特許第6919863号(P6919863)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6919863
(24)【登録日】2021年7月28日
(45)【発行日】2021年8月18日
(54)【発明の名称】測位方法および測位デバイス
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/28 20060101AFI20210805BHJP
   G01S 17/89 20200101ALI20210805BHJP
   H04W 4/029 20180101ALI20210805BHJP
   H04W 4/44 20180101ALI20210805BHJP
【FI】
   G01C21/28
   G01S17/89
   H04W4/029
   H04W4/44
【請求項の数】10
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-539216(P2019-539216)
(86)(22)【出願日】2017年10月13日
(65)【公表番号】特表2020-510813(P2020-510813A)
(43)【公表日】2020年4月9日
(86)【国際出願番号】CN2017106094
(87)【国際公開番号】WO2018137362
(87)【国際公開日】20180802
【審査請求日】2019年8月26日
(31)【優先権主張番号】201710060298.9
(32)【優先日】2017年1月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ヤリン
(72)【発明者】
【氏名】リ、フイ
(72)【発明者】
【氏名】チアン、シャンジャン
【審査官】 田中 純一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−145167(JP,A)
【文献】 特開2016−103183(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/114568(WO,A1)
【文献】 特開2009−008432(JP,A)
【文献】 特開2007−151107(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0106431(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102628690(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 − 21/36
G01C 23/00 − 25/00
G08G 1/00 − 99/00
B60W 10/00 − 10/30
B60W 30/00 − 60/00
G01S 1/00 − 1/68
G01S 1/70
G01S 3/78 − 3/789
G01S 5/16
G01S 5/00 − 5/14
G01S 7/48 − 7/51
G01S 17/00 − 17/95
G01S 19/00 − 19/55
G09B 23/00 − 29/14
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位方法であって、
第1デバイスが、ビデオカメラまたはカメラであるセンサを使用することによって、前記センサで検出可能な範囲内において出現する対象物体を検出する段階と、
前記センサが前記対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記対象物体に対する前記第1デバイスの相対位置情報を決定する段階であって、通信機能を有する第2デバイスが各対象物体に配置されている、段階と、
前記第1デバイスが、前記相対位置情報、および、予め記憶された前記第1デバイスの絶対位置情報に従って、前記対象物体の絶対位置情報を決定する段階と、
前記第1デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する段階と
を備え、
前記第1デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する前記段階は、前記第1デバイスが、前記センサを使用することによって、前記対象物体に付けられている対象物体識別子を取得し、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め設定された対応関係リストから、前記対象物体識別子に対応する第2デバイス識別子を決定し、前記第1デバイスが、決定された前記第2デバイス識別子に従って、前記無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する段階を含み、
前記第1デバイスが、決定された前記第2デバイス識別子に従って、前記無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する前記段階は、前記第1デバイスが、前記無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストする段階であって、前記データパケットは、前記第1デバイスが前記センサを使用することによって検出した各対象物体の第2デバイス識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、段階を含む、
法。
【請求項2】
測位方法であって、
第1デバイスが、ビデオカメラまたはカメラであるセンサを使用することによって、前記センサで検出可能な範囲内において出現する対象物体を検出する段階と、
前記センサが前記対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記対象物体に対する前記第1デバイスの相対位置情報を決定する段階であって、通信機能を有する第2デバイスが各対象物体に配置されている、段階と、
前記第1デバイスが、前記相対位置情報、および、予め記憶された前記第1デバイスの絶対位置情報に従って、前記対象物体の絶対位置情報を決定する段階と、
前記第1デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する段階と
を備え、
記第1デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する前記段階は、
前記第1デバイスが、前記センサを使用することによって、前記対象物体に付けられている対象物体識別子を取得し、前記無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、取得された前記対象物体識別子、および、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する段階を含み、
前記第1デバイスが、前記無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体識別子、および、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信する前記段階は、前記第1デバイスが、前記無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストする段階であって、前記データパケットは、前記第1デバイスが前記センサを使用することによって検出した各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、段階を含む、
法。
【請求項3】
測位方法であって、
第1対象物体に配置されている、通信機能を有する第2デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の絶対位置情報を受信する段階であって、前記少なくとも1つの第1デバイスによって送信される前記第1対象物体の前記絶対位置情報は、ビデオカメラまたはカメラであるセンサが前記第1対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記少なくとも1つの第1デバイスによって決定される、段階と、
前記第2デバイスが、前記少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の前記絶対位置情報に従って、前記第1対象物体の測位情報を決定する段階と
を備え、
第2デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の絶対位置情報を受信する前記段階は、前記第2デバイスが、前記無線ネットワークを使用することによって、前記少なくとも1つのデータパケットを受信する段階であって、各データパケットは、1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、前記第1デバイスが前記センサを使用することによって検出した各対象物体上の通信デバイスの識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、段階、および、前記第1対象物体の前記絶対位置情報は、前記少なくとも1つのデータパケットにおける、前記第2デバイスの識別子に対応する絶対位置情報であると決定する段階を含む、
法。
【請求項4】
測位方法であって、
第1対象物体に配置されている、通信機能を有する第2デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の絶対位置情報を受信する段階であって、前記少なくとも1つの第1デバイスによって送信される前記第1対象物体の前記絶対位置情報は、ビデオカメラまたはカメラであるセンサが前記第1対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記少なくとも1つの第1デバイスによって決定される、段階と、
前記第2デバイスが、前記少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の前記絶対位置情報に従って、前記第1対象物体の測位情報を決定する段階と
を備え、
2デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の絶対位置情報を受信する前記段階は、前記第2デバイスが、前記無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信する段階であって、各データパケットは1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、前記第1デバイスが前記センサを使用することによって検出した各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、段階、および、前記第1対象物体の前記絶対位置情報は、前記少なくとも1つのデータパケットにおける、前記第1対象物体の対象物体識別子に対応する絶対位置情報であると決定する段階を含む、
法。
【請求項5】
前記第2デバイスが、前記少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の前記絶対位置情報に従って、前記第1対象物体の測位情報を決定する前記段階は、
前記第2デバイスが、前記第1対象物体の前記測位情報は、前記少なくとも1つの第1デバイスによって送信された前記第1対象物体の前記絶対位置情報における1つの絶対位置情報であると決定する段階、または、
前記第2デバイスが、前記第1対象物体の前記測位情報は、前記少なくとも1つの第1デバイスによって送信された、前記第1対象物体の少なくとも1つの絶対位置情報の平均値であると決定する段階
を含む、請求項3まは4に記載の方法。
