(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、会議に必要な、利用されていない資源を利用者に提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る情報処理装置は、利用者から会議の条件を示す条件情報を受付ける第1受付部と、複数の資源のそれぞれについて
検知装置により検知された、該資源が利用されている状況を示す利用情報を取得する取得部と、前記条件情報及び前記利用情報に基づいて前記複数の資源から前記会議に必要な、利用されていない資源
の組合せを示す資源情報を生成する生成部と、前記資源情報を提示する提示部と、を有する情報処理装置である。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の態様において、前記資源情報を評価する評価部、を有し、前記提示部は、前記評価部の評価に応じて前記資源情報を提示することを特徴とする情報処理装置である。
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項2に記載の態様において、前記取得部は、前記利用者及び前記複数の資源の位置を示す位置情報をそれぞれ取得し、前記評価部は、前記位置情報に基づいて前記資源情報を前記利用者からの距離に応じて評価することを特徴とする情報処理装置である。
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項2に記載の態様において、前記取得部は、前記複数の資源の準備に要する時間を示す時間情報をそれぞれ取得し、前記評価部は、前記時間情報に応じて前記資源情報を評価することを特徴とする情報処理装置である。
【0009】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項1から4のいずれか1項に記載の態様において、前記資源情報に示される前記資源の予約を示す予約情報を前記利用者から受付ける第2受付部、を有し、前記生成部は、前記条件情報及び前記利用情報、並びに前記予約情報に基づいて、前記資源情報を生成することを特徴とする情報処理装置である。
【0010】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項5に記載の態様において、前記第2受付部が受付けた前記予約情報を、前記資源
が利用されている状況を検知する前記検知装置に送信する送信部、を有し、前記取得部は、送信した前記予約情報に応じた前記利用情報を取得することを特徴とする情報処理装置である。
【0011】
本発明の請求項7に係る検知装置は、資源の利用情報を検知する検知部と、前記利用情報を
請求項5又は請求項6に記載の情報処理装置へ供給する供給部と、前記情報処理装置から前記資源の予約を示す予約情報を受信する受信部と、受信した前記予約情報を記憶する記憶部と、を有し、前記供給部は、前記記憶部が前記予約情報を記憶した場合、該予約情報に応じた前記利用情報を供給することを特徴とする検知装置である。
【0012】
本発明の請求項8に係る検知装置は、請求項7に記載の態様において、前記予約情報に基づいて予約された前記資源が利用者に利用された場合に、該資源の利用に対する料金を算出する算出部と、前記算出部により算出された料金を前記利用者に課金する課金部と、を有することを特徴とする検知装置である。
【0013】
本発明の請求項9に係る情報処理システムは、情報処理装置と、検知装置と、を有し、前記情報処理装置は、利用者から会議の条件を示す条件情報を受付ける第1受付部と、複数の資源のそれぞれについて
前記検知装置により検知された、該資源が利用されている状況を示す利用情報を取得する取得部と、前記条件情報及び前記利用情報に基づいて前記複数の資源から前記会議に必要な、利用されていない資源
の組合せを示す資源情報を生成する生成部と、前記資源情報を提示する提示部と、前記資源情報に示される前記資源の予約を前記利用者から受付ける第2受付部と、前記第2受付部が受付けた前記予約を、前記検知装置に送信する送信部と、を有し、前記検知装置は、前記資源の前記利用情報を検知する検知部と、前記利用情報を前記情報処理装置へ供給する供給部と、前記情報処理装置から前記予約を受信する受信部と、受信した前記予約を記憶する記憶部と、を有し、前記供給部は、前記予約を受信した場合、該予約に応じた前記利用情報を供給することを特徴とする情報処理システムである。
