抵抗棒10と複数の分割コネクタ12とを含む。複数の分割コネクタ12は抵抗棒10の異なる位置に接続される。抵抗棒10及び分割コネクタ12は導電材料でできており、実際には、例えば一片の導電パネルからプレス加工されて必要とされる形状になるように曲げられるなど、モノリシックに成形され得る。分割コネクタ12の各々はコンタクトパッド120と屈曲部分122とを有し得る。図1における例示的な屈曲部分122は、コンタクトパッド120を抵抗棒10と接続する。一例において、分割コネクタ12の全てのコンタクトパッド120は、エンジニアにとって、例えば、ワイヤボンディング、穿孔、又ははんだ付けなどでの接続が容易となるように、同一平面上にあるか、同じ平面に合わせられる。
【0013】
抵抗棒10及びコンタクトパッド120が合わせられる平面は、均等な高さではない。すなわち、抵抗棒10は、限られた2次元空間を占める3次元構造であり得る。抵抗棒10はアーチ構造のように見えるようにさらに曲げられてもよい。図1に示されるとおり、左から右へ配置されているのは、全体として抵抗棒10を形成する相互連結されたアーチ構造100a〜100hである。抵抗棒10及び分割コネクタ12の形状並びに抵抗棒10と分割コネクタ12との間の接続部は以下に説明される。
【0014】
抵抗器1について第1側及び第2側を定義する。また、抵抗器1内には、抵抗棒10の第1端10aから第2端10bへ伸びる第1電流路S1がある。前記第1側は、鳥瞰図である図2の場合、抵抗器1の、図の頂部により近い側であってよく、前記第2側は図の底部により近い方であってよい。相互連結されたアーチ構造100a〜100hは、第1側で導電セクション102a及び第2側で導電セクション102bにより共に保持される。第1電流路S1を可能な限り長くするために、第1側導電セクション102a及び第2側導電セクション102bは両方共がアーチ構造の同じ隣接する対に接続することはなく、3つの連続的アーチ構造のうち2つの接続導電セクションは同じ側にない。3つの連続的アーチ構造が同じ側で2つの導電セクションにより接続された場合、明らかに、電流は近道をして導電セクションのみを通過し、アーチ構造をその方向に沿って使われなくするとともに第1電流路S1を短縮する。
【0015】
図2の場合、1番目のアーチ構造100a及び2番目のアーチ構造100bは第1側で導電セクション102aにより接続され、2番目のアーチ構造100b及び3番目のアーチ構造100cは導電セクション102bにより接続される。換言すると、鳥瞰図からは、抵抗棒10は弓形又はW字形であるように見え、第1端10aから第2端10bへ伸びる間に何度も曲がる。したがって、第1電流路S1は、アーチ構造100a〜100hをこの順で通過し、アーチ構造100a〜100hは直列の抵抗ラインとして作用する。抵抗棒10の形状が与えられると、第1端10aと第2端10bとの間の物理的又は視覚的直線距離は、曲線からなる第1電流路S1の長さ未満である。一方、アーチ構造の全てが分割コネクタ12の1つ又は対と接続される必要はない。アーチ構造の一部には分割コネクタ12が無くてもよい。隣接するアーチ構造は分割コネクタ12を共有し得る。分割コネクタ12は抵抗棒10のどこに現れてもよいが、エンジニアが後で使いやすいように第1及び第2側に接続されることが多い。
【0016】
一例において、抵抗棒10及び分割コネクタ12は構造上別個ではない。この場合、抵抗棒10はどこであれ第1電流路S1が通過する場所として定義され得る。分割コネクタ12が開回路のままである一方で、第1端10aから第2端10bへの電流路は、分割コネクタ12に行かずに抵抗棒10のみをたどり得る。第1電流路S1は、抵抗棒10が均一の材料である場合、第1端10aから第2端10bへの最も短い経路であり、第1電流路S1はこのとき、アーチ構造100a〜100hをこの順番で、及び間の導電セクションを通過する。
【0017】
一例において、抵抗棒10の第1端10a及び第2端10bは、電力供給装置などの外部電源に電気的に接続されるように構成される。第1端10aは、第1電源コネクタ104と接続されてもよく、第2端10bは第2電源コネクタ106と接続され得る。外部電源からの電流は、このとき、電源コネクタ104及び106を介して抵抗棒10全体を通過し得る。この場合、電源コネクタ104及び106は分割コネクタ12と形状及び外観が同様であってもよく、実際は、抵抗棒10及び分割コネクタ12も構成している同じ導電パネルからプレス加工され得る。上記の説明は外部電源の正側及び負側の端が電源コネクタ104及び106に直接接続されることを暗示しているが、前記正側及び負側の端は代替的に、本発明の実施形態の権限下で分割コネクタ12の任意の2つに接続されてもよいことに留意されたい。
【0018】
抵抗棒10は、外部電源の正側及び負側の端が電源コネクタ104及び106に接続されると、モノリシックな抵抗構造とみなされてもよく、電源コネクタ104及び106の両者の間では抵抗値はaと表示される。抵抗棒10など均一な材料の部片では、電流路の抵抗値及び長さは一般に正比例する。分割コネクタ12が第1端10aと第2端10bとの間で抵抗棒10に接続され、抵抗棒10を流れる電流が安定的であるとすると、任意の2つの分割コネクタ12間で観察される電圧は、これらの2つの分割コネクタ12の間の電流路の長さlに正比例する。長さlは第1電流路S1の長さ未満であり、結果として、これら2つの分割コネクタ12からの分圧電圧出力は、外部電源の電圧Vの一部である。したがって、Vは任意に分割又は減少され得る。
