【実施例1】
【0019】
図1から
図5は、運転者Dが、ボンネット21を含めたフロント上面の全般を見渡せるセダンタイプの車両に、本発明の死角解消構造を備えた例で、
図1から
図3は、運転者Dからの目線Bを矢印の方向に表していて、フロント上面に設けた覗窓12から、フロントの周囲である車幅方向に左右側面とヘッドライトを設けた正面側との周囲3面に設けた周囲側窓11の内側の直近に収めたミラー18及びプリズム19に映る鏡像で、死角の路面や左右方向の風景が見える目視エリアを、破線Eと破線の円形Fで表したイメージ図で、覗窓12から周囲側窓11のミラー18及びプリズム19に至る光路の光路スペース13の確保は、まず、左側フロントの上面から上方にドーム型に突出させて運転者D側に開放部面を向けて設けた覗窓12からミラー18までの目線Bの直線上の光路となるフロント部分のフロント上面を、かまぼこ形状23に盛り上げて、トンネル様にして設けてフロント内の光路スペース13としていて、周囲側窓11の開放部と覗窓12の開放部には、窓ガラスの役目の透明板24を設けた窓枠14をはめ込んで、光路スペース13内への埃の侵入を防いでクリーン度を高めていて、次に、右側のフロントに設けた覗窓12の開放部からプリズム19までの目線Bの直線上の光路エリアとなる位置のフロント上面も前記左側のフロントの面と同様にフロント上面をかまぼこ形状23に盛り上げて、トンネル様にして設けて光路スペース13を確保していて、左右の周囲側窓11ともに下向きの路面方向に開放面を向けて、鏡像となる路面からの光を取り入れる形態を表している。
【0020】
また、運転者Dが目視しているボンネット21の中央部に設けた覗窓12からは、車両前側の中央先端部に、開放部を左右に向けて設けた2組の周囲側窓11の車幅方向の内側中央部分に設けた其々のミラー18と、該其々のミラー18から更に運転席側寄りの斜め上側にも其々2枚目のミラー18を設けて、其々の1枚目のミラー18の反射光を受光した其々の2枚目のミラー18の鏡像が運転者Dから見えるように設けている構成で、左右の光路スペース13には、左右の風景用に其々2枚ずつの合計4枚のミラー18で、左L右R方向の風景が見える目視エリアを、破線Eと破線の円形Fで表している。
【0021】
図4は、逆に外からの光が、フロント内のミラー18による反射又はプリズム19の反射と屈折での鏡像の光20を、遮蔽物が無いフロント内の光路スペース13から、更に運転者D向きに設けた覗窓12から直線的に運転者Dに見せる光路を通る光20を破線の矢印で示していて、左側フロントの周囲側窓11の内側には、ミラー18が設けられており、路面Gからの光20がミラー18で反射して、該反射光20はフロント内の上部に設けた光路スペース13を通過してから、左側の覗窓12から前記路面Gの鏡像を運転者Dに見せる構造で、
【0022】
右側フロントの周囲側窓11の内側には、プリズム19が設けられており、路面Gからの光20がプリズム19の下側向き面の入射面から入射して屈折してから該プリズム19の車幅外側方向き面の全反射面で内側方向に反射してから運転者側向き面の出射面から屈折して出射して、フロント内の上部に設けた光路スペース13を通過してから、右側の覗窓12から前記路面Gの鏡像を運転者Dに見せる構造で、左右の周囲側窓11からの光路スペース13の下部側と覗窓12は破線で表している。
【0023】