【0014】
本発明の請求項10に係るプログラムは、コンピュータを、利用者から会議の条件を示す条件情報を受付ける第1受付部と、複数の資源のそれぞれについて
検知装置により検知された、該資源が利用されている状況を示す利用情報を取得する取得部と、前記条件情報及び前記利用情報に基づいて前記複数の資源から前記会議に必要な、利用されていない資源
の組合せを示す資源情報を生成する生成部と、前記資源情報を提示する提示部と、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、9、10に係る発明によれば、会議の開催に必要な、利用されていない資源
の組合せが利用者に提示される。
請求項2に係る発明によれば、利用者は提示される資源
の組合せの評価を知る。
請求項3に係る発明によれば、利用者は提示される資源までの距離を知る。
請求項4に係る発明によれば、利用者は提示される資源の準備に要する時間を知る。
請求項5に係る発明によれば、会議の開催に必要であり、利用されておらず、且つ、予約されていない資源が利用者に提示される。
請求項6に係る発明によれば、資源の予約を資源自体に送信する。
請求項7に係る発明によれば、資源についての利用及び予約の情報が情報処理装置へ供給される。
請求項8に係る発明によれば、予約された資源が利用者に利用された場合に、その資源の利用に対する料金が利用者に課金される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
1.実施形態
1−1.情報処理システムの全体構成
図1は、本実施形態に係る情報処理システム9の構成を示す図である。情報処理システム9は、複数の資源をそれぞれ検知して、それらの資源が利用されている状況に基づいて、会議の開催を要求する利用者に、その会議の開催に必要な条件を満たす、利用されていない資源を提示するシステムである。資源とは、例えば、空間、座席、机、棚、コンピュータ、通信機器、パーティション(間仕切り・衝立)、板書(黒板・ホワイトボード)、防音設備等、会議に用いられる様々な物等である。
【0018】
なお、会議とは情報処理システム9の複数の利用者が指定された空間に集合することである。会議では、例えば、各利用者が何らかの議題について互いに意見、情報等を交換したり、意思決定を行ったりする。
【0019】
図1に示す情報処理システム9は、LAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)を形成する通信回線3と、この通信回線3に接続された情報処理装置1、端末2、及び複数の検知装置4を有する。
【0020】
端末2は、会議の開催を要求する利用者が利用する端末装置である。利用者は、端末2を操作して、例えば、参加者の人数、会議の目的、使用する機材等、会議の開催に必要な条件を示す条件情報を入力し、その会議の開催に必要な、利用されていない資源の提示を情報処理システム9に要求する。
【0021】
また、利用者は、端末2を操作して、開催される会議への参加を要求する。なお、情報処理システム9において端末2は複数であってもよい。
【0022】
情報処理装置1は、端末2によって入力された条件情報を受付けて、会議に必要な、利用されていない資源を示す資源情報を生成し、端末2の利用者に提示する装置である。情報処理システム9において情報処理装置1は複数であってもよい。
【0023】
複数の検知装置4は、資源が利用されている状況を検知する装置である。例えば、監視カメラを有する検知装置4は、この監視カメラで空間を撮影した画像を解析してその空間を利用している利用者がいるか否かを示す利用情報を生成する。この検知装置4は、監視カメラが撮影した画像をそのまま利用情報として生成してもよい。この場合、画像の解析は、情報処理装置1で行われる。
【0024】
また、例えば電波を受信する受信機を有する検知装置4は、通信機器等の資源から発信される電波を受信して、その資源が利用されているか否かを示す利用情報を生成する。
【0025】
また、検知装置4は、検知の対象となる資源自体に内包されていてもよい。例えば利用されている状況を検知する対象が椅子である検知装置4は、椅子の座面に内包された、圧力を感知する感圧センサを有し、利用者が着席しているか否かを示す利用情報を生成する。
【0026】
また、例えば全地球形航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)の測位装置を有する検知装置4は、
