特許第6918117号(P6918117)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6918117ガルバノスキャナーおよびこれを備えた光音響顕微鏡システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6918117
(24)【登録日】2021年7月26日
(45)【発行日】2021年8月11日
(54)【発明の名称】ガルバノスキャナーおよびこれを備えた光音響顕微鏡システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 29/24 20060101AFI20210729BHJP
   G02B 26/10 20060101ALI20210729BHJP
【FI】
   G01N29/24
   G02B26/10 104Z
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-535784(P2019-535784)
(86)(22)【出願日】2018年10月4日
(65)【公表番号】特表2020-535387(P2020-535387A)
(43)【公表日】2020年12月3日
(86)【国際出願番号】KR2018011728
(87)【国際公開番号】WO2020045729
(87)【国際公開日】20200305
【審査請求日】2019年6月25日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0101070
(32)【優先日】2018年8月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519229932
【氏名又は名称】ポステク アカデミー−インダストリー ファウンデイション
【氏名又は名称原語表記】POSTECH ACADEMY−INDUSTRY FOUNDATION
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】キム チョルホン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジニョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンボム
(72)【発明者】
【氏名】パク ジンウ
【審査官】 越柴 洋哉
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0275890(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0325697(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0172644(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第107411708(CN,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1749602(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 29/00−29/52
A61B 8/00− 8/15
G02B 26/10−26/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面に軸挿入口を備えて、内容物が含まれているハウジングの上記の軸挿入口に一部が挿入されるミラー装着軸、そして、
上記のミラー装着軸に装着され上記のハウジングの内部に位置するミラーを含み、
上記の軸挿入口は上記のハウジングの上部面に位置し、
上記のハウジングの上部面が完全に開放又は一部開放されることにより上記の軸挿入口が設けられている、
ガルバノスキャナー。
【請求項2】
上記のミラー装着軸と上記のハウジングは疎水性の材料からなる、請求項1に記載のガルバノスキャナー。
【請求項3】
記のミラー装着軸は上記のハウジングの下部面に垂直するように上記の軸挿入口に挿入されている、請求項1または2に記載のガルバノスキャナー。
【請求項4】
記のミラー装着軸は上記のハウジングの下部面に対して定められた角度で傾斜するように上記の軸挿入口に挿入されている、請求項1または2に記載のガルバノスキャナー。
【請求項5】
上記のミラーは平坦面を有する、請求項ないし請求項のいずれかの一つに記載のガルバノスキャナー。
【請求項6】
上記のミラーは傾斜面を有する、請求項ないし請求項のいずれかの一つに記載のガルバノスキャナー。
【請求項7】
上記のミラー装着軸に装着されるモーター回転軸を備えているモーターを含むモーター部をさらに含む、請求項1ないし請求項6のいずれかの一つに記載のガルバノスキャナー。
【請求項8】
ガルバノスキャナー、
レーザー・ビームを生成して出力するレーザー発生部、そして、
上記のレーザー発生部の後端に位置して、上記のレーザー発生部から出力される上記のレーザー・ビームを上記のガルバノスキャナー側に出力して、上記のガルバノスキャナー側から入力される超音波を出力するリング・トランスデューサー
を含めて、
上記のガルバノスキャナーは、
