(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、商品を販売する店舗では、過剰在庫の商品や、消費期限(賞味期限)が迫った商品などの特定商品について、ユーザに購入を促したい場合がある。一般的にはその場合、特定商品を値引きすることになるが、POS(Point Of Sale)を導入した店舗では、特定商品に付されたバーコードに対応する価格データを修正する作業、若しくは、値引きシール(値引き価格用のバーコード等が印刷されたシール)を特定商品に貼る作業などが必要であり、煩雑であった。
そのため、このような値引きの代わりに、ポイントやクーポン等の報酬を付与することで、特定商品の購入を促すことも考えられる。
【0005】
しかしながら、上述した引用文献1の発明では、電子クーポンを使用する購入商品を、ユーザが自由に選ぶことになるため、特定商品の購入を促すことができない。なお、電子クーポンの用途を、予め特定商品に限定しておくことも考えられるが、引用文献1の発明に適用する場合、来店前に特定商品をユーザに明かにしておく必要があり、場合によっては、ユーザに来店を躊躇わせることにもなりかねない。
また、そもそも引用文献1の発明のように、購入を要件とした報酬では、ウィンドウショッピングを楽しむようなユーザに対して来店を促すことが期待できない。
【0006】
このような実状から、より多くのユーザに来店を促し、来店したユーザに特定商品を手に取るきっかけを与え、最終的に特定商品の購入をユーザに促すことのできる技術が求められていた。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、店舗に来店したユーザに対して、特定商品を手に取るきっかけを適切に与えることのできる端末装置、報酬付与システム、報酬要求方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係る端末装置は、
ユーザが携帯しうる端末装置であって、
店舗に配置された所定の発信装置から発信される店舗ビーコンを検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記店舗ビーコンに含まれる店舗情報に応じて、前記店舗内の商品のうちの特定商品についての商品情報と、当該特定商品に応じた報酬についての報酬情報とを対応付ける管理データを、報酬を管理しているサーバから取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記管理データに従って、前記特定商品についての前記商品情報を、前記報酬情報を秘匿したまま表示する表示部と、
前記店舗内の商品に付された商品コードを読み取る読取部と、
前記読取部が読み取った前記商品コードと、前記商品情報に含まれる商品コードとが一致すると、秘匿されていた前記報酬情報を前記表示部にて開示させる開示部と、
前記開示部により開示された前記報酬情報に応じた報酬の付与を、前記サーバに要求する要求部と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記管理データには、有効時間を規定する時間情報が含まれており、
前記開示部は、前記読取部が読み取った前記商品コードと、前記商品情報に含まれる商品コードとが一致し、かつ、前記時間情報に規定される前記有効時間が経過前である場合に、秘匿されていた前記報酬情報を開示させるようにしてもよい。
【0010】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記取得部は、取得済みの前記管理データにおいて、前記時間情報に規定される前記有効時間が経過すると、新たな前記管理データを前記サーバから再取得するようにしてもよい。
【0011】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記検知部は、前記店舗ビーコンについて、検知開始から検知終了までを検知し、
前記検知部により前記検知開始が検知されると、前記取得部は、前記管理データを取得し、
前記検知部により前記検知終了が検知されると、前記取得部は、取得済みの管理データを無効にするようにしてもよい。
【0012】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記報酬情報には、複数の報酬値が規定されており、
前記開示部は、前記複数の報酬値からランダムに選択した1つの報酬値を、前記表示部にて開示させ、
前記要求部は、前記開示部により開示された前記報酬値の付与を、前記サーバに要求するようにしてもよい。
【0013】
本発明の第2の観点に係る報酬付与システムは、
ユーザが携帯しうる端末装置と、報酬を管理するサーバとが通信可能に接続された報酬付与システムであって、
前記端末装置は、