図1に示す航法衛星5から航法信号を受信して、自装置の地上における位置を測定する。この検知装置4は、自装置が内包されている資源が、どこで利用又は保管されているかを示す利用情報を生成する。
【0027】
1−2.端末の構成
図2は、端末2の構成の例を示す図である。端末2は、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、及び操作部25を有する。
【0028】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有し、CPUがROM及び記憶部22に記憶されているコンピュータプログラム(以下、単にプログラムという)を読み出して実行することにより端末2の各部を制御する。
【0029】
記憶部22は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等の大容量の記憶手段であり、制御部21のCPUに読み込まれる各種のプログラムを記憶する。
【0030】
通信部23は、無線又は有線により通信回線3に接続する通信回路である。端末2は、通信部23により通信回線3を介して情報処理装置1と情報を遣り取りする。
【0031】
操作部25は、各種の指示をするための操作ボタン等の操作子を備えており、利用者による操作を受付けてその操作内容に応じた信号を制御部21に供給する。操作部25は、利用者の指又はスタイラスペン等の操作体を検知するタッチパネルを有してもよい。また、操作部25は、例えば指紋読取機等、利用者を識別する手段を有していてもよい。
【0032】
表示部24は、液晶ディスプレイ等の表示画面を有しており、制御部21の制御の下、画像を表示する。表示画面の上には、操作部25の透明のタッチパネルが重ねて配置されてもよい。
【0033】
1−3.検知装置の構成
図3は、検知装置4の構成の例を示す図である。検知装置4は、制御部41、記憶部42、通信部43、及び検知部46を有する。なお、検知装置4は、画像を表示する表示部、及び操作を受付ける操作部を有してもよい。
【0034】
制御部41は、CPU、ROM、RAMを有し、CPUがROM及び記憶部42に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより検知装置4の各部を制御する。
【0035】
通信部43は、無線又は有線により通信回線3に接続する通信回路である。検知装置4は、通信部43により通信回線3を介して情報処理装置1と情報を遣り取りする。
【0036】
記憶部42は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等の大容量の記憶手段であり、制御部41のCPUに読み込まれる各種のプログラムを記憶する。
【0037】
検知部46は、資源が利用されている状況を検知して、その状況を示す利用情報を生成する。すなわち、検知部46は、資源の利用情報を検知する検知部の例である。検知部46は、例えば、上述した監視カメラ、電波の受信機、感圧センサ、GNSSの測位装置等である。また、検知部46は、例えば赤外線センサ、温度計、振動計、加速度センサ等であってもよい。また、検知部46は、資源が有する電池の残量や充電状態等を検知してもよい。検知部46が生成した利用情報は、制御部41の制御の下、情報処理装置1へ送られる。
【0038】
なお、検知部46は、資源が利用されている状況に加えて、この資源が故障しているか否かを検知してもよい。検知部46が資源の故障を検知した場合、制御部41はこの資源が利用できないことを情報処理装置1に通知する。要するに検知部46は、他人に利用されているか、故障しているかに関わらず、資源が利用可能か否かを検知すればよい。
【0039】
1−4.情報処理装置の構成
図4は、情報処理装置1の構成の例を示す図である。情報処理装置1は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を有する。なお、情報処理装置1は、画像を表示する表示部、及び操作を受付ける操作部を有してもよい。
【0040】
制御部11は、CPU、ROM、RAMを有し、CPUがROM及び記憶部12に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより情報処理装置1の各部を制御する。
【0041】