一面に軸挿入口を備えて、内容物が含まれているハウジングの上記の軸挿入口に一部が挿入されるミラー装着軸、そして
上記のミラー装着軸に装着されて上記のハウジングの内部に位置するミラーを含
上記の軸挿入口は上記のハウジングの上部面に位置し、
上記のハウジングの上部面が完全に開放又は一部開放されることにより上記の軸挿入口が設けられている、
光音響顕微鏡システム。
【請求項9】
上記のミラー装着軸と上記のハウジングは疎水性の材料からなる、請求項に記載の光音響顕微鏡システム。
【請求項10】
記のミラー装着軸は上記のハウジングの下部面に垂直するように上記の軸挿入口に挿入されている、請求項8または9に記載の光音響顕微鏡システム。
【請求項11】
記のミラー装着軸は上記のハウジングの下部面に対して定められた角度傾斜するように上記の軸挿入口に挿入されている、
請求項8または9に記載の光音響顕微鏡システム。
【請求項12】
上記のミラーは平坦面を有する、請求項ないし請求項11のいずれかの一つに記載の光音響顕微鏡システム。
【請求項13】
上記のミラーは傾斜面を有する、請求項ないし請求項11のいずれかの一つに記載の光音響顕微鏡システム。
【請求項14】
上記のガルバノスキャナーは、上記のミラー装着軸に装着されるモーター回転軸を備えているモーターを含むモーター部をさらに含む、請求項8ないし請求項13のいずれかの一つに記載の光音響顕微鏡システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガルバノスキャナーおよびこれを備えた光音響顕微鏡システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
光音響顕微鏡システムはレーザー・ビーム(laser beam)を検査しようとする対象物の部位に照射した後レーザー・ビームが対象物に吸収される量に応じて発生する超音波を測定し対象物の望む部位に関する3次元映像を獲得するシステムである。
【0003】
このような光音響顕微鏡システムで、一般に対象物に照射される光と対象物から発生する超音波が同じ経路に焦点を一致させ光音響信号の測定感度を極大化させる。
【0004】
光と超音波を一つの経路で焦点を一致させるために、光‐音響結合部のような追加の装置が用いられたり、超音波トランスデューサー(ultrasonic transducer)の中央部分に穴が形成されているリング・トランスデューサー(ring transducer)が用いられる。
【0005】
超音波は水の中や超音波ゲル(ultrasound gel)のような液体の中で伝達効率が良いため、主に水や超音波ゲルの中で超音波の収集動作が行われる。
【0006】
したがって、超音波を収集する超音波トランスデューサーや光‐超音波結合部のような部品は主に水の中に位置したりゲルの中に位置するようになる。一般に水の中に位置する超音波トランスデューサーや光‐超音波結合部を2次元にスキャンするためにステッピングモーター(step motor)基盤の線形ステージ(linear stage)が用いられるが、遅いスキャン速度により光音響顕微鏡の全体の映像速度が遅いという短所があった。
【0007】
ガルバノスキャナー(galvanometer scanner)はサイン波や三角波などのような様々な入力信号に応じる正確な応答性と早い移動性などにより光をスキャンする特性を有しており、光干渉断層映像撮影装置(optical coherence tomography、OCT)と二光子顕微鏡(two−photon microscope)などのような様々な光学映像スキャン装置に広く用いられている。
【0008】
ガルバノスキャナーを用いる光音響顕微鏡の場合、空気の中で光のみを用いて対象物をスキャンし、望む対象物の映像を獲得する場合もあるが、このような場合、対象物の測定感度が低くて使用に限界が発生する。
【0009】
したがって、測定感度を高めるために、光音響顕微鏡は光だけではなく、超音波を用いる場合が多く、この場合、同軸共焦点を維持したまま、光と超音波を用いて、該当の対象物を同時にスキャンしなければならなく、これのためにモーターを用いるようになる。
【0010】
しかし、モーターを用いるガルバノスキャナーの場合、モーターの使用の特性上、湿気に弱いため、超音波の伝達媒質である水の中などでは用いることができなかったため、超音波と光を同時にスキャンする光音響顕微鏡システムの場合、このようなガルバノスキャナーを用いるのに、多くの制約があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1156843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明が解決しようとする技術的な課題はガルバノスキャナーを用いて水のような流体の中で光と超音波をスキャンできるようにするものである。
【0013】
本発明が解決しようとする他の技術的な課題はガルバノスキャナーを備える光音響顕微鏡システムの測定感度を向上させるものである。
【0014】
本発明が解決しようとするまたの他の技術的な課題はガルバノスキャナーを備える光音響システムの映像出力速度(image display speed)を向上させるためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するための本発明の一つの特徴によるガルバノスキャナーは一面に軸挿入口を備えて、内容物が含まれているハウジングの上記の軸挿入口に一部が挿入されるミラー装着軸、そして、上記のミラー装着軸に装着されて上記のハウジングの内部に位置するミラーを含む。
