(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記変換部は、前記第2ポイントについて、前記第1ポイントから変換する場合に、前記第1ポイントの前記所定の第2期間の残りの期間を、前記第2ポイントを利用可能な期間に設定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
前記発行部は、前記第1ポイントを、第1店舗が設置された第1ビルを賃借する複数の第1企業、及び、第2店舗が設置された第2ビルを賃借する複数の第2企業に対して発行し、
前記決済処理部は、前記第1店舗における決済に用いられた前記第2ポイントが、前記第1ビルを賃借する前記第1企業に関連する第2ポイントである場合、前記決済を承認する、
請求項6に記載の情報処理装置。
前記決済処理部は、前記第1店舗における決済に用いられた前記第2ポイントが、前記第2ビルを賃借する前記第2企業に関連する第2ポイントである場合、前記決済を承認しない、
請求項7に記載の情報処理装置。
前記決済処理部は、前記決済を承認しない場合、前記決済を承認しない旨の通知を、前記店舗、および、前記店舗における前記第2ポイントによる決済に用いられた前記通信端末の少なくともいずれか一方に送信する、
請求項8に記載の情報処理装置。
前記予約処理部は、前記一の企業が利用可能な前記第1ポイント数が、前記一の企業による前記他の企業の賃借スペースの利用に要する第1ポイント数に不足する場合、前記一の企業の前記第3ポイントをさらに用いて、前記利用予約を確定する、
請求項10に記載の情報処理装置。
前記予約処理部は、前記一の企業が利用可能な前記第1ポイント数が、前記一の企業による前記他の企業の賃借スペースの利用に要する第1ポイント数に不足する場合、前記第3ポイントの購入を促す情報を通知する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以降、図を用いて、本開示に係る発明(本発明ともいう)の一実施形態を説明する。なお、図は一例であって、本発明は図に示すものに限定されない。例えば、図示した通信端末、サーバ、オーナー、ビル等の数や、データセット(テーブル)、フローチャート、シーケンス図は一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム600は、ユーザがあるサービスを享受する際の対価の支払いに、所定のポイントを利用可能な、ポイントサービスを実現するシステムであってよい。ここで、ポイントは、電子ポイント(電子データ)であってよい。例えば、本発明の一実施形態において、ユーザは、シェアリングサービスを利用する際に、所定のポイントを用いて対価を支払ってもよい。ここで、シェアリングサービスとは、例えば、ある企業がビルのオーナーから賃借するスペースを当該ビルを賃借する他の企業に貸し出す、企業間のシェアリングに関するサービスであってよい。貸し出すスペースとしては、例えば、会議室、応接室、執務室といったスペースであってよいが、これらに限定されない。なお、本開示において、ある企業がオーナーからスペース等のビルに関する資産を賃借することを「ビルを賃借する」と称する場合がある。
【0027】
また、本発明の一実施形態において、ユーザは、ビルにおける販売サービスを利用して商品を購入する際の決済に、所定のポイントを用いてもよい。ここで、販売サービスとは、例えば、ビルに設置された店舗、売店、自動販売機等における商品を、ユーザが購入可能なサービスであってよい。なお、これ以降、店舗、売店、自動販売機等をまとめて「店舗」と称する場合がある。
【0028】
すなわち、本発明の一実施形態における情報処理システム600は、ビルを有するオーナーが発行するポイントを使って当該ビルを賃借する複数の企業がサービスを享受するポイント経済圏を実現してよい。例えば、本発明の一実施形態において、シェアリングサービスを利用する企業に対し、各企業が賃借するビルのオーナーから、予め所定のポイントが付与されてよい。以降、ビルのオーナーがシェアリングサービスのために発行するポイントを、「第1ポイント」と称する。各企業は、他の企業が貸し出すスペースを利用する際に、第1ポイントを用いてよい。すなわち、例えば、ある企業の会議室等を他の企業の従業員等が利用する場合に、会議室等を借りた企業は、会議室等を貸し出した企業に対して、会議室等を使用する対価として第1ポイントを支払うといったポイント運用により、シェアリングサービスが実現されてよい。
【0029】
図1の例では、ビルAを有するオーナーAが発行するAポイントを、ビルAを賃借する企業A1,A2が使用する、Aポイントの経済圏10Aが形成されている。
図1の例において、ビルAを賃借する企業A1と企業A2とは、それぞれの賃借スペースを互いに利用可能なシェアリングサービスにおいて、対価の支払いに、Aポイントを使用することができる。ビルAには、店舗Aが設置され、企業A1,A2の各ユーザは、店舗Aの商品の購入に、Aポイントを用いることができてもよい。また、同様に、
図1の例では、ビルBを有するオーナーBが発行するBポイントを、ビルBを賃借する企業B1,B2が使用する、Bポイントの経済圏10Bが形成されている。ビルBを賃借する企業B1と企業B2とは、それぞれの賃借スペースを互いに利用可能なシェアリングサービスにおいて、対価の支払いに、Bポイントを使用することができる。ビルBには、店舗Bが設置され、企業B1,B2の各ユーザは、店舗Bの商品の購入に、Bポイントを用いることができてもよい。ここで、各ポイントの経済圏は互いに独立しており、例えばAポイントの経済圏10Aにおいて、Bポイントを用いることができなくてもよい。
【0030】
なお、これ以降、オーナーAに関係するものの符号に「A」、オーナーBに関係するものの符号に「B」を付して区別する。例えば、以降の説明において、ビルA、店舗A、企業A1,A2は、オーナーAに関係し、ビルB、店舗B、企業B1,B2は、オーナーBに関係する。また、それぞれの企業のユーザを、当該企業の符号に合致させて示す。例えば、ユーザA1、ユーザA2は、それぞれ、企業A1、企業A2に係るユーザを指し、ユーザB1、ユーザB2は、それぞれ、企業B1、企業B2に係るユーザを指してよい。なお、本開示において、情報処理システム600のユーザには、法人及び自然人が含まれてよい。すなわち、以降の説明では、情報処理システム600を導入する企業、あるいはその企業に属し、企業の職務に従事する正社員や嘱託社員等の従業員を、ユーザと称する場合がある。
【0031】
オーナーは、自身が所有するビルに、サービスの提供や商品の販売を行う店舗を設置することができる。本発明の一実施形態によれば、ユーザは、店舗での支払いに、オーナーの発行したポイントを用いることができてよい。以降、店舗での支払いに使用できるポイントを、「第2ポイント」と称する。なお、店舗はどのような形態であってもよく、無人店舗であっても、有人の店舗であってもよい。無人店舗としては、例えば、専用の棚や冷蔵庫に商品を配置し、店舗内に設置された決済端末によるキャッシュレスでの決済が可能な売店であってよい。オーナーは、ビルを賃借する企業のオフィスに、オーナーの負担により店舗を設置し、店舗での売り上げを利益として得ることができてよい。なお、店舗の設置場所はオフィスに限定されず、ビル内の共有スペースであってもよい。また、ビル内に複数の店舗が設置されてもよい。