【請求項6】
処理ユニットおよび送受信ユニットを備えるデバイスであって、
前記処理ユニットは、ビデオカメラまたはカメラであるセンサで検出可能な範囲内において出現する対象物体を検出するよう前記センサを制御し、前記センサが任意の対象物体を検出したとき、
前記センサが前記対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記対象物体に対する、前記デバイスの相対位置情報を決定するオペレーションと、前記相対位置情報、および、予め記憶された前記デバイスの絶対位置情報に従って、前記対象物体の絶対位置情報を決定するオペレーションであって、通信機能を有する第2デバイスが各対象物体に配置されている、オペレーションと、前記対象物体に付けられている対象物体識別子を取得するべく前記センサを制御し、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め設定された対応関係リストから、前記対象物体識別子に対応する第2デバイス識別子を決定するオペレーションと
実行するよう構成され、
前記送受信ユニットは、決定された前記第2デバイス識別子に従って、無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信するよう構成され、具体的には、前記無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、前記データパケットは、前記デバイスが前記センサを使用することによって検出した、各対象物体の第2デバイス識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすることを行うよう構成される、
バイス。
【請求項7】
処理ユニットおよび送受信ユニットを備えるデバイスであって、
前記処理ユニットは、ビデオカメラまたはカメラであるセンサで検出可能な範囲内において出現する対象物体を検出するよう前記センサを制御し、前記センサが任意の対象物体を検出したとき、
前記センサが前記対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記対象物体に対する、前記デバイスの相対位置情報を決定するオペレーションと、前記相対位置情報、および、予め記憶された前記デバイスの絶対位置情報に従って、前記対象物体の絶対位置情報を決定するオペレーションであって、通信機能を有する第2デバイスが各対象物体に配置されている、オペレーションと、前記対象物体に付けられている対象物体識別子を取得するべく前記センサを制御するオペレーションと
を実行するよう構成され、
前記送受信ユニットは、無線ネットワークを使用することによって、前記対象物体に配置されている前記第2デバイスへ、取得された前記対象物体識別子、および、前記対象物体の前記絶対位置情報を送信するよう構成され、具体的には、前記無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、前記データパケットは、前記センサを使用することによって前記デバイスが検出した、各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすることを行うよう構成される、
バイス。
【請求項8】
送受信ユニットおよび処理ユニットを備えるデバイスであって、
前記デバイスは、対象物体に配置され、
前記送受信ユニットは、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の絶対位置情報を受信するよう構成され、前記少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の前記絶対位置情報は、ビデオカメラまたはカメラであるセンサが前記対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記少なくとも1つの検出装置によって決定され、
前記処理ユニットは、前記少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の前記絶対位置情報に従って、前記対象物体の測位情報を決定するよう構成され、
前記送受信ユニットは具体的には、
前記無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信することであって、各データパケットは、1つの検出装置によってブロードキャストされ、各データパケットは、前記検出装置が前記センサを使用することによって検出した各対象物体上の通信デバイスの識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、受信することを行うよう構成され、
前記処理ユニットは具体的には、前記対象物体の前記絶対位置情報は、前記少なくとも1つのデータパケットにおける前記デバイスの識別子と同一である通信デバイスの識別子に対応する絶対位置情報であると決定するよう構成される、
バイス。
【請求項9】
送受信ユニットおよび処理ユニットを備えるデバイスであって、
前記デバイスは、対象物体に配置され、
前記送受信ユニットは、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の絶対位置情報を受信するよう構成され、前記少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の前記絶対位置情報は、ビデオカメラまたはカメラであるセンサが前記対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、前記少なくとも1つの検出装置によって決定され、
前記処理ユニットは、前記少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の前記絶対位置情報に従って、前記対象物体の測位情報を決定するよう構成され、
記送受信ユニットは具体的には、
前記無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信することであって、各データパケットは、1つの検出装置によってブロードキャストされ、各データパケットは、前記検出装置が前記センサを使用することによって検出した各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、受信することを行うよう構成され、
前記処理ユニットは具体的には、
前記対象物体の前記絶対位置情報は、前記少なくとも1つのデータパケットにおける、前記対象物体の対象物体識別子に対応する絶対位置情報であると決定するよう構成される
バイス。
【請求項10】
前記処理ユニットは具体的には、
前記対象物体の前記測位情報は、前記少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の前記絶対位置情報における1つの絶対位置情報であると決定する、または、
前記対象物体の前記測位情報は、前記少なくとも1つの検出装置によって送信された前記対象物体の前記絶対位置情報の平均値であると決定する
よう構成される、請求項8または9に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年1月24日に中国特許庁に出願された、「測位方法および測位デバイス」と題する中国特許出願第201710060298.9号に対する優先権を主張するものであり、その全体は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信技術の分野に関連し、特に、測位方法および測位デバイスに関連する。
【背景技術】
【0003】
自動運転とは、車両が、任意のシナリオにおいて、いつでも安全に運転できることを意味する。任意のシナリオには、トンネル、山、橋および高架道路など、種々の特殊な運転環境が含まれる。測位技術は、自動運転を実装するための技術においてもっとも重要であり、高精度測位技術は、車両の安全運転を保証するための基礎である。
【0004】
現在、車両における車載端末は、グローバルポジショニングシステム(GPS)信号を受信することによって車両の位置を決定している。しかしながら、トンネルおよび山など、一部の特殊なシナリオにおいて、車両における車載端末がGPS信号を受信できないとき、従来技術では、以下の技術的解決手段が測位のために使用される。具体的には、地形的特徴を有する高精度マップが車載端末に予め記憶されている。必要な道路情報に加えて、高精度マップは、道路周辺の建物およびランドマーク物体など、固定物体の3D画像および高精度位置情報を更に提供する。車載端末は、64線レーザレーダを使用することによって周辺環境をスキャンして3D画像を取得する。車載端末は、スキャンされた3D画像を予め記憶された高精度マップと比較して、車両の位置情報を決定する。
【0005】
しかしながら、この測位方式においては、車載端末に予め記憶されている地形的特徴を有する高精度マップは生成が困難であり、保守性が比較的低い。高精度マップが適時に更新されない場合、測位の正確度は深刻な影響を受け、交通事故につながる。つまり、GPS信号を受信できないとき、既存の測位方式の実用性は比較的低い。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施形態は、GPS信号が無いときの測位の操作性を改善するために、測位方法および測位デバイスを提供する。
【0007】
第1態様によれば、測位方法が提供され、当該方法は、第1デバイスがセンサを使用することによって、センサで検出可能な範囲において出現する対象物体を検出する段階と、センサが任意の対象物体を検出したとき、第1デバイスが、以下のオペレーション、すなわち、センサが対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、対象物体に対する、第1デバイスの相対位置情報を決定するオペレーションであって、通信機能を有する第2デバイスは各対象物体に配置されている、オペレーションと、相対位置情報、および、予め記憶された第1デバイスの絶対位置情報に従って、対象物体の絶対位置情報を決定するオペレーションと、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、対象物体の絶対位置情報を送信するオペレーションとを実行する段階とを備える。
【0008】
本願の本実施形態において、第1デバイスは、予め記憶された第1デバイスの絶対位置情報、および、センサが対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、対象物体の絶対位置情報を決定でき、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、第1デバイスによって決定された、対象物体の絶対位置情報を送信でき、その結果、第2デバイスは、第1デバイスによって送信された、対象物体の絶対位置情報に従って、対象物体の測位を実装できる。したがって、これにより、GPS信号が無いとき、対象物体の測位を実装できないという従来技術の問題が解決する。対象物体の周囲の物体をスキャンして、予め設定された高精度マップとの比較を実行することによって対象物体の測位が実装されるという従来技術の解決手段と比較すると、本解決手段は、実装が容易であり、測位の操作性が改善し、センサの精度の増加により対象物体の測位の精度が増加する。
【0009】