さらに、前面側の中央部に設けた、車両先端部の周囲側窓11からボンネット21上面に設けた覗窓12までの光路スペース13には、左L右Rの風景用に其々2枚ずつの合計4枚のミラー18を設けており、左L右R方向からの風景の光20を、まず下側の2枚のミラー18が左右で其々受けてから後方の斜め上に反射して、反射された該光20を、後方の上側に更に設けた左右用の2枚のミラー18の其々が、運転者D側に反射させて、フロント中央部の覗窓12から左L右Rの前記風景の鏡像を運転者Dに見せるようにしていて、この車両先端部の周囲側窓11から覗窓12までの光路スペース13の確保には、車両前面側の中央部に、両横に左右に向けた周囲側窓11を設けた筐体25を、車両ボディに固着して前記筐体25の前側面を、車両の前面側のフロント面として設けて、該筐体25の内側を光路スペース13とするとともに、該筐体25のボンネット21の先端部26が被さる運転者側の端部の面は光路スペース13用開放部としていて、フロント中央部の前記ボンネット21の覗窓12から前側の先端部26までの該ボンネット21上面を、前記筐体25の前記光路スペース13用開放部の形状に合わせて被さる様に、かまぼこ形状23に盛り上げたトンネル様にして設けて、前記筐体25側の周囲側窓11から覗窓12までのフロント内の光路スペース13を連続して確保しているもので、前記の左右のフロント上面及び前記ボンネット21上面の光路スペース13を確保する為の其々のかまぼこ形状23は、同一の形状ではなく、其々が前記確保に適した最適な形状としている。
【0024】
図5は、車室内の運転者Dが、フロントガラス22越しに、ボンネット21の中央に設けた左L右R遠方方向の鏡像を見る左右用の二つの覗窓12と、フロント上面の左右に設けた左右其々の近辺の路面Gの鏡像を見る覗窓12を目視している様子の目線Bを破線の矢印方向にして表したイメージ図である。
【0025】
図6から
図9は、運転席からフロントの上面が見渡せないタイプの車両に本発明の死角解消構造を備えた例で、運転者Dの目線Bを破線の矢印方向で表していて、フロントガラス22の下部につながる車室内のダッシュボード27に設けた覗窓12から前方のフロント内に設けた光路スペース13から、さらに、該フロント周囲面のコーナー部のヘッドライトや補助ランプを収納したランプケース28の端部に、ミラー18を収納した筒様で開口部を透明板24で塞いだ透明な筒型窓枠構造31からなる周囲側窓11を密着させて固着して設けていて、該周囲側窓11の内側の前記ミラー18に映った鏡像で、死角エリアであった路面Gを目視しているエリアを破線の円形Fで表したイメージ図で、
図7及び
図8では、車両右側に設けた周囲側窓11の窓枠部29の右下側部分から外側へ突出させた車両の前方側下部を映すミラー18を設けて、死角エリア解消の増大を図っているが、該ミラー18の形状は、安全を考慮して外回りの縁を円形にしていて、
図8では、筒型窓枠構造31の内側に設けているミラー18を破線で表していて、左側の周囲側窓11は下向きにしていて、右側の周囲側窓11は前記前方側下部を映すミラー18も目視出来る角度での下向きにしている。
【0026】
図9は、車室内の運転者Dが、フロントガラス22の下部につながるダッシュボード27の左右に設けた覗窓12を目視している様子の目線Bを破線の矢印方向にして表したイメージ図である。
【0027】
図10から
図12は、運転席からフロントの上面が見渡せないタイプの車両に,本発明の死角解消構造を備えた例で、車室内のダッシュボード27に、覗窓12を助手席側から運転席側に至る車両幅方向に横長にして設けて、該横長の覗窓12から、前方のフロント内であるボンネット30面の下部内側につながるエリアの全て(光路の妨げにならない仕切り板及び補強材を除く)を光路スペース13として設けていて、さらに、前記ボンネット30を
、内側に光路エリア用のスペースを有した箱型で、縦に10センチ程度
又は光路スペース13の確保に合わせ形状又は厚み
にして、車両幅方向