【0032】
なお、本発明の一実施形態におけるシェアリングサービスにおいて、ユーザからの対価の支払は、所定のポイントのみ可能であってよい。以降、シェアリングサービスで利用可能なポイントを、シェアリングポイントと称する場合がある。シェアリングポイントは、第1ポイント、第3ポイントに相当してよい。なお、第3ポイントについては後述する。また、本発明の一実施形態において、第2ポイントを、店舗における決済に用いる決済用ポイントと称する場合がある。
【0033】
情報処理システム600は、サーバ(情報処理装置)100と、ユーザの通信端末200(200A1,200A2,200B1,200B2)と、店舗の決済端末300(300A,300B)と、記憶装置400とを含んでよい。
図1において、通信端末は、ユーザA1,A2,B1,B2に関するものを、それぞれ通信端末200A1,200A2,200B1,200B2として示してある。しかしながら、特に区別する必要のない場合、単に通信端末200と記す場合がある。同様に、決済端末は、オーナーAの店舗Aに関するものを決済端末300A、オーナーBの店舗Bに関するものを決済端末300Bとして示してあるが、特に区別する必要のない場合、単に決済端末300と記す場合がある。
【0034】
サーバ100は、情報処理システム600により実現されるシェアリングサービスに係る種々の処理と、販売サービスの決済に係る種々の処理とを実行することができてよい。サーバ100は、通信端末200及び決済端末300と、ネットワーク500を介して接続されてよい。ネットワーク500は、無線ネットワークや有線ネットワークを含んでよい。具体的には、例えば、ネットワーク500は、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)や広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、CDMA(code division multiple access)、LTE(long term evolution)、LTE−Advanced、第4世代通信(4G)、第5世代通信(5G)、及び第6世代通信(6G)以降の移動体通信システム等であってよい。なお、ネットワーク500は、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber LINE)回線、衛星通信網等であってもよい。また、ネットワーク500は、これらの組み合わせであってもよい。
【0035】
なお、
図1において、サーバ100は1つのみ示してあるが、これに限られるものではない。すなわち、サーバ100が備えるとして説明する各機能は、複数のサーバによって実現されてもよい。また、サーバ100は、例えば、ネットワークを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムでもよく、いわゆるクラウドサーバでもよい。すなわち、サーバ100は、物理的なサーバに限らず、ソフトウェアによる仮想的なサーバも含まれてよい。
【0036】
通信端末200は、情報処理システム600が提供するシェアリングサービスを利用するユーザの通信端末であってよい。通信端末200は、例えば、シェアリングサービスを利用するためのアプリケーションがインストールされていてよい。あるいは、通信端末200へのアプリケーションのインストールは必須ではなく、通信端末200から、webブラウザ等を介して、サーバ100において提供されるシェアリングサービスを利用するためのwebページにアクセスしてもよい。
【0037】
また、通信端末200には、商品の決済にシェアリングポイントを利用するためのアプリケーションがインストールされていてよい。
【0038】
なお、
図1では、通信端末200としてスマートフォンを示してあるが、通信端末200としては、これ以降に説明する各実施形態において記載する機能を実現できる端末であればどのような端末であってもよい。例えば、通信端末200は、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、タブレット、デスクトップパソコン、ノートパソコン)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(personal digital assistant)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)であってよい。なお、一のユーザに複数の通信端末(例えば、スマートフォンと、ノートパソコンなど)が関連付けられてもよい。
【0039】
記憶装置400は、情報処理システム600で利用する各種情報(データ)を記憶(格納)してよい。なお、
図1において、記憶装置400はサーバ100とは別に1つのみ示してあるが、サーバ100に一体化されていてもよい。すなわち、記憶装置400は、サーバ100の揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよい。また、記憶装置400は、複数の記憶装置から構成されていてもよい。なお、記憶装置400は、ネットワーク500とは異なる専用の内部ネットワークにて、サーバ100と接続されてよいし、ネットワーク500を介してサーバ100と接続されてもよい。
【0040】
記憶装置400に記憶される情報を説明する。
図3は、情報処理システム600を利用するユーザに関するユーザ情報テーブルの一例である。なお、テーブルとは、各種情報の集合(データセット)のことであってよい。
【0041】
記憶装置400は、各オーナー、各企業、各企業に属する各従業員を識別し特定するための識別子を記憶してよい。識別子は、文字および数字等の符号により構成されてよい。記憶装置400は、例えば、ユーザ情報テーブルとして、オーナーの識別子に、オーナーが有するビルを賃借する企業の識別子、各企業に属する各従業員の識別子等を互いに関連付けて記憶してよい。
図3には、ユーザ情報テーブルTB10として、オーナーID(Identifier)(識別子の一例)、企業ID、従業員IDが少なくとも含まれる例を示す。例えば、オーナーAの場合、オーナーIDである「owner_A」に、オーナーAが所有するビルを賃借する企業である企業A1の企業ID「com_A1」、企業A2の企業ID「com_A2」、企業A3の企業ID「com_A3」が少なくとも関連付けられている。また、企業ID「com_A1」には、企業A1の従業員であるユーザA1の従業員ID「user_A1_01」、ユーザA2の従業員ID「user_A1_02」、ユーザA3の従業員ID「user_A1_03」が少なくとも関連付けられている。なお、オーナーBについても同様であってよい。ユーザ情報テーブルTB10には、企業に属する従業員の他の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報テーブルTB10には、従業員の企業における所属部署、役職、メールアドレス等がさらに関連付けられて記憶されてもよい。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、ユーザが関係するオーナーについての情報が、各ユーザの識別子に関連付けられて記憶される。このため、各ユーザがどのオーナーのポイント経済圏に属するのかを識別することができる。