第1態様に基づいて、可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラであり、第1デバイスは、センサを使用することによって、対象物体に付けられている対象物体識別子を取得し、無線ネットワークを使用することによって、取得された対象物体識別子および対象物体の絶対位置情報を、対象物体に配置された第2デバイスへ送信する、または、第1デバイスは、センサを使用することによって、対象物体に付けられている対象物体識別子を取得し、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め設定された対応関係リストから、対象物体識別子に対応する第2デバイス識別子を決定し、第1デバイスは、無線ネットワークを使用することによって、決定された第2デバイス識別子に従って、対象物体の絶対位置情報を、対象物体に配置されている第2デバイスへ送信する。
【0010】
対象物体識別子は、対象物体の絶対位置に対応する。したがって、これにより、複数の絶対位置情報が第1デバイスによって決定されるとき、第1デバイスによって第2デバイスへ送信された絶対位置情報が、第2デバイスが配置されている対象物体とミスマッチする確率が低減する。
【0011】
第1態様に基づいて、第1デバイスが無線ネットワークを使用することによって、対象物体識別子、および、対象物体の絶対位置情報を、対象物体に配置されている第2デバイスへ送信するという可能な実装は、第1デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすること、または、第1デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体の第2デバイス識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすることである。
【0012】
第1態様に基づいて、可能な実装において、センサは第1デバイスに設置される、または、センサは、無線または有線方式で第1デバイスに接続される。
【0013】
第1態様に基づいて、可能な実装において、対象物体は車両であり、対象物体識別子は車両登録番号である。
【0014】
第2態様によれば、測位方法が提供され、当該方法は、第1対象物体に配置されている、通信機能を有する第2デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報を受信する段階であって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信される第1対象物体の絶対位置情報は、センサが第1対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、少なくとも1つの第1デバイスによって決定される、段階と、第2デバイスが、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定する段階とを備える。
【0015】
第2デバイスは、第1デバイスによって送信された、対象物体の絶対位置情報に従って、対象物体の測位を実装できる。したがって、これにより、GPS信号が無いとき、対象物体の測位を実装できないという従来技術の問題が解決する。対象物体の周囲の物体をスキャンして、予め設定された高精度マップとの比較を実行することによって対象物体の測位が実装されるという従来技術の解決手段と比較すると、本解決手段は、実装が容易であり、測位の操作性が改善し、センサの精度の増加により対象物体の測位の精度が増加する。
【0016】
第2態様に基づいて、可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラであり、第2デバイスは、無線ネットワークを使用することによって少なくとも1つのデータパケットを受信し、各データパケットは、1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含み、第1対象物体の絶対位置情報は、第1対象物体の対象物体識別子に対応する、少なくとも1つのデータパケットにおける絶対位置情報であると決定する、または、第2デバイスは、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信し、各データパケットは1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体上の通信デバイスの識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含み、第1対象物体の絶対位置情報は、第2デバイスの識別子に対応する、少なくとも1つのデータパケットにおける絶対位置情報であると決定する。
【0017】
第2デバイスは、対象物体識別子または第2デバイス識別子に基づいて、データパケットに含まれるすべての対応関係から、第2デバイスが配置されている対象物体の絶対位置情報を発見できる。したがって、これにより、測位の正確度が改善する。
【0018】
第2態様に基づいて、可能な実装において、センサは第1デバイスに設置される、または、センサは無線または有線方式で第1デバイスに接続される。
【0019】
第2態様に基づいて、可能な実装において、第1対象物体は車両であり、第1対象物体の識別子は車両登録番号である。
【0020】
第2態様に基づいて、可能な実装において、第2デバイスは、第1対象物体の測位情報は、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された、第1対象物体の絶対位置情報における1つの絶対位置情報であると決定する。
【0021】
第2デバイスは、第1対象物体の測位情報は、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された、第1対象物体の少なくとも1つの絶対位置情報の平均値であると決定する。
【0022】
第3態様によれば、測位方法が提供され、当該方法は、移動対象物体に配置されている通信デバイスが、移動対象物体に設置されているセンサを使用することによって、移動対象物体の移動中に、移動環境において出現する少なくとも1つの固定物体の識別子を検出し、センサを使用することによって、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報を決定する段階と、少なくとも1つの固定物体の識別子に従って、固定物体識別子と絶対位置情報との間の予め設定された対応関係から、少なくとも1つの固定物体の識別子に対応する絶対位置情報を決定する段階と、少なくとも1つの固定物体の絶対位置情報、および、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報に従って、移動対象物体の測位情報を推定する段階とを備える。
【0023】
第4態様によれば、測位方法が提供され、当該方法は、少なくとも1つの第1デバイスの各々について、第1対象物体に配置されている、通信機能を有する第2デバイスが、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報を受信する段階であって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報は、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って第1デバイスによって決定される、段階と、少なくとも1つの第1相対位置情報を決定する段階であって、少なくとも1つの第1相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報における2つの絶対位置情報の間の相対位置情報である、段階と、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、少なくとも1つの第2相対位置情報を決定する段階であって、少なくとも1つの第2相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の1つに対する、第1対象物体の相対位置情報である、段階と、少なくとも1つの第1相対位置情報と、少なくとも1つの第2相対位置情報との間の照合を実行することによって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報から、第1対象物体の絶対位置情報を決定する段階と、第1対象物体の決定された絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定する段階とを備える。
【0024】
第5態様によれば、処理ユニットおよび送受信ユニットを備える第1デバイスが提供され、処理ユニットは、センサで検出可能な範囲内において出現する対象物体を検出するようセンサを制御し、センサが任意の対象物体を検出したとき、センサが対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、対象物体に対する、第1デバイスの相対位置情報を決定するオペレーションと、相対位置情報、および、予め記憶された第1デバイスの絶対位置情報に従って、対象物体の絶対位置情報を決定するオペレーションであって、通信機能を有する第2デバイスが各対象物体に配置されている、オペレーションとを実行するよう構成され、送受信ユニットは、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、対象物体の絶対位置情報を送信するよう構成される。
【0025】
第5態様に基づいて、可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラであり、処理ユニットは更に、対象物体に付けられている対象物体識別子を取得するべくセンサを制御するよう構成され、送受信ユニットは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、取得された対象物体識別子、および、対象物体の絶対位置情報を送信するよう構成される、または、処理ユニットは更に、対象物体に付けられている対象物体識別子を取得するべくセンサを制御し、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め設定された対応関係リストから、対象物体識別子に対応する第2デバイス識別子を決定するよう構成され、送受信ユニットは具体的には、決定された第2デバイス識別子に従って、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、対象物体の絶対位置情報を送信するよう構成される。
【0026】
第5態様に基づいて、可能な実装において、送受信ユニットは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、データパケットは、センサを使用することによって第1デバイスが検出した、各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすること、または、無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した、各対象物体の第2デバイス識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすることを行うよう構成される。
【0027】
第5態様に基づいて、可能な実装において、センサは第1デバイスに設置される、または、センサは無線または有線方式で第1デバイスに接続される。
【0028】
第5態様に基づいて、可能な実装において、対象物体は車両であり、対象物体識別子は車両登録番号である。
【0029】
第6態様によれば、送受信ユニットおよび処理ユニットを備える第2デバイスが提供され、第2デバイスは第1対象物体に配置され、送受信ユニットは、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報を受信するよう構成され、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報は、センサが第1対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、少なくとも1つの第1デバイスによって決定され、処理ユニットは、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定するよう構成される。