【0016】
上記のミラー装着軸と上記のハウジングは疎水性の材料からなることができる。
【0017】
上記の特徴によるガルバノスキャナーは上記のミラー装着軸に挿入され、上記の軸挿入口に装着される密封部材をさらに含むことができる。
【0018】
上記の特徴によるガルバノスキャナーは上記の軸挿入口と上記の軸挿入口に挿入されているミラー装着軸部分の間の空間に充填されている防水剤をさらに含むことができる。
【0019】
上記の特徴によるガルバノスキャナーは上記のミラーと上記のミラー装着部の一部を除いたガルバノスキャナーを取り囲んでいる防水ケースをさらに含むことができる。
【0020】
上記の軸挿入口は上記のハウジングの上部面に位置し、上記のミラー装着軸は設置面に垂直に上記の軸挿入口に挿入されることができる。
【0021】
上記の軸挿入口は上記のハウジングの上部面に位置し、上記のミラー装着軸は設置面に定められた角度で傾斜になるように上記の軸挿入口に挿入することができる。
【0022】
上記の軸挿入口は上記のハウジングの側面に位置し、上記のミラー装着軸は設置面に平行に上記の軸挿入口に挿入されることができる。
【0023】
上記のミラーは平坦面を有したり、傾斜面を有することができる。
【0024】
上記の特徴によるガルバノスキャナーは上記のミラー装着軸に装着されるモーター回転軸を備えているモーターを含むモーター部をさらに含むことができる。
【0025】
本発明の他の特徴による光音響顕微鏡システムはガルバノスキャナー、レーザー・ビームを生成し出力するレーザー発生部、そして、上記のレーザー発生部の後端に位置して、上記のレーザー発生部から出力される上記のレーザー・ビームを上記のガルバノスキャナー側に出力し、上記のガルバノスキャナー側から入力される超音波を出力するリング・トランスデューサーを含めて、上記のガルバノスキャナーは一面に軸挿入口を備えて、内容物が含まれているハウジングの上記の軸挿入口に一部が挿入されるミラー装着軸、そして上記のミラー装着軸に装着されて上記のハウジングの内部に位置するミラーを含むことができる。
【0026】
上記のミラー装着軸と上記のハウジングは疎水性の材料からなることができる。
【0027】
上記のガルバノスキャナーは上記のミラー装着軸に挿入されて上記の軸挿入口に装着される密封部材をさらに含むことができる。
【0028】
上記のガルバノスキャナーは上記の軸挿入口と上記の軸挿入口に挿入されているミラー装着軸部分の間の空間に充填されている防水剤をさらに含むことができる。
【0029】
上記のガルバノスキャナーは上記のミラーと上記のミラー装着部の一部を除いたガルバノスキャナーを取り囲んでいる防水ケースをさらに含むことができる。
【0030】
上記の軸挿入口は上記のハウジングの上部面に位置して、上記のミラー装着軸は設置面に垂直に上記の軸挿入口に挿入されることができる。
【0031】
上記の軸挿入口は上記のハウジングの上部面に位置して、スキャナーは上記のミラー装着軸は設置面に定められた角度で傾斜に上記の軸挿入口に挿入されることができる。
【0032】
上記の軸挿入口は上記のハウジングの側面に位置して、上記のミラー装着軸は設置面に平行に上記の軸挿入口に挿入されることができる。
【0033】
上記のミラーは平坦面を有したり、傾斜面を有することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、ガルバノスキャナーは密封部材、防水剤、疎水性の物質および防水ケースの中、少なくとも一つを用いて漏水に対応する防水措置を取っている。
【0035】
したがって、本例のガルバノスキャナーはハウジングの中に含まれている流体を通じたレーザー・ビームの伝送動作および超音波の伝送動作に応じて対象物のスキャン動作が行われる。
【0036】
したがって、本例のガルバノスキャナーを備えた光音響顕微鏡システムはレーザー・ビームと超音波を用いて同じ経路で焦点を一致させたままスキャン映像の獲得動作を実施するので、光音響顕微鏡システムの映像獲得効率が向上される。
【0037】
また、光音響顕微鏡システムは超音波の伝達効率が良い流体を通じて伝達される超音波を獲得してスキャン映像を獲得するので、超音波の獲得効率が大きく向上される。
【0038】
したがって、対象物のスキャン部位に対する映像であるスキャン映像の鮮明度が向上されて、これによって光音響顕微鏡システムの測定感度もやはり向上される。
【0039】
追加に、流体の中で動作するガルバノスキャナーを用いて流体の中に伝達されるレーザー・ビームと超音波を同じ経路で焦点を一致させて高い感度を維持したまま、対象物に対するスキャン映像が獲得される。
【0040】
これによって、ガルバノスキャナーを用いて超音波信号を獲得した光音響顕微鏡システムの映像獲得速度が向上され、ユーザーの満足度が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は本発明の一実施例による光音響顕微鏡システムの概略的なブロック図である。
図2図2図1の光音響顕微鏡システムに用いられたガルバノスキャナーの一部の斜視図である。