の左右に長く前後に短い四角形様な内側にスペースがある箱型の容器形状にして、該ボンネット30の前記10センチ程度の厚みの有る周囲面の、車両幅方向の左右と車両前後方向の前側面の3面に周囲側窓11と、該周囲側窓11の窓枠部29又は内側の近辺に、周囲の死角を映すミラー18を設けるとともに、該ボンネット30内と該ボンネット30周囲面の車室側である車両前後方向の後側面も光路スペース13として開放していて、前記ダッシュボード27に横長にして設けた前記の覗窓12に至るフロント内の光路の光路スペース13と前記ボンネット30の内側が直線的につながった光路スペース13を確保している死角解消構造のボンネット30を搭載にした死角解消構造の車両としたものである。
【0028】
図10は、死角解消構造のボンネット30を搭載にした車両の運転者Dが、フロントガラス22の下部につながるダッシュボード27に設けた横長で透明板24で塞がれた覗窓12を目視している様子の目線Bを、破線の矢印の方向に表していて、容器形状の死角解消構造のボンネット30の車幅方向の左右の
面に設けた周囲側窓11には、該左右ともに3個の透明な
材質から成る窓枠部29を設けていて、該の窓枠部29の其々にミラー18が設けられていて、該死角解消構造のボンネット30は左右対称の外見としていて、死角をカバーしている部分を破線の円形Fで示していて、該左右周囲からつづく前側の車幅中央部で前側に突き出す形状の先端部付近から左右の若干後方に後退した位置になる前側面車幅先端部までの横長で、前記の先端部が後退した分だけ左右が其々若干左右向きになって設けた前側左右の周囲側窓11の其々の該周囲側窓11が寄る車幅中央部の前記先端部となる内側に、左右方向の風景を映す2枚のミラー18が左右向きに設けられており、該車幅中央部の先端部側から後ろ方向に後退した若干斜めの周囲側窓11の窓枠部29構造で、車幅中央部の左右向きの前記ミラー18が左右の真横を見ることが出来るもので、図では、破線の矢印で右方向R側と左方向L側の風景を映す向きを表していて、2枚の該ミラー18
近辺から其々左右方向に横長に伸ばした該周囲側窓11には、視界を遮るものがない解放部となっていて、運転者Dが前方の風景を直接目視できる前方直接目視エリアMを
破線で表示している。
【0029】
図11は、車室内の運転者Dが、フロントガラス22の下部につながるダッシュボード27の覗窓12から容器形状の死角解消構造のボンネット30に設けたミラー18及び前方直接目視エリアMを目視している目線Bを破線の矢印で表した側面図でのイメージ図で、死角解消構造のボンネット30の左側側面が示されていて、4個の窓枠部29が表されていて、先端部の窓枠部29は前後方向の前側面の左側の周囲側窓11を構成するもので、左方向Lの遠方及び前方直接目視エリアMの目視用であり、該窓枠部29の左端部はフロントボディの車幅の端部と同程度の車幅端位置として、該窓枠部29の車幅端側の窓枠部29を、周囲の風景と共に目視することで車幅間隔の把握が出来る様にしていて、続いて後方に並ぶ3個の窓枠部29は、車幅方向の左側面の周囲側窓11を構成するもので、周囲の路面Gの目視用である。
【0030】
図12は、容器形状の死角解消構造のボンネット30の車両前後方向の後側であるフロントガラス22側を回転の支点(ヒンジ機構)にして、前側である先端部を上に持ち上げて開けて、フロント内のエンジンルームを開放した状態を表したイメージ図であるが、該死角解消構造のボンネット30の前記厚みや形状は、車両のデザインによってフロントの形状が変わるように、形状を特に定めたものではなく、ボンネット30の厚みを、窓枠部29を収めた先端側を更に分厚くしてミラー18を大きくして、より見やすくすることもでき、 更に対人事故を想定して、容器形状の死角解消構造のボンネット30の上面を、厚みの薄い鉄板等の柔軟な材料で構成して、衝突の衝撃で、前記ボンネット30の上面が内側に凹むようにして、衝撃を緩和できる様にしても良い。