【0030】
第6態様に基づいて、可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラであり、送受信ユニットは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信することであって、各データパケットは、1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、受信することを行うよう構成され、処理ユニットは具体的には、第1対象物体の絶対位置情報は、少なくとも1つのデータパケットにおける、第1対象物体の対象物体識別子に対応する絶対位置情報であると決定するよう構成される。
【0031】
第6態様に基づいて、可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラであり、送受信ユニットは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信することであって、各データパケットは、1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体上の通信デバイスの識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、受信することを行うよう構成され、処理ユニットは具体的には、第1対象物体の絶対位置情報は、少なくとも1つのデータパケットにおける第2デバイスの識別子と同一である通信デバイスの識別子に対応する絶対位置情報であると決定するよう構成される。
【0032】
第6態様に基づいて、可能な実装において、センサは第1デバイスに設置される、または、センサは無線または有線方式で第1デバイスに接続される。
【0033】
第6態様に基づいて、可能な実装において、第1対象物体は車両であり、第1対象物体の識別子は車両登録番号である。
【0034】
第6態様に基づいて、可能な実装において、処理ユニットは具体的には、第1対象物体の測位情報は、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報における1つの絶対位置情報であると決定する、または、第1対象物体の測位情報は、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報の平均値であると決定するよう構成される。
【0035】
第7の態様によれば、処理ユニットおよび送受信ユニットを備える通信デバイスが提供され、通信デバイスは移動対象物体に配置され、送受信ユニットは、移動対象物体に配置されているセンサが、移動環境において出現する少なくとも1つの固定物体を検出したときに検出および送信される、移動環境において出現する少なくとも1つの固定物体の識別子と、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報とを受信するよう構成され、処理ユニットは、少なくとも1つの固定物体の識別子に従って、固定物体識別子と絶対位置情報との間の予め設定された対応関係から、少なくとも1つの固定物体の識別子に対応する絶対位置情報を決定し、少なくとも1つの固定物体の絶対位置情報、および、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報に従って、移動対象物体の測位情報を推定するよう構成される。
【0036】
第8態様によれば、送受信ユニットおよび処理ユニットを備える第2デバイスが提供され、第2デバイスは第1対象物体に配置され、通信機能を有し、送受信ユニットは、少なくとも1つの第1デバイスの各々について、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報を受信することであって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報は、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って第1デバイスによって決定される、受信することを行うよう構成され、処理ユニットは、少なくとも1つの第1相対位置情報を決定することであって、少なくとも1つの第1相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報における2つの絶対位置情報の間の相対位置情報である、決定すること、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って少なくとも1つの第2相対位置情報を決定することであって、少なくとも1つの第2相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の1つに対する、第1対象物体の相対位置情報である、決定すること、少なくとも1つの第1相対位置情報と、少なくとも1つの第2相対位置情報との間の照合を実行することによって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報から、第1対象物体の絶対位置情報を決定すること、および、決定された第1対象物体の絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定することを行うよう構成される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本願の実施形態に係る測位方法の概略フローチャートである。
【0038】
図2】本願の実施形態に係る適用シナリオの概略図である。
【0039】
図3】本願の実施形態に係る測位方法の概略フローチャートである。
【0040】
図4】本願の実施形態に係る測位方法の概略フローチャートである。
【0041】
図5a】本願の実施形態に係る第1デバイスの概略構造図である。
【0042】
図5b】本願の実施形態に係る第1デバイスのハードウェア構造の概略図である。
【0043】
図6a】本願の実施形態に係る第2デバイスの概略構造図である。
【0044】
図6b】本願の実施形態に係る第2デバイスのハードウェア構造の概略図である。
【0045】
図7a】本願の実施形態に係る通信デバイスの概略構造図である。
【0046】
図7b】本願の実施形態に係る通信デバイスのハードウェア構造の概略図である。
【0047】
図8a】本願の実施形態に係る第2デバイスの概略構造図である。
【0048】
図8b】本願の実施形態に係る第2デバイスのハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本願の実施形態は、交通システムにおける、車両測位、歩行者測位、および、障害物測位などのシナリオに適用され得て、ロボットが屋内または屋外の対象物体を位置決めするシナリオなどにも適用され得る。
【0050】
交通システムに適用される車両測位は、本願の実施形態を詳細に説明するための例として使用される。別の適用シナリオに適用される測位方式は、交通システムのシナリオに適用される車両測位方式と同様である。ここでは詳細を再度説明しない。
【0051】
本願の実施形態において、第1デバイスは、予め記憶された第1デバイスの絶対位置情報、および、センサが対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、対象物体の絶対位置情報を決定でき、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、第1デバイスによって決定された、対象物体の絶対位置情報を送信でき、その結果、第2デバイスは、第1デバイスによって送信された、対象物体の絶対位置情報に従って、対象物体の測位を実装できる。したがって、これにより、GPS信号が無いとき、対象物体の測位を実装できないという従来技術の問題が解決する。対象物体の周囲の物体をスキャンして、予め設定された高精度マップとの比較を実行することによって対象物体の測位が実装されるという従来技術の解決手段と比較すると、本解決手段は、実装が容易であり、測位の操作性が改善し、センサの精度の増加により対象物体の測位の精度が増加する。
【0052】
図1に示されるように、本願の実施形態における測位方法は、以下の段階を備える。
【0053】
第1デバイスは、センサを使用することによって、センサで検出可能な範囲において出現する対象物体を検出する。
【0054】
センサが任意の対象物体を検出したとき、第1デバイスは、段階100から段階130を実行する。
【0055】
段階100.第1デバイスは、センサが対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、対象物体に対する第1デバイスの相対位置情報を決定し、通信機能を有する第2デバイスは、各対象物体に配置される。
【0056】
段階110.第1デバイスは、相対位置情報、および、予め記憶された第1デバイスの絶対位置情報に従って、対象物体の絶対位置情報を決定する。
【0057】
段階120.第1デバイスは、無線ネットワークを使用することによって、対象物体の絶対位置情報を、対象物体に配置されている第2デバイスへ送信する。
【0058】
段階130.第2デバイスは、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された、第1対象物体の絶対位置情報を受信し、第2デバイスが位置する対象物体は第1対象物体であり、第1対象物体の絶対位置情報は、少なくとも1つの第1デバイスによって決定された、対象位置の1つの絶対情報である。
【0059】
段階140.第2デバイスは、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定する。
【0060】
本願の本実施形態においては、無線ネットワークは、例えば、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution, LTE)または無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks, WLAN)のようなネットワーク規格のネットワークなど、事業者によって提供されるモバイルデータネットワークであり得ることを理解されたい。
【0061】
本願の本実施形態において、各第1デバイスは、1つのセンサに結合され得る、または、複数のセンサに結合され得ることを理解されたい。本願の本実施形態におけるセンサは、ビデオカメラまたはカメラであり得る、または、レーザレーダもしくはミリメートル波レーダのような検知デバイスであり得る。具体的には、センサは、第1デバイスに配置され得る、または、無線または有線方式で第1デバイスへ検出信号を送信し得る。第1デバイスは、通信機能を有するデバイスである。
【0062】
以下では、詳細な説明のための例として図2を使用する。図2に示されるように、センサT1、センサT2、および、センサT3はビデオカメラである。センサT1、センサT2およびセンサT3の各々は固定物体に固定される。固定物体は、電柱または建物などであり得る。車両C1、車両C2、車両C3および車両C4は対象物体であり、通信機能を有する第2デバイスは、車両C1、車両C2、車両C3、および車両C4の各々に配置される。第2デバイスは、スマート端末デバイス、例えば、車載ステーション、スマートフォン、ノートブックコンピュータ、パームトップコンピュータ、または、タブレットコンピュータであり得る。