図3図3は本発明の一実施例によるガルバノスキャナーがハウジングに装着される状態を例示的に図示した図面であって、図示の便宜のためにハウジングの一面は開放された状態で図示する。
図4図4は本発明の一実施例によるガルバノスキャナーの漏水防水措置の一例を図示した図面であり、防水剤が軸の挿入口に塗布された状態を図示した図面である。
図5図5は本発明の一実施例によるガルバノスキャナーの漏水防水措置の他の例を図示した図面であり、防水ケースを用いた場合を図示した図面である。
図6図6は、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーに装着されたミラーの例であって、平坦面を有するミラーを図示した図面である。
図7図7は、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーに装着されたミラーの例であって、傾斜面を有するミラーを図示した図面である。
図8図8は、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーがハウジングの側面を貫通し挿入されて設置面と平行に位置する場合であって、平坦面を有するミラーが装着された場合を図示した図面である。
図9図9は、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーがハウジングの側面を貫通し挿入されて設置面と平行に位置する場合であって、傾斜面を有するミラーが装着された場合を図示した図面である。
図10図10は、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーがハウジングの上部面を貫通して設けられている場合であって、平坦面を有するミラーを装着したガルバノスキャナーが設置面と垂直に位置した場合を図示した図面である。
図11図11は、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーがハウジングの上部面を貫通して設けられている場合であって、傾斜面を有するミラーを装着したガルバノスキャナーが設置面と垂直に位置した場合を図示した図面である。
図12図12は、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーがハウジングの上部面を貫通して設けられている場合であって、傾斜面を有するミラーを装着したガルバノスキャナーが設置面と定められた角度で傾斜になるように位置した場合を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付された図面を参考にして本発明の実施例を詳細に説明する。本発明を説明するのにおいて、該当分野にすでに公知された技術または構成に関する具体的な説明を付加することが本発明の要旨を不明にすることができると判断される場合には、詳細な説明でこれを一部省略するようにする。また、本明細書で用いられる用語は本発明の実施例を適切に表現するために用いられた用語であって、これは該当分野の関連される人または慣例などにより異なることができる。したがって、本用語に関する定義は本明細書の全般にわたる内容に基づいて下されるべきである。
【0043】
ここで用いられる専門用語はただ特定実施例を言及するためのものであって、本発明を限定するものを意図していない。ここで用いられる単数形態は文句がこれと明白に反対の意味を示さない限り複数形態も含む。明細書で用いられる「含む」の意味は特定特性、領域、整数、ステップ、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特定特性、領域、整数、ステップ、動作、要素、成分および/または群の存在や付加を除外するものではない。
【0044】
以下、添付された図面を参考にして、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーおよびこれを備えた光音響顕微鏡システムについて説明するようにする。
【0045】
図1ないし図3を参考にして、本発明の一実施例によるガルバノスキャナーを備えた光音響顕微鏡システムについて説明する。
【0046】
図1に図示したように、本例の光音響顕微鏡システム1は、制御部110、制御部110に連結されているレーザー発生部120、レーザー発生部120の後端に位置する光学系130、光学系130の後端に位置するリング・トランスデューサー140(ring transducer)、リング・トランスデューサー140の前端に位置するガルバノスキャナー151を備えるガルバノスキャナー装置150、ガルバノスキャナー装置150に隣接するように位置してスキャンされる対象物161が位置するステージ160(stage)、ステージ160に連結されている位置調整部170、リング・トランスデューサー140の後端に位置する増幅部180および制御部110に連結されている映像出力部200を備える。
【0047】
制御部110は光音響顕微鏡システム1の全般的な動作を制御する制御ユニットであって、レーザー発生部120、ガルバノスキャナー装置150、位置調整部170、増幅部180および映像出力部200に連結されてこれらの動作を制御する。
【0048】