【0019】
分圧電圧が、2番目のアーチ構造100bの第1側に接続された分割コネクタ12b及び4番目のアーチ構造100dの第2側に接続された別の分割コネクタ12dから得られるとする。分割コネクタ12b及び12dの間には第2電流路S2及びaと評価された抵抗が存在する。電圧分割比率はa/aであり、得られた分圧電圧は(a/a)Vである。一例において、前記分割比率はまた、電流路S1及びS2の長さの比により近似され得る。上の説明において、aは実際の抵抗値でなくてもよい。これは単に、抵抗器1内でどのように電圧分割が機能するかを例示するためのシンボルである。当業者は、その材料、厚さ、又は長さを調整することにより、抵抗棒10の抵抗値を自由に設計し得る。
【0020】
一例において、抵抗器1は出荷前に予備試験手順を経る。aを取得することに加えて、前記予備試験はまた、分割コネクタ12の任意の2つの間の抵抗値を得るために用いられ得る。エンジニアは、例えば、分割コネクタ12のうちの1つ、例えば分割コネクタ12bを主要な対象として選択してもよく、次に、分割コネクタ12bと他の全ての分割コネクタ12との間のそれぞれの抵抗値を測定し得る。全ての分割コネクタ12が主要な対象として使い切られると、抵抗値の表が現れ、記録された各値が分割コネクタ12の対の間の抵抗である。望ましい分圧電圧を得るために、エンジニアは分割比率を算出するために外部電源の電圧Vを参照することができ、これにaをかけると関連する分割抵抗値が得られる。表を調べ、エンジニアは次いで、分割抵抗、及びしたがって分圧電圧を得るために、分割コネクタ12のうちの2つのどちらにつなげるべきかを決定し得る。
【0021】
当業者であれば、電流がアーチ構造100a〜100h及び導電セクションを通って流れると、抵抗棒10は電気エネルギーの一部を熱に変換し得ることを理解するだろう。このとき、抵抗器1が熱放散の観点で強化されることが望ましい。本発明はここに、抵抗器が熱放散部分を有する実施形態をさらに開示する。図3及び4を併せて参照されたい。この実施形態によると、図3は抵抗器2の立体図であり、図4はその鳥瞰図である。図示のとおり、抵抗器1に極めて似ている抵抗器2は、抵抗棒20と複数の分割コネクタ22とを含む。複数の分割コネクタ22は抵抗棒20の異なる位置に接続される。抵抗棒20及び分割コネクタ22は導電材料でできている。
【0022】
しかしながら、抵抗棒20及び分割コネクタ22の形状は、先行する実施形態におけるものとは異なる。抵抗棒20全体は、極めて明白なアーチ構造を特徴とする抵抗棒10と対照的に概ね平らである。分割コネクタ22は屈曲部分222を含むことに留意されたい。抵抗棒20と分割コネクタ22とを組み合わせることにより、抵抗器2を複数のアーチ構造と依然としてみなすことができる。抵抗器2において、抵抗棒20はあまり高さがないとともにコンタクトパッド220のより近くにある。抵抗器2はしたがって、より平坦であり、高さ制限のある回路により適用可能である。
【0023】
図4を参照されたい。「頭部」及び「尾部」端で、抵抗棒20は、それぞれ第1電源コネクタ204及び第2電源コネクタ206と接続され得る。電源コネクタ204及び206の間に第1電流路S3が存在する。先行する実施形態におけるものとは異なり、抵抗棒20は複数の熱放散部分24を含むように設計され、これらはまた第1電源コネクタ204、第2電源コネクタ206、又は分割コネクタ22内に配置されてもよい。実際には、熱放散部分24、抵抗棒20の残りの部分、電源コネクタ204及び206、並びに分割コネクタ22は一片の導電パネルからプレス加工され得る。本発明の実施形態の権限下において、熱放散部分24は、それらが第1電流路S3を短縮又は第1電流路S3に干渉しない限り、任意の形状及びサイズとすることができる。
【0024】
プレス加工で作製されているときに熱放散部分24がどのように曲げられるかはそれらの効率に影響を及ぼす。抵抗器2の側面図である図5を参照されたい。図5に示されるとおり、熱放散部分24は互いに略同一平面上にあるが、コンタクトパッド220とは同一平面上になくてもよい。コンタクトパッド220が抵抗棒20より低い高さにある一方で、熱放散部分24は抵抗棒20より上に突出する。抵抗器2は、したがって、中空構造又は透かし細工となり、そこから空気が熱を出す。
【0025】
まとめると、本発明の抵抗器は、分割コネクタと接続されるとともに一連のアーチ構造として配置され得る導電抵抗棒を含む。エンジニアは、異なる分割コネクタであってそれらを対にすることにより様々な抵抗値を得る異なる分割コネクタへ接続することにより、必要とされる分圧電圧を極めて容易に用意し得る。さらに、抵抗器は、過熱、したがって一貫性のない抵抗値を防ぐ熱放散部分をさらに含み得る。
図1
図2
図3
図4
図5