【0063】
T1は例として使用される。T1は第1デバイス1に配置される。T1で検出可能な範囲は限られているので、T1が、検出可能な範囲においてC1、C2およびC3のみを検出できる場合、T1は、C1、C2およびC3を撮影した後、撮影されたC1、C2およびC3の画像情報を第1デバイス1へ送信する。この場合、検出信号は、T1が撮影したC1、C2およびC3の画像情報である。
【0064】
第1デバイス1は、T1が撮影したC1、C2およびC3の画像情報に従って、C1に対する第1デバイス1の相対位置情報、C2に対する第1デバイス1の相対位置情報、および、C3に対する第1デバイス1の相対位置情報をそれぞれ決定する。第1デバイス1の絶対位置情報は、事前に測定され、第1デバイス1に記憶される。例えば、第1デバイス1の絶対位置情報は、(x1、y1、z1)であり、x1は第1デバイス1の経度を示すために使用され、y1は第1デバイス1の緯度を示すために使用され、z1は第1デバイス1の高さを示すために使用される。第1デバイス1は、C1に対する相対位置情報、および、第1デバイス1の絶対位置情報を使用することによって、C1の絶対位置情報を決定し、C2に対する相対位置情報、および、第1デバイス1の絶対位置情報を使用することによって、C2の絶対位置情報を決定し、C3に対する相対位置情報、および、第1デバイス1の絶対位置情報を使用することによって、C3の絶対位置情報を決定し得る。次に、第1デバイス1は、C1の絶対位置情報を、C1に配置された第2デバイス1へ送信し、C2の絶対位置情報を、C2に配置された第2デバイス2へ送信し、C3の絶対位置情報を、C3に配置された第2デバイス3へ送信する。
【0065】
T2が第1デバイス2に配置され、かつ、T3が第1デバイス3に配置され、T2が、検出可能な範囲においてC1、C2、C3およびC4を検出でき、T3が、検出可能な範囲においてC2、C3およびC4を検出できる場合、第1デバイス2がC1、C2、C3およびC4の絶対位置情報を決定する方式、および、第1デバイス3がC2、C3およびC4の絶対位置情報を決定する方式は、第1デバイス1がC1、C2およびC3の絶対位置情報を決定する方式と同様である。ここでは詳細を再度説明しない。
【0066】
具体的には、第1デバイス2が、C1の絶対位置情報を、C1に配置されている第2デバイス1へ送信する方式、第1デバイス2が、C2の絶対位置情報を、C2に配置されている第2デバイス2へ送信する方式、第1デバイス2が、C3の絶対位置情報を、C3に配置されている第2デバイス3へ送信する方式、第1デバイス2が、C4の絶対位置情報を、C4に配置されている第2デバイス4へ送信する方式、第1デバイス3が、C2の絶対位置情報を、C2に配置されている第2デバイス2へ送信する方式、第1デバイス3が、C3の絶対位置情報を、C3に配置されている第2デバイス3へ送信する方式、第1デバイス3が、C4の絶対位置情報を、C4に配置されている第2デバイス4へ送信する方式、第1デバイス1が、C2の絶対位置情報を、C2に配置されている第2デバイス2へ送信する方式、および、第1デバイス1が、C3の絶対位置情報を、C3に配置されている第2デバイス3へ送信する方式は、第1デバイス1が、C1の絶対位置情報を、C1に配置されている第2デバイス1へ送信する方式と同様である。したがって、以下では、第1デバイス1が、C1の絶対位置情報を、C1に配置されている第2デバイス1へ送信する方式を、詳細な説明のための例として使用する。
【0067】
第1デバイス1は、T1を使用することによって、C1に付けられている対象物体識別子を取得する。具体的には、任意選択の実装は以下の通りである。第1デバイス1は、T1が検出したC1、C2およびC3の画像情報から、C1に付けられている対象物体識別子を取得し、無線ネットワークを使用することによって、対象物体識別子、および、C1の絶対位置情報を、C1に配置されている第2デバイス1へ送信する。C1が車両であるとき、対象物体識別子は、車両登録番号であり得る。対象物体識別子、および、C1の絶対位置情報を受信した後に、第2デバイス1は、対象物体識別子を使用することによって、受信された絶対位置情報がC1の絶対位置情報であると決定する。
【0068】
第1デバイス1が対象物体識別子を使用することによって、C1の絶対位置情報を第2デバイス1へ送信するという可能な実装は以下の通りである。第1デバイス1は、対象物体識別子と、C1の絶対位置情報との間の対応関係をインテリジェント交通システムへ送信し得て、次に、インテリジェント交通システムは、対象物体識別子に従って、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め記憶された対応関係から、第2デバイス1の識別子を発見し、第2デバイス1の識別子に従って、C1の絶対位置情報を第2デバイス1へ送信する。例えば、第2デバイス1がスマートフォンであるとき、識別子は、第2デバイス1の識別子情報を示すために使用できるネットワーク識別子、例えば、携帯電話番号、または、ユーザ機器識別子(User Equipment Identification、UE_ID)であり得る。代替的に、識別子は、ネットワークアドレス、例えば、媒体アクセス制御アドレス(Media Access Control Address、MAC Address)またはインターネットプロトコルアドレス(Internet Protocol Address、IP Address)であり得る。本送信方式において、第2デバイス1は、C1の絶対位置情報とは異なる、別の対象物体の絶対位置情報を受信することなく、C1の絶対位置情報を直接受信できる。第1デバイス1が、対象物体識別子を使用することによって、C1の絶対位置情報を第2デバイス1へ送信するという別の可能な実装は、以下の通りである。第1デバイス1は、無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストし、データパケットは、C1の対象物体識別子とC1の絶対位置情報との間の対応関係を含む。具体的な実装において、第1デバイス1は、C1、C2およびC3の絶対位置情報を別々に決定できる。したがって、第1デバイス1は、C1の対象物体識別子とC1の絶対位置情報との間の対応関係、C2の対象物体識別子とC2の絶対位置情報との間の対応関係、C3の対象物体識別子とC3の絶対位置情報との間の対応関係を1つのデータパケットにカプセル化してブロードキャストし得る、または、C1の対象物体識別子とC1の絶対位置情報との間の対応関係、C2の対象物体識別子とC2の絶対位置情報との間の対応関係、および、C3の対象物体識別子とC3の絶対位置情報との間の対応関係を3つのデータパケットに別々にカプセル化してブロードキャストし得る。第2デバイス1は、データパケットを受信した後に、データパケットに含まれる対応関係から、C1の対象物体識別子に対応するC1の絶対位置情報を決定する。
【0069】
第1デバイス1が対象物体識別子を使用することによってC1の絶対位置情報を第2デバイス1へ送信するという第3の可能な実装は以下の通りである。対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の対応関係は第1デバイス1に予め記憶される。第1デバイス1は、C1の対象物体識別子に従って、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め記憶された対応関係から、第2デバイス1の識別子を決定し、次に、第1デバイス1は、C1の絶対位置情報を第2デバイス1へ送信する。このように、インテリジェント交通システムを使用することなく、C1の絶対位置情報を第2デバイス1へ直接送信できる。第1デバイス1が対象物体識別子を使用することによって、C1の絶対位置情報を第2デバイス1へ送信するという第4の可能な実装は以下の通りである。対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の対応関係は、第1デバイス1に予め記憶される。第1デバイス1は、C1の対象物体識別子に従って、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め記憶された対応関係から、第2デバイス1の識別子を決定し、次に、データパケットをブロードキャストし、ここで、データパケットは、第2デバイス1の識別子と、C1の絶対位置情報との間の対応関係を含む。第1デバイス1は、C1、C2およびC3の絶対位置情報を別々に決定できる。したがって、第1デバイス1は、C1の対象物体識別子とC1の絶対位置情報との間の対応関係、C2の対象物体識別子とC2の絶対位置情報との間の対応関係、C3の対象物体識別子とC3の絶対位置情報との間の対応関係を1つのデータパケットにカプセル化してブロードキャストし得る、または、C1の対象物体識別子とC1の絶対位置情報との間の対応関係、C2の対象物体識別子とC2の絶対位置情報との間の対応関係、および、C3の対象物体識別子とC3の絶対位置情報との間の対応関係を3つのデータパケットに別々にカプセル化してブロードキャストし得る。第2デバイス1は、データパケットを受信した後に、データパケットに含まれる対応関係から、C1の対象物体識別子に対応するC1の絶対位置情報を決定する。
【0070】
加えて、センサがビデオカメラまたはカメラであるとき、運転者の外見画像情報も撮影され得る。また、運転者の識別番号が、運転者の外見画像情報を使用することによって取得され得て、その結果、第2デバイスの識別子は、運転者の識別番号に基づいて取得される。
【0071】
本願の本実施形態において、対象物体が車両であるとき、車両登録番号に加えて、対象物体識別子は代替的に、車両のブランド、色、老朽化の程度など、車両の外的特徴情報であり得ることに留意されたい。
【0072】
センサがレーザレーダ、または、画像情報を取得できない別のセンサであるとき、第1デバイスは、以下の方式で、第2デバイスの識別子を決定し得る。
【0073】
第1デバイスは、第2デバイスによって送信された無線信号を使用することによって、無線ネットワークにおける第2デバイスの識別子を決定する。具体的には、無線信号は、セルハンドオーバ信号または基準信号などであり得る。対象物体がセルハンドオーバエリアに位置するとき、第2デバイスは、セルハンドオーバ信号をネットワークデバイスへ送信する。第1デバイスは、セルハンドオーバ信号を取得し、第2デバイスの識別子をハンドオーバ信号から抽出する。代替的に、第1デバイスは、第2デバイスの基準信号を取得し、第2デバイスの識別子を基準信号から抽出する。
【0074】
加えて、センサがレーザレーダ、または、画像情報を取得できない別のセンサであるとき、センサは、レーザまたは別の信号を対象物体へ送信し、次に、センサによって送信された信号が対象物体に到達した後に返された信号を測定して、対象物体に対する、第1デバイスの相対位置情報を決定し得る。この場合、センサは通常、第1デバイスに配置されている。本願の本実施形態において、第1デバイスに配置されるセンサの数は限定されない。
【0075】
図2を例として使用すると、第1デバイス1および第1デバイス2は両方とも、C1の絶対位置情報を決定でき、第2デバイス1は少なくとも、第1デバイス1によって送信されたC1の絶対位置情報、および、第1デバイス2によって送信されたC1の絶対位置情報を受信できる。
【0076】
具体的には、第2デバイス1は、第1デバイス1および第1デバイス2によって送信されたC1の絶対位置情報における1つの絶対位置情報を、C1の測位情報としてランダムに選択し得る。測位情報をより正確にするべく、第2デバイス1は、C1の測位情報は、第1デバイス1および第1デバイス2によって送信されたC1の絶対位置情報の平均値であると決定し得る。加えて、従来技術における別の位置計算アルゴリズムも、本願に適用可能であり、ここでは、これに限定されない。