通信部13は、無線又は有線により通信回線3に接続する通信回路である。情報処理装置1は、通信部13により通信回線3を介して端末2及び検知装置4と情報を遣り取りする。
【0042】
記憶部12は、ハードディスクドライブ等の大容量の記憶手段であり、制御部11のCPUに読み込まれる各種のプログラムを記憶する。また、記憶部12は、予約表120、条件DB121、及び状態DB122を記憶する。
【0043】
条件DB121は、会議の条件と資源の組合せとを対応付けて記憶するデータベースである。
図5は、条件DB121の例を示す図である。条件DB121は、資源表1211と、条件表1212とを有する。
【0044】
図5に示す資源表1211は、資源の組合せとそれらの資源で開催が可能な会議の種別とを対応付けて記憶する表である。資源表1211の資源の欄には、様々な資源の識別番号に対応付けて、利用する資源を示す「○」、又は、利用しない資源を示す「×」が記述されている。そして資源表1211の種別の欄には、利用する資源の組合せに、その組合せで開催することが可能な会議の種別の識別情報が対応付けて記述されている。会議の1つの種別につき、複数通りの資源の組合せが対応付けられていてもよい。
【0045】
図5に示す条件表1212は、会議の条件の組合せごとに、会議の種別の識別情報を1つ対応付けた表である。これにより、条件の組合せが1通りにつき、会議の種別が1つ特定される。
【0046】
図5に示す条件DB121を制御部11が参照することで、会議の条件の組合せに対応するその会議の種別が1つ特定される。そして、特定されたその種別の会議を開催するために必要な資源の組合せが1つ以上存在する場合には、その組合せが特定される。
【0047】
なお、条件DB121は、情報処理装置1の管理者等によって更新されてもよい。条件DB121を更新することにより、例えば、新たな会議の種別や資源等が条件DB121に追加される。
【0048】
また、制御部11は、資源のそれぞれについての記憶された又は取得した、様々な特性についての情報と、会議の条件とから、会議の開催のために利用者に提示する資源の組合せを特定してもよい。
【0049】
例えば、会議の条件として参加者の身長等、身体的特徴の情報と、座席を必要とするという情報を得た場合、制御部11は、予め記憶部12に登録された資源の形状や強度、硬度等の情報を基に、その参加者の座席となり得る高さ、丈夫さを満たす資源を抽出してもよい。この場合、記憶部12は、上述した条件DB121に代えて、又は加えて、資源の特性についての情報と、会議の条件との対応関係を示す規則を記憶すればよい。
【0050】
状態DB122は、複数の資源のそれぞれがいかなる状態にあるかを示すデータベースである。
図6は、状態DB122の例を示す図である。
図6に示す状態DB122には、複数の資源のそれぞれを示す識別情報と、その資源の状態とが対応付けられている。
【0051】
図6に示す状態DB122において資源の状態には、位置、準備時間等がある。位置とは、上述したGNSS等で特定される資源の位置である。情報処理装置1の制御部11は、資源の位置をGNSS等によって特定すると、これに応じて状態DB122を更新する。
【0052】
準備時間とは、その資源を会議に利用するために必要な時間である。それぞれの資源には、例えば、組み立てや暖機運転等の準備が必要なものがある。これらの資源について状態DB122は、準備が完了するまでの時間を示す準備時間を予め定めている。
【0053】
予約表120は、端末2を介して利用者から受付けた資源の予約を記憶する表である。
図7は、予約表120の例を示す図である。予約表120には、利用者の識別情報と、予約の期間と、資源が予約の対象であるか否かを記述した欄とが対応付けられている。資源の欄において資源の識別情報に対応付けて記述された「○」は、その資源が予約の対象であることを意味し、「×」は、その資源が予約の対象でないことを意味する。
【0054】
1−5.情報処理装置の機能的構成
図8は、情報処理装置1の機能的構成を示す図である。
図8に示す情報処理装置1の制御部11は、
図4に示す記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、第1受付部111、第2受付部112、取得部113、生成部114、評価部115、及び提示部116として機能する。
【0055】