店舗に配置された所定の発信装置から発信される店舗ビーコンを検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記店舗ビーコンに含まれる店舗情報に応じて、前記店舗内の商品のうちの特定商品についての商品情報と、当該特定商品に応じた報酬についての報酬情報とを対応付ける管理データを、前記サーバから受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記管理データに従って、前記特定商品についての前記商品情報を、前記報酬情報を秘匿したまま表示する表示部と、
前記店舗内の商品に付された商品コードを読み取る読取部と、
前記読取部が読み取った前記商品コードと、前記商品情報に含まれる商品コードとが一致すると、秘匿されていた前記報酬情報を前記表示部にて開示させる開示部と、
前記報酬情報が開示されたことを示す開示済情報を、前記サーバに送信する送信部と、を備え、
前記サーバは、
前記管理データを前記端末装置に送信する送信部と、
前記端末装置から送られた前記開示済情報を受信する受信部と、
前記開示済情報を受信したことを契機に、前記報酬情報に応じた報酬を、前記端末装置のユーザに付与する付与部と、を備える、
ことを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の観点に係る報酬要求方法は、
ユーザが携帯しうる端末装置が実行する報酬要求方法であって、
店舗に配置された所定の発信装置から発信される店舗ビーコンを検知する検知ステップと、
前記検知ステップにて検知された前記店舗ビーコンに含まれる店舗情報に応じて、前記店舗内の商品のうちの特定商品についての商品情報と、当該特定商品に応じた報酬についての報酬情報とを対応付ける管理データを、報酬を管理しているサーバから取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得された前記管理データに従って、前記特定商品についての前記商品情報を、前記報酬情報を秘匿したまま表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記店舗内の商品に付された商品コードを読み取る読取ステップと、
前記読取ステップにて読み取った前記商品コードと、前記商品情報に含まれる商品コードとが一致すると、秘匿されていた前記報酬情報を前記表示部にて開示させる開示ステップと、
前記開示ステップにて開示された前記報酬情報に応じた報酬の付与を、前記サーバに要求する要求ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第4の観点に係るプログラムは、
ユーザが携帯しうるコンピュータを、
店舗に配置された所定の発信装置から発信される店舗ビーコンを検知する検知部、
前記検知部により検知された前記店舗ビーコンに含まれる店舗情報に応じて、前記店舗内の商品のうちの特定商品についての商品情報と、当該特定商品に応じた報酬についての報酬情報とを対応付ける管理データを、報酬を管理しているサーバから取得する取得部、
前記取得部により取得された前記管理データに従って、前記特定商品についての前記商品情報を、前記報酬情報を秘匿したまま表示部に表示させる表示制御部、
前記店舗内の商品に付された商品コードを読み取る読取部、
前記読取部が読み取った前記商品コードと、前記商品情報に含まれる商品コードとが一致すると、秘匿されていた前記報酬情報を前記表示部にて開示させる開示部、
前記開示部により開示された前記報酬情報に応じた報酬の付与を、前記サーバに要求する要求部、
として機能させることを特徴とする。
【0016】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、店舗に来店したユーザに対して、特定商品を手に取るきっかけを適切に与えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、商品を販売する店舗にユーザが来店した際に、その店舗における過剰在庫の商品や、消費期限(賞味期限)が迫った商品などの特定商品を、ユーザが手に取る(特定商品に付されたバーコードを読み取る)ことで、ユーザに報酬を付与する場合を一例として説明する。
なお、店舗は複数あり、各店舗に応じて、店舗コードや特定商品は異なっているものとする。また、各店舗に陳列された商品にはバーコードが付されているものとする。そして、各店舗には、ビーコン(一例として、店舗コードを含んだ店舗ビーコン)を発信させる発信装置が配置されているものとする。
また、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0020】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る報酬付与システム100は、
図1に示すように、サーバ200と各端末装置300とがインターネット900を介して接続されて構成される。なお、図中では簡略化しているが、端末装置300は、システムを利用するユーザに応じて、多数存在しているものとする。
【0021】
サーバ200は、例えば、サーバ用のコンピュータ等であり、各店舗における上述した特定商品についての商品情報、及び、特定商品に応じた報酬(一例として、ポイント)についての報酬情報を管理する。そして、サーバ200は、店舗に来店したユーザに対して報酬を適宜付与する。