【0077】
加えて、第1デバイスはまた、決定された対象物体の絶対位置情報をインテリジェント交通システムにアップロードし得る、または、第2デバイスは、対象物体の測位情報をインテリジェント交通システムにアップロードし得る。その結果、インテリジェント交通システムは、対象物体の絶対位置情報を記録して、スタッフが適時に交通状況を知ることを助ける。
【0078】
図3に示されるように、本願の実施形態における測位方法は、以下の段階を備える。
【0079】
段階300.移動対象物体の移動中、移動対象物体に配置されている通信デバイスは、移動対象物体に設置されているセンサを使用することによって、移動環境において出現する少なくとも1つの固定物体の識別子を検出し、センサを使用することによって、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報を決定する。
【0080】
段階301.通信デバイスは、少なくとも1つの固定物体の識別子に従って、固定物体識別子と絶対位置情報との間の予め設定された対応関係から、少なくとも1つの固定物体の識別子に対応する絶対位置情報を決定する。
【0081】
段階302.通信デバイスは、少なくとも1つの固定物体の絶対位置情報、および、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報に従って、移動対象物体の測位情報を推定する。
【0082】
本願の本実施形態において、通信デバイスは、スマートフォン、車載ステーション、ノートブックコンピュータおよびタブレットコンピュータなどの通信デバイスであり得て、固定物体は、建物または樹木などの、位置が固定された物体であり得ることを理解されたい。固定物体の識別子は、固定物体に予め割り当てられており、固定物体の識別子は、建物の名称、または樹木に割り当てられた数字識別子などであり得る。固定物体の識別子は、固定物体の絶対位置情報と一対一の対応関係にあり、固定物体の絶対位置情報は事前に測定される。本願の本実施形態において、センサは、固定物体の識別子を識別でき、かつ、センサによって検出された固定物体の検出信号に基づいて、固定物体に対する対象物体の相対位置情報を決定できるセンサ、例えばビデオカメラまたはカメラである。
【0083】
センサは更に、第1検知モジュールおよび第2検知モジュールを含み得る。第1検知モジュールは、固定物体の識別子を取得するよう構成され、第2検知モジュールは、検出信号を取得するよう構成される。
【0084】
本願の本実施形態において、対象物体は、車両または歩行者などであり得る。
【0085】
固定物体識別子と絶対位置情報との間の予め設定された対応関係は、モバイルデバイスに予め記憶され得る、または、インテリジェント交通システムに予め記憶され得る。
【0086】
固定物体識別子と絶対位置情報との間の予め設定された対応関係がインテリジェント交通システムに予め記憶されているとき、通信デバイスは、取得された固定物体の識別子をインテリジェント交通システムへ送信し得て、次に、インテリジェント交通システムは、固定物体の識別子に対応する、決定された絶対位置情報を通信デバイスへ送信する。
【0087】
段階302において、通信デバイスは、少なくとも1つの固定物体の絶対位置情報、および、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報に従って、移動対象物体の測位情報を推定することを理解されたい。具体的には、通信デバイスはまず、各固定物体の絶対位置情報、および、固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報に従って、少なくとも1つの移動対象物体の絶対位置情報を決定し、次に、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報に従って、移動対象物体の測位情報を推定する。具体的には、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報に従って、移動対象物体の測位情報を推定する方式は、図1における、第2デバイスが、少なくとも1つの第1デバイスによって送信される第1対象物体の絶対位置情報に従って第2デバイスの測位情報を決定する方式と同様である。ここでは詳細を再度説明しない。
【0088】
本願の本実施形態において、通信デバイスは更に、各固定物体に設置され得て、位置が知られたこれらの通信デバイスは、無線ネットワークを使用することによって、すべての固定物体の識別子と絶対位置情報との間の対応関係をブロードキャストすることに留意されたい。本願の本実施形態における通信デバイスは、無線ネットワークにおける信号を使用することによって、識別子と、固定物体の絶対位置情報との間の対応関係を取得する。加えて、対象物体が車両または別の陸上交通手段であるとき、通信デバイスが対象物体の測位情報を決定した後に、対象物体の測位情報は更に、インテリジェント交通システムにアップロードされ得て、その結果、道路上の交通状況を適時に知ることができる。
【0089】
図4に示されるように、本願の実施形態における測位方法は、以下の段階を備える。
【0090】
第1デバイスは、センサを使用することによって、センサで検出可能な範囲において出現する対象物体を検出する。
【0091】
センサが少なくとも1つの対象物体を検出したとき、第1デバイスは、少なくとも1つの対象物体のいずれか1つについて、段階400から段階410を実行する。
【0092】
段階400.第1デバイスは、センサが対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、対象物体に対する第1デバイスの相対位置情報を決定し、通信機能を有する第2デバイスは、各対象物体に配置される。
【0093】
段階410.第1デバイスは、相対位置情報、および、予め記憶された第1デバイスの絶対位置情報に従って、対象物体の絶対位置情報を決定する。
【0094】
段階420.第1デバイスは、無線ネットワークを使用することによって、各対象物体の絶対位置情報を、対象物体に配置されている第2デバイスへ送信する。
【0095】
段階430.少なくとも1つの第1デバイスの各々について、第1対象物体に配置されている、通信機能を有する第2デバイスは、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報を受信し、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報は、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って第1デバイスによって決定される。
【0096】
段階440.第2デバイスは、少なくとも1つの第1相対位置情報を決定し、少なくとも1つの第1相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報における2つの絶対位置情報の間の相対位置情報である。
【0097】
段階450.第2デバイスは、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、少なくとも1つの第2相対位置情報を決定し、少なくとも1つの第2相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の1つに対する、第1対象物体の相対位置情報である。
【0098】
段階460.第2デバイスは、少なくとも1つの第1相対位置情報と、少なくとも1つの第2相対位置情報との間で照合を実行することによって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報から、第1対象物体の絶対位置情報を決定する。
【0099】
段階470.第2デバイスは、第1対象物体の決定された絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定する。
【0100】
本願の本実施形態において、第1デバイスは、無線ネットワークのブロードキャストを通して、決定された少なくとも1つの絶対位置情報を第2デバイスへ送信するだけでよく、第2デバイスの識別子を取得する必要は無い。
【0101】
例えば、第2デバイス1は、第1デバイス1によって送信された絶対位置情報1、絶対位置情報2、および、絶対位置情報3を受信し、それぞれ、第1相対位置情報1、第1相対位置情報2、および、第1相対位置情報3を決定する。第1相対位置情報1は、絶対位置情報1と絶対位置情報2との間の差である。第1相対位置情報2は、絶対位置情報1と絶対位置情報3との間の差である。第1相対位置情報3は、絶対位置情報2と絶対位置情報3との間の差である。絶対位置情報1は(x1、y1、z1)であり、絶対位置情報2は(x2、y2、z2)であり、第1相対位置情報1は(x1−x2、y1−y2、z1−z2)であると仮定する。絶対位置情報1、絶対位置情報2、絶対位置情報3における、1つの絶対位置情報は、第2デバイス1が配置されている対象物体の絶対位置情報である。概して、第2デバイス1が配置されている対象物体の周囲の物体の対象位置は、絶対位置情報1、絶対位置情報2および絶対位置情報3における他の2つの絶対位置である。第2デバイス1は、センサが少なくとも1つの周辺の対象物体を検出したときに取得された検出信号を使用することによって、第2相対位置情報1および第2相対位置情報2を決定し、次に、第2相対位置情報1、第2相対位置情報2、第1相対位置情報1、第1相対位置情報2、および、第1相対位置情報3の間で照合を実行する。第2相対位置情報1が第1相対位置情報2に近く、第2相対位置情報2が第1相対位置情報1に近いと仮定すると、第2デバイス1が配置されている対象物体の絶対位置情報は、絶対位置情報1、絶対位置情報2および絶対位置情報3における絶対位置情報1である。
【0102】
第2デバイス1が、別の第1デバイスの絶対位置情報を受信するとき、第2デバイス1が配置されている対象物体の絶対位置情報を決定する方式は、第2デバイス1が、第1デバイス1の絶対位置情報を受信したとき、第2デバイス1が配置されている対象物体の絶対位置情報を決定する方式と同様である。ここでは詳細を再度説明しない。
【0103】
本願の本実施形態において、第1相対位置情報は代替的に、第1デバイスによって決定され得て、次に、第2デバイスへ送信され得る。
【0104】
同一の思想に基づいて、本願の実施形態は更に、図5aに示される第1デバイス500a、および、図6aに示される第2デバイス600aを提供する。図5aに示される第1デバイス、および、図6aに示される第2デバイスに対応する方法は、本願の実施形態における図1に示される測位方法である。したがって、本願の実施形態における、図5aに示される第1デバイス500a、および、図6aに示される第2デバイス600aの実装については、方法の実装を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。図5aに示されるように、本願の実施形態における第1デバイス500aは、処理ユニット510aおよび送受信ユニット520aを含む。
【0105】
処理ユニット510aは、センサで検出可能な範囲内において出現する対象物体を検出するようセンサを制御し、センサが任意の対象物体を検出したとき、センサが対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、対象物体に対する、第1デバイスの相対位置情報を決定するオペレーションと、相対位置情報、および、予め記憶された第1デバイスの絶対位置情報に従って、対象物体の絶対位置情報を決定するオペレーションであって、通信機能を有する第2デバイスが各対象物体に配置されている、オペレーションとを実行するよう構成され、送受信ユニット520aは、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、対象物体の絶対位置情報を送信するよう構成される。