第1受付部111は、利用者から会議の条件を示す条件情報を受付ける。利用者が所有する端末2を操作して会議の条件を指示すると、端末2は、通信回線3を介してその指示の内容、すなわち、条件情報を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1の制御部11は、この会議の条件を示す条件情報を受信することにより、第1受付部111として機能する。
【0056】
なお、第1受付部111は、決められた決定木に沿って端末2の利用者に質問を提示してもよい。この質問とは、例えば「座席は必要ですか?」「参加者は筆記しますか?」「板書は必要ですか?」「機密事項についての話し合いですか(防音する必要はありますか)?」等である。この場合、利用者はこの質問に順番に回答することにより、開催を要求する会議の条件を情報処理装置1に指示する。この決定木は、後述する生成部114により、例えば条件DB121に応じて生成される。
【0057】
取得部113は、複数の資源のそれぞれについて検知された、その資源が利用されている状況を示す利用情報を取得する。検知装置4は、対象とする資源について、その資源が利用されている状況を検知すると、通信回線3を介して、その利用の状況を示す利用情報を情報処理装置1へ送信する。情報処理装置1の制御部11は、この利用情報を受信することにより、取得部113として機能する。
【0058】
なお、取得部113は、複数の検知装置4のそれぞれに、利用情報を要求してもよい。この場合、取得部113は、上述した要求に対する検知装置4の応答から利用情報を取得すればよい。
【0059】
生成部114は、条件情報及び利用情報に基づいて複数の資源から会議に必要な、利用されていない資源を示す資源情報を生成する。情報処理装置1の制御部11は、例えば、取得部113が取得した利用情報から、検知の対象としている複数の資源のうち、現時点で誰にも利用されていない資源を抽出する。そして制御部11は、さらに条件DB121を参照して、これらの利用されていない資源の中から、第1受付部111が受付けた条件情報に示す条件を満たす資源を抽出して資源情報を生成する。これにより、制御部11は、生成部114として機能する。
【0060】
なお、生成部114は、条件DB121に更新があったときに、上述した決定木をこの条件DB121から生成してもよい。この場合、生成部114は、CART(Classification And Regression Trees)、ID3(Iterative Dichotomiser 3)、ランダムフォレスト等の決定木作成アルゴリズムを用いて上述した決定木を生成すればよい。
【0061】
評価部115は、資源情報を評価する。
図8に示す評価部115は、状態DB122を参照して、資源情報に示される資源のそれぞれの状態を特定する。そして評価部115は、特定した状態と予め決められた基準とに沿って資源情報を評価する。
【0062】
この基準とは、例えば「資源同士の距離が近いほど評価を高くする」「資源と会議の開催を指示した利用者の端末2との距離が近いほど評価を高くする」「利用する資源の準備時間が長いものほど評価を低くする」等といったものである。評価は、例えば点数の付与によって行われる。なお、上述した基準は、例えば、レストラン、託児所、駅、駐車場等、予め決められた付帯施設からの距離によって資源を評価するものであってもよい。この場合、情報処理装置1は、付帯施設の位置を示す情報を予め記憶していればよい。
【0063】
提示部116は、生成部114が生成した資源情報を、例えば、通信部13を介して端末2に送り、表示部24に表示させることで、利用者に提示する。このとき提示部116は、評価部115の評価に応じて資源情報を提示してもよい。例えば、資源情報により示される資源の組が複数通りである場合、提示部116は、そのそれぞれの組を評価部115の評価の順に並べ替えてもよい。また、提示部116は、資源情報に示される資源を、その資源の評価を示す点数とともに提示してもよい。また、提示部116は、資源情報のうち、評価の点数が決められた閾値を超えたものだけを利用者に提示してもよい。
【0064】
第2受付部112は、資源情報に示される資源の予約を示す予約情報を利用者から受付ける。予約情報は、利用者の識別情報と、予約する資源の識別情報と、予約する期間の情報とを含む。
図8に示す第2受付部112は、受付けた予約情報を、記憶部12の予約表120に書き込む。
【0065】
なお、生成部114は、第2受付部112により受付けた予約情報を記憶する予約表120を参照して、資源情報を生成してもよい。この場合、生成部114は、条件情報及び利用情報、並びに予約情報に基づいて、資源情報を生成する。