したがって、制御部110はレーザー発生部120、ガルバノスキャナー装置150および位置調整部170で、それぞれ該当状態の制御信号を出力してレーザー発生部120、ガルバノスキャナー装置150および位置調整部170の動作を制御する。
【0049】
また、制御部110は増幅部180から印加される超音波信号の入力を受け、これを処理して映像出力部200に出力して対象物161の状態を視覚的に確認することができるようにする。
【0050】
レーザー発生部120は、すでに記述したように、連結されている制御部110から制御信号が印加されることに応じ動作して、レーザー・ビームを光学系130側に照射する。
【0051】
本例で、レーザー発生部120から生成されるレーザーはQ−switched Nd:YAGレーザー(532nm、1064nm)、dyeレーザー(500nm〜650nm)、Ti:Sapphireレーザー(700nm〜900nm)などのパルス・レーザーであることができる。
【0052】
レーザー発生部120の後端に位置している光学系130はレーザー発生部120から出力されるレーザーを変換して、リング・トランスデューサー140に出力するものであって、コリメーター131(collimator)とコリメーター31の後端に位置する対物レンズ132(objective lens)を備える。
【0053】
コリメーター131はレーザー発生部120から出力されるレーザー・ビームの入力を受け、定められたサイズの光線束に変換させて、対物レンズ132側に出力する。
【0054】
したがって、コリメーター131から出力されるレーザー・ビームは対物レンズ132に入射されて、対物レンズ132を通過したレーザー・ビームはリング・トランスデューサー140側に照射される。
【0055】
本例で、光学系は自由空間光学系を用いるが、これに限定されなく対案的な例で、光繊維を用いる光繊維光学系を用いることができる。
【0056】
リング・トランスデューサー140は中央部分にリング・トランスデューサー140を貫通する貫通口を備えてリング形態の平面形状を有しているトランスデューサーである。
【0057】
このようなリング・トランスデューサー140は対物レンズ132から入射されるレーバー・ビームをガルバノスキャナー装置150側に伝送して、ガルバノスキャナー装置150から出力される超音波を受信して増幅部180側に出力する。
【0058】
したがって、対物レンズ132から出射されるレーザー・ビームはすでに記述したように、リング・トランスデューサー140の貫通口を通過してガルバノスキャナー装置150側に入射される。
【0059】
本例のガルバノスキャナー装置150はすでに記述したように、ガルバノスキャナー151とガルバノスキャナー151の一部がその内部に挿入されるハウジング152(housing)を備える。
【0060】
この際、ハウジング152は六面体の形状を有しており、その内部には超音波の獲得の効率を高めるための水や水以外の他の流体(例えば、超音波ゲル)が含まれている。
【0061】
ハウジング152の一面は少なくとも一部分が開放されており、該当面の開放された部分を通じてミラー装着軸1512の一部が挿入されてミラー153がハウジング152内の水や流速の中に位置するようにする。
【0062】
スキャン動作が行われる対象物161と対面しているハウジング152の面はレーザー・ビームと超音波の伝送のために他の面より薄い厚さを有しており、レーザー・ビームと超音波がすべて透過することができる透明な材料からなることができる。
【0063】
ガルバノスキャナー151は、図2および図3に示したように、モーター回転軸1511aに連結されているモーターおよびモーターに連結されてモーターを動作させるモーター駆動部を備えているモーター部1511、モーター回転軸1511aに挿入され連結されるミラー装着軸1512、そしてミラー装着軸1512に装着されているミラー1513を備える。
【0064】
この際、ハウジング152の中に挿入される部分はミラー1513全体とミラー装着軸1512の一部のみに挿入され、ハウジング152に含まれる内容物(すなわち、水や超音波ゲル)の中に位置するようになる。
【0065】
この状態で、モーター部1511に内蔵されたモーター駆動部の動作により、ガルバノスキャナー151のモーターは定められた角度(例えば、20度以内)を維持しながら往復振動回転して、このようなモーターの回転動作により、モーターと連結されているモーター回転軸1511aもやはりモーターの回転状態と同じように一定な角度を維持しながら往復振動回転する。
【0066】
したがって、モーター回転軸1511aの回転によりミラー1513が装着されているミラー装着軸1512もやはり回転して最終的にミラー1513を望む角度と方向に望む速度で回転させるようになる。
【0067】
モーター回転軸1511aに挿入されてモーター回転軸1511aと連結されているミラー装着軸1512はすでに記述したように端部にミラー1513を装着している。
【0068】
このようなミラー装着軸1512はモーター回転軸1511aが挿入される軸装着溝(図示しない)を備えて、外部に露出されている第1部分521、第1部分521と途切れることなく連結されており、ハウジング152の該当面、すなわち、ハウジング152の軸挿入口が位置する面の中に位置する第2部分522、そして第2部分522と途切れることなく連結されていて、ハウジング152の中に位置する第3部分523を備える。