【0043】
記憶装置400は、さらに、店舗に関する情報を店舗情報テーブルとして記憶してよい。
図4は、記憶装置400に記憶される店舗情報テーブルの一例である。記憶装置400は、店舗情報テーブルとして、オーナーの識別子(オーナーID)に、当該オーナーIDで特定されるオーナーが所有するビル内の店舗の識別子(店舗ID)と、店舗に設置された決済端末の識別子(決済端末ID)とを関連付けて記憶してよい。例えば、オーナーAの場合、オーナーID「owner_A」に、オーナーAが所有するビルに設置された店舗A1の店舗ID「shop_A1」、店舗A2の店舗ID「shop_A2」が少なくとも関連付けられている。また、店舗ID「shop_A1」には、店舗A1に設置された決済端末300A1の決済端末ID「cash_A1」、店舗A2に設置された決済端末300A2の決済端末ID「cash_A2」が少なくとも関連付けられている。オーナーBについても同様であってよい。なお、店舗の規模によっては、決済端末が複数設置されてもよい。その場合、1つの店舗IDに、複数の決済端末IDが関連付けられてよい。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、決済端末が関係するオーナーについての情報が、各決済端末の識別子に関連付けられて記憶される。このため、各決済端末がどのオーナーのポイント経済圏に属するのかを識別することができる。
【0045】
記憶装置400は、各企業がシェアリングの対象として貸し出し可能な利用対象に関する情報を、企業情報テーブルとして記憶してよい。すなわち、利用対象とは、会議室、執務室、フリースペース、サテライトオフィス等であってよい。なお、利用対象は、企業内で使用されない時間帯に貸し出されるものであってもよいし、遊休状態で保有しているものであってもよい。
【0046】
図5(a)に、企業情報テーブルの一例を示す。
図5(a)の例では、記憶装置400は、企業情報テーブルTB20として、企業ID、企業名、各企業がそれぞれ所有する利用対象の情報等を互いに関連付けて記憶してよい。例えば、企業A1の場合、企業IDである「com_A1」に、利用対象IDが3つ(「obj_20_A1」、「obj_21_A1」、「obj_22_A1」)関連付けられている。すなわち、例えば、企業A1は、「obj_20_A1」、「obj_21_A1」、「obj_22_A1」を、企業A2や企業A3等の他の企業に貸し出すことができる。また、企業A2の場合、企業IDである「com_A2」に、利用対象IDが2つ(「obj_20_A2」、「obj_21_A2」)関連付けられている。すなわち、例えば、企業A2は、「obj_20_A2」、「obj_21_A2」を、企業A1や企業A3等の他の企業に貸し出すことができる。なお、記憶装置400は、シェアリングサービスを利用するが、他の企業に利用させる利用対象がない企業の利用対象IDを記憶しなくてもよい。
【0047】
さらに、記憶装置400は、各企業の利用対象に関する情報を、利用対象情報テーブルとして記憶してよい。
図5(b)に、利用対象情報テーブルの一例を示す。
図5(b)の例では、利用対象情報テーブルTB21は、企業ID「com_A1」に関連付けられた利用対象ID(「obj_20_A1」、「obj_21_A1」、「obj_22_A1」)に関する情報を含んでよい。また、利用対象情報テーブルTB22は、企業ID「com_A2」に関連付けられた利用対象ID(「obj_20_A2」、「obj_21_A2」)に関する情報を含んでよい。
図5(b)に例示するように、記憶装置400は、利用対象情報テーブルとして、利用対象IDに対し、種類、収容人数、必要第1ポイントを少なくとも関連付けて記憶してよい。「種類」は、例えば、会議室、応接室、フリースペース等の利用対象の種類であってよい。また、詳細は後述するが、「必要第1ポイント」は、利用対象を利用するのに必要な第1ポイント数であってよい。ここで、必要第1ポイントは、各企業が独自に設定できてもよいし、オーナーが設定できてもよい。また、必要第1ポイントは、変更可能であってよい。
【0048】
なお、
図5(a)、(b)に示されるテーブルは一例であって、記憶装置400に記憶される情報は、これ以上でも、これ以下であってもよい。例えば、利用対象情報テーブルに、備品情報がさらに関連付けられて記憶されてもよい。備品情報は、例えば、利用対象においてユーザが使用可能な備品の情報であって、プロジェクター、ホワイトボード、マイク、スピーカ、補助いす等の備品の有無を示す情報であってよい。また、
図5では企業A1,A2の利用対象情報テーブルのみが示してあるが、情報処理システム600で実現されるシェアリングサービスを利用する複数の企業それぞれについて、テーブルが存在してよい。すなわち、記憶装置400は、複数の企業ごとに利用対象情報テーブルを記憶してよい。
【0049】
<サーバ>
次に、
図2を用いて、本発明の一実施形態に係るサーバ(情報処理装置)100のハードウェア構成、機能構成について説明する。
【0050】
(1)サーバのハードウェア構成
サーバ100は、制御部110、通信部120、入出力部130、記憶部170を備えてよい。
【0051】
制御部110は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部110は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部110は、その他、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含んでよい。制御部110は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
【0052】
記憶部170は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部170は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含んでよい。また、記憶部170は、制御部110に対する作業領域を提供するメモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等)を含んでよい。
【0053】
通信部120は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部120は、ネットワーク500を介して、通信端末200との間で各種データの送受信を行ってよい。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部120は、制御部110からの指示に従って、各種データを通信端末200に送信してよい。また、通信部120は、通信端末200から送信された各種データを受信し、制御部110に伝達してよい。なお、通信部120が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0054】