【0022】
端末装置300は、例えば、ユーザに携帯されるスマートフォン等であり、ユーザが店舗に来店した際において、特定商品の商品情報を表示し、ユーザの操作に従って商品に付されたバーコードを読み取る。
【0023】
(情報処理装置の概要構成)
本発明の実施形態に係るサーバ200、及び、端末装置300が実現される典型的な情報処理装置400について説明する。
【0024】
情報処理装置400は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、NIC(Network Interface Card)404と、画像処理部405と、音声処理部406と、補助記憶部407と、インターフェース408と、操作ユニット409と、表示ユニット410と、撮影ユニット411と、近距離通信ユニット412とを備える。
【0025】
CPU 401は、情報処理装置400全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0026】
ROM 402には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部407に記憶されたプログラムをRAM 403に読み出してCPU 401による当該プログラムの実行が開始される。
【0027】
RAM 403は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部407から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0028】
NIC 404は、情報処理装置400をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0029】
画像処理部405は、補助記憶部407等から読み出された画像データをCPU 401や画像処理部405が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部405が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース408等を介して外部に出力される。なお、情報処理装置400が内部に表示装置を備えている場合において、画像処理部405は、変換したビデオ信号を当該表示装置に出力する。つまり、画像処理部405は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を内部又は外部の表示装置に表示させる。
また、画像処理部405は、撮影ユニット411が撮影した画像(撮影画像)を画像処理する。例えば、撮影画像中に含まれるバーコードを特定し、特定したバーコードにより表される情報を読み取る。
【0030】
音声処理部406は、補助記憶部407等から読み出された音楽データや音声データを音声信号に変換し、インターフェース408等を介して外部に出力する。なお、情報処理装置400が内部にスピーカを備えている場合において、音声処理部406は、変換した音声信号を当該スピーカに出力する。つまり、音声処理部406は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で発生させるべき楽曲音や音声を生成し、その楽曲音等を内部又は外部のスピーカから出力させる。
【0031】
補助記憶部407は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等であり、情報処理装置400全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部407には、実施形態に係る端末装置300等を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 401の制御によって、補助記憶部407は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 403等に一時的に記憶させる。
【0032】
インターフェース408は、例えば、HDMI(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、I2C(Inter-Integrated Circuit )等の規格に準拠しており、操作ユニット409、表示ユニット410、撮影ユニット411、及び、近距離通信ユニット412が接続される。なお、インターフェース408は、この他に接続された外部機器との間で必要な情報を送受信してもよい。
【0033】
操作ユニット409は、情報処理装置400を利用する作業者等の操作入力を受け付ける。
【0034】
表示ユニット410は、画像処理部405により出力された画像データに応じた画像を描画し、情報処理装置400を利用する作業者等に提示する。
【0035】
撮影ユニット411は、例えば、単焦点のレンズ、及び、所定画素数の撮像素子(CMOSやCCD等)等であり、静止画又は動画を撮影する。
【0036】
近距離通信ユニット412は、例えば、Bluetooth(登録商標)又はIrDA(Infrared Data Association)等による近距離通信を行う。