【0069】
したがって、第1部分521の一側はモーター回転軸1511aに挿入されてモーター回転軸1511aと連結されている。この際、軸装着溝とモーター回転軸1511aの端面形状は半円形状や円形と様々な形状を有することができる。
【0070】
また、第3部分523の端部にはミラー1513が装着されている。
【0071】
途切れることなくお互いに連結されているミラー装着軸1513の第1ないし第3部分521−523は、ミラー1513が装着される第3部分523の一部分である端部を除ければ、同一なサイズの直径を有しており、ミラー装着軸1512は円筒形の形状を有することができる。
【0072】
このようなミラー装着軸1512は、すでに記述したように、第1部分521によりモーター回転軸1511aと連結されているので、モーター回転軸1511aと同一な状態で回転してミラー装着軸1512の第3部分523に装着されたミラー1513をミラー装着軸1512と同一な状態、すなわち、おなじ方向と速度でハウジング152の内容物の中で回転させる。
【0073】
ミラー1513はリング・トランスデューサー140を通じて伝送されるレーザー・ビームをスキャンしようとする対象物161側に反射して、対象物161から出力される超音波を再びリング・トランスデューサー140側に反射する。
【0074】
このようなミラー1513の該当面(すなわち、対象物161と隣接する面)は、図6および図7に図示するように、平坦面を有したり、傾斜面を有している。
【0075】
この際、ミラー1513の該当面にはレーザー・ビームと超音波の反射度を同時に向上させるためにアルミニウム(Al)のような反射度が高い材料でコーティングされていったり該当材料がコーティングされた反射板が追加に付着されることができる。反射板はシリコーン(silicon)からなることができる。
【0076】
ミラー1513が傾斜面を有する場合には、円筒型のミラーのボディーを対角線の方向に切断して、傾斜面を形成することができる。この際、傾斜面の角度は切断の角度により定められる。
【0077】
ハウジング152は、図3に示したように、中央部分に内容物が含まれる空間SP152を備えており、いずれかの一面の少なくとも一部が開放され、ミラー装着軸1512が回転可能な状態で挿入される軸挿入口を備えている。
【0078】
この際、ハウジング152に満たされた内容物が外部に漏水されることを防止するために、次のように様々な漏水防止装置の中、少なくとも一つがとられることができる。
【0079】
まず、一つ目に、図3に図示するように、Oリング(O−ring)、シリコーン、ゴムまたはウレタンなどで製作されたオイルシール(Oil seal)または防水ベアリング(bearing)のような密封部材1541がミラー装着軸1512に挿入された後、挿入口の周辺、すなわち、軸挿入口が位置したハウジング152面の内側部と外側部の中、少なくとも一側に装着されている。
【0080】
二つ目に、図4に図示するように、ミラー装着軸1512の第2部分521が挿入される軸挿入口にはゲル(gel)状態のような半固体の状態の防水剤310(例えば、グリース310(grease))が充填されており、ミラー装着軸1512の第2部分522の外側面と軸挿入口が接しているハウジング152の該当面の間の隙間である空間は防水剤で埋まる。
【0081】
三つ目には図4に図示するように、ハウジング152の内容物と接する部位であるハウジング152とミラー装着軸1512は疎水性(hydrophonic property)を有する疎水性物質(hydrophobic material)(例えば、テフロン[teflon])からなることができる。
【0082】
四つ目には、図5に図示するように、ガルバノスキャナー151そのものを防水機能を有する防水ケース320で密封した後、ハウジング152の中に挿入することができる。
【0083】
防水ケース320は防水が可能なビニル(vinyl)やプラスチック(plastic)のような合成樹脂などからなることができる。
【0084】
この際、ハウジング152の内に位置するミラー1513およびミラー1513と隣接しているミラー装着部1512の第3部分522の少なくとも一部は防水ケース320で密封されない。
【0085】
また、これらの部分152、523を除外したガルバノスキャナー151の部分からハウジング152と遠く位置している部分のように一部は防水ケース320で密封されないことができる。
【0086】
このように、ハウジング152の中に位置する内容物の漏水現象を防止するための本例の様々な漏水防止措置の中の少なくとも一つが本例のガルバノスキャナー151に採用され適用されるので、ハウジング152の内の内容物は軸挿入口を通じて外部に流出されない。
【0087】
このようなガルバノスキャナー151はハウジング152に様々な角度で設置されることができる。この際、ガルバノスキャナー151の設置角度は設置面を基準にした角度であって、ガルバノスキャナー151を用いて撮影しようとする対象物161の撮影位置により設置角度が異なることができる。
【0088】
まず、ガルバノスキャナー151は図3図8および図9に図示するように、ハウジング152のいずれかの一側面に設置されて、この場合、ガルバノスキャナー151は設置面と平行に位置する。