入出力部130は、サーバ100に対する各種操作を入力する入力装置、及び、サーバ100で処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入出力部130は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部110に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現されてよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ、マイクを含んでよい。出力装置は、制御部110で処理された処理結果を出力してよい。出力装置は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
【0055】
(2)サーバの機能構成
サーバ100は、制御部110によって実現される機能として、通信制御部111、入出力制御部112、ポイント処理部113、予約処理部116、及び決済処理部117を備えてよい。なお、
図2に記載の各機能部は必須ではなく、これ以降に説明する各実施形態において、必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。
【0056】
通信制御部111は、通信部120を介した通信端末200との間の通信を制御してよい。
【0057】
入出力制御部112は、入出力部130を介した外部装置との各種情報の伝達を制御してよい。例えば、入出力制御部112は、タッチパネル、キーボード、マイク等の図示しない入力装置から、サーバ100の管理者からの入力指示に応じて各機能部へ情報を伝達したり、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の図示しない出力装置に対し、各機能部からの情報を伝達したりしてよい。
【0058】
ポイント処理部113は、ポイントに係る処理を実行してよい。例えば、ポイント処理部113は、シェアリングサービスの利用に伴うユーザ間のポイントの移動や、ポイントの発行等の処理を実行してよい。例えば、ポイント処理部113は、発行部114及び変換部115を備えてよい。発行部114は、シェアリングサービスにおいて賃借スペースの利用に要する第1ポイントを、オーナーの所有するビルを賃貸する企業に対して発行してよい。すなわち、発行部114は、各企業の識別子に第1ポイント数を関連付けて、記憶装置400に記憶させてよい。なお、発行部114は、第1ポイントの発行に必要な金額が、オーナーからシェアリングサービスを提供するプラットフォーム側に支払われたことに応じて、第1ポイントを発行してよい。すなわち、オーナーは、第1ポイントの発行を金銭面で負担して、自身が所有するビルを賃借する企業へ配布できてよい。
【0059】
ここで、オーナーから企業へ配布される第1ポイントは、所定数であってよい。配布される所定数は、特に限定されるものではないが、シェアリングサービスの概要や利点を企業側が認識可能な程度に、シェアリングサービスを試用可能な数のポイントが配布されることが好ましい。例えば、
図5(b)の利用対象情報テーブルを参照して、1部屋あたりに必要な第1ポイント数の平均値を求め、平均値の3倍分の第1ポイントが配布されてもよい。すなわち、オーナーは、所定数の第1ポイントを企業に予め配布することによって、シェアリングサービスを利用する契機を企業側に提供することができる。ここで、企業側は、シェアリングサービスを利用する際にオーナーから配布された第1ポイント数では不足する場合、必要な金額をオーナーに支払うことで、追加のシェアリングポイントを購入できてよい。ここで、金額を支払って購入するシェアリングポイントを、第1ポイントと区別するため、「第3ポイント」と称する。
【0060】
変換部115は、第1ポイントを、所定の変換レートで、店舗での決済に利用可能な決済用ポイント(第2ポイント)に変換してよい。上述のように、第1ポイントは、シェアリングサービスの利用にのみ用いることができる。したがって、シェアリングサービスを利用しない企業にとっては、配布された第1ポイントの用途がない。本発明の一実施形態によれば、変換部115によって、第1ポイント(シェアリングポイント)が第2ポイント(決済用ポイント)に変換されてよい。なお、第1ポイントから第2ポイントへの変換にあたって、所定の変換レートが適用されてよい。所定の変換レートは、第1ポイントから第2ポイントへの変換時に、所定の手数料相当が差し引かれるように設定されてよい。すなわち、当該手数料相当が、オーナーの利益として返還される仕組みであってよい。決済用ポイントは、店舗での商品の購入に利用可能であって、ユーザにとって使いやすい。したがって、オーナーが発行したポイントの利用を促進することができ、ポイント経済圏を活性化することができる。すなわち、本発明の一実施形態によれば、利用価値の高いシェアリングサービスを提供し得る。
【0061】
予約処理部116は、シェアリングにおける種々の処理を行ってよい。例えば、予約処理部116は、ユーザから、利用対象の予約を受け付けてよい。また、予約処理部116は、各企業の利用対象の予約状況に関する情報を取得し、受け付けた予約に応じて、当該情報を更新してよい。すなわち、予約処理部116は、記憶装置400に、利用対象の予約状況に関する情報を記憶してよい。予約状況に関する情報としては、特に限定されるものではないが、例えば、記憶装置400には、個々の予約を識別する予約IDに、予約年月日、利用予約をした企業の企業ID、利用対象ID、予約時間帯、定期的な予約の設定を示す情報である繰り返しの有無等を関連付けたテーブルが記憶されてよい。
【0062】
決済処理部117は、ユーザによる店舗における第2ポイントによる決済に係る処理を実行してよい。すなわち、決済処理部117は、通信端末200から送信された、決済を要求する情報である決済要求に応じて、決済処理を実行してよい。例えば、決済処理部117は、ある店舗において決済に用いられる第2ポイントが、その店舗のオーナーに関するポイントであるか否かに応じて、第2ポイントによる決済の承認を実行してよい。
【0063】
本発明の一実施形態による情報処理システム600は、上述のように、各オーナーがそれぞれ発行したポイントによる独自のポイント経済圏を形成してよい。ここで、第2ポイントは、各オーナーが金銭を負担して発行した第1ポイントから変換されたものであり、あるオーナーに関係する第2ポイントが、他のオーナーに関係する店舗で利用された場合、他のオーナーの利益につながることは好ましくない。本発明の一実施形態によれば、第2ポイントがどのオーナーに関係するか否かが判定され、オーナーの発行したポイントによる経済圏でのみ、第2ポイントの利用が認証されてよい。これにより、ユーザの利便性を高めつつ、オーナーの利益を守るシステムを構築することができる。
【0064】
<通信端末>
次に、