【0037】
この他に、情報処理装置400は、補助記憶部407の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置400は、ドライブユニットに装着されるDVD−ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0038】
以下、上記の情報処理装置400において実現されるサーバ200の機能構成等について、
図3〜
図5を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入され、例えば、端末装置300との通信が可能になると、本実施形態に係るサーバ200として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係るサーバ200が実現される。
【0039】
(サーバ200の機能構成)
図3は、本実施形態に係るサーバ200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、サーバ200は、受信部210と、送信部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0040】
受信部210は、インターネット900を介して端末装置300から送られる種々の情報を受信する。
例えば、受信部210は、後述するように、店舗ビーコンを検知した端末装置300から送られる店舗コード(ユーザが来店した店舗の店舗コード)を受信する。
この他にも、受信部210は、後述するように、秘匿されていた報酬情報を開示した端末装置300から、開示済情報を受信する。
上述したNIC 404が、このような受信部210として機能しうる。
【0041】
送信部220は、端末装置300に向けた種々の情報を、インターネット900を介して送信する。
例えば、送信部220は、店舗コードを送ってきた端末装置300に対して、後述する管理コード(特定商品の商品情報と報酬情報とを対応付ける管理データ)を送信する。
上述したNIC 404が、このような送信部220として機能しうる。
【0042】
記憶部230は、例えば、ユーザについてのユーザ情報、及び、特定商品についての商品情報と報酬情報とを対応付けた管理データ(管理データ群)を含む種々の情報を記憶する。
【0043】
記憶部230は、例えば、
図4に示すようなユーザ情報231を記憶している。
図4に示すように、ユーザ情報231には、一例として、ユーザID231a、ユーザ名231b、開示済管理データID231c、及び、ポイント231dが含まれている。
なお、開示済管理データID231cは、ユーザの端末装置300にて秘匿されていた報酬情報が開示された場合に設定される管理データの識別情報である。つまり、開示済管理データID231cが空欄である場合には、そのユーザの端末装置300にて報酬情報が秘匿されたままである、若しくは、そのユーザの端末装置300にて管理データ自体が取得されていない(来店していない等)ことを示している。
また、ポイント231dは、ユーザに付与された報酬の一例である。ポイント231dは、商品の購入に伴う代金の支払いに応じて付与されるだけでなく、後述するように、ユーザが来店した店舗にて、特定商品のバーコードを読み取った場合にも、適宜付与されるようになっている。
【0044】
また、記憶部230は、例えば、
図5に示すような管理データ群232(管理データの集まり)を記憶している。なお、
図5では、ある店舗における管理データ群232を示している。そのため、実際の記憶部230には、各店舗(店舗コード)に応じて、管理データ群232が記憶されているものとする。
図5に示すように、管理データ群232には、一例として、管理データID232a、商品ID232b、付与ポイント232c、及び、有効時間232dが含まれている。
なお、商品ID232bは、店舗における特定商品の識別情報である。また、付与ポイント232cは、特定商品をユーザが手に取った(より詳細には、特定商品に付されたバーコードを読み取った)場合に付与されるポイントの値である。そして、有効時間232dは、管理データが有効となる時間帯を示す時間情報である。
【0045】
この他にも、記憶部230は、上記の管理データ群232における商品ID232bにて識別される特定商品についての商品情報(商品コード、商品名、及び、商品画像等)も記憶する。
【0046】
なお、上述した補助記憶部407等が、このような記憶部230として機能しうる。
【0047】
図3に戻って、制御部240は、付与部241を含んでおり、サーバ200全体を制御する。
制御部240は、店舗ビーコンを検知した端末装置300から送られる店舗コードを受信部210にて受信すると、管理データ群232(店舗コードに応じた管理データ群232)の中から、現在日時が有効時間232dの範囲内の管理データを読み出し、送信部220を通じて端末装置300へ、読み出した管理データを返信する。なお、管理データの商品ID232bにより識別される商品情報も、同様に端末装置300へ返信されるものとする。