【0066】
1−6.情報処理装置の動作
図9は、情報処理装置1の動作の流れを示すフロー図である。情報処理装置1の制御部11は、条件DB121に更新があるか否かを判断し(ステップS101)、更新がないと判断する場合(ステップS101;NO)、ステップS103に処理を進める。条件DB121に更新があると判断する場合(ステップS101;YES)、制御部11は、更新された条件DB121に基づいて決定木を生成する(ステップS102)。
【0067】
制御部11は、ステップS102で生成された、又は、予め決められた決定木に沿って生成した質問を端末2に送信する(ステップS103)。端末2は情報処理装置1から送信された質問を利用者に提示し、利用者はこの質問に対して回答する。端末2が利用者の回答に応じて、利用者が開催を求める会議の条件を示す条件情報を情報処理装置1に送信すると、情報処理装置1の制御部11は、この条件情報を受付ける(ステップS104)。
【0068】
制御部11は、複数の検知装置4から資源が利用されている状況を示す利用情報を取得し(ステップS105)、受付けた条件情報及び取得した利用情報に基づいて複数の資源から利用者に開催を要求された会議に必要な、利用されていない資源を示す資源情報を生成する(ステップS106)。
【0069】
制御部11は、ステップS106で生成された資源情報により示される資源の組合せが複数であるか否かを判断する(ステップS107)。資源情報により示される資源の組合せが複数である場合(ステップS107;YES)、制御部11は、それらの資源の組合せごとに、それぞれ評価された点数を比較して順位付けを行う(ステップS108)。一方、資源情報により示される資源の組合せが複数でない場合(ステップS107;NO)、制御部11は、ステップS109に処理を進める。
【0070】
制御部11は、生成された資源情報により示される資源の組合せを示す情報を端末2へ送信することによりこれらの資源の組合せ利用者に提示して(ステップS109)、処理をステップS101に戻す。
【0071】
以上の動作により、情報処理システム9の情報処理装置1は、利用者が開催を要求する会議に必要な、利用されていない資源を利用者に提示する。提示された資源の組合せを見た利用者は、これらの利用されていない資源を組合せて、会議の環境を形成すればよい。具体的に情報処理装置1による提示を見た利用者は、例えば食堂やロビー等の空いた空間にパーティション、折りたたみ椅子等の資源を持ち寄って、即席の会議室を形成する。これにより、会議用の空間がなくても、利用者は、提示された資源を組合せて会議を開催する。
【0072】
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組合せてもよい。
【0073】
2−1.変形例1
上述した実施形態において、制御部11は資源情報を評価する評価部115として機能していたが、資源情報の評価は行われなくてもよい。
【0074】
2−2.変形例2
上述した実施形態において、評価部115には「資源と会議の開催を指示した利用者の端末2との距離が近いほど評価を高くする」という基準に基づいて、資源情報を評価する場合があることを示した。具体的に評価部115は、資源と端末2との距離を、資源及び端末2の両方の位置を上述したGNSS等により測定した測定結果を取得することで求めてもよい。
【0075】
この場合、端末2には
図2において破線で示した測位部26を有してもよい。測位部26は、上述したGNSSの測位装置であり、端末2の地上における位置を測定する。測定された結果は、制御部11の制御の下、通信部13及び通信回線3を介して情報処理装置1へ送られる。
【0076】
情報処理装置1の制御部11は、利用者及び複数の資源の位置を示す位置情報をそれぞれ取得して、状態DB122に記憶する。そして、制御部11は、取得した位置情報に基づいて資源情報と利用者との距離を算出し、この距離に応じて資源情報を評価すればよい。
【0077】
2−3.変形例3
上述した実施形態において、評価部115には「利用する資源の準備時間が長いものほど評価を低くする」という基準等に基づいて、資源情報を評価する場合があることを示した。この場合、取得部113は、検知装置4から資源の準備に要する時間を示す時間情報をそれぞれ取得すればよい。取得した時間情報は、例えば