【0106】
可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラである。処理ユニット510aは更に、対象物体に付けられている対象物体識別子を取得するべくセンサを制御するよう構成され、送受信ユニット520aは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、取得された対象物体識別子、および、対象物体の絶対位置情報を送信するよう構成される、または、センサがビデオカメラまたはカメラであるとき、処理ユニット510aは更に、対象物体に付けられている対象物体識別子を取得するべくセンサを制御し、対象物体識別子と第2デバイス識別子との間の予め設定された対応関係リストから、対象物体識別子に対応する第2デバイス識別子を決定するよう構成され、送受信ユニット520aは具体的には、決定された第2デバイス識別子に従って、無線ネットワークを使用することによって、対象物体に配置されている第2デバイスへ、対象物体の絶対位置情報を送信するよう構成される。
【0107】
可能な実装において、送受信ユニット520aは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、データパケットは、センサを使用することによって第1デバイスが検出した、各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすること、または、無線ネットワークを使用することによって、データパケットをブロードキャストすることであって、データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した、各対象物体の第2デバイス識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、ブロードキャストすることを行うよう構成される。
【0108】
可能な実装において、センサは第1デバイス500aに設置される、または、センサは無線または有線方式で第1デバイス500aに接続される。
【0109】
センサは第1デバイス500aに接続されることに留意されたい。概して、センサは信号を送受信ユニット520aへ送信する。次に、処理ユニット510aは、センサによって検出された信号を送受信ユニット520aから取得する。本願の本実施形態において、可能な実装において、処理ユニット510aは代替的に、センサによって検出された信号を、センサから直接取得し得ることを理解されたい。
【0110】
センサが無線方式で第1デバイス500aに接続されるとき、具体的に、第1デバイス500aとの接続が、無線ネットワーク、赤外線またはBluetooth(登録商標)などの無線方式で確立され得る。
【0111】
可能な実装において、対象物体は車両であり、対象物体識別子は車両登録番号である。
【0112】
本願の本実施形態における処理ユニット510aは、プロセッサであり得て、送受信ユニット520aは送受信機であり得ることに留意されたい。図5bに示されるように、第1デバイス500bは、プロセッサ510b、送受信機520bおよびメモリ530bを含み得る。メモリ530bは、納品前に第1デバイス500bに予めインストールされたプログラム/コードを記憶するよう構成され得る、または、プロセッサ510bの実行に使用されるコードなどを記憶し得る。
【0113】
プロセッサ510bは、汎用中央演算処理装置(Central Processing Unit, CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit, ASIC)、または、1または複数の集積回路であり得て、関連する操作を実行するよう構成され、これにより、本願の本実施形態において提供される技術的解決手段を実装する。
【0114】
注意すべきこととして、図5bに示される第1デバイス500bでは、プロセッサ510b、送受信機520bおよびメモリ530bのみが示されているが、具体的な実装プロセスにおいて、当業者であれば、第1デバイス500bが、通常動作に必要な別のコンポーネントを更に含むことを理解するはずである。加えて、具体的な要件に従って、当業者であれば、第1デバイス500bが、別の追加の機能を実装するハードウェアコンポーネントを更に含み得ることを理解するはずである。加えて、当業者であれば、第1デバイス500bが代替的に、本願の本実施形態を実装するのに必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得るが、図5bに示されるすべてのコンポーネントを含む必要は無いことを理解するはずである。
【0115】
当業者であれば、前述の実施形態における方法のプロセスの全部または一部は、関連するハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実装され得ることを理解し得る。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが動作するとき、方法の実施形態のプロセスが実行され得る。記憶媒体は、磁気ディスク、光学ディスク、リードオンリメモリ(Read−Only Memory、ROM)、またはランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)などであり得る。
【0116】
図6aに示されるように、本願の実施形態における第2デバイス600aは、送受信ユニット620aおよび処理ユニット610aを含み、第2デバイス600aは第1対象物体に配置される。
【0117】
送受信ユニット620aは、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報を受信するよう構成され、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された、第1対象物体の絶対位置情報は、センサが第1対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、少なくとも1つの第1デバイスによって決定される。
【0118】
処理ユニット610aは、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された、第1対象物体の絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定するよう構成される。
【0119】
可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラであり、送受信ユニット620aは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信することであって、各データパケットは、1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体の対象物体識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、受信することを行うよう構成され、処理ユニット610aは具体的には、第1対象物体の絶対位置情報は、少なくとも1つのデータパケットにおける、第1対象物体の対象物体識別子に対応する絶対位置情報であると決定するよう構成される。
【0120】
可能な実装において、センサはビデオカメラまたはカメラであり、送受信ユニット620aは具体的には、無線ネットワークを使用することによって、少なくとも1つのデータパケットを受信することであって、各データパケットは、1つの第1デバイスによってブロードキャストされ、各データパケットは、第1デバイスがセンサを使用することによって検出した各対象物体上の通信デバイスの識別子と、各対象物体の絶対位置情報との間の対応関係を含む、受信することを行うよう構成され、処理ユニット610aは具体的には、第1対象物体の絶対位置情報は、少なくとも1つのデータパケットにおける第2デバイスの識別子と同一である通信デバイスの識別子に対応する絶対位置情報であると決定するよう構成される。
【0121】
可能な実装において、センサは第1デバイスに設置される、または、センサは無線または有線方式で第1デバイスに接続される。
【0122】
可能な実装において、第1対象物体は車両であり、第1対象物体の識別子は車両登録番号である。
【0123】
可能な実装において、処理ユニット610aは具体的には、第1対象物体の測位情報は、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報における1つの絶対位置情報であると決定する、または、第1対象物体の測位情報は、少なくとも1つの第1デバイスによって送信された第1対象物体の絶対位置情報の平均値であると決定するよう構成される。
【0124】
本願の本実施形態における処理ユニット610aは、プロセッサであり得て、送受信ユニット620aは送受信機であり得ることに留意されたい。図6bに示されるように、第2デバイス600bは、プロセッサ610b、送受信機620bおよびメモリ630bを含み得る。メモリ630bは、納品前に第2デバイス600bに予めインストールされたプログラム/コードを記憶するよう構成され得る、または、プロセッサ610bの実行に使用されるコードなどを記憶し得る。
【0125】
プロセッサ610bは、汎用CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または、1または複数の集積回路であり得て、関連する操作を実行するよう構成され、これにより、本願の本実施形態において提供される技術的解決手段を実装する。注意すべきこととして、図6bに示される第2デバイス600bでは、プロセッサ610b、送受信機620bおよびメモリ630bのみが示されているが、具体的な実装プロセスにおいて、当業者であれば、第2デバイス600bは、通常動作に必要な別のコンポーネントを更に含むことを理解するはずである。加えて、具体的な要件に従って、当業者であれば、第2デバイス600bは、別の追加の機能を実装するハードウェアコンポーネントを更に含み得ることを理解するはずである。加えて、当業者であれば、第2デバイス600bは代替的に、本願の本実施形態を実装するのに必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得るが、図6bに示されるすべてのコンポーネントを含む必要は無いことを理解するはずである。
【0126】
当業者であれば、前述の実施形態における方法のプロセスの全部または一部は、関連するハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実装され得ることを理解し得る。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが動作するとき、方法の実施形態のプロセスが実行され得る。記憶媒体は、磁気ディスク、光学ディスク、ROMまたはRAMなどであり得る。
【0127】
同じ思想に基づいて、本願の実施形態は更に、図7aに示される通信デバイス700aを提供する。図7aに示される通信デバイス700aに対応する方法は、本願の実施形態における図3に示される測位方法である。したがって、本願の実施形態における図7aにおいて示される通信デバイス700aの実装については、方法の実装を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0128】