そして、管理データを送った端末装置300にて、秘匿されていた報酬情報(管理データの付与ポイント232c)が開示されると、付与部241は、報酬情報に応じた報酬を、ユーザに付与する。つまり、付与部241は、上述した
図4に示すユーザ情報231におけるポイント231d(管理データを送った端末装置300のユーザのポイント231d)に、該当する付与ポイント232cの値を加算する。
【0048】
制御部240は、この他にも、ユーザによって使用(消費)されるポイントの管理等も適宜行う。
上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部240として機能しうる。
【0049】
以下、上述した情報処理装置400において実現される端末装置300の機能構成等について、
図6〜
図8を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入され、例えば、ポイントアプリ(ポイントを管理するアプリケーション)が起動されると、本実施形態に係る端末装置300として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係る端末装置300が実現される。
【0050】
(端末装置300の機能構成)
図6は、本実施形態に係る端末装置300の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、端末装置300は、検知部310と、受信部320と、送信部330と、表示部340と、読取部350と、制御部360とを備える。
【0051】
検知部310は、店舗に配置された発信装置から発信される店舗ビーコンを検知する。つまり、検知部310は、端末装置300を携帯したユーザが来店した際に、その来店した店舗の発信装置から発信される店舗ビーコンを検知する。
より詳細に検知部310は、店舗に来店した際の検知開始(最初に店舗ビーコンを受信した時点)から、その店舗から退店した際の検知終了(受信していた店舗ビーコンが途絶えた時点)までを検知する。
上述した近距離通信ユニット412が、このような検知部310として機能しうる。
【0052】
受信部320は、インターネット900を介してサーバ200から送られる種々の情報を受信する。
例えば、受信部320は、サーバ200から送られる管理データ等を受信する。
上述したNIC 404が、このような受信部320として機能しうる。
【0053】
送信部330は、サーバ200に向けた種々の情報を、インターネット900を介して送信する。
例えば、送信部330は、上述した検知部310が最初に店舗ビーコンを検知した際(店舗に来店した際)に、店舗ビーコンに含まれる店舗コードをサーバ200に送信する。
また、送信部330は、後述するように、開示部362によって秘匿されていた報酬情報が開示された際に、要求部363からの要求を実現するために、開示済情報をサーバ200に送信する。
上述したNIC 404が、このような送信部330として機能しうる。
【0054】
表示部340は、ユーザ等に向けた種々の情報を表示する。
例えば、制御部360(より詳細には、後述する取得部361)によってサーバ200から取得された管理データに従って、特定商品についての商品情報を、報酬情報を秘匿したまま表示する。
具体的に、表示部340は、制御部360の制御に応じて、
図7に示すような商品情報画面GMにおいて、報酬情報HJを秘匿したまま、特定商品の商品情報を表示する。この
図7の商品情報画面GMでは、特定商品である牛乳(○○牛乳 500ml)の商品情報が、付与されるポイント値(報酬情報HJ)を秘匿したまま表示されている。
そのため、ユーザには、この牛乳を店舗内から探しあて、その牛乳に付されたバーコードを読取部350から読み取ることが求められることになる。
上述した表示ユニット410が、このような表示部340として機能しうる。
【0055】
図6に戻って、読取部350は、店舗に陳列されている商品に付された商品コードを読み取る。
例えば、読取部350は、ユーザが手に取った商品のバーコードを撮影し、そのバーコードにて表された商品コードを読み取る。
上述した撮影ユニット411が、このような読取部350として機能しうる。
【0056】
制御部360は、端末装置300全体を制御する。制御部360は、ユーザが店舗に来店した際において、特定商品の商品情報を、特定商品に応じた報酬情報を秘匿したまま表示部340に表示させる。そして、ユーザの手にとられた特定商品に付されたバーコードが読取部350から読み取られると、制御部360は、秘匿されていた報酬情報を表示部340にて開示させると共に、開示された報酬情報に応じた報酬の付与を、サーバ200に要求する。
この制御部360は、例えば、取得部361、開示部362、及び、要求部363を含んでいる。
【0057】
取得部361は、検知部310により検知された店舗ビーコンに含まれる店舗情報(店舗コード)に応じて、その店舗の特定商品についての商品情報と、その特定商品に応じた報酬についての報酬情報とを対応付ける管理データを、サーバ200から取得する。