図6に示した状態DB122に記憶される。評価部115は、この状態DB122を参照して、複数の資源についての時間情報に応じて資源情報を評価すればよい。
【0078】
2−4.変形例4
上述した実施形態において、第2受付部112は、資源情報に示される資源の予約を示す予約情報を利用者から受付け、生成部114は、第2受付部112により受付けた予約情報を記憶する予約表120を参照して、資源情報を生成していたが、情報処理装置1は、資源の予約を受付けなくてもよい。
【0079】
2−5.変形例5
上述した実施形態において、第2受付部112は、受付けた予約情報を、記憶部12の予約表120に書き込んでいたが、情報処理装置1は、予約表120を記憶しなくてもよい。この場合、
図8に破線で示す送信部117として機能してもよい。送信部117は、第2受付部112により受付けられた予約情報を、検知装置4に送信する。検知装置4が検知の対象とする資源に内包されている場合、送信部117は、予約情報を上述した資源に送信する。
【0080】
検知装置4は、資源について、送信部117から送信された予約情報に応じた利用情報を供給する。この場合、取得部113は、送信部117が送信した予約情報に応じた利用情報を取得する。
【0081】
2−6.変形例6
上述した変形例5において、検知装置4は、送信部117から送信された予約情報を記憶してもよい。この場合、検知装置4の制御部41は、送信された予約情報を
図3に破線で示した予約表420に記憶する。
【0082】
この場合、制御部41は、情報処理装置1から資源の予約を示す予約情報を受信する受信部411として機能すればよい。
【0083】
また、制御部41は、検知部46により検知された利用情報を情報処理装置1へ供給する供給部412として機能すればよい。この供給部412は、記憶部42の予約表420が予約情報を記憶した場合、この予約情報に応じた利用情報を情報処理装置1へ供給する
【0084】
2−7.変形例7
上述した実施形態又は変形例において、情報処理システム9は、利用者から資源の予約を示す予約情報を受付けていたが、予約された資源が利用者に利用された場合に、その利用に対する料金を利用者に課金してもよい。この場合、検知装置4の記憶部42は、
図3に破線で示した料金表421を記憶してもよい。
【0085】
図10は、変形例7における予約表420及び料金表421の例を示す図である。
図10(a)に示される予約表420は、受付けた予約情報が行ごとに記憶される。予約表420の各行には、端末2から予約情報を送信した利用者の識別情報、予約の期間、資源の利用に対する料金、及びその料金の決済方法等が記憶される。なお、この予約の対象は、検知装置4が検知の対象とする資源である。
【0086】
図10(b)に示される料金表421は、予約の期間が含まれる時間帯と、利用者の区分との組合せごとに、単位時間あたりの料金を記憶する。制御部41は、料金表421を参照して、受付けた予約情報に示される予約の期間と、利用者の属する区分とに基づく料金を算出し、予約表420に書き込めばよい。
【0087】
図11は、変形例7における検知装置4の機能的構成を示す図である。検知部46は、資源の利用情報を検知する。供給部412は、利用情報を情報処理装置1へ供給する。受信部411は、情報処理装置1から資源の予約を示す予約情報を受信する。記憶部42は、受信した予約情報を予約表420に記憶する。供給部412は、記憶部42が予約情報を記憶した場合、この予約情報に応じた利用情報を情報処理装置1に供給する。
【0088】
図11に示す算出部413は、予約表420に記憶された予約情報に基づいて、予約された資源が利用者に利用された場合に、料金表421を参照してこの資源の利用に対する料金を算出する。課金部414は、算出部413により算出された料金を、例えば、予約表420に記憶された決済方法により、利用者に課金する。
【0089】
2−8.変形例8
情報処理装置1の制御部11によって実行されるプログラムは、磁気テープ及び磁気ディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリ等の、コンピュータ装置が読取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムを、インターネット等の通信回線経由でダウンロードさせることも可能である。なお、上述した制御部11によって例示した制御手段としてはCPU以外にも種々の装置が適用される場合があり、例えば、専用のプロセッサ等が用いられる。