図7aに示されるように、本願の実施形態における通信デバイス700aは、処理ユニット710aおよび送受信ユニット720aを含み、通信デバイス700aは、移動対象物体に配置される。
【0129】
送受信ユニット720aは、移動対象物体に配置されているセンサが、移動環境において出現する少なくとも1つの固定物体を検出したときに検出および送信される、移動環境において出現する少なくとも1つの固定物体の識別子と、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報とを受信するよう構成され、処理ユニット710aは、少なくとも1つの固定物体の識別子に従って、固定物体識別子と絶対位置情報との間の予め設定された対応関係から、少なくとも1つの固定物体の識別子に対応する絶対位置情報を決定し、少なくとも1つの固定物体の絶対位置情報、および、少なくとも1つの固定物体に対する、移動対象物体の相対位置情報に従って、移動対象物体の測位情報を推定するよう構成される。
【0130】
本願の本実施形態における処理ユニット710aは、プロセッサであり得て、送受信ユニット720aは送受信機であり得ることに留意されたい。図7bに示されるように、通信デバイス700bは、プロセッサ710b、送受信機720bおよびメモリ730bを含み得る。メモリ730bは、納品前に通信デバイス700bに予めインストールされたプログラム/コードを記憶するよう構成され得る、または、プロセッサ710bの実行に使用されるコードなどを記憶し得る。
【0131】
プロセッサ710bは、汎用CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または、1または複数の集積回路であり得て、関連する操作を実行するよう構成され、これにより、本願の本実施形態において提供される技術的解決手段を実装する。
【0132】
注意すべきこととして、図7bに示される通信デバイス700bでは、プロセッサ710b、送受信機720bおよびメモリ730bのみが示されているが、具体的な実装プロセスにおいて、当業者であれば、通信デバイス700bは、通常動作に必要な別のコンポーネントを更に含むことを理解するはずである。加えて、具体的な要件に従って、当業者であれば、通信デバイス700bは、別の追加の機能を実装するハードウェアコンポーネントを更に含み得ることを理解するはずである。加えて、当業者であれば、通信デバイス700bは代替的に、本願の本実施形態を実装するのに必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得て、図7bに示されるすべてのコンポーネントを含む必要は無いことを理解するはずである。
【0133】
当業者であれば、前述の実施形態における方法のプロセスの全部または一部は、関連するハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実装され得ることを理解し得る。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが動作するとき、方法の実施形態のプロセスが実行され得る。記憶媒体は、磁気ディスク、光学ディスク、ROM、またはRAMなどであり得る。
【0134】
同一の思想に基づいて、本願の実施形態は、図8aに示される第2デバイス800aを更に提供する。図8aに示される第2デバイスに対応する方法は、本願の実施形態における図4に示される測位方法である。したがって、本願の実施形態における図8aに示される第2デバイス800aの実装については、方法の実装を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0135】
図8aに示されるように、本願の実施形態における第2デバイス800aは、送受信ユニット820aおよび処理ユニット810aを含み、第2デバイス800aは第1対象物体に配置され、通信機能を有する。
【0136】
送受信ユニット820aは、少なくとも1つの第1デバイスの各々について、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報を受信するよう構成され、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報は、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って第1デバイスによって決定される。
【0137】
処理ユニット810aは、少なくとも1つの第1相対位置情報を決定することであって、少なくとも1つの第1相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報における2つの絶対位置情報の間の相対位置情報である、決定すること、センサが少なくとも1つの対象物体を検出したときに取得された検出信号に従って、少なくとも1つの第2相対位置情報を決定することであって、少なくとも1つの第2相対位置情報の各々は、少なくとも1つの対象物体の1つに対する、第1対象物体の相対位置情報である、決定すること、少なくとも1つの第1相対位置情報および少なくとも1つの第2相対位置情報の間で照合を実行することによって、少なくとも1つの対象物体の絶対位置情報から、第1対象物体の絶対位置情報を決定すること、および、第1対象物体の決定された絶対位置情報に従って、第1対象物体の測位情報を決定することを行うよう構成される。
【0138】
本願の本実施形態における処理ユニット810aはプロセッサであり得て、送受信ユニット820aは送受信機であり得ることに留意されたい。図8bに示されるように、第2デバイス800bは、プロセッサ810b、送受信機820bおよびメモリ830bを含み得る。メモリ830bは、納品前に第2デバイス800bに予めインストールされたプログラム/コードを記憶するよう構成され得る、または、プロセッサ810bの実行に使用されるコードなどを記憶し得る。
【0139】
プロセッサ810bは、汎用CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または、1または複数の集積回路であり得て、関連する操作を実行するよう構成され、これにより、本願の本実施形態において提供される技術的解決手段を実装する。
【0140】
注意すべきこととして、図8bに示される第2デバイス800bでは、プロセッサ810b、送受信機820bおよびメモリ830bのみが示されているが、具体的な実装プロセスにおいて、当業者であれば、第2デバイス800bは、通常動作に必要な別のコンポーネントを更に含むことを理解するはずである。加えて、具体的な要件に従って、当業者であれば、第2デバイス800bは、別の追加の機能を実装するハードウェアコンポーネントを更に含み得ることを理解するはずである。加えて、当業者であれば、第2デバイス800bは代替的に、本願の本実施形態を実装するのに必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得るが、図8bに示されるすべてのコンポーネントを含む必要は無いことを理解するはずである。
【0141】
当業者であれば、前述の実施形態における方法のプロセスの全部または一部は、関連するハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実装され得ることを理解し得る。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが動作するとき、方法の実施形態のプロセスが実行され得る。記憶媒体は、磁気ディスク、光学ディスク、ROMまたはRAMなどであり得る。
【0142】
つまり、本願の実施形態における技術的解決手段によれば、第2デバイスは、第1デバイスによって送信された対象物体の絶対位置情報に従って、対象物体の測位を実装できる。したがって、これにより、GPS信号が無いとき、対象物体の測位を実装できないという従来技術の問題が解決する。対象物体の周囲の物体をスキャンして、予め設定された高精度マップとの比較を実行することによって対象物体の測位が実装されるという従来技術の解決手段と比較すると、本解決手段は、実装が容易であり、測位の操作性が改善し、センサの精度の増加により対象物体の測位の精度が増加する。
【0143】
当業者であれば、本願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供されてよいことを理解するはずである。したがって、本願の実施形態は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、または、ソフトウェアおよびハードウェアを組み合わせた実施形態の形態であり得る。さらに、本願の実施形態は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1または複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、CD‐ROM、光学メモリなどを含むがこれらに限定されない)上で実装されるコンピュータプログラム製品の形態を使用し得る。
【0144】
本願の実施形態は、本願の実施形態に係る方法、デバイス(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図に関連して説明されている。コンピュータプログラム命令は、フローチャートおよび/またはブロック図における各プロセスおよび/またはブロック、ならびに、フローチャートおよび/またはブロック図におけるプロセスおよび/またはブロックの組み合わせを実装することに使用され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスの汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサまたはプロセッサに提供され得て機器を生成させ、その結果、コンピュータまたは任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャートにおける1または複数のプロセス、および/または、ブロック図における1または複数のブロックにおいて指定された機能を実装するための装置を生成させる。
【0145】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスに命令して特定の方式で機能させるようにし得るコンピュータ可読メモリに記憶され得て、その結果、コンピュータ可読メモリに記憶されるそれらの命令は、命令装置を含むアーチファクトを生成する。命令装置は、フローチャートの1または複数のプロセスおよび/またはブロック図の1または複数のブロックにおける指定された機能を実装する。
【0146】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスにインストールされ得て、その結果、一連のオペレーションの段階がコンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行され、それにより、コンピュータ実装処理が生成される。このように、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャートにおける1または複数のプロセス、および/または、ブロック図における1または複数のブロックにおいて指定された機能を実装するための段階を提供する。
【0147】
当然、当業者であれば、本願の囲を逸脱することなく、本願の実施形態に様々な修正および変形を加えることができる。したがって、本願の実施形態の修正および変形が、本願の以下の特許請求の範囲、および、その均等な技術の範囲に含まれる限り、本願は、これらの修正および変形を包含することを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b