図2を用いて、本発明の一実施形態に係るサーバ(情報処理装置)100のハードウェア構成、機能構成について説明する。
【0065】
(1)通信端末のハードウェア構成
通信端末200は、制御部210、通信部220、表示部230、入出力部240、記憶部270を備える。
【0066】
制御部210は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部210は、記憶部270に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部210は、その他、MPU、GPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGA等を含んでよい。制御部210は、集積回路(ICチップ、LSI)等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
【0067】
記憶部270は、通信端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部270は、例えば、フラッシュメモリを含んでよい。また、記憶部270は、制御部210に対する作業領域を提供するメモリ(RAM、ROM等)を含んでよい。
【0068】
通信部220は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部220は、ネットワーク500を介して各種データの送受信を行ってよい。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部220は、ネットワーク500を介して、サーバ100との通信を実行してよい。また、通信部220は、サーバ100や認証装置から送信された各種データを受信し、制御部210に伝達してよい。また、通信部220が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0069】
入出力部240は、通信端末200に対する各種操作を入力する入力装置、及び、通信端末200で処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入出力部240は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部210に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現されてよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、カメラ、マイクを含んでよい。出力装置は、制御部210で処理された処理結果を出力してよい。出力装置は、例えば、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
【0070】
表示部230は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、データを表示するモニタであって、例えば、液晶ディスプレイ、OELD、ヘッドマウントディスプレイ等であってよい。
【0071】
(2)通信端末の機能構成
通信端末200は、制御部210によって実現される機能として、通信制御部211、表示制御部212、入出力制御部213、利用要求生成部214、及び決済要求生成部215を備えてよい。なお、
図2に記載の各機能部が必須ではなく、これ以降に説明する各実施形態において、必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAIにより実現されてもよい。
【0072】
通信制御部211は、通信部220による、ネットワーク500を介した通信端末200と外部装置(サーバ100)との間の通信を制御し、各種情報の送受信を実行させてよい。すなわち、通信制御部221は、利用対象の利用要求や、第2ポイントによる決済要求を、通信部220を介してサーバ100へ送信してよい。
【0073】
表示制御部212は、表示部230へのデータの表示を制御してよい。
【0074】
入出力制御部213は、キーボード、タッチパネル、又はマイクといった入出力部240を介したユーザからの入力操作を受け付けてよい。また、入出力制御部213は、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の出力装置を制御して、各機能部からの情報を出力させてよい。例えば、入出力制御部213は、ユーザから、会議室等の利用予約の入力を受け付けてよい。
【0075】
図6は、通信端末200の表示画面に表示された、予約入力画面の一例を示す。ユーザは、あらかじめ設定された検索条件に基づいて、利用可能な利用対象を検索してもよい。これによれば、入力の手間が省けるため、ユーザビリティを向上させることができる。
図6(a)は、ユーザに検索条件を選択させる画面41の一例を示す。画面41の例では、ユーザは、カレンダーから予約する、設備から予約する、すぐ利用できる会議室を探す、の3つの検索条件から、予約可能な会議室を検索することができる。通信端末200は、ユーザの選択に応じて、サーバ100へ、利用対象の利用状況に関する情報を要求してよい。サーバ100の予約処理部116は、通信端末200からの要求に応じて、利用対象の利用状況に関する情報を送信してよい。
図6(b)は、画面41においてカレンダーによる予約が選択された場合の画面42の一例である。例えば、画面42には、それぞれの利用対象について予約済みの時間帯が表示されてもよい。例えば、
図6(b)では、企業A1の会議室1、企業A2の会議室3について、既に予約されている時間帯が網掛けで表示されている。
【0076】
図6(c)は、通信端末200における、予約を設定する画面43の一例を示す。画面43の例では、予約する会議室名、時間帯、利用ポイント(シェアリングポイント)、参加者、招待メッセージ等が表示されている。ユーザは、画面43を必要に応じて編集し、「予約する」ボタンを選択することによって、サーバ100へ利用予約を送信することができてよい。
【0077】
決済要求生成部215は、店舗の決済端末300における決済時に、サーバ100へ決済要求を送信してよい。詳細は後述するが、決済要求には、ユーザの識別情報、決済額が含まれてよい。
【0078】
記憶部270は、通信端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶してよい。例えば、記憶部270は、シェアリングサービスを利用するためのアプリケーションプログラムを記憶してよい。また、記憶部270は、店舗における決済を実行するためのアプリケーションプログラムを記憶してよい。さらに、記憶部270は、通信端末200のユーザに関連付けられたポイント数(決済用ポイント数)について記憶してもよい。
【0079】
<ポイントの流れ>
ここで、本発明の一実施形態による情報処理システム600におけるポイントの流れについて説明する。記憶装置400は、各ユーザのポイントの履歴を、ポイント履歴テーブルとして記憶してよい。