【0089】
このように、ガルバノスキャナー151が設置面に平行に設置される場合に、ミラー1513は平坦面を有したり(図3および図8)と傾斜面を有することができる(図9)。また、ガルバノスキャナー151に撮影される対象物161はハウジング152の下部面の下に位置する。
【0090】
図8に図示するように、ミラー1513が平坦面を有する場合、ガルバノスキャナー151はリング・トランスデューサー140が設定された側面とすぐ隣接した側面に位置して、ミラー1513はリング・トランスデューサー140と対面するように位置する。
【0091】
したがって、リング・トランスデューサー140の貫通口を通過したレーザー・ビームはミラー1513に反射されて対象物161側に入射され、対象物161から出力される超音波はミラー1513に反射されてリング・トランスデューサー40側に伝達される。
【0092】
図3図4および図8のように、ガルバノスキャナー装置150が平坦面であるミラー1513を有していて、ガルバノスキャナー151が設置面に平行に設置される場合、ガルバノスキャナー151は入射されるビームを自身の回転角度の約2倍(入射−反射)でスキャンすることできるので、対象物161のスキャン効率が非常に向上される。
【0093】
一方、図9のように、ミラー1513が傾斜面を有する場合、ガルバノスキャナー151はリング・トランスデューサー140が設定された側面の反対側に位置している側面に位置する。したがって、リング・トランスデューサー140とミラー1513の傾斜面はお互いに反対の方で対面している。
【0094】
これによって、リング・トランスデューサー140の貫通口を通過したレーザー・ビームは反対の方に位置しているミラー1514の傾斜面に反射され対象物161側に入射されて、反対に対象物161から出力される超音波はミラー1513の傾斜面に反射されて、リング・トランスデューサー140側に伝達される。
【0095】
この場合、ガルバノスキャナー151を設置するために、ハウジング152の設置面である側面の一部が開放されているので、ハウジング152の内部の内容物は開放された側面の該当部分を通じて漏水される危険性がある。しかし、本例の場合、すでに記述した様々な漏水防止措置の中、少なくとも一つがガルバノスキャナー151に適用されるので、内容物の漏水現象は発生しない。
【0096】
図9のように、ガルバノスキャナー151が設置面に平行に設置されるが、傾斜面のミラー1513を備える場合、ガルバノスキャナー151の設置角度を平坦面の場合に比べて相違にしてガルバノスキャナー151の設置を平坦面の場合よりもっと容易にすることができる。また、図8の場合のX軸方向にレーザー・ビームや超音波のスキャン動作が行われる一方、図9の場合にはY軸方向にレーザー・ビームや超音波のスキャン動作が行われる。
【0097】
他の例として、図10ないし図12に図示するように、ガルバノスキャナー151はハウジング152の上部面に位置することができる。
【0098】
図10および図11はガルバノスキャナー151がハウジング152の上部面に垂直に位置して、ガルバノスキャナー151は設置面に垂直に位置する。
【0099】
このような場合にも、ミラー1513は平坦面を有したり(図10)、傾斜面を有したりすることができる(図11)。
【0100】
図10および図11のように、ミラー1513が平坦面や傾斜面を有する場合、ガルバノスキャナー151はミラー1513の該当面がリング・トランスデューサー140と対面する方向に位置するように設置される。これにより、リング・トランスデューサー140の貫通口を通過したレーザー・ビームはリング・トランスデューサー140と対面しているミラー1513の該当面に反射され対象物161側に反射されて、対象物161から出力される超音波はミラー1513の該当面に反射され、リング・トランスデューサー140側に伝達されるようにする。
【0101】
ガルバノスキャナー151がハウジング152の上部面に垂直に位置する際、ミラー1513が平坦面を有すると、撮影しようとする対象物161はハウジング152の側面に隣接するように位置して、ハウジング152の該当側面に隣接している対象物161の部分がもっと効率的に撮影される。
【0102】
一方、ミラー1513が傾斜面を有する場合、対象物161はハウジング152の下部面の下に位置して、対象物161の撮影が行われるようにする。
【0103】
ハウジング152の上部面にガルバノスキャナー151が設置される場合、他の例として、ガルバノスキャナー151は、図12に図示するように、設置面に0度超過90度以下の角度で傾斜されるように設置されることができる。
【0104】
この際、ミラー1513は傾斜面を有するミラーが用いられるし、ミラー1513の傾斜面はハウジング152に装着されたリング・トランスデューサー140と対面するように位置する。また、この場合、対象物161はハウジング152の下部面の下に位置することがよい。
【0105】
したがって、リング・トランスデューサー140の貫通口を通過したレーザー・ビームはミラー1513の傾斜面に反射されて下部に位置した対象物161側に照射され、対象物161から出力される超音波はミラー1513に反射されて、リング・トランスデューサー140側に伝送される。
【0106】