例えば、取得部361は、店舗コードに応じた管理データ群232の中で、現在日時が有効時間232dの範囲内である管理データを、サーバ200から取得する。また、取得部361は、取得した管理データの商品ID232bにより識別される商品情報も、同様にサーバ200から取得するものとする。
なお、ユーザが来店した店舗によっては、その来店時点で有効となる管理データがない(現在日時が、管理データ群232における何れの有効時間232dにも該当しない)場合も生じる、その場合、取得部361は、サーバ200から管理データを取得できないことになる。
【0058】
開示部362は、読取部350が読み取った商品コードと、取得した商品情報に含まれる商品コードとが一致すると、秘匿されていた報酬情報を表示部340にて開示させる。
具体的に、開示部362は、
図8に示すような商品情報画面GMにおいて、報酬情報HJのポイント値を開示させる。つまり、特定商品である牛乳をユーザが手に取ってバーコードを読み取らせたことで、30ポイントが付与されることが明らかになる。
なお、後述する要求部363が、サーバ200に対して報酬の付与を要求すると、サーバ200(上述した付与部241)から報酬が付与され、それに伴い、メッセージMSも表示されるようになっている。
そのため、ユーザは、手に取った牛乳が割安に感じ、ある程度の割合で、その牛乳を購入することが期待できる。
【0059】
図6に戻って、要求部363は、開示部362により開示された報酬情報に応じた報酬の付与を、サーバ200に要求する。
例えば、要求部363は、送信部330を制御して、開示済情報をサーバ200に送信することにより、報酬の付与をサーバ200に要求する。
【0060】
制御部360は、この他にも、サーバ200から付与されたポイント(報酬)を、ユーザが使用できるように、表示部340に表示するなども適宜行う。
上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部360として機能しうる。
【0061】
(端末装置300の動作)
以下、このような報酬付与システム100における端末装置300の動作について
図9を参照して説明する。
図9は、端末装置300が実行する報酬要求処理の流れを示すフローチャートである。
この報酬要求処理は、例えば、端末装置300が最初に店舗ビーコンを検知した際に開始される。
【0062】
まず、端末装置300は、店舗ビーコンから得た店舗情報をサーバ200に送信する(ステップS11)。
すなわち、制御部360は、検知部310により検知された店舗ビーコンに含まれる店舗情報(店舗コード)を、送信部330を通じてサーバ200へ送信する。
【0063】
端末装置300は、管理データを取得できたか否かを判別する(ステップS12)。
すなわち、制御部360(取得部361)は、上記のステップS11にて送信した店舗情報に応答して、管理データをサーバ200から取得できたかどうかを判別する。
【0064】
端末装置300は、管理データを取得できなかったと判別すると(ステップS12;No)、報酬要求処理をそのまま終える。
つまり、ユーザが来店した店舗において、その来店時点で有効となる管理データがない場合に、端末装置300は、例えば、特定商品がその店舗にはない旨を表示部340に表示するなどして、報酬要求処理を終える。
【0065】
一方、管理データを取得できたと判別した場合(ステップS12;Yes)に、端末装置300は、報酬情報を秘匿したまま商品情報を表示する(ステップS13)。
すなわち、制御部360は、表示部340を制御して、
図7に示すような商品情報画面GMにおいて、報酬情報HJを秘匿したまま、特定商品である牛乳(○○牛乳 500ml)の商品情報を表示させる。
そのため、ユーザには、この牛乳を店舗内から探しあて、その牛乳に付されたバーコードを読み取ることが求められることになる。
【0066】
端末装置300は、バーコードを読み取ったか否かを判別する(ステップS14)。
すなわち、制御部360は、商品を手に取ったユーザが、その商品に付されたバーコードを読取部350から読み取らせたかどうかを判別する。
【0067】
端末装置300は、バーコードを読み取っていないと判別すると(ステップS14;No)、上述したステップS13に処理を戻す。
なお、この時点で、サーバ200から取得した管理データの有効時間232dが経過している場合には、端末装置300は、取得した管理データを無効とした後に、報酬要求処理を終えるものとする。
【0068】
一方、バーコードを読み取ったと判別した場合(ステップS14;Yes)に、端末装置300は、商品コードが一致したか否かを判別する(ステップS15)。
すなわち、制御部360は、読み取ったバーコードで表される商品コードと、サーバ200から取得した商品情報に含まれる商品コードとが一致するかどうかを判別する。
【0069】
端末装置300は、商品コードが一致しないと判別すると(ステップS15;No)、上述したステップS13に処理を戻す。例えば、異なる商品である旨を表示部340に表示するなどした後に、ステップS13に処理を戻す。