図7は、記憶装置400に記憶されるポイント履歴の一例である。記憶装置400は、ポイント履歴テーブルとして、企業ごとに、第1ポイント、第2ポイント及び第3ポイントについて、ポイントの発行、移動、変換、購入、消費等の履歴を記憶してよい。
図7には、ポイント履歴テーブルTB31,TB32として、それぞれ、オーナーAに関係する企業ID「com_A1」の企業A1、企業ID「com_A2」の企業A2の場合を例示する。
【0080】
発行部114は、企業A1,A2に対して第1ポイントを発行してよい。
図7の例では、2021/4/1に、それぞれ5000ポイント発行されている。なお、第1ポイントは、所定の第1期間ごとに、各企業に対して発行されてよい。第1期間は、オーナーの裁量で設定されてもよく、例えば、60日間、180日間、1年間等であってもよいが、これらに限定されない。あるいは、第1期間は、各企業のシェアリングサービスの利用状況に応じて設定されてもよい。
【0081】
本発明の一実施形態によれば、第1ポイントを規則的に企業に配布することにより、シェアリングサービスの利用を促進させることができる。
【0082】
2021/4/13に、企業A2は、シェアリングサービスにおいて、企業A1の賃借スペース(例えば、
図5(b)の利用対象情報テーブルTB21における、利用対象ID「obj_20_A1」の会議室)を1時間利用したとする。この場合、ポイント処理部113は、企業A2の第1ポイントを1000ポイント減少させてよい。そして、ポイント処理部113は、賃借スペースを貸し出した企業A1の第1ポイントを、1000ポイント増加させてよい。このように、企業間の第1ポイントの移動によって、シェアリングサービスが実現されてよい。
【0083】
なお、第1ポイントには、有効期限(所定の第2期間)が設定されてよい。有効期限は、特に限定するものではないが、例えば180日間としてよい。すなわち、第1ポイントの発行日が記憶装置400に記憶され、ポイント処理部113は、発行日から180日を経過した第1ポイントについては、シェアリングサービスにおいて利用不可としてよい。このように、第1ポイントの有効期限を設定することによって、第1ポイントの利用を促進させることができる。
【0084】
その後、2021/6/1に、変換部115は、企業A1の第1ポイントを第2ポイントに変換したとする。なお、第1ポイントの企業内での配布については、企業ごとに設定されてよい。例えば、企業の一部署が第1ポイントを一元管理し、従業員によるシェアリングサービスの利用に応じて、企業に関連付けられた第1ポイントの総数が変化するものであってよい。この場合、第1ポイントの第2ポイントへの変換は、各企業からの要求に応じて行われてよい。これにより、企業に配布された第1ポイントを、無駄なく第2ポイントへ変換することができる。
【0085】
本発明の一実施形態によれば、変換部115による第1ポイントから第2ポイントへの変換は、所定の変換レートで行われてよい。
図7の場合、企業A1の第1ポイント2000ポイントは、第2ポイント1800ポイントに変換されている。このとき、第1ポイントと第2ポイントの差分の200ポイントが、オーナーの利益として還元されてよい。
【0086】
なお、本発明の一実施形態によれば、変換部115は、第2ポイントについて第1ポイントから変換する場合に、第1ポイントの有効期限の残りの期間を、第2ポイントを利用可能な期間に設定してよい。
図7の例では、2021/6/1に変換された第2ポイントについて、変換元の第1ポイントは、2021/4/1に発行されている。例えば有効期限が180日間である場合、変換元の第1ポイントの有効期限は、2021/9/28となる。したがって、第2ポイントの有効期限も、同様に、2021/9/28に設定されてよい。
【0087】
このように、第1ポイントとともに第2ポイントの有効期限を設定することで、第2ポイントへの変換を促しつつ、第2ポイントの利用を促進することができる。また、第2ポイントへの変換により、オーナーには利益が還元されるため、オーナーにとって魅力的なポイントシステムを形成することができる。さらに、第2ポイントは店舗の商品の購入に利用されるため、オーナーは、商品の販売による利益を得ることが可能となる。
【0088】
なお、第2ポイントの企業内での配布については、企業ごとに設定されてよい。例えば、企業の設定に応じて、ポイント処理部113は、第2ポイントを、企業の従業員に均等に配布してもよい。なお、各ユーザへの配布の割合は、均等でなく、傾斜がつけられてもよい。各ユーザへ第2ポイントが配布される場合、記憶装置400には、各ユーザが保有する第2ポイントについての情報が記憶されてもよい。
【0089】
また、第2ポイントが配布されたことが、ポイント処理部113によって、各ユーザの通信端末200に通知されてもよい。
図8に、第2ポイントに関する情報が表示された通信端末200の画面例を示す。
図8(a)は、第2ポイントが配布されたことを示す画面44の一例である。また、
図8(b)は、ユーザが保有する第2ポイントについて、残高と、有効期限とを表示する画面45の一例である。
【0090】
また、本発明の一実施形態によれば、発行部114は、一の企業による支払いに基づいた第3ポイントを発行してよい。すなわち、第1ポイントの残高がない場合に、従量課金制の有償の第3ポイントを購入することによって、シェアリングサービスの支払いに充当してよい。例えば、
図7において、企業A2は、2021/5/18に、第1ポイントの700ポイントを用いるとともに、第3ポイントを300ポイント購入し、シェアリングサービスの支払いに充てている。また、企業A1は、2021/6/15に、第3ポイント1500ポイントを購入し、シェアリングサービスの支払いに充てている。このように、第3ポイントについては、必要な分だけ購入する従量課金制のポイントであってよい。これにより、シェアリングサービスの利用を停止させることがない。さらに、シェアリングサービスの支払いには第1ポイントが優先的に用いられるため、オーナーの配布した第1ポイントを無駄にすることがない。
【0091】
なお、シェアリングポイントの不足によって賃借スペースの利用ができないことが、ユーザの通信端末200に通知されてもよい。
図9(a)は、シェアリングポイントが不足している旨が通知されたことを示す画面46の一例である。画面46は、例えば、
図6(b)の画面43において、ユーザが「予約する」を選択した場合に表示されてもよい。すなわち、通信端末200から利用予約が送信された場合に、予約処理部116は、ユーザ情報テーブルTB10を参照して、ユーザIDに関連付けられた企業IDを判定し、当該企業IDのポイント履歴テーブルを参照して、予約に必要な第1ポイントの残高があるか否かを判定してよい。残高がない場合、通信端末200には、画面46のように、ポイントが不足する旨と合わせて、ポイントの購入を促す通知が表示されてよい。これにより、シェアリングサービスの利用継続を促すことができる。
【0092】
図9(b)は、画面46において、ユーザがポイントを購入することを選択した場合に通信端末200に表示される、ポイントの購入を申請する画面47の一例である。画面47において購入が申請され、例えば、ユーザの属する企業の管理部門から承認を経た場合、発行部114は、第3ポイントを、ユーザの属する企業に関連付けて発行してよい。なお、第3ポイントに対する支払いは、予約の都度支払われてもよいし、所定の期間ごとにまとめて後払いされてもよい。または、企業からオーナーへ前払いされた分から引き落とされてもよい。