このように、設置面に垂直にガルバノスキャナー151を設置するためにはハウジング152の上部面は完全に開放したり一部開放される。したがって、ミラー1513を装着しているガルバノスキャナー151のミラー装着軸1512の該当部分523は開放された上部面を通じてハウジング152の中に位置する。
【0107】
このように、設置面に垂直にガルバノスキャナー151を設置するために、ハウジング152の上部面が開放されるので、ハウジング152内に位置する内容物は開放された上部面を通じて外部に流出される恐れがないので、内容物の流出を防止するための別途の防止設備が不要にすることができる。
【0108】
したがって、防水設備が省略される場合、ガルバノスキャナー151の製作時間と製作費用が節減される。
【0109】
また、ガルバノスキャナー151がハウジング152の上部面に位置する場合、ガルバノスキャナー151を設置するための設置空間を確保する難しさが大幅に減少する。
【0110】
すなわち、ハウジング152の中にミラー1513が装着されているミラー装着部1512の一部523が設置面と垂直に位置するので、ミラー装着部1512に連結されているモーター部1511もやはり設置面に垂直に位置する。
【0111】
したがって、モーター装着部1512とモーター部1511、すべてハウジング152の上部空間に設置されるので、これら1512、1511を設置するための設置空間は不要である。
【0112】
また、図10のような構造でガルバノスキャナー151が設置されれば、平面型ミラー1513を用いるため、ミラー1513のスキャン角度が広くなり、ハウジング152の側面の方向に該当ビームをスキャンするため、対象物161の側面の映像をもっと容易かつ鮮明に獲得することができる。
【0113】
図11の場合には、傾斜面のミラー1513を用いるため、ハウジング152の下部面で該当ビームのスキャン動作が行われると、使用の便利性が向上される。
【0114】
図12の場合にも図11と同じように傾斜面のミラー1513を用いるため、すでに記述したように、ハウジング152の上部にガルバノスキャナー151を位置することができ、また、角度の調節を通じてスキャン方向をもっと容易に変更することができ、対象物161に対するスキャン動作の正確度をもっと上げることができる。
【0115】
図1に戻ると、ステージ160はガルバノスキャナー151のミラー1513により反射されるレーザー・ビームを用いてスキャンしようとする対象物161が位置するところとして、すでに記述したように、ガルバノスキャナー151のミラー1513の設置位置によりステージ160への対象物161の位置も定められる。
【0116】
したがって、対象物161の該当位置にレーザー・ビームが照射されると、照射されるレーザー・ビームが照射された対象物161の部位に吸収されて、レーザー・ビームが吸収された対象物161の部位は吸収されたレーザー・ビームの影響で温度が上がりながら、該当部位が膨張する熱弾性膨張(thermos−elastic expansion)現象が発生する。
【0117】
このような熱弾性膨張現象により対象物161の該当部位を中心に超音波が発生する。この際、発生される超音波信号のサイズは吸収されるレーザー・ビームの量、すなわち対象物161の該当部位に照射されるレーザー・ビームの量により定められることができる。
【0118】
このように、図1に図示するように、対象物161の該当部位から発生する超音波は再びガルバノスキャナー151のミラー1513側に出力され、ミラー1513の反射動作によりリング・トランスデューサー140側に出力される。
【0119】
位置調整部170は制御部110の制御によりステージ160の位置を望む方向に移動させるためのものであって、モーターなどを備えることができる。
【0120】
リング・トランスデューサー140の後端に位置している増幅部180はリング・トランスデューサー140から印加される超音波信号を定められたサイズに増幅した後、制御部110に出力する。
【0121】
したがって、制御部110は入力された超音波信号のサイズを用いて、ステージ160に位置する対象物161のスキャン動作によるスキャン映像に該当する映像信号を生成して映像出力部200に出力し、映像出力部200は制御部110から入力された映像信号に該当する映像をスキャン映像で出力する。以上、本発明のガルバノスキャナーおよびこれを用いた光音響顕微鏡システムの実施例について説明した。本発明は上述した実施例および添付した図面に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者の観点で様々な修正および変更が可能である。したがって、本発明の範囲は本明細書の請求範囲だけではなく、この請求の範囲と均等なものにより定められるべきである。
【符号の説明】
【0122】
1:光音響顕微鏡システム
120:レーザー発生部
130:光学系
140:リング・トランスデューサー
150:ガルバノスキャナー装置
151:ガルバノスキャナー
1511:モーター部
1512:ミラー装着軸
1513:ミラー
152:ハウジング
1541:密封部材
160:ステージ
180:増幅部
521:第1部分
522:第2部分
523:第3部分
200:映像出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12