なお、この時点で、サーバ200から取得した管理データの有効時間232dが経過している場合には、端末装置300は、取得した管理データを無効とした後に、報酬要求処理を終えるものとする。
【0070】
一方、商品コードが一致したと判別した場合(ステップS15;Yes)に、端末装置300は、有効時間が経過する前か否かを判別する(ステップS16)。
すなわち、制御部360は、現時点において、サーバ200から取得した管理データの有効時間232dが経過する前であるかどうかを判別する。
【0071】
端末装置300は、有効時間が経過した後であると判別すると(ステップS16;No)、そのまま報酬要求処理を終える。
【0072】
一方、有効時間が経過する前であると判別した場合(ステップS16;Yes)に、端末装置300は、秘匿していた報酬情報を開示する(ステップS17)。
すなわち、制御部360(開示部362)は、
図8に示すような商品情報画面GMにおいて、報酬情報HJのポイント値を開示させる。つまり、特定商品である牛乳をユーザが手に取ってバーコードを読み取らせたことで、30ポイントが付与されることが明らかになる。
【0073】
端末装置300は、報酬情報に応じた報酬の付与をサーバに要求する(ステップS18)。
すなわち、制御部360(要求部363)は、送信部330を制御して、開示済情報をサーバ200に送信することにより、上記のステップS17にて開示された報酬情報に応じた報酬の付与を要求する。
そして、要求に応じて、サーバ200から報酬が付与されると、制御部360は、表示部340を制御して、
図8に示すような商品情報画面GMにおいて、報酬の付与を報知するメッセージMSを表示させる。
そのため、ユーザは、手に取った牛乳が割安に感じられ、ある程度の割合で、その牛乳を購入することが期待できる。
【0074】
このような報酬要求処理によって、ユーザが店舗に来店することで、その店舗における特定商品の商品情報を、特定商品に応じた報酬情報を秘匿したまま表示部340に表示させる。そして、ユーザの手に取られた特定商品に付されたバーコードが読取部350から読み取られると、秘匿されていた報酬情報が表示部340にて開示され、そして、開示された報酬情報に応じた報酬の付与がサーバ200に要求される。
この結果、店舗に来店したユーザに対して、特定商品を手に取るきっかけを適切に与えることができる。そして、実際に報酬が付与されることで、ユーザは、手に取った特定商品が割安に感じ、ある程度の割合で、その特定商品を購入することが期待できる。
【0075】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、上述した報酬要求処理において、有効時間が経過すると、報酬要求処理を終える場合について説明したが、有効時間が経過した際に、新たな管理データをサーバ200から再取得するようにしてもよい。
すなわち、端末装置300の制御部360(取得部361)は、取得済みの管理データにおいて、有効時間232dが経過すると、新たな管理データをサーバ200から再取得する。
例えば、
図5に示す管理データ群232において、上から2番目の管理データと上から3番目の管理データとは、有効時間232dが前後している。そのため、2番目の管理データを取得済みである場合、その管理データの有効時間232dが経過した後に、取得部361は、3番目の管理データをサーバ200から再取得可能となる。
【0076】
上記の実施形態では、
図5に示す管理データ群232において、付与ポイント232cにて1つの報酬値(ポイント値)を規定する場合について説明したが、この付与ポイント232cにて複数の報酬値を規定するようにしてもよい。
この場合、端末装置300の制御部360(開示部362)は、例えば、複数の報酬値からランダムに選択した1つの報酬値を、表示部340にて開示させることになる。そして、制御部360(要求部363)は、開示部362により開示された報酬値の付与を、サーバに要求する。
このように、複数の報酬値を規定することで、例えば、店頭で配布するスクラッチくじ等の代用とすることができ、ユーザをより楽しませることができる。
【0077】
以上説明したように、本発明によれば、店舗に来店したユーザに対して、特定商品を手に取るきっかけを適切に与えることのできる端末装置、報酬付与システム、報酬要求方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【解決手段】報酬付与システムにおける端末装置300において、取得部361は、検知部310により検知された店舗ビーコンに含まれる店舗情報に応じて、店舗内の商品のうちの特定商品についての商品情報と、当該特定商品に応じた報酬についての報酬情報とを対応付ける管理データを、サーバから取得する。表示部340は、取得された管理データに従って、特定商品についての商品情報を、報酬情報を秘匿したまま表示する。開示部362は、読取部350が読み取った商品コードと、商品情報に含まれる商品コードとが一致すると、秘匿されていた報酬情報を表示部340にて開示させる。要求部363は、開示された報酬情報に応じた報酬の付与を、サーバに要求する。