【0093】
図7の説明に戻る。本発明の一実施形態において、シェアリングサービスの対価が第3ポイントで支払われた場合に、第3ポイントは、貸し出した側の第1ポイントとして記憶されてよい。例えば、2021/6/15に、企業A1が企業A2の会議室を利用し、対価として、第3ポイントを1500ポイント支払ったとする。この場合、企業A2には、1500ポイント分の第1ポイントが関連付けられてもよい。
【0094】
その後、所定の第1期間を経て、2021/10/1には、オーナーから各企業へ、新たな第1ポイントが5000ポイント分発行されてもよい。
【0095】
<決済処理>
次に、本発明の一実施形態に係る情報処理システム600における決済処理について、
図10のシーケンス図を用いて説明する。なお、図は一例であって、本発明はこれに限定されない。なお、以降では、店舗Aの決済端末300Aにおける利用者提示型(ストアスキャン方式)の決済を例に説明する。しかしながら、店舗提示型(ユーザースキャン方式)の決済が用いられてもよい。
【0096】
記憶装置400は、ユーザ情報テーブルTB10、店舗情報テーブルTB11、企業情報テーブルTB20、利用対象情報テーブルTB21,TB22、ポイント履歴テーブル等を記憶してよい。サーバ100は、記憶装置400に記憶されたこれらの情報を適宜参照して、以下の処理を実行してよい。
【0097】
まず、
図10には図示していないが、通信端末200には、決済用のアプリケーションがインストールされてよい。インストールに際し、サーバ100には、本発明の一実施形態に係る決済サービスを利用するために必要なユーザ情報が送信されてよい。ユーザ情報は、ユーザがどのポイント経済圏に属するか、すなわち、ユーザ情報は、どのオーナーに関係するかを識別するための情報であってよい。したがって、シェアリングサービスを利用する際のユーザIDを含むユーザ情報が、決済サービスを利用するためのユーザ情報として用いられてよい。決済サービスに関するユーザ情報には、その他、ユーザの通信端末を識別するための端末識別情報が含まれてよい。端末識別情報とは、例えば、通信端末の個体識別番号、電話番号等であってよい。サーバ100は、上述したユーザ情報を記憶してよい(ステップP11)。
【0098】
決済にあたり、ユーザは、店舗に設置された決済端末300Aに、自身が購入する商品の情報を入力する。商品の情報の入力は、例えば、決済端末300Aに備えられたスキャナに、商品のバーコードを読み取らせることで行われてよい。決済端末300Aは、ユーザの操作に応じて、ユーザが購入する商品の情報を取得してよい(ステップP12)。なお、商品情報の入力は、決済端末300Aが商品情報を取得可能な任意の手法であればよく、上記の例に限定されない。例えば、商品情報の入力は、画像認識や手入力によって行われてもよい。
【0099】
商品の決済に際し、ユーザは、第2ポイントによる支払いと、その他の一般的な電子マネーによる支払いとで、支払い方法が選択できてよい。
図11は、決済にあたり通信端末200に表示される画面の一例である。
図11(a)は、支払い方法を選択させる画面46の一例である。
図10のシーケンス図には示していないが、画面46におけるユーザの選択に応じて、決済要求生成部215は、サーバ100へ、決済用コード(決済用情報)の生成要求を送信してよい。生成要求には、ユーザの識別情報が含まれてよい。サーバ100の決済処理部117は、決済用コードを生成し、通信端末200へ送信してよい。通信端末200の表示制御部212は、決済用コードを表示部230へ表示させてよい。
【0100】
ユーザは、通信端末200において表示された決済用コードを決済端末300Aに読み取らせることで、決済用コードを決済端末300Aへ送信してよい(ステップP13)。なお、ここでは、支払い方法に第2ポイントが選択され、支払い方法に関する情報も併せて決済端末300Aへ送信されたとする。なお、支払い方法に関する情報は、決済用コードの生成をサーバ100へ要求する際に併せて送信されてもよい。
【0101】
決済端末300Aは、取得した決済用コード、決済端末情報(決済端末ID)、決済料金、決済方法に関する情報を、サーバ100へ送信してよい(ステップP15)。サーバ100の決済処理部117は、決済端末300Aから受信した情報に基づき、通信端末200のユーザによる、店舗Aでの決済が可能か否かを判定してよい(ステップP16)。上述のように、店舗Aにおける第2ポイントによる支払いは、オーナーAに関連する第2ポイントでのみ可能であってよい。したがって、決済処理部117は、決済端末IDに基づき、
図4の店舗情報テーブルTB11を参照して、決済端末IDに関連付けられたオーナーIDを特定してよい。さらに、決済処理部117は、決済用コードに含まれるユーザの識別情報(ユーザID)に基づき、
図3のユーザ情報テーブルTB10を参照して、ユーザIDに関連付けられた企業IDが、店舗Aの設置されたビルのオーナーに関連付けられているかを判定してよい。すなわち、決済処理部117は、店舗Aでの決済が可能か否かを、通信端末200のユーザが、ビルAのオーナーに関連付けられているか否かで判定してよい。
【0102】
通信端末200のユーザが、ビルAのオーナーに関連付けられておらず、店舗Aでの決済が不可と判定された場合(ステップP16でNO)、サーバ100から、決済が不可である旨を示す通知が、通信端末200及び/又は決済端末300Aへ送信されてよい(ステップP17)。通知を受信した決済端末300A、通信端末200では、決済が不可である旨が表示されてよい(ステップP18,P19)。
図11(b)に、通信端末200において、決済が不可である旨が表示された画面の一例を示す。画面47のように、ユーザに対して、ポイントが使用できない旨が通知されてよい。これにより、ポイントの仕組みについてユーザに周知でき、ユーザビリティの高いサービスを提供することができる。
【0103】
通信端末200のユーザが、ビルAのオーナーに関連付けられており、店舗Aでの決済が可能と判定された場合(ステップP16でYES)、決済処理部117は、ユーザが、決済に必要な第2ポイントを有するか否かを判定してよい(ステップP20)。ユーザの保有する第2ポイントが、決済に必要な第2ポイントに不足する場合(ステップP20でNO)、サーバ100から、決済が不可である旨を示す通知が、通信端末200及び決済端末300Aへ送信されてよい(ステップP21)。通知を受信した決済端末300A、通信端末200では、それぞれ、決済が不可である旨が表示されてよい(ステップP22,P23)。
図11(c)に、通信端末200において、第2ポイントの残高不足により、決済が不可である旨が表示された画面の一例を示す。画面48のように、ユーザに対して、ポイントの残高が不足する旨が通知されてよい。この場合、画面48の例のように、ユーザが別の支払い方法を選択可能であってもよい。なお、ポイントの残高が不足する場合に、保有する第2ポイントをすべて用い、不足分を、電子マネー等の他の方法で支払うことができてもよい。
【0104】
ユーザのポイントの残高があると判定された場合(ステップP20でYES)、決済処理部117は、ユーザの決済を実行してよい。すなわち、決済処理部117は、記憶装置400における、ユーザに関する第2ポイントの数を更新してよい(ステップP24)。決済が完了した場合、サーバ100は、決済が完了した旨を示す通知が、通信端末200及び決済端末300Aへ送信されてよい(ステップP25)。通知を受信した決済端末300A、通信端末200では、それぞれ、決済が完了した旨が表示されてよい(ステップP26,P27)。
【0105】
このように、本発明の一実施形態によれば、オーナーの発行したポイントのみを、当該オーナーの店舗の支払いに用いることができる。したがって、オーナーの利益を損なうことなく、信頼度の高いポイントシステムを形成することができる。
【0106】
<サーバの制御方法>
次に、サーバ100の制御方法について、
図12のフローチャートを用いて説明する。まず、サーバ100は、店舗を有するビルのオーナーに関する情報と、ビルをオーナーから賃借する複数の企業に関する情報とを関連付けて記憶させてよい(ステップS11)。これにより、記憶装置400には、ユーザ情報テーブル、店舗情報テーブル、企業情報テーブル、利用対象情報テーブル等が記憶される。そして、発行部114は、複数の企業間で、それぞれの企業のビルにおける賃借スペースを互いに利用可能とするシェアリングにおいて、賃借スペースの利用に要する第1ポイントを、複数の企業に対して発行してよい(ステップS12)。これにより、記憶装置400は、ポイント履歴テーブルを記憶することができる。また、変換部115は、企業に対して発行された第1ポイントを、所定の変換レートで、店舗での決済に利用可能な第2ポイントに変換してよい(ステップS13)。決済処理部117は、店舗における第2ポイントによる決済を承認してよい(ステップS14)。
【0107】
このように、本発明の一実施形態に係る情報処理システムによれば、企業間のシェアリングサービスに、オーナーの発行したポイントを用いることができる。さらに、オーナーの発行したポイントは、商品の購入に用いることができるポイントに変換される。このため、一実施形態に係る情報処理システムは、オーナーの所有するビルにおけるポイントの移動や購入を促進させ、ユーザビリティの高いシェアリングサービスを実現し得る。
【0108】
なお、予約処理部116は、一の企業による利用予約について所定の条件が成立し、利用予約が確定した場合に、ポイントの減算処理を実行してよい。例えば、上述した実施形態では、予約が設定された時点で、ポイント数の更新(減算と増加)が行われた。しかしながら、ポイント数の更新は、必ずしも予約の際に実行されなくともよい。すなわち、ポイントの減算や増加などの処理はそれぞれ別日に実行されてもよい。例えば、ユーザA1が企業A2の利用対象の予約を行った日に、企業A1に関連付けられたポイント総数からポイントが減算され、ユーザA1が予約に従って企業A2の利用対象を利用した日に、企業A2に関連付けられたポイント総数にポイントが加算されてもよい。このように、ポイントの移動は、シェアリングサービスを実現可能な範囲で任意に実行されてよい。また、ポイント数の更新は、他の企業による利用が確定した時点で行われてもよい。利用が確定した時点とは、例えば、他の企業のユーザが利用対象の利用を開始(チェックイン)した時点であってよい。具体的には、例えば、他の企業のユーザが利用対象の利用を開始する旨についての情報(チェックイン情報)が、サーバ100へ送信された時点であってよい。
【0109】
これにより、ポイントの移動が適切に行われ、信頼度の高いシェアリングサービスを実現することができる。
【0110】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。例えば、サーバ100が備えるとして説明した各構成部は、複数のサーバによって分散されて実現されてもよい。
【0111】
例えば、上述では、利用対象として、オフィス内の会議室、執務室等を例示した。しかしながら、利用対象としては、オフィスに設けられた娯楽室、仮眠室、シャワー室、美容院、ネイルサロン、マッサージや整体の実施コーナーであってもよい。
【0112】
また、上述では、シェアリングサービスを、ある企業がビルのオーナーから賃借するスペースを当該ビルを賃借する他の企業に貸し出す場合を例に説明した。しかしながら、一のオーナーに関連付けられる企業であれば、一のオーナーが所有する他のビルを賃貸する企業に貸し出されてもよい。また、オーナーがそれぞれ異なる複数のビルにおいても、オーナー間の取り決めに応じて、それぞれ他のビルを賃借する企業間でスペース等のシェアリングを行ってもよい。
【0113】
本開示の各実施形態のプログラムは、情報処理装置であるサーバに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムや情報処理装置プログラムを含む。サーバ100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、サーバ100は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、通信制御部111、入出力制御部112、ポイント処理部113、予約処理部116、及び決済処理部117として機能する。また、通信端末200の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、通信端末200は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、通信制御部211、表示制御部212、入出力制御部213、利用要求生成部214、及び決済要求生成部215として機能する。
【0114】
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。
【0115】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ100に提供されてもよい。
【0116】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0117】
なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等を用いて実装されてよい。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、店舗が設置されたビルのオーナーに関する情報と、ビルをオーナーから賃借する複数の企業に関する情報とを関連付けて記憶する記憶部と、複数の企業間で、それぞれの企業のビルにおける賃借スペースを互いに利用可能とするシェアリングにおいて、賃借スペースの利用に要する第1ポイントを、複数の企業に対して発行する発行部と、企業に対して発行された第1ポイントを、所定の変換レートで、店舗での決済に利用可能な第2ポイントに変換する変換部と、店舗における第2ポイントによる決済を承認する決済処理